(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023018551
(43)【公開日】2023-02-08
(54)【発明の名称】制御装置、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
G05D 1/02 20200101AFI20230201BHJP
【FI】
G05D1/02 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021122760
(22)【出願日】2021-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】松崎 千絵
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301AA01
5H301BB14
5H301CC03
5H301CC06
5H301GG08
5H301GG09
5H301LL01
5H301LL07
5H301LL08
(57)【要約】
【課題】移動体を制御する制御装置において、レーダーとカメラとを用いて、ガラス等の透過部材を備えるドア、又はウィンドウ等を検出できるようにする。
【解決手段】制御装置は、移動体を制御する制御装置であって、前記移動体が備えるカメラで撮像した画像から矩形を検出する矩形検出部と、光、又はレーダーを用いて、前記矩形の下辺の路面、又は床面からの高さを検出する高さ検出部と、前記高さに基づいて、前記矩形内に、光、又はレーダーを透過する透過部材があるか否かを判定する判定部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体を制御する制御装置であって、
前記移動体が備えるカメラで撮像した画像から矩形を検出する矩形検出部と、
光、又はレーダーを用いて、前記矩形の下辺の路面、又は床面からの高さを検出する高さ検出部と、
前記高さに基づいて、前記矩形内に、光、又はレーダーを透過する透過部材があるか否かを判定する判定部と、
を有する、制御装置。
【請求項2】
前記矩形検出部は、前記移動体の移動方向にある矩形のうち、所定の大きさの前記矩形を検出する、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記高さが所定値以上である場合、前記矩形内に前記透過部材があると判定する、請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記移動体の移動を制御する移動制御部を有し、
前記移動制御部は、前記判定部の判定結果に基づいて、前記移動体の移動方向にある前記透過部材を有するドアの開閉を判断する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記移動制御部は、前記ドアが閉じている場合、前記移動方向への前記移動体の移動を制限する、請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記移動制御部は、前記ドアが開いている場合、前記移動方向への前記移動体の移動を許可する、請求項4又は5に記載の制御装置。
【請求項7】
前記透過部材はガラスを含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項8】
移動体を制御する制御装置が、
前記移動体が備えるカメラで撮像した画像から矩形を検出する処理と、
光、又はレーダーを用いて、前記矩形の下辺の路面、又は床面からの高さを検出する処理と、
前記高さに基づいて、前記矩形内に、光、又はレーダーを透過する透過部材があるか否かを判定する処理と、
を実行する、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、シニアカー、電動車椅子等の小型モビリティ、又は自律走行可能なロボット等の歩道、及び屋内等を移動する移動体の開発が進められている。
【0003】
また、撮影された車両の画像に基づいて、車両の向きが正面向きである場合に、車両のボディ領域に接する四角形領域のうち、最も上に位置する四角形領域をフロントガラスとして検出する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
さらに、車両を左右から撮影した撮影画像から当該車両の位置を検出する車両検出装置において、左右のカメラ映像よりフロントガラス領域を抽出し、抽出したフロントガラス領域を特徴点として位置合わせを行う技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004-70834号公報
【特許文献2】特開2013-037394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、自律的に走行可能なシニアカー、又はロボット等の移動体では、例えば、LIDAR(Light Detection and Ranging)、ステレオカメラ、又はデプスカメラ等を用いて、移動体の周辺にある物体の検出、及び物体までの距離の計測を行う場合が多い。一方、より低コストなミリ波レーダーと、一般的なカメラを用いて移動体の周辺にある物体の検出、及び物体までの距離の計測等を行いたいという要求がある。
【0007】
しかし、従来の技術では、レーダーとカメラとを用いて、例えば、ガラス製のドア、又はショーウィンドウ等の構造物を検出することができないという問題がある。自律的に移動可能なシニアカー、又はロボット等の移動体は、歩道、及び屋内を移動するため、例えば、ガラス製のドア、又はショーウィンドウ等の構造物を正しく検出できないと、ガラス製の構造物に衝突してしまう恐れがある。
【0008】
なお、このような問題は、ガラスに限られず、例えば、アクリル等の光やレーダーを透過する様々な透過部材を有するドア、又はウィンドウ等についても同様に存在する。
【0009】
本発明の一実施形態は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、移動体を制御する制御装置において、レーダーとカメラとを用いて、ガラス等の透過部材を備えるドア、又はウィンドウ等の構造物を検出できるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る制御装置は、移動体を制御する制御装置であって、前記移動体が備えるカメラで撮像した画像から矩形を検出する矩形検出部と、光、又はレーダーを用いて、前記矩形の下辺の路面、又は床面からの高さを検出する高さ検出部と、前記高さに基づいて、前記矩形内に、光、又はレーダーを透過する透過部材があるか否かを判定する判定部と、を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一実施形態によれば移動体を制御する制御装置において、レーダーとカメラとを用いて、ガラス等の透過部材を備えるドア、又はウィンドウ等の構造物を検出できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】一実施形態に係る移動体制御システムの構成例を示す図である。
【
図2】一実施形態に係る処理の概要について説明するための図(1)である。
【
図3】一実施形態に係る処理の概要について説明するための図(2)である。
【
図4】一実施形態に係る制御装置のハードウェア構成の例を示す図である。
【
図5】一実施形態に係るガラス判定処理の例を示すフローチャートである。
【
図6】一実施形態に係るカラスドアの通過処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0014】
<移動体制御システムの構成例>
図1は、一実施形態に係る移動体制御システムの構成例を示す図である。移動体制御システム1は、例えば、シニアカー、又はロボット等の自律的に移動可能な移動体の移動を制御するシステムである。
図1の例では、移動体制御システム1は、移動体10に搭載されるカメラ11、レーダー12、制御装置100、及び移動装置13等を含む。
【0015】
カメラ11は、移動体10に設けられ、移動体10の周辺(主に移動方向)の画像を撮像する撮像装置である。本実施形態では、カメラ11として、対象物までの距離を測定可能なステレオカメラ、デプスカメラ等より低コストな、一般的な単眼カメラを利用することができる。
【0016】
レーダー12は、例えば、電波を用いて対象物までの距離、速度等を測定するミリ波レーダー等のセンサーである。なお、レーダー12は、レーザ光を用いて対象物までの距離、速度等を測定するLiDAR(Light Detection and Ranging)であっても良い。ここでは、移動体10が、LiDARより低コストなミリ波レーダーであるレーダー12を備えているものとして以下の説明を行う。
【0017】
制御装置100は、移動体10に搭載され、移動体10の移動を制御するコンピュータである。制御装置100は、所定のプログラムを実行することにより、例えば、画像取得部101、矩形検出部102、物体検出部103、高さ検出部104、判定部105、及び移動制御部106等の機能構成を実現している。なお、上記の各機能構成のうち、少なくとも一部は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。
【0018】
画像取得部101は、移動体10が備えるカメラ11を用いて、移動体10の周辺を撮像した画像(映像)を取得する。例えば、画像取得部101は、移動体10の移動方向を撮像した画像を取得する。
【0019】
矩形検出部102は、画像取得部101が取得した画像を解析して、矩形を検出する。例えば、
図2に示すように、ガラス(透過部材の一例)を有する自動ドア201、ウィンドウ202等は一般的に矩形をしているので、矩形検出部102は、ガラスを有するドア、ウィンドウ等の候補として、画像から矩形を検出する。
【0020】
好ましくは、矩形検出部102は、例えば、
図2において、自動ドア201の上部の矩形222のように、移動体10が通行可能でない大きさの矩形を、矩形検出の対象から除外する。また、矩形検出部102は、
図2に示した2階の窓221のように、移動体10が移動可能な方向とは異なる方向、又は高さにある矩形を、矩形検出の対象から除外する。さらに、矩形検出部102は、移動体10から所定の距離以上離れた場所にある矩形についても、矩形検出部102による矩形検出の対象から除外しても良い。
【0021】
物体検出部103は、移動体10が備えるレーダー12を用いて、移動体10の周辺にある物体までの距離を測定することにより、移動体10の周辺にある物体を検出する。
【0022】
高さ検出部104は、物体検出部103が検出した物体までの距離の測定結果を用いて、矩形検出部102が検出した矩形の下辺の路面からの高さを検出する。好ましくは、高さ検出部104は、物体検出部103が検出した物体までの距離の測定結果を用いて、路面を検出し、矩形検出部102が検出した矩形から、路面にある矩形、及び矩形の障害物(例えば、金属製、木製、又は樹脂製等の構造物)を除外する。また、高さ検出部104は、残った矩形の下辺の路面からの高さを検出する。例えば、高さ検出部104は、
図2において、矩形211~215の下辺の路面203からの高さh1~h5を検出(算出)する。
【0023】
判定部105は、高さ検出部104が検出した高さに基づいて、矩形内に、光、又はレーダーを透過する透過部材(例えば、ガラス、アクリル等)があるか否かを判定する。例えば、
図2に示すように、ガラスを使った構造物には、ガラスを保持するとともに、強度を確保するための枠が設けられている。従って、判定部105は、矩形検出部102が検出した矩形の下辺に高さがある場合(高さが所定値以上である場合)、矩形内にガラス等の透過部材があると判定する。
【0024】
一方、判定部105は、矩形検出部102が検出した矩形の下辺に高さがない場合(高さが所定値未満である場合)、矩形内にガラス等の透過部材がないと判定する。
図3(A)は、ガラス部を有する自動ドアが開いている状態の例を示している。このように、自動ドアが開いている場合、矩形検出部102が検出した矩形301の下辺302に高さがない状態(路面、又は床面からの高さが所定値未満の状態)となる。ここで、所定値は、例えば、自動ドア用のレール等の構造物を誤検知しないように、適切なしきい値を予め定めておくものとする。
【0025】
図3(B)は、ガラス部を有する手動ドアが開いている状態の例を示している。このように、手動ドアが開いており、移動体10が通行可能である場合も、矩形検出部102が検出した矩形311の下辺312に高さがない状態(路面、又は床面からの高さが所定値未満の状態)となる。このように、判定部105は、矩形検出部102が検出した矩形の下辺の路面、又は床面からの高さに基づいて、矩形内にガラス等の透過部材があるか否かを判定することができる。
【0026】
移動制御部106は、移動装置13を制御して、移動体10の移動を制御する。ここで、移動装置13は、例えば、移動体10を移動させるための車輪、又は歩行ロボットの脚等を駆動するアクチュエータである。
【0027】
また、本実施形態に係る移動制御部106は、判定部105による判定結果に基づいて、移動体の移動方向にあるガラス(透過部材の一例)を有するドアの開閉を判断し、ドアが閉じている場合、移動方向への移動体10の移動を制限する。例えば、移動制御部106は、ドアが閉じている場合、移動体10をドアの前で停止させる、或いは、移動体10がドアに近づく速度を落とす。一方、移動制御部106は、ドアが開いている場合、移動方向への移動体10の移動を許可する。
【0028】
なお、
図1に示す制御装置100の機能構成は一例である。例えば、移動制御部106は、移動装置13に含まれていても良いし、制御装置100は、複数の装置に分かれていても良い。
【0029】
<ハードウェア構成>
図4は、一実施形態に係る制御装置のハードウェア構成の例を示す図である。制御装置100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)401、メモリ402、ストレージデバイス403、GPU(Graphics Processing Unit)404、I/F(Interface)406、及びバス407等を有する。
【0030】
CPU401は、例えば、ストレージデバイス403等の記憶媒体に格納された所定のプログラムを実行することにより、
図1に示すような制御装置100の各機能構成を実現するプロセッサである。メモリ402は、例えば、CPU401のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリであるRAM(Random Access Memory)、及びCPU401の起動用のプログラム等を記憶した不揮発性のメモリであるROM(Read Only Memory)等を含む。ストレージデバイス403は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、又はSSD(Solid State Drive)等の不揮発性、かつ大容量の記憶デバイスである。
【0031】
GPU404は、主に画像処理に関連する様々な処理を、CPU401より高速に実行する画像処理用のプロセッサである。通信装置405は、制御装置100をネットワークに接続するための1つ以上の通信インタフェースを含む。I/F406は、制御装置100に、例えば、カメラ11、レーダー12、及び移動装置13等の外部装置を接続するためのインタフェースである。バス407は、上記の各構成要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号、及び各種の制御信号等を伝送する。
【0032】
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係る制御方法の処理の流れについて説明する。
【0033】
(ガラス判定処理)
図5は、一実施形態に係るガラス判定処理の例を示すフローチャートである。この処理は、移動体10を制御する制御装置100が、移動方向にある光、又はレーダー等を透過する透過部材を備える構造物を検出する検出処理の一例を示している。なお、ここでは、光、又はレーダーを透過する透過部材がガラスであるものとして以下の説明を行うが、ガラスは、例えば、アクリル等の他の透過部材であっても良い。
【0034】
ステップS501において、制御装置100の矩形検出部102は、画像取得部101が取得した移動体10の移動方向を撮像した画像から、
図2で説明したように矩形を検出する。
【0035】
ステップS502において、制御装置100の高さ検出部104は、物体検出部103が検出した、移動体10の周辺にある物体までの距離の測定結果を用いて、路面(又は床面)を判定する。例えば、高さ検出部104は、移動体10が接している略水平方向の面を路面(又は床面)と判定する。
【0036】
ステップS503において、高さ検出部104は、矩形検出部102が検出した矩形から、路面(又は床面)にある矩形(例えば、角形のタイル、マンホール、格子蓋等)を除外する。
【0037】
ステップS504において、高さ検出部104は、物体検出部103が検出した、移動体10の周辺にある物体までの距離の測定結果を用いて、矩形検出部102が検出した矩形から、矩形の障害物を除外する。ここで、矩形の障害物には、例えば、金属製、木製、又は不透明は樹脂製等のドア、窓等のレーダーを透過しない様々な構造物が含まれる。
【0038】
ステップS505において、高さ検出部104は、残った矩形の下辺の路面(又は床面)からの高さを検出(算出)する。例えば、
図2の例では、高さ検出部104は、矩形211~215の下辺の路面203からの高さh1~h5を検出する。
【0039】
ステップS506において、制御装置100の判定部105は、高さ検出部104が検出した高さが所定値以上であるか否かを判断し、高さが所定値以上である場合、ステップS507において、矩形内にガラス(透過部材)があると判定する。一方、高さが所定値未満である場合、判定部105は、ステップS508において、矩形内にガラスがないと判定する。
【0040】
上記の処理により、判定部105は、例えば、
図3(B)の矩形314のように、矩形314の下辺315と床面313との間に、レーダー(LiDARの場合は光)を透過しない構造物316がある場合、矩形314内にガラス等の透過部材があると判定する。一方、判定部105は、例えば、
図3(B)の矩形311のように、矩形311の下辺312と床面313との間に、レーダー(LiDARの場合は光)を透過しない構造物がない場合、矩形311内にガラス等の透過部材がないと判定する。
【0041】
(ガラスドアの通過処理)
図5は、一実施形態に係るガラスドアの通過処理の例を示すフローチャートである。この処理は、制御装置100が、
図5で説明したガラス判定処理の判定結果に基づいて、ガラス等の透過部材を備えたドアを通過する処理の一例を示している。ここでは、制御装置100は、移動装置13を制御して、自律的に移動体10を所定の移動方向に移動(走行、又は歩行)させる機能を有し、移動方向にガラスドアがある場合の処理の一例について説明する。
【0042】
ステップS601において、制御装置100は、
図5で説明したガラス判定処理を実行する。
【0043】
ステップS602において、制御装置100の移動制御部106は、ガラス判定処理の判定結果に応じて、処理を分岐させる。移動方向にガラスがない場合、移動制御部106は、処理をステップS603に移行させる。一方、移動方向にガラスがある場合、移動制御部106は、処理をステップS605に移行させる。
【0044】
ステップS603に移行すると、移動制御部106は、移動体10の移動方向にあるガラス(透過部材の一例)を有するドアが開いていると判断する。
【0045】
ステップS604において、移動制御部106は、移動体10の移動方向への移動を許可し、移動装置13を制御して、ドアを通過する。
【0046】
一方、ステップS605に移動すると、移動制御部106は、移動体10の移動方向にあるガラスを有するドアが閉じていると判断する。
【0047】
ステップS605において、移動制御部106は、移動体10の移動方向への移動を制限する。例えば、移動制御部106は、移動体10の移動方向への移動速度を遅くする、又は一時停止する。
【0048】
ドアが自動ドアである場合、移動制御部106は、
図6の処理を繰り返し実行することにより、ドアが開くのを待って、移動体10を移動方向へ移動させる。一方、ドアが手動ドアである場合、移動制御部106は、例えば、シニアカーに乗っている乗員、又はロボット等がドアを開けるのを待って、移動体10を移動方向へ移動させる。
図6の処理により、制御装置100は、移動体10をガラス等の透過部材を有するドアを安全に通行させることができるようになる。
【0049】
以上、本発明の各実施形態によれば、移動体10を制御する制御装置100において、レーダー12とカメラ11とを用いて、ガラス等の透過部材を備えるドア、又はウィンドウ等を検出できるようになる。従って、本実施形態に係る移動体制御システム1によれば、移動体10が、誤って、カラスドア、又はガラスウィンドウ等に向かって移動してしまうことを抑制することができる。
【0050】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、又は応用が可能である。例えば、本発明は、レーダー12に代えて、LiDARを備える移動体10にも適用可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 移動体制御システム
10 移動体
11 カメラ
12 レーダー
100 制御装置
102 矩形検出部
104 高さ検出部
105 判定部
106 移動制御部