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特開2023-184273データ解析方法、データ解析システムおよびデータ解析システム用サーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184273
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】データ解析方法、データ解析システムおよびデータ解析システム用サーバ
(51)【国際特許分類】
   G06N 20/00 20190101AFI20231221BHJP
【FI】
G06N20/00 130
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098333
(22)【出願日】2022-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100155608
【弁理士】
【氏名又は名称】大日方 崇
(72)【発明者】
【氏名】澤田 隆二
(72)【発明者】
【氏名】津島 啓晃
(57)【要約】
【課題】熟練度が低いユーザであっても、学習済モデルを容易に生成することが可能で、かつ、学習済モデルを用いた計測データの解析にかかる時間を短縮することが可能なデータ解析方法を提供する。
【解決手段】このデータ解析方法は、計測データ30の種類33aと、計測データ30の解析の種類33bと、学習用アルゴリズム40aとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群40を予め記憶する記憶工程と、計測データ30の種類33aに関する情報と計測データ30の解析の種類33bに関する情報とを含む入力情報33に基づいて、学習に用いる学習用アルゴリズム40aを選択する学習用アルゴリズム選択工程と、教師データ32と、選択された学習用アルゴリズム40aと、に基づいて、学習済モデル34を生成する学習済モデル生成工程と、学習済モデル34に基づいて計測データ30を解析し、解析結果31を取得する解析結果取得工程と、を備える。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システム管理会社と、計測装置から取得した計測データの解析結果の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析方法であって、
前記計測データの種類と、前記計測データの解析の種類と、学習用アルゴリズムとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群を予め記憶する記憶工程と、
教師データの入力を受け付ける教師データ受付工程と、
前記計測データの種類に関する情報と前記計測データの解析の種類に関する情報とを含む入力情報の入力を受け付ける入力情報受付工程と、
前記入力情報に基づいて、前記複数の学習用アルゴリズム群のうちから、学習に用いる前記学習用アルゴリズムを選択する学習用アルゴリズム選択工程と、
前記教師データと、決定された前記学習用アルゴリズムと、に基づいて、学習済モデルを生成する学習済モデル生成工程と、
前記学習済モデルに基づいて前記計測データを解析し、前記解析結果を取得する解析結果取得工程と、を備える、データ解析方法。
【請求項2】
前記学習用アルゴリズム選択工程において、前記複数の学習用アルゴリズム群のうち、前記計測データの種類に関する情報および前記計測データの解析の種類に関する情報に一致する前記学習用アルゴリズムを選択する、請求項1に記載のデータ解析方法。
【請求項3】
前記学習済モデル生成工程において生成された前記学習済モデルと、前記入力情報受付工程において受け付けた前記計測データの種類と前記計測データの解析の種類とを対応付けて記憶する学習済モデル記憶工程と、
前記計測データの種類の情報と、前記計測データの解析の種類の情報と、前記計測装置によって取得された前記計測データと、を受け付ける解析受付工程と、
前記解析受付工程において受け付けた前記計測データの種類の情報と、前記計測データの解析の種類の情報とに基づいて、前記計測データの解析に用いる前記学習済モデルを選択する学習済モデル選択工程とを、さらに備え、
前記解析結果取得工程において、前記学習済モデル選択工程において選択された前記学習済モデルに前記計測データを入力し、前記解析結果を取得する、請求項2に記載のデータ解析方法。
【請求項4】
前記学習済モデルとは異なるデータ処理を行うデータ処理プログラムを前記計測データの種類および前記計測データの解析の種類と対応付けた複数のデータ処理プログラム群を、予め記憶するデータ処理プログラム記憶工程をさらに備え、
前記解析受付工程において、前記学習済モデルと、前記データ処理プログラムと、を含む解析条件を選択する操作入力をさらに受け付け、
前記解析結果取得工程において、選択された前記解析条件に基づいて、前記解析結果を取得する、請求項3に記載のデータ解析方法。
【請求項5】
予め記憶された前記データ処理プログラム群に対して、前記計測データの種類および前記計測データの解析の種類と対応付けた他の前記データ処理プログラムの追加を受け付けるデータ処理プログラム追加受付工程をさらに備える、請求項4に記載のデータ解析方法。
【請求項6】
予め記憶された前記複数の学習用アルゴリズム群に対して、前記計測データの種類および前記計測データの解析の種類と対応付けた他の前記学習用アルゴリズムの追加を受け付ける学習用アルゴリズム追加受付工程をさらに備える、請求項1に記載のデータ解析方法。
【請求項7】
システム管理会社と、計測装置から取得した計測データの解析結果の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析を行うためのデータ解析システムであって、
前記計測データの解析を行うための学習済モデルを生成するサーバと、
前記サーバに対して前記計測データの解析を依頼するデータ処理装置と、を備え、
前記サーバは、
前記計測データの種類と、前記計測データの解析の種類と、学習用アルゴリズムとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群を予め記憶した記憶部と、
前記計測データの種類に関する情報と前記計測データの解析の種類に関する情報とを含む入力情報の入力と、教師データの入力とを受け付ける入力受付部と、
前記入力情報に基づいて、前記複数の学習用アルゴリズム群のうちから、学習に用いる前記学習用アルゴリズムを決定する学習用アルゴリズム選択部と、
前記教師データと、決定された前記学習用アルゴリズムと、に基づいて、前記学習済モデルを生成する学習済モデル生成部と、
前記学習済モデル生成部によって生成された前記学習済モデルに基づいて前記計測データを解析し、前記解析結果を取得する解析結果取得部と、を備える、データ解析システム。
【請求項8】
システム管理会社と、計測装置から取得した計測データの解析結果の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析を行うためのデータ解析システム用サーバであって、
前記計測データの種類と、前記計測データの解析の種類と、学習用アルゴリズムとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群を予め記憶した記憶部と、
前記計測データの種類に関する情報と前記計測データの解析の種類に関する情報とを含む入力情報の入力と、教師データの入力とを受け付ける入力受付部と、
前記入力情報に基づいて、前記複数の学習用アルゴリズム群のうちから、学習に用いる前記学習用アルゴリズムを決定する学習用アルゴリズム選択部と、
前記教師データと、決定された前記学習用アルゴリズムと、に基づいて、学習済モデルを生成する学習済モデル生成部と、
前記学習済モデル生成部によって生成された前記学習済モデルに基づいて前記計測データを解析し、前記解析結果を取得する解析結果取得部と、を備える、データ解析システム用サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ解析方法、データ解析システムおよびデータ解析システム用サーバに関し、特に、学習済モデルを生成するとともに、生成した学習済モデルを用いて計測データの解析を行うデータ解析方法、データ解析システムおよびデータ解析システム用サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、学習済モデルを生成するとともに、生成した学習済モデルを用いて計測データの解析を行うデータ解析方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、機械学習を行うことで学習モデルを生成する学習モデル生成ステップと、学習モデルを用い、解析対象の細胞についての位相画像を入力画像とし、細胞領域を示す細胞領域推定画像を出力する領域推定ステップとを有する、細胞画像解析方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-64115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記特許文献1には開示されていないが、細胞領域推定画像などの計測データを解析するための学習モデル(学習済モデル)を生成するためには、学習用アルゴリズムの選定などの専門的な知識が必要となる。そのため、熟練度の低いユーザにとって、学習済モデルを生成することは、困難である。そこで、熟練度が低いユーザは、学習済モデルの生成を外部委託することが考えられる。しかしながら、学習済モデルの生成を外部委託する場合、学習済モデルの生成に時間がかかり、学習済モデルを用いた計測データの解析に時間がかかるという不都合がある。そこで、熟練度が低いユーザであっても、学習済モデルを容易に生成することが可能で、かつ、学習済モデルを用いた計測データの解析にかかる時間を短縮することが可能なデータ解析方法が望まれている。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、熟練度が低いユーザであっても、学習済モデルを容易に生成することが可能で、かつ、学習済モデルを用いた計測データの解析にかかる時間を短縮することが可能なデータ解析方法、データ解析システムおよびデータ解析システム用サーバを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の第1の局面におけるデータ解析方法は、システム管理会社と、計測装置から取得した計測データの解析結果の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析方法であって、計測データの種類と、計測データの解析の種類と、学習用アルゴリズムとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群を予め記憶する記憶工程と、教師データの入力を受け付ける教師データ受付工程と計測データの種類に関する情報と計測データの解析の種類に関する情報とを含む入力情報の入力を受け付ける入力情報受付工程と、入力情報に基づいて、複数の学習用アルゴリズム群のうちから、学習に用いる学習用アルゴリズムを選択する学習用アルゴリズム選択工程と、教師データと、選択された学習用アルゴリズムと、に基づいて、学習済モデルを生成する学習済モデル生成工程と、学習済モデルに基づいて計測データを解析し、解析結果を取得する解析結果取得工程と、を備える。
【0008】
この発明の第2の局面におけるデータ解析システムは、システム管理会社と、計測装置から取得した計測データの解析結果の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析を行うためのデータ解析システムであって、計測データの解析を行うための学習済モデルを生成するサーバと、サーバに対して計測データの解析を依頼するデータ処理装置と、を備え、サーバは、計測データの種類と、計測データの解析の種類と、学習用アルゴリズムとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群を予め記憶した記憶部と、計測データの種類に関する情報と計測データの解析の種類に関する情報とを含む入力情報の入力と、教師データの入力とを受け付ける入力受付部と、入力情報に基づいて、複数の学習用アルゴリズム群のうちから、学習に用いる学習用アルゴリズムを決定する学習用アルゴリズム選択部と、教師データと、選択された学習用アルゴリズムと、に基づいて、学習済モデルを生成する学習済モデル生成部と、学習済モデル生成部によって生成された学習済モデルに基づいて計測データを解析し、解析結果を取得する解析結果取得部と、を備える。
【0009】
この発明の第3の局面におけるデータ解析システム用サーバは、システム管理会社と、計測装置から取得した計測データの解析結果の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析を行うためのデータ解析システム用サーバであって、計測データの種類と、計測データの解析の種類と、学習用アルゴリズムとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群を予め記憶した記憶部と、計測データの種類に関する情報と計測データの解析の種類に関する情報とを含む入力情報の入力と、教師データの入力とを受け付ける入力受付部と、入力情報に基づいて、複数の学習用アルゴリズム群のうちから、学習に用いる学習用アルゴリズムを決定する学習用アルゴリズム選択部と、教師データと、選択された学習用アルゴリズムと、に基づいて、学習済モデルを生成する学習済モデル生成部と、学習済モデル生成部によって生成された学習済モデルに基づいて計測データを解析し、解析結果を取得する解析結果取得部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第1の局面におけるデータ解析方法は、計測データの種類と計測データの解析の種類と学習用アルゴリズムとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群を予め記憶する記憶工程と、計測データの種類に関する情報および計測データの解析の種類に関する情報を含む入力情報を受け付ける入力情報受付工程と、入力情報に基づいて、複数の学習用アルゴリズム群のうちから、学習に用いる学習用アルゴリズムを選択する学習用アルゴリズム選択工程とを備える。そのため、ユーザが、計測データの種類に関する情報および計測データの解析の種類に関する情報を入力するだけで、複数の学習用アルゴリズム群のうちから、計測データの解析に用いる学習済モデルに適した学習用アルゴリズムが選択される。したがって、ユーザの熟練度が低い場合でも、外部委託することなく学習済モデルを容易に生成することができる。また、外部委託することなく学習済モデルを生成することが可能となるので、学習済モデルの生成に要する時間を短縮することができる。これらの結果、熟練度が低いユーザであっても、学習済モデルを容易に生成することが可能で、かつ、学習済モデルを用いた計測データの解析にかかる時間を短縮することが可能なデータ解析方法を提供することができる。
【0011】
また、本発明の第2の局面におけるデータ解析システム、および、第3の局面におけるデータ解析システム用サーバは、計測データの種類と、計測データの解析の種類と、学習用アルゴリズムとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群を予め記憶した記憶部と、計測データの種類に関する情報と計測データの解析の種類に関する情報とを含む入力情報の入力と、教師データの入力とを受け付ける入力受付部と、入力情報に基づいて、複数の学習用アルゴリズム群のうちから、学習に用いる学習用アルゴリズムを決定する学習用アルゴリズム選択部とを備える。これにより、第1の局面におけるデータ解析方法と同様に、熟練度が低いユーザであっても、学習済モデルを容易に生成することが可能で、かつ、学習済モデルを用いた計測データの解析にかかる時間を短縮することが可能なデータ解析システム、および、データ解析システム用サーバを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施形態によるデータ解析システムの全体構成を示したブロック図である。
図2】一実施形態によるデータ解析用のサーバの構成を示したブロック図である。
図3】一実施形態によるデータ処理装置の構成を示したブロック図である。
図4】一実施形態によるサーバおよびデータ処理装置において、学習済モデルを生成する構成を説明するための模式図である。
図5】一実施形態によるデータ処理装置において、学習済モデルを生成する際の画面例を説明するための模式図である。
図6】学習用アルゴリズム群を説明するためのブロック図である。
図7】計測データの種類、計測データの解析の種類、および、学習用アルゴリズムの対応付けを説明するためのマトリクス図である。
図8】学習済モデル生成部が学習済モデルを生成する処理を説明するためのブロック図である。
図9】一実施形態によるサーバおよびデータ処理装置において、計測データの解析を行う構成を説明するための模式図である。
図10】一実施形態によるデータ処理装置において、計測データの解析を行う際の画面例を説明するための模式図である。
図11】データ処理プログラム群を説明するためのブロック図である。
図12】計測データの種類、計測データの解析の種類、および、データ処理プログラムの対応付けを説明するためのマトリクス図である。
図13】解析条件を説明するためのブロック図である。
図14】解析結果取得部が解析結果を取得する構成を説明するためのブロック図である。
図15】データ解析処理を説明するためのフローチャートである。
図16】学習済モデル生成処理を説明するためのフローチャートである。
図17】解析結果取得処理を説明するためのフローチャートである。
図18】学習用アルゴリズムの追加処理を説明するためのフローチャートである。
図19】データ処理プログラムの追加処理を説明するためのフローチャートである。
図20】変形例によるデータ処理システムを説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1図14を参照して、本実施形態によるデータ解析方法を実行するデータ解析システム100(図1参照)、および、データ解析用のサーバ1(図1参照)の構成について説明する。本実施形態によるデータ解析方法は、システム管理会社と、計測装置3(図1参照)から取得した計測データ30(図1参照)の解析結果31(図9参照)の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析方法である。また、本実施形態によるデータ解析システム100は、システム管理会社と、計測装置3から取得した計測データ30の解析結果31の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析を行うためのデータ解析システムである。なお、システム管理会社とは、データ解析システム100を製造する業者であってもよいし、業務委託を受けてデータ解析システム100の保守点検を行う業者であってもよい。
【0015】
(データ解析システムの構成)
図1に示すように、データ解析システム100は、サーバ1と、データ処理装置2と、を備える。また、データ処理装置2は、計測装置3と接続されている。
【0016】
サーバ1は、システム管理会社と、計測装置3から取得した計測データ30の解析結果31の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析を行うためのデータ解析システム用サーバである。また、サーバ1は、計測データ30の解析を行うための学習済モデル34(図2参照)を生成するように構成されている。本実施形態では、サーバ1は、データ処理装置2とネットワークを介して接続されている。サーバ1の詳細な構成については、後述する。サーバ1は、データ処理装置2と同じ施設内に設置されていてもよい。すなわち、データ解析システム100は、クラウド形式のシステムであってもよい。また、データ処理装置2とは異なる施設内に設置されてもよい。すなわち、データ解析システム100は、オンプレミス形式のシステムであってもよい。本実施形態では、データ解析システム100は、オンプレミス形式のシステムである。
【0017】
データ処理装置2は、サーバ1に対して計測データ30の解析を依頼するように構成されている。具体的には、データ処理装置2は、サーバ1に対して、計測データ30の解析を開始する制御信号を送信する処理を行うように構成されている。データ処理装置2は、サーバ1とネットワークを介して接続されている。また、データ処理装置2は、計測装置3と接続されており、後述する計測データ30を計測装置3から取得し、サーバ1に対して送信するように構成されている。データ処理装置2は、顧客の施設内に設置される。データ処理装置2の詳細な構成については、後述する。
【0018】
計測装置3は、計測データ30を取得するように構成されている。また、計測装置3は、データ処理装置2と接続されている。計測装置3は、取得した計測データ30を、データ処理装置2に対して送信するように構成されている。計測装置3は、計測データ30を取得する計測装置を含む。計測装置3は、たとえば、X線撮影装置、CT(Computed Tomography)装置、粒子の粒径分布を計測する装置、表面計測装置、顕微鏡、LC(Liquid Chromatography)、および、GC(Gas Chromatography)などを含み得る。なお、計測装置3は、顧客の施設内に設置される。
【0019】
計測データ30は、計測装置3によって取得されるデータである。計測データ30は、たとえば、計測装置3がX線撮影装置の場合、X線画像である。また、計測データ30は、たとえば、計測装置3がCT装置の場合、断層画像である。また、計測データ30は、たとえば、計測装置3が粒径分布を計測する装置の場合、粒子の粒径分布のデータである。また、計測データ30は、たとえば、計測装置3が表面計測装置の場合、計測対象の表面形状を示すデータである。また、計測データ30は、たとえば、計測装置3が顕微鏡の場合、顕微鏡によって撮影された画像(たとえば、細胞画像)である。また、計測データ30は、たとえば、計測装置3がLCまたはGCの場合、クロマトグラムである。
【0020】
図2に示すように、サーバ1は、第1記憶部10と、入力受付部11と、第1プロセッサ12とを備える。
【0021】
サーバ1は、学習済モデル34を生成する処理(機械学習を行う処理)を行うように構成されている。また、サーバ1は、学習済モデル34の生成を行う際に使用する各種データを記憶(蓄積)する起用を有する。また、サーバ1は、学習済モデル34を用いて、計測データ30(図1参照)の解析を行う機能を有する。
【0022】
第1記憶部10は、学習済モデル34を記憶するように構成されている。また、第1記憶部10は、学習用アルゴリズム群40を記憶するように構成されている。また、第1記憶部10は、データ処理プログラム群41を記憶するように構成されている。また、第1記憶部10は、解析条件42を記憶するように構成されている。また、第1記憶部10は、第1プロセッサ12が実行する各種プログラムを記憶するように構成されている。本実施形態では、第1記憶部10は、データ解析システム100の製造が完了した時点で、学習用アルゴリズム群40、データ処理プログラム群41、および、第1プロセッサ12が実行する各種プログラムを予め記憶している。また、第1記憶部10は、学習済モデル34、および、解析条件42を事後的に記憶する。第1記憶部10は、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)、または、SSD(Solid State Drive)などの、不揮発性の記憶装置である。なお、第1記憶部10は、特許請求の範囲の「記憶部」の一例である。また、学習済モデル34、学習用アルゴリズム群40、データ処理プログラム群41、および、解析条件42の詳細については、後述する。
【0023】
入力受付部11は、データ処理装置2から、後述する入力情報33(図4参照)の入力を受け付けるように構成されている。入力受付部11は、たとえば、入出力インタフェースである。
【0024】
第1プロセッサ12は、サーバ1の各種制御を行うように構成されている。また、第1プロセッサ12は、学習済モデル34を生成するように構成されている。また、第1プロセッサ12は、計測データ30(図1参照)を解析し、解析結果31(図9参照)を取得するように構成されている。第1プロセッサ12は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、GPU(Graphics Processing Unit)、または、画像処理用に構成されたFPGA(Field-Programmable Gate Array)などを含んでいる。なお、第1プロセッサ12は、CPUの代わりに、回路(Circuitry)を含んでいてもよい。
【0025】
また、第1プロセッサ12は、ソフトウェア(プログラム)の機能ブロックとして、学習用アルゴリズム選択部12aと、学習済モデル生成部12bと、解析結果取得部12cとを含む。また、第1プロセッサ12は、学習済モデル記憶制御部12dと、学習済モデル選択部12eとを備える。第1プロセッサ12は、第1記憶部10に記憶された各種プログラムを実行することにより、学習用アルゴリズム選択部12a、学習済モデル生成部12b、解析結果取得部12c、学習済モデル記憶制御部12d、および、学習済モデル選択部12eとして機能する。学習用アルゴリズム選択部12a、学習済モデル生成部12b、解析結果取得部12c、学習済モデル記憶制御部12d、および、学習済モデル選択部12eは、専用のプロセッサ(処理回路)により、ハードウェアとして個別に構成されていてもよい。
【0026】
学習用アルゴリズム選択部12a、学習済モデル生成部12b、解析結果取得部12c、学習済モデル記憶制御部12d、および、学習済モデル選択部12eの各機能の詳細については、後述する。
【0027】
図3に示すように、データ処理装置2は、第2記憶部20と、第2プロセッサ21とを備える。また、データ処理装置2は、入力装置22と、表示部23とを備える。データ処理装置2は、操作者の操作入力に基づいて、サーバ1(図2参照)に対して学習済モデル34(図2参照)の生成を開始する制御信号を送信するように構成されている。また、データ処理装置2は、操作者の操作入力に基づいて、サーバ1に対して、計測データ30(図1参照)の解析を開始する制御信号を送信するように構成されている。
【0028】
第2記憶部20は、第2プロセッサ21が実行する各種プログラムを記憶している。第2記憶部20は、たとえば、HDD、または、SSDなどの不揮発性の記憶装置である。
【0029】
第2プロセッサ21は、第2記憶部20に記憶された各種プログラムを実行することにより、データ処理装置2の各種制御を行う制御部として機能するように構成されている。第2プロセッサ21は、CPU、ROM、RAM、GPU、または、画像処理用に構成されたFPGAなどを含んでいる。なお、第2プロセッサ21は、CPUの代わりに、回路(Circuitry)を含んでいてもよい。
【0030】
入力装置22は、操作者が操作入力を行う際の入力装置である。入力装置22は、たとえば、マウスおよびキーボードを含む。
【0031】
表示部23は、計測データ30(図1参照)の解析結果31(図9参照)などを表示するように構成されている。表示部23は、たとえば、液晶モニタ、有機EL(Electro Luminescence)モニタなどの表示装置である。
【0032】
次に、図4図14を参照して、本実施形態によるデータ解析システム100(図1参照)が実行するデータ解析方法について説明する。データ解析システム100が実行するデータ解析方法は、大きく分けて、学習済モデル34(図2参照)を生成する方法と、計測データ30(図1参照)を解析し、解析結果31(図9参照)を取得する方法とに分かれる。
【0033】
(学習済モデルの生成)
まず、図4図8を参照して、データ解析システム100(図1参照)が、学習済モデル34(図2参照)を生成する方法について説明する。
【0034】
学習済モデル34を生成する方法は、少なくとも、教師データ32の入力を受け付ける教師データ受付工程と、入力情報33の入力を受け付ける入力情報受付工程と、教師データ32(図8参照)の入力を受け付ける工程とを含む。
【0035】
教師データ受付工程は、教師データ32の入力を受け付ける。また、教師データ32の入力を受け付ける工程において、サーバ1(図4参照)は、データ処理装置2(図4参照)から、教師データ32の入力を受け付ける。また、サーバ1は、入力された教師データ32を、第1記憶部10(図2参照)に記憶する。なお、教師データ受付工程は、入力情報33の入力を受け付ける入力情報受付工程の前に行われてもよいし、入力情報受付工程とともに行われてもよい。すなわち、教師データ32は、入力情報33が入力される前に、サーバ1に入力されていてもよいし、入力情報33とともにサーバ1に入力されて手もよい。本実施形態では、教師データ受付工程は、入力情報受付工程の前に行われる。すなわち、教師データ32と入力情報33とは、互いに異なるタイミングでサーバ1に入力される。なお、教師データ32とは、学習用アルゴリズム40aを学習し、学習済モデル34を生成する際に用いられるデータである。また、学習用アルゴリズム40aとは、学習済モデル34を生成する際に用いられるプログラムのことである。学習用アルゴリズム40aは、たとえば、線形回帰、ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、および、サポートベクターマシーンなどを含む。
【0036】
入力情報受付工程は、計測データ30の種類33aに関する情報と計測データ30の解析の種類33bに関する情報とを含む入力情報33の入力を受け付ける。図4に示すように、サーバ1は、データ処理装置2から、入力情報33の入力を受け付ける。なお、計測データ30の種類33aに関する情報とは、たとえば、「細胞画像」、「X線画像」などの、計測データ30がどのような種類のデータであるかを示す情報である。また、計測データ30の解析の種類33bに関する情報とは、たとえば、「形状分析」、「良否判定」などの、計測データ30に対して行う解析の種類を示す情報である。
【0037】
また、図4に示す例では、教師データ32の情報32aが、入力情報33とともにサーバ1に入力されている。教師データ32の情報32aは、学習済モデル34の学習において、どの教師データ32を用いるかを、操作者が選択した情報である。
【0038】
図5に示す例は、操作者が、データ処理装置2(図4参照)において、学習済モデル34(図2参照)を生成する処理を行う画面50である。
【0039】
学習済モデル34を生成する処理を行う画面50は、表示部23(図3参照)に表示される。学習済モデル34を生成する処理を行う画面50には、第1選択欄50a、第2選択欄50b、教師データ選択欄50c、生成ボタン50d、および、キャンセルボタン50eが表示されている。
【0040】
第1選択欄50aは、計測データ30の種類33a(図4参照)が選択される選択欄である。第1選択欄50aは、たとえば、プルダウン形式の選択欄である。なお、第1選択欄50aに表示される選択肢は、第1記憶部10(図2参照)に記憶されている。第1プロセッサ12(図2参照)は、第1記憶部10に記憶されている計測データ30の種類33aを取得し、第1選択欄50aの選択肢として表示する。
【0041】
第2選択欄50bは、計測データ30の解析の種類33b(図4参照)が選択される選択欄である。第2選択欄50bは、たとえば、プルダウン形式の選択欄である。なお、第2選択欄50bに表示される選択肢は、第1記憶部10に記憶されている。第1プロセッサ12は、第1記憶部10に記憶されている計測データ30の解析の種類33bを取得し、第2選択欄50bの選択肢として表示する。
【0042】
教師データ選択欄50cは、第1記憶部10に記憶された教師データ32(図8参照)を選択する選択欄である。教師データ選択欄50cは、たとえば、プルダウン形式の選択欄である。なお、教師データ選択欄50cに表示される選択肢は、第1記憶部10に記憶されている。第1プロセッサ12は、第1記憶部10に記憶された教師データ32の名称を取得し、教師データ選択欄50cの選択肢として表示する。
【0043】
生成ボタン50dは、学習済モデル34を生成する処理を行う画面50に表示されるGUI(Graphical User Interface)の押しボタンである。生成ボタン50dが押下されることにより、データ処理装置2から入力情報33(図4参照)および教師データ32がサーバ1(図4参照)に送信され、サーバ1において学習済モデル34の生成処理が開始される。
【0044】
キャンセルボタン50eは、学習済モデル34を生成する処理を行う画面50に表示されるGUIの押しボタンである。キャンセルボタン50eが押下された場合、学習済モデル34の生成は行われず、学習済モデル34を生成する処理を行う画面50が閉じられる。
【0045】
ここで、学習済モデル34は、計測データ30の解析に適した学習済モデル34の生成に用いる学習用アルゴリズム40a(図6参照)を、教師データ32によって学習させることによって生成される。学習用アルゴリズム40aの選択には、専門的な知識が必要となる。そのため、熟練度の低いユーザの場合、計測データ30の解析に適した学習済モデル34を生成することが困難である。
【0046】
そこで、本実施形態では、学習済モデル34を生成する場合に、サーバ1は、解析対象である計測データ30に応じて、学習用アルゴリズム群40(図6参照)のうちから、適切な学習用アルゴリズム40aを選択する。
【0047】
なお、学習用アルゴリズム群40は、複数の学習用アルゴリズム40aを含む。本実施形態では、図6に示すように、学習用アルゴリズム群40は、計測データ30(図1参照)の種類33aと、計測データ30の解析の種類33bと、学習用アルゴリズム40aとを対応付けて、第1記憶部10(図2参照)に記憶されている。なお、学習用アルゴリズム群40は、計測データ30の種類33aと、計測データ30の解析の種類33bと、学習用アルゴリズム40aとを対応付けた状態で、予め第1記憶部10に記憶されている。また、本実施形態では、第1記憶部10は、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bごとに、複数の学習用アルゴリズム群40を予め記憶している。本実施形態では、第1記憶部10は、複数の学習用アルゴリズム群40を、プリセットとして記憶している。すなわち、第1記憶部10は、データ解析システム100の製造が完了した際に、複数の学習用アルゴリズム群40を予め記憶している。
【0048】
図7のマトリクス図60に示すように、学習用アルゴリズム群40は、複数の計測データ30の種類33a、および、複数の計測データ30の解析の種類33bから、任意の組み合わせで学習用アルゴリズム40aを組み合わせた状態で記憶されている。たとえば、計測データ30の種類33aが「b」、計測データ30の解析の種類33bが「α」の組み合わせに対して、学習用アルゴリズム40aは「B」が対応付けられている。したがって、操作者は、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bを選択することにより、複数の学習用アルゴリズム群40のうちから、適切な学習用アルゴリズム40aを選択することができる。なお、図7に示す例では、マトリクス図60において、計測データ30の種類33aと計測データ30の解析の種類33bとの全ての組み合わせにおいて、学習用アルゴリズム40aが対応付けられていない。しかしながら、第1記憶部10は、計測データ30の種類33aと計測データ30の解析の種類33bとの全ての組み合わせの各々に対応付けられた学習用アルゴリズム40aを記憶しておいてもよい。
【0049】
また、本実施形態では、予め記憶(プリセット)された学習用アルゴリズム40aに加えて、他の学習用アルゴリズム40aを追加することができる。具体的には、第1プロセッサ12(図2参照)は、予め記憶された複数の学習用アルゴリズム群40に対して、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと対応付けた他の学習用アルゴリズム40aの追加を受け付けるように構成されている。すなわち、サーバ1は、予め記憶された複数の学習用アルゴリズム群40に対して、他の学習用アルゴリズム40aを追加すること(プラグイン)が可能なように構成されている。
【0050】
次に、図8を参照して、第1プロセッサ12が、学習済モデル34を生成する処理について説明する。
【0051】
図8に示すように、入力受付部11は、データ処理装置2から、計測データ30(図1参照)の種類33aに関する情報と計測データ30の解析の種類33bに関する情報とを含む入力情報33の入力を受け付ける。入力受付部11は、入力情報33を、学習用アルゴリズム選択部12aおよび学習済モデル記憶制御部12dに対して出力する。
【0052】
また、入力受付部11は、教師データ32の情報32aの入力を受け付ける。入力受付部11は、教師データ32の情報32aを、学習済モデル生成部12bに対して出力する。
【0053】
学習用アルゴリズム選択部12aは、入力情報33に基づいて、複数の学習用アルゴリズム群40のうちから、学習に用いる学習用アルゴリズム40aを選択する。具体的には、学習用アルゴリズム選択部12aは、複数の学習用アルゴリズム群40のうち、計測データ30の種類33aに関する情報および計測データ30の解析の種類33bに関する情報に一致する学習用アルゴリズム40aを選択する。本実施形態では、学習用アルゴリズム選択部12aは、計測データ30の種類33aに関する情報および計測データ30の解析の種類33bに関する情報に一致する1つの学習用アルゴリズム40aを選択する。学習用アルゴリズム選択部12aは、選択した学習用アルゴリズム40aを、学習済モデル生成部12bに対して出力する。
【0054】
学習済モデル生成部12bは、教師データ32と、選択された学習用アルゴリズム40aと、に基づいて、学習済モデル34を生成する。本実施形態では、学習済モデル生成部12bは、教師データ32の情報32aに基づいて、第1記憶部10から教師データ32を読み込む。そして、学習済モデル生成部12bは、学習用アルゴリズム選択部12aから入力された学習用アルゴリズム40aと、第1記憶部10から読み込んだ教師データ32とに基づいて、学習済モデル34を生成する。また、学習済モデル生成部12bは、生成した学習済モデル34を、学習済モデル記憶制御部12dに対して出力する。
【0055】
学習済モデル記憶制御部12dは、生成された学習済モデル34と、計測データ30の種類33aと計測データ30の解析の種類33bとを対応付けて記憶する。本実施形態では、学習済モデル記憶制御部12dは、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと学習済モデル34とを対応付けた状態で、第1記憶部10に記憶する。
【0056】
(計測データの解析)
次に、図9図14を参照して、データ解析システム100(図1参照)が、計測データ30(図9参照)を解析する方法について説明する。
【0057】
図9に示すように、計測データ30を解析する方法は、サーバ1が、データ処理装置2から、計測データ30と、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bを含む入力情報33と、を取得する工程を備える。また、計測データ30を解析する方法は、学習済モデル34に基づいて計測データ30を解析し、解析結果31を取得する解析結果取得工程を備える。なお、解析結果31は、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bに応じて、様々な形式のデータであり得る。たとえば、解析結果31は、画像データであり得る。また、解析結果31は、数値データであり得る。
【0058】
図10に示す例は、操作者が、データ処理装置2(図9参照)において、計測データ30(図9参照)の解析処理を依頼する操作を行う画面51である。
【0059】
計測データ30の解析処理を依頼する操作を行う画面51は、表示部23(図3参照)に表示される。計測データ30の解析処理を依頼する操作を行う画面51には、第1選択欄51a、第2選択欄51b、計測データ選択欄51c、解析ボタン51d、および、キャンセルボタン51eが表示されている。
【0060】
第1選択欄51aは、計測データ30の種類33a(図9参照)が選択される選択欄である。第1選択欄51aは、たとえば、プルダウン形式の選択欄である。なお、第1選択欄51aに表示される選択肢は、第1記憶部10に記憶されている。第1プロセッサ12(図2参照)は、第1記憶部10に記憶されている計測データ30の種類33aを取得し、第1選択欄51aの選択肢として表示する。
【0061】
第2選択欄51bは、計測データ30の解析の種類33b(図9参照)が選択される選択欄である。第2選択欄51bは、たとえば、プルダウン形式の選択欄である。なお、第2選択欄51bに表示される選択肢は、第1記憶部10に記憶されている。第1プロセッサ12は、第1記憶部10に記憶されている計測データ30の解析の種類33bを取得し、第2選択欄51bの選択肢として表示する。
【0062】
計測データ選択欄51cは、計測データ30(図9参照)を選択する選択欄である。
【0063】
解析ボタン51dは、計測データ30の解析処理を依頼する操作を行う画面51に表示されるGUIの押しボタンである。解析ボタン51dが押下されることにより、データ処理装置2から入力情報33(図9参照)および計測データ30がサーバ1に送信され、サーバ1において学習済モデル34を用いた計測データ30の解析処理が開始される。
【0064】
キャンセルボタン51eは、計測データ30の解析処理を依頼する操作を行う画面51に表示されるGUIの押しボタンである。キャンセルボタン51eが押下された場合、サーバ1に対する計測データ30の送信、および、サーバ1における計測データ30の解析は行われず、計測データ30の解析処理を依頼する操作を行う画面51が閉じられる。
【0065】
ここで、本実施形態では、学習済モデル34(図2参照)を用いて計測データ30の解析を行う際に、データ処理プログラム41a(図11参照)も併せて用いることができる。データ処理プログラム41aは、学習済モデル34とは異なるデータ処理を行うプログラムである。具体的には、データ処理プログラム41aは、少なくとも、学習済モデル34によって解析を行う前の計測データ30の前処理を行うプログラム、および、学習済モデル34によって解析が行われた後のデータに対する後処理を行うプログラムのいずれかを含む。
【0066】
したがって、たとえば、データ処理プログラム41aが前処理を行うプログラムを含む場合、解析条件42を選択することにより、データ処理プログラム41aによる計測データ30に対する前処理が行われる。そして、前処理が行われた計測データ30が学習済モデル34に入力され、解析結果31(図8参照)が取得される。また、たとえば、データ処理プログラム41aが後処理を行うプログラムを含む場合、解析条件42を選択することにより、計測データ30が学習済モデル34に入力され、解析結果31(図8参照)が取得される。そして、解析結果31に対して、データ処理プログラム41aによる後処理が行われる。データ処理プログラム41aが前処理を行うプログラムおよび後処理を行うプログラムが含まれる場合には、計測データ30に対する前処理、および、解析結果31に対する後処理の両方が行われる。
【0067】
図11に示すように、本実施形態では、データ処理プログラム41aは、計測データ30(図9参照)の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと対応付けられた状態で、データ処理プログラム群41として、第1記憶部10(図2参照)に予め記憶されている。本実施形態では、第1記憶部10は、複数のデータ処理プログラム群41を予め記憶している。すなわち、第1記憶部10は、複数のデータ処理プログラム群41を、プリセットとして記憶している。すなわち、第1記憶部10は、データ解析システム100の製造が完了した際に、複数のデータ処理プログラム群41を予め記憶している。
【0068】
図12のマトリクス図61に示すように、データ処理プログラム群41は、複数の計測データ30の種類33a、および、複数の計測データ30の解析の種類33bから、任意の組み合わせでデータ処理プログラム41aを組み合わせた状態で記憶されている。たとえば、計測データ30の種類33aが「b」、計測データ30の解析の種類33bが「α」の組み合わせに対して、データ処理プログラム群41は「K」が対応付けられている。したがって、操作者は、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bを選択することにより、複数のデータ処理プログラム群41のうちから、適切なデータ処理プログラム41aを選択することができる。なお、図12に示す例では、マトリクス図61において、計測データ30の種類33aと計測データ30の解析の種類33bとの全ての組み合わせにおいて、データ処理プログラム41aが対応付けられていない。しかしながら、第1記憶部10は、計測データ30の種類33aと計測データ30の解析の種類33bとの全ての組み合わせの各々に対応付けられたデータ処理プログラム41aを記憶しておいてもよい。
【0069】
また、本実施形態では、予め記憶(プリセット)されたデータ処理プログラム41aに加えて、他のデータ処理プログラム41aを追加することができる。具体的には、第1プロセッサ12(図2参照)は、予め記憶されたデータ処理プログラム群41に対して、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと対応付けた他のデータ処理プログラム41aの追加を受け付けるように構成されている。すなわち、サーバ1は、予め記憶された複数のデータ処理プログラム群41に対して、他のデータ処理プログラム41aを追加すること(プラグイン)が可能なように構成されている。
【0070】
また、本実施形態では、解析結果取得部12c(図2参照)は、解析条件42(図13参照)に基づいて、計測データ30の解析を行い、解析結果31(図9参照)を取得するように構成されている。
【0071】
図13に示すように、解析条件42は、学習済モデル34と、データ処理プログラム41aと、を含む。具体的には、解析条件42は、学習済モデル34と、データ処理プログラム41aと、計測データ30(図9参照)の種類33aと、計測データ30の解析の種類33bとを対応付けられた状態で、第1記憶部10(図2参照)に記憶されている。
【0072】
次に、図14を参照して、第1プロセッサ12が解析結果31を取得する構成について説明する。
【0073】
図14に示すように、入力受付部11は、データ処理装置2から、入力情報33と、計測データ30との入力を受け付ける。入力受付部11は、入力情報33を、学習済モデル選択部12eに対して出力する。また、入力受付部11は、計測データ30を、解析結果取得部12cに対して出力する。
【0074】
学習済モデル選択部12eは、入力情報33に基づいて、学習済モデル34を選択する。具体的には、学習済モデル選択部12eは、計測データ30の種類33aの情報と、計測データ30の解析の種類33bの情報とに基づいて、計測データ30の解析に用いる学習済モデル34を選択する。本実施形態では、学習済モデル選択部12eは、計測データ30の種類33aの情報と、計測データ30の解析の種類33bの情報とに基づいて、1つの学習済モデル34を選択する。
【0075】
また、本実施形態では、学習済モデル選択部12eは、学習済モデル34を選択する際に、併せて、データ処理プログラム41aも選択する。すなわち、学習済モデル選択部12eは、学習済モデル34と、データ処理プログラム41aと、を含む解析条件42を選択する。学習済モデル選択部12eは、取得した学習済モデル34およびデータ処理プログラム41a(解析条件42)を、解析結果取得部12cに対して出力する。
【0076】
解析結果取得部12cは、学習済モデル34に基づいて計測データ30を解析し、解析結果31を取得する。本実施形態では、解析結果取得部12cは、学習済モデル生成部12bによって生成された学習済モデル34に基づいて計測データ30を解析し、解析結果31を取得する。具体的には、解析結果取得部12cは、学習済モデル選択部12eによって選択された学習済モデル34に計測データ30を入力し、解析結果31を取得する。言い換えると、解析結果取得部12cは、選択された解析条件42に基づいて、解析結果31を取得する。また、解析結果取得部12cは、解析結果31を取得する際に、学習済モデル34に応じて、データ処理プログラム41aによるデータ処理を行う。解析結果取得部12cは、取得した解析結果31を、データ処理装置2に対して出力する。
【0077】
データ処理装置2は、取得した解析結果31を、表示部23(図3参照)に表示する。
【0078】
(データ解析処理)
次に、図15を参照して、本実施形態によるデータ解析システム100(図1参照)が実行するデータ解析処理について説明する。
【0079】
ステップ101において、サーバ1(図1参照)は、計測データ30(図1参照)の種類33a(図6参照)と、計測データ30の解析の種類33b(図6参照)と、学習用アルゴリズム40a(図6参照)とを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群40(図6参照)を予め記憶する。
【0080】
ステップ102において、サーバ1は、学習済モデル34(図2参照)とは異なるデータ処理を行うデータ処理プログラム41a(図11参照)を計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと対応付けた複数のデータ処理プログラム群41(図11参照)を、予め記憶する。
【0081】
ステップ103において、データ解析システム100は、学習済モデル34を生成する。ステップ103の処理の詳細については、後述する。
【0082】
ステップ104において、データ解析システム100は、学習済モデル34に基づいて計測データ30を解析し、解析結果31(図9参照)を取得する。その後、処理は、終了する。なお、ステップ104の処理の詳細については、後述する。
【0083】
本実施形態では、ステップ101の処理、および、ステップ102の処理は、システム管理会社がデータ解析システム100を製造する際に行われる。また、ステップ103の処理、および、ステップ104の処理は、顧客の操作者がデータ解析システム100を利用する際に行われる。
【0084】
(学習済モデル生成処理)
次に、図16を参照して、データ解析システム100(図1参照)が学習済モデル34(図2参照)を生成する処理(図15におけるステップ103の処理)について説明する。なお、図16に示す処理は、学習済モデル34を生成する処理を行う画面50(図5参照)において、生成ボタン50d(図5参照)が押下された際に開始される。
【0085】
ステップ103aにおいて、データ処理装置2は、サーバ1に対して、教師データ32(図8参照)を送信する。
【0086】
ステップ103bにおいて、サーバ1は、教師データ32の入力を受け付ける。サーバ1は、受信した教師データ32を、第1記憶部10(図2参照)に記憶する。
【0087】
ステップ103cにおいて、データ処理装置2(図4参照)は、サーバ1(図4参照)に対して、入力情報33(図4参照)を送信する。
【0088】
ステップ103dにおいて、サーバ1は、入力情報33の入力を受け付ける。具体的には、サーバ1は、計測データ30の種類33a(図4参照)に関する情報と計測データ30の解析の種類33b(図4参照)に関する情報とを含む入力情報33の入力を受け付ける。
【0089】
ステップ103eにおいて、学習用アルゴリズム選択部12a(図8参照)は、入力情報33に基づいて、複数の学習用アルゴリズム群40(図8参照)のうちから、学習に用いる学習用アルゴリズム40a(図8参照)を選択する。すなわち、操作者が入力情報33を入力することにより、学習に適した学習用アルゴリズム40aが自動的に選択される。
【0090】
ステップ103fにおいて、データ処理装置2は、学習済モデル34の生成を開始する制御信号をサーバ1に対して送信する。その後、データ処理装置2における処理は、終了する。なお、ステップ103fの処理が行われる際には、第2プロセッサ21(図3参照)は、表示部23(図3参照)において、ステップ103eにおいて選択された学習用アルゴリズム40aを表示する。これにより、ユーザは、選択された学習用アルゴリズム40aを確認したうえで、学習済モデル34の生成を開始する操作を行うことができる。
【0091】
ステップ103gにおいて、サーバ1は、学習済モデル34の生成を開始する制御信号を受信したか否かを判定する。学習済モデル34の生成を開始する制御信号を受信していない場合、ステップ103gの処理を繰り返す。学習済モデル34の生成を開始する御信号を受信した場合、処理は、ステップ103hへ進む。
【0092】
ステップ103hにおいて、学習済モデル生成部12b(図8参照)は、教師データ32と、選択された学習用アルゴリズム40aと、に基づいて、学習済モデル34を生成する。
【0093】
ステップ103iにおいて、学習済モデル記憶制御部12dは、計測データ30の種類33aと、計測データ30の解析の種類33bと、学習済モデル34とを対応付けて、第1記憶部10(図8参照)に記憶する。その後、処理は、ステップ104(図15参照)の処理へ進み、学習済モデル34の生成処理は、終了する。
【0094】
(計測データ解析処理)
次に、図17を参照して、データ解析システム100(図1参照)が、計測データ30(図14参照)を解析し、解析結果31(図14参照)を取得する処理(図15に示すステップ104の処理)について説明する。なお、図17に示す処理は、計測データ30の解析処理を依頼する操作を行う画面51(図10参照)において、解析ボタン51d(図10参照)が押下された際に開始される。
【0095】
ステップ104aにおいて、データ処理装置2(図9参照)は、サーバ1に対して、入力情報33(図9参照)を送信する。
【0096】
ステップ104bにおいて、データ処理装置2は、計測データ30をサーバ1(図9参照)に対して送信する。なお、ステップ104aの処理と、ステップ104bの処理とは、どちらが先に行われてもよい。
【0097】
ステップ104cにおいて、サーバ1は、計測データ30を受信する。すなわち、サーバ1は、計測装置3によって取得された計測データ30を受け付ける。なお、ステップ104cの処理は、ステップ104aの処理が行われた後であれば、ステップ104bの処理よりも先に行われてもよい。
【0098】
ステップ104dにおいて、サーバ1は、入力情報33を受信する。すなわち、サーバ1は、計測データ30の種類33a(図9参照)の関する情報と、計測データ30の解析の種類33b(図9参照)に関する情報とを受け付ける。言い換えると、サーバ1は、解析条件42(図13参照)を選択する操作入力を受け付ける。なお、ステップ104dの処理は、ステップ104bの処理が行われた後であれば、ステップ104cの処理よりも先に行われてもよい。
【0099】
ステップ104eにおいて、学習済モデル選択部12e(図14参照)は、入力情報33に基づいて、学習済モデル34(図14参照)を選択する。なお、本実施形態では、ステップ104eにおいて、学習済モデル選択部12eは、入力情報33に基づいて、学習済モデル34とともに、データ処理プログラム41a(図14参照)を選択する。すなわち、学習済モデル選択部12eは、入力情報33に基づいて、解析条件42を選択する。したがって、操作者が入力情報33を入力することにより、計測データ30の解析に適した解析条件42が自動的に選択される。
【0100】
ステップ104fにおいて、データ処理装置2は、サーバ1に対して、計測データ30の解析を開始する制御信号を送信する。なお、ステップ104fの処理が行われる際には、第2プロセッサ21(図3参照)は、表示部23(図3参照)において、ステップ104eにおいて選択された解析条件42を表示する。これにより、ユーザは、選択された解析条件42を確認したうえで、計測データ30の解析を開始する操作を行うことができる。
【0101】
ステップ104gにおいて、第1プロセッサ12(図14参照)は、計測データ30の解析を開始する制御信号を受信したか否かを判定する。計測データ30の解析を開始する制御信号を受信していない場合、ステップ104gの処理を繰り返す。計測データ30の解析を開始する制御信号を受信した場合、処理は、ステップ104hへ進む。
【0102】
ステップ104hにおいて、解析結果取得部12c(図14参照)は、学習済モデル34に基づいて計測データ30を解析し、解析結果31を取得する。本実施形態では、解析結果取得部12cは、学習済モデル選択部12eによって選択された学習済モデル34に計測データ30を入力し、解析結果31を取得する。すなわち、解析結果取得部12cは、学習済モデル選択部12eによって選択された解析条件42に基づいて、解析結果31を取得する。
【0103】
ステップ104iにおいて、第1プロセッサ12は、データ処理装置2に対して、解析結果31を送信する。その後、サーバ1による解析結果31を取得する処理は、終了する。
【0104】
ステップ104jにおいて、データ処理装置2は、解析結果31を取得する。
【0105】
ステップ104kにおいて、データ処理装置2(第2プロセッサ21)は、解析結果31を、表示部23(図3参照)に表示する。その後、処理は、終了する。
【0106】
(学習用アルゴリズム追加処理)
次に、図18を参照して、サーバ1(図1参照)が学習用アルゴリズム40a(図6参照)を追加する処理について説明する。
【0107】
ステップ110において、第1プロセッサ12(図2参照)は、予め記憶された複数の学習用アルゴリズム群40(図6参照)に対して、計測データ30(図1参照)の種類33a(図6参照)および計測データ30の解析の種類33b(図6参照)と対応付けた他の学習用アルゴリズム40aの追加を受け付ける。
【0108】
ステップ111において、第1プロセッサ12は、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと対応付けた他の学習用アルゴリズム40aを、第1記憶部10(図2参照)に記憶する。その後、処理は、終了する。なお、ステップ111において記憶する学習用アルゴリズム40aは、既に学習用アルゴリズム群40として記憶されている学習用アルゴリズム40aとは、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bの対応付けが異なる学習用アルゴリズム40aである。なお、学習用アルゴリズム40aの種類が同一であっても、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bの少なくともいずれかが異なっていれば、学習用アルゴリズム群40に追加することができる。
【0109】
(データ処理プログラム追加処理)
次に、図19を参照して、サーバ1(図1参照)がデータ処理プログラム41a(図11参照)を追加する処理について説明する。
【0110】
ステップ120において、第1プロセッサ12(図2参照)は、予め記憶されたデータ処理プログラム群41(図11参照)に対して、計測データ30(図1参照)の種類33a(図11参照)および計測データ30の解析の種類33b(図11参照)と対応付けた他のデータ処理プログラム41aの追加を受け付ける。
【0111】
ステップ121において、第1プロセッサ12は、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと対応付けた他のデータ処理プログラム41aを、第1記憶部10(図2参照)に記憶する。その後、処理は、終了する。なお、ステップ121において記憶するデータ処理プログラム41aは、既にデータ処理プログラム群41として記憶されているデータ処理プログラム41aとは、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bの対応付けが異なるデータ処理プログラム41aである。なお、データ処理プログラム41aの種類が同一であっても、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bの少なくともいずれかが異なっていれば、データ処理プログラム群41に追加することができる。
【0112】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0113】
上記実施形態では、データ解析方法は、システム管理会社と、計測装置3から取得した計測データ30の解析結果31の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析方法であって、計測データ30の種類33aと、計測データ30の解析の種類33bと、学習用アルゴリズム40aとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群40を予め記憶する記憶工程と、教師データ32の入力を受け付ける教師データ受付工程と、計測データ30の種類33aに関する情報と計測データ30の解析の種類33bに関する情報とを含む入力情報33の入力を受け付ける入力情報受付工程と、入力情報33に基づいて、複数の学習用アルゴリズム群40のうちから、学習に用いる学習用アルゴリズム40aを選択する学習用アルゴリズム選択工程と、教師データ32と、選択された学習用アルゴリズム40aと、に基づいて、学習済モデル34を生成する学習済モデル生成工程と、学習済モデル34に基づいて計測データ30を解析し、解析結果31を取得する解析結果取得工程と、を備える。
【0114】
これにより、ユーザが、計測データ30の種類33aに関する情報および計測データ30の解析の種類33bに関する情報を入力するだけで、複数の学習用アルゴリズム群40のうちから、計測データ30の解析に用いる学習済モデル34に適した学習用アルゴリズム40aが選択される。したがって、ユーザの熟練度が低い場合でも、外部委託することなく学習済モデル34を容易に生成することができる。また、外部委託することなく学習済モデル34を生成することが可能となるので、学習済モデル34の生成に要する時間を短縮することができる。これらの結果、熟練度が低いユーザであっても、学習済モデル34を容易に生成することが可能で、かつ、学習済モデル34を用いた計測データ30の解析にかかる時間を短縮することが可能なデータ解析方法を提供することができる。
【0115】
また、上記実施形態では、データ解析システム100は、システム管理会社と、計測装置3から取得した計測データ30の解析結果31の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析を行うためのデータ解析システムであって、計測データ30の解析を行うための学習済モデル34を生成するサーバ1と、サーバ1に対して計測データ30の解析を依頼するデータ処理装置2と、を備え、サーバ1は、計測データ30の種類33aと、計測データ30の解析の種類33bと、学習用アルゴリズム40aとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群40を予め記憶した第1記憶部10と、計測データ30の種類33aに関する情報と計測データ30の解析の種類33bに関する情報とを含む入力情報33の入力と、教師データ32の入力とを受け付ける入力受付部11と、入力情報33に基づいて、複数の学習用アルゴリズム群40のうちから、学習に用いる学習用アルゴリズム40aを決定する学習用アルゴリズム選択部12aと、教師データ32と、選択された学習用アルゴリズム40aと、に基づいて、学習済モデル34を生成する学習済モデル生成部12bと、学習済モデル生成部12bによって生成された学習済モデル34に基づいて計測データ30を解析し、解析結果31を取得する解析結果取得部12cと、を備える。
【0116】
これにより、上記データ解析方法と同様に、熟練度が低いユーザであっても、学習済モデル34を容易に生成することが可能で、かつ、学習済モデル34を用いた計測データ30の解析にかかる時間を短縮することが可能なデータ解析システム100を提供することができる。
【0117】
また、上記実施形態では、データ解析システム用サーバ1は、システム管理会社と、計測装置3から取得した計測データ30の解析結果31の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析を行うためのデータ解析システム用サーバであって、計測データ30の種類33aと、計測データ30の解析の種類33bと、学習用アルゴリズム40aとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群40を予め記憶した第1記憶部10と、計測データ30の種類33aに関する情報と計測データ30の解析の種類33bに関する情報とを含む入力情報33の入力と、教師データ32の入力とを受け付ける入力受付部11と、入力情報33に基づいて、複数の学習用アルゴリズム群40のうちから、学習に用いる学習用アルゴリズム40aを決定する学習用アルゴリズム選択部12aと、教師データ32と、選択された学習用アルゴリズム40aと、に基づいて、学習済モデル34を生成する学習済モデル生成部12bと、学習済モデル生成部12bによって生成された学習済モデル34に基づいて計測データ30を解析し、解析結果31を取得する解析結果取得部12cと、を備える。
【0118】
これにより、上記データ解析方法と同様に、熟練度が低いユーザであっても、学習済モデル34を容易に生成することが可能で、かつ、学習済モデル34を用いた計測データ30の解析にかかる時間を短縮することが可能なデータ解析システム用サーバ1を提供することができる。
【0119】
また、上記実施形態では、以下のように構成したことによって、下記のような更なる効果が得られる。
【0120】
すなわち、本実施形態では、上記のように、学習用アルゴリズム選択工程において、複数の学習用アルゴリズム群40のうち、計測データ30の種類33aに関する情報および計測データ30の解析の種類33bに関する情報に一致する学習用アルゴリズム40aを選択する。これにより、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bが一致する学習用アルゴリズム40aが、複数の学習用アルゴリズム群40のうちから選択されるので、ユーザが学習用アルゴリズム40aの知識に乏しい場合でも、計測データ30の解析に用いる学習済モデル34の作成に適した学習用アルゴリズム40aを用いて、学習済モデル34を容易に作成することができる。その結果、熟練度の低いユーザであっても、計測データ30の解析に適した学習済モデル34を容易に生成することができる。
【0121】
また、本実施形態では、上記のように、学習済モデル生成工程において生成された学習済モデル34と、入力情報受付工程において受け付けた計測データ30の種類33aと計測データ30の解析の種類33bとを対応付けて記憶する学習済モデル記憶工程と、計測データ30の種類33aの情報と、計測データ30の解析の種類33bの情報と、計測装置3によって取得された計測データ30と、を受け付ける解析受付工程と、解析受付工程において受け付けた計測データ30の種類33aの情報と、計測データ30の解析の種類33bの情報とに基づいて、計測データ30の解析に用いる学習済モデル34を選択する学習済モデル選択工程とを、さらに備え、解析結果取得工程において、学習済モデル選択工程において選択された学習済モデル34に計測データ30を入力し、解析結果31を取得する。これにより、生成済みの学習済モデル34が、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと対応付けて記憶されているので、生成済みの学習済モデル34を用いて計測データ30の解析を行う際に、計測データ30の種類33aの情報および計測データ30の解析の種類33bの情報に基づいて、計測データ30の解析に適した学習済モデル34を、容易に選択することができる。その結果、熟練度の低いユーザであっても、生成済みの学習済モデル34によって計測データ30の解析を容易に行うことが可能となるので、ユーザの利便性(ユーザビリティ)を向上させることができる。
【0122】
また、本実施形態では、上記のように、学習済モデル34とは異なるデータ処理を行うデータ処理プログラム41aを計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと対応付けた複数のデータ処理プログラム群41を、予め記憶するデータ処理プログラム記憶工程をさらに備え、解析受付工程において、学習済モデル34と、データ処理プログラム41aと、を含む解析条件42を選択する操作入力をさらに受け付け、解析結果取得工程において、選択された解析条件42に基づいて、解析結果31を取得する。これにより、解析条件42において、学習済モデル34とともに、データ処理プログラム41aが含まれるので、たとえば、学習済モデル34による解析に必要な処理を行うためのデータ処理プログラム41aによって、計測データ30の解析を行うことができる。その結果、学習済モデル34のみを用いて計測データ30の解析を行う構成と比較して、計測データ30の解析結果31の精度を向上させることができる。
【0123】
また、本実施形態では、上記のように、予め記憶されたデータ処理プログラム群41に対して、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと対応付けた他のデータ処理プログラム41aの追加を受け付けるデータ処理プログラム追加受付工程をさらに備える。これにより、予め記憶されたデータ処理プログラム41a以外のデータ処理プログラム41aを用いて解析を行うことをユーザが所望した場合に、たとえば、システム全体を更新(アップデート)する構成と比較して、データ処理プログラム41aを容易に追加することができる。その結果、ユーザが所望するデータ処理プログラム41aを容易に追加することが可能となるので、計測データ30の解析におけるデータ処理プログラム41aの機能を容易に拡張することができる。
【0124】
また、本実施形態では、上記のように、予め記憶された複数の学習用アルゴリズム群40に対して、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと対応付けた他の学習用アルゴリズム40aの追加を受け付ける学習用アルゴリズム追加受付工程をさらに備える。これにより、予め記憶された学習用アルゴリズム40a以外の学習用アルゴリズム40aを用いて学習済モデル34を生成することをユーザが所望した場合に、システム全体を更新(アップデート)する構成と比較して、学習用アルゴリズム40aを容易に追加することができる。その結果、ユーザが所望する学習用アルゴリズム40aを容易に追加することが可能となるので、計測データ30の解析に適した学習済モデル34を生成するための機能を容易に拡張することができる。
【0125】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0126】
たとえば、上記実施形態では、データ解析システム100が、サーバ1によって計測データ30の解析を行う構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図20に示す変形例によるデータ解析システム200のように、サーバ1以外で計測データ30の解析を行ってもよい。図20に示す変形例によるデータ解析システム200は、計測装置データ処理装置4を備える点で、上記実施形態によるデータ解析システム100とは異なる。
【0127】
計測装置データ処理装置4は、計測装置3の制御を行うように構成されている。また、計測装置データ処理装置4は、サーバ1と接続されている。また、計測装置データ処理装置4は、計測データ30の解析を行うように構成されている。
【0128】
図20に示すように、変形例による計測装置データ処理装置4は、サーバ1に対して、入力情報33を送信するように構成されている。計測装置データ処理装置4から入力情報33を送信されたサーバ1は、解析条件42を選択する。サーバ1が解析条件42を選択する構成は、上記実施形態による構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、サーバ1は、選択した解析条件42を、計測装置データ処理装置4に対して送信する。
【0129】
解析条件42を受信した計測装置データ処理装置4は、解析条件42に基づいて計測データ30の解析を行い、解析結果31を取得する。また、計測装置データ処理装置4は、取得した解析結果31を、データ処理装置2に対して送信する。これにより、データ処理装置2において、解析結果31を表示することができる。なお、計測装置データ処理装置4が解析結果31を取得する構成は、上記実施形態による解析結果取得部12cが解析結果31を取得する構成と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0130】
また、上記実施形態では、学習用アルゴリズム選択部12aが、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bに一致する1つの学習用アルゴリズム40aを選択する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、学習用アルゴリズム選択部12aは、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bに基づいて、学習用アルゴリズム群40のうちから、候補となる複数の学習用アルゴリズム40aを選択するように構成されていてもよい。このように構成すれば、候補となる複数の学習用アルゴリズム40aを表示部23に表示させることができる。その結果、複数の学習用アルゴリズム40aを操作者が選択することが可能になるので、学習用アルゴリズム40aの選択の自由度を向上させることができる。
【0131】
また、上記実施形態では、学習済モデル選択部12eが、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bに基づいて、1つの学習済モデル34を選択する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、学習済モデル選択部12eは、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bに基づいて、候補となる複数の学習済モデル34を選択するように構成されていてもよい。このように構成すれば、候補となる複数の学習済モデル34を表示部23に表示させることが可能になるので、学習済モデル34の選択の自由度を向上させることができる。
【0132】
また、上記実施形態では、第1記憶部10が、データ処理プログラム群41を予め記憶している構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。第1記憶部10は、データ処理プログラム群41を予め記憶していなくてもよい。この場合、操作者が計測データ30の解析を行う際に、データ処理プログラム41aを入力すればよい。しかしながら、操作者が計測データ30の解析を行うたびにデータ処理プログラム41aの入力を行う場合、操作が煩雑になり、操作者の負担が増加する。したがって、第1記憶部10は、データ処理プログラム群41を予め記憶しておくことが好ましい。
【0133】
また、上記実施形態では、サーバ1が、データ処理プログラム群41に対して、データ処理プログラム41aを追加可能に構成される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、サーバ1は、データ処理プログラム群41に対して、データ処理プログラム41aを追加可能に構成されていなくてもよい。しかしながら、サーバ1がデータ処理プログラム群41に対して、データ処理プログラム41aを追加可能に構成されていない場合、操作者が所望するデータ処理プログラム41aを容易に追加することが困難になり、ユーザの利便性(ユーザビリティ)が低下する。したがって、サーバ1は、データ処理プログラム群41に対して、データ処理プログラム41aを追加可能に構成されていることが好ましい。
【0134】
また、上記実施形態では、第1プロセッサ12が、予め記憶された学習用アルゴリズム群40に対して、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと対応付けた他の学習用アルゴリズム40aの追加を受け付ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1プロセッサ12は、計測データ30の種類33aの入力、計測データ30の解析の種類33bの入力と、他の学習用アルゴリズム40aの入力とを、それぞれ個別に受け付けてもよい。この場合、第1プロセッサ12は、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと他の学習用アルゴリズム40aとを対応付けた上で、第1記憶部10に記憶するように構成されていればよい。
【0135】
また、上記実施形態では、サーバ1が、学習用アルゴリズム群40に対して、学習用アルゴリズム40aを追加可能に構成される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、サーバ1は、学習用アルゴリズム群40に対して、学習用アルゴリズム40aを追加可能に構成されていなくてもよい。しかしながら、サーバ1が学習用アルゴリズム群40に対して学習用アルゴリズム40aを追加可能に構成されていない場合、操作者が所望するデータ処理プログラム41aを容易に追加することが困難になり、ユーザの利便性(ユーザビリティ)が低下する。したがって、サーバ1は、学習用アルゴリズム群40に対して、学習用アルゴリズム40aを追加可能に構成されていることが好ましい。
【0136】
また、上記実施形態では、第1プロセッサ12が、予め記憶されたデータ処理プログラム群41に対して、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと対応付けた他のデータ処理プログラム41aの追加を受け付ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1プロセッサ12は、計測データ30の種類33aの入力、計測データ30の解析の種類33bの入力と、他のデータ処理プログラム41aの入力とを、それぞれ個別に受け付けるように構成されていてもよい。この場合、第1プロセッサ12は、計測データ30の種類33aおよび計測データ30の解析の種類33bと他のデータ処理プログラム41aとを対応付けたうえで、第1記憶部10に記憶するように構成されていればよい。
【0137】
また、上記実施形態では、第1プロセッサ12が、入力情報33と異なるタイミングで教師データ32の入力を受け付け、第1記憶部10に記憶する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、教師データ32は、入力情報33とともにサーバ1に入力されてもよい。すなわち、第1プロセッサ12は、入力情報33とともに入力された教師データ32に基づいて、学習済モデル34を生成するように構成されていてもよい。
【0138】
また、上記実施形態では、説明の便宜上、データ解析処理、学習済モデル34を生成する処理、計測データ30の解析結果31を取得する処理、学習用アルゴリズム40aを追加する処理、および、データ処理プログラム41aを追加する処理を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
【0139】
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0140】
(項目1)
システム管理会社と、計測装置から取得した計測データの解析結果の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析方法であって、
前記計測データの種類と、前記計測データの解析の種類と、学習用アルゴリズムとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群を予め記憶する記憶工程と、
教師データの入力を受け付ける教師データ受付工程と、
前記計測データの種類に関する情報と前記計測データの解析の種類に関する情報とを含む入力情報の入力を受け付ける入力情報受付工程と、
前記入力情報に基づいて、前記複数の学習用アルゴリズム群のうちから、学習に用いる前記学習用アルゴリズムを選択する学習用アルゴリズム選択工程と、
前記教師データと、決定された前記学習用アルゴリズムと、に基づいて、学習済モデルを生成する学習済モデル生成工程と、
前記学習済モデルに基づいて前記計測データを解析し、前記解析結果を取得する解析結果取得工程と、を備える、データ解析方法。
【0141】
(項目2)
前記学習用アルゴリズム選択工程において、前記複数の学習用アルゴリズム群のうち、前記計測データの種類に関する情報および前記計測データの解析の種類に関する情報に一致する前記学習用アルゴリズムを選択する、項目1に記載のデータ解析方法。
【0142】
(項目3)
前記学習済モデル生成工程において生成された前記学習済モデルと、前記入力情報受付工程において受け付けた前記計測データの種類と前記計測データの解析の種類とを対応付けて記憶する学習済モデル記憶工程と、
前記計測データの種類の情報と、前記計測データの解析の種類の情報と、前記計測装置によって取得された前記計測データと、を受け付ける解析受付工程と、
前記解析受付工程において受け付けた前記計測データの種類の情報と、前記計測データの解析の種類の情報とに基づいて、前記計測データの解析に用いる前記学習済モデルを選択する学習済モデル選択工程とを、さらに備え、
前記解析結果取得工程において、前記学習済モデル選択工程において選択された前記学習済モデルに前記計測データを入力し、前記解析結果を取得する、項目2に記載のデータ解析方法。
【0143】
(項目4)
前記学習済モデルとは異なるデータ処理を行うデータ処理プログラムを前記計測データの種類および前記計測データの解析の種類と対応付けた複数のデータ処理プログラム群を、予め記憶するデータ処理プログラム記憶工程をさらに備え、
前記解析受付工程において、前記学習済モデルと、前記データ処理プログラムと、を含む解析条件を選択する操作入力をさらに受け付け、
前記解析結果取得工程において、選択された前記解析条件に基づいて、前記解析結果を取得する、項目3に記載のデータ解析方法。
【0144】
(項目5)
予め記憶された前記データ処理プログラム群に対して、前記計測データの種類および前記計測データの解析の種類と対応付けた他の前記データ処理プログラムの追加を受け付けるデータ処理プログラム追加受付工程をさらに備える、項目4に記載のデータ解析方法。
【0145】
(項目6)
予め記憶された前記複数の学習用アルゴリズム群に対して、前記計測データの種類および前記計測データの解析の種類と対応付けた他の前記学習用アルゴリズムの追加を受け付ける学習用アルゴリズム追加受付工程をさらに備える、項目1に記載のデータ解析方法。
【0146】
(項目7)
システム管理会社と、計測装置から取得した計測データの解析結果の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析を行うためのデータ解析システムであって、
前記計測データの解析を行うための学習済モデルを生成するサーバと、
前記サーバに対して前記計測データの解析を依頼するデータ処理装置と、を備え、
前記サーバは、
前記計測データの種類と、前記計測データの解析の種類と、学習用アルゴリズムとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群を予め記憶した記憶部と、
前記計測データの種類に関する情報と前記計測データの解析の種類に関する情報とを含む入力情報の入力と、教師データの入力とを受け付ける入力受付部と、
前記入力情報に基づいて、前記複数の学習用アルゴリズム群のうちから、学習に用いる前記学習用アルゴリズムを決定する学習用アルゴリズム選択部と、
前記教師データと、決定された前記学習用アルゴリズムと、に基づいて、前記学習済モデルを生成する学習済モデル生成部と、
前記学習済モデル生成部によって生成された前記学習済モデルに基づいて前記計測データを解析し、前記解析結果を取得する解析結果取得部と、を備える、データ解析システム。
【0147】
(項目8)
システム管理会社と、計測装置から取得した計測データの解析結果の取得を所望する顧客との間で行われるデータ解析を行うためのデータ解析システム用サーバであって、
前記計測データの種類と、前記計測データの解析の種類と、学習用アルゴリズムとを対応付けた複数の学習用アルゴリズム群を予め記憶した記憶部と、
前記計測データの種類に関する情報と前記計測データの解析の種類に関する情報とを含む入力情報の入力と、教師データの入力とを受け付ける入力受付部と、
前記入力情報に基づいて、前記複数の学習用アルゴリズム群のうちから、学習に用いる前記学習用アルゴリズムを決定する学習用アルゴリズム選択部と、
前記教師データと、決定された前記学習用アルゴリズムと、に基づいて、学習済モデルを生成する学習済モデル生成部と、
前記学習済モデル生成部によって生成された前記学習済モデルに基づいて前記計測データを解析し、前記解析結果を取得する解析結果取得部と、を備える、データ解析システム用サーバ。
【符号の説明】
【0148】
1 サーバ(データ解析システム用サーバ)
2 データ処理装置
3 計測装置
10 第1記憶部(記憶部)
11 入力受付部
12a 学習用アルゴリズム選択部
12b 学習済モデル生成部
12c 解析結果取得部
30 計測データ
31 解析結果
32 教師データ
33 入力情報
33a 計測データの種類
33b 計測データの解析の種類
34 学習済モデル
40 学習用アルゴリズム群
40a 学習用アルゴリズム
41 データ処理プログラム群
41a データ処理プログラム
42 解析条件
100、200 データ解析システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20