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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184060
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】乗場行先階登録装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 1/18 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
B66B1/18 K
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097972
(22)【出願日】2022-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】細川 拓也
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 英光
【テーマコード(参考)】
3F502
【Fターム(参考)】
3F502HB12
3F502KA19
3F502MA03
3F502MA07
3F502MA48
(57)【要約】
【課題】小型化および低コスト化を実現すること。
【解決手段】一実施形態に係る乗場行先階登録装置は、2次元コードを読み取り、2次元コードを用いて乗場呼びを生成可能な装置である。乗場行先階登録装置は、読取手段および制御手段を備える。読取手段は2次元コードを読み取る。制御手段は、読取手段により読み取られた2次元コードが、データ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらであるかを判別する。制御手段は、読取手段により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであった場合、データ設定用の2次元コードを用いて乗場行先階登録装置の設定を変更する。制御手段は、読取手段により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、呼び登録用の2次元コードを用いて乗場呼びを生成する。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次元コードを読み取り、前記2次元コードを用いて乗場呼びを生成可能な乗場行先階登録装置であって、
2次元コードを読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた2次元コードが、データ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらであるかを判別し、
前記読取手段により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであった場合、前記データ設定用の2次元コードを用いて前記乗場行先階登録装置の設定を変更し、
前記読取手段により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、前記呼び登録用の2次元コードを用いて乗場呼びを生成する制御手段と、
を具備することを特徴とする、乗場行先階登録装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記読取手段により読み取られた2次元コードに含まれる識別パターンに基づいて、当該2次元コードがデータ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらであるかを判別することを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記読取手段により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらでもなかった場合、この旨を通知するためのエラーメッセージを前記乗場行先階登録装置のディスプレイに表示させることを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記読取手段により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであった場合、この旨を通知するための第1のブザー音を前記乗場行先階登録装置のスピーカーから出力し、
前記読取手段により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、この旨を通知するための第2のブザー音を前記乗場行先階登録装置のスピーカーから出力することを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記読取手段により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、前記呼び登録用の2次元コードにより示される行先階が前記乗場行先階登録装置により登録可能な階床であるか否かを判断し、
前記行先階が前記乗場行先階登録装置により登録可能な階床であると判断した場合、前記行先階に対応する乗場呼びを生成し、
前記行先階が前記乗場行先階登録装置により登録可能な階床でないと判断した場合、この旨を通知するためのエラーメッセージを前記乗場行先階登録装置のディスプレイに表示させることを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項6】
前記乗場行先階登録装置の設定は、
前記乗場行先階登録装置の機器識別番号を設定すること、前記乗場行先階登録装置の設置階床を設定すること、前記乗場行先階登録装置により登録可能な階床の名称を設定すること、前記乗場行先階登録装置に表示する乗りかごの名称を設定すること、前記乗場行先階登録装置の伝送アドレスを設定すること、前記乗場行先階登録装置のスピーカーから出力されるブザー音を設定すること、を含む、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項7】
利用者を撮影する撮影手段をさらに具備し、
前記制御手段は、
前記撮影手段により撮影された画像から事前に行先階が設定された特定の利用者を検出した場合、前記事前に設定された行先階に基づいて前記特定の利用者に対応する乗場呼びを生成することを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項8】
前記制御手段は、
前記読取手段により特定の情報を含む2次元コードと前記データ設定用の2次元コードとが連続して読み取られた場合にのみ、前記データ設定用の2次元コードを用いて前記乗場行先階登録装置の設定を変更することを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、乗場行先階登録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建物の各階の乗場には、乗場呼びを登録するための乗場呼びボタンが設置されている。エレベータの利用者がこの乗場呼びボタンを操作すると、乗りかごが乗場呼びの登録階に応答する。利用者が乗りかごに乗り込み、かご操作盤の行先階ボタンを操作すると、行先階が登録され、乗りかごがその行先階に移動する。
【0003】
近年、上記した乗場呼びボタンとは別に、乗場にて行先階を登録可能な乗場行先階登録装置(HDC: Hall Destination Controller)を備えたエレベータシステムが実用化されている。このようなエレベータシステムは「行先階制御システム(DCS: Destination Control System)」と称される。行先階制御システムは、利用者が乗場にて登録した行先階に基づいて、複数台の乗りかごの中から最適な乗りかごを選出し、選出した乗りかごを乗場に応答させる。このような行先階制御システムによれば、最適な配車を実現することができるため、輸送効率の向上を図ることが可能である。
【0004】
ところで、乗場行先階登録装置の一つに、カメラを用いて利用者の行先階を示す行先階情報を読み取り、当該行先階を登録するものがある。このような乗場行先階登録装置には、行先階を登録するためのテンキー等を設ける必要がないため、テンキーが配設された乗場行先階登録装置に比べて部品数を削減することができ、小型化や低コスト化を図ることができる。
【0005】
一方、このような乗場行先階登録装置においても、保守員が操作可能なボタンやタッチパネル等は別途設けられており、乗場行先階登録装置を設置した際の初期設定作業や、乗場行先階登録装置の設定を変更する設定変更作業は、上記したボタンやタッチパネルが保守員により操作されることで行われている。
【0006】
しかしながら、このようなボタンやタッチパネルは、小型化や低コスト化の観点によれば、上記したテンキーと同様に設けられない方が望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003-312950号公報
【特許文献2】特開2005-280882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、小型化および低コスト化を実現可能な乗場行先階登録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態に係る乗場行先階登録装置は、2次元コードを読み取り、前記2次元コードを用いて乗場呼びを生成可能な装置である。前記乗場行先階登録装置は、読取手段および制御手段を具備する。前記読取手段は2次元コードを読み取る。前記制御手段は、前記読取手段により読み取られた2次元コードが、データ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらであるかを判別する。前記制御手段は、前記読取手段により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであった場合、前記データ設定用の2次元コードを用いて前記乗場行先階登録装置の設定を変更する。前記制御手段は、前記読取手段により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、前記呼び登録用の2次元コードを用いて乗場呼びを生成する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、一実施形態に係るエレベータシステムの概略構成例を示す図である。
図2図2は、同実施形態における乗場行先階登録装置を説明するための図である。
図3図3は、同実施形態における乗場行先階登録装置の一構成例を示すブロック図である。
図4図4は、同実施形態における乗場行先階登録装置に表示される表示例を説明するための図である。
図5図5は、同実施形態における乗場行先階登録装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
なお、開示はあくまで一例にすぎず、以下の実施形態に記載した内容により発明が限定されるものではない。当業者が容易に想到し得る変形は、当然に開示の範囲に含まれる。説明をより明確にするため、図面において、各部分のサイズ、形状等を実際の実施態様に対して変更して模式的に表す場合もある。複数の図面において、対応する要素には同じ参照数字を付して、詳細な説明を省略する場合もある。
【0012】
図1は、一実施形態に係るエレベータシステムの概略構成例を示す図である。本実施形態に係るエレベータシステムにおいては、複数台の乗りかご10の運転動作が統括的に制御される。複数台の乗りかご10の1つ1つは「号機」と称されてもよい。
【0013】
図1に示すように、エレベータシステムは、複数台の乗りかご10と、乗場行先階登録装置20と、制御盤30と、を備えている。なお、図1では、A号機、B号機、C号機の3台の乗りかご10を図示しているが、乗りかご10の台数はこれに限定されず、乗りかご10の台数は2台以上であれば任意の数であって構わない。また、図1では、1台の乗場行先階登録装置20を図示しているが、乗場行先階登録装置20の台数はこれに限定されず、任意の数であって構わない。
【0014】
乗場行先階登録装置20は、例えば利用者が所持する携帯端末40(例えば、スマートフォン、タブレット端末など)に表示された呼び登録用の2次元コード(例えば、QRコード(登録商標)など)を読み取り、当該利用者の行先階を示す行先階情報を取得すると、当該行先階と、当該行先階の登録操作が行われた階床(つまり、乗場行先階登録装置20の設置階床)とを対応づけた乗場呼びを生成し、これを制御盤30に送信する。
【0015】
また、乗場行先階登録装置20は、例えば保守員が所持する携帯端末40に表示されたデータ設定用の2次元コード(例えば、QRコードなど)を読み取り、乗場行先階登録装置20の設定に関する設定値を取得すると、当該設定値に基づき乗場行先階登録装置20の設定を変更する。
【0016】
利用者や保守員により乗場行先階登録装置20に提示される2次元コードは、例えば携帯端末40にインストールされたアプリケーションを用いて作成される。但し、データ設定用の2次元コードの作成には、保守員のみに知らされるパスワードの入力が要求される等、所定の使用制限が設けられる。これによれば、データ設定用の2次元コードが利用者により作成され、乗場行先階登録装置20の設定が利用者により勝手に変更されてしまうことを防ぐことができる。
【0017】
また、利用者や保守員により乗場行先階登録装置20に提示される2次元コードには、2次元コードの種類を識別するための識別パターンが含まれており、乗場行先階登録装置20は、当該識別パターンに基づいて、読み取った2次元コードが、データ設定用の2次元コードであるか、呼び登録用の2次元コードであるかを判別する。
【0018】
データ設定用の2次元コードを用いた乗場行先階登録装置20の設定には、例えば以下に示す設定が含まれる。
・乗場行先階登録装置20の機器識別番号を設定すること、
・乗場行先階登録装置20の設置階床を設定すること、
・乗場行先階登録装置20により登録可能な階床の名称(例えば、1階、2階、…、n階、B1階、B2階、…、Bm階、L(ロビー)階、R(ルーフ)階など)を設定すること、
・乗場行先階登録装置20で表示する各号機(乗りかご10)の名称(例えば、A号機、B号機、C号機など)を設定すること、
・乗場行先階登録装置20の伝送アドレスを設定すること、
・乗場行先階登録装置20のスピーカーから出力されるブザー音を設定すること。
【0019】
なお、ここでは、データ設定用の2次元コードを用いて上記した各種設定を行うことができるものとするが、これに限定されず、上記した各種設定以外の設定がデータ設定用の2次元コードを用いて行われるとしてもよい。
【0020】
制御盤30は、各号機(乗りかご10)の運転動作を制御する。制御盤30は、乗場行先階登録装置20からの乗場呼びを受信すると、当該乗場呼びの割当号機を、管理している各号機(乗りかご10)の中から選定する割当処理を実行する。そして、制御盤30は、割当号機として選定された号機(乗りかご10)の運転動作を制御し、上記した登録操作が行われた階床に当該号機(乗りかご10)を応答させる。また、制御盤30は、どの号機が割当号機として選定されたかを利用者に通知するための割当号機情報を乗場行先階登録装置20に送信する。
【0021】
乗場行先階登録装置20は、制御盤30からの割当号機情報を受信すると、当該割当号機情報により示される割当号機を利用者に通知する。これによれば、利用者は、自身の行先階に行くためにどの号機に乗車すればよいかを把握することができる。
【0022】
図2は、本実施形態における乗場行先階登録装置20を説明するための図である。
図2に示すように、乗場行先階登録装置20は、ディスプレイが配置された表示領域20aと、2次元コードを読み取り可能な読取領域20bと、を備えている。ディスプレイには、割当号機情報により示される割当号機が表示される。例えば図2の表示例によれば、利用者は自身の行先階に行くために「A号機」に乗車すればよいことを把握することができる。読取領域20bは、乗場行先階登録装置20に内蔵されたカメラ21(図3参照)の撮影範囲に相当する領域であり、乗場行先階登録装置20は、読取領域20b上にかざされた(提示された)2次元コードを読み取ることができる。
【0023】
図3は、本実施形態における乗場行先階登録装置20の一構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、乗場行先階登録装置20は、カメラ21と、制御部22と、通信部23と、設定保存部24と、表示部25と、を備えている。
【0024】
カメラ21は、図2に示した読取領域20b上にかざされた2次元コードを読み取る。なお、ここでは、読取領域20b上にかざされる2次元コードは、携帯端末40の画面に表示されているとするが、これに限定されず、2次元コードは、紙などに印刷されていても構わない。カメラ21により読み取られた2次元コードは、制御部22に出力される。
【0025】
制御部22はデータ変換機能22aを有している。カメラ21により読み取られた2次元コードが入力されると、制御部22は、データ変換機能22aを用いて当該2次元コードを文字列に変換し、当該文字列を取得する。
【0026】
制御部22は、取得された文字列の中に含まれる識別パターンに基づいて、カメラ21により読み取られた2次元コードが、データ設定用の2次元コードであるか、呼び登録用の2次元コードであるかを判別する。この結果、カメラ21により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであった場合、制御部22は、取得された文字列の中に含まれる乗場行先階登録装置20の設定に関する設定値に基づいて、乗場行先階登録装置20の設定を変更する。より詳しくは、制御部22は、上記した設定値に基づいて、設定保存部24に所望の設定データを保存することで、あるいは、設定保存部24に保存された所望の設定データを更新することで、乗場行先階登録装置20の設定を変更する。
【0027】
一方、カメラ21により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、制御部22は、取得された文字列の中に含まれる行先階情報に基づいて、当該呼び登録用の2次元コードに対応した乗場呼びを生成する。
【0028】
なお、カメラ21により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードでも、呼び登録用の2次元コードでもなかった場合、制御部22は、表示領域20aに配置されたディスプレイにエラーメッセージを表示させるための指示信号を表示部25に出力する。
【0029】
通信部23は、外部装置(例えば、制御盤30)と通信するための通信インタフェースであり、制御部22により生成された乗場呼びを制御盤30に送信する。また、通信部23は、送信した乗場呼びに応じて制御盤30より送信される割当号機情報を受信する。受信された割当号機情報は、表示部25に出力される。
【0030】
設定保存部24には、乗場行先階登録装置20の設定に関する各種設定データが保存される。具体的には、以下に示す設定データが保存される。
・乗場行先階登録装置20の機器識別番号を示す設定データ、
・乗場行先階登録装置20の設置階床を示す設定データ、
・乗場行先階登録装置20により登録可能な階床の名称を示す設定データ、
・乗場行先階登録装置20で表示する各号機(乗りかご10)の名称を示す設定データ、
・乗場行先階登録装置20の伝送アドレスを示す設定データ、
・乗場行先階登録装置20のスピーカーから出力されるブザー音に関する設定データ。
【0031】
表示部25は、通信部23により受信された割当号機情報が入力されると、図2に示したように、当該割当号機情報により示される号機を、表示領域20aに配置されたディスプレイに表示させる。表示部25は、制御部22からエラーメッセージを表示させる旨の指示信号が入力されると、例えば図4に示すように、「Error:2次元コードの作成からやり直してください」のようなエラーメッセージを、表示領域20aに配置されたディスプレイに表示させる。
【0032】
図5は、本実施形態における乗場行先階登録装置20の動作例を示すフローチャートである。なお、図5のフローチャートに示される処理は、乗場行先階登録装置20(または、制御部22)によって実行される。
【0033】
2次元コードを画面に表示した状態の携帯端末40が読取領域20b上にかざされると、乗場行先階登録装置20は、カメラ21により2次元コードを読み取り、制御部22のデータ変換機能22aを用いて当該2次元コードを文字列に変換して、これを取得する。乗場行先階登録装置20は、取得された文字列の中に、2次元コードの種類を示す識別パターンとしてデータ設定用の2次元コードであることを示す識別パターンが含まれているか否かを確認して、カメラ21により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであるか否かを確認する(ステップS1)。
【0034】
ステップS1の処理の結果、カメラ21により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであることが確認された場合(ステップS1のYes)、乗場行先階登録装置20は、取得された文字列の中に含まれる乗場行先階登録装置20の設定に関する設定値に基づいて、乗場行先階登録装置20の設定を変更する(ステップS2)。
【0035】
乗場行先階登録装置20は、上記したステップS2の処理により乗場行先階登録装置20の設定が変更されると、カメラ21により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであり、当該2次元コードに基づく乗場行先階登録装置20の設定変更が完了したことを保守員に通知するための第1のブザー音を鳴らし(ステップS3)、ここでの処理を終了させる。
【0036】
一方、上記したステップS1の処理の結果、カメラ21により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードでないことが確認された場合(ステップS1のNo)、乗場行先階登録装置20は、取得された文字列の中に、2次元コードの種類を示す識別パターンとして呼び登録用の2次元コードであることを示す識別パターンが含まれているか否かを確認して、カメラ21により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであるか否かを確認する(ステップS4)。
【0037】
ステップS4の処理の結果、カメラ21により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであることが確認された場合(ステップS4のYes)、乗場行先階登録装置20は、設定保存部24に保存された設定データを参照して、取得された文字列の中に含まれる行先階情報により示される行先階が、乗場行先階登録装置20により登録(表示)可能な階床であるか否かを確認する(ステップS5)。なお、ステップS5の処理の結果、行先階情報により示される行先階が登録(表示)可能な階床でない、つまり、登録(表示)することができない階床であることが確認された場合(例えば、登録(表示)可能な階床が「1階~10階」であるにも関わらず、行先階情報により示される行先階が「L(ロビー)階」になっていた場合など)(ステップS5のNo)、乗場行先階登録装置20は、後述するステップS8の処理を実行する。
【0038】
一方、ステップS5の処理の結果、行先階情報により示される行先階が登録(表示)可能な階床であることが確認された場合(ステップS5のYes)、乗場行先階登録装置20は、当該行先階情報により示される行先階に対応した乗場呼びを生成し、これを制御盤30に送信する。より詳しくは、乗場行先階登録装置20は、取得された行先階情報により示される行先階と、当該乗場行先階登録装置20の設置階床(より詳しくは、設定保存部24に保存された設定データにより示される当該乗場行先階登録装置20の設置階床)とを対応づけた乗場呼びを生成し、これを制御盤30に送信する(ステップS6)。
【0039】
乗場行先階登録装置20は、上記したステップS6の処理により乗場呼びが制御盤30に送信されると、カメラ21により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであり、当該2次元コードに基づく乗場呼びの登録が完了したことを利用者に通知するための第2のブザー音を鳴らし(ステップS7)、ここでの処理を終了させる。
【0040】
一方、上記したステップS4の処理の結果、カメラ21により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードでないことが確認された場合(ステップS4のNo)、乗場行先階登録装置20は、当該2次元コードはデータ設定用の2次元コードでも、呼び登録用の2次元コードでもないとして、表示領域20aに配置されたディスプレイに、図4に示したエラーメッセージを表示させ(ステップS8)、ここでの処理を終了させる。
【0041】
なお、乗場行先階登録装置20は、上記したステップS1の処理とステップS2の処理との間で、取得された文字列の中に含まれる乗場行先階登録装置20の設定に関する設定値が異常な値でないか(つまり、正常な値であるか否か)を確認する処理をさらに実行してもよい。この処理の結果、上記した設定値が異常な値でないことが確認された場合、乗場行先階登録装置20は上記したステップS2の処理を実行し、上記した設定値が異常な値であることが確認された場合、乗場行先階登録装置20は上記したステップS8の処理を実行して、データ設定用の2次元コードの再作成を保守員に促す。この処理によれば、乗場行先階登録装置20にとって望ましくない異常な設定が行われてしまうことを防ぐことができる。
【0042】
また、乗場行先階登録装置20は、特定の情報を含む2次元コードと、データ設定用の2次元コードとが連続してカメラ21により読み取られた場合にのみ、乗場行先階登録装置20の設定を変更するとしてもよい。これによれば、保守員がデータ設定用の2次元コードを読取領域20b上に誤ってかざしてしまったとしても、特定の情報を含む2次元コードと、データ設定用の2次元コードとが連続して読取領域20b上にかざされない限り、乗場行先階登録装置20の設定が変更されないため、乗場行先階登録装置20の設定が誤って変更されてしまう可能性を低減させることができる。
【0043】
以上説明した一実施形態に係る乗場行先階登録装置20は、2次元コードを読み取るカメラ21と、カメラ21により読み取られた2次元コードが、データ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらであるかを判別し、カメラ21により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであった場合、データ設定用の2次元コードを用いて乗場行先階登録装置20の設定を変更し、カメラ21により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、呼び登録用の2次元コードを用いて乗場呼びを生成する制御部22と、を備えている。
【0044】
これによれば、2次元コードを読み取り可能なカメラ21が設けられていれば、乗場行先階登録装置20の設定と、乗場呼びの生成との両方を行うことができるため、行先階の登録に利用されるテンキーだけでなく、乗場行先階登録装置の初期設定作業や設定変更作業時に保守員により利用されるボタンやタッチパネルの配設まで省略することができる。これによれば、乗場行先階登録装置の部品数を削減することができるため、乗場行先階登録装置の小型化や低コスト化を実現することが可能である。
【0045】
また、本実施形態における乗場行先階登録装置20は、データ設定用の2次元コードを読取領域20b上にかざすだけで乗場行先階登録装置20の設定を変更することができるため、上記したボタンやタッチパネルを操作して設定を変更する乗場行先階登録装置に比べて、乗場行先階登録装置の設定を容易に変更することが可能であり、保守性を向上させることができる。
【0046】
以上説明した一実施形態においては、上記した各種情報を含んだ2次元コード(QRコード)が利用者または保守員により乗場行先階登録装置20に提示されるとしたが、利用者または保守員により提示されるものは2次元コードに限定されず、例えば、上記した各種情報を含んだバーコードが利用者または保守員により提示されても構わない。この場合であっても、バーコードに含まれる各種情報は、2次元コードに含まれる各種情報と同じであるため、乗場行先階登録装置20は、上記した図5に示した動作を行うことが可能であり、既に説明した各種効果と同様な効果を得ることができる。
【0047】
また、本実施形態に係る乗場行先階登録装置20は、カメラ21とは別に利用者を撮影可能なカメラをさらに備えていてもよい。この場合、乗場行先階登録装置20は、上記したカメラにより撮影された画像から事前に行先階が設定された特定の利用者を検出した場合に、事前に設定された行先階に基づいて当該特定の利用者に対応する乗場呼びを生成する機能をさらに有していてもよい。
【0048】
以上説明した一実施形態によれば、小型化および低コスト化を実現可能な乗場行先階登録装置20を提供することができる。
【0049】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0050】
10…乗りかご、20…乗場行先階登録装置、21…カメラ、22…制御部、22a…データ変換機能、23…通信部、24…設定保存部、25…表示部、30…制御盤、40…携帯端末。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-07-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次元コードを読み取り、前記2次元コードを用いて乗場呼びを生成可能な乗場行先階登録装置であって、
2次元コードを読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた2次元コードが、データ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらであるかを判別し、
前記読取手段により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであった場合、前記データ設定用の2次元コードを用いて前記乗場行先階登録装置の設定を変更し、
前記読取手段により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、前記呼び登録用の2次元コードを用いて乗場呼びを生成する制御手段と、
を具備し、
前記データ設定用の2次元コードに含まれる前記乗場行先階登録装置の設定に関する設定値は、保守員によって任意に変更可能であり、
前記呼び登録用の2次元コードにより示される行先階は、利用者または保守員によって任意に変更可能であることを特徴とする、乗場行先階登録装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記読取手段により読み取られた2次元コードに含まれる識別パターンに基づいて、当該2次元コードがデータ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらであるかを判別することを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記読取手段により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらでもなかった場合、この旨を通知するためのエラーメッセージを前記乗場行先階登録装置のディスプレイに表示させることを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記読取手段により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであった場合、この旨を通知するための第1のブザー音を前記乗場行先階登録装置のスピーカーから出力し、
前記読取手段により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、この旨を通知するための第2のブザー音を前記乗場行先階登録装置のスピーカーから出力することを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記読取手段により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、前記呼び登録用の2次元コードにより示される行先階が前記乗場行先階登録装置により登録可能な階床であるか否かを判断し、
前記行先階が前記乗場行先階登録装置により登録可能な階床であると判断した場合、前記行先階に対応する乗場呼びを生成し、
前記行先階が前記乗場行先階登録装置により登録可能な階床でないと判断した場合、この旨を通知するためのエラーメッセージを前記乗場行先階登録装置のディスプレイに表示させることを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項6】
前記乗場行先階登録装置の設定は、
前記乗場行先階登録装置の機器識別番号を設定すること、前記乗場行先階登録装置の設置階床を設定すること、前記乗場行先階登録装置により登録可能な階床の名称を設定すること、前記乗場行先階登録装置に表示する乗りかごの名称を設定すること、前記乗場行先階登録装置の伝送アドレスを設定すること、前記乗場行先階登録装置のスピーカーから出力されるブザー音を設定すること、を含む、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項7】
利用者を撮影する撮影手段をさらに具備し、
前記制御手段は、
前記撮影手段により撮影された画像から事前に行先階が設定された特定の利用者を検出した場合、前記事前に設定された行先階に基づいて前記特定の利用者に対応する乗場呼びを生成することを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項8】
前記制御手段は、
前記読取手段により特定の情報を含む2次元コードと前記データ設定用の2次元コードとが連続して読み取られた場合にのみ、前記データ設定用の2次元コードを用いて前記乗場行先階登録装置の設定を変更することを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
一実施形態に係る乗場行先階登録装置は、2次元コードを読み取り、前記2次元コードを用いて乗場呼びを生成可能な装置である。前記乗場行先階登録装置は、読取手段および制御手段を具備する。前記読取手段は2次元コードを読み取る。前記制御手段は、前記読取手段により読み取られた2次元コードが、データ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらであるかを判別する。前記制御手段は、前記読取手段により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであった場合、前記データ設定用の2次元コードを用いて前記乗場行先階登録装置の設定を変更する。前記制御手段は、前記読取手段により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、前記呼び登録用の2次元コードを用いて乗場呼びを生成する。前記データ設定用の2次元コードに含まれる前記乗場行先階登録装置の設定に関する設定値は、保守員によって任意に変更可能である。前記呼び登録用の2次元コードにより示される行先階は、利用者または保守員によって任意に変更可能である。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-31
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次元コードを読み取り、前記2次元コードを用いて乗場呼びを生成可能な乗場行先階登録装置であって、
2次元コードを読み取る読取手段と、
前記読取手段により読み取られた2次元コードが、データ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらであるかを判別し、
前記読取手段により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであった場合、前記データ設定用の2次元コードを用いて前記乗場行先階登録装置の設定を変更し、
前記読取手段により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、前記呼び登録用の2次元コードを用いて乗場呼びを生成する制御手段と、
を具備し、
前記データ設定用の2次元コードに含まれる前記乗場行先階登録装置の設定に関する設定値は、保守員によって任意に変更可能であり、
前記呼び登録用の2次元コードにより示される行先階は、利用者または保守員によって任意に変更可能であり、
前記制御手段は、
前記読取手段により特定の情報を含む2次元コードと前記データ設定用の2次元コードとが連続して読み取られた場合にのみ、前記データ設定用の2次元コードを用いて前記乗場行先階登録装置の設定を変更することを特徴とする、乗場行先階登録装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記読取手段により読み取られた2次元コードに含まれる識別パターンに基づいて、当該2次元コードがデータ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらであるかを判別することを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記読取手段により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらでもなかった場合、この旨を通知するためのエラーメッセージを前記乗場行先階登録装置のディスプレイに表示させることを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項4】
前記制御手段は、
前記読取手段により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであった場合、この旨を通知するための第1のブザー音を前記乗場行先階登録装置のスピーカーから出力し、
前記読取手段により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、この旨を通知するための第2のブザー音を前記乗場行先階登録装置のスピーカーから出力することを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記読取手段により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、前記呼び登録用の2次元コードにより示される行先階が前記乗場行先階登録装置により登録可能な階床であるか否かを判断し、
前記行先階が前記乗場行先階登録装置により登録可能な階床であると判断した場合、前記行先階に対応する乗場呼びを生成し、
前記行先階が前記乗場行先階登録装置により登録可能な階床でないと判断した場合、この旨を通知するためのエラーメッセージを前記乗場行先階登録装置のディスプレイに表示させることを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項6】
前記乗場行先階登録装置の設定は、
前記乗場行先階登録装置の機器識別番号を設定すること、前記乗場行先階登録装置の設置階床を設定すること、前記乗場行先階登録装置により登録可能な階床の名称を設定すること、前記乗場行先階登録装置に表示する乗りかごの名称を設定すること、前記乗場行先階登録装置の伝送アドレスを設定すること、前記乗場行先階登録装置のスピーカーから出力されるブザー音を設定すること、を含む、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【請求項7】
利用者を撮影する撮影手段をさらに具備し、
前記制御手段は、
前記撮影手段により撮影された画像から事前に行先階が設定された特定の利用者を検出した場合、前記事前に設定された行先階に基づいて前記特定の利用者に対応する乗場呼びを生成することを特徴とする、請求項1に記載の乗場行先階登録装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
一実施形態に係る乗場行先階登録装置は、2次元コードを読み取り、前記2次元コードを用いて乗場呼びを生成可能な装置である。前記乗場行先階登録装置は、読取手段および制御手段を具備する。前記読取手段は2次元コードを読み取る。前記制御手段は、前記読取手段により読み取られた2次元コードが、データ設定用の2次元コードまたは呼び登録用の2次元コードのどちらであるかを判別する。前記制御手段は、前記読取手段により読み取られた2次元コードがデータ設定用の2次元コードであった場合、前記データ設定用の2次元コードを用いて前記乗場行先階登録装置の設定を変更する。前記制御手段は、前記読取手段により読み取られた2次元コードが呼び登録用の2次元コードであった場合、前記呼び登録用の2次元コードを用いて乗場呼びを生成する。前記データ設定用の2次元コードに含まれる前記乗場行先階登録装置の設定に関する設定値は、保守員によって任意に変更可能である。前記呼び登録用の2次元コードにより示される行先階は、利用者または保守員によって任意に変更可能である。前記制御手段は、前記読取手段により特定の情報を含む2次元コードと前記データ設定用の2次元コードとが連続して読み取られた場合にのみ、前記データ設定用の2次元コードを用いて前記乗場行先階登録装置の設定を変更する。