(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184228
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20231221BHJP
G06F 16/903 20190101ALI20231221BHJP
【FI】
G06Q30/02 350
G06F16/903
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098265
(22)【出願日】2022-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川本 武尊
(72)【発明者】
【氏名】植田 裕司
(72)【発明者】
【氏名】須藤 岳
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
【Fターム(参考)】
5B175DA10
5B175HA02
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】クーポンに関する行動を促進させることができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】情報処理装置は、条件情報提示部と、充足状態情報提示部と、付与部とを備える。条件情報提示部は、獲得後の利用により利益が提供されるクーポンに関する行動の条件を示す条件情報を複数提示する。充足状態情報提示部は、複数の条件情報で示される複数の条件のうちユーザの行動が満たす条件に応じて変化する情報である充足状態情報を提示する。付与部は、ユーザの行動が予め定められた条件を満たす場合に、ユーザに特典を付与する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
獲得後の利用により利益が提供されるクーポンに関する行動の条件を示す条件情報を複数提示する条件情報提示部と、
複数の前記条件情報で示される複数の条件のうちユーザの行動が満たす条件に応じて変化する情報である充足状態情報を提示する充足状態情報提示部と、
前記ユーザの行動が予め定められた条件を満たす場合に、前記ユーザに特典を付与する付与部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
複数の前記条件情報は、
第1のクーポンに関する行動を前記ユーザの行動の条件とする条件情報と、前記第1のクーポンとは種別が異なる第2のクーポンに関する行動を前記ユーザの行動の条件とする条件情報とを含み、
前記付与部は、
前記ユーザの行動が前記第1のクーポンに関する行動と前記第2のクーポンに関する行動とを含む場合に前記第1のクーポンおよび前記第2のクーポンとは異なるクーポンを前記特典として前記ユーザに付与する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記付与部は、
前記第1のクーポンの利用で得られる利益および前記第2のクーポンの利用で得られる利益のいずれの利益よりも高い利益が利用により提供されるクーポンを前記特典として前記ユーザに付与する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1のクーポンと前記第2のクーポンとは互いに異なる発行媒体のクーポンである
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記行動の条件は、
複数の前記ユーザに共通する条件であり、
前記充足状態情報提示部は、
複数の前記ユーザのうちの一のユーザの行動が前記条件情報で示される条件を満たす場合に、前記一のユーザの行動が満たす条件に応じて変化する情報を前記充足状態情報として複数の前記ユーザの各々に提示し、
前記付与部は、
複数の前記ユーザの行動が前記予め定められた条件を満たす場合に、複数の前記ユーザに前記特典を付与する
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
複数の前記ユーザのうちどのユーザがどの種類の行動を実行したかに基づいて、前記特典を決定する決定部を備える
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記クーポンに関する行動は、前記クーポンの獲得、前記クーポンの利用、および前記クーポンの検索のうちの少なくとも1つに関する行動を含む
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
獲得後の利用により利益が提供されるクーポンに関する行動の条件を示す条件情報を複数提示する条件情報提示工程と、
複数の前記条件情報で示される複数の条件のうちユーザの行動が満たす条件に応じて変化する情報である充足状態情報を提示する充足状態情報提示工程と、
前記ユーザの行動が予め定められた条件を満たす場合に、前記ユーザに特典を付与する付与工程と、を含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
獲得後の利用により利益が提供されるクーポンに関する行動の条件を示す条件情報を複数提示する条件情報提示手順と、
複数の前記条件情報で示される複数の条件のうちユーザの行動が満たす条件に応じて変化する情報である充足状態情報を提示する充足状態情報提示手順と、
前記ユーザの行動が予め定められた条件を満たす場合に、前記ユーザに特典を付与する付与手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザにクーポンを配信することで、ユーザの購買意欲を促進させるクーポン配信システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術は、ユーザの購買意欲が高まったと判定したタイミングでクーポンを配信するものの、クーポンの利用や獲得などといったクーポンに関する行動を促進させる点においてさらなる改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、クーポンに関する行動を促進させることができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、条件情報提示部と、充足状態情報提示部と、付与部とを備える。条件情報提示部は、獲得後の利用により利益が提供されるクーポンに関する行動の条件を示す条件情報を複数提示する。充足状態情報提示部は、複数の条件情報で示される複数の条件のうちユーザの行動が満たす条件に応じて変化する情報である充足状態情報を提示する。付与部は、ユーザの行動が予め定められた条件を満たす場合に、ユーザに特典を付与する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、クーポンに関する行動を促進させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る端末装置の構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るユーザ情報記憶部に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るクーポン情報記憶部に記憶されるクーポン情報テーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るグループ情報記憶部に記憶されるグループ情報テーブルの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るビンゴカード情報記憶部に記憶されるビンゴカード情報テーブルの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る特典情報記憶部に記憶される特典情報テーブルの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る情報処理装置の処理部によって実行されるビンゴゲームに関する処理手順を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報処理装置の処理部によって実行されるビンゴカードの管理に関する処理手順を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって提示される行動条件情報の他の例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理の一例〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。なお、
図1では、複数のユーザUが協力してクーポンに関する行動を行うことでビンゴを完成(成立)させて特典を得る場合を例に挙げて説明する。クーポンは、ユーザUが獲得後に利用することでユーザUに利益が提供される。
【0011】
図1に示すように、情報処理システム100は、情報処理装置1と端末装置2とを含む。情報処理装置1と端末装置2とは、それぞれネットワークN(
図2参照)を介して有線または無線で互いに通信可能に接続される。
【0012】
端末装置2は、ユーザUによって使用される情報処理装置である。
図1に示す例では、ユーザUとして、ユーザU1とユーザU2とを示す。また、端末装置2として、ユーザU1によって使用される端末装置2Aと、ユーザU2によって使用される端末装置2Bとを示す。
【0013】
なお、以下の説明において、ユーザU1とユーザU2とを特に区別する必要がない場合には、総称としてユーザUと表記する。同様に、端末装置2Aと端末装置2Bとを特に区別する必要がない場合には、総称として端末装置2と表記する。
【0014】
情報処理装置1は、各端末装置2のユーザUに対して、オンラインサービスを提供する情報処理装置である。情報処理装置1が提供するオンラインサービスは、電子商取引サイト(ECサイト)による電子商取引サービスである。電子商取引サイトは、例えば、ショッピングサイト、オークションサイト、フリーマーケットサイトなどであるが、かかる例に限定されない。
【0015】
また、情報処理装置1が提供するオンラインサービスは、電子商取引サービスに加えてまたは代えて、例えば、ニュースサイト、検索サイト、飲食店紹介サイト、口コミサイト、またはSNS(Social Networking Service)などによる情報提供サービスなどを含んでいてもよい。
【0016】
〔1.1.情報処理方法の一例〕
例えば、情報処理装置1は、オンラインサービスにおける各ユーザUの初回利用時には、各ユーザUに氏名や自宅の住所などのユーザ情報を入力させ、ユーザ登録を行う(ステップS1)。このとき、各ユーザUは、自身の端末装置2を用いて、ユーザ情報を入力する。情報処理装置1は、各ユーザUの次回以降の利用時には、登録されたユーザ情報を使用する。
【0017】
また、情報処理装置1は、ユーザ登録の一環として、各ユーザUが属するグループ(集団)と、そのグループのメンバー(構成員)についても登録する(ステップS2)。
【0018】
各ユーザUが属するグループやそのメンバーについては、各ユーザUが個別に登録してもよいし、各ユーザUの中から選出されたグループの代表者が一括して登録してもよいし、ユーザ情報に基づいて情報処理装置1が決定してもよい。また、グループだけ先に決定し、そのグループへの参加を希望する各ユーザUが、後で情報処理装置1に対して、参加希望通知/参加登録を行うようにしてもよい。また、知人または不特定多数に対して参加を呼び掛けてもよい。
図1に示す例では、ユーザU1とユーザU2とは、いずれも同じグループGに属する。
【0019】
情報処理装置1は、各ユーザUが属するグループGに対してビンゴカードBCを割り当て、各ユーザUの端末装置2に対して、各ユーザUが属するグループGに対して割り当てられたビンゴカードBCに関する情報を提供する(ステップS3)。このとき、情報処理装置1は、各グループに対して割り当てられたビンゴカードBCを管理する。
【0020】
図1に例示するビンゴカードBCには、縦・横5マスずつ、計25個のマス目(セル)が描かれている。但し、マス目の数は任意である。これは、実際のビンゴゲームとは異なり、マス目に表記される数字(例えば、1から75までの番号)を考慮する必要がないためである。
【0021】
ビンゴカードBCのマス目はそれぞれ、情報処理装置1が提供するクーポンの種別とクーポンに関する行動の種別との組み合わせに対応している。クーポンの種別は、クーポン毎に異なるが、例えば、クーポンの利用対象となる店舗毎、クーポンの利用対象となる取引対象(例えば、商品やサービス)毎、またはクーポンの利用によって得られる特典毎に異なっていてもよい。
【0022】
特典毎の種別は、例えば、商品またはサービスの価格に対する割引、商品またはサービスの無料提供、商品の送料に対する割引、商品の送料の無料、ポイントの付与などといった種別であるが、さらに細分化された種別、例えば、商品またはサービスの価格に対する割引であれば、5%割引、10%割引、20%割引などの種別を含んでいてもよい。
【0023】
クーポンに関する行動の種別は、例えば、クーポンを検索する行動、クーポンを獲得する行動、およびクーポンを利用する行動などといった種別であるが、さらに細分化された種別、例えば、クーポンの検索の日時、獲得の日時、または利用の日時などの種別を含んでいてもよい。
【0024】
このように、ビンゴカードBCのマス目はそれぞれクーポンの種別とクーポンに関する行動の種別との組み合わせに対応しており、各マス目の開放の条件として、例えば、店舗Aの利用できる15%割引クーポンの獲得、店舗Bの利用できる10%割引クーポンの検索、店舗Cの利用できる5%割引クーポンの利用といった特定の種別のクーポンに関する特定の行動が設定されている。なお、1つのマス目に対応するクーポンの種別やクーポンに関する行動の種別は、1つに限らず、複数であってもよい。各マス目の開放の条件は、グループGに属する複数のユーザUで共通する条件であるが、ユーザU毎または複数のユーザU単位で異なってもよい。
【0025】
情報処理装置1から提供されるビンゴカードBCに関する情報には、ビンゴカードBCに加えて、行動条件情報ACが含まれている。行動条件情報ACには、ビンゴカードBCの各マス目に設定されたクーポンの種別とクーポンに関する行動の種別との組み合わせの情報がクーポンに関する行動の条件を示す条件情報として複数含まれている。これにより、ユーザUは、どのクーポンに関するどの行動によってビンゴカードBCのマス目をさせることができるかを容易に把握することができる。
【0026】
なお、
図1に示す行動条件情報ACは、開放されていないマス目に対応するクーポンに関する行動のみが未達成のクーポンに関する行動として示されているが、かかる例に限定されない。例えば、行動条件情報ACには、開放されたマス目に対応するクーポンに関する行動は、開放されていないマス目に対応するクーポンに関する行動と区別可能に表示されてもよい。
【0027】
また、情報処理装置1は、各ユーザUが端末装置2を用いてマス目に対する操作(クリック、タップなど)を行った際に、そのマス目に対応するクーポンに関する行動を行うことができるページに移動するようにしてもよい。これによっても、ユーザUは、どのクーポンに関するどの行動によってビンゴカードBCのマス目をさせることができるかを容易に把握することができる。
【0028】
また、
図1に示す例では、このビンゴカードBCの中央のマス目には、星印が描かれている。この中央(星印)のマス目には、無条件に開放するマス目として何も条件を設定しなくてもよいし、任意の条件を設定してもよい。例えば、この中央(星印)のマス目には、特定のクーポンに関する特定の行動などの条件を設定してもよい。
【0029】
また、情報処理装置1は、定期的に(例えば毎月)、ビンゴカードBCに関する情報を更新するようにしてもよい。すなわち、情報処理装置1は、定期的に、現在のビンゴカードBCを破棄し、新しいビンゴカードBCを提供する。これにより、情報処理装置1は、各ユーザUが属するグループGに対して割り当てたビンゴカードBCに有効期限を設定することができる。
【0030】
ユーザU1は、端末装置2Aを用いて、情報処理装置1にアクセスし、情報処理装置1が提供するオンラインサービスにおいてクーポンに関する行動を行う(ステップS4)。このとき、端末装置2Aは、ネットワークNを介して、情報処理装置1と連携する。
【0031】
情報処理装置1は、ユーザU1がビンゴカードBCのマス目に対応する特定のクーポンに関する特定の行動を行った場合に、そのマス目を開放する(ステップS5)。情報処理装置1は、ステップS5の処理において、ユーザU1が行動したクーポンおよびクーポンに関する行動に対応するマスを開放する。すなわち、情報処理装置1は、クーポンに関する行動に基づいて、開放の条件が満たされたマスを開放する。
【0032】
マス目の開放は、例えば、実際のビンゴゲームと同様に、そのマス目を穴あき状態に変更するか、そのマス目に印をつけることによって行われるが、そのマス目が開放されたことをユーザUが視覚的に判別可能な表示態様であればよい。すなわち、マス目を視覚的に変更することができればよい。ビンゴカードBCは、行動条件情報ACで示される複数の条件のうちユーザUの行動が満たす条件に応じて変化する情報である充足状態情報の一例である。
【0033】
ユーザU1は、端末装置2Aを用いて、他のユーザU2と情報交換を行う(ステップS6)。なお、ユーザU1とユーザU2とが情報交換を行うタイミングについては任意である。また、ユーザU2側からユーザU1側に対して情報交換を働きかけてもよい。
【0034】
図1に示す例では、ユーザU1が端末装置2Aの画面上に表示されたテキストボックスTXBに対して文字列を直接入力したり、用意された定型文MSGの候補の中から適当な定型文MSGを選択したりして、それらを確定することで、確定された内容が、他のユーザU2の閲覧可能なコメント欄CMTにコメントとして表示される。なお、コメント欄CMTには、コメントとともに、そのコメントが表示された日時や順番に関する情報も表示されていてもよい。
【0035】
また、ユーザU1は、端末装置2Aを用いて、電話やメール、SNSなどにより、他のユーザU2と情報交換を行ってもよい。
【0036】
ユーザU2は、端末装置2Bを用いて、情報処理装置1にアクセスし、情報処理装置1が提供するオンラインサービスにおいてクーポンに関する行動を行う(ステップS7)。このとき、端末装置2Bは、ネットワークNを介して、情報処理装置1と連携する。
【0037】
情報処理装置1は、ユーザU2がビンゴカードBCのマス目に対応する特定のクーポンに関する特定の行動を行った場合に、そのマス目を開放する(ステップS8)。
【0038】
上記のステップS4からステップS8までの処理を繰り返すことで、ユーザU1とユーザU2とが協力してビンゴを完成させる。
【0039】
情報処理装置1は、ユーザU1およびユーザU2のクーポンに関する行動に基づいて、各ユーザUが属するグループGに対して割り当てられたビンゴカードBCを管理し、ビンゴが完成したか否かを判定する(ステップS9)。
【0040】
例えば、情報処理装置1は、実際のビンゴゲームと同様に、ビンゴカードBC上の縦・横・斜めのいずれか1列にある5マスが揃っている場合に、ビンゴが完成したと判定する。
【0041】
情報処理装置1は、ビンゴが完成したと判定した場合、そのビンゴカードBCが割り当てられたグループGに属する各ユーザUに対して、特典を付与する(ステップS10)。ビンゴの完成は、予め定められた条件の一例である。
【0042】
情報処理装置1によって各ユーザUに付与される特典は、例えば、オンラインサイトなどで使用可能なクーポン、オンラインサイトなどで使用可能なポイントなどである。また、特典は、販促品やノベルティ、限定品などであってもよく、各ユーザUにとって価値のあるデータ(特定のゲーム上のアイテムや経験値、キャラカードなど)などであってもよい。なお、情報処理装置1は、各ユーザUに対して個別に特典や履歴を提供してもよいし、グループ自体に一括して特典や履歴を提供してグループ内で「山分け」できるようにしてもよい。
【0043】
〔1.2.情報処理方法の拡張〕
情報処理装置1は、各ユーザUに対して個別に特典を提供する場合、各ユーザUの貢献度に応じて特典の配分を変更してもよい。例えば、情報処理装置1は、開放させたマス目の数が多いユーザUや、ユーザUが行動したクーポンによる利益が大きいユーザUほど、特典の割り当てを大きくしてもよい。また、情報処理装置1は、マス目を1つも開放していないユーザU(何も購入していないユーザU)には、特典を提供しないようにしてもよい。また、情報処理装置1は、複数のユーザUが同じマス目に対応するクーポンに関する行動をしている場合には、そのマス目に対応するクーポンに関する行動をしたユーザU間で特典を折半するようにしてもよい。
【0044】
また、情報処理装置1は、ビンゴが完成した1列や、開放させたマス目、クーポンの種別およびそのクーポンに関する行動の種別の組み合わせなどの違いに応じて、特典を変更するようにしてもよい。すなわち、どの1列でビンゴが完成したか、どのマス目が開放しているか、マス目を開放させるための種別のクーポンのうちどのクーポンに関する行動がどの行動であるかなどによって、履歴や特典を変更してもよい。
【0045】
また、情報処理装置1は、ビンゴが完成した後に、ビンゴカードBCに関する情報を更新するようにしてもよい。すなわち、情報処理装置1は、ビンゴが完成した場合には、現在のビンゴカードBCを破棄し、新しいビンゴカードBCを提供する。
【0046】
このように、実施形態に係る情報処理装置1による処理によって、ユーザUは、ビンゴカードBCを他者とのコミュニケーションツールとして利用し、他者と協力して所定のクーポンに関する所定の行動をとることでビンゴを完成させることができる。これにより、情報処理装置1は、クーポンに関する行動を促進することができる。
【0047】
また、グループGでの行動によって、各人がよく利用するクーポンの補完によってビンゴを完成させつつ、コミュニケーションの中で、「これのクーポンもよいかも」など新たなクーポンの獲得や利用に繋がるきっかけ(契機)を提供できる。例えば、友達や仲間と意見を交換しながらクーポンの獲得や利用を行ったり、クーポンを話題として盛り上がったりすることができる。すなわち、協力し合うことによって、クーポンの検索、獲得、または利用における楽しさを提供しつつ、行動に応じたインセンティブや、人との繋がりなどによるクーポンの継続利用率向上が期待できる。
【0048】
また、上述した例では、マス目が開放されていないビンゴカードBCを用いる場合の例を説明したが、ビンゴカードBCは、マス目が開放されているビンゴカードBC、すなわち、各マス目にクーポンの種別とクーポンに関する行動の種別とを示す情報が示されていてもよい。
【0049】
また、ビンゴカードBCや行動条件情報ACなどは、端末装置2主体の処理により表示されてもよく、API(Application Programming Interface)などのインターフェイスを介して端末装置2から入力された情報に基づき、情報処理装置1が端末装置2に表示させるものであってもよい。また、
図1では、端末装置2と情報処理装置1とが別装置である場合を示したが、端末装置2と情報処理装置1とが一体であってもよい。
【0050】
このように、実施形態に係る情報処理装置1は、クーポンに関する行動の条件を示す条件情報をユーザUに複数提示し、複数の条件情報で示される複数の条件のうちユーザUの行動が満たす条件に応じて変化する情報である充足状態情報をユーザUに提示する。そして、情報処理装置1は、ユーザUの行動が予め定められた条件を満たす場合に、ユーザUに特典を付与する。これにより、情報処理装置1は、クーポンに関する行動を促進させることができる。
【0051】
以下、このような処理を行う情報処理装置1および端末装置2を含む情報提供システムの構成などについて、詳細に説明する。
【0052】
〔2.情報処理システム100の構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理システム100の構成の一例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2とを含む。
【0053】
情報処理装置1および複数の端末装置2は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、
図2に示す情報処理システム100には、情報処理装置1が複数含まれてもよい。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。
【0054】
情報処理装置1は、各端末装置2のユーザUに対して、オンラインサービスを提供する情報処理装置である。情報処理装置1が提供するオンラインサービスは、電子商取引サイト(ECサイト)による電子商取引サービスである。電子商取引サイトは、例えば、ショッピングサイト、オークションサイト、フリーマーケットサイトなどであるが、かかる例に限定されない。なお、情報処理装置1が提供するオンラインサービスは、電子商取引サービスに加えてまたは代えて、例えば、ニュースサイト、検索サイト、飲食店紹介サイト、口コミサイト、またはSNSなどによる情報提供サービスなどを含んでいてもよい。
【0055】
各端末装置2は、例えば、デスクトップ型PC(Personal Computer)、ノート型PC、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話機、またはPDA(Personal Digital Assistant)などである。各端末装置2は、ユーザUによって操作される。なお、各端末装置2は、上述した例に限定されず、例えば、スマートウォッチまたはウェアラブルデバイス(Wearable Device)などであってもよい。
【0056】
また、端末装置2は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LANなどの近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置1と通信することができる。
【0057】
〔3.端末装置2〕
図3は、実施形態に係る端末装置2の構成の一例を示す図である。
図3に示すように、実施形態に係る端末装置2は、通信部10と、表示部11と、操作部12と、センサ群13と、記憶部14と、処理部15とを備える。
【0058】
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続され、ネットワークNを介して、情報処理装置1との間で情報の送受信を行う。
【0059】
〔3.2.表示部11〕
表示部11は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどである。
【0060】
〔3.3.操作部12〕
操作部12は、例えば、文字、数字、およびスペースを入力するためのキー、エンターキーおよび矢印キーなどを含むキーボード、マウス、および電源ボタンなどを含む。表示部11は、タッチパネル対応ディスプレイであり場合、操作部12はタッチパネルを含む。
【0061】
〔3.4.センサ群13〕
センサ群13は、例えば、測位センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、およびイメージセンサなどを含む。測位センサは、端末装置2の位置をユーザUの位置として検出するセンサである。加速度センサは、端末装置2の加速度を検出するセンサである。ジャイロセンサは、端末装置2の傾きおよび回転などの姿勢を検出するセンサである。イメージセンサは、端末装置2の周囲を撮像するセンサである。
【0062】
〔3.5.記憶部14〕
記憶部14は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。
【0063】
記憶部14には、例えば、情報処理装置1から送信されネットワークNおよび通信部10を介して処理部15によって取得された情報およびセンサ群13によって検出された情報である検出情報などが記憶される。
【0064】
〔3.6.処理部15〕
処理部15は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などによって、端末装置2内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。処理部15は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。処理部15は、情報取得部16と、表示処理部17と、情報出力部18とを備える。
【0065】
〔3.6.1.情報取得部16〕
情報取得部16は、情報処理装置1から送信されネットワークNを介して通信部10で受信される種々のコンテンツを取得する。情報処理装置1から送信されるコンテンツは、提供されるWebサービスに関連する各種情報である。情報取得部16は、例えば、情報処理装置1から上述したビンゴカードBCに関する情報などを取得する。
【0066】
〔3.6.2.表示処理部17〕
表示処理部17は、情報取得部16によって取得された情報を表示部11に表示させる。例えば、表示処理部17は、情報取得部16によって取得されたコンテンツなどを表示部11に表示させる。
【0067】
〔3.6.3.情報出力部18〕
情報出力部18は、例えば、ユーザUによる操作部12への操作に応じた情報である操作情報を情報処理装置1へ通信部10を介して送信する。また、情報出力部18は、センサ群13によって検出された情報である検出情報を情報処理装置1へ通信部10を介して送信する。
【0068】
〔4.情報処理装置1の構成〕
図4は、実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す図である。
図4に示すように、情報処理装置1は、通信部20と、記憶部21と、処理部22とを有する。
【0069】
〔4.1.通信部20〕
通信部20は、例えば、NICなどによって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部20は、端末装置2との間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0070】
〔4.2.記憶部21〕
記憶部21は、例えば、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部21は、ユーザ情報記憶部30と、クーポン情報記憶部31と、グループ情報記憶部32と、ビンゴカード情報記憶部33と、特典情報記憶部34とを有する。
【0071】
〔4.2.1.ユーザ情報記憶部30〕
ユーザ情報記憶部30は、ユーザUに関する各種情報を記憶する。
図5は、実施形態に係るユーザ情報記憶部30に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
図5に示す例では、ユーザ情報記憶部30に記憶されるユーザ情報テーブルは、「ユーザID」、「属性情報」、「履歴情報」、および「グループID(Identifier)」といった項目の情報をユーザU毎に含む。
【0072】
「ユーザID」は、ユーザUを識別する識別子である。「属性情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの属性に関する属性情報である。ユーザUの属性は、例えば、デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年齢、性別、職業、居住地、年収、家族構成などである。サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などである。
【0073】
「履歴情報」は、サービスの利用履歴などの情報を含む履歴情報であり、例えば、ユーザUのクーポン行動履歴、ユーザUの決済履歴情報、ユーザUの検索履歴情報、およびユーザUの閲覧履歴情報などを含む。サービスの利用履歴などの情報は、ユーザUの行動履歴の情報である。
【0074】
ユーザUのクーポン行動履歴は、ユーザUが行ったクーポンに関する行動の履歴情報であり、クーポンの種別を示す情報およびクープンに関する行動の種別を示す情報などが含まれる。クーポンの種別は、クーポンのクーポンIDまたはクーポンのカテゴリを示すカテゴリIDなどである。
【0075】
ユーザUの決済履歴情報には、ユーザUが決済サービスを用いてオンライン、実店舗、または実施設などにおいて購入した商品に関する購入履歴情報、ユーザUが決済サービスを用いてオンライン、実店舗、実施設などにおいて有料で利用したサービスに関するサービス利用履歴情報などが含まれる。
【0076】
購入履歴情報には、ユーザUが購入した商品の情報、購入費用の情報、購入日時、購入店舗の情報などが含まれる。サービス利用履歴情報には、ユーザUが利用したサービスの情報、利用費用の情報、利用日時、利用店舗の情報などが含まれる。
【0077】
ユーザUの検索履歴情報は、例えば、検索サイトでのウェブコンテンツの検索履歴の情報、各種のウェブサイトでの検索履歴の情報などである。ユーザUの閲覧履歴情報は、ユーザUの各サイトでの商品情報の閲覧履歴の情報を含む。
【0078】
「グループID」は、ユーザUが属するグループGを識別する識別子である。なお、「グループID」は、各ユーザUに対して1つであってもよいし、複数であってもよい。すなわち、1人のユーザUが複数のグループGに属していてもよい。
【0079】
図5で示す例では、ユーザID「U1」のユーザUは、属性情報が「属性情報#1」であり、履歴情報が「履歴情報#1」であり、グループID「G1」のグループGに属する。ユーザID「U2」のユーザUは、属性情報が「属性情報#2」であり、履歴情報が「履歴情報#2」であり、グループID「G1」のグループGに属する。また、ユーザID「U3」のユーザUは、属性情報が「属性情報#3」であり、履歴情報が「履歴情報#3」であり、グループID「G1」のグループGとグループID「G2」のグループGに属する。
【0080】
なお、
図5に示す例では、便宜上、属性情報および履歴情報などを、「属性情報#1」~「属性情報#3」、「履歴情報#1」~「履歴情報#3」などの抽象的な文字列で表現したが、属性情報や履歴情報は、属性情報や履歴情報などを具体的に示す情報であり、例えば、テキストのデータまたはファイル形式のデータである。また、ユーザ情報記憶部30は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0081】
〔4.2.2.クーポン情報記憶部31〕
クーポン情報記憶部31は、複数のクーポンの各々に関する各種情報を含むクーポン情報テーブルを記憶する。
図6は、実施形態に係るクーポン情報記憶部31に記憶されるクーポン情報テーブルの一例を示す図である。
【0082】
図6に示す例では、クーポン情報記憶部31に記憶されるクーポン情報テーブルは、「クーポンID」、「利用対象」、「付与条件」、および「特典」といった項目の情報をクーポン毎に含む。
【0083】
「クーポンID」は、クーポンを識別する識別子である。「利用対象」は、クーポンの利用対象を示す情報である。クーポンの利用対象は、例えば、ショッピングモール、店舗、または取引対象(商品またはサービス)であるが、例えば、ショッピングサイトなどのサイトを提供するサービス媒体などであってもよい。ショッピングモールは、実店舗型のショッピングモールまたは電子商取引サイトにおける仮想店舗型のショッピングモールである。店舗は、販売者の店舗であり、実店舗または仮想店舗である。
【0084】
「付与条件」は、クーポンが付与される条件を示す情報である。クーポンが付与される条件は、例えば、店舗やショッピングモールへの来店、関連商品の購入、店舗やショッピングモールでの決済金額の条件、またはランダムな条件などであるが、これらの例に限定されない。
【0085】
「特典」は、クーポンによってユーザUが得られる利益を規定する情報であり、例えば、取引対象の価格の割引率、無料で提供される商品やサービス、送料無料、ポイントの付与などであるが、これらの例に限定されない。
【0086】
図6で示す例では、例えば、クーポンID「CP1」のクーポンは、利用対象が「店舗SP
1」であり、付与条件が「付与条件#1」であり、特典が「特典#1」であり、クーポンID「CP2」のクーポンは、利用対象が「店舗SP
2」であり、付与条件が「付与条件#2」であり、特典が「特典#2」である。また、クーポンID「CP3」のクーポンは、利用対象が「店舗SP
3」であり、付与条件が「付与条件#3」であり、特典が「特典#3」である。
【0087】
なお、
図6に示す例では、便宜上、付与条件や特典などを、「付与条件#1」~「付与条件#2」、「特典#1」~「特典#3」などの抽象的な文字列で表現したが、これらの情報は、例えば、付与条件や特典などを具体的に示す情報であり、テキストのデータまたはファイル形式のデータである。また、クーポン情報記憶部31は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0088】
〔4.2.3.グループ情報記憶部32〕
グループ情報記憶部32は、複数のグループGの各々に関する各種情報を含むグループ情報テーブルを記憶する。
図7は、実施形態に係るグループ情報記憶部32に記憶されるグループ情報テーブルの一例を示す図である。
【0089】
図7に示す例では、グループ情報記憶部32に記憶されるグループ情報テーブルは、「グループID」、「ユーザID」、「ビンゴカードID」、「開放マス目」、「ビンゴ列」、「コメント」、および「定型文」といった項目の情報をグループ毎に含む。
【0090】
「グループID」は、グループGを識別する識別子である。「ユーザID」は、グループGに属する各ユーザUを識別する識別子である。「ビンゴカードID」は、グループGに割り当てられたビンゴカードBCを識別する識別子である。また、「開放マス目」は、ビンゴカードBCにおいて開放されたマス目(穴あき状態のマス目)を示す。
【0091】
「ビンゴ列」は、ビンゴカードBCにおいてビンゴが完成した1列を示す。「ビンゴ列」は、ビンゴが1つも完成していない初期状態(デフォルト)の場合には、未完成を示す情報を格納していてもよいし、空欄でもよい。
【0092】
「コメント」は、
図1の例に示すコメント欄CMTに表示されたコメントを示す。なお、「コメント」には、コメントとともに、そのコメントがコメント欄CMTに表示された日時や順番に関する情報も格納してもよい。「定型文」は、
図1の例に示すコメント欄CMTに表示されるコメントとして選択可能な定型文MSGの候補を示す。
【0093】
例えば、
図7に示す例において、グループID「G1」により識別されるグループGには、ユーザID「U1」,「U2」,「U3」により識別される各ユーザUが属していることを示す。また、グループID「G1」により識別されるグループGには、ビンゴカードID「BC1」により識別されるビンゴカードBCが割り当てられており、このビンゴカードBCでは、開放マス目「CL11,CL12,・・・」により示されるマス目が開放されており、ビンゴ列「ビンゴ列#11,・・・」により示される1列においてビンゴが完成していることを示す。また、ビンゴカードBCと同じ画面上において、コメント欄CMTにはコメント「コメント#11,・・・」により示されるコメントが表示され、コメント欄CMTの近傍には定型文「定型文#11,・・・」により示される定型文MSGが選択可能な形式で表示されることを示す。
【0094】
図7に示す例では、便宜上、開放マス目やビンゴ列などを、「CL11,CL12,・・・」、「ビンゴ列#11,・・・」などの抽象的な文字列で表現したが、グループ情報テーブルには、グループGやビンゴカードBCを識別するための文字列や数値、開放マス目やビンゴ列を識別するための文字列や数値、コメントや定型文を示す具体的な文字列や数値などの情報が含まれる。
【0095】
なお、グループ情報記憶部32は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、グループ情報記憶部32は、グループGに関する詳細情報を記憶してもよい。また、グループ情報記憶部32は、グループG自体に一括して特典が提供される場合には、提供された特典に関する情報を記憶してもよい。
【0096】
〔4.2.4.ビンゴカード情報記憶部33〕
ビンゴカード情報記憶部33は、複数のビンゴカードBCの各々に関する各種情報を含むビンゴカード情報テーブルを記憶する。
図8は、実施形態に係るビンゴカード情報記憶部33に記憶されるビンゴカード情報テーブルの一例を示す図である。
【0097】
図8に示す例では、ビンゴカード情報記憶部33に記憶されるビンゴカード情報テーブルは、「ビンゴカードID」、「マス目」、「クーポン」、および「行動」といった項目を含む。
【0098】
「ビンゴカードID」は、ビンゴカードBCを識別する識別子である。「マス目」は、ビンゴカードBCにおける各マス目を示す情報である。「マス目」は、マス目の位置を示す情報でもよい。「クーポン」は、マス目に対応するクーポンの種別を示す情報である。「行動」は、マス目に対応するクーポンに関する行動の種別を示す情報であり、例えば、クーポンの種別を示すID(例えば、クーポンIDなど)である。なお、
図8に示す例では、「クーポン」および「行動」は、それぞれ各マス目に対して1つずつ図示するが、複数であってもよい。
【0099】
例えば、
図8に示す例において、ビンゴカードID「BC1」により識別されるビンゴカードBCは、マス目「CL1」、「CL2」などにより示されるマス目を有することを示す。また、各マス目には、クーポン「クーポン#11」や「クーポン#12」により示されるクーポンの種別と、行動「獲得」、「検索」、または「利用」などとが対応付けられている。
【0100】
図8に示す例では、便宜上、マス目やクーポンなどを、「CL1」、「クーポン#11」などの抽象的な文字列で表現したが、ビンゴカード情報テーブルには、マス目やクーポンなどを示す具体的な文字列や数値などの情報が含まれる。なお、ビンゴカード情報記憶部33は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ビンゴカード情報記憶部33は、ビンゴカードBCの有効期限/更新時期に関する情報を記憶してもよい。
【0101】
〔4.2.5.特典情報記憶部34〕
特典情報記憶部34は、ビンゴカードBCにおいてビンゴが完成した際の特典に関する各種情報を含む記憶する。
図9は、実施形態に係る特典情報記憶部34に記憶される特典情報テーブルの一例を示す図である。
【0102】
図9に示す例では、特典情報記憶部34に記憶される特典情報テーブルは、「ビンゴカードID」、「ビンゴ列」、および「特典」といった項目を含む。
【0103】
「ビンゴカードID」は、ビンゴカードBCを識別する識別子である。「ビンゴ列」は、ビンゴカードBCにおいてビンゴが完成する1列を示す。「特典」は、ビンゴ列においてビンゴが完成した際に提供される特典の内容を示す。
【0104】
図9に示す例では、便宜上、ビンゴ列や特典などを、「ビンゴ列#11」、「特典#11」などの抽象的な文字列で表現したが、特典情報テーブルには、ビンゴ列および特典の内容を示す具体的な文字列や数値などの情報が登録される。
【0105】
特典情報テーブルでは、例えば、ビンゴ列#11に含まれる各マス目CL11,CL12,・・・に対応付けられたクーポンによる利益よりも利用による高い利益が特典として設定される。例えば、ビンゴ列#11に含まれる複数のマス目CL11,CL12,・・・に対応するクーポンがクーポンAとクーポンBであるとする。
【0106】
この場合、ビンゴ列#11のすべてのマス目CL11,CL12,・・・が開放されたときに得られる特典は、クーポンA,Bの利用で得られる利益のいずれの利益よりも高い利益が利用により提供されるクーポンCなどである。
【0107】
なお、クーポンA,B,Cは、互いに異なる種別のクーポンであるが、かかる例に限定されない。また、クーポンAとクーポンBとは互いに異なる発行媒体のクーポンであり、クーポンCは、クーポンAおよびクーポンBのいずれかと同じ発行媒体のクーポンであるが、クーポンAおよびクーポンBのいずれとも異なる発行媒体(例えば、異なるサイトや異なるショッピングモールなど)のクーポンであってもよい。
【0108】
また、ビンゴ列で示される複数のマス目に対応する複数のクーポンと特典との関係は上述した例に限定されず、例えば、クーポンA,Bの各々の発行総数よりも発行総数が少ないクーポンDを特典としたり、クーポンA,Bの各々の利用期限または利用期間よりも利用期限が早いまたは利用期間が短いクーポンEを特典としたりすることができる。
【0109】
なお、
図8に示す特典情報テーブルでは、特典がビンゴ列に対して対応付けられているが、ビンゴ列に加えてまたは代えて、マス目毎または1以上のマス目毎に特典が対応付けられていてもよい。
【0110】
なお、特典情報記憶部34は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、特典情報記憶部34は、特典の提供期間(受取期間)や、特典の有効期限(使用期限)に関する情報を記憶してもよい。
【0111】
〔4.3.処理部22〕
処理部22は、コントローラであり、例えば、CPUまたはMPUなどによって、端末装置2内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。処理部22は、例えば、ASICまたはFPGAなどの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。
【0112】
図4に示すように、処理部22は、取得部40と、受付部41と、割当部42と、提供部43と、判定部44と、決定部45と、付与部46と、学習部47とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部22の内部構成は、
図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0113】
〔4.3.1.取得部40〕
取得部40は、各種情報を取得する。取得部40は、記憶部21から各種の情報を取得する。例えば、取得部40は、受付部41によって受け付けられた要求や情報などに応じた情報を記憶部21から取得する。
【0114】
また、取得部40は、通信部20を介して、外部の情報処理装置から各種情報を受信する。例えば、取得部40は、クーポン情報を外部装置から取得し、取得したクーポン情報をクーポン情報記憶部31に記憶させる。
【0115】
また、取得部40は、ビンゴ情報を外部装置から取得し、取得したビンゴ情報をビンゴカード情報記憶部33に記憶させる。また、取得部40は、特典情報を外部装置から取得し、取得した特典情報を特典情報記憶部34に記憶させる。
【0116】
〔4.3.2.受付部41〕
受付部41は、通信部20を介して、各ユーザUの端末装置2から、各ユーザUに関する各種情報の登録を受け付け、登録を受け付けた各種情報をユーザ情報記憶部30に記憶する。
【0117】
また、受付部41は、通信部20を介して、各ユーザUの端末装置2から、各ユーザUが属するグループGと、そのグループGのメンバーとに関する各種情報の登録を受け付け、登録を受け付けた各種情報を、グループ情報記憶部32に記憶する。
【0118】
また、受付部41は、通信部20を介して、各ユーザUの端末装置2から、特定のグループGへの参加希望通知/参加登録を受け付けてもよい。
【0119】
また、受付部41は、ユーザ情報記憶部30に記憶された情報(各ユーザUに関する各種情報)に基づいて、各ユーザUが属するグループGを決定し、そのグループGとそのメンバーとに関する各種情報をグループ情報記憶部32に記憶させることもできる。すなわち、受付部41は、各ユーザUが属するグループGを決定する決定部の機能を有していてもよい。
【0120】
〔4.3.3.割当部42〕
割当部42は、各ユーザUが属するグループGに対してビンゴカードBCを割り当てる。このとき、割当部42は、各ユーザUが属するグループGに対して、定期的に(例えば毎月)、現在のビンゴカードBCを破棄し、新しいビンゴカードBCを割り当ててもよい。
【0121】
また、割当部42は、特定のグループGへの参加希望通知/参加登録を行ったユーザUを、そのグループGへ割り当ててもよい。
【0122】
〔4.3.4.提供部43〕
提供部43は、通信部20を介して、各端末装置2のユーザUに対して、オンラインサービスを提供する。例えば、提供部43は、端末装置2からの要求に応じて、電子商取引サービスをユーザUに提供する。
【0123】
また、提供部43は、通信部20を介して、各ユーザUの端末装置2に対して、各ユーザUが属するグループGに対して割り当てられたビンゴカードBCに関する情報を提供する。
【0124】
また、提供部43は、通信部20を介して、各ユーザUの端末装置2に対して、定期的に(例えば毎月)、新しいビンゴカードBCに関する情報を提供してもよい。すなわち、提供部43は、定期的に、ビンゴカードBCに関する情報を更新する更新部であってもよい。
【0125】
また、提供部43は、通信部20を介して、各ユーザUの端末装置2に対して、ビンゴカードBCについて各ユーザUが情報交換を行うための情報交換手段を提供する。例えば、提供部43は、情報交換手段として、
図1に示す例におけるコメント欄CMTやテキストボックスTXB、定型文MSGなどを提供する。これにより、各ユーザUの端末装置2には、コメント欄CMTやテキストボックスTXB、定型文MSGなどが表示される。
【0126】
また、提供部43は、ビンゴカードBCにおいてビンゴが完成した場合に、通信部20を介して、各ユーザUの端末装置2に対して、ビンゴが完成した1列に対応する特典であって付与部46によってユーザUに付与された特典を示す情報である特典情報を提供する。
【0127】
提供部43は、条件情報提示部50と、充足状態情報提示部51とを含む。条件情報提示部50は、クーポンに関する行動の条件を示す条件情報を複数含む行動条件情報ACを端末装置2に送信して、端末装置2に行動条件情報ACを表示させることで、行動条件情報ACをユーザUに提示する。
【0128】
クーポンに関する行動の条件は、クーポンの種別の条件と、クーポンに関する行動の種別の条件とを含む。クーポンの種別は、クーポン毎に異なるが、例えば、クーポンの利用対象となる店舗毎、クーポンの利用対象となる取引対象(例えば、商品やサービス)毎、またはクーポンの利用によって得られる特典毎に異なっていてもよい。
【0129】
クーポンに関する行動の種別は、例えば、クーポンを検索する行動、クーポンを獲得する行動、およびクーポンを利用する行動などといった種別であるが、さらに細分化された種別、例えば、クーポンの検索の日時、獲得の日時、または利用の日時などの種別を含んでいてもよい。
【0130】
ここで、ビンゴカード情報テーブルが
図8に示す状態であるとし、ユーザUが属するグループGに対して割り当てられたビンゴカードBCがビンゴカードID「BG1」のビンゴカードBCであるとする。この場合、条件情報提示部50は、クーポン#11の獲得、クーポン#12の検索などをクーポンに関する行動の条件として示す複数の条件情報を含む行動条件情報ACをユーザUに提示する。
【0131】
また、ビンゴカード情報テーブルが
図8に示す状態であるとし、ユーザUが属するグループGに対して割り当てられたビンゴカードBCがビンゴカードID「BG2」のビンゴカードBCであるとする。この場合、条件情報提示部50は、クーポン#21の利用、クーポン#22の検索などをクーポンに関する行動の条件として示す複数の条件情報を含む行動条件情報ACをユーザUに提示する。
【0132】
また、充足状態情報提示部51は、複数の条件情報を含む行動条件情報ACで示される複数の条件のうちユーザUの行動が満たす条件に応じて変化する情報である充足状態情報を端末装置2に送信して、端末装置2に充足状態情報を表示させることで、充足状態情報をユーザUに提示する。
【0133】
充足状態情報提示部51は、各ユーザUがビンゴカードBCのマス目に対応するクーポンに関する行動を行った場合に、そのマス目を視覚的に変更する。すなわち、マス目を開放する。例えば、実際のビンゴゲームと同様に、そのマス目を穴あき状態に変更するか、そのマス目に印をつける。実際には、そのマス目が開放されたことをユーザUが視覚的に判別可能な表示態様であればよい。
【0134】
また、充足状態情報提示部51は、クーポンに関する行動をキャンセル(例えば、削除または交換)した場合には、そのキャンセルした商品に対応するマス目の変更を取り消す(穴を塞ぎ、元の状態に戻す)。
【0135】
〔4.3.5.判定部44〕
判定部44は、ユーザUが属するグループGに対して割り当てられたビンゴカードBCについて、ビンゴが完成したか否かを判定する。例えば、情報処理装置1は、実際のビンゴゲームと同様に、ビンゴカードBC上の縦・横・斜めのいずれか1列にある5マスが揃っている場合に、ビンゴが完成したと判定する。
【0136】
また、判定部44は、提供部43がマス目の変更を取り消したことで、ビンゴが完成していない状態となった場合には、ビンゴが完成していないと判定する。
【0137】
また、判定部44は、あと1マスでビンゴが完成するときに、「リーチ」の宣言がない場合には、ビンゴが完成しても無効と判定してもよい。すなわち、判定部44は、「リーチ」の宣言があった場合にのみ、ビンゴが完成した(有効)と判定してもよい。
【0138】
また、判定部44は、1人のユーザU(同一人)が1列にある5マスを揃えた場合には、ビンゴが完成しても無効と判定してもよい。また、判定部44は、1人のユーザUが複数のアカウントを利用して1列にある5マスを揃えることを避けるために、同一の端末装置2を用いて1列にある5マスを揃えた場合も、ビンゴが完成しても無効としてもよい。すなわち、判定部44は、同じグループGに属する2人以上のユーザUが協力して1列にある5マスを揃えた場合にのみ、ビンゴが完成した(有効)と判定してもよい。
【0139】
〔4.3.6.決定部45〕
決定部45は、判定部44によってビンゴが完成したと判定された場合、ビンゴを完成させたグループGのユーザU全体またはビンゴを完成させたグループGに含まれる各ユーザUに付与する特典を決定する。
【0140】
例えば、決定部45は、ビンゴを完成させたビンゴ列に対応付けられた特典を、かかるビンゴ列を完成させたグループGのユーザU全体またはかかるグループGに含まれる各ユーザUに付与する特典として決定する。
【0141】
また、決定部45は、各ユーザUの貢献度に応じて特典の配分を変更することができる。例えば、決定部45は、開放させたマス目の数が多いユーザUや、ユーザUが行動したクーポンによる利益が大きいユーザUほど、特典の割り当てを大きくする。また、決定部45は、マス目を1つも開放していないユーザU(何も購入していないユーザU)には、特典を提供しないこともできる。
【0142】
また、決定部45は、複数のユーザUが同じマス目に対応するクーポンに関する行動をしている場合には、そのマス目に対応するクーポンに関する行動をしたユーザU間で特典を折半するようにしてもよい。
【0143】
また、決定部45は、ビンゴが完成した1列や、開放させたマス目、クーポンの種別およびそのクーポンに関する行動の種別の組み合わせなどの違いに応じて、特典を変更することもできる。すなわち、決定部45は、どの1列でビンゴが完成したか、どのマス目が開放しているか、マス目を開放させるための種別のクーポンのうちどの種類のクーポンに関する行動がどの種類の行動であるかなどによって、各ユーザUに付与する特典を変更することができる。
【0144】
例えば、決定部45は、
図9に示す特典情報テーブルにおいてマス目毎または1以上のマス目毎に特典が対応付けられている場合、ユーザU毎にユーザUが開放させたマス目に対応する特典をユーザUに付与する特典を決定することもできる。これにより、決定部45は、マス目を開放させるための種別のクーポンのうちどの種類のクーポンに関する行動がどの種類の行動であるかなどによって、各ユーザUに付与する特典を変更することができる。
【0145】
〔4.3.7.付与部46〕
付与部46は、複数のクーポンのうちユーザUが付与条件を満たすクーポンをユーザUに付与する。
【0146】
例えば、クーポン情報テーブルが
図6に示す状態であるとする。この場合、付与部46は、ユーザUが「付与条件#1」を満たす場合、クーポンID「CP1」のクーポンをユーザUに付与する。また、付与部46は、ユーザUが「付与条件#2」を満たす場合、クーポンID「CP2」のクーポンをユーザUに付与する。
【0147】
また、付与部46は、判定部44によってビンゴが完成したと判定された場合、ビンゴを完成させたグループGのユーザ全体またはビンゴを完成させたグループGに含まれる各ユーザUに対し、決定部45によって決定された特典を付与する。
【0148】
例えば、決定部45によって決定された特典が
図9に示す特典#1である場合、ビンゴを完成させたグループGのユーザ全体またはビンゴを完成させたグループGに含まれる各ユーザUに決定部45によって決定された特典#1を付与する。
【0149】
図8に示す特典情報テーブルでは、上述したように、例えば、ビンゴ列#11に含まれる各マス目CL11,CL12,・・・に対応付けられたクーポンによる利益よりも利用による高い利益が特典として設定可能である。ビンゴ列#11に含まれる複数のマス目CL11,CL12,・・・に対応するクーポンは、例えば、互いに種別が異なるクーポンAとクーポンBであり、特典#1がクーポンA,Bの利用で得られる利益のいずれの利益よりも高い利益が利用により提供されるクーポンCであるとする。
【0150】
この場合、付与部46は、クーポンA,Bの利用で得られる利益のいずれの利益よりも高い利益が利用により提供されるクーポンBを特典としてグループGのユーザ全体またはかかるグループGに含まれる各ユーザUに付与する。クーポンAは、第1のクーポンの一例であり、クーポンBは、第2のクーポンの一例であり、クーポンCは、第3のクーポンの一例である。
【0151】
〔4.3.8.学習部47〕
学習部47は、各ユーザUとクーポンに関する行動との関係について機械学習を行い、ユーザUごとに学習モデルを生成する。例えば、学習部47は、各ユーザUの属性とクーポンに関する行動との関係について機械学習を行い、ユーザUの属性ごとに学習モデルを生成することもできる。
【0152】
学習モデルは、例えば、ユーザUの属性毎にユーザUが行動する頻度が低い特定のクーポンに関する特定の行動ほどクーポンに関する行動のスコアである行動スコアが高くなるように、各ユーザUの属性とクーポンに関する行動との関係について機械学習を行い、ユーザUの属性ごとに学習モデルを生成する。以下において、クーポンに関する行動をクーポン行動と記載する場合がある。
【0153】
割当部42は、グループGに属する各ユーザUの属性の情報を学習部47によって生成された学習モデルに入力し、学習モデルから出力される各クーポン行動の行動スコアに基づいて、各ユーザUが属するグループGに対してビンゴカードBCを割り当てることができる。例えば、割当部42は、ビンゴカードBCのマス目に割り当てるクーポン行動の行動スコアの範囲を調整することで、グループGごとに難易度の異なるビンゴカードBCを割り当てることができる。割当部42は、ビンゴカードBCのマス目に割り当てるクーポン行動の行動スコアの範囲を行動スコアが高い範囲とすることで、難易度が高いビンゴカードBCをグループGに割り当てることができる。
【0154】
また、割当部42は、学習部47によって生成された学習モデルに基づいて、特定のグループGへの参加希望通知/参加登録を行ったユーザUを、そのグループGへ割り当てるか否か決定してもよい。あるいは、受付部41は、学習部47によって生成された学習モデルに基づいて、各ユーザUが属するグループGを決定してもよい。
【0155】
なお、学習部47によって生成される学習モデルは、例えば、ユーザUの属性の情報に代えて、ユーザUの行動履歴の情報を入力とする学習モデルであってもよく、また、ユーザUが行動する頻度が高いほど行動スコアが低くなる学習モデルであってもよい。
【0156】
機械学習は、例えばディープニューラルネットワーク(DNN:Deep Neural Network)を利用したディープラーニング(深層学習)などである。また、データマイニングやその他の機械学習アルゴリズムを利用してもよい。
【0157】
〔5.処理手順〕
次に、
図10および
図11に示すフローチャートを用いて実施形態に係る情報処理装置1による処理手順について説明する。
【0158】
〔5.1.ビンゴゲームに関する処理手順〕
まず、
図10を用いて実施形態に係るビンゴゲームに関する処理手順について説明する。
図10は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部22によって実行されるビンゴゲームに関する処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、情報処理装置1の処理部22によって繰り返し実行される。
【0159】
情報処理装置1の処理部22は、各ユーザUの初回利用時(初回購入時)には、通信部20を介して、各ユーザUの端末装置2から、各ユーザUに氏名や自宅の住所などのユーザ情報の入力を受け付け、ユーザ登録を行う(ステップS101)。そして、処理部22は、各ユーザUが属するグループGやそのメンバーを決定する(ステップS102)。
【0160】
つづいて、処理部22は、各ユーザUが属するグループGに対してビンゴカードBCを割り当て、通信部20を介して、各ユーザUの端末装置2に対して、各ユーザUが属するグループGに対して割り当てられたビンゴカードBCに関する情報を提供する(ステップS103)。
【0161】
つづいて、処理部22は、各ユーザUが何らかのクーポンに関する行動をとった場合に、各ユーザUがとったクーポンに関する行動がビンゴカードBCのマス目のいずれかに対応するクーポンに関する行動であるか否かを判定する(ステップS104)。処理部22は、各ユーザUがとったクーポンに関する行動がビンゴカードBCのマス目のいずれかに対応するクーポンに関する行動ではない場合には(ステップS104:No)、何も行わず、次の各ユーザUのクーポンに関する行動の時まで待機する(ステップS104に戻る)。
【0162】
処理部22は、各ユーザUがとったクーポンに関する行動がビンゴカードBCのマス目のいずれかに対応するクーポンに関する行動である場合には(ステップS104:Yes)、そのマス目を開放する(ステップS105)。例えば、実際のビンゴゲームと同様に、そのマス目を穴あき状態に変更するか、そのマス目に印をつける。すなわち、マス目の表示態様を変更する。
【0163】
処理部22は、ビンゴが完成したか否かを判定する(ステップS106)。処理部22は、ビンゴが完成していない場合には(ステップS106:No)、何も行わず、次の各ユーザUのクーポンに関する行動の時まで待機する(ステップS104に戻る)。
【0164】
処理部22は、ビンゴが完成した場合には(ステップS106:Yes)、通信部20を介して、そのビンゴカードBCが割り当てられたグループGに属する各ユーザUの端末装置2に対して、特典を提供する(ステップS107)。処理部22は、ステップS107の処理が終了した場合、
図10に示す処理を終了し、
図10に示す処理を繰り返す。
【0165】
〔5.2.ビンゴカードBCの管理に関する処理手順〕
次に、
図11を用いて実施形態に係るビンゴカードBCの管理に関する処理手順について説明する。
図11は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部22によって実行されるビンゴカードBCの管理に関する処理手順を示すフローチャートである。なお、以下に示す処理手順は、情報処理装置1の処理部22によって繰り返し実行される。
【0166】
情報処理装置1の処理部22は、各ユーザUが属するグループGに対して割り当てられたビンゴカードBCを管理する(ステップS201)。そして、処理部22は、ビンゴカードBCの有効期限が到来したか否かを判定する(ステップS202)。
【0167】
処理部22は、ビンゴカードBCの有効期限が到来していない場合には(ステップS202:No)、現在のビンゴカードBCを維持する(ステップS203)。処理部22は、ビンゴカードBCの有効期限が到来した場合には(ステップS202:Yes)、現在のビンゴカードBCを破棄する(ステップS204)。
【0168】
また、処理部22は、各ユーザUが属するグループGに対して、新しいビンゴカードBCを割り当て、通信部20を介して、各ユーザUの端末装置2に対して、新しいビンゴカードBCに関する情報を提供する(ステップS205)。
【0169】
処理部22は、ステップS203の処理が終了した場合、またはステップS205の処理が終了した場合、
図11に示す処理を終了し、
図11に示す処理を繰り返す。なお、処理部22は、定期的に(例えば毎月)、ビンゴカードBCに関する情報を更新するようにしてもよい。これにより、処理部22は、定期的に、現在のビンゴカードBCを破棄し、新しいビンゴカードBCを提供する。
【0170】
〔6.変形例〕
また、上述した例では、ビンゴカードBCを用いてユーザUに特典を付与するが、提供部43は、例えば、ビンゴカードBCと関連付けずに、行動条件情報ACをユーザUに提供することもできる。この場合、提供部43は、例えば、行動条件情報ACに含まれる複数の条件情報のうち条件が満たされた条件情報を強調表示したり削除したりすることで、ユーザUに特典が付与されるまでの条件を知らせることができる。
【0171】
また、提供部43は、ビンゴカードBCに代えて、例えば、行動条件情報ACに含まれる複数の条件情報を示す複数の図情報(例えば、文字を含む図形や選択することで吹き出し文字を表示するアイコンなど)を提供することもできる。この場合、提供部43は、例えば、複数の図情報のうち条件が満たされた図情報を強調表示することなどによって、ユーザUに特典が付与されるまでの条件を知らせることができる。
【0172】
図12は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部43によって提示される行動条件情報ACの他の例を示す図である。
図12に示す行動条件情報ACでは、複数の条件情報を示す複数の図情報として、文字列「クーポンAの利用」が円の枠内に配置された図情報と、文字列「クーポンBの利用」が円の枠内に配置された図情報とが含まれている。
【0173】
また、
図12に示す行動条件情報ACでは、複数の条件情報で示される複数の条件を満たした場合に付与される特典の情報として、文字列「クーポンCの獲得」が円の枠内に配置された図情報が含まれている。
図12に示す行動条件情報ACでは、クーポンAとクーポンBを利用するとクーポンCが獲得できることが示されているが、特典の情報は含まれなくてもよい。なお、
図12に示す行動条件情報ACでは、グループGに属するユーザUがクーポンAを利用したため、文字列「クーポンAの利用」が円の枠内に配置された図情報が強調表示されており、
図12に示す行動条件情報ACは、充足状態情報としても機能する。
【0174】
また、端末装置2は、情報処理装置1と連携して、取得部40、受付部41、割当部42、提供部43、判定部44、決定部45、付与部46、および学習部47のうちの1以上の一部または全部の機能を実行することができ、取得部40、受付部41、割当部42、提供部43、判定部44、決定部45、付与部46、および学習部47のうちの1以上の機能の一部または全部を有する情報処理装置の一部として機能することができる。なお、以下において、上述した情報処理装置1と端末装置2の一部または全部とを含む構成を情報処理装置1と記載する場合がある。
【0175】
図3に示す処理部15は、例えば、CPUまたはMPUなどのプロセッサによって、端末装置2内部の記憶装置(例えば、記憶部14)に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0176】
〔7.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1または端末装置2は、例えば
図13に示すような構成のコンピュータ80によって実現される。以下、情報処理装置1を例に挙げて説明する。
図13は、実施形態に係る情報処理装置1の機能を実現するコンピュータ80の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ80は、CPU81、RAM82、ROM(Read Only Memory)83、HDD(Hard Disk Drive)84、通信インターフェイス(I/F)85、入出力インターフェイス(I/F)86、およびメディアインターフェイス(I/F)87を有する。
【0177】
CPU81は、ROM83またはHDD84に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM83は、コンピュータ80の起動時にCPU81によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ80のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
【0178】
HDD84は、CPU81によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス85は、ネットワークN(
図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU81へ送り、CPU81が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器に送信する。
【0179】
CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、ディスプレイやプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU81は、入出力インターフェイス86を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0180】
メディアインターフェイス87は、記録媒体88に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM82を介してCPU81に提供する。CPU81は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス87を介して記録媒体88からRAM82上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体88は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0181】
例えば、コンピュータ80が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ80のCPU81は、RAM82上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部22の機能を実現する。また、HDD84には、記憶部21内のデータが記憶される。コンピュータ80のCPU81は、これらのプログラムを記録媒体88から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0182】
〔8.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0183】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0184】
例えば、上述した情報処理装置1は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPIやネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。また、情報処理装置1の上述した処理の一部は、端末装置2が担ってもよく。この場合、端末装置2の一部の機能は、情報処理装置1と共に情報処理装置として機能する。
【0185】
また、例えば、
図4に示した記憶部21の一部または全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバなどに保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
【0186】
〔9.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、条件情報提示部50と、充足状態情報提示部51と、付与部46とを備える。条件情報提示部50は、獲得後の利用により利益が提供されるクーポンに関する行動の条件を示す条件情報を複数提示する。充足状態情報提示部51は、複数の条件情報で示される複数の条件のうちユーザUの行動が満たす条件に応じて変化する情報である充足状態情報を提示する。付与部46は、ユーザUの行動が予め定められた条件を満たす場合に、ユーザUに特典を付与する。これにより、情報処理装置1は、クーポンに関する行動を促進させることができる。
【0187】
また、複数の条件情報は、第1のクーポンに関する行動をユーザUの行動の条件とする条件情報と、第1のクーポンとは種別が異なる第2のクーポンに関する行動をユーザUの行動の条件とする条件情報とを含み、付与部46は、ユーザUの行動が第1のクーポンに関する行動と第2のクーポンに関する行動とを含む場合に第1のクーポンおよび第2のクーポンとは異なるクーポンを特典としてユーザUに付与する。これにより、情報処理装置1は、クーポンに関する行動をより促進させることができる。
【0188】
また、付与部46は、第1のクーポンの利用で得られる利益および第2のクーポンの利用で得られる利益のいずれの利益よりも高い利益が利用により提供されるクーポンを特典としてユーザUに付与する。これにより、情報処理装置1は、クーポンに関する行動をより促進させることができる。
【0189】
また、第1のクーポンと第2のクーポンとは互いに異なる発行媒体のクーポンである。これにより、情報処理装置1は、クーポンに関する行動をより促進させることができる。
【0190】
また、クーポンに関する行動の条件は、複数のユーザUに共通する条件であり、充足状態情報提示部51は、複数のユーザUのうちの一のユーザUの行動が条件情報で示される条件を満たす場合に、一のユーザUの行動が満たす条件に応じて変化する情報を充足状態情報(例えば、ビンゴゲームカード)として複数のユーザUの各々に提示し、付与部46は、複数のユーザUの行動が予め定められた条件を満たす場合に、複数のユーザUに特典を付与する。これにより、情報処理装置1は、クーポンに関する行動をより促進させることができる。
【0191】
また、情報処理装置1は、複数のユーザUのうちどのユーザUがどの種類の行動を実行したかに基づいて、特典を決定する決定部45を備える。これにより、情報処理装置1は、クーポンに関する行動をより促進させることができる。
【0192】
また、クーポンに関する行動は、クーポンの獲得、クーポンの利用、およびクーポンの検索のうちの少なくとも1つに関する行動を含む。これにより、情報処理装置1は、クーポンに関する行動をより促進させることができる。
【0193】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0194】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0195】
1 情報処理装置
2,2A,2B 端末装置
5 縦・横
10,20 通信部
11 表示部
12 操作部
13 センサ群
14,21 記憶部
15,22 処理部
16 情報取得部
17 表示処理部
18 情報出力部
30 ユーザ情報記憶部
31 クーポン情報記憶部
32 グループ情報記憶部
33 ビンゴカード情報記憶部
34 特典情報記憶部
40 取得部
41 受付部
42 割当部
43 提供部
44 判定部
45 決定部
46 付与部
47 学習部
50 条件情報提示部
51 充足状態情報提示部
100 情報処理システム
N ネットワーク