(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023018790
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】シート貼付装置およびシート貼付方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20230202BHJP
B65C 9/30 20060101ALI20230202BHJP
B65C 9/40 20060101ALI20230202BHJP
B65H 41/00 20060101ALI20230202BHJP
B65H 37/04 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
H01L21/68 N
B65C9/30
B65C9/40
B65H41/00 C
B65H37/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021123060
(22)【出願日】2021-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120592
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 崇裕
(74)【代理人】
【識別番号】100184712
【弁理士】
【氏名又は名称】扇原 梢伸
(74)【代理人】
【識別番号】100192223
【弁理士】
【氏名又は名称】加久田 典子
(72)【発明者】
【氏名】青木 陽太
【テーマコード(参考)】
3E095
3F108
5F131
【Fターム(参考)】
3E095AA01
3E095BA03
3E095CA01
3E095DA03
3E095DA15
3E095DA22
3E095DA39
3E095DA42
3E095DA43
3E095DA82
3E095EA02
3E095EA03
3E095EA09
3E095EA22
3E095EA23
3E095FA12
3F108GA09
3F108GB01
3F108HA02
3F108JA03
5F131AA02
5F131AA03
5F131AA11
5F131AA12
5F131AA15
5F131AA21
5F131AA22
5F131AA23
5F131BA53
5F131CA09
5F131DA33
5F131DA42
5F131EA07
5F131EA14
5F131EA22
5F131EB01
5F131EB11
5F131EB31
5F131EB42
5F131EB46
5F131EB81
5F131EC31
5F131EC32
5F131EC33
5F131EC34
5F131EC35
5F131EC37
5F131EC52
5F131EC55
5F131EC62
5F131EC63
5F131EC64
5F131EC66
5F131EC68
5F131EC69
5F131EC72
5F131EC77
5F131HA44
5F131KA12
5F131KA14
5F131KA33
5F131KB30
(57)【要約】
【課題】被着体に貼付した接着シートに皺や気泡が生じることを極力防止して当該接着シートを被着体に貼付することができるシート貼付装置およびシート貼付方法を提供すること。
【解決手段】剥離シートRLに接着シートASが仮着された原反RSを繰り出すとともに、折返し部15Aで剥離シートRLを折り返して当該剥離シートRLから接着シートASを剥離して当該接着シートASを供給する供給手段10と、供給手段10で供給された接着シートASを被着体WKに押圧して貼付する押圧手段20とを備えたシート貼付装置EAにおいて、折返し部15Aで折り返された剥離シートRLと押圧手段20との間である貼付前間隔に跨っている接着シートASの弛みを検出する弛み検出手段40をさらに備え、供給手段10は、弛み検出手段40の検出結果に基づいて、貼付前間隔に跨がっている接着シートASに張力を付与して当該接着シートASの弛みを解消する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
剥離シートに接着シートが仮着された原反を繰り出すとともに、折返し部で前記剥離シートを折り返して当該剥離シートから前記接着シートを剥離して当該接着シートを供給する供給手段と、
前記供給手段で供給された前記接着シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段とを備えたシート貼付装置において、
前記折返し部で折り返された前記剥離シートと前記押圧手段との間である貼付前間隔に跨っている前記接着シートの弛みを検出する弛み検出手段をさらに備え、
前記供給手段は、前記弛み検出手段の検出結果に基づいて、前記貼付前間隔に跨っている前記接着シートに張力を付与して当該接着シートの弛みを解消することを特徴とするシート貼付装置。
【請求項2】
前記供給手段は、前記原反を繰り出す繰出ローラを有し、前記弛み検出手段の検出結果に基づいて前記繰出ローラを前記原反の繰出方向に回転させながら、または、前記繰出ローラの回転を停止させ、前記貼付前間隔に跨っている前記接着シートに張力を付与して当該接着シートの弛みを解消することを特徴とする請求項1に記載のシート貼付装置。
【請求項3】
前記供給手段は、前記貼付前間隔を調整可能な間隔調整手段を有し、前記弛み検出手段の検出結果に基づいて前記貼付前間隔を調整し、当該貼付前間隔に跨っている前記接着シートに張力を付与して当該接着シートの弛みを解消することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート貼付装置。
【請求項4】
剥離シートに接着シートが仮着された原反を繰り出すとともに、折返し部で前記剥離シートを折り返して当該剥離シートから前記接着シートを剥離して当該接着シートを供給する供給工程と、
前記供給工程で供給された前記接着シートを押圧手段で被着体に押圧して貼付する押圧工程とを実施するシート貼付方法において、
前記折返し部で折り返された前記剥離シートと前記押圧手段との間である貼付前間隔に跨っている前記接着シートの弛みを検出する弛み検出工程をさらに行い、
前記供給工程では、前記弛み検出工程での検出結果に基づいて、前記貼付前間隔に跨っている前記接着シートに張力を付与して当該接着シートの弛みを解消することを特徴とするシート貼付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート貼付装置およびシート貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、接着シートを被着体に貼付するシート貼付装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された従来のシート貼付装置では、基台シート101(剥離シート)とウエーハ1(被着体)との間に跨っている接着フィルム(接着シート)に弛みが生じても、貼付動作中にその弛み具合に合わせてその弛みを解消することができない。そのため、被着体に貼付した接着シートに皺や気泡が生じるという不都合がある。
【0005】
本発明の目的は、被着体に貼付した接着シートに皺や気泡が生じることを極力防止することができるシート貼付装置およびシート貼付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項に記載した構成を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、弛み検出手段の検出結果に基づいて、貼付前間隔に跨っている接着シートに張力を付与して当該接着シートの弛みを解消するので、被着体に貼付した接着シートに皺や気泡が生じることを極力防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係るシート貼付装置の説明図および同装置の動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な
図1中手前方向から観た場合を基準とし、図を指定することなく方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な
図1中手前方向で「後」がその逆方向とする。
【0010】
本発明のシート貼付装置EAは、剥離シートRLに接着シートASが仮着された原反RSを繰り出すとともに、折返し部15Aで剥離シートRLを折り返して当該剥離シートRLから接着シートASを剥離して当該接着シートASを供給する供給工程を実施する供給手段10と、供給手段10で供給された接着シートASを被着体WKに押圧して貼付する押圧工程を実施する押圧手段としての押圧ローラ20と、折返し部15Aで折り返された剥離シートRLと押圧ローラ20との間である貼付前間隔IVに跨っている接着シートASの弛みを検出する弛み検出工程を実施する弛み検出手段30とを備え、被着体WKを搬送する被着体搬送工程を実施する被着体搬送手段40の近傍に配置されている。
【0011】
供給手段10は、巻回された原反RSを支持する支持ローラ11と、原反RSを案内するガイドローラ12と、駆動機器としての回動モータ13Aの図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ13Bとで原反RSを挟み込み、原反RSを繰り出す繰出ローラ13と、貼付前間隔IVを調整可能な間隔調整手段であって、駆動機器としての直動モータ14と、直動モータ14の出力軸14Aに支持され、剥離シートRLを折り返す折返し部15Aを有する剥離手段としての剥離板15と、駆動機器としての回動モータ16Aの図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ16Bとで原反RSを挟み込む駆動ローラ16と、図示しない駆動機器の出力軸に支持され、シート貼付装置EAの自動運転が行われている間、ピンチローラ16Bとの間に存在する剥離シートRLに常に所定の張力を付与し、当該剥離シートRLを回収する回収手段としての回収ローラ17とを備え、弛み検出手段30の検出結果に基づいて、貼付前間隔IVに跨っている接着シートASに張力を付与して当該接着シートASの弛みを解消するようになっている。
なお、本実施形態では、供給手段10は、弛み検出手段30の検出結果に基づいて繰出ローラ13を原反RSの繰出方向に回転させながら、または停止させ、貼付前間隔IVに跨っている接着シートASに張力を付与して当該接着シートASの弛みを解消するようになっている。この際、供給手段10は、弛み検出手段30の検出結果に基づいて貼付前間隔IVを調整し、当該貼付前間隔IVに跨っている接着シートASに張力を付与して当該接着シートASの弛みを解消するようにもなっている。
【0012】
弛み検出手段30は、カメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等で構成された検知機器31を備えている。
【0013】
被着体搬送手段40は、駆動機器としてのリニアモータ41と、そのスライダ41Aに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)によって吸着保持が可能な支持面42Aを有する支持テーブル42とを備えている。
【0014】
以上のシート貼付装置EAの動作を説明する。
先ず、
図1中実線で示す初期位置に各部材が配置されたシート貼付装置EAに対し、シート貼付装置EAの使用者(以下、単に「使用者」という)が同図のように原反RSをセットした後、操作パネルやパーソナルコンピュータ等の図示しない操作手段を介して、シート貼付装置EAに運転開始の信号を入力する。すると、供給手段10が回動モータ13A、16Aを駆動し、
図1中実線で示すように、原反RSを繰り出して先頭の接着シートASが剥離板15の折返し部15Aで剥離シートRLから所定長さ剥離されると、回動モータ13A、16Aの駆動を停止する。
【0015】
次いで、使用者または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段が、支持テーブル42上に被着体WKを載置すると、被着体搬送手段40が図示しない減圧手段を駆動し、支持面42Aでの被着体WKの吸着保持を開始する。その後、被着体搬送手段40がリニアモータ41を駆動し、支持テーブル42を左方へ移動させ、被着体WKが供給手段10に対する所定の位置に到達すると、供給手段10が回動モータ13A、16Aを駆動し、被着体WKの移動速度に合わせて原反RSを繰り出す。これにより、接着シートASが剥離シートRLから剥離され、当該剥離シートRLから剥離された接着シートASは、
図1(A)中二点鎖線で示すように、押圧ローラ20によって被着体WKの上面に押圧されて貼付される。次に、接着シートAS全体が被着体WKに貼付され、次の接着シートASが折返し部15Aで剥離シートRLから所定長さ剥離されると、供給手段10が回動モータ13A、16Aの駆動を停止する。そして、支持テーブル42が押圧ローラ20の下方を抜け出ると、被着体搬送手段40がリニアモータ41および図示しない減圧手段の駆動を停止する。次いで、使用者または図示しない搬送手段が、接着シートASが貼付された被着体WKを次の工程に搬送すると、被着体搬送手段40がリニアモータ41を駆動し、支持テーブル42を初期位置に復帰させ、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0016】
ここで、
図1(B)中二点鎖線で示すように、接着シートASを被着体WKに貼付中に、貼付前間隔IVに跨っている接着シートASに弛みが生じ、弛み検出手段30がその弛みを検出すると、供給手段10が回動モータ13Aを駆動し、繰出ローラ13によって原反RSを繰り出す速度を、駆動ローラ16によって原反RSを繰り出す速度よりも遅くし、接着シートASに所定の張力を付与して接着シートASの弛みを解消する。また、上記同様にして弛み検出手段30が接着シートASの弛みを検出すると、供給手段10が直動モータ14を駆動し、
図1(B)中実線で示すように、剥離板15を押圧ローラ20から遠ざけるように移動させて貼付前間隔IVを調整し、接着シートASの弛みを解消するようになっている。その後、弛み検出手段30が弛みを検出しなくなると、供給手段10が回動モータ13Aを駆動し、駆動ローラ16によって原反RSを繰り出す速度と同じ速度となるように、繰出ローラ13を回転させる。なお、上記のようにして弛みが検出された接着シートAS全体が被着体WKに貼付されると、供給手段10が直動モータ14を駆動し、剥離板15を初期位置に復帰させる。
【0017】
以上のような実施形態によれば、弛み検出手段30の検出結果に基づいて、貼付前間隔IVに跨っている接着シートASに張力を付与して当該接着シートASの弛みを解消するので、被着体WKに貼付した接着シートASに皺や気泡が生じることを極力防止することができる。
【0018】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、押圧手段は、供給手段で供給された前記接着シートを被着体に押圧して貼付可能なものであればどんなものでもよく、出願当初の技術常識に照らし合わせてその技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(その他の手段および工程も同じ)。
【0019】
供給手段10は、帯状の剥離シートRLに仮着された帯状の接着シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込が形成されることで、その切込で仕切られた所定の領域が接着シートASとされた原反RSを繰り出してもよいし、帯状の剥離シートRLに帯状の接着シート基材が仮着された帯状接着シート原反を採用し、当該帯状接着シート原反を繰り出す途中で、接着シート基材に閉ループ状または短寸幅方向全体の切込を切断手段としての切断刃で形成し、その切込で仕切られた所定の領域が接着シートASとされた原反RSを繰り出してもよいし、帯状の剥離シートRLに帯状の接着シートASが仮着された原反RSを繰り出してもよいし、巻回されることなく、例えばファンフォールド折りにされた原反RSから当該原反RSを繰り出してもよいし、巻回することなく、例えばファンフォールド折りにしたり、シュレッダ等で切り刻んだり、無造作に集積したりして剥離シートRLを回収する回収手段を採用してもよいし、回収手段を採用しなくてもよい。
供給手段10は、弛み検出手段30が接着シートASの弛みを検出すると、回動モータ13Aの駆動を停止し、繰出ローラ13の回転を停止させ、貼付前間隔IVに跨っている接着シートASに張力を付与して当該接着シートASの弛みを解消してもよいし、剥離板15のみを押圧ローラ20から遠ざけるように移動させる間隔調整手段に代えて、または併用して、供給手段10全体を押圧ローラ20から遠ざけるように移動させて貼付前間隔IVを調整し、接着シートASの弛みを解消する隔調整手段を採用してもよいし、間隔調整手段を採用することなく、繰出ローラ13のみを採用し、貼付前間隔IVに跨っている接着シートASに張力を付与して当該接着シートASの弛みを解消するようにしてもよいし、繰出ローラ13を採用することなく、間隔調整手段のみを採用し、貼付前間隔IVに跨っている接着シートASに張力を付与して当該接着シートASの弛みを解消するようにしてもよいし、繰出ローラ13および隔調整手段の両方を採用することなく、例えば、支持ローラ11の回転を抑制するブレーキ機構や駆動機器等を採用したり、原反RSを把持してその繰り出しを抑制する把持機構等を採用したりして、貼付前間隔IVに跨っている接着シートASに張力を付与して当該接着シートASの弛みを解消するようにしてもよい。
【0020】
押圧手段は、押圧ローラ20の代わりに、駆動機器としての直動モータの出力軸に支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)によって吸着保持が可能な保持部材で接着シートASを保持し、当該保持部材で保持した接着シートASを被着体WKに押圧して貼付する構成でもよいし、押圧ローラ20に代えてまたは併用して、気体の噴き付けによるもの、ブラシ状部材によるもの、ブレード状部材によるもの等が採用されてもよいし、それらおよび押圧ローラ20等の材質としては、ゴム、樹脂、スポンジ、金属等によって形成されたものが採用されてもよい。
【0021】
弛み検出手段30は、検知機器31を複数備えていてもよいし、貼付前間隔IVに跨っている接着シートASの弛みを検知できる場所であれば、検知機器31をどこに配置してもよく、例えば、検知機器31を貼付前間隔IVの手前側、後ろ側または下側に設けたり、支持テーブル42上に設けたりしてもよい。
【0022】
被着体搬送手段40は、上記の実施形態では、移動することのない供給手段10および押圧手段に対して被着体WKを移動させ、当該被着体WKに接着シートASを貼付したが、被着体WKを移動させることなくまたは、被着体WKを移動させつつ、供給手段10および押圧手段を移動させ、当該被着体WKに接着シートASを貼付してもよいし、本発明のシート貼付装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0023】
本発明における接着シートASおよび被着体WKの材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートASおよび被着体WKは、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、接着シートASは、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよく、感熱接着性の接着シートASが採用された場合は、当該接着シートASを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプの加熱側等の加熱手段を設けるといった適宜な方法で接着されればよい。また、このような接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層とが積層された2層のもの、基材と接着剤層との間に1または複数の中間層が積層された3層または3層以上のもの、基材の上面に1または複数のカバー層が積層された3層または3層以上のもの、基材、中間層またはカバー層が剥離可能に設けられたもの、接着剤層のみからなる単層の両面接着シート、1または複数の中間層の両最外面に接着剤層が積層された両面接着シート等、どのようなものでもよい。さらに、被着体WKとしては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂等の単体物であってもよいし、それら2つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASは、機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
【0024】
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、2軸または3軸以上の関節を備えた多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる。
前記実施形態において、ローラ等の回転部材が採用されている場合、当該回転部材を回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、回転部材の表面や回転部材自体をゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、回転部材の表面や回転部材自体を変形しない部材で構成してもよいし、ローラの代わりに回転するまたは回転しないシャフトやブレード等の他の部材を採用してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や押圧部材といった被押圧物を押圧するものが採用されている場合、押圧するものをゴム、樹脂、スポンジ等の変形可能な部材で構成してもよいし、金属や樹脂等のゴム、樹脂、スポンジ等の部材を採用したり、大気やガス等の気体の吹き付けにより押圧する構成を採用したりしてもよいし、押圧するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、剥離板や剥離ローラ等の剥離手段や剥離部材といった被剥離物を剥離するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、板状部材、丸棒、ローラ等の部材を採用してもよいし、剥離するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、支持(保持)手段や支持(保持)部材等の被支持部材(被保持部材)を支持(保持)するものが採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤(接着シート、接着テープ)、粘着剤(粘着シート、粘着テープ)、磁力、ベルヌーイ吸着、吸引吸着、駆動機器等で被支持部材を支持(保持)する構成を採用してもよいし、切断手段や切断部材等の被切断部材を切断または、被切断部材に切込や切断線を形成するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、カッター刃、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、電熱線、気体や液体等の吹付け等で切断するものを採用したり、適宜な駆動機器を組み合わせたもので切断するものを移動させて切断するようにしたりしてもよい。
【符号の説明】
【0025】
EA…シート貼付装置
10…供給手段
13…繰出ローラ
14…直動モータ(間隔調整手段)
15A…折返し部
20…押圧ローラ(押圧手段)
30…弛み検出手段
AS…接着シート
IV…貼付前間隔
RL…剥離シート
RS…原反
WK…被着体