(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184601
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】位相トラッキング基準信号シンボルマッピング
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20231221BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20231221BHJP
【FI】
H04L27/26 114
H04W72/0446
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023184076
(22)【出願日】2023-10-26
(62)【分割の表示】P 2020543166の分割
【原出願日】2018-12-20
(31)【優先権主張番号】20180100065
(32)【優先日】2018-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(31)【優先権主張番号】16/225,246
(32)【優先日】2018-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ティエンヤン・バイ
(72)【発明者】
【氏名】ジュエルゲン・セザンヌ
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドロス・マノーラコス
(72)【発明者】
【氏名】ソニー・アカラカラン
(72)【発明者】
【氏名】タオ・ルオ
(72)【発明者】
【氏名】ジュンイ・リ
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、位相トラッキング基準信号シンボルマッピングを提供することである。
【解決手段】本開示は、たとえば、位相トラッキング基準信号(PT-RS)パターン/構成を決定するために適用され得る技法を提供する。本明細書で説明するように、PT-RSは、PT-RSが別の信号もしくは別のワイヤレスデバイスに割り振られた時間リソースもしくは周波数リソース、MCS、および/または予想されるPT-RS密度のうちの少なくとも1つとの衝突に起因してパンクチャリングされることが予想される1つまたは複数のシンボルに少なくとも部分的に基づいて、シンボルにマッピングされ得る。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信のための方法であって、
通信に使用するためのワイヤレスデバイスに対するスロット構成を決定するステップと、
前記スロット構成に基づいて、前記ワイヤレスデバイスと関連付けられた位相トラッキング基準信号(PT-RS)パンクチャリング構成を決定するステップと、
前記スロット構成および前記PT-RSパンクチャリング構成に少なくとも部分的に基づいて、前記ワイヤレスデバイスに対するPT-RS構成を選択するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記選択されたPT-RS構成に基づいて1つまたは複数のPT-RSを受信するステップをさらに含み、前記ワイヤレスデバイスがユーザ機器(UE)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記選択されたPT-RS構成に基づいて1つまたは複数のPT-RSを受信するステップをさらに含み、前記ワイヤレスデバイスが基地局である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記選択されたPT-RS構成に基づいて1つまたは複数のPT-RSを送信するステップをさらに含み、前記ワイヤレスデバイスが基地局である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記選択されたPT-RS構成に基づいて1つまたは複数のPT-RSを送信するステップをさらに含み、前記ワイヤレスデバイスがユーザ機器である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記スロット構成が、1つまたは複数のサブフレームに対するチャネル割当て、基準信号構成、または時間-周波数リソースのセット内のPT-RS密度のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記PT-RS密度が、前記ワイヤレスデバイスによって使用される変調およびコーディング方式(MCS)に少なくとも部分的に基づく、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記PT-RS構成を選択するステップが、前記ワイヤレスデバイスが第1のシンボルの前の1つまたは複数の第2のシンボル内で位相トラッキング基準を取得することができなかった場合、前記第1のシンボルに少なくとも1つのPT-RSを割り振るステップを含み、
前記第2のシンボルの数が、前記PT-RS密度に基づく、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記PT-RS構成を選択するステップが、前記ワイヤレスデバイスが第1のシンボルの前の1つまたは複数の第2のシンボル内で位相トラッキング基準を取得することができておらず、かつ前記ワイヤレスデバイスが前記第1のシンボルの後の1つまたは複数の第3のシンボル内で位相トラッキング基準を取得することができないと判断する場合、前記第1のシンボルに少なくとも1つのPT-RSを割り振るステップを含み、
前記第2のシンボルの数および前記第3のシンボルの数が、前記PT-RS密度に基づく、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記位相トラッキング基準が、
前記第1のシンボル内の復調基準信号、あるいは
他の信号もしくは別のワイヤレスデバイスと衝突する周波数リソースの量が第1のしきい値より低いか、またはパンクチャリングの後にPT-RSを割り振るために利用可能な残りの周波数リソースの数が第2のしきい値より高いか、のうちの少なくとも1つであるデータシンボルを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記PT-RSパンクチャリング構成を決定するステップが、別の信号もしくは別のワイヤレスデバイスに割り振られた時間リソースまたは周波数リソースのうちの少なくとも一方との衝突に起因してPT-RSがパンクチャリングされることが予想される1つまたは複数のシンボルを、前記スロット構成から決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記PT-RSパンクチャリング構成を決定するステップが、
前記ワイヤレスデバイスがスロット内に不連続シンボルを割り当てられると、前記スロット構成から決定するステップと、
1つまたは複数のPT-RSが、パンクチャリングされること、または前記スロット内の1つまたは複数の割り当てられていないシンボル内に存在しないことが予想されると決定するステップとを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記別の信号が、サウンディング基準信号(SRS)、物理ダウンリンク制御チャネル、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、または同期信号を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記PT-RS構成を選択するステップが、
前記別の信号もしくは前記別のワイヤレスデバイスに割り振られた時間リソースもしくは周波数リソースのうちの前記1つと衝突する前記1つまたは複数のシンボルのうちの少なくとも第1のシンボル内の周波数リソースの量が第1のしきい値より高いか、または
パンクチャリングの後にPT-RSを割り振るために利用可能な前記第1のシンボル内の周波数リソースの数が第2のしきい値より低いか、
のうちの少なくとも1つである場合、前記第1のシンボルにPT-RSを割り振ることを控えるステップと、
前記別の信号もしくは前記別のワイヤレスデバイスに割り振られた時間リソースもしくは周波数リソースのうちの前記1つと衝突する第2のシンボル内の周波数リソースの量が前記第1のしきい値より低いか、または
パンクチャリングの後にPT-RSを割り振るために利用可能な前記第2のシンボル内の周波数リソースの数が前記第2のしきい値より高いか、
のうちの少なくとも1つである場合、少なくとも前記第2のシンボルにPT-RSを割り振るステップとを含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のしきい値および前記第2のしきい値が、別のワイヤレスデバイスからのシグナリングまたは1つもしくは複数のあらかじめ定義されたしきい値のうちの少なくとも1つに基づいて識別される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記1つまたは複数のあらかじめ定義されたしきい値が、規格の中にある、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記PT-RS構成を選択するステップが、PT-RSがパンクチャリングされることが予想される前記1つまたは複数のシンボルの各々に、1つまたは複数の追加のPT-RSを割り振るステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記PT-RS構成を選択するステップが、前記別の信号または前記別のワイヤレスデバイスに割り振られた前記周波数リソースと衝突しない周波数リソースの量にさらに基づく、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記PT-RS構成を選択するステップが、シンボル内の前記別の信号または前記別のワイヤレスデバイスに割り振られた前記周波数リソースと衝突しない前記周波数リソースの量に基づいて、前記シンボルのPT-RS周波数領域密度を選択するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記PT-RS構成を選択するステップが、前記PT-RSがパンクチャリングされることが予想される前記1つまたは複数のシンボルの各々に、前記PT-RSに対して割り振られた前記周波数リソースをシフトするステップを含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、両出願全体が参照により明確に組み込まれている、2018年2月16日に出願した「PHASE TRACKING REFERENCE SIGNAL SYMBOL MAPPING」と題するギリシャ特許出願第20180100065号の優先権および利益を主張する、2018年12月19日に出願した米国出願第16/225,246号の優先権を主張する。
【0002】
本開示のいくつかの態様は、一般に、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、1つまたは複数のパンクチャリングされた位相トラッキング基準信号(PT-RS)に少なくとも部分的に基づいて、PT-RSを時間-周波数リソースのセット内に割り振るための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、電話、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなどの様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。一般のワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を採用してもよい。そのような多元接続技術の例は、ロングタームエボリューション(LTE)システム、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、および時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システムを含む。
【0004】
いくつかの例では、ワイヤレス多元接続通信システムは、ユーザ機器(UE)としても知られている複数の通信デバイスのための通信を各々が同時にサポートする、いくつかの基地局を含んでもよい。LTEまたはLTE-Aネットワークでは、1つまたは複数の基地局のセットがeNodeB(eNB)を定義してもよい。他の例では(たとえば、次世代または5Gネットワークでは)、ワイヤレス多元接続通信システムは、いくつかの集約ユニット(CU)(たとえば、中央ノード(CN)、アクセスノードコントローラ(ANC)など)と通信するいくつかの分散ユニット(DU)(たとえば、エッジユニット(EU)、エッジノード(EN)、無線ヘッド(RH)、スマート無線ヘッド(SRH)、送信受信ポイント(TRP)など)を含んでもよく、集約ユニットと通信する1つまたは複数の分散ユニットのセットがアクセスノード(たとえば、ニューラジオ基地局(NR BS:New Radio Base Station)、ニューラジオノードB(NR NB:New Radio Node-B)、ネットワークノード、5G NB、gNBなど)を定義してもよい。基地局またはDUは、(たとえば、基地局から、またはUEへの送信のための)ダウンリンクチャネルおよび(たとえば、UEから基地局または分散ユニットへの送信のための)アップリンクチャネル上でUEのセットと通信してもよい。
【0005】
これらの多元接続技術は、異なるワイヤレスデバイスが都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されている。新興の電気通信規格の一例は、ニューラジオ(NR)、たとえば5G無線アクセスである。NRは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))によって公表されたLTEモバイル規格に対する拡張のセットである。それは、スペクトル効率を改善し、コストを削減し、サービスを改善し、新しいスペクトルを利用し、またダウンリンク(DL)およびアップリンク(UL)上でOFDMAをサイクリックプレフィックス(CP)とともに使用する他のオープン規格とよりうまく統合することによって、モバイルブロードバンドインターネットアクセスをよりうまくサポートし、ならびにビームフォーミング、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術、およびキャリアアグリゲーションをサポートするように設計されている。
【0006】
しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が増大し続けるにつれて、NR技術におけるさらなる改善が必要である。好ましくは、これらの改善は、他の多元接続技術と、これらの技術を使用する電気通信規格とに適用可能であるべきである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のシステム、方法、およびデバイスはそれぞれ、いくつかの態様を有し、それらのうちの単一の態様だけが、その望ましい属性を担うわけではない。以下の特許請求の範囲によって表される本開示の範囲を限定することなく、いくつかの特徴についてここで簡潔に説明する。この説明を考慮した後、また特に「発明を実施するための形態」と題するセクションを読んだ後、本開示の特徴が、ワイヤレスネットワークにおける改善された通信を含む利点をどのようにもたらすかが理解されよう。
【0008】
本開示のいくつかの態様は、ワイヤレスデバイスによるワイヤレス通信のための方法を提供する。ワイヤレスデバイスは、基地局またはユーザ機器であり得る。方法は、一般に、通信に使用するためのワイヤレスデバイスに対するスロット構成を決定するステップを含む。方法は、スロット構成に基づいて、ワイヤレスデバイスと関連付けられた位相トラッキング基準信号(PT-RS)パンクチャリング構成を決定するステップも含む。方法は、スロット構成およびPT-RSパンクチャリング構成に少なくとも部分的に基づいて、ワイヤレスデバイスに対するPT-RS構成を選択するステップをさらに含む。
【0009】
本開示のいくつかの態様は、ワイヤレスデバイスによるワイヤレス通信のための装置を提供する。ワイヤレスデバイスは、基地局またはユーザ機器であり得る。装置は、通信に使用するためのワイヤレスデバイスに対するスロット構成を決定するための手段と、スロット構成に基づいて、ワイヤレスデバイスと関連付けられた位相トラッキング基準信号(PT-RS)パンクチャリング構成を決定するための手段と、スロット構成およびPT-RSパンクチャリング構成に少なくとも部分的に基づいて、ワイヤレスデバイスに対するPT-RS構成を選択するための手段とを含む。
【0010】
本開示のいくつかの態様は、ワイヤレスデバイスによるワイヤレス通信のための装置を提供する。ワイヤレスデバイスは、基地局またはユーザ機器であり得る。この装置は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリとを含む。少なくとも1つのプロセッサは、通信に使用するためのワイヤレスデバイスに対するスロット構成を決定することと、スロット構成に基づいて、ワイヤレスデバイスと関連付けられた位相トラッキング基準信号(PT-RS)パンクチャリング構成を決定することと、スロット構成およびPT-RSパンクチャリング構成に少なくとも部分的に基づいて、ワイヤレスデバイスに対するPT-RS構成を選択することとを行うように構成される。
【0011】
本開示のいくつかの態様は、ワイヤレスデバイスによるワイヤレス通信のための装置を提供する。ワイヤレスデバイスは、基地局またはユーザ機器であり得る。この装置は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリとを含む。少なくとも1つのプロセッサは、通信に使用するためのワイヤレスデバイスに対するスロット構成を決定することと、スロット構成に基づいて、ワイヤレスデバイスと関連付けられた位相トラッキング基準信号(PT-RS)パンクチャリング構成を決定することと、スロット構成およびPT-RSパンクチャリング構成に少なくとも部分的に基づいて、ワイヤレスデバイスに対するPT-RS構成を選択することとを行うように構成される。
【0012】
本開示のいくつかの態様は、ワイヤレス通信のための、コンピュータ実行可能コードを記憶したコンピュータ可読媒体を提供する。コンピュータ可読媒体は、一般に、通信に使用するためのワイヤレスデバイスに対するスロット構成を決定することと、スロット構成に基づいて、ワイヤレスデバイスと関連付けられた位相トラッキング基準信号(PT-RS)パンクチャリング構成を決定することと、スロット構成およびPT-RSパンクチャリング構成に少なくとも部分的に基づいて、ワイヤレスデバイスに対するPT-RS構成を選択することとを行うためのコードを含む。
【0013】
いくつかの態様は、変調およびコーディング方式(MCS)に基づいて時間-周波数リソースのセット内のPT-RSの時間領域密度を決定することと、他の信号に割り振られた時間-周波数リソースのセットのサブセットに基づいてPT-RSパンクチャリング構成を決定することと、時間領域密度およびPT-RSパンクチャリング構成に基づいてPT-RS構成を決定することと、PT-RS構成に従って少なくとも1つのPT-RSを送信することとを行うための、方法、装置、およびコードを記憶したコンピュータ可読媒体を提供する。
【0014】
上記の目的および関係する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明され、特に特許請求の範囲で指摘される特徴を含む。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の態様のいくつかの例示的な特徴を詳細に記載する。しかしながら、これらの特徴は、様々な態様の原理が利用されてもよい様々な方法のほんのいくつかを示すものであり、この説明は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものである。
【0015】
本開示の上記の特徴が詳細に理解されてもよいように、上記で簡単に要約したより具体的な説明が、態様を参照することによって行われることがあり、態様のうちのいくつかは添付の図面に示される。しかしながら、本説明は他の等しく効果的な態様に通じ得るので、添付の図面が、本開示のいくつかの典型的な態様のみを示し、したがって本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本開示のいくつかの態様による、例示的な電気通信システムを概念的に示すブロック図である。
【
図2】本開示のいくつかの態様による、分散型無線アクセスネットワーク(RAN:radio access network)の例示的な論理アーキテクチャを示すブロック図である。
【
図3】本開示のいくつかの態様による、分散型RANの例示的な物理アーキテクチャを示す図である。
【
図4】本開示のいくつかの態様による、例示的な基地局(BS)およびユーザ機器(UE)の設計を概念的に示すブロック図である。
【
図5】本開示のいくつかの態様による、通信プロトコルスタックを実装するための例を示す図である。
【
図6】本開示のいくつかの態様による、ニューラジオ(NR)システムのためのフレームフォーマットの一例を示す図である。
【
図7A】本開示のいくつかの態様による、例示的なPT-RS時間-周波数リソースパターンを示す図である。
【
図7B】本開示のいくつかの態様による、例示的なPT-RS時間-周波数リソースパターンを示す図である。
【
図8】本開示のいくつかの態様による、1つまたは複数のパンクチャリングされたPT-RSを有するPT-RS時間-周波数リソースパターンの一例を示す図である。
【
図9】本開示のいくつかの態様による、PT-RS時間-周波数リソースパターン内の残りのパンクチャリングされていないPT-RSの一例を示す図である。
【
図10】本開示のいくつかの態様による、ネットワーク内のワイヤレス通信のための例示的な動作を示すフロー図である。
【
図11】本開示のいくつかの態様による、アグリゲートされたミニスロットを有する時間-周波数リソースパターンの一例を示す図である。
【
図12】本開示のいくつかの態様による、いくつかの条件が満たされるときにPT-RSを別のシンボルに移動した後のPT-RSパターン/構成の一例を示す図である。
【
図13A】本開示のいくつかの態様による、パンクチャリングの後のPT-RS時間-周波数リソースパターンの一例を示す図である。
【
図13B】本開示のいくつかの態様による、PT-RS周波数領域密度を増加した後のPT-RSパターン/構成の一例を示す図である。
【
図14】本開示のいくつかの態様による、1つまたは複数の潜在的にパンクチャリングされたPT-RSトーンをシフトした後のPT-RSパターン/構成の一例を示す図である。
【
図15】本開示の態様による、本明細書で開示する技法のための動作を実行するように構成された様々な構成要素を含み得る、例示的な通信デバイスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
理解を容易にするために、可能な場合、図に共通する同一の要素を示すために、同一の参照番号が使用されている。特定の記載なしに、一実施形態において開示する要素が他の実施形態において有利に利用されてもよいことが企図される。
【0018】
本開示の態様は、UEおよび/またはBSによるPT-RSマッピングに対するニューラジオ(NR)(ニューラジオアクセス技術または5G技術)のための装置、方法、処理システム、およびコンピュータ可読媒体を提供する。
【0019】
NRは、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)ターゲットの広い帯域幅(たとえば、80MHzを超える)、ミリ波(mmW)ターゲットの高いキャリア周波数(たとえば、25GHz以上)、マッシブMTC(mMTC)ターゲットの後方互換性のないMTC技法、および/またはミッションクリティカルターゲットの超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)などの、様々なワイヤレス通信サービスをサポートし得る。これらのサービスは、レイテンシ要件および信頼性要件を含んでもよい。これらのサービスはまた、それぞれのサービス品質(QoS)要件を満たすための異なる送信時間間隔(TTI)を有することがある。加えて、これらのサービスは、同じサブフレームにおいて共存してもよい。
【0020】
NRは、ネットワークスライシングの概念を導入する。たとえば、ネットワークは、異なるサービス、たとえば、インターネットオブエブリシング(IoE)、URLLC、eMBB、車両間(V2V)通信などをサポートし得る、複数のスライスを有し得る。スライスは、いくつかのネットワーク能力およびネットワーク特性を与えるために必要な、ネットワーク関数および対応するリソースのセットから成る完全な論理ネットワークとして定義され得る。
【0021】
5G NRシステムでは、位相トラッキング基準信号(PT-RS)は、位相および/または周波数の誤りを、時間的に補償するために使用され得る。たとえば、位相雑音は、発振器キャリア周波数の関数として増加する場合がある。したがって、PT-RSは、位相雑音を緩和するために高いキャリア周波数(たとえば、mmWターゲットの25GHz以上)において使用され得る。PT-RSは、位相誤りを訂正して復号誤りを低減するために、(たとえば、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)/物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースブロック(RB)内で)ダウンリンクおよび/またはアップリンクの両方においてスケジュールされ得る。
【0022】
しかしながら、場合によっては、PT-RSは、他の(たとえば、高優先度の)信号/チャネルとの衝突によって、PT-RS構成/パターンからパンクチャリングされる場合がある。1つの参照例として、ダウンリンクに対する所与のシンボル内のPT-RSは、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)に対して割り振られたリソースとの衝突に対してパンクチャリングされ得る。別の参照例では、割り振られたPT-RSは、他のワイヤレスデバイスに割り振られた時間/周波数リソース(たとえば、ミニスロット)と衝突し得る。そのような場合、(たとえば、パンクチャリングの後の)残りのPT-RS密度は、位相誤りおよび周波数誤りを訂正するためにワイヤレスデバイスに対して十分でない場合がある。次に、これは、ワイヤレスデバイスの復号レートを低減することがある。
【0023】
したがって、本開示の態様は、PT-RSがパンクチャリングされる場合を考慮するために、PT-RS時間-周波数パターンを決定するための改善された技法を提供する。
【0024】
たとえば、いくつかの態様では、ワイヤレスデバイス(たとえば、BS、UEなど)は、通信のために使用するためのスロット構成を識別し得る。スロット構成は、ダウンリンクまたはアップリンクの通信に対して割り振られた時間-周波数リソースのセットを含み得る。スロット構成は、各シンボルに対して、データ(たとえば、PDSCH、PUSCH)割当て、基準信号割当て(たとえば、DMRS、CSI-RSなど)、または他の信号を示し得る。場合によっては、スロット構成は、PT-RS時間/周波数密度(たとえば、時間/周波数リソースのセット内に割り振られたPT-RSの数)も示し得る。
【0025】
ワイヤレスデバイスは、スロット構成に部分的に基づいて、予想されるPT-RSパンクチャリングパターン(または構成)を決定し得る。たとえば、ワイヤレスデバイスは、PT-RSを割り振るために利用可能なリソースが、別の信号または別のワイヤレスデバイスに対して割り振られたリソースと衝突または重複するかどうかを識別し得る。ワイヤレスデバイスは、予想されるPT-RSパンクチャリングパターンおよびスロット構成に基づいて、PT-RSパターン(または構成)を選択し得る。このようにして、本明細書で提示する技法は、複数のパンクチャリングされたPT-RSが存在していても、位相/周波数誤りを訂正するのに十分な位相トラッキング基準をワイヤレスデバイスが取得することを可能にする。
【0026】
本開示の様々な態様は、添付の図面を参照しながら以下でより十分に説明される。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきでない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるために提供される。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本開示の任意の他の態様とは独立して実施されるにしても、本開示の任意の他の態様と組み合わせて実施されるにしても、本明細書で開示する本開示のあらゆる態様を包含することを意図していることは、当業者は理解されたい。たとえば、本明細書に記載される任意の数の態様を使用して、装置が実装されてもよく、または方法が実践されてもよい。加えて、本開示の範囲は、本明細書に記載された本開示の様々な態様に加えて、またはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実践されるそのような装置または方法を包含するものとする。本明細書で開示する本開示のいずれの態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化されてもよいことを理解されたい。
【0027】
「例示的」という語は、本明細書では「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」であるものとして説明されるいずれの態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0028】
特定の態様について本明細書で説明するが、これらの態様の多くの変形および置換が、本開示の範囲内に入る。好ましい態様のいくつかの利益および利点について述べるが、本開示の範囲は、特定の利益、用途、または目的に限定されるものではない。そうではなく、本開示の態様は、様々なワイヤレス技法、システム構成、ネットワーク、および送信プロトコルに広く適用可能であることが意図され、それらのうちのいくつかが例として図および好ましい態様の以下の説明において示される。詳細な説明および図面は、限定ではなく、本開示の単なる例示であり、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される。
【0029】
本明細書で説明する技法は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMA、および他のネットワークなどの様々なワイヤレス通信ネットワークに使用されてもよい。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))、時分割同期CDMA(TD-SCDMA)、およびCDMAの他の変形を含む。cdma2000は、IS-2000規格、IS-95規格、およびIS-856規格を対象とする。TDMAネットワークは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などの無線技術を実装してもよい。OFDMAネットワークは、発展型UTRA(E-UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash-OFDMA(登録商標)などの無線技術を実装してもよい。UTRAおよびE-UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部である。3GPP(登録商標)ロングタームエボリューション(LTE)およびLTEアドバンスト(LTE-A)は、周波数分割複信(FDD)と時分割複信(TDD)の両方において、ダウンリンク上でOFDMAを、またアップリンク上でSC-FDMAを採用する、E-UTRAを使用するUMTSの新たなリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-AおよびGSM(登録商標)は、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP(登録商標))と称する団体による文書に記載されている。cdma2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する団体の文書に記載されている。本明細書で説明する技法は、上述のワイヤレスネットワークおよび無線技術、ならびに5G nextgen/NRネットワークなど、他のワイヤレスネットワークおよび無線技術のために使用され得る。
【0030】
例示的なワイヤレス通信システム
図1は、たとえば、位相/周波数誤りを訂正するのに使用するための、ワイヤレスデバイスに対するPT-RSパターン(構成)を決定するために、本開示の態様が実行され得る、ニューラジオ(NR)または5Gネットワークなどの例示的なワイヤレスネットワーク100を示す。UE120、BS110または他のエンティティは、PT-RSパターン(構成)を決定するように構成される。場合によっては、ネットワーク100は、各スライスが、的確に構成されたネットワーク機能、ネットワーク適用例、および特定の使用事例またはビジネスモデルの要件を満足するためにともにバンドリングされる下位のクラウドインフラストラクチャの組成として定義されるマルチスライスネットワークであり得る。
【0031】
図1に示すように、ワイヤレス通信ネットワーク100は、いくつかの基地局(BS)110および他のネットワークエンティティを含んでもよい。BSは、ユーザ機器(UE)と通信する局であってもよい。各BS110は、特定の地理的エリアに通信カバレージを提供し得る。3GPP(登録商標)では、「セル」という用語は、この用語が使用される状況に応じて、このカバレージエリアにサービスしているノードB(NB)および/またはNBサブシステムのカバレージエリアを指すことがある。NRシステムでは、「セル」および次世代ノードB(gNBまたはgノードB)、NR BS、5G NB、アクセスポイント(AP)、または送信受信ポイント(TRP)という用語は、交換可能であり得る。いくつかの例では、セルは、必ずしも静止しているとは限らないことがあり、セルの地理的エリアは、モバイルBSのロケーションに従って移動してもよい。いくつかの例では、基地局は、任意の好適なトランスポートネットワークを使用して、直接物理接続、ワイヤレス接続、仮想ネットワークなどの、様々なタイプのバックホールインターフェースを通じて、互いに、かつ/またはワイヤレス通信ネットワーク100の中の1つもしくは複数の他の基地局もしくはネットワークノード(図示せず)に相互接続され得る。
【0032】
一般に、任意の数のワイヤレスネットワークが、所与の地理的エリアにおいて展開されてもよい。各ワイヤレスネットワークは、特定の無線アクセス技術(RAT)をサポートしてもよく、1つまたは複数の周波数で動作してもよい。RATは、無線技術、エアインターフェースなどと呼ばれることもある。周波数は、キャリア、サブキャリア、周波数チャネル、トーン、サブバンドなどと呼ばれることもある。各周波数は、異なるRATのワイヤレスネットワーク間の干渉を回避するために、所与の地理的エリアにおいて単一のRATをサポートしてもよい。場合によっては、NRまたは5G RATネットワークが展開されてもよい。
【0033】
BSは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または他のタイプのセルのための通信カバレージを提供してもよい。マクロセルは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にしてもよい。ピコセルは、比較的小さい地理的エリアをカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にしてもよい。フェムトセルは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることができ、フェムトセルとの関連を有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)内のUE、自宅内のユーザのためのUEなど)による制限付きアクセスを可能にしてもよい。マクロセルのためのBSは、マクロBSと呼ばれることがある。ピコセルのためのBSは、ピコBSと呼ばれることがある。フェムトセルのためのBSは、フェムトBSまたはホームBSと呼ばれることがある。
図1に示す例では、BS110a、110bおよび110cは、それぞれマクロセル102a、102bおよび102cのためのマクロBSであってもよい。BS110xは、ピコセル102xのためのピコBSであってもよい。BS110yおよび110zは、それぞれフェムトセル102yおよび102zのためのフェムトBSであってもよい。BSは1つまたは複数(たとえば、3つ)のセルをサポートしてもよい。
【0034】
ワイヤレス通信ネットワーク100は、中継局も含んでもよい。中継局は、アップストリーム局(たとえばBSまたはUE)からデータおよび/または他の情報の送信を受信し、ダウンストリーム局(たとえば、UEまたBS)にデータおよび/または他の情報の送信を送る局である。また、中継局は、他のUEのための送信を中継するUEであってもよい。
図1に示す例では、中継局110rは、BS110aとUE120rとの間の通信を容易にするために、BS110aおよびUE120rと通信することができる。中継局はまた、リレーBS、リレーなどと呼ばれることもある。
【0035】
ワイヤレス通信ネットワーク100は、異なるタイプのBS、たとえばマクロBS、ピコBS、フェムトBS、リレーなどを含む異種ネットワークとすることができる。これらの異なるタイプのBSは、異なる送信電力レベル、異なるカバレージエリア、およびワイヤレス通信ネットワーク100中の干渉に対する異なる影響を有してもよい。たとえば、マクロBSは高い送信電力レベル(たとえば、20ワット)を有することがあり、一方で、ピコBS、フェムトBS、およびリレーはより低い送信電力レベル(たとえば、1ワット)を有することがある。
【0036】
ワイヤレス通信ネットワーク100は、同期動作または非同期動作をサポートしてもよい。同期動作の場合、BSは、同様のフレームタイミングを有することができ、異なるBSからの送信は、時間的にほぼ整合してもよい。非同期動作の場合、BSは、異なるフレームタイミングを有する場合があり、異なるBSからの送信は、時間的に整合していない場合がある。本明細書で説明する技法は、同期動作と非同期動作の両方に使用されてもよい。
【0037】
ネットワークコントローラ130は、BSのセットに結合し、これらのBSのための調整および制御を行ってもよい。ネットワークコントローラ130は、バックホールを介してBS110と通信してもよい。BS110はまた、(たとえば直接または間接的に)ワイヤレスバックホールもしくは有線バックホールを介して互いに通信してもよい。
【0038】
UE120(たとえば、120x、120yなど)は、ワイヤレス通信ネットワーク100の全体にわたって分散されてもよく、各UEは静止であってもよく、またはモバイルであってもよい。UEは、移動局、端末、アクセス端末、加入者ユニット、局、顧客構内設備(CPE: Customer Premises Equipment)、セルラーフォン、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレットコンピュータ、カメラ、ゲームデバイス、ネットブック、スマートブック、ウルトラブック、家庭用電化製品、医療デバイスもしくは医療機器、生体センサ/デバイス、スマートウォッチ、スマート衣料、スマートグラス、スマートリストバンド、スマートジュエリー(たとえば、スマートリング、スマートブレスレットなど)などのウェアラブルデバイス、娯楽デバイス(たとえば、音楽デバイス、ビデオデバイス、衛星無線など)、車両コンポーネントもしくは車両センサ、スマートメータ/センサ、工業生産機器、全地球測位システムデバイス、またはワイヤレス媒体もしくはワイヤード媒体を介して通信するように構成される任意の他の適切なデバイスと呼ばれる場合もある。一部のUEは、マシンタイプ通信(MTC)デバイスまたは発展型MTC(eMTC)デバイスと見なされる場合がある。MTC UEおよびeMTC UEは、BS、別のデバイス(たとえば、リモートデバイス)、または何らかの他のエンティティと通信することができる、たとえばロボット、ドローン、リモートデバイス、センサ、メータ、モニタ、ロケーションタグなどを含む。ワイヤレスノードは、たとえばワイヤード通信リンクまたはワイヤレス通信リンクを介して、ネットワーク(たとえば、インターネットもしくはセルラーネットワークなどのワイドエリアネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を提供してもよい。一部のUEは、モノのインターネット(IoT)デバイスと見なされてよく、IoTデバイスは、狭帯域IoT(NB-IoT)デバイスであってもよい。
【0039】
特定のワイヤレスネットワーク(たとえば、LTE)は、ダウンリンク上で直交周波数分割多重化(OFDM)を利用し、かつアップリンク上でシングルキャリア周波数分割多重化(SC-FDM)を利用する。OFDMおよびSC-FDMは、システム帯域幅を、一般にトーン、ビンなどとも呼ばれる複数(K個)の直交サブキャリアに区分する。各サブキャリアは、データで変調されてもよい。一般に、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域において送られ、SC-FDMでは時間領域において送られる。隣接するサブキャリア間の間隔は固定される場合があり、サブキャリアの総数(K)は、システム帯域幅に依存する場合がある。たとえば、サブキャリアの間隔は15kHzであってもよく、最小のリソース割振り(「リソースブロック」(RB)と呼ばれる)は12個のサブキャリア(または180kHz)であってもよい。その結果、公称の高速フーリエ変換(FFT)サイズは、1.25、2.5、5、10、または20メガヘルツ(MHz)のシステム帯域幅に対して、それぞれ、128、256、512、1024、または2048に等しくなってもよい。システム帯域幅はまた、サブバンドに区分されてもよい。たとえば、サブバンドは、1.08MHz(すなわち、6個のリソースブロック)をカバーすることができ、1.25、2.5、5、10または20MHzのシステム帯域幅に対して、それぞれ1、2、4、8または16個のサブバンドが存在してもよい。
【0040】
本明細書で説明する例の態様はLTE技術に関連してもよいが、本開示の態様は、5G/NRなどの他のワイヤレス通信システムとともに適用可能であってもよい。
【0041】
NRは、アップリンクおよびダウンリンク上でCPを用いてOFDMを利用し、TDDを使用する半二重動作に対するサポートを含んでもよい。ビームフォーミングがサポートされてもよく、ビーム方向が動的に構成されてもよい。プリコーディングを用いたMIMO送信もサポートされてもよい。DLにおけるMIMO構成は、最大で8個のストリームおよびUEごとに最大で2個のストリームを用いたマルチレイヤDL送信で最大で8個の送信アンテナをサポートしてもよい。UEごとに最大で2個のストリームを用いたマルチレイヤ送信がサポートされてもよい。最大で8個のサービングセルを用いて複数のセルのアグリゲーションがサポートされてもよい。
【0042】
いくつかの例では、エアインターフェースへのアクセスがスケジュールされてもよい。スケジューリングエンティティ(たとえば、BS)は、そのサービスエリアまたはセル内のいくつかのまたはすべてのデバイスおよび機器の間で通信のためのリソースを割り振る。スケジューリングエンティティは、1つまたは複数の従属エンティティ用のリソースをスケジュールすること、割り当てること、再構成すること、および解放することを担当してもよい。すなわち、スケジュールされた通信に対して、従属エンティティは、スケジューリングエンティティによって割り振られたリソースを利用する。基地局は、スケジューリングエンティティとして機能してもよい唯一のエンティティではない。いくつかの例では、UEが、スケジューリングエンティティとして機能してよく、1つまたは複数の従属エンティティ(たとえば、1つまたは複数の他のUE)用のリソースをスケジュールしてよく、他のUEは、ワイヤレス通信のためにそのUEによってスケジュールされたリソースを利用してもよい。いくつかの例では、UEは、ピアツーピア(P2P)ネットワーク中、および/またはメッシュネットワーク中で、スケジューリングエンティティとして機能してもよい。メッシュネットワーク例では、UEは、スケジューリングエンティティと通信することに加えて、互いに直接通信してもよい。
【0043】
いくつかの状況では、2つ以上の従属エンティティ(たとえば、UE)はサイドリンク信号を使用して互いに通信することができる。そのようなサイドリンク通信の現実の適用例は、公共安全、近接サービス、UEからネットワークへの中継、車両間(V2V)通信、インターネットオブエブリシング(IoE: Internet of Everything)通信、IoT通信、ミッションクリティカルメッシュ、および/または様々な他の適切な適用例を含んでもよい。一般に、サイドリンク信号は、スケジューリングおよび/または制御のためにスケジューリングエンティティが利用されてもよいにもかかわらず、スケジューリングエンティティ(たとえば、UEまたはBS)を通じてその通信を中継せずに、ある従属エンティティ(たとえば、UE1)から別の従属エンティティ(たとえば、UE2)に通信される信号を指す場合がある。いくつかの例では、サイドリンク信号は、(通常は無認可スペクトルを使用するワイヤレスローカルエリアネットワークとは異なり)認可スペクトルを使用して通信されてもよい。
【0044】
UEは、リソースの専用セットを使用してパイロットを送信することに関連する構成(たとえば、無線リソース制御(RRC)専用状態など)、またはリソースの共通セットを使用してパイロットを送信することに関連する構成(たとえば、RRC共通状態など)を含む、様々な無線リソース構成において動作してもよい。RRC専用状態において動作するとき、UEは、パイロット信号をネットワークに送信するために、リソースの専用セットを選択してもよい。RRC共通状態において動作するとき、UEは、パイロット信号をネットワークに送信するために、リソースの共通セットを選択してもよい。いずれの場合も、UEによって送信されるパイロット信号は、ANもしくはDU、またはそれらの部分などの1つまたは複数のネットワークアクセスデバイスによって受信されてもよい。各受信ネットワークアクセスデバイスは、リソースの共通セット上で送信されるパイロット信号を受信および測定するとともに、ネットワークアクセスデバイスがUEのためのネットワークアクセスデバイスの監視セットのメンバーであるUEに割り振られたリソースの専用セット上で送信されるパイロット信号も受信および測定するように構成されてもよい。受信ネットワークアクセスデバイスのうちの1つもしくは複数、または受信ネットワークアクセスデバイスがパイロット信号の測定値を送信する先のCUは、UE用のサービングセルを識別するために、またはUEのうちの1つもしくは複数のためのサービングセルの変更を開始するために、測定値を使用してもよい。
【0045】
図1において、両矢印を有する実線は、UEとサービングBSとの間の所望の送信を示し、サービングBSは、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でUEにサービスするように指定されたBSである。両矢印を有する細い破線は、UEとBSとの間の干渉送信を示す。
【0046】
図2は、
図1に示すワイヤレス通信ネットワーク100内で実装されてもよい分散型無線アクセスネットワーク(RAN)200の例示的な論理アーキテクチャを示す。5Gアクセスノード206は、アクセスノードコントローラ(ANC)202を含んでもよい。ANC202は、分散型RAN200の集約ユニット(CU)であってもよい。次世代コアネットワーク(NG-CN:Next Generation Core Network)204へのバックホールインターフェースは、ANC202において終端してもよい。近隣次世代アクセスノード(NG-AN:next generation access Node)210へのバックホールインターフェースは、ANC202において終端してもよい。ANC202は、1つまたは複数のTRP208(たとえば、セル、BS、gNBなど)を含んでもよい。
【0047】
TRP208は、分散ユニット(DU)であってもよい。TRP208は、単一のANC(たとえば、ANC202)または2つ以上のANC(図示せず)に接続されてもよい。たとえば、RAN共有、サービスとしての無線(RaaS:radio as a service)、およびサービス固有ANC配置に対して、TRP208は、2つ以上のANCに接続されてもよい。TRP208は各々、1つまたは複数のアンテナポートを含んでもよい。TRP208は、UEへのトラフィックを個別に(たとえば、動的選択)または一緒に(たとえば、共同送信)サービスするように構成されてもよい。
【0048】
分散型RAN200の論理アーキテクチャは、異なる展開タイプにわたるフロントホール(fronthauling)解決策をサポートし得る。たとえば、論理アーキテクチャは、送信ネットワーク能力(たとえば、帯域幅、レイテンシ、および/またはジッタ)に基づいてもよい。
【0049】
分散型RAN200の論理アーキテクチャは、機能および/または構成要素をLTEと共有してもよい。たとえば、次世代アクセスノード(NG-AN)210は、NRとの二重接続性をサポートしてもよく、LTEおよびNRに対して共通フロントホールを共有してもよい。
【0050】
分散型RAN200の論理アーキテクチャは、たとえば、TRP内で、かつ/またはANC202を経由してTRPにわたって、TRP208間の協働を可能にしてもよい。TRP間インターフェースは、使用されなくてもよい。
【0051】
論理機能は、分散型RAN200の論理アーキテクチャの中で動的に分散されてもよい。
図5を参照しながらより詳細に説明するように、無線リソース制御(RRC)レイヤ、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ、無線リンク制御(RLC)レイヤ、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ、および物理(PHY)レイヤは、DU(たとえば、TRP208)またはCU(たとえば、ANC202)に適応可能に配置されてもよい。
【0052】
図3は、本開示のいくつかの態様による、分散型RAN300の例示的な物理アーキテクチャを示す。集中型コアネットワークユニット(C-CU)302が、コアネットワーク機能をホストしてもよい。C-CU302は、中央に配置されてもよい。C-CU302機能は、ピーク容量に対処しようとして、(たとえば、アドバンストワイヤレスサービス(AWS)に)オフロードされてもよい。
【0053】
集中型RANユニット(C-RU)304が、1つまたは複数のANC機能をホストしてもよい。場合によっては、C-RU304は、コアネットワーク機能を局所的にホストしてもよい。C-RU304は分散配置を有してもよい。C-RU304は、ネットワークエッジの近くにあってもよい。
【0054】
DU306が、1つまたは複数のTRP(エッジノード(EN)、エッジユニット(EU)、無線ヘッド(RH)、スマート無線ヘッド(SRH)など)をホストしてもよい。DUは、無線周波数(RF)機能を備えたネットワークのエッジに位置してもよい。
【0055】
図4は、本開示の態様を実装するために使用されてもよい、(
図1に示す)BS110およびUE120の例示的な構成要素を示す。たとえば、UE120のアンテナ452、プロセッサ466、458、464、および/もしくはコントローラ/プロセッサ480、ならびに/またはBS110のアンテナ434、プロセッサ420、430、438、および/もしくはコントローラ/プロセッサ440は、PT-RSマッピングに対して本明細書で説明する様々な技法および方法を実行するために使用され得る。
【0056】
BS110において、送信プロセッサ420は、データソース412からデータを受信し、コントローラ/プロセッサ440から制御情報を受信してもよい。制御情報は、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)、物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH:physical control format indicator channel)、物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH:physical hybrid ARQ indicator channel)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)、グループ共通PDCCH(GC PDCCH)などに関するものであってもよい。データは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に関するものであってもよい。プロセッサ420は、データおよび制御情報を処理(たとえば、符号化およびシンボルマッピング)して、それぞれデータシンボルおよび制御シンボルを取得することができる。プロセッサ420はまた、たとえば、1次同期信号(PSS)、2次同期信号(SSS)、およびセル固有基準信号(CRS:cell-specific reference signal)のための、基準シンボルを生成することもできる。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ430は、適用可能な場合には、データシンボル、制御シンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行することができ、出力シンボルストリームを変調器(MOD)432a~432tに提供することができる。各変調器432は、(たとえば、OFDMなどのための)それぞれの出力シンボルストリームを処理して、出力サンプルストリームを取得することができる。各変調器は、出力サンプルストリームをさらに処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得することができる。変調器432a~432tからのダウンリンク信号を、それぞれアンテナ434a~434tを介して送信してもよい。
【0057】
UE120において、アンテナ452a~452rは、基地局110からダウンリンク信号を受信することができ、受信信号をそれぞれトランシーバにおける復調器(DEMOD)454a~454rに提供することができる。各復調器454は、それぞれの受信信号を調整(たとえば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得することができる。各復調器は、(たとえば、OFDMなどのための)入力サンプルをさらに処理して、受信シンボルを取得することができる。MIMO検出器456は、すべての復調器454a~454rから受信シンボルを取得し、適用可能な場合、受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを提供することができる。受信プロセッサ458は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、および復号)し、UE120のための復号されたデータをデータシンク460に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ480に提供することができる。
【0058】
アップリンクでは、UE120において、送信プロセッサ464は、データソース462からの(たとえば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:physical uplink shared channel)についての)データを、またコントローラ/プロセッサ480からの(たとえば、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH:physical uplink control channel)についての)制御情報を受信し、処理してもよい。送信プロセッサ464はまた、基準信号のための(たとえば、サウンディング基準信号(SRS:sounding reference signal)のための)基準シンボルを生成してもよい。送信プロセッサ464からのシンボルは、適用可能な場合には、TX MIMOプロセッサ466によってプリコーディングされ、(たとえばSC-FDMなどのために)トランシーバにおける復調器454a~454rによってさらに処理され、基地局110に送信されてもよい。BS110において、UE120からのアップリンク信号は、アンテナ434によって受信され、変調器432によって処理され、適用可能な場合には、MIMO検出器436によって検出され、受信プロセッサ438によってさらに処理されて、UE120によって送られた復号データおよび制御情報を取得してもよい。受信プロセッサ438は、データシンク439に復号されたデータを提供し、コントローラ/プロセッサ440に復号された制御情報を提供してもよい。
【0059】
コントローラ/プロセッサ440および480は、それぞれBS110およびUE120における動作を指示してもよい。BS110におけるプロセッサ440および/または他のプロセッサならびにモジュールは、本明細書で説明する技法に対するプロセスを実行し得るかまたはそれらの実行を指示し得る。メモリ442および482は、それぞれBS110およびUE120のためのデータおよびプログラムコードを記憶してもよい。スケジューラ444は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でのデータ送信のためにUEをスケジューリングしてもよい。
【0060】
図5は、本開示の態様による、通信プロトコルスタックを実装するための例を示す
図500を示す。示された通信プロトコルスタックは、5Gシステム(たとえば、アップリンクベースのモビリティをサポートするシステム)など、ワイヤレス通信システム内で動作するデバイスによって実装され得る。
図500は、RRCレイヤ510、PDCPレイヤ515、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530を含む通信プロトコルスタックを示す。様々な例では、プロトコルスタックのレイヤは、ソフトウェアの個別のモジュール、プロセッサもしくはASICの部分、通信リンクによって接続された非コロケートデバイスの部分、またはそれらの様々な組合せとして実装されてもよい。コロケート実装形態および非コロケート実装形態は、たとえばネットワークアクセスデバイス(たとえば、AN、CU、および/もしくはDU)またはUEのためのプロトコルスタックの中で使用されてもよい。
【0061】
第1のオプション505-aは、プロトコルスタックの実装が集中ネットワークアクセスデバイス(たとえば、
図2のANC202)と分散ネットワークアクセスデバイス(たとえば、
図2のTRP/DU208)との間で分割される、プロトコルスタックの分割実装形態を示す。第1のオプション505-aでは、RRCレイヤ510およびPDCPレイヤ515は、集約ユニットによって実装されてもよく、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530は、DUによって実装されてもよい。様々な例では、CUおよびDUは、コロケートされてもよく、またはコロケートされなくてもよい。第1のオプション505-aは、マクロセル配置、マイクロセル配置、またはピコセル配置において有用であってもよい。
【0062】
第2のオプション505-bは、プロトコルスタックが単一のネットワークアクセスデバイスの中で実装される、プロトコルスタックの統合実装形態を示す。第2のオプションでは、RRCレイヤ510、PDCPレイヤ515、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530は各々、ANによって実装されてもよい。第2のオプション505-bは、たとえば、フェムトセル配置において有用であってもよい。
【0063】
ネットワークアクセスデバイスが、プロトコルスタックの一部を実装するのか全部を実装するのかにかかわらず、UEは、505-cに示すように全体的なプロトコルスタック(たとえば、RRCレイヤ510、PDCPレイヤ515、RLCレイヤ520、MACレイヤ525、およびPHYレイヤ530)を実装してもよい。
【0064】
LTEでは、基本の送信時間間隔(TTI)またはパケット持続時間は、1msのサブフレームである。NRでは、サブフレームは、やはり1msであるが、基本のTTIは、スロットと呼ばれる。サブフレームは、サブキャリア間隔に応じて可変数のスロット(たとえば、1、2、4、8、16、...個のスロット)を含む。NR RBは、周波数が連続した12個の周波数サブキャリアである。NRは、15kHzのベースサブキャリア間隔をサポートしてもよく、ベースサブキャリア間隔に対して、たとえば、30kHz、60kHz、120kHz、240kHzなどの他のサブキャリア間隔が定義されてもよい。シンボルおよびスロットの長さは、サブキャリア間隔でスケーリングする。CP長も、サブキャリア間隔に依存する。
【0065】
図6は、NRのためのフレームフォーマット600の一例を示す図である。ダウンリンクおよびアップリンクの各々に対する送信タイムラインは、無線フレームの単位に区分されてもよい。各無線フレームは、所定の持続時間(たとえば、10ms)を有してよく、各々が1msの、0~9というインデックスを有する10個のサブフレームに区分され得る。各サブフレームは、サブキャリア間隔に応じて可変数のスロットを含んでよい。各スロットは、サブキャリア間隔に応じて可変数のシンボル期間(たとえば、7個または14個のシンボル)を含んでよい。各スロットの中のシンボル期間は、インデックスが割り当てられてよい。サブスロット構造と呼ばれることがあるミニスロットとは、スロットよりも持続時間が短い(たとえば、2、3、または4シンボルの)送信時間間隔を指す。
【0066】
スロット内の各シンボルは、データ送信用のリンク方向(たとえば、DL、UL、またはフレキシブル)を示してもよく、サブフレームごとのリンク方向を動的に切り替えられてもよい。リンク方向は、スロットフォーマットに基づき得る。各スロットは、DL/ULデータならびにDL/UL制御情報を含み得る。
【0067】
NRにおいて、同期信号(SS)ブロックが送信される。SSブロックは、PSS、SSS、および2シンボルのPBCHを含む。SSブロックは、
図6に示すようなシンボル0~3などの、固定のスロットロケーションの中で送信され得る。PSSおよびSSSは、セル探索およびセル捕捉のためにUEによって使用されてもよい。たとえば、SSブロックの中のチャネルのうちの1つまたは複数は、測定のために使用され得る。そのような測定は、無線リンク管理(RLM)、ビーム管理など、様々な目的で使用され得る。UEは、セル品質を測定してよく、品質を測定報告の形態で報告し戻してよく、測定報告は、ビーム管理および他の目的のために基地局によって使用され得る。PSSは、ハーフフレームタイミングを提供することができ、SSは、CP長およびフレームタイミングを提供することができる。PSSおよびSSSは、セル識別情報を提供し得る。PBCHは、ダウンリンクシステム帯域幅、無線フレーム内のタイミング情報、SSバーストセット周期性、システムフレーム番号などの、いくつかの基本システム情報を搬送する。
【0068】
例示的なPT-RS時間領域シンボルマッピング
言及したように、5G NRシステムは、ワイヤレスデバイスが、PT-RSを使用して、位相および周波数を時間的にトラッキングして訂正することを可能にし得る。詳細には、そのようなPT-RSは、位相誤りを訂正して復号誤りを低減するために、(たとえば、ダウンリンクに対する)PDSCHおよび/または(たとえば、アップリンクに対する)PUSCHのリソースブロック内でスケジュールされ得る。
【0069】
図7Aは、本開示のいくつかの態様による、PT-RS時間-周波数リソースパターンの1つの参照例を示す。周波数領域(y軸)において、各PT-RSは、スケジュールされたPDSCHリソースブロック(RB)にわたって分散され得る。
図7Aに示すように、PT-RSは、1つおきのRBの中に含まれる(たとえば、
図7Aの上部から順に、各シンボル(x軸)において、PT-RSは第2および第4のRBの中に含まれる)。各PT-RSは、1/2/4 RBごとに1つのリソース要素(RE)を占有してよく、1つのRBは、12個のトーンまたはREを含む。時間領域内で、PT-RSは、1つのスロット内のPDSCH/PUSCHシンボル内で連続であり得るかまたは不連続であり得る。
図7Aは、たとえば、PT-RSが、5つのOFDMシンボルにわたって連続する参照例を示す。
【0070】
図7Bは、本開示のいくつかの態様による、PT-RS時間-周波数リソースパターンの別の参照例を示す。
図7Aと比較して、
図7Bでは、PT-RSは、5つのOFDMシンボルにわたって時間的に不連続である。すなわち、
図7Aの左から順に、PT-RSは、第1のOFDMシンボル、第3のOFDMシンボル、および第5のOFDMシンボル内に含まれる。
【0071】
5G NRシステムでは、PT-RSの時間領域密度は、変調およびコーディング方式(MCS)によって決定され得る。MCSに基づいて、PT-RSの時間領域密度は、1スロット内で1シンボルごと(たとえば、
図7Aに示す)、1スロット内で2シンボルごと(たとえば、
図7Bに示す)、1スロット内で4シンボルごと(図示せず)などであり得る。一般に、位相/周波数誤りを訂正するのに十分なPT-RSの時間領域密度(たとえば、PT-RSの時間領域密度)は、より低いMCSと比較してより高いMCSに対してより大きくなり得る。たとえば、(たとえば、
図7Aのように)シンボルごとのPT-RSは、大量の位相トラッキング精度を提供し得るが、同時に大きいオーバーヘッドと関連付けられる場合がある。その一方で、いくつかの低MCSデータは、復号に対して高精度の位相トラッキングを必要としない場合があり、したがって、(たとえば、
図7Bのような)2シンボルごとのPT-RS、またはいくつかの他のより低い時間領域PT-RS密度で十分である場合がある。
【0072】
加えて、5G NRは、ワイヤレスデバイスが、位相トラッキングのために他の基準信号を使用することを可能にし得る。1つの参照例では、復調基準信号(DMRS)は、位相トラッキングのために使用され得る。そのような場合、PT-RSは、DMRSシンボル内で周波数分割多重化されない(現れない)場合がある。いくつかの態様では、PT-RSに対する時間領域密度が、L個のシンボルごとのPT-RSである場合、DMRSに続く(L-1)個のシンボルは、PT-RSでマッピングされない場合がある。
【0073】
場合によっては、5G NRシステムは、他の信号/チャネルおよび/または他のユーザのために使用されるリソースとの衝突に部分的に起因して、所与のPT-RS時間-周波数パターンから1つまたは複数のPT-RSをパンクチャリングしてもよい。たとえば、PT-RSは、対応するPUSCH/PDSCH RBが、高優先度の信号/チャネルと衝突する場合に、パンクチャリングされてもよい。そのような高優先度の信号の例は、(たとえば、PUSCH内の)サウンディング基準信号と、PDCCH、CSI-RS、SSB-PBCHなどのために構成された(たとえば、PDSCH内の)1つまたは複数の制御リソースセット(コアセット)とを含むことができる。追加としてまたは代替として、PT-RSは、他のユーザのミニスロットのために使用されるシンボル/RBのサブセットが、時間的に(たとえば、PT-RSに対して)不連続なPDSCH/PUSCH割当てを生じる場合に、パンクチャリングされ得る。
【0074】
図8は、本開示のいくつかの態様による、PT-RSが、PT-RS時間-周波数パターンからパンクチャリングされる場合の参照例を示す。この例では、PT-RSは、各OFDMシンボル内で、(たとえば、
図8の上部から)RBの第2の行にわたってリソースを割り振られる。
図8内のRBは、PUSCH/PDSCHに対するRBであり得る。PT-RSは、他のユーザに割り振られた他の高優先度の信号/リソースとの衝突に起因して、破線で示すように、RB2およびRB3内でパンクチャリングされる。
【0075】
PT-RSをシンボルにマッピングするための、5G NRにおける現在の技法は、通常はPT-RSが他の信号/ユーザとの衝突に基づいてどのようにパンクチャリングされ得るかを考慮に入れない。たとえば、現在の技法は、最初に、通常は衝突がないことを仮定して時間領域密度に基づいてPT-RSシンボルを割り当て、次いで、何らかの衝突があるならばPT-RSシンボルをパンクチャリングする。しかしながら、この方法でPT-RSマッピングを実行することは、ワイヤレスデバイスの復号性能を低下させる場合がある。たとえば、残りのパンクチャリングされていないPT-RS密度は、意図される価値(たとえば、あらかじめ定義されたしきい値、それは場合によってはMCSに基づくことがある)よりも下げられる場合があり、そのことが、より低い復号レートをワイヤレスデバイスに持たせる場合がある。
【0076】
図9は、本開示のいくつかの態様による、残りのパンクチャリングされていないPT-RSが、どのように所定のPT-RS密度よりも下げられるかの参照例を示す。この例では、所定のPT-RS密度は、2シンボルごとである(たとえば、L=2)。現在のルールによれば、CSI-RSまたは他のユーザのミニスロットおよび対応するパンクチャリングがないものと仮定して、PT-RSは、第3および第5のOFDMシンボルに割り当てられる。しかしながら、示すように、
図9の(左から)第3のOFDMシンボル内のCSI-RSおよび(左から)第5および第6のOFDMシンボル内の別のユーザのミニスロットに起因して、ワイヤレスデバイスは、(たとえば、DMRSから)2シンボル内に位相トラッキング基準を取得することができない。
【0077】
したがって、PT-RS密度があらかじめ定義されたしきい値よりも低くなることを回避しようとして、およびワイヤレスデバイスが不十分な復号レートを有することを回避しようとして、予想されるPT-RSパンクチャリング構成に部分的に基づいて、PT-RSに対する時間-周波数パターンを決定するための技法を提供することが望ましい場合がある。
【0078】
図10は、ワイヤレス通信のための例示的な動作1000を示す。いくつかの態様によれば、動作1000は、たとえば、PT-RS時間-周波数パターンを決定するために、基地局またはユーザ機器内の回路によって実行され得る。
図4のコントローラ/プロセッサ440および480は、本明細書で説明する動作1000に対する例示的な回路としてサービスし得る。
【0079】
動作1000は、ワイヤレスデバイス(たとえば、BS、UEなど)が、通信に使用するためのスロット構成を決定する1002において開始し得る。スロット構成は、1つまたは複数のサブフレームに対するチャネル割当て、基準信号構成、または時間-周波数リソースのセット内のPT-RS密度のうちの少なくとも1つを含み得る。ワイヤレスデバイスは、シグナリング(たとえば、UEによって受信されたダウンリンク制御情報(DCI))、ネットワークからの構成/シグナリング、ワイヤレスデバイスの能力などに基づいてスロット構成を決定し得る。
【0080】
1004において、ワイヤレスデバイスは、スロット構成に基づいて、ワイヤレスデバイスと関連付けられたPT-RSパンクチャリング構成を決定する。1006において、ワイヤレスデバイスは、スロット構成およびPT-RSパンクチャリング構成に少なくとも部分的に基づいて、ワイヤレスデバイスに対するPT-RS構成を選択する。いくつかの態様では、ワイヤレスデバイスは、選択されたPT-RS構成に基づいて1つまたは複数のPT-RSを受信してもよく、かつ/または選択されたPT-RS構成に基づいて1つまたは複数のPT-RSを送信してもよい。UEまたはBSは、選択されたPT-RS構成に基づいてPT-RSを受信してもよい。
【0081】
いくつかの態様では、スロット構成は、各シンボルに対する割当て(たとえば、データ、DMRS、他の信号がシンボルに割り当てられるかどうか)、PT-RS時間/周波数密度などを含み得る。いくつかの態様では、ワイヤレスデバイスは、別の信号におよび/もしくは別のワイヤレスデバイスに割り振られた時間リソースまたは周波数リソースのうちの少なくとも一方との衝突に起因してPT-RSがパンクチャリングされることが予想される1つまたは複数のシンボルをスロット構成から決定することによって、PT-RSパンクチャリング構成を決定し得る。たとえば、パンクチャリングは、コアセット、他のユーザのために構成されたミニスロット、CSI-RS、同期シグナリング(たとえば、SSB-PBCH)、SRSなどの中で構成されたPDCCHとの衝突に起因する場合がある。場合によっては、潜在的なPT-RSパンクチャリングは、別のデバイスからのシグナリング(たとえば、RRCシグナリング)に基づく場合がある。
【0082】
いくつかの態様では、パンクチャリングは、複数の分離された(たとえば、時間的に不連続な)ミニスロットが、同じワイヤレスデバイスのためにスケジュールされ、同じDMRSポートおよびPT-RSポートとアグリゲートされる状況に起因する場合がある。すなわち、PT-RSパンクチャリング構成を決定することは、ワイヤレスデバイスがスロット内に不連続シンボルを割り当てられると、スロット構成から決定することと、そのPT-RSが、パンクチャリングされること、またはスロット内の割り当てられていないシンボル内に存在しないことが予想されると決定することとを含み得る。
図11に示すように、たとえば、ミニスロット1およびミニスロット2は、同じDMRS/PT-RSポートを共有するアグリゲートされたミニスロットである。しかしながら、これらの2つのミニスロットは、他のユーザのミニスロットによって時間的に分離されているので、ワイヤレスデバイスは、ミニスロット1およびミニスロット2の中のリソースに割り振られるPT-RSをパンクチャリングしてもよい。
【0083】
いくつかの態様では、残りのPT-RSトーンの数がしきい値より低いことおよび/またはパンクチャリングを引き起こすことになる高優先度の信号/チャネルと衝突するデータRBの数がしきい値より高いことを、ワイヤレスデバイスが(シンボル内で)決定する場合、ワイヤレスデバイスは、PT-RSをそのようなシンボルにマッピングすることを控えてよく、PT-RSを別のシンボル(たとえば、次のシンボルまたはセグメントがパンクチャリングを引き起こした後の最初のシンボル)に移動させることを検討してもよい。一例として、PT-RSがL個のシンボルごとに発生すると仮定すると、データシンボルが、前のL-1個のシンボル(または前および/または後続のL-1個のシンボル)内に位相トラッキング基準を持たないならば、ワイヤレスデバイスは、PT-RSを有するそのデータシンボルをマッピングしてもよい。
【0084】
図12は、本開示のいくつかの態様による、いくつかの条件が満たされるときにPT-RSを別のシンボルに移した後のPT-RSパターン/構成の参照例を示す。
図9のPT-RSパターンと比較すると、
図12のPT-RSパターンは、(
図9の左から順に)第4および第7のOFDMシンボル内にPT-RSを含む。
【0085】
図12をさらに参照すると、いくつかの態様では、衝突を引き起こす他の信号と重複するRBの数がX個のRBより大きくなること、および/またはパンクチャリングの後に残されたPT-RSトーンの数がY個のPT-RSトーンより小さくなることを、ワイヤレスデバイスが1つのシンボル内で(たとえば、スロット構成に基づいて)予想する場合、ワイヤレスデバイスは、そのシンボル内にPT-RSを割り当てない場合がある。いくつかの態様では、XおよびYの値は、あらかじめ定義されたもの、規格から決定されたもの、別のワイヤレスデバイスから(たとえば、BS、ネットワークなどから)シグナリングを介して示されたもの、などであり得る。いくつかの態様では、Xは、シンボル内の合計のスケジュールされた帯域幅に等しくてよく、Yは、1に等しくてもよい。加えて、これらの条件のいずれかが満足されるとワイヤレスデバイスが判断する場合、ワイヤレスデバイスは、PT-RSを後で認可されるデータシンボルに移動してもよい。後で認可されるデータシンボルは、衝突を引き起こす他の信号と重複するRBの数がX個のRB以下であり、かつ/またはパンクチャリングの後に残されたPT-RSトーンの数がY個のPT-RSトーン以上である、データシンボルであり得る。
【0086】
追加としてまたは代替として、いくつかの態様では、ワイヤレスデバイスは、1つまたは複数のシンボル内のPT-RS周波数領域パターンを変化させてもよい。ワイヤレスデバイスは、パンクチャリングが、残りのPT-RSの数が位相トラッキングに対して不十分になることを引き起こすとき、PT-RS周波数領域パターンを変化させてもよい。
図13Aは、信頼できる位相トラッキングに対して不十分な残りのPT-RSの数を、パンクチャリングがいかにしてもたらすかの参照例を示す。
図13Aに示すように、パンクチャリングの後、第3のOFDMシンボルおよび第5のOFDMシンボルの中に、PT-RSが1つあるだけである。そのような場合、ワイヤレスデバイスは、PT-RSがパンクチャリングされることが予想されるシンボルの各々に、1つまたは複数の追加のPT-RSを割り振ることによってPT-RS構成を選択してもよい。
【0087】
図13Bは、本開示のいくつかの態様による、PT-RS周波数領域密度を増加した後のPT-RSパターン/構成の参照例を示す。
図13AのPT-RSパターンと比較すると、
図13BのPT-RSパターンは、(
図13Bの左から順に)第3および第5のOFDMシンボル内に追加のPT-RSを含む。更新された(シンボルの)周波数領域密度は、高優先度の信号/他のユーザと衝突しないRBの数および/またはロケーションによって決定され得る。そのような場合、PT-RSトーンロケーションは、衝突するRBロケーションが異なる場合、シンボルごとに異なることがある。たとえば、ワイヤレスデバイスは、シンボル内の他の信号または他のワイヤレスデバイスに割り振られた周波数リソースと衝突しない周波数リソースの量に基づいて、(たとえば、シンボルごとに)シンボルのPT-RS周波数領域密度を選択し得る。周波数領域密度は、衝突を有しない残りのRBの数が(たとえば、しきい値より低く)低減されるときに増加され得る。
【0088】
追加としてまたは代替として、いくつかの態様では、ワイヤレスデバイスは、潜在的にパンクチャリングされたPT-RSトーンを別のロケーションにシフトしてもよい。すなわち、ワイヤレスデバイスは、PT-RSがパンクチャリングされることが予想される1つまたは複数のシンボルの各々に、PT-RSに対して割り振られた周波数リソースをシフトしてもよい。シフトされたトーンの周波数パターンは、衝突を引き起こさないデータRBの数および/またはロケーションに基づく場合がある。
【0089】
図14は、本開示のいくつかの態様による、1つまたは複数の潜在的にパンクチャリングされたPT-RSトーンをシフトした後のPT-RSパターン/構成の参照例を示す。
図13AのPT-RSパターンと比較すると、
図14のPT-RSパターンは、第3および第5のOFDMシンボル内のパンクチャリングされたPT-RSを、(
図13Bの左から順に)第3および第5のOFDMシンボルの各々の中の衝突するRBの下のRBにシフトする。
【0090】
いくつかの態様では、ワイヤレスデバイスが、第1のシンボルの前の1つまたは複数の第2のシンボル内で位相トラッキング基準を取得することができなかった場合、ワイヤレスデバイスは、第1のシンボルに少なくとも1つのPT-RSを割り振ることによってPT-RS構成を決定し得る。第2のシンボルの数は、PT-RS時間領域密度に基づき得る。一参照例として、ワイヤレスデバイスが前の(L-1)個のシンボルから位相トラッキング基準を取得することができない場合、データシンボルは、PT-RSでマッピングされてもよく、ここで1/LはPT-RS時間密度であり、すなわち、PT-RSはL個のシンボルごとに一度存在する。
【0091】
いくつかの態様では、ワイヤレスデバイスが第1のシンボルの前の1つまたは複数の第2のシンボル内で位相トラッキング基準を取得することができておらず、かつワイヤレスデバイスが第1のシンボルの後の1つまたは複数の第3のシンボル内で位相トラッキング基準を取得することができないと判断する場合、ワイヤレスデバイスは、第1のシンボルに少なくとも1つのPT-RSを割り振ることによってPT-RS構成を決定してもよい。第2のシンボルの数および第3のシンボルの数は、PT-RS時間領域密度に基づき得る。一参照例として、ワイヤレスデバイスが前の/後続の(L-1)個のシンボルから位相トラッキング基準を取得することができない場合、データシンボルは、PT-RSでマッピングされてもよく、ここで1/LはPT-RS時間密度であり、すなわち、PT-RSはL個のシンボルごとに一度存在する。
【0092】
態様によれば、UEまたはBSは、変調およびコーディング方式(MCS)に基づいて時間-周波数リソースのセット内のPT-RSの時間領域密度を決定する。UEまたはBSは、他の信号に割り振られた時間-周波数リソースのセットのサブセットに基づいてPT-RSパンクチャリング構成を決定する。UEまたはBSは、時間領域密度およびPT-RSパンクチャリング構成に基づいてPT-RS構成を決定する。UEまたはBSは、PT-RS構成に従って少なくとも1つのPT-RSを送信する。
【0093】
図15は、
図10に示す動作および本明細書で説明して図に示す他の態様など、本明細書で開示する技法のための動作を実行するように構成された様々な構成要素(たとえば、ミーンズプラスファンクション構成要素に対応する)を含み得る通信デバイス1500を示す。通信デバイス1500は、トランシーバ1508に結合された処理システム1502を含む。トランシーバ1508は、本明細書で説明するような様々な信号など、アンテナ1510を介して通信デバイス1500用の信号を送信および受信するように構成される。処理システム1502は、通信デバイス1500によって受信された信号および/または送信されるべき信号を処理することを含む、通信デバイス1500のための処理機能を実行するように構成され得る。
【0094】
処理システム1502は、バス1506を介してコンピュータ可読媒体/メモリ1512に結合されたプロセッサ1504を含む。いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体/メモリ1512は、プロセッサ1504によって実行されると、プロセッサ1504に、
図10に示す動作、またはPT-RSシンボルマッピングのために本明細書で説明する様々な技法を実行するための他の動作を実行させる命令(たとえば、コンピュータ実行可能コード)を記憶するように構成される。いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体/メモリ1512は、通信に使用するためのワイヤレスデバイスに対するスロット構成を決定し、かつワイヤレスデバイスと関連付けられた位相トラッキング基準信号(PT-RS)パンクチャリング構成をスロット構成に基づいて決定するためのコード1514と、スロット構成およびPT-RSパンクチャリング構成に少なくとも部分的に基づいてワイヤレスデバイスに対するPT-RS構成を選択するためのコード1516とを記憶する。
【0095】
いくつかの態様では、プロセッサ1504は、コンピュータ可読媒体/メモリ1512内に記憶されたコードを実装するように構成された回路を有する。プロセッサ1504は、通信に使用するためのワイヤレスデバイスに対するスロット構成を決定し、かつワイヤレスデバイスと関連付けられた位相トラッキング基準信号(PT-RS)パンクチャリング構成をスロット構成に基づいて決定するための回路(図示せず)と、スロット構成およびPT-RSパンクチャリング構成に少なくとも部分的に基づいてワイヤレスデバイスに対するPT-RS構成を選択するための回路とを含む。
【0096】
本明細書で使用する位相トラッキング基準は、衝突しないデータRBである少なくともX個のRBおよび/または少なくともY個のPT-RSトーンを有するDMRSシンボルまたはデータシンボルを指す場合がある。
【0097】
有利には、本明細書で提示する技法は、ワイヤレスデバイスが、複数のパンクチャリングされたPT-RSの存在下で十分な位相トラッキング基準を取得することを可能にするPT-RS時間-周波数パターン/構成を決定するために使用され得る。
【0098】
本明細書で開示する方法は、説明した方法を実現するための1つまたは複数のステップまたはアクションを含む。方法ステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく互いに入れ替えられてもよい。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく修正されてもよい。
【0099】
本明細書で使用する場合、項目の列挙「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含むそれらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-c、ならびに複数の同じ要素を有する任意の組合せ(たとえば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、およびc-c-c、または任意の他の順序のa、b、およびc)を包含するものとする。
【0100】
本明細書で使用する「決定すること」という用語は、幅広い様々なアクションを包含する。たとえば、「決定すること」は、算出すること、計算すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造においてルックアップすること)、確認することなどを含んでもよい。また、「決定すること」は、受信すること(たとえば、情報を受信すること)、アクセスすること(たとえば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含んでもよい。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選出すること、確立することなどを含んでもよい。
【0101】
場合によっては、デバイスは、フレームを実際に送信するのではなく、送信のためのフレームを出力するインターフェースを有し得る。たとえば、プロセッサは、送信のためにバスインターフェースを介してRFフロントエンドにフレームを出力し得る。同様に、デバイスは、フレームを実際に受信するのではなく、別のデバイスから受信したフレームを取得するためのインターフェースを有し得る。たとえば、プロセッサは、送信のためにRFフロントエンドからバスインターフェースを介してフレームを取得(または受信)し得る。
【0102】
上記で説明した方法の様々な動作は、対応する機能を実行することが可能な任意の適切な手段によって実行されてもよい。手段は、限定はしないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプロセッサを含む、様々なハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素および/またはモジュールを含んでもよい。一般に、図に示す動作がある場合、それらの動作は、同様の番号を付された対応する同等のミーンズプラスファンクション構成要素を有してもよい。
【0103】
たとえば、送信するための手段、受信するための手段、決定するための手段、実行するための手段、関与するための手段、示すための手段、確立するための手段、シフトするための手段、パンクチャリングするための手段、構成するための手段、シグナリングするための手段、トランスポートするための手段、送るための手段、通信するための手段、記憶するための手段、識別するための手段、検出するための手段、保護するための手段、選択するための手段、控えるための手段、調整するための手段、割り振るための手段、増加させるための手段、変動させるための手段、アクセスするための手段、ドロップするための手段、生成するための手段、および/または提供するための手段は、BS110における送信プロセッサ420、コントローラ/プロセッサ440、受信プロセッサ438、またはアンテナ434、ならびに/あるいはUE120における送信プロセッサ464、コントローラ/プロセッサ480、受信プロセッサ458、またはアンテナ452など、BS110またはUE120における1つまたは複数のプロセッサまたはアンテナを備え得る。
【0104】
本開示に関連して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、または本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行されてもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえばDSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装されてもよい。
【0105】
ハードウェアにおいて実装される場合、例示的なハードウェア構成は、ワイヤレスノード内の処理システムを含んでもよい。処理システムは、バスアーキテクチャを用いて実装されてもよい。バスは、処理システムの特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含んでもよい。バスは、プロセッサ、機械可読媒体、およびバスインターフェースを含む様々な回路を互いにリンクさせてもよい。バスインターフェースは、バスを介して、とりわけ処理システムにネットワークアダプタを接続するために使用されてもよい。ネットワークアダプタは、PHYレイヤの信号処理機能を実装するために使用されてもよい。ユーザ端末120(
図1参照)の場合、ユーザインターフェース(たとえば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティックなど)がバスに接続されてもよい。バスは、タイミングソース、周辺装置、電圧調整器、電力管理回路などの様々な他の回路をリンクさせる場合があるが、これらの回路は当技術分野でもよく知られており、したがってこれ以上は説明しない。プロセッサは、1つまたは複数の汎用プロセッサおよび/または専用プロセッサを用いて実装されてもよい。例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ、およびソフトウェアを実行できる他の回路が含まれる。当業者は、特定の適用例とシステム全体に課せられた全体的な設計制約とに応じて処理システムに関する上述の機能を最も適切に実装するにはどうすべきかを認識するであろう。
【0106】
ソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体を介して送信されてもよい。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、または他の名称で呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、データ、またはそれらの任意の組合せを意味するように広く解釈されるべきである。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの伝達を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。プロセッサは、機械可読記憶媒体に記憶されたソフトウェアモジュールの実行を含む、バスおよび一般的な処理を管理することを担ってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサがその記憶媒体から情報を読み取ることができ、かつその記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合されてもよい。代替として、記憶媒体は、プロセッサと一体であってもよい。例として、機械可読媒体は、送信線路、データによって変調された搬送波、および/またはワイヤレスノードとは別個の命令が記憶されたコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよく、これらはすべて、バスインターフェースを介してプロセッサによってアクセスされる場合がある。代替としてまたは追加として、機械可読媒体またはその任意の部分は、キャッシュおよび/または汎用レジスタファイルと同様にプロセッサに統合されてもよい。機械可読記憶媒体の例は、例として挙げると、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(読取り専用メモリ)、PROM(プログラマブル読取り専用メモリ)、EPROM(消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、EEPROM(電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、もしくは任意の他の適切な記憶媒体、またはそれらの任意の組合せがあってもよい。機械可読媒体はコンピュータプログラム製品内で具現化されてもよい。
【0107】
ソフトウェアモジュールは、単一の命令または多くの命令を含んでもよく、いくつかの異なるコードセグメントにわたって、異なるプログラム間で、また複数の記憶媒体にわたって分散されてもよい。コンピュータ可読媒体は、いくつかのソフトウェアモジュールを含んでもよい。ソフトウェアモジュールは、プロセッサなどの装置によって実行されると、処理システムに様々な機能を実行させる命令を含む。ソフトウェアモジュールは、送信モジュールと受信モジュールとを含んでもよい。各ソフトウェアモジュールは、単一の記憶デバイス内に存在しても、または複数の記憶デバイスにわたって分散されてもよい。例として、トリガイベントが発生したときに、ソフトウェアモジュールは、ハードドライブからRAMにロードされてもよい。ソフトウェアモジュールの実行中、プロセッサは、アクセス速度を高めるために、命令のうちのいくつかをキャッシュにロードしてもよい。1つまたは複数のキャッシュラインが、次いでプロセッサによって実行されるように汎用レジスタファイルにロードされてもよい。以下でソフトウェアモジュールの機能に言及する場合、そのような機能は、そのソフトウェアモジュールからの命令を実行するときにプロセッサによって実装されることが理解されよう。
【0108】
また、任意の接続が、適切にコンピュータ可読媒体と呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線(IR)、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)、およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザを用いてデータを光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を含んでもよい。加えて、他の態様の場合、コンピュータ可読媒体は、一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、信号)を含んでもよい。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲に含まれるべきである。
【0109】
さらに、本明細書で説明する方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適用可能な場合、ユーザ端末および/または基地局によってダウンロードおよび/または別の方法で取得されてもよいことを理解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書で説明する方法を実行するための手段の転送を容易にするためにサーバに結合されてもよい。代替的に、本明細書で説明する様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局が記憶手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなどの物理的記憶媒体など)をデバイスに結合または提供すると様々な方法を取得することができるように、記憶手段を介して提供されてもよい。さらに、本明細書で説明する方法および技法をデバイスに提供するための任意の他の適切な技法が利用されてもよい。
【0110】
特許請求の範囲が上記で示した厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、上記で説明した方法および装置の構成、動作、および詳細において、様々な修正、変更、および変形が加えられてもよい。
【符号の説明】
【0111】
100 ワイヤレスネットワーク
102a マクロセル
102b マクロセル
102c マクロセル
102x ピコセル
102y フェムトセル
102z フェムトセル
110 BS、基地局
110a BS
110b BS
110c BS、マクロBS
110r 中継局
110x BS
110y BS
110z BS
120 UE、ユーザ機器
120r UE
120x UE
120y UE
130 ネットワークコントローラ
200 分散型無線アクセスネットワーク(RAN)、分散型RAN
202 アクセスノードコントローラ(ANC)
204 次世代コアネットワーク(NG-CN)
206 5Gアクセスノード
208 TRP、TRP/DU
210 次世代AN(NG-AN)
300 分散型RAN
302 集中型コアネットワークユニット(C-CU)
304 集中型RANユニット(C-RU)
306 DU
412 データソース
420 プロセッサ、送信プロセッサ
430 プロセッサ、送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ
432 MOD/DEMOD、変調器
432a~432t 変調器(MOD)
434 アンテナ
434a~434t アンテナ
436 MIMO検出器
438 プロセッサ、受信プロセッサ
439 データシンク
440 コントローラ/プロセッサ、プロセッサ
442 メモリ
444 スケジューラ
452 アンテナ
452a~452r アンテナ
454 MOD/DEMOD、復調器
454a~454r 復調器(DEMOD)
456 MIMO検出器
458 プロセッサ、受信プロセッサ
460 データシンク
462 データソース
464 プロセッサ、送信プロセッサ
466 プロセッサ、TX MIMOプロセッサ
480 コントローラ/プロセッサ
482 メモリ
500 図
505-a 第1のオプション
505-b 第2のオプション
510 無線リソース制御(RRC)レイヤ
515 パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ
520 無線リンク制御(RLC)レイヤ
525 媒体アクセス制御(MAC)レイヤ
530 物理(PHY)レイヤ
600 フレームフォーマット
1000 動作
1500 通信デバイス
1502 処理システム
1504 プロセッサ
1506 バス
1508 トランシーバ
1510 アンテナ
1512 コンピュータ可読媒体/メモリ
1514 コード
1516 コード
【手続補正書】
【提出日】2023-11-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信のための方法であって、
通信に使用するためのワイヤレスデバイスに対するスロット構成を決定するステップと、
前記スロット構成に基づいて、前記ワイヤレスデバイスと関連付けられた位相トラッキング基準信号(PT-RS)パンクチャリング構成を決定するステップと、
前記スロット構成および前記PT-RSパンクチャリング構成に少なくとも部分的に基づいて、前記ワイヤレスデバイスに対するPT-RS構成を選択するステップとを含む、方法。
【外国語明細書】