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特開2023-184340管理装置、プログラム、及び管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184340
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】管理装置、プログラム、及び管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/30 20120101AFI20231221BHJP
【FI】
G06Q50/30
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022098426
(22)【出願日】2022-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山村 洋平
(72)【発明者】
【氏名】飯島 大輔
(72)【発明者】
【氏名】青山 一輝
(72)【発明者】
【氏名】工藤 将太
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 高宏
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC41
(57)【要約】      (修正有)
【課題】運搬物を効率よく運搬させる管理装置、プログラム及び管理方法を提供する。
【解決手段】管理システムにおいて、管理装置は、道路情報を含む道路地図情報を記憶する地図情報記憶部と、建設に関連する運搬物を運搬車両に積む積地の緯度経度を示す積地位置情報と、前記運搬車両から前記運搬物を降ろす降地の緯度経度を示す降地位置情報とを取得する位置情報取得部と、前記積地位置情報、前記降地位置情報、及び前記道路地図情報に基づいて、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両の配車を管理する配車管理部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路の情報を含む道路地図情報を記憶する地図情報記憶部と、
建設に関連する運搬物を運搬車両に積む積地の緯度経度を示す積地位置情報と、前記運搬車両から前記運搬物を降ろす降地の緯度経度を示す降地位置情報とを取得する位置情報取得部と、
前記積地位置情報、前記降地位置情報、及び前記道路地図情報に基づいて、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両の配車を管理する配車管理部と
を備える、管理装置。
【請求項2】
前記配車管理部は、複数の前記運搬車両から、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両を選択し、前記積地位置情報、前記降地位置情報、及び前記道路地図情報に基づいて、前記積地から前記降地までの前記運搬車両の走行経路を決定する、請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記配車管理部は、前記積地位置情報、前記降地位置情報、及び前記道路地図情報と、現場内の道路をノード及びリンクによって表す道路線形情報を元に生成された現場道路情報とに基づいて、前記走行経路を決定する、請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記道路地図情報及び前記現場道路情報に対する走行道路の指定を受け付けるルート指定受付部
を更に備え、
前記配車管理部は、前記ルート指定受付部が指定を受け付けた前記走行道路を含むように、前記走行経路を決定する、請求項3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記道路地図情報及び前記現場道路情報に対する走行禁止道路の指定を受け付けるルート指定受付部
を更に備え、
前記配車管理部は、前記ルート指定受付部が指定を受け付けた前記走行禁止道路を含まないように、前記走行経路を決定する、請求項3に記載の管理装置。
【請求項6】
前記配車管理部は、前記複数の運搬車両のそれぞれの出発地点から前記積地までの移動予測時間に基づいて、前記複数の運搬車両から、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両を選択する、請求項2に記載の管理装置。
【請求項7】
前記運搬物は、建設副産物、産業廃棄物、生コンクリート、アスファルト、建設資機材、建設機械、建設用機械器具、及び仮設材の少なくともいずれかを含み、
前記配車管理部は、前記運搬物に関する運搬物情報に更に基づいて、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両の配車を管理する、請求項1に記載の管理装置。
【請求項8】
前記配車管理部は、複数の前記運搬車両のうち、前記運搬物の種類、前記運搬物の量、及び前記運搬物の質の少なくともいずれかに対応する前記運搬車両を、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両として選択する、請求項7に記載の管理装置。
【請求項9】
前記配車管理部は、前記運搬物の種類、前記運搬物の量、及び前記運搬物の質の少なくともいずれかに応じた、前記積地から前記降地までの前記運搬車両の走行経路を決定する、請求項7に記載の管理装置。
【請求項10】
前記配車管理部は、複数の前記運搬車両のそれぞれの、前記運搬車両の種類を含む車両情報と、前記運搬物情報に基づいて、前記運搬物を運搬する前記運搬車両の台数を決定する、請求項7に記載の管理装置。
【請求項11】
前記車両情報は、前記運搬車両が事業用車両であるか自家用車両であるかを含み、
前記配車管理部は、前記事業用車両である前記運搬車両の台数と、前記自家用車両である前記運搬車両の台数とを決定する、請求項10に記載の管理装置。
【請求項12】
前記配車管理部は、前記運搬車両が前記走行経路を走行している間に、予め定められた条件が満たされたことに応じて、前記運搬車両が運搬する前記運搬物の前記降地を変更する、請求項2に記載の管理装置。
【請求項13】
前記配車管理部は、前記運搬車両が前記走行経路を走行している間に、前記降地における前記運搬物の受付の混雑状況と、他の降地における前記運搬物の受付の混雑状況とが予め定められた条件を満たしたことに応じて、前記降地を前記他の降地に変更する、請求項12に記載の管理装置。
【請求項14】
前記運搬物は、建設副産物又は産業廃棄物であり、
前記配車管理部は、前記降地を含む複数の降地における前記運搬物の処理費用に基づいて、前記運搬車両が運搬する前記運搬物の前記降地を変更する、請求項12に記載の管理装置。
【請求項15】
前記道路地図情報において仮想的な境界線で囲まれた監視対象エリアを設定するエリア設定部と、
前記運搬車両の位置を示す車両位置情報を受信することによって前記運搬車両を監視する監視部であって、前記運搬車両が前記監視対象エリアに入ったこと、及び前記運搬車両が前記監視対象エリアから出たことを記録する監視部と
を更に備える、請求項1に記載の管理装置。
【請求項16】
前記監視部は、前記運搬車両が前記監視対象エリアの前記境界線を通過したことに応じて、予め定められたメッセージを前記運搬車両の運転者に対して通知する、請求項15に記載の管理装置。
【請求項17】
前記監視部は、前記運搬車両が前記監視対象エリアの前記境界線を通過する予定時刻を設定し、前記運搬車両が前記予定時刻までに前記境界線を通過しなかった場合に、警告を出力する、請求項15に記載の管理装置。
【請求項18】
前記運搬物を積地から降地に運搬する案件に対応する案件情報を記憶する案件情報記憶部
を備え、
前記配車管理部は、前記案件情報記憶部に記憶されている複数の前記案件情報のそれぞれについて、前記運搬車両の配車を管理する、請求項1に記載の管理装置。
【請求項19】
前記配車管理部は、前記案件情報記憶部に記憶されている前記複数の案件情報と、複数の前記運搬車両の車両情報と、予め指定された条件とに基づいて、前記複数の案件情報に対応する複数の前記案件を処理するための前記複数の運搬車両の割当を示すスケジュール情報を生成する、請求項18に記載の管理装置。
【請求項20】
複数の前記案件情報のそれぞれについて、前記運搬車両による前記運搬物の実績を示す実績情報を記憶する実績記憶部と、
前記実績記憶部に記憶されている複数の前記実績情報を解析する実績解析部と
を更に備える、請求項18に記載の管理装置。
【請求項21】
前記実績情報は、前記運搬車両の運転者情報、前記運搬車両の車両情報、前記積地の入退出時刻、前記降地の入退出時刻、及び前記運搬物の運搬に関連する費用情報を含む、請求項20に記載の管理装置。
【請求項22】
前記実績解析部は、前記積地が同一の前記複数の実績情報を解析することによって、前記積地に対して必要となる1日当たりの前記運搬車両の台数を推定する、請求項20に記載の管理装置。
【請求項23】
前記実績解析部は、前記積地が同一の前記複数の実績情報と、前記積地に対応する1又は複数の前記降地が同一の前記複数の実績情報とを解析することによって、前記積地に対して必要となる1日当たりの前記運搬車両の台数を推定する、請求項22に記載の管理装置。
【請求項24】
コンピュータを、請求項1から23のいずれか一項に記載の管理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項25】
コンピュータによって実行される管理方法であって、
建設に関連する運搬物を運搬車両に積む積地の緯度経度を示す積地位置情報と、前記運搬車両から前記運搬物を降ろす降地の緯度経度を示す降地位置情報とを取得する位置情報取得段階と、
道路地図情報、前記積地位置情報、及び前記降地位置情報、に基づいて、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両の配車を管理する配車管理段階と
を備える、管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、プログラム、及び管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両のリース会社と契約し、工事用トラックなどの車両を、例えばリース会社の車両プールから当該車両を使用する工事現場まで、ドライバ(陸送員)を派遣して陸送する陸送代行サービスが記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2021-099776号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、管理装置が提供される。前記管理装置は、道路情報を含む道路地図情報を記憶する地図情報記憶部を備えてよい。前記管理装置は、建設に関連する運搬物を運搬車両に積む積地の緯度経度を示す積地位置情報と、前記運搬車両から前記運搬物を降ろす降地の緯度経度を示す降地位置情報とを取得する位置情報取得部を備えてよい。前記管理装置は、前記積地位置情報、前記降地位置情報、及び前記道路地図情報に基づいて、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両の配車を管理する配車管理部を備えてよい。
【0004】
前記管理装置において、前記配車管理部は、複数の前記運搬車両から、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両を選択し、前記積地位置情報、前記降地位置情報、及び前記道路地図情報に基づいて、前記積地から前記降地までの前記運搬車両の走行経路を決定してよい。前記配車管理部は、前記積地位置情報、前記降地位置情報、及び前記道路地図情報と、現場内の道路をノード及びリンクによって表す道路線形情報を元に生成された現場道路情報とに基づいて、前記走行経路を決定してよい。前記管理装置は、前記道路地図情報及び前記現場道路情報に対する走行道路の指定を受け付けるルート指定受付部を更に備えてよく、前記配車管理部は、前記ルート指定受付部が指定を受け付けた前記走行道路を含むように、前記走行経路を決定してよい。
【0005】
前記いずれかの管理装置は、前記道路地図情報及び前記現場道路情報に対する走行禁止道路の指定を受け付けるルート指定受付部を更に備えてよく、前記配車管理部は、前記ルート指定受付部が指定を受け付けた前記走行禁止道路を含まないように、前記走行経路を決定してよい。
【0006】
前記いずれかの管理装置において、前記配車管理部は、前記複数の運搬車両のそれぞれの現在地から前記積地までの移動予測時間に基づいて、前記複数の運搬車両から、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両を選択してよい。
【0007】
前記いずれかの管理装置において、前記運搬物は、建設副産物、産業廃棄物、生コンクリート、アスファルト、建設資機材、建設機械、建設用機械器具、及び仮設材の少なくともいずれかを含んでよく、前記配車管理部は、前記運搬物に関する運搬物情報に更に基づいて、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両の配車を管理してよい。前記配車管理部は、複数の前記運搬車両のうち、前記運搬物の種類、前記運搬物の量、及び前記運搬物の質の少なくともいずれかに対応する前記運搬車両を、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両として選択してよい。前記配車管理部は、前記運搬物の種類、前記運搬物の量、及び前記運搬物の質の少なくともいずれかに応じた、前記積地から前記降地までの前記運搬車両の走行経路を決定してよい。前記配車管理部は、複数の前記運搬車両のそれぞれの、前記運搬車両の種類を含む車両情報と、前記運搬物情報に基づいて、前記運搬物を運搬する前記運搬車両の台数を決定してよい。前記車両情報は、前記運搬車両が事業用車両であるか自家用車両であるかを含んでよく、前記配車管理部は、前記事業用車両である前記運搬車両の台数と、前記自家用車両である前記運搬車両の台数とを決定してよい。
【0008】
前記いずれかの管理装置において、前記配車管理部は、前記運搬車両が前記走行経路を走行している間に、予め定められた条件が満たされたことに応じて、前記運搬車両が運搬する前記運搬物の前記降地を変更してよい。前記配車管理部は、前記運搬車両が前記走行経路を走行している間に、前記降地における前記運搬物の受付の混雑状況と、他の降地における前記運搬物の受付の混雑状況とが予め定められた条件を満たしたことに応じて、前記降地を前記他の降地に変更してよい。前記運搬物は、建設副産物又は産業廃棄物であってよく、前記配車管理部は、前記降地を含む複数の降地における前記運搬物の処理費用に基づいて、前記運搬車両が運搬する前記運搬物の前記降地を変更してよい。
【0009】
前記いずれかの管理装置は、前記道路地図情報において仮想的な境界線で囲まれた監視対象エリアを設定するエリア設定部と、前記運搬車両の位置を示す車両位置情報を受信することによって前記運搬車両を監視する監視部であって、前記運搬車両が前記監視対象エリアに入ったこと、及び前記運搬車両が前記監視対象エリアから出たことを記録する監視部とを更に備えてよい。前記監視部は、前記運搬車両が前記監視対象エリアの前記境界線を通過したことに応じて、予め定められたメッセージを前記運搬車両の運転者に対して通知してよい。前記監視部は、前記運搬車両が前記監視対象エリアの前記境界線を通過する予定時刻を設定し、前記運搬車両が前記予定時刻までに前記境界線を通過しなかった場合に、警告を出力してよい。
【0010】
前記いずれかの管理装置は、前記運搬物を積地から降地に運搬する案件に対応する案件情報を記憶する案件情報記憶部を備えてよく、前記配車管理部は、前記案件情報記憶部に記憶されている複数の前記案件情報のそれぞれについて、前記運搬車両の配車を管理してよい。前記配車管理部は、前記案件情報記憶部に記憶されている前記複数の案件情報と、前記複数の運搬車両の車両情報と、予め指定された条件とに基づいて、前記複数の案件情報に対応する複数の前記案件を処理するための前記複数の運搬車両の割当を示すスケジュール情報を生成してよい。前記管理装置は、複数の前記案件情報のそれぞれについて、前記運搬車両による前記運搬物の実績を示す実績情報を記憶する実績記憶部と、前記実績記憶部に記憶されている複数の前記実績情報を解析する実績解析部とを更に備えてよい。前記実績情報は、前記運搬車両の運転者情報、前記運搬車両の車両情報、前記積地の入退出時刻、前記降地の入退出時刻、及び前記運搬物の運搬に関連する費用情報を含んでよい。前記実績解析部は、前記積地が同一の前記複数の実績情報を解析することによって、前記積地に対して必要となる1日当たりの前記運搬車両の台数を推定してよい。前記実績解析部は、前記積地が同一の前記複数の実績情報と、前記積地に対応する1又は複数の前記降地が同一の前記複数の実績情報とを解析することによって、前記積地に対して必要となる1日当たりの前記運搬車両の台数を推定してよい。
【0011】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、上記管理装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0012】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータによって実行される管理方法が提供される。前記管理方法は、建設に関連する運搬物を運搬車両に積む積地の緯度経度を示す積地位置情報と、前記運搬車両から前記運搬物を降ろす降地の緯度経度を示す降地位置情報とを取得する位置情報取得段階を備えてよい。前記管理方法は、道路地図情報、前記積地位置情報、及び前記降地位置情報、に基づいて、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両の配車を管理する配車管理段階を備えてよい。
【0013】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】管理システム10の一例を概略的に示す。
図2】現場400の積地410及び現場500の降地510の一例を概略的に示す。
図3】現場400の現場道路情報の一例を概略的に示す。
図4】現場500の現場道路情報の一例を概略的に示す。
図5】地図600の一例を概略的に示す。
図6】監視対象エリア704の一例を概略的に示す。
図7】管理装置100の機能構成の一例を概略的に示す。
図8】管理装置100として機能するコンピュータ1200のハードウェアの一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
従来の配車管理システムでは、積地及び降地の住所情報から、一般道を前提としたルート算出及び到着時刻予測算出等が行われ、配車管理がなされていた。しかし、建設業界では、目的地となる積地や降地の現場に住所情報が定められていないケースや、一般的な道路地図情報には含まれない現場の道路を走行しなければならないケース等があり、従来のシステムでは、このようなケースに対応することが困難であった。また、従来の配車管理システムでは、一般のトラックを前提とした管理の仕組みとなっているが、建設業界では運搬物及び運搬車両の特性が一般のトラックとは異なる。具体的には、従来の配車管理システムでは、建設発生土の土量及び土質等のパラメータが考慮されておらず、建設業界における配車管理を適切に行うことが困難であった。本実施形態に係る管理システム10では、このような課題の解決に貢献する技術を提供し、建設業界における運搬物の輸配送に係る業務の効率化実現に貢献する。
【0016】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0017】
図1は、管理システム10の一例を概略的に示す。管理システム10は、管理装置100を備える。管理システム10は、運搬車両200の車両端末210を備えてよい。管理システム10は、運転者300が使用する通信端末302を備えてよい。管理システム10は、通信装置30を備えてもよい。
【0018】
管理装置100は、建設に関連する運搬物を運搬する運搬車両200の配車を管理する。運搬車両200の例として、ダンプトラックが挙げられるが、これに限らず、建設に関連する運搬物を運搬可能であれば、どのような車両であってもよい。
【0019】
建設に関連する運搬物は、建設現場に搬入される運搬物を含んでよい。建設に関連する運搬物は、建設現場から搬出される運搬物を含んでよい。建設に関連する運搬物は、建設副産物、産業廃棄物、生コンクリート、アスファルト、建設資機材、建設機械、建設用機械器具、及び仮設材の少なくともいずれかを含んでよい。
【0020】
建設に関連する運搬物は、建設副産物を含んでよい。建設副産物の例として、工事現場外に搬出される建設発生土、コンクリート塊、建設発生木材、建設汚泥、紙くず、金属くず、ガラスくず・コンクリートくず、及び陶器くず、又はこれらのものが混合した建設混合廃棄物等が挙げられる。本実施形態では、建設に関連する運搬物が建設発生土である場合を主に例に挙げて説明する。
【0021】
建設に関連する運搬物は、産業廃棄物を含んでよい。建設に関連する運搬物は、生コンクリートを含んでよい。建設に関連する運搬物は、アスファルトを含んでよい。建設に関連する運搬物は、建設資機材を含んでよい。建設に関連する運搬物は、建設機械を含んでよい。建設に関連する運搬物は、建設用機械器具を含んでよい。建設に関連する運搬物は、仮設材を含んでよい。
【0022】
管理装置100は、ネットワーク20に接続されてよい。ネットワーク20は、移動体通信ネットワークを含んでよい。当該移動体通信ネットワークは、LTE(Long Term Evolution)通信方式、4G(4th Generation)通信方式、5G(5th Generation)通信方式、3G(3rd Generation)通信方式、及び6G(6th Generation)通信方式以降の通信方式のいずれに準拠していてもよい。ネットワーク20は、インターネットを含んでよい。ネットワーク20は、クラウドを含んでよい。
【0023】
管理装置100は、ネットワーク20に有線接続されてよい。管理装置100は、ネットワーク20に無線接続されてもよい。管理装置100は、例えば、無線基地局を介してネットワーク20に接続される。管理装置100は、例えば、Wi-Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)アクセスポイントを介してネットワーク20に接続される。
【0024】
管理装置100は、1つの物理的な装置によって構成されても、複数の物理的な装置によって構成されてもよい。管理装置100は、例えば、移動体通信ネットワークに配置される。管理装置100は、例えば、移動体通信ネットワークにおけるコアネットワーク内に配置される。管理装置100は、MEC(Multi access Edge Computing、Mobile Edge Computing)に配置されてもよい。管理装置100は、例えば、クラウド内に配置される。管理装置100は、例えば、インターネットに配置される。
【0025】
管理装置100は、ネットワーク20を介して車両端末210と通信してよい。車両端末210は、例えば、運搬車両200の運転者300に貸与されるタブレット端末であってよい。車両端末210は、運搬車両200に搭載されたスマートフォンであってよい。車両端末210は、運搬車両200に搭載された車載装置であってもよい。車両端末210は、ネットワーク20に無線接続されてよい。車両端末210は、例えば、無線基地局を介してネットワーク20に接続される。車両端末210は、例えば、Wi-Fiアクセスポイントを介してネットワーク20に接続される。車両端末210には、管理装置100による配車管理と連携するための専用のアプリケーションである車両アプリがインストールされていてよい。管理装置100は、車両端末210から位置情報を受信することによって、運搬車両200の位置を把握可能である。管理装置100は、車両端末210を介して、運転者300に対して各種通知等を実行してよい。
【0026】
管理装置100は、ネットワーク20を介して通信端末302と通信してよい。通信端末302は、例えば、スマートフォンであってよい。通信端末302は、例えば、タブレットであってよい。通信端末302は、ネットワーク20に無線接続されてよい。通信端末302は、例えば、無線基地局を介してネットワーク20に接続される。通信端末302は、例えば、Wi-Fiアクセスポイントを介してネットワーク20に接続される。通信端末302には、管理装置100による配車管理委と連携するための専用のアプリケーションであるドライバーアプリがインストールされていてよい。管理装置100は、通信端末302を介して、運転者300に対して各種通知等を実行してよい。
【0027】
管理装置100は、ネットワーク20を介して通信装置30と通信してよい。通信装置30は、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末、及びスマートフォン等であってよい。通信装置30は、ネットワーク20に有線接続されてよい。通信装置30は、ネットワーク20に無線接続されてもよい。通信装置30は、例えば、無線基地局を介してネットワーク20に接続される。通信装置30は、例えば、Wi-Fiアクセスポイントを介してネットワーク20に接続される。
【0028】
管理装置100は、例えば、施工会社の通信装置30と通信する。管理装置100は、例えば、運搬車両200を手配する手配会社の通信装置30と通信する。管理装置100は、例えば、庸車サービスを提供する協力会社の通信装置30と通信する。管理装置100は、通信装置30と通信することによって、各種情報の登録を受け付けたり、各種通知を行ったりしてよい。
【0029】
本実施形態に係る管理装置100は、建設に関連する運搬物を積地から降地に運搬する案件に対応する案件情報を複数管理する。管理装置100は、例えば、施工会社の通信装置30から案件情報の登録を受け付ける。管理装置100は、手配会社の通信装置30から案件情報の登録を受け付けてもよい。
【0030】
管理装置100は、複数の案件情報のそれぞれについて、建設に関連する運搬物を運搬車両200に積む積地の緯度経度を示す積地位置情報と、運搬車両200から運搬物を降ろす降地の緯度経度を示す降地位置情報とを取得し、これらと、道路の情報を含む道路地図情報とに基づいて、運搬車両200の配車を管理してよい。
【0031】
道路地図情報は、例えば、一般に流通しているコンシューマ向けの地図情報であってよく、例として、Googleマップ(登録商標)及びゼンリン(登録商標)地図情報等が挙げられる。道路地図情報は、一般的な道路の情報を含む任意の地図情報であってもよい。
【0032】
図2は、現場400の積地410及び現場500の降地510の一例を概略的に示す。本例において、現場400は建設現場であり、現場500は処分場である。例えば、現場400における建設発生土の山場が積地410として指定され、現場500における処分場所が降地510として指定される。
【0033】
管理装置100は、積地410の積地位置情報と、降地510の降地位置情報とを取得して、積地410から降地510まで建設発生土を運搬する運搬車両200の配車を管理する。管理装置100は、例えば、複数の運搬車両200から少なくとも1台の運搬車両200を選択する。そして、管理装置100は、積地410から降地510までの走行経路を決定して、選択した運搬車両200の車両端末210又は運搬車両200の運転者300の通信端末302に対して、運搬する建設発生土の情報と、決定した走行経路とを通知する。
【0034】
管理装置100は、例えば、通信装置30から積地位置情報及び降地位置情報を受信する。管理装置100は、通信装置30に地図を表示させて、地図に対するポイントの指定を受け付けることによって、積地位置情報及び降地位置情報を取得してもよい。
【0035】
従来の配車管理システムでは、積地及び降地の住所情報が用いられていたが、現場に住所が定められていない場合に対応できなかったり、住所情報だけでは範囲が広すぎて、正確にどこに向かえば良いのかを判断しにくかったりしていた。それに対して、本実施形態に係る管理システム10によれば、積地410及び降地510の緯度経度を用いることによって、現場に住所が定められていない場合であっても配車管理を実現することができ、積地410及び降地510の位置を運転者300に正確に伝えることができる。
【0036】
管理装置100は更に、現場内の道路をノード及びリンクによって表す道路線形情報を元に現場道路情報を生成し、道路地図情報に加えて、現場道路情報を用いた配車管理を実行してもよい。一般的な建設現場において、多くの場合、建設現場及びその周辺の道路を表す道路線形情報が用いられている。道路線形情報は、例えば、既存の各種ソフトウェアを用いて生成される。管理装置100は、例えば、施工会社の通信装置30から道路線形情報を受信して、道路線形情報から、現場道路情報を生成する。現場内の道路については、施工段階によって線形が頻繁に変更される場合があり、管理装置100は、変更される毎に、道路線形情報を取得して、現場道路情報を更新してよい。
【0037】
管理装置100は、運搬車両200による測位情報ログを用いて、道路線形情報を生成してもよい。例えば、管理装置100は、運搬車両200が現場内の道路を走行したときに、車両端末210によって実行された測位処理のログである測位情報ログを車両端末210から取得して、当該測位情報ログを用いて、道路線形情報を生成する。車両端末210は、例えば、GPS(Global Positioning System)測位等のGNSS(Global Navigation Satellite System)測位を実行する。なお、測位手法はこれに限らない。管理装置100は、運搬車両200に限らず、一般車両や、地図情報を生成するための専用の車両等による測位情報ログを用いて、道路線形情報を生成してもよい。
【0038】
管理装置100は、道路地図情報及び現場道路情報における道路に対して、属性情報を追加したり、編集したりすることが可能であってよい。管理装置100は、例えば、道路地図情報及び現場道路情報に含まれる道路のうち、指定されたポイントや、指定された区間に対して、属性情報を追加したり、編集したりする。これにより、例えば、道路に対して通行できないポイントを設定したり、走行を禁止する区間を設定したり、走行区間を指定したりすることを可能とすることができる。
【0039】
図3は、現場400の現場道路情報420の一例を概略的に示す。図4は、現場500の現場道路情報520の一例を概略的に示す。
【0040】
管理装置100は、現場道路情報420及び現場道路情報520を用いて、複数の運搬車両200から、運搬物の運搬を実行させる運搬車両200を選択してよい。これにより、現場道路の幅や曲がり角に適した運搬車両200を選択することができる。また、管理装置100は、現場道路情報420及び現場道路情報520を含む走行経路を選択し、また所要時間を算出することができる。管理装置100は、決定した走行経路を、車両端末210又は通信端末302に通知してよい。車両端末210又は通信端末302は、通知された走行経路を表示してよい。車両端末210又は通信端末302は、通知された走行経路を用いた運行案内(ナビゲーション)を実行してもよい。管理装置100が、算出した所要時間を車両端末210又は通信端末302に更に通知し、車両端末210又は通信端末302が、通知された所要時間を表示したり、運行案内に用いたりしてもよい。これにより、現場内における運搬車両200の進行を効率化することができる。
【0041】
管理装置100は、複数の運搬車両200の位置を示す地図600を表示可能であってよい。管理装置100は、地図600を、管理装置100が備えるディスプレイに表示してよい。また、管理装置100は、地図600を、通信装置30に送信して、通信装置30に表示させてもよい。
【0042】
図5は、地図600の一例を概略的に示す。管理装置100は、地図600上における、複数の運搬車両200のそれぞれの位置に、車両アイコン606を配置してよい。管理装置100は、指定された任意の地点602を中心に等時線604を配置してよい。管理装置100は、管理装置100の入力デバイスを介した地点602の指定を受け付けてよい。管理装置100は、地点602の指定を通信装置30から受け付けてもよい。このような表示により、指定した地点から最も時間的距離が近い車両を、等時線604を参考にして検索することを可能にできる。
【0043】
管理装置100は、地図600上における、協力会社の位置に、協力会社アイコン608を配置してもよい。これにより、指定した地点から時間的距離が近い協力会社を、等時線604を参考にして検索することを可能にできる。
【0044】
管理装置100は、ジオフェンス機能を備えてもよい。管理装置100は、例えば、道路地図情報において仮想的な境界線で囲まれた監視対象エリア704を設定し、監視対象エリア704を出入りする運搬車両200を監視する。
【0045】
図6は、監視対象エリア704の一例を概略的に示す。管理装置100は、例えば、指定された任意の地点702を中心とした監視対象エリア704を設定する。なお、図6では、地点702を中心とした円形の監視対象エリア704を例示しているが、監視対象エリア704の形状はこれに限らず、任意の形状であってよい。例えば、等時線604によって区切られるエリアを監視対象エリア704としてもよい。
【0046】
管理装置100は、監視対象エリア704に対して、運搬車両200が出入りしたことをトリガとして、予め定められた処理を実行してよい。
【0047】
例えば、管理装置100は、監視対象エリア704に入った運搬車両200の車両情報と、監視対象エリア704に入った時刻とを記録する。例えば、管理装置100は、監視対象エリア704から出た運搬車両200の車両情報と、監視対象エリア704から出た時刻を記録する。
【0048】
例えば、管理装置100は、監視対象エリア704に入った運搬車両200の車両端末210、又は当該運搬車両200の運転者300の通信端末302に、通知情報を送信する。管理装置100は、監視対象エリア704のカテゴリに応じた通知情報を送信してよい。
【0049】
例えば、監視対象エリア704が、走行注意エリア、事故多発エリア、及び速度超過エリア等のカテゴリである場合、管理装置100は、運搬車両200が監視対象エリア704に入ったことに応じて、注意事項を通知する通知情報を送信する。これにより、事前の口頭伝達のみと比較して、安全運転を促進することができる。
【0050】
例えば、監視対象エリア704が、接近通知エリアのカテゴリである場合、管理装置100は、運搬車両200が監視対象エリア704に入ったことに応じて、運搬車両200が接近したことを通知する通知情報を施工会社の通信装置30等に送信する。これにより、施工会社側で運搬車両200の受け入れ準備が可能となり、効率を上げることができる。また、このような機能によって、手配会社やドライバーへ、都度位置情報や到着見込みを確認する手間を省くことができる。
【0051】
例えば、管理装置100は、監視対象エリア704から出た運搬車両200の車両端末210、又は当該運搬車両200の運転者300の通信端末302に、通知情報を送信する。管理装置100は、監視対象エリア704のカテゴリに応じた通知情報を送信してよい。例えば、監視対象エリア704が、走行注意エリア、事故多発エリア、及び速度超過エリア等のカテゴリである場合、管理装置100は、運搬車両200が監視対象エリア704から出たことに応じて、その旨を通知する通知情報を送信する。
【0052】
管理装置100は、監視対象エリア704を、指定した時刻になっても対象の運搬車両200が通過していないことを検知した場合に、警告情報を送信してもよい。管理装置100は、施工会社の通信装置30に警告情報を送信してよい。管理装置100は、手配会社の通信装置30に警告情報を送信してよい。管理装置100は、当該運搬車両200の車両端末210、又は当該運搬車両200の運転者300の通信端末302に警告情報を送信してもよい。従来の配車管理システムでは、手配会社等が、能動的にドライバーの位置情報を確認する必要があるが、全ての情報を都度確認するのは負担が大きい。それに対して、本実施形態に係る管理装置100によれば、運搬スケジュールが予定より遅れていること等を、受動的に情報取得できることで、確認の手間や、事前のリカバリー対応が可能となり、輸配送効率を向上させることができる。
【0053】
図7は、管理装置100の機能構成の一例を概略的に示す。管理装置100は、記憶部110、地図情報登録部120、線形情報取得部122、現場道路情報生成部124、案件情報登録部126、車両情報登録部128、ルート指定受付部130、エリア設定部132、位置情報取得部140、配車管理部142、庸車管理部144、監視部146、実績解析部148、及び情報出力部150を備える。なお、管理装置100がこれらの全てを備えることは必須とは限らない。
【0054】
記憶部110は、各種情報を記憶する。記憶部110は、地図情報記憶部111、線形情報記憶部112、現場道路情報記憶部113、案件情報記憶部114、車両情報記憶部115、実績記憶部116、ルート指定記憶部117、及びエリア記憶部118を備えてよい。なお、記憶部110がこれらの全てを備えることは必須とは限らない。
【0055】
地図情報登録部120は、道路地図情報を登録して、地図情報記憶部111に記憶させる。地図情報登録部120は、例えば、ネットワーク20を介して外部から道路地図情報を受信する。地図情報登録部120は、管理装置100において生成された道路地図情報を登録してもよい。
【0056】
線形情報取得部122は、道路線形情報を取得する。線形情報取得部122は、例えば、ネットワーク20を介して、施工会社の通信装置30から道路線形情報を受信する。線形情報取得部122は、ネットワーク20を介して、手配会社の通信装置30から道路線形情報を受信してもよい。線形情報取得部122は、取得した道路線形情報を線形情報記憶部112に記憶させる。
【0057】
現場道路情報生成部124は、線形情報記憶部112に記憶されている道路線形情報を元に、現場道路情報を生成する。現場道路情報生成部124は、生成した現場道路情報を現場道路情報記憶部113に記憶させる。現場道路情報生成部124は、地図情報記憶部111に記憶されている道路地図情報に、現場道路情報記憶部113に記憶させた現場道路を組み合わせてよい。現場道路情報生成部124は、例えば、道路地図情報に含まれる道路から、現場道路情報に含まれる道路の始点までの経路を補完することによって、道路地図情報に現場道路情報を組み合わせてよい。
【0058】
案件情報登録部126は、案件情報を登録して、案件情報記憶部114に記憶させる。案件情報登録部126は、管理装置100の入力デバイスを介した登録を受け付けてよく、施工会社の通信装置30及び手配会社の通信装置30等から案件情報を受信することによって、登録してもよい。管理装置100の入力デバイスの例として、キーボード、マウス、及びタッチパネル等が挙げられる。
【0059】
案件情報は、企業名を含んでよい。案件情報は、現場名を含んでよい。案件情報は、積地位置情報を含んでよい。案件情報は、降地位置情報を含んでよい。案件情報は、現場の範囲を示す現場範囲情報を含んでよい。案件情報は、運搬物に関連する運搬物情報を含んでよい。運搬物情報は、運搬物の種類を含んでよい。運搬物情報は、運搬物の量を含んでよい。運搬物情報は、運搬物の質を含んでよい。案件情報は、対象となる運搬車両200のサイズを含んでよい。案件情報は、請負単価を含んでよい。案件情報は、委託単価を含んでよい。案件情報登録部126がこれらの情報を登録することによって、輸配送業務に必要な情報を適切に管理することができる。
【0060】
案件情報登録部126は、複数の案件情報のそれぞれに、複数の会社に共通の案件IDを付して登録してよい。案件情報登録部126は、例えば、施工会社、手配会社、及び協力会社において共通の案件IDを、案件情報に付して登録する。これにより、各社の入力情報をシステム上で関連性を持たせることができ、管理の効率性を向上することができる。
【0061】
案件情報登録部126は、サードパーティシステムからのAPI連携による案件情報の登録を受け付けてもよい。例えば、施工会社向けに現場生産性向上ツールを提供しているベンダのシステムと連携することによって、施工会社がシームレスに、管理装置100が提供する配車サービスを利用することを可能とすることができる。
【0062】
車両情報登録部128は、配車管理の対象となる運搬車両200の車両情報を登録して、車両情報記憶部115に記憶させる。車両情報登録部128は、管理装置100の入力デバイスを介した登録を受け付けてよい。車両情報登録部128は、協力会社、手配会社、及び施工会社の少なくともいずれかの通信装置30等から車両情報を受信することによって、登録してもよい。
【0063】
車両情報は、運搬車両200のサイズを含んでよい。車両情報は、運搬車両200の重量を含んでよい。車両情報は、運搬車両200の種類を含んでよい。例えば、車両情報は、運搬車両200が事業者用車両であるか、自家用車両であるかを含んでよい。すなわち、車両情報は、運搬車両200がいわゆる緑ナンバーであるか、白ナンバーであるかを含んでよい。
【0064】
ルート指定受付部130は、道路地図情報及び現場道路情報に対する、走行道路の指定を受け付けてよい。ルート指定受付部130は、道路地図情報及び現場道路情報に対する、走行禁止道路の指定を受け付けてよい。ルート指定受付部130は、案件毎にこれらの指定を受け付けてよい。ルート指定受付部130は、管理装置100の入力デバイスを介した指定を受け付けてよい。ルート指定受付部130は、施工会社及び手配会社の少なくともいずれかの通信装置30からの指定を受け付けてもよい。ルート指定受付部130は、指定を受け付けた情報をルート指定記憶部117に記憶させる。
【0065】
エリア設定部132は、道路地図情報において仮想的な境界線で囲まれた監視対象エリアを設定する。エリア設定部132は、管理装置100の入力デバイスを介した設定を受け付けてよい。エリア設定部132は、通信装置30からの設定を受け付けてもよい。エリア設定部132は、設定した監視対象エリアの情報をエリア記憶部118に記憶させる。
【0066】
位置情報取得部140は、積地位置情報及び降地位置情報を取得する。例えば、位置情報取得部140は、管理装置100の入力デバイスを介して入力された積地位置情報及び降地位置情報を取得する。例えば、位置情報取得部140は、施工会社の通信装置30から積地位置情報及び降地位置情報を受信する。例えば、位置情報取得部140は、手配会社の通信装置30から積地位置情報及び降地位置情報を受信する。案件情報記憶部114に記憶されている案件情報に対する配車管理を実行する場合、位置情報取得部140は、案件情報から積地位置情報及び降地位置情報を取得してよい。
【0067】
配車管理部142は、位置情報取得部140が取得した積地位置情報及び降地位置情報と、地図情報記憶部111に記憶されている道路地図情報に基づいて、運搬車両200の配車を管理する。
【0068】
配車管理部142は、複数の運搬車両200から、積地から降地まで運搬物を運搬する運搬車両200を選択してよい。例えば、配車管理部142は、複数の運搬車両200のそれぞれの出発地点から積地までの移動予測時間に基づいて、複数の運搬車両200から、運搬車両200を選択する。運搬車両200の出発地点は、例えば、運搬車両200の現在地である。配車管理部142は、例えば、複数の運搬車両200のそれぞれの現在地から積地までの移動予測時間に基づいて、複数の運搬車両200から、運搬車両200を選択する。配車管理部142は、複数の運搬車両200のうち、積地までの移動予測時間が最も短い運搬車両200を選択してよい。配車管理部142は、等時線604の情報を用いて、積地までの移動予測時間が最も短い運搬車両200を選択してよい。例えば、配車管理部142は、複数の運搬車両200のうち、積地に最も近い運搬車両200を選択する。配車管理部142は、運搬車両200のうち、物理的距離が積地に最も近い運搬車両200を選択してよい。
【0069】
また、運搬車両200の出発地点は、例えば、運搬車両200の将来における位置である。配車管理部142は、例えば、複数の運搬車両200のそれぞれの、将来における位置から積地までの移動予測時間に基づいて、複数の運搬車両200から、運搬車両200を選択する。例えば、配車管理部142は、翌日の配車計画を作成する場合において、複数の運搬車両200のそれぞれの、翌日の朝の時点における位置を出発地点として特定する。例えば、ある運搬車両200が、翌日の朝までに車庫に戻る予定となっている場合、配車管理部142は、当該車庫の位置を、当該運搬車両200の出発地点として特定する。例えば、ある運搬車両200が、翌日の朝までに、運搬物を降地まで運搬して、当該降地に留まる予定となっている場合、配車管理部142は、当該降地の位置を、出発地点として特定する。
【0070】
配車管理部142は、案件情報記憶部114に記憶されている複数の案件情報のそれぞれについて、運搬車両200の配車を管理してよい。配車管理部142は、対象とする案件情報に基づいて、運搬車両200を選択してよい。配車管理部142は、複数の運搬車両200のうち、案件情報に含まれる、対象となる運搬車両200のサイズと、サイズが一致する運搬車両200を選択してよい。配車管理部142は、案件情報に含まれる運搬物情報に更に基づいて、運搬車両200を選択してよい。配車管理部142は、例えば、複数の運搬車両200のうち、運搬物の種類、運搬物の量、及び運搬物の質の少なくともいずれかに対応する運搬車両200を選択する。
【0071】
配車管理部142は、積地位置情報、降地位置情報、及び道路地図情報に基づいて、積地から降地までの運搬車両200の走行経路を決定してよい。配車管理部142は、例えば、積地から降地まで最短時間で移動できる走行経路を決定する。配車管理部142は、例えば、積地から降地まで最短距離で移動できる走行経路を決定する。
【0072】
配車管理部142は、積地位置情報、降地位置情報、及び道路地図情報に加えて、現場道路情報に基づいて、走行経路を決定してよい。配車管理部142は、積地から降地までの、積地の現場及び降地の現場内において走行する道路と、現場外において走行する道路とを含む走行経路を決定する。
【0073】
配車管理部142は、案件情報に含まれる運搬物情報に更に基づいて、走行経路を決定してよい。配車管理部142は、例えば、運搬物の種類、運搬物の量、及び運搬物の質の少なくともいずれかに応じた走行経路を決定する。配車管理部142は、例えば、運搬物の重量を参照して、重量制限を満たす走行経路を決定する。
【0074】
配車管理部142は、ルート指定受付部130が、走行道路の指定を受け付けた場合に、指定された走行道路を含むように走行経路を決定してよい。配車管理部142は、ルート指定受付部130が、走行禁止道路の指定を受け付けた場合に、指定された走行禁止道路を含まないように走行経路を決定してよい。例えば、発注者から施工会社への発注要件に、通学路や車両重量制限の安全性等の観点から禁止ルートの指定や、走行ルートの指定が行われるケースがある。従来の配車管理システムにおいては、このような情報は、例えば、ドライバーに伝えられ、ドライバーがそれを意識して走行する経路を判断していた。それに対して、本実施形態に係る管理装置100によれば、指定された走行道路や、指定された走行禁止道路に対して、自動的にそれらに合わせて走行経路を決定して、運転者300に伝えられるので、ドライバーへの指示を含めた車両手配効率を向上することができる。
【0075】
配車管理部142は、複数の運搬車両200のそれぞれの車両情報と、対象となる運搬物の運搬物情報とに基づいて、運搬物を運搬する運搬車両200の台数を決定してよい。例えば、配車管理部142は、運搬物情報が示す運搬物の量と、複数の運搬車両200のそれぞれが運搬可能な運搬物の量とを参照して、運搬物情報が示す運搬物の量を運搬可能な運搬車両200の台数を決定する。
【0076】
配車管理部142は、事業用車両である運搬車両200の台数と、自家用車両である運搬車両200の台数とを決定してもよい。配車管理部142は、例えば、配車管理を実行するタイミングで利用可能な事業用車両である運搬車両200によって運搬物を運搬可能であれば、運搬物を運搬可能な事業用車両である運搬車両200の台数を決定する。配車管理部142は、配車管理を実行するタイミングで利用可能な事業用車両である運搬車両200によって運搬物を運搬できない場合、運搬物を運搬可能な事業用車両である運搬車両200の台数と、それに加えて、残りの運搬物を運搬可能な自家用車両である運搬車両200の台数とを決定する。
【0077】
配車管理部142は、案件情報毎に、配車の状況を示す情報を登録してよい。例えば、配車管理部142は、複数の案件情報のそれぞれについて、運搬車両200による運搬物の運搬のスケジュールを登録する。配車管理部142は、配車の状況を示す情報を閲覧可能に管理してよい。
【0078】
地図情報登録部120は、道路地図情報に対する追加情報をさらに登録してもよい。地図情報登録部120は、管理装置100の入力デバイスを介した登録を受け付けてよい。く、通信装置30から追加情報を受信することによって、登録してもよい。
【0079】
追加情報の例として、休憩所及び待機場等の任意のPOI(Point of Interest)情報が挙げられる。配車管理部142は、当該追加情報を更に用いて、運搬車両200の配車を管理してもよい。例えば、配車管理部142は、追加情報が示す休憩所及び待機場等を走行経路に組み込んでよい。
【0080】
追加情報の例として、任意の地点や領域に対する案件付帯情報等の属性情報が挙げられる。案件付帯情報は、例えば、現場の情報や、危険に関する危険情報等が挙げられる。従来は、例えば、施工会社責任として、日次で現場を出入りする業者に新規入場者研修を行い、現場付近の事故多発箇所や、現場の出入り口等の注意事項や走行禁止ルート等を案内されていたが、事前に追加情報を登録して管理しておくことによって、事前にドライバー等に、地図上に可視化した形で閲覧させることなどができ、研修負担の低減等に貢献することができる。
【0081】
追加情報の例として、エリア情報や、現場内ルート情報等も挙げられる。地図情報登録部120は、追加情報を、別レイヤとして、道路地図情報及び現場道路情報等に配置できるように管理してもよい。これにより、一般の地図情報だけでなく、レイヤとして情報追加(描画、属性情報)することができる。
【0082】
庸車管理部144は、庸車管理を実行する。例えば、庸車管理部144は、庸車先の協力会社を登録する。庸車管理部144は、複数の協力会社を登録してよい。庸車管理部144は、複数の協力会社のそれぞれについて、保有している運搬車両200の車両情報、及び営業時間等の、庸車依頼時に必要な情報を登録してよい。
【0083】
庸車管理部144は、庸車依頼を実行してよい。庸車管理部144は、例えば、登録している複数の協力会社のうち、管理装置100のユーザ等によって選択された協力会社の通信装置30に対して、庸車依頼通知を送信する。庸車管理部144は、複数の協力会社毎に、庸車依頼通知の送信先を予め登録しておいてよい。例えば、庸車管理部144は、送信先の担当者の名前と、担当者の連絡先とを登録する。連絡先は、担当者に連絡をとることができれば、どのようなものであってもよい。例えば、連絡先として、担当者の携帯電話番号が登録される。連絡先として、メールアドレスが登録されてもよい。連絡先が携帯電話番号である場合、庸車管理部144は、庸車依頼通知をSMS(Short Message Service)によって送信してよい。連絡先がメールアドレスである場合、庸車管理部144は、庸車依頼通知を電子メールによって送信してよい。
【0084】
庸車管理部144は、庸車依頼通知に対する回答を協力会社から受信する。協力会社側の担当者は、SMSや電子メールに対して返信する形で回答してよい。協力会社側の担当者は、例えば、専用アプリ等のシステム上で回答を行ってもよい。システム上で依頼及び回答が行われることによって、電話業務工数の削減となり、生産性が向上する。
【0085】
庸車管理部144は、庸車依頼通知に対して、協力会社から同意が得られた場合に、当該協力会社が保有している運搬車両200の車両情報及び営業時間を配車管理部142に通知する。配車管理部142は、当該通知に応じて、当該協力会社の運搬車両200を、配車対象として管理する。従来は、複数の事業者の間で、電話リレーで稼働状況を確認して、庸車依頼を繰り返し行うといった実務が行われていた。それに対して、本実施形態に係る庸車管理部144によれば、複数の協力会社の情報を一元的に管理することができ、自動的に庸車依頼を行うことなどが実現できるので、庸車依頼業務を効率化することができる。
【0086】
庸車管理部144は、管理装置100のユーザ等によって指定された条件に応じて、複数の協力会社の優先順位を決定し、当該優先順位に従って、庸車依頼通知を送信する協力会社を決定してもよい。例えば、庸車管理部144は、積地及び降地を対象エリアとしている協力会社の優先順位を高くしたり、保有台数がより多い協力会社の優先順位を高くしたり、費用がより低い協力会社の優先順位を高くしたりして、庸車依頼通知を送信する協力会社を決定する。対象エリアや保有台数等の設定条件下で優先順位が自動算出されることによって、都度協力会社の情報を確認する手間を省くことができ、また、条件に該当しない協力会社への依頼ミスを防ぐことができる。
【0087】
協力会社側で設定された公開範囲で、運搬車両200の稼働状況(スケジュールや、運搬車両200の位置情報、作業ステータス等)の情報が、協力会社の通信装置30から管理装置100に開示されてよい。配車管理部142は、これらの情報を閲覧可能に管理してよい。これにより、協力会社側の運搬車両200の稼働状況等を事前に把握可能にでき、庸車可否や庸車台数の調整が可能となり、不要なコミュニケーションを無くすことが出来る。協力会社側は、公開範囲を設定可能であり、適宜変更可能であってよい。
【0088】
配車管理部142は、上述した各種管理内容に基づいて案件情報記憶部114に記憶されている複数の案件情報に対応する複数の案件を処理するための複数の運搬車両200の割当を示すスケジュール情報を生成してよい。配車管理部142は、複数の案件情報と、複数の車両情報と、予め指定された条件とに基づいて、スケジュール情報を生成してよい。
【0089】
配車管理部142は、複数の案件のそれぞれについて、積地から降地まで運搬物を運搬する運搬車両200と、出発時刻及び到着時刻と、走行経路とを含むスケジュール情報を生成してよい。配車管理部142は、運搬車両200と、運搬車両200を運転するドライバーとの紐づけをさらに管理してよく、ドライバー情報をスケジュール情報に含めてよい。配車管理部142は、1日単位ではなく、1運搬単位でスケジュールを設定してよい。配車管理部142は、最小15分単位等の単位時間当たりでスケジュールを設定してよい。業界における商習慣上、車両の手配は1日単位で行われることが一般的であるが、1運搬単位(15分単位等の細かな粒度)でスケジュール設計が可能となるため、1日あたりのドライバーの稼働効率を最大化することが出来る。配車管理部142は、生成したスケジュール情報を閲覧及び編集可能に管理してよい。
【0090】
配車管理部142は、案件情報から指定された条件に基づいて、スケジュールを設定してよい。例えば、配車管理部142は、運搬物の量、運搬物の質、運搬車両200のサイズ、請負単価、及び委託単価等に対する条件を満たすように、1又は複数の運搬車両200のスケジュールを設定する。また、配車管理部142は、道路地図情報に対する追加情報から指定された条件に基づいて、スケジュールを設定してよい。例えば、配車管理部142は、休憩所及び待機場などの経由地を考慮することが指定された場合、これらを考慮したスケジュールを設定してよい。配車管理部142は、経由地を経由するように走行経路を決定し、出発時刻及び到着時刻の少なくともいずれかを調整する等してよい。
【0091】
1日単位ではなく、1運搬単位ごとにスケジュール設定を行うのは、柔軟性が上がる一方で負担が大きいが、案件情報から条件を指定できるようにすることで、自動で運搬車両200に対してスケジュールを作成、割当することができ、配車管理業務を効率化することができる。
【0092】
監視部146は、複数の運搬車両200を監視する。監視部146は、運搬車両200の車両位置情報を受信することによって、運搬車両200を監視してよい。監視部146は、監視状況を配車管理部142に通知してよい。
【0093】
監視部146は、例えば、配車管理部142によって決定された走行経路を走行している運搬車両200を監視する。配車管理部142は、運搬車両200が走行経路を走行している間に、予め定められた条件が満たされたことに応じて、運搬車両200が運搬する運搬物の降地を変更してもよい。配車管理部142は、例えば、運搬車両200の走行先の天候が、豪雨や雪等の予め定められた悪天候に合致した場合に、降地を、悪天候ではない地域の降地に変更する。配車管理部142は、例えば、運搬車両200の走行先の道路に交通渋滞が発生した場合に、降地を、交通渋滞を通過せずに移動できる降地に変更する。
【0094】
配車管理部142は、例えば、運搬車両200が走行経路を走行している間に、降地における運搬物の受付の混雑状況と、他の降地における運搬物の受付の混雑状況とが予め定められた条件を満たしたことに応じて、降地を他の降地に変更する。配車管理部142は、例えば、運搬車両200が走行経路を走行している間に、降地の混雑レベルが予め定められた閾値より高くなった場合であって、変更可能な他の降地の混雑レベルが閾値より低い場合に、降地を他の降地に変更する。これにより、降地に到着した後、順番待ちをする可能性を低減することができる。
【0095】
配車管理部142は、例えば、運搬車両200が走行している走行経路における降地を含む複数の降地における運搬物の処理費用に基づいて、降地を変更してもよい。例えば、配車管理部142は、スケジュールに対して時間的余裕がないときには、降地を変更せず、時間的余裕があるときには、より運搬物の処理費用が安い降地に変更する。スケジュールは、降地への到着時刻の期限が含まれてよく、配車管理部142は、到着時刻の期限までに到着できる降地が、走行経路における降地以外に無い場合には、降地を変更せず、走行経路における降地以外に存在する場合であって、走行経路における降地よりも、運搬物の処理費用が安い場合に、降地を変更する。これにより、状況に応じて、処分費用を低減することができる。
【0096】
監視部146は、監視している運搬車両200が、エリア設定部132によって設定された監視対象エリアに入ったこと、及び監視対象から出たことを記録してよい。監視部146は、運搬車両200が監視対象エリアの境界線を通過したことに応じて、予め定められたメッセージを運搬車両200の運転者300に対して通知してよい。監視部146は、監視対象エリアに対して、運搬車両200が出入りしたことをトリガとして、通知情報を運搬車両200の車両端末210、又は運搬車両200の運転者300の通信端末302に対して送信してよい。
【0097】
監視部146は、監視対象エリアのカテゴリに応じた通知情報を送信してよい。例えば、監視対象エリアが、走行注意エリア、事故多発エリア、及び速度超過エリア等のカテゴリである場合、監視部146は、運搬車両200が監視対象エリアに入ったことに応じて、注意事項を通知する通知情報を送信する。例えば、監視対象エリアが、接近通知エリアのカテゴリである場合、監視部146は、運搬車両200が監視対象エリアに入ったことに応じて、運搬車両200が接近したことを通知する通知情報を施工会社の通信装置30等に送信する。監視部146は、例えば、監視対象エリアが、走行注意エリア、事故多発エリア、及び速度超過エリア等のカテゴリである場合、運搬車両200が監視対象エリアから出たことに応じて、その旨を通知する通知情報を送信する。
【0098】
監視部146は、運搬車両200が監視対象エリアの境界線を通過する予定時刻を設定し、運搬車両200が予定時刻までに境界線を通過しなかった場合に、警告を出力してもよい。監視部146は、管理装置100が備えるディスプレイに警告を表示出力してよい。監視部146は、管理装置100が備えるスピーカに警告を音声出力してよい。監視部146は、施工会社の通信装置30に警告情報を送信してよい。監視部146は、手配会社の通信装置30に警告情報を送信してよい。監視部146は、当該運搬車両200の車両端末210、又は当該運搬車両200の運転者300の通信端末302に警告情報を送信してもよい。
【0099】
配車管理部142は、複数の案件情報のそれぞれについて、運搬車両200による運搬物の実績を示す実績情報を実績記憶部116に記憶させてよい。実績情報は、運搬車両200の運転者情報を含んでよい。実績情報は、運搬車両200の車両情報を含んでよい。実績情報は、運搬物情報を含んでよい。実績情報は、積地の入退出時刻を含んでよい。実績情報は、降地の入退室時刻を含んでよい。実績情報は、運搬物の運搬に関連する費用情報を含んでよい。当該費用情報は、例えば、請負金額を含む。当該費用情報は、例えば、委託金額を含む。
【0100】
配車管理部142は、実績情報を1日毎にまとめることによって、日報を生成してよい。これにより、アナログに行われている日報集計業務が自動化されるので、日報作成業務の負担が低減する。
【0101】
実績解析部148は、実績記憶部116に記憶されている複数の実績情報を解析する。実績解析部148は、実績情報を解析することによって、運搬実績を生成してよい。運搬実績は、走行経路及び時刻、車両速度、滞在時間、走行距離等を含んでよい。実績解析部148は、運搬実績を閲覧可能に管理してよい。従来、例えば、施工会社が、発注者からの電子ログ取得要件に対して、自社で運行管理サービスを導入して利用させて、自社でレポート作成・管理を行う必要があったが、実績解析部148によって運搬ログが自動でレポート作成され、抽出が可能となる。
【0102】
実績解析部148は、例えば、積地が同一の複数の実績情報を解析することによって、当該積地に対して必要となる1日当たりの運搬車両200の台数を推定してよい。実績解析部148は、例えば、任意の期間における、毎日の運搬物の運搬状況から、当該積地に対して必要となる1日当たりの運搬車両200の台数を推定する。従来では、肌感覚で1日あたりの現場への車両台数が決められていたのに対して、実績解析部148が、台数を推定することによって、配車効率を高めることが出来る。
【0103】
例えば、積地に対して1又は複数の降地が決まっている場合に、実績解析部148は、当該積地の実績情報に加えて、当該1又は複数の降地の実績情報を解析することによって、積地に対して必要となる1日当たりの運搬車両200の台数を推定してもよい。実績解析部148は、例えば、任意の期間における、毎日の積地及び降地の実績情報から、積地において1日に積み込み可能な運搬物の量と、降地において1日に降ろすことが可能な運搬物の量とを推定し、降地において降ろすことが可能な範囲内で、積地において運搬物を最大限積み込めるだけの運搬車両200の台数を推定してよい。これにより、積地の実績情報のみを解析する場合と比較して、積地において運搬物を積んだが、降ろせる場所がない、といった事態が発生する可能性を低減することができる。
【0104】
積地の実績情報は、運搬車両200が積地において積み込んだ運搬物の量の情報を含んでよく、実績解析部148は、当該情報を参照してよい。降地の実績情報は、運搬車両200が降地において降ろした運搬物の量の情報を含んでよく、実績解析部148は、当該情報を参照してよい。
【0105】
実績解析部148は、積地が同一の複数の実績情報を解析することによって、当該積地において要する時間の傾向を特定してもよい。実績解析部148は、降地が同一の複数の実績情報を解析することによって、当該降地において要する時間の傾向を特定してもよい。配車管理部142は、実績解析部148による特定結果を更に用いて、配車を管理してもよい。すなわち、配車管理部142は、実績解析部148によって推定された、複数の積地のそれぞれにおいて要する時間と、複数の降地のそれぞれにおいて要する時間とを更に用いて、複数の案件情報のそれぞれについて、運搬物を運搬する運搬車両200を選択してよい。
【0106】
情報出力部150は、各種情報を出力する。情報出力部150は、例えば、各種情報を管理装置100のディスプレイに表示出力する。情報出力部150は、例えば、通信装置30等の他の装置に対して、各種情報を送信出力する。情報出力部150は、道路地図情報、追加情報、道路線形情報、現場道路情報、案件情報、車両情報、及び実績情報等を出力可能であってよい。情報出力部150は、実績解析部148による解析結果を出力可能であってよい。
【0107】
図8は、管理装置100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0108】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0109】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0110】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0111】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0112】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0113】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0114】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0115】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0116】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0117】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0118】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0119】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0120】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0121】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0122】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0123】
10 管理システム、20 ネットワーク、30 通信装置、100 管理装置、110 記憶部、111 地図情報記憶部、112 線形情報記憶部、113 現場道路情報記憶部、114 案件情報記憶部、115 車両情報記憶部、116 実績記憶部、120 地図情報登録部、122 線形情報取得部、124 現場道路情報生成部、126 案件情報登録部、128 車両情報登録部、130 ルート指定受付部、132 エリア設定部、140 位置情報取得部、142 配車管理部、144 庸車管理部、146 監視部、148 実績解析部、150 情報出力部、200 運搬車両、210 車両端末、300 運転者、302 通信端末、400 現場、410 積地、420 現場道路情報、500 現場、510 降地、520 現場道路情報、600 地図、602 地点、604 等時線、606 車両アイコン、702 地点、704 監視対象エリア、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-12-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路の情報を含む道路地図情報を記憶する地図情報記憶部と、
建設に関連する運搬物を運搬車両に積む積地の緯度経度を示す積地位置情報と、前記運搬車両から前記運搬物を降ろす降地の緯度経度を示す降地位置情報とを取得する位置情報取得部と、
前記積地位置情報、前記降地位置情報、及び前記道路地図情報に基づいて、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両の配車を管理する配車管理部と
を備え、
前記配車管理部は、複数の前記運搬車両のそれぞれの車両情報と、前記運搬物の運搬物情報とに基づいて、前記運搬物を運搬する、事業用車両である運搬車両の台数と、自家用車両である運搬車両の台数とを決定し、
前記配車管理部は、配車管理を実行するタイミングで利用可能な事業用車両である運搬車両によって前記運搬物を運搬できない場合、前記運搬物を運搬可能な事業用車両である運搬車両の台数と、それに加えて、残りの運搬物を運搬可能な自家用車両である運搬車両の台数とを決定する、
管理装置。
【請求項2】
前記配車管理部は、前記複数の運搬車両から、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両を選択し、前記積地位置情報、前記降地位置情報、及び前記道路地図情報に基づいて、前記積地から前記降地までの前記運搬車両の走行経路を決定する、請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記配車管理部は、前記積地位置情報、前記降地位置情報、及び前記道路地図情報と、現場内の道路をノード及びリンクによって表す道路線形情報を元に生成された現場道路情報とに基づいて、前記走行経路を決定する、請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記道路地図情報及び前記現場道路情報に対する走行道路の指定を受け付けるルート指定受付部
を更に備え、
前記配車管理部は、前記ルート指定受付部が指定を受け付けた前記走行道路を含むように、前記走行経路を決定する、請求項3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記道路地図情報及び前記現場道路情報に対する走行禁止道路の指定を受け付けるルート指定受付部
を更に備え、
前記配車管理部は、前記ルート指定受付部が指定を受け付けた前記走行禁止道路を含まないように、前記走行経路を決定する、請求項3に記載の管理装置。
【請求項6】
前記配車管理部は、前記複数の運搬車両のそれぞれの出発地点から前記積地までの移動予測時間に基づいて、前記複数の運搬車両から、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両を選択する、請求項2に記載の管理装置。
【請求項7】
前記運搬物は、建設副産物、産業廃棄物、生コンクリート、アスファルト、建設資機材、建設機械、建設用機械器具、及び仮設材の少なくともいずれかを含み、
前記配車管理部は、前記運搬物に関する運搬物情報に更に基づいて、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両の配車を管理する、請求項1に記載の管理装置。
【請求項8】
前記配車管理部は、複数の前記運搬車両のうち、前記運搬物の種類、前記運搬物の量、及び前記運搬物の質の少なくともいずれかに対応する前記運搬車両を、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両として選択する、請求項7に記載の管理装置。
【請求項9】
前記配車管理部は、前記運搬物の種類、前記運搬物の量、及び前記運搬物の質の少なくともいずれかに応じた、前記積地から前記降地までの前記運搬車両の走行経路を決定する、請求項7に記載の管理装置。
【請求項10】
前記配車管理部は、前記運搬車両が前記走行経路を走行している間に、予め定められた条件が満たされたことに応じて、前記運搬車両が運搬する前記運搬物の前記降地を変更する、請求項2に記載の管理装置。
【請求項11】
前記配車管理部は、前記運搬車両が前記走行経路を走行している間に、前記降地における前記運搬物の受付の混雑状況と、他の降地における前記運搬物の受付の混雑状況とが予め定められた条件を満たしたことに応じて、前記降地を前記他の降地に変更する、請求項10に記載の管理装置。
【請求項12】
前記運搬物は、建設副産物又は産業廃棄物であり、
前記配車管理部は、前記降地を含む複数の降地における前記運搬物の処理費用に基づいて、前記運搬車両が運搬する前記運搬物の前記降地を変更する、請求項10に記載の管理装置。
【請求項13】
前記道路地図情報において仮想的な境界線で囲まれた監視対象エリアを設定するエリア設定部と、
前記運搬車両の位置を示す車両位置情報を受信することによって前記運搬車両を監視する監視部であって、前記運搬車両が前記監視対象エリアに入ったこと、及び前記運搬車両が前記監視対象エリアから出たことを記録する監視部と
を更に備える、請求項1に記載の管理装置。
【請求項14】
前記監視部は、前記運搬車両が前記監視対象エリアの前記境界線を通過したことに応じて、予め定められたメッセージを前記運搬車両の運転者に対して通知する、請求項13に記載の管理装置。
【請求項15】
前記監視部は、前記運搬車両が前記監視対象エリアの前記境界線を通過する予定時刻を設定し、前記運搬車両が前記予定時刻までに前記境界線を通過しなかった場合に、警告を出力する、請求項13に記載の管理装置。
【請求項16】
前記運搬物を積地から降地に運搬する案件に対応する案件情報を記憶する案件情報記憶部
を備え、
前記配車管理部は、前記案件情報記憶部に記憶されている複数の前記案件情報のそれぞれについて、前記運搬車両の配車を管理する、請求項1に記載の管理装置。
【請求項17】
前記配車管理部は、前記案件情報記憶部に記憶されている前記複数の案件情報と、複数の前記運搬車両の車両情報と、予め指定された条件とに基づいて、前記複数の案件情報に対応する複数の前記案件を処理するための前記複数の運搬車両の割当を示すスケジュール情報を生成する、請求項16に記載の管理装置。
【請求項18】
複数の前記案件情報のそれぞれについて、前記運搬車両による前記運搬物の実績を示す実績情報を記憶する実績記憶部と、
前記実績記憶部に記憶されている複数の前記実績情報を解析する実績解析部と
を更に備える、請求項16に記載の管理装置。
【請求項19】
前記実績情報は、前記運搬車両の運転者情報、前記運搬車両の車両情報、前記積地の入退出時刻、前記降地の入退出時刻、及び前記運搬物の運搬に関連する費用情報を含む、請求項18に記載の管理装置。
【請求項20】
前記実績解析部は、前記積地が同一の前記複数の実績情報を解析することによって、前記積地に対して必要となる1日当たりの前記運搬車両の台数を推定する、請求項18に記載の管理装置。
【請求項21】
前記実績解析部は、前記積地が同一の前記複数の実績情報と、前記積地に対応する1又は複数の前記降地が同一の前記複数の実績情報とを解析することによって、前記積地に対して必要となる1日当たりの前記運搬車両の台数を推定する、請求項20に記載の管理装置。
【請求項22】
コンピュータを、請求項1から21のいずれか一項に記載の管理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項23】
コンピュータによって実行される管理方法であって、
建設に関連する運搬物を運搬車両に積む積地の緯度経度を示す積地位置情報と、前記運搬車両から前記運搬物を降ろす降地の緯度経度を示す降地位置情報とを取得する位置情報取得段階と、
道路地図情報、前記積地位置情報、及び前記降地位置情報、に基づいて、前記積地から前記降地まで前記運搬物を運搬する前記運搬車両の配車を管理する配車管理段階と
を備え、
前記配車管理段階は、複数の前記運搬車両のそれぞれの車両情報と、前記運搬物の運搬物情報とに基づいて、前記運搬物を運搬する、事業用車両である運搬車両の台数と、自家用車両である運搬車両の台数とを決定し、
前記配車管理段階は、配車管理を実行するタイミングで利用可能な事業用車両である運搬車両によって前記運搬物を運搬できない場合、前記運搬物を運搬可能な事業用車両である運搬車両の台数と、それに加えて、残りの運搬物を運搬可能な自家用車両である運搬車両の台数とを決定する、
管理方法。