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特開2023-183974商品提案装置、商品提案システム、商品提案方法、及びコンピュータプログラム
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  • 特開-商品提案装置、商品提案システム、商品提案方法、及びコンピュータプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023183974
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】商品提案装置、商品提案システム、商品提案方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20231221BHJP
【FI】
G06Q30/06 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097830
(22)【出願日】2022-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】浦井 英雄
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB21
(57)【要約】
【課題】 顧客により多く配置薬を使用してもらうことができる。
【解決手段】 本開示の商品提案装置は、顧客宅に配置された配置薬の使用状況及び薬の購入履歴を取得する情報取得手段と、使用状況及び前記購入履歴に基づいて、顧客宅に配置する配置薬を提案する提案手段と、提案された配置薬のリストを出力する、出力手段と、を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客宅に配置された配置薬の使用状況、及び、薬の購入履歴を取得する情報取得手段と、
前記使用状況及び前記購入履歴に基づいて、前記顧客宅に配置する配置薬を提案する提案手段と、
提案された前記配置薬のリストを出力する、出力手段と、を備える、商品提案装置。
【請求項2】
前記提案手段は、所定よりも前記使用状況が少ない場合、当該配置薬と同じカテゴリの別の配置薬を提案する、
請求項1に記載の商品提案装置。
【請求項3】
前記情報取得手段は、顧客宅の配置薬の使用状況及び薬の購入履歴がない場合、家族構成、年齢、既往歴の少なくともいずれかが類似する他の顧客の配置薬の使用状況及び薬の購入履歴を取得し、
前記提案手段は、前記他の顧客の前記使用状況及び前記購入履歴に基づいて、前記配置薬を提案する、
請求項1に記載の商品提案装置。
【請求項4】
前記情報取得手段は、前記配置薬のカテゴリ毎の使用状況、及び、前記薬のカテゴリ毎の購入履歴を更に取得し、
特定のカテゴリの配置薬の使用数量、又は、薬の購入数量が所定以上である場合に、特定されたカテゴリに基づいて、顧客が抱えている不調を推定する、推定手段を更に備え、
前記提案手段は、推定された不調を改善するための商品を提案し、
前記出力手段は、提案された前記商品の情報を出力する、
請求項1に記載の商品提案装置。
【請求項5】
提案された前記配置薬を補充する頻度が、所定回数以上である場合、他の顧客が保管する使用期限が所定期間内である同種の配置薬を抽出する、抽出手段と、を更に備え、
前記出力手段は、抽出された前記同種の配置薬を補充候補として出力する、
請求項1に記載の商品提案装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載された商品提案装置と、カメラと、画像分析装置と、を備え、
前記カメラは、前記顧客宅の薬箱に備えられ、当該薬箱が開いている間、当該薬箱内の撮像画像を撮像し、
前記画像分析装置は、薬箱が閉じられる直前の薬箱内の撮像画像と、前記配置薬が補充された際における薬箱内の撮像画像と照合して、前記顧客宅の配置薬の使用状況を特定し、
前記情報取得手段は、特定された前記使用状況を取得する、商品提案システム。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか一項に記載された商品提案装置と、カメラと、画像分析装置と、を備え、
前記カメラは、前記顧客宅の薬箱に備えられ、当該薬箱が開いている間、当該薬箱内の撮像画像を撮像し、
前記画像分析装置は、撮像された前記薬箱内の撮像画像に基づいて、配置薬が手に取られた回数をカウントして、前記顧客宅の配置薬の使用状況を特定し、
前記情報取得手段は、特定された前記使用状況を取得する、商品提案システム。
【請求項8】
顧客宅に配置された配置薬の使用状況及び薬の購入履歴を取得し、
前記使用状況及び前記購入履歴に基づいて、前記顧客宅に配置する配置薬を提案し、
提案された前記配置薬のリストを出力する、商品提案方法。
【請求項9】
顧客宅に配置された配置薬の使用状況及び薬の購入履歴を取得し、
前記使用状況及び前記購入履歴に基づいて、前記顧客宅に配置する配置薬を提案し、
提案された前記配置薬のリストを出力することをコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、商品提案装置、商品提案システム、商品提案方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
薬箱を家庭や事務所に預けて、使った医薬品の分だけ代金を支払う配置薬サービスがある。このサービスでは、顧客宅に配置する配置薬の種類を提案する技術が存在する。
【0003】
例えば、特許文献1には、配置薬の使用状況や購入履歴等を利用して、本来、配置薬として配置すべきであるが、未だ配置されていない商品群に関する情報を訪問担当者に提供することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-099759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
顧客は、配置薬サービス以外でも店舗や処方箋に基づいて薬を購入する。上述した特許文献1に開示された方法では、訪問担当者は、顧客が配置薬を使用又は購入した分だけ、配置薬を補充しており、顧客宅の薬箱にどのような配置薬を補充すれば、より多く使ってもらえるか把握できない場合がある。
【0006】
本開示の目的の一例は、顧客により多く配置薬を使用してもらうことが可能な商品提案装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様における商品提案装置は、顧客宅に配置された配置薬の使用状況及び薬の購入履歴を取得する情報取得手段と、使用状況及び購入履歴に基づいて、顧客宅に配置する配置薬を提案する提案手段と、提案された配置薬のリストを出力する、出力手段と、を備える。
【0008】
本開示の一態様における商品提案システムは、上述した商品提案装置と、カメラと、画像分析装置と、を備え、カメラは、顧客宅の薬箱に備えられ、当該薬箱が開いている間、当該薬箱内の撮像画像を撮像し、画像分析装置は、薬箱が閉じられる直前の薬箱内の撮像画像と、配置薬が補充された際における薬箱内の撮像画像と照合して、顧客宅の配置薬の使用状況を特定し、情報取得手段は、特定された使用状況を取得する。
【0009】
本開示の一態様における商品提案方法は、顧客宅に配置された配置薬の使用状況及び薬の購入履歴を取得し、使用状況及び購入履歴に基づいて、顧客宅に配置する配置薬を提案し、提案された配置薬のリストを出力する。
【0010】
本開示の一態様におけるプログラムは、顧客宅に配置された配置薬の使用状況及び薬の購入履歴を取得し、使用状況及び購入履歴に基づいて、顧客宅に配置する配置薬を提案し、提案された配置薬のリストを出力することをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明による効果の一例は、顧客により多く配置薬を使用してもらうことが可能な商品提案装置を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、第一の実施形態における商品提案装置を含む商品提案システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、第一の実施形態における商品提案装置をコンピュータ装置とその周辺装置で実現したハードウェア構成を示す図である。
図3図3は、第一の実施形態において、配置薬のリストを出力した画面の例である。
図4図4は、第一の実施形態において、配置薬のリストを出力した画面の他の例である。
図5図5は、第一の実施形態における商品提案の動作を示すフローチャートである
図6図6は、第一の実施形態の変形例における商品提案装置を含む商品提案システムの構成を示すブロック図である。
図7図7は、第一の実施形態の変形例における商品提案の動作を示すフローチャートである。
図8図8は、第二の実施形態における商品提案装置を含む商品提案システムの構成を示すブロック図である。
図9図9は、第二の実施形態において、出力部が出力した画面の例である。
図10図10は、第二の実施形態における商品提案の動作を示すフローチャートである。
図11図11は、第三の実施形態における商品提案装置を含む商品提案システムの構成を示すブロック図である。
図12図12は、第三の実施形態において、出力部が出力した画面の例である。
図13図13は、第三の実施形態における商品提案の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は、第一の実施形態における商品提案装置を含む商品提案システムの構成を示すブロック図である。図1に示すとおり、商品提案システム10は、商品提案装置100と、担当者端末200と、顧客端末300と、を含む。また、本実施形態における商品提案装置100は、情報取得部101と、提案部102と、出力部103を備える。
【0015】
本実施形態における商品提案装置100は、配置薬サービスを利用している家庭やオフィスに配置された薬箱に配置薬を補充する際に、訪問担当者に対して、各顧客の薬箱に補充する配置薬を提案する。配置薬サービスとは、顧客宅に薬箱を預け、顧客が使った薬の分だけ費用を支払うサービスである。商品提案装置100は、ネットワークを通じて、各顧客宅を訪問する訪問担当者が所持する担当者端末200に対して、各顧客に配置する配置薬候補を送信可能とする。
【0016】
担当者端末200及び顧客端末300は、例えば、配置薬サービスを利用するためのアプリケーションプログラムが予めインストールされていることとする。担当者端末200のアプリケーションプログラムには、担当する顧客の配置薬のリストや配置薬の使用状況を示す情報が入力されている。顧客端末300のアプリケーションプログラムには、顧客の薬箱内に配置された配置薬のリストや配置薬の使用状況を示す情報が入力されている。また、顧客端末300は、アプリケーションプログラムを通じて、顧客が次回の訪問時に持ってきてほしい配置薬又は購入したい薬の情報を入力するために用いられる。
【0017】
図2は、本開示の第一の実施形態における商品提案装置100を、プロセッサを含むコンピュータ装置500で実現したハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されるように、商品提案装置100は、CPU(Central Processing Unit)501、ROM(Read Only Memory)502、RAM(Random Access Memory)503等のメモリ、プログラム504を格納するハードディスク等の記憶装置505、ネットワーク接続用の通信インタフェース508、データの入出力を行う入出力インタフェース509を含む。
【0018】
第一の実施形態において、商品提案装置100における各構成部は、例えば、バス510を介してそれぞれ接続される。また、図1に示す第一の実施形態における商品提案装置100は、クラウドコンピューティング等で構成することもできる。
【0019】
CPU501は、オペレーティングシステムを動作させて本発明の第一の実施の形態に係る商品提案装置100の全体を制御する。また、CPU501は、例えばドライブ装置507などに装着された記録媒体506からメモリにプログラムやデータを読み出す。また、CPU501は、第一の実施の形態における情報取得部101と、提案部102と、出力部103及びこの一部として機能し、プログラムに基づいて後述する図5に示すフローチャートにおける処理または命令を実行する。
【0020】
記録媒体506は、例えば光ディスク、フレキシブルディスク、磁気光ディスク、外付けハードディスク、または半導体メモリ等である。記録媒体の一部である半導体メモリ等は、不揮発性記憶装置であり、そこにプログラムを記録する。また、プログラムは、通信網に接続されている図示しない外部コンピュータからダウンロードされてもよい。
【0021】
以上のように、図1に示す第一の実施形態は、図2に示されるコンピュータ・ハードウェアによって実現される。ただし、図1の商品提案装置100が備える各部の実現手段は、以上説明した構成に限定されない。また商品提案装置100は、物理的に結合した一つの装置により実現されてもよいし、物理的に分離した二つ以上の装置を有線または無線で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。また、商品提案装置100は、ディスプレイ等の表示装置を更に備えても構わない。また、商品提案装置100と、表示装置とが別々の装置により実現されたシステムとして構成されていてもよい。
【0022】
情報取得部101は、顧客宅に配置された配置薬の使用状況、及び、薬の購入履歴を取得する手段である。本実施形態における顧客とは、配置薬サービスを利用しており、配置薬サービスを提供する企業から自宅やオフィス等で薬箱を預かっている顧客である。
【0023】
本実施形態において、配置薬及び薬には、医薬品、医薬部外品、健康食品、特定保健用食品、サプリなどの栄養機能食品を含む。また、配置薬とは、顧客が預かっている薬箱内の薬、又は配置薬として扱われる薬のことを指す。また、配置薬の使用状況とは、薬箱内の各配置薬の開封の有無、各配置薬の残量、又は各配置薬の使用頻度を示す情報を含む。残量とは、例えば、薬全体の何割残っているかを示す情報である。使用頻度とは、毎日又は週2~3回といった、顧客が各配置薬を服用する頻度を示す情報である。情報取得部101は、訪問担当者が担当者端末200に入力した、配置薬の使用状況、又は、顧客が顧客端末300に入力した配置薬の使用状況を取得してもよい。
【0024】
本実施形態における薬には、顧客が配置薬として購入した薬に加え、訪問担当者から配置薬サービスとは別途購入した薬、店舗やEC(electronic commerce)サイト上で購入した薬、又は病院から出される処方箋に基づき購入した薬を含む。薬には、配置薬サービス、及び、店舗やECサイト等(以下、「店舗等」と表記することもある)の両方で購入できる薬があり、配置薬サービス、又は、店舗等のいずれか一方でしか購入できない薬もある。
【0025】
情報取得部101は、例えば、顧客の電子決済情報又は電子レシート情報から、薬の購入履歴を取得する。電子決済情報又は電子レシート情報は、例えば、記憶装置505に、格納されている。情報取得部101は、顧客がアプリケーションプログラム上に入力した購入履歴情報を取得してもよい。購入履歴には、顧客が特定の薬や特定のカテゴリの薬を買う頻度、又は、これらの薬の最終購入日等の情報を含む。情報取得部101は、取得した配置薬の使用状況及び薬の購入履歴を、提案部102に出力する。
【0026】
提案部102は、使用状況及び購入履歴に基づいて、顧客宅に配置する配置薬を提案する手段である。提案部102は、例えば、特定の配置薬の残量がない又は残量が所定以下であるのに、店舗等でも購入していない場合、その配置薬又は同じカテゴリの配置薬を提案する。ここで、配置薬又は薬のカテゴリとは、例えば、風邪薬、胃腸薬、整腸・便秘薬、皮膚外用薬、目薬、サプリといった用途ごとに分類されるカテゴリである。また、咳止め等といった、効能ごとに分類されるカテゴリでも構わない。
【0027】
また、提案部102は、特定の配置薬を予め定められた所定頻度以上に使用しており、短期間内に使い切りそうなのに、店舗等でも購入していない場合、その配置薬又は同じカテゴリの配置薬を提案する。また、提案部102は、予め決められたルールに基づいて、特定の配置薬が所定の残量以下になったタイミング又は特定の時期になったタイミングでその配置薬を提案しても構わない。
【0028】
提案部102は、予め決められた頻度又は量よりも使用状況が少ない配置薬について、同じカテゴリの別の配置薬を提案してもよい。また、提案部102は、顧客が所定回数以上店舗等で購入されている薬があれば、その薬又は類似する薬を配置薬として提案してもよい。類似する薬とは、例えば、商品名は異なるが、効能が同じ薬である。記憶装置505には、互いに類似する薬が対応づけられて類似リストとして記憶されている。提案部102は、顧客が所定回数以上購入している薬と、類似リスト上で対応付けられている類似の薬を配置薬として抽出し、提案してもよい。この場合、顧客が、店舗等で購入している薬を配置薬サービスで提供することにより、顧客により多く配置薬を使用してもらうことができる。提案部102は、顧客宅に配置する配置薬を提案すると、提案した配置薬のリストを出力部103に出力する。
【0029】
出力部103は、提案された配置薬のリストを出力する手段である。出力部103は、予め訪問担当者が顧客宅に訪問するタイミングが決まっている場合、訪問する前(例えば、数時間~数日前)に配置する配置薬のリストを担当者端末200宛にメールやメッセージとして出力してもよい。また、出力部103は、定期的にアプリケーションプログラム上で配置薬のリストを出力し、訪問担当者が閲覧するようになっていてもよい。また、出力部103は、訪問担当者がアプリケーションプログラム上で配置薬のリスト作成ボタンを押したことをトリガーとして配置薬のリストを出力してもよい。
【0030】
図3及び図4は、第一の実施形態において、配置薬のリストを出力した画面の例である。図3の例では、配置薬の商品名とそのカテゴリが表示されている。また、図4に示すように、出力部103は、配置薬の配置理由を表示しても構わない。図4において、「商品変更」とは、所定よりも使用状況が少ない配置薬がある場合に、そのカテゴリの別の商品に変更することを示す。「商品交換」とは、配置薬の使用期限が迫っている場合や使用期限が過ぎてしまった場合に、同種の新しい商品の補充することを示す。「商品補充」とは、配置薬の残量がない又は残量が所定以下である場合に、同種商品の補充することを示す。
【0031】
以上のように構成された商品提案装置100の動作について、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0032】
図5は、第一の実施形態における商品提案装置100の動作の概要を示すフローチャートである。尚、このフローチャートによる処理は、前述したプロセッサによるプログラム制御に基づいて、実行されてもよい。
【0033】
図5に示すように、まず、情報取得部101は、顧客宅に配置された配置薬の使用状況、及び、薬の購入履歴を取得する(ステップS101)。次に、提案部102は、使用状況及び購入履歴に基づいて、顧客宅に配置する配置薬を提案する(ステップS102)。出力部103は、提案された配置薬のリストを出力する(ステップS103)。以上で、商品提案装置100は、動作を終了する。
【0034】
本実施形態において、出力部103は、使用状況及び購入履歴に基づいて、提案された顧客宅に配置する配置薬のリストを出力する。これにより、訪問担当者が、配置薬のリストに出力されたとおりに、配置薬を補充することにより、顧客により多く配置薬を使用してもらうことができる。
【0035】
[第一の実施形態の変形例]
次に、本開示の第一の実施形態の変形例について、第一の実施形態と異なる部分を中心に図を用いて説明する。以下、本実施形態の説明が不明確にならない範囲で、前述の説明と重複する内容については説明を省略する。本開示の各実施形態における各構成要素は、図2に示すコンピュータ装置と同様に、その機能をハードウェア的に実現することはもちろん、プログラム制御に基づくコンピュータ装置、ソフトウェアで実現することができる。
【0036】
第一の実施形態では、顧客に配置薬の使用状況及び薬の購入履歴があることを前提としていた。これに対し、第一の実施形態の変形例では、顧客が、新たに配置薬サービスを利用する場合等の顧客に配置薬の使用状況及び薬の購入履歴がないことを前提とする。この場合、情報取得部101は、家族の構成、年齢、及び既往歴の少なくともいずれかが類似する他の顧客の配置薬の使用状況及び薬の購入履歴を取得する。家族の構成、年齢、及び既往歴といった情報は、家庭で必要となる配置薬の種類を把握するために必要な情報である。家族の構成とは、子供の有無や祖父母との同居の有無等を含む。本変形例において、情報取得部101による配置薬の使用状況及び薬の購入履歴の取得方法は、第一の実施形態と同様である。
【0037】
本変形例において、提案部102は、他の顧客の配置薬の使用状況及び薬の購入履歴に基づいて、訪問担当者が、各顧客宅に配置する配置薬を提案する。提案部102は、例えば、配置薬のカテゴリ毎に、他の顧客が所定期間内に所定数量以上使用している配置薬又は所定数量以上購入している薬を抽出する。そして、出力部103は、抽出された配置薬のリストを担当者端末200に対して出力する。この場合、出力部103は、カテゴリ毎に一つ又は複数の配置薬の商品名を出力する。
【0038】
また、提案部102は、配置薬のカテゴリ毎に他の顧客により最も多く使用されている配置薬及び最も多く購入されている薬を提案し、出力部103が提案された配置薬のリストを出力しても構わない。この場合、出力部103は、カテゴリ毎に一つの配置薬の商品名を出力する。なお、担当者端末200に対して出力するタイミングは、第一の実施形態と同様である。
【0039】
[第一の実施形態の変形例2]
次に、本開示の第一の実施形態の他の変形例について、第一の実施形態と異なる部分を中心に図を用いて説明する。本変形例は、本実施形態に係る商品提案装置を含む商品提案システムである。
【0040】
図6は、本実施の形態に係る商品提案装置110を含む商品提案システム11の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図6に示すとおり、商品提案システム11は、商品提案装置110と、図示しない担当者端末210及び顧客端末310と、各顧客宅の薬箱に備えられたカメラ410と、画像分析装置420と、を含む。図6に含まれる商品提案装置110は、図1を用いて説明した商品提案装置100の構成と同様である。
【0041】
カメラ410は、各顧客宅に預けられている薬箱に備えられる。図6に示すように、カメラ410は、例えば、薬箱の薬を引き出す側の上側に備えられているが、薬箱の中身が撮像可能な位置であればこれに限らない。また、薬箱は、図6のような引出タイプに限定されず、上蓋が開くタイプであっても構わない。カメラ410は、例えば、顧客が配置薬を使用するために、薬箱の引き出し又は蓋が開いている間の薬箱内の撮像画像を撮像する。カメラ410は、薬箱内の動画像を撮像してもよいし、薬箱が閉じられる直前又は特定の配置薬が手に取られた瞬間の静止画像を撮影しても構わない。カメラ410は、撮像した撮像画像を画像分析装置420に送信する。
【0042】
画像分析装置420は、カメラ410が撮像した撮像画像を分析して、顧客の薬の使用状況を特定する。画像分析装置420は、カメラ410から薬箱が開いている間の薬箱内の撮像画像を受信すると、例えば、薬箱が閉じられる直前の薬箱内の撮像画像と、配置薬が補充された際における薬箱内の撮像画像と照合して、顧客宅の配置薬の使用状況を特定する。配置薬が補充された際における薬箱内の撮像画像とは、直近に訪問担当者が顧客宅に訪問して配置薬を補充した際の薬箱内の撮像画像である。画像分析装置420は、各配置薬の開封の有無や残量等の使用状況を特定する。
【0043】
また、画像分析装置420は、カメラ410から薬箱が開いている間の薬箱内の撮像画像を受信すると、配置薬が手に取られた回数をカウントして、顧客の配置薬の使用頻度を特定してもよい。また、画像分析装置420は、特定の配置薬が手に取られた回数と1回あたりの服用量から配置薬の残量を推定してもよい。画像分析装置420は、特定した使用状況を商品提案装置110に送信する。また、画像分析装置420は、配置薬の残量又は推定した残量が所定以下となった場合に、配置薬の残量が少ないことを担当者端末210に通知してもよい。
【0044】
図7は、第一の実施形態の変形例における商品提案システム11の動作の概要を示すフローチャートである。尚、このフローチャートによる処理は、前述したプロセッサによるプログラム制御に基づいて、実行されてもよい。このフローチャートによる処理は、例えば、各顧客宅の薬箱が開かれたことを検知されたタイミングで実行される。
【0045】
図7に示すように、まず、カメラ410は、薬箱が開いている間の薬箱内を撮像する(ステップS111)。次に、撮像装置は、撮像した薬箱内の撮像画像を画像分析装置420に送信する(ステップS112)。画像分析装置420は、薬箱内の撮像画像を受信する(ステップS113)。次いで、画像分析装置420は、薬箱内の撮像画像に基づいて、各配置薬の使用状況を特定し(ステップS114)、それを商品提案装置110に送信する(ステップS115)。商品提案装置110における情報取得部111は、配置薬の使用状況を受信し(ステップS116)、薬の購入履歴を取得する(ステップS117)。次いで、提案部112は、配置薬の使用状況及び薬の購入履歴に基づいて、顧客宅に配置する配置薬を提案する(ステップS118)。最後に、出力部113は、提案された配置薬のリストを出力する(ステップS119)。以上で、商品提案システム11は、動作を終了する。
【0046】
本実施形態において、商品提案システム11は、画像分析装置420が薬箱内の撮像画像に基づいて、各配置薬の使用状況を特定する。これにより、商品提案システム11によれば、顧客や訪問担当者が入力しなくても、配置薬の使用状況を取得することができる。
【0047】
[第二の実施形態]
次に、本開示の第二の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下、本実施形態の説明が不明確にならない範囲で、前述の説明と重複する内容については説明を省略する。本開示の各実施形態における各構成要素は、図2に示すコンピュータ装置と同様に、その機能をハードウェア的に実現することはもちろん、プログラム制御に基づくコンピュータ装置、ソフトウェアで実現することができる。
【0048】
図8は、第二の実施形態における商品提案装置120を含む商品提案システム12の一例を示す機能ブロック図である。図8を参照して、第一の実施形態に係る商品提案装置100と異なる部分を中心に、第二の実施形態に係る商品提案装置120を説明する。
【0049】
商品提案装置120は、情報取得部121と、提案部122と、推定部123と、出力部124を備える。
【0050】
情報取得部121は、情報取得部101と同様に、配置薬の使用状況、及び、薬の購入履歴を取得する。また、情報取得部121は、配置薬のカテゴリ毎の使用状況、及び、薬のカテゴリ毎の購入履歴を取得する。情報取得部121は、取得した使用状況及び購入履歴を提案部122に出力する。また、情報取得部121は、配置薬のカテゴリ毎の使用状況、及び、薬のカテゴリ毎の購入履歴を推定部123に出力する。
【0051】
提案部122は、提案部102と同様に、使用状況及び購入履歴に基づいて、顧客宅に配置する配置薬を提案する。
【0052】
推定部123は、配置薬のカテゴリ毎の使用状況、及び、薬のカテゴリ毎の購入履歴に基づいて、顧客が抱えている不調を推定する手段である。推定部123は、例えば、特定のカテゴリの配置薬の使用数量、又は、薬の購入数量が所定以上である場合、そのカテゴリから、顧客が抱えている不調を推定する。記憶装置505には、例えば、薬のカテゴリ、その薬の使用状況の基準値、及び、基準値以上服用した場合に想定される不調の関係が、予め対応づけられて記憶されている。推定部123は、これらの関係性に基づき、顧客が、特定のカテゴリの薬を基準値以上服用したら、対応づけられた不調を抱えていると推定する。推定部123は、これらの関係性を学習した機械学習モデルを用いて、想定される不調を推定してもよい。例えば、推定部123は、肌荒れに効果があるビタミン剤の使用数量又は購入数量が所定以上である場合、肌荒れを抱えていると推定する。また、推定部123は、配置薬の使用頻度、又は、薬の購入頻度が所定以上のカテゴリから、顧客が抱えている不調を推定してもよい。推定部123は、推定した顧客の不調を提案部122に出力する。
【0053】
本実施形態において、提案部122は、推定された不調を改善するための商品を更に提案する。ここでいう、商品とは、薬以外に化粧品や食品も含む。提案部122は、例えば、推定部123により、顧客が肌荒れを抱えていると推定された場合、肌荒れに効果がある化粧品、又は肌荒れを隠す化粧品を勧める。
【0054】
出力部124は、配置薬のリストに加えて、推定された不調を改善するために顧客に勧める商品の情報を担当者端末220に出力する。図9は、第二の実施形態において、出力部124が出力した画面の例である。図9に示すように、出力部124は、配置薬のリストaと共に、推定された不調を改善するための商品の情報bを出力する。図9の例では不調を改善するための商品の情報として、肌荒れに効果がある化粧品、又は、肌荒れを隠す化粧品を勧めることが表示されている。
【0055】
以上のように構成された商品提案装置120の動作について、図10のフローチャートを参照して説明する。
【0056】
図10は、第二の実施形態における商品提案装置120の動作の概要を示すフローチャートである。尚、このフローチャートによる処理は、前述したプロセッサによるプログラム制御に基づいて、実行されてもよい。
【0057】
図10に示すように、まず、情報取得部121は、配置薬の使用状況、及び、薬の購入履歴を取得する(ステップS121)。次に、提案部122は、使用状況及び購入履歴に基づいて、顧客宅に配置する配置薬を提案する(ステップS122)。次いで、情報取得部121は、配置薬のカテゴリ毎の使用状況、及び、薬のカテゴリ毎の購入履歴を取得する(ステップS123)。推定部123は、特定のカテゴリの配置薬の使用数量、又は、薬の購入数量が所定以上である場合(S124;YES)、特定されたカテゴリに基づき顧客が抱えている不調を推定する(ステップS125)。次に、提案部122は、推定された不調を改善するための商品を提案する(ステップS126)。次に、出力部124は、提案された配置薬のリスト及び商品を担当者端末220に出力する(ステップS127)。一方、ステップS124において、特定のカテゴリの配置薬の使用数量、又は薬の購入数量が所定以上でない場合(S124;NO)、出力部124は、提案された配置薬のリストを担当者端末220に出力する(ステップS128)。以上で、商品提案装置120は、動作を終了する。
【0058】
第二の実施形態における商品提案装置120は、出力部124が、推定された不調を改善するために顧客に勧める商品の情報を担当者端末220に出力する。これにより、顧客が購入する可能性のある商品を勧めることができる。
【0059】
[第三の実施形態]
次に、本開示の第三の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下、本実施形態の説明が不明確にならない範囲で、前述の説明と重複する内容については説明を省略する。本開示の各実施形態における各構成要素は、図2に示すコンピュータ装置と同様に、その機能をハードウェア的に実現することはもちろん、プログラム制御に基づくコンピュータ装置、ソフトウェアで実現することができる。
【0060】
図11は、第三の実施形態における商品提案装置130を含む商品提案システム13の一例を示す機能ブロック図である。図11を参照して、第一の実施形態に係る商品提案装置100と異なる部分を中心に、第三の実施形態に係る商品提案装置130を説明する。
【0061】
商品提案装置130は、情報取得部131と、提案部132と、抽出部133と、出力部134を備える。
【0062】
情報取得部131は、情報取得部101と同様に、配置薬の使用状況、及び、薬の購入履歴を取得する。情報取得部131は、取得した使用状況及び購入履歴を提案部132に出力する。また、提案部132は、提案部102と同様に、使用状況及び購入履歴に基づいて、顧客宅に配置する配置薬を提案する。
【0063】
抽出部133は、提案された配置薬のうち、補充する頻度が所定回数以上である配置薬について、当該配置薬の補充候補となる配置薬を抽出する。補充候補とは、他の顧客が使用期限までに全て服用できず、使用期限を過ぎて廃棄されると予想される配置薬である。抽出部133は、提案された配置薬のうち、補充する頻度が所定期間内(1年以内)に、例えば、数回以上である場合、他の顧客が保管する使用期限が所定期間内である同種の配置薬を抽出する。
【0064】
出力部134は、補充する頻度が所定回数以上である配置薬について、当該配置薬の補充候補として出力する。出力部134は、複数の補充候補がある場合、残量が最も多い配置薬又は使用期限が最も近い配置薬の情報を示す箇所の色を変える等して強調表示させてもよい。また、出力部134は、複数の補充候補がある場合、残量が多い順又は使用期限が近い順に表示しても構わない。図12は、第三の実施形態において、出力部134が出力した画面の例である。図12に示すように、出力部134は、配置薬のリストaと共に、他の顧客が保管する配置薬の補充候補cを出力する。図12の例では、顧客BのサプリFの補充候補として顧客Cと顧客DのサプリFの情報とその使用期限が表示されている。
【0065】
以上のように構成された商品提案装置130の動作について、図13のフローチャートを参照して説明する。
【0066】
図13は、第三の実施形態における商品提案装置130の動作の概要を示すフローチャートである。尚、このフローチャートによる処理は、前述したプロセッサによるプログラム制御に基づいて、実行されてもよい。
【0067】
図13に示すように、まず、情報取得部131は、配置薬の使用状況、及び、薬の購入履歴を取得する(ステップS131)。次に、提案部132は、使用状況及び購入履歴に基づいて、顧客宅に配置する配置薬を提案する(ステップS132)。次いで抽出部133は、提案された配置薬のうち、補充する頻度が所定回数以上の配置薬がある場合(S133;YES)、当該配置薬の補充候補となる配置薬を抽出する(ステップS134)。次に、出力部134は、提案された配置薬のリスト及び抽出された配置薬の補充候補を出力する(ステップS135)。一方、ステップS133において、提案された配置薬のうち、補充する頻度が所定回数以上の配置薬がない場合(S133;NO)、出力部134は、提案された配置薬のリストを出力する(ステップS136)。以上で、商品提案装置130は、動作を終了する。
【0068】
第三の実施形態における商品提案装置130は、出力部134が、補充する頻度が所定回数以上である配置薬について、当該配置薬の補充候補となる配置薬を抽出する。これにより、使用期限を過ぎて廃棄される配置薬の廃棄ロスを減らすことができる。
【0069】
以上、各実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しえる様々な変更をすることができる。
【0070】
例えば、複数の動作をフローチャートの形式で順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の動作を実行する順番を限定するものではない。このため、各実施形態を実施するときには、その複数の動作の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【符号の説明】
【0071】
100、110、120、130 商品提案装置
101、111、121、131 情報取得部
102、112、122、132 提案部
103、113、124、134 出力部
123 推定部
133 抽出部
200、210、220、230 担当者端末
300、310、320、330 顧客端末
410 カメラ
420 画像分析装置
500 コンピュータ装置
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 プログラム
505 記憶装置
506 記録媒体
507 ドライブ装置
508 通信インタフェース
509 入出力インタフェース
510 バス
図1
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