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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184075
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】ラベル貼付システム
(51)【国際特許分類】
   B65C 9/40 20060101AFI20231221BHJP
   B65C 9/46 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
B65C9/40
B65C9/46
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097996
(22)【出願日】2022-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100180851
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼口 誠
(72)【発明者】
【氏名】北山 友裕
(72)【発明者】
【氏名】能美 英之
【テーマコード(参考)】
3E095
【Fターム(参考)】
3E095BA02
3E095CA01
3E095CA02
3E095CA09
3E095DA03
3E095DA32
3E095DA43
3E095DA63
3E095DA72
3E095DA78
3E095EA03
3E095EA13
3E095EA24
3E095EA32
3E095FA03
3E095FA08
3E095FA17
3E095FA21
(57)【要約】
【課題】複数のラベル貼付機に対して印字情報を設定するときの作業性を向上させると共に、個々のラベル貼付機に間違った印字情報が設定されることを抑制できる、ラベル貼付システムを提供する。
【解決手段】ラベル貼付システム1は、商品Pを搬送する搬送装置2と、搬送装置の搬送方向に沿って配置された複数のラベル貼付機4と、を備える。複数のラベル貼付機4のそれぞれは、商品Pを特定する商品特定情報と、ラベルLに印字する印字情報と、を関連付けて記憶する記憶部46を有する。複数のラベル貼付機4のうち第一のラベル貼付機4Aは、商品特定情報の入力を受け付けると、受け付けた商品特定情報を他のラベル貼付機4B,4Cに送信し、第一のラベル貼付機4Aを含むラベル貼付機4のそれぞれは、商品特定情報に自機を指定する情報が含まれていると判定すると、商品特定情報に関連付けられた印字情報を記憶部46から取得してラベルLに印字する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を搬送する搬送装置と、
前記搬送装置の搬送方向に沿って配置された複数のラベル貼付機と、を備え、
前記複数のラベル貼付機のそれぞれは、前記商品を特定する商品特定情報と、ラベルに印字する印字情報と、を関連付けて記憶する記憶部を有し、
前記複数のラベル貼付機のうち第一のラベル貼付機は、前記商品特定情報の入力を受け付けると、受け付けた前記商品特定情報を他の前記ラベル貼付機に送信し、
前記第一のラベル貼付機を含む前記ラベル貼付機のそれぞれは、前記商品特定情報が自機を指定したものであると判定すると、前記商品特定情報に関連付けられた前記印字情報を前記記憶部から取得して前記ラベルに印字する、ラベル貼付システム。
【請求項2】
前記商品特定情報には、どのラベル貼付機を用いて前記ラベルを貼付するかを示す情報が含まれている、請求項1記載のラベル貼付システム。
【請求項3】
前記複数のラベル貼付機よりも前記搬送方向における上流側に配置されており、前記商品に関する識別情報を取得する商品識別部を更に備え、
前記複数のラベル貼付機のそれぞれは、自機が処理する前記商品であるか否かが前記識別情報に基づいて設定されており、前記商品識別部の識別結果に基づいて自機が処理する前記商品であると判定された前記商品に対し、前記商品に応じたラベルを発行して貼付する、請求項1又は2記載のラベル貼付システム。
【請求項4】
前記商品は、種類別に色分けされており、
前記商品識別部は、前記商品の色情報に基づいて前記商品の種類を識別する、請求項3に記載のラベル貼付システム。
【請求項5】
前記複数のラベル貼付機のそれぞれは、前記商品の識別情報に基づいて自機が前記商品に前記ラベルを貼付するか否かを判定し、自機が前記商品に前記ラベルを貼付すると判定すると、前記ラベルに前記印字情報を印字させるプリンタを有する、請求項3記載のラベル貼付システム。
【請求項6】
前記複数のラベル貼付機のそれぞれは、自機の貼付位置に前記商品が搬送されてきたことを検知する商品検出部を有しており、搬送されてくる前記商品に前記ラベルを貼付する場合、前記商品識別部の識別結果の送信時からの経過時間を計測し、前記計測時間が前記商品識別部から自機までの移動に要する搬送時間となり、かつ、自機の前記商品検出部が前記商品を検出すれば、検出した前記商品に対して前記ラベルを貼付する、請求項5に記載のラベル貼付システム。
【請求項7】
前記複数のラベル貼付機のそれぞれは、前記計測時間が前記搬送時間を過ぎたときに、前記商品検出部が前記商品を検出していなければ、前記搬送装置の作動を停止させる、請求項6に記載のラベル貼付システム。
【請求項8】
前記複数のラベル貼付機のそれぞれは、前記商品識別部から送信される識別結果を、搬送される前記商品に対応させて記憶し、前記商品に対して前記ラベルを貼付すると、貼付した前記商品に対応する前記識別結果をクリアし、前記搬送装置の作動を停止させた場合、記憶している前記商品に対応する前記識別結果をクリアする、請求項7に記載のラベル貼付システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一側面は、ラベル貼付システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、搬送コンベヤにより搬送される製品の種類を識別する識別手段と、搬送コンベヤに沿って搬送方向に並んで配置されると共に、各製品の種類に対応するラベルが装着された複数のラベル貼付機と、を備え、識別手段によって識別された商品に対応するラベルのラベル貼付機が選択的に動作して、複数種類の製品に対し、各製品の種類に応じたラベルが貼付されるようにした、ラベル貼付システム(自動ラベル貼付装置)が開示されている。このラベル貼付システムによれば、複数種類の製品に対して効率よくかつ迅速に専用のラベルを貼付していくことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-221021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなラベル貼付システムにおいて、製品(商品)の種類が多くなると、ラベル貼付機の台数も増やす必要があるから、ラベル貼付ラインが長くなり、設備費も増大する問題がある。そこで、ラベル貼付機の使用台数を減らし、複数種類の商品を例えば2グループに分け、第1グループでは、半数の種類の商品を第一ロットとしてラベルを貼付し、残る半数の種類の商品を第2ロットとしてラベルを貼付することが考えられる。しかし、この場合には、ロットを切り替える際に、作業者は、複数のラベル貼付機に対し、それぞれに設定される印字情報を商品に応じて切り替えねばならないから、作業者にとっては、負担が大きくなるという問題がある。
【0005】
しかも、各ラベル貼付機に、それぞれ異なる印字情報を設定する場合は、ロットの切り換えの際に、設定すべき印字情報が、他の印字情報と取り違えられる可能性がある。それが起きると、ラベルの表示と商品とが一致しない商品が市場に出回るから、生産業者にとっては、絶対に避けねばならない課題となる。
【0006】
そこで、本発明の一側面の目的は、複数のラベル貼付機に対して印字情報を設定するときの作業性を向上させると共に、個々のラベル貼付機に間違った印字情報が設定されることを抑制できる、ラベル貼付システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面に係るラベル貼付システムは、商品を搬送する搬送装置と、搬送装置の搬送方向に沿って配置された複数のラベル貼付機と、を備え、複数のラベル貼付機のそれぞれは、商品を特定する商品特定情報と、ラベルに印字する印字情報と、を関連付けて記憶する記憶部を有し、複数のラベル貼付機のうち第一のラベル貼付機は、商品特定情報の入力を受け付けると、受け付けた商品特定情報を他のラベル貼付機に送信し、第一のラベル貼付機を含む前記ラベル貼付機のそれぞれは、前記商品特定情報が自機を指定したものであると判定すると、商品特定情報に関連付けられた印字情報を記憶部から取得してラベルに印字する。
【0008】
この構成のラベル貼付システムでは、複数のラベル貼付機のうち一台の第一のラベル貼付機において商品特定情報を入力すれば、第一のラベル貼付機を含めて全てのラベル貼付機に商品特定情報が送信される。これにより、作業者が複数のラベル貼付機のそれぞれに商品特定情報を入力する場合と比べて作業性が向上する。更に、商品特定情報を受け付けた第一のラベル貼付機、又は、商品特定情報を受信した他のラベル貼付機は、その商品特定情報が自機を指定する情報が含まれていると判定すると、その商品特定情報に関連付けられて記憶されている印字情報をラベルに印字する。これにより、第一のラベル貼付機以外の複数のラベル貼付機では、印字情報が自動的に設定され、作業者によって個々のラベル貼付機に対して印字情報が設定されることがなくなるので、個々のラベル貼付機に間違った印字情報が設定されることを抑制できる。
【0009】
本発明の一側面に係るラベル貼付システムでは、商品特定情報には、どのラベル貼付機を用いてラベルを貼付するかを示す情報が含まれてもよい。これにより、どの商品に関する印字情報をどのラベル貼付機に発行させるかを指定することができる。
【0010】
本発明の一側面に係るラベル貼付システムでは、複数のラベル貼付機よりも搬送方向における上流側に配置されており、商品に関する識別情報を取得する商品識別部を更に備え、複数のラベル貼付機のそれぞれは、自機が処理する商品であるか否かが識別情報に基づいて設定されており、商品識別部の識別結果に基づいて自機が処理する商品であると判定された商品に対し、商品に応じたラベルを発行して貼付してもよい。この構成では、どのラベル貼付機がどの商品にラベルを貼付させるかを指定することができる。この結果、商品へのラベルの貼付までを自動化できるので、生産性を高めることができる。
【0011】
本発明の一側面に係るラベル貼付システムでは、商品は、種類別に色分けされており、商品識別部は、商品の色情報に基づいて商品の種類を識別してもよい。この構成では、簡易な方法で商品を識別することができるので、設備費を抑えることができる。
【0012】
本発明の一側面に係るラベル貼付システムでは、複数のラベル貼付機のそれぞれは、商品の識別情報に基づいて自機が商品にラベルを貼付するか否かを判定し、自機が商品にラベルを貼付すると判定すると、ラベルに印字情報を印字させるプリンタを有してもよい。この構成では、自機が処理する商品であると判定されるとラベルが印字されるので、無駄にラベルが発行されることを防止できる。
【0013】
本発明の一側面に係るラベル貼付システムでは、複数のラベル貼付機のそれぞれは、自機の貼付位置に商品が搬送されてきたことを検知する商品検出部を有しており、搬送されてくる商品にラベルを貼付する場合、商品識別部の識別結果の送信時からの経過時間を計測し、計測時間が商品識別部から自機までの移動に要する搬送時間となり、かつ、自機の商品検出部が商品を検出すれば、検出した商品に対してラベルを貼付してもよい。この構成では、プリンタによって印字されたラベルが、貼付対象と判定された商品がラベル貼付位置に到達したタイミングで貼付されるので、商品の種類とラベルの印字情報とを符合させることができ、貼付ミスを防止できる。
【0014】
本発明の一側面に係るラベル貼付システムでは、複数のラベル貼付機のそれぞれは、計測時間が搬送時間を過ぎたときに、商品検出部が商品を検出していなければ、搬送装置の作動を停止させてもよい。この構成では、搬送中の商品が搬送装置に滞留した場合には搬送装置の動作が停止するので、搬送装置上にある全ての商品を除去し、除去した商品Pを商品識別部よりも搬送方向上流側に戻して再度搬送させることができる。これにより、商品の種類とラベルの印字情報との不一致をなくすることができる。
【0015】
本発明の一側面に係るラベル貼付システムでは、複数のラベル貼付機のそれぞれは、商品識別部から送信される識別結果を、搬送される商品に対応させて記憶し、商品に対してラベルを貼付すると、貼付した商品に対応する識別結果をクリアし、搬送装置の作動を停止させた場合、記憶している商品に対応する識別結果をクリアしてもよい。この構成では、ラベルへの貼付処理が完了した商品の印字情報が間違って再び印字されることを防止できる。また、搬送装置が停止すると商品の搬送順序が入れ替わることがあるが、この構成では、搬送装置が停止すると記憶している商品に対応する識別結果がクリアされるので、商品の種類とラベルの印字情報との不一致を未然に防止できる。
【0016】
[1]商品を搬送する搬送装置と、
前記搬送装置の搬送方向に沿って配置された複数のラベル貼付機と、を備え、
前記複数のラベル貼付機のそれぞれは、前記商品を特定する商品特定情報と、ラベルに印字する印字情報と、を関連付けて記憶する記憶部を有し、
前記複数のラベル貼付機のうち第一のラベル貼付機は、前記商品特定情報の入力を受け付けると、受け付けた前記商品特定情報を他の前記ラベル貼付機に送信し、
前記第一のラベル貼付機を含む前記ラベル貼付機のそれぞれは、前記商品特定情報が自機を指定したものであると判定すると、前記商品特定情報に関連付けられた前記印字情報を前記記憶部から取得して前記ラベルに印字する、ラベル貼付システム。
[2]前記商品特定情報には、どのラベル貼付機を用いて前記ラベルを貼付するかを示す情報が含まれている、[1]に記載のラベル貼付システム。
[3]前記複数のラベル貼付機よりも前記搬送方向における上流側に配置されており、前記商品に関する識別情報を取得する商品識別部を更に備え、
前記複数のラベル貼付機のそれぞれは、自機が処理する前記商品であるか否かが前記識別情報に基づいて設定されており、前記商品識別部の識別結果に基づいて自機が処理する前記商品であると判定された前記商品に対し、前記商品に応じたラベルを発行して貼付する、[1]又は[2]に記載のラベル貼付システム。
[4]前記商品は、種類別に色分けされており、
前記商品識別部は、前記商品の色情報に基づいて前記商品の種類を識別する、[3]に記載のラベル貼付システム。
[5]前記複数のラベル貼付機のそれぞれは、前記商品の識別情報に基づいて自機が前記商品に前記ラベルを貼付するか否かを判定し、自機が前記商品に前記ラベルを貼付すると判定すると、前記ラベルに前記印字情報を印字させるプリンタを有する、[3]又は[4]に記載のラベル貼付システム。
[6]前記複数のラベル貼付機のそれぞれは、自機の貼付位置に前記商品が搬送されてきたことを検知する商品検出部を有しており、搬送されてくる前記商品に前記ラベルを貼付する場合、前記商品識別部の識別結果の送信時からの経過時間を計測し、前記計測時間が前記商品識別部から自機までの移動に要する搬送時間となり、かつ、自機の前記商品検出部が前記商品を検出すれば、検出した前記商品に対して前記ラベルを貼付する、[5]に記載のラベル貼付システム。
[7]前記複数のラベル貼付機のそれぞれは、前記計測時間が前記搬送時間を過ぎたときに、前記商品検出部が前記商品を検出していなければ、前記搬送装置の作動を停止させる、[6]に記載のラベル貼付システム。
[8]前記複数のラベル貼付機のそれぞれは、前記商品識別部から送信される識別結果を、搬送される前記商品に対応させて記憶し、前記商品に対して前記ラベルを貼付すると、貼付した前記商品に対応する前記識別結果をクリアし、前記搬送装置の作動を停止させた場合、記憶している前記商品に対応する前記識別結果をクリアする、[7]に記載のラベル貼付システム。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一側面によれば、複数のラベル貼付機に対して印字情報を設定するときの作業性を向上させると共に、間違った印字情報が設定されることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、一実施形態に係るラベル貼付システムの概略構成図である。
図2図2は、図1のラベル貼付システムの機能構成を示したブロック図である。
図3図3は、一号機の表示操作部に表示される印字情報設定画面の一例である。
図4図4は、一号機の表示操作部に表示される商品情報一覧画面の一例である。
図5図5は、一のロットを処理するときのラベル貼付機に対する商品の割り当てを示す図である。
図6図6は、他のロットを処理するときのラベル貼付機に対する商品の割り当てを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して一実施形態に係るラベル貼付システム1について説明する。図面の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。以下の説明において、「上」及び「下」の語は、図1に示されるように、鉛直方向の上下方向に対応し、「上流」及び「下流」の語は、商品Pの搬送方向における上流及び下流を意味する。
【0020】
ラベル貼付システム1は、上流側から供給されてくる種類の異なる複数の商品P(P1,P2,P3)に対して、商品Pの種類にあったラベルL(L1,L2,L3)を発行し、商品Pに貼付するシステムである。ラベル貼付システム1において上流側から供給される商品は、例えば、種類ごとに互いに味が異なる菓子であり、味に対応して色も互いに異なっている。本実施形態のラベル貼付システムでは、同時に供給される三種類の色(味)の菓子(商品)に対して、菓子の種類ごとに予め記憶された印字情報(例えば、商品名、原材料、バーコード、製造年月日等)をラベル材に印字し、菓子の種類に対応したラベルLを貼付する。
【0021】
図1及び図2に示されるように、ラベル貼付システム1は、主に、搬送コンベヤ2と、カメラユニット(商品識別部)3と、三台(複数)のラベル貼付機4,4,4と、を備える。カメラユニット3と三台のラベル貼付機4,4,4のそれぞれとは、通信可能に構成されている。また、三台のラベル貼付機4,4,4同士も互いに通信可能に構成されている。以下、三台のラベル貼付機4,4,4を上流側から一号機(第一のラベル貼付機)4A、二号機(他のラベル貼付機)4B、三号機(他のラベル貼付機)4Cと称する。
【0022】
搬送コンベヤ2は、商品Pを一方向に搬送する。搬送コンベヤ2は、上流側の商品供給部から一号機4Aまで商品Pを搬送する上流側搬送部2Aと、一号機4Aに備わる搬送部44と、二号機4Bに備わる搬送部44と、三号機4Cに備わる搬送部44と、三号機4Cから下流方向に商品Pを搬送する下流側搬送部2Bと、によって構成されている。上流側搬送部2A、一号機4Aの搬送部44、二号機4Bの搬送部44、三号機4Cの搬送部44C及び下流側搬送部2Bは、例えばベルトコンベヤである。
【0023】
カメラユニット3は、一号機4Aよりも上流側に配置されると共に、上流側搬送部2Aを流れる商品Pを撮像可能に配置されている。更に、カメラユニット3は、撮像した画像に基づいて、商品Pの色を識別する。カメラユニット3は、識別した商品Pの識別結果(色情報)を三台のラベル貼付機4,4,4に送信する。カメラユニット3と三台のラベル貼付機4,4,4との通信は、有線であってもよいし無線であってもよい。
【0024】
三台のラベル貼付機4,4,4は、搬送コンベヤ2の搬送方向に沿って配置されている。ラベル貼付機4は、商品に貼付するラベルLを発行し、商品Pに貼付する。ラベル貼付機4は、表示操作部41と、プリンタ42と、貼付部43と、搬送部44と、コントローラ45と、記憶部46と、商品検出部48と、を備える。
【0025】
表示操作部41は、ラベル貼付機4の状態を表示すると共にラベル貼付機4の各種機能を操作する操作画面を表示する。作業者は、表示操作部41に表示される操作画面を介して、ラベル貼付機4を操作する。
【0026】
プリンタ42は、商品Pに関する情報をラベル材に印字する。言い換えれば、プリンタ42は、自機に設定された呼出番号に関連付けられた印字情報をラベル材に印字する。ラベルLは、例えば台紙レスラベルであり、長尺状のラベル材が芯材に巻回されたラベルロールとして、図示しない支持部に支持されている。プリンタ42は、支持部から繰り出されるラベル材に対して商品Pに関する情報(印字情報)を印字する。商品Pに関する情報は、記憶部46に印字情報として記憶されている。プリンタ42には、図示しないカッタが搭載されており、ラベル材に印字された印字情報の印字範囲に合わせてラベル材を切断する。これにより、印字情報が印字されたラベルLが発行される。プリンタ42は、表示操作部41を介して入力された呼出番号に対応する印字情報(呼出番号に関連付けて記憶された印字情報)をラベルに印字する。プリンタ42における印字タイミングは、後段にて詳述するように自機のコントローラ45によって制御される。
【0027】
貼付部43は、印字発行したラベルLを商品Pに貼付する。貼付部43は、プリンタ42におけるラベルLの発行位置と、搬送コンベヤ2によって搬送される商品Pに対するラベル貼付位置との間を移動可能に構成されている。貼付部43は、ラベルLを吸着可能な吸着ヘッドと、吸着ヘッドを移動させるアームと、によって構成されている。貼付部43は、プリンタ42によって発行されたラベルLを吸着して、搬送コンベヤ2によって搬送される商品Pに貼付する。なお、貼付部43は、エアーをラベルLに吹き付けることによって商品Pに貼付してもよい。なお、貼付部43における貼付タイミングは、後段にて詳述するように自機のコントローラ45によって制御される。
【0028】
搬送部44は、商品Pを搬送する。搬送部44は、例えばベルトコンベヤである。搬送部44は、後段にて詳述するように自機のコントローラ45によって制御される。
【0029】
コントローラ45は、ラベル貼付機4の各部を制御する。コントローラ45は、例えば、表示操作部41、プリンタ42、貼付部43及び搬送部44を制御する。コントローラ45は、外部との信号の入出力等を行う入出力インタフェイス、処理を行うためのプログラム及び情報等が記憶されたROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体、CPU(Central Processing Unit)及び通信回路等を有する。
【0030】
記憶部46は、例えば、SSD(Solid State Drive)及びHHD(Hard Disk Drive)等の記憶装置である。記憶部46は、少なくとも、商品Pを特定する呼出番号(商品特定情報)と、ラベルLとして印字する印字情報と、を関連付けたマスター情報を記憶する。記憶部46は、商品Pを特定する呼出番号と、商品名と、原材料と、時期に応じて登録される特価と、を関連付けたマスター情報を記憶する。本実施形態では、商品の印字情報として、商品名と、原材料と、バーコードと、製造年月日と、が記憶部46に記憶されている。三台のラベル貼付機4のそれぞれの記憶部46には、同じ内容のマスター情報が記憶されている。マスター情報は、三台のラベル貼付機4の記憶部46の間で定期的な同期が図られることで情報の同一性が維持されてもよい。
【0031】
商品検出部48は、自機の搬送部44に商品Pが搬送されてきたことを検知する。商品検出部48は、例えば光学センサである。商品検出部48による検知結果は、一号機4A~三号機4Cのそれぞれのコントローラ45によって取得される。
【0032】
次に、本実施形態のラベル貼付システム1の特徴的な構成について順に説明する。コントローラ45は、CPUが出力する信号に基づいて、入力データをRAMに記憶し、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムを実行することで各種処理を実行する印字設定部45A、情報管理部45B、時間管理部45C及び停止制御部45Dを形成する。
【0033】
印字設定部45Aは、作業者による表示操作部41の操作に基づいて、自機のプリンタ42に印字させる印字情報を設定する。表示操作部41は、一号機4Aにおいて操作できる内容と、二号機4B及び三号機4Cにおいて操作できる内容が互いに異なっている。具体的には、搬送方向において最も上流側で位置する一号機4Aに表示される表示操作部41は、自機(一号機4A)だけでなく二号機4B及び三号機4Cに対しても印字対象となる商品を設定できるのに対し、二号機4B及び三号機4Cに表示される表示操作部41は、自機に対してのみ印字対象となる商品を設定できる。印字設定部45Aは、作業者が、一号機4Aの表示操作部41に表示される図3に示されるような印字情報設定画面80を介して、商品に対応する呼出番号(商品特定情報)を入力(選択)することで、一号機4A、二号機4B及び三号機4Cのそれぞれに対して印字情報を設定する。
【0034】
本実施形態では、上流側から三種類の商品が混在した状態で供給され、ロット単位で三種類の商品が異なる。印字情報設定画面80には、これら三種類の商品に対応する呼出番号のそれぞれをまとめて呼び出す(入力する)ために用いられるプリセットキー81が表示されている。プリセットキー81は、作業者が任意に設定することが可能である。具体的には、作業者は、三種類の商品に対応する呼出番号を関連付けた状態で記憶部46に記憶させる。図3に示される印字情報設定画面80の例では、二つのプリセットキー81A,81Bが表示されており、作業者はロットに合わせ、ロットに含まれる商品に対応する呼出番号をまとめて呼び出す(入力する)ことができる。
【0035】
なお、本実施形態の印字情報設定画面80の一画面に表示されるプリセットキー81は二つであり、三つ以上のグループがプリセットされている場合、選択キー82を操作することによって他のプリセットキー81を表示することができる。グループAに対応するプリセットキー81Aは、図4に示される呼出番号31、呼出番号32及び呼出番号33を呼び出す。また、グループBに対応するプリセットキー81Bは、呼出番号41、呼出番号42及び呼出番号43を呼び出す。
【0036】
また、本実施形態の印字情報設定画面80では、商品一覧ボタン83が押下されると、図4に示されるような、記憶部46に記憶されたマスター情報の一部又は全部が表示された商品情報一覧画面90が表示される。作業者は、商品一覧の呼出番号を見れば、その商品がどのグループに属しているか確認できる。また、作業者は、これらの呼出番号のいずれかを選択ボタン91によって選択し、決定ボタン92を押下することによっても、プリセットキー81を押下するのと同様に、三種類の商品Pに対応する呼出番号をまとめて呼び出すことができる。
【0037】
一号機4Aは、一号機4Aの表示操作部41において上述したように呼出番号の入力を受け付けると、受け付けた呼出番号を二号機4B及び三号機4Cに送信する。一号機4Aを含むラベル貼付機4のそれぞれは、呼出番号に自機を指定する情報が含まれていると判定すると、呼出番号に関連付けられた印字情報を自機の記憶部46から取得してラベルに印字する。本実施形態の呼出番号には、どのラベル貼付機4を用いてラベルLを印字発行し、貼付するかを示す情報が含まれている。具体的には、二桁の呼出番号のうち、一の位の数字はラベル貼付機4を指定する番号である。一の位が「1」であれば一号機4Aを指定し、「2」であれば二号機4Bを指定し、「3」であれば三号機4Cを指定する。二桁の呼出番号のうち、十の位の数字はグループ(ロット)を特定するための番号である。ここでは二つのロット(第一ロット及び第二ロット)を特定する「3」及び「4」が登録されている例を挙げて以下の説明を行う。
【0038】
例えば、第一ロット(商品P1,P2,P3)の三種類の商品が上流から供給される場合の印字情報の設定方法について説明する。作業者は、一号機4Aの表示操作部41に表示される印字情報設定画面80において、第一ロットに対応する商品が含まれる呼出番号を呼び出すプリセットキー81(この場合、プリセットキー81A)を押下する。プリセットキー81Aが押下されると、呼出番号31,32,33が呼び出され、一号機4Aのコントローラ45のRAMに呼出番号31,32,33が一次的に記憶される。また、印字設定部45Aは、呼び出された呼出番号31,32,33を二号機4Bと三号機4Cに送信する。
【0039】
一号機4Aの印字設定部45Aは、RAMに記憶された呼出番号の中に、自機を指定する情報が含まれる呼出番号があると判定すると、自機が処理する呼出番号として設定する。すなわち、印字設定部45Aは、自機(一号機4A)のプリンタ42によって当該呼出番号に関連付けて記憶された印字情報が印字されるように設定を行う。これにより、一号機4Aのプリンタ42は、呼出番号31に関連付けて記憶された印字情報を印字することになる。印字設定部45Aは、自機が処理する呼出番号を設定したとき、当該呼出番号に関連付けて記憶された情報を商品情報85として表示してもよい。
【0040】
一方、二号機4Bの印字設定部45Aは、一号機4Aから送信されてきた呼出番号の中に自機を指定する情報が含まれる呼出番号があると判定すると、自機が処理する呼出番号として設定する。すなわち、印字設定部45Aは、自機(二号機4B)のプリンタ42によって当該呼出番号に関連付けて記憶された印字情報が印字されるように設定を行う。これにより、二号機4Bのプリンタ42は、呼出番号32に関連付けて記憶された印字情報を印字することになる。同様に、三号機4Cは、自機(三号機4C)のプリンタ42によって当該呼出番号に関連付けて記憶された印字情報が印字されるように設定を行う。これにより、三号機4Cのプリンタ42は、呼出番号33に関連付けて記憶された印字情報を印字することになる。
【0041】
例えば、商品P4,P5,P6の三種類の商品が上流から供給される場合には、作業者は、一号機4Aの表示操作部41に表示される印字情報設定画面80において、プリセットキー81Bを押下する。これにより、印字情報設定画面80には、呼出番号41,42,43が呼び出され、一号機4Aのコントローラ45のRAMに呼出番号41,42,43が一次的に記憶される。また、印字設定部45Aは、呼び出された呼出番号41,42,43を二号機4Bと三号機4Cに送信する。
【0042】
以後、各ラベル貼付機4の各プリンタ42における印字情報の設定のされ方は、上述と同様である。上述したような設定により、一号機4Aのプリンタ42は、呼出番号41に関連付けて記憶された印字情報を印字することになる。また、二号機4Bのプリンタ42は、呼出番号42に関連付けて記憶された印字情報を印字することになる。また、三号機4Cのプリンタ42は、呼出番号43に関連付けて記憶された印字情報を印字することになる。
【0043】
情報管理部45Bは、自機において印字する商品Pがカメラユニット3によって識別されてから自機の商品検出部48によって商品Pが検知されるまでの間、カメラユニット3による識別結果を、搬送される商品Pに対応させて、例えばRAM等に一時的に記憶することによって管理する。なお、情報管理部45Bは、自機が貼付すると判定した商品PにラベルLを貼付したタイミングで、一時的にRAM等に記憶して管理していた識別結果をクリアする。
【0044】
より詳細には、情報管理部45Bは、カメラユニット3から送信される識別結果を取得し、取得した識別結果の中に自機を指定する色情報があるか否かを判定する。自機を指定する色情報であるか否かは、ラベル貼付機4ごとに予め記憶された色情報に基づいて判定される。本実施形態では、呼出番号31に対応する商品P1の外表面が緑色、呼出番号32に対応する商品P2の外表面が青色、呼出番号33に対応する商品P3の外表面が紫色、呼出番号41に対応する商品P4の外表面が桃色、呼出番号42に対応する商品P5の外表面がオレンジ色、呼出番号43に対応する商品P6の外表面が黄色であるとする。
【0045】
ここで、例えば、一号機4Aが自機を指定する色として「緑色」及び「桃色」、二号機4Bが自機を指定する色として「青色」及び「オレンジ色」、三号機4Cが自機を指定する色として「紫色」及び「黄色」が、それぞれ記憶部46に記憶されているとする。この場合、一号機4Aの情報管理部45Bは、カメラユニット3によって「緑色」と識別された商品P1及びカメラユニット3によって「桃色」と識別された商品P4を自機がラベルLを貼付する商品Pと判定する。二号機4Bの情報管理部45Bは、カメラユニット3によって「青色」と識別された商品P2及びカメラユニット3によって「オレンジ色」と識別された商品P5を自機がラベルLを貼付する商品Pと判定する。三号機4Cの情報管理部45Bは、カメラユニット3によって「紫色」と識別された商品P3及びカメラユニット3によって「黄色」と識別された商品P6を自機がラベルLを貼付する商品Pと判定する。
【0046】
情報管理部45Bは、自機が貼付すると判定した商品PにラベルLを貼付するように自機の貼付部43の作動タイミングを制御する。貼付部43の作動タイミングは、時間管理部45Cが管理する時間に基づいて制御される。時間管理部45Cは、カメラユニット3の識別結果の送信時を起点とする経過時間を計測する。情報管理部45Bは、搬送されてくる商品PにラベルLを貼付する場合、時間管理部45Cが計測する経過時間がカメラユニット3から自機までの移動に要する搬送時間となり、かつ、自機の商品検出部48が商品Pを検出したとき、検出した商品Pに対してラベルLを貼付する。これにより、一号機4Aの貼付部43は、カメラユニット3によって「緑色」又は「桃色」と識別された商品Pに対してラベルLを貼付することができ、二号機4Bの貼付部43は、カメラユニット3によって「青色」又は「オレンジ色」と識別された商品Pに対してラベルLを貼付することができ、三号機4Cの貼付部43は、カメラユニット3によって「紫色」又は「黄色」と識別された商品Pに対してラベルLを貼付することができる。
【0047】
このような構成のラベル貼付システム1では、一号機4Aの表示操作部41に表示される印字情報設定画面80においてプリセットキー81を押下する等して、これから処理しようとするロットに含まれる三種類の商品Pの呼出番号を設定すれば、どの商品Pの印字情報をどの各ラベル貼付機4が印字発行し、印字発行したラベルLをどの商品Pに貼付するかが自動的に設定される。
【0048】
具体的には、第一ロットを処理するときは、プリセットキー81Aを押下すれば、図5に示されるように、一号機4Aによって呼出番号31に対応する商品P1の印字情報が印字発行され、印字されたラベルL1がカメラユニット3によって緑色と判定された商品P1に貼付され、二号機4Bによって呼出番号32に対応する商品P2の印字情報が印字発行され、印字されたラベルL2がカメラユニット3によって青色と判定された商品P2に貼付され、三号機4Cによって呼出番号33に対応する商品P3の印字情報が印字発行され、印字されたラベルL3がカメラユニット3によって紫色と判定された商品P3に貼付される。
【0049】
また、第二ロットを処理するときは、プリセットキー81Bを押下すれば、図6に示されるように、一号機4Aによって呼出番号41に対応する商品P4の印字情報が印字発行され、印字されたラベルL4がカメラユニット3によって桃色と判定された商品P4に貼付され、二号機4Bによって呼出番号42に対応する商品P5の印字情報が印字発行され、印字されたラベルL5がカメラユニット3によってオレンジ色と判定された商品P5に貼付され、三号機4Cによって呼出番号43に対応する商品P6の印字情報が印字発行され、印字されたラベルL6がカメラユニット3によって黄色と判定された商品P6に貼付される。
【0050】
停止制御部45Dは、時間管理部45Cが計測する計測時間が上記搬送時間を過ぎたときに、商品検出部48が商品Pを検出していなければ、搬送コンベヤ2の作動を停止させる。この構成では、商品Pが搬送コンベヤ2に滞留した場合には搬送コンベヤ2の動作が停止するので、搬送コンベヤ2上にある全ての商品Pを除去し、除去した商品Pをカメラユニット3よりも搬送方向上流側に戻して再搬送させることができる。これにより、商品Pの種類とラベルLの印字情報との不一致をなくすることができる。
【0051】
情報管理部45Bは、停止制御部45Dによって搬送コンベヤ2の作動が停止された場合、記憶している商品Pに対応する識別結果をクリアする。搬送コンベヤ2の作動が停止すると商品Pの搬送順序が入れ替わることがあるが、この構成では、搬送コンベヤ2の作動が停止すると一時的に記憶している商品Pに対応する識別結果がその時点でクリアされるので、商品Pの種類とラベルLの印字情報との不一致を未然に防止できる。
【0052】
上記実施形態のラベル貼付システム1の作用効果について説明する。上記実施形態のラベル貼付システム1では、三台のラベル貼付機4のうち一号機4Aにおいて呼出番号を入力すれば、一号機4Aを含めて三台全てのラベル貼付機4,4,4に呼出番号が送信される。これにより、作業者が三台のラベル貼付機4のそれぞれに呼出番号を入力する場合と比べて作業性が向上する。更に、呼出番号を受け付けた一号機4A、又は、呼出番号を受信した二号機4B及び三号機4Cは、その呼出番号が自機を指定する情報が含まれていると判定すると、その呼出番号に関連付けて記憶されている印字情報をラベル材に印字する。これにより、一号機4A以外の二号機4B及び三号機4Cでは、印字情報が自動的に設定され、作業者によって個々のラベル貼付機4に対して印字情報が設定されることがなくなるので、個々のラベル貼付機4に間違った印字情報が設定されることを抑制できる。
【0053】
上記実施形態のラベル貼付システム1では、呼出番号には、どのラベル貼付機4を用いてラベルLを貼付するかを示す情報が含まれている。これにより、どの商品Pに関する印字情報をどのラベル貼付機4に印字させるかを指定することができる。
【0054】
上記実施形態のラベル貼付システム1では、複数のラベル貼付機4のそれぞれは、自機が処理する商品Pであるか否かという情報が呼出番号に基づいて設定されており、カメラユニット3の識別結果に基づいて自機が処理する商品Pであると判定された商品Pに対しラベルLを貼付している。これにより、どのラベル貼付機4がどの商品PにラベルLを貼付させるかを指定することができる。この結果、商品PへのラベルLの貼付までを自動化できるので、生産性を高めることができる。
【0055】
上記実施形態のラベル貼付システム1では、カメラユニット3は、商品Pの色情報に基づいて商品Pの種類を識別している。これにより、簡易な方法で商品Pを識別することができるので、設備費を抑えることができる。
【0056】
上記実施形態のラベル貼付システム1では、複数のラベル貼付機4のそれぞれは、商品Pの色情報に基づいて自機がその商品PにラベルLを貼付するか否かを判定し、自機が商品PにラベルLを貼付すると判定すると、ラベルLに印字情報を印字させるプリンタ42を有している。この構成では、自機が処理する商品Pであると判定された時点でラベルLが印字されるので、無駄にラベルLが発行されることを防止できる。
【0057】
上記実施形態のラベル貼付システム1では、搬送されてくる商品PにラベルLを貼付する場合、カメラユニット3の識別結果の送信時からの経過時間を計測し、計測時間がカメラユニット3から自機までの移動に要する搬送時間となり、かつ、自機の商品検出部48が商品Pを検出すれば、検出した商品Pに対してラベルLを貼付している。この構成では、貼付対象と判定された商品Pがラベル貼付位置に到達したタイミングで、プリンタ42によって印字されたラベルLが貼付されるので、商品Pの種類とラベルの印字情報とを符合させることができ、貼付ミスを防止できる。
【0058】
以上、一実施形態について説明したが、本発明の一側面は、上記実施形態に限られない。発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0059】
上記実施形態のラベル貼付システム1では、搬送方向に沿って三つのラベル貼付機4が配置されている例を挙げて説明したが、二台のラベル貼付機4が配置されてもよいし、四台以上のラベル貼付機4が配置されてもよい。この場合には、一のロットに含まれる商品Pの種類の数を増やすことができる。例えば、四台のラベル貼付機4が配置される場合には、一のロットに四つの種類の商品Pが含まれる場合であっても処理できる。
【0060】
上記実施形態及び変形例のラベル貼付システム1では、二つのロットのそれぞれに含まれる商品PにラベルLを貼付する例を挙げて説明したが、三つ以上のロットのそれぞれに含まれる商品PにラベルLを貼付することも可能である。
【0061】
上記実施形態及び変形例のラベル貼付システム1の呼出番号には、どのラベル貼付機4によってラベルLを印字発行させるかという情報が呼出番号の一の位に設定されている例を挙げて説明したが、例えば、十の位に設定されてもよい。また、呼出番号が三桁の場合でもあっても同様に、一、十、百の何れかの位にどのラベル貼付機4によってラベルLを印字発行させるかという情報が設定されておればよい。言い換えれば、呼出番号は、ラベル貼付機4を特定できるような構成となっておれば、その構成の内容は問わない。また、例えば、リレーショナルデータベースの構成において、呼出番号にラベル貼付機4を特定する情報がリンクされてもよい。
【0062】
上記実施形態及び変形例のラベル貼付システム1では、記憶部46において参照番号に関連付けて記憶されている商品名、原材料、バーコード及び製造年月日等が印字情報としてラベル材に印字される例を挙げて説明したが、例えば、記憶部46には参照番号に関連付けて他の項目が記憶されていてもよい。
【0063】
上記実施形態及び変形例のラベル貼付システム1では、一号機4Aにおいて他のラベル貼付機4の設定を行う例を挙げて説明したが、二号機4Bにおいて他のラベル貼付機4の設定を行ってもよいし、三号機4Cにおいて他のラベル貼付機4の設定を行ってもよい。他のラベル貼付機4に対して印字情報を設定できるラベル貼付機4は、例えば、ロットに含まれる商品Pを確認し易い位置に配置されたラベル貼付機4等に適宜設定される。
【符号の説明】
【0064】
1…ラベル貼付システム、2…搬送コンベヤ(搬送装置)、2A…上流側搬送部、2B…下流側搬送部、3…カメラユニット(商品識別部)、4…ラベル貼付機、4A…一号機、4B…二号機、4C…三号機、41…表示操作部、42…プリンタ、43…貼付部、44…搬送部、45…コントローラ、46…記憶部、48…商品検出部、80…印字情報設定画面、90…商品情報一覧画面。
図1
図2
図3
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図5
図6