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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184383
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】プリント回路基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20231221BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20231221BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
H05K3/46 E
H01L23/12 Z
H05K1/02 A
H05K1/02 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022145920
(22)【出願日】2022-09-14
(31)【優先権主張番号】10-2022-0073660
(32)【優先日】2022-06-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 啓 ファン
【テーマコード(参考)】
5E316
5E338
【Fターム(参考)】
5E316AA02
5E316AA06
5E316AA12
5E316AA15
5E316AA32
5E316AA43
5E316BB02
5E316BB03
5E316BB04
5E316CC04
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC32
5E316CC33
5E316CC34
5E316CC37
5E316CC38
5E316CC39
5E316DD23
5E316DD24
5E316DD32
5E316DD33
5E316DD47
5E316DD48
5E316FF13
5E316FF14
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG22
5E316GG28
5E316HH24
5E338AA02
5E338AA16
5E338CD01
5E338EE24
(57)【要約】
【課題】厚さを節減することができるプリント回路基板を提供する。
【解決手段】本発明によるプリント回路基板は、第1絶縁層と、第1絶縁層の一面側に埋め込まれ、一面が第1絶縁層の一面から露出した第1パッドと、第1パッドの露出した一面上に配置される第1表面処理層と、を有し、第1パッドと第1表面処理層との境界面は、第1絶縁層の一面と同一平面上にある。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の一面側に埋め込まれ、一面が前記第1絶縁層の一面から露出した第1パッドと、
前記第1パッドの露出した一面上に配置される第1表面処理層と、を有し、
前記第1パッドと前記第1表面処理層との境界面は、前記第1絶縁層の一面と同一平面上にあることを特徴とするプリント回路基板。
【請求項2】
前記第1表面処理層は、金(Au)及びニッケル(Ni)の内のいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記第1絶縁層の一面に配置される半田レジスト層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記半田レジスト層は、開口を有し、
前記開口を介して前記第1表面処理層は、外部に露出することを特徴とする請求項3に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記第1パッドと前記第1表面処理層は、それぞれ複数のパッドと複数の表面処理層からなり、
前記半田レジスト層の開口は、前記複数の第1パッド及び前記複数の第1表面処理層を露出させることを特徴とする請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記第1絶縁層の他面上に配置される回路パターンをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記第1絶縁層を貫通し、前記回路パターンと前記第1パッドとを電気的に接続するビアをさらに有することを特徴とする請求項6に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の一面側に埋め込まれ、一面が前記第1絶縁層の一面から露出した第1パッドと、
前記第1絶縁層の一面側に埋め込まれ、一面が前記第1絶縁層の一面から露出した第2パッドと、を有し、
前記第2パッドの一面は、前記第1絶縁層の一面と段差を有することを特徴とするプリント回路基板。
【請求項9】
前記第1パッドの一面は、前記第1絶縁層の一面と同一平面上にあることを特徴とする請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記第1パッドの一面と前記第1絶縁層の一面は、段差を有し、
前記第2パッドの一面と前記第2絶縁層の一面は、段差を有し、
前記第1パッドの一面と前記第1絶縁層の一面とが有する段差は、前記第2パッドの一面と前記第1絶縁層の一面とが有する段差よりも小さいことを特徴とする請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記第1パッドの露出した一面上に配置される第1表面処理層と、
前記第2パッドの露出した一面上に配置される第2表面処理層と、をさらに有することを特徴とする請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記第2パッドと前記第2表面処理層との境界に対向する前記第2パッドの一面は、前記第1絶縁層の一面と段差を有することを特徴とする請求項11に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
前記第1表面処理層と前記第2表面処理層は、異なる材料で構成されることを特徴とする請求項11に記載のプリント回路基板。
【請求項14】
前記第1表面処理層は、金(Au)及びニッケル(Ni)の内の少なくとも一つを含み、
前記第2表面処理層は、有機化合物を含むことを特徴とする請求項13に記載のプリント回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路基板に関し、特に厚さを節減することができるプリント回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モバイル機器の軽量化、小型化の傾向に対応するために、これに実装されるプリント回路基板においても軽薄短小化を実現する必要性がますます増加している。
【0003】
一方、モバイル機器の軽薄短小化に伴い、これに対する技術的要求に応えるべく、様々な部品を基板上に実装する基板構造において、基板の厚さを節減し、部品と基板の接続時に信頼性を向上させるための研究、開発が課題となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-76542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来のプリント回路基板における課題に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、厚さを節減することができるプリント回路基板を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、信頼性を向上させることができるプリント回路基板の製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、表面処理層を薄く形成して製造コストを削減することができるプリント回路基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明によるプリント回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の一面側に埋め込まれ、一面が前記第1絶縁層の一面から露出した第1パッドと、前記第1パッドの露出した一面上に配置される第1表面処理層と、を有し、前記第1パッドと前記第1表面処理層との境界面は、前記第1絶縁層の一面と同一平面上にあることを特徴とする。
【0007】
また、上記目的を達成するためになされた本発明によるプリント回路基板は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層の一面側に埋め込まれ、一面が前記第1絶縁層の一面から露出した第1パッドと、前記第1絶縁層の一面側に埋め込まれ、一面が前記第1絶縁層の一面から露出した第2パッドと、を有し、前記第2パッドの一面は、前記第1絶縁層の一面と段差を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るプリント回路基板によれば、パッドは、突出型パターンではなく、絶縁層に埋め込まれた構造を有するため、ビルドアップ層の最外層を埋め込み型として、ビルドアップ層の内の絶縁層を減らすことができ、プリント回路基板全体の厚さを節減する効果を奏することができ、信頼性を向上させることができる。
また、表面処理層を最小化しながら部品実装領域を形成することができる効果により表面処理層の形成に対するコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態による電子機器システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態による電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
図3】本発明の実施形態によるプリント回路基板の概略構成の一例を示す断面図である。
図4】本発明の実施形態によるプリント回路基板の概略構成の他の例を示す断面図である。
図5】本発明の実施形態によるプリント回路基板の概略構成のさらに他の例を示す断面図である。
図6図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に説明するための図である。
図7図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に説明するための図である。
図8図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に説明するための図である。
図9図4のプリント回路基板の製造の一例を概略的に説明するための図である。
図10図4のプリント回路基板の製造の一例を概略的に説明するための図である。
図11図4のプリント回路基板の製造の一例を概略的に説明するための図である。
図12図5のプリント回路基板の製造の一例を概略的に説明するための図である。
図13図5のプリント回路基板の製造の一例を概略的に説明するための図である。
図14図5のプリント回路基板の製造の一例を概略的に説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明に係るプリント回路基板を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
図における要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために誇張又は縮小し得る。
【0011】
〔電子機器〕
図1は、本発明の実施形態による電子機器システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
図1を参照すると、電子機器1000は、メインボード1010を収容する。
メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に接続されている。
これらは、後述する他の電子部品とも結合されて様々な信号ライン1090を形成する。
【0012】
チップ関連部品1020は、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップ、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップ、アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる形態のチップ関連電子部品が含まれてもよいことは勿論である。
また、これらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージの形態であり得る。
【0013】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi-Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth(登録商標)、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる多数の無線又は有線標準やプロトコルの内の任意のものが含まれ得る。
また、ネットワーク関連部品1030をチップ関連部品1020と併せて互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0014】
その他の部品1040には、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)filter、MLCC(Multi-Layer Ceramic Condenser)などが含まれる。
但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる様々な用途のために使用されるチップ部品形態の受動素子などが含まれ得る。
さらに、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0015】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に接続されても又はされなくてもよい他の電子部品を含み得る。
他の電子部品の例を挙げると、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリ1080などがある。
但し、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、羅針盤、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカー、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)などであり得る。
これら以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために使用されるその他の電子部品などが含まれてもよいことは言うまでもない。
【0016】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末機(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニタ(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビ(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであり得る。
但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、データを処理する任意の他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0017】
図2は、本発明の実施形態による電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
図2を参照すると、電子機器は、例えば、スマートフォン1100であり得る。
スマートフォン1100の内部にはマザーボード1110が収容されており、このようなマザーボード1110には、様々な部品1120が物理的及び/又は電気的に接続されている。
また、カメラモジュール1130及び/又はスピーカー1140のように、マザーボード1110に物理的及び/又は電気的に接続されても又はされなくてもよい他の部品が内部に収容されている。
部品1120の内の一部は、上述したチップ関連部品であり得、例えば、部品パッケージ1121であり得るが、これに限定されるものではない。
部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品を含む電子部品が表面実装配置されたプリント回路基板の形態であり得る。
あるいは、部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態であり得る。
一方、電子機器は、必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0018】
〔プリント回路基板〕
図3は、本発明の実施形態によるプリント回路基板の概略構成の一例を示す断面図である。
図3を参照すると、本発明の実施形態によるプリント回路基板100Aは、第1絶縁層110、第1絶縁層110の一面側に埋め込まれ、一面が第1絶縁層110の一面から露出した第1パッド121、及び第1パッド121の一面に配置される第1表面処理層131を含む。
【0019】
第1絶縁層110は、絶縁材料を含む。
絶縁材料は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこのような樹脂と共に、無機フィラー、有機フィラー及び/又はガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、and/or Glass Fabic)を含む材料を含み得る。
絶縁材料は、感光性材料及び/又は非感光性材料であり得る。
例えば、絶縁材料としては、SR(Solder Resist)、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、FR-4、BT(Bismaleimide Triazine)、PPG(Prepreg)、RCC(Resin Coated Copper)の絶縁材、CCL(Copper Clad Laminate)の絶縁材等が用いられ得るが、これらに限定されるものではなく、それら以外にも、異なるその他の高分子素材が用いられ得る。
【0020】
第1パッド121は、第1絶縁層110に埋め込まれた構造を有する。
すなわち、第1パッド121は、第1絶縁層110の一面側に埋め込まれ、第1パッド121の一面が第1絶縁層110の一面に露出し、第1パッド121の一面を除く他の面は、第1絶縁層110によって接触してカバーされるが、必ずしも物理的に接触してカバーされるものではなく、一部離隔したままでも第1絶縁層110に埋め込まれた形態を有することもできる。
第1パッド121は、突出型パターンではなく、第1絶縁層110に埋め込まれた構造を有するため、ビルドアップ層の最外層を埋め込み型として、ビルドアップ層の内の絶縁層を減らすことができ、プリント回路基板全体の厚さを節減する効果を奏することができる。
【0021】
また、第1パッド121の一面は、第1絶縁層110の一面と実質的に同一平面上にあるが(conplanar)、これに限定されるものではない。
ある2つの面が同一平面上にあるとは、ある2つの面が段差なしに同じ面を成すこと、つまり、共面を成すという概念を含む概念である。
実質的に同一平面上にあるとは、大まかなものを含む概念であって、例えば、製造過程における誤差を含み得る。
製造段階において、後述するようにキャリア基板Cを除去する段階を行う際、バリア層Bによって第1パッド121がエッチングされることを保護して、第1パッドの一面が第1絶縁層110の一面と同一平面上にあることができる。
【0022】
第1パッド121は、金属物質を含む。
金属物質は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含み得、好ましくは、銅(Cu)を含むが、これに限定されるものではない。
第1パッド121は、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。
例えば、グランドパッド、パワーパッド、信号パッドなどを含むことができる。
ここで、信号パッドは、グランド、パワーなどを除く各種信号、例えば、データ信号などの電気的接続のためのパッドを含む。
第1パッドは、SAM(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)、又はサブトラクティブ工法(subtractive method)の内のいずれか一つで形成されてもよいが、これに限定されるものではない。
【0023】
第1パッド121は、複数のパッドで形成され得る。
複数のパッドは、第1パッド121の形成段階で同時に形成することができ、上述した第1パッド121の特徴を有することができる。
また、第1パッド121は、互いに異なるパッド及び/又は回路と電気的に信号をやり取りすることもでき、他のパッドと電気的に短絡して機能を果たすこともできる。
【0024】
一方、図には示していないが、第1パッド121の一面には、電子部品が実装されてもよく、電子部品は公知の能動部品又は受動部品であってもよい。
電子部品は、プリント回路基板との接続のための接続電極を有することができ、接続電極は、第1パッド121と金属ワイヤボンディングを介して電気的に接続され得る。
金属ワイヤボンディングは、後述する第1表面処理層131を介して第1パッド121と接続される。
【0025】
第1表面処理層131は、第1パッド121の一面上に形成される。
第1表面処理層131は、第1パッド121の一面をカバーするように形成される。
第1表面処理層131は、第1パッド121の表面の酸化や汚染などを防止し、ワイヤや半田などが第1パッド121と緊密に結合できるようにする機能などを行う。
【0026】
第1表面処理層131は、金属で形成され得る。
例えば、第1表面処理層131は、金(Au)、ニッケル(Ni)の内のいずれか一つの金属を含み、これらの金属層の複数でもって形成することもできる。
すなわち、第1表面処理層131は、金めっきで実現されるが、必要に応じては、第1表面処理層131がニッケルめっきで実現されてもよい。
さらには、第1パッド121の一面において、順次に金めっき層、ニッケルめっき層が形成されて第1表面処理層131を成すこともでき、ニッケルや金の内の少なくとも一つの物質を含む合金で第1表面処理層131が実現されてもよい。
一方、第1表面処理層131は、電解めっき又は無電解めっきによって形成される。
【0027】
また、本発明の実施形態による第1表面処理層131は、第1パッド121の一面上に形成され、第1絶縁層110の一面よりも高く形成され得、第1表面処理層131は、外部に露出する。
第1表面処理層131の幅は、第1パッド121の幅と同一に形成され、第1表面処理層131の側面は、第1パッド121の側面と同一平面上にあってもよいが、これに限定されるものではない。
第1表面処理層131の幅は、第1パッド121の幅よりも大きく形成されることもでき、この場合は、第1絶縁層110の一面の内の一部の領域上に形成される。
【0028】
第1表面処理層131と第1パッド121とが接触する境界面は、第1絶縁層110の一面と同一平面上にあり得るが、これに限定されるものではない。
これは、第1パッド121の一面の配置と関係があり、第1パッド121の一面が第1絶縁層110の一面と同一平面上にある場合、第1表面処理層131と第1パッド121とが接触する境界面は、第1絶縁層110の一面と同一平面上にある。
後述する製造段階で、バリア層Bによって第1パッド121のエッチングが最小化されるため、第1パッド121は、最大限に残存する。
【0029】
第1パッド121がエッチングされないことにより、第1パッド121上に配置される第1表面処理層131を薄くしても電子部品実装用ワイヤボンディングを行えるという効果がある。
すなわち、第1表面処理層131を最小化しながら部品実装領域を形成することができる効果がある。
これにより、第1表面処理層の形成に対するコストを節減することができ、表面処理層の厚さを制御するためのスペースを減らして微細な回路パターン及び部品実装パッドを実現することができる。
一方、第1パッド121が複数のパッドで形成されることから、第1表面処理層131も複数の表面処理層で構成されることができる。
【0030】
第1絶縁層の一面に対向する他面には回路パターン140をさらに含み得る。
回路パターン140は、公知のプリント回路基板用の回路を意味し、場合によっては、第1パッドと同様の役割を果たすこともできる。
回路パターン140は、無電解めっき又は電解めっきによって形成され、回路パターンは、シード層を含むが、これに限定されるものではなく、シード層と一体を成すこともできる。
回路パターンは、公知のパターン形成方法の内のいずれか一つで形成され得る。
また、回路パターン140は、第1絶縁層の他面で他の構成と電気的に接続され得、回路パターンの一部は、第1絶縁層を貫通するビアVを介して第1パッドと電気的に接続される。
ビアVは、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば利用できる公知の方法で形成することができる。
【0031】
一方、第1絶縁層110の他面に配置された回路パターン140の一面にも第1表面処理層131が配置される。
回路パターン140が第1絶縁層110の他面でパッドとしての役割を果たす場合、回路パターン140の一面には、第1表面処理層131が配置されるが、これに限定されるものではない。
【0032】
第1絶縁層の一面に半田レジスト層150がさらに配置される。
半田レジスト層150は、外部からプリント回路基板100Aを保護する。
半田レジスト層150は、熱硬化性樹脂と熱硬化性樹脂に分散した無機フィラーとを含むが、ガラス繊維は含まなくてもよい。
絶縁樹脂は、感光性絶縁樹脂であってもよく、フィラーは、無機フィラー及び/又は有機フィラーであってもよいが、これに限定されるものではない。
但し、半田レジスト層150の材料がこれに限定されるものではなく、必要に応じては、それ以外に、異なるその他の高分子材料が用いられてもよい。
【0033】
半田レジスト層150は、開口を含んでおり、開口を介して第1パッド121及び第1表面処理層131が外部に露出する。
第1パッド121及び第1表面処理層131がそれぞれ複数のパッド及び複数の表面処理層から構成される場合、半田レジスト層150は、開口を介して複数の第1パッド121及び複数の第1表面処理層131を露出させるが、これに限定されるものではなく、複数の構成の内の一部を露出させ得る。
【0034】
一方、本発明の実施形態によるプリント回路基板100Aは、図に示した構成に限定されるものではなく、これ以外にも、他の絶縁層、他の回路パターン、貫通ビア及びキャビティ等のプリント回路基板の一般的な構成をさらに含み得る。
すなわち、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば利用できる構成をさらに含むことができる。
【0035】
図4は、本発明の実施形態によるプリント回路基板の概略構成の他の例を示す断面図である。
本発明の実施形態の他の例よるプリント回路基板100Bは、第1絶縁層110の一面に第1パッド121、第1表面処理層131の他にも、第2パッド122及び第2表面処理層132が配置される。
【0036】
第2パッド122は、第1絶縁層110に埋め込まれた構造を有する。
すなわち、第2パッド122の一面が第1絶縁層110の一面に露出し、第2パッド122の一面を除く他の面は第1絶縁層110に接触してカバーされるが、必ずしも物理的に接触してカバーされるものではなく、一部離隔したままでも第1絶縁層110に埋め込まれた形態を有することもできる。
【0037】
第2パッド122の一面は、第1絶縁層110の一面と段差を有する。
段差を有するとは、同一平面上に位置しないことを含む概念である。
製造段階で、後述するように、バリア層Bが存在しない領域に第2パッド122が形成され、キャリア基板Cの第2金属層C2を除去するとき、第2パッド122の一部が共にエッチングされるため、第2パッド122の一面は第1絶縁層110の一面よりも低く形成されて段差を有する。
第2パッド122の一面が第1絶縁層110の一面よりも低く形成されるため、第1絶縁層110の側面の一部が外部に露出する。
第2パッド122は、第1パッド121と同時に形成され、第1パッドと同じ物質で構成されるが、別途の段階を通じて形成することもできる。
【0038】
一方、図には示していないが、第2パッド122の一面には、電子部品が実装されてもよく、電子部品は、公知の能動部品又は受動部品であってもよい。
電子部品は、プリント回路基板との接続のための接続電極を有し、接続電極は、第2パッド122と半田ボールなどを介して電気的に接続される。
半田ボールなどの接続手段は、後述する第2表面処理層132を介して第2パッド122と接続される。
【0039】
第2表面処理層132は、第2パッド122の一面上に形成される。
第2表面処理層132は、第2パッド122の一面をカバーするように形成される。
第2表面処理層132は、第2パッド122の表面の酸化や汚染などを防止し、ワイヤや半田などが第2パッド122と緊密に結合できるようにする機能などを行う。
【0040】
第2表面処理層132は、有機物を含むことができるが、これに限定されるものではない。
有機物を含む場合には、公知のOSP(organic solderability preservative)有機膜コーティングで形成されるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、当該分野における通常の知識を有する技術者が利用できる材料であれば、利用可能である。
第2表面処理層132が第2パッド122の一面上に形成されることにより、第2パッド122と半田ボールなどの接続手段の結合の信頼性が向上する。
【0041】
第2表面処理層132は、薄く形成され、第2表面処理層132は、第1絶縁層110に埋め込まれる。
第2表面処理層132の一面は、第1絶縁層110の一面よりも低く形成され、第2表面処理層132の一面は、第1絶縁層110の一面とも段差を有する。
また、第2表面処理層132の幅は、第2パッド122の幅と同一であり、第2表面処理層132の側面は、第2パッド122の側面と同一平面上にあり、第1絶縁層110によってカバーされる。
【0042】
第2パッド122及び第2表面処理層132以外の構成の内の、本発明の実施形態によるプリント回路基板100Aと同じ構成は、実施形態の他の例によるプリント回路基板100Bにも適用することができるため、これに関する重複説明は省略する。
【0043】
図5は、本発明の実施形態によるプリント回路基板の概略構成のさらに他の例を示す断面図である。
本発明の実施形態のさらに他の例によるプリント回路基板100Cは、第1絶縁層110の一面に第1パッド121、第1表面処理層131の他にも、第2パッド122及び第2表面処理層132が配置され、第1パッド121の一面が第1絶縁層110の一面と同一平面上に位置しないという特徴を有する。
【0044】
さらに本発明の実施形態の他の例によるプリント回路基板100Cの第1パッド121は、第1絶縁層110に埋め込まれているが、第1パッド121の一面は第1絶縁層110の一面との段差を有する。
これは、後述する製造段階で、第1パッド121に対応する領域にのみバリア層Bが形成されるため、第1絶縁層110を形成する段階でバリア層Bの一面が第1絶縁層の一面と同一平面上にあるように形成され、その後の段階でバリア層Bを除去すると、バリア層Bが存在していた厚さ分の段差が発生する。
【0045】
さらに本発明の実施形態の他の例によるプリント回路基板100Cの第1表面処理層131は、第1パッド121の一面に形成され、第1表面処理層131は第1絶縁層110の一面に突出するが、これに限定されるものではない。
第1表面処理層131が突出する場合には、第1表面処理層131の一面は第1絶縁層110の一面よりも高く位置して段差を有する。
第1表面処理層131の一面が第1絶縁層110の一面よりも高く位置するように第1表面処理層131が突出しているため、第1表面処理層131の側面の少なくとも一部は露出している。
これに対し、第1表面処理層131の一面は、第1絶縁層110の一面と同一平面上にあってもよい。
この場合は、後述する製造段階でバリア層Bが除去された領域において、バリア層Bと同じ厚さを有するように第1表面処理層131を形成すると発生し得る結果である。
【0046】
第1表面処理層131の幅は、第1パッド121の幅と同一であり得るが、必ずしもこれに限定されるものではない。
第1表面処理層131の幅が第1パッド121の幅と同一である場合、第1表面処理層131の側面は、第1パッド121の側面と同一平面上にある。
第1表面処理層131の幅が第1パッド121の幅よりも広く形成される場合には、第1表面処理層の少なくとも一部が第1絶縁層110を覆うように形成される。
【0047】
第1パッド121と第1表面処理層131の配置以外にも、本発明の実施形態の例によるプリント回路基板100A及び他の例によるプリント回路基板100Bと同じ構成は、さらに他の例によるプリント回路基板100Cにも適用することができるため、これに関する重複説明は、省略する。
【0048】
〔プリント回路基板の製造方法〕
図6図8は、図3のプリント回路基板100Aの製造の一例を概略的に説明するための図である。
図6を参照すると、コアC0と、その一面又は両面に順次に形成された第1金属層C1と、第2金属層C2と、を含むキャリア基板Cを準備する。
【0049】
コアC0は、絶縁層及び/又は回路層などを形成する際に、これを支持するためのものであって、絶縁材質又は金属材質で形成され得る。
第1金属層C1は、銅で形成されるが、特にこれに限定されるものではない。
第2金属層C2は、シード層としての機能を果し、銅で形成される。
場合によっては、第1金属層C1と第2金属層とが一体を成して一つの金属層を形成することもできる。
【0050】
但し、上述したキャリア基板Cは、一つの場合を例示したものであって、上記キャリア部材は、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、利用することができ、支持基板として使用され、後でデタッチ(detach)又は除去できるものであれば、本発明において特に制限なく使用可能である。
【0051】
その後、第2金属層の一面上にバリア層Bを形成する。
バリア層Bは、後述するキャリア基板Cを除去する段階で、第1パッド121のエッチングバリアとしての役割を果たす。
バリア層Bは、ニッケル(Ni)を含む金属層であり得るが、特にこれに限定されるものではなく、キャリア基板の第2金属層C2及び/又はその後に形成される第1パッド121と異なる材料であれば十分であり、第2金属層C2を除去する段階で、第1パッド121がエッチングされる保護膜としての役割を果たすことができれば、特に制限なく使用可能である。
【0052】
その後、ドライフィルムDFを露光及び現像し、銅めっき後にドライフィルムDFを除去する段階を行って、第1パッドを形成する。
第1パッド121を形成する段階は、これに限定されるものではなく、公知のパッド又は導体パターンなどを形成することができれば、如何なる工法で形成されてもよい。
すなわち、SAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)、又はサブトラクティブ工法の内のいずれか一つで形成され得る。
このとき、第2金属層は、シード層としての役割を果たし得る。
【0053】
図7を参照すると、図6で開示した製造段階の後に、第1パッド121を埋め込むように第1絶縁層110を形成する。
第1絶縁層は、一面に対向する他面にシード層をさらに含む。
第1絶縁層110は、プリント回路基板の一例で説明した通りであり、第1パッド121が埋め込まれて第1パッド121の一面が第1絶縁層の一面に露出し得ることは勿論である。
【0054】
その後、第1絶縁層を貫通する貫通孔が形成され、第1絶縁層の他面には回路パターン140が形成され、回路パターン140と第1パッド121とを接続するビアVが形成される。
回路パターン140及びビアVは、図に示すように無電解銅めっきシード層を形成した後に電解めっきによって形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0055】
その後、キャリア基板Cを除去する。
キャリア基板Cの除去は、コアC0及び第1金属層C1をまず除去した後、第2金属層C2を除去する段階によって行われるが、これに限定されるものではなく、コアC0、第1金属層C1、及び第2金属層C2を順次に除去してもよく、一括して除去してもよい。
但し、本発明では、第2金属層C2が除去される段階をより明確に説明するために、コアC0及び第1金属層C1を除去する段階を示している。
【0056】
図8を参照すると、図7で開示した製造段階の後に、第2金属層C2を除去する。
第2金属層C2は、エッチングにより除去され、上述したように、バリア層Bは、第2金属層C2と異なる金属で形成されるため、第2金属層C2をエッチングする段階で第1パッド121がエッチングされて一部が剥がれ落ちることを防止する。
バリア層Bが第1パッド121を保護するため、第1パッド121の一面は、第1絶縁層110の一面と同一平面上にあり、完成された本発明の実施形態の一例によるプリント回路基板100Aは、信号の接続と信頼性向上の効果を期待することができる。
【0057】
その後、第1絶縁層110の一面及び他面に半田レジスト層150を形成する。
半田レジスト層150は、第1絶縁層110の一面にのみ形成することもできる。
半田レジスト層150は、開口を有し、開口を介して第1パッド121及び回路パターン140が露出する。
【0058】
一方、上述したように、第1絶縁層110の他面には、他の絶縁層、他の回路パターン、貫通ビア、及びキャビティなどのプリント回路基板の一般的な構成がさらに形成され得る。
すなわち、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば利用できる構成をさらに含むように、必要に応じて構成を追加することができる。
【0059】
その後、第1パッド121の一面に第1表面処理層131を形成する。
第1パッド121の一面は、第1絶縁層110の一面と同一平面上にあるため、第1表面処理層131は、第1パッド121の一面及び第1絶縁層110の一面よりも高く形成される。
上述したように、第2金属層C2のバリア層Bによって第1パッド121が保護されるため、第1パッド121が除去されずに第1表面処理層131を最小化することができる。
【0060】
一方、第1表面処理層131は、第1絶縁層110の他面に形成された回路パターン140上にも形成される。
また、上述したように、第1絶縁層110の他面に他の絶縁層等の構成がさらに追加される場合には、最外層に配置された回路パターンに表面処理層をさらに含むことができるが、これに限定されるものではない。
一連の工程を通じて、本発明の実施形態の一例によるプリント回路基板100Aを形成することができるが、製造工程が必ずしもこれに限定されるものではない。
【0061】
図9図11は、図4のプリント回路基板100Bの製造の一例を概略的に説明するための図である。
図9を参照すると、キャリア基板C上にバリア層Bを形成した後、バリア層Bを一部除去する段階を含む。
バリア層Bの一面上にドライフィルムDFを介してバリア層Bの一部を除去し、これにより、第2パッド122が形成される領域に開口が形成される。
【0062】
当該開口を介してキャリア基板Cを除去する段階で、第2パッド122の一部が共に除去され、第2パッド122の一面が第1絶縁層110の一面と段差を有する。
バリア層Bの除去は、エッチング工程によって行われるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、金属層を選択的に除去できる工程の場合であれば、制限なく行うことができる。
【0063】
図10を参照すると、第1パッド121と第2パッド122を形成する。
第1パッド121は、バリア層Bが除去されていない領域、すなわち、バリア層Bの一面上に形成され、第2パッド122は、バリア層Bが除去された領域に形成される。
【0064】
図11を参照すると、キャリア基板CのコアC0及び第1金属層C1を除去した後、第2金属層C2を除去する。
このとき、第2金属層C2は、第1及び第2パッド(121、122)と同じ材料で形成されており、第2金属層C2を除去する際に第2パッド122が共に除去される。
これに対し、第1パッド121と第2金属層C2との間にはバリア層Bが形成されており、第1パッド121は、保護される。
したがって、第2パッド122の一部が除去され、第1パッド121は、保護される。
次いで、バリア層Bを除去する段階を行って第1及び第2パッド(121、122)を外部に露出させる。
【0065】
その後、第1表面処理層131及び第2表面処理層132を形成する段階で、第1表面処理層131及び第2表面処理層132を順次に形成する。
第1表面処理層131を形成した後、第2表面処理層132を形成してもよいが、これに必ずしも限定されるものではなく、順序は変更してもよい。
第2表面処理層132は、コーティングの方式で形成するが、これに限定されるものではなく、薄くて均一な被膜を形成可能な工程であれば、可能である。
【0066】
その他の説明、例えば、上述したプリント回路基板100Aの製造の一例で説明した内容は、矛盾しない限り、プリント回路基板100Bの他の製造の一例にも適用することができ、これに対する重複説明は、省略する。
なお、上述した本発明の実施形態の一例によるプリント回路基板100Aの製造の一例は、本発明の実施形態の他の例によるプリント回路基板100Bの製造にも同様に適用することができる。
【0067】
図12図14は、図5のプリント回路基板100Cの製造の一例を概略的に説明するための図である。
図12を参照すると、キャリア基板C上にバリア層Bを形成した後、バリア層Bの一部を除去する段階を含む。
これにより、第1パッド121が形成される領域を除く領域のバリア層Bが除去される。
【0068】
図13を参照すると、第1パッド121及び第2パッド122を形成するとき、第1パッドは、バリア層Bの一面上に形成し、第2パッド122は、バリア層Bが除去された領域の内の一部の領域に形成する。
その後、第1絶縁層110を形成する段階で、第1絶縁層110をバリア層Bが除去された領域に形成し、第1及び第2パッド(121、122)と共に、バリア層Bを埋め込まれる。
【0069】
図14を参照すると、キャリア基板CのコアC0及び第1金属層C1を除去した後、第2金属層C2を除去する。
このとき、第2金属層C2は、第1及び第2パッド(121、122)と同じ材料で形成されており、第2金属層C2を除去する際に第2パッド122が共に除去される。
これに対し、第1パッド121と第2金属層C2との間にはバリア層Bが形成されており、第1パッド121は、保護される。
したがって、第2パッド122の一部が除去され、第1パッド121は、保護される。
【0070】
その後、バリア層Bを除去する段階を行って、第1パッド121の一面に配置されていたバリア層Bを除去する。
プリント回路基板100Cの一例による製造方法は、第1絶縁層110がバリア層Bを埋め込むように形成するため、バリア層Bを除去する段階で第1絶縁層110の一面と第1パッド121の一面は、バリア層Bの厚さ分の段差が形成される。
しかし、このような段差は、第2金属層C2の除去段階で第2パッド122が除去されて発生する第1絶縁層110の一面と第2パッド122の一面との間の段差より小さい。
すなわち、バリア層Bが形成されて第2金属層C2の除去段階でパッドを保護することで、バリア層Bが存在しないためパッドの一部が除去されるよりも、さらに多くのパッドを残存させる。
【0071】
その後、第1表面処理層131及び第2表面処理層132を形成する。
第1表面処理層131は、第1絶縁層110の一面に突出するが、これに限定されるものではない。
【0072】
その他の説明、例えば、上述したプリント回路基板100Aの製造の一例及びプリント回路基板100Bの製造の一例で説明した内容は、矛盾しない限り、プリント回路基板100Cの製造の一例にも適用することができ、これに対する重複説明は、省略する。
また、上述した本発明の実施形態の一例によるプリント回路基板100Aの製造の一例及びプリント回路基板100Bの製造の一例は、プリント回路基板100Cの製造の一例にも同様に適用することができる。
【0073】
本明細書において、断面上における意味は、対象物を垂直に切断したときの断面形状、又は対象物をサイドビューで見たときの断面形状を意味し得る。
また、平面上における意味は、対象物を水平に切断したときの形状、又は対象物をトップビュー又はボトムビューで見たときの平面形状であり得る。
本明細書において、「上側、上部、上面」などは、便宜上、図面の断面を基準に、電子部品が実装可能な面に向かう方向を意味するものとして使用しており、「下側、下部、下面」などは、その反対方向として使用している。
但し、これは説明の便宜上、方向を定義したものであって、特許請求の範囲の権利範囲がこのような方向に対する記載によって特に限定されるものではないことは勿論である。
本明細書において、「接続される」とは、直接接続されることのみならず、接着剤層などを介して間接的に接続されることを含む概念である。
また、「電気的に接続される」とは、物理的に接続された場合と、接続されていない場合の両方を含む概念である。
さらに、「第1、第2」などの表現は、ある構成要素と他の構成要素とを区分するために使用されるものであって、当該構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。
場合によっては、権利範囲を逸脱しない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、同様に第2構成要素は第1構成要素と命名されてもよい。
【0074】
本明細書で使用される「一例」という表現は、互いに同じ実施形態を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供したものである。
しかし、上記提示した一例は、他の一例の特徴と結合して実現されることを排除しない。
例えば、特定の一例で説明している事項が、他の例で説明していなくても、他の例においてその事項と反対又は矛盾する説明がない限り、他の例に関連する説明として理解することができる。
本明細書で使用する用語は、単に一例を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。
このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
【0075】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0076】
100A、100B、100C プリント回路基板
110 第1絶縁層
121 第1パッド
122 第2パッド
131 第1表面処理層
132 第2表面処理層
140 回路パターン
150 半田レジスト層
1000 電子機器
1010 メインボード
1020 チップ関連部品
1030 ネットワーク関連部品
1040 その他の部品
1050 カメラモジュール
1060 アンテナモジュール
1070 ディスプレイ
1080 バッテリ
1090 信号ライン
1100 スマートフォン
1110 スマートフォン内部のメインボード
1120 スマートフォン内部の部品
1121 スマートフォン内部の部品パッケージ
1130 スマートフォン内部のカメラモジュール
1140 スマートフォン内部のスピーカー
B バリア層
C キャリア基板
C0 コア
C1 第1金属層
C2 第2金属層
DF ドライフィルム
V ビア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14