(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184701
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
A47C 27/10 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
A47C27/10 A
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023191207
(22)【出願日】2023-11-09
(62)【分割の表示】P 2019078574の分割
【原出願日】2019-04-17
(31)【優先権主張番号】P 2019004773
(32)【優先日】2019-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】390039985
【氏名又は名称】パラマウントベッド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】大野 健太
(72)【発明者】
【氏名】下川 真人
(72)【発明者】
【氏名】永井 秀和
(57)【要約】
【課題】より快適なエアマットレスを提供できる制御装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、制御装置は、入力を受けたとき、または、定められた時刻になったときに、複数のエアセルの少なくとも1つの内圧を第1値にする第1動作と、前記第1動作の後に、前記複数のエアセルの前記少なくとも1つの前記内圧を前記第1値よりも低い第2値にする第2動作と、を実施可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常モードまたは入眠モードのいずれかの動作モードで制御する制御装置であって、
前記通常モードでは、複数のエアセルの内圧の低下または上昇に関する入力部への入力に応じて前記内圧を制御し、
前記入眠モードは、入力受付部への入力を受け付けたとき、または、定められた時刻になったときに開始し、
前記入眠モードの際に、
複数のエアセルの少なくとも1つの内圧を第1値にする第1動作と、
前記第1動作の後に、前記複数のエアセルの前記少なくとも1つの前記内圧を前記第1値よりも低い第2値にする第2動作と、
を実施可能な、制御装置。
【請求項2】
前記制御装置は、第1条件が満たされるまで、前記第1動作及び前記第2動作を繰り返し、
前記第1条件は、経過時間が定められた時間以上になること、繰り返しの回数が定められた回数以上になること、及び、得られた信号の変動が定められたしきい値以上になること、の少なくともいずれかを含む、請求項1に記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアセルを用いたエアマットレスがある。制御装置によりエアマットレスが制御される。エアマットレスにおいて、より快適なことが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、より快適なエアマットレスを提供できる制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、制御装置は、入力を受けたとき、または、定められた時刻になったときに、複数のエアセルの少なくとも1つの内圧を第1値にする第1動作と、前記第1動作の後に、前記複数のエアセルの前記少なくとも1つの前記内圧を前記第1値よりも低い第2値にする第2動作と、を実施可能である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態は、より快適なエアマットレスを提供できる制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1(a)~
図1(d)は、第1実施形態に係るエアマットレス及び制御装置を例示する模式図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係るエアマットレス及び制御装置の動作を例示する模式図である。
【
図3】
図3(a)~
図3(g)は、第1実施形態に係るエアマットレス及び制御装置の動作を例示する模式図である。
【
図4】
図4(a)及び
図4(b)は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置の使用状態を例示する模式図である。
【
図5】
図5(a)~
図5(d)は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置を例示する模式図である。
【
図6】
図6(a)及び
図6(b)は、実施形態に係るエアマットレスにおける動作を例示する模式図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るエアマットレスにおける動作を例示するグラフ図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るエアマットレスにおける動作を例示するフローチャート図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るエアマットレスが組み合わされるベッド部を例示する模式的斜視図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係るエアマットレスが用いられる電動家具を例示するブロック図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係るエアマットレスにおける動作を例示するフローチャート図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係るエアマットレスにおける動作を例示するフローチャート図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置における動作を例示するフローチャート図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置における動作を例示するフローチャート図である。
【
図15】
図15は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置における動作を例示するフローチャート図である。
【
図16】
図16は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置における動作を例示するフローチャート図である。
【
図17】
図17は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置における動作を例示するフローチャート図である。
【
図18】
図18は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置における動作を例示するフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0009】
(第1実施形態)
図1(a)~
図1(d)は、第1実施形態に係るエアマットレス及び制御装置を例示する模式図である。
図1(a)は、実施形態に係るエアマットレス110に含まれる複数の要素を例示する斜視図である。
図1(a)においては、図が見やすくなるように、複数の要素が互いに離れて描かれている。
図1(b)は、エアマットレス110の一部の断面図である。
図1(c)は、エアマットレス110の受付部60を例示する平面図である。
図1(d)は、エアマットレス110に関する機能ブロック図である。
【0010】
図1(a)に示すように、実施形態に係るエアマットレス110は、複数のエアセル11を含む。
図1(d)に示すように、エアマットレス110は、制御装置70を含む。1つの例において、制御装置70は、制御部72を含む。
【0011】
図1(a)に示すように、複数のエアセル11は、エアセル部10に含まれる。複数のエアセル11は、例えば、筒状である。
【0012】
複数のエアセル11は、第1方向に沿って並ぶ。第1方向をX軸方向とする。X軸方向に対して垂直な1つの方向をZ軸方向とする。X軸方向及びZ軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。
【0013】
第1方向は、例えば、エアマットレス110に使用者が寝た時の、頭から足への方向に対応する。Y軸方向は、左右方向に対応する。Z軸方向は、エアマットレス110の下面から上面への方向に対応する。
【0014】
図1(a)及び
図1(b)に示すように、この例では、エアセル部10の上(エアセル11の上)に、上層クッション部40が設けられる。Y軸方向において、第1サイドエッジ部21及び第2サイドエッジ部22の間にエアセル部10が設けられる。上層クッション部40、第1サイドエッジ部21及び第2サイドエッジ部22は、例えば、高分子発泡体を含む。高分子発泡体は、例えば、ウレタンフォームなどを含む。高分子発泡体は複数の孔を含む。
【0015】
図1(a)に示すように、Z軸方向(上下方向)において、トップカバー45U及びボトムカバー45Lの間に、エアセル部10、上層クッション部40、第1サイドエッジ部21及び第2サイドエッジ部22が設けられる。1つの例において、トップカバー45U及びボトムカバー45Lは、ポリエステルなどの材料を含む。トップカバー45Uのファスナ45Ufと、ボトムカバー45Lのファスナ45Lfと、により、これらのカバーが繋がる。
【0016】
図1(a)に示すように、エアマットレス110は、ポンプ部31をさらに含む。ポンプ部31は、チューブ11pを介して、複数のエアセル11のそれぞれに接続される。ポンプ部31は、複数のエアセル11の給排気を行う。
【0017】
図1(a)に示す例では、ポンプ部31の筐体中に、制御部72が設けられている。制御部72は、例えば、プロセッサなどを含んでも良い。制御装置70(または制御部72)は、筐体とは別の位置に設けられても良い。後述するように、制御装置70は、スマートフォン型(例えば携帯端末型)でも良い。
【0018】
図1(d)に示すように、制御部72は、ポンプ部31と接続される。制御部72とポンプ部31との間の接続(例えば通信)は、有線及び無線の少なくともいずれかの任意の方法が適用できる。制御部72により、ポンプ部31が制御される。ポンプ部31の動作により、複数のエアセル11の内圧が制御される。
【0019】
実施形態において、「内圧」は、大気圧との差に対応する。例えば、「内圧」は、「ゲージ圧」に対応する。
【0020】
図1(d)に示すように、例えば、圧力センサ31sが設けられても良い。例えば、圧力センサ31sは、複数のエアセル11の内圧を検出可能である。1つの例において、複数のエアセル11のそれぞれに接続されたチューブ11pの内圧を検出することで、複数のエアセル11のそれぞれの内圧を検出できる。
【0021】
図1(d)に示すように、圧力センサ31sにより検出された信号SSが制御部72に供給される。例えば、制御部72は、検出された内圧に基づいて、内圧を所望の状態に制御しても良い。信号SSの変動ΔSが制御部72に供給されても良い。変動ΔSは、信号SSの大きさの変化、及び、信号SSの時間的な変化の少なくともいずれかを含んでも良い。例えば、単位時間あたりの信号SSの変化が大きいときに、変動ΔSが大きい。
【0022】
図1(a)及び
図1(d)に示すように、エアマットレス110は、受付部60をさらに含んでも良い。受付部60は、使用者の入力を受け付ける。受付部60は、例えば操作スイッチ(例えばリモートコントローラなど)である。制御部72は、受付部60が受け付けた入力に応じて、複数のエアセル11の内圧を制御する。受付部60は、制御部72(またはポンプ部31)と、有線及び無線の少なくともいずれかの任意の方法により接続される。この例では、受付部60は、制御部72(またはポンプ部31)と、ケーブル68により接続される。
【0023】
図1(c)に示すように、例えば、受付部60に種々のボタン(表示入力部63a、63b、及び64a~64fなど)が設けられる。例えば、「通常モード」において、使用者がこれらのボタンを操作することで、複数のエアセル11のそれぞれの内圧が制御される。
【0024】
1つの例において、使用者が表示入力部63aを操作することで、複数のエアセル11の全ての内圧が低下する。使用者が表示入力部63bを操作することで、複数のエアセル11の全ての内圧が上昇する。
【0025】
例えば、使用者が、表示入力部64a~64f(例えばボタン)のいずれかを押す。これにより、表示入力部64a~64fにそれぞれ対応するエアセルブロック(「A」~「F」)が選択される。この状態で、使用者が表示入力部63aまたは表示入力部63bを押すことで、選択されたエアセルブロックの内圧が低下または上昇する。
【0026】
図1(c)に示すように、受付部60に表示部63Dが設けられても良い。表示部63Dに内圧に対応する値などが表示されても良い。
【0027】
図1(d)に示すように、記憶部78が設けられても良い。記憶部78に、使用者の希望する内圧が記憶されても良い。制御部72は、記憶部78に記憶されたデータに基づいて、複数のエアセル11の内圧を制御しても良い。データは、内圧の時間変化を含んでも良い。制御部72は、複数のエアセル11(複数のブロック)のそれぞれの内圧を、時間的に変化するように制御しても良い。
【0028】
図1(c)に示すように、受付部60に入力受付部65が設けられても良い。入力受付部65は、例えば、操作ボタンなどである。使用者が入力受付部65を操作することで、エアマットレス110は、後述する「入眠モード」に移行しても良い。
【0029】
制御装置70(または制御部72)に入力機能が設けられても良い。この場合、使用者が制御装置70(または制御部72)を操作することで、エアマットレス110は、「入眠モード」に移行しても良い。
【0030】
例えば、エアマットレス110は、「第1モード」及び「第2モード」を有しても良い。「第1モード」は、上記の「通常モード」、または、「マニュアルモード」に対応する。「第1モード」においては、例えば、使用者が受付部60を操作することで、エアセル11の内圧が、操作に応じた状態に制御される。
【0031】
一方、「第2モード」においては、制御装置70(または制御部72)の制御により、エアセル11の内圧が操作なしで制御される。「第2モード」は、例えば「自動モード」である。「第2モード」は、例えば、「入眠モード」でも良い。
【0032】
以下、「第2モード」の例について説明する。「第2モード」は、制御部72の動作モードの1つの例である。以下に説明する制御部72の動作は、制御装置70で実施されても良い。以下に説明する制御部72との通信(データの授受など)は、制御装置70との通信(データの授受など)に適用されても良い。
【0033】
図2は、第1実施形態に係るエアマットレス及び制御装置の動作を例示する模式図である。
図2に示すように、制御部72において、「第2モード」が始まる(ステップS10)。例えば、制御部72が入力を受けたとき、または、定められた時刻になったときに、「第2モード」が開始する。
【0034】
1つの例において、受付部60の入力受付部65が入力を受け付け、「受付部60が入力を受け付けたという情報」が制御部72に供給されても良い。この情報が、制御部72の入力となる。別の例において、制御部72が入力機能を有しており、使用者は、制御部72を操作する。この操作が、制御装置70(または制御部72)の入力となる。
【0035】
図2に示すように、「第2モード」は、第1動作(ステップS11)及び第2動作(ステップS12)を含む。第1動作においては、制御部72は、複数のエアセル11の内圧を高い状態にする。第2動作においては、制御部72は、複数のエアセル11の内圧を低い状態にする。
【0036】
このように、第1動作においては、制御部72が入力を受けたとき、または、定められた時刻になったときに、制御部72は、複数のエアセル11の少なくとも1つの内圧を第1値にする(ステップS11)。
【0037】
第1動作の後に、第2動作が実施される。第2動作において、制御部72は、複数のエアセル11の少なくとも1つの内圧を、第2値にする。第2値は、第1値よりも低い。
【0038】
その後、制御部72は、第1条件が満たされるかどうかを判断する(ステップS13)。第1条件が満たされないときは、ステップS11に戻る。第1条件が満たされる場合は、終了する。
【0039】
ステップS13において、第1条件は、経過時間t1が定められた時間tc以上になること、繰り返しの回数Nmが定められた回数Nc以上になること、及び、得られた信号SSの変動ΔSが定められたしきい値Sc以上になること、の少なくともいずれかを含む。
【0040】
信号SSは、複数のエアセル11の少なくとも1つの内圧の状態に関する情報を含んでも良い。例えば、圧力センサ31s(
図1(d)参照)により、複数のエアセル11の内圧に関する信号SSが検出される。信号SS、または、信号SSの変動ΔSが、制御部72に供給されても良い。
【0041】
例えば、エアセル11の内圧は、使用者の動きにより変化する。信号SSの変動ΔSが小さいときは、例えば、使用者の体動が少ない。例えば、体動が大きくなったら、第1動作及び第2動作の繰り返しが終了する。例えば、エアマットレス110から使用者が離れたときに、信号SSは大きく変化する。信号SSの変動ΔSを検出することで、使用者の離床を検出できる。例えば、離床が検出されたら、第1動作及び第2動作の繰り返しが終了されても良い。
【0042】
例えば、制御部72は、このような第1条件が満たされるまで、第1動作及び第2動作を繰り返す。
【0043】
第1動作において、内圧が高い。このような第1動作を行うことで、例えば、ストレッチ効果が得られる。第2動作において、内圧が低い。このような第2動作を行うことで、リラックス効果が得られる。例えば、入眠が容易になる。例えば、睡眠の質が向上する。例えば、腰痛が緩和する。例えば、無呼吸症候群が改善する。
【0044】
以下、第1動作の例について説明する。
図3(a)~
図3(g)は、第1実施形態に係るエアマットレス及び制御装置の動作を例示する模式図である。
図3(a)に示すように、エアセル部10(複数のエアセル11)は、複数のブロックに分かれて制御されても良い。この例では、複数のエアセル11は、頭ブロック11A、肩ブロック11B、腰ブロック11C、臀ブロック11D、上腿ブロック11E、及び、下腿ブロック11Fに分けられる。複数のブロックの数は、2以上の任意の整数である。
【0045】
使用者81が、複数のエアセル11の上に横たわったときに、頭ブロック11A、肩ブロック11B、腰ブロック11C、臀ブロック11D、上腿ブロック11E、及び、下腿ブロック11Fは、使用者81の、頭部、肩部、腰部、臀部、上腿部及び下腿部にそれぞれ対応する。
【0046】
この例では、複数のブロックのそれぞれは、複数のエアセル11を含む。複数のブロックの1つに含まれるエアセル11の数が1の場合があっても良い。
【0047】
制御部72は、複数のエアセル11の一部(1つのブロック)の内圧と、複数のエアセル11の別の一部(別のブロック)の内圧と、を独立して制御可能でも良い。
【0048】
例えば、制御部72は、頭ブロック11A、肩ブロック11B、腰ブロック11C、臀ブロック11D、上腿ブロック11E、及び、下腿ブロック11Fのそれぞれの内圧を独立して制御可能である。
【0049】
既に説明したように、例えば、受付部60の操作面に、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」及び「F」のそれぞれに対応する表示入力部64a~64fが設けられても良い(
図1(c)参照)。「A」、「B」、「C」、「D」、「E」及び「F」は、頭ブロック11A、肩ブロック11B、腰ブロック11C、臀ブロック11D、上腿ブロック11E、及び、下腿ブロック11Fにそれぞれ対応する。
【0050】
図3(a)~
図3(g)において、複数のエアセル11の図形のハッチング濃さは、内圧の高低に対応する。図形のハッチングが濃いときに、内圧は高い。図形のハッチングが薄いときに、内圧は低い。
【0051】
図3(a)に示すように、初期状態において、頭ブロック11A、肩ブロック11B、臀ブロック11D及び下腿ブロック11Fのそれぞれの内圧は中程度である。初期状態において、腰ブロック11C及び上腿ブロック11Eのそれぞれの内圧は低い。
図3(a)は、ステップS10(
図2参照)の前の状態に対応する。初期状態において、頭ブロック11A、肩ブロック11B、臀ブロック11D及び下腿ブロック11Fのそれぞれの内圧は、例えば、4kPaである。初期状態において、腰ブロック11C及び上腿ブロック11Eのそれぞれの内圧は、例えば、3kPaである。
【0052】
図3(b)に示すように、制御部72は、頭ブロック11Aの内圧を高くする。例えば、制御部72は、頭ブロック11Aの内圧を例えば約8kPaにする。
【0053】
この後、この例では、
図3(c)に示すように、制御部72は、肩ブロック11Bの内圧を初期状態よりも高くする。例えば、制御部72は、肩ブロック11Bの内圧を例えば約8kPaにする。
【0054】
この後、この例では、
図3(d)に示すように、制御部72は、腰ブロック11Cの内圧を初期状態よりも高くする。例えば、制御部72は、腰ブロック11Cの内圧を例えば約7kPaにする。
【0055】
この後、この例では、
図3(e)に示すように、制御部72は、臀ブロック11Dの内圧を初期状態よりも高くする。例えば、制御部72は、臀ブロック11Dの内圧を例えば約8kPaにする。
【0056】
この後、この例では、
図3(f)に示すように、制御部72は、上腿ブロック11Eの内圧を初期状態よりも高くする。例えば、制御部72は、上腿ブロック11Eの内圧を例えば約7kPaにする。
【0057】
この後、この例では、
図3(g)に示すように、制御部72は、下腿ブロック11Fの内圧を初期状態よりも高くする。例えば、制御部72は、下腿ブロック11Fの内圧を例えば約8kPaにする。
【0058】
上記の動作は、例えば、第1動作に対応する。このように、この例では、頭ブロック11A、肩ブロック11B、腰ブロック11C、臀ブロック11D、上腿ブロック11E、及び、下腿ブロック11Fのそれぞれの内圧が、この順で、初期状態よりも高く制御される。
【0059】
第2動作においては、例えば、頭ブロック11A、肩ブロック11B、腰ブロック11C、臀ブロック11D、上腿ブロック11E、及び、下腿ブロック11Fの順に、初期状態における内圧に戻される。
【0060】
例えば、第1動作において、頭ブロック11A及び肩ブロック11Bの少なくともいずれかの内圧が上昇しても良い。その後、第2動作において、頭ブロック11A及び肩ブロック11Bの少なくともいずれかの内圧が低下しても良い。
【0061】
このように、実施形態において、制御部72は、第1動作において、複数のエアセル11の少なくとも1つ(例えば、頭ブロック11A及び肩ブロック11Bの少なくともいずれかに含まれるエアセル11)の内圧を第1値にする。1つの例において、第1値は、例えば、8kPaである。このような第1動作の後に行われる第2動作において、制御部72は、複数のエアセル11の上記の少なくとも1つの内圧を、第1値よりも低い第2値にする。
【0062】
例えば、複数のエアセル11は、第1エアセルと、第2エアセルと、を含んでも良い。第1エアセルは、例えば、頭ブロック11Aである。第2エアセルは、例えば、腰ブロック11Cである。
【0063】
第1動作において、制御部72は、第1エアセル(頭ブロック11A)の第1エアセル内圧を第1値にした後に、第2エアセル(腰ブロック11C)の第2エアセル内圧を第3値にする。
【0064】
第2動作において、制御部は、第1エアセル内圧を第1値よりも低い第2値にした後に、第2エアセル内圧を第3値よりも低い第4値にする。
【0065】
第3値は、第1値と同じでも良く、異なっても良い。第4値は、第2値と同じでも良く、異なっても良い。
【0066】
複数のエアセル11は、第3エアセルをさらに含んでも良い。この場合、第3エアセルは、例えば、肩ブロック11Bである。第3エアセルは、第1エアセルと第2エアセルとの間にある。
【0067】
第1動作において、制御部72は、第1エアセルの第1エアセル内圧を第1値にすることと、第2エアセルの第2エアセル内圧を第3値にすることと、の間に、第3エアセルの第3エアセル内圧を第5値にしても良い。
【0068】
この場合、第2動作において、制御部は、第1エアセル内圧を第2値にすることと、第2エアセル内圧を第4値にすることと、の間に、第3エアセル内圧を第5値よりも低い第6値にしても良い。
【0069】
第5値は、第1値と同じでも良く、異なっても良い。第6値は、第2値と同じでも良く、異なっても良い。
【0070】
このように、第1動作において、制御部72は、複数のエアセル11を含む複数のエアセルブロックの内圧を順番に制御しても良い。第2動作において、制御部72は、複数のエアセルブロックの内圧を順番に制御しても良い。
【0071】
上記の第1条件に関して、経過時間t1と時間tcとの比較(
図2のステップS13)は、例えば、制御部72で行われる。繰り返しの回数Nmと定められた回数Ncとの比較(
図2のステップS13)は、例えば、制御部72で行われる。信号SSの変動ΔSとしきい値Scとの比較(
図2のステップS13)は、例えば、制御部72で行われる。
【0072】
以上の例では、信号SSは、圧力センサ31sから得られる。圧力センサ31sは、複数のエアセル11の少なくとも1つと、複数のエアセル11の少なくとも1つのエアの給排気を行うポンプ部31と、の間のエア経路に設けられる。エア経路は、例えば、チューブ11pを含む。
【0073】
第1実施形態において、複数のエアセル11の内圧の変化から体動の変化に関する情報が得られても良い。例えば、内圧の変化から、使用者81の睡眠状態を推定することができる。睡眠状態は、使用者81の離床状態を含んでも良い。
【0074】
実施形態において、例えば、頭及び肩に対応するエアセルの内圧を例えば、約8kPaにし(第1動作)、この後、約1kPaにする(第2動作)。このような第1動作及び第2動作は、例えば「入眠モード」に対応しても良い。
【0075】
この後、制御部72は、例えば、時間または体動変化などに関する情報に基づいて、複数のエアセル11の内圧を高くする動作(例えば、第3動作)をさらに実施しても良い。これにより、使用者81は、寝返りし易くなる。
【0076】
さらに、時間または体動変化などに関する情報に基づいて、複数のエアセル11の内圧を高くする動作(例えば、第4動作)をさらに実施しても良い。第4動作は、例えば、起床時の動作に対応する。第4動作においては、使用者81は、目がさめやすい。
【0077】
(第2実施形態)
第2実施形態では、信号は、別のセンサ62(
図1(d)参照)で得られる。別のセンサ62は、エアセル部10に横たわる使用者81の動きに応じた値を検出する。センサ62で得られた信号SSが、制御装置70または制御部72に供給される。または、信号SSの変動ΔSが、制御装置70または制御部72に供給されても良い。
【0078】
以下、このようなセンサ62の例について説明する。
【0079】
図4(a)及び
図4(b)は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置の使用状態を例示する模式図である。
図4(a)は、センサ62、及び、センサ62の配置を例示する模式的斜視図である。
図4(b)は、センサ62を例示する模式的平面図である。
図4(a)においては、図を見やすくするために、構成要素が互いに離されて描かれている。
【0080】
図4(a)に示すように、電動家具340において、ベッド部70Bのベッド脚部74の上に、ボトム71が設けられる。ボトム71の上に、エアマットレス110が設けられる。エアマットレス110の上に、使用者81が横たわる。この例では、センサ62は、例えば、ボトム71とエアマットレス110との間に設けられる。この例では、センサ62は、シート状またはプレート状である。
【0081】
図4(b)に示すように、センサ62は、回路部62a及び圧力センサ部62bを含む。回路部62aは、センサ通信部62cを含む。センサ通信部62cは、例えば、制御装置70または制御部72(
図1(d)参照)などとデータの送受信を行う。送受信は、有線及び無線の少なくともいずれかを含む任意の方法により行われる。
【0082】
圧力センサ部62bは、例えば、センサ装置62dを含む。圧力センサ部62bは、圧力センサ部62bが受ける力(または力に対応した特性)を検出する。力は、例えば、圧力及び音波の少なくともいずれかを含む。圧力センサ部62bは、例えば、マイクロフォンを含む。
【0083】
圧力センサ部62bに、エアマットレス110を介して、使用者81による力(圧力及び音波の少なくともいずれか)が加わる。例えば、圧力センサ部62bで検出された力に基づく信号が、回路部62aから出力される。出力された信号が、制御装置70または制御部72などに供給される。制御装置70または制御部72などにおいて、信号(力)の大きさ及び信号(力)の大きさの時間的な変化の少なくともいずれかに基づいて、使用者81の状態(離床、睡眠、または覚醒など)が推定される。または、回路部62aにおいて、圧力センサ部62bで検出された力及び力の時間的な変化の少なくともいずれかに基づいて、使用者81の状態(離床、睡眠、または覚醒など)が推定されても良い。使用者81の状態は、起き上がり、離床準備状態(例えば端座位)、離床、入眠、睡眠、または覚醒を含んでも良い。
【0084】
さらに、制御装置70、制御部72または回路部62aの少なくともいずれかにおいて、信号(力)の大きさ及び信号(力)の大きさの時間的な変化の少なくともいずれかに基づいて、使用者81の生体信号が検出される。生体信号は、使用者81の呼吸数及び心拍数の少なくともいずれかを含む。生体信号に基づいて、睡眠の状態が推定されても良い。生体信号に基づいて、寝ているときの使用者81の姿勢が推定されても良い。
【0085】
例えば、使用者81の状態に応じた振動が、圧力センサ部62bに加わる。振動は、例えば、使用者81の体動に応じている。振動が圧力センサ部62bにおいて検出される。振動は、音を含んでも良い。
【0086】
例えば、振動検出手段(圧力センサ部62b)と、処理部(回路部62a、制御装置70及び制御部72の少なくともいずれかの少なくとも一部)と、が設けられる。処理部は、例えば、コンピュータを含む。振動検出手段は、例えば、寝具(ベッド部70B)上の就寝者(使用者81)の振動を検出する。処理部は、例えば、活動量算出手段と、睡眠判定値算出手段と、睡眠状態判定手段と、を含む。これらの手段は、機能的に分けられている。活動量算出手段は、例えば、振動検出手段により検出された振動に基づいて、就寝者の活動量をサンプリング単位時間毎に算出する。睡眠判定値算出手段は、例えば、第1時刻(例えば、現在の時刻)の活動量と、第2時刻(例えば現在の時刻以前の時刻)に算出した活動量と、に、時間に応じて重み付けした補正係数を乗じた値の総和を睡眠判定値として算出する。睡眠状態判定手段は、例えば、睡眠判定値が所定の閾値を超えた場合には覚醒状態と判定し、それ以外の場合には睡眠状態と判定する。
【0087】
図5(a)~
図5(d)は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置を例示する模式図である。
図5(a)は、センサ62の例の断面図である。
図5(b)は、センサ62の例の平面図である。
図5(c)は、センサ62の配置を例示する斜視図である。
図5(d)は、センサ62の配置を例示する側面図である。
【0088】
図5(a)に示すように、この例においては、センサ62は、第1板体62pと、第2板体62qと、を含む。第2板体62qは、第1板体62pと対向する。これらの板体は、シート状でも良い。
【0089】
第2板体62qは、支持突起62sを含む。支持突起62sは、第1板体62pの外縁部に対向する。第1板体62pは、外縁部の内側の内側部を含む。内側部と、第2板体62qと、の間に、空気収容体62rが設けられる。この例では、第2板体62qに溝62tが設けられている。溝62tにより形成される空間(分けられる空間)に空気収容体62rが設けられる。空気収容体62rには、信号線62uの一端が接続される。信号線62uの他端は、検出回路62v(検出装置)に接続される。
【0090】
図5(b)に示すように、支持突起62sは、第1板体62pの外縁の一部と対向する。この例では、支持突起62sは、第1板体62pの、4つのコーナー部に設けられている。センサ62は、シート状、または、板状である。
【0091】
図5(c)に示すように、ボトム71の上に、上記のセンサ62が置かれる。
図5(d)に示すように、ボトム71の上に、センサ62が置かれ、その上に、エアマットレス110が置かれる。エアマットレス110の上に、使用者81が横たわる。
【0092】
例えば、使用者81の体の動きに応じた力が空気収容体62rに加わる。この力は、例えば、振動を含む。空気収容体62rに加わる力(または力に対応した特性)が検出回路62vにより検出される。例えば、空気収容体62rに、圧力検出器が設けられ、圧力検出器により得られた信号(検出結果)が、検出回路62vに供給される。例えば、空気収容体62rに、マイクロフォンが設けられ、マイクロフォンにより得られた信号(検出結果)が、検出回路62vに供給される。例えば、検出回路62vの出力(信号)が制御装置70(または制御部72)に供給されても良い。検出回路62v、制御装置70、または制御部72において、使用者81の状態(離床、睡眠、または覚醒など)が推定されても良い。または、検出回路62v、制御装置70、または制御部72において、検出された力及び力の時間的な変化の少なくともいずれかに基づいて、使用者81の状態(離床、睡眠、または覚醒など)が推定されても良い。使用者81の状態は、起き上がり、端座位(例えば離床準備状態)、離床、入眠、睡眠、または覚醒を含んでも良い。
【0093】
センサ62は、例えば、生体情報収集装置である。センサ62において、第1板体62pは、例えば、使用者81の身体側に配置される。第2板体62qは、例えば、支持側に設けられる。第1板体62pと第2板体62qとの中央部間に、空気圧検出用の変形可能な空気収容体62rが設けられる。第2板体62qの中央部には、空気収容体62rを装着する溝62tが設けられる。支持突起62sは、第2板体62qから第1板体62pに向かう方向に、突出する。支持突起62sは、第1板体62pの周囲の四隅を支持する。支持突起62sは、例えば、第1板体62pを水平な状態(正常状態)に支持する。
【0094】
このようなセンサ62により得られた信号SS(または信号SSのΔS)に応じて、上記の第1動作及び第2動作が開始、または、終了しても良い。
【0095】
第2実施形態において、制御装置70(または制御部72)は、第1実施形態に関して説明した第3動作または第4動作をさらに実施しても良い。
【0096】
(第3実施形態)
第3実施形態は、エアマットレスに係る。エアマットレス110は、第1及び第2実施形態に関して説明した制御装置70と、複数のエアセル11と、を含む。第3実施形態によれば、より快適なエアマットレスを提供できる。
【0097】
一般的なエアマットレスにおいては、使用者の体にかかる圧力を低減させることが目的である。一般的なエアマットレスにおいては、睡眠のための寝心地を向上させることが困難である。
【0098】
実施形態においては、複数のエアセル11の少なくとも一部を硬くすることで、使用者81の体をストレッチできる。その後、複数のエアセル11の少なくとも一部を柔らかくして、体を沈ませる。これにより、リラックス効果が生じる。例えば、複数のエアセル11の硬さ(内圧)は、内蔵センサ(圧力センサ31s)または外部機器(例えばセンサ62)などから得られる信号SS(及び信号SSの変動ΔS)に基づいて制御される。信号SS及び変動ΔSは、例えば、使用者81の状態(例えば、入眠状態または離床状態など)を示しても良い。複数のエアセル11の硬さ(内圧)は、温度、湿度、時間、明度、騒音、臭気、振動、重量、血流、心拍、呼吸、体温及び沈み込み具合よりなる群から選択された少なくとも1つに関する値の検出結果に基づいて制御されても良い。
【0099】
制御装置70は、例えばスマートフォンなどを含んでも良い。複数のエアセル11の硬さ(内圧)は、制御装置70(例えばスマートフォンなど)のアプリケーションソフトウエアにより制御されても良い。複数のエアセル11の硬さ(内圧)は、クラウド上のビッグデータに応じて制御されても良い。
【0100】
図1(d)に示すように、制御装置70は、例えば、無線通信端末73を含んでも良い。無線通信端末73は、例えば、スマートフォンでも良い。無線通信端末73は、入出力画面73dを含んでも良い。入出力画面73dは、例えば「タッチパネル」などを含む。入出力画面73dを使用者81などが操作することで、例えば、エアマットレス110は、「入眠モード」に移行する。入出力画面73dは、例えば、「入力受付部」として機能する。
【0101】
無線通信端末73に通信部73cが設けられても良い。通信部73cは、例えば、ポンプ部31との間の通信を無線で行っても良い。例えば、通信部73cは、圧力センサ31sとの間の通信を無線で行っても良い。通信部73cは、センサ62(エアセル部10に横たわる使用者81の動きに応じた値を検出するセンサ)のセンサ通信部62cとの間の通信を無線で行っても良い。
【0102】
1つの例において、通信部73cは、センサ通信部62cとの通信を無線で行い、センサ通信部62cは、ポンプ部31との通信を行う。センサ通信部62cを介して、通信部73cからの出力に基づいてポンプ部31が制御されても良い。
【0103】
制御部72は、通信部72cを含んでも良い。通信部73cは、通信部72cと、有線または無線に基づく通信が実施可能でも良い。
【0104】
実施形態において、ポンプ部31は、DCポンプ31d(
図1(d)参照)を含んでも良い。DCポンプ31dを用いることで、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)制御が実施されても良い。以下に、PWM制御の例について説明する。
【0105】
図6(a)及び
図6(b)は、実施形態に係るエアマットレスにおける動作を例示する模式図である。
これらの図の横軸は、時間tmである。縦軸は、PWM制御信号の強度SigCを例示している。
図6(a)は、デューティ比Dtが65%の場合に対応する。
図6(b)は、デューティ比Dtが35%の場合に対応する。PWM制御信号は、例えば、制御部72、または、制御部72に制御された駆動回路からDCポンプ31dに供給される。PWM制御信号の強度SigCが高い状態の期間と、強度SigCが低い状態の期間と、の比により、DCポンプ31dによるエアセル11の給排気の量が制御できる。
【0106】
図7は、実施形態に係るエアマットレスにおける動作を例示するグラフ図である。
図7の横軸は、デューティ比Dt(%)である。縦軸は、給排気の圧力Pr(kPa)である。
図7に示すように、デューティ比Dtが高いと、給排気の圧力Prが高くなる。PWM制御におけるデューティ比Dtを制御することで、ポンプの給排気量を制御できる。
【0107】
実施形態において、ポンプ部31は、ACポンプを含んでも良い。ACポンプの動作により、エアセル11の内圧を制御できる。この場合、例えばACポンプへの印加電圧により、ACポンプの出力(例えば、給排気の圧力Pr)が制御される。ACポンプにおいて、位相制御により印可電圧を切り替えることができる。位相制御においては、周波数のばらつきの影響を受け、所望の動作が得にくくなる場合がある。
【0108】
DCポンプを用いたPWM制御により、例えば、AC電源の変動(例えば周波数のばらつきなどを含む)の影響を実質的に受けることなく、必要な給排気の圧力に応じて、出力を精度良く制御できる。例えば、出力を最小限にできる。DCポンプを用いたPWM制御により、例えば、ACポンプを用いる場合に比べて、発生する音を小さくできる。例えば、発生する音を最小限にできる。これにより、例えば、より良い寝心地を提供できる。
【0109】
以下、エアマットレス110の動作の例について説明する。
図8は、実施形態に係るエアマットレスにおける動作を例示するフローチャート図である。
図8に示すように、電源が投入される(ステップS101)。これにより、例えば、初期化モード(ステップS102)に移行する。初期化モードにおいて、例えば、エアセル11の内圧(圧力Pr)が定められた値(例えば、5kPaなど)に設定される。初期化モードにおいて、エアセル部10の上に使用者81が乗る。例えば、この状態で、内圧(圧力Pr)が定められた値に設定される。
【0110】
通常モード(ステップS103)に移行する。例えば、使用者81の状態に基づいて、または、受付部60による操作の受け付けに基づいて、入眠モード(ステップS131)に移行しても良い。入眠モード(ステップS131)において、「終了」の操作の受け付けに基づいて、または、使用者81の状態に基づいて、または、受付部60による操作の受け付けに基づいて、通常モード(ステップS103)に戻る。入眠モード(ステップS131)は、例えば、上記の「第2モード」に対応する。
【0111】
通常モードにおいて、例えば、センサチェックが実施される(ステップS104)。内圧が確認(検出)される(ステップS105)。さらに、このときに設定(記憶)されている状態が「離床」であるか「臥床」であるかが判断される(ステップS106)。「設定(記憶)されている状態」は、例えば、前回の動作の終了時(例えば後述するステップS111)の状態である。例えば、エアマットレス110の最初に設定(記憶)されている状態は、例えば「臥床」でも良い。ステップS106において、状態が「離床」である場合、後述するステップS121に進む。状態が「臥床」である場合、ステップS107に進む。
【0112】
ステップS107では、内圧が大幅に低下したかどうかが判断される。内圧が大幅に低下したと判断された場合、「離床」と見なして、そのときの内圧を「離床内圧」として記憶する(ステップS109)。この後、例えば、定められた時間(例えば12時間)、待機する(ステップS111)。
【0113】
ステップS107において、内圧が大幅に低下していないと判断された場合、内圧が低下したかどうかが判断される(ステップS108)。内圧が低下していないと判断された場合は、ステップS111に進む。
【0114】
ステップS108で内圧が低下したと判断された場合は、設定内圧までの給気を行う(ステップS110)。この後、ステップS111に進む。
【0115】
ステップS106において、「離床」と判断された場合、ステップS121において、内圧が低下したかどうかが判断される。内圧が低下していないと判断された場合、内圧が増加したかどうかが判断される(ステップS122)。内圧が増加していないと判断された場合、ステップS111に進む。内圧が増加したと判断された場合、「臥床」とみなして、「離床内圧」をクリアする(ステップS124、例えば、記憶を初期化する)。この後、ステップS111に進む。
【0116】
ステップS121において、内圧が低下したと判断された場合、「離床内圧」までの給気が行われる(ステップS123)。この後、ステップS111に進む。
【0117】
このような動作は、例えば、制御装置70(または制御部72)などにより行われる。
【0118】
図9は、実施形態に係るエアマットレスが組み合わされるベッド部を例示する模式的斜視図である。
実施形態に係るエアマットレス110は、
図9に示すベッド部70Bと組み合わされて使用されても良い(
図4(a)参照)。
図9に示すように、ベッド部70Bは、例えば、複数のボトム71を含む。複数のボトムは、例えば、背ボトム(back section)、腰ボトム(hip section)、膝ボトム(upper leg section)、及び、脚ボトム(lower leg section)などを含む。これらのボトムの間の角度は、例えば、アクチュエータ(例えば、背アクチュエータ71A及び膝アクチュエータ71Bなど)により、変更可能である。ベッド部70Bは、例えば、「アクティブスマートベッド」である。
【0119】
図10は、実施形態に係るエアマットレスが用いられる電動家具を例示するブロック図である。
図10に示すように、電動家具310は、エアマットレス110と、ベッド部70Bと、を含む。この例では、センサ62(
図4(a)及び
図5(c)などを参照)、及び、無線通信端末73(例えば、スマートフォンなど)が設けられている。無線通信端末73は、例えば、APP(Application software)が動作する任意の機器を含んでも良い。
【0120】
この例では、電動家具310(またはベッド部70B)は、制御回路75(コントロールボックス)を含む。制御回路75は、ベッド部70Bのアクチュエータを制御する。制御回路75は、エアマットレス110と通信が可能でも良い。この例では、制御回路75は、ケーブル110cを介して、エアマットレス110と接続される。この接続は、無線で行われても良い。制御回路75は、センサ62と通信が可能でも良い。この例では、制御回路75は、ケーブル62caを介して、センサ62と接続される。この接続は、無線で行われても良い。
【0121】
制御回路75は、例えば、スイッチ75Aなどと接続されても良い。スイッチ75Aは、例えば、リモートコントローラ(例えば「手元スイッチ」)である。制御回路75には、電源ケーブル75cを介して電力が供給される。例えば、制御回路75から、アクチュエータに電力が供給されても良い。電動家具310は、例えば、「アクティブスマートベッドシステム」である。
【0122】
図11は、実施形態に係るエアマットレスにおける動作を例示するフローチャート図である。
図11は、「入眠モード」における動作を例示している。
【0123】
例えば、ベッドの背を比較的小さな角度(例えば水平面から10度程度)で持ち上げたベッド姿勢(入眠姿勢)から、入眠モードが開始される。センサ62(睡眠センサ)が、エアマットレス110上に横たわった使用者81の睡眠状態を検知する(ステップS201)。睡眠センサが使用者81の「睡眠」状態を検知すると、ベッドの背角度を小さくする方向に背ボトムを動作させてベッドの姿勢を水平状態にする(戻す)。
【0124】
背ボトムの動きが変化するタイミング(背ボトムの下げはじめ及び下げ終わり)で、使用者81が背ボトムからの加速度を感じやすく、使用者の睡眠状態の継続を妨げるおそれがある。例えば、背ボトムの動作の前後でエアマットレス110のエアセル11の内圧を変化させて、使用者81が背ボトムの加速度を感じないように、エアマットレス110が制御される。制御は、例えば、制御装置70により行われる。
【0125】
例えば、「スタート」において、使用者81の手続(入眠開始ボタンを押す)、または、あらかじめ定められた開始時刻を基準にする等により、制御装置70が以下の制御フローを開始する。
【0126】
ベッドの各ボトムは、入眠姿勢を保持している。入眠姿勢においては、例えば、ベッド背角度は、小さな角度である10度程度を保っている。睡眠センサは、使用者81が寝入ったかどうかをモニタする。使用者81が寝入ったかどうかは、例えば、使用者81の状態が「覚醒」から「睡眠」に変化したかどうか、に対応する。
【0127】
睡眠センサのモニタ出力が「覚醒」状態から「睡眠」状態に変化すると、使用者81は睡眠状態に移行したと判断される。このとき、制御装置70は、背ボトムの下げ動作を開始するための準備を開始する。例えば、エアセル11の内圧を低下させるため、エアセル11の排気を開始する(ステップS202)。その後、制御装置70は、ベッドの背ボトムを下げるように、背ボトムの回動動作を開始する(ステップS203)。このような動作により、エアマットレス110の使用者81に対するエアセル11の反発力が小さくなる。そして、背ボトムの下げ動作の開始時に背ボトムから使用者81に与えられるエアマットレス110(エアセル11)の反発力が小さくなる。これにより、使用者81の入眠の妨げが抑制される。
【0128】
背ボトムの下げ動作において、エアセル11の内圧低下を完了してから、背ボトムの下げ動作が開始されても良い。エアセル11の内圧低下の途中(流体排気中)で、下げ動作が開始されても良い。
【0129】
ベッドの背ボトムが水平状態まで下がると、背ボトムの下げ動作が完了する(ステップS203)。使用者81は、ベッドが水平状態で睡眠状態を継続する。ベッドの背ボトムの下げ動作において、背下げ開始から終了まで、背ボトムは、一定速度のまま、下降をしても良い。背下げの開始及び終了時に速度変化を小さくするように制御されても良い。使用者81に与える加速度の影響を低減することができる。
【0130】
背下げ開始から終了まで休みなく動作させても良い。背下げ中に、下げ動作状態と休止状態とが組み合わせされて実施され、間欠的に背下げが行われても良い。
【0131】
背下げの終了前からエアマットレス110のエアセル11からの排気を開始しても良い。この場合には、背下げの終了直前にエアセル11の内圧を下げ続けることにより、例えば、背下げ終了時において、使用者81への背ボトムの加速度の影響をさらに低減することができる。
【0132】
ベッドの背ボトムの下げ動作を完了した後、制御装置70は、エアマットレス110のエアセル11への給気を開始する(ステップS205)。これにより、エアセル11の内圧を上昇させる。これにより、ベッドのボトムが水平状態で、エアマットレス110に横たわる使用者81が寝返りしやすくなる。快適な睡眠環境を提供できる。背ボトムの下げ動作の完了前に、エアマットレス110のエアセル11への給気を開始しても良い。
【0133】
入眠モードにおいて、使用者81の「睡眠」状態を検出し、背ボトムの背下げを開始した後、背下げ動作を完了する前に、使用者81が意識を回復する(覚醒状態)場合がある。この場合には、睡眠センサの「覚醒」状態の出力を受けて、背ボトムの背下げ動作を中断する。中断後、使用者81の睡眠状態のモニタを継続し、睡眠センサの出力が再度「睡眠」に切り替わった(再入眠)ら、背ボトムの背下げ動作を再開する。このような動作により、使用者81の睡眠状態が背ボトムの背下げ時に覚醒状態に変化した場合でも、背ボトムの背下げを中断して、少ない角度ながら背上げ状態を維持することにより、使用者81を再入眠に誘うことができる。
【0134】
図12は、実施形態に係るエアマットレスにおける動作を例示するフローチャート図である。
図12は、「起床モード」における動作を例示している。「起床モード」は、例えば、第4動作に対応するモードである。
【0135】
例えば、制御装置70は、使用者81の浅い眠りを検知した場合に、使用者81の起床に向けて、エアマットレス110のエアセル11の内圧を減少させる予備動作を開始する。その後、制御装置70は、ベッドの背ボトムの背上げを開始し、背ボトムの背上げ完了する。その後、制御装置70は、エアマットレス110のエアセル11の内圧を上昇させ、使用者81の完全な覚醒を促す。制御装置70は、例えば、使用者81がエアマットレス110上を移動しやすい状態を生成する。
【0136】
ヒトにおいて、深い眠り(睡眠状態)から急に覚醒状態になると、寝覚めが悪く、ヒトは、快適な寝起きを感じにくい。逆に、浅い眠り(睡眠」状態から「覚醒」状態への移行状態(中間状態))から覚醒状態になると、寝覚めが良く、ヒトは、スッキリとした快適な寝起きを感じられる。
【0137】
起床モードでは、例えば、使用者81の浅い眠りのタイミングで、使用者81を覚醒させることにより、よりスッキリとした快適な寝覚め(寝起き)が使用者81に提供される。起床モードでは、以下のようにベッド及びエアマットレスが制御される。
【0138】
例えば、睡眠センサが、「睡眠」状態から「覚醒」状態への移行状態(中間状態)が検知される(ステップS201)。移行状態(中間状態)は、例えば、「体動の回数または頻度が増加する」、または、「体動の振幅が大きくなる」などの検知により検知される。
【0139】
ステップS201において、「睡眠」状態から「覚醒」状態への移行状態を検知した場合、制御装置70は、エアマットレス110のエアセル11の排気を開始する(ステップS202)。制御装置70は、エアセル11の内圧を減少させる。この動作により、使用者81の寝姿勢によらず、エアマットレス110の使用者81のホールド感を高める(寝姿勢を保持する、固定する)ことができる。
【0140】
次に、ベッドの背ボトムの背上げを開始する(ステップS203A)。これにより、使用者81の覚醒が促される。より効果的に、覚醒を促すためには、エアセル11の内圧を高めて、使用者81に対する抗力(反発力)を高める。または、エアセル11の給気及び排気を小刻みに繰り返すことにより、使用者81へ反発力の振動を与えることができる。
【0141】
背ボトムの背上げ動作が完了する(ステップS204B)。背上げ動作が完了したら、エアマットレス110のエアセル11への給気が行われる(S205)。これにより、エアマットレス110のエアセル11の内圧が上昇する。このような動作により、背ボトムの背上げ動作による覚醒促進に加えて、エアセル11の使用者81に対する抗力(反発力)が高められる。これにより、エアマットレス110上の使用者81の完全な覚醒を促す。例えば、使用者81がエアマットレス110上を移動しやすい状態を生成することができる。
【0142】
使用者81が覚醒した後に、ベッドを離れる(離床時)と、在床時と比べて、エアマットレス110のエアセル11の内圧は下がる。このため、エアマットレス110のエアセル11の内圧をモニタすることにより、使用者81の離床または在床を簡易的にモニタすることができる。
【0143】
睡眠センサは、例えば、体動の検知によって使用者81の在床を検知できるので、睡眠センサの体動出力をモニタすることによって、使用者81の離床または在床をモニタすることができる。
【0144】
例えば、エアマットレス110のエアセル11の内圧と、睡眠センサの体動出力と、の双方をモニタすることにより、使用者81の離床または在床を精度よく検知することが可能となる。
【0145】
例えば、使用者81の離床の検知後は、ベッドの背ボトム、及び、ベッドの脚ボトムを稼働させ、ベッド上に置かれたエアマットレス110とボトムとの空間が確保される。これにより、例えば、エアマットレス110の下面に、通気可能な空間を設けることができる。これにより、例えば、エアマットレス110の除湿効果を高め、効率的な湿気対策を行うことができる。
【0146】
実施形態によれば、より快適なエアマットレスを提供できる制御装置及びエアマットレスが提供できる。
【0147】
以下、「入眠モード」における動作に関するいくつかの例について説明する。以下に説明する制御装置70(
図1(d)参照)の動作は、例えば、制御部72(
図1(d)参照)で行われても良い。
【0148】
図13は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置における動作を例示するフローチャート図である。
図13に示すように、例えば、センサ62(睡眠センサ)が、エアマットレス110上に横たわった使用者81の状態を検知する(ステップS201)。使用者81の状態が睡眠でない場合、ステップS201を継続する。使用者81の状態が睡眠である場合、制御装置70は、エアセル部10の内圧を低下させる第1制御動作OP1(ステップS202)を実施する。エアセル排気により、内圧が低下する。以下の例では、第1制御動作OP1の開始前における内圧(初期圧力)は、例えば、2kPaである。
【0149】
ステップS202は、例えば、エアセル部10の排気(ステップS202a)と、エアセル部10の内圧が第1圧力以下と比較される(ステップS202b)と、を含む。第1圧力は、定められた値であり、例えば、1kPaである。エアセル部10の内圧が第1圧力よりも高い場合は、ステップS202aに戻る。エアセル部10の内圧が第1圧力以下の場合、背ボトムの角度を変更する第2制御動作OP2を実施する。
【0150】
この例では、第2制御動作OP2は、ベッドボトムの背下げの開始(ステップS203)、及び、ベッドボトムの背下げの停止(ステップS204)を含む。このように、この例では、第2制御動作OP2において、制御装置70は、背ボトムの角度を減少させる。
【0151】
第2制御動作OP2の後に、制御装置70は、エアセル部10の内圧を上昇させる第3制御動作OP3をさらに実施しても良い(ステップS205)。エアセル給気により、エアセル部10の内圧が上昇する。例えば、内圧は、初期内圧(例えば、2kPaなど)になっても良い。さらに、ベッド部70Bの状態(背角度)または使用者81の状態(睡眠状態など)をチェックしても良い(ステップS206)。
【0152】
このように、この例では、制御装置70は、背ボトムを含むベッド部70Bの上に置かれたエアマットレス110のエアセル部10の内圧を低下させる第1制御動作OP1を実施する。第1制御動作OP1の少なくとも一部を実施した後に、背ボトムの角度を変更する第2制御動作OP2を実施する。この例では、第2制御動作OP2において、背ボトムの角度を減少させる。
【0153】
例えば、ステップS202a及びステップS202bが完了すると、第1制御動作OP1が完了する。この例では、制御装置70は、第1制御動作OP1が完了した後に、第2制御動作OP2を開始する。実施形態において、第1制御動作OP1の途中(例えば、エアセル部10の内圧が減少し始めたら)、第2制御動作OP2を開始しても良い。
【0154】
実施形態において、制御装置70は、得られた信号SSの変動ΔSが定められたしきい値以下になると、第1制御動作OP1を開始する。例えば、使用者81の状態が、睡眠であると、制御装置70は、第1制御動作OP1を開始する。例えば、背下げの開始及び終了時に速度変化を小さくするように制御しても良い。使用者81に与える加速度の影響を低減することができる。
【0155】
図14は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置における動作を例示するフローチャート図である。
図14に示すように、第1制御動作OP1は、現在の背角度が、定められた第1角度よりも大きいかどうかを判断すること(ステップS201c)を含んでも良い。第1角度は、例えば、5度である。現在の背角度が、第1角度(例えば5度)よりも大きい場合、エアセル排気(エアセル部10の内圧の低下)が行われる(ステップS202a)。そして、内圧が第1圧力(例えば1kPa)と比較される(ステップS202b)が行われる。内圧が第1圧力よりも高い場合は、ステップS202aに戻る。内圧が第1圧力以下の場合、制御装置70は、背ボトムの角度を変更する第2制御動作OP2を実施する。
【0156】
ステップS201cにおいて、現在の背角度が第1角度以下の場合、エアセル排気(エアセル部10の内圧の低下)が行われる(ステップS202c)。そして、内圧が、第1圧力よりも低い第2圧力(例えば0.5kPa)と比較される(ステップS202d)が行われる。内圧が第2圧力よりも高い場合は、ステップS202cに戻る。内圧が第2圧力以下の場合、制御部70は、背ボトムの角度を変更する第2制御動作OP2を実施する。
【0157】
上記のように、この例では、現在の背角度が、定められた第1角度よりも大きいかどうかにより、エアセル部10の圧力の低下の程度を変更する。現在の背角度が第1角度(例えば5度)よりも大きい場合は、内圧を第1圧力(例えば1kPa)以下にする。一方、現在の背角度が第1角度(例えば5度)以下の場合は、内圧を、より低くして、第2圧力(例えば0.5kPa)以下にする。現在の背角度が小さい場合、背ボトムの角度の変更に伴う振動(加速度または力)が使用者81に与える影響は、現在の背角度が大きい場合に比べて、大きくなる。現在の背角度が小さい場合に、エアセル部10の内圧をより低くすることで、エアセル部10はより柔らかくなる。これにより、背ボトムの角度の変更に伴う振動(加速度または力)が使用者81に与える影響を小さくできる。
【0158】
このように、制御装置70は、第1制御動作OP1の開始前における背ボトムの初期角度が第1角度よりも大きい場合、第1制御動作OP1において、エアセル部10の内圧を第1圧力以下にする(ステップS202a及びS202b)。制御装置70は、背ボトムの初期角度が第1角度以下である場合、第1制御動作OP1において、エアセル部10の内圧を第1圧力よりも低い第2圧力にしても良い。
【0159】
このような第1制御動作OP1(ステップS202)の後に、背ボトムの角度の減少の第2制御動作OP2(ステップS203及びステップS204)が行われる。1つの第2制御動作OP2において、背ボトムの角度は、定められた変化幅で、減少される。変化幅は、例えば、1度などである。変化幅は、例えば、0.5度以上2度以下などでも良い。1つの第2制御動作OP2により、目的とする背角度に到達しない場合は、第1制御動作OP1と第2制御動作OP2と、を繰り返して実施しても良い。
【0160】
既に説明したように、第2制御動作OP2の後に第3制御動作OP3が行われても良い。
図14の例においては、第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が、定められた第1角度(例えば、5度)と比較される(ステップS205a)。第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が、第1角度よりも大きい場合は、制御装置70は、エアセル部10の内圧を上昇させる(ステップS205b)。エアセル給気により、エアセル部10の内圧が上昇する。この後、内圧が第3圧力と比較される(ステップS205c)。第3圧力は、第1圧力(例えば、1kPa)よりも高い。1つの例において、第3圧力は、例えば、初期圧力(例えば、2kPa)よりも低い。第3圧力は、例えば、1.5kPaである。ステップS205cにおいて、内圧が第3圧力よりも低い場合は、ステップS205aに戻る。ステップS205cにおいて、内圧が第3圧力以上の場合は、後述するステップS206aに進む。
【0161】
ステップS205aにおいて、第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が、第1角度以下の場合は、制御装置70は、エアセル部10の内圧を上昇させる(ステップS205d)。この後、内圧が第4圧力と比較される(ステップS205e)。第4圧力は、第1圧力(例えば、1kPa)よりも低い。1つの例において、第4圧力は、例えば、第2圧力(例えば、0.5kPa)よりも高い。第4圧力は、例えば、0.7kPaである。ステップS205eにおいて、内圧が第4圧力よりも低い場合は、ステップS205dに戻る。ステップS205eにおいて、内圧が第4圧力以上の場合は、後述するステップS206aに進む。
【0162】
このように、第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が第1角度(例えば5度)と比較される。角度が、定められた第1角度よりも大きい場合は、例えば、内圧が第3圧力(例えば、1.5kPa)される。角度が、定められた第1角度以下の場合は、例えば、内圧が第4圧力(0.7kPa)にされる。例えば、第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が第1角度よりも大きいか小さいかによって、エアセル給気の程度が変更される。これにより、例えばエアセル給気の時間を短くできる。第3制御動作OP3を効率的に行うことができる。例えば、第1制御動作OP1及び第2制御動作OP2が繰り返されて実施される場合、第1制御動作OP1が効率的に実施できる。
【0163】
このように、第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が、定められた第1角度(例えば、5度)よりも大きい場合は、制御装置70は、第3制御動作OP3において、エアセル部10の内圧を第1圧力よりも高い第3圧力にしても良い(ステップS205b及びS205c)。第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が、第1角度以下の場合は、制御装置70は、第3制御動作OP3において、エアセル部10の内圧を第1圧力よりも低い第4圧力にしても良い。
【0164】
図14に示すステップS206aにおいては、第2制御動作OP2(例えばステップS205)の後の背ボトムの角度が定められた値(例えば最小値)と比較される。定められた値(例えば、最小値)は、例えば、0度である。第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が定められた値(例えば、0度)よりも大きい場合、ステップS201に戻る。第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が定められた値である場合、エアセル給気を行う(ステップS206b)。エアセル部10の内圧が、例えば、初期圧力(例えば、2kPaなど)になる。ステップS206b以前の処理が、例えば、「入眠モード」に対応する。ステップS206bの後、使用者81は、エアマットレス110で睡眠する。
【0165】
このように、第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が定められた最小値(例えば、0度)よりも大きい場合は、制御装置70は、第1制御動作OP1及び第2制御動作OP2を繰り返す。例えば、第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が実質的に最小値の場合は、エアセル部10の圧力を上昇させる(ステップS206b)。例えば、制御装置70は、エアセル部10の圧力を、第1圧力よりも高い圧力(例えば初期圧力)にする。
【0166】
図15は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置における動作を例示するフローチャート図である。
図15に示すように、この例では、第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度と第1角度との比較(ステップS205a)の結果に応じて、内圧と第1圧力との比較(ステップS207)が行われる。その結果に応じて、第3制御動作OP3または第4制御動作OP4が行われる。以下、これらの動作の例について説明する。
【0167】
図15に示すように、ステップS205aにおいて、第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が、第1角度よりも大きい場合は、制御装置70は、既に説明したステップS205b及びS205cを実施する。一方、ステップS205aにおいて、第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が、第1角度以下の場合は、制御装置70は、エアセル部10の内圧を第1圧力と比較する(ステップS207)。ステップS207において、内圧が第1圧力以下の場合は、制御装置70は、エアセル部10の内圧を上昇させる(ステップS205d)。この後、内圧が第4圧力と比較される(ステップS205e)。内圧が第4圧力よりも低い場合は、ステップS205dに戻る。ステップS205eにおいて、内圧が第4圧力以上の場合はステップS206aに進む。
【0168】
ステップS207において、内圧が第1圧力よりも高い場合は、制御装置70は、エアセル部10の内圧を低下させる(ステップS208a)。この後、内圧が第4圧力と比較される(ステップS208b)。内圧が第4圧力よりも高い場合は、ステップS208aに戻る。ステップS208bにおいて、内圧が第4圧力以下の場合はステップS206aに進む。
【0169】
このように、実施形態において、第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が、第1角度以下で、第2制御動作OP2の後のエアセル部10の内圧が第1圧力以下の場合(ステップS207で「Yes」の場合)は、制御装置70は、第3制御動作OP3において、内圧を第1圧力よりも低い第4圧力以上にする。例えば、制御装置70は、第3制御動作OP3において、内圧を第4圧力にする。
【0170】
第2制御動作OP2の後の背ボトムの角度が、第1角度以下で、第2制御動作OP2の後のエアセル部10の内圧が第1圧力よりも高い場合(ステップS207で「No」の場合)は、制御装置70は、エアセル部10の内圧を低下させる第4制御動作OP4をさらに実施する(ステップS208a)。第4制御動作OP4において、制御装置70は、例えば、エアセル部10の内圧を第1圧力よりも低い第4圧力以下にする。例えば、制御装置70は、エアセル排気を行って、内圧を第4圧力にする。
【0171】
これにより、例えば、エアセル部10の給排気の時間を短くできる。例えば、第1制御動作OP1及び第2制御動作OP2が繰り返されて実施される場合、第1制御動作OP1が効率的に実施できる。
【0172】
上記の
図14及び
図15に例示した処理において、エアセル部10が複数のエアセル11を含む場合、複数のエアセル11の内圧を順番に変更しても良い。例えば、エアセル部10は、第1エアセル及び第2エアセルを含んでも良い。第1エアセルは、例えば、頭ブロック11Aである。第2エアセルは、例えば、腰ブロック11Cである。例えば、エアセル部10が、第1エアセル、第2エアセル及び第3エアセルを含む場合、例えば、第1エアセルは頭ブロック11Aであり、第2エアセルは肩ブロック11Bであり、第3エアセルは、腰ブロック11Cでも良い。この場合、例えば、第1~第3エアセルのそれぞれ内圧を順番に変更しても良い。このような例について以下説明する。
【0173】
図16は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置における動作を例示するフローチャート図である。
図16は、例えば、第1制御動作OP1及び第4制御動作OP4における内圧の低下の例を示す。
図16は、例えば、ステップS202a、202c及びS208aなどで行われる処理を例示している。以下の例では、第1~第3エアセルは、それぞれ、頭ブロック11A、肩ブロック11B及び腰ブロック11Cである。
【0174】
図16に示すように、第1エアセルを排気する(ステップS301)。第1エアセルの内圧が圧力α1と比較される(ステップS301a)。第1エアセルの内圧が圧力α1よりも高い場合、ステップS301に戻る。
【0175】
ステップS301aにおいて、第1エアセルの内圧が圧力α1以下の場合、第2エアセルを排気する(ステップS302)。第2エアセルの内圧が圧力α1と比較される(ステップS302a)。第2エアセルの内圧が圧力α1よりも高い場合、ステップS302に戻る。
【0176】
ステップS302aにおいて、第2エアセルの内圧が圧力α1以下の場合、第3エアセルを排気する(ステップS303)。第3エアセルの内圧が圧力α1と比較される(ステップS303a)。第3エアセルの内圧が圧力α1よりも高い場合、ステップS303に戻る。
【0177】
ステップS303aにおいて、第3エアセルの内圧が圧力α1以下の場合、例えば、全てのエアセルの内圧が目的内圧と比較される(ステップS305)。例えば、全てのエアセルの内圧が目的内圧以下の場合、次の処理に以降する。次の処理は、例えば、第2制御動作OP2などである。
【0178】
例えば、全てのエアセルの内圧が目的内圧以下でない場合は、圧力α1を更新前の圧力α1よりも低い値(例えば、α1-β1)とした後に、ステップS301に戻る。この例において、例えば、目的内圧は、第1圧力である。このとき、圧力α1は、第1圧力よりも高い。1つの例において、圧力α1は1.5kPaであり、圧力β1は、0.5kPaである。例えば、0.5kPaずつ圧力が低下される。内圧を徐々に低下させることで、エアセル部10から使用者81に加わる振動(加速度または力)を小さくできる。内圧を徐々に低下させることで、例えば、第1~第3エアセルどうしにおける圧力差が少ない状態で、内圧を低下させることができる。これにより、例えば、使用者81の姿勢の変化を少なくできる。圧力α1は、例えば、比較的低い圧力であり、使用者81に加わる振動(加速度または力)が小さくできる内圧である。この圧力α1から、圧力β1だけ、徐々に内圧を低下させることで、振動(加速度または力)の影響をより小さくできる。圧力α1の値及び圧力β1の値は、種々の変更が可能である。
【0179】
このように、第1制御動作OP1は、第1エアセルの内圧を低下させた後に、第2エアセルの内圧を低下させることを繰り返すことを含んでも良い。例えば、第4制御動作OP4は、第1エアセルの内圧を低下させた後に、第2エアセルの内圧を低下させることを繰り返すことを含んでも良い。
【0180】
このように、制御装置70は、第1制御動作OP1または第4制御動作OP4において、複数のエアセルを順番に排気しても良い。排気が徐々に行われることで、例えば、発生する音を小さくできる。例えば、複数のエアセルが所望の順番で排気されても良い。この場合、使用者81の好みに応じた排気が実施可能である。
【0181】
一方、複数のエアセルの排気が同時に行われても良い。この場合、例えば、複数のエアセルの排気中に使用者81の姿勢は実質的に一定にできる。例えば、使用者81の寝ている姿勢を維持し易い。
【0182】
実施形態において、第2エアセルに関する圧力α1は、第1エアセルに関する圧力α1と同じでも異なっても良い。第3エアセルに関する圧力α1は、第1エアセルに関する圧力α1と同じでも異なっても良い。
【0183】
エアセル部10が複数のエアセル11を含む場合、複数のエアセル11の内圧を順番に上昇させても良い。
【0184】
図17は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置における動作を例示するフローチャート図である。
図17は、例えば、第3制御動作OP3における内圧の上昇の例を示す。
図17は、例えば、ステップS205b及びS205dなどで行われる処理を例示している。以下の例では、第1~第3エアセルは、それぞれ、頭ブロック11A、肩ブロック11B及び腰ブロック11Cである。
【0185】
図17に示すように、第1エアセルに給気する(ステップS311)。第1エアセルの内圧が圧力γ1と比較される(ステップS311a)。第1エアセルの内圧が圧力γ1よりも低い場合、ステップS311に戻る。
【0186】
ステップS311aにおいて、第1エアセルの内圧が圧力γ1以上の場合、第2エアセルに給気する(ステップS312)。第2エアセルの内圧が圧力γ1と比較される(ステップS312a)。第2エアセルの内圧が圧力γ1よりも低い場合、ステップS312に戻る。
【0187】
ステップS312aにおいて、第2エアセルの内圧が圧力γ1以上の場合、第3エアセルに給気する(ステップS313)。第3エアセルの内圧が圧力γ1と比較される(ステップS313a)。第3エアセルの内圧が圧力γ1よりも低い場合、ステップS313に戻る。
【0188】
ステップS313aにおいて、第3エアセルの内圧が圧力γ1以下の場合、例えば、全てのエアセルの内圧が目的内圧と比較される(ステップS315)。例えば、全てのエアセルの内圧が目的内圧以上の場合、次の処理に以降する。次の処理は、例えば、ステップS206aなどである。
【0189】
例えば、全てのエアセルの内圧が目的内圧以上でない場合は、圧力γ1を更新前の圧力γ1よりも高い値(例えば、γ1+δ1)とした後に、ステップS311に戻る。1つの例において、圧力γ1は1.5kPaであり、圧力δ1は、0.5kPaである。例えば、0.5kPaずつ圧力が上昇される。この例において、例えば、目的内圧は、第3圧力または第4圧力である。内圧を徐々に上昇させることで、エアセル部10から使用者81に加わる振動(加速度または力)の変化を小さくできる。内圧を徐々に上昇させることで、例えば、第1~第3エアセルどうしにおける圧力差が少ない状態で、内圧を上昇させることができる。これにより、例えば、使用者81の姿勢の変化を少なくできる。圧力γ1の値及び圧力δ1の値は、種々の変更が可能である。
【0190】
このように実施形態において、第3制御動作OP3において、制御装置70は、第1エアセルの内圧を上昇させた後に、第2エアセルの内圧を上昇させることを繰り返すことを含んでも良い。例えば、発生する音を小さくできる。例えば、複数のエアセルに、所望の順番で給気されても良い。この場合、使用者81の好みに応じた給気が実施可能である。
【0191】
一方、複数のエアセルの給気が同時に行われても良い。この場合、例えば、複数のエアセルへの給気中に使用者81の姿勢は実質的に一定にできる。例えば、使用者81の寝ている姿勢を維持し易い。
【0192】
実施形態において、第2エアセルに関する圧力γ1は、第1エアセルに関する圧力γ1と同じでも異なっても良い。第3エアセルに関する圧力γ1は、第1エアセルに関する圧力γ1と同じでも異なっても良い。
【0193】
以下、「起床モード」における動作に関する例について説明する。以下に説明する制御装置70(
図1(d)参照)の動作は、例えば、制御部72(
図1(d)参照)で行われても良い。
【0194】
図18は、実施形態に係るエアマットレス及び制御装置における動作を例示するフローチャート図である。
図18に示すように、例えば、センサ62(睡眠センサ)が、エアマットレス110上に横たわった使用者81の状態を検知する(ステップS201)。使用者81の状態が睡眠である場合、ステップS201を継続する。使用者81の状態が睡眠でない場合、制御装置70は、エアセル部10の内圧を低下させる第1制御動作QP1(ステップS202)を実施する。エアセル排気により、内圧が低下する。例えば、内圧が低下し、エアマットレス110に使用者81の体を沈み込ませた状態で背上げが行われる。これにより、睡眠状態と判定された使用者81が左右方向に倒れることが抑制できる。より安定した姿勢を維持しつつ、背上げ動作を行うことができる。
【0195】
例えば、使用者81の状態が睡眠でない場合、得られた信号SSの変動ΔSが定められたしきい値を超える。変動ΔSが定められたしきい値を超えた場合に、制御装置70は、第1制御動作QP1を開始する。
【0196】
第1制御動作QP1(ステップS202)は、例えば、内圧を低下させること(ステップS202a)と、内圧の第1圧力との比較(ステップS202b)と、を含む。内圧が第1圧力よりも高い場合は、ステップS202aに戻る。内圧が第1圧力以下の場合、背ボトムの角度を変更する第2制御動作QP2を実施する。
【0197】
起床モードにおいては、第2制御動作QP2において、背ボトムの角度を増大させる。この例では、第2制御動作QP2は、ベッドボトムの背上げの開始(ステップS203A)、及び、ベッドボトムの背上げの停止(ステップS204B)を含む。
【0198】
この後、使用者81の状態が覚醒かどうかが判断される(ステップS351)。使用者81の状態が覚醒である場合、エアセル部10の内圧を上昇させる(ステップS352)。エアセル給気により、内圧が上昇する。上昇された後の内圧は、例えば、2kPaである。例えば、使用者81は、起き上がりやすくなる。
【0199】
ステップS351において、使用者81の状態が覚醒ではない場合、背上げの回数が設定と比較される(ステップS353)。背上げの回数が設定値よりも少ない場合、背上げの回数に1を加える(ステップS204C)。この後、背ボトムの角度を減少させる(例えば、第3制御動作QP3)。例えば、ベッドボトム背下げの開始(ステップS204Ba)と、ベッドボトム背下げの停止(ステップS203Aa)と、を実施する。この後、ステップS203Aに戻る。これにより、背上げ(ステップS203A及び204B)と、背下げ(ステップS204Ba及びステップS203Aa)と、が繰り返される。この繰り返しの動作は、例えば、「スヌーズ起床」動作に対応する。
【0200】
ステップS353において、背上げの回数が設定値以上の場合、例えば、制御装置70は、外部刺激を使用者81に供給する(ステップS354)。外部刺激の供給は、例えば、振動、光及び音よりなる群から選択された少なくとも1つを使用者81に与えることを含む。ステップS354の後に、ステップS352に進む。
【0201】
このように、実施形態において、制御装置70は、第2制御動作QP2(背上げ)の後に、背ボトムの角度を減少させる第3制御動作QP3(背下げ)をさらに実施しても良い。制御装置70は、第2制御動作QP2及び第3制御動作QP3を定められた回数繰り返しても良い。
【0202】
実施形態によれば、より快適なエアマットレスを提供できる制御装置及びエアマットレスが提供できる。
【0203】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、エアマットレスに含まれるエアセル部、及び、制御装置に含まれる制御部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
【0204】
各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0205】
その他、本発明の実施形態として上述した制御装置及びエアマットレスを基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての制御装置及びエアマットレスも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0206】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0207】
10…エアセル部、 11…エアセル、 11A…頭ブロック、 11B…肩ブロック、 11C…腰ブロック、 11D…臀ブロック、 11E…上腿ブロック、 11F…下腿ブロック、 11p…チューブ、 21…第1サイドエッジ部、 22…第2サイドエッジ部、 31…ポンプ部、 31d…DCポンプ、 31s…圧力センサ、 40…上層クッション部、 45L…ボトムカバー、 45Lf…ファスナ、 45U…トップカバー、 45Uf…ファスナ、 60…受付部、 62…センサ、 62a…回路部、 62b…圧力センサ部、 62c…センサ通信部、 62ca…ケーブル、 62d…センサ装置、 62p…第1板体、 62q…第2板体、 62r 空気収容体、 62s…支持突起、 62t…溝、 62u…信号線、 62v…検出回路、 63D…表示部、 63a…第1表示入力部、 63b…第2表示入力部、 64a~64f…表示入力部、 65…入力受付部、 68…ケーブル、 70…制御装置、 70B…ベッド部、 71…ボトム、 71A…背アクチュエータ、 71B…膝アクチュエータ、 72…制御部、 72c…通信部、 73…無線通信端末、 73c…通信部、 73d…入出力画面、 74…ベッド脚部、 75…制御回路、 75A…スイッチ、 75c…電源ケーブル、 78…記憶部、 81…使用者、 ΔS…変動、 110…エアマットレス、 110c…ケーブル、 310、340…電動家具、 Dt…デューティ比、 Nc、Nm…回数、 OP1~OP4…第1~第4制御動作、 QP1~QP3…第1~第3制御動作、 Pr…圧力、 SS…信号、 Sc…しきい値、 SigC…強度、 t1…経過時間、 tc…時間、 tm…時間