(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184408
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置及び方法、並びにこれを含む物流移送装備
(51)【国際特許分類】
G05D 1/02 20200101AFI20231221BHJP
【FI】
G05D1/02 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023005756
(22)【出願日】2023-01-18
(31)【優先権主張番号】10-2022-0074359
(32)【優先日】2022-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジュン ウー
(72)【発明者】
【氏名】ジュン,ジョン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】オウ,ユン ジェ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,ヒョ ジョー
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301AA01
5H301AA09
5H301BB05
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301DD01
5H301DD06
5H301DD07
5H301DD15
5H301EE02
5H301EE12
5H301EE26
5H301FF04
5H301FF05
5H301FF06
5H301FF11
5H301FF15
5H301FF23
5H301GG08
5H301GG09
(57)【要約】 (修正有)
【課題】走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置及びこれを含む物流移送装備、並びに走行ビヒクルのレール環境モニタリング方法を提供する。
【解決手段】走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置は、走行レールに沿って搬送物を移送する走行ビヒクルに連結されて上記走行ビヒクルの走行経路上に位置した走行レール及び走行レール周辺部を感知する感知ユニット;及び上記走行ビヒクルの走行経路に応じて、上記感知ユニットで取得したデータを用いて上記走行レール又は走行レール周辺部に対するマップを生成するマップ作製ユニット;を含むことができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行レールに沿って搬送物を移送する走行ビヒクルに連結されて前記走行ビヒクルの走行経路上に位置した走行レール及び走行レール周辺部を感知する感知ユニット;及び
前記走行ビヒクルの走行経路に応じて、前記感知ユニットで取得したデータを用いて前記走行レール又は走行レール周辺部に対するマップを生成するマップ作製ユニット;を含む、走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置。
【請求項2】
前記感知ユニットを用いてレール環境情報を周期的に収集し、前記走行ビヒクルの走行経路上に発生した異常状態を解消するように前記走行ビヒクルの走行経路を制御するか、又は前記マップ作製ユニットに前記レール環境情報を伝達する制御ユニット;を含む、請求項1に記載の走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置。
【請求項3】
前記感知ユニットは、ライダセンサ;及び前記走行レールに隣接した位置の前記走行ビヒクルに連結されて前記走行レール及び走行レール周辺部を撮影する撮影ユニットを含み、
前記マップ作製ユニットは、前記撮影ユニットが撮影した前記走行レール及び走行レール周辺部の撮影データを、前記マップにおいて前記走行レール及び走行レール周辺部と対応する位置に格納する、請求項2に記載の走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置。
【請求項4】
前記制御ユニットは、前記ライダセンサが受信した反射光の波長を分析して前記走行レールにおけるパーティクルの有無を検出する、請求項3に記載の走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置。
【請求項5】
前記走行ビヒクルにおいて、前記走行レールと近接した第1面又は移動部に配置され、前記走行レールに位置したパーティクルを吸入除去するパーティクル除去ユニットを含み、
前記制御ユニットは、前記反射光の波長が基準波長の範囲を外れる感知結果が出ると、前記パーティクル除去ユニットがパーティクル除去を行うように、前記反射光が受信された位置に前記走行ビヒクルを移動させる、請求項4に記載の走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置。
【請求項6】
前記パーティクル除去ユニットは、前記走行レールに向かって外部に配置されたサクションモータ;及び前記サクションモータの吸気により集塵されたパーティクルをフィルタリングするように前記走行ビヒクルの内部に配置された空気フィルタ;を含む、請求項5に記載の走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置。
【請求項7】
前記空気フィルタは、パーティクルを集塵する1次フィルタ部と、前記1次フィルタ部を通過したパーティクルをさらに集塵する2次フィルタ部とを含む、請求項6に記載の走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置。
【請求項8】
前記制御ユニットは、前記ライダセンサが受信した反射光の波長が基準波長の範囲を外れる感知結果が出ると、前記撮影ユニットの撮影結果を分析して分析された異物の種類を前記マップに更新する、請求項3に記載の走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置。
【請求項9】
前記感知ユニットは、前記走行レールに対してレーザを照射して障害物の有無を感知する障害物感知センサ;及び前記走行レールの振動及び騒音を感知する加速度センサ;のうち少なくとも一つを含み、
前記マップ作製ユニットは、前記障害物感知センサ又は前記加速度センサによって感知された感知結果を数値別に分類し、分類ごとに異なる標識として前記マップに更新する、請求項1に記載の走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置。
【請求項10】
前記撮影ユニットは、前記走行レールに付着されたタグを撮影し、
前記制御ユニットは、前記マップに格納されたタグと前記撮影されたタグ映像とを比較して前記タグの位置及び異常状態を把握し、前記マップを更新する、請求項3に記載の走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置。
【請求項11】
複数の走行ビヒクルから周期的に収集されたレール環境情報に応じて生成されたマップを用いて、前記走行ビヒクルの初期走行経路を決定するOCS(OHT Control System)をさらに含む、請求項1に記載の走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置。
【請求項12】
前記感知ユニットは、ケーブルの発熱状態を検出する赤外線画像センサをさらに含み、
前記制御ユニットは、前記赤外線画像センサを介して撮影される画像情報に従って前記ケーブルの稼働温度範囲を区分してマップ作製ユニットに伝達し、既に設定された温度以上のケーブルが隣接した走行レール領域は通過しないように前記走行ビヒクルの走行経路を制御する、請求項2に記載の走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置。
【請求項13】
走行レールに沿って搬送物を移送する走行ビヒクル;
前記走行ビヒクルに連結されて前記走行ビヒクルの走行経路上に位置した走行レール及び走行レール周辺部を感知するライダセンサと、前記走行レールに隣接した位置の前記走行ビヒクルに連結されて前記走行レール及び走行レール周辺部を撮影する撮影ユニットを含む感知ユニット;
前記走行ビヒクルに連結され、前記感知ユニットを用いて前記走行ビヒクルの走行中にレール環境情報を収集し、収集されたレール環境情報をマップ作製ユニットに伝達する制御ユニット;及び
前記走行ビヒクルに連結され、前記走行ビヒクルの走行経路に応じて収集された前記レール環境情報を用いて前記走行レール又は走行レール周辺部に対するマップを生成するマップ作製ユニット;を含む、物流移送装備。
【請求項14】
前記感知ユニットは、前記走行レールに対してレーザを照射して障害物の有無を感知する障害物感知センサ;及び前記走行レールの振動及び騒音を感知する加速度センサ;をさらに含み、
前記感知ユニット及び前記制御ユニットは一つのモジュールに備えられる、請求項13に記載の物流移送装備。
【請求項15】
前記走行ビヒクルにおいて、前記走行レールと近接した第1面又は移動部に配置され、前記走行レールに位置したパーティクルを吸入除去するパーティクル除去ユニットを含み、
前記制御ユニットは、前記ライダセンサを用いて前記走行ビヒクルの走行経路及び前記走行経路上に位置するパーティクルの位置を検出し、前記撮影ユニットを用いて撮影されたパーティクルイメージに基づいて前記パーティクル除去ユニットの吸入速度及び前記走行ビヒクルの走行経路を制御する、請求項13に記載の物流移送装備。
【請求項16】
前記感知ユニットは、ケーブルの発熱状態を検出する赤外線画像センサをさらに含み、
前記制御ユニットは、前記赤外線画像センサを介して撮影される画像情報に応じて前記ケーブルの稼働温度範囲を区分してマップ作製ユニットに伝達し、既に設定された温度以上のケーブルが隣接した走行レール領域を通過しないように前記走行ビヒクルの走行経路を制御する、請求項15に記載の物流移送装備。
【請求項17】
移動する走行ビヒクルにおいて、前記走行ビヒクルに配置された感知ユニットを介して走行レール状態を感知する感知段階;及び
感知段階で取得された走行レール状態に基づいて前記走行レール又は走行レール周辺部に対するマップを作製するマップ生成段階;を含む、走行ビヒクルのレール環境モニタリング方法。
【請求項18】
前記走行レール状態を感知する感知段階は、
前記感知ユニットを用いて前記走行ビヒクルの走行経路及び前記走行レール上のパーティクルの有無を感知する段階;
前記感知ユニットに含まれた撮影ユニットを用いてパーティクルが感知された領域を撮影する段階;及び
前記感知ユニットに含まれた撮影ユニットを用いて前記走行レールに付着されたタグを撮影する段階;のうち、少なくとも一つを含む、請求項17に記載の走行ビヒクルのレール環境モニタリング方法。
【請求項19】
前記マップを用いて前記走行ビヒクルの初期走行経路を決定する段階;
前記走行ビヒクルの走行中に前記走行レールにおいてパーティクルの存在が感知されると、前記走行ビヒクルが、前記パーティクルが存在する区間を通過するように前記走行ビヒクルの走行経路を制御する段階;及び
前記走行ビヒクルが前記走行レールからパーティクルを吸入除去する段階;を含む、請求項18に記載の走行ビヒクルのレール環境モニタリング方法。
【請求項20】
前記タグに異常が感知されると、前記マップデータに基づいて前記タグの位置を計算し、計算された前記タグの位置を通過するように前記走行ビヒクルの走行経路を制御する、請求項18に記載の走行ビヒクルのレール環境モニタリング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置及びこれを含む物流移送装備、並びに走行ビヒクルのレール環境モニタリング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体は、人工知能(AI)、モノのインターネット(IoT)、ビッグデータなどに代表される第4次産業革命を発展させる必須要素である。半導体製造分野における素子の微細化及び多層化により、作業場内の不純物の処理及び管理は製造歩留まりに直接影響を及ぼしており、重要な管理項目として扱われている。先端産業分野の研究開発と生産過程において重大な問題を引き起こす空気中の微細粒子及び各種微生物の活性に対比するためには、クリーンルーム(clean room)などの清浄作業環境が必要とされている。実際に、半導体、ディスプレイ、モジュール、及び部品などの超精密製品の製造及び生産作業場では、クリーンルームで全工程を行っているが、不特定かつ散発的に発生しているパーティクルにより、様々な生産障害と歩留まりの低下を経験している。半導体の製造工程が微細化し、高付加価値のディスプレイ製品の比重が大きくなるにつれて、工場内のパーティクルによる不良の可能性も増加している。
【0003】
特に、物流移送装備においてOHT(Overhead Hoist Transporter)などのビヒクルが走行レールを繰り返して通過することで、装置からパーティクルが発生することもあり、反復的な搬送物の移積載時にパーティクルが集中的に発生し、半導体製造設備において飛散して半導体製造設備内の汚染源になることもある。
【0004】
また、物流移送装備において、走行ビヒクルが移動する際に、単に最短時間経路を設定するのではなく、上記パーティクルが発生した位置を経路にしてパーティクルを除去するか、走行レールに設置されたタグを確認してタグ不良や位置変化などを確認してさらに制御するか、又は他のOHTが走行しているため現在利用が不可能な走行レールを除外するように走行経路を設定する必要性がある。
【0005】
しかし、従来は、走行レールに配置されたセンサ部及び撮影ユニットを介して走行ホイール周辺のパーティクルの有無を判別し、全体のOHTに対して一括的なセンシング及び撮影を行ったため、各OHTの走行状況を把握しにくく、全体的な走行レールの環境とOHT全体の走行状況に対する情報をリアルタイムで確認することができず、各OHTに適した走行経路を設定することができなかった。
【0006】
これにより、パーティクルを効果的に制御し、走行ビヒクルの安全かつ効率的な走行経路を設定することで、より安全でありながらも装備運営上の効率を高めるレール環境モニタリング装置が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】KR10-2021-0123828A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の問題点を解決するために、走行レール上に発生したパーティクルの把握及び除去、タグ不良などの走行レールの環境をモニタリングし、走行ビヒクルの移動経路計画の樹立を行うことができる、走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置及びこれを含む物流移送装備、並びに走行ビヒクルのレール環境モニタリング方法を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例に係る走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置は、走行レールに沿って搬送物を移送する走行ビヒクルに連結されて上記走行ビヒクルの走行経路上に位置した走行レール及び走行レール周辺部を感知する感知ユニット;及び上記走行ビヒクルの走行経路に応じて、上記感知ユニットで取得したデータを用いて上記走行レール又は走行レール周辺部に対するマップを生成するマップ作製ユニット;を含むことができる。
【0010】
本発明の走行ビヒクルを用いたレール環境モニタリング装置を含む物流移送装備は、天井に設置された走行レール;上記走行レールに沿って搬送物を移送する走行ビヒクル;上記走行ビヒクルに連結されて上記走行ビヒクルの走行経路上に位置した走行レール及び走行レール周辺部を感知するライダ(LiDAR)センサと、上記走行レールに隣接した位置の上記走行ビヒクルに連結されて上記走行レール及び走行レール周辺部を撮影する撮影ユニットを含む感知ユニット;上記感知ユニットを用いて上記走行ビヒクルの走行中にレール環境情報を収集し、収集されたレール環境情報をマップ作製ユニットに伝達する制御ユニット;上記走行ビヒクルの走行経路に応じて収集された上記レール環境情報を用いて上記走行レール又は走行レール周辺部に対するマップを生成するマップ作製ユニット;及び複数の走行ビヒクルから周期的に収集されたレール環境情報及び上記マップに従って上記走行ビヒクルの初期走行経路を決定するOCS(OHT Control System)を含むことができる。
【0011】
一方、本発明の一実施例に係る走行ビヒクルのレール環境モニタリング方法は、移動する走行ビヒクルにおいて、上記走行ビヒクルに配置された感知ユニットを介して走行レール状態を感知する感知段階;及び感知段階で取得された走行レール状態に基づいて上記走行レール又は走行レール周辺部に対するマップを作製するマップ生成段階;を含むことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一実施例によると、走行ビヒクルの走行中にリアルタイムで走行レールに発生した異常状態を正確に診断し、これを除去するための走行ビヒクルの走行経路設定が可能であり、走行ビヒクルの安全かつ効率的な走行経路設定が可能であるため、スマートな業務環境の提供、及び歩留まりの上昇による作業効率性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施例に係る物流移送装備において、走行レールに沿って走行する走行ビヒクルを示したものである。
【
図2】本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置を含む物流移送装備の構成を簡略に示したものである。
【
図3】本発明の他の一実施例に係るレール環境モニタリング装置を含む物流移送装備の構成を簡略に示したものである。
【
図4】本発明のさらに他の一実施例に係るレール環境モニタリング装置を含む物流移送装備の構成を簡略に示したものである。
【
図5】本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置において、マップを生成する工程を示したものである。
【
図6】本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置において、パーティクルを除去する工程を示したものである。
【
図7】本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置において、タグ状態を管理する工程を示したものである。
【
図8】本発明の一実施例に係るタグが付着された走行レールにおいて、走行ビヒクルがタグ状態を確認する工程を示したものである。
【
図9】本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置の構成を示したブロック図である。
【
図10】本発明の一実施例に係るパーティクル除去ユニットの構成を簡略に示したものである。
【
図11】本発明の一実施例に係る走行ビヒクルのレール環境モニタリング方法のフローチャートを示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を容易に実施できるように、好ましい実施例を詳細に説明する。ただし、本発明の好ましい実施例を詳細に説明するに当たり、関連する公知の機能又は構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に不明瞭にする可能性があると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。また、同様の機能及び作用をする部分については、図面全体にわたって同じ符号を使用する。なお、本明細書において、「上」、「上部」、「上面」、「下」、「下部」、「下面」、「側面」等の用語は図面を基準としたものであり、実際には素子や構成要素が配置される方向によって異なり得る。
【0015】
さらに、明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されていると言うとき、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「間接的に連結」されている場合も含む。また、ある構成要素を「含む」とは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0016】
図1は、本発明の一実施例に係る物流移送装備において、走行レール20に沿って走行する走行ビヒクル10を示したものである。
【0017】
本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置(
図2の100)を含む物流移送装備は、天井に設置された走行レール20、上記走行レール20に沿って搬送物を移送する走行ビヒクル10を含むことができる。
【0018】
ここで、走行ビヒクル10は搬送物を把持し、走行レール20に沿って走行することができ、例えば、カセット、フープ(FOUP)、フォスビー(FOSB)、マガジン、トレイ、OHT(Overhead Hoist Transporter)などを含むことができる。
【0019】
また、走行ビヒクル10は、自律走行可能なビヒクルであって、既に設定された走行経路又は制御された走行経路に従って自動的に駆動されるビヒクルであってもよい。
【0020】
半導体工程を行うために、大量の走行ビヒクル10が動きながら走行レール20に異常状況が発生する可能性がある。特に、走行レール20において振動が発生し、レール変形が発生することがあり、走行ビヒクル10と走行レール20とが接触して異物や副産物などのパーティクル(particle)が発生することがある。
【0021】
したがって、異常状態が発生したレール環境を円滑に把握及び管理し、走行ビヒクル10間の走行経路を調節するためにレール環境モニタリングが必要であり、このために、本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置100が走行ビヒクル10に装着されることができる。
【0022】
図2~
図4は、本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置100を含む物流移送装備の構成を簡略に示したものである。
【0023】
図2~
図4に示すように、本発明の一実施例に係る走行ビヒクル10を用いたレール環境モニタリング装置100は、走行レール20に沿って搬送物を移送する走行ビヒクル10に連結されて上記走行ビヒクル10の走行経路上に位置した走行レール20及び走行レール周辺部を感知する感知ユニット110、及び上記走行ビヒクル10の走行経路に応じて上記感知ユニット110で取得したデータを用いて上記走行レール20又は走行レール周辺部に対するマップを生成するマップ作製ユニット130を含むことができる。
【0024】
また、本発明の一実施例によると、
図2~
図4に示すように、上記感知ユニット110を用いてレール環境情報を周期的に収集し、上記走行ビヒクル10の走行経路上に発生した異常状態を解消するように、上記走行ビヒクル10の走行経路を制御するか、又は上記マップ作製ユニット130に上記レール環境情報を伝達する制御ユニット120を含むことができる。
【0025】
具体的に、本発明の一実施例に係る走行ビヒクル10を用いたレール環境モニタリング装置100を含む物流移送装備において、天井に設置された走行レール20、上記走行レール20に沿って搬送物を移送する走行ビヒクル10、上記走行ビヒクル10に連結されて上記走行ビヒクル10の走行経路上に位置した走行レール20及び走行レール周辺部を感知するライダセンサ(
図3の111)と、上記走行レール20に隣接した位置の上記走行ビヒクル10に連結されて上記走行レール20及び走行レール周辺部を撮影する撮影ユニット(
図3の116)を含む感知ユニット110、上記感知ユニット110を用いて上記走行ビヒクル10の走行中にレール環境情報を収集し、収集されたレール環境情報をマップ作製ユニット130に伝達する制御ユニット120、上記走行ビヒクル10の走行経路に応じて収集された上記レール環境情報を用いて上記走行レール20又は走行レール周辺部に対するマップを生成するマップ作製ユニット130及び複数の走行ビヒクル10から周期的に収集されたレール環境情報及び上記マップに従って上記走行ビヒクル10の初期走行経路を決定するOCS(OHT Control System、200)を含むことができる。
【0026】
一実施例として、感知ユニット110には撮影ユニット(
図3の116)が含まれると記載したが、感知ユニット110にはセンサのみが設置され、別個の撮影部が設置されることもできる。
【0027】
図2~
図4を参照すると、走行ビヒクル10は、走行レール20を走行可能とするために移動部11を含み、例えば、上記移動部11は、走行レール20に沿って移動可能に設置されたホイール及びパーティクルの飛散を防止するホイールカバーであることができる。
【0028】
一実施例として、レール環境モニタリング装置100は、
図2に示すように、一つのモジュールで備えられてもよい。すなわち、一つのモジュールに感知ユニット110及び制御ユニット120の両方が備えられてもよく、あるいは、感知ユニット110、制御ユニット120、マップ作製ユニット130が全て一つのモジュールにオールインワンモジュールとして集積されてもよい。このとき、走行レール20に関する情報を円滑に取得するために、移動部11に隣接して配置されてもよい。
【0029】
あるいは、
図3に示すように、本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置100は、感知ユニット110、制御ユニット120、及びマップ作製ユニット130を別々に離れて配置されてもよい。この場合、制御ユニット120とマップ作製ユニット130は走行ビヒクル10の内部に配置され、感知ユニット110は走行ビヒクル10の外部に配置されることができる。
【0030】
あるいは、
図4に示すように、本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置100は、走行ビヒクル10には感知ユニット110のみが設置され、制御ユニット120及びマップ作製ユニット130は、走行ビヒクル10から離れて別途設置されてもよい。例えば、走行ビヒクル10の走行を制御するOCS200に制御ユニット120及びマップ作製ユニット130が追加される方式で設置されることができる。
【0031】
また、
図3及び
図4に示すように、感知ユニット110において走行レール20に対するレーザスキャンを行うライダセンサ111、障害物感知センサ113、塵埃感知センサ114は、走行ビヒクル10の外部に設置されることができ、走行ビヒクル10の衝撃による振動及び騒音を測定する加速度センサ112は走行ビヒクル10の内部に設置されることができる。
【0032】
一実施例として、感知ユニット110は、ライダセンサ111、加速度センサ112、障害物感知センサ113、塵埃感知センサ114、赤外線画像センサ115、撮影ユニット116を含むことができる。以下では、ライダセンサ111、障害物感知センサ113、塵埃感知センサ114をそれぞれレーザを照射して走行レール20をスキャンする実施例として説明するが、これは一つのセンサであってもよく、それぞれ別個のセンサであってもよい。
【0033】
例えば、一つのライダセンサ111を介して受信する反射光を分析して障害物感知又は塵埃感知を行うことができる。
【0034】
また、撮影ユニット116は、例えば、被写体情報を読み出して電気的な映像信号に変換するCMOSイメージセンサなどを含むことができる。
【0035】
すなわち、
図3及び
図4に示すように、感知ユニット110は、上記走行レール20にレーザパルスを照射し、反射された光を受信するのに要する時間を測定するライダセンサ111、上記走行レール20の振動及び騒音を感知する加速度センサ112、上記走行レール20に対してレーザを照射して障害物の有無を感知する障害物感知センサ113及び光を照射して反射された光の波長を分析して走行レール20にパーティクルの有無を検出する塵埃感知センサ114を含むことができる。
【0036】
このとき、ライダセンサ111、加速度センサ112、障害物感知センサ113、塵埃感知センサ114がそれぞれ全て含まれることができ、あるいはライダセンサ111が障害物感知センサ113又は塵埃感知センサ114の役割を果たして、光を受信するライダセンサ111が受信した上記反射された光の波長を分析することにより、上記走行レールに障害物の有無又はパーティクルの有無を検出することもできる。
【0037】
したがって、
図2~
図4に示す上記制御ユニット120は、上記ライダセンサ111又は障害物感知センサ113若しくは塵埃感知センサ114が受信した上記反射された光の波長を分析して、上記走行レール20に障害物の有無又はパーティクルの有無を検出することができる。
【0038】
一方、本発明の一実施例によると、上記走行ビヒクル10の走行経路に応じて上記ライダセンサ111で取得したデータを用いて上記走行レール20又は走行レール周辺の環境に対するマップを形成するマップ作製ユニット130をさらに含むことができる。ここで、上記マップは2Dマップ又は3Dマップであってもよく、以下では、3Dマップとして例示的に説明する。
【0039】
本発明の一実施例に係るマップ作製ユニット130は、上記撮影ユニット116を用いて取得した走行レール20及び走行レール周辺部に対するイメージを上記3Dマップにおいて対応する位置に格納することができる。
【0040】
また、本発明の一実施例に係るマップ作製ユニット130は、上記障害物感知センサ113又は上記加速度センサ112によって感知された感知結果を数値別に分類し、分類ごとに異なる標識として上記マップに反映することもできる。
【0041】
例えば、ライダセンサ111が走行ビヒクル10の走行経路に位置した走行レール20の距離及び走行レール20に配置されたケーブル又はブラケットの状態などを感知し、上記撮影ユニット116はライダセンサ111と共に走行レール20を撮影する。そして、マップ作製ユニット130は、ライダセンサ111の感知結果に従って走行レールに対するマップを作製し、ケーブルの被覆が剥がれたり、ブラケットが破損したり、又はタグ21が感知されるなど の特定の状況が発生した場合、上記マップにおいて対応する位置に当該特定の状況の映像を添付することができる。
【0042】
また、例えば、障害物感知センサ113によって一定の臨界回数以上の障害物が感知された場合、色が塗りつぶされた丸印で3Dマップに表したり、それ以下は、白抜き三角形で表すことができる。あるいは、加速度センサ113によって感知された振動又は騒音が臨界値以上の場合は赤色で走行レール20を表し、臨界値以下の場合は緑色で走行レール20を表すことができる。
【0043】
上記マップに撮影した情報を加工して反映することで、作業者のモニタリングを容易にすることができる。
【0044】
言い換えれば、走行ビヒクル10が移動可能な走行レール20を示す3Dマップにリアルタイムで発生した異常状態を反映し、上記異常状態を作業者が正確に確認できるように、現在の異常状態を対応する3Dマップに表すことができる。3Dマップは、走行レール20及び走行レール周辺の環境までマップで具現することができるため、レール状態を保全することができ、経時的なレール状態の変化に関するデータも取得することができる。
【0045】
一方、本発明の一実施例に係る撮影ユニット116は、上記走行レール20に付着されたタグ21を撮影し、上記制御ユニット120は、上記3Dマップに格納されたタグと上記撮影されたタグ21の映像を比較して、上記タグ21の位置及び異常状態を把握し、上記3Dマップを更新することができる。
【0046】
図2~
図4に示すように、撮影ユニット116は、走行レール20に配置されたタグ21の状態を撮影することができる。
【0047】
以前の走行ビヒクル10が走行しながら生成された3Dマップに格納されたタグと、現在の走行ビヒクル10が走行しながら撮影されたタグ21とを比較するために、走行レール20におけるタグ21の位置と3Dマップにおいて対応する位置にあるタグをマッチングし、3Dマップに格納されたタグ状態と撮影ユニット116を介して得られたタグ状態とを比較することができる。
【0048】
一実施例として、タグが破損して交換が必要な場合、3Dマップに交換が必要であるという情報を反映することができ、3Dマップにはタグが付着されていると表示されているが、当該走行レール20の位置にはタグが存在しない場合、タグ付着のアラームを3Dマップに反映することができる。
【0049】
すなわち、走行レール20上においてメインテナンスが必要な位置に対する情報を3Dマップに反映して全ての走行ビヒクル10がこれを確認することができ、作業者もメインテナンスの要否を確認することができる。
【0050】
さらに、本発明の一実施例によると、マップに反映された情報を介して把握された走行レール環境に応じて、上記走行ビヒクル10の走行経路を決定するOCS200をさらに含むことができる。
【0051】
上記OCS200は、複数の走行ビヒクル10から周期的に収集されたレール環境情報に応じて生成されたマップを用いて、走行ビヒクルの初期走行経路又はリアルタイム走行経路を決定することができる。走行ビヒクル10が走行する前には、感知ユニット110がレール環境情報を取得できないため、既存に収集されたレール環境情報が反映された3Dマップを用いて初期走行経路を決定することができる。
【0052】
また、上記OCS200は、上記制御ユニット120から上記パーティクル感知情報又は異常状態発生情報が伝達されると、上記走行ビヒクル10が、上記パーティクルが感知されるか又は異常状態が発生した位置に移動するように上記走行ビヒクル10を制御することができる。
【0053】
走行前に異常状態発生位置及びパーティクル感知位置が分かると、これを初期走行経路として決定して走行ビヒクル10を走行させることができる。OCS200は、各走行ビヒクル10ごとに設置された感知ユニット110の情報を収集して、全走行ビヒクル10の走行経路を設定することができ、走行ビヒクル10が一方の走行レール20に密集している場合、これを分散させるように走行経路を設定することができる。
【0054】
そして、走行ビヒクル10が走行中には、感知ユニット110で感知したデータに応じて、制御ユニット120が走行経路を修正又は変更することができる。
【0055】
また、上記OCS200は、上記走行レール環境の異常状態が感知された位置にタグ21を新たに付着するか、又は上記タグ21の異常状態が感知された位置にタグ21を交換するように上記走行ビヒクル10の走行経路を決定することができる。
【0056】
言い換えれば、OCS200は、パーティクルが感知されてパーティクルを除去する必要のある走行レール20領域、タグ21の交換や再付着が必要な走行レール20領域を通過するように隣接した領域に位置した走行ビヒクル10の経路を決定することができ、複数の走行ビヒクル10が同じ走行レール20領域を通過するように設定されている場合、以前の走行レール20の状態を無視して他の経路に移動するように走行経路を設定することができる。
【0057】
さらに、
図2及び
図3に示すように、感知ユニット110で取得したデータ、マップ作製ユニット130で作製した3Dマップデータなどは、データベース140に格納されることができ、データベース140に格納されたデータを活用して、走行レール20の環境変化パターンを学習し、走行レール20の環境変化を予め予測することができる。データベース140に格納されたデータを介して走行レール環境をより容易にモニタリングし制御することができる。
【0058】
一方、本発明の一実施例によると、上記走行レール20に連結される電源を給電するケーブル(図示せず)をさらに含むことができる。上記ケーブルを介して搬送物を移送する非接触電源装置に電源を給電することができる。
【0059】
上記感知ユニット110は、上記ケーブルの発熱状態を検出する赤外線画像センサ115をさらに含み、上記制御ユニット120は、上記赤外線画像センサ115を介して撮影される画像情報に応じて上記ケーブルの稼働温度範囲を区分し、マップ作製ユニット130に伝達することができる。
【0060】
また、制御ユニット120は、既に設定された温度以上のケーブルが隣接した走行レール領域は通過しないように、上記走行ビヒクル10の走行経路を制御することができる。
【0061】
一方、
図4に示すように、レール環境モニタリング装置100は、感知ユニット110が設置された走行ビヒクル10と走行ビヒクル10の外部に別途設置された制御ユニット120又はマップ作製ユニット130を含むことができる。
【0062】
具体的に、感知ユニット110が設置された走行ビヒクル10が、走行レール20を走行して取得したデータを、走行ビヒクル10以外の領域、例えば、監視センターに設置された制御ユニット120又はマップ作製ユニット130に送信し、制御ユニット120又はマップ作製ユニット130において上記走行ビヒクルの走行経路に応じて上記感知ユニットで取得したデータを用いて上記走行レール又は走行レール周辺部に対するマップを生成するか、上記走行ビヒクルの走行経路上に発生した異常状態を解消するように、上記走行ビヒクルの走行経路を制御するか、又は上記マップ作製ユニットに上記レール環境情報を伝達することができる。すなわち、走行ビヒクル10が感知ユニット110を介して感知し、感知されたデータを走行ビヒクル10以外の領域で制御する。これにより、走行ビヒクル10に設置された感知ユニット110を介して走行経路に応じて迅速にレール環境情報を取得するとともに、複数の走行ビヒクル10を統合管理する制御ユニット120又はマップ作製ユニット130を設けることでコストを節減することができる。
【0063】
また、本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置100は、複数の走行ビヒクルから周期的に収集されたレール環境情報及び上記マップに従って上記走行ビヒクルの初期走行経路を決定するOCS200をさらに含むことができる。
【0064】
このとき、例えば、走行ビヒクル10の走行を制御するOCS200に制御ユニット120又はマップ作製ユニット130を追加して設置することもできる。
【0065】
すなわち、一実施例として、OCS200とは別個に制御ユニット120又はマップ作製ユニット130を設置することができ、又は他の一実施例として、
図4に示すように、OCS200に制御ユニット120又はマップ作製ユニット130をさらに結合する方式でレール環境のモニタリング及び管理に必要なソフトウェアを追加することができる。このとき、ソフトウェアの機能を追加する方式又は別途のハードウェアを結合する方式が使用されることができる。
【0066】
上述した実施例は例示的な実施例であって、OCS200に制御ユニット120又はマップ作製ユニット130を追加する構成のみを開示したが、レール環境を制御するための別途のユニットを追加することができる。
【0067】
したがって、制御ユニット120又はマップ作製ユニット130は、一つのモジュールに備えられて走行ビヒクル10に設置されてもよく、又はそれぞれ別個のモジュールに設置されて走行ビヒクル10に設置されてもよく、又は走行ビヒクル10以外の領域に設置されてもよい。
【0068】
図5~
図7は、本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置100が行う工程を示したものである。
【0069】
本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置100は、3Dマップを生成し、上記3Dマップに従って走行ビヒクル10の安全な走行経路計画を樹立することができる。
【0070】
具体的に、
図5に示すように、走行ビヒクル10が走行し(S510)、レール環境モニタリング装置100を用いて走行レール20のスキャン及び走行レール周辺環境の撮影を行う(S520)。スキャン結果及び撮影映像を用いて走行レール20の表面、振動による走行レール20の変形、走行レール周辺に設置された部品の状態を確認(S530)することができる。
【0071】
さらに、確認された走行レール20及び走行レール周辺環境状態を反映した3Dマップを生成し、3Dマップに従って走行ビヒクルの走行経路計画を樹立(S540)することができる。
【0072】
言い換えれば、ライダセンサ111により走行レール20をレーザスキャンして距離を測定し、加速度センサ112により走行レール20において振動や走行騒音が発生する位置を感知し、障害物感知センサ113が走行ビヒクル10の前方をスキャンして走行中に発見可能な障害物を感知し、塵埃感知センサ114がパーティクルに反射された光を検出して感知されたパーティクルを把握することができ、撮影ユニット116で把握された障害物やパーティクルを近接撮影して分析データを取得することができる。
【0073】
上記情報は全て走行レール20の状態に関する情報であって、走行レール20の状態を反映した3Dマップを生成し、走行ビヒクル10は上記3Dマップ情報に基づいて決定された走行経路に従って走行することができる。
【0074】
さらに、3Dマップを生成するときは、撮影したり感知された情報を単に3Dマップにそのまま格納するだけでなく、各数値別に分類してカラーや図形などに区分することができる。
【0075】
例えば、加速度センサ112を介して感知された騒音や振動が大きい区間(例えば、走行ビヒクル10の密集区間)は赤色で表し、騒音や振動が既に設定された範囲内である区間(例えば、走行ビヒクル10の渋滞予定区間)は黄色で表し、騒音や振動が臨界値を超えない一般区間は灰色などで表すことができる。
【0076】
また、本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置100において、走行レール20に位置したパーティクルの有無を把握し、走行ビヒクル10を用いてパーティクルを除去することができる。
【0077】
図6に示すように、走行ビヒクル10が走行し(S610)、レール環境モニタリング装置100を用いて走行レール20のスキャン及び走行レール周辺環境の撮影を行う(S620)。スキャン結果及び撮影映像を用いて感知されたパーティクル位置に走行ビヒクル10を移動させて空気フィルタに圧縮されたパーティクルを吸入除去(S630)することができる。
【0078】
図5で上述したように、撮影ユニット116又は感知ユニット110から取得した結果で3Dマップデータを生成し、生成された3Dマップを基準にパーティクル位置を把握して走行ビヒクル10を該当位置に移動させることができる。
【0079】
走行ビヒクル10は、移動部11付近に位置したパーティクル除去ユニット300(
図10に示す)を用いて走行レール20上に位置したパーティクルを除去することができる。
【0080】
本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置100は、感知ユニット110を用いてレーザスキャンを行い、撮影ユニット116を用いてパーティクルが感知された走行レール20領域を詳細に観察することができ、パーティクルの位置及び種類を正確に把握することができ、パーティクル除去ユニット300(
図10に示す)を用いて効率的に除去することができる。
【0081】
例えば、逆「コ」字状の走行レール20において、角に付着されたパーティクルは除去が容易ではないが、レーザスキャン及び撮影により取得した結果を用いて、パーティクル除去ユニット300(
図10に示す)を圧縮吸入して除去することができ、より効率的に走行レール20を管理することができる。
【0082】
さらに、本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置100において、走行レール20に配置されたタグ21の状態を管理することができる。
【0083】
図7に示すように、走行ビヒクル10が走行し(S710)、レール環境モニタリング装置100を用いて走行レール20のスキャン及び走行レール周辺環境の撮影を行う(S720)。スキャン結果及び撮影映像を用いて既存に付着されたタグ21又は未付着のタグ21を確認し、タグ21の位置を誤差反映して計算することにより、走行ビヒクル10をタグ21の位置に移動(S730)させることができる。
【0084】
レール環境モニタリング装置100は、走行レール20に異常状態が発生した位置を把握し、当該位置にタグ21を設定することができる。
【0085】
上記タグ21は、走行ビヒクル10が走行レール20に自動的に付着されるか、又は異常状態が発生した位置を把握すると、作業者が手動で付着することができる。タグ21が付着されると、これをマップ作製ユニット130に入力して当該情報を更新することができる。
【0086】
このとき、マップ作製ユニット130が作製した3Dマップにはタグ21が存在すると示されているが、走行ビヒクル10が走行しながらスキャンした領域においてタグ21がない場合、これは、タグ21が消失又は未付着されたものであり、タグ21を新たに付着する必要があることが確認でき、タグ21が損傷した場合は交換すべきであることが確認できる。言い換えれば、走行レール20上のタグ21を管理することができる。
【0087】
また、OCS200は、走行ビヒクル10の経路を決定する際に、タグ21が位置したタグポイントを計算し、タグポイントに応じて経路を決定することができる。すなわち、タグポイントを拠点として経路を連結し、走行ビヒクル10の走行経路を設定することができる。
【0088】
図8は、本発明の一実施例に係るタグ21が付着された走行レール20において、走行ビヒクル10がタグ21の状態を確認する工程を示したものである。
【0089】
具体的に、走行レール20の下部に複数個のタグ21が付着されることができる。第1タグ21aと第2タグ21b間の距離はaで開示される。第2タグ21bと第3タグ21c間の距離はbで開示される。第3タグ21cと第4タグ21d間の距離はcで開示される。a、b、cの値は同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0090】
走行ビヒクル10は、走行レール20に沿って走行することができ、走行しながら走行レール20の下部に付着されたタグ21a、21b、21c、21dと接触することができる。
【0091】
一方、3Dマップにおいて対応する位置に複数のタグ21a、21b、21cが位置することができ、第1タグ21aと第2タグ21b間の距離はa’、第2タグ21bと第3タグ21c間の距離はb’、第3タグ21cと第4タグ21d間の距離はc’で開示することができる。すなわち、3Dマップデータ上にタグ情報を示すことができ、上記3Dマップデータには、走行レール20のタグ21の個数情報及び位置情報などが含まれることができる。
【0092】
図8に示すタグ21間の距離は、3Dマップデータ上に格納されているタグ21間の距離と同一であるか、又は比例することができ、タグ21に関する情報はタグ間の距離に関する情報であるか、又はタグ21の絶対的な位置に関する情報であることができる。
【0093】
制御ユニット120は、
図8に示すように、走行ビヒクル10の実際の走行を通じて得られたタグデータ情報と、3Dマップデータに格納されたタグデータ情報とを比較分析して、3Dマップデータに格納されたタグ21情報の実際の走行レール20の位置と同一になるように誤差を修正することができる。
【0094】
一実施例によると、レール環境モニタリング装置100が走行ビヒクル10の走行によって第1タグ21a及び第2タグ21bを通過しながら第1タグ21aと第2タグ21bとの間の間隔が走行マップデータ上に格納された第1タグ21aと第2タグ21bとの間の間隔と同一であるか否かを判断することができる。
【0095】
図9は、本発明の一実施例に係るレール環境モニタリング装置100の構成を示すブロック図である。
【0096】
本発明の一実施例に係る走行ビヒクル10を用いたレール環境モニタリング装置100は、物流移送装備の天井に設置された走行レール20に沿って搬送物を移送する走行ビヒクル10、上記走行ビヒクル10に連結されて走行レール状態を感知するライダセンサ111及び上記走行レール20に隣接した位置の上記走行ビヒクル10に連結されて上記走行レール20を撮影する撮影ユニット116を含む感知ユニット110、及び上記感知ユニット110を用いて取得したレール環境情報を介して走行レール環境を把握する制御ユニット120を含むことができる。
【0097】
また、感知ユニット110の感知結果、撮影ユニット116の撮影結果、制御ユニット120が把握した走行レール環境などを格納するデータベース140をさらに含むことができる。
【0098】
本発明の一実施例に係る感知ユニット110は、上記走行レール20にレーザパルスを照射し、反射された光を受信するのに要する時間を測定するライダセンサ111、上記走行レール20の振動及び騒音を感知する加速度センサ112、上記走行レール20に対してレーザを照射して障害物の有無を感知する障害物感知センサ113、及び反射された光の波長を分析して走行レール20におけるパーティクルの有無を検出する塵埃感知センサ114を含むことができる。
【0099】
このとき、ライダセンサ111、加速度センサ112、障害物感知センサ113、塵埃感知センサ114が全て感知ユニット110に含まれることができ、あるいはライダセンサ111が障害物感知センサ113及び/又は塵埃感知センサ114の役割を果たすように、光を受信するライダセンサ111が受信した上記反射された光の波長を分析することによって、上記走行レールに障害物の有無又はパーティクルの有無を検出することもできる。
【0100】
すなわち、上記制御ユニット120は、上記ライダセンサ111、障害物感知センサ113又は塵埃感知センサ114が受信した上記反射された光の波長を分析して、上記走行レール20に障害物の有無又はパーティクルの有無を検出することができる。
【0101】
図9は、ライダセンサ111、障害物感知センサ113、及び塵埃感知センサ114のそれぞれがレーザを照射して走行レール20をスキャンする実施例として説明しているが、特許請求の範囲は上記例示的な実施例に制限されない。
【0102】
言い換えれば、ライダセンサ111は、レーザパルスが反射された光を受信して、制御ユニット120が抽出された特定の周波数範囲の光を介して走行ビヒクル10の走行経路を把握できるようにする。
【0103】
また、障害物感知センサ113及び塵埃感知センサ114は、上記走行レール20に対してレーザを照射して反射された光を受信することにより、制御ユニット120が走行状況で発見できる異物を早期に感知するか、又は異物に反射された光を検出して、感知された異物に対する情報を把握することができる。
【0104】
このとき、撮影ユニット116を介して異物を近接撮影して異物の種類や量などの情報を把握することができ、さらに、走行中に走行レール20の録画映像や走行レール20のイメージなどを追加撮影して全体的な走行レール20関連情報を正確に取得することができる。
【0105】
また、加速度センサ112は、上記走行レール20の振動及び騒音を感知することができ、制御ユニット120は、加速度センサ112が取得した情報を介して走行レール20の連結継手部における問題の有無を把握するか、又は走行レール20における走行ビヒクル10の密集の有無を把握することができる。走行ビヒクル10が過度に密集された場合、振動及び騒音の発生が大きくなり、この場合、制御ユニット120は当該走行レール20上に走行ビヒクル10が密集していることを把握し、迂回走行経路を決定することができる。したがって、走行レール20上における全物流量の管理が可能である。加速度センサ112の代わりに振動センサ又は音響センサを適用することも可能である。
【0106】
また、感知ユニット110は、赤外線画像センサ115をさらに含むことができ、これにより、走行レール20及びケーブルのうち走行レール周辺部の温度を感知することができる。
【0107】
本発明の一実施例によると、上記感知ユニット110及び上記制御ユニット120は一つのモジュールに備えられてもよく、別個の装置にそれぞれ備えられてもよい。
【0108】
レール環境モニタリング装置100が走行ビヒクル10に付着されているため、感知ユニット110又は撮影ユニット116から取得した走行レール20の情報に基づいて修正又は補正された走行ビヒクル10の走行経路の決定が可能であり、走行ビヒクル10が走行中であっても、情報を受信して走行経路を補正することができる。
【0109】
すなわち、走行ビヒクル10のリアルタイム走行中に走行レール20の変更された状況を直ちに把握し、これを3Dマップや走行経路に反映することができ、レール環境をモニタリングして走行ビヒクル10を制御することが容易である。
【0110】
図10は、本発明の一実施例に係るパーティクル除去ユニット300の構成を簡略に示したものである。
【0111】
本発明の一実施例に係るパーティクル除去ユニット300は、上記走行ビヒクル10において、上記走行レール20に近接した第1面又は移動部11に配置され、上記走行レール20に位置したパーティクルを吸入除去することができる。
【0112】
具体的に、
図10に示すように、移動部11、例えば、ホイール駆動時に走行レール20との回転摩擦により発生するパーティクルを吸入及び集塵するために、移動部11の周辺部にパーティクル除去ユニット300を設置することができる。
【0113】
パーティクル除去ユニット300は、移動部11と対面する外部に位置するように装着され、サクションモータ330の吸気により移動部11の周辺部から発生するパーティクルを集塵する空気フィルタ310、320を含むことができる。
【0114】
空気フィルタ310、320の下部は、吸気流を誘導して粒子サイズが大きいパーティクルを集塵する1次フィルタ部310、1次フィルタ部310を通過する粒子サイズの小さい微細粒子パーティクルを集塵する2次フィルタ部320が配置されることができる。
【0115】
すなわち、走行レール20と摩擦回転により駆動する移動部11の駆動中にパーティクルの発生が検出される場合、サクションモータ330の駆動により吸入力が発生し、この吸入力は1次フィルタ部310を介して気流を形成し、上記気流によって1次フィルタ部310を通過しながら比較的粒子の大きいパーティクルを先に集塵し、連続的に2次フィルタ部320を通過しながら微細粒子サイズのパーティクルが集塵処理されるように構成されることができる。空気フィルタ310、320が異物を吸入することによりクリーン動作を行うことができる。
【0116】
これにより、走行ビヒクル10の走行中に発生するパーティクルが物流移送装備内の大気中に飛散又は拡散する現象を事前に抑制除去して、クリーンな環境を持続的に維持することができる。
【0117】
したがって、上記パーティクル除去ユニット300は、上記走行レール20に向かって外部に配置されたサクションモータ330、及び上記サクションモータ330の吸気により集塵されたパーティクルをフィルタリングするように、上記走行ビヒクル10の内部に配置された空気フィルタ310、320を含むことができる。
【0118】
一実施例として、上記空気フィルタ310、320は、パーティクルを集塵する1次フィルタ部310と、上記1次フィルタ部を通過したパーティクルをさらに集塵する2次フィルタ部320とを含むことができる。
【0119】
このとき、上記制御ユニット120は、ライダセンサ111を用いて走行ビヒクル10の走行経路及び走行経路上に位置するパーティクル位置を検出し、上記撮影ユニット116を用いて撮影されたパーティクルイメージに基づいて、パーティクル除去ユニット300の吸入速度及び走行ビヒクル10の走行経路を制御することができる。
【0120】
撮影されたパーティクルイメージにおいて、パーティクルが走行レール20の外郭に付着したり、サイズが大きい場合、吸入速度を高めてコーナーのパーティクルまで効率的に除去することができる。
【0121】
また、本発明の一実施例に係る制御ユニット120は、
図10に示すパーティクル除去ユニット300がパーティクル除去を行うように、上記反射された光の波長が基準波長の範囲を外れる感知結果が出ると、反射された光が受信された位置に上記走行ビヒクル10を移動させることができる。
【0122】
さらに、本発明の一実施例に係る制御ユニット120は、感知ユニット110が受信した反射された光を分析してパーティクルを分析することができ、具体的に、反射された光の波長が基準波長の範囲を外れる感知結果が出ると、撮影ユニット116により撮影した結果を分析してパーティクルの種類や量を分析することができる。
【0123】
なお、上記撮影ユニット116は、パーティクルのない走行レール20のリファレンス映像と走行ビヒクルの走行中に走行レール20の映像とを撮影し、上記制御ユニット120は、走行ビヒクルの走行中の走行レール20の映像と上記リファレンス映像とを比較して走行レール20の汚染度合いを判断し、上記走行レール20が汚染されたと判断した場合は、上記パーティクル除去ユニット300の吸入速度を高めることができる。
【0124】
したがって、本発明の一実施例に係る走行ビヒクル10を用いたレール環境モニタリング装置100は、走行レール20に沿って搬送物を移送する走行ビヒクル10、上記走行ビヒクル10に連結されて上記走行ビヒクル10の走行経路上に位置した走行レール20及び走行レール周辺部を感知する感知ユニット110及び上記感知ユニット110を用いてレール環境情報を周期的に収集し、上記走行ビヒクル10の走行経路上に発生した異常状態を解消するように上記走行ビヒクル10の走行経路を制御する制御ユニット120を含むことができる。
【0125】
さらに、上記感知ユニット110は、ライダセンサ111又は走行レール20に隣接した位置の走行ビヒクル10に連結されて走行レール20及び走行レール周辺部を撮影する撮影ユニット116をさらに含むことができ、上記走行ビヒクル10の走行経路に応じて、上記ライダセンサ111で取得したデータを用いて上記走行レール20又は走行レール周辺部に対する3Dマップを形成し、上記走行レール20及び走行レール周辺部に対する撮影データを、上記3Dマップにおいて上記走行レール20及び走行レール周辺部と対応する位置に格納するマップ作製ユニット130をさらに含むことができる。
【0126】
一方、
図11は、本発明の一実施例に係る走行ビヒクルのレール環境モニタリング方法のフローチャートを示したものである。
【0127】
本発明の一実施例に係る走行ビヒクルのレール環境モニタリング方法は、移動する走行ビヒクル10において、上記走行ビヒクル10に配置された感知ユニット110を介して走行レール状態を感知する感知段階及び感知段階で取得された走行レール状態に基づいて、上記走行レール20又は走行レール周辺部に対するマップを作製するマップ生成段階を含むことができる。
【0128】
具体的に、
図11に示すように、感知ユニット110又は撮影ユニット116によって走行レール20の状態を確認し(S1101)、確認された走行レールの状態に応じてマップを作製することができる(S1102)。
【0129】
上記マップを用いて走行ビヒクル10の走行経路を決定し(S1103)、走行ビヒクル10を移動させながら、走行レール20上のパーティクル除去及びマップ更新情報を収集することができる(S1104)。
【0130】
言い換えれば、S1101で収集された情報に基づいて、S1102で走行ビヒクル10が密集していない走行レール20区間、又はパーティクルが発生して走行ビヒクル10のパーティクル除去ユニット300を使用する必要のなる走行レール20区間、タグ21の状態を確認する必要のある走行レール20区間などを反映した3Dマップを作製することができる。
【0131】
これに基づいて、走行ビヒクル10が通過する必要のある区間と通過する必要のない区間を分けて走行経路を決定し、その後、走行してパーティクルが追加で発生した走行レール20区間、タグ21が損傷又は未付着されてタグ21の確認が必要な走行レール20区間などを再収集して3Dマップを更新することができる。
【0132】
したがって、本発明の一実施例によると、上記走行レール状態を感知する感知段階は、上記感知ユニット110を用いて上記走行ビヒクル10の走行経路20及び上記走行レール上のパーティクルの有無を感知、上記感知ユニット110に含まれた撮影ユニット116を用いてパーティクルが感知された領域を撮影、及び上記感知ユニット110に含まれた撮影ユニット116を用いて上記走行レール20に付着されたタグ21を撮影のうち、少なくとも一つを含むことができる。
【0133】
本発明の一実施例によると、上記マップを用いて上記走行ビヒクル10の初期走行経路を決定する段階、上記走行ビヒクル10の走行中に上記走行レール20においてパーティクルの存在が感知されると、上記走行ビヒクル10が上記パーティクルが存在する区間を通過するように上記走行ビヒクル10の走行経路を制御する段階、及び上記走行ビヒクル10が上記走行レール20からパーティクルを吸入除去する段階を含むことができる。
【0134】
また、本発明の一実施例によると、上記タグ21に異常が感知されると、上記マップデータに基づいて上記タグ21の位置を計算し、計算された上記タグ21の位置を通過するように上記走行ビヒクル10の走行経路を決定することができる。その他、上述した内容と重複する内容は、説明の簡略化のために省略する。
【0135】
また、本発明の説明において、「~部」又は「ユニット」は、様々な方式、例えば、プロセッサ、プロセッサによって行われるプログラム命令、ソフトウェアモジュール、マイクロコード、コンピュータプログラム生成物、ロジック回路、アプリケーション専用集積回路、ファームウェアなどによって具現することができる。
【0136】
本出願の実施例に開示された方法の内容は、ハードウェアプロセッサで直接具現することができ、又はプロセッサのうち、ハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせで具現して遂行完成することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラマブル読み取り専用メモリ、又は電気的消去可能プログラマブルメモリ、レジスタなどのような従来の格納媒体に格納することができる。上記格納媒体はメモリに位置し、プロセッサはメモリに格納された情報を読み取り、そのハードウェアと結合して上述の方法の内容を完成させる。重複を防止するために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0137】
具現過程において、上述した方法の各内容は、プロセッサのうちハードウェアの論理集積回路又はソフトウェア形態のインストラクションによって完成できる。本出願の実施例に開示された方法の内容は、ハードウェアプロセッサで直接具現することができ、又はプロセッサのうちハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせで具現して遂行完成することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラマブル読み取り専用メモリ、又は電気的消去可能プログラマブルメモリ、レジスタなどのような従来の格納媒体に格納することができる。上記格納媒体はメモリに位置し、プロセッサはメモリに格納された情報を読み取り、そのハードウェアと結合して上述の方法の内容を完成する。
【0138】
すなわち、本分野において通常の知識を有する者は、本明細書において開示した実施例で説明する各例示的なユニット及びアルゴリズム段階を結合して、電子ハードウェア又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの結合により実現できることが分かる。このような機能をハードウェアの方式で行うか、それともソフトウェアの方式で行うかは、技術方案の特定の応用と設計の制約条件によって決定される。通常の知識を有する者は、特定された応用のそれぞれについて互いに異なる方法を使用して説明した機能を実現することができるが、このような実現は、本出願の範囲から外れたものと見なされてはならない。
【0139】
本出願で提供されるいくつかの実施例において、理解すべきことは、開示された装置及び方法は、その他の方式によって実現できるということである。例えば、上述した装置の実施例は、単なる例示的なものであって、例えば、上記ユニットの区分は、単に一種の論理的機能の区分であり、実際の実現時にその他の区分方式が存在し得る。例えば、複数のユニット又はアセンブリは、他の一つのシステムに結合又は集積されてもよく、又は一部の特徴は無視するか又は実行しなくてもよい。その一方、表示又は議論される相互間のカップリング又は直接的なカップリング若しくは通信連結は、一部のインタフェース、装置又はユニットを介した間接的なカップリング又は通信連結であってもよく、電気的、機械的、又はその他の形態であってもよい。
【0140】
上記で分離された部品として説明されたユニットは、物理的に分離されたものであってもよく、ユニットとして示される部品は物理的ユニットであってもよく、又は物理的ユニットでなくてもよい。つまり、一箇所に位置するか、複数のネットワークユニットに分布されることもできる。実際の需要に応じて、その一部又はユニット全部を選択して本実施例の方案の目的を実現することができる。
【0141】
すなわち、本出願の各実施例における各機能ユニットは、一つの処理ユニットに集積されてもよく、各ユニットが単独で存在してもよく、2つ又は2つ以上のユニットが一つのユニットに集積されてもよい。
【0142】
具体的な例として、制御ユニット120とマップ作製ユニット130は、上述の明細書では分離された部品として記載されているが、一実施例として、制御ユニット120とマップ作製ユニット130はそれぞれ分離された電子ハードウェアに備えられたコンピュータソフトウェアであってもよく、又は他の一実施例として、制御ユニット120とマップ作製ユニット130とが一つの電子ハードウェアに備えられているが、論理又は機能上、制御ユニット120とマップ作製ユニット130とに区分されるコンピュータソフトウェアであってもよい。
【0143】
あるいは、一実施例として、走行ビヒクル10の走行を制御するOCS200に、制御ユニット120とマップ作製ユニット130とが含まれることができ、又は他の一実施例として、OHTのような走行ビヒクル10自体に設置された別個の電子ハードウェアに制御ユニット120とマップ作製ユニット130とが配置されることができ、又はさらに他の一実施例として、走行ビヒクル10の外部領域に別途設置された電子ハードウェアに制御ユニット120又はマップ作製ユニット130が配置されて感知ユニット110が設置された走行ビヒクル10を外部で制御することができる。
【0144】
仮に、上記機能がソフトウェア機能ユニットの形態で具現されて独立した製品として販売又は使用される場合、一つのコンピュータ読み取り可能格納媒体に格納することができる。このような理解に基づいて、本出願の技術方案において本質的に又は先行技術に対して寄与した部分、又は上記技術的方案の一部分は、ソフトウェア製品の形態で具現することができ、上記コンピュータソフトウェア製品は一つの格納媒体に格納され、若干のインストラクションを含んで一つのコンピュータ装置(個人コンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器などであり得る)が、本出願の各実施例で説明する方法の全部又は一部の段階を行うようにする。上述した格納媒体は、USBメモリ、モバイルハードディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又はCD-ROMなどのようなプログラムコードを格納できる様々な媒体を含む。
【0145】
本発明は、上述した実施形態及び添付の図面によって限定されない。添付の特許請求の範囲によって権利範囲を限定するものとし、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で様々な形態の置換、変形及び変更が可能であることは、当技術分野における通常の知識を有する者に自明である。
【符号の説明】
【0146】
100:レール環境モニタリング装置
110:感知ユニット
111:ライダセンサ
112:加速度センサ
113:障害物感知センサ
114:塵埃感知センサ
115:赤外線画像センサ
116:撮影ユニット
120:制御ユニット
130:マップ作製ユニット
140:データベース
200:OCS
300:パーティクル除去ユニット
310、320:空気フィルタ
330:サクションモータ
10:走行ビヒクル
11:移動部
20:走行レール
21:タグ