(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184571
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】着信者主導による通信方法及び通信システム及び電子決済システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/40 20120101AFI20231221BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20231221BHJP
【FI】
G06Q20/40
H04M11/00 302
【審査請求】有
【請求項の数】51
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023177931
(22)【出願日】2023-10-14
(62)【分割の表示】P 2022079867の分割
【原出願日】2005-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】502296822
【氏名又は名称】馮 光
(72)【発明者】
【氏名】馮 光
(57)【要約】
【課題】通信装置の所有者の意思通りに制御し、通信資源、付属装置を効率的な活用する。迷惑通信を排除し、無駄な通信量を削減し、監護、匿名通信、通信装置の付属装置を活用し効率的な経路誘導サービスシステム、安全で便利な電子決済および移動体料金収受システムを実現する。
【解決手段】通信装置の支配者が予め通信装置とネットワークの間に介在する電子秘書に指示を出し、前記電子秘書が前記支配者の指示内容に従って、発信者または通信内容を識別した上で、個々の発信者の通信要求に対して、拒否から制御許可まで複数の処置する方法を備え、内外から到着する通信要求を処理する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信先を受けるために利用者を認証する認証ステップと、
サービスの要求を処理するために確認情報に基づいて確認を実行する確認ステップと、
を含み、
前記確認情報が前記通信先から取得される情報であり、
前記認証ステップと、前記確認ステップとは異なるタイミングで実行されることが可能である、
方法。
【請求項2】
前記通信先が電話番号を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記通信先が電話番号を含む、
前記通信先が電子メールアドレスを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記通信先がコンピュータ通信ネットワークアドレスを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
指示情報を受ける設定ステップと、
サービスの要求を処理するために前記指示情報を使用する使用ステップと、をさらに含み、
前記設定ステップと、前記使用ステップとは異なるタイミングで実行されることが可能である、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記サービスが通信情報を伝達する通信を介して行われる、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記通信が、電話、電子メール、インターネット通信、無線通信、データ通信のうちの少なくとも1つを含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記通信が紙媒体の書類を含む、
請求項6乃至7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記通信情報が取引に関する取引情報を含む、
請求項6乃至8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記取引が現金を引き出す出金取引を含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記取引が、デビットカード取引、クレジットカード取引、振込取引、支払取引、口座間資金移動取引のうちの少なくとも1つを含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記取引が支払元と支払先の間で行われるものを含み、
前記取引の取引情報が、前記支払先側によって入力されたものであり、
前記取引情報が、金額と、前記支払先を識別する情報とのうちの少なくとも1つを含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記取引が電子マネーをチャージするためのチャージ取引である、
前記電子マネーが電子データであり、
前記電子データが決済に使用可能な貨幣価値の残高金額に関するデータであり、
前記チャージ取引が前記残高金額を増額するものである、
請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記取引が口座に関する取引であり、
前記口座の口座残高を更新するステップと、をさらに含む、
請求項9乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記指示情報が暗証を含む、
請求項5乃至14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記指示情報が金額、時間情報のうちの少なくとも1つを含む、
請求項5乃至15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記指示情報が状態情報を含み、
前記状態情報は、前記サービスが提供されることが可能か否かを示す情報である、
請求項5乃至16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記指示情報が、口座に関連付けられた情報を含み、
前記口座が、デビットカード口座、クレジットカード口座、及び、銀行口座からなるグループから選択される、
請求項5乃至17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記指示情報が、電子マネーに関連付けられた情報を含み、
前記電子マネーが電子データであり、
前記電子データが決済に使用可能な貨幣価値の残高金額に関するデータであり、
前記指示情報を使用するステップが、前記残高金額を更新するステップを含む、
請求項5乃至18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記指示情報が、前記サービスの利用者を識別する識別情報を含む、
請求項5乃至19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記識別情報がICカード番号、電子メールアドレス、電話番号、ナンバープレート番号のうちの少なくとも1つを含む、
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記指示情報が、通信先情報を含み、
前記通信先情報が通信先を特定できる情報である、
請求項5乃至21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記指示情報が個人情報を含む、
請求項5乃至22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記個人情報が口座情報、通信先、電話番号、名前、住所、識別情報、車両識別番号、暗証のうちの一つ又は複数を含む、
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記要求が通過の許可を求める許可要求である、
請求項1乃至24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記利用者にサービスを提供するステップと、をさらに含む、
請求項1乃至25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
クライアントと、サーバとから構成されるシステムにおいて実行される方法であって、
クライアントが、サービスの要求を提供するステップと、
クライアントが、前記サーバから前記要求に対する回答情報を受信するステップと、
クライアントが、前記回答情報によって要求される場合、請求項5に記載の指示情報を提供するステップと、
クライアントが、前記回答情報によって要求される場合、請求項1に記載の確認情報を提供するステップと、
を含み、
前記サーバが請求項1乃至26のいずれか一項に記載の方法に含まれる各ステップを実行する手段を備える装置である、
方法。
【請求項28】
クライアントと、請求項1に記載のコンピュータとから構成されるシステムにおいて実行される方法であって、
クライアントが、前記要求を提供するステップと、をさらに含む、
請求項1乃至26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
請求項1乃至28のいずれか一項に記載の方法を実行する手段を備える装置。
【請求項30】
請求項1乃至28のいずれか一項に記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項31】
請求項30に記載のプログラムを格納するコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項32】
コンピュータによって実行される方法であって、
口座に関する取引の要求を受ける場合に限度額を含む条件を満たすか否かを判定するステップと、
認証情報に基づいて決定される条件を満たす場合に前記要求を自動的に承認するステップと、
を含む方法。
【請求項33】
前記口座は銀行口座である
請求項33に記載の方法。
【請求項34】
前記口座はクレジットカード口座である
請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記条件が前記取引の利用者の相手の相手情報を含む、
請求項32乃至34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記相手情報が名前、および識別情報のうち少なくとも1つを含む、
請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記条件が識別情報を含む、
請求項32乃至36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記識別情報が前記取引の利用者に割り当てられたものである、
請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記識別情報がキャッシュカード番号、および口座番号のうち少なくとも1つを含む、
請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記識別情報がICカード番号を含む、
請求項37に記載の方法。
【請求項41】
前記取引が電子マネーをチャージするためのチャージ取引である、
前記電子マネーが電子データであり、
前記電子データが決済に使用可能な貨幣価値の残高金額に関するデータであり、
前記チャージ取引が前記残高金額を増額するものである、
請求項32乃至40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
口座に関する取引の要求を受ける場合に限度額を含む条件を満たすか否かを判定する手段と、
認証情報に基づいて決定される条件を満たす場合に前記要求を自動的に承認する手段と、
を含むサーバ。
【請求項43】
前記口座は銀行口座である
請求項43に記載のサーバ。
【請求項44】
前記口座はクレジットカード口座である
請求項43に記載のサーバ。
【請求項45】
前記条件が前記取引の利用者の相手の相手情報を含む、
請求項42乃至44のいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項46】
前記相手情報が名前、および識別情報のうち少なくとも1つを含む、
請求項45に記載のサーバ。
【請求項47】
前記条件が識別情報を含む、
請求項42乃至46のいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項48】
前記識別情報が前記取引の利用者に割り当てられたものである、
請求項47に記載のサーバ。
【請求項49】
前記識別情報がキャッシュカード番号、および口座番号のうち少なくとも1つを含む、
請求項48に記載のサーバ。
【請求項50】
前記識別情報がICカード番号を含む、
請求項47に記載のサーバ。
【請求項51】
前記取引が電子マネーをチャージするためのチャージ取引である、
前記電子マネーが電子データであり、
前記電子データが決済に使用可能な貨幣価値の残高金額に関するデータであり、
前記チャージ取引が前記残高金額を増額するものである、
請求項42乃至50のいずれか一項に記載のサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信網上電子装置を用いた通信に関し、特に、通信接続の確立する段階に関し、通信のセキュリティの確保に関する。着信者又は着信側通信設備を支配する当事者の意思に従って、すべての作動を決定する通信とリモート制御機能との一体化に関する。
【背景技術】
【0002】
電気通信は広範囲に普及した。インターネットを活用したさまざまな情報技術サービスが一般社会に急速に浸透し、高速大容量常時接続通信が一般家庭に普及し、また発信者番号通知も一般化している。現在では発信者が通信の主導権を握っている。
しかしながら、着信者の意思に反する迷惑通信、発信者の身元を偽る詐欺、青少年に悪影響を及ぼすメール、頻繁にメールの大量送信による「攻撃」、受信メールの画面を見ただけで感染してしまうウイルス、「ワン切り」不完了呼によって電気通信事業者のネットワークに障害が発生し、長時間にわたり電話回線が広範囲に麻痺するという状況が生じるなど深刻な被害が発生している。また通信インフラの麻痺及び機能の低下、正常通信の溺没、等マイナスの問題も浮上した。既存の公衆通信仕組みの弱みによる以上の不法的または合法的な行為を誘発している。
従来の迷惑通信防止技術は、各警戒レベルに分けるものが有る。しかし、多様な状況に同時に対応できるものがない。例えば、「指定拒否」は指定された相手に対して受信拒否をするが、不特定多数の相手を全部指定しきれないという問題がある。「指定受信」では指定された相手からしか受信しないが、「鎖国主義」になってしまう(例えば、特許文献1、非特許文献1、2参照。)。特許文献6の方法では、拒否番号を登録・解除するときの利便性を高めることができる。受信者が指定する受信条件により受信拒否し、電子メール送信者側で電子メールの転送可否を判定するが、しかし、条件の決め方自体が難しい、指定しきれないという問題もある(例えば、特許文献2、3参照)。受信した迷惑メールに未開封を記録し送信主へ逆課金するという方法もある(例えば、特許文献4参照)。到着した電子メールから発信者の識別情報を抽出するものもある(例えば、特許文献5参照)。
【0003】
しかし、これらの技術は、(a)少なくとも迷惑通信が1回発生した後、いかに対応する(例えば、特許文献6参照)、及び、オプト・アウト方式の様な法規制は、当事者個人がすべての発信者を対応することを強制され、特にメールの場合ほとんど効果がない。その理由は:1.発信者の数が膨大である。1回のみの発信でも迷惑であり、一つずつに拒否返信することは現実的ではない。例え拒否登録しても登録できる件数の記憶領域が限られ、無限に増やすことはできない。前記法規制も解決できない、例えば外国語の発信内容に対していかに規制するか、発信規制の法制度がない国の存在や、違反者を起訴することは発信者が組織ではなく個人の場合、現実的ではない。2.ワン切り迷惑通信に対処できない。3.「オレオレ詐欺」のような発信者身元を偽ることによる犯罪行為、在宅確認電話が空巣犯罪者に利用されてしまう問題に対応できない。
(b)完璧な受信条件の設定ができない。「指定受信」技術は、重要な通信が受信されない可能性が十分に存在する。厳しい法規制、登録者に対してのみ発信を許すオプト・イン方式は、表現の自由や営業の自由を妨げる。迷惑メールの概念として、どの内容のメールが迷惑メールに当たるかは、個別の着信者側の主観的要素を抜きに決定することができない、共通の基準が存在しない。公知の迷惑メール発信者データベース等の方法によるフィルタリング等の技術は着信者側の主観をまったく反映できないうえ、発信者アドレスが絶えず変化している現状では明らかに対応できる限界がある。
【0004】
(c)一般に、従来の通信システムは、通信当事者が互いのアイデンティティを知っているという概念に前提としている。例えば個人の電話番号が個人のアイデンティティの役割を果たしている。このため安易に電話番号を未知の相手に公表すると、何かの危険が潜むことになる。一方、ネットワーク上一般向けの個人対個人、個人対会社などの取引、交際、求職など活動において、最初又は最後まで匿名通信必要な場合、一旦相手を招待したら、自分のメールアドレスまたは電話番号が相手に開示されるため、身をひきたい時簡単に相手と関係を断ち切れない。特許文献10では、匿名通信について、2つのステップを要し、専用の匿名通信センターを通して通信内容から双方の身元情報を取り除く通信チャンネルを設立するという方法が示されている。
(d)技術の進歩に伴い、小形携帯通信装置が多機能化している。通信設備の付属カメラ、付属位置情報装置、などの付属機能の活用、子供、ボケ老人、無人でも安全に通信手段としても監護のためにも使える、潜在的なニーズが満足されていない。例えば位置情報の活用について、走行経路を設定する制御手段を備えるものあるが、計算量が大きく、携帯電話など小形装置に向かない(例えば、特許文献7、8参照)。GPS衛星からの電波の受信手段を備えた携帯電話に関するものもあるが、迷惑通信を防止手段がない(例えば、特許文献9参照)。
特許文献19~20、27~29では、移動装置を決済に利用する技術が示されている。しかし、決済暗証番号を安全に使えない。特許文献30~31では、商取引時のキャッシュレス化に関する技術が示されている。しかし、資金の流動性が損なわれる。
【特許文献1】特開平5-14488号公報(請求項1、第1-4図)
【特許文献2】特開2002-344524号公報(請求項1-15、第1-19図)
【特許文献3】特開2000-10880号公報(請求項1-5、第1-18図)
【特許文献4】日本国特許第3283873号明細書(請求項1-2、第1-3図)
【特許文献5】日本国特許第3003640号公報(請求項1-2、第1-2図)
【特許文献6】特開2002-290566号公報(全文、第1-3図)
【特許文献7】特許第3460033号明細書
【特許文献8】特公平6-60821号公報明細書(請求項1-2、第1図)
【特許文献9】日本国特許第3039536号明細書(全文、第1-7図)
【特許文献10】米国特許第5884270号明細書(全文、第1-9図)
【特許文献11】米国特許第6070149号明細書
【特許文献12】米国特許第6370235号明細書
【特許文献13】米国特許第6691156号明細書
【特許文献14】特開2001-148094号公報(全文、第1-7図)
【特許文献15】特開平10-307993号公報
【特許文献16】特開平9-22497号公報
【特許文献17】特許第3488192号公報
【特許文献18】特許第3028796号公報
【特許文献19】特開平8-339407号公報
【特許文献20】特開2001-338250号公報
【特許文献21】特開2003-141043号公報
【特許文献22】特開2002-374307号公報
【特許文献23】特開2003-36230号公報
【特許文献24】特開2001-217861号公報
【特許文献25】特開2003-333097号公報
【特許文献26】特開2003-216548号公報
【特許文献27】特表2004-519022号公報
【特許文献28】特許第3497144号公報
【特許文献29】特許第3339843号公報
【特許文献30】特開2000-242717号公報
【特許文献31】特開2001-306982号公報
【特許文献32】特開2000-48283号公報
【特許文献33】特開2002-42273号公報
【特許文献34】特開平11-234393号公報
【特許文献35】特開2003-18636号公報
【非特許文献1】迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会、”中間取りまとめ”、[online]、平成14年1月24日、総務省、p.10、[平成16年1月9日検索]、インターネット<URL:http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020124_4.html>
【非特許文献2】迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会、”報告書”、[online]、平成14年10月7日、総務省、p.3-5[平成16年1月9日検索]、インターネット<URL:http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/021007_1.html>
【非特許文献3】ミアス(J. Myers)、”RFC1939、POP3(Post Office Protocol - Version 3)”、[online]、1996年5月、IAB(Internet Architecture Boad)標準勧告文書RFC(Request for Comments)、p.11[平成16年1月12日検索]、インターネット<URL:(ftp://ftp.rfc-editor.org/in-notes/rfc1939.txt)
【非特許文献4】クレシン(J. Klensin)、”RFC2821、(Simple Mail Transfer Protocol)”、[online]、2001年4月、IAB(Internet Architecture Boad)標準勧告文書RFC(Request for Comments)、p.32、[平成16年1月14日検索]、インターネット<URL:(ftp://ftp.rfc-editor.org/in-notes/rfc2821.txt)
【非特許文献5】リスリック(P. Resnick)、”RFC2822、(Internet Message Format)”、[online]、2001年4月、IAB(Internet Architecture Boad)標準勧告文書RFC(Request for Comments)、p.26[平成16年1月20日検索]、インターネット<URL:(ftp://ftp.rfc-editor.org/in-notes/rfc2822.txt)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらはすべて通信機能および通信に関係した機能を備えた電子装置(以下通信装置という)の管理者の意思、即ち迷惑通信をはじめとする他人意思による装置の動作を防止したい、及び自分意思から装置を制御したいという意思に関するものである。従来技術の問題点はこの意思を満足できないことである。この問題点を解決し、前記当事者の意思を満足させることが本発明の目的である。具体的に、前記当事者の意思通りに安心に通信資源を効率的な活用することは本発明の目的である。通信、通信装置を制御する機能、正常的に開放的に従来の通信機能を損なうことなく迷惑通信を排除し、無駄な通信量を削減し、監護、緊急通信、匿名通信、効率的な移動機位置情報サービス、等通信装置の付属装置を活用することが本発明の目的である。経路誘導サービスを提供するとともに、専用設備を設けることなく、交通状態を把握することと、安全で便利な電子決済および移動体料金収受システムを実現することも本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、
図1に示すように、本発明は通信装置の管理者が予め通信装置とネットワークの間に介在する電子秘書に指示を出し、前記電子秘書が前記管理者の指示内容に従って、内側又は外側(通信装置又はネットワーク)から到着する通信要求に対して、複数の処置する方法を備え、前記通信要求を受けた時、前記複数の処置する方法から一つを選び出して、前記通信要求を処置する;本明細書中に前記処置する方法を「待遇」といい、管理者により決める特定の通信要求に対する特定の処置をする方法を意味する。
従来概念の通信は発信者主導が普通であり、例えば相手に電話をかけると相手が受けることが当然と考えられてきた。応答方法も単純であるため、特別な用語で記述する必要がない。本発明は応答方法が多様に成っていて、簡潔に表現する適当な技術用語が存在しない。そのため「待遇」という言葉を使い、当事者双方の関係を表現する。
受信拒否待遇は発信者を完全拒否するという意思表現であり、通信許可待遇は従来の通信ニーズであり、制御許可待遇は潜在的なニーズ、発信者に通信装置の制御をあげたいという意思表現である。
本明細書中に使用する用語「制御許可」は、通信設備は被制御状態になり、発信者の命令を実行し、又は、指定される機能やプログラムを起動できるようにするという管理者の意思を表す。例えば、発信者が遠隔から通信装置付属のカメラを起動し着信側を監視でき、電子決済の確認を求める通信要求を受けた場合、本人認証プログラムが起動される。
本発明の思想は全ての発信者の通信が事前許可を得てから始まる。未知の発信者が許可なしに発信してきた場合、まず発信者の名前を尋ね、発信者身分を判断し、通信するか否かを決定する。これを申請受理という。この流れは受付や秘書の例にたとえることができる。所定のルールを事前に秘書に指示し、秘書は指示された訪問者が来た場合、指示された扱い方で応接し、知られない訪問者が来た場合、氏名や、用件を尋ね、上司に教えられたルールに基づき、訪問者を通させるか否かを決定する。例えば上司が来訪者の用件に興味があったら通させる。上司の古い知り合いと判明したら通させる。賢い秘書なら訪問者を覚え、二回目の訪問者を親切に扱うか、門前払いするかをすぐに決められるだろう。
【0007】
もし上司本人が来たら命令に従う。上司が制御権あるからである。これは通信機械をリモート制御することにたとえる。
本発明は当事者が予め前記秘書の役割を実現する電子秘書に指示を出し、前記電子秘書が前記当事者の指示内容に従って、通信要求を処理する。電子秘書に発信者IDと、与える待遇の対からなる第1ルールを教え、通信要求に対して、先ず第1ルールに基づいて処置する。また、電子秘書に質問と正解と待遇からなる第2ルールを教えて、第1ルールにより処置方法が分からない場合、発信者に質問し、正解を得られたものを第2ルールに基づいて処置して、発信者のIDと待遇を第1ルールとして記憶する。また、正解を得られなかった発信者にどう対応するかも電子秘書に指示しておく。
第2ルールには、当事者の個人情報を含めることができる。例えば当事者の名前を知っていることがルールとして指定されれば、着信者の名前も知らない発信者を拒否することができる。家族や身内の人を合言葉やパスワードで判断することもできる。電話通信の場合音声認識や声紋認識を活用することもできる。
待遇の種類には、外側から到着する通信要求に対して、受信拒否と通信許可があり、内側から発信する通信要求に対して、発信拒否と発信許可がある。決済には、仮想口座(後述)を導入する。
【発明の効果】
【0008】
(a)迷惑メール、迷惑電話の防止。本発明最大の特徴は、迷惑通信が発生する前にその発生が論理上1回でも許されることなく阻止される。1.発信者IDと着信者IDの対が合わないと通信が許さない。たとえ発信者IDを偽造できでも、受信者IDの対と合うようにすることはできない。発信者番号通知など、発信者IDが偽造できない場合、未知の発信者に限られる回数の申し込みの機会を与え、以後は無条件に拒否することで、プログラムによる自動的な迷惑通信の試みを阻止できる。2.ワン切り電話を行おうとする者に対し、自動的に申し込みの手順が始まり、送信者側に通信料金の課金が始まるため、制裁を与えることができる。3.登録されなかった相手に対し決められた手順で自動確認されるので、老人などが不注意に騙される「オレオレ詐欺」にも対処できる。
(b)同時に、着信者の質問を正確に答える相手の場合、例えば着信者の名前を回答できる場合、ほぼ従来と同様の正常的に開放的に通信機能をほぼ損なうことはない。発信者側の自由が制限されることはない。物を売りたい、宣伝する場合、相手が興味ある場合だけ、双方の利益になる。本発明は着信側に予め興味を声明する手段を備え、双方の利益になる通信を拒否しない。
(c)本発明を受信サーバで運用する場合、迷惑通信の通信要求を発信する時点でそれを阻止できる。公衆網に大量の無駄なメールによる通信量の削減、設備の有効利用、通信会社の迷惑通信補償金の節約ができる。受信サーバで運用しなくても、通信契約の変更、法の整備実行のための社会的負担を減らし、迷惑メールの手動判断、削除処理時間の節約ができる。迷惑通信を排除することで、結果的に通信手段の活用が拡大する。
(d)簡単な匿名通信、片側だけが発信を許す片道通信ができる。交際、求人求職活動などをより安心に、気楽に公衆通信網を介して行えるようになる。
(e)当事者の一人一人の主観意識に合わせて自動的に相手を識別し、万一自動処理の問題で相手が不正な通信許可を入手しても、その許可を取消せる。
(f)着信側通信機械の支配者の意思通りに安心に通信装置、通信付属装置を効率的に活用できる。監護、防犯、緊急通信、及び車両用走行誘導機能の一体化が実現できる。このため、新しい使い道、新しいニーズが生まれる。
その他、各実施例別に課題、手段、効果を記述する。
【0009】
本明細書中に使用された用語、・「通信要求」は、発信者本来の通信目的を達成する前に、電子秘書に届いた通信内容を意味する、例えば、接続要求、又は、着信者が受信する前、電子秘書が受信したメール又はデータ又は承諾要請などが通信要求である、・「ルール」は、処理対象物の検索条件と該検索条件が満たされた時の行動の定義情報の対で表現された、処理の制御に用いられる知識を意味し、・「第1のルール」は、発信者ID(発信者の識別子)に関する適用条件を有する条件部と、待遇に対応させた行動の実施を指示する実行部とを有するルールであり、「実際に発信者からの通信要求を受ける時、もし前記通信要求から検出される前記発信者のID(以下「事実発信者ID」という)が条件部の前記発信者IDと一致すれば、前記待遇に基づいて前記通信要求を処置する」という事柄を表している、・「第1ルールセット」は、第1のルールのセットであり、本明細書において、第1のルールを作成し、第1ルールセットに加えることは、発信者に待遇を与えるという、・「第2のルール」は、期待する申請内容に関する適用条件を有する条件部と、待遇に対応した行動の実施を指示する実行部とを有するルールであり、「もし通信要求から前記期待する申請内容が検出されたら、前記待遇に基づいて前記通信要求を処置する」という事柄を表している、・「第3のルール」は、発信者IDと受信時刻に関する適用条件を有する条件部と、待遇に対応させた行動の実施を指示する実行部とを有するルールであり、「もし通信要求から検出される事実発信者IDが条件部の前記発信者IDと一致し、且つ、前記受信時刻から所定の時間を経過していないとすれば、前記待遇に基づいて前記通信要求を処置する」という事柄を表している、・「第4のルール」は、発信者に提示する質問と、前記質問の正解に関する適用条件を有する条件部と、得点に関する行動の実行部とを有するルールであり、「もし前記発信者から前記質問の回答が正解であるならば、前記得点を計上し、合計の得点を集計する」という事柄を表している、・「第5のルール」は、着信者IDと発信時刻に関する適用条件を有する条件部と、待遇に対応させた行動の実施を指示する実行部とを有するルールであり、「もし宛先ID(着信者のID)が条件部の前記着信者IDと一致し、且つ、前記発信時刻から所定の時間を経過していないとすれば、前記待遇に基づいて前記発信要求を処置する」という事柄を表している、・「発信者」は、通信の開始を要求する側当事者及び設備からなる群から選択されるものを意味し、・「待遇情報」は、着信者IDと、第1ルールセットの情報であり、但し前記着信者IDが一つしかない場合、第1ルールセットを意味し、・「ID」は、通信サービスの提供者により通信サービスを利用する当事者に提供した識別子を意味し、一つの当事者に複数の識別子を提供することが可能である、・「通信許可」は、通信要求を着信者に伝達することを意味し、電子秘書が通信を許可できると判断し、通信要求を着信者に伝達して、従来の通信手段の通信要求を着信する時と同じ状態にし、着信者が通信するか否かの最終判断ができる、・「受信クライアント」は、サーバ上に保存されている着信者のメールを回収できる装置を意味し、例えばメールを受信する携帯電話、及びIAB(Internet Architecture Boad)によって発行された標準勧告文書RFC (Request for Comments)に規定されたPOP3(Post Office Protocol - Version 3)に準拠したサービスを使おうとしているホストがこれに該当し、・「送信クライアント」は、メールを送信する装置を意味し、例えばメールを送信するクライアント端末、メールを送信するISPサーバが該当し、・「サーバ」は、サービスを提供する側を意味し、電話の交換機がサーバに該当し、・「受信サーバ」は、メールを受信して保存し、着信者がアクセスする場合、保存されたメールを着信者に渡すサービスを提供する装置を意味し、例えば携帯電話会社のメールセンター、及びPOP3サービスを提供しているホストが該当し、・「通信」は、情報及び制御信号を伝達することを意味し、・「メール」は、電子メールを意味し、・「事前申請」は、当事者が自分のID(識別子)を含む情報を開示して、発信者に通信の許可を申請させ、発信者が通信要求を出す前に、前記当事者に対して通信の許可を申請することを意味し、・「身元登録」は、通信サービスを利用する当事者をIDにより特定し、前記通信サービスの提供者は、前記IDを前記当事者に提供し、前記通信サービスの提供者及び第三者からなる群から選択されるものが前記当事者の身元確認情報を登録することを意味し、・「傍聴許可」は、発信者に着信者側通信装置の送話器により取得する音声信号を取得させることを意味し、・「監視許可」は、発信者に着信者側通信装置を通して、着信者側に設置される撮像装置により取得する画像信号を取得させることを意味し、・「位置取得許可」は、発信者に着信者側通信装置を通して、着信者側に設置される位置取得手段により取得する位置情報を取得させることを意味し、・「注意喚起許可」は、発信者に着信者側通信装置を通して情報を出力させ、着信者の注意を喚起させることを意味し、・「情報転送許可」は、発信者に着信者側通信装置へ情報を転送させることを意味し、・「初期待遇」は、適用すべきルールセットにより待遇が決められない場合に適用する、予め設定された待遇を意味し、・「件名」は、メールヘッダに含まれる人がよめる情報の内容を持つ目的がある情報フィールド(Informational fields)を意味し、・「発信者電子メールアドレス」は、発信者自ら指定した返信用宛先メールアドレスを含み発信者にメールを送信する宛先メールアドレスを意味し、・「待遇申請」は、通信許可を申請することを意味し、従来の発信行為も待遇申請の一形態として考えられ、・「待遇関係」は、当事者双方がお互いに相手に与える待遇によって築く関係であり、・「待遇セット」は、複数の待遇の集合を意味し、・「申請内容」は、通信の許可を申請する内容を意味し、・「期待する申請内容」は、着信側当事者が期待する申請内容を意味し、例えば相手に着信側当事者の名前を尋ねる場合、正確の名前が期待する申請内容であり、即ち質問の正解が期待する申請内容であり、又は興味がある話題や、キーワードや期待する申請内容として指定可能である、・「プログラム実行許可」は、発信者に着信者側通信装置でプログラムを実行させることを許可すること意味し、前記通信装置はCPU等プログラムを実行する手段が備える。
【0010】
メール関係用語概念説明。メールの送信の流れは、一般に発信者端末(送信クライアント)から送信メールサーバ(受信サーバ)、送信メールサーバ(送信クライアント)から受信サーバ、受信サーバから着信者端末(受信クライアント)までである。送信メールサーバは、受信サーバと、送信クライアントの二つ役割を持つ。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態の概略構成例を示す図である。当事者端末101が電子秘書102を介在して網104における通信を行い、電子秘書は、当事者端末側又は通信サービスを提供するサーバ側に、電話通信の場合は、電話機側又は交換機側に組み込んでも良い。
サーバ側に組み込む場合、通信チャンネルを通して当事者端末とつなげる。指示ファイル103は電子秘書に組み込み又は電子秘書と独立しても良い。管理者が直接に指示ファイルにデータを入力しても良い(図に示さず)。指示ファイルはデータ記憶装置の中に保存される。本発明の目的を達成して得る記憶装置であれば、例えば磁気記憶装置、RAM、ROMなどの電子メモリ回路の他に、光学記憶媒体などを採用することができる。指示ファイルの望ましい実装は、マルチメディア情報を含め、相互に関連するデータを整理・統合し、検索しやすいデータベースである。以下、各図面における共通または類似の構成要素については同一の符号を用いる。
図2Bはアイテムと待遇に関する第1ルールセットを記録するデータ・データベース(以下R1DBという)の内容を示すレコードのレイアウト図である。複数のアイテムがありえる。例えば、後述「通信確認」待遇の条件部に発信番号とコマンドの二つのアイテムがある。
【0011】
テーブルは、データベースのすべてのデータを含む。テーブルは列(column)の集まりである。データが行と列の形式にまとめられている。各行(rows)はレコードを表し、各列はそのレコードのフィールドを表す。レコードのレイアウトは、「フィールド名」(図に示す表の左側)と「フィールド特徴」(図に示す表の右側)により整理された情報から成る。行は、それぞれのフィールドと一致する。主キーはテーブルの各行を一意に識別する値が入った列である。外部キーは、2つのテーブルのデータ間のリンクを設定するための列である。
R1DBは発信者IDと待遇IDのフィールドがある。
図2Aは待遇セットの一実施例を記録するデータ・データベース(以下TDBという)の内容を示すレコードのレイアウト図である。各待遇の具体的な実現は通信装置の違いによって違い、実現できる待遇種類の総数は通信装置の違いによって違う。当事者個人の必要に合わせて待遇セットを拡張、簡略化できる。待遇IDはプログラム内部で呼び出す処理方法(機能)を識別するのに使われ、テキストは利用者に機能の内容を表示に使われる。
図2Cは提示情報の一実施例を記録するデータ・データベース(以下GDBという)の内容を示すレコードのレイアウト図である。前記提示情報は、発信者に提示する質問を含む場合、
図2Fに示す形式にしてもいい。
図2Dは期待する申請内容と待遇に関する第2ルールセットの一実施例を記録するデータ・データベース(以下R2DBという)の内容を示すレコードのレイアウト図である。
図2Eは発信者と受信時刻と待遇に関する第3ルールセットの一実施例を記録するデータ・データベース(以下R3DBという)の内容を示すレコードのレイアウト図である。
【0012】
図2Fは発信者に提示する質問と、前記質問の正解と、得点に関する第4ルールセットの一実施例を記録するデータ・データベース(以下R4DBという)の内容を示すレコードのレイアウト図である。前記質問、及びGDBに保存する提示情報は、は、テキスト、音声、及び画像からなる群から選択されるものを含む。
図2Gは着信者IDと発信時刻と待遇に関する第5ルールセットの一実施例を記録するデータ・データベース(以下R5DBという)の内容を示すレコードのレイアウト図である。
図2Hは、待遇関係マスタの一実施例を記録するデータ・データベース(以下TRDBという)の内容を示すレコードのレイアウト図である。
図4は本発明の一実施形態のフローチャートである。
電気通信網における通信を支援する電子秘書システム(以下「電子秘書」という)を介在する通信を行う方法であって、管理者は予め電子秘書に指示を出し、前記電子秘書が通信装置と電気通信網の間に設置され、前記電子秘書が前記管理者の指示内容に従って、内側(通信装置)又は外側(電気通信網)からの通信要求を処理し、当該方法は、(a)前記電子秘書に業務を指示する指示ファイルを構築するためにデータを入力するステップと、前記指示ファイルが以下を有する、アイテムに関する適用条件を有する条件部と、待遇に対応させた行動の実施を指示する実行部とを有するルールで記述された第1のルールのセット(本明細書中「第1ルールセット」という)と(前記第1のルールは、「実際に発信者からの前記通信要求を受ける時、もし前記通信要求から検出される前記アイテム(以下「事実アイテム」という)が条件部の前記アイテムと一致すれば、前記待遇に基づいて前記通信要求を処置する」という事柄を表している、本明細書において、前記第1のルールを作成し、前記第1ルールセットに加えることは、発信者に待遇を与えるという)、(b)以下の操作が可能な前記電子秘書を用いて通信を行うステップと、を有することを特徴とする方法 。(1)発信者からの前記通信要求から前記アイテムを検出する、(2)前記指示ファイルにアクセスする、(3)前記第1ルールセット内の全てのルールを対象として、適用条件が成立しているルールを見つけ出し、前記ルールの実行部を実行する(以下単に、所定のルールのセットを適用するという)、(4)個々の前記通信要求に対して、前記通信要求を着信者に伝達すること(以下、「通信許可」という)と、を含む複数の処置する方法(以下、「待遇セット」という)を備え、前記通信要求を受けた時、前記複数の処置する方法から一つを選び出して、前記通信要求を処置する。
内外の発信者の通信要求を着信した時、前記通信要求から前記アイテム、即ち事実アイテムを検出し(401)、指示ファイルを読み込み(402)、次の第1ルールセット適用手順で第1ルールセットを適用する。即ち、アイテムと待遇に関する第1ルールセット内の全てのルールを対象として、適用条件が成立しているルールを見つけ出し、アイテムと事実アイテムが一致する条件で、R1DB(
図2B参照)を検索し(403)、見つかったかどうかを判断し(404)、当該レコードが検出された場合、即ち適用条件が成立しているルールを見つけた場合、待遇IDのフィールドから前記発信者に与えた待遇を抽出できる。そして、ルールの実行部を実行する(406)。見つからない場合には、予め決めた処置方法、即ち初期待遇に基づいて通信要求を処置する(405)。
【0013】
ルールセットは、構造を有するデータにより処理の制御の記述である。つまり、同じルールセットで異なるデータが複数ある。同じルールセットで異なるデータは類似する処理の制御に用いられる。本明細書は、異なるデータで記述する同じルールセットの場合、何々用ルールセットという。
まず、外側からの通信要求を処理し、発信者毎に待遇を与える場合を説明する。第1ルールセットは、前記アイテムが発信者ID(発信者の識別子)であり、前記通信要求を拒否する待遇は「受信拒否」といい、前記通信要求を受理する待遇は「申請受理」という。
申請受理は、発信者が着信者に通信の希望を表明する行為を許可することを意味し、前記行為は発信者識別ための情報を含む通信用件を電子秘書に伝えることが可能であり、且つ、提示情報を発信者に提示されてから、発信者の反応を受け取り、前記反応に基づいて通信要求を許可できると判断される前に、発信者本来の通信目的を達成できない。
前記用語「通信用件」は、発信者本来の通信目的を達成する前に、発信者と前記電子秘書の間通信接続を確立して、前記電子秘書に届いた着信者と通信を要求する通信内容を意味する。例えば電話通信の場合、発信者氏名や電話番号、用件を録音して受信者に伝え、且つ、電子秘書が音声案内を送出し、発信者の返事を受け取るが、返事内容が正しいと判断される前に、受信者と会話を許可しない。繰り返しの問答が可能である。すぐに判断と着信者事後の判断が可能である。返事がダイヤル番号、又は音声識別により受け取ることが可能である。
この発明の目的のために、用語「申請受理」は、案内メッセージの提示と反応の受け取る進行中のサイクルを促進するどんなやりとりにも言及するものである。
【0014】
電子メール通信の場合、メールアドレス、件名などを受信するが、内容が正しいと判断される前に受信者に渡さない、且つ、電子秘書が提示情報を返信して、提示情報に従って発信者の返事内容が正しいと判断される前に受信者に渡さない。
提示情報は着信者が自由に決定できる。例えば、着信者の名前など個人情報を発信者に尋ねるなどできる。
従来の電話技術には、居留守ができる機能をもつものがある。本発明では発信者が誰か判らない場合だけ相手を確認し、確認できたら通信可能にし、発信者が誰か判った場合通話又は拒否することと異なる。
図5は本発明別の一実施形態のフローチャートである。前記指示ファイルは、発信者に提示する提示情報を含み、前記電子秘書は、前記提示情報を前記発信者に提示する操作が可能である。前記指示ファイルは、期待する申請内容に関する適用条件を有する条件部と、待遇に対応した行動の実施を指示する実行部とを有するルールで記述された第2のルールのセット(本明細書中「第2ルールセット」という)と(前記第2のルールは、「もし通信要求から前記期待する申請内容が検出されたら、前記待遇に基づいて前記通信要求を処置する」という事柄を表している)、を含み、前記申請受理は、以下の操作を含み、(a)前記通信要求から前記期待する申請内容を検出する、(b)前記第2ルールセットを適用する。ID検出し(501)、指示ファイルを読み(502)、第1ルールセットを適用し(503)、結果を判断し(504)、申請受理は、期待する申請内容と待遇に関す第2ルールセット内の全てのルールを対象として、適用条件が成立しているルールを見つけ出し(505)、見つかったか否かを判断し(506)、見つからない場合には、予め決めた処置方法、即ち初期待遇に基づき処置する。
【0015】
例えば、提示情報を前記発信者に提示してから受信を拒否する。又は案内も提示しないで受信を拒否する。当事者により決めることが望ましい。初期待遇は申請受理待遇を除いて待遇セットから選択させることが望ましい(507)、第1ルールセットの適用条件が成立しているルールが見つからない時、申請受理待遇を実行するか否かを利用者に選択させる事ができる。
適用条件が成立しているルールを見つけた場合、与えた待遇、即ちルールの実行部に記載した待遇に基づいて通信要求を処置する(508)。前記待遇は通信許可及び受信拒否を含み、通信を一部許可、発信者の用件を記録するなど、着信側の通信設備の性能により多様な待遇、即ち多様な処置する方法を通信設備の支配者の意思に従って指定することが可能である。例えば、通信設備が基本的な通信機能しかない場合、電子秘書の通信許可待遇の実施が単に邪魔しない様に通信内容を通過させ、通信許可しないは、単に通信内容を全て遮断する。
本発明の一実施形態を組み込む通信設備が、基本の通信機能と制御させる機能を備える。電子秘書の制御許可待遇の実施が通信設備に被制御状態になるように命令してから、発信者の命令を含む通信内容を通過させる。さらに、情報転送許可、注意喚起許可、位置取得許可、傍聴許可、監視許可、のような多様な被制御状態が実現可能である。
第2ルールセットを利用して送信者にパスワードを発行することによりフィッシング(発信者身元偽造)詐欺を防げる。
第2ルールセットを利用して通信内容から判断して通信を許可することができる。発信の自由が制限されない。通信双方の利益になる通信販売や宣伝等が可能である。
【0016】
外側からの通信要求を処理する仕組みと同様に、内側からの通信要求を処理できる。例えば、前記アイテムが着信者ID(着信者の識別子)である発信用第1ルールセットを使用できる。「発信拒否」という通信要求を拒否する待遇と、「発信許可」という通信要求を許可する待遇と、「発信認証」という待遇が使用できる。前記発信認証待遇は、認証プログラムを起動し、パスワード照合などによる認証は成功する場合発信を許可する。例えば、会社の場合、この発明を利用して国際通話等の発信を管理できる。
本明細書において、ある通信要求に待遇を与えるとは、特定の通信内容の通信要求に対する特定の処置をすることをいう。
図6は、
図5の説明に記載の本発明において、別の実施形態のフローチャートである。前記通信は電子メール通信であり、前記発信者IDは発信者のメールアドレス(返信用宛先)であり、前記提示情報は電子メールを受信する条件の説明を含み、前記通信許可待遇は電子メールを受信させることであり、前記提示することは発信者に返信することであり、前記通信要求が着信する時、前記電子秘書が、先ず前記第1ルールセットを適用し、適用条件が成立しているルールが見つからない場合には、申請受理を行い、前記申請受理を行うステップには、前記第2ルールセットを適用する時、適用条件が成立しているルールが見つからない、即ち待遇が決められない場合には、前記提示情報を前記発信者に提示してから前記通信要求を拒否する。
発信者のメールアドレスを検出し(601)、指示ファイルを読み(602)、第1ルールセットを適用し(603)、結果を判断し(604)、第2ルールセットを適用し(605)、結果を判断し(606)、提示情報はメールを受信する条件の説明を含み、通信許可の待遇はメールを受信させることである。即ち電子秘書はメールを通過させ、着信者がメールを受信する。受信拒否待遇はメールを受信しない(608)、提示情報を発信者に提示することは、提示情報を発信者に返信する(607)ことである。
図7は
図6の説明に記載の本発明において、別の実施形態の構成を示す図である。電子秘書及び指示ファイルR1DB,GDB,R2DBが受信クライアント側利用者端末701に組み込まれてある。符号702はISP(インターネット・サービス・プロバイダー)の受信サーバを示す。
【0017】
図8は、
図6の説明に記載の本発明において、別の実施形態のフローチャートである。前記電子秘書が、受信クライアント側に設置され、前記通信要求を拒否することは、受信サーバへ削除コマンドを送出して該電子メールを受信サーバから削除させることであり、発信者に提示する通信の許可を申請するための方法は、メールの件名に申請内容を記載することである。提示情報は、少なくとも前記メールの件名に前記申請内容を記載するように促す内容を含み、例えば質問を提示して、その回答を件名に記入する様に促す。
そして、受信サーバにログインし(801)、前記メールのヘッダから発信者のID、即ち発信者のメールアドレスを検出する(802)。例えば、一般的なメール受信プロトコールであるPOP3(非特許文献3)に記載したコマンド「TOP 1 0」を送出し、POP3サーバから1番目のメールのヘッダを受信して解析することにより発信者電子メールアドレスを検出できる。
そして、指示ファイルを読み(803)、前記第1ルールセット適用手順で第1ルールセットを適用し(804,805,809)、第1ルールセットから適用条件が成立しているルールが見つからない場合、次の例示手順で第2ルールセットを適用する(806、807)。まず、R4DBの全てのレコードを対象として、一つずつ正解内容を抽出し(
図2F参照)、抽出した内容に基づいて、前記メールのヘッダに含まれる件名から該当する内容を検索し、採点する。
そして、R2DBの全てのレコードを対象として、得点数値と一致するレコードを検出し、検出された場合、即ち適用条件が成立しているルールを見つけた場合、待遇IDのフィールドから待遇IDを抽出できる。そして、ルールの実行部を実行する(809)。初期待遇を処理する(808)。
【0018】
到着した電子メールから発信者の識別情報を抽出する発明もある(特許文献5)。本発明は到着した電子メールのヘッダから発信者IDを抽出することが異なる。本発明はメールの本体を開封せずに目的を達成できる。そのためメールの本体を開封する前記発明と比べて、特に携帯電話等、サーバとの通信の課金部分の通信量が大幅に減少できる。
図9は、
図6の説明に記載の本発明において、別の実施形態の構成を示す図である。電子秘書及び指示ファイルR1DB,GDB,R2DBが受信サーバ901側に組み込まれてある。符号902が受信クライアントを示す。符号903がメールの送信クライアントを示す。
図10は、
図6の説明に記載の本発明において、別の実施形態のフローチャートである。発信者に提示する通信の許可を申請するための方法がメールの件名に申請内容を記載することである。提示情報は、少なくとも前記メールの件名に前記申請内容を記載するように促す内容を含み、前記電子秘書が受信サーバ側に設置され、前記通信要求を拒否することは、前記電子メールの送信クライアントにエラー発生を通告してから通信を中止することであり、エンベロープ(封筒)まで受信して(1001)、発信者のメールアドレスを検出し、指示ファイルを読み(1002)、前記第1ルールセット適用手順で第1ルールセットを適用する(1003、1004、1009)。第1ルールセットから適用条件が成立しているルールが見つからない場合、メールの件名を受信するため、前記メールの件名が含まれるヘッダまで受信し(1005)、そして、前記第2ルールセット適用手順で第2ルールセットを適用する(1006,1007,1009)。初期待遇を処理する(1008)。
【0019】
図11は、
図10の説明に記載の本発明において、別の実施形態の早期決定処理の部分フローチャートである。前記早期決定とは、メール本体の受信が終わる前に、メールの受信を拒否することを決定し実行することを意味する。本発明はメールの件名内容を判断することによりメール本体の受信を拒否することを決定できる。しかし、従来技術のSMTP準拠メール送り手はメールのエンベロープを送った後、コンテントを送る前に、認可されているかチェックするステップはあるが、メールのコンテントの送信始めると、ボディを送る前に、認可されているかチェックするステップは無い(非特許文献4参照)。そのためコンテントの送信中通信チャンネルを閉じることにより強制中止(即ち、早期決定)された送信クライアントは、終了されたとき返されたエラーコードを無視して再送信するように実装されたメール送り手が存在する可能性がある。この発明はこの様な従来技術の送り手から受信する場合にも、むだな通信量の発生を阻止できる早期決定を実現できる。
早期決定処理は第1ルールセットを適用するステップ(
図10、1004)の適用条件が成立しているルールが見つからない時点から始まる。次の第3ルールセットの適用手順で第3ルールセットを適用する。即ち、発信者ID(この実施例は発信者のメールアドレス)が一致することかつ、受信時刻から検索時刻まで所定の時間を経過していないことの条件に基づいてR3DBを検索し(1101)、結果を判断し(1102)、当該レコードが検出された、即ち適用条件が成立しているルールを見つけた場合、待遇IDのフィールドから待遇を抽出できる。そして、ルールの実行部を実行する(1110)。適用条件が成立しているルールが見つからない場合には、メールの件名が含まれるヘッダまで受信し(1103)、第2ルールセット適用手順で第2ルールセットを適用し(1104、1105、1112)、初期待遇を処理する(1106)。ただし、第2ルールセット実行部の待遇及び初期待遇の中に、受信拒否を含む場合(判定:1107)は、事実発信者IDと受信時刻と受信拒否待遇を基にして、第3のルールを作成し、第3ルールセットに加えて(1108)、待遇に基づいて通信要求を処置し、ただ待遇中の受信拒否は一時的なエラー状態を送信クライアントへ返してから、通信を強制中止する(1109)、そうでない場合は与えた待遇に基づいて通信要求を処置する(1112)。第3のルールの実行目的は従来技術のSMTP準拠の送り手を従来技術の正式中止できるステップ:ヘッダの受信前で中止させることである。一回実行すれば良いので、第3のルールの実行部が実行されたら、該当ルールを削除する(1111)。
【0020】
TCPプロトコールのソケット切断コマンド(close)を発行することは前記強制中止の一実施例である。SMTPに準拠した送り手は一定時間後送信の再試行が発生する場合、第3ルールセットは拒否履歴として使われる。履歴から強制中止された送信者の再試行を検出できた場合、システムはSMTPの標準手法によってコンテントの送信を拒否する。再試行が発生しない場合、古い拒否履歴を削除する。この様に、むだな通信量の発生を阻止できる早期決定を実現できる。この目的用の第3ルールセットを中止用第3ルールセットという。
図30、
図31に示す実施形態は従来のSMTPの拡張機能として提案する。この機能を実装した送り手と
図10が示す発明を同時に利用する場合、受け手の電子秘書は前記再試行を対応する必要がなく、SMTPと別の層に位置するTCP層のコマンドによる強制中止手段を頼る必要なく、迷惑電子メールに対して公衆網の通信量削減と接続メールサーバの処理がさらに軽減できる。
第3のルールに所定の時間が再試行の間隔(非特許文献4参照)より長く設定すれば、確実に再実行送信を捉え(1102のYES)、送り手を断念させ、望まない繰り返しの再実行を阻止できる。
ステップ1109に、一時的なエラー状態の替わりに失敗応答を送信クライアントへ返しても良い。ヘッダの替わりにコンテントの一部、又は全部を受信してから質問の正解、又は、期待するキーワードが検出されない又は検出された場合が迷惑メールであると判断しても良い。
図12は、
図6の説明に記載の本発明において、別の実施形態のフローチャートである。前記発信者に提示する提示情報は通信の許可を申請させる、前記提示情報は、少なくとも前記電子メールに申請内容を記載するように促す内容を含み、前記電子秘書が受信サーバ側に設置され、前記通信要求を拒否することは、前記電子メールの送信クライアントにエラー発生を通告してから通信を中止することであり、そして、前記電子秘書は前記通信要求が着信する時、先ず前記事実発信者IDが含まれた前記電子メールのエンベロープ(封筒)まで受信して、前記第1ルールセットを適用し、適用条件が成立しているルールが見つからない場合には、前記電子メールのコンテントを受信して、申請受理を行う。エンベロープ(封筒)まで受信して(1201)、発信者のメールアドレスを検出し、指示ファイルを読み(1202)、前記第1ルールセット適用手順で第1ルールセットを適用する(1203,1204,1209)。第1ルールセットから適用条件が成立しているルールが見つからない場合、コンテントを受信し(1205)、そして、前記第2ルールセット適用手順で第2ルールセットを適用する(1206,1207,1209)。初期待遇を処理する(1208)。
【0021】
図13は、
図6の説明に記載の本発明において、別の実施形態のフローチャートである。前記第2ルールセットを適用する時、適用条件が成立している第2のルールを見つけた場合、見つけた前記第2のルールの実行部の待遇を発信者に与える。ID検出し(1301)、指示ファイルを読み(1302)、第1ルールセットを適用し(1303)、結果を判断し(1304)、第2ルールセットを適用し(1305)、結果を判断し(1306)、初期待遇を処理する(1307)。
図5との違いは、適用条件が成立している第2のルールを見つけた場合、さらに、保存条件を判定し(1310)、条件が満足される場合、電子秘書は見つけた前記第2のルールの実行部の待遇を発信者に与えることである。即ち、前記発信者のIDと前記待遇を基にして、第1のルールを作成し、第1ルールセットに加え(1309)、待遇に基づいて通信要求を処置する(1308)。通常は、見つけた前記第2のルールの実行部の待遇は申請受理でないことが保存条件の一つとする。保存条件が当事者により指定又は変更することが可能である。
この処理を自動審査という。着信者指定の質問を正確に答えた等の場合、この方法利用すれば、受信者に対して一回でも連絡した関係者が全て第1ルールに自動的に記憶され、二度目に同じ質問はされない。申請受理待遇は通常特定の相手に与えない。通信許可待遇を与えた相手にその待遇を降格し、申請受理待遇を与える場合、その相手と通信したこと等の記録として役に立つ。
ステップ1307は初期待遇に基づき処置する。この例の初期待遇は、提示情報を前記発信者に提示してから受信を拒否することである。発信者不明の場合、発信者に通信の許可を申請させるために、提示情報を提示することが必要である。申請受理のやりとりで、提示情報を提示しなかった場合、このステップで提示可能である。当事者の意思により提示しないことも可能である。
図14は、
図5の説明に記載の本発明において、別の実施形態の一部分のフローチャートである。この部分の処理は初期待遇の処理ブロック(
図5、507)に含まれる。即ち第1及び第2のルールにより待遇を決めない場合、前記第3ルールセット適用手順で第3ルールセットを適用する(1401、1402,1405)。適用したら、該当ルールを前記第3ルールセットから削除し(1406)、発信者IDと所定の待遇を基にして、第1のルールを作成し、第1ルールセットに加える(1407)。適用条件が成立しているルールが見つからない場合には、発信者IDと受信時刻と所定の待遇を基にして、第3のルールを作成し、第3ルールセットに加える(1403)。電子秘書は元の初期待遇を実行する(1404)。
【0022】
本発明は発信者不明の場合、発信者に自動返信し、発信者の身元を確認する。しかし、現在大部分のスパムメールの返信先アドレスが偽造されている。自動返信すると、新たなスパムメールを作ってしまう可能性がある。この発明は前記返信先アドレスから二度目のメールを受信したら、所定の身元を確認できる情報が含まれない場合には、当事者が前記所定の待遇を、例えば無視して受信拒否と指定すると、該当アドレスを無視して受信拒否待遇を与え、それから自動返信なしに受信を拒否する。
第3ルールと類似するように、時刻の要素を第1ルールの条件部に取り込んでも良い。例えば、拒否待遇を有する第1ルールを1月以上を経過すると削除する。すると、拒否された発信者に再度初期待遇に戻ることができ、第1ルールセットの膨大化を防ぐことができる。偽造された返信不能のアドレスを直ちに拒否待遇を与える。
電話の場合、この発明は繰り返しの申し込みによる攻撃行為を阻止できる。 本発明は有限回数の申し込み機会を相手に与え、機械などによる繰り返し申し込みを対応する。回数を実行条件に入れ、又は有限回数の申し込み待遇を与えることにより実現できる。ここで第3ルールセットの使用目的と、前記強制中止ための使用目的と異なることを留意して欲しい。
図15は、
図5の説明に記載の本発明において、別の実施形態の構成を示す図である。電子秘書及び指示ファイルR1DB,GDB,R2DBが当事者端末側1501に組み込んでいる。リアルタイム相互作用を通して通信する手段を備える。制御権を持つ当事者端末1502は、着信者の介入なしで着信当事者端末1501と通信でき、制御コマンド1510を端末1501に送れる。通信許可待遇を与えた当事者端末1503は、端末1501と通常の双方向通信1520が行える。通信と制御が共存できる。
図16は、
図5の説明に記載の本発明において、別の実施形態のフローチャートである。通信は電話通信であり、提示情報は前記通信を受ける条件の説明を含み、そして、通信要求が着信する時、電子秘書が、先ず第1ルールセットを適用し、適用条件が成立しているルールが見つからない場合には、申請受理を行い、前記申請受理を行うステップには、前記提示情報を発信者に提示して、前記発信者の反応を受け取って、第2ルールセットを適用し、適用条件が成立しているルールも見つからない、即ち待遇が決められない場合には、初期待遇に基づき、前記通信要求を処置する。ID検出し(1601)、指示ファイルを読み(1602)、第1ルールセットの適用し結果を判断し(1603、1604)、条件が成立しているルールが見つからない場合には、提示情報を発信者に提示してから、前記発信者の反応を受け取り(1605)、第2ルールセットを適用し結果を判断し(1606、1607)、結果によって初期待遇又は与えた待遇に基づいて通信要求を処置する(1608、1609)。
【0023】
図17は、
図5の説明に記載の本発明において、別の実施形態のフローチャートである。提示情報は、発信者に提示する質問を含み、期待する申請内容は、所定の合計の得点を得た前記質問の回答であり、指示ファイルは、前記発信者に提示する前記質問と、前記質問の正解に関する適用条件を有する条件部と、得点に関する行動の実行部とを有するルールで記述された第4のルールのセット(以下「第4ルールセット」という)(前記第4のルールは、「もし前記発信者から前記質問の回答が正解であるならば、前記得点を計上し、合計の得点を集計する」という事柄を表している)を含み、前記電子秘書は、さらに以下の操作が可能である。(a)前記質問を前記発信者に提示する、(b)前記質問への前記発信者の回答を受け取る、(c)前記第4のルールのセットを適用する。
この部分の処理は繰り返し案内メッセージの提示と反応の受け取り及び反応の正確さの判断手順を例示する。
図16の「提示情報を前記発信者に提示して、前記発信者の反応を受け取る」の処理ブロック(
図16、1605)に相当する。R4DBからルールのデータ・レコードの処理完了判断し(1701)、抽出し(1702)、質問を発信者に提示して、前記発信者の回答を受け取る(1704)。一つの質問は複数の正解を存在することがある。例えば、識別番号を確認する場合、複数の識別番号が存在する。この実施例は、複数の正解を確認する(1705)ための仕組みは、同じ質問をしなくて、前回の質問時受け取った回答を次の正解であるかどうかを照合する。R4DBに質問の提示不要標識を追加すること、または、質問フィールドを空欄にすることにより判断する(1703)。全ての質問を提示することが必要でないケースがある。例えば、相手の身元が最初の質問により判断できるケースがある。この実施例は、合計の得点(1706)が所定の点数を超える場合は問答を早期終了する仕組みを持つ(1707)。この部分の処理を実施するシステムは、提示情報の種類に応じて、発信者の反応を受け取る手段を備える。例えば、電話のダイヤル番号を押すことにより回答を得る場合、押された番号を認識する手段を備える。
【0024】
電話の場合、発信者の識別は発信電話番号により行う。この発明は当事者が発行する識別番号またはパスワードにより発信者を識別することが可能である。識別番号を使い、不特定の発信端末から通信が可能である。
図18は,本発明別の実施形態の構成を示す図である。電子秘書及び指示ファイルは通信サービス提供サーバ1801側に組み込む。当事者別に指示ファイルを有し、複数の当事者が利用可能である。利用権が有る当事者は任意の端末1803または電話機から自分の指示ファイルを構築するためにデータを入力する(1820)。発信者端末1802の通信要求または制御コマンドが電子秘書サーバ経由で送られる(1810)。
図19は、本発明別の実施形態の構成を示す図である。電子秘書はネットワークを通して指示ファイルにアクセスする(1930)手段を有し、一人の支配者は複数の電子秘書(1901、1904)を利用する。前記複数の電子秘書は一つの指示ファイル103にアクセスする。符号1940はサーバ1904経由のメールを示す。電子秘書が作成する第5ルールセット(
図2G、R5DB)も指示ファイル103に保存する(
図19に示さず)。
図20は、
図5の説明に記載の本発明において、別の実施形態の発信処理部分フローチャートである。
前記指示ファイルは、さらに、着信者IDと発信時刻に関する適用条件を有する条件部と、待遇に対応させた行動の実施を指示する実行部とを有するルールで記述された第5のルールのセット(以下「第5ルールセット」という)と、を含み、前記電子秘書は、さらに、以下の操作が可能であることを特徴とする方法。(a)前記第5ルールセットを適用する、(b)通信要求を着信者に送り、待遇を受け取る、(c)前記第5のルールを作成し、前記第5ルールセットに加える。
【0025】
宛先の着信者ID、発信時刻、待遇に関する第5ルールセット内の全てのルールを対象として、適用条件が成立しているルールを見つけ出し、結果を判断し(2001、2002)、適用条件が成立しているルールが見つかった場合、与えられた待遇に基づいて発信要求を処置する(2004)。前記ルールが見つからない場合、通信要求を着信者に送り、待遇を受け取る(2003)。着信の相手は本発明の電子秘書の場合、所定の返却コードにより受けた待遇を判別し通信する(2005、2006)。着信の相手が従来技術を用いている場合、例えば、従来のメール受信サーバである場合は、永続のエラーコードが受信されたら、受信拒否とみなすことが望ましい。
受けた待遇が「直ちに通信できない」待遇の場合、着信者ID、発信時刻、と待遇を基にして、第5のルールを作成し、第5ルールセットに加える(2007)。この発明の主な目的は迷惑通信を発生源において阻止することである。好ましくは
図18、19のようにサーバで運用し、発信者がR5DBに、受信拒否待遇を含む「直ちに通信できない」待遇の入力(2007)を阻止できない。相手に与えられた待遇が受信拒否である場合、所定の時間内に繰り返しの発信は阻止される。サーバの管理者により前記の所定の時間を設定することが望ましい。例えば、「一時間以後再度掛けてください」等の待遇が与えられれば、送信サーバ側で実施可能である。R5DBをクリアしない場合、無差別に大量迷惑通信の発信者のR5DBレコード数が大きくなる。サーバの管理者がR5DBレコード数によって、当該発信者の送信効率を下げるか、警告するなどの管理が可能である。
内側から発信する通信要求に対して、通信装置の管理者が設定する発信用第1ルールセットにより待遇を実施できる。発信用第1と第5のルールセットの目的が異なることに留意して欲しい。
【0026】
図21は電子秘書利用者同士の間で匿名通信を行うシステムを示す。第1及び第2の当事者は本発明の電子秘書の利用者である。電子秘書は
図1に示すように、端末と通信網のあいだで動作し、当事者端末側又は通信サービスを提供するサーバ側に組み込んでいる(
図21に示せず)。第1及び第2のデータはそれぞれ第1及び第2の当事者の個人情報である。これらの情報はPDDBを記述する
図3Aに示され、電話番号等当事者ID、名前、筆名、住所、学歴、職歴...などを含む。サーバ・システム2103は匿名通信を希望する当事者の個人情報PDDB及びVDBを保存し、匿名通信を始めるために、通信相手を検索するなどサービスを提供する。
この形態は、2つ以上の当事者の間で匿名の通信に関する。対照的な背景技術が主に特許文献10参照。課題が簡単に手軽な匿名通信の実現すること。主な手段は制御許可待遇により当事者間の通信チャンネルの作成である。
図3Aは当事者データに関する一実施例の当事者データ・データベース (以下PDDBという)の内容を示すレコードのレイアウト図である。
図3Bは確認要請を記録するデータに関する一実施例の確認データ・データベース (以下VDBという)の内容を示すレコードのレイアウト図である。
図3Cは立証者情報を記録するデータに関する一実施例の立証者データ・データベース (以下VRDBという)の内容を示すレコードのレイアウト図である。
図22は前記第1の当事者の処理の部分フローチャートである。
図23は前記第2の当事者の処理の部分フローチャートである。
図24は前記サーバの検索、データの送り、待遇交換処理部分のフローチャートである。
本発明は二人以上の複数の当事者同時に利用可能である。以下の記述は、第1の当事者がデータ開示相手に与える待遇をPDDBに入力し、サーバに代行許可待遇を与え(2202)、第2の当事者が検索要求を前記サーバに送信する(2302)こととする。
PDDBの他、当事者データに関するもう一つの一実施例は実施例4参照。
【0027】
当事者2101、2102が第1、第2のデータと、前記データを開示するための少なくとも1つの当事者ルールと、サーバ2103に入力し、前記サーバに通信許可待遇を与える(2110,2111、2201、2301)。サーバが当事者データ、当事者ルールを受信し、PDDBに保存する(2401)。当事者ルールは、情報を開示して、開示しない候補者のプロフィール、情報を開示する前に確認が必要かどうか、また、どんな情報がどんな候補者に開示されるかの情報を含み、PDDBの開示認可プロフィールに保存する。第2当事者が検索基準を含んでいる検索要求を送信(2112、2302)し、サーバがそれを受信し、PDDBを検索する(2402)。前記基準を満たす記録の数等の検索結果を第2当事者に送る(2303、2403)。第1のデータが検索基準を満たすかどうかを決定し(2404)、前記検索基準を満たす第1のデータがあった場合、第1当事者ルールを満たすかどうかを決定し(2405)、満たした場合、第1のデータを第2の当事者に送る(2113、2303、2406)。第1の当事者がサーバに代行許可待遇を与え、第1のデータを開示する対象となる第2の当事者に与える待遇をPDDBに入力した場合、サーバが第1の当事者の操作を代行して、第2の当事者に、前記第1のデータに含まれた開示する対象に与える待遇を前記第2の当事者を与える(2113、2407)。第2当事者ルールを満たすかを判断し(2408)、満たした場合、第2の当事者の第2のデータを前記第1の当事者に送る(2114、2203、2409)。
当事者ルールに、情報を開示する前に、本人の確認が必要条件として含めることが可能である。当事者ルールに、当事者に関する情報が確認されたことを条件として指定することが可能である。
当事者に関する情報の確認をサーバに依頼することが可能である。確認に関する情報を確認データベースVDBに保存し、立証者情報を立証者データ・データベースVRDBに保存する。
【0028】
当事者の指示ファイルがネットワーク中のサーバに保存する場合、アクセス許可情報(ID、パスワード)に基づき、サーバにログインして、指示ファイルにデータを入力する。代行許可の実施は依頼者から入力されたアクセス許可情報に基づき、指示ファイルに入力する。指示ファイルがローカルに保存される場合、代行許可の実施はサーバに情報転送許可待遇を与え、ローカルの指示ファイルに入力することにより実現する。
サーバが検索要求を処理し、第1のデータが検索基準を満たすかどうかを決定する処理、及び、第1(第2)のデータを開示する第1(第2)当事者ルールを満たすかどうかを決定する処理の実施は、特許文献10による公知である。キーワード、ファジー論理と自然言語検索ツールを含め、使うことができる多くの検索テクニックがある。
本発明によると、着信者が通信成否のかぎを握るため、電話番号等当事者IDとアイデンティティのつながりを切断できる。個人の電話や、メールが容易に信頼できる範囲の相手としか接続しない。公衆網における専用網のような効果が得られる。本発明は相手に知られた、使っていた公衆網通信IDでも、後から相手の通信を拒否できるため、自らアイデンティティを公表しない限り、匿名性が保ちながら、通常の番号を使って、簡単に、全ての通信機能が使える匿名通信を実現できる。たとえば、本発明はアイデンティティを通信内容から取り除く専用の中央コントローラを介在させる必要がない。特別な通信チャンネルを作る必要もない。
専用の中央コントローラを介在し、また、当事者の間データ交換のために2つのステップを要する匿名通信の技術(特許文献10参照)と比べ、本発明は簡単に匿名通信や手軽なデータ交換を実現することできる。
通信サービスの提供者は、IDを前記通信サービスの利用する当事者に提供し、前記通信サービスの提供者及び第三者からなる群から選択されるものが前記当事者の身元確認情報を登録する方法を利用して、当事者の身元確認情報がサーバに保存される。サーバを管理する通信サービス提供者又はそれと連携するセキュリティサービス業者などの第三者は法定の情報保護義務が有る。違法行為による被害の場合は法的手段による相手の身元調査が可能であるので、安心に通信できる。
【0029】
相手に待遇を受信拒否に設定し直せば、通信関係を断ち切れる。必要な場合、追加IDを使い、通常使用の電話番号と別に、匿名通信専用の電話番号を新規契約する。例えば東日本電信電話株式会社(NIPPON TELEGRAPH AND TELEPHONE EAST CORPORATION)は本来の契約者回線番号の他に追加番号サービスを利用でき、追加番号を発信者番号として利用もできる。メールの場合新規アドレスを追加IDとして使える。匿名通信の必要が無くなったら、待遇を受信拒否に設定することが負担と感じる場合、追加IDの契約を廃止すれば良い。 通常言葉の待遇の概念は授受関係である。本発明の用語待遇も授受関係であるが、「待遇交換」とは必ずしも同時に交換ではない。本発明は片方だけが通信許可を与え、もう片方だけが通信することもできる。
図25は、
図4の説明に記載の本発明において、制御許可待遇を加えた別の実施形態のフローチャートである。
図26は、
図25の説明に記載の本発明において、一実施形態の構成を示す図である。端末A2601の管理者が端末C2603に情報転送許可、プログラム実行許可待遇を与えた。端末Cから端末Aに情報を転送し、データを端末Aの記憶装置13に書き込み(2610)、注意喚起許可待遇を与えた場合、端末Aを通して表示部18に情報を出力させ、スピーカー17に音声を出させ、近くにいる当事者の注意を喚起させることが可能である。端末B2602と端末Aは通常の双方向通信を行う(2620)。
端末Cから銀行の電子決済の確認を求める情報を受信した場合、認証プログラムが起動され、端末Aの所持者は指紋センサーを通して指紋を入力し、認証プログラムは入力される指紋情報を基に、登録した指紋情報と照合し、一致する場合にのみ、予め登録された暗証番号を端末Cに送信して決済を確認する。
【0030】
図27は本発明別の実施形態の構成を示す概念図である。移動機2701の支配者は端末A2702の発信者に位置取得許可待遇を与えた。端末Aから位置情報取得コマンド2711を発行し、移動機はそのコマンドに従って、設置される位置取得手段により位置情報を取得し、取得した位置情報を端末Aに転送する(2712)。前記位置情報は、受信したGPS(Global Positioning System)位置信号、受信したGPS位置信号から変換された位置情報、PHS(Personal handy phone)端末の現在位置情報、及び携帯電話基地局位置情報に基づいて提供された移動端末位置情報からなる群から選択されるもの(以下「具体位置」という)を含む。具体位置は、GPS衛星2704から受信したGPS位置信号、受信したGPS位置信号から変換された位置情報、PHS端末の基地局2705位置情報に基づいて提供された現在位置情報、及び携帯電話基地局2706位置情報に基づいて提供された移動端末位置情報からなる群から選択されるものを含む。着信者側通信装置は移動通信装置(以下、「移動機」という)は、予め登録されたIDを有する端末Aに通信要求を出す場合には、速度又は、前記位置情報を検知して端末Aに転送し(2714)、移動計画情報を端末Aに転送し、端末Aに、さらに、(a)情報転送許可と、(b)注意喚起許可と、の待遇を与える。端末Aは移動機に情報転送し、移動機の情報表示手段に情報を出力させ、移動機の注意喚起手段を通して、近くにいる当事者の注意を喚起させる(2715)。
例えば、近くにある移動中の車両、登山者、等の相互位置通告希望グループが相互の位置を通告し、表示できる。速度取得許可を与えた端末Aに前記位置情報取得コマンドと同様に、移動機の速度を取得できる。すると、端末Aが必要な時だけ、移動機から移動情報を取得できる。移動機の電気的構成、移動速度及び方向の算出、交通状態を推定は特許文献14により公知である。前記注意を喚起させることは、音声、光、及び振動からなる群から選択されるものを前記移動機に発生させることを含む。前記移動計画情報は到着目的地情報を含み、前記移動機に転送する情報は地図情報、推薦ルート、現在ルート、前方渋滞情報、迂回路情報及び天気情報からなる群から選択されるものを含む。前記位置情報は、具体位置を含む。端末B2703と移動機は通常の双方向通信を行う(2713)。
徘徊老人を監護するシステムは数年前にも現れた。本発明は着信者の位置情報を取得(制御)できる要素だけではない。本発明は通話もできる要素が含まれることを留意されたい。
【0031】
図28は動的に経路誘導に関する本発明別の実施形態のフローチャートである(
図27参照)。この例は位置情報取得機能を有する移動端末、例えばGPS搭載の携帯電話に、効率的に車両用走行誘導機能を提供することを目的とするものである。予め登録されたIDを有する固定機のサーバ端末に通信要求を出す場合には、移動機の現在地、目的地情報をサーバに送信し、サーバがそれを受信する(2801)。サーバが推薦経路を検索し、移動機に送信してから(2802)、所定の間隔で推薦経路の渋滞情報を検索し(2803)、渋滞が発生するかを判断し(2804)、発生する場合、位置取得許可待遇が与えられたサーバが移動機の現在位置を取得し、進行経路を確認して(2805)、進行経路の前に渋滞が発生する場合、迂回路を検索し(2806,2807)、迂回路存在する場合、情報転送許可と、注意喚起許可待遇を与えられたサーバが、迂回路情報を移動機に転送してから、音声で運転手に知らせる(2808)。
経路探索は多くの計算量と計算速度が必要である。動的な道路交通情報を移動機から検索することは非効率である。本発明は安価な携帯式移動端末が行うことができない操作をサーバに任せて、巻き込まれる可能性の有る渋滞が発生する時だけ移動機に通信し、迂回路情報を知らせる。サーバに制御許可待遇を与えることにより、着信側運転手が自ら行う操作は必要でない。経路探索、迂回路検索は、特許文献7、8により公知である。
図29は位置情報等に関する本発明別の形態の概念図である。移動機2701が、位置変化を検知した場合に、前記変化した位置情報を予め登録されたIDを有する端末A2702に転送する(2911)。端末Aは移動機に情報転送許可、注意喚起許可の待遇を与える。制御許可が傍聴許可を含む。移動機の支配者は端末Aの発信者に傍聴許可、監視許可待遇を与えたとする。
端末Aから通信要求、傍聴コマンド、監視コマンドを発行する(2921)。移動機はそのコマンドに従って、設置される送話器により取得する音声信号、撮像装置により取得する画像信号、を端末Aに送る(2922)。この例は、子供を監護するための移動機に使える。例えば、親は子供の居場所を調べ、子供の公園遊びや、通学など活動環境を傍聴できる。子供が放課時、移動中などに変化した位置情報を親の端末Aに自動的に転送する。移動機は望ましくPHSを使い、情報の転送はパケット通信であるメールにより行う。端末Aは望ましくADSL回線などでインターネットに常時接続するパソコンを使い、移動機を携帯する子供の居場所を地図上に実時間表示する。車の防犯にも使える。予定外の車両の移動があれば所有者に警告が送られ、追跡できる。タクシーや運送業務など高い位置精度が必要な場合は、GPS位置取得手段を用いることが望ましい。
【0032】
地図データに移動機の位置情報を付加して画像に表示する画像表示部が特許文献9により公知である。
本発明の第1ルールセットは着信者(管理者)主導の仕組みであり、管理者が決める任意の発信者に位置取得許可待遇を与えることがでる。そのため、受信機に固定されたサービスセンター等第三者の中継を頼ることなく、発信者は直接に移動機の位置を取得できることが特許文献9に示す発明と異なる。
図30は請求項131記載のシステムの一実施例本発明のメール受信の実施形態(
図10)とペアに運用するためのメール送信クライアントの構成を示す図である。送信クライアント3001の記憶装置13に保存される電子メール3003を受信サーバ3002に送信する。電子メール3003の構成の実施例は従来技術のSMTP(非特許文献4、非特許文献5)参照。
図31は請求項131記載のシステムが利用する請求項113記載の方法の前記送信クライアントの一実施例のフローチャートである。セッションの初期化、送信クライアントの初期化(3101)。エンベロープ送信は(3102)、SMTP準拠コマンド:MAILコマンド、RCPTコマンドを発行することにより行い、発信者及び受信者メールアドレスを受信サーバに伝え、エンベロープが受け入れられたか否かをチェックする(3103)。ここまでの処理はSMTPと同じである。ボディを送信する認可がヘッダに含まれた情報により判定するため、ヘッダに含まれた情報フィールドを送信し(3104)、情報フィールドに着信者が指定の受信条件を判断できる情報を含み、認可されているかをチェックする(3105)。本発明はこのステップを「INFOコマンド」という。受信サーバは受信した前記エンベロープと、情報フィールドに基づいて、着信者が指定する受信条件と照合し、次のボディの送信を認可するか否かを決定することができる。認可された場合、従来のDATAコマンドを発行しコンテントを送信する(3106)。認可され受け入れられた場合、送信の正常処理、記憶装置13から送信済みメールを削除する(3107、3109)。認可されない場合エラー処理する(3108)。
【0033】
従来技術SMTPはエンベロープを認可した後、コンテントが一つのブロックとして送信し、認可チェックをする。メール転送プロトコールの階層のコマンドだけ利用する場合、コンテント全体の受信が終わらないと、コンテントの受信を拒否することができない。そのためコンテントの内容により受信拒否すべきと判断できでも、すでに無駄な通信が発生してしまう。一方、すでに広範囲に使われたコンテント仕様(非特許文献5)に、人がよめる情報の内容を持つ目的をもつ件名(Subject)、注釈(Comments)、キーワード(Keywords)という情報フィールドは、着信者が指定の受信条件を判断できる情報を記載できる。既存のメール通信ソフトでも前記フィールドに情報を記載する手段が備えている。発信者が最初に着信者の受信条件が分からない場合、受信サーバ側が自動返信手段により、着信者の受信条件を発信者に伝える。更に、一回だけその受信条件を満足した発信者のメールアドレスが記録され、2回目以後の送信は、エンベロープに含まれる発信者アドレスから判断して、前回受信条件を満足した発信者であった場合、情報フィールドをチェックしないで、コンテントを通過させる。以上によって、受信サーバは、受信したエンベロープと、前記ボディを受信する前に受信した情報に基づいて、前記ボディの送信を認可するか否かを決定できる。
ボディの送り認可基準として、前記情報フィールドをヘッダから切り分け、コンテントの前に送ることが望ましいが、既存の通信ソフトを最大限に利用するため、前記情報フィールドをヘッダから抽出して、先に送り、認可されたら、コンテントを従来から変えずに、即ち従来のコンテントを送信するDATAコマンドで送信しても良い(3106)。または、ヘッダを先に送信して、認可されたら、ボディを送信してもいい。
以上のように、本発明はすでに広く受け入れられている件名フィールド利用し、迷惑メール通信を防止できる効率的なメール通信システムを構築する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明はサーバ側で運用する場合、迷惑通信の防止と網全体の通信量を削減できる効果が同時に得られる。制御許可機能を同時に使用すると、多機能端末が実現される。パケット通信による接続と、仮想口座に基づく与える待遇と、携帯電話付属の指紋認識機能により認証と、から構成される決済システムにより、強固で便利なキャッシュレス商取引が行える。
【実施例0035】
多機能電話機(3201)
図32は、構成を示すブロック図である。符号17はマイク、スピーカーである。
図33A~Dは、TDB、R1DB、R2DB、R4DB)を示す。提示情報は、発信者に提示する質問である。質問は予め録音された音声ファイルである。この例では、質問フィールドが空欄であることは質問が提示不要であることを示し、問答が早期終了するための所定の合計の得点が3であり(
図17、1707参照)、自動審査の保存条件は合計得点が5であった場合は、自動的に発信者に第2のルール実行部の待遇を与える(
図13、1310参照)。
図34は処理の概略フローチャートであり、基本部分は
図13と同じである。本実施例は当事者端末が電話機であるか、または当事者端末機能がパソコンに組み込まれ、または電話機専用の外付けアダプター等としても実現できる。初めて着信者が知らない電話番号からかかってくる相手に質問のメッセージを流し、相手がダイヤルボタンを押して応答する。応答を判断して待遇を決める。
図35は自動審査により関係者の電話番号に正常通話できる待遇を自動的に与える一作動例を示す図である。
基本的な迷惑通信防止機能から多彩な機能が設定可能である。この例の指示ファイル設定は次の機能を実現できる。相手の電話番号毎に指定受信(待遇ID=4)、指定拒否(待遇ID=1)、未知の相手の場合申請受理が必要なので、呼出音を鳴らずに自動的に直ぐに受話するので、相手側は通信料金を課金される。これにより機械からの不完了呼(ワン切り)電話の発信者に経済上の制裁を与えることができ、且つ発信者が正確の返事がないので、合計採点=0、待遇ID=0、拒否し、番号が受信履歴に残ることもない。
ただし許可を与えた相手は通常と同じ呼出音を鳴らし、受信者が受話するまで課金はされない。最初の質問で着信者の名前を間違えると、ただちに受信を拒否される。他の用件で、4を押すと第2問が送出され、不動産の販売に関するものなら1、英会話なら2、生活用品なら3、スポーツ用品なら4、のダイヤルボタンを押すように促す。各選択がされると得点に応じて自動的に着信音を鳴らしたり、着信音を鳴らさずに録音したり、通話を切断したり、通話しても発信者番号を自動記憶しない、又は自動記憶する。暗証番号5678が押されると、呼出音を鳴らさずに自動的に通話接続する。これにより自宅のベビーシッターや子供を監視傍聴ができる。例えば子供用の携帯電話に親が通話するか傍聴するかを選択できる。
【0036】
この例の最初の質問は簡単であるが、実際の使用状況に合わせて複雑に設定することが可能である。例えば姓と名とを2つの質問に分けて順番に提示し(一つ目に正解してから2つ目が提示される)、それぞれ5つの選択肢を提示する場合、でたらめに回答して正解になる確率は25分の1に下がる。
正解欄に設定する番号は工夫次第で多彩な機能を持たせることができる。例えば内線番号と名乗って使用可能であり、案内質問を”内線番号を押して下さい”にすると、その番号を知っている相手の電話が発信番号と無関係に受けられる。
相手の自宅電話機の発信番号に待遇を与えた場合、同じ相手が公衆電話から発信したら、案内メッセージに身分確認として、相手の自宅番号を入力してもらい、入力した番号と待遇情報とを照合して待遇を確定できる。
待遇申請を審査する具体方法は、当事者の装置の具体構成によって違う。本発明の審査段階の目的を達成して得る方法であれば、多様な方法を採用することができる。例えば音声認識や、画像認識を活用することが考えられる。
銀行等で使われている既存技術の自動電話取引は発信者に音声案内を流し、発信者がダイヤルボタンを押して操作し、暗証番号による客様本人の確認をするものがある。本発明は発信番号毎に応答方法が違うことと、発信者が事前に暗証番号などを登録する必要がないことと異なる。
この例は電子秘書が当事者意思をルールと点数によって受け付けるが、自然言語による受付も可能である。例えば”私の名前を知っている人の電話を受ける。”、”中古車販売関係の勧誘電話を受ける。”。電子秘書は公知のルールベース技術(例えば、特許文献11参照)によって、これらの要求を聞き取り、足りない情報をユーザに入力させ、必要なルールを編成することが可能である。
本発明電子秘書は、公知技術(例えば、特許文献6参照)により電話交換機及び関連サービス提供サーバ側に設置することができる。
記号21は電気錠制御ユニットであり、記号22は被制御装置の電気錠である。番号8765が押されると、得点=10、待遇ID=6、解錠信号が出力され、玄関扉を解錠する。解錠用通信回線は、電話回線以外では、赤外線等近距離通信手段を用いても良い。
本発明は、通信可否の判断が発信者IDに依存しない第2ルールセットという要素が含まれる点が特許文献21に示す発明と異なる。そのため、通信内容から発信者を認証でき、リアルタイムの制御ができる。
従来はお金を払って通信要求をすると、受ける側は受信することが当然とされてきた。しかし、通信網の発達に伴って、通信要求を発することがますます低コスト化し、通信網にアクセスできる人がますます多くなる中で、だれからの通信要求も受けなければならない理由は存在しない。少なくとも全く関係のない人からの電話を拒否できるようになるべきである。逆に言えば、公衆サービスを除いて、電話を掛ける側は、予め話したい相手と知り合いで、用件がある場合が通常である。従って、本発明の許可制による通信は従来の通信機能をほとんど犠牲しないで迷惑通信を防止できる。
居留守待遇によって、受信者の意思に反しない、通信販売員等着信者との一回切りの通話ができる点が特許文献12に示す発明と異なる。通話拒否待遇を持つ事が特許文献34に示す発明と異なる。