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特開2023-184247シートベルト用リトラクタの取付構造
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  • 特開-シートベルト用リトラクタの取付構造 図1
  • 特開-シートベルト用リトラクタの取付構造 図2
  • 特開-シートベルト用リトラクタの取付構造 図3
  • 特開-シートベルト用リトラクタの取付構造 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184247
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】シートベルト用リトラクタの取付構造
(51)【国際特許分類】
   B60R 22/34 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
B60R22/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098289
(22)【出願日】2022-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】加藤 良二
(72)【発明者】
【氏名】関 智昭
【テーマコード(参考)】
3D018
【Fターム(参考)】
3D018GA01
(57)【要約】
【課題】シートベルト用リトラクタの取付作業性の向上を図ること。
【解決手段】アッパーステー30は、第1延在部31と、第2延在部32と、第3延在部33と、を有している。アッパーステー30は、第3延在部33が第2面16にボルトにより固定されることにより、ピラーインナパネル11に対して固定されている。第2延在部32がピラーインナパネル11の第1面15に当接することで、リトラクタ本体21の移動が規制される。第3延在部33がピラーインナパネル11の第2面16に当接することで、リトラクタ本体21の移動が規制される。したがって、ロアステー23をブラケット17に係止して仮固定した状態において、リトラクタ本体21がピラーインナパネル11に対して移動してしまうことが抑制される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リトラクタ本体の下部に設けられたロアステーをピラーインナパネルに設けられたブラケットに係止して仮固定した状態で、前記リトラクタ本体の上部に設けられたアッパーステーを前記ピラーインナパネルに対してボルトにより固定することにより、シートベルト用リトラクタが前記ピラーインナパネルに取り付けられるシートベルト用リトラクタの取付構造であって、
前記アッパーステーは、
前記リトラクタ本体から前記ピラーインナパネルに向けて延びる第1延在部と、
前記第1延在部から屈曲して前記ピラーインナパネルにおける車両前方側に面する第1面に沿って延びる第2延在部と、
前記第2延在部から屈曲して前記ピラーインナパネルにおける車室側に面する第2面に沿って延びる第3延在部と、を有し、
前記アッパーステーは、前記第3延在部が前記第2面に前記ボルトにより固定されることにより、前記ピラーインナパネルに対して固定されていることを特徴とするシートベルト用リトラクタの取付構造。
【請求項2】
前記第3延在部が前記第2面に前記ボルトにより固定された状態では、前記第2延在部は、前記第1面に対して離間しつつ対向していることを特徴とする請求項1に記載のシートベルト用リトラクタの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートベルト用リトラクタの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
シートベルト用リトラクタは、車室内の座席に着座した乗員を拘束するためのシートベルト装置の一部を構成している。シートベルト用リトラクタは、長尺帯状のウェビングの巻き取り、及び引き出しを可能とする。
【0003】
一般的に、シートベルト用リトラクタは、ピラーインナパネルに取り付けられている。このようなシートベルト用リトラクタの取付構造としては、例えば特許文献1に開示されている。シートベルト用リトラクタのリトラクタ本体には、ロアステーと、アッパーステーと、が設けられている。ロアステーは、リトラクタ本体の下部に設けられている。アッパーステーは、リトラクタ本体の上部に設けられている。ピラーインナパネルには、ブラケットが設けられている。そして、シートベルト用リトラクタをピラーインナパネルに取り付ける際には、ロアステーをブラケットに係止して仮固定した状態で、アッパーステーをピラーインナパネルに対してボルトにより固定する。これにより、シートベルト用リトラクタがピラーインナパネルに取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10-287206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなシートベルト用リトラクタの取付構造では、ロアステーをブラケットに係止して仮固定した状態において、リトラクタ本体がピラーインナパネルに対して移動してしまう場合がある。リトラクタ本体がピラーインナパネルに対して移動してしまうと、取付作業性が悪化してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するシートベルト用リトラクタの取付構造は、リトラクタ本体の下部に設けられたロアステーをピラーインナパネルに設けられたブラケットに係止して仮固定した状態で、前記リトラクタ本体の上部に設けられたアッパーステーを前記ピラーインナパネルに対してボルトにより固定することにより、シートベルト用リトラクタが前記ピラーインナパネルに取り付けられるシートベルト用リトラクタの取付構造であって、前記アッパーステーは、前記リトラクタ本体から前記ピラーインナパネルに向けて延びる第1延在部と、前記第1延在部から屈曲して前記ピラーインナパネルにおける車両前方側に面する第1面に沿って延びる第2延在部と、前記第2延在部から屈曲して前記ピラーインナパネルにおける車室側に面する第2面に沿って延びる第3延在部と、を有し、前記アッパーステーは、前記第3延在部が前記第2面に前記ボルトにより固定されることにより、前記ピラーインナパネルに対して固定されている。
【0007】
ロアステーをブラケットに係止して仮固定した状態において、例えば、リトラクタ本体が、車室から離れる方向であって、且つ、車両後方側へ倒れるように移動しようとする場合がある。この場合であっても、第2延在部がピラーインナパネルの第1面に当接することで、リトラクタ本体の移動が規制される。また、ロアステーをブラケットに係止して仮固定した状態において、例えば、リトラクタ本体が、車室側から離れる方向であって、且つ、下方へ倒れるように移動しようとする場合がある。この場合であっても、第3延在部がピラーインナパネルの第2面に当接することで、リトラクタ本体の移動が規制される。したがって、ロアステーをブラケットに係止して仮固定した状態において、リトラクタ本体がピラーインナパネルに対して移動してしまうことを抑制することができる。その結果、シートベルト用リトラクタの取付作業性の向上を図ることができる。
【0008】
上記シートベルト用リトラクタの取付構造において、前記第3延在部が前記第2面に前記ボルトにより固定された状態では、前記第2延在部は、前記第1面に対して離間しつつ対向しているとよい。
【0009】
これによれば、例えば、第3延在部を第2面にボルトにより固定する際に、第2延在部における第1面に対して接離する方向へのアッパーステーの移動が許容される。したがって、第3延在部と第2面との間の寸法公差が吸収し易くなるため、第3延在部を第2面にボルトにより固定する際の取付作業性が向上する。その結果、シートベルト用リトラクタの取付作業性の向上をさらに図ることができる。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、シートベルト用リトラクタの取付作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態におけるシートベルト用リトラクタの取付構造を示す分解斜視図である。
図2】シートベルト用リトラクタの取付構造を示す分解斜視図である。
図3】シートベルト用リトラクタの取付構造を示す斜視図である。
図4】シートベルト用リトラクタの取付構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、シートベルト用リトラクタの取付構造を具体化した一実施形態を図1図4にしたがって説明する。なお、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」とは、車両の運転者が前方(前進方向)を向いた状態を基準とした場合の「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」のことをいう。左右方向は、車幅方向に一致する。
【0013】
<車両10>
図1に示すように、車両10は、ピラーインナパネル11を備えている。本実施形態のピラーインナパネル11は、例えば、Dピラーを構成している。ピラーインナパネル11は、第1壁部12と、第2壁部13と、を有している。第1壁部12は、薄板状である。第1壁部12は、細長板状である。第1壁部12は、上下方向に延びている。また、第1壁部12は、車幅方向に延びている。第2壁部13は、薄板状である。第2壁部13は、細長板状である。第2壁部13は、上下方向に延びている。また、第2壁部13は、前後方向に延びている。第2壁部13は、第1壁部12における車室14側の縁部から車両後方に延びている。
【0014】
第1壁部12は、第1面15を有している。第2壁部13は、第2面16を有している。したがって、ピラーインナパネル11は、第1面15と、第2面16と、を有している。第1面15は、ピラーインナパネル11における車両前方側に面する面である。第1面15は、上下方向及び車幅方向に延びている。第2面16は、ピラーインナパネル11における車室14側に面する面である。第2面16は、上下方向及び前後方向に延びている。
【0015】
ピラーインナパネル11には、ブラケット17が設けられている。ブラケット17は、薄板状である。ブラケット17は、平板状である。ブラケット17は、ブラケット17の厚み方向が車幅方向に一致した状態で、ピラーインナパネル11の第2面16から車両前方に突出している。したがって、ブラケット17の一部は、ピラーインナパネル11の第2面16に対して、ブラケット17の厚み方向で重なっている。そして、ブラケット17におけるピラーインナパネル11の第2面16と重なる部位が、例えば、溶接により第2面16に接合されることにより、ブラケット17がピラーインナパネル11に支持されている。
【0016】
ブラケット17は、突出部18を有している。突出部18は、ブラケット17におけるピラーインナパネル11の第2面16から車両前方に突出した部位である。突出部18は、ピラーインナパネル11の第1面15よりも車両前方に位置する空間に対して、車幅方向で対向している。
【0017】
突出部18は、円孔状の貫通孔18aを有している。貫通孔18aは、突出部18を厚み方向に貫通している。突出部18には、ナット18bが設けられている。ナット18bは、突出部18における車室14とは反対側の面に設けられている。ナット18bの内側と貫通孔18aとは連通している。
【0018】
ピラーインナパネル11の第2壁部13は、貫通孔13aを有している。貫通孔13aは、第2壁部13を厚み方向に貫通している。第2壁部13には、ナット13bが設けられている。ナット13bは、第2壁部13における第2面16とは反対側の面に設けられている。ナット13bの内側と貫通孔13aとは連通している。
【0019】
突出部18は、一対の係止爪19を有している。一対の係止爪19は、突出部18の上端縁から突出している。各係止爪19は、突出部18の上端縁から上方へ突出した後、車室14側に向けて屈曲する細長板状である。
【0020】
<シートベルト用リトラクタ20>
図2に示すように、シートベルト用リトラクタ20は、ピラーインナパネル11に取り付けられている。シートベルト用リトラクタ20は、リトラクタ本体21を有している。リトラクタ本体21は、巻取軸22を有している。巻取軸22は、図示しない長尺帯状のウェビングの巻き取り、及び引き出しを可能とする。シートベルト用リトラクタ20は、車室14内の座席に着座した乗員を拘束するためのシートベルト装置の一部を構成している。
【0021】
シートベルト用リトラクタ20は、ロアステー23と、アッパーステー30と、を備えている。ロアステー23は、リトラクタ本体21の下部に設けられている。ロアステー23は、薄板状である。ロアステー23は、リトラクタ本体21の下部から下方へ突出している。
【0022】
ロアステー23は、ボルト挿通孔24を有している。ボルト挿通孔24は、円孔状である。ボルト挿通孔24は、ロアステー23を厚み方向に貫通している。ボルト挿通孔24は、ロアステー23におけるリトラクタ本体21とは反対側の端部の中央部に形成されている。
【0023】
ロアステー23は、一対の係止孔25を有している。一対の係止孔25は、長孔形状である。各係止孔25は、ロアステー23を厚み方向に貫通している。各係止孔25は、ロアステー23におけるボルト挿通孔24よりもリトラクタ本体21寄りの部位に形成されている。各係止孔25は、各係止孔25の長手方向が、ボルト挿通孔24から離間するにつれて互いに離間する方向へ傾斜して延びるように、ロアステー23に形成されている。
【0024】
各係止孔25には、各係止爪19が係止可能である。そして、各係止孔25に各係止爪19が係止されることにより、ロアステー23がブラケット17に係止されている。ロアステー23がブラケット17に係止されている状態において、リトラクタ本体21は、ピラーインナパネル11の第1面15よりも車両前方に位置する空間であって、且つ、ブラケット17の突出部18よりも上方に配置されている。
【0025】
リトラクタ本体21は、各係止孔25に各係止爪19が係止されることにより、ロアステー23がブラケット17に係止して仮固定された状態となる。そして、ボルト挿通孔24を通過するボルト26がナット18bにねじ込まれることにより、ロアステー23がブラケット17に本固定される。
【0026】
図3及び図4に示すように、アッパーステー30は、リトラクタ本体21の上部に設けられている。アッパーステー30は、薄板状である。アッパーステー30は、一枚の帯板を屈曲形成することにより構成されている。アッパーステー30は、第1延在部31と、第2延在部32と、第3延在部33と、を有している。
【0027】
第1延在部31は、リトラクタ本体21の上部からピラーインナパネル11に向けて延びている。第1延在部31は、リトラクタ本体21の上部から上方へ延び、且つ、車両後方に延びている。
【0028】
第2延在部32は、第1延在部31から屈曲してピラーインナパネル11の第1面15に沿って延びている。第2延在部32は、第1延在部31から車室14側に向けて屈曲している。第2延在部32は、第1延在部31に対して斜めに延びている。
【0029】
第3延在部33は、第2延在部32から屈曲してピラーインナパネル11の第2面16に沿って延びている。第3延在部33は、第2延在部32における第1延在部31とは反対側の端縁から車両後方に向けて屈曲している。
【0030】
第3延在部33は、ボルト挿通孔34を有している。ボルト挿通孔34は、円孔状である。ボルト挿通孔34は、第3延在部33を厚み方向に貫通している。ボルト挿通孔34は、第3延在部33における第2延在部32とは反対側の端部の中央部に形成されている。図4に示すように、第3延在部33は、ボルト挿通孔34を通過するボルト35がナット13bにねじ込まれることにより、ピラーインナパネル11の第2面16に固定されている。
【0031】
アッパーステー30は、第3延在部33が第2面16にボルト35により固定されることにより、ピラーインナパネル11に対して固定されている。第3延在部33が第2面16にボルト35により固定された状態では、第2延在部32は、第1面15に対して離間しつつ対向している。
【0032】
上記構成のシートベルト用リトラクタ20の取付構造においては、まず、ロアステー23をブラケット17に係止して仮固定した状態とする。そして、アッパーステー30をピラーインナパネル11に対してボルト35により固定する。さらに、ロアステー23をブラケット17に対してボルト26により固定する。このようにして、シートベルト用リトラクタ20がピラーインナパネル11に取り付けられている。したがって、ロアステー23をブラケット17に係止して仮固定した状態で、アッパーステー30をピラーインナパネル11に対してボルト35により固定することにより、シートベルト用リトラクタ20がピラーインナパネル11に取り付けられている。
【0033】
[実施形態の作用]
次に、本実施形態の作用について説明する。
ロアステー23をブラケット17に係止して仮固定した状態で、作業者が、リトラクタ本体21から手を離す場合がある。すると、リトラクタ本体21が自重により移動したり、周辺の部品がリトラクタ本体21に当たることによりリトラクタ本体21が移動したりする場合がある。
【0034】
このような場合に、ロアステー23をブラケット17に係止して仮固定した状態において、図3において矢印R1で示すように、例えば、リトラクタ本体21が、車室14から離れる方向であって、且つ、車両後方側へ倒れるように移動しようとする場合がある。矢印R1の方向は、リトラクタ本体21の重心Gを通過するとともに上下方向に延びる第1座標軸Z1を回転中心として、リトラクタ本体21が、車室14から離れる方向であって、且つ、車両後方側へ倒れるように回転する方向である。この場合であっても、第2延在部32がピラーインナパネル11の第1面15に当接することで、リトラクタ本体21の移動が規制される。
【0035】
また、ロアステー23をブラケット17に係止して仮固定した状態において、図3において矢印R2で示すように、例えば、リトラクタ本体21が、車室14側から離れる方向であって、且つ、下方へ倒れるように移動しようとする場合がある。矢印R2の方向は、リトラクタ本体21の重心Gを通過するとともに前後方向に延びる第2座標軸X1を回転中心として、リトラクタ本体21が、車室14側から離れる方向であって、且つ、下方へ倒れるように回転する方向である。この場合であっても、第3延在部33がピラーインナパネル11の第2面16に当接することで、リトラクタ本体21の移動が規制される。
【0036】
[実施形態の効果]
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)アッパーステー30は、第1延在部31と、第2延在部32と、第3延在部33と、を有している。アッパーステー30は、第3延在部33が第2面16にボルト35により固定されることにより、ピラーインナパネル11に対して固定されている。これによれば、第2延在部32がピラーインナパネル11の第1面15に当接することで、リトラクタ本体21の移動が規制される。また、第3延在部33がピラーインナパネル11の第2面16に当接することで、リトラクタ本体21の移動が規制される。したがって、ロアステー23をブラケット17に係止して仮固定した状態において、リトラクタ本体21がピラーインナパネル11に対して移動してしまうことを抑制することができる。その結果、シートベルト用リトラクタ20の取付作業性の向上を図ることができる。
【0037】
(2)第3延在部33が第2面16にボルト35により固定された状態では、第2延在部32は、第1面15に対して離間しつつ対向している。これによれば、例えば、第3延在部33を第2面16にボルト35により固定する際に、第2延在部32における第1面15に対して接離する方向へのアッパーステー30の移動が許容される。したがって、第3延在部33と第2面16との間の寸法公差が吸収し易くなるため、第3延在部33を第2面16にボルト35により固定する際の取付作業性が向上する。その結果、シートベルト用リトラクタ20の取付作業性の向上をさらに図ることができる。
【0038】
(3)本実施形態によれば、アッパーステー30を支持するためのブラケットを、ピラーインナパネル11から突出するように設ける必要が無い。したがって、例えば、ピラーインナパネル11に沿うように空調ダクトを設置し易くなる等、ピラーインナパネル11の周囲の部品のレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0039】
[変更例]
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0040】
○ 実施形態において、第3延在部33が第2面16にボルト35により固定された状態で、第2延在部32が第1面15に当接していてもよい。
○ 実施形態において、ロアステー23をブラケット17に係止して仮固定する方法は、各係止孔25と各係止爪19との係止に限らない。要は、ロアステー23がブラケット17に対して係止されることにより仮固定されれば、その仮固定の方法は適宜変更してもよい。
【0041】
○ 実施形態において、ピラーインナパネル11は、例えば、Cピラーを構成するものであってもよい。
【符号の説明】
【0042】
11…ピラーインナパネル、14…車室、15…第1面、16…第2面、17…ブラケット、20…シートベルト用リトラクタ、21…リトラクタ本体、23…ロアステー、30…アッパーステー、31…第1延在部、32…第2延在部、33…第3延在部、35…ボルト。
図1
図2
図3
図4