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特開2023-184296売上実績計上装置、売上実績計上方法および売上実績計上プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184296
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】売上実績計上装置、売上実績計上方法および売上実績計上プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20230101AFI20231221BHJP
【FI】
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098364
(22)【出願日】2022-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西橋 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA20
(57)【要約】
【課題】コイルセンターにおいて材料費および歩留の各々を分けて管理することができる売上実績計上装置、売上実績計上方法および売上実績計上プログラムを提供する。
【解決手段】本実施形態の売上実績計上装置であって、加工後の商品毎の質量と、加工後の商品毎の員数と、に基づいて、各商品を合算した製品計算質量を算出し、購入価格と、製品計算質量と、に基づいて、製品計算質量における素材費を算出し、購入価格と、加工後の所定の商品における員数と、加工後の所定の商品における1枚当たりの計算質量と、に基づいて、加工後の商品の在庫評価単価を算出し、加工後の在庫評価単価と、素材費と、に基づいて、所定の商品の歩留単価を算出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える売上実績計上装置であって、
商品毎に、少なくとも資産数量、単価および購入価格を対応付けた仕入情報と、
加工後の商品毎に、少なくとも員数および資産数量を対応付けた加工受入情報と、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
前記加工後の商品毎の質量と、前記加工後の商品毎の員数と、に基づいて、各商品を合算した製品計算質量を算出する製品計算質量算出部と、
前記購入価格と、前記製品計算質量と、に基づいて、前記製品計算質量における素材費を算出する素材費算出部と、
前記購入価格と、前記加工後の所定の商品における員数と、前記加工後の所定の商品における1枚当たりの計算質量と、に基づいて、加工後の商品の在庫評価単価を算出する在庫評価単価算出部と、
前記加工後の在庫評価単価と、前記素材費と、に基づいて、前記所定の商品の歩留単価を算出する歩留単価算出部と、
を備えること、
を特徴とする売上実績計上装置。
【請求項2】
請求項1に記載の売上実績計上装置であって、
前記制御部は、
前記素材費と、前記仕入情報に基づく加工前の母材素材費単価と、に基づいて、薄引原価差異単価を算出する薄引原価差異単価算出部をさらに備える、
売上実績計上装置。
【請求項3】
請求項2に記載の売上実績計上装置であって、
外部から入力される指定商品の指定員数に基づいて、少なくとも前記指定商品の前記歩留単価、前記薄引原価差異単価、前記指定員数に応じた原価金額、および前記指定員数に応じた資産数量を一覧表にした売上実績一覧表を生成して外部へ出力する売上実績一覧表処理部をさらに備える、
売上実績計上装置。
【請求項4】
請求項3に記載の売上実績計上装置であって、
商品毎に、少なくとも前記歩留単価および前記薄引原価差異単価を対応付けた在庫一覧表を生成して外部へ出力する在庫一覧表処理部をさらに備える、
売上実績計上装置。
【請求項5】
請求項1に記載の売上実績計上装置であって、
前記製品計算質量算出部は、
加工前の母材を加工することによって生ずる複数の商品の各々の質量を集計することによって前記製品計算質量を算出する、
売上実績計上装置。
【請求項6】
請求項1に記載の売上実績計上装置であって、
前記在庫評価単価算出部は、
加工前の母材の在庫評価単価と、販売する商品の員数と、に基づいて、前記加工後の在庫評価単価を算出する、
売上実績計上装置。
【請求項7】
制御部を備える売上実績計上装置で実行される売上実績計上方法であって、
商品毎に、少なくとも資産数量、単価および購入価格を対応付けた仕入情報と、
加工後の商品毎に、少なくとも員数および資産数量を対応付けた加工受入情報と、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行される、
前記加工後の商品毎の質量と、前記加工後の商品毎の員数と、に基づいて、各商品を合算した製品計算質量を算出する製品計算質量算出ステップと、
前記購入価格と、前記製品計算質量と、に基づいて、前記製品計算質量における素材費を算出する素材費算出ステップと、
前記購入価格と、前記加工後の所定の商品における員数と、前記加工後の所定の商品における1枚当たりの計算質量と、に基づいて、加工後の商品の在庫評価単価を算出する在庫評価単価算出ステップと、
前記加工後の在庫評価単価と、前記素材費と、に基づいて、前記所定の商品の歩留単価を算出する歩留単価算出ステップと、
を含むこと、
を特徴とする売上実績計上方法。
【請求項8】
制御部を備える売上実績計上装置に実行させるための売上実績計上プログラムであって、
商品毎に、少なくとも資産数量、単価および購入価格を対応付けた仕入情報と、
加工後の商品毎に、少なくとも員数および資産数量を対応付けた加工受入情報と、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行されるための、
前記加工後の商品毎の質量と、前記加工後の商品毎の員数と、に基づいて、各商品を合算した製品計算質量を算出する製品計算質量算出ステップと、
前記購入価格と、前記製品計算質量と、に基づいて、前記製品計算質量における素材費を算出する素材費算出ステップと、
前記購入価格と、前記加工後の所定の商品における員数と、前記加工後の所定の商品における1枚当たりの計算質量と、に基づいて、加工後の商品の在庫評価単価を算出する在庫評価単価算出ステップと、
前記加工後の在庫評価単価と、前記素材費と、に基づいて、前記所定の商品の歩留単価を算出する歩留単価算出ステップと、
を含むこと、
を特徴とする売上実績計上プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、売上実績計上装置、売上実績計上方法および売上実績計上プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、鉄鋼業界における手配工程管理装置に関し、受注に応じてかける材料手配、移動手配および加工手配の各手配工程を管理する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-61552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、鉄鋼業界で用いられるコイルセンターにおける変動費は、基本的にコイルの材料費である。この材料費は、内訳として素材費、歩留および薄引原価差異単価の各々に分類することができる。
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1では、素材費および歩留の各々を分けて管理していないため、事業会社として改善していくべき歩留分を切り出して費用分析を行うことができなかった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コイルセンターにおいて材料費および歩留の各々を分けて管理することができる売上実績計上装置、売上実績計上方法および売上実績計上プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る売上実績計上装置は、制御部を備える売上実績計上装置であって、商品毎に、少なくとも資産数量、単価および購入価格を対応付けた仕入情報と、加工後の商品毎に、少なくとも員数および資産数量を対応付けた加工受入情報と、にアクセス可能であり、前記制御部は、前記加工後の商品毎の質量と、前記加工後の商品毎の員数と、に基づいて、各商品を合算した製品計算質量を算出する製品計算質量算出部と、前記購入価格と、前記製品計算質量と、に基づいて、前記製品計算質量における素材費を算出する素材費算出部と、前記購入価格と、前記加工後の所定の商品における員数と、前記加工後の所定の商品における1枚当たりの計算質量と、に基づいて、加工後の商品の在庫評価単価を算出する在庫評価単価算出部と、前記加工後の在庫評価単価と、前記素材費と、に基づいて、前記所定の商品の歩留単価を算出する歩留単価算出部と、を備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る売上実績計上方法は、制御部を備える売上実績計上装置で実行される売上実績計上方法であって、商品毎に、少なくとも資産数量、単価および購入価格を対応付けた仕入情報と、加工後の商品毎に、少なくとも員数および資産数量を対応付けた加工受入情報と、にアクセス可能であり、前記制御部で実行される、前記加工後の商品毎の質量と、前記加工後の商品毎の員数と、に基づいて、各商品を合算した製品計算質量を算出する製品計算質量算出ステップと、前記購入価格と、前記製品計算質量と、に基づいて、前記製品計算質量における素材費を算出する素材費算出ステップと、前記購入価格と、前記加工後の所定の商品における員数と、前記加工後の所定の商品における1枚当たりの計算質量と、に基づいて、加工後の商品の在庫評価単価を算出する在庫評価単価算出ステップと、前記加工後の在庫評価単価と、前記素材費と、に基づいて、前記所定の商品の歩留単価を算出する歩留単価算出ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る売上実績計上プログラムは、制御部を備える売上実績計上装置に実行させるための売上実績計上プログラムであって、商品毎に、少なくとも資産数量、単価および購入価格を対応付けた仕入情報と、加工後の商品毎に、少なくとも員数および資産数量を対応付けた加工受入情報と、にアクセス可能であり、前記制御部で実行されるための、前記加工後の商品毎の質量と、前記加工後の商品毎の員数と、に基づいて、各商品を合算した製品計算質量を算出する製品計算質量算出ステップと、前記購入価格と、前記製品計算質量と、に基づいて、前記製品計算質量における素材費を算出する素材費算出ステップと、前記購入価格と、前記加工後の所定の商品における員数と、前記加工後の所定の商品における1枚当たりの計算質量と、に基づいて、加工後の商品の在庫評価単価を算出する在庫評価単価算出ステップと、前記加工後の在庫評価単価と、前記素材費と、に基づいて、前記所定の商品の歩留単価を算出する歩留単価算出ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、コイルセンターにおいて材料費および歩留の各々を分けて管理することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態に係る売上実績計上装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
図2図2は、実施形態に係る仕入情報における仕入情報データテーブルの一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る在庫情報における在庫情報データテーブルの一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る加工払出情報における加工払出情報データテーブルの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る加工受入情報における加工受入情報データテーブルの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る原価単価情報における原価単価情報データテーブルの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る売上情報における売上情報データテーブルの一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る売上実績計上装置が実行する処理の概要を示す処理フローチャートである。
図9図9は、実施形態に係る売上実績計上装置が実行する処理の詳細を示すフローチャートである。
図10図10は、加工前の母材であるコイルを模式的に示す図である。
図11図11は、加工後のコイルを模式的に示す図である。
図12図12は、図9の原価計算処理の詳細を示すフローチャートである。
図13図13は、計算過程データテーブルの一例を示す図である。
図14図14は、在庫一覧表出力項目データテーブルの一例を示す図である。
図15図15は、売上実績一覧表出力項目の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明に係る売上実績計上装置、売上実績計上方法および売上実績計上プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0013】
[1.構成]
本実施形態に係る売上実績計上装置の構成の一例について、図1等を参照して説明する。図1は、売上実績計上装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【0014】
図1に示す売上実績計上装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、売上実績計上装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0015】
売上実績計上装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。売上実績計上装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0016】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、売上実績計上装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と、通信回線と、を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、売上実績計上装置100と、サーバ200と、を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0017】
入出力インターフェース部108には、入力装置112と、出力装置114と、が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0018】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、仕入情報106aと、在庫情報106bと、加工払出情報106cと、加工受入情報106dと、原価単価情報106eと、売上情報106fと、を記憶している。
【0019】
仕入情報106aは、商品毎に、少なくとも資産数量、単価および購入価格を対応付けて記憶している。図2は、仕入情報106aにおける仕入情報データテーブルの一例を示す図である。図2に示す仕入情報データテーブルT1の1行目には、仕入番号「S0001」、行「1」、商品CD(コード)「C001」および商品「母材 1×1000×C」に、員数「1」、資産数量「1000」、単価「250」および金額「250,000」を対応付けて記憶している。
【0020】
在庫情報106bは、商品毎に、少なくとも在庫評価単価を対応付けて記憶している。図3は、在庫情報106bにおける在庫情報データテーブルの一例を示す図である。図3に示す在庫情報データテーブルT2の1行目には、商品CD(コード)「C001」および商品「母材 1×1000×C」に、厚み(mm)「1」、幅(mm)「1000」、長さ(mm)「C」および在庫評価単価「250」を対応付けて記憶している。
【0021】
加工払出情報106cは、商品毎に、少なくとも員数を対応付けて記憶している。図4は、加工払出情報106cにおける加工払出情報データテーブルの一例を示す図である。図4に示す加工払出情報データテーブルT3の1行目には、加工番号「KA001」、行「1」、商品CD(コード)「C0001」および商品「母材 1×1000×C」に、員数「1」を対応付けて記憶している。
【0022】
加工受入情報106dは、商品毎に、少なくとも員数および資産数量を対応付けて記憶している。図5は、加工受入情報106dにおける加工受入情報データテーブルの一例を示す図である。図5に示す加工受入情報データテーブルT4の1行目には、加工番号「KA001」、行「1」、商品CD(コード)「IT001」および商品「板材 1×1000×1000 1級」に、製品区分「製品」、員数「128」および資産数量「1015.04」を対応付けて記憶している。
【0023】
原価単価情報106eは、商品毎に、原価単価を対応付けて記憶する。図6は、原価単価情報106eにおける原価単価情報データテーブルの一例を示す図である。図6に示す原価単価情報データテーブルT5の1行目には、商品CD(コード)「IT001」に、原価単価「246.30」を対応付けて記憶している。
【0024】
売上情報106fは、商品毎に、少なくとも員数、資産数量、原価単価および原価金額を対応付けて記憶している。図7は、売上情報106fにおける売上情報データテーブルの一例を示す図である。図7に示す売上情報データテーブルT6の1行目には、売上番号「U0001」、行「1」、商品CD(コード)「IT001」および商品「板材 1×1000×1000 1級」に、員数「100」、資産数量「793.0」、原価単価「246.30」および原価金額「195,316」を対応付けて記憶している。
【0025】
図1に戻り、売上実績計上装置100の構成の説明を続ける。
制御部102は、売上実績計上装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、仕入入力部102aと、加工入力部102bと、原価計算処理部102cと、在庫一覧表処理部102dと、売上入力部102eと、売上実績一覧表処理部102fと、を有する。
【0026】
仕入入力部102aは、入力装置112を介してユーザの入力に応じた仕入入力処理を行う。具体的には、仕入入力部102aは、入力装置112を介してユーザが入力した仕入情報106a(例えば上述した図2の仕入情報データテーブルT1を参照)に応じて、在庫情報106b(例えば上述した図3の在庫情報データテーブルT2を参照)を更新することによって仕入入力処理を行う。
【0027】
加工入力部102bは、入力装置112を介してユーザが入力した内容に応じた加工入力処理を行う。具体的には、加工入力部102bは、入力装置112を介して、ユーザが入力した加工払出情報106c(例えば上述した図4の加工払出情報データテーブルT3を参照)および加工受入情報106d(例えば上述した図5の加工受入情報データテーブルT4を参照)を含む加工情報を記憶部106に格納する加工入力処理を行う。
【0028】
原価計算処理部102cは、原価計算処理を行う。具体的には、原価計算処理部102cは、原価単価情報106eを生成して記憶部106に格納する。原価計算処理部102cは、製品計算質量算出部102gと、素材費算出部102hと、薄引原価差異単価算出部102iと、在庫評価単価算出部102jと、歩留単価算出部102kと、を含む。
【0029】
製品計算質量算出部102gは、加工後の商品毎の質量と、加工後の商品毎の員数と、に基づいて、各商品を合算した製品計算質量を算出する。具体的には、製品計算質量算出部102gは、加工前の母材を加工することによって生ずる複数の商品の各々の質量を集計することによって製品計算質量を算出する。より具体的には、製品計算質量算出部102gは、仕入情報106aに基づいて、製品計算質量を算出する。より具体的には、製品計算質量算出部102gは、仕入情報106aに基づいて、計算質量を算出後、製品計算質量を算出する。
【0030】
素材費算出部102hは、母材の購入価格と、製品計算質量算出部102gが算出した製品計算質量と、に基づいて、製品計算質量における素材費を算出する。具体的には、素材費算出部102hは、仕入情報106aのメーカ購入価格と、製品計算質量算出部102gが算出した製品計算質量と、に基づいて、製品計算質量での素材費を算出する。
【0031】
薄引原価差異単価算出部102iは、素材費算出部102hが算出した素材費と、仕入情報106aに基づく加工前の母材素材費単価と、に基づいて、薄引原価差異単価を算出する。具体的には、薄引原価差異単価算出部102iは、薄引原価差異単価算出部102iは、素材費算出部102hが算出した製品計算質量での素材費と、仕入情報106aに基づく素材費単価と、に基づいて、薄引原価差異単価を算出する。
【0032】
在庫評価単価算出部102jは、母材の購入価格と、加工後の所定の商品における員数と、加工後の所定の商品における1枚当たりの計算質量と、に基づいて、加工後の商品の在庫評価単価を算出する。具体的には、在庫評価単価算出部102jは、仕入情報106aのメーカ購入価格と、製品1枚当たりの計算質量と、製品(1級品)の員数と、に基づいて、在庫評価単価を算出する。
【0033】
歩留単価算出部102kは、在庫評価単価算出部102jが算出した加工後の在庫評価単価と、素材費算出部102hが算出した素材費と、に基づいて、所定の商品の歩留単価を算出する。具体的には、歩留単価算出部102kは、在庫評価単価算出部102jが算出した在庫評価単価と、素材費算出部102hが算出した製品計算質量での素材費と、に基づいて、歩留単価を算出する。
【0034】
在庫一覧表処理部102dは、原価計算処理部102cが計算した計算結果に基づいて、商品毎に、少なくとも歩留単価および薄引原価差異単価を対応付けた在庫一覧表を生成して外部へ出力する。
【0035】
売上入力部102eは、入力装置112を介してユーザが入力した商品の員数と、原価単価情報106eと、に基づいて、ユーザが入力した商品の員数に応じた売上情報を生成する売上入力処理を行う。
【0036】
売上実績一覧表処理部102fは、外部から入力される指定商品の指定員数に基づいて、少なくとも指定商品の歩留単価、薄引原価差異単価、指定員数に応じた原価金額、および指定員数に応じた資産数量を一覧表にした売上実績一覧表を生成して外部へ出力する。具体的には、売上実績一覧表処理部102fは、売上入力部102eが生成した売上情報106fと、在庫一覧表処理部102dが生成した在庫一覧表出力項目と、に基づいて、売上実績一覧表を生成して表示装置7へ出力する。
【0037】
[2.売上実績計上装置100が実行する処理の概要]
次に、売上実績計上装置100が実行する処理の概要について説明する。図8は、売上実績計上装置100が実行する処理の概要を示す処理フローチャートである。
【0038】
図8に示すように、まず、仕入入力部102aは、入力装置112を介してユーザが入力した仕入情報106aの仕入入力処理を行う(ステップS1)。この場合、売上実績計上装置100は、仕入情報106aに応じて在庫情報106bを更新する。なお、仕入入力処理の詳細は、後述する。
【0039】
続いて、加工入力部102bは、入力装置112を介してユーザが入力した加工払出情報106cおよび加工受入情報106dを含む加工情報の加工入力処理を行う(ステップS2)。この場合、売上実績計上装置100は、仕入情報106aに応じて在庫情報106bを更新する。なお、加工入力処理の詳細は、後述する。
【0040】
その後、原価計算処理部102cは、加工払出情報106cおよび加工受入情報106dを含む加工情報および在庫情報106bに基づいて、商品毎の原価、製品計算質量、素材費、薄引原価差異単価および歩留等を計算することによって原価単価情報106eを生成する原価計算処理を行う(ステップS3)。なお、原価計算処理の詳細は、後述する。
【0041】
続いて、売上入力部102eは、入力装置112を介してユーザが入力した員数および上述したステップS3の原価計算処理によって生成された原価単価情報106e等に基づいて、売上情報106fを生成する売上入力処理を行う(ステップS4)。なお、売上入力処理の詳細は、後述する。ステップS4の後、売上実績計上装置100は、本処理を終了する。
【0042】
[3.売上実績計上装置100が実行する処理の詳細]
次に、売上実績計上装置100が実行する処理の詳細について説明する。図9は、売上実績計上装置100が実行する処理の詳細を示すフローチャートである。
【0043】
図9に示すように、まず、仕入入力部102aは、入力装置112を介してユーザの入力に応じた仕入入力処理を行う(ステップS101)。具体的には、仕入入力部102aは、入力装置112を介してユーザが入力した仕入情報106a(例えば上述した図2の仕入情報データテーブルT1を参照)に応じて、在庫情報106b(例えば上述した図3の在庫情報データテーブルT2を参照)を更新することによって仕入入力処理を行う。
【0044】
続いて、加工入力部102bは、入力装置112を介してユーザが入力した内容に応じた加工入力処理を行う(ステップS102)。具体的には、加工入力部102bは、入力装置112を介して、ユーザが入力した加工払出情報106c(例えば上述した図4の加工払出情報データテーブルT3を参照)および加工受入情報106d(例えば上述した図5の加工受入情報データテーブルT4を参照)を含む加工情報を記憶部106に格納する加工入力処理を行う。ステップS102の後、売上実績計上装置100は、後述するステップS103へ移行する。
【0045】
ここで、加工払出情報106cおよび加工受入情報106dの内容について詳細に説明する。図10は、加工前の母材であるコイルを模式的に示す図である。図11は、加工後のコイルを模式的に示す図である。
【0046】
図10に示すように、加工前のコイルP1は、実貫が「1,000kg」、幅が「1,000mm」、厚みが「1mm」とし、製品(商品)として「1,000mm×1,000mm」の板とした場合において、計算上において126枚取得することができる。このとき、加工前のコイルP1は、上述した図2の仕入情報データテーブルT1を参照し、メーカ購入価格が250円/kgであるため、メーカ購入価格、在庫評価単価および素材費単価は、以下となる。
メーカ購入価格=250,000円(250円×1,000kg)
在庫評価単価 =250円/kg
素材費単価 =250円/kg
【0047】
一方、図11に示すように、加工後のコイルは、加工前のコイルP1の精度が粗く、伝票上での測定値が異なることがあり、1級品の製品P10が128枚、2級品の製品P11が1枚、スクラップP12(端板)が7kgとなり、上述した計算上の126枚よりも多くなる。このように、コイルセンターでは、加工前後で製品の在庫質量が異なってくる。即ち、従来のコイルセンターでは、母材の投入量(実貫)と、でき上がりの製品質量(計算値)との重量差による在庫評価単価の増減分が発生する。理由は、メーカから仕入れた材料の伝票上の寸法と、母材の実測値とが異なることがあり、それが原価の増減につながることがある。例えば、従来のコイルセンターでは、母材の板の厚さが薄かったり、厚かったりすることで、加工時に想定より多く製品が作れた等が想定される。
【0048】
図9に戻り、ステップS103以降の説明を続ける。
ステップS103において、原価計算処理部102cは、原価計算処理を行う。
【0049】
〔原価計算処理の詳細〕
図12は、図9のステップS103における原価計算処理の詳細を示すフローチャートである。
【0050】
図12に示すように、まず、製品計算質量算出部102gは、仕入情報106aに基づいて、製品計算質量を算出する(ステップS201)。具体的には、製品計算質量算出部102gは、仕入情報106aに基づいて、計算質量D1を算出後、製品計算質量D2を算出する。例えば、製品計算質量算出部102gは、1m2の重さが7.930kg/m2であり、かつ、製品の規格が1mm×1,000mm×1000mmである場合、1級品および2級品の各々の製品1枚当たりの計算質量D1を、以下の式(1)によって算出することができる。
計算質量D1=1mm×1,000mm×1,000mm×7.930kg/m2
=7.930kg/枚 ・・・(1)
また、製品計算質量算出部102gは、製品計算質量D2を、以下の式(2)によって算出することができる。
製品計算質量D2=7.930kg/枚×(128+1)+7kg
=1,029.97kg ・・・(2)
このため、上述した図5の加工受入情報データテーブルT4は、製品(1級品)の員数が「128」、2級品の員数が「1」およびスクラップが「1」となり、各商品の資産数量が「1015.04」、「7.93」および「7.00」となる。
【0051】
続いて、素材費算出部102hは、仕入情報106aのメーカ購入価格(250,000円)と、製品計算質量算出部102gが算出した製品計算質量(1,029.97kg)と、に基づいて、製品計算質量での素材費D3を以下の式(3)によって算出する(ステップS202)。
素材費D3=250,000円÷1.029.97kg
=242.73円 ・・・(3)
【0052】
その後、薄引原価差異単価算出部102iは、素材費算出部102hが算出した製品計算質量での素材費D3(242.73円)と、仕入情報106aに基づく素材費単価(250円/kg)と、に基づいて、薄引原価差異単価D4を以下の式(4)によって算出する(ステップS203)。
薄引原価差異単価D4=242.73円-250円
=-7.27円(△7.27円) ・・・(4)
【0053】
続いて、在庫評価単価算出部102jは、仕入情報106aのメーカ購入価格(250,000円)と、製品1枚当たりの計算質量(7.930kg/枚)と、製品(1級品)の員数(128)と、に基づいて、在庫評価単価D5を以下の式(5)によって算出する(ステップS204)。
在庫評価単価D5=250,000円÷(7.930kg/枚×128枚)
=246.30円 ・・・(5)
これにより、図13に示すように、在庫評価単価算出部102jは、計算過程データテーブルT7に示すように、原価単価である在庫評価単価D5を算出することができる。
【0054】
その後、歩留単価算出部102kは、在庫評価単価算出部102jが算出した在庫評価単価D5(246.30円)と、素材費算出部102hが算出した製品計算質量での素材費D3(242.73円)と、に基づいて、歩留単価D6を以下の式(6)によって算出する(ステップS205)。
歩留単価D6=246.30円-242.73円
=3.57円 ・・・(6)
ステップS205の後、売上実績計上装置100は、図9のメインルーチンへ戻り、ステップS104へ移行する。
【0055】
図9に戻り、ステップS104以降の説明を続ける。
ステップS104において、在庫一覧表処理部102dは、原価計算処理部102cが計算した計算結果に基づいて、在庫一覧表出力項目を作成する在庫一覧表示処理を実行する。
【0056】
図14は、在庫一覧表出力項目データテーブルの一例を示す図である。図14に示すように、在庫一覧表出力項目データテーブルT8には、商品CD(コード)に、員数、資産数量、原価単価、素材費、歩留単価および薄引原価差異単価を対応付けられている。具体的には、在庫一覧表出力項目データテーブルT8の1行目には、商品CD「IT001」に、員数「128」、資産数量「1015.14」、原価単価「246.30」、素材費「253,760」、歩留単価「3.57」および薄引原価差異単価「-7.27」が対応付けられている。ここで、素材費は、母材仕入単価に資産数量を乗じた値である(250×1015.04=253,760)。同様に、在庫一覧表出力項目データテーブルT8の2行目には、商品CD「IT002」に、員数「1」、資産数量「7.93」、原価単価「0」、素材費「0」、歩留単価「0」および薄引原価差異単価「-7.27」が対応付けてられている。さらに、在庫一覧表出力項目データテーブルT8の3行目には、商品CD「IT003」に、員数「1」、資産数量「7.00」、原価単価「0」、素材費「0」、歩留単価「0」および薄引原価差異単価「-7.27」が対応付けられている。
【0057】
その後、売上入力部102eは、入力装置112を介してユーザが入力した商品の員数と、原価単価情報106eと、に基づいて、ユーザが入力した商品の員数に応じた売上情報を生成する売上入力処理を行う(ステップS105)。具体的には、売上入力部102eは、入力装置112を介してユーザが商品「IT001」の員数を「100」と入力した場合、上述した図7の売上情報データテーブルT6を生成する。
【0058】
続いて、売上実績一覧表処理部102fは、売上入力部102eが生成した売上情報106fと、在庫一覧表処理部102dが生成した在庫一覧表出力項目データテーブルT8と、に基づいて、売上実績一覧表を生成して表示装置7へ出力する(ステップS106)。
【0059】
図15は、売上実績一覧表出力項目の一例を示す図である。図15に示す売上実績一覧表出力項データテーブルには、商品毎に、少なくとも員数、資産数量、原価単価、原価金額、素材費、歩留単価および薄引原価差異単価と、を対応付けて生成されている。具体的には、図15の売上実績一覧表出力項目データテーブルT9の1行目には、売上番号「U0001」、行「1」、商品CD(コード)「IT001」および商品「板材 1×1000×1000 1級」に、員数「100」、資産数量「793.0」、原価単価「246.30」、原価金額「195,316」、素材費「198,250」、歩留単価「3.57」および薄引原価差異単価「-7.27」を対応付けられている。これにより、ユーザは、表示装置7が表示する売上一覧表出力項目データテーブルを確認することによって、コイルセンターにおける薄引原価差異単価および歩留の各々を分けて管理することができる。ステップS106の後、売上実績計上装置100は、本処理を終了する。
【0060】
以上説明した一実施形態によれば、歩留単価算出部102kが在庫評価単価算出部102jによって算出された加工後の在庫評価単価と、素材費算出部102hによって算出された素材費と、に基づいて、所定の商品の歩留単価を算出するため、コイルセンターにおいて材料費および歩留の各々を分けて管理することができる。
【0061】
また、一実施形態によれば、薄引原価差異単価算出部102iが素材費算出部102hによって算出された素材費と、仕入情報106aに基づく加工前の母材素材費単価と、に基づいて、薄引原価差異単価を算出するため、コイルセンターにおいて材料費および薄引原価差異単価の各々を分けて管理することができる。この結果、コイルセンターは、生産性向上のための経理数値として定量化を図ることができる。
【0062】
また、一実施形態によれば、売上実績一覧表処理部102fが外部から入力される指定商品の指定員数に基づいて、少なくとも指定商品の歩留単価、薄引原価差異単価、指定員数に応じた原価金額、および指定員数に応じた資産数量を一覧表にした売上実績一覧表を生成して外部へ出力するため、コイルセンターにおいて材料費、歩留および薄引原価差異単価の各々を把握することができる。
【0063】
また、一実施形態によれば、在庫一覧表処理部102dが原価計算処理部102cによって計算された計算結果に基づいて、商品毎に、少なくとも歩留単価および薄引原価差異単価を対応付けた在庫一覧表を生成して外部へ出力するため、コイルセンターにおいて材料費、歩留および薄引原価差異単価の各々を把握することができる。
【0064】
以上説明した一実施形態によれば、製品計算質量算出部102gが加工前の母材を加工することによって生ずる複数の商品の各々の質量を集計することによって製品計算質量を算出するため、母材の投入量(実通)と、でき上がり製品質量(計算値)との重量差を加味して在庫評価単価を算出することができる。
【0065】
以上説明した一実施形態によれば、製品計算質量算出部102gが加工前の母材の在庫評価単価と、販売する商品の員数と、に基づいて、加工後の在庫評価単価を算出するため、加工時に発生したスクラップ等を加味した在庫評価単価を算出することができる。
【0066】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0067】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0068】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0069】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0070】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0071】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメーターを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0072】
また、売上実績計上装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0073】
例えば、売上実績計上装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて売上実績計上装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0074】
また、このコンピュータプログラムは、売上実績計上装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0075】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0076】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0077】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0078】
また、売上実績計上装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、売上実績計上装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0079】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、鉄鋼建材を行う鉄鋼業界等において有用である。
【符号の説明】
【0081】
100 売上実績計上装置
102 制御部
102a 仕入入力部
102b 加工入力部
102c 原価計算処理部
102d 在庫一覧表処理部
102e 売上入力部
102f 売上実績一覧表処理部
102g 製品計算質量算出部
102h 素材費算出部
102i 薄引原価差異単価算出部
102j 在庫評価単価算出部
102k 歩留単価算出部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 仕入情報
106b 在庫情報
106c 加工払出情報
106d 加工受入情報
106e 原価単価情報
106f 売上情報
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15