(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184078
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】音量制御装置、音量制御方法および音量制御プログラム
(51)【国際特許分類】
H03G 11/00 20060101AFI20231221BHJP
H03G 3/20 20060101ALI20231221BHJP
H03G 3/02 20060101ALI20231221BHJP
H04R 3/00 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
H03G11/00
H03G3/20 C
H03G3/02 Z
H04R3/00 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097999
(22)【出願日】2022-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤本 亨
【テーマコード(参考)】
5D220
5J030
5J100
【Fターム(参考)】
5D220AA12
5D220AB08
5J030CB02
5J100AA22
5J100CA29
5J100SA02
(57)【要約】
【課題】音量制御装置、音量制御方法および音量制御プログラムにおいて、設定されている音量の大きさの範囲を制限する音量設定値を容易に調整できるようにする。
【解決手段】音量調整可能な範囲である設定音量が予め定められた音量制御装置において、音量操作部の所定の操作に基づいたモード切替信号を検出し、モード切替信号を検出したときに通常の音量操作を行う通常モードから設定音量を調整するための音量調整モードに切り替えるモード切替部と、音量調整モードに切り替わった場合、調整用音声を出力する調整用音声出力部と、調整用音声の出力中の音量操作部の操作量に応じて最小音量または最大音量を設定する音量設定部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音量調整可能な範囲である設定音量が予め定められた音量制御装置において、
音量操作部の所定の操作に基づいたモード切替信号を検出し、前記モード切替信号を検出したときに通常の音量操作を行う通常モードから設定音量を調整するための音量調整モードに切り替えるモード切替部と、
前記音量調整モードに切り替わった場合、調整用音声を出力する調整用音声出力部と、
前記調整用音声の出力中の前記音量操作部の操作量に応じて最小音量または最大音量を設定する音量設定部と、
を備える音量制御装置。
【請求項2】
前記モード切替部は、前記音量調整モードにおいて前記モード切替信号を検出すると、前記音量調整モードに切り替える、
請求項1に記載の音量制御装置。
【請求項3】
前記モード切替信号は、前記音量操作部において音量を上げる方向と下げる方向のうちのいずれか一方の方向へ予め設定された第1速度以上で予め設定された第1操作量以上操作する第1操作と、前記一方とは逆の方向へ予め設定された第2速度以上で予め設定された第2操作量以上操作する第2操作とが連続して行われたときに出力される、
請求項1または請求項2に記載の音量制御装置。
【請求項4】
音量操作部の所定の操作に基づいたモード切替信号を検出し、前記モード切替信号を検出したときに通常の音量操作を行う通常モードから設定音量を調整するための音量調整モードに切り替えるステップと、
前記音量調整モードに切り替わった場合、調整用音声を出力するステップと、
前記調整用音声の出力中の前記音量操作部の操作量に応じて最小音量または最大音量を設定するステップと、
を含む音量制御方法。
【請求項5】
音量操作部の所定の操作に基づいたモード切替信号を検出し、前記モード切替信号を検出したときに通常の音量操作を行う通常モードから設定音量を調整するための音量調整モードに切り替えるステップと、
前記音量調整モードに切り替わった場合、調整用音声を出力するステップと、
前記調整用音声の出力中の前記音量操作部の操作量に応じて最小音量または最大音量を設定するステップと、
を音量制御装置として動作するコンピュータに実行させる音量制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音量制御装置、音量制御方法および音量制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、無線装置にて、ユーザは、受信した内容をスピーカやイヤフォンなどにより聞く。このとき、ユーザは、スピーカやイヤフォンなどの音量を好みの大きさに設定している。一方で、無線装置は、スピーカやイヤフォンなどの最大音量が設定されている。このような音量制御装置として、例えば、下記特許文献に記載されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5037921号公報
【特許文献2】特許第5594518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
無線装置の音量は、音量ボタンや音量つまみなどの音量操作部を動かすことで、ユーザの好みの音量に変更できる。音量操作部で変更できる音量の大きさの範囲は、無線装置が再生出力可能な最小の音量から最大の音量の範囲のうち、所定の最小および最大の音量設定値に基づいて制限されている。それに対して、ユーザが音量調整可能な範囲を制限する音量設定値を容易に調整できるようにしたいという要望がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、音量調整可能な範囲を制限する音量設定値を容易に調整できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る音量制御装置は、音量調整可能な範囲である設定音量が予め定められた音量制御装置において、音量操作部の所定の操作に基づいたモード切替信号を検出し、モード切替信号を検出したときに通常の音量操作を行う通常モードから設定音量を調整するための音量調整モードに切り替えるモード切替部と、音量調整モードに切り替わった場合、調整用音声を出力する調整用音声出力部と、調整用音声の出力中の音量操作部の操作量に応じて最大音量および最小音量を設定する音量設定部と、を備える。
【0007】
本発明に係る音量制御方法は、音量操作部の所定の操作に基づいたモード切替信号を検出し、モード切替信号を検出したときに通常の音量操作を行う通常モードから設定音量を調整するための音量調整モードに切り替えるステップと、音量調整モードに切り替わった場合、調整用音声を出力するステップと、調整用音声の出力中の音量操作部の操作量に応じて最大音量および最小音量を設定するステップと、を含む。
【0008】
本発明に係る音量制御プログラムは、音量操作部の所定の操作に基づいたモード切替信号を検出し、モード切替信号を検出したときに通常の音量操作を行う通常モードから設定音量を調整するための音量調整モードに切り替えるステップと、音量調整モードに切り替わった場合、調整用音声を出力するステップと、調整用音声の出力中の音量操作部の操作量に応じて最大音量および最小音量を設定するステップと、を音量制御装置として動作するコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、音量の大きさの範囲を容易に調整できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る無線装置の構成を表すブロック図である。
【
図3】
図3は、最大音量値を説明するための操作時間に対する音量の変化を表すグラフである。
【
図4】
図4は、音量制御装置における音量調整制御を表すフローチャートである。
【
図5】
図5は、音量制御装置における最大音量値の自動調整制御を表すフローチャートである。
【
図6】
図6は、音量制御装置における音量設定値の個別調整制御を表すフローチャートである。
【
図7】
図7は、音量制御装置におけるお好み音量値の調整制御を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る音量制御装置、音量制御方法および音量制御プログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0012】
<無線装置>
図1は、本実施形態に係る無線装置の構成を表すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、無線装置10は、通信部11と、送受信切替部12と、受信ブロック13と、音量制御装置14と、増幅器15と、出力切替部16と、スピーカ17と、イヤフォン(ヘッドフォン)18と、出力レベル検出器19と、音量操作部21と、操作検出部22と、集音部31と、増幅器32と、送信ブロック33とを備える。
【0014】
通信部11は、例えば、アンテナを有する。外部から発信された音声信号を受信すると共に、外部に音声信号を送信する。
【0015】
送受信切替部12は、通信部11に接続される。送受信切替部12は、音声信号の受信と送信を切り替える。送受信切替部12は、受信ブロック13と送信ブロック33が接続される。送受信切替部12は、受信ブロック13と接続し、送信ブロック33と切断したとき、通信部11と受信ブロック13が接続される。また、送受信切替部12は、受信ブロック13と切断し、送信ブロック33と接続したとき、通信部11と送信ブロック33とが接続される。
【0016】
受信ブロック13は、高周波アンプ、周波数変換中間周波数アンプ、検波器、復調部などにより構成される。
【0017】
音量制御装置14は、受信ブロック13に接続される。音量制御装置14は、受信した信号の音量を制御するものであり、詳細は後述する。
【0018】
音量制御装置14は、制御装置である。制御装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、図示しない記憶部に記憶されたプログラム(例えば、本発明に係るプログラム)がRAM(Random Access Memory)等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御装置は、コントローラ(controller)であり、例えば、SOC(System on a chip)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0019】
増幅器15は、音量制御装置14に接続される。増幅器15は、音量制御装置14が処理した音声信号を所定の音量に増幅する。
【0020】
出力切替部16は、増幅器15に接続される。出力切替部16は、音声信号の出力先を切り替える。出力切替部16は、スピーカ17とイヤフォン(または、ヘッドフォン)18に接続される。出力切替部16は、スピーカ17と接続し、イヤフォン18と切断されたとき、増幅器15により増幅された音声信号をスピーカ17に出力する。出力切替部16は、スピーカ17と切断し、イヤフォン18と接続されたとき、増幅器15により増幅された音声信号をイヤフォン18に出力する。
【0021】
スピーカ17は、無線装置10の本体に設けられ、音声信号を音声に変換して出力する。イヤフォン18は、無線装置10に接続され、無線装置10を使用するユーザが装着し、音声信号を音声に変換して出力する。
【0022】
出力レベル検出器19は、増幅器15と音量制御装置14に接続される。出力レベル検出器19は、増幅器15が増幅した音声信号の出力レベルを検出する。出力レベル検出器19は、例えば、平均化処理などによって実際に出力されている音声信号の出力レベルを計測し、音量制御装置14にフィードバックする。
【0023】
音量操作部21は、無線装置10の本体に設けられ、ユーザによる無線装置10の音量調整のための操作に基づき、操作信号を検出する。音量操作部21は、検出された操作信号に基づいて、音量を調整するための音量調整信号を生成する。ユーザは、音量操作部21を操作することで、音量制御装置14に対して音量調整信号(電気信号)を供給する。
【0024】
音量操作部21は、例えば、回転式の音量つまみ、スライド式の音量レバーなどにより構成される。回転式の音量つまみは、ロータリーエンコーダなどを使用したものであり、2個のパルス信号の位相関係により回転方向をパルス数として回転角度を検出する。スライド式の音量レバーは、摺動抵抗を利用したものであり、例えば、電源電圧を分圧した端子電圧をAD変換して角度として読み取る。上述の回転式の音量つまみや、スライド式の音量レバーなどをユーザが操作することによって生じる信号を、操作信号として操作検出部22に供給する。この操作信号から、音量操作部21の操作量を検出し、電気信号に変換したものを音量調整信号として音量制御装置14に供給する。ここで、音量調整信号は、設定された最小音量値および最大音量値に基づき、音量操作部21の操作量に応じて音量を変化させる、通常の音量操作を行う通常モードにおいて、ユーザにより音量操作部21の操作が行われた操作量を電気信号に変換したものであればよい。
【0025】
操作検出部22は、音量操作部21に接続される。操作検出部22は、ユーザにより音量操作部21が操作されることによって生じる操作信号を取得し、音量操作部21の操作量および操作時間を検出する。操作検出部22は、音量操作部21が回転式の場合、ロータリーエンコーダなどにより音量操作部21の操作量および操作時間を検出する。また、操作検出部22は、音量操作部21がスライド式の場合、端子電圧などにより音量操作部21の操作量および操作時間を検出する。操作検出部22は、音量操作部21の操作量操作時間を電気信号等へ変換して音量制御装置14に供給する。
【0026】
集音部31は、例えば、マイクである。集音部31は、ユーザの音声を空気振動として取り込み、音声信号(電気信号)に変換する。
【0027】
増幅器32は、集音部31に接続される。増幅器32は、集音部31が処理したユーザの音声信号を所定の音量に増幅する。
【0028】
送信ブロック33は、増幅器32に接続される。送信ブロック33は、増幅器32が増幅した音声信号の音声信号処理、変調処理、周波数変換処理、高周波増幅する。送信ブロック33は、デジタル通信の場合、音声信号のデジタル化やフレーム処理等のブロックを含む場合がある。
【0029】
なお、無線装置10は、上述した構成の他に、無線装置10の機能を切り替える切替キー、周波数を切り替える切替キーなどが設けられる。また、無線装置10は、電源スイッチが設けられる。但し、電源スイッチは、音量操作部が兼用する場合もある。
【0030】
<音量制御装置>
音量制御装置14は、音量調整部40と、モード切替信号出力部41と、モード切替部43と、調整用音声出力部44と、設定音量設定部(音量設定部)45とを有する。
【0031】
音量調整部40は、受信ブロック13と増幅器15と音量操作部21とモード切替信号出力部41に接続される。音量調整部40は、受信ブロック13から受信した音声信号を取得すると共に、音量操作部21から音量調整信号に基づいて操作量を取得力する。音量調整部40は、受信ブロック13から受信した音声信号を取得した操作量に応じて調整し、増幅器15に出力する。また、音量調整部40は、モード切替信号出力部41から後述するモード切替信号を取得した場合は、音声信号の調整を行わないようにする。
【0032】
モード切替信号出力部41は、操作検出部22と音量調整部40とモード切替部43に接続される。モード切替信号出力部41は、操作検出部22から取得した操作量および操作時間に基づいて、音量操作部21において、特定の操作が行われたか否かを検出し、検出結果に基づいてモード切替信号を生成する。ユーザは、スピーカ17やイヤフォン18の出力、つまり、スピーカ17やイヤフォン18の音量を調整する目的で、音量操作部21を操作する。また、ユーザは、スピーカ17やイヤフォン18の最大出力、つまり、スピーカ17やイヤフォン18の最小音量値または最大音量値である音量設定値を調整する目的で、音量操作部21を操作する。モード切替信号出力部41は、ユーザによる音量操作部21の特定の操作が検出されなかった場合は、モード切替信号を出力せず、音量調整部40は、音声信号を音量操作部21の操作量に応じて調整する。一方、モード切替信号出力部41は、ユーザによる音量操作部21の特定の操作が検出された場合は、音量調整部40とモード切替部43にモード切替信号を供給する。
【0033】
モード切替信号は、例えば、音量操作部21を音量の下げ方向へ予め設定された第1速度以上で予め設定された第1角度(第1操作量)以上操作する第1操作と、第1操作の操作後に音量操作部21を音量の上げ方向へ予め設定された第2速度以上で予め設定された第2角度(第2操作量)以上操作する第2操作とが操作されたときに、音量操作部21において特定の操作が行われたと判定し、モード切替信号を生成する。ここで、この特定の操作が行われたと判定し、生成するモード切替信号を、第1モード切替信号と呼ぶ。
【0034】
モード切替信号は、例えば、音量操作部21を音量の上げ方向へ予め設定された第2速度以上で予め設定された第2角度(第2操作量)以上操作する第2操作と、第2操作の操作後に音量操作部21を音量の下げ方向へ予め設定された第1速度以上で予め設定された第1角度(第1操作量)以上操作する第1操作とが操作されたときに、音量操作部21において特定の操作が行われたと判定し、モード切替信号を生成する。ここで、この特定の操作が行われたと判定し、生成するモード切替信号を、第2モード切替信号と呼ぶ。
【0035】
ここで、予め設定された第1速度および第2速度は、例えば、ユーザが音量を調整する目的で音量操作部21を操作する速度より速い速度として設定されるとよい。また、予め設定された第1角度および第2角度は、例えば、音量操作部21における回転の一方向への最大操作量として半回転させることが想定されていた場合は、半回転の1/3以上、つまり、60度以上の角度として設定されるとよい。ここでは、想定される最大操作量以下の角度が設定されていればよく、例えば、半回転の1/6以上、つまり30度以上の角度や、半回転の1/4以上、つまり45度以上の角度や、半回転の1/2以上、つまり90度以上の角度として設定しても構わない。
【0036】
また、モード切替信号は、特定の操作スイッチの操作を継続した状態で、音量操作部21を音量の上げ方向または音量の下げ方向に操作したときに出力される。特定の操作スイッチとは、電源スイッチや音量操作部21以外の操作スイッチである。
【0037】
モード切替部43は、モード切替信号出力部41と調整用音声出力部44に接続され、モード切替信号を取得する。モード切替部43は、モード切替信号を取得すると、設定された最小音量値および最大音量値に基づいて通常の音量操作を行う通常モードから、設定されている最小音量値または最大音量値を調整するための設定音量設定モードに切り替える。すなわち、モード切替部43は、モード切替信号を検出すると、最小音量値または最大音量値を調整する設定音量調整モードに遷移する。一方、モード切替部43は、設定音量調整モードにあるとき、モード切替信号を検出すると、設定音量調整モードを解除する。なお、設定音量調整モードに切り替えるときのモード切替信号と、設定音量調整モードを解除するときのモード切替信号とは、同じであってもよいし、異なるものであってもよい。モード切替部43は、調整用音声出力部44に対して、通常モードから設定音量調整モードへの遷移や、設定音量調整モードを解除して通常モードへの遷移といった、遷移後の動作状態を動作モード情報として通知する。
【0038】
調整用音声出力部44は、モード切替部43と設定音量設定部45に接続され、動作モード情報を取得する。調整用音声出力部44は、モード切替部43から通知される動作モード情報から設定音量調整モードであると特定される場合は、後述の設定音量設定部45において設定される最小音量値および最大音量値に基づいて、調整用音声を出力する。この場合、無線装置10が受信中であるとき、調整用音声出力部44は、受信した音声信号の音声をスピーカ17やイヤフォン18から出力する。一方、無線装置10が受信中でないとき、調整用音声出力部44は、保存した設定音をスピーカ17やイヤフォン18から出力する。
【0039】
設定音量設定部45は、調整用音声出力部44に接続される。設定音量設定部45は、調整用音声の出力中に音量操作部21の操作量に応じた最小音量値または最大音量値を設定する。設定音量設定部45は、調整用音声の出力中に音量操作部21の操作がないとき、過去に受信した音声信号の音量の平均値に応じた音量を設定する。
【0040】
<音量操作部>
図2は、音量操作部を表す説明図である。
【0041】
図2に示すように、音量操作部21は、回転式の音量つまみである。音量操作部21は、時計回り方向R1に回転すると、音量を上げ方向に調整する。音量操作部21は、反時計回り方向R2に回転すると、音量を下げ方向に調整する。操作検出部22(
図1参照)は、音量操作部21が時計回り方向R1または反時計回り方向R2に回転操作されたとき、時計回り方向R1または反時計回り方向R2の回転量、つまり、回転角度と、操作時間を検出する。
【0042】
<最大音量値>
図3は、最大音量値を説明するための操作時間に対する音量の変化を表すグラフである。
【0043】
図3に示すように、音量制御装置14の音量調整部40(
図1参照)は、ユーザが音量調整部により音量を調整するとき、音量制限値である最大音量値Lを設定している。ユーザが音量操作部21を操作時間に対する操作量(角度)の割合である変化率Aで音量の上げ方向に操作したとき、音量調整部40は、最大音量値Lに制限されずに音量を上昇する。一方、ユーザが音量操作部21を操作時間に対する操作量(角度)の割合である変化率Bで音量の上げ方向に操作したとき、音量調整部40は、最大音量値Lに制限し、音量を最大音量値Lより上昇させない。
【0044】
<音量制御方法>
図4は、音量制御装置における音量調整制御を表すフローチャートである。
【0045】
図1および
図4に示すように、ステップS11にて、操作検出部22は、ユーザにより操作された音量操作部21の操作信号に基づいて操作量(角度)を検出する。ステップS12にて、操作検出部22は、ユーザにより操作された音量操作部21の操作信号に基づいて操作時間を検出する。ステップS13にて、モード切替信号出力部41は、音量操作部21の操作時間に対する操作量(角度)の割合である変化率を算出する。ステップS14にて、モード切替信号出力部41は、算出した変化率が予め設定された判定値よりも大きいか否か、つまり、音量操作部21が速い速度で操作されたか否かを判定する。
【0046】
ここで、モード切替信号出力部41は、変化率が判定値よりも大きい(音量操作部21が速い速度で操作された)と判定(Yes)すると、ステップS15にて、最大音量値を用いた音量制限を「有」とする。一方、モード切替信号出力部41は、変化率が判定値以下(音量操作部21が遅い速度で操作された)と判定(No)すると、ステップS16にて、最大音量値を用いた音量制限を「無」とする。そして、ステップS17にて、音量調整部40は、受信した音声信号を音量調整信号としての音量操作部21の操作量に応じて調整する。
【0047】
すなわち、ユーザが音量操作部21の操作を誤って予め設定した速度より速い速度で操作した場合、最大音量値を用いた音量制限を有効とし、音量調整に制限をかける。一方、ユーザが音量操作部21の操作を正しく予め設定した速度以下の速度で操作した場合、最大音量値を用いた音量制限を無効とし、音量調整に制限をかけない。
【0048】
<最大音量値の自動調整方法>
図5は、音量制御装置における最大音量値の自動調整制御を表すフローチャートである。
【0049】
図1および
図5に示すように、ステップS21にて、音量制御装置14は、受信中であるか否かを判定する。ここで、音量制御装置14は、受信中であると判定(Yes)すると、ステップS22にて、最大音量値の設定後の最初の受信であるか否かを判定する。ここで、音量制御装置14は、最大音量値の設定後の最初の受信であると判定(Yes)すると、ステップS23にて、設定されている最大音量値を運用最大音量値とする。一方、音量制御装置14は、最大音量値の設定後の最初の受信ではないと判定(No)すると、ステップS24にて、既に最大音量値として保存されている保存値を運用最大音量値とする。
【0050】
ステップS25にて、音量制御装置14は、操作検出部20の検出結果に基づいて音量操作部21の操作量を検出したか否かを判定する。ここで、音量制御装置14は、音量操作部21の操作量を検出したと判定(Yes)すると、ステップS26にて、保存されている受信音量の平均値をクリアする。一方、音量制御装置14は、音量操作部21の操作量を検出していないと判定(No)すると、ステップS27にて、保存されている受信音量の平均値を取得する。ステップS28にて、音量制御装置14は、運用最大音量値と受信音量の平均値との差が第1判定値(例えば、20db)より大きいか否かを判定する。ここで、音量制御装置14は、差が第1判定値より大きいと判定(Yes)すると、ステップS29にて、運用音量最大値を所定値(例えば、-6dB)だけ低下させる。
【0051】
一方、音量制御装置14は、差が第1判定値以下であると判定(No)すると、ステップS30にて、運用最大音量値と受信音量の平均値との差が第2判定値(例えば、10db)より小さいか否かを判定する。ここで、音量制御装置14は、差が第2判定値より小さいと判定(Yes)すると、ステップS31にて、運用音量最大値を所定値(例えば、+6dB)だけ上昇させる。そして、ステップS32にて、音量制御装置14は、最大音量値が最大音量設定値より大きいか否かを判定する。ここで、音量制御装置14は、最大音量値が最大音量設定値より大きいと判定(Yes)すると、ステップS33にて、最大音量設定値を運用最大音量値とする。一方、音量制御装置14は、最大音量値が最大音量設定値以下であると判定(No)すると、このルーチンを抜ける。
【0052】
上述したステップS21にて、音量制御装置14は、受信中ではないと判定(No)すると、ステップS34にて、運用最大音量値が設定済であるか否かを判定する。ここで、音量制御装置14は、運用最大音量値が設定済であると判定(Yes)すると、ステップS35にて、運用最大音量値を保存する。一方、音量制御装置14は、運用最大音量値が設定済ではないと判定(No)すると、このルーチンを抜ける。
【0053】
以上説明した実施形態では、予め設定さけた最大音量設定値に対して受信中の音声信号の平均値を算出し、運用最大音量値を受信平均値により調整する。運用最大音量値と平均値との差が大きいとき、運用最大音量値を低下させる。一方、運用最大音量値と平均値との差が小さいとき、運用最大音量値を上昇させる。
【0054】
<音量設定値の個別調整方法>
図6は、音量制御装置における最小音量設定値または最大音量設定値といった音量設定値の個別調整制御を表すフローチャートである。
【0055】
図1および
図6に示すように、ユーザは、設定された最小音量設定値(運用最小音量設定値)または最大音量設定値(運用最大音量設定値)を変更したいとき、音量操作部21において特定の操作を行う。ここで、特定の操作とは、モード切替信号を出力するための第1操作と第2操作の組合せなどである。ユーザが音量操作部21に対して特定の操作を行うと、モード切替信号出力部41は、音量操作部21の特定の操作による信号を受信し、モード切替信号を出力する。ステップS41にて、モード切替部43は、通常モードにおいて、モード切替信号出力部41が出力したモード切替信号を検出したか否かを判定する。ここで、モード切替部43は、モード切替信号を検出していないと判定(No)すると、このルーチンを抜ける。ここで、例えば、通常モードにおいて、モード切替信号を検出したか否かを判定する際に、例えば、第1モード切替信号を検出したか否かを判定するとよい。
【0056】
一方、モード切替部43は、モード切替信号を検出したと判定(Yes)すると、ステップS42にて、モード切替部43は、音量設定値を調整するための設定音量調整モードに切り替え、スピーカ17やイヤフォン18を用いてユーザに対して音量設定値を調整するための設定音量調整モードに切り替えられたことを通知する。ここで、例えば、第1モード切替信号を検出したと判定した場合は、音量設定値として、最大音量設定値を調整するための設定音量調整モードとして切り替えるとよい。ステップS43にて、モード切替部43は、設定音量調整モードに切り替えられてから所定の待機時間が経過したか否かを判定する。ここで、モード切替部43は、設定音量調整モードに切り替えられてから所定の待機時間が経過していないと判定(No)すると、この状態を維持する。
【0057】
一方、モード切替部43は、設定音量調整モードに切り替えられてから所定の待機時間が経過したと判定(Yes)すると、ステップS44にて、調整用音声出力部44は、受信中であるか否かを判定する。ここで、調整用音声出力部44は、受信中であると判定(Yes)すると、ステップS45にて、受信した音声信号の音声をスピーカ17やイヤフォン18から出力する。また、調整用音声出力部44は、受信中ではないと判定(No)すると、ステップS46にて、予め設定された設定音(例えば、トーン信号)の音声をスピーカ17やイヤフォン18から出力する。
【0058】
このとき、ユーザは、受信した音声信号の音声または設定音音声をスピーカ17やイヤフォン18から聞き、音量操作部21を操作することで、音量設定値を調整する。そして、ステップS47にて、設定音量設定部45は、このときの音量操作部21の操作量や操作位置に応じた音量設定値を一次記憶する。ここで、例えば、第1モード切替信号を検出して、最大音量設定値を調整するための設定音量調整モードである場合には、一次記憶する音量値は、最大音量設定値として一次記憶するようにするとよい。
【0059】
ユーザは、音量設定値の調整が完了すると、音量操作部21の特定の操作を行う。ユーザが音量操作部21に対して特定の操作を行うと、モード切替信号出力部41は、モード切替信号を出力する。ステップS48にて、モード切替部43は、設定音量調整モードにおいて、モード切替信号出力部41が出力したモード切替信号を検出したか否かを判定する。ここで、モード切替部43は、モード切替信号を検出していないと判定(No)すると、ステップS44に戻り、処理を繰り返す。一方、モード切替部43は、モード切替信号を検出したと判定(Yes)すると、ステップS49にて、設定音量設定部45は、一次記憶した音量値を記憶して設定し、モード切替部43は、設定音量調整モードを解除する。ここで、例えば、設定音量調整モードにおいて、モード切替信号を検出したか否かを判定する際に、例えば、第1モード切替信号を検出したか否かを判定するとよい。また、通常モードから設定音量調整モードに遷移する際に、第1モード切替信号を検出し、音量設定値として、最大音量設定値を調整するための設定音量調整モードとした場合は、一次記憶した音量値を記憶して設定する際に、一次記憶した音量値を最大音量設定値として記憶して設定するとよい。
【0060】
以上説明した実施形態では、ユーザが音量操作部21に対して特定の操作を行うと、設定音量調整モードに切り替えられる。そして、設定音量調整モードにあるとき、ユーザは、出力された調整用音声を聞き、音量操作部21を操作して最大音量値を調整する。このような調整により、音量操作部21の操作量に応じて最大音量を設定する。
【0061】
また、上述の実施形態では、一例として、通常モードに通常モードから設定音量調整モードに遷移する際に、第1モード切替信号を検出し、最大音量設定値を調整するための設定音量調整モードとし、設定音量調整モードから通常モードに戻る際に、第1モード切替信号を検出しているが、例えば、第1モード切替信号の代わりに第2モード切替信号を検出するようにしてもよい。これにより、音量操作部21における特定の操作として、異なるものを設定することができ、ユーザが所望する特定の操作により、音量設定値を調整できるようになる。
【0062】
また、上述の実施形態では、一例として、通常モードから設定音量調整モードに遷移する際に、第1モード切替信号を検出し、最大音量設定値を調整するための設定音量調整モードとしているが、例えば、最大音量設定値の代わりに最小音量設定値を調整するための設定音量調整モードとしてもよい。この場合、例えば、一次記憶した音量値を記憶して設定する際に、一次記憶した音量値を最小音量設定値として記憶して設定するとよい。このような調整により、音量操作部21の操作量に応じて最小音量を設定するとよい。これにより、最小音量設定値を調整できる構成を実現できる。
【0063】
また、例えば、通常モードから設定音量調整モードに遷移する際に、第2モード切替信号を検出し、最小音量設定値を調整するための設定音量調整モードとし、一次記憶した音量値を記憶して設定する際に、一次記憶した音量値を最小音量設定値として記憶して設定するように構成してもよい。これにより、最小音量設定値を調整できる構成を実現できる。
【0064】
また、上述の実施形態では、一例として、通常モードから設定音量調整モードに遷移する際に、第1モード切替信号を検出し、最大音量設定値を調整するための設定音量調整モードとしているが、別の構成として、通常モードから設定音量調整モードに遷移する時点では、設定音量調整モードが、音量設定値として最小音量設定値、最大音量設定値のどちらを調整するモードであるかを特定せず、設定音量調整モードから通常モードに遷移する際に、検出するモード切替信号に応じて、一次記憶した音量値を最小音量設定値として記憶して設定するか、最大音量設定値として記憶して設定するかを決定するように構成してもよい。例えば、設定音量調整モードから通常モードに遷移する際に検出されるモード切替信号が、第1モード切替信号である場合は最大音量設定値、第2モード切替信号である場合は最小音量設定値として記憶して設定するかを決定するように構成してもよい。同様に、例えば、設定音量調整モードから通常モードに遷移する際に検出されるモード切替信号が、第2モード切替信号である場合は最大音量設定値、第1モード切替信号である場合は最小音量設定値として記憶して設定するかを決定するように構成してもよい。これにより、設定音量調整モードから通常モードに遷移する際に、特定の操作の違いによって生じるモード切替信号の違いより、一次記憶された音量値を、最小音量設定値、最大音量設定値のどちらに設定するか容易に切替えることができるような構成を実現できる。
【0065】
<お好み音量値の個別調整方法>
上述した実施形態では、制御する音量値として、最大音量値の設定方法について説明したが、制御する音量値は、最大音量値に限定されるものではなく、例えば、ユーザのお好み音量値であってもよい。
図7は、音量制御装置におけるお好み音量値の調整制御を表すフローチャートである。
【0066】
図1および
図7に示すように、ステップS51にて、モード切替部43は、モード切替信号出力部41が出力したモード切替信号を検出したか否かを判定する。ここで、モード切替部43は、モード切替信号を検出していないと判定(No)すると、このルーチンを抜ける。
【0067】
一方、モード切替部43は、モード切替信号を検出したと判定(Yes)すると、ステップS52にて、音量制御装置14は、お好み音量が設定済であるか否かを判定する。お好み音量とは、ユーザがスピーカ17やイヤフォン18から聞く音声の最適値であり、ユーザことに相違する。ここで、音量制御装置14は、お好み音量が設定済であると判定(Yes)すると、ステップS53にて、保存されているお好み音量設定値を運用お好み音量値にする。そして、ステップS54にて、音量制御装置14は、お好み音量平均値をお好み音量目標値にする。
【0068】
ステップS55にて、モード切替部43は、モード切替信号出力部41が出力したモード切替信号を検出したか否かを判定する。ステップS55でのモード切替信号は、ステップS51でのモード切替信号と同じものでもよいし、異なるものでもよい。ここで、モード切替部43は、モード切替信号を検出したと判定(Yes)すると、ステップS56にて、音量制御装置14は、運用お好み音量設定値をお好み音量設定値とする。そして、ステップS57にて、音量制御装置14は、お好み音量設定値が設定されたことをスピーカ17やイヤフォン18でユーザに通知する。
【0069】
一方、ステップS55にて、モード切替部43は、モード切替信号出力部41が出力したモード切替信号を検出していないと判定(No)すると、ステップS60にて、音量制御装置14は、受信した音声信号の音量平均値を取得する。ステップS61にて、音量制御装置14は、お好み音量目標値が音量平均値より大きいか否かを判定する。こことで、音量制御装置14は、お好み音量目標値が音量平均値より大きいと判定(Yes)すると、ステップS62にて、お好み音量設定値を所定値(例えば、-1dB)低下させる。一方、音量制御装置14は、お好み音量目標値が音量平均値より大きくないと判定(No)すると、ステップS63にて、お好み音量設定値を所定値(例えば、+1dB)上昇させる。
【0070】
また、ステップS52にて、音量制御装置14は、お好み音量が設定済ではないと判定(No)すると、ステップS58にて、お好み音量を設定することをスピーカ17やイヤフォン18でユーザに通知する。そして、ステップS59にて、運用お好み音量設定値をお好み音量設定値とする。
【0071】
以上説明した実施形態では、音量制御装置14は、最大音量値を設定するものではなく、ユーザにとって最適なお好み音量値を設定するものである。そして、設定音量調整モードに対するモード切替信号と、お好み音量調整モードに対するモード切替信号とを異なるモード切替信号とすることで、ユーザによる音量操作部21の特定の操作により、最大音量値とお好み音量値の両方を調整することができる。
【0072】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態の音量制御装置は、音量操作部21の所定の操作に基づいたモード切替信号を検出し、モード切替信号を検出したときに通常の音量操作を行う通常モードから設定音量を調整するための設定音量調整モードに切り替えるモード切替部43と、設定音量調整モードに切り替わった場合、調整用音声を出力する調整用音声出力部44と、調整用音声の出力中の音量操作部21の操作量に応じて最小音量または最大音量を設定する設定音量設定部(音量設定部)45とを備える。
【0073】
そのため、音量操作部21の操作に基づいたモード切替信号を検出すると、音量調整モードに切り替えられ、このときに出力された調整用音声をユーザが音量操作部21の操作量に応じて調整することで、音量設定値を調整することができる。その結果、既存の音量操作部21を用いることで、音量設定値などの音量を容易に調整することができ、操作性の向上を図ることができる。
【0074】
本実施形態の音量制御装置は、モード切替部43は、設定音量調整モードにおいて、モード切替信号を検出すると、設定音量調整モードに切り替える。そのため、簡単な操作で容易に設定音量調整モードへの切替と解除を行うことができる。
【0075】
本実施形態の音量制御装置は、音量操作部21を音量の下げ方向へ予め設定された第1速度以上で予め設定された第1角度以上操作する第1操作と、第1操作の操作後に音量操作部21を音量の上げ方向へ予め設定された第2速度以上で予め設定された第2角度以上操作する第2操作とが操作されたときに、モード切替信号が出力される。そのため、既存の音量操作部21の速度と角度を用いることで、音量設定値などの設定音量調整モードの切り替えを容易に行うことができる。
【0076】
本実施形態の音量制御装置は、音量操作部21を音量の上げ方向へ予め設定された第2速度以上で予め設定された第2角度以上操作する第2操作と、第2操作の操作後に音量操作部21を音量の下げ方向へ予め設定された第1速度以上で予め設定された第1角度以上操作する第1操作とが操作されたときに、モード切替信号が出力される。そのため、既存の音量操作部21の速度と角度を用いることで、音量設定値などの設定音量調整モードの切り替えを容易に行うことができる。
【0077】
本実施形態の音量制御装置は、特定の操作スイッチの操作を継続した状態で、音量操作部21を操作したときにモード切替信号が出力される。そのため、2個の動作により音量設定値などの設定音量調整モードの切り替えを行うことで、誤操作を防止することができる。
【0078】
本実施形態の音量制御装置は、外部からの音声信号を受信する通信部11が設けられ、通信部11が音声信号を受信中に音量操作部21の操作がないとき、設定音量設定部45は、通信部11が受信した音声信号の音量の平均値に応じた音量を設定する。そのため、最大音量値などの音量を自動的に調整することができる。
【0079】
これまで本発明に係る音量制御装置について説明したが、上述した実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。
【0080】
図示した音量制御装置の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていなくてもよい。すなわち、各装置の具体的形態は、図示のものに限られず、各装置の処理負担や使用状況などに応じて、その全部または一部を任意の単位で機能的または物理的に分散または統合してもよい。
【0081】
音量制御装置の構成は、例えば、ソフトウェアとして、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。上記実施形態では、これらのハードウェアまたはソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして説明した。すなわち、これらの機能ブロックについては、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、または、それらの組み合わせによって種々の形で実現できる。
【0082】
上記した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものを含む。さらに、上記した構成は適宜組み合わせが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において構成の種々の省略、置換または変更が可能である。
【符号の説明】
【0083】
10 無線装置
11 通信部
12 送受信切替部
13 受信ブロック
14 音量制御装置
15 増幅器
16 出力切替部
17 スピーカ
18 イヤフォン
19 出力レベル検出器
21 音量操作部
22 操作検出部
31 集音部
32 増幅器
33 送信ブロック
40 音量調整部
41 モード切替信号出力部
43 モード切替部
44 調整用音声出力部
45 設定音量設定部(音量設定部)