(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184003
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】電気光学装置、電子機器、および電気光学装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1368 20060101AFI20231221BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20231221BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20231221BHJP
G02F 1/1345 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
G02F1/1368
G09F9/30 338
G09F9/30 348A
G09F9/00 338
G02F1/1345
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097875
(22)【出願日】2022-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】横田 智己
(72)【発明者】
【氏名】森田 喜久哉
【テーマコード(参考)】
2H092
2H192
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
2H092GA33
2H092GA35
2H092JA24
2H092JB23
2H092JB26
2H092NA28
2H092RA05
2H192AA24
2H192BC32
2H192CC01
2H192CC14
2H192CC17
2H192CC41
2H192DA12
2H192DA43
2H192DA62
2H192DA67
2H192EA04
2H192EA13
2H192JB02
5C094AA21
5C094BA03
5C094BA43
5C094DA15
5C094DB01
5C094FB12
5G435AA16
5G435BB12
5G435KK05
(57)【要約】
【課題】配線抵抗が低く、作りやすい電気光学装置を提供すること。
【解決手段】液晶装置100は、基板10aと、容量素子60と、走査線13と、ドレイン領域31dと第2容量電極62を接続する第5中継電極85と、第5中継電極85に接続される遮光膜50と、遮光膜50に接続される第4中継電極84と、遮光膜50と第4中継電極84との間に設けられる第4層間絶縁層74と、ソース領域31sに接続されるデータ線16と、凹部H1が形成された第3層間絶縁層73と、第3層間絶縁層73に沿って設けられ、第4層間絶縁層74と同層である第4層間絶縁層74Fと、平面視で凹部H1と重なり、第3層間絶縁層73及び第4層間絶縁層74Fを貫通して形成されたコンタクトホールC30を介して走査線13に接続される出力配線14と、を有し、出力配線14を介して走査線13に走査信号SCを供給する走査線駆動回路45と、を備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
トランジスターと、
前記基板と前記トランジスターとの間に設けられた走査線と、
前記基板と前記走査線との間に設けられた容量素子と、
前記トランジスターの一方のソースドレイン領域と前記容量素子の一方の電極とを第1コンタクトホールを介して電気的に接続する第1導電部材と、
前記第1導電部材に第2コンタクトホールを介して電気的に接続される第2導電部材と、
前記第2導電部材に第3コンタクトホールを介して電気的に接続される第3導電部材と、
前記第2導電部材と前記第3導電部材との間に設けられる第1絶縁層と、
前記トランジスターの他方のソースドレイン領域に第4コンタクトホールを介して電気的に接続される第4導電部材と、
第1開口部が形成された第2絶縁層と、
前記第2絶縁層に沿って設けられ、前記第1絶縁層と同層である第3絶縁層と、
平面視で前記第1開口部と重なり、前記第2絶縁層及び前記第3絶縁層を貫通して形成された第2開口部を介して前記走査線に電気的に接続される配線を有し、前記メタル配線を介して前記走査線に走査信号を供給する走査線駆動回路と、を備える
電気光学装置。
【請求項2】
前記配線は、メタル配線である、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記走査線は、前記走査線駆動回路の前記配線と平面視で重なる部分において、前記トランジスターと平面視で重なる部分よりも広い幅を有して第1方向に沿って延在し、前記第2開口部は、前記第1方向に沿って複数設けられる、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記配線は、前記第1方向と交差する第2方向において前記第2開口部よりも広い幅を有して前記第1方向に沿って延在し、複数の前記第2開口部を介して前記走査線と電気的に接続されている、
請求項3に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記走査線は、前記走査線駆動回路の前記配線と平面視で重なる部分において、前記トランジスターと平面視で重なる部分と前記走査線駆動回路の前記配線と平面視で重なる部分との間の幅よりも広い幅を有して第1方向に沿って延在し、前記第2開口部は、前記第1方向に沿って複数設けられる、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記走査線は、前記走査線駆動回路の前記配線と平面視で重なる部分において、前記走査線の幅の平均値よりも広い幅を有して第1方向に沿って延在し、前記第2開口部は、前記第1方向に沿って複数設けられる、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項7】
前記配線は、前記第1方向と交差する第2方向において前記第2開口部よりも広い幅を有して前記第1方向に沿って延在し、複数の前記第2開口部を介して前記走査線と電気的に接続されている、
請求項5に記載の電気光学装置。
【請求項8】
前記第3絶縁層は、平面視でゲート電極と重なる領域を有し、前記配線は、前記ゲート電極と前記走査線とに電気的に接続される、
請求項2に記載の電気光学装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えた電子機器。
【請求項10】
基板上に、容量素子を形成する工程と、
断面視で、前記容量素子と重なる走査線を形成する工程と、
断面視で、前記走査線と重なる第2絶縁層を形成する工程と、
前記第2絶縁層に、第1開口部を形成する工程と、
断面視で、前記第1開口部に沿って第3絶縁層を形成する工程と、
前記第3絶縁層と前記第2絶縁層とを貫通し、前記走査線を露出する第2開口部を形成する工程と、
前記第2開口部を介して、前記走査線に接続され、走査線駆動回路からの走査信号が供給される配線を形成する工程と、を含む、
電気光学装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気光学装置、電気光学装置を備えた電子機器、および電気光学装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に示す電気光学装置が知られている。
特許文献1において電気光学装置は、画素領域と周辺領域とを備える。そして、画素領域には、画素電極と、画素トランジスターとしてのTFT(Thin Film Transistor)と、画素電極とTFTとの間に配置され、TFTを介して画素電極に画像信号を供給するデータ線と、TFTと基板との間に配置され、TFTのゲート電極に走査信号を供給する走査線と、走査線と基板との間に配置され、画素電極に電気的に接続された保持容量と、を備える。周辺領域には、走査線に走査信号を供給する走査線駆動回路を備える。走査線とゲート電極とは、ポリシリコン膜にタングステンのシリサイド膜が積層された二層構造を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
走査線駆動回路から供給される走査信号を、ゲート電極層の中継電極を中継して、走査線に供給すると、ゲート電極層と走査線とが、それぞれポリシリコン膜とタングステンシリサイド膜の積層構造であるため、配線抵抗が高くなってしまう。配線抵抗が高くなる理由は、タングステンシリサイド膜とポリシリコン膜との接触抵抗が高いからであり、配線抵抗が高くなることで、走査信号の遅延が大きくなったり、TFTのON期間が短くなったりすることが懸念される。
よって、配線抵抗の低い接続構造の開発が必要とされていた。さらには、接続構造は、作りやすいことが要求されていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の一態様に係る電気光学装置は、基板と、トランジスターと、前記基板と前記トランジスターとの間に設けられた走査線と、前記基板と前記走査線との間に設けられた容量素子と、前記トランジスターの一方のソースドレイン領域と前記容量素子の一方の電極とを第1コンタクトホールを介して電気的に接続する第1導電部材と、前記第1導電部材に第2コンタクトホールを介して電気的に接続される第2導電部材と、前記第2導電部材に第3コンタクトホールを介して電気的に接続される第3導電部材と、前記第2導電部材と前記第3導電部材との間に設けられる第1絶縁層と、前記トランジスターの他方のソースドレイン領域に第4コンタクトホールを介して電気的に接続される第4導電部材と、第1開口部が形成された第2絶縁層と、前記第2絶縁層に沿って設けられ、前記第1絶縁層と同層である第3絶縁層と、平面視で前記第1開口部と重なり、前記第2絶縁層及び前記第3絶縁層を貫通して形成された第2開口部を介して前記走査線に電気的に接続される配線を有し、前記メタル配線を介して前記走査線に走査信号を供給する走査線駆動回路と、を備える。
【0006】
本願の一態様に係る電子機器は、上記に記載の電気光学装置を備える。
【0007】
本願の一態様に係る電気光学装置の製造方法は、基板上に、容量素子を形成する工程と、断面視で、前記容量素子と重なる走査線を形成する工程と、断面視で、前記走査線と重なる第2絶縁層を形成する工程と、前記第2絶縁層に、第1開口部を形成する工程と、断面視で、前記第1開口部に沿って第3絶縁層を形成する工程と、前記第3絶縁層と前記第2絶縁層とを貫通し、前記走査線を露出する第2開口部を形成する工程と、前記第2開口部を介して、前記走査線に接続され、走査線駆動回路からの走査信号が供給される配線を形成する工程と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図6】
図4のVI-VI線における素子基板の断面図。
【
図20】実施形態3に係る投射型表示装置の概略構成図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
ここで、以下の各図においては、各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各部材の尺度を実際とは異ならせしめている。
また、各図には、必要に応じて、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、およびZ軸が図示されている。また、X軸に沿う一方向をX1方向と表記し、X1方向とは反対の方向をX2方向と表記する。同様に、Y軸に沿う一方向をY1方向と表記し、Y1方向とは反対の方向をY2方向と表記する。Z軸に沿う一方向をZ1方向と表記し、Z1方向とは反対の方向をZ2方向と表記する。なお、本明細書において、X1方向またはX2方向を区別しない場合は、X方向と表記し、Y1方向またはY2方向を区別しない場合は、Y方向と表記する。
また、X軸とY軸とを含む面を「XY面」とも言いい、XY面をZ1方向またはZ2方向に見ることを「平面視」あるいは「平面的」とし、Z軸を含む断面に対して垂直方向から見ることを「断面視」あるいは「断面的」とする。
【0010】
さらに、以下の説明において、例えば基板に対して、「基板上に」との記載は、基板の上に接して配置される場合、基板の上に他の構造物等の要素を介して配置される場合、または基板の上に一部が接して配置され、一部が他の要素を介して配置される場合のいずれかを表すものとする。
【0011】
また、「トランジスターの一方のソースドレイン領域」は、トランジスターのソース領域およびドレイン領域のいずれか一方を指すものとし、「トランジスターの他方のソースドレイン領域」は、トランジスターのソース領域およびドレイン領域のいずれか他方を指すものとする。これは、トランジスターを流れる電流の方向が反転する場合、ソース領域とドレイン領域とが入れ替わるためである。なお、以下の説明では、画素電極側に接続されるソースドレイン領域をドレイン領域とし、データ線側に接続されるソースドレイン領域をソース領域として説明する。
【0012】
1.実施形態1
本実施形態では、電気光学装置として、画素ごとにTFTを備えたアクティブ駆動型の液晶装置を例に挙げて説明する。この液晶装置は、例えば、後述する電子機器としての投射型表示装置において、光変調装置として好適に用いることができるものである。
【0013】
1.1.液晶装置の構造の概要
本実施形態に係る電気光学装置としての液晶装置の構造について、
図1と
図2とを参照して説明する。
図1は、実施形態1に係る電気光学装置としての透過型の液晶装置の構成を示す概略平面図である。
図2は、
図1のII-II線に沿った液晶装置の構造を示す概略断面図である。
【0014】
図1および
図2に示すように、本実施形態の液晶装置100は、素子基板10と、素子基板10と対向配置された対向基板20と、素子基板10、および対向基板20の間に挟持された電気光学層として液晶層5と、を有している。液晶層5は、正または負の誘電異方性を有する液晶からなる。
【0015】
素子基板10の基板としての基板10aには、例えば、ガラス基板、石英基板などの基板が用いられる。対向基板20の基板20aには、例えば、ガラス基板、石英基板などの透明基板が用いられる。素子基板10は、平面視における形状が対向基板20よりも大きい。素子基板10と対向基板20とは、対向基板20の外縁に沿って配置されたシール材6を介して接合されている。
【0016】
シール材6の内側には、マトリクス状に配列した複数の画素Pを含む表示領域Eが設けられている。表示領域Eの外側が周辺領域Fである。周辺領域Fにおいて、シール材6と表示領域Eとの間には、表示領域Eの外縁に沿って遮光材料からなる見切り部23が設けられている。
【0017】
素子基板10の周辺領域Fには、複数の外部接続端子43が配列した端子部が設けられている。周辺領域Fにおいて、該端子部に沿った第1辺K1とシール材6との間にデータ線駆動回路47が設けられている。また、周辺領域Fにおいて、第1辺K1に対向する第2辺K2に沿ったシール材6と表示領域Eとの間に検査回路41が設けられている。
【0018】
周辺領域Fにおいて、第1辺K1と直交し、互いに対向する第3辺K3および第4辺K4に沿ったシール材6と表示領域Eとの間には、それぞれ走査線駆動回路45が設けられている。なお、走査線駆動回路45は、2つある必要はなく、1つのみの構成でもよい。また、周辺領域Fには、複数の配線49が設けられている。
【0019】
図2に示すように、基板10aの液晶層5側の面には、画素Pごとに設けられた光透過性の画素電極11、トランジスターとしてのTFT30、走査線駆動回路45、配線49、および画素電極11を覆う配向膜12が設けられている。TFT30および画素電極11は、画素Pの構成要素である。素子基板10は、基板10a、基板10a上に設けられた画素電極11、TFT30、走査線駆動回路45、配線49、および配向膜12を含む。
【0020】
基板20aの液晶層5側の面には、見切り部23、絶縁層25、共通電極としての対向電極21、および対向電極21を覆う配向膜22が設けられている。本実施形態における対向基板20は、基板20a、見切り部23、絶縁層25、対向電極21、および配向膜22を含む。なお、本実施形態では、共通電極を対向電極21として対向基板20側に設けた例を示したが、共通電極は、素子基板10側に設けてもよい。
【0021】
図1に示すように、走査線駆動回路45、および検査回路41は、平面視で、見切り部23に重なる。見切り部23は、対向基板20側から入射する、図示しないレーザー光源からの光Lを、走査線駆動回路45等の周辺領域Fに設けられた周辺回路に入射しないように遮光して、周辺回路が誤動作することを防止する。
【0022】
絶縁層25は、例えば、光透過性を有する酸化シリコン(SiO2)などの無機材料から成る。絶縁層25は、見切り部23を被覆すると共に、液晶層5側の表面が平坦となるように設けられている。
【0023】
対向電極21は、絶縁層25を被覆すると共に、対向基板20の四隅に設けられた上下導通部7に電気的に接続されている。上下導通部7は、素子基板10側の後述する容量配線としての共通配線18に電気的に接続されている。
【0024】
画素電極11および対向電極21は、例えばITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電膜から成る。配向膜12および配向膜22は、液晶装置100の光学設計に基づいて選定される。配向膜12,22の形成材料としては、酸化シリコンなどの無機配向膜、ポリイミドなどの有機配向膜が挙げられる。
【0025】
このような液晶装置100は、電圧が印加されない時の画素Pの光透過率が、電圧印加時の透過率よりも大きいノーマリーホワイトモードや、電圧が印加されない時の画素Pの透過率が、電圧印加時の透過率よりも小さいノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。液晶装置100において、光の入射側と出射側とのそれぞれに図示しない偏光素子が光学設計に応じて配置されている。
【0026】
本実施形態では、配向膜12,22として無機配向膜および液晶層5として負の誘電異方性を有する液晶を用い、ノーマリーブラックモードの光学設計が適用された例について説明する。
【0027】
1.2.液晶装置の電気的な構成の概要
次に、
図3を参照して、液晶装置100の電気的な構成について説明する。
図3は、液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。
【0028】
図3に示すように、液晶装置100は、素子基板10の基板10a上に、m本の走査線13、n本のデータ線16、およびn本の共通配線18を有している。走査線13は、X1方向に延在している。データ線16と共通配線18とは、Y1方向に延在している。
【0029】
走査線駆動回路45は、転送回路451とm個の出力回路452とm本の出力配線14とを含んで構成される。転送回路451は、クロック信号CLKに同期して開始パルスSPを順次にシフトすることでm系統の転送信号を生成する。
m系統の転送信号は、それぞれ対応する出力回路452に入力され、出力回路452は、転送信号に基づいて、走査信号SCを、出力配線14を介して、走査線13に出力する。
【0030】
走査線13は、走査線駆動回路45の出力配線14に接続されており、走査線駆動回路45から供給される走査信号SC1,SC2,…,SCmを各画素Pに供給する。本実施例では、2つの走査線駆動回路45は、走査線13の両端に接続される。なお、2つの走査線駆動回路45と走査線13との接続は、これに限らず、例えば、2つの走査線駆動回路45のうちの片方が、奇数行の走査線13に接続され、他方が、偶数行の走査線13に接続されていてもよい。
【0031】
走査線13とデータ線16とで区画された領域が画素Pとなる。画素Pには、画素電極11、TFT30、および容量素子60が設けられている。
走査線13はTFT30のゲート電極32に電気的に接続され、データ線16はTFT30の他方のソースドレイン領域としてのソース領域31sに電気的に接続されている。走査線13は、同一行に設けられたTFT30のオン、オフを一斉に制御する機能を有している。画素電極11は、TFT30の一方のソースドレイン領域としてのドレイン領域31dに電気的に接続されている。
【0032】
データ線16は、データ線駆動回路47に電気的に接続されており、データ線駆動回路47から供給される画像信号D1,D2,…,Dnを画素Pに供給する。
走査線13は、走査線駆動回路45に電気的に接続されており、走査線駆動回路45から供給される走査信号SC1,SC2,…,SCmを各画素Pに供給する。
【0033】
データ線駆動回路47からデータ線16に供給される画像信号D1から画像信号Dnは、この順番に線順次にて供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線16同士に対してグループごとに供給してもよい。走査線駆動回路45は、走査線13に対して、走査信号SC1から走査信号SCmを所定のタイミングで線順次にて供給する。
【0034】
TFT30に走査信号SC1が入力されると、TFT30が、一定期間だけオン状態となる。これにより、データ線16から供給される画像信号D1が、所定のタイミングで画素電極11に書き込まれる。そして、画素電極11を介して液晶層5に書き込まれた所定レベルの画像信号D1は、画素電極11と、液晶層5を介して対向配置された対向電極21との間で一定期間保持される。
【0035】
保持された画像信号D1がリークするのを防止するため、画素電極11と対向電極21との間に設けられた液晶容量に対して、容量素子60が電気的に接続されている。容量素子60の一方の電極は、TFT30のドレイン領域31dと画素電極11とに電気的に接続され、容量素子60の他方の電極は、定電位の共通電位が印加される共通配線18に電気的に接続されている。
【0036】
1.3.素子基板の構成の概要
次に、素子基板10における画素Pの平面的な構成と断面的な構成とについて、
図4、
図5、および
図6を参照して説明する。
図4は、
図1の表示領域Eおよび周辺領域Fの一部である領域Gに対応する平面図である。
図5は
図4のV-V線における断面図であり、
図6は
図4のVI-VI線における断面図である。なお、
図5および
図6では、配向膜12の図示を省略している。
【0037】
図4に示すように、走査線13は、表示領域Eにおいて、第2方向としてのY方向に隣り合う2つの画素電極11の間を遮光するように、第1方向としてのX方向に沿って設けられる。また、走査線13は、4つの画素電極11が向かい合う箇所において、Y1方向およびY2方向に張り出した張り出し部13aを有する。張り出し部13aと平面視で重なる位置には、TFT30が設けられる。TFT30は、画素コンタクトとしてのコンタクトホールC20を介して、画素電極11に電気的に接続されている。
【0038】
周辺領域Fにおいて、走査線13は、Y方向に幅広い幅広部13bを有し、幅広部13bは、メタル配線としての出力配線14と平面視で重なっている。
出力配線14は、走査線駆動回路45の走査信号SCの出力線である。出力配線14は、平面視で、コンタクトホールC30よりも広い幅を有すると共に、X方向に沿って延在している。なお、出力配線14の幅は、出力配線14のY方向の長さである。
【0039】
図5および
図6に示すように、出力配線14は、走査線13よりも上層に設けられている。出力配線14は、出力配線14と走査線13との間の第4層間絶縁層74Fに設けられた凹部H2に沿って設けられ、凹部H2の底に設けられた第2開口部としてのコンタクトホールC30を介して、走査線13とオーミック接触することで、走査線13に電気的に接続されている。なお、凹部H2は、第1開口部としての凹部H1に沿って設けられている。
【0040】
図4に示すように、走査線13は、X方向において、複数の幅を有する。なお、走査線13の幅は、走査線13のY方向の長さである。走査線13の張り出し部13aの幅は、幅W1である。走査線13の幅広部13bの幅は、幅W2である。X方向に隣り合う2つの張り出し部13aの間の走査線13の幅は、幅W3、幅W4、および幅W5のいずれかである。幅W3は、コンタクトホールC20とY方向に隣り合う部分の幅であり、幅W5は、張り出し部13aと隣り合う部分の幅であり、幅W4は、Y方向に隣り合う2つの画素電極11の向かい合う辺に沿って延在する部分の幅である。幅W6は、張り出し部13aと幅広部13bとの間の幅である。
【0041】
本実施形態において、幅W3は、幅W4より狭く、幅W4は、幅W5よりも狭く、幅W5は、幅W1よりも狭く、幅W1は、幅W2よりも狭い。また、幅W6は、幅W4と同じ幅を有する。なお、張り出し部13aの幅W1は、幅広部13bの幅W2と同じ幅、または、幅W2よりも広い幅としてもよい。張り出し部13aは、TFT30の遮光膜として機能する部分であるため、可能な限り幅広に形成するからである。
【0042】
走査線13は、X方向において、幅W4を有する部分の長さが、他の幅の部分よりも長いため、走査線13の幅の平均値は、幅W4と同程度か、幅W4よりも少し広い程度ある。よって、幅広部13bの幅W2は、幅W3、幅W4、幅W6、走査線13の幅の平均値、幅W5、および幅W1よりも広い。幅広部13bは、周辺領域Fに配置されるため、幅広部13bの幅W2を広くしても開口率が低下することがない。よって、幅広部13bの幅W2を、走査線13の他の部分の幅に比べて広くとることができる。
【0043】
図5および
図6に示すように、素子基板10は、ベースとなる基板10a上に、複数の機能層を積層した構成を有している。
具体的には、基板10a上に、第1導電層、第2導電層、第3導電層、第4導電層、第5導電層、第6導電層、第7導電層、および画素電極11が、この順番に積層されている。
【0044】
第1導電層は、容量素子60の一方の電極としての第2容量電極62を含む。
第2導電層は、容量素子60の他方の電極としての第1容量電極61を含む。
第3導電層は、遮光部材としての走査線13を含む。
第4導電層は、TFT30の半導体層31、TFT30のゲート電極32、導通部材としての第2中継電極82および第1導電部材としての第5中継電極85を含む。
第5導電層は、第2導電部材としての遮光膜50を含む。
第6導電層は、第4導電部材としてのデータ線16、第1中継電極81、第3導電部材としての第4中継電極84、および出力配線14を含む。
第7導電層は、容量配線としての共通配線18および第3中継電極83を含む。
【0045】
第1導電層の第2容量電極62と第2導電層の第1容量電極61との間には、誘電膜63が設けられている。
第2導電層と第3導電層との間には、第1層間絶縁層71が設けられている。
第3導電層と半導体層31との間には、第2層間絶縁層72が設けられている。
半導体層31と第4導電層のゲート電極32との間には、ゲート絶縁膜33が設けられている。
第4導電層と第5導電層との間には、第2絶縁層としての第3層間絶縁層73が設けられている。なお、本実施形態では、第2絶縁層に第2層間絶縁層72およびゲート絶縁膜33を含む。
第5導電層と第6導電層との間には、第1絶縁層としての第4層間絶縁層74および第3絶縁層としての第4層間絶縁層74Fが設けられている。なお、第4層間絶縁層74Fは、第4層間絶縁層74の一部であり、周辺領域Fに位置する部分である。
第6導電層と第7導電層との間には、第5層間絶縁層75が設けられている。第7導電層と画素電極11との間には、第6層間絶縁層76が設けられている。
【0046】
図5に示すように、基板10aには、トレンチ10cが設けられている。容量素子60の一部は、トレンチ10cの内側に設けられており、静電容量の大容量化が図られている。
容量素子60は、走査線13側に配置された第1容量電極61と、基板10a側に配置された一方の電極としての第2容量電極62とを有する。
第5中継電極85は、TFT30のドレイン領域31dに電気的に接続されるとともに、第2層間絶縁層72および第1層間絶縁層71に設けられた第1コンタクトホールとしてのコンタクトホールC3を介して、容量素子60の第2容量電極62に電気的に接続されている。
【0047】
遮光膜50は、第3層間絶縁層73に設けられた第2コンタクトホールとしてのコンタクトホールC5を介して、第5中継電極85に電気的に接続されている。
第4中継電極84は、第4層間絶縁層74に設けられた第3コンタクトホールとしてのコンタクトホールC8を介して、遮光膜50に電気的に接続されている。
第3中継電極83は、第5層間絶縁層75に設けられたコンタクトホールC10を介して、第4中継電極84に電気的に接続されている。
画素電極11は、第6層間絶縁層76に設けられたコンタクトホールC20を介して、第3中継電極83に電気的に接続されている。
【0048】
図6に示すように、データ線16は、第4層間絶縁層74および第3層間絶縁層73に設けられた第4コンタクトホールとしてのコンタクトホールC6を介して、TFT30のソース領域31sに電気的に接続されている。
出力配線14は、データ線16と同層の第6導電層に設けられる。
【0049】
第4層間絶縁層74Fは、第3層間絶縁層73、ゲート絶縁膜33、および第2層間絶縁層72に設けられた凹部H1を埋めるように、凹部H1の内側の面に沿って設けられている。
凹部H1、凹部H2、およびコンタクトホールC30は、出力配線14と走査線13との間において、それぞれ3つ設けられているが、凹部H1、凹部H2、およびコンタクトホールC30の数は、それぞれ4つ以上、または、2つ以下であってもよい。
【0050】
1.4.液晶装置の製造方法の概要
次に、本実施形態に係る液晶装置100の製造方法について説明する。なお、以下では、
図7Aから
図14を参照して説明する。
図7Aおよび
図7Bは、素子基板の製造工程のフローチャート図である。
図8から
図14は、それぞれ
図5の素子基板の各製造過程に対応する断面図である。
【0051】
素子基板10は、基本的に、減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)法、常圧CVD法、プラズマCVD法、フォトリソグラフィ法、スパッタリング法、エッチング法、およびCMP(Chemical Mechanical Planarization)法など、公知の半導体プロセスで用いられる方法や、これらを組み合せることにより製造することが可能である。以下、好適な製造方法を主体に説明するが、同等な構造を形成可能で、かつ、当該構成における機能、特性を満たせれば、他の製造方法を用いても良い。
【0052】
図7Aにおいて、ステップS1では、基板10aにトレンチ10cを形成する。なお、トレンチ10cは、基板10a上に層間絶縁層を成膜して、当該層間絶縁層または当該層間絶縁層と基板10aとに、トレンチ10cを設ける構成としてもよい。
【0053】
ステップS2では、トレンチ10cに容量素子60を形成する。
まず、トレンチ10cの内壁を含む基板10a上に、導電性のポリシリコン膜からなる第2容量電極62を形成する。基板10a上に、リンを含んだデポポリシリコンからなる第1導電層を50nmから100nmの膜厚に成膜したのち、ドライエッチングによって、所望の形状にパターニングすることで、第2容量電極62が、形成される。
【0054】
第2容量電極62を形成した後、第2容量電極62の一部を覆う酸化膜の島71aを形成する。酸化膜の島71aは、TEOS(Tetraethyl Orthosilicate)膜、またはHTO(High Temperature Oxide)膜等の酸化シリコン膜を100nm程度の膜厚に成膜した後、パターニングして形成する。酸化膜の島71aは、後述するコンタクトホールC3を設ける位置に配置され、後述する第1容量電極61をパターニングする際に、第2容量電極62を保護するためのエッチングストッパー膜として機能する。
【0055】
第2容量電極62上に、誘電膜63として、酸化シリコン(SiO2)膜、シリコン窒化(SiN)膜、または金属酸化膜(HfO2、ZrO2)などを20nmの膜厚に成膜する。その後、誘電膜63上に、リンを含んだデポポリシリコンからなる第2導電層を50nmから100nmの膜厚に成膜したのち、ドライエッチングによって、パターニングすることで、第1容量電極61を形成する。
【0056】
ステップS3では、第1層間絶縁層71を形成する。
図8は、
図5の素子基板のステップS3の工程に対応した断面図である。
図8に示すように、第1層間絶縁層71は、例えば、TEOSを原料とする酸化シリコン膜からなり、第1容量電極61および基板10aの表示領域Eおよび周辺領域F上に、400nmから600nmの膜厚に形成される。
【0057】
ステップS4では、走査線13を形成する。
図9は、
図5の素子基板のステップS4の工程に対応した断面図である。
図9に示すように、第1層間絶縁層71上に、タングステンシリサイド(WSi)膜からなる第3導電層を100nmから400nmの膜厚に成膜し、その後、パターニングすることで、走査線13を形成する。走査線13は、遮光性を有する。
図4に示したように、走査線13は、表示領域Eにおいて、張り出し部13aを有するようにパターニングされる。また、走査線13は、周辺領域Fにおいて、幅広部13bを有するようにパターニングされる。前述したように、走査線13の幅は、周辺領域Fの幅W2が、表示領域Eにおける幅W3、幅W4、幅W6、走査線13の幅の平均値、幅W5、および幅W1よりも、広くなるように、パターニングされる。
【0058】
ステップS5では、第2層間絶縁層72を形成する。
図10に示すように、第2層間絶縁層72は、例えば、TEOS膜からなり、走査線13上に、200nmから600nmの膜厚に形成される。
ステップS6では、TFT30の半導体層31を形成する。
図10に示すように、半導体層31は、ポリシリコンからなり、第2層間絶縁層72上に、アモルファスシリコンを成膜した後、熱処理すること形成される。
【0059】
ステップS7では、コンタクトホールC1,C2,C3,C4を形成する。
図10に示すように、半導体層31上に、ゲート絶縁膜33を形成する。その後、コンタクトホールC1,C2,C3,C4を形成する。
ゲート絶縁膜33は、HTO膜からなり、半導体層31上に、30nmから100nmの膜厚に成膜される。
【0060】
コンタクトホールC1,C2は、ゲート絶縁膜33と第2層間絶縁層72とを貫通して、コンタクトホールC1,C2の底に、走査線13を露出する。
コンタクトホールC3は、ゲート絶縁膜33、第2層間絶縁層72、第1層間絶縁層71、および酸化膜の島71aを貫通して、コンタクトホールC3の底に、容量素子60の第2容量電極62を露出する。なお、コンタクトホールC3の内側には、半導体層31のドレイン領域31dが露出している。また、コンタクトホールC3の入り口において、半導体層31のドレイン領域31dを覆うゲート絶縁膜33の一部が、剥離され、半導体層31のドレイン領域31dが露出した状態になっている。
【0061】
コンタクトホールC4は、ゲート絶縁膜33、第2層間絶縁層72、および第1層間絶縁層71を貫通して、コンタクトホールC4の底に、容量素子60の第1容量電極61を露出する。
【0062】
ステップS8では、ゲート電極32、第2中継電極82、および第5中継電極85を形成する。
まず、ゲート絶縁膜33上およびコンタクトホールC1,C2,C3,C4の内部に、導電性のポリシリコン膜と、遮光性の導電膜であるタングステンシリサイド膜とからなる2層構造の第4導電層を形成する。コンタクトホールC3,C4は、高アスペクト比のコンタクトホールであるため、コンタクトホールC3,C4の内側への付きまわり性を考慮して、最初に、リンを含んだデポポリシリコンを成膜し、次に、遮光性の導電膜であるタングステンシリサイド膜を積層する。
【0063】
第4導電層を成膜した後、第4導電層を、パターニングすることで、ゲート電極32、第2中継電極82、および第5中継電極85を形成する。また、ゲート電極32は、コンタクトホールC1およびC2を介して、走査線13と電気的に接続される。
【0064】
第2中継電極82は、コンタクトホールC4を介して、容量素子60の第1容量電極61と電気的に接続される。
第5中継電極85は、コンタクトホールC3を介して、容量素子60の第2容量電極62に電気的に接続される。
【0065】
ステップS9では、第3層間絶縁層73を形成する。
図10は、
図5の素子基板のステップS9の工程に対応した断面図である。
第3層間絶縁層73は、TEOS膜からなり、ゲート電極32、第2中継電極82、および第5中継電極85上に、200nmから400nmの膜厚に形成される。
【0066】
ステップS3からステップS9までの工程によって、周辺領域Fには、基板10a上に、第1層間絶縁層71、走査線13、第2層間絶縁層72、ゲート絶縁膜33、および第3層間絶縁層73が、この順番に積層される。
【0067】
ステップS10では、凹部H1とコンタクトホールC5を形成する。
図11は、
図5の素子基板のステップS10の工程に対応した断面図である。
本実施形態において、凹部H1とコンタクトホールC5とは、同じ工程で形成される。
図11に示すように、凹部H1は、第3層間絶縁層73、ゲート絶縁膜33を貫通して、第2層間絶縁層72の厚さ方向の途中までの深さに形成される。凹部H1は、平面視で、走査線13の幅広部13bと重なる位置に、所定の間隔を開けて、3つ形成される。なお、凹部H1の数は、3つに限定されない。
コンタクトホールC5は、第3層間絶縁層73を貫通して、第5中継電極85を露出するように形成される。
【0068】
ステップS11では、遮光膜50を形成する。
まず、第3層間絶縁層73上およびコンタクトホールC5の内部に、遮光性の導電膜であるタングステンシリサイド膜等の金属膜からなる第5導電層を100nmから400nmの膜厚に成膜する。その後、第5導電層を、パターニングして、遮光膜50を形成する。
遮光膜50は、コンタクトホールC5を介して、第5中継電極85に電気的に接続される。これによって、遮光膜50は、第5中継電極85を介して、容量素子60の第2容量電極62に電気的に接続される。
【0069】
ステップS12では、第4層間絶縁層74を形成する。
図12は、
図5の素子基板のステップS12の工程に対応した断面図である。
第4層間絶縁層74は、TEOS膜からなり、遮光膜50上および第3層間絶縁層73上に、500nmから1000nmの膜厚に形成される。
【0070】
第4層間絶縁層74Fは、第4層間絶縁層74のうちの周辺領域Fに設けられた部分である。
図12に示すように、周辺領域Fにおいて、第4層間絶縁層74Fは、凹部H1の内側の面に沿って形成される。これによって、第4層間絶縁層74Fは、凹部H1の形状を反映した凹部H2を有するように形成される。
【0071】
ステップS13では、コンタクトホールC30,C6,C7,C8を形成する。
図13は、
図5の素子基板のステップS13の工程に対応した断面図である。
図13に示すように、コンタクトホールC30は、凹部H2の底に設けられ、第4層間絶縁層74Fおよび第2層間絶縁層72を貫通して、コンタクトホールC30の底に、走査線13の幅広部13bを露出する。
【0072】
コンタクトホールC6は、
図6に示すように、第4層間絶縁層74、および第3層間絶縁層73を貫通して、コンタクトホールC6の底に、TFT30のソース領域31sを露出する。
図13に示すように、コンタクトホールC7は、第4層間絶縁層74および第3層間絶縁層73を貫通して、コンタクトホールC7の底に、第2中継電極82を露出する。
コンタクトホールC8は、第4層間絶縁層74を貫通して、コンタクトホールC8の底に、遮光膜50を露出する。
【0073】
ステップS14では、出力配線14、データ線16、第1中継電極81、および第4中継電極84を形成する。
図14は、
図5の素子基板のステップS14の工程に対応した断面図である。
まず、第4層間絶縁層74,74F上およびコンタクトホールC30,C6,C7,C8の内部に、アルミニウム合金膜または窒化チタン膜とアルミニウム膜とが2層から4層に積層された複層膜からなる第6導電層を形成する。
【0074】
第6導電層を成膜した後、第6導電層をパターニングすることで、出力配線14、データ線16、第1中継電極81、および第4中継電極84を形成する。
図14に示すように、出力配線14は、凹部H2およびコンタクトホールC30の内側の面に成膜されて、コンタクトホールC30の底に露出した走査線13の幅広部13bに電気的に接続される。なお、出力配線14は、前述したように走査線駆動回路45の出力線であり、走査線駆動回路45の走査信号SCの出力回路452に接続されている。
これによって、走査線駆動回路45から出力された走査信号SCは、出力配線14を介して、走査線13に供給される。
【0075】
データ線16は、コンタクトホールC6の内部に成膜されて、コンタクトホールC6の底に露出した半導体層31のソース領域31sに電気的に接続される。
第1中継電極81は、コンタクトホールC7の内部に成膜されて、コンタクトホールC7の底に露出した第2中継電極82に、電気的に接続される。
第4中継電極84は、コンタクトホールC8の内部に成膜されて、コンタクトホールC8の底に露出した遮光膜50に電気的に接続される。
【0076】
ステップS15では、第5層間絶縁層75を形成する。
第5層間絶縁層75は、TEOS膜からなり、出力配線14、データ線16、第1中継電極81、および第4中継電極84上に、500nmから1000nmの膜厚に形成される。
【0077】
ステップS16では、共通配線18および第3中継電極83を形成する。
まず、第5層間絶縁層75に、コンタクトホールC9,C10を形成する。
コンタクトホールC9は、第5層間絶縁層75を貫通して、コンタクトホールC9の底に第1中継電極81を露出する。
コンタクトホールC10は、第5層間絶縁層75を貫通して、コンタクトホールC10の底に第4中継電極84を露出する。
【0078】
次に、第5層間絶縁層75上およびコンタクトホールC9,C10の内部に、アルミニウム合金膜または窒化チタン膜とアルミニウム膜とが2層から4層に積層された複層膜からなる第7導電層を形成する。
第7導電層を成膜した後、第7導電層をパターニングすることで、共通配線18および第3中継電極83を形成する。
第3中継電極83は、コンタクトホールC10の内部に成膜されて、コンタクトホールC10の底に露出した第4中継電極84に電気的に接続される。
【0079】
ステップS17では、第6層間絶縁層76を形成する。
第6層間絶縁層76は、TEOS膜からなり、共通配線18および第3中継電極83上に、第6層間絶縁層76を500nmから1000nmの膜厚に形成する。
【0080】
ステップS18では、画素電極11を形成する。
まず、第6層間絶縁層76に、コンタクトホールC20を形成する。コンタクトホールC20は、第6層間絶縁層76を貫通して、コンタクトホールC20の底に第3中継電極83を露出する。
次に、第6層間絶縁層76上およびコンタクトホールC20の内部にITOを成膜して、パターニングすることで、画素P毎に画素電極11を形成する。
【0081】
以上、述べたとおり、本実施形態の電気光学装置としての液晶装置100によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態の液晶装置100は、基板としての基板10aと、トランジスターとしてのTFT30と、基板10aとTFT30との間に設けられた走査線13と、基板10aと走査線13との間に設けられた容量素子60と、TFT30の一方のソースドレイン領域としてのドレイン領域31dと容量素子60の一方の電極としての第2容量電極62とを第1コンタクトホールとしてのコンタクトホールC3を介して電気的に接続する第1導電部材としての第5中継電極85と、第5中継電極85に第2コンタクトホールとしてのコンタクトホールC5を介して電気的に接続される第2導電部材としての遮光膜50と、遮光膜50に第3コンタクトホールとしてのコンタクトホールC8を介して電気的に接続される第3導電部材としての第4中継電極84と、遮光膜50と第4中継電極84との間に設けられる第1絶縁層としての第4層間絶縁層74と、TFT30の他方のソースドレイン領域としてのソース領域31sに第4コンタクトホールとしてのコンタクトホールC6を介して電気的に接続される第4導電部材としてのデータ線16と、第1開口部としての凹部H1が形成された第2絶縁層としての第3層間絶縁層73と、第3層間絶縁層73に沿って設けられ、第1絶縁層と同層である第3絶縁層としての第4層間絶縁層74Fと、平面視で凹部H1と重なり、第3層間絶縁層73及び第4層間絶縁層74Fを貫通して形成された第2開口部としてのコンタクトホールC30を介して走査線13と電気的に接続される配線としての出力配線14を有し、出力配線14を介して走査線13に走査信号SCを供給する走査線駆動回路45と、を備える。
【0082】
このように本実施形態の液晶装置100は、第2絶縁層としての第3層間絶縁層73に第1開口部としての凹部H1を設け、平面視で凹部H1と重なり、第3層間絶縁層73及び第3絶縁層としての第4層間絶縁層74Fを貫通して形成された第2開口部としてのコンタクトホールC30を介して、走査線駆動回路45の出力配線14を、走査線13に電気的に接続する。よって、走査線駆動回路45と走査線13との間の配線抵抗を低くすることができる。さらには、作りやすい構造とすることができる。
【0083】
本実施形態の液晶装置100は、さらに、配線としての出力配線14は、メタル配線である。
よって、出力配線14の配線抵抗を低くすることができる。
【0084】
本実施形態の液晶装置100は、さらに、走査線13は、走査線駆動回路45の配線としての出力配線14と平面視で重なる部分としての幅広部13bにおいて、TFT30と平面視で重なる部分としての張り出し部13aよりも広い幅W2を有して第1方向としてのX方向に沿って延在し、コンタクトホールC30は、X方向に沿って複数設けられる。
このように、走査線13の幅広部13bの幅W2を、張り出し部13aの幅W1よりも広くすることで、走査線13の配線抵抗を低くすることができると共に、作りやすい構造とすることができる。
【0085】
本実施形態の液晶装置100は、さらに、配線としての出力配線14は、第1方向としてのX方向と交差する第2方向としてのY方向において第2開口部としてのコンタクトホールC30よりも広い幅を有してX方向に沿って延在し、複数のコンタクトホールC30を介して走査線13と電気的に接続されている。
このように、出力配線14の幅を、コンタクトホールC30よりも広くすることで、出力配線14の配線抵抗を低くすることができると共に、作りやすい構造とすることができる。
【0086】
本実施形態の液晶装置100は、さらに、走査線13は、走査線駆動回路45の配線としての出力配線14と平面視で重なる部分としての幅広部13bにおいて、TFT30と平面視で重なる部分としての張り出し部13aと幅広部13bとの間の幅W6よりも広い幅W2を有してX方向に沿って延在し、第2開口部としてのコンタクトホールC30は、X方向に沿って複数設けられる。
このように、走査線13の幅広部13bの幅W2を、幅W6よりも広くし、かつ、コンタクトホールC30を複数設けることで、走査線13の配線抵抗を低くすることができると共に、作りやすい構造とすることができる。
【0087】
本実施形態の液晶装置100は、さらに、走査線13は、走査線駆動回路45の配線としての出力配線14と平面視で重なる部分としての幅広部13bにおいて、走査線13の幅の平均値よりも広い幅を有して第1方向に沿って延在し、第2開口部としてのコンタクトホールC30は、X方向に沿って複数設けられる。
このように、走査線13の幅広部13bの幅W2を、走査線13の幅の平均値よりも広くし、かつ、コンタクトホールC30を複数設けることで、走査線13の配線抵抗を低くすることができると共に、作りやすい構造とすることができる。
【0088】
本実施形態の液晶装置100は、さらに、配線としての出力配線14は、第1方向としてのX方向と交差する第2方向としてのY方向において第2開口部としてのコンタクトホールC30よりも広い幅を有してX方向に沿って延在し、複数のコンタクトホールC30を介して走査線13と電気的に接続されている、。
よって、配線抵抗を低くすることができる。
【0089】
本実施形態の電気光学装置としての液晶装置100の製造方法は、基板10a上に、容量素子60を形成する工程と、断面視で、容量素子60と重なる走査線13を形成する工程と、断面視で、走査線13と重なる第2絶縁層としての第3層間絶縁層73を形成する工程と、第3層間絶縁層73に、第1開口部としての凹部H1を形成する工程と、断面視で、凹部H1に沿って第3絶縁層としての第4層間絶縁層74Fを形成する工程と、第4層間絶縁層74Fと第3層間絶縁層73とを貫通し、走査線13を露出する第2開口部としてのコンタクトホールC30を形成する工程と、コンタクトホールC30を介して、走査線13に接続され、走査線駆動回路45からの走査信号SCが供給されるメタル配線としての出力配線14を形成する工程と、を含む。
【0090】
このように本実施形態の液晶装置100の製造方法は、第2絶縁層としての第3層間絶縁層73に第1開口部としての凹部H1を設け、第3層間絶縁層73及び第3絶縁層としての第4層間絶縁層74Fを貫通して、走査線13を露出する第2開口部としてのコンタクトホールC30を設け、コンタクトホールC30を介して、走査線駆動回路45の出力配線14を、走査線13に接続する。よって、出力配線14と走査線13とを接続するための工程を別途設けることなく、出力配線14と走査線13とを接続することができので、作りやすい構造とすることができる。さらには、配線抵抗が低い構造とすることができる。
【0091】
2.実施形態2
次に、実施形態2に係る素子基板について、
図15から
図19を参照して説明する。
図15は、実施形態2に係る素子基板の断面図である。
図16から
図19は、それぞれ
図15の素子基板の各製造過程に対応する断面図である。
【0092】
実施形態2は、出力配線14が、周辺領域Fにおいて、走査線13とゲート電極32との両方にオーミック接触している点で、実施形態1と異なる。よって、実施形態2では、出力配線14から供給される走査信号SCは、周辺領域Fにおいて、走査線13とゲート電極32との両方に直接供給される。
なお、以下の説明では、実施形態1と同一の構成には同一の符号を使用して、重複する説明は省略する。
【0093】
図15に示すように、周辺領域Fにおいて、出力配線14は、データ線16と同層の第6導電層に設けられる。
出力配線14は、第4層間絶縁層74F、第3層間絶縁層73、ゲート絶縁膜33、および第2層間絶縁層72に設けられた第2開口部としてのコンタクトホールC40の内壁に設けられる部分を有する。
【0094】
コンタクトホールC40は、その内壁にゲート電極32と走査線13とを露出し、出力配線14は、コンタクトホールC40の内壁に露出したゲート電極32と走査線13とに電気的に接続されている。コンタクトホールC40は、出力配線14と走査線13との間において、X方向に沿って、3つ設けられているが、4つ以上、または、2つ以下であってもよい。
【0095】
図16は、
図15の素子基板において、
図7BのステップS10の工程に対応した断面図である。
凹部H1とコンタクトホールC5とは、実施形態1と同様に、同じ工程で形成される。
本実施形態では、ゲート電極32は、周辺領域Fにおいて、走査線13の幅広部13bの平面視の形状と同様の形状に形成される。また、ゲート電極32には、凹部H1が形成される箇所に対応して、開口が形成される。なお、周辺領域Fにおいて、ゲート電極32は、島状に形成されていてもよい。
【0096】
図17は、
図15の素子基板において、
図7BのステップS12の工程に対応した断面図である。
図17に示すように、第4層間絶縁層74Fは、周辺領域Fにおいて、凹部H1に沿って形成される。これによって、第4層間絶縁層74Fは、凹部H1の形状を反映した凹部H2を有するように形成される。
【0097】
図18は、
図15の素子基板において、
図7BのステップS13の工程に対応した断面図である。
図18に示すように、凹部H1および凹部H2が設けられた位置に、ゲート電極32と走査線13の幅広部13bとを露出するコンタクトホールC40を形成する。
コンタクトホールC40は、凹部H2および凹部H1を拡張することで、走査線13の幅広部13bを露出する。よって、コンタクトホールC40の一部が、第1開口部としての凹部H1に対応する。
コンタクトホールC40は、コンタクトホールC6,C7,C8と同じ工程で形成する。
【0098】
図19は、
図15の素子基板において、
図7BのステップS14の工程に対応した断面図である。
図19に示すように、出力配線14は、コンタクトホールC40の内側の面に沿って成膜されて、コンタクトホールC40の内部に露出したゲート電極32と走査線13の幅広部13bとに電気的に接続される。
これによって、走査線駆動回路45から出力された走査信号SCは、出力配線14を介して、ゲート電極32と走査線13との両方に直接供給される。
【0099】
以上、述べたとおり、本実施形態の電気光学装置としての液晶装置100によれば、実施形態1の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
【0100】
本実施形態の液晶装置100は、さらに、第3絶縁層としての第4層間絶縁層74Fは、平面視でゲート電極32と重なる領域を有し、配線としての出力配線14は、ゲート電極32と走査線13とに電気的に接続される。
このように、出力配線14は、ゲート電極32と走査線13とに電気的に接続されるため、配線抵抗を低くすることができる。
【0101】
3.実施形態3
図20は、本実施形態に係る電子機器としての投射型表示装置の構成を示す概略構成図である。本実施形態では、上述した電気光学装置としての液晶装置100を備えた電子機器について、投射型表示装置1000を例に挙げて説明する。
【0102】
図20に示すように、本実施形態の電子機器としての投射型表示装置1000は、光源としてのランプユニット1001、色分離光学系としてのダイクロイックミラー1011,1012、青色光に対応する液晶装置100B、緑色光に対応した液晶装置100G、赤色光に対応した液晶装置100R、3個の反射ミラー1111,1112,1113、3個のリレーレンズ1121,1122,1123、色合成光学系としてのダイクロイックプリズム1130、投射光学系としての投射レンズ1140を備えている。
【0103】
ランプユニット1001では、例えば、放電型の光源を採用している。光源の方式はこれに限定されず、発光ダイオード、レーザーなどの固体光源を採用してもよい。
【0104】
ランプユニット1001から射出された光は、2個のダイクロイックミラー1011,1012によって、各々異なる波長域の3色の色光に分離する。3色の色光とは、略赤色の光、略緑色の光、略青色の光である。以降の説明において、上記略赤色の光を赤色光Rともいい、上記略緑色の光を緑色光Gともいい、上記略青色の光を青色光Bともいう。
【0105】
ダイクロイックミラー1011は、赤色光Rを透過させると共に、赤色光Rよりも波長が短い、緑色光Gおよび青色光Bを反射させる。ダイクロイックミラー1011を透過した赤色光Rは、反射ミラー1111で反射され、液晶装置100Rに入射する。ダイクロイックミラー1011で反射された緑色光Gは、ダイクロイックミラー1012によって反射された後、液晶装置100Gに入射する。ダイクロイックミラー1011で反射された青色光Bは、ダイクロイックミラー1012を透過して、リレーレンズ系1120へ射出される。
【0106】
リレーレンズ系1120は、リレーレンズ1121,1122,1123、反射ミラー1112,1113を有している。青色光Bは、緑色光Gや赤色光Rと比べて光路が長いため、光束が大きくなりやすい。そのため、リレーレンズ1122を用いて光束の拡大を抑えている。リレーレンズ系1120に入射した青色光Bは、反射ミラー1112で反射されると共に、リレーレンズ1121によってリレーレンズ1122の近傍で収束される。そして、青色光Bは、反射ミラー1113およびリレーレンズ1123を経て、液晶装置100Bに入射する。
【0107】
投射型表示装置1000における、光変調装置である液晶装置100R,100G,100Bには、実施形態1または実施形態2にかかる電気光学装置としての液晶装置100が適用されている。
【0108】
液晶装置100R,100G,100Bのそれぞれは、投射型表示装置1000の上位回路に電気的に接続される。これによって、赤色光R、緑色光G、青色光Bの階調レベルを指定する画像信号Dxがそれぞれ外部回路から供給され、上位回路で処理される。これによって、液晶装置100R,100G,100Bが駆動されて、それぞれの色光が変調される。
【0109】
液晶装置100R,100G,100Bによって変調された赤色光R、緑色光G、青色光Bは、ダイクロイックプリズム1130に3方向から入射する。ダイクロイックプリズム1130は、入射した赤色光R、緑色光G、青色光Bを合成する。ダイクロイックプリズム1130において、赤色光Rおよび青色光Bは90度に反射され、緑色光Gは透過する。そのため、赤色光R、緑色光G、青色光Bは、カラー画像を表示する表示光として合成され、投射レンズ1140に向かって射出される。
【0110】
投射レンズ1140は、投射型表示装置1000の外側を向いて配置されている。表示光は、投射レンズ1140を介して拡大されて射出され、投射対象であるスクリーン1200に投射される。
【0111】
本実施形態では、電子機器として投射型表示装置1000を例示したが、液晶装置100が適用される電子機器はこれに限定されない。例えば、投射型のHUD(Head-Up Display)、HMD(Head Mounted Display)、パーソナルコンピューター、デジタルカメラ、液晶テレビなどの電子機器に適用されてもよい。
【0112】
以上述べた通り、本実施形態の投射型表示装置1000によれば、上記各実施形態の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
電子機器としての投射型表示装置1000は、上記各実施形態にかかる電気光学装置としての液晶装置100を備える。
【0113】
この構成によれば、高品質な表示が可能な電子機器を提供することができる。
【0114】
また、上記実施形態では、電気光学装置としての液晶装置100として、透過型の液晶装置を例示したが、液晶装置100としては、反射型の液晶装置またはLCOS(Liquid crystal on silicon)型の液晶装置としてもよい。
【符号の説明】
【0115】
5…液晶層、6…シール材、7…上下導通部、10…素子基板、10a…基板、11…画素電極、12…配向膜、13…走査線、13a…張り出し部、13b…幅広部、14…出力配線、16…データ線、18…共通配線、20…対向基板、20a…基板、21…対向電極、30…TFT、31…半導体層、31d…ドレイン領域、31s…ソース領域、32…ゲート電極、33…ゲート絶縁膜、41…検査回路、43…外部接続端子、45…走査線駆動回路、451…転送回路、452…出力回路、47…データ線駆動回路、49…配線、50…遮光膜、60…容量素子、61…第1容量電極、62…第2容量電極、63…誘電膜、71…第1層間絶縁層、71a…酸化膜の島、72…第2層間絶縁層、73…第3層間絶縁層、74,74F…第4層間絶縁層、75…第5層間絶縁層、76…第6層間絶縁層、81…第1中継電極、82…第2中継電極、83…第3中継電極、84…第4中継電極、85…第5中継電極、100,100B,100G,100R…液晶装置、1000…投射型表示装置、1001…ランプユニット、1011,1012…ダイクロイックミラー、1111,1112,1113…反射ミラー、1120…リレーレンズ系、1130…ダイクロイックプリズム、1140…投射レンズ、1200…スクリーン、C1,C2,C3,C4,C5,C6,C7,C8,C9,C10,C20,C30,C40…コンタクトホール、D1…画像信号、H1,H2…凹部、SC…走査信号。