(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023018400
(43)【公開日】2023-02-08
(54)【発明の名称】内装支援システム、内装支援プログラム、内装支援方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0283 20230101AFI20230201BHJP
【FI】
G06Q30/02 490
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021122502
(22)【出願日】2021-07-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年7月1日付自社ウェブサイトにて公開
(71)【出願人】
【識別番号】512214672
【氏名又は名称】ユニオンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】木村 哲也
(72)【発明者】
【氏名】大村 貴文
(72)【発明者】
【氏名】大川 祐介
(72)【発明者】
【氏名】赤枝 泰明
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 達也
(72)【発明者】
【氏名】山野 桂
(72)【発明者】
【氏名】林 絵美
(72)【発明者】
【氏名】白井 沙知
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB55
(57)【要約】
【課題】ユーザの移転計画の初期段階でもある程度精度の高い費用見積もりを算定すること。
【解決手段】オフィスの内装の検討を支援する内装支援装置であって、ユーザから、少なくとも床面積と、デザインに関する情報を含む移転先オフィス情報を取得する移転先オフィス情報取得部と、前記移転先オフィス情報をもとに、レイアウトを生成するレイアウト生成部と、前記レイアウトをもとに、移転に掛かる費用の見積もりを生成する予算算定部と、を備えることを特徴とする、内装支援装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オフィスの内装の検討を支援する内装支援装置であって、
ユーザから、少なくとも床面積と、デザインに関する情報を含む移転先オフィス情報を取得する移転先オフィス情報取得部と、
前記移転先オフィス情報をもとに、レイアウトを生成するレイアウト生成部と、
前記レイアウトをもとに、移転に掛かる費用の見積もりを生成する予算算定部と、
を備えることを特徴とする、内装支援装置。
【請求項2】
前記移転先オフィス情報は、優先する機能の情報を更に含み、
前記レイアウト生成部は、前記床面積と、前記デザインと、前記優先する機能の情報をもとにレイアウトを生成すること、
を特徴とする、請求項1に記載の内装支援装置。
【請求項3】
前記移転先オフィス情報は、移転先候補物件に関する図面画像を含み、
前記レイアウト生成部は、前記図面画像と、前記優先する機能と、前記デザインに関する情報をもとにレイアウトを生成すること、
を特徴とする、請求項2に記載の内装支援装置。
【請求項4】
入居中のオフィスに関する移転前オフィス情報を取得する移転前オフィス情報取得部と、
を更に備え、
前記予算算定部は、前記移転前オフィス情報をもとに転出にかかる見積もりを生成すること、
を特徴とする、請求項1またから3のいずれかに記載の内装支援装置。
【請求項5】
オフィスの移転を支援する内装支援プログラムであって、
プロセッサに、
ユーザから、少なくとも床面積と、優先する機能と、デザインに関する情報を含む移転先オフィス情報を取得する移転先オフィス情報取得ステップと、
前記移転先オフィス情報をもとに、レイアウトを生成するレイアウト生成ステップと、
前記レイアウトをもとに、移転に掛かる費用の見積もりを生成する予算算定ステップと、
を実行させるための、内装支援プログラム。
【請求項6】
オフィスの移転を支援する内装支援方法であって、
プロセッサが、
ユーザから、少なくとも床面積と、優先する機能と、デザインに関する情報を含む移転先オフィス情報を取得する移転先オフィス情報取得ステップと、
前記移転先オフィス情報をもとに、レイアウトを生成するレイアウト生成ステップと、
前記レイアウトをもとに、移転に掛かる費用の見積もりを生成する予算算定ステップと、
を実行することを特徴とする、内装支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、内装支援システム、内装支援プログラム、内装支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスの移転を支援する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した技術は、ユーザが計画するオフィス環境の条件をもとに、内装、移転にかかる費用を生成するものであり、計画がある程度具体的になっていなければ、費用も精度高く出せないものであった。
【0005】
そこで、本開示は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザがオフィスの改装や新規出展、移転などの、内装を新たにする計画の初期段階でも、ある程度精度の高い費用見積もりを実現するシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、オフィスの内装の検討を支援する内装支援システムであって、ユーザから、少なくとも床面積と、優先する機能と、デザインに関する情報を含む移転先オフィス情報を取得する移転先オフィス情報取得部と、前記移転先オフィス情報をもとに、レイアウトを生成するレイアウト生成部と、前記レイアウトをもとに、移転に掛かる費用の見積もりを生成する予算生成部と、を備えることを特徴とする、内装支援システム、が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ユーザに内装等に関する、精度の高い費用見積もりを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る内装支援システムの全体構成例を示す図である。
【
図2】同実施形態に係るサーバ装置1を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】同実施形態に係るサーバ装置1のソフトウェア構成例を示す図である。
【
図4】同実施形態に係るユーザ情報記憶部131に記憶される情報の構成例を示す図である。
【
図5】同実施形態に係る移転先オフィス情報記憶部132に記憶される情報の構成例を示す図である。
【
図6】同実施形態に係る移転前オフィス情報記憶部133に記憶される情報の構成例を示す図である。
【
図7】同実施形態に係るブロック情報記憶部134に記憶される情報の構成例を示す図である。
【
図8】同実施形態に係る機能対応情報記憶部135に記憶される情報の構成例を示す図である。
【
図9】同実施形態に係る標準記憶部136に記憶される情報の構成例を示す図である。
【
図10】同実施形態に係る予算情報記憶部137に記憶される情報の構成例を示す図である。
【
図11】同実施形態に係る移転先オフィス情報取得部112がユーザ端末3に対して提示する、移転先オフィスの床面積を選択する画面である。
【
図12】同実施形態に係る移転先オフィス情報取得部112がユーザ端末3に対して提示する、デザインを選択する画面である。
【
図13】同実施形態に係るレイアウト生成部114が生成する、レイアウトの一例を示す図である。
【
図14】同実施形態に係るレイアウト生成部114が生成する、シミュレーション画像の一例を示す図である。
【
図15】同実施形態に係るレイアウト生成部114が生成する、シミュレーション画像の一例を示す他の図である。
【
図16】同実施形態に係るサーバ装置1における一連の制御に係るフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の一実施形態は、以下のような構成を備える。
[項目1]
オフィスの内装の検討を支援する内装支援装置であって、
ユーザから、少なくとも床面積と、デザインに関する情報を含む移転先オフィス情報を取得する移転先オフィス情報取得部と、
前記移転先オフィス情報をもとに、レイアウトを生成するレイアウト生成部と、
前記レイアウトをもとに、移転に掛かる費用の見積もりを生成する予算算定部と、
を備えることを特徴とする、内装支援装置。
[項目2]
前記移転先オフィス情報は、優先する機能の情報を更に含み、
前記レイアウト生成部は、前記床面積と、前記デザインと、前記優先する機能の情報をもとにレイアウトを生成すること、
を特徴とする、項目1に記載の内装支援装置。
[項目3]
前記移転先オフィス情報は、移転先候補物件に関する図面画像を含み、
前記レイアウト生成部は、前記図面画像と、前記優先する機能と、前記デザインに関する情報をもとにレイアウトを生成すること、
を特徴とする、項目2に記載の内装支援装置。
[項目4]
入居中のオフィスに関する移転前オフィス情報を取得する移転前オフィス情報取得部と、
を更に備え、
前記予算算定部は、前記移転前オフィス情報をもとに転出にかかる見積もりを生成すること、
を特徴とする、項目1またから3のいずれかに記載の内装支援装置。
[項目5]
オフィスの移転を支援する内装支援プログラムであって、
プロセッサに、
ユーザから、少なくとも床面積と、優先する機能と、デザインに関する情報を含む移転先オフィス情報を取得する移転先オフィス情報取得ステップと、
前記移転先オフィス情報をもとに、レイアウトを生成するレイアウト生成ステップと、
前記レイアウトをもとに、移転に掛かる費用の見積もりを生成する予算算定ステップと、
を実行させるための、内装支援プログラム。
[項目6]
オフィスの移転を支援する内装支援方法であって、
プロセッサが、
ユーザから、少なくとも床面積と、優先する機能と、デザインに関する情報を含む移転先オフィス情報を取得する移転先オフィス情報取得ステップと、
前記移転先オフィス情報をもとに、レイアウトを生成するレイアウト生成ステップと、
前記レイアウトをもとに、移転に掛かる費用の見積もりを生成する予算算定ステップと、
を実行することを特徴とする、内装支援方法。
【0010】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0011】
本実施形態のサーバ装置1は、ユーザから少ない情報を取得して、精度の高い移転費用を提示する機能を有する。
【0012】
==概要==
図1はサーバ装置1の全体構成を示す図である。
図1に示すように、メッセージシステムは、サーバ装置1、ユーザ端末3、事業者端末4を含む。サーバ装置1は、ネットワーク2を介してユーザ端末3、事業者端末4と接続される。ユーザ端末3、事業者端末4は1台だけ示してあるが、これ以上存在してもよいことは言うまでもない。また、ユーザ端末3、事業者端末4の具体的な機器は、携帯端末およびパーソナルコンピュータに限定されず、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブル端末、その他の電子機器であってもよい。
【0013】
==ユーザ端末3==
ユーザ端末3は、オフィスの移転を計画するユーザが操作するコンピュータである。ユーザ端末3は、たとえば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどである。ユーザは、たとえばユーザ端末3で実行されるアプリケーションやWebブラウザによりサーバ装置1にアクセスすることができる。
【0014】
==事業者端末4==
事業者端末4は、サーバ装置1を用いて事業を行う事業者が操作するコンピュータである。事業者端末4は、たとえば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどである。事業者は、たとえば事業者端末4で実行されるアプリケーションやWebブラウザによりサーバ装置1にアクセスすることができる。
【0015】
以下、サーバ装置1の構成について説明する。
【0016】
図2は、本実施形態のサーバ装置1のハードウェア構成例を示す図である。サーバ装置1は、CPU101、メモリ102、記憶装置103、通信インタフェース104、入力装置105、出力装置106を備える。CPU101は、サーバ装置1全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えばCPU101は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶装置103に格納されメモリ102に展開されたプログラム等を実行して各情報処理を実施する。メモリ102は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ102は、CPU101のワークエリア等として使用され、また、サーバ装置1の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種設定情報等を格納する。記憶装置103は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース104は、ネットワーク2に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置105は、たとえばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどを通じてデータの入力を受け付ける装置である。出力装置106は、データを出力する、たとえばディスプレイやプリンタ、スピーカなどを備える。
【0017】
図3は、サーバ装置1の機能構成を示すブロック図である。
図3に示すように、サーバ装置1は、ユーザ情報取得部111と、移転先オフィス情報取得部112と、移転前オフィス情報取得部113と、レイアウト生成部114と、予算算定部115と、提示部116と、受注管理部117と、の各処理部と、ユーザ情報記憶部131と、移転先オフィス情報記憶部132と、移転前オフィス情報記憶部133と、ブロック情報記憶部134と、機能対応情報記憶部135と、標準情報記憶部136と、予算情報記憶部137と、を含んで構成される。
【0018】
なお、上記各処理部は、サーバ装置1が備えるCPU101が記憶装置103に記憶されているプログラムをメモリ102に読み出して実行することにより実現され、上記各記憶部は、サーバ装置1が備えるメモリ102および記憶装置103が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0019】
ここで、本実施の形態において、ユーザ情報記憶部131と、移転先オフィス情報記憶部132と、移転前オフィス情報記憶部133と、ブロック情報記憶部134と、機能対応情報記憶部135と、標準情報記憶部136と、予算情報記憶部137と、の各記憶部のデータ構成について示す。
【0020】
ユーザ情報記憶部131は、ユーザに関する情報(ユーザ情報)を記憶する。
図4に例を示すように、ユーザ情報は、組織名、代表者名、住所、拠点、連絡先、従業員数などを含む。
【0021】
移転先オフィス情報記憶部132は、移転先に求めることや、移転に係る基本的な情報、また、移転検討している物件に関わる情報を記憶する。
図5に例を示すように、移転先オフィス情報は、床面積、席数、優先する機能、デザインイメージ、駅からの距離、入居の階層、築年数、移転検討している物件の図面などの情報を含む。
【0022】
移転前オフィス情報記憶部133は、移転前の物件やオフィスに関わる情報を記憶する。
図6に例を示すように、移転前オフィス情報は、床面積、席数、保有している家具(サイズ等の情報を含んでも良い)とその数などの情報を含む。
【0023】
ブロック情報記憶部134は、執務スペースや会議室など、オフィスを構成する部分をブロック化した画像の情報を含む。
図7に例を示すように、当該ブロックは、様々な広さや形状のもの、また、ドアや窓の位置も複数パターンのものを事前に用意してあり、ブロックごとに広さ、用途、家具数の情報を含む。
【0024】
機能対応情報記憶部135は、優先する機能に対応する、オフィスレイアウトの方針を記憶する。
図8に例を示すように、例えば、優先する機能が「顧客対応」の場合、会議室を多めにする、優先する機能が「執務スペースの快適さ」の場合、執務スペースを広くとる、などである。
【0025】
標準情報記憶部136は、床面積に対して、標準的なオフィスの、各部分の広さや数量などの情報を記憶する。
図9に例を示すように、例えば、標準情報記憶部136は、30平米のオフィスであれば、会議室の数は1室、執務スペースは8人掛が1島、標準的にレイアウトするブロックの例、などの情報を記憶する。
【0026】
予算情報記憶部137は、移転費用を算定するための情報を含む。
図10に一例を示すように、予算情報は、家具や内装に必要な部材と、部材に紐付けてそれぞれの単価の情報を含む。
【0027】
以上がサーバ装置1のデータ構成についての説明である。
【0028】
ここで、本実施の形態において、サーバ装置1は、ユーザ情報取得部111と、移転先オフィス情報取得部112と、移転前オフィス情報取得部113と、レイアウト生成部114と、予算算定部115と、提示部116と、受注管理部117と、の各処理部の機能について示す。
【0029】
ユーザ情報取得部111は、ネットワーク2を介して、ユーザ端末3から、前記ユーザ情報を取得し、ユーザ情報記憶部131に記憶する。当該送受信における通信は、有線、無線のいずれでもよく、また、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。なお、ユーザ情報は、サーバ装置1を用いて事業を行う事業者が、当該ユーザへのヒアリングやアンケート等で回収した情報を、ネットワーク2を介して、事業者端末4から入力してもよいし、サーバ装置1に直接入力してもよい。
【0030】
移転先オフィス情報取得部112は、ネットワーク2を介して、ユーザ端末3から、移転先オフィス情報を取得し、移転先オフィス情報記憶部132に記憶する。当該送受信における通信は、有線、無線のいずれでもよく、また、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。なお、移転先オフィス情報は、前記事業者が、ユーザへのヒアリングやアンケート等で回収した情報をサーバ装置1に直接入力してもよいし、ネットワーク2を介して、事業者端末4から入力してもよい。
【0031】
また、移転先オフィス情報取得部112は、ユーザ端末3に対し、移転先オフィス情報を取得するための入力フォーム等を提示する。
図11は、一例として、移転先オフィスの床面積を選択する画面である。
図12は、一例として、デザインを選択する画面である。移転先オフィス情報取得部112は、これらの画面をユーザ端末3に提示し、ユーザの選択を受付け、ユーザの選択した情報を取得する。
【0032】
また、移転先オフィス情報取得部112は、ユーザから、移転先オフィスで優先する機能に関する情報を取得する。優先する機能は、一例として、執務スペースを快適に、会議スペースを多めに、顧客対応スペースを多めに、従業員同士の交流スペースを作る、などである。なお、移転先オフィス情報取得部112は、それらを選択肢としてユーザ端末3に提示しても良いし、それらの選択肢を表現してタグをつけるなどしたレイアウト例をユーザ端末3に提示し、ユーザからレイアウト例の選択を受付けることで、優先する機能に関する情報を取得しても良い。
【0033】
また、移転先オフィス情報取得部112は、ユーザから、移転にまつわる様々なサービスに関する希望を受付けても良い。当該サービスは、一例として、原状回復工事、引っ越し、不用品廃棄、社名サイン制作・設置、家具の購入などである。
【0034】
移転前オフィス情報取得部113は、ユーザから、移転前のオフィスに関する情報を取得する。移転前オフィス情報取得部113は、ユーザ端末3に対し、入力フォームや、選択フォームなどを提示し、ユーザからの入力を受付け、ユーザが入力した情報を移転前オフィス情報取得部113に記憶する。
【0035】
レイアウト生成部114は、移転先オフィス情報をもとに、移転先のレイアウトを生成する。レイアウト生成部114は、移転先オフィス情報に含まれる、床面積、優先する機能、の情報をもとに、レイアウトを生成する。
図13は、レイアウト生成部114が生成するレイアウトの一例である。レイアウト生成部114は、例えば、移転先オフィス情報における、床面積が35坪、優先する機能として、執務スペースを快適に、という情報をもとに、レイアウトを生成する。部屋の形は規定の正方形や長方形などで良いし、移転先オフィス情報に、図面情報が記憶されている場合は、レイアウト生成部114は、一般的な画像解析技術をもとに、当該図面情報から部屋の形や各辺の長さ、入り口や窓の場所などを特定し、レイアウトを生成しても良い。
【0036】
レイアウト生成部114は、一例として、事前に準備された執務室や会議室、受付、交流スペースなどのブロックを、部屋の形に当てはめてレイアウトを生成する。レイアウト生成部114は、移転先オフィス情報の床面積情報をもとに、ブロック情報記憶部134からブロックを読み出し、ブロックを当てはめてレイアウトを生成する。この時、レイアウト生成部114は、標準情報記憶部136が記憶する、床面積に対応する、標準的なオフィスの部分の数などの情報をもとに、レイアウトを生成すればよい。
【0037】
レイアウト生成部114は、一例として、優先する機能に応じて、選択する前記ブロックの数や種類を変更しても良い。この場合、レイアウト生成部114は、機能対応情報記憶部135に記憶される機能対応情報をもとに、ブロック情報記憶部134からブロックを読み出し、部屋の形に当てはめてレイアウトを生成する。
【0038】
レイアウト生成部114は、一例として、部屋の形に応じて、ブロックの形を改変してもよい。レイアウト生成部114は、移転先オフィス情報に図面情報が含まれる場合に、部屋の形は各辺の長さの情報を読み取り、それらの情報をもとに、ブロックを当てはめてレイアウトを生成するが、部屋の形にはまらない場合に、当該ブロックの形を改変し、部屋のレイアウトに収めても良い。レイアウト生成部114は、ブロックを変形した際に、変形によって当該ブロックの面積が変化した割合によって、家具の数を増減させて、当該ブロックとともにブロック情報記憶部134に記憶させても良い。
【0039】
レイアウト生成部114は、一例として、レイアウト生成モデルを生成し、当該モデルを用いてレイアウトを生成しても良い。レイアウト生成部114は、床面積、部屋の形状、レイアウト、優先する機能と、を教師データとして用い、一般的な機械学習によって、床面積または、部屋の形状と、優先する機能と、を入力情報とし、レイアウトを出力するレイアウト生成モデルを生成すればよい。
【0040】
レイアウト生成部114は、生成したレイアウトの情報と、移転先オフィス情報記憶部132が記憶する、デザインの情報をもとに、シミュレーション画像を生成してもよい。
図14は、1例として、レイアウト生成部114が生成した、
図11の床面積の情報と、ユーザに選択されたデザインの情報(
図12におけるベーシック)をもとに生成されたシミュレーション画像である。
図15に示すように、いくつかの色のパターンを生成しても良い。
【0041】
レイアウト生成部114は、生成したレイアウトの情報と、デザインの情報をもとに、当該レイアウトとデザインを実現するために必要な部分、家具、部材等の数や量を算定し、移転先オフィス情報記憶部132に記憶する。レイアウト生成部114は、各ブロックに紐付けられている家具の数を読み出し、当該レイアウトを構成する全ブロック分の家具の数を算定する。
【0042】
予算算定部115は、オフィス移転に必要な予算を計上する。予算算定部115は、レイアウト生成部が算定した、家具の数の情報をもとに、予算情報記憶部137に記憶された価格の情報を読み出し、数量を掛け合わせることで家具に関する予算を算定する。なお、家具の種類はデザインごとに異なるものが選択され、費用も異なっていてもよい。また、予算算定部115は、予算情報記憶部137に記憶される、面積あたりのデザイン単価の情報と、床面積情報を掛け合わせることで、デザイン費用を算定してもよい。なお、ある部分(例えば会議室や、交流スペース)などの数量や広さによってデザイン費が変わる場合なども、予算情報記憶部137に記憶された情報をと、レイアウト生成部114が算定した当該部分の数量や広さの情報をもとに、デザイン費用が加算されても良い。
【0043】
予算算定部115は、移転先オフィス情報記憶部132に記憶された、オプションサービスの情報をもとに、オプションサービスに必要な予算を算定しても良い。
【0044】
予算算定部115は、移転前オフィス情報記憶部133に記憶された、保有家具や保有家具数の情報をもとに、レイアウト生成部114が算定した必要な家具の数量を補正し、予算を算定しても良い。具体的には、予算算定部115は、必要な家具の数量から、保有家具の数量を差し引き、新規に購入が必要な数量として必要な家具の数量を算定して補正し、補正した数量をもとに、予算を算定すればよい。
【0045】
提示部116は、ユーザにレイアウト、または予算の情報を提示する。提示部116は、ユーザ端末3に、レイアウト生成部114が生成したレイアウトの情報と、予算算定部115が算定した予算の情報を提示する。
【0046】
受注管理部117は、ユーザに提示したレイアウトに対する、注文を受付け、事業者端末4に提示する。受注管理部117は、ユーザ端末3に対し、申込みのフォームを提示し、ユーザ端末3から必要事項の入力を受付けて、注文を受け付ける。なお、受注管理部117は、電磁的契約を行う機能を有してもよい。なお、受注管理部117が注文を受け付けた場合に、当該注文に紐づくレイアウトの情報や移転先オフィス情報記憶部132に記憶された情報は、移転前オフィス情報記憶部133に、ユーザ情報を紐付ける形で記憶される。サーバ装置1は、当該注文をしたユーザが、次にオフィスの開設や移設などを行う場合に、前回の注文における優先する機能やデザインの情報を、ユーザ端末3に提示してもよい。
【0047】
図16を用いて、本実施形態の代表的な処理の流れを説明する。ユーザ情報取得部111がユーザ情報を取得する(1001)。移転先オフィス情報取得部112が移転先オフィス情報を取得する(1002)。レイアウト生成部114が、レイアウトを生成する(1003)。レイアウト生成部114は、生成したレイアウトから必要な家具の情報を算定する(1004)。予算算定部115が、家具の種類、数量、デザインの情報から予算を算定する(1005)。提示部116が、レイアウトまたは予算の情報をユーザに提示する(1006)。
【0048】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0049】
本明細書において説明した装置は、単独の装置として実現されてもよく、一部または全部がネットワークで接続された複数の装置(例えばクラウドサーバ)等により実現されてもよい。例えば、サーバ装置1のCPU101および記憶装置103は、互いにネットワークで接続された異なるサーバにより実現されてもよい。
【0050】
本明細書において説明した装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、およびソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。本実施形態に係るサーバ装置1の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、PC等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
【0051】
また、本明細書においてフローチャート図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
【0052】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【符号の説明】
【0053】
1 サーバ装置
2 ネットワーク
3 ユーザ端末
4 端末
101 CPU
102 メモリ
103 記憶装置
104 通信インタフェース
105 入力装置
106 出力装置
111 ユーザ情報取得部
112 移転先オフィス情報取得部
113 移転前オフィス情報取得部
114 レイアウト生成部
115 予算算定部
116 提示部
117 受注管理部
131 ユーザ情報記憶部
132 移転先オフィス情報記憶部
133 移転前オフィス情報記憶部
134 ブロック情報記憶部
135 機能対応情報記憶部
136 標準情報記憶部
137 予算情報記憶部