(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023184763
(43)【公開日】2023-12-28
(54)【発明の名称】三次元幾何学的芸術玩具
(51)【国際特許分類】
A63H 33/04 20060101AFI20231221BHJP
【FI】
A63H33/04 B
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023192621
(22)【出願日】2023-11-10
(62)【分割の表示】P 2023507722の分割
【原出願日】2021-08-10
(31)【優先権主張番号】16/992,295
(32)【優先日】2020-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523038241
【氏名又は名称】ヘーニヒシュミット アンドレアス
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】ヘーニヒシュミット アンドレアス
(57)【要約】
【課題】本発明は、第1玩具部材及び第2玩具部材を含む幾何学的芸術玩具を提供する。
【解決手段】第1玩具部材は、四面体として形成され、そして、いくつかの実施例では、ブラケット中に位置決めされる磁性体を含むことにより、磁性体は、第1玩具部材の第1面及び第2面を介して、交互に第1極性を示す。第2玩具部材も四面体として形成され、そして、いくつかの実施例では、ブラケット中に位置決めされる磁性体を含むことにより、磁性体は、第2玩具部材の第1面及び第2面を介して、交互に第1極性と異なる第2極性を示す。
【選択図】
図13A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幾何学的芸術玩具であって、
複数の第1玩具部材と、複数の第2玩具部材とを含み、
前記複数の第1玩具部材は、四面体として形成され、各第1玩具部材は、ブラケット中に移動可能に位置決めされる磁性体を含むことにより、前記磁性体は、前記第1玩具部材の第1面及び第2面を介して交互に第1極性を示し、
前記複数の第2玩具部材は、四面体として形成され、各第2玩具部材は、ブラケット中に移動可能に位置決めされる磁性体を含むことにより、前記磁性体は、前記第2玩具部材の第1面及び第2面を介して交互に前記第1極性と異なる第2極性を示し、
前記複数の第1玩具部材と前記複数の第2玩具部材とが互いに接続されることにより、
第1構成において、1つの第1玩具部材の前記磁性体は、1つの第2玩具部材の前記磁性体に磁気的に結合され、且つ、
第2構成において、前記1つの第1玩具部材の前記磁性体は、他の1つの第2玩具部材の前記磁性体に磁気的に結合されることを特徴とする幾何学的芸術玩具。
【請求項2】
各第1玩具部材と各第2玩具部材との前記ブラケットは、対応する第1玩具部材又は第2玩具部件の四面体ハウジング内にそれぞれ位置することを特徴とする請求項1に記載の幾何学的芸術玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
幾何学的には、四面体は、6つの辺と4つの三角形の表面を有する多角形の立体図形であり、そのうちの3つは、4つの角又は頂点のそれぞれにおいて交わる。四面体の独特な点は、全ての他の多角形の立体図形は、いずれも複数の四面体に分解することができる。そのため、複数の四面体を互いに操作したり、組み合わせたりすることにより、多くの異なる多角形の立体形状及び/又は構造を製作することができる。異なる応用では、このような複数の四面体は、多角形の実態を研究するための教育装置と見なすことができ、或いは、娯楽又はレクリエーションに用いることができるパズル又は玩具と見なすことができる。なお、一部の人は、各種の多角形の立体形状又は構造を目にすることができ、これらの多角形の立体形状又は構造は、他の人に見せることができる芸術的形態に形成することができる。これらの応用のいずれにおいても、複数の四面体を各種の構造のいずれにも安定的に保持することが期待できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
そのため、教育装置、パズル及び玩具を改善する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、教育装置、パズルなどを含む幾何学的芸術玩具を提供する。
【0004】
本発明の一態様によれば、幾何学的芸術玩具を提供する。当該幾何学的芸術玩具は、四面体として形成される複数の第1玩具部材を含み、各第1玩具部材は、ブラケット(例えば、移動可能に位置決めされる)中に位置決めされる磁性体を含むことにより、磁性体は、第1玩具部材の第1面及び第2面を介して交互に第1極性を示す。幾何学的芸術玩具は、四面体として形成される複数の第2玩具部材をさらに含み、各第2玩具部材は、ブラケット(例えば、移動可能に一部の内容される)中に位置決めされる磁性体を含むことにより、磁性体は、第2玩具部材の第1面及び第2面を介して交互に第1極性と異なる第2極性を示す。複数の第1玩具部材と複数の第2玩具部材とが互いに接続されることにより、第1構成において、1つの第1玩具部材の磁性体は、その第1面を介して、1つの第2玩具部材の磁性体に磁気的に結合され、且つ、第2構成において、1つの第1玩具部材の磁性体は、その第2面を介して他の1つの第2玩具部材の磁性体に磁気的に結合されている。
【0005】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、各第1玩具部材と各第2玩具部材とのブラケットは、いずれも対応する第1玩具部材又は第2玩具部材の四面体ハウジング内に位置してもよい。
【0006】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、複数の第1玩具部材及び複数の第2玩具部材は、四面体として形成される12個の玩具部材のうちの少なくとも一部を含んでもよい。
【0007】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、複数の第1玩具部材及び複数の第2玩具部材は、第1玩具部材のうちの1つ、第2玩具部材のうちの1つ、第2玩具部材の他の1つ、及び第1玩具部材の他の1つという順にフレキシブルに接続されていてもよい。
【0008】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、各第1玩具部材の磁性体は、各第1玩具部材における唯一の磁性体であり、及び/又は、各第2玩具部材の磁性体は、各第2玩具部材における唯一の磁性体であってもよい。
【0009】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、各第1玩具部材は、第2磁性体をさらに含み、当該第2磁性体は、第1玩具部材の第3面を介して第1極性及び第2極性のうちの一方を示すように配置され、且つ各第2玩具部材は、第2磁性体をさらに含み、当該第2磁性体は、第2玩具部材の第3面を介して第1極性及び第2極性のうちの他方を示すように配置されていてもよい。
【0010】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、各第1玩具部材と各第2玩具部材とのブラケットは、磁性体がその中に移動するキャビティが形成され、当該キャビティは、第1面及び第2面に隣接してもよい。
【0011】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、各第1玩具部材と各第2玩具部材とのブラケットは、その中に形成されるレールを含んでもよい。
【0012】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、各第1玩具部材と各第2玩具部材とのレールは、その中に形成される円弧状表面を有し、当該円弧状表面は、磁性体を受け取るように配置されていてもよい。
【0013】
本明細書に記載のいずれかの実施例では、第1玩具部材及び第2玩具部材のそれぞれにおいて、セパレータは、ブラケットを第1ブラケットと第2ブラケットに分けてもよい。
【0014】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、セパレータは、結合構造を含み、当該結合構造は、ハウジングの第1部分と第2部分とを結合するように配置されていてもよい。
【0015】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、各第1玩具部材の磁性体は、第1ブラケット中に位置決めされ、且つ各第2玩具部材の磁性体は、第2ブラケット中に位置決めされていてもよい。
【0016】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、各第1玩具部材と各第2玩具部材とのレールは、第1玩具部材及び第2玩具部材とそれぞれ一体成型されていてもよい。
【0017】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、各第1玩具部材及び各第2玩具部材は、保持部材を含み、当該保持部材は、磁性体をレール内に保持するように配置されていてもよい。
【0018】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、保持部材は、第1玩具部材又は第2玩具部材の第3面から離れて延びる突起であってもよい。
【0019】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、各第1玩具部材と各第2玩具部材との磁性体は、ブラケット内で回転する柱状の磁性体であってもよい。
【0020】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、各第1玩具部材と各第2玩具部材とのブラケットは、部分球形の支持具を含み、当該部分球形の支持具は、第1面、第2面及び第3面の頂点の近傍に配置され、各第1玩具部材と各第2玩具部材との磁性体は、部分球形の支持具内で回転する球形の磁性体であってもよい。
【0021】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、各第1玩具部材において、球形の磁性体は、第1面、第2面及び第3面を介して交互に第1極性を示し、且つ各第2玩具部材において、球形の磁性体は、第1面、第2面及び第3面を介して交互に第2極性を示してもよい。
【0022】
本明細書に説明されるいずれかの実施例では、複数の第1玩具部材が複数の第2玩具部材に接合されることにより、各第1玩具部材は、他の1つの第1玩具部材及び1つの第2玩具部材に直接的且つフレキシブルに接続されていてもよい。
【0023】
本発明の他の態様によれば、幾何学的芸術玩具に用いられる玩具部材を提供し、当該幾何学的芸術玩具は、リング状に接続される12個のこのような玩具部材を含む。当該玩具部材は、第1面、第2面、第3面及び第4面を含む四面体ハウジングを含み、第1面と第4面は、直角をなす。当該玩具部材は、第1面と、第2面及び第3面のうちの少なくとも1つとに隣接して四面体ハウジング内部に位置決めされるブラケットと、ブラケット中に配置される磁性体とを含むことにより、当該磁性体は、第1面と、第2面及び第3面のうちの少なくとも1つとを介して第1極性を示す。本明細書に説明されるいずれの実施例では、磁性体は、移動可能であり、又は固定されることが可能である。
【0024】
この発明は、概念の選択を簡単な形で説明するために提供するものであり、これらの選択は、以下の詳細な説明でさらに説明する。本発明の内容は、保護が要求される対象の重要な特徴を識別することを目的とせず、また保護が要求される対象の範囲を確定する補助とすることを目的としない。
図面に組み合わせるとき、以下の詳しい説明を参照することにより、本発明の上記の態様及びそれに伴う多くのメリットはより容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1A】本発明の特徴を有する代表的な幾何学的芸術玩具の斜視図であり、第1構成で示す。
【
図2A】玩具部材の代表的な実施例の斜視図であり、玩具部材は、
図1Aに示す幾何学的芸術玩具の一部として用いることができる。
【
図2B】
図2Aに示す玩具部材が四面体形状に形成される前の簡略化された模式的な平面図である。
【
図2C】
図2Aに示す玩具部材が四面体形状に形成される前の他の簡略化された模式的な平面図である。
【
図2D】
図2Aに示す玩具部材が四面体形状に形成される前のさらに他の簡略化された模式的な平面図である。
【
図3A】
図2Aに示す玩具部材の簡略化された模式的な平面図であり、1つ又は複数の第1磁性体を含む。
【
図3B】
図2Aに示す玩具部材の簡略化された模式的な平面図であり、1つ又は複数の第2磁性体を含む。
【
図4A】
図2Aに示す2つの玩具部材の簡略化された模式的な平面図であり、それらは、第1フレキシブルコネクタを介して移動可能に互いに接続されている。
【
図4B】
図2Aに示す2つの玩具部材の簡略化された模式的な平面図であり、それらは、第2フレキシブルコネクタを介して移動可能に互いに接続されている。
【
図4C】
図2Aに示す2つの玩具部材の簡略化された模式的な平面図であり、それらは、第3フレキシブルコネクタを介して移動可能に互いに接続されている。
【
図5】
図1Aに示す幾何学的芸術玩具の簡略化された模式的な平面図であり、当該幾何学的芸術玩具は、複数の玩具部材を含み、これらの玩具部材は、1つ又は複数の第1フレキシブルコネクタ、1つ又は複数の第2フレキシブルコネクタ、及び1つ又は複数の第3フレキシブルコネクタに移動可能に互いに接続されている。
【
図6】
図1Aに示す幾何学的芸術玩具の斜視図であり、第2構成で示す。
【
図7】
図1Aに示す幾何学的芸術玩具の斜視図であり、第3構成で示す。
【
図8】
図1Aに示す幾何学的芸術玩具の斜視図であり、第4構成で示す。
【
図9】
図1Aに示す幾何学的芸術玩具の斜視図であり、第5構成で示す。
【
図10】
図1Aに示す幾何学的芸術玩具の斜視図であり、第6構成で示す。
【
図11】
図1Aに示す幾何学的芸術玩具の斜視図であり、第7構成で示す。
【
図12】
図1Aに示す複数の幾何学的芸術玩具を含む代表的な玩具アセンブリの斜視図である。
【
図13A】本発明の他の代表的な実施例による幾何学的芸術玩具の玩具部材の模式的な斜視図である。
【
図13B】本発明の他の態様による、
図13Aにおける玩具部材の他の模式的な斜視図である。
【
図14A】本発明の1つの代表的な実施例による、複数の
図13Aにおける玩具部材を含む幾何学的芸術玩具の一部の模式図である。
【
図14B】
図14Aの幾何学的芸術玩具の一部の模式図であり、1つの代表的な極性配置を示す。
【
図14C】
図14Aの幾何学的芸術玩具の一部の模式図であり、他の1つの代表的な極性配置を示す。
【
図14D】
図14Aの幾何学的芸術玩具の一部の模式図であり、さらに1つの代表的な極性配置を示す。
【
図14E】
図14Aの幾何学的芸術玩具の一部の模式図であり、さらに1つの代表的な極性配置を示す。
【
図15A】本発明の1つの代表的な実施例による玩具部材の立体局所分解断面図である。
【
図16A】本発明の一態様による、
図15Aにおける2つの玩具部材間の1つの代表的な相互作用を示す斜視断面図である。
【
図16B】本発明の一態様による、
図16Aにおける2つの玩具部材間の他の代表的な相互作用を示す斜視断面図である。
【
図17A】一態様による、本発明の他の代表的な実施例による幾何学的芸術玩具の玩具部材の模式的な斜視図である。
【
図17C】さらに他の態様による、
図17Aにおける玩具部材の模式的な斜視図である。
【
図18A】本発明の1つの代表的な実施例による、複数の
図17Aにおける玩具部材を含む幾何学的芸術玩具の一部の模式図である。
【
図18B】
図18Aにおける幾何学的芸術玩具の一部の模式図であり、示1つの代表的な極性配置を示す。
【
図19A】本発明の他の代表的な実施例による、玩具部材の模式的な平面視での平面図である。
【
図20A】一態様による、本発明の他の代表的な実施例における幾何学的芸術玩具の玩具部材の模式的な斜視図である。
【
図20C】一態様による、本発明の他の代表的な実施例における幾何学的芸術玩具の玩具部材の模式的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1Aは、本発明の1つの代表的、非限定的な実施例による三次元幾何学的芸術玩具10(本明細書では、単に「芸術玩具」と呼ぶことがある)の斜視図である。なお、
図1Bは、
図1Aに示す幾何学的芸術玩具10の他の斜視図である。特に、
図1Bは、より明確に(点線で)芸術玩具10のいくつかの特徴を示す。
【0027】
芸術玩具10の設計は、必要に応じて変更することができる。いくつかの実施例では、図に示すように、芸術玩具10は、複数の玩具部材12(そのうちのいくつか及び/又はその一部は、
図1Bに点線で示す)を含み、これらの玩具部材は、移動可能に(例えば、ヒンジ接続して)互いに接続されている。例えば、このような実施例では、芸術玩具10は、12個の玩具部材12を含むことができ、各玩具部材は、隣接する2つの玩具部材12に移動可能に接続されている。なお、いくつかの実施例では、各玩具部材12は、四面体(又は台座を有する三面錐体)の形状に形成されてもよい。代替可能に、芸術玩具10は、12個よりも多いか又は少ない玩具部材12を含んでもよく、玩具部材12のうちの1つ又は複数は、2つよりも多い隣接する玩具部材12に移動可能に接続されてもよく、又は隣接する1つの玩具部材12のみに移動可能に接続されてもよく、及び/又は、1つ又は複数の玩具部材12は、他の適当な形状に形成されてもよい。
【0028】
概略的には、以下で詳細に説明するように、芸術玩具10は、選択的且つ安定的に複数種の代替可能な構造中に位置決めされるように設計されてもよい。なお、本明細書に示すように、各種のこのような構造は、延在して構造中心を通過する1つ又は複数の軸に対してほぼ対称になってもよい。より具体的には、図に示すように、芸術玩具10は、複数の玩具部材12を含み、これらの玩具部材12は、互いに接続され、且つ互いに移動可能であり、それにより、芸術玩具10は、選択的且つ安定的に複数の代替可能な構造中に位置決めされることが可能となる。例えば、
図1A及び1Bは、芸術玩具10及び/又は玩具部材12が第1構成(即ち、立方構造)中に位置決めされることを示す。なお、各玩具部材12が1つ又は複数の隣接する玩具部材12に移動可能に(例えば、ヒンジ接続して)接続されること以外に、各玩具部材12は、1つ又は複数の磁性体14(その2つの磁性体14が
図1Aに点線で示す)をさらに含み、芸術玩具10及び/又は玩具部材12が複数の代替可能な構造のいずれか1つに位置決めされる場合、1つ又は複数の磁性体14は、位置決め及び配向され、それにより、芸術玩具10及び/又は玩具部材12を互いに効果的に安定させる。
【0029】
なお、本明細書に提供されるように、いくつかの実施例では、複数の芸術玩具10は、一緒に玩具アセンブリ1200の一部として用いることができ(
図12に示すように)、即ち、複数の芸術玩具10は、選択的に一緒に結合することができ、それにより、玩具アセンブリ1200が形成され、当該玩具アセンブリ1200は、各種の他の構造中に選択的且つ安定的に位置決めされることが可能である。より具体的には、磁性体14が精確に位置決め及び配向されることにより(以下でさらに詳細に開示されるように)、各芸術玩具10は、本明細書に開示される独立した各種の構造のいずれか1つの中に位置決めされ、且つその後、1つ又は複数の他の芸術玩具10に選択的且つ安定的に結合されることが可能であり、それにより、各種の他の代替可能な構造中に選択的且つ安定的に位置決めすることが可能な玩具アセンブリ1200を提供する。
【0030】
1つの実施例では、
図1示すように、1つ又は複数の磁性体14が位置決め及び配向されること以外に、各玩具部材12は、寸法と設計がほぼ同様にしてもよい。例えば、1つの実施例では、各玩具部材12は、いずれも四面体として形成されてもよく、それは、4つの三角形表面16及び6つの辺18を有し、4つの三角形表面16及び6つの辺18の寸法は、芸術玩具10を立方構造中に位置決めさせることを可能にするようにされ、立方体内には、内部隙間又はキャビティがない。なお、いくつかの実施例では、芸術玩具10は、1つ又は複数のパターン又は標識20を含むことができ、1つ又は複数のパターン又は標識20は、各玩具部材12の1つ又は複数の表面16に含まれる。
【0031】
図1Aにさらに示すように、ユーザが芸術玩具10(例えば、芸術品として)を展示することを希望する場合、芸術玩具10は、展示支持具、例えば、展示台座22、展示ケース23及び/又は展示ハンガ24をさらに含んでもよく、展示支持具は、表面26(例えば、床面、壁、天井、テーブル面、台面又は他の表面)に対して芸術玩具10(即ち、玩具部材12)を支持するために用いることができる。
【0032】
理解すべきように、展示支持具(例えば、展示台座22、展示ケース23及び/又は展示ハンガ24)は、表面26に対して芸術玩具10を支持する任意の適当な設計を有することができる。例えば、いくつかの実施例では、台座22は、矩形板又は方形板であってもよく、それは、表面26に配置及び/又は固定されることができる(例えば、釘又はネジを使用する)。なお、展示台座22は、1つ又は複数の支持磁性体22M(点線で示す)を含んでもよく、それは、芸術玩具10の磁性体14と相互に作用して、表面26に対して芸術玩具10を支持する。いくつかの実施例では、展示台座22の寸法は、芸術玩具10の寸法以下であり、それにより、展示台座22は、芸術玩具10の展示を妨害しない。
【0033】
展示ケース23は、矩形ケース又は方形ケースであってもよく、それは、表面26に配置及び/又は固定されることができる(例えば、釘又はネジを使用する)。なお、展示ケース23は、開口を有してもよく、当該開口の寸法及び形状は、必要に応じて芸術玩具10を効果的に受取及び展示するように設計される。
【0034】
なお、図に示すように、展示ハンガ24は、表面26に取り付けられるフックであってもよい。追加的及び/又は代替可能に、展示ハンガ24は、芸術玩具10の重量を支持するのに十分な引張強度を有する細い紐又はロープを含むことができる。なお、1つの実施例では、展示ハンガ24は、コネクタ28に接合することに適合し、コネクタ28は、芸術玩具10の1つ又は複数の表面に選択的に又は固定的に固定することができる。理解すべきように、コネクタ28は、芸術玩具10を表面26に対して安定的に支持する任意の適当な設計を有することができる。例えば、コネクタ28は、1つ又は複数のハンガ部材を含むことができ、芸術玩具10が必要に応じて展示される場合、1つ又は複数のハンガ部材は、芸術玩具10の頂部、底部及び/又は側面から芸術玩具10を選択的に支持することに用いることができる。
【0035】
図2Aは、
図1Aに示す幾何学的芸術玩具10の一部として用いられる玩具部材212の実施例の斜視図である。例えば、上述したように、芸術玩具10は、12個の玩具部材212、1つ又は複数の磁性体14が位置決め及び配向される(例えば、
図1Aに示すように)ことができること以外に、玩具部材212は、寸法及び設計がほぼ同様である。
【0036】
図2Aに示すように、玩具部材212は、4つの三角形表面(即ち、第1表面216A、第2表面216B、第3表面216C及び第4表面216D)及び6つの辺(即ち、第1辺218A、第2辺218B、第3辺218C、第4辺2180、第5辺218E及び第6辺218F)を有する四面体として形成されることができる。1つの実施例では、1つの単位の長さ測定値を用いて基準とし、辺218A~218Fの寸法は、以下のように設定することができ、第1辺218Aは、1つの(1)単位であり、第2辺218Bは、1つの(1)単位であり、第3辺218Cは2のの平方根の(√2)単位であり、第4辺218Dは、3の平方根の半分の(√3/2)単位であり、第5辺218Eは、3の平方根の半分の(√3/2)単位であり、そして、第6辺218Fは、3の平方根の半分の(√3/2)単位である。このような設計により、上述したように、12個の玩具部材212(即ち、12個の四面体)は、立方構造を効果的に形成されることができ、
図1Bに示すように、立方体内には、内部隙間又はキャビティがない。より具体的には、玩具部材212の第1表面216Aは、1つの(1)単位とする第1辺218A、1つの(1)単位とする第2辺218B、及び2の平方根の(√2)単位とする第3辺218Cにより規定されることができ、また、第1表面216Aは、立方体の外面の1つの三角形の半分を形成する。なお、芸術玩具10及び/又は玩具部材212が立方構造中に位置決めされる場合、玩具部材212の他の表面216B、216C、216Dは、立方体の内部まで延びるように配向されることができる。代替可能に、辺218A~218Fは、互いに異なる長さに設計することができる。
【0037】
理解すべきように、用語「第1表面」、「第2表面」、「第3表面」及び「第4表面」の使用は、説明の便宜のためだけであり、且つ表面216A~216Dのうちのいずれか1つは、いずれも「第1表面」、「第2表面」、「第3表面」及び/又は「第4表面」と呼ぶことができる。同様に、さらに理解すべきように、用語「第1辺」、「第2辺」、「第3辺」、「第4辺」、「第5辺」及び「第6辺」の使用は、説明の便宜のためだけであり、且つ、辺218A~218Fのうちのいずれか1つは、「第1辺」、「第2辺」、「第3辺」、「第4辺」、「第5辺」及び/又は「第6辺」と呼ぶことができる。
【0038】
図2Bは、
図2Aに示す玩具部材212が四面体形状に形成される前の簡略化された模式的な平面図である。より具体的には、
図2Bは、表面216A~216D及び辺218A~218Fが互いに二次元に配置されることを示し、玩具部材212が実際に位置決め、及び/又は四面体形状に形成される前に、当該二次元配置は、玩具部材212を形成するテンプレートとして用いることができる。
【0039】
理解すべきように、
図2Bに示すように、玩具部材212が四面体形状に形成されている場合、第1辺218Aと標記する2つの辺は、単一の辺として一緒に位置決めされる。同様に、理解すべきように、
図2Bに示すように、玩具部材212が四面体形状に形成されている場合、第2辺218Bと標記する2つの辺は、単一の辺として一緒に位置決めされる。なお、さらに理解すべきように、
図2Bに示すように、玩具部材212が四面体形状に形成されている場合、第6辺218Fと標記する2つの辺は、単一の辺として一緒に位置決めされる。
【0040】
上述した各辺218A~218Fの長さ及び各三角形表面216A~216Dの寸法以外に、
図2Bは、さらに隣接する各縁部218A~216F間に存在する角度を示す。より具体的には、6つの縁部218A~218Fが上述のように特別に指定された寸法を有する場合、辺218A~218F間の角度は、以下の通りであり、(1)第1辺218Aと第2辺218Bとの間の第1角度230Aは、約90度であり、(2)第1辺218Aと第3辺218Cとの間の第2角度230Bは、約45度であり、(3)第2辺218Bと第3辺218Cとの間の第3角度230Cは、約45度であり、(4)第3辺218Cと第4辺218Dとの間の第4角度230Dは、約35.26度であり、(5)第3辺218Cと第5辺218Eとの間の第5角度230Eは、約35.26度であり、(6)第1辺218Aと第5辺218Eとの間の第6角度230Fは、約54.74度であり、(7)第2辺218Bと第4辺218Dとの間の第7角度230Gは、約54.74度であり、(8)第4辺218Dと第5辺218Eとの間の第8角度230Hは、約109.47度であり、(9)第1辺218Aと第6辺218Fとの間の第9角度230Iは、約54.74度であり、(10)第2辺218Bと第6辺218Fとの間の第10角度230Jは、約54.74度であり、(11)第4辺218Dと第6辺218Fとの間の第11角度230Kは、約70.53度であり、そして、(12)第5辺218Eと第6辺218Fとの間の第12角度230Lは、約70.53度である。
【0041】
理解すべきように用語「第1角度」~「第12角度」の使用は、説明の便宜のためだけであり、また、角度230A~230Lのうちのいずれか1つは、「第1角度」~「第12角度」のうちのいずれか1つと呼ぶことができる。
【0042】
なお、さらに理解すべきように、玩具部材212を
図2Bに示すように、二次元配置して四面体形状に形成する場合、四面体(即ち、玩具部材212)は、中空内部が形成される。代替可能に、玩具部材212は、異なる形態で四面体形状に形成され、及び/又は、玩具部材212は、中空内部がないように形成されてもよい。
【0043】
図2Cは、
図2Aに示す玩具部材212が四面体形状に形成される前の他の簡略化された模式的な平面図である。より具体的には、
図2Cは、表面216A~216D及び縁部218A~218Fの互いの代替可能な二次元配置を示し、玩具部材212が実際に位置決めされ、及び/又は四面体形状に形成される前に、当該二次元配置は、玩具部材212を形成するテンプレートとして用いることができる。
【0044】
理解すべきように、
図2Cに示すように、玩具部材212が四面体形状に形成される場合、第2辺218Bと標記する2つの辺は、単一の辺として一緒に位置決めされる。同様に、理解すべきように、
図2Cに示すように、玩具部材212が四面体形状に形成される場合、第3辺218Cと標記する2つの辺は、単一の辺として一緒に位置決めされる。なお、さらに理解すべきように、
図2Cに示すように、玩具部材212が四面体形状に形成される場合、第5辺218Eと標記する2つの辺は、単一の辺として一緒に位置決めされる。
【0045】
図2Dは、
図2Aに示す玩具部材212が四面体形状に形成される前のさらに他の簡略化された模式的な平面図である。より具体的には、
図2Dは、表面216A~216D及び辺218A~218Fの互いの他の代替可能な二次元配置を示し、玩具部材212が実際に位置決めされ、及び/又は四面体形状に形成される前に、当該二次元配置は、玩具部材212を形成するテンプレートとして用いることができる。
【0046】
理解すべきように、
図2Dに示すように、玩具部材212が四面体形状に形成される場合、第1辺218Aと標記する2つの辺は、単一の辺として一緒に位置決めされる。同様に、理解すべきように、
図2Dに示すように、玩具部材212が四面体形状に形成される場合、第3辺218Cと標記する2つの辺は、単一の辺として一緒に位置決めされる。なお、さらに理解すべきように、
図2Dに示すように、玩具部材212が四面体形状に形成される場合、第4辺218Dと標記する2つの辺は、単一の辺として一緒に位置決めされる。
【0047】
図3Aは、玩具部材(即ち、第1玩具部材312A)の簡略化された模式的な平面図であり、
図2Aに示す玩具部材212に類似して、第1玩具部材312Aは、1つ又は複数の第1磁性体314Aを含む。1つの実施例では、
図3Aに示すように、第1玩具部材312Aは、3つの第1磁性体314Aを含むことができ、そのうちの1つの第1磁性体312Aは、第1表面316A、第3表面316C及び第4表面316Dのそれぞれに結合(例えば、近傍に位置決めされ、物理的に接続され(例えば、粘着)、当接したままなど)されている。代替可能に、第1玩具部材312Aは、3つよりも多いか、又は3つよりも少ない第1磁性体314Aを含むことができ、及び/又は、第1磁性体314Aのうちの1つ又は複数は、第1玩具部材312Aの他の表面に結合することができる。
【0048】
第1磁性体314Aの寸法、形状、配向及び極性は、変更可能であり、それにより、第1玩具部材312A及び/又は芸術玩具10(
図1Aに示すように)の特定の要求に適応する。例えば、1つの実施例では、第1磁性体314Aは、図に示すように配向された長尺形状の磁性体であってもよく、即ち、北極(「N」で示す)及び南極(「S」で示す)は、図に示すように配向される。より具体的には、この実施例では、(1)第1表面316Aに結合される第1磁性体314Aは、第3辺318Cの北極を向くように配向され、(2)第3表面316Cに結合される第1磁性体314Aは、第2辺318Bの南極を向くように配向され、そして、(3)第4表面316Dに結合される第1磁性体314Aは、第3辺318Cの北極を向くように配向される。代替可能に、第1磁性体314Aは、異なる設計を有してもよく、及び/又は、第1磁性体314Aは、
図3Aに具体的に示すのと異なる形態で配向されてもよく、即ち、第1磁性体314Aの異なる極性を実現する。なお、いくつかの実施例では、第1磁性体314Aのそれぞれは、少なくとも約1ポンドの磁界強度を有するように設計することができる。代替可能に、第1磁性体314Aは、異なる磁界強度を示すように設計することができる。
【0049】
1つの実施例では、第1玩具部材312Aが四面体形状に形成される場合、第1磁性体314Aのそれぞれは、第1玩具部材312Aの内部(即ち、内面)において第1玩具部材312Aの表面に結合することができる。このような設計を利用して、第1磁性体314Aは、ユーザに見えないようにされるため、第1玩具部材312A及び/又は芸術玩具10の外観を影響しないようにすることができる。代替可能に、第1玩具部材312Aが四面体形状に形成される場合、1つ又は複数の第1磁性体314Aは、第1玩具部材312Aの外部又は外面に結合することができる。
【0050】
図3Bは、玩具部材(即ち、第2玩具部材312B)の簡略化された模式的な平面図であり、当該玩具部材は、
図2Aに示す玩具部材212に類似して、第2玩具部材312Bは、1つ又は複数の第2磁性体314Bを含む。1つの実施例では、
図3Bに示すように、第2玩具部材312Bは、3つの第2磁性体314Bを含むことができ、そのうちの1つの第2磁性体314Bは、第1表面316A、第3表面316C及び第4表面316Dのそれぞれに結合される。代替可能に、第2玩具部材312Bは、3つよりも多いか、又は3つよりも少ない第2磁性体314Bを含むことができ、及び/又は、1つ又は複数の第2磁性体314Bは、第2玩具部材312Bの他の表面に結合することができる。
【0051】
第2磁性体314Bの寸法、形状、配向及び極性は、変更可能であり、それにより、第2玩具部材312B及び/又は芸術玩具10(
図1Aに示すように)の特定の要求に適応する。例えば、1つの実施例では、第2磁性体314Bは、図に示すように配向された長尺形状の磁性体であってもよく、即ち、北極(「N」で示す)及び南極(「S」で示す)は、図に示すように配向される。より具体的には、この実施例では、(1)第1表面316Aに結合される第2磁性体314Bは、第3辺318Cの南極を向くように配向され、(2)第3表面316Cに結合される第2磁性体314Bは、第2辺318Bの北極を向くように配向され、そして、(3)第4表面316Dに結合される第2磁性体314Bは、第3辺318Cの南極を向くように配向される。代替可能に、第2磁性体314Bは、異なる設計を有してもよく、及び/又は、第2磁性体314Bは、
図3Bに具体的に示すのと異なる形態で配向されてもよく、即ち、第2磁性体314Bの異なる極性を実現する。なお、いくつかの実施例では、第2磁性体314Bのそれぞれは、少なくとも約1ポンドの磁界強度を有するように設計することができる。代替可能に、第2磁性体314Bは、異なる磁界強度を示すように設計することができる。
【0052】
1つの実施例では、第2玩具部材312Bが四面体形状に形成される場合、第2磁性体314Bのそれぞれは、第2玩具部材312Bの内部(即ち、内面)において第2玩具部材312Bの表面に結合することができる。このような設計を利用して、第2磁性体314Bは、ユーザに見えないようにされるため、第2玩具部材312B及び/又は芸術玩具10の外観を影響しないようにすることができる。代替可能に、第2玩具部材312Bが四面体形状に形成される場合、1つ又は複数の第2磁性体314Bは、第2玩具部材312Bの外部又は外面に結合することができる。
【0053】
理解すべきように、
図3Aに示す第1玩具部材312Aと
図3Bに示す第2玩具部材312Bを比較する際、第1玩具部材312Aの第1磁性体314Aの配向及び対応する極性と第2玩具部材312Bの第2磁性体314Bの配向及び極性は、ほぼ直接的に逆である。このような設計を利用して、複数の第1玩具部材312A及び複数の第2玩具部材312Bの特定の移動可能なカップリングを結合して芸術玩具10を形成し、以下でさらに詳細に説明するように、芸術玩具10は、本明細書に示す各種の代替可能な構造中に安定的に位置決め且つ保持されることができる。
【0054】
なお、本明細書にさらに提供されるように、第1玩具部材312Aの第1磁性体314A及び第2玩具部材312Bの第2磁性体314Bの精確な位置決め及び配向により、組み立てられた芸術玩具10(
図1に示すように)は、その後1つ又は複数の他の芸術玩具10に選択的且つ安定的に結合することができ、それにより、各種の他の代替可能な構造中に選択的且つ安定的に位置決めされることが可能な玩具アセンブリ1200を提供する(
図12に示すように)。
【0055】
なお、理解すべきように、用語「第1玩具部材」及び「第2玩具部材」の使用は、説明の便宜のためだけであり、さらに、玩具部材312A、312Bのうちのいずれか1つは、いずれも「第1玩具部材」及び/又は「第2玩具部材」と呼ぶことができる。同様に、さらに理解すべきように、用語「第1磁性体」及び「第2磁性体」の使用は、説明の便宜のためだけであり、さらに、磁性体314A、314Bのうちのいずれか1つは、いずれも「第1磁性体」及び/又は「第2磁性体」と呼ぶことができる。
【0056】
図4Aは、2つの玩具部材の簡略化された模式的な平面図であり、即ち、
図3Aに示す2つの第1玩具部材312Aであり、それらは、第1フレキシブルコネクタ430A(例えば、第1ヒンジ)により移動可能に互いに接続されている。より具体的には、
図4Aは、第1フレキシブルコネクタ430Aが1つの第1玩具部材312Aの第2辺418Bと他の第1玩具部材312Aの第2辺418Bを移動可能に結合することに用いられることを示す。言い換えれば、2つの第1玩具部材312Aがほぼ互いに隣接して位置決めされ、且つ対応的に互いに接続される場合、第1フレキシブルコネクタ430Aは、隣接する第1玩具部材312Aの第2辺418Bを移動可能に接続するように位置決めされる。
【0057】
第1フレキシブルコネクタ430Aは、任意の適当な設計を有することができ、それにより、隣接する第1玩具部材312Aは、各第1玩具部材312Aの第2辺418Bに沿って互いに回動することができる。例えば、いくつかの非排他的な代替可能な実施例では、第1フレキシブルコネクタ430Aは、フレキシブル粘着剤、例えば異なるタイプのテープ及び/又はビニルシールにより形成されることができる。代替可能に、第1フレキシブルコネクタ430Aは、他の適切な形態で形成されることができる。
【0058】
図4Bは、2つの玩具部材の簡略化された模式的な平面図であり、即ち、
図3Bに示す2つの第2玩具部材312Bであり、それらは、第2フレキシブルコネクタ430B(例えば、第2ヒンジ)により移動可能に互いに接続されている。より具体的には、
図4Bは、第2フレキシブルコネクタ430Bが1つの第2玩具部材312Bの第1辺418Aと他の第2玩具部材312Bの第1辺418Aを移動可能に結合するために用いられることを示す。言い換えれば、2つの第2玩具部材312Bがほぼ互いに隣接して位置決めされ、且つ対応的に互いに接続される場合、第2フレキシブルコネクタ430Bは、隣接する第2玩具部材312Bの第1辺418Aを移動可能に接続するように位置決めされる。
【0059】
第2フレキシブルコネクタ430Bは、任意の適当な設計を有することができ、それにより、隣接する第2玩具部材312Bは、各第2玩具部材312Bの第1辺418Aに沿って互いに回動することができる。例えば、いくつかの非排他的な代替可能な実施例では、第2フレキシブルコネクタ430Bは、フレキシブル粘着剤、例えば、異なるタイプのテープ及び/又はビニルシールにより形成されることができる。代替可能に、第2フレキシブルコネクタ430Bは、他の適切な形態で形成されることができる。
【0060】
図4Cは、2つの玩具部材の簡略化された模式的な平面図であり、即ち、
図3Aにおける第1玩具部材312A及び
図3Bに示す第2玩具部材312Bであり、それらは、第3フレキシブルコネクタ430C(例えば、第3ヒンジ)により移動可能に互いに接続されている。より具体的には、
図4Cは、第3フレキシブルコネクタ430Cが、第1玩具部材312Aの第1辺418Aと第2玩具部材312Bの第2辺418Bを移動可能に接続するために用いられることを示す。言い換えれば、第1玩具部材312A及び第2玩具部材312Bがほぼ互いに隣接して位置決めされ、且つ且つ対応的に互いに接続される場合、第3フレキシブルコネクタ430Cは、第1玩具部材312Aの第1辺418Aと隣接する第2玩具部材312Bの第2辺418Bを移動可能に接続するように位置決めされる。
【0061】
第3フレキシブルコネクタ430Cは、任意の適当な設計を有することができ、それにより、隣接する第1玩具部材312A及び第2玩具部材312Bは、それぞれ各玩具部材312A、312Bの第1辺418A及び第2辺418Bに沿って互いに回動することができる。例えば、いくつかの非排他的な代替可能な実施例では、第3フレキシブルコネクタ430Bは、フレキシブル粘着剤、例えば異なるタイプのテープ及び/又はビニルシール(又は他の適切な材料によって形成されたシート)により形成されることができる。代替可能に、第3フレキシブルコネクタ430Cは、他の適切な形態で形成されることができる。
【0062】
図4A~4Cを互いに合わせて見る場合、理解すべきように、(1)各第1玩具部材312Aは、第1辺418Aに沿って隣接する第2玩具部材312B(即ち、第1玩具部材312Aに隣接する)の第2辺418B(即ち、第3フレキシブルコネクタ430Cで)にフレキシブルに接続することができる。
【0063】
理解すべきように、用語「第1フレキシブルコネクタ」、「第2フレキシブルコネクタ」及び「第3フレキシブルコネクタ」の使用は、説明の便宜のためだけであり、そして、フレキシブルコネクタ430A、430B、430Cのうちのいずれか1つは、いずれも「第1フレキシブルコネクタ」、「第2フレキシブルコネクタ」及び/又は「第3フレキシブルコネクタ」と呼ぶことができる。
【0064】
図5は、
図1に示す幾何学的芸術玩具10の簡略化された模式的な平面図である。図に示すように、幾何学的芸術玩具10は、複数の玩具部材、即ち
図3Aに示す複数の第1玩具部材312A及び
図3Bに示す複数の第2玩具部材312Bを含み、それらは、1つ又は複数の第1フレキシブルコネクタ430A、1つ又は複数の第2フレキシブルコネクタ430B及び1つ又は複数の第3フレキシブルコネクタ430Cで移動可能に互いに接続されている。より具体的には、
図5は、芸術玩具10の形成中の玩具部材312A、312Bの互いの全体概略配置の実施例を示す。上述したように、
図5に示すように、1つ又は複数の第1フレキシブルコネクタ430Aのうちのそれぞれは、2つの第1玩具部材312Aを移動可能に接続するために用いられ、1つ又は複数の第2フレキシブルコネクタ430Bのうちのそれぞれは、2つの第2玩具部材312Bを移動可能に接続するために用いられ、そして、1つ又は複数の第3フレキシブルコネクタ430Cのうちのそれぞれは、1つの第1玩具部材312Aと1つの第2玩具部材312Bを移動可能に接続するために用いられる。理解すべきように、
図5は、二次元図示の形式で三次元接続の形態を示すため、図のいずれか一端に示す第3フレキシブルコネクタ430Cは、実際に単一の第3フレキシブルコネクタ430Cである。なお、理解すべきように、明瞭にするために、各玩具部材312A、312Bは、互いに間隔をあけ,且つフレキシブルコネクタ430A、430B、430Cと間隔をあけるように示され、即ち、それにより、隣接する玩具部材312A、312B間の各種の接続は、さらに明瞭に示される。なお、明瞭にするために、
図5において第1玩具部材312Aの第1磁性体314A及び第2玩具部材312Bの第2磁性体314Bが省略されている。
【0065】
図5に示す実施例では、芸術玩具10は、6つの第1玩具部材312A及び6つの第2玩具部材312Bを含む。なお、図に示すように、第1玩具部材312Aのうちのそれぞれは、他の1つの第1玩具部材312A(即ち、第1フレキシブルコネクタ430Aにより)及び1つの第2玩具部材312B(即ち、第3フレキシブルコネクタ430Cにより)に移動可能に接続され、且つ第2玩具部材312Bのうちのそれぞれは、他の1つの第2玩具部材312B(即ち、第2フレキシブルコネクタ430Bにより)及び1つの第1玩具部材312A(即ち、第3フレキシブルコネクタ430Cにより)に移動可能に接続されている。代替可能に、芸術玩具10は、6つよりも多いか、又は6つよりも少ない第1玩具部材312A、6つよりも多いか、又は6つよりも少ない第2玩具部材312Bを、及び/又は、玩具部材312A、312Bは、異なる形態で移動可能に互いに接続されることができる。なお、この実施例では、芸術玩具10は、合計で12個のフレキシブルコネクタ430A、430B、430Cを含む。より具体的には、図に示すように、芸術玩具10は、3つの第1フレキシブルコネクタ430A、3つの第2フレキシブルコネクタ430B及び6つの第3フレキシブルコネクタ430Cを含む。代替可能に、芸術玩具10は、12個よりも多いか、又は12個よりも少ないフレキシブルコネクタ430A、430B、430Cを含むことができ、及び/又は芸術玩具10は、
図5に具体的に示す異なる数の単一のフレキシブルコネクタ430A、430B及び430Cを含むことができる。
【0066】
図6~11は、芸術玩具10の各種の他の可能な構造を示す。上記の詳細に説明した磁性体314A、314B及びフレキシブルコネクタ430A、430B、430Cの特定の位置決め及び配向により、芸術玩具10は、開示及び/又は示す任意の他の潜在的な構造に安定的に保持されることができる。
【0067】
より具体的には、
図6は、
図1に示す幾何学的芸術玩具10の斜視図であり、当該幾何学的芸術玩具は、第2構成であり、
図7は、
図1に示す幾何学的芸術玩具10の斜視図であり、当該幾何学的芸術玩具10は、第3構成であり、
図8は、
図1に示す幾何学的芸術玩具10の斜視図であり、当該幾何学的芸術玩具10は、第4構成であり、
図9は、
図1に示す幾何学的芸術玩具10の斜視図であり、当該幾何学的芸術玩具10は、第5構成であり、
図10は、
図1に示す幾何学的芸術玩具10の斜視図であり、当該幾何学的芸術玩具10は、第6構成であり、
図11は、
図1に示す幾何学的芸術玩具10の斜視図であり、当該幾何学的芸術玩具10は、第7構成である。
【0068】
芸術玩具10の使用過程では、各玩具部材12は、互いに迅速且つ容易に移動と操作することができ、それにより、ユーザは、芸術玩具10を任意の開示された構造に形成することができる。なお、上述したように、磁性体14は、各玩具部材12内での位置決め、配向及び極性は、芸術玩具10が安定的に任意のこのような構造中に保持することを可能にする。そのため、芸術玩具10と玩具部材12は、多角形の実体を研究するための教育装置と見なすことができ、娯楽又はレクリエーションのパズル又は玩具に用いることができ、及び/又は他人に見せる芸術品と見なすことができる。
【0069】
図12は、
図1に示す複数の幾何学的芸術玩具10を含む玩具アセンブリ1200の斜視図である。例えば、いくつかの実施例では、
図12に示すように、玩具アセンブリ1200は、4つの幾何学的芸術玩具10を含むことができる。代替可能に、玩具アセンブリ1200は、4つよりも多いか、又は4つよりも少ない芸術玩具10を含むように設計されることができる。
【0070】
なお、1つの実施例では、玩具アセンブリ1200内での各幾何学的芸術玩具10は、設計上にほぼ同様である。なお、幾何学的芸術玩具10のうちのそれぞれは、上記のような各種の代替可能な構造中に選択的且つ安定的に位置決めされることができる。
【0071】
なお、磁性体314A、314B(それぞれ
図3A及び3Bに示す)の精確な位置決め、配向及び極性に基づき、幾何学的芸術玩具10は、選択的且つ安定的に(即ち、磁性的に)結合することができ、それにより、玩具アセンブリ1200と追加的、代替可能な構造を形成する。なお、各種のこのような追加的、代替可能な構造は、延びて構造中心を通過する1つ又は複数の軸に対してほぼ対称になってもよい。各実施例では、幾何学的芸術玩具10が結合していくつかの追加的、代替可能な配置を形成する前に、幾何学的芸術玩具のうちのそれぞれは、同一の単独構造中に位置決めされることができる。代替可能に、幾何学的芸術玩具10が結合して他の追加的、代替可能な構造を形成する前に、1つ又は複数の幾何学的芸術玩具10は、異なる単独構造中に位置決めされることができる。
【0072】
芸術玩具10及び/又は玩具アセンブリ1200の開発過程では、4の倍数の複数の芸術玩具10を利用することは、玩具アセンブリ1200が整然的、複雑性のあるファミリに分類されるとわかった。さらに理解すべきように、ますます多くの芸術玩具10が玩具アセンブリ1200に加えることに伴い、且つ、磁性体314A、314Bが各芸術玩具10内に精確に位置決め及び配向されることに伴い、玩具アセンブリ1200は、ほぼ無限の数のある安定的な構造に操作されることができる。
【0073】
いくつかの代表的な実施例では、本発明の幾何学的芸術玩具は、1つ又は複数の磁性体を含み、それは、このような形態で移動(例えば、変位、摺動、回転など)するように配置され、各移動磁性体は、玩具部材の2つ又は複数の面を介して、2つ又は複数の方向に指定された極性などを示す。なお、幾何学的芸術玩具の四面体玩具部材は、当該玩具部材に関連する1つ又は複数の磁性体が移動するように配置されることにより、当該四面体玩具部材の2つ又は複数の面を貫通する極性(例えば、北極性又は南極性、正極性又は負極性など)を示す。例えば、移動磁性体は、例えば、隣接する玩具部材中の磁性体(例えば、移動磁性体)が生じる磁界などの近傍の磁界の存在に応じて移動するように配置されている。
【0074】
このような実施例では、各移動磁性体は、複数の固定磁性体(非移動磁性体)を有利にシミュレーションする。例えば、12個の四面体玩具部材のみを有するいくつかの代表的な幾何学的芸術玩具のうち、各玩具部材は、単一の移動磁性体のみを含み、即ち、幾何学的芸術玩具には、合計で12個の移動磁性体がある。各移動磁性体の移動のため、このような実施例は、24個、36個又は他の数の固定磁性体を有する幾何学的芸術玩具の機能をシミュレーションする。
【0075】
1つ又は複数の移動磁性体を有する幾何学的芸術玩具の代表的、且つ非限定的な実施例を説明する前に、理解すべきように、本発明は、この概念の多数の実現を含み、先に説明された実施例について説明された特徴の任意の組み合わせの実施例を含む。いくつかの実施例では、幾何学的芸術玩具は、具有1つ又は複数の移動磁性体を有する1つ又は複数の玩具部材を含む。例えば、いくつかの実施例では、幾何学的芸術玩具の全ての玩具部材は、少なくとも1つの移動磁性体(例えば、1つ、2つ又は3つの移動磁性体)を含む。いくつかの実施例では、1つ又は複数の玩具部材は、少なくとも1つの移動磁性体(例えば、1つ、2つ又は3つ移動磁性体)を含み、他の玩具部材は、移動磁性体を含まない(例えば、全ての玩具部材よりも少ない少なくとも1つの玩具部材は、移動磁性体を含む)。いくつかの実施例では、移動磁性体は、各玩具部材の唯一の磁性体である。いくつかの実施例では、1つ又は複数の玩具部材は、少なくとも1つの移動磁性体及び1つ又は複数の固定磁性体を含み、それにより、追加の機能及び娯楽を提供する。本発明は、上述した代表的な実施例を有する任意の組み合わせの追加の実施例を含む。
【0076】
図13A~13Bは、四面体玩具部材1310の代表的な実施例を模式的に示し、四面体玩具部材1310は、計方向に磁化された単一の移動磁性体1312を有する。四面体玩具部材1310は、4つの面A、B、C及びDを有し、そして、面B及びDは、ビューから隠れている。いくつかの実施例では、A面とD面(即ち、第1面及び第4面)は、互いに直角をなし、そして、A面又はD面のうちの一方は、他方よりも大きく、B面とC面の寸法は、ほぼ互いに同様である。示される実施例では、磁性体1312は、その縦軸線1317周りに回転できる形態で四面体ハウジング1316内に位置決めされることができる。
【0077】
通常、磁性体1312は、四面体玩具部材1310内で制御されない形態で移動することが許容されない。逆に、四面体玩具部材1310は、1つ又は複数の内部構造(例えば、ブラケット)が設けられ、それは、移動磁性体1312を2つ又は3つの面の近傍に保持しつつ、移動磁性体1312が制御される領域内で移動することを可能にする。例えば、いくつかの実施例では、玩具部材1310は、内部ブラケット、レール、溝、仕切り室、キャビティ、支持具及び/又は類似物が設けられている。以下、磁性体1312を制御される領域内で移動させるための代表的な構造を説明する。
【0078】
図13A及び13Bに示すように、移動磁性体1312は、面A及びBに近接するように位置決めされ、それにより、それは、軸線1317周りにハウジング1316に対して移動することができる。
図13Aにおいて、磁性体1312の北部は、面A(太線で示される輪郭)に近接する。それに比べて、
図13Bにおいて、磁性体1312は、既に軸線1317周りに回転して、北部を面Bに近接させる(太線で示される輪郭)。磁性体がこのように移動するため、磁性体1312の北側及び南側は、いずれも面A又はBに近接するように位置決めされることができる。そのため、磁性体1312は、面A又はBにより、交互に第1極性(例えば、正極性又は負極性)を示すことができる。「交互に」とは、本発明では、磁性体が一度1つの面を介して第1極性を示す。有利なのは、単一の移動磁性体1312が複数の固定磁性体をシミュレーションできることである。
【0079】
図13A及び13Bの実施例は、代表的なものであり、限定的なものではない。いくつかの実施例では、磁性体1312は、柱状の磁性体、円盤の磁性体、球形の磁性体又は他の磁性体タイプである。いくつかの実施例では、磁性体1312は、ハウジング1316に対して平行移動、変位、摺動又は転動し、それにより、面A又は面Bにより交互に第1極性を示す。いくつかの実施例では、磁性体1312は、1つ以上の方向に回転し、例えば、球形の磁性体1312の場合、磁性体1312は、中心周りに回転する。これは、有利に磁性体が2つよりも多い面(例えば、3つの面)により交互に極性を示す。いくつかの実施例では、磁性体1312は、異なる面、例えば、面A及びC、A及びD、B及びC、B及びD又はD及びCに近接するように位置決めされている。いくつかの実施例では、磁性体1312は、2つよりも多い面、例えば、面A、B及びCに近接するように位置決めされている。いくつかの実施例では、磁性体1312は、3つの面に交わる(例えば、面A、B及びCに交わる)頂点に近接するように位置決めされている。
【0080】
いくつかの実施例では、本発明の幾何学的芸術玩具は、1つ又は複数の移動磁性体玩具部材1310を含んで、
図13A及び13B示すように、強化的な娯楽を提供し、製造コストを低下し、及び/又は他の有益な点のためである。いくつかの実施例では、幾何学的芸術玩具は、2種又は複数種の異なるタイプの移動磁性体玩具部材(例えば、第1タイプ及び第2タイプ)を含み、各種のタイプは、異なる移動磁性体構造を有し、これらの移動磁性体構造は、異なる面を介して交互に磁性体極性を示すように配置されている。下記のように、いくつかの実施例では、異なる移動磁性体玩具部材のタイプは、玩具部材が1種又は複数種の構造中に選択的に磁気的に結合されるように配置されている(例えば、
図6~12に構造のうちのいずれか1種又は複数種)。
【0081】
図14Aは、幾何学的芸術玩具1400の1つの代表的な部分を模式的に示し、それは、それぞれフレキシブルに接続される「A型」及び「B型」の移動磁性体四面体玩具部材1410A及び1410Bの規則的な配置を有し、そのうちのそれぞれは、1つの移動磁性体1412及び選択可能な固定磁性体1406を含む。
図13A~13Bの玩具部材1310と同様に、各玩具部材1410は、4つの面であるA、B、C及びDを含む。移動磁性体1412の配置以外に、A型及びB型の玩具部材1410は、構造上に同様であり、即ち、同じ四面体寸法及び形状を有する。同様に、A型及びB型の玩具部材1410間の移動磁性体1412は同様である。示される実施例では、A型の玩具部材1410Aが構造上にB型の玩具部材1410Bに類似するが、2つ又は複数の玩具部材1402が互いに近接して配置される場合、A型及びB型の玩具部材1410の磁性体間の極性に差異が出る。いくつかの実施例では、各A型の玩具部材1410Aは、いずれも各他のA型の玩具部材1410Aと同じ磁極性配置を有するわけではなく、及び/又は、各B型の玩具部材1410Bは、各他のB型の玩具部材1410Bと同じ磁極性配置を有するわけではない。いくつかの実施例では、A型の玩具部材1410Aは、B型の玩具部材1410Bに対して他の差異を有する。
【0082】
示される実施例では、各A型の玩具部材1410Aは、そのA面及びB面の近傍に位置する1つの移動磁性体1412を含み、移動磁性体1412は、それが玩具部材1410A内に制御されて移動するため、A面及びB面を介して交互に第1極性(例えば、正極性)を示すように配置されている。以下、移動磁性体1412を位置決めするための代表的な構造を説明する。各B型の玩具部材1410Bは、1つの移動磁性体1412を含み、当該移動磁性体は、そのA面及びC面の近傍に位置し、移動磁性体1412は、それが玩具部材1410B内に制御されて移動するため、A面及びC面を介して交互に第2極性を示すように配置され、第2極性は第1極性(即ち、上記例において負極性)と異なる。選択可能な固定磁性体1414は、A型及びB型の玩具部材1410のうちのそれぞれのD面の近傍に位置する。いくつかの実施例では、選択可能な固定磁性体1414は、A型及びB型の玩具部材1410のそれぞれのD面の近傍に位置する。いくつかの実施例では、選択可能な固定磁性体1414の極性は、A型及びB型の玩具部材1410間に異なる。いくつかの実施例では、選択可能な固定磁性体1414の極性は、A型及びB型の玩具部材1410間に同じである。
【0083】
図14Aに示すように、「A型」及び「B型」の玩具部材1410は、ABBAの順にソートされている。つまり、A型の玩具部材1410Aは、B型の玩具部材1410B(上述したフレキシブルコネクタを使用するように)にフレキシブルに接続され、B型の玩具部材1410Bは、他のB型の玩具部材1410Bにフレキシブルに接続され、他のB型の玩具部材1410Bは、A型の玩具部材1410Aに接続されている。示される非限定的な実施例では、各A型の玩具部材1410AのB側は、隣接するB型の玩具部材1410BのC側にフレキシブルに接続されている。隣接するB型の玩具部材1410Bは、異なる配向を有し、それにより、隣接するB側は、フレキシブルに接続される。いくつかの実施例では、A型の玩具部材1410A及びB型の玩具部材1410Bは、本明細書に記載の任意の接続形態でフレキシブルに接続されている。
【0084】
いくつかの実施例では、
図14AにおけるABBAの順番は2回又は複数回繰り返される。例えば、1つの代表的な実施例では、
図14Aにおける幾何学的芸術玩具1400は、12個の玩具部材1410を含み、各玩具部材1410は、図示される単一の移動磁性体1412を有し、選択可能な固定磁性体1414がない。そのため、このような実施例では、12個の移動磁性体1412がある。12個の玩具部材1410は、リングに接続され、各玩具部材1410は、2つの隣接する玩具部材1410に移動可能に接続され(上述したように)、ABBAの順番は、全部で4回現れ、これにより、幾何学的芸術玩具1400は、以下の順番ABBAABBAABBAで接続される12個の玩具部材1410を含む。
【0085】
図14Bは、
図14Aにおける幾何学的芸術玩具1400の1つの代表的な極性配置を示す。このような極性配置は、代表的なものであり、限定的なものではない。
図14Bに示す極性配置は、
図14Aに示す移動磁性体1412によって実現される。つまり、玩具部材1410が互いに隣接して位置決めされる(例えば、図に示すように、フレキシブルに接続される)場合、1つ又は複数の移動磁性体1412は、(A型の玩具部材1410A及び/又はB型の玩具部材1410Bにおいて)移動し、それにより、示される極性配置を実現する。例えば、再び
図14Aを簡略的に参照すると、単にフレキシブルに接続される玩具部材1410A及び1410Bの移動磁性体1412の近接は、それらの移動磁性体1412のうちの1つ又は2つの移動を引き起こし、それにより、それらは互いに引き合い、即ち、隣接する面を介して逆の極性を示す。
【0086】
以下、
図14Aを参照して、さらに
図14Bの極性配置を詳細に説明する。各A型の玩具部材1410Aの移動磁性体1412は、A面及びB面のうちのそれぞれにより交互に正極性を示すように配置されている。C面は、磁化されていない状態を保つ。D面は、選択可能な固定磁性体1414によって正極性又は負極性で磁化される。各B型の玩具部材1410Bの移動磁性体1412は、A面及びC面のうちのそれぞれに交互に負極性を示すように配置されている。B面は、磁化されていない状態を保つ。D面は、選択可能な固定磁性体1414によって正極性又は負極性で磁化される。
【0087】
上記極性を指定し、且つ
図14Bに示すように、A型及びB型の玩具部材は、
図14Aに示す順番付きの組み合わせでフレキシブルに接続される場合、各A型の玩具部材1410Aの正磁化されたB面と、隣接するB型の玩具部材1410Bの負磁化されたC面とは、磁気的に結合されている(例えば、幾何学的芸術玩具1400が
図6の構造に操作される場合)。なお、隣接するB型の玩具部材1410Bの磁化されていないB面は、互いに磁気的に結合されていない。同様に、A型の玩具部材1410Aの磁化されていないC面は、互いに磁気的に結合されていない。
【0088】
図14Cは、
図14Aにおける構造で形成される他の極性配置を示す。各A型の玩具部材1410Aの移動磁性体1412は、A面及びB面のうちのそれぞれに交互に負極性を示すように配置されている。C面は、磁化されていない状態を保つ。D面は、選択可能な固定磁性体1414によって正極性又は負極性で磁化される。各B型の玩具部材1410Bの移動磁性体1412は、A面及びC面のうちのそれぞれにより交互に正極性を示すように配置されている。B面は、磁化されていない状態を保つ。D面は、選択可能な固定磁性体1414によって正極性又は負極性で磁化される。
【0089】
図14Dは、
図14Aにおける構造で形成される他の極性配置を示す。各A型の玩具部材1410Aの移動磁性体141は、A面に交互に負極性を示すように配置され、且つB面を介して交互に正極性を示すように配置されている。C面は、磁化されていない状態を保つ。D面は、選択可能な固定磁性体1414によって正極性又は負極性で磁化される。各B型の玩具部材1410Bの移動磁性体1412は、A面を介して交互に正極性を示すように配置され、且つC面を介して交互に負極性を示すように配置されている。B面は、磁化されていない状態を保つ。D面は、選択可能な固定磁性体1414によって正極性又は負極性で磁化される。
【0090】
図14Eは、
図14Aにおける構造で形成される他の極性配置を示す。各A型の玩具部材1410Aの移動磁性体1412は、A面を介して交互に正極性を示すように配置され、且つB面を介して交互に負極性を示すように配置されている。C面は、磁化されていない状態を保つ。D面は、選択可能な固定磁性体1414によって正極性又は負極性で磁化される。各B型の玩具部材1410Bの移動磁性体1412は、A面を介して交互に負極性を示すように配置され、且つC面を介して交互に正極性を示すように配置されている。B面は、磁化されていない状態を保つ。D面は、選択可能な固定磁性体1414によって正極性又は負極性で磁化される。
【0091】
図14B~14Eにおける構造は、少なくとも以下の共通の特徴を有する。1つ目は、各玩具部材1410が少なくとも1つの移動磁性体1412を含み(
図14Aに示すように)、それが少なくとも2つの面を介して交互に極性を示すように配置されていることである。2つ目は、各A型の玩具部材1410A及び各B型の玩具部材141Bの結合面が逆の極性を有することである。結合面は、A型の玩具部材1410AのA面及びB型の玩具部材1410BのA面、各A型の玩具部材1410AのB面及び各B型の玩具部材1410Bの隣接する(例えば、フレキシブルに接続される)C面を含む。
【0092】
図14A~14Eに示すA型の玩具部材1410A及びB型の玩具部材1410Bの順番付きの組み合わせにより、幾何学的芸術玩具1400は、12個の移動磁性体1412のみにより、
図6~12に示す各種の構造に選択的且つ安定的に位置決めされる(即ち、磁性的に保持される)。なお、示される順番付きの組み合わせにより、各A型の玩具部材1410Aは、1つ又は複数のB型の玩具部材1410Bに磁気的に結合されることを可能とし、それにより、幾何学的芸術玩具1400は、
図6~12に示す各種の構造中に選択的且つ安定的に位置決めされるように配置されている(即ち、磁性的に保持される)。例えば、
図6に示す構造では、各A型の玩具部材1410AのB面は、隣接するB型の玩具部材1410BのC面に磁気的に結合され、A型の玩具部材1410Aは、B型の玩具部材1410Bにフレキシブルに接続されている。他の例として、
図12に示す構造では、各A型の玩具部材1410AのA面は、B型の玩具部材1410BのA面磁気的に結合される。いくつかの実施例では、
図12に示す構造において、いくつかのA型の玩具部材1410AのA面は、B型の玩具部材1410BのA面に磁気的に結合され、B型の玩具部材1410Bは、2つの中間玩具部材1402(1つのA型及び1つのB型)によって分けられる。
【0093】
以下、
図13A~14Eにおける構造を実現する代表的な玩具部材を説明する。
【0094】
以下、
図15A~15Fを一緒に参照すると、四面体玩具部材1510は、1つ又は複数の移動磁性体の選択的な配置により
図14A~14Eにおける任意の極性配置を実現するように配置されている。示される代表的、且つ非限定的な実施例では、玩具部材1510は、第1部分1520及び第2部分1540によって形成される四面体ハウジング1516を含み、第1部分1520及び第2部分1540は、一緒に結合されるように配置されている(例えば、結合構造1518により)。
図15Aと15Bの比較は、第1部分1520と第2部分1540の結合を示す。玩具部材1510の面は、
図13A~14Eに示す面、即ち面A、B、C及びDに対応する。この代表的な実施例では、第1部分1520は、面A、B及びCが設けられ、第2部分1540は、面Dが設けられている。玩具部材1510は、通常中空であり、即ちハウジング1516は、内部キャビティ1519を規定し、内部キャビティ1519は、結合構造1518及び如何に説明される付加的な特徴を含む。示される実施例では、ハウジング1516は、プラスチック又は類似する材料で形成される。
【0095】
図15A~15Fにおける玩具部材1510は、代表的なものであり、且つ限定的なものではない。例えば、いくつかの実施例では、ハウジング1516は、2つの部分ではなく、1つ、3つ又は4つの部分によって形成され、例えば、面A及びBが設けられた第1部分1520、面Cが設けられた第2部分1540及び面Dが設けられた第3部分によって形成される。同様に、ハウジング1516を形成する各部分は、
図15Aにおける代表的な実施例に示す特定の面を設ける必要がない。例えば、いくつかの実施例では、第1部分1520と第2部分1540は、玩具部材1510の異なる面が設けられ、例えば、第1部分1520は、面B、C及びDが設けられ、第2部分1540は、面Aが設けられている。これらの例は、代表的なものであり、限定的なものではない。
【0096】
図15Aに示す分解断面図及び
図15Bに示す断面図を参照すると、玩具部材1510は、四面体ハウジング1516の内部に配置されたブラケット1570を含み、当該ブラケット1570は、第1ブラケット1570A及び第2ブラケット1570Bを含む。第1ブラケット1570Aは、通常、A面とB面が交わる辺1522に沿ってA面(
図15Cを参照)に平行に延在する。同様に、第2ブラケット1570Bは、A面とC面が交わる辺1524に沿って延在する。いくつかの実施例では、ブラケットは、第1ブラケット1570A又は1570Bのみを含む。ブラケット1570は、以下の通り、第1部分1520と第2部分1540の部分を含む。
【0097】
ブラケット1570は、1つ又は複数の移動磁性体を支持するように配置され、それにより、各移動磁性体は、移動可能であり、且つ玩具部材1502の第1面及び第2面を介して交互に磁性を示す。例えば、第1ブラケット1570Aは、移動磁性体を支持するように配置され、それにより、それは、A面及びB面を介して第1極性(例えば、正極性)を示す。同様に、第2ブラケット1570Bは、移動磁性体を支持するように配置され、それにより、それは、A面及びC面を介して第2極性(例えば、負極性)を示す。
【0098】
ブラケット1570は、移動磁性体がその中に移動、又はその中に移動可能な(例えば、変位、摺動、回転など)制限空間、キャビティ、仕切り室などを形成されることにより、(1つ又は複数の)移動磁性体は、第1面及び第2面を介して、交互に磁性を示すことが可能であり、例えば隣接する他の磁性体(例えば、他の玩具部材中に位置決めされる移動磁性体)に応答する。そのため、ブラケット1570は、少なくとも2つの機能を提供する。1つ目は、ブラケット1570が移動磁性体を所定の面の近傍に保持し、当該所定の面を介して、移動磁性体は、磁性を示すように設計され、即ち、それらの面に十分に近接することにより、移動磁性体は、他の磁性体又は鉄を含む素子に引き合わられ、他の磁性体又は鉄を含む素子は、それらの面のうちのいずれか1つに隣接するように位置決めされていることである。なお、ブラケット1570は、移動磁性体が制御されない形態で全体のキャビティ1519中に移動することを防止する。2つ目は、ブラケット1570が移動磁性体の移動(例えば、変位、摺動、回転など)に十分な空間を提供することにより、それは、所定の面を介して、交互に1つ又は複数の特定の極性を示すことである。なお、ブラケット1570の寸法及び形状は、移動磁性体が限られた範囲で移動することを可能にするように設定される。
【0099】
図15C及び15Dを参照すると、以下、第1部分1520を説明する。第1部分1520において、ブラケット1570は、側壁1572、端壁1574及びセパレータ1578(本実施例では、柱)を含み、セパレータ1570は、ブラケット1570を、A面とB面が交わる辺1522に沿って延在する第1ブラケット1570Aと、A面とC面が交わる辺1524に沿って延在する第2ブラケット1570Bとに分ける。側壁1572及び端壁1574とA面の一部及びB又はC面の一部(第1ブラケット1570A及び第2ブラケット1570Bにそれぞれ用いられる)は、ともに溝又はレールが形成され、当該溝又はレールの寸法は、それが設計されて収納する移動磁性体(例えば、移動磁性体1512)よりも少し大きい。いくつかの実施例では、B面又はC面の一部は、円弧溝又は凹み1576を有し、当該円弧溝又は凹み1576は、移動磁性体を特定の配向に保持するように配置されている。
図16を参照する。セパレータ1578は有用であり、それは同じ玩具部材1510がA型及びB型の玩具部材を形成するのに用いることができるためである。なお、1つの代表的なA型の玩具部材は、第1ブラケット1570A中に位置決めされる移動磁性体1512A(即ち、1つの移動磁性体1512Aのみ)を含み、且つ、1つの代表的なB型の玩具部材は、第2ブラケット1570B中に位置決めされる移動磁性体1512B(即ち、1つの移動磁性体1512Bのみ)を含む。示される実施例では、ブラケット1570は、第1部分1520中に一体成型されている。しかし、いくつかの実施例では、ブラケット1570は一体成型されるものではない。選択可能に、セパレータ1578は、第1部分1520と第2部分1540を結合する結合構造を兼ねており、
図15A~15Bに示す通りである。
【0100】
図15E及び15Fを参照すると、以下、第2部分1540を説明する。第2部分1540は、ブラケット1570の部分を含み、ブラケット1570は、保持部材1542を含み、保持部材1542は、D面から離れて延在するフィン又は突起を形成する。
図15Bに示すように、第2部分1540が第1部分1520と結合される場合、保持部材1542はそれぞれ第1部分1520の側壁1572と端壁1574によって形成されるそれぞれの溝又はレールに向かって延在して、ブラケット上に「蓋」を形成し、それにより、移動磁性体がその中に移動可能なキャビティを形成する。これを実現するために、各保持部材1542は遠位側辺1544、当該遠位側辺は、それぞれ第1部分1520の辺1522及び1524にほぼ平行するように配置されている。第2部分1540は、選択可能な固定磁性体を保持するように配置される選択可能な台座1546をさらに含む。
【0101】
そのため、保持部材1542、側壁1572、端壁1574及びセパレータ1578は、ブラケット1570を形成し、ブラケット1570は、少なくとも1つの移動磁性体を収納するように配置された、制限される空間を有する。同様に、玩具部材1502がA型であるか、B型の玩具部材であるかによって、移動磁性体は、第1ブラケット1570A及び/又は第2ブラケット1570B中に位置決めされることができる。
【0102】
図16A及び16Bは、それぞれ隣接するA型の玩具部材1610A及びB型の玩具部材1620Bを示して、幾何学的芸術玩具のいくつかのメリットを説明する。各玩具部材1610A及び1610Bは、
図15A~15Fにおける玩具部材1510に示すように構成される。なお、各玩具部材1610A及び1610Bは、各自のブラケット1670A及び1670Bに位置決めされる単一の移動磁性体1612A及び1612Bを含み、それにより、A型の玩具部材1610Aは、
図14AにおけるA型の玩具部材1410Aに類似し、且つB型の玩具部材1610Bは、
図14AにおけるB型の玩具部材1410Bに類似する。
【0103】
図16Aは、隣接する玩具部材1610A及び1610Bを示し、それらのA面は、互いに隣接する。このような相互作用を引き起こす幾何学的芸術玩具の1種の配置は、
図12における立方構造である。それに比べて、
図16Bにおいて、A型の玩具部材1610AのB面は、B型の玩具部材1620B的C面に隣接する。このような相互作用を引き起こす幾何学的芸術玩具の1種の配置は、
図6における構造である。
【0104】
図16Aを参照すると、玩具部材の接近により、2つの移動磁性体1612Aと1612Bは、対応する玩具部材のA面により相互作用して、各移動磁性体は、その対応するブラケット1670A及び1670B中に移動する。そのため、このような相互作用の1つの代表的な極性結果は、移動磁性体1612BがA面を介して負極性を示し、移動磁性体1612AがA面を介して正極性を示す。このような極性結果は、
図14Bに示す通りである。そのため、2つの移動磁性体は、互いに引き合い、それにより、2つの玩具部材のA面は、磁気的に結合される。いくつかの実施例では、極性は、逆であり、即ち、移動磁性体1612Bは、A面を介して正極性を示し、移動磁性体1612Aは、A面を介して負極性を示す。
【0105】
以下、
図16Bを参照すると、玩具部材の接近により、再び2つの移動磁性体は、相互作用するが、今回は、異なる面を介するものである。この例では、移動磁性体1612Aは、A型の玩具部材1610AのB面を介して正極性を示し、移動磁性体1612Aは、B型の玩具部材1620BのC面を介して負極性を示す。このような形態で、2つの移動磁性体は、互いに引き合うことにより、A型の玩具部材1610AのB面とB型の玩具部材1620BのC面は、磁気的に結合される。
【0106】
つまり、
図16A及び16Bは、移動磁性体(例えば、移動磁性体1612A)がどのように四面体玩具部材の第1面(例えば、A面)及び第2面(例えば、B面)を介して交互に第1極性(例えば、正極性)を示す例を示す。実際には、各移動磁性体1612は、2つの固定磁性体をシミュレーションする。各玩具部材のブラケット1670は、このような有利な機能を実現する。
【0107】
図17A~17Cは、径方向に磁化された単一の移動磁性体1712を有する四面体玩具部材1710の他の代表的な実施例を模式的に示す。図に示すように、玩具部材1710は、移動磁性体1712がハウジングに対して回転する(例えば、他の磁性体に応答する)ように有利に配置され、且つこの3つの面、A面、B面及びC面を介して交互に第1極性を示す。これは、より多くの別の機能(例えば、1つ又は複数の玩具部材1710が結合された複数の幾何学的芸術玩具は、別の形態で磁気的に組み立てられる)を実現するだけでなく、幾何学的芸術玩具は、その各構造(例えば、
図6~12における構造)中により安定する。これらのメリットは、ユーザの体験を向上させることに役立つ。
【0108】
図18Aは、幾何学的芸術玩具1800の一部を模式的に示し、幾何学的芸術玩具1800は、
図17A~17Bにおける玩具部材1710に類似する複数の四面体玩具部材1810を有する。この実施例では、各玩具部材1810は、ほぼ同様であり、即ち、自体にA型及びB型がない。逆に、各玩具部材1810は、A面、B面及びC面の頂点の近傍に位置する1つの移動磁性体1812(例えば、球形の磁性体)を含む。なお、各玩具部材1810は、選択可能な固定磁性体1814を含む。それがA面、B面及びC面に近接するように指定すると、移動磁性体1812は、これらの面のうちのそれぞれを介して磁性を示すことができる。いくつかの実施例では、玩具部材1810は、移動磁性体1804がA面、B面及びC面を介して第1極性を示すように配置されている。
【0109】
図18Bは、玩具部材1810が図に示すように接続される場合の1つの代表的な極性結果を示す。第1及び第3玩具部材1810A及び1810Cにおいて、移動磁性体1812は、A面、B面及びC面のうちのそれぞれを介して交互に正極性を示す。第2及び第4玩具部材1810B及び1810Dにおいて、移動磁性体1812は、A面、B面及びC面のうちのそれぞれを介して交互に負極性を示す。このような形態で、隣接する玩具部材は、互いに磁気的に引き合う。
【0110】
図19A~19Cは、玩具部材1910の1つの代表的な実施例を提供し、当該玩具部材1910は、本明細書に示す幾何学的芸術玩具に用いられるように配置されている。特に、玩具部材1910は、移動磁性体が3つ面を介して交互に第1極性を示すように配置されている。上記実施例と同様に、玩具部材1910は、A面、B面、C面及びD面によって規定された四面体ハウジング1916を有する。ブラケット1970は、ハウジング1916内に設けられ、ハウジング1916は、A面、B面及びC面の頂点に隣接する。ブラケット1970は、A面、B面及びC面の近傍に球形移動磁性体1912を保持し、且つ、例えば、近傍の磁性体又は鉄を含む素子に応答して、当該球形移動磁性体1912がブラケット1970自体の中心周りに回転することを可能にする。これを実現するために、ブラケット1970は、第1部分1972及び相補的な第2部分1974を有し、第1部分1972は、直径が球形移動磁性体1912よりも少し大きい部分球形形状(例えば、半球状)を有する。ブラケット1970は、移動磁性体1912を保持し、移動磁性体1912は、外部磁力に応じて回転し、それにより、A面、B面及びC面を介して交互に磁性を示す。
【0111】
図20A~20Dを参照すると、本発明の他の実施例を理解することができる。特に、
図20A及び20Bは、他のタイプの四面体玩具部材2010aを示し、
図20C及び20Dは、磁性が互いに補うタイプの四面体玩具部材2010bを示す。玩具部材2010aは、玩具部材2010bと一緒に用いられて上述した幾何学的玩具が形成される。
【0112】
有利なのは、玩具部材2010は、いかなる移動磁性体を含む必要がない。逆に、単一の固定磁性体は、各玩具部材2010中に位置決めされることにより、それは、第1面(例えば、「A」面)を介して第1極性を示し、第2面(例えば、「B」面又は「C」面)を介して第2極性を示す。これは、各玩具部材2010において軸方向に磁化された磁性体を用いることで実現可能であり、軸方向に磁化された磁性体の1つの極は、第1面の近傍に位置決めされ、第2極は、第2面の近傍に位置決めされる。磁性体は、上述した「ブラケット」により、摩擦によって玩具部材に形成された穴又はホールに嵌合されたり、粘着剤又は類似する接続具により適当な位置に保持されたりすることができる。
【0113】
図20A及び20Bを参照すると、玩具部材2010aは、4つの面であるA面、B面、C面及びD面を有する四面体として形成され、この4つの面は、上述した名称の同じ面に対応する。軸方向において磁化された磁性体2012aは、玩具部材2010a内に設けられ、それにより、第1極(例えば、正極)は、A面の近傍の設けられ、第2極(例えば、負極)は、B面の近傍に設けられている。この代表的な実施例において、磁性体2012aは、玩具部材2010aに形成された穴2014a内に設けられている。例えば、穴2014aは、A面又はB面のうちの少なくとも1つにより形成可能であり、且つ、磁性体2012aは、摩擦によってその中に嵌合保持可能である。
【0114】
図20C及び20Dを参照すると、玩具部材2010bは、4つの面であるA面、B面、C面及びD面を有する四面体として形成され、この4つの面は、玩具部材2010aの4つの名称が同じである面に対応する。軸方向に磁化された磁性体2012bは、玩具部材2010b内に設けられ、それにより、第1極(例えば、負極)は、A面の近傍に設けられ、第2極(例えば、正極)は、C面の近傍に設けられている。この代表的な実施例では、磁性体2012bは、玩具部材2010bに形成された穴2014b内に設けられている。例えば、穴2014bは、A面又はC面のうちの少なくとも1つにより形成可能であり、且つ、磁性体2012bは、摩擦によってその中に嵌合保持可能である。
【0115】
玩具部材2010bと玩具部材2010aとは、磁性が互いに補う。つまり、玩具部材2010aにおけるA面の近傍に設けられる磁性体2012aの極性は、玩具部件2010bにおけるA面の近傍に設けられる磁性体2012bの極性と逆の極性を有すべきである。なお、磁性体2012a、2012bの位置決めは、対応するa面において対応する位置を有すべきである。同様に、玩具部材2010aにおけるB面の近傍に設けられる磁性体2012aの磁極は、玩具部件2010bにおけるC面の近傍に設けられる磁性体2012bの磁極と逆の極性(及び対応する位置)を有すべきである。
【0116】
上記のように形成される場合、玩具部材2010aは、「A型」の玩具部材とみなすことができ、玩具部材2010bは、磁性が互いに補う「B型」の玩具素子とみなすことができる。そのため、磁性が互いに補う玩具部材2010a及び2010bは、
図14D及び14Eに示すA面、B面及びC面の極性を有する、繰り返されるABBAという順番で配置することができる。そのため、玩具部材2010a及び2010bは、上述した幾何学的芸術玩具を形成することができる。一例として、12個の玩具部材2010は、リング状に接続されることができ、各玩具部材2010は、隣接する2つの玩具部材2010に移動可能に接続され、ABBAという順番は、合計で4回現れ、それにより、12個の玩具アセンブリ2010を有する幾何学的芸術玩具を形成し、玩具アセンブリ2010は、ABBAABBAABBAという順番で接続されている。このような構造により、A型及びB型の玩具部材が磁気的に結合されることを可能にする。例えば、このような構造により、玩具部材2010a、2010bの逆に磁化されたA面は、磁気的に結合されることができる(
図16Aに示すように)。なお、このような構造により、玩具部材2010a、2010bの逆に磁化されたB面及びC面は、磁気的に結合されることができる(
図16Bに示すように)。
【0117】
理解すべきように、ここで芸術玩具及び玩具部材の複数の異なる実施例を示して説明したが、このような組み合わせが本開示の意図を満たす限り、任意の1つの実施例の1つまたは複数の特徴はいずれも他の実施例の1つまたは複数の特徴と組み合わせることができることを理解すべきである。
【0118】
以上、芸術玩具及び玩具部材の複数の代表的な形態及び実施例を検討したが、当業者はそれらの一定の修正、排列、付加とサブ組合せを認識できる。従って、以下の添付の特許請求の範囲及びその後に導入する特許請求の範囲は、その真の精神と範囲内に含まれるすべての修正、排列、付加とサブ組合せを含むと解釈することを意図する。
【0119】
以上の添付図面と合わせて説明した詳細説明(その中の同じ参照番号は同じ部材を表す)は、本開示の各実施例の説明とすることを意図し、唯一の実施例を表すことを意図しない。本開示中に説明した各実施例は例示または説明として提供され、他の実施例より優れるまたは有利であると解釈されるべきではない。本明細書中に提供した説明例は、本開示を網羅すること、または本開示を開示された正確な形式に制限することを意図しない。同様に、本明細書中に説明した任意のステップは他のステップまたはステップの組み合わせと交換でき、同一または基本的に類似した結果を実現する。
【0120】
通常、本明細書が公開する実施例は非制限的であり、且つ発明者は本発明の範囲内の他の実施例が図中に示す及び明細書中に説明する1つ以上の特定の実施例からの構造と機能を含むことを想定する。理解すべきように、本発明の精神を逸脱しない限り、他の人と採用する等価物より変化と改変を行うことができる。従って、すべてのこのような変化、改変と等価物は保護を要求する本発明の精神と範囲内に入ると明確に規定する。例えば、本発明は、以上の代表的な実施例に関して述べた任意の1つまたは複数の特徴の組合せを有する付加実施例を含む。
【0121】
前記の説明の中に、具体的な詳細を説明して本発明の代表的な実施例に対する徹底的な理解を提供する。しかし、当業者にとって、すべての具体的な詳細を示さない状況で本明細書が公開する実施例を実施できることは明らかである。場合によって、本発明の各形態を混同しないために、公知のプロセスステップを詳しく説明しない。
【0122】
本願は方位に対する参照を含むことができ、例えば「第1」、「第2」、「垂直に」、「水平に」、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」及び「下」などである。これらの参照及び本願中の他の類似の参照は、特定の実施例(例えば当該実施例が使用するように位置決めされる時)の説明と理解に役立つことを意図する、本発明をこれらの方位或は位置に制限することを意図しない。
【0123】
本出願はまた数量と数字を引用することができる。特別に説明しない限り、これらの数量と数字は制限と見なすべきではなく、本願と関連する可能な数量または数字を示す。同様にこの点について、本願は、用語「複数」を使用して数量または数字を指すことができる。この点について、用語「複数」は1よりも大きい任意の数字、例えば、2、3、4、5などを指す。用語「約」、「近似」などは、前記値の±5%を指す。用語「に基づく」は「少なくとも部分的に基づく」を指す。本発明の目的のために、用語「AとBのうちの少なくとも1つ」は「A及び/又はB」と同等であり、その逆も同様であり、すなわち「Aのみ」、「Bのみ」または「AとB」である。同様に、例えば、用語「A、BおよびCのうちの少なくとも1つ」は、(A)、(B)、(C)、(AおよびB)、(BおよびC)または(A、BおよびC)を指し、3つを超える要素が列挙されている場合、他のすべての可能な配列を含む。