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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184561
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】双方向ビデオゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/428 20140101AFI20231221BHJP
   A63F 13/21 20140101ALI20231221BHJP
   A63F 13/24 20140101ALI20231221BHJP
【FI】
A63F13/428
A63F13/21
A63F13/24
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023176847
(22)【出願日】2023-10-12
(62)【分割の表示】P 2020530524の分割
【原出願日】2018-11-06
(31)【優先権主張番号】15/833,839
(32)【優先日】2017-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/149,563
(32)【優先日】2018-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】コセアート トラビス ジョン
(72)【発明者】
【氏名】イエ ウェイ チェン
(72)【発明者】
【氏名】レイバ ニール アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】マッケイ エリカ リン
(57)【要約】
【課題】同時多人数型ゲームプレイを可能にする双方向ビデオゲームシステムを提供する。
【解決手段】双方向ビデオゲームシステムが、プレイエリアの近傍に配置された少なくとも1つのセンサ及び少なくとも1つのディスプレイ装置を含む。このシステムは、少なくとも1つのセンサ及び少なくとも1つのディスプレイ装置に通信可能に結合されたコントローラを含み、このコントローラは、少なくとも1つのセンサから、プレイエリア内のプレーヤの走査データを受け取り、プレーヤの走査データから少なくとも1つのモデルを生成し、少なくとも1つのモデルに基づいて、プレイエリア内のプレーヤの動作を識別し、少なくとも1つのモデルと、プレーヤの動作とに基づいて、プレーヤの仮想表現を生成し、ディスプレイ装置上に、仮想環境におけるプレーヤの仮想表現を提示するように構成され、仮想表現の動作は、プレーヤの動作に対して拡張される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
双方向ビデオゲームシステムであって、
プレイエリアの近傍に配置され、かつ該プレイエリア内に位置するプレーヤの走査データを収集するように構成された少なくとも1つのセンサと、
前記プレイエリアの近傍に配置され、かつ前記プレーヤに関連する仮想表現を提示するように構成された少なくとも1つのディスプレイ装置と、
前記少なくとも1つのセンサ及び前記少なくとも1つのディスプレイ装置に通信可能に結合されたコントローラと、
を含み、前記コントローラは、
前記少なくとも1つのセンサから、前記プレイエリア内の前記プレーヤの走査データを受け取り、
前記受け取った前記プレーヤの走査データに基づいて少なくとも1つのモデルを生成し、
前記生成された少なくとも1つのモデルに基づいて、前記プレイエリア内の前記プレーヤの動作を識別し、
前記生成された少なくとも1つのモデルと、前記プレーヤの前記識別された動作とに基づいて、前記プレーヤの前記仮想表現を生成し、
前記少なくとも1つのディスプレイ装置上に、仮想環境内の前記プレーヤの前記生成された仮想表現を提示する、
ように構成され、前記提示される仮想表現の動作は、前記プレーヤの動作に対して拡張される、
双方向ビデオゲームシステム。
【請求項2】
前記生成された少なくとも1つのモデルは影モデルを含み、前記コントローラは、前記プレーヤの前記影モデルに基づいて前記プレーヤの前記仮想表現を生成するように構成される、請求項1に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項3】
前記生成された少なくとも1つのモデルは骨格モデルを含み、前記コントローラは、前記プレーヤの前記骨格モデルに基づいて前記プレーヤの前記動作を識別するように構成される、請求項1に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項4】
前記コントローラは、
前記プレーヤの前記生成された少なくとも1つのモデル及び前記識別された動作に基づいて前記プレーヤの動物型仮想表現を生成し、
前記ディスプレイ装置上に、前記仮想環境内の前記プレーヤの前記動物型仮想表現を提示する、
ように構成され、前記動物型仮想表現の前記動作は、前記プレーヤの前記識別された動作に対して拡張され、前記動物型仮想表現に関連する動きのタイプに対応する、
請求項1に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項5】
前記動物型仮想表現に関連する動きの前記タイプは、少なくとも飛ぶこと、泳ぐこと、又は飛び跳ねることを含む、請求項4に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項6】
前記生成された仮想表現は、前記プレーヤの前記識別された動作によって引き起こされる超人的能力に関連し、前記コントローラは、前記ディスプレイ装置上に、前記仮想環境内の前記プレーヤの前記生成された仮想表現を提示するように構成され、前記仮想表現の前記動作は、前記プレーヤの前記識別された動作に対して拡張され、前記超人的能力に対応する、請求項1に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項7】
前記超人的能力は、ジャンプすること、縮むこと、拡大すること、伸びること、又はこれらの組み合わせを含む、請求項6に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項8】
双方向ビデオゲームシステムの動作方法であって、
前記双方向ビデオゲームシステムのコントローラの処理回路を介して、プレイエリア内に位置するプレーヤの走査データを受け取るステップと、
前記処理回路を介して、前記受け取った走査データに基づいて前記プレーヤの影モデル及び骨格モデルを生成するステップと、
前記処理回路を介して、前記生成された影モデルに基づいて、前記プレーヤの仮想表現を生成するステップであって、該仮想表現は拡張能力に関連する、ステップと、
前記処理回路を介して、前記生成された骨格モデルに基づいて、前記プレイエリア内の前記プレーヤの動作を識別するステップであって、該動作は前記仮想表現に関連する前記拡張能力を引き起こす、ステップと、
前記双方向ビデオゲームシステムのディスプレイ装置を介して、前記拡張能力を実行する仮想環境内の前記生成された仮想表現を提示するステップと、
を含む、方法。
【請求項9】
前記生成された仮想表現は、動物型仮想表現を含み、前記拡張能力は、少なくとも飛ぶこと、飛び跳ねること、又は泳ぐことを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記拡張能力は、超人的能力を含み、該超人的能力は、縮むこと、拡大すること、伸びること、又はこれらの組み合わせを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記処理回路を介して、前記プレイエリア内に位置する第2のプレーヤの第2の走査データを受け取るステップと、
前記処理回路を介して、前記受け取った第2の走査データに基づいて、前記第2のプレーヤの第2の影モデル及び第2の骨格モデルを生成するステップと、
前記処理回路を介して、前記生成された第2の影モデルに基づいて、前記第2のプレーヤの第2の仮想表現を生成するステップであって、該第2の仮想表現は第2の拡張能力に関連する、ステップと、
前記処理回路を介して、前記生成された第2の骨格モデルに基づいて、前記プレイエリア内の前記第2のプレーヤの第2の動作を識別するステップであって、該第2の動作は前記生成された第2の仮想表現に関連する前記第2の拡張能力を引き起こす、ステップと、
前記ディスプレイ装置を介して、前記第2の拡張能力を実行する前記仮想環境内に前記生成された第2の仮想表現を提示するステップと、
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
コントローラを含む双方向ビデオゲームシステムであって、該コントローラは、
前記双方向ビデオゲームシステムの少なくとも1つのセンサから、プレイエリア内のプレーヤの走査データを受け取り、
前記プレーヤの前記受け取った走査データから影モデル及び骨格モデルを生成し、
前記生成された影モデルに基づいて、前記プレーヤの仮想表現を生成し、
前記プレーヤの前記生成された骨格モデルに基づいて、前記プレイエリア内の前記プレーヤの、前記生成された仮想表現に関連する拡張能力を引き起こす動作を識別し、
前記双方向ビデオゲームシステムのディスプレイ装置上に、前記引き起こされた拡張能力を実行する仮想環境内の前記生成された仮想表現を提示する、
ように構成される、双方向ビデオゲームシステム。
【請求項13】
前記生成された仮想表現は、動物型仮想表現を含み、前記引き起こされる拡張能力は、前記動物型仮想表現に関連する動作方法を含む、請求項12に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項14】
前記動物型仮想表現は飛翔動物を含み、前記引き起こされる拡張能力は飛ぶことを含む、請求項13に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項15】
前記動物型仮想表現は水生動物を含み、前記引き起こされる拡張能力は泳ぐことである、請求項13に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項16】
前記動物型仮想表現は飛び跳ねる動物であり、前記引き起こされる能力は飛び跳ねることである、請求項13に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項17】
前記引き起こされる拡張能力は、前記生成された仮想表現に関連する超人的能力である、請求項12に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項18】
前記超人的能力は、縮むこと、拡大すること、伸びること、又はこれらの組み合わせを含む、請求項17に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項19】
前記コントローラは、前記プレーヤの前記動作を識別したことに応答して、前記双方向ビデオゲームシステムの1又は2以上の物理的効果装置を作動させるように構成される、請求項12に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項20】
前記作動される1又は2以上の物理的効果装置は、前記プレーヤの動作を識別したことに応答して前記プレーヤの一部を温める又は冷やすように構成された熱的物理効果装置を含む、請求項19に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項21】
前記作動される1又は2以上の物理的効果装置は、前記プレーヤの動作を識別したことに応答して前記プレーヤの一部に接触感覚をもたらすように構成された超音波触覚物理的効果装置を含む、請求項19に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【請求項22】
前記プレーヤの動作を識別したことに応答して、前記プレイエリアの近傍の1又は2以上のロボット装置を作動させる、請求項12に記載の双方向ビデオゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にビデオゲームシステムに関し、具体的には、同時多人数型ゲームプレイを可能にする双方向ビデオゲームシステム(interactive video game system)に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ビデオゲームシステムは、プレーヤが所定の目標又は目的を達成するために、仮想環境内でキャラクタを制御することを可能にする。従来のビデオゲームシステムは、プレーヤが仮想ゲーム環境内でキャラクタを制御することを可能にするために、一般にジョイスティック、ゲームコントローラ、キーボードなどの手動入力装置に依拠する。また、いくつかの最新のビデオゲームシステムは、プレーヤの動きを追跡して、プレーヤが自身の動きに基づいてビデオゲームキャラクタを制御することを可能にするカメラを含むことができる。しかしながら、通常、これらのシステムは、プレーヤの一部が少なくとも一時的にカメラから隠されて、結果的にシステムがプレーヤの位置又は動きを正確に追跡できなくなるオクルージョンの問題を抱えている。例えば、オクルージョンは、仮想環境内のキャラクタの動きに乱れ(jittering)又はつっかえ(stuttering)を引き起こすとともに、他にもプレーヤ動作からゲーム内のキャラクタ動作への変換を不正確な又は誤ったものにしてしまう恐れがある。また、多人数型ビデオゲームシステムでは、オクルージョンの可能性がプレーヤの数と共に劇的に増加する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本実施形態は、プレイエリアの近傍に配置された少なくとも1つのセンサと少なくとも1つのディスプレイ装置(display device)とを含む双方向ビデオゲームシステムに関する。このシステムは、少なくとも1つのセンサ及び少なくとも1つのディスプレイ装置に通信可能に結合されたコントローラを含み、このコントローラは、少なくとも1つのセンサから、プレイエリア内のプレーヤの走査データを受け取り、プレーヤの走査データから少なくとも1つのモデルを生成し、少なくとも1つのモデルに基づいて、プレイエリア内のプレーヤの動作を識別し、少なくとも1つのモデルと、プレーヤの動作とに基づいて、プレーヤの仮想表現(virtual representation)を生成し、ディスプレイ装置上に、仮想環境におけるプレーヤの仮想表現を提示するように構成され、仮想表現の動作は、プレーヤの動作に対して拡張される(augmented)。
【0004】
本実施形態は、双方向ビデオゲームシステムの動作方法にも関する。この方法は、双方向ビデオゲームシステムのコントローラの処理回路を介して、プレイエリア内に位置する(positioned)プレーヤの走査データを受け取るステップと、処理回路を介して、走査データに基づいてプレーヤの影モデル及び骨格モデルを生成するステップと、処理回路を介して、影モデルに基づいて、プレーヤの拡張能力(augmented ability)に関連する仮想表現を生成するステップと、処理回路を介して、骨格モデルに基づいて、プレイエリア内のプレーヤの仮想表現に関連する拡張能力を引き起こす動作を識別するステップと、双方向ビデオゲームシステムのディスプレイ装置を介して、拡張能力を実行する仮想環境内に仮想表現を提示するステップと、を含む。
【0005】
本実施形態は、コントローラを含む双方向ビデオゲームシステムにも関し、コントローラは、双方向ビデオゲームシステムの少なくとも1つのセンサから、プレイエリア内のプレーヤの走査データを受け取り、プレーヤの走査データから影モデル及び骨格モデルを生成し、影モデルに基づいてプレーヤの仮想表現を生成し、プレーヤの骨格モデルに基づいて、プレイエリア内のプレーヤの仮想表現に関連する拡張能力を引き起こす動作を識別し、双方向ビデオゲームシステムのディスプレイ装置上に、拡張能力を実行する仮想環境内の仮想表現を提示するように構成される。
【0006】
全体を通じて同じ部分を同じ符号によって示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、本開示のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点がより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の技術による、複数のプレーヤが3次元(3D)プレイエリア内で動作を実行することによってそれぞれの仮想表現を制御することを可能にする双方向ビデオゲームシステムの実施形態の概略図である。
図2】本発明の技術による、2次元(2D)プレイエリアを有する双方向ビデオゲームシステムの別の実施形態の概略図である。
図3】本発明の技術による、3Dプレイエリア内のプレーヤを表す骨格モデル及び影モデル、並びに仮想環境内に提示されるプレーヤの対応する仮想表現の例を示す図である。
図4】本発明の技術による、2Dプレイエリア内のプレーヤを表す骨格モデル及び影モデル、並びに仮想環境内に提示されるプレーヤの対応する仮想表現の例を示す図である。
図5】本発明の技術による、双方向型ゲームシステムを動作させるプロセスの実施形態を示すフロー図である。
図6】本発明の技術による、図5のフロー図に示す特定の動作を双方向ビデオゲームシステムが実行するプロセスの実施形態例を示すフロー図である。
図7】検出されたプレーヤの外見及び/又は動きに対して拡張された外見及び/又は動きを有する仮想表現の生成を可能にする双方向ビデオゲームシステムの実施形態例を示す図である。
図8】検出されたプレーヤの外見及び/又は動きに対して拡張された外見及び/又は動きを有する仮想表現の生成を可能にする双方向ビデオゲームシステムの実施形態例を示す図である。
図9】検出されたプレーヤの外見及び/又は動きに対して拡張された外見及び/又は動きを有する仮想表現の生成を可能にする双方向ビデオゲームシステムの実施形態例を示す図である。
図10】検出されたプレーヤの外見及び/又は動きに対して拡張された外見及び/又は動きを有する仮想表現の生成を可能にする双方向ビデオゲームシステムの実施形態例を示す図である。
図11】検出されたプレーヤの外見及び/又は動きに対して拡張された外見及び/又は動きを有する仮想表現の生成を可能にする双方向ビデオゲームシステムの実施形態例を示す図である。
図12】検出されたプレーヤの外見及び/又は動きに対して拡張された外見及び/又は動きを有する仮想表現の生成を可能にする双方向ビデオゲームシステムの実施形態例を示す図である。
図13】検出されたプレーヤの外見及び/又は動きに対して拡張された外見及び/又は動きを有する仮想表現の生成を可能にする双方向ビデオゲームシステムの実施形態例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書で使用する「走査データ」は、プレイエリア内のプレーヤの可視的外面を感知(sensing)(例えば、測定、撮像、測距)することによって収集された2次元(2D)又は3次元(3D)を意味する。具体的には、本明細書で使用する「体積走査データ(volumetric scanning data)」は、ポイントクラウドデータなどの3D走査データを意味し、画像データなどの「2D走査データ(2D scanning data)」と対比することができる。
【0009】
本明細書で使用する「プレーヤモデル(player model)」は、プレーヤの外面を大まかに表してテクスチャデータを含むことができる、プレーヤの走査データから生成された2D又は3Dモデルである。具体的には、本明細書で使用する「体積プレーヤモデル(volumetric player model)」又は「体積モデル」は、プレーヤの体積走査データから生成される3Dプレーヤモデルを意味し、プレーヤの2D走査データから生成される「2Dプレーヤモデル」と対比することができる。
【0010】
本明細書で使用する「影モデル(shadow model)」は、プレーヤの走査データから直接又はプレーヤモデルを通じて生成される、プレーヤのテクスチャレスな体積モデルを意味する。従って、プレーヤの影モデルは、ディスプレイ装置などの2D表面上に提示された場合、背後から照明を当てられた時のプレーヤの影又はシルエットと実質的に同様の形状を有する。
【0011】
本明細書で使用する「骨格モデル(skeletal model)」は、プレイエリア内のプレーヤの位置(location)及びポーズを表すようにプレーヤの特定の骨(例えば、腕、脚、頭、背骨に関連する骨)の予想される場所(locations)及び位置(positions)を定める、プレーヤの走査データから生成された3Dモデルを意味する。従って、骨格モデルは、仮想環境内及び/又はプレイエリア内のイベントを引き起こすプレイエリア内のプレーヤの動き及び動作を特定するために使用される。
【0012】
本実施形態は、複数の(例えば、最大12人の)プレーヤが物理的プレイエリア内で動作を実行して、表示された仮想環境内のプレーヤの仮想表現を制御することを可能にする双方向ビデオゲームシステムに関する。開示する双方向ビデオゲームシステムは、プレイエリアの周囲に配置されてプレーヤの走査データ(例えば、2D又は体積走査データ)を取り込む1又は2以上のセンサ(例えば、カメラ、光センサ、赤外線(IR)センサ)を含む。例えば、開示する双方向ビデオゲームシステムのいくつかの実施形態は、各プレーヤを体積的に走査することができる、深度カメラ、並びに光検出及び測距(LIDAR)装置などの2又は3以上の体積センサ(volumetric sensors)を有するアレイを含む。後述するように、システムは、1又は2以上のセンサによって収集された走査データに基づいて各プレーヤのモデル(例えば、プレーヤモデル、影モデル、骨格モデル)を生成する好適な処理回路を含む。ゲームプレイ中、1又は2以上のセンサがプレイエリア内のプレーヤの動作を取り込み、システムが、生成されたプレーヤモデルに基づいてこれらの動作の性質を決定する。従って、双方向ビデオゲームシステムは、プレーヤの動作と、その対応するゲーム内効果(in-game effects)とに基づいて、プレーヤの仮想表現及び仮想環境を継続的に更新する。
【0013】
上述したように、開示する双方向ビデオゲームシステムは、プレイエリア内のプレーヤの動作をモニタするようにプレイエリアの周囲に配置された1又は2以上のセンサを含む。例えば、いくつかの実施形態では、複数のセンサを含むアレイを使用して、一般にアレイの1又は2以上のセンサの視点からの潜在的オクルージョン(potential occlusion)にもかかわらず、ゲームプレイを全体を通じて各プレーヤの骨格モデルを正確に生成して更新できることを確実にすることができる。他の実施形態では、より少ないセンサ(例えば、単一のカメラ)を使用できるとともに、潜在的オクルージョンにもかかわらずプレーヤの完全な骨格モデルを生成する機械学習アルゴリズムを使用してデータを処理することができる。このような実施形態では、1又は2以上のプレーヤの一部が遮られている間、プレーヤの実際の骨格モデルが分かっている(例えば、人間によって手動で識別される、別の骨格追跡アルゴリズムを使用して識別される)走査データのコーパスを使用して機械学習エージェントを予め訓練することができる。従って、訓練後、機械学習エージェントは、潜在的オクルージョンにもかかわらず、走査データからプレーヤの骨格モデルを生成することができる。
【0014】
また、システムの処理回路は、走査データを使用して、仮想環境内の各プレーヤの仮想表現の態様(例えば、サイズ、形状、輪郭)を生成することができる。いくつかの実施形態では、各プレーヤの仮想表現のいくつかの態様(例えば、色、テクスチャ、スケール)を、プレーヤに関連する情報に基づいてさらに調整又は修正することができる。後述するように、この情報は、ゲームプレイに関連する情報(例えば、獲得されたアイテム、解除された成果)、及びゲーム外のプレーヤの活動に関する他の情報(例えば、他のゲームでのプレーヤ成績、プレーヤが購入したアイテム、プレーヤが訪れた場所)を含むことができる。さらに、ゲームシステムの処理回路は、センサによって収集された走査データを使用して、プレーヤモデルが仮想世界内に存在するものとして示される記念画像などの追加コンテンツを生成することもできる。
【0015】
さらに、システムの処理回路は、走査データを使用して各プレーヤの仮想表現の動きを拡張することもできる。例えば、いくつかの実施形態では、システムの処理回路が、走査データを使用して、プレーヤが特定の形で動いている又はポーズを取っていることを示す骨格モデルを生成することができる。これに応答して、処理回路は、プレーヤの実際の動き又はポーズを超越するような仮想表現の動き又は変化を可能にするようにプレーヤの仮想表現を拡張することにより、仮想表現の動き及び/又は外見を拡張又は強化することができる。例えば、特定のビデオゲームキャラクタなどの仮想表現が特定の強化された能力(例えば、非常に高くジャンプする能力、非常に速く泳ぐ能力、飛ぶ能力)を有する実施形態では、プレーヤのいくつかの動き又はポーズ(例えば、小さく飛び跳ねる動き、空中を泳ぐ泳法、羽ばたく動き)を検出して、これらのプレーヤの仮想表現の強化された能力を引き起こすことができる。従って、開示する双方向ビデオゲームシステムは、複数の同時プレーヤにとっての没入的な魅力ある体験を可能にする。
【0016】
これらを踏まえた上で、図1は、複数のプレーヤ12(例えば、プレーヤ12A及び12B)がプレイエリア16内で動作を実行することによってそれぞれの仮想表現14(例えば、仮想表現14A及び14B)をそれぞれ制御することを可能にする双方向ビデオゲームシステム10の実施形態の概略図である。なお、単純化のために、この説明は、2人のプレーヤ12が双方向ビデオゲームシステム10を使用することに向けられているが、他の実施形態では、双方向ビデオゲームシステム10が2人よりも多くの(例えば、6人、8人、10人、12人又はそれ以上の)プレーヤ12をサポートすることもできる。本明細書では、図1に示す双方向ビデオゲームシステム10のプレイエリア16を3Dプレイエリア16Aとして説明する。本明細書で使用する「3Dプレイエリア(3D play area)」という用語は、プレイエリア16が(x軸18に対応する)幅、(y軸20に対応する)高さ、及び(z軸22に対応する)深さを有し、一般にシステム10がx軸18、y軸20及びz軸22に沿った各プレーヤ12の動きをモニタすることを意味する。双方向ビデオゲームシステム10は、プレーヤ12がプレイエリア16全体を動き回ることに応答して、仮想環境32内のx軸26、y軸28及びz軸30に沿ってディスプレイ装置24上に提示される仮想表現14の位置を更新する。3Dプレイエリア16Aは、概ね円形として示されているが、他の実施形態では、3Dプレイエリア16Aを正方形、長方形、六角形、八角形又は他のいずれかの好適な3D形状とすることもできる。
【0017】
図1に示す双方向ビデオゲームシステム10の実施形態は、一般にシステム10の動作を制御する制御信号を供給する、メモリ回路33及び処理回路35を有する一次コントローラ34を含む。従って、一次コントローラ34は、3Dプレイエリア16Aの周囲に配置された感知ユニット(sensing units)38のアレイ36に通信可能に結合される。具体的には、感知ユニット38のアレイ36は、プレイエリア16の周辺を囲んで対称的に分散するものとして説明することができる。いくつかの実施形態では、感知ユニット38のアレイ36の少なくとも一部をプレイエリア16の上方に配置(例えば、天井から、或いは高くなったプラットフォーム又はスタンド上に懸架)し(positioned)、プレイエリア16を撮像するように下向きの角度に向けることができる。他の実施形態では、感知ユニット38のアレイ36の少なくとも一部をプレイエリア16の床の近傍に配置し、プレイエリア16を撮像するように上向きの角度に向けることができる。いくつかの実施形態では、双方向ビデオゲームシステム10のアレイ36が、プレイエリア16内のプレーヤ(例えば、プレーヤ12A及び12B)毎に、少なくとも2つの感知ユニット38を含むことができる。従って、いくつかの実施形態では、感知ユニット38のアレイ36が、プレイエリア16の周囲の潜在的な有利な視点(potential vantage points)のかなりの部分を撮像して潜在的プレーヤオクルージョンを低減又は排除するように好適に配置される。しかしながら、上述したように、他の実施形態では、アレイ36がこれよりも少ない感知ユニット38(例えば、単一の感知ユニット)を含むことができ、処理回路35が、機械学習エージェントに依拠して潜在的オクルージョンの状況に対処することができる。
【0018】
図示の実施形態では、各感知ユニット38が、体積センサ(例えば、赤外線(IR)深度カメラ、LIDAR装置、又は別の好適な測距装置)又は2D撮像装置(例えば、光学カメラ)とすることができるそれぞれのセンサ40を含む。例えば、いくつかの実施形態では、アレイ36内の感知ユニット38のセンサ40が全てIR深度カメラ又はLIDAR装置であり、他の実施形態では、アレイ36内にIR深度カメラ、LIDAR装置及び/又は光学カメラの混合が存在する。現在では、後述するように、IR深度カメラ及びLIDAR装置の両方を使用して各プレーヤ12を体積的に走査することができ、収集された体積走査データを使用してプレーヤの様々なモデルを生成できることが認識されている。例えば、いくつかの実施形態では、アレイ36内のIR深度カメラを使用してデータの収集及び骨格モデルの生成を行うことができる一方で、アレイ36内のLIDAR装置によって収集されたデータを使用してプレーヤ12のプレーヤモデル及び/又は影モデルを生成することができ、このことについては以下で詳述する。ポイントクラウドデータを収集するLIDAR装置は、一般に深度カメラよりも広い範囲を、通常はより高い精度及び解像度で走査してマッピングすることができることも認識されている。従って、いくつかの実施形態では、アレイ36の精度又は解像度を高め、及び/又はアレイ36内に存在する感知ユニット38の総数を減少させるために、アレイ36の少なくとも1つの感知ユニット38が、LIDAR装置である対応する体積センサ40を含む。
【0019】
さらに、図示の各感知ユニット38は、好適なメモリ回路44及び処理回路46を有するセンサコントローラ42を含む。各感知ユニット38の処理回路46は、メモリ回路44に記憶された命令を実行して、感知ユニット38がプレーヤ12を走査して各プレーヤ12の走査データ(例えば、体積走査データ及び/又は2D走査データ)を生成することを可能にする。例えば、図示の実施形態では、感知ユニット38が、双方向ビデオゲームシステム10の装置間の低遅延データ交換を可能にする高速インターネットプロトコル(IP)ネットワーク48を介して一次コントローラ34に通信可能に結合される。また、いくつかの実施形態では、感知ユニット38の各々が、センサコントローラ42をセンサ40と共にパッケージ化するそれぞれのハウジングを含むことができる。
【0020】
なお、他の実施形態では、感知ユニット38が、それぞれのセンサコントローラ42を含まないこともできる。このような実施形態では、一次コントローラ34の処理回路35、又はシステム10の他の好適な処理回路が、アレイ36のそれぞれのセンサ40に通信可能に結合されて、センサ40との間で直接制御信号のやり取りを行う。しかしながら、現在では、これらの各センサ40によって収集された体積走査データの処理(例えば、フィルタ処理、骨格マッピング)がプロセッサ集約的であると認識されている。従って、いくつかの実施形態では、専用プロセッサ(例えば、各センサコントローラ42のプロセッサ46)を利用することによって作業負荷を分割して、それぞれのセンサ40によって収集された走査データを処理した後に処理データを一次コントローラ34に送信することが有利となり得る。例えば、図示の実施形態では、後述するように、センサコントローラ42の各プロセッサ46が、それぞれのセンサ40によって収集された走査データを処理して各プレーヤ12の部分的モデル(partial models)(例えば、部分的体積モデル又は2Dモデル、部分的骨格モデル、部分的影モデル)を生成し、一次コントローラ34の処理回路35が、これらの部分的モデルを受け取って融合又は結合して各プレーヤ12の完全なモデルを生成する。
【0021】
また、いくつかの実施形態では、一次コントローラ34が、プレイエリア16内及びその周囲の他の感知装置(sensing devices)から情報を受け取ることもできる。例えば、図示の一次コントローラ34は、3Dプレイエリア16Aの近傍(例えば、上方、下方、近隣)に配置された無線周波数(RF)センサ45に通信可能に結合される。図示のRFセンサ45は、各プレーヤ12によって装着された、無線周波数識別(RFID)タグを有するブレスレット又はヘッドバンドなどのウェアラブル装置47から、一意的に識別を行うRF信号を受け取る。これに応答して、RFセンサ45は、プレイエリア16内のプレーヤ12のアイデンティティ及び相対的位置(relative positions)に関する信号を一次コントローラ34に供給する。従って、図示の実施形態では、一次コントローラ34の処理回路35が、アレイ36及び潜在的に他のセンサ(例えば、RFセンサ45)によって収集されたデータを受け取って組み合わせ、ゲームプレイ中のプレイエリア16内のプレーヤ12のアイデンティティ、位置(locations)及び動作を特定する。また、図示の一次コントローラ34は、データベースシステム50、又はプレーヤ情報を記憶する他のいずれかの好適なデータリポジトリに通信可能に結合される。データベースシステム50は、プレーヤに関連する様々なモデル(例えば、プレーヤモデル、影モデル及び/又は骨格モデル)、プレーヤ統計(例えば、勝ち、負け、得点、総ゲームプレイ時間)、プレーヤ属性又はインベントリ(例えば、能力、テクスチャ、アイテム)、ギフトショップにおけるプレーヤ購入、及びロイヤリティ報酬プログラムにおけるプレーヤポイントなどのプレーヤ12に関連する情報の記憶及び検索を行う、メモリ回路54に記憶された命令を実行する処理回路52を含む。一次コントローラ34の処理回路35は、データベースシステム50によって記憶されたプレーヤ12に関する情報の問い合わせ、検索及び更新を行って、システム10が本明細書に示すような動作を行えるようにする。
【0022】
また、図1に示す双方向ビデオゲームシステム10の実施形態は、一次コントローラ34に通信可能に結合された出力コントローラ56を含む。一般に、出力コントローラ56は、メモリ回路60に記憶された命令を実行してプレイエリア16内のプレーヤ12が観察及び体験する刺激出力(例えば、オーディオ信号、ビデオ信号、光、物理的効果)を制御する処理回路58を含む。従って、図示の出力コントローラ56は、聴覚装置(audio devices)62及びディスプレイ装置24に通信可能に結合されて、これらの装置を特定の出力を提供するように動作させるための好適な制御信号を供給する。他の実施形態では、出力コントローラ56を、あらゆる数のオーディオ及び/又はディスプレイ装置に結合することができる。ディスプレイ装置24は、プレイエリア16内のプレーヤ12に仮想環境32の好適な視野を提供するように配置され設計されたプロジェクタ及び画面、平面型ディスプレイ装置、又は平面型ディスプレイ装置のアレイなどの、いずれかの好適なディスプレイ装置とすることができる。いくつかの実施形態では、プレイエリア16の周囲に聴覚装置62をアレイ状に配置して、ゲームプレイ中のプレーヤの没入感を高めることができる。例えば、いくつかの実施形態では、各プレーヤ12が、他のプレーヤとは異なる自身の動作に特有の異なる音を聞くことができるように、一次コントローラ34が、このようなアレイ内の各聴覚装置62(例えば、各スピーカ)を独立して制御することができる。さらに他の実施形態では、プレイエリア16が、ゲームプレイ中のプレーヤの動作に基づいて、出力コントローラによって供給される信号に応答して現実世界で作動できるロボット要素(例えば、アンドロイド(登録商標)及び動物ロボットなど)を含むこともできる。例えば、ディスプレイ装置24上に提示されるプレーヤの仮想表現に加えて、又はその代わりに、プレーヤ12のロボット表現が、プレイエリア16内のプレーヤ12の動き及び挙動に応答して制御される非仮想表現を提供する。他の実施形態では、システム10が出力コントローラ56を含まずに、一次コントローラ34の処理回路35を聴覚装置62及びディスプレイ装置24などに通信可能に結合して、プレイエリア16内のプレーヤ12が観察及び体験する様々な刺激を生成することもできる。
【0023】
図2は、複数のプレーヤ12(例えば、プレーヤ12A及び12B)がプレイエリア16内で動作を実行することによって仮想表現14(例えば、仮想表現14A及び14B)を制御することを可能にする双方向ビデオゲームシステム10の別の実施形態の概略図である。図2に示す双方向ビデオゲームシステム10の実施形態は、一次コントローラ34と、感知ユニット38のアレイ36と、出力コントローラ56と、ディスプレイ装置24とを含む、本明細書で図1に関して説明した特徴の多くを含む。しかしながら、本明細書では、図2に示す双方向ビデオゲームシステム10の実施形態を、2Dプレイエリア16Bを有するものとして説明する。本明細書で使用する「2Dプレイエリア(2D play area)」という用語は、プレイエリア16が(x軸18に対応する)幅及び(y軸20に対応する)高さを有し、一般にシステム10がx軸18及びy軸20に沿った各プレーヤ12の動きをモニタすることを意味する。図2に示す実施形態では、プレーヤ12A及び12Bに2Dプレイエリア16Bの区域70A及び70Bがそれぞれ割り当てられ、プレーヤ12がゲームプレイ中にそれぞれの割り当て区域外に出ることはない。しかしながら、双方向ビデオゲームシステム10の他の実施形態は、各プレーヤ12がプレイエリア16B全体を自由に動き回っている時にプレーヤ12を継続的に追跡できる十分な数のセンサ(例えば、LIDARセンサ、又はプレーヤの上方に位置する他の好適なセンサ40)を含むことができるとともに、システムは、他のプレーヤが動いた時に他のプレーヤによる潜在的オクルージョンを考慮すると理解することができる。双方向ビデオゲームシステム10は、プレーヤ12が2Dプレイエリア16B内で動いたこと(例えば、x軸18に沿って走ったこと、y軸20に沿ってジャンプしたこと)に応答して、ディスプレイ装置24上に提示される仮想表現14の位置を仮想環境32内のx軸26及びy軸28に沿って更新する。上述したように、いくつかの実施形態では、アレイ36がこれよりも少ないセンサ(例えば、単一のカメラ)を含むことができる。
【0024】
また、図2に示す双方向ビデオゲームシステム10の実施形態は、強化されたプレーヤ相互作用を可能にすることができるインターフェイスパネル74を含む。図2に示すように、インターフェイスパネル74は、ゲームプレイ中にプレーヤ12からの入力を受け取るように設計された複数の入力装置76(例えば、クランク、ホイール、ボタン、スライダ、ブロック)を含む。従って、図示のインターフェイスパネル74は、一次コントローラ34に通信可能に結合されて、ゲームプレイ中にプレーヤ12がどのように入力装置76を操作しているかを示す信号をコントローラ34に供給する。図示のインターフェイスパネル74は、ゲームプレイ中にプレーヤ12に聴覚刺激、視覚刺激及び/又は物理的刺激を提供するように設計された複数の出力装置78(例えば、聴覚出力装置、視覚出力装置、物理的刺激装置)を含む。従って、図示のインターフェイスパネル74は、出力コントローラ56に通信可能に結合されて制御信号を受け取り、一次コントローラ34からの好適な信号に応答してプレイエリア16内のプレーヤ12に好適な刺激を提供する。例えば、出力装置78は、スピーカ、ホーン及びサイレンなどの聴覚装置を含むことができる。出力装置78は、インターフェイスパネル74のライト又はディスプレイ装置などの視覚装置を含むこともできる。
【0025】
いくつかの実施形態では、インターフェイスパネル74の出力装置78が、一次コントローラ34又は出力コントローラ56からの好適な制御信号に応答して暖かい又は冷たい空気又はミストを噴出させる、圧縮空気管に結合された電子制御式放出弁などの物理的効果装置(physical effect devices)を含む。出力装置は、インターフェイスパネル74に組み込まれたものに限定されるわけではないと理解することができる。いくつかの実施形態では、プレイエリア16が、空気などを通じてプレーヤに間接的に物理的効果を提供する出力装置を含むことができる。例えば、ある実施形態では、プレーヤが、仮想表現の能力又は動作を引き起こす特定のポーズを決めた時に、対応する物理的効果を体験することができる。具体例として、プレーヤが雪玉を投げることができる実施形態では、プレーヤが、特定の形で両手を広げたことに応答して、開いた掌に一陣の冷風を受けることができる。プレーヤが火の玉を投げることができる実施形態では、プレーヤが、特定の形で両手を広げたことに応答して、一陣の暖風又はIR放射(例えば、熱)を受けることができる。さらに他の実施形態では、プレーヤの仮想表現が仮想世界の物体と相互作用したことに応答して、プレーヤが触覚フィードバック(例えば、超音波触覚フィードバック)を受け取ることができる。例えば、プレーヤの仮想表現が仮想環境内の壁にパンチを浴びせると、プレーヤは、身体の一部(例えば、差し出した拳)に、仮想環境内の行為に対応する何らかの物理的知覚効果を受けることができる。
【0026】
図2に示すように、図示の双方向ビデオゲームシステム10の実施形態の2Dプレイエリア16Bの周囲に配置された感知ユニット38のアレイ36は、少なくとも1つの感知ユニット38を含む。すなわち、図1に示す双方向ビデオゲームシステム10のいくつかの実施形態は、プレーヤ毎に少なくとも2つの感知ユニット38を有するアレイ36を含み、図2に示す双方向ビデオゲームシステム10の実施形態は、プレーヤの数にかかわらず、わずかに1つの(as few one)感知ユニット38しか有していないアレイ36を含む。いくつかの実施形態では、アレイ36が、2Dアレイエリア16B内のプレーヤ12に対して直角(90°)に配置された少なくとも2つの感知ユニットを含むことができる。いくつかの実施形態では、これに加えて、又はこれとは別に、アレイ36が、プレイエリア16B内のプレーヤ12に対して両側(180°)に配置された少なくとも2つの感知ユニットを含むことができる。具体例として、いくつかの実施形態では、アレイ36が、2Dプレイエリア16B内のプレーヤ12の異なる(例えば、両)側に配置されたたった2つの感知ユニット38を含むことができる。
【0027】
上述したように、図1及び図2に示すアレイ36は、プレイエリア16内の各プレーヤ12の走査データ(例えば、体積データ又は2D走査データ)を収集することができる。いくつかの実施形態では、後述するように、収集された走査データを使用して各プレーヤの様々なモデル(例えば、プレーヤモデル、影モデル、骨格モデル)を生成し、その後にゲームプレイ中のプレーヤの動きに基づいてこれらのモデルを更新することができる。しかしながら、現在では、テクスチャデータを含む体積モデルを使用することは、このテクスチャデータを欠いた影モデルを使用するよりも大幅にプロセッサ集約的である(例えば、追加のフィルタ処理、追加のデータ処理を伴う)と認識されている。例えば、いくつかの実施形態では、一次コントローラ34の処理回路35が、アレイ36を介して収集された走査データ(例えば、2D走査データ)から、プレイエリア16内のプレーヤ12のエッジとプレーヤ12の周囲とを区別するエッジ検出法を使用することによって各プレーヤ12の影モデルを生成することができる。現在では、このようなエッジ検出法の方が、テクスチャデータを含む体積モデルを使用するよりもプロセッサ集約的でなく、フィルタ処理も大幅に少ないと認識されている。従って、現在では、双方向ビデオゲームシステム10のいくつかの実施形態は、テクスチャを含む体積モデルの代わりに、一次コントローラ34の処理回路35のサイズ、複雑性及びコストの低減を可能にする影モデルを生成して更新すると認識されている。また、後述するように、処理回路35は、生成された影モデルに少なくとも部分的に基づいてプレーヤ12の仮想表現14を生成することもできる。
【0028】
上述したように、双方向ビデオゲームシステム10のアレイ36によって収集された走査データを使用して、各プレーヤの様々なモデル(例えば、2D又は体積プレーヤモデル、影モデル、骨格モデル)を生成することができる。例えば、図3は、3Dプレイエリア16A内のプレーヤを表す骨格モデル80(例えば、骨格モデル80A及び80B)及び影モデル82(例えば、影モデル82A及び82B)を示す図である。図3には、本発明の技術による、ディスプレイ装置24上の仮想環境32内に提示されたこれらのプレーヤの対応する仮想表現14(例えば、仮想表現14A及び14B)も示す。図示のように、ゲームプレイ中、表現されるプレーヤは、骨格モデル80及び影モデル82の位置(locations)によって示すような双方向ビデオゲームシステム10の3Dプレイエリア16A内の異なる位置(positions)に存在する。図示の仮想環境32内のプレーヤの仮想表現14は、プレーヤの影モデル82に少なくとも部分的に基づいて生成される。上述したように、プレーヤが3Dプレイエリア16A内で動くと、一次コントローラ34がこれらの動きを追跡して、更新された骨格モデル80及び影モデル82、並びに各プレーヤの仮想表現14を適宜に生成する。
【0029】
また、図1及び図3に示すような3Dプレイエリア16Aを有する双方向ビデオゲームシステム10の実施形態は、z軸22に沿ったプレーヤの動き及び追跡を可能にして、この動きをz軸30に沿った仮想表現14の動きに変換する。図3に示すように、これにより、骨格モデル80A及び影モデル82Aによって表されたプレーヤは、3Dプレイエリア16Aの前端84に移動することができ、この結果、対応する仮想表現14Aは、仮想環境32内のz軸30に沿った相対的に深い地点又は高さ86に提示されるようになる。これにより、骨格モデル80B及び影モデル82Bによって表されたプレーヤは、3Dプレイエリア16Aの後端88に移動することができ、この結果、対応する仮想表現14Bは、仮想環境32内のz軸30に沿った大幅に浅い地点又は高さ90に提示される。さらに、図示の実施形態では、3Dプレイエリア16A内のz軸22に沿ったプレーヤの位置に基づいて、提示される仮想表現14のサイズが修正される。すなわち、仮想環境32内のz軸30に沿って比較的深く配置された仮想表現14Aは、仮想環境32内のz軸30に沿って浅い深さ又は層に配置された仮想表現14Bよりも大幅に小さく提示される。
【0030】
なお、図1及び図3に示すような3Dプレーヤエリア16Aを有する双方向ビデオゲームシステム10の実施形態では、仮想表現14が、仮想環境32内のz軸30に沿った同様の深さに位置する仮想オブジェクトとしか相互作用することができない。例えば、図3に示す実施形態では、仮想表現14Aは、仮想環境32内のz軸30に沿って深く配置された仮想オブジェクト92と相互作用することができ、仮想表現14Bは、仮想環境32内のz軸30に沿った比較的浅い深さに配置された別の仮想オブジェクト94と相互作用することができる。すなわち、モデル80A及び82Aによって表されるプレーヤが3Dプレイエリア16A内のz軸22に沿った位置を変更することによって、仮想環境32内の仮想表現14Aが仮想オブジェクト94と同様の深度に移動しない限り、仮想表現14Aは仮想オブジェクト94と相互作用することができない。
【0031】
比較のために、図4は、2Dプレイエリア16B内のプレーヤを表す骨格モデル80(例えば、骨格モデル80A及び80B)及び影モデル82(例えば、影モデル82A及び82B)の例を示す図である。図4には、ディスプレイ装置24上に提示されたプレーヤの仮想表現14(例えば、仮想表現14A及び14B)も示す。上述したように、プレーヤが2Dプレイエリア16B内で動くと、一次コントローラ34がこれらの動きを追跡し、各プレーヤの骨格モデル80、影モデル82及び仮想表現14を適宜に更新する。上述したように、図2及び図4に示す2Dプレイエリア16Bを有する双方向ビデオゲームシステム10の実施形態は、z軸(例えば、図1及び図3に示すz軸22)に沿ったプレーヤの動きを追跡しない。代わりに、2Dプレイエリア16Bを有する実施形態では、ゲームプレイ内及び/又はゲームプレイ外のプレーヤの状態又は条件に基づいて、提示される仮想表現14のサイズを修正することができる。例えば、図4では、仮想表現14Aの方が仮想表現14Bよりも大幅に大きい。いくつかの実施形態では、ゲームプレイの現在又は以前のラウンド中に仮想表現14Aがパワーアップを取得したことなどの、仮想表現14A又は14Bが特定のアイテムと相互作用したことに応答して、仮想表現14A及び14Bのサイズを強化又は誇張することができる。後述するように、他の実施形態では、仮想表現14Aの誇張されたサイズ、及び仮想表現の他の修正(例えば、テクスチャ、色、透明度、仮想表現が装着又は携帯しているアイテム)を、対応するプレーヤが双方向ビデオゲームシステム10の外部の物体又はアイテムと相互作用した結果とすることができる。
【0032】
現在では、図2及び図4に示すような2Dプレイエリア16Bを利用する双方向ビデオゲームシステム10の実施形態は、図1に示すような3Dプレイエリア16Aを利用する双方向ビデオゲームシステム10の実施形態に勝る特定の利点を可能にすると認識されている。例えば、上述したように、図2に示すような2Dプレイエリア16Bを有する双方向ビデオゲームシステム10内の感知ユニット38のアレイ36は、図1に示すような3Dプレイエリア16Aを有する双方向ビデオゲームシステム10よりも少ない感知ユニット38を含む。すなわち、図2及び図4に示すような2Dプレイエリア16Bを有する双方向ビデオゲームシステム10では深度(例えば、図1に示すようなz軸22に沿った位置及び動き)が追跡されない。また、プレーヤ12A及び12Bが2Dプレイエリア16Bのそれぞれの割り当て区域70A及び70B内に留まるので、オクルージョンの可能性が大幅に低下する。例えば、2Dプレイエリア16Bの割り当て区域70内にプレーヤを留めることにより、プレーヤ間のオクルージョンはx軸18のみに沿って発生すると予測される。従って、2Dプレイエリア16Bを使用することにより、図2に示す双方向ビデオゲームシステム10の実施形態は、図1の双方向ビデオゲームシステム10の実施形態と比べて、プレーヤ12を追跡するための感知ユニット38の数が少ない小型アレイ36の使用を可能にする。
【0033】
従って、2Dプレイエリア16Bを有する双方向ビデオゲームシステム10の実施形態で使用される感知ユニット38の小型アレイ36が生成する処理対象のデータも、3Dプレイエリア16Aを有する実施形態よりも大幅に少ないと認識される。例えば、図2及び図4の2Dプレイエリア16Bでは、プレーヤ12間のオクルージョンが大幅に制限されるとともに予測可能であるため、アレイ36内で少ない数の感知ユニット38を使用しながらプレイエリア16の周囲の潜在的な有利な視点のかなりの部分をカバーすることができる。従って、2Dプレイエリア16Bを有する双方向ビデオゲームシステム10の実施形態では、一次コントローラ34の処理回路35が、3Dプレイエリア16Aを有する双方向ビデオゲームシステム10の実施形態の一次コントローラ34の処理回路35に比べて小型、単純、及び/又はエネルギー効率の高いものになり得る。
【0034】
上述したように、双方向ビデオゲームシステム10は、プレーヤ12の様々なモデルを生成することができる。具体的に言えば、いくつかの実施形態では、一次コントローラ34の処理回路35が、アレイ36の様々な感知ユニット38から部分的モデルデータ(例えば、部分的プレーヤモデル、影モデル及び/又は骨格モデル)を受け取って、これらの部分的モデルを各プレーヤ12の完全なモデル(例えば、完全な体積モデル、影モデル及び/又は骨格モデル)に融合するように構成される。以下では、一次コントローラ34の処理回路35がアレイ36の様々な感知ユニット38から受け取られた部分的骨格モデルを融合する例を示す。いくつかの実施形態では、一次コントローラ34の処理回路35が、同様のプロセスを使用して部分的影モデルデータを影モデルに融合し、及び/又は部分的体積モデルデータを融合することができると理解することができる。
【0035】
ある例では、部分的骨格モデルが、双方向ビデオゲームシステム10の各感知ユニット38によって生成された後に一次コントローラ34の処理回路35によって融合される。具体的に言えば、処理回路35は、プレイエリア16に対して異なる角度で(例えば、両側に、垂直に)配置された異なる感知ユニット38によって生成された各部分的骨格モデルにおける各プレーヤ12の対応する骨を1対1でマッピングすることができる。いくつかの実施形態では、仮想表現14を滑らかにしてぎくしゃくした動きを防ぐように、異なる感知ユニット38によって生成された部分的骨格モデル間の比較的わずかな差分を処理回路35による融合時に平均化することができる。また、特定の感知ユニットによって生成された部分的骨格モデルが、少なくとも2つの他の感知ユニットによって生成された部分的骨格モデルと大幅に異なる場合、一次コントローラ34の処理回路35は、データに誤りがあり、従ってこのデータを骨格モデル80に含めないと判断することができる。例えば、他の部分的骨格モデルに存在する骨が特定の部分的骨格モデルに欠けている場合、処理回路35は、欠けている骨がオクルージョンの結果である可能性が高いと判断し、これに応じて部分的骨格モデルの全部又は一部を廃棄することができる。
【0036】
なお、仮想環境32内の仮想表現14の滑らかで迅速な動きをもたらすには、双方向ビデオゲームシステム10のコンポーネントの正確な協調が望ましい。具体的に言えば、処理回路35は、感知ユニット38によって生成された部分的モデル(例えば、部分的骨格モデル、体積モデル及び/又は影モデル)を正しく融合するために、各部分的モデルが感知ユニット38によって生成された時点を考慮することができる。いくつかの実施形態では、双方向ビデオゲームシステム10が、システム10内の動作を同期させるために使用される、図1及び図2に示すようなシステムクロック100を含むことができる。例えば、システムクロック100は、双方向ビデオゲームシステム10のネットワーク48を介して一斉送信される時間信号を生成することができる、一次コントローラ34又は別の好適な電子装置のコンポーネントとすることができる。いくつかの実施形態では、ネットワーク48に結合された様々な装置が、特定の時点(例えば、ゲームプレイの開始時)にそれぞれのクロックを調整するための時間信号を受け取って使用し、その後に一次コントローラ34にゲームプレイデータを提供する際に、これらのそれぞれのクロックからの信号に基づくタイミングデータを含めることができる。他の実施形態では、ネットワーク48に結合された様々な装置が、ゲームプレイを全体を通じてシステムクロック100からの時間信号を継続的に(例えば、規則的なマイクロ秒間隔で)受け取り、その後に一次コントローラ34にデータ(例えば、体積走査データ、部分的モデルデータ)を提供する際に、この時間信号からのタイミングデータを含める。また、一次コントローラ34の処理回路35は、感知ユニット38によって生成された部分的モデル(例えば、部分的体積モデル、影モデル又は骨格モデル)が完全なモデルの生成又は更新に使用できるほど十分に新鮮なもの(例えば、最新のもの、他のデータと同時期のもの)であるかどうか、或いはデータを古いものとして廃棄すべきであるかどうかを判定することができる。従って、いくつかの実施形態では、システムクロック100が、様々な感知ユニット38によって生成された部分的モデルを処理回路35がプレーヤ12の好適な体積モデル、影モデル及び/又は骨格モデルに正しく融合することを可能にする。
【0037】
図5は、本発明の技術による、双方向ビデオゲームシステム10を動作させるプロセス110の実施形態を示すフロー図である。他の実施形態では、図示のプロセス110のいくつかのステップを本発明の開示に従って異なる順序で実行し、複数回繰り返し、又は完全にスキップすることもできると理解することができる。図5に示すプロセス110は、一次コントローラ34の処理回路35が単独で実行することも、或いはシステム10の他の好適な処理回路(例えば、処理回路46、52及び/又は58)と組み合わせて実行することもできる。
【0038】
図示のプロセス110の実施形態は、双方向ビデオゲームシステム10が各プレーヤの走査データを収集すること(ブロック112)から開始する。図1図4に示すようないくつかの実施形態では、プレイエリア16の周囲に位置する感知ユニット38がプレーヤ12を走査又は撮像することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ゲームプレイの開始前に、アレイ36の感知ユニット38が各プレーヤに関する走査データ(例えば、体積走査データ及び/又は2D走査データ)を収集している間にプレーヤ12に特定のポーズを取るように促すことができる。他の実施形態では、プレーヤ12がプレイエリア16に入る前に独立したシステムがプレーヤ12を体積的に走査することができる。例えば、一連の待機中のプレーヤを、各プレーヤを(例えば、特定のポーズを取っている間に)個別に走査する(例えば、空港のセキュリティスキャナと同様の)事前走査システムに通して、各プレーヤの走査データを収集することができる。いくつかの実施形態では、事前走査システムを、1又は2以上の感知ユニット38を含むアレイ36が個々のプレーヤの近傍に位置して走査データを収集する、図1に示すような3Dプレイエリア16A又は図2の2Dプレイエリア16Bの小型版とすることができる。他の実施形態では、事前走査システムが、個々のプレーヤの周囲に位置する少ない数(例えば、1つ、2つ、3つ)の感知ユニット38を含むことができ、これらの感知ユニット38がプレーヤの周囲を回転して完全な走査データを収集する。現在では、双方向ビデオゲームシステム10の効率を高めてプレーヤの待機時間を減少させるように、プレーヤ12がプレイエリア16内に存在している間にブロック112に示す走査データを収集することが望ましいと認識されている。
【0039】
次に、双方向ビデオゲームシステム10は、収集された各プレーヤの走査データに基づいて、各プレーヤの対応するモデルを生成する(ブロック114)。上述したように、いくつかの実施形態では、一次コントローラの処理回路35が、アレイ36の各感知ユニット38から各プレーヤの部分的モデルを受け取り、これらの部分的モデルを好適に融合して各プレーヤの好適なモデルを生成することができる。例えば、一次コントローラ34の処理回路35は、各プレーヤの2D又は3D形状を大まかに定める各プレーヤのプレーヤモデル(例えば、体積プレーヤモデル又は2Dプレーヤモデル)を生成することができる。これに加えて、又はこれとは別に、一次コントローラ34の処理回路35は、各プレーヤのテクスチャレスな3D形状を大まかに定める各プレーヤの影モデルを生成することもできる。さらに、処理回路35は、プレイエリア内の各プレーヤの予測される骨格の位置(positions)及び場所(locations)を大まかに定める骨格モデルを生成することもできる。
【0040】
プロセス例110を継続すると、次に、双方向ビデオゲームシステム10は、収集された各プレーヤの走査データ及び/又は生成された各プレーヤの1又は2以上のモデルに少なくとも部分的に基づいて、各プレーヤの対応する仮想表現を生成する(ブロック116)。例えば、いくつかの実施形態では、一次コントローラ34の処理回路35が、プレーヤの仮想表現を生成する基礎として、ブロック114において生成された影モデルを使用することができる。いくつかの実施形態では、仮想表現14が、図3及び図4に示すような対応するプレーヤの影モデルと実質的に同様の形状又は輪郭を有することができると理解することができる。仮想表現14は、形状に加えて、表現されるプレーヤの特性に対応するように修正できる他の特性を有することもできる。例えば、プレーヤは、他のゲームシステムにおける成績、ギフトショップでの購入、及びロイヤリティプログラムへの加入などを反映する様々な特性(例えば、アイテム、状態、得点、統計値)に関連することができる。従って、対応するプレーヤに関連する様々な特性に応じて仮想表現の特性(例えば、サイズ、色、テクスチャ、アニメーション、仮想アイテムの存在)を設定し、ゲームプレイ中のプレーヤの特性の変更に基づいてこれを修正することができる。また、プレーヤの対応する仮想表現は、生成されたプレーヤの走査データ及び/又は影モデルに部分的にしか基づかず、従ってプレーヤの実際の外見に比べて強化及び/又は修正された視覚的特徴を含むようにすることもできる。例えば、1つの実施形態では、着座姿勢の(例えば、椅子又は車椅子に座った)プレーヤの場合、仮想表現の上部が(例えば、プレーヤの影モデルに基づく)現実的なシルエットを含み、仮想表現の下部が(例えば、浮雲として)代替的又は抽象的に示された仮想表現を生成することができる。別の実施形態では、仮想表現の上半身が(例えば、プレーヤの影モデルに基づく)現実的なシルエットを含み、仮想表現の下半身を馬の下半身として示してケンタウルスのような仮想表現をもたらす。このような実施形態では、以下でさらに詳述するように、仮想表現の下側の馬の部分が、プレーヤの脚の動きに直接相関的に又は拡張的に対応する(例えば、同期した)形で馬のように動くことができる。
【0041】
なお、いくつかの実施形態では、プレーヤ12の仮想表現14が、生成されたプレーヤモデル又は影モデルに実質的に類似する外見又は形状を有していないこともできる。例えば、いくつかの実施形態では、双方向ビデオゲームシステム10が、架空キャラクタに基づく仮想表現の予め生成されたライブラリ(例えば、アバター)を含み、又はこのようなライブラリに通信可能に結合することができ、システムが、プレーヤの生成されたプレーヤモデル又は影モデルに大まかに基づいて特定の仮想表現を選択し、或いは特定の選択可能な仮想表現をプレーヤに推奨することができる。例えば、ゲームが大柄なヒーローと小柄な相棒とを含む場合、双方向ビデオゲームシステム10は、予め生成されたライブラリから、大人のプレーヤのための比較的大柄なヒーローの仮想表現と、子供のプレーヤのための比較的小柄な相棒の仮想表現とを選択又は推奨することができる。
【0042】
次に、プロセス110では、双方向ビデオゲームシステム10が、仮想環境32内の各プレーヤの対応する仮想表現14をディスプレイ装置24上に提示する(ブロック118)。いくつかの実施形態では、ブロック118の動作が、提示することに加えて、ゲームプレイの開始前にプレイエリア16内のプレーヤ12にウェルカムメッセージ又は配向/操作情報などの他の導入プレゼンテーションを示すことを含むこともできる。さらに、いくつかの実施形態では、一次コントローラ34の処理回路35が、プレイエリア16内の環境のパラメータを設定又は修正するための好適な信号を供給することもできる。例えば、これらの修正は、家のライトの明るさ及び/又は色の調整、ゲーム音楽又はゲーム効果音の再生、プレイエリアの温度の調整、及びプレイエリア内の物理的効果の作動などを含むことができる。
【0043】
ゲームプレイが開始すると、ブロック116で生成されてブロック118で提示された仮想表現14が、本明細書で図3及び図4に関して説明したように互いに及び/又は仮想環境32内の仮想オブジェクト(例えば、仮想オブジェクト92及び94)と相互作用することができる。ゲームプレイ中、一般に双方向ビデオゲームシステム10は、プレイエリア16内の各プレーヤ12のゲーム内動作(in-game actions)と、これらのゲーム内動作の対応するゲーム内効果とを決定する(ブロック120)。また、一般に双方向ビデオゲームシステム10は、ブロック120において決定されたプレイエリア16内のプレーヤ12のゲーム内動作と対応するゲーム内効果とに基づいて、プレーヤ12の対応する仮想表現14及び/又は仮想環境32を更新する(ブロック122)。矢印124によって示すように、双方向ビデオゲームシステム10は、例えばプレーヤ12のうちの1人がゲームプレイのラウンドに勝利するか、或いは割り当てられたゲームプレイ時間が終了することによってゲームプレイが完了するまで、ブロック122及び122に示すステップを繰り返すことができる。
【0044】
図6は、双方向ビデオゲームシステム10が図5のブロック120及び122に示す動作を実行するさらに詳細なプロセス130の実施形態例を示すフロー図である。すなわち、図6に示すプロセス130は、括弧120によって示すような、プレイエリア内の各プレーヤのゲーム内動作とこれらのゲーム内動作の対応するゲーム内効果とを決定するための複数のステップ、並びに各プレーヤの対応する仮想表現及び/又は仮想環境を更新するための複数のステップを含む。いくつかの実施形態では、プロセス130において説明する動作を、一次コントローラ34のメモリ回路33などの好適なメモリに命令として符号化し、双方向ビデオゲームシステム10の一次コントローラ34の処理回路35などの好適なプロセッサによって実行することができる。なお、図示のプロセス130はほんの一例として示すものであり、他の実施形態では、説明するいくつかの動作を異なる順序で実行し、繰り返し、又は完全にスキップすることもできる。
【0045】
図6のプロセス130は、処理回路35がプレイエリア内の複数の感知ユニットから部分的モデルを受け取ること(ブロック132)から開始する。本明細書で図1及び図2に関して説明したように、双方向ビデオゲームシステム10は、プレイエリア16の周囲の異なる位置に配置された感知ユニット38のアレイ36を含み、これらの感知ユニット38の各々は、プレーヤ12の少なくとも一部を表す1又は2以上の部分的モデル(例えば、部分的プレーヤモデル、影モデル及び/又は骨格モデル)を生成するように構成される。また、上述したように、処理回路35は、プレイエリア16内に配置されたプレーヤ16の動作に関するデータを他の装置(例えば、RFセンサ45、入力装置76)から受け取ることもできる。さらに、上述したように、これらの部分的モデルには、クロック100からの信号に基づいてタイムスタンプを与え、高速IPネットワーク48を介して一次コントローラ34の処理回路35に提供することができる。
【0046】
図示のプロセス130の実施形態では、処理回路35が、感知ユニット38からの部分的モデルを受け取った後に、受け取った部分的モデルに基づいてこれらの部分的モデルを融合して各プレーヤの更新されたモデル(例えば、プレーヤモデル、影モデル及び/又は骨格モデル)を生成する(ブロック134)。例えば、処理回路35は、図5のプロセス110のブロック114において生成された初期骨格モデルなどの以前に生成されたモデルを更新することができる。また、上述したように、処理回路35は、部分的モデルを組み合わせる際に、潜在的オクルージョン又はネットワーク遅延にもかかわらずにプレーヤを追跡する際の精度を高めるように、整合しない又は遅延のあるデータをフィルタ処理又は除去することができる。
【0047】
次に、図示のプロセス130では、処理回路35が、ブロック134において生成された最新のプレーヤモデルに少なくとも部分的に基づいて、各プレーヤ12の対応する仮想表現14の1又は2以上のゲーム内動作を識別する(ブロック136)。例えば、ゲーム内動作は、仮想環境32内の仮想表現14がジャンプすること、走ること、滑ること、又は別の動きを含むことができる。ゲーム内動作は、仮想環境32内の仮想オブジェクトなどのアイテムと相互作用すること(例えば、アイテムを動かすこと、取得すること、失うこと、消費すること)を含むこともできる。ゲーム内動作は、目標を達成すること、別のプレーヤを倒すこと、ラウンドに勝利すること、又は他の同様のゲーム内動作を含むこともできる。
【0048】
次に、処理回路35は、各プレーヤ12の識別されたゲーム内動作に応答して引き起こされる1又は2以上のゲーム内効果を決定することができる(ブロック138)。例えば、決定されたゲーム内動作がプレーヤの動きである場合、ゲーム内効果は、仮想環境内の対応する仮想表現の対応する位置の変化とすることができる。決定されたゲーム内動作がジャンプである場合、ゲーム内効果は、図1図4に示すようなy軸20に沿って仮想表現を動かすことを含むことができる。決定されたゲーム内動作が特定のパワーアップアイテムを作動させることである場合、ゲーム内効果は、プレーヤ12に関連する状態(例えば、健康状態、能力状態)を修正することを含むことができる。また、場合によっては、仮想表現14の動きをプレーヤ12の実際の動きに対して強調又は拡張することもできる。例えば、仮想表現の外見の修正に関して上述したように、ゲームプレイ中に獲得したアイテム、他のゲームプレイセッション中に獲得したアイテム、及びギフトショップで購入したアイテムなどを含むプレーヤに関連する特性に基づいて、プレーヤの仮想表現の動きをプレーヤの実際の動きに対して一時的に又は恒久的に誇張(例えば、高くジャンプできるように、遠くにジャンプできるように)することができる。
【0049】
次に、図示のプロセス130では、括弧122によって示すように、一般に処理回路35が、各プレーヤのゲーム内動作及び対応するゲーム内効果に基づいてプレイエリア16内のプレーヤへの提示を更新する。具体的に言えば、処理回路35は、ブロック134において生成された最新の各プレーヤのモデル(例えば、影モデル及び骨格モデル)、ブロック136において識別されたゲーム内動作、及び/又はブロック138で決定されたゲーム内効果に基づいて、各プレーヤ12の対応する仮想表現14及び仮想環境32を更新してゲームプレイを進める(ブロック140)。例えば、図1及び図2に示す実施形態では、処理回路35が、ディスプレイ装置24上に提示された仮想表現14及び仮想環境32を出力コントローラ56の処理回路58が更新するように、出力コントローラ56に好適な信号を供給することができる。
【0050】
また、処理回路35は、決定されたゲーム内効果に少なくとも部分的に基づいて、プレイエリア16内の1又は2以上の音(ブロック142)及び/又は1又は2以上の物理的効果(ブロック144)を生成するための好適な信号を供給することもできる。例えば、ゲーム内効果が、プレーヤの特定の仮想表現が仮想プールに突っ込むことであると決定された場合、一次コントローラ34は、スピーカ62に好適な飛沫音を発生させる信号、及び/又は物理的効果装置78に一陣のミストを発生させる信号を出力コントローラ56に送信させることができる。また、例えばパワーアップの獲得、パワーアップの消失、ポイントの計上、又は特定のタイプの環境を通じた移動を含むあらゆる数のゲーム内効果に応答して音及び/又は物理的効果を発生させることもできる。図5に関して上述したように、図6のプロセス130は、ゲームプレイが完了するまで矢印124によって示すように繰り返すことができる。
【0051】
さらに、双方向ビデオゲームシステム10は、感知ユニット38のアレイ36によって収集された走査データを使用して他の機能を可能にすることもできる。例えば、上述したように、いくつかの実施形態では、一次コントローラ34の処理回路35が、各プレーヤのテクスチャ及び形状の両方を含むプレーヤモデル(例えば、体積プレーヤモデル又は2Dプレーヤモデル)を生成することができる。ゲームプレイの最後に、一次コントローラ34の処理回路35は、プレーヤのモデルを使用して仮想環境32の一部におけるプレーヤの2D又は3D肖像を表現した模擬画像(simulated images)を生成し、これらをゲームプレイ体験の記念品としてプレーヤ12に提供(例えば、印刷、電子的に転送)することができる。例えば、この画像は、プレーヤの体積モデルが仮想環境32からのシーン内でゴールラインを横切っている様子を示す模擬画像の印刷物を含むことができる。
【0052】
図7図13に、プレーヤの外見及び/又は動きに対して拡張された外見及び/又は動きを有する仮想表現の生成を可能にする双方向ビデオゲームシステム10の実施形態例を示す。これらの実施形態例では、単純化のために単一のプレーヤのみを示しているが、上述したようにあらゆる好適な数のプレーヤ(例えば、12人のプレーヤ)がこれらの双方向ビデオゲームシステムを同時に使用できることも構想される。また、単純化のために図示してはいないが、図7図13に示す双方向ビデオゲームシステム例は、上述したようなシステム10の動作を可能にするために、本明細書で説明したあらゆる好適な特徴(例えば、センサ、コントローラ、ディスプレイ装置、物理的効果装置など)を含む。
【0053】
これらを踏まえた上で、いくつかの実施形態では、仮想表現を、対応するプレーヤとは異なって見えるように、及び/又は異なる形で動くように修正することができる。すなわち、いくつかの実施形態では、特定のプレーヤに関連する仮想表現をプレーヤの外見又は動きに直接対応しない(例えば、全く同じではない)形で変換し又は動かすことができる。いくつかの実施形態では、仮想表現が、プレーヤの外見又は動きに課せられる実際の物理的制約によって制限されず、従って超人的能力(super human abilities)に関連するものとして表すことができる。例えば、いくつかの実施形態では、仮想表現が、実際の人間ができるよりも高くジャンプし、又は遠くまで伸びることができるキャラクタなどの、通常よりも高い能力又は超人的能力を有するキャラクタを含むことができる。他の実施形態では、これらの超人的能力が、他の超高速、超怪力、サイズ変更(例えば、伸び縮みする)能力、様々な身体部分から発射物を発射する(例えば、眼又は手からレーザーを発射する、炎又は氷を投げ付ける)能力などを含むことができる。従って、プレーヤがこのような仮想表現を制御している場合には、プレーヤによる特定の実際又は現実の動きが仮想表現のこれらの超人的能力を引き起こす(例えば、このような超人的能力に変換される)。さらなる例及びいくつかの実施形態では、仮想表現を人間以外の実体の表現とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、仮想表現をプレーヤの動物的表現とすることができ、これらの表現は、通常の人間の能力とは異なる及び/又は拡張された能力(例えば、動作モード又は動作スタイル)を有する。
【0054】
図7に示す1つの例では、双方向ビデオゲームシステム10のゲームプレイ中にプレーヤ12がプレイエリア16内に位置し、仮想環境32の一部がディスプレイ装置24上に提示されている。具体的に言えば、仮想環境32は、プレーヤ12を表す仮想表現14を含む。従って、図示の例では、仮想表現14が、上述した走査データ及び様々なモデルに基づいて、プレーヤ12の外見に大まかに類似する外見を有する。しかしながら、上述した他の例とは異なり、図7に示す仮想表現14は、検出されたプレーヤ12の動きに比べて拡張された物理的動きを示す。
【0055】
図7に示す例では、プレーヤ12が、プレイエリア16の床からわずかな距離だけジャンプしているように示されているが、仮想表現14は、仮想環境32の床に対してかなり大きなジャンプ動作を行っているように示されている。従って、仮想表現14は、通常の人間の能力を上回る拡張(例えば、強化、誇張)されたジャンプ能力(例えば、超人的ジャンプ能力)を示す。いくつかの例では、仮想表現14が、仮想環境32内の特定のアイテム(例えば、パワーアップ)を獲得した後に拡張されたジャンプ能力を実行することができ、この能力は、アイテムを獲得した後の一時的又は恒久的なものとすることができる。他の実施形態では、拡張されたジャンプ能力を、仮想表現14が基づいている特定のキャラクタ(例えば、ビデオゲーム、本又は映画からの架空キャラクタ)の特徴又は態様とすることができる。このような実施形態では、拡張されたジャンプ能力に関連するキャラクタを選択することにより、仮想表現14がゲームプレイ全体を通じてこの拡張されたジャンプ能力を示すことができる。なお、図7に示す拡張されたジャンプは拡張された動きの一例に過ぎず、他の実施形態では、一次コントローラ34の処理回路35が、本開示による上述した走査データ及びモデル(例えば、骨格モデル)に基づいて、他のあらゆる好適なタイプのプレーヤの動き(例えば、走行、飛び跳ね、回転及びダンスなど)を識別して拡張することができると理解されたい。
【0056】
いくつかの実施形態では、仮想表現14が、プレーヤ12の特定の動きに応答して仮想表現14の外見及び動きの両方に影響を与える能力に関連することができる。図8の例では、双方向ビデオゲームシステム10のゲームプレイ中にプレーヤ12がプレイエリア16内に配置されており、ディスプレイ装置24に、サイズを変更する超人的能力に関連する対応する仮想表現14が提示されている。図8に示す特定の例では、ゲームプレイ中にプレーヤ12がうずくまったポーズにしゃがみ込んでいる。このうずくまったポーズは、上述した走査データ及び1又は2以上のモデル内で一次コントローラ34の処理回路35によって検出された場合、仮想表現14又は仮想環境32の特定の拡張能力を引き起こす特別なポーズ又は制御ポーズを表す。他の実施形態では、本開示に従って他の制御ポーズを使用することもできると理解することができる。
【0057】
図8に示す例では、制御ポーズ(例えば、うずくまったポーズ)のプレーヤ12を検出したことに応答して、図示の仮想表現14のサイズが劇的に減少し、仮想環境32内の仮想表現14を効果的に縮小させる。いくつかの実施形態では、プレーヤ12がうずくまった姿勢に留まっている間、仮想表現14が小さな又は縮小したサイズを維持することができる。他の実施形態では、コントローラ34が、プレーヤ12がうずくまった制御ポーズを取ったと一旦判断すると、仮想表現14が以前の又は元々のサイズに戻ることなく、プレーヤ12は再び立ち上がることができる。このような実施形態では、一次コントローラ34が、仮想表現14の拡大を引き起こす第2の制御ポーズ(例えば、腕及び脚を概ね「X」形に拡げて立ったポーズ)をプレーヤ12が取ったと判断するまで、仮想表現14のサイズを縮小状態に保つことができる。このように、一次コントローラ34は、1又は2以上の制御ポーズを検出すると、仮想表現14に一時的に又は恒久的に関連付けられた1又は2以上の特別な能力又は超パワーを引き起こすことができる。
【0058】
図8に示す例では、仮想表現14の修正された外見が、仮想環境32内の仮想表現14の動き及び/又は能力の違いに関連することもできると理解することができる。例えば、いくつかの状況では、小型サイズの仮想表現14が、検出されたプレーヤ12の動きに比べて拡張(例えば、強化、誇張)された動きを示すことができる。すなわち、いくつかの状況では、小型サイズの仮想表現14が、その小型サイズにもかかわらずプレーヤ12と同じほど高くジャンプして速く走り続けることができる。他の例では、小型サイズの仮想表現14の動きを、仮想表現14が実物大に回復するまで、検出されたプレーヤ12の動きに比べて低減又は低下させることができる。いくつかの実施形態では、小型サイズの仮想表現が、仮想環境32内の特徴に対して強化された効果を示すことができる。例えば、小型サイズの仮想表現14は、仮想環境内で動く風又は空気によって容易に動かされ又は影響され、或いは大型サイズの仮想表現14が入り込めない仮想環境32内の位置に入り込むことができる。
【0059】
図9の例では、双方向ビデオゲームシステム10のゲームプレイ中にプレーヤ12がプレイエリア16に配置されており、超人的伸張能力に関連する対応する仮想表現14がディスプレイ装置24上に提示されている。図9に示す特定の例では、ゲームプレイ中にプレーヤ12が両側面から腕を広げ又は伸ばしている。図示の実施形態では、超伸張能力に関連する仮想表現14が、ゲームプレイの開始時のプレーヤ12によるキャラクタ選択、又はゲームプレイ中の仮想環境32内の仮想表現14が取得した特定のアイテム(例えば、超伸張パワーアップ)に基づくことができる。
【0060】
図9に示す実施形態では、一次コントローラ34が、プレーヤ12が最大範囲まで腕を伸ばしていると判定したことに応答して、処理回路35が、仮想表現14の外見及び動きの両方を、仮想表現14の腕が拡張(例えば、強化、誇張)された形で伸びるように修正する。これにより、仮想表現14が仮想環境32内で特定のタスクを実行できるようになると理解することができる。他の状況では、仮想表現14が、ゲームプレイ中のプレーヤ12の他の動き又はポーズに基づいて様々な形で(例えば、脚から、胴から、首から)伸びることができる。一般に、この拡張された伸張能力は、仮想環境32内のアクセスできなかったはずの要素(例えば、アイテム、武器、入口/出口、敵、協力者)に仮想表現がアクセスできるようにして、プレーヤ12の興味をそそる独創的な問題解決体験を提供することができる。また、図9には超伸張能力を示しているが、他の実施形態では、本開示に従って超高速、超強度などの他の強化された能力を実装することもできる。
【0061】
いくつかの実施形態では、仮想表現が、プレーヤの外見及び動きを正確に再現するのではなく、動物の仮想表現などのリアルな又は架空の人間以外の実体のように現れて動くこともできる。いくつかの実施形態では、プレーヤが、ゲームプレイの開始時に特定の動物型仮想表現を選択することができ、他の実施形態では、プレーヤに関連する走査データ及び/又はモデルに基づいて、動物型仮想表現(animal-based virtual representation)を自動的に割り当てることができる。いくつかの実施形態では、仮想表現が、一旦選択され又は割り当てられると、ゲームプレイ全体を通じて同じ状態を保つことができ、他の実施形態では、仮想表現が、定期的に又はプレーヤの特定の動き又は成果に応じて(例えば、仮想環境内の異なる地形又は異なるレベルに合わせて異なる動物表現に)変化することができる。仮想表現は、特定の動物の形態を取る場合、プレーヤ12が実際に実行するのが困難又は不可能と考えられるいくつかの能力(例えば、馬のように速足で駆けること、カンガルーのように跳ね回ること、魚のように泳ぐこと、及び鳥のように飛ぶことなど)を含む、プレーヤ12の能力とは異なる特定のタイプの能力(例えば、動きのタイプ)を有することができる。従って、一次コントローラ34によって検出された外見及び動きは、プレーヤ12が実現可能な現実の人間のポーズ及び動きをプレイエリア16内で使用し、これを拡張して動物型仮想表現14の動きを生成できるように拡張(例えば、誇張、強化)することができる。
【0062】
図10に、双方向ビデオゲームシステム10のゲームプレイ中にプレーヤ12がプレイエリア16内に配置され、飛び跳ねる動きが可能な対応する動物型仮想表現14がディスプレイ装置24上に提示された実施形態例を示す。図示の実施形態では、仮想表現14が、ゲームプレイの開始時にプレーヤ12が選択できる、又はプレーヤ12に関連する走査データ及び/又はモデルに基づいて一次コントローラ34の処理回路35が選択できる牡鹿の仮想表現14である。例えば、1つの実施形態では、牡鹿の仮想表現14が、遠くから見ると牡鹿の枝角に似ている「ポニーテール」又は「ピッグテール」をプレーヤ12が有していることを検出した際に、一次コントローラ34がプレーヤ12のために選択したものである。このような実施形態では、仮想表現14が、風刺画作品と同様に拡張(例えば、強化、誇張)されたプレーヤ12の特徴に概ね対応する1又は2以上の特徴又は特性を含むことができる。
【0063】
図10に示す例では、一次コントローラ34が、走査データ及び1又は2以上のモデルに基づいて、ゲームプレイ中にプレイエリア16全体をスキップしているプレーヤ12を検出する。一次コントローラ34は、検出されたプレーヤ12の動きを牡鹿の仮想表現14に適した動きに変換する。具体的に言えば、一次コントローラ34は、検出されたプレーヤ12の動きを、検出された高さ及び/又は距離を上回り、プレーヤ12にとって可能と考えられる高さ及び/又は距離を潜在的に上回る高さ及び/又は距離まで仮想環境32内で牡鹿の仮想表現14が飛び跳ねるように拡張(例えば、強化、誇張)する。また、上述したように、プレーヤ12は、仮想表現14が示す拡張された動き(例えば、ジャンプ、飛び跳ね、跳躍)の能力を使用して、仮想環境32内の特定の目的を達成することができる。
【0064】
いくつかの実施形態では、1又は2以上の現実世界のフィギュア(例えば、ロボット要素、アニマトロニック装置)を双方向ビデオゲームシステム10の一部とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、双方向ビデオゲームシステム10が、仮想表現14に加えて又はその代わりに、ロボット牡鹿の表現などのロボット表現を含むことができる。上述した牡鹿の仮想表現14のように、ロボット牡鹿は、検出されたプレーヤ12の動きに基づいて一次コントローラ34によって制御され、コントローラ34は、ロボット牡鹿の表現の動かし方を決定する際に、検出されたプレーヤ12の動きを拡張(例えば、強化、誇張)することができる。また、いくつかの実施形態では、双方向ビデオゲームシステム10が、図示のロボットうさぎ150及びロボットりす152などの他のロボット要素を含むこともできる。いくつかの実施形態では、これらの追加ロボット要素150、152の動きを、プレイエリア16内の他のプレーヤの動きに基づいて制御することができる。他の実施形態では、これらの追加のロボット要素150、152が、仮想環境32内で発生する状況、ロボット又は仮想表現14の動き、又はこれらの組み合わせに応答して動いて、現実の3Dフィギュアの動きを含む没入的な体験を提供することができる。
【0065】
図11に、検出されたプレーヤの動きに対して拡張された動き(例えば、泳ぐ動き)を可能にする動物型仮想表現の別の例(例えば、水生型動物)を示す。図示の例では、プレーヤ12がプレイエリア16を通じて波打つように進んでいる(例えば、歩いている、突進している)。一次コントローラ34は、この動きを検出したことに応答して、イルカの仮想表現14をプレーヤ12の動きに対して拡張(例えば、誇張、強化)された対応する波打つような形で動かす。他のプレーヤの動きを検出して、イルカの仮想表現14の動きに変換することもできる。例えば、一次コントローラ34は、プレーヤ12の検出されたジャンプの動きを、仮想環境32内の水域の表面から上方に飛び出す大きなジャンプに変換し、或いはプレーヤ12の検出された泳いでいる腕の動きを、イルカの仮想表現14の尾びれをたたく動きに変換することができる。一次コントローラ34は、これらの動きのうちの1つ又は2つ以上について、実際の検出されたプレーヤ12の動きに対してイルカの仮想表現14の動きを拡張(例えば、誇張、強化)することができる。
【0066】
図12に、検出されたプレーヤの動きに対して拡張された飛んでいる動きを可能にする動物型仮想表現の別の例を示す。図示の実施形態では、双方向ビデオゲームシステム10のゲームプレイ中に一次コントローラ34がプレーヤ12の動きを検出して判定するように、プレーヤ12がプレイエリア16内に位置する。図示の例では、プレーヤ12が、特定の形でポーズを取り又は動いた時に、これらの動きが蝙蝠の翼の動きに変換及び拡張されるように蝙蝠の仮想表現14を制御する。
【0067】
図11に示す例では、一次コントローラ34が、腕を広げたプレーヤ12を検出したことに応答して、蝙蝠の仮想表現の翼を広げることができる。さらに、一次コントローラ34は、プレーヤ12の左右の傾きを検出したことに応答して、蝙蝠の仮想表現14を傾けて対応する形で左右に操縦することができる。また、いくつかの実施形態では、プレーヤ12が、腕をはためかせることによって蝙蝠の仮想表現14を羽ばたかせて上昇させ、腕をすぼめることによって蝙蝠を急降下させることもできる。さらに、図示の実施形態では、ディスプレイ装置24が、プレイエリア16の周辺の少なくとも一部において蝙蝠の仮想表現14が画面間を飛び回ることを可能にすることができる複数の画面154(例えば、画面154A、154B及び154C)を含む。図10図12に関して牡鹿、イルカ及び蝙蝠の仮想表現14の例について説明したが、他の能力及び/又は動きの形態を有する他の動物にも同じ技術を適用することができると理解することができる。例えば、この技術を適用して、プレーヤが固有の方法でポーズを取ったり動いたりして動物型仮想表現を制御できること(例えば、カンガルーのようにジャンプし、ミーアキャットのように穴を掘り、蛇のようにくねくねと進むことなど)が構想される。例えば、この技術を架空の実体及び動物に適用することにより、開示されたシステムが、検出されたプレーヤの位置及び動きに基づいて、仮想表現14の拡張された動きがユニコーンのように疾走し、又はドラゴンのように飛ぶことを可能にすることもできると理解することができる。
【0068】
図13に、仮想表現14の拡張能力に関連する強化された物理的効果を含む双方向ビデオゲームシステム10の実施形態を示す。図示の実施形態では、プレーヤ12が、2つの物理的効果装置156及び158の近傍(下方)のプレイエリア16内に位置する。他の実施形態では、物理的効果装置156及び158をプレイエリア16の上方に配置し、プレイエリア16の床に統合し、(図2に示すような)インターフェイスパネル74に統合し、又はプレイエリア16内のプレーヤに物理的効果を向けるように別様に配置することができる。物理的効果装置156は、仮想環境32内で発生する事象に対応する熱効果(例えば、赤外線(IR)光、一陣の冷風/温風、一陣の高温又は冷温ミスト)をプレーヤ12に提供するように設計された熱的物理効果装置(thermal physical effects device)である。対照的に、物理的効果装置158は、超音波を使用してプレーヤ12に空気を介して物理的接触感覚をもたらす超音波触覚装置であり、この場合、物理的感覚は、仮想環境32内で発生する事象に対応する。
【0069】
具体的に言えば、図13に示す例では、仮想表現14が、火に関連するパワーアップを受け取ってバリア160に接触している。すなわち、図示の例では、仮想表現14の第1の手162が火のパワーアップに関連し、仮想表現14の第1の手162の付近に火又は太陽の記号164が存在する。従って、熱的物理効果装置156は、一次コントローラ34によって作動されてプレーヤ12の第1の手166に向けられたIR源(例えば、IRランプ)とすることができる。また、仮想表現14の第2の手168は、仮想環境32内のバリア160に接触しているように示されている。従って、超音波触覚物理的効果装置(ultrasonic haptic physical effect device)158は、一次コントローラ34によって作動されてプレーヤ12の第2の手170に向けられる。従って、プレーヤ12は、仮想環境32で発生する事象及び状況に基づく物理的効果を感じることによってさらに没入的な体験を得る。このように、双方向ビデオゲームシステム10は、拡張された動き及び能力の1又は2以上の態様をプレーヤ12の実際の体験に拡張する強化されたフィードバックをプレーヤ12に提供することができる。
【0070】
本方法の技術的効果は、複数の(例えば、2人又は3人以上の、4人又は5人以上の)プレーヤが物理的プレイエリア(例えば、2D又は3Dプレイエリア)内で動作を実行して、プレイエリアの近傍のディスプレイ装置上に提示された仮想環境内の対応する仮想表現を制御することを可能にする双方向ビデオゲームシステムを含む。開示するシステムは、走査データを収集して、各プレーヤのプレーヤモデル、影モデル及び/又は骨格モデルなどの様々なモデルを生成するように構成された、複数のセンサ及び好適な処理回路を含む。システムは、生成されたプレーヤモデルに少なくとも部分的に基づいて各プレーヤの仮想表現を生成する。また、この双方向ビデオゲームシステムは、プレーヤに関連するポイント、購入、パワーアップなどの様々な特性に基づいて、仮想表現のサイズ、テクスチャ及び/又は色などの特性を設定又は修正することもできる。さらに、この双方向ビデオゲームシステムは、プレイエリア内のプレーヤの実際の検出された動きに対して強化又は誇張された拡張動作(例えば、超人的能力、動物的動作)を可能にする。さらに、双方向ビデオゲームシステムの実施形態は、これらの拡張動作及び能力に対するフィードバックを提供してプレーヤに没入的なゲームプレイ体験を提供するロボット装置及び/又は物理的効果装置を含むことができる。
【0071】
本明細書では、本技術のいくつかの特徴のみを図示し説明したが、当業者には多くの修正及び変更が思い浮かぶであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の実際の趣旨に該当する全てのこのような修正及び変更を含むものであると理解されたい。また、本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-11-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インタラクティブアミューズメントシステムであって、
複数の感知ユニットであって、前記複数の感知ユニットの各感知ユニットは、インタラクション領域に配置された人物のそれぞれの走査データを収集し、前記感知ユニットのそれぞれの処理回路によって前記人物のそれぞれの部分的モデルを生成するように構成される、複数の感知ユニットと、
前記インタラクション領域の近くに配置され、前記人物に関連する仮想表現を提示するように構成されたビデオディスプレイと、
前記複数の感知ユニット及び前記ビデオディスプレイに通信可能に結合されたコントローラと、を含み、前記コントローラは、
前記複数の感知ユニットの各感知ユニットから前記人物のそれぞれの部分的モデルを受け取り、
前記人物のモデルを生成するために各受け取った部分的モデルを融合し、
前記モデルに基づいて前記人物の動作を識別し、
前記モデル及び前記識別された動作に基づいて前記人物の仮想表現を生成し、
前記ビデオディスプレイ上に、前記人物の前記識別された動作に相関し、かつ前記モデルに従って誇張される拡張動作を行う仮想環境内の前記人物の前記生成された仮想表現を提示する、
ように構成される、インタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項2】
前記人物の前記生成された仮想表現は、前記人物のシルエットである、請求項1に記載のインタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項3】
前記モデルは影モデルを含み、前記コントローラは、前記影モデルに基づいて前記仮想表現を生成するように構成される、請求項1に記載のインタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項4】
前記モデルは前記人物の骨格モデルを含み、前記コントローラは、前記人物の前記骨格モデルに基づいて前記人物の前記動作を識別するように構成される、請求項1に記載のインタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項5】
前記コントローラは、仮想オブジェクトを生成し、前記人物の前記識別された動作に基づいて前記ビデオディスプレイ上に前記仮想オブジェクトを提示するように構成される、請求項1に記載のインタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項6】
前記人物の前記識別された動作は、投げる動作であり、前記仮想オブジェクトは、投げられるオブジェクトである、請求項5に記載のインタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項7】
前記拡張動作は、前記投げる動作及び前記投げられるオブジェクトの誇張された仮想動作に対応する、請求項6に記載のインタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項8】
前記生成された仮想表現は、前記人物の前記識別された動作により引き起こされる超人的能力を描く、請求項1に記載のインタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項9】
仮想移動オブジェクトを生成するように構成された移動可能オブジェクトモデルを含む、請求項1に記載のインタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項10】
前記コントローラは、前記移動可能オブジェクトモデル及び前記モデルに基づいて前記人物の前記生成された仮想表現と協調して前記ビデオディスプレイ上で移動するように前記仮想移動オブジェクトを提示するように構成される、請求項9に記載のインタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項11】
インタラクティブアミューズメントシステムの動作方法であって、
コントローラの処理回路を介して、複数の感知ユニットの各々から人物のそれぞれの部分的モデルを受け取るステップであって、前記複数の感知ユニットの各感知ユニットは、前記人物のそれぞれの走査データを収集し、前記感知ユニットのそれぞれの処理回路によって前記人物のそれぞれの部分的モデルを生成するように構成される、ステップと、
前記コントローラの処理回路を介して、前記人物のモデルを生成するために各受け取った部分的モデルを融合するステップと、
前記コントローラの処理回路を介して、前記モデルに基づいて前記人物の動作を識別するステップと、
前記コントローラの処理回路を介して、前記モデル及び前記動作に基づいて前記人物の仮想表現を生成するステップと、
前記人物により見ることが可能なビデオディスプレイを介して、前記人物の動作に対応し、かつ前記人物の動作に対して拡張される仮想動作を行う前記生成された仮想表現を、仮想環境において、提示するステップと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記人物により保持又は装着される物理的アイテムを識別するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記仮想動作は、前記物理的アイテムの特徴に基づく、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記人物の仮想表現をシルエットとして生成するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記コントローラの処理回路を介して、前記人物の仮想表現と協調して仮想移動オブジェクトを生成するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記仮想移動オブジェクトは、前記仮想動作に基づいて提示される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
インタラクティブアミューズメントシステムであって、
コントローラを含み、前記コントローラは、
複数の感知ユニットの各感知ユニットから人物のそれぞれの部分的モデルを受け取るように構成され、前記複数の感知ユニットの各感知ユニットは、前記人物のそれぞれの走査データを収集し、前記感知ユニットのそれぞれの処理回路によって前記人物のそれぞれの部分的モデルを生成するように構成され、
前記コントローラは、
前記人物のモデルを生成するために各受け取った部分的モデルを融合し、
前記人物のモデルに基づいて前記人物の動作を識別し、
前記モデル及び前記識別された動作に基づいて前記人物の仮想表現を生成し、
前記識別された動作に基づいて前記仮想表現の拡張行動を作動させるように構成され、前記拡張行動は、前記識別された動作の仮想拡張を含み、
前記コントローラは、
ビデオディスプレイ上に、前記拡張行動を行う仮想環境内の前記仮想表現を提示するように構成される、
インタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項18】
前記コントローラは、前記識別された動作、前記拡張行動、又は両方に基づいて仮想移動オブジェクトを生成するように構成される、請求項17に記載のインタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項19】
前記コントローラは、前記人物のシルエットとして前記仮想表現を生成するように構成される、請求項17に記載のインタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項20】
前記コントローラは、仮想移動オブジェクトを生成し、投げる又は蹴る動作に対応する前記人物の識別された動作に基づいて前記ビデオディスプレイ上に前記仮想移動オブジェクトを提示するように構成される、請求項17に記載のインタラクティブアミューズメントシステム。
【請求項21】
インタラクティブビデオゲームシステムであって、
プレイエリアの近傍に配置され、かつ前記プレイエリア内に位置するプレーヤの走査データを収集するように構成された少なくとも1つのセンサと、
前記プレイエリアの近傍に配置され、かつ前記プレーヤに関連する仮想表現を提示するように構成された少なくとも1つのディスプレイ装置と、
前記少なくとも1つのセンサ及び前記少なくとも1つのディスプレイ装置に通信可能に結合されたコントローラと、
を含み、前記コントローラは、
前記少なくとも1つのセンサから、前記プレイエリア内の前記プレーヤの走査データを受け取り、
前記受け取った前記プレーヤの走査データに基づいて少なくとも1つのモデルを生成し、
前記生成された少なくとも1つのモデルに基づいて、前記プレイエリア内の前記プレーヤの動作を識別し、
前記生成された少なくとも1つのモデルと、前記プレーヤの前記識別された動作とに基づいて、前記プレーヤの仮想表現を生成し、
前記プレーヤの1又は2以上の特性を識別する、
ように構成され、前記1又は2以上の特性は、前記インタラクティブビデオゲームシステムを介してプレイされるゲームにおける前記プレーヤによる成績に関連し、前記1又は2以上の特性は、前記ゲームの間に取得されたアイテム又は前記ゲームの間に取得されたポイント数を含み、前記コントローラは、
前記少なくとも1つのディスプレイ装置上に、仮想環境内の前記プレーヤの前記生成された仮想表現を提示する、
ように構成され、前記提示される仮想表現のそれぞれの動作は、前記プレーヤの前記1又は2以上の特性に基づいて、前記プレーヤの識別された動作に対して拡張され、前記提示される仮想表現は前記プレーヤの仮想的な外見又は拡張された外見を含む、
インタラクティブビデオゲームシステム。
【外国語明細書】