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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023001883
(43)【公開日】2023-01-06
(54)【発明の名称】コイル部品
(51)【国際特許分類】
   H01F 17/04 20060101AFI20221226BHJP
   H01F 17/00 20060101ALI20221226BHJP
   H01F 27/32 20060101ALI20221226BHJP
   H01F 27/29 20060101ALI20221226BHJP
【FI】
H01F17/04 Z
H01F17/00 B
H01F17/04 A
H01F27/32 101
H01F27/29 123
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022088623
(22)【出願日】2022-05-31
(31)【優先権主張番号】10-2021-0079843
(32)【優先日】2021-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヨウン ジ
(72)【発明者】
【氏名】ク、ジン ホ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン ジェオン
【テーマコード(参考)】
5E070
【Fターム(参考)】
5E070AA01
5E070AB08
5E070CB12
5E070DA20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】微細回路パターンを含む基板に実装されることができるコイル部品を提供する。
【解決手段】コイル部品は、第1側面101、第2側面102、第3側面102及び第4側面104を有する本体100と、本体100内に配置されるコイル200と、本体100の第1側面、第2側面、第3側面及び第4側面のうち少なくとも一面に配置され、第1絶縁層310A、310B、第2絶縁層320A、320B及び第3絶縁層330A、330Bを含む絶縁部材300A、300Bと、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1から第4側面を有する本体と、
前記本体内に配置されるコイルと、
前記本体の第1から第4側面のうち少なくとも一面に配置され、第1から第3絶縁層を含む絶縁部材と、を含む、コイル部品。
【請求項2】
前記絶縁部材は、前記本体の第1側面及び第1側面に対向する第2側面のそれぞれと連結され、互いに対向する第3及び第4側面のそれぞれに配置された第1及び第2絶縁部材を含む、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項3】
前記コイルは、前記絶縁部材と離隔配置される、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項4】
前記絶縁部材の第1及び第3絶縁層のうち少なくとも一方は、感光性物質を含む、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項5】
前記本体内に配置され、前記コイルと連結される引き出しパターンをさらに含む、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項6】
前記本体の第1から第4側面のうち少なくとも一部に配置され、前記引き出しパターンと少なくとも一部が接する外部電極をさらに含む、請求項5に記載のコイル部品。
【請求項7】
前記外部電極は、前記絶縁部材と少なくとも一部がさらに接する、請求項6に記載のコイル部品。
【請求項8】
前記本体は、前記本体の第1から第4側面のそれぞれと連結され、互いに対向する一面及び他面をさらに有し、
前記本体の一面及び他面のそれぞれに配置される絶縁膜をさらに含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のコイル部品。
【請求項9】
前記絶縁膜は、前記絶縁部材と少なくとも一部が接する、請求項8に記載のコイル部品。
【請求項10】
前記絶縁部材の第1から第3絶縁層のそれぞれは、前記絶縁膜とは異なる材料を含む、請求項8に記載のコイル部品。
【請求項11】
前記絶縁部材は、一面及び前記一面に対向する他面を有し、
前記絶縁部材の一面及び他面のそれぞれは、前記本体と少なくとも一部が接する、請求項1から7のいずれか一項に記載のコイル部品。
【請求項12】
前記本体内に配置されて前記コイルを支持し、前記絶縁部材と離隔して、前記第1及び第3絶縁層のそれぞれとは異なる材料を含む基板をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のコイル部品。
【請求項13】
前記基板と前記第2絶縁層のそれぞれは、プリプレグを含む、請求項12に記載のコイル部品。
【請求項14】
前記基板と前記第2絶縁層のそれぞれを覆う第1及び第2コーティング層をさらに含み、
前記基板と前記第2絶縁層のそれぞれの側面にガラス繊維が露出し、前記第1及び第2コーティング層のそれぞれと接する、請求項13に記載のコイル部品。
【請求項15】
前記絶縁部材の第2絶縁層は、前記第1及び第3絶縁層のそれぞれと接し、
前記基板と前記第2絶縁層は、互いに同じ材料を含む、請求項12に記載のコイル部品。
【請求項16】
前記本体内に配置され、前記コイルと連結される引き出しパターンと、
前記本体の第1から第4側面のうち少なくとも一部に配置され、前記引き出しパターンと少なくとも一部が接する外部電極と、をさらに含む、請求項15に記載のコイル部品。
【請求項17】
前記本体は、前記本体の第1から第4側面のそれぞれと連結され、互いに対向する一面及び他面をさらに有し、
前記本体の一面及び他面のそれぞれに配置される絶縁膜をさらに含む、請求項15に記載のコイル部品。
【請求項18】
前記絶縁部材の第1から第3絶縁層のそれぞれは、前記絶縁膜とは異なる材料を含む、請求項17に記載のコイル部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル部品に関する。
【背景技術】
【0002】
コイル部品の一つであるインダクタ(inductor)は、抵抗(resistor)及びキャパシタ(capacitor)と共に電子機器に用いられる代表的な受動電子部品である。
【0003】
電子機器が次第に高性能化し、小さくなるにつれて、電子機器に用いられる電子部品はその数が増加し、小型化している。
【0004】
一方、パワーインダクタの場合は、L電極のみならず、下面電極製品が要求されており、高電流めっき条件を用いる製品の特性上、チップ製造過程において必要な絶縁工法も重要になってきている。
【0005】
パワーインダクタの構造は、内部Coil(Cu)、Body(metal磁性体)、電極部(Cu、Ni、Sn)から構成されているが、これらはいずれも伝導体であり、選択的に電流を流すために不要な部分を絶縁させる過程を必須的に伴う。これと関連して、チップが実装される電極部を除いて、残りの本体を効率的に絶縁させようとする研究が進められており、近年では、絶縁ペーストを用いたスクリーン工法によって絶縁工程が行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の様々な目的の一つは、微細回路パターンを含む基板に実装されることができるコイル部品を提供することである。
【0007】
本発明の様々な目的のもう一つは、製品不良発生率を減少させることができるコイル部品を提供することである。
【0008】
本発明の様々な目的のもう一つは、絶縁工程過程を減らしてコイルの製造にかかるコスト及び時間を低減するためである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明で提案する一例によるコイル部品は、第1から第4側面を有する本体と、上記本体内に配置されるコイルと、上記本体の第1から第4側面のうち少なくとも一面に配置され、第1から第3絶縁層を含む絶縁部材と、を含む、コイル部品であることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の様々な効果の一つとして、微細回路パターンを含む基板に実装されることができるコイル部品を提供することができる。
【0011】
本発明の様々な効果のもう一つとして、製品不良発生率を減少させることができるコイル部品を提供することができる。
【0012】
本発明の様々な効果のもう一つとして、絶縁工程過程を減らしてコイルの製造にかかるコスト及び時間を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係るコイル部品を概略的に示した図面である。
図2図1のコイル部品を上部(A方向)から見た図面である。
図3図1のコイル部品を下部(B方向)から見た図面である。
図4図1のI-I'に沿った断面を示した図面である。
図5a】本発明の一実施形態に係るコイル部品の製造過程を簡略に示した図面である。
図5b】本発明の一実施形態に係るコイル部品の製造過程を簡略に示した図面である。
図5c】本発明の一実施形態に係るコイル部品の製造過程を簡略に示した図面である。
図6】本発明の一実施形態に係るコイル部品を概略的に示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、添付の図面を参照して本発明について説明する。図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(または強調表示や簡略化表示)されることがある。
【0015】
また、添付の図面の構成要素に参照番号を付するにあたり、同一の構成要素に限っては、たとえ他の図面上に表示されていても、なるべく同一の番号を付する。
【0016】
なお、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に不明確化し得ると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0017】
図面に示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために任意に示したものであり、本発明が必ずしも図示されたものに限定されるものではない。
【0018】
図面において、L方向は第1方向又は長さ方向、W方向は第2方向又は幅方向、T方向は第3方向又は厚さ方向と定義することができる。
【0019】
以下、本発明の実施形態に係るコイル部品について添付図面を参照して詳細に説明するが、添付図面を参照して説明するにあたり、同一又は対応する構成要素については同一の図面番号を付し、重複する説明を省略する。
【0020】
電子機器には、様々な種類の電子部品が用いられるが、このような電子部品の間にはノイズ除去などのために、様々な種類のコイル部品が適切に用いられることができる。
【0021】
すなわち、電子機器においてコイル部品は、パワーインダクタ(Power Inductor)、高周波インダクタ(HF Inductor)、通常のビーズ(General Bead)、高周波用ビーズ(GHz Bead)、コモンモードフィルタ(Common Mode Filter)などとして用いられることができる。
【0022】
[コイル部品及びコイル部品の製造方法]
図1は、本発明に係るコイル部品を概略的に示した図面である。
【0023】
図面を参照すると、本発明の一実施形態に係るコイル部品は、本体100と、本体100内に配置されるコイル200と、本体の側面に配置される絶縁部材300とを含むことができる。このとき、上記本体100は、第1側面101、上記第1側面に対向する第2側面102、及び上記第1及び第2側面101、102のそれぞれと連結され、互いに対向する第3及び第4側面103、104を有することができる。上記本体の第1から第4側面101、102、103、104のうち少なくとも一面に上記絶縁部材300が配置されることができる。このとき、上記絶縁部材300は、上記本体の第3及び第4側面103、104のそれぞれに配置された第1及び第2絶縁部材300A、300Bを含むことができる。
【0024】
本体100は、本実施形態に係るコイル部品の外観をなし、内部にコイル200を埋設する。本体100は、全体的に六面体状に形成されることができる。
【0025】
本体100は、磁性物質と絶縁樹脂を含むことができる。具体的には、本体100は、絶縁樹脂及び絶縁樹脂に分散された磁性物質を含む磁性複合シートを一層以上積層して形成されることができる。但し、本体100は、磁性物質が絶縁樹脂に分散された構造以外に、他の構造を有していてもよい。例えば、本体100は、フェライトのような磁性物質からなっていてもよい。
【0026】
磁性物質は、フェライト又は金属磁性粉末であることができる。
【0027】
フェライト粉末は、例えば、Mg-Zn系、Mn-Zn系、Mn-Mg系、Cu-Zn系、Mg-Mn-Sr系、Ni-Zn系などのスピネル型フェライト、Ba-Zn系、Ba-Mg系、Ba-Ni系、Ba-Co系、Ba-Ni-Co系などの六方晶型フェライト類、Y系などのガーネット型フェライト、及びLi系フェライトの少なくとも1種以上であることができる。
【0028】
金属磁性粉末は、鉄(Fe)、シリコン(Si)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、ニオブ(Nb)、銅(Cu)及びニッケル(Ni)からなる群から選択されたいずれか1種以上を含むことができる。例えば、金属磁性粉末は、純鉄粉末、Fe-Si系合金粉末、Fe-Si-Al系合金粉末、Fe-Ni系合金粉末、Fe-Ni-Mo系合金粉末、Fe-Ni-Mo-Cu系合金粉末、Fe-Co系合金粉末、Fe-Ni-Co系合金粉末、Fe-Cr系合金粉末、Fe-Cr-Si系合金粉末、Fe-Si-Cu-Nb系合金粉末、Fe-Ni-Cr系合金粉末、及びFe-Cr-Al系合金粉末の少なくとも1種以上であることができる。
【0029】
金属磁性粉末は、非晶質又は結晶質であることができる。例えば、金属磁性粉末は、Fe-Si-B-Cr系非晶質合金粉末であることができるが、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0030】
フェライト及び金属磁性粉末はそれぞれ、平均直径が約0.1μm~30μmであることができるが、これに制限されるものではない。
【0031】
本体100は、絶縁樹脂に分散された2種類以上の磁性物質を含むことができる。ここで、種類の異なる磁性物質とは、絶縁樹脂に分散された磁性物質が平均直径、組成、結晶性、及び形状のいずれかによって互いに区別されることを意味する。
【0032】
絶縁樹脂は、エポキシ(epoxy)、ポリイミド(polyimide)、液晶結晶性ポリマー(Liquid Crystal Polymer)などを単独又は混合して含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0033】
コイル200は、本体100に埋設されることができる。本発明に係るコイル部品は、コイル200によってその特性が発現される。例えば、本実施形態のコイル部品がパワーインダクタとして活用される場合、コイル200は、電場を磁場として貯蔵して出力電圧を維持することで、電子機器の電源を安定化させる役割を果たすことができる。このとき、コイル200は、薄膜型コイルに制限されるものではなく、巻線タイプのコイル又は積層タイプのコイルに該当することができる。
【0034】
本実施形態に係るコイル部品は、基板400を含む薄膜タイプのコイルを図示しているが、上述したように、コイル200の種類はこれに制限されない。
【0035】
本実施形態に係るコイル部品は、基板400の上下部のそれぞれにコイル200が配置されることができ、このとき、基板400を貫通して、上下部のそれぞれのコイルを連結するビアを含むことができるが、これに制限されない。
【0036】
コイル200が絶縁部材300と離隔するように本体100内に配置されることができる。
【0037】
絶縁部材300は、第1及び第2絶縁部材300A、300Bを含むことができ、それぞれの絶縁部材は、第1から第3絶縁層310、320、330を含むことができる。より具体的には、本体100の第3側面103に配置された第1絶縁部材300Aが第1から第3絶縁層310A、320A、330Aを含むことができ、本体100の第4側面104に配置された第2絶縁部材300Bが第1から第3絶縁層310B、320B、330Bを含むことができるが、これに制限されない。特に、本明細書では、第1から第3絶縁層に対して、第1及び第2絶縁部材のそれぞれの名称によって区分していないが、第1絶縁層は、第1及び第2絶縁部材のそれぞれの第1絶縁層310A、310Bを指すことができる。
【0038】
本実施形態に係るコイル部品は、基板400をさらに含むことができる。基板400は本体100に埋設されることができる。基板400は、後述するコイル200を支持する構成であることができるが、これに制限されない。
【0039】
また、上記コイル200を支持する基板400は、上記絶縁部材300と離隔して配置されることができる。より具体的には、コイル200を支持する基板400は、上記絶縁部材300の第1から第3絶縁層310、320、330のそれぞれと離隔して配置されることができる。
【0040】
基板400は、エポキシ樹脂のような熱硬化性絶縁樹脂、ポリイミドのような熱可塑性絶縁樹脂又は感光性絶縁樹脂を含む絶縁材料で形成されるか、又は、かかる絶縁樹脂にガラス繊維や無機フィラーのような補強材が含浸された絶縁材料で形成されることができる。例えば、基板400は、銅張積層板(Copper Clad Laminate,CCL)、Unclad CCL、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、FR-4、BT(Bismaleimide Triazine)フィルム、PID(Photo Imagable Dielectric)フィルムなどの絶縁材料で形成されることができるが、これに制限されるものではない。
【0041】
無機フィラーとしては、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、炭化ケイ素(SiC)、硫酸バリウム(BaSO)、タルク、泥、雲母粉、水酸化アルミニウム(Al(OH))、水酸化マグネシウム(Mg(OH))、炭酸カルシウム(CaCO)、炭酸マグネシウム(MgCO)、酸化マグネシウム(MgO)、窒化ホウ素(BN)、ホウ酸アルミニウム(AlBO)、チタン酸バリウム(BaTiO)、及びジルコン酸カルシウム(CaZrO3)からなる群から選択された少なくとも1種以上が使用されることができる。
【0042】
基板400が補強材を含む絶縁材料で形成される場合、基板400は、より優れた剛性を提供することができる。基板400がガラス繊維を含まない絶縁材料で形成される場合、同じ本体100の大きさ内でコイル200の体積を増加させることができるため、好ましい。
【0043】
基板400が感光性絶縁樹脂を含む絶縁材料で形成される場合、コイル200の形成のための工程数が減るため、コスト節減に有利となり、微細なビアを形成することができる。
【0044】
絶縁部材300の第1から第3絶縁層310、320、330は、それぞれ、順に積層された形状であることができる。より具体的には、最上層の第1絶縁層310、中間の第2絶縁層320、及び最下層の第3絶縁層330が連続的に配置されることができる。このとき、上記第2絶縁層320は、上記第1及び第3絶縁層310、330のそれぞれと接することができる。
【0045】
コイル200は、絶縁部材300の第1から第3絶縁層310、320、330のそれぞれと離隔配置されることができる。
【0046】
また、本発明に係るコイル部品は、上記コイル200を支持する基板400をさらに含むことができ、上記基板400は、上記絶縁部材300の第2絶縁層320と同じ材料を含んでもよく、同じ厚さを有してもよいが、これに制限されない。このとき、同じ厚さとは、後述する厚さ測定方法による基板400及び第2絶縁層320の厚さの平均値が同じ場合を意味することができる。より具体的には、第2絶縁層320及び基板400のそれぞれが露出するようにコイル部品の長さ方向(L方向)への任意の地点を幅方向(W方向)に切断し、第2絶縁層320及び基板400のそれぞれの切断された面のうち、任意の地点を複数回測定するか、又は、複数の任意の地点を1回以上測定した厚さの平均値が同じ場合に該当することができる。一方、上述したコイル部品の長さ、幅、及び厚さの数値は、公差を除いた値であって、公差によるコイル部品の実際の長さ、幅、及び厚さは上記の数値とは異なることがある。
【0047】
一方、ダイシング工程前のコイルバー状態で第1及び第3絶縁層310、330が積層される基板400がコイル200から延長されて、上記第2絶縁層320を形成することで、上記基板400と第2絶縁層320は、同じ厚さを有するようになる。
【0048】
このとき、絶縁部材300の第2絶縁層320及び基板400の厚さを測定する具体的な方法は、次の通りである。
【0049】
コイル部品の長さ方向(L方向)への任意の地点を幅方向(W方向)に切断する。このとき、切断後に第2絶縁層320及び基板400のそれぞれは露出しなければならない。
【0050】
その後、露出した第2絶縁層320及び基板400の厚さ方向(T方向)への長さ又は高さをそれぞれ測定する。このとき、第2絶縁層320及び基板400の厚さの測定値は複数回測定した値の平均値に該当することができ、複数回測定する方法は、次の通りである。
【0051】
第2絶縁層320及び基板400のそれぞれの切断された面のうち、任意の地点を複数回測定することができる。このとき、複数の測定値の算術平均値が第2絶縁層320及び基板400の厚さ測定値に該当することができる。
【0052】
また、第2絶縁層320及び基板400のそれぞれの切断された面のうち、複数の任意の地点を1回以上測定することができる。このとき、複数の測定値の算術平均値が第2絶縁層320及び基板400の厚さ測定値に該当することができる。
【0053】
本発明に係るコイル部品の絶縁部材300は、本体100の第1から第4側面101、102、103、104の少なくとも一面に配置されることができ、本体の第3及び第4側面103、104の全体を覆うことができる。より具体的には、後述するように、本体100は、コイル200と連結される引き出しパターン500が露出する第1及び第2側面101、102を有し、上記本体の第1及び第2側面101、102のそれぞれと連結され、互いに対向する第3及び第4側面103、104の全体を上記絶縁部材300が覆うことができる。このとき、絶縁部材300は、本体の第1及び第2側面101、102の少なくとも一部まで覆うことができる。
【0054】
また、絶縁部材300は、一面301及び上記一面に対向する他面302を有し、このとき、上記絶縁部材の一面及び他面301、302のそれぞれは、上記本体100と少なくとも一部が接することができる。
【0055】
図1は、本体の第1及び第4側面101、104に露出した基板400と第1及び第2絶縁部材300A、300Bのみを図示しているが、本体の第2及び第3側面102、103にも同様に配置されることができる。すなわち、本体100の4つの側面において絶縁部材300の少なくとも一部が露出することができる。
【0056】
このとき、コイル200を支持する基板が配置されていない場合、本体100の第1及び第4側面101、104には、第1及び第2絶縁部材300A、300Bのみが露出することができる。
【0057】
また、本体100の第1及び第2側面101、102に露出した絶縁部材300は、本体の第1及び第2側面101、102のそれぞれの両端部に延長形成されていなくてもよい。具体的には、本体の第1及び第2側面101、102に露出する絶縁部材300は、コイル200及び引き出しパターン500のそれぞれを露出させることができ、上記コイル200を支持する基板400をさらに露出させることもでき、コイル200及び引き出しパターン500のそれぞれと離隔配置される第1及び第2絶縁部材300A、300Bを露出させることができるが、これに制限されるものではない。特に、コイル200を支持する基板400が配置される場合、上記第1及び第2絶縁部材300A、300Bのそれぞれと離隔するように基板400をさらに露出させることができる。
【0058】
したがって、コイル部品の側面の絶縁印刷工程に代えて、絶縁部材300がその機能を果たすことで、本体100の側面及び上下面の角部の磁性体パウダーが遮断されるようになり、これによりめっき広がりを改善することができる。
【0059】
特に、本体100の側面の絶縁工程過程が不要となり、工程時間及び設備コストを減少させることができる。
【0060】
絶縁部材300の第1及び第3絶縁層310、330のそれぞれは、第2絶縁層320とは異なる材料を含むことができる。特に、上記第2絶縁層320は、プリプレグ(PPG)を含むことができ、上記絶縁部材300の第1及び第3絶縁層310、330の少なくとも一方は感光性物質(DFR)を含むことができ、上記感光性物質は公知のDFRフィルムであることができる。例えば、感光性有機物や感光性樹脂が含まれることができる。感光性物質とは、光が照射されると、化学変化が起こる物質のことをいい、特定の波長の光に反応して溶解、凝固などの変化を起こすことを意味する。よって、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、感光性ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂シクロペンタノン、及びポリマー樹脂などを含むことができる。
【0061】
より具体的には、上記感光性物質は、ベースフィルム層、感光層、及びカバーフィルム層が順に積層された物質であってもよく、上記感光層には、アクリル系樹脂(Acrylic resin)が含まれてもよいが、これに制限されるものではない。また、上記感光層は、メタノール、アセトン、及びトルエンのうち少なくとも1種を含むことができる。
【0062】
コイル200を支持する基板400が配置される場合、上記絶縁部材の第2絶縁層320は、上記基板400と同じ材料を含むことができ、上記基板400と第2絶縁層320のそれぞれは、プリプレグ(PPG)を含むことができるが、これに制限されない。このとき、絶縁部材300の第2絶縁層320は、上記基板400と同じ厚さを有することができる。
【0063】
また、上記基板400と上記第2絶縁層320のそれぞれの側面に上記プリプレグに含浸されたガラス繊維が露出することができる。より具体的には、ダイシング工程前のコイルバー状態で第1及び第3絶縁層310、330が積層される基板400がコイル200から延長され、支持基板トリミング工程によってコイル200を支持する基板と上記第2絶縁層320が離隔配置される。すなわち、基板にトリミング工程が行われる過程において、プリプレグ(PPG)に含浸されたガラス繊維が露出することができる。
【0064】
このとき、上記基板300の側面に露出したガラス繊維と、上記第2絶縁層320の側面に露出したガラス繊維のそれぞれは、コイル200を取り囲む第1コーティング層C1及び絶縁部材200を取り囲む第2コーティング層C2と接することができる。このとき、上記第1及び第2コーティング層C1、C2のそれぞれは、離隔するように形成されることができる。
【0065】
第1コーティング層C1及び第2コーティング層C2は、互いに同じ材料を含むことができるが、これに制限されるものではない。
【0066】
本実施形態に係るコイル部品は、本体100内に配置されてコイル200と連結され、上記本体の第1及び第2側面101、102のそれぞれに少なくとも一部が露出する引き出しパターン500をさらに含むことができる。このとき、上記本体の第1及び第2側面101、102のそれぞれに上記引き出しパターン500と離隔する絶縁部材300が配置又は露出することができる。
【0067】
コイル200、引き出しパターン500、及びビアのそれぞれは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質で形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0068】
本実施形態に係るコイル部品は、本体100の第1から第4側面101、102、103、104のうち少なくとも一部に配置された外部電極600をさらに含むことができる。このとき、上記外部電極600は、上記引き出しパターン500と上記本体の第1及び第2側面101、102のそれぞれにおいて少なくとも一部が接することができる。
【0069】
図面を参照すると、外部電極600は、本体の5面を覆っているが、これに制限されず、本体100の上下面と側面の3面を覆うように形成されることができる。
【0070】
また、外部電極600は、本体の第1及び第2側面101、102のそれぞれに露出した絶縁部材300の第1から第3絶縁層310、320、330及び引き出しパターン500のそれぞれの少なくとも一部と接することができる。また、コイル200を支持する基板400が配置される場合、上記外部電極600は、本体の第1及び第2側面101、102のそれぞれに露出した基板400の少なくとも一部とさらに接することができる。
【0071】
外部電極600に含まれる金属は、スズ(Sn)、鉛(Pb)、インジウム(In)、銅(Cu)、銀(Ag)、及びビスマス(Bi)から選択された2種以上の合金からなることができる。
【0072】
外部電極600は、導電性樹脂ペーストを塗布して形成されることができ、上記金属材料を含む物質をめっきして形成されてもよいが、これに制限されない。
【0073】
一方、図1に図示されていないが、本実施形態に係るコイル部品は、コイル200と本体100との間に配置された絶縁層をさらに含むことができる。絶縁層は、気相蒸着法及びフィルム積層法の少なくとも一つ以上の方法で形成されることができる。一方、後者の場合、絶縁層は、コイル200を基板400にめっきして形成する時に用いられためっきレジストが最終製品に残存する形態である永久レジストであってもよいが、これに制限されるものではない。
【0074】
また、本実施形態に係るコイル部品は、本体100の一側面103と連結される2つの側面を取り囲む側面絶縁層を含んでいなくてもよい。このとき、基板400に積層された第1及び第2絶縁部材300A、300Bが上記外部絶縁層の機能を果たすことができる。
【0075】
さらに、本体100は、上記第1から第4側面101、102、103、104のそれぞれと連結され、互いに対向する一面及び他面110、120をさらに有することができる。このとき、上記本体の一面及び他面110、120のそれぞれには、絶縁膜700がさらに配置されることができる。
【0076】
このとき、上記第1及び第2絶縁部材300A、300Bのそれぞれは、上記本体の一面及び他面110、120に配置されたそれぞれの絶縁膜700と少なくとも一部が接することができる。このとき、本体の一面及び他面110、120に配置されたそれぞれの絶縁膜700は、上記本体の一面及び他面110、120の両端部に延長形成されなくてもよく、よって、上記絶縁膜700の長さ方向(L方向)に沿った長さは、上記第1及び第2絶縁部材300A、300Bの長さ方向(L方向)に沿った長さよりも短く形成されてもよい。
【0077】
また、絶縁膜700は、第1及び第2絶縁部材300A、300Bのそれぞれとは異なる材料を含むことができるが、これに制限されない。特に、上記絶縁膜700は、上記絶縁部材300の第1及び第3絶縁層310、330のそれぞれとは異なる材料を含むことができる。絶縁部材の第1及び第3絶縁層310、330は、コイルバーのダイシング工程前に積層する絶縁材に該当するが、本体100の一面及び他面110、120のそれぞれに配置される絶縁膜700は、ダイシング後に絶縁ペーストを塗布して形成するため、その材料が異なることができる。このとき、絶縁部材の第1及び第3絶縁層310、330のそれぞれは、感光性物質(DFR)を含むことができるが、これに制限されない。
【0078】
また、外部電極600は、めっき層をさらに含むことができる。このとき、めっき層は、導電性物質を含むことができる。めっき層は、連結導体であるはんだ(Solder)と電気的に連結されることができる。このとき、めっき層は、ニッケル(Ni)又はスズ(Sn)を含むことができ、ニッケル(Ni)めっき層とスズ(Sn)めっき層が順に積層された構造であることができる。外部電極が導電性樹脂層であると、ニッケル(Ni)めっき層は外部電極600の内部の導電性樹脂層の導電性連結部及びベース樹脂と接触するようになる。
【0079】
このような本体の絶縁過程を経ることで、本体100の側面及び上下面の角部の磁性体パウダーが遮断されるようになり、これによりめっき広がりを改善することができる。
【0080】
特に、本体100の側面の絶縁工程過程が不要となり、工程時間及び設備コストを減少させることができる。
【0081】
図2及び図3のそれぞれは、図1のコイル部品を上部(A方向)及び下部(B方向)から見た図面である。
【0082】
図2は、本体100内に配置されたコイル200と離隔した絶縁部材300の一面301が示された図面である。図面を参照すると、本発明の一実施形態に係るコイル部品は、コイル200と離隔するように、本体100の第3及び第4側面103、104に第1及び第2絶縁部材300A、300Bが配置されることができる。このとき、上記第1及び第2絶縁部材300A、300Bは、上記本体の第3及び第4側面103、104の全体を覆うことができる。
【0083】
また、図3は、本体100内に配置されたコイル200と離隔した絶縁部材300の他面302が示された図面である。図面を参照すると、本発明の一実施形態に係るコイル部品は、コイル200と離隔するように、本体100の第3及び第4側面103、104に第1及び第2絶縁部材300A、300Bが配置されることができる。
【0084】
本体100から露出した基板400、引き出しパターン500、及び絶縁部材300のそれぞれは、外部電極600と少なくとも一部が接することができるが、これに制限されない。
【0085】
その他の構成要素に関する説明は、前述した内容と実質的に同様に適用されるため、詳細な説明は省略する。
【0086】
図4は、図1のI-I'に沿った断面を示した図面である。
【0087】
図面を参照すると、本実施形態に係るコイル部品は、基板400を貫通して、基板400の上下部に形成されたコイル200を連結するビアを含む。
【0088】
また、コイル200を覆う第1コーティング層C1をさらに含むことができ、上記第1コーティング層C1は、基板400の上下面及び側面のそれぞれを覆うように延長形成されることができるが、これに限定されるものではない。また、上記絶縁部材300を覆う第2コーティング層C2をさらに含むことができる。このとき、上記基板400の側面に露出したガラス繊維と、上記コイル200を覆いながら基板400の側面まで延長された第1コーティング層C1とが接することができる。また、絶縁部材300を覆う第2コーティング層C2は、絶縁部材300の第2絶縁層320の側面に露出したガラス繊維と接することができるが、これに制限されるものではない。
【0089】
また、絶縁部材300は、一面301及び上記一面に対向する他面302を有するが、このとき、上記絶縁部材の一面及び他面301、302のそれぞれは、上記本体100と少なくとも一部が接することができる。
【0090】
本実施形態に係るコイル部品は、絶縁層が覆われたコイル200と離隔配置される絶縁部材300を含む。より具体的には、本体100の第3及び第4側面103、104に配置され、本体100の第3及び第4側面103、104の両端部に延長形成されることができる。
【0091】
このとき、コイル200を支持する基板400及び上記絶縁部材300は、離隔配置されることができ、上記基板400は、上記絶縁部材300の第2絶縁層320と同じ材料で形成されてもよく、互いに同じ厚さを有してもよいが、これに制限されるものではない。基板400と第2絶縁層320の厚さを測定する方法は前述した通りであるが、これに制限されない。
【0092】
コイル部品の側面の絶縁印刷工程に代えて、本体の側面に配置された第1及び第2絶縁部材300A、300Bが絶縁材の機能を果たすことで、本体100の側面及び上下面の角部の磁性体パウダーが遮断されるようになり、これによりめっき広がりを改善することができる。
【0093】
特に、本体100の側面絶縁工程過程が不要となり、工程時間及び設備コストを減少させることができる。
【0094】
その他の構成要素に関する説明は、前述した内容と実質的に同様に適用されるため、詳細な説明は省略する。
【0095】
図5a~図5cは、本発明の一実施形態に係るコイル部品の製造過程を簡略に示した図面である。
【0096】
一般的にコイル部品は、互いに連結された複数のコイルを覆うように磁性複合シートが積層された形態であるコイルバー状態において、ダイシング工程によって複数のコイルを個々の部品に個別化することができる。
【0097】
本発明に係るコイル部品は、ダイシング工程前に基板の上下部に絶縁材を積層することで、ダイシング後のコイル部品の本体に側面絶縁工程過程が不要となり、これにより工程時間を短縮し、設備コストを減少させることができる。
【0098】
まず、コイルバーの形成のために形成された基板の上下部にコイル10を配置し、コイル10と離隔するように絶縁材20を積層する。このとき、絶縁材20は、コイル10の引き出しパターンが形成される領域には配置されなくてもよい。すなわち、図5aのように、絶縁材20は、コイル10の上下部のみに配置され、左右側には配置されなくてもよい。
【0099】
後述するように、絶縁材20の幅はダイシングラインよりも厚く形成されなければならず、これにより、ダイシング工程後でも磁性シート30が積層された本体の側面に絶縁材20が残存し、本体の側面を覆う絶縁層の機能を果たすことができる。
【0100】
その後、コイル10と絶縁材20が積層された部分を除いて基板をトリミングする工程を行い、コイル10を覆う第1コーティング層及び絶縁材20を覆う第2コーティング層を積層する。基板をトリミングするとき、コイル10の左側と右側のそれぞれには、コイル10と絶縁材20のそれぞれの下部に配置された基板を連結するために垂直に延長される基板が残存してもよい。
【0101】
次いで、磁性シート30を積層し、ダイシング工程を行う。磁性シート30は、コイル部品の本体を構成するもので、コイル10と絶縁材20を除く全ての部分に積層される。磁性シート30の積層後には、コイル10の間に配置された基板が目視で確認できない場合があるが、便宜上、図5bのように垂直に延長された基板がダイシング工程中に除去される過程を図示した。
【0102】
また、ダイシングライン40よりも絶縁材20の幅が厚く形成されることから、図5bのダイシング工程後でも絶縁材20が磁性シート側面に残存することが確認できる。このとき、コイル10の左側と右側のそれぞれに垂直に延長された基板は、ダイシング工程中に切断されることができる。よって、コイル10と絶縁材20のそれぞれの下部に配置された基板は、離隔配置されてもよいが、これに制限されない。
【0103】
ダイシング工程後は、図5cのように、コイル10が露出する側面を除く二つの側面に絶縁材20が残存するようになるが、ダイシング後のコイル部品の側面の絶縁印刷工程に代えて、絶縁材20がその機能を果たすことで、本体の側面及び上下面の角部の磁性シートパウダーが遮断されるようになり、めっき広がりを改善することができる。
【0104】
特に、本体の側面の絶縁工程過程が不要となり、工程時間及び設備コストを減少させることができる。
【0105】
その他の構成要素に関する説明は、前述した内容と実質的に同様に適用されるため、詳細な説明は省略する。
【0106】
図6は、本発明の一実施形態に係るコイル部品を概略的に示した図面である。
【0107】
本実施形態に係るコイル部品は、本体100と、本体内に配置されたコイル200と、本体の第1から第4側面101、102、103、104のうち少なくとも一部に配置された絶縁部材300とを含むことができる。このとき、コイル200は、巻線タイプのコイルを含むことができる。絶縁部材300は、本体100の側面のそれぞれに配置された第1及び第2絶縁部材300A、300Bを含むことができる。
【0108】
本実施形態に係るコイル部品は、第1から第3絶縁層310、320、330を含む絶縁部材300と、コイル200が離隔して配置されることができる。また、上記第1から第3絶縁層310、320、330は、本体100の第3及び第4側面103、104の全体を覆うことができる。
【0109】
このとき、第1から第3絶縁層310、320、330は、それぞれ順に積層されることができ、第2絶縁層320は、第1及び第3絶縁層310、330のそれぞれと接することができる。第1及び第3絶縁層310、330の少なくとも一方は、感光性物質(DFR)を含むことができ、第2絶縁層320は、プリプレグ(PPG)を含むことができるが、これに制限されるものではない。
【0110】
本体100は、上記第1から第4側面101、102、103、104のそれぞれと連結され、互いに対向する一面及び他面110、120をさらに有することができる。このとき、上記本体の一面及び他面110、120のそれぞれには絶縁膜700がさらに配置されることができる。
【0111】
このとき、第1及び第2絶縁部材300A、300Bのそれぞれは、上記本体の一面及び他面110、120に配置されたそれぞれの絶縁膜700と少なくとも一部が接することができる。また、本体の一面及び他面101、102に配置されたそれぞれの絶縁膜700は、上記本体の一面及び他面110、120の両端部に延長形成されなくてもよく、これにより、上記絶縁膜700の長さ方向(L方向)に応じた長さは、上記第1及び第2絶縁部材300A、300Bの長さ方向(L方向)に応じた長さよりも短く形成されてもよい。
【0112】
また、絶縁膜700は、第1及び第2絶縁部材300A、300Bのそれぞれとは異なる材料を含むことができるが、これに制限されない。特に、上記絶縁膜700は、上記絶縁部材300の第1及び第3絶縁層310、330のそれぞれとは異なる材料を含むことができる。絶縁部材の第1から第3絶縁層310、320、330は、コイルバーのダイシング工程前に絶縁材を積層して形成されることができ、本体100の一面及び他面110、120のそれぞれに配置される絶縁膜700は、ダイシング後に絶縁ペーストを塗布して形成するため、その材料が異なることができる。このとき、絶縁部材の第1及び第3絶縁層310、330のそれぞれは、感光性物質(DFR)を含むことができるが、これに制限されない。
【0113】
本実施形態に係るコイル部品において、本体100の第1及び第2側面101、102に露出した絶縁部材300は、本体の第1及び第2側面101、102のそれぞれの両端部に延長形成されなくてもよい。具体的には、図示していないが、本体の第1及び第2側面101、102に露出する絶縁部材300は、コイル200及び引き出しパターンのそれぞれを露出させることができ、上記コイル200を支持する基板400をさらに露出させてもよく、コイル200及び引き出しパターンのそれぞれと離隔配置される第1及び第2絶縁部材300A、300Bを露出させてもよいが、これに制限されるものではない。特に、コイル200を支持する基板400が配置される場合、上記第1及び第2絶縁部材300A、300Bのそれぞれと離隔するように基板400をさらに露出させることができる。
【0114】
また、図示していないが、本体100内に配置されてコイル200と連結され、上記本体の第1及び第2側面101、102のそれぞれに少なくとも一部が露出する引き出しパターンをさらに含むことができる。このとき、上記本体の第1及び第2側面101、102のそれぞれに、上記引き出しパターンと離隔する絶縁部材300が配置又は露出することができる。
【0115】
コイル200、引き出しパターン、及びビアのそれぞれは、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質で形成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0116】
本実施形態に係るコイル部品は、本体100の第1から第4側面101、102、103、104のうち少なくとも一部に配置された外部電極600をさらに含むことができる。このとき、上記外部電極600は、上記引き出しパターンと上記本体の第1及び第2側面101、102のそれぞれにおいて少なくとも一部が接することができる。
【0117】
その他の構成要素に関する説明は、前述した内容と実質的に同様に適用されるため、詳細な説明は省略する。
【0118】
本明細書において、ある構成要素上に「配置された」という表現は、方向を設定しようとする意図ではない。よって、ある構成要素上に配置されたという表現は、ある構成要素の上側上に配置されたことを意味することもでき、下側上に配置されたことを意味することもできる。
【0119】
本明細書において、上面、下面、上側、下側、最上側、最下側などの用語は、説明の便宜のために図面を基準にして設定した方向である。よって、設定方向によって上面、下面、上側、下側、最上側、最下側などは、異なる用語で説明されることができる。
【0120】
本発明において、「連結される」というのは、直接的に連結された場合だけでなく、間接的に連結された場合を含む概念である。また、「電気的に連結される」というのは、物理的に連結された場合と、連結されていない場合をともに含む概念である。
【0121】
本発明において、「第1、第2」等の表現は、ある構成要素と他の構成要素を区分するために用いられるもので、該当する構要素の順序及び/または重要度等を限定するものではない。説明によっては、第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、同様に、第2構成要素は第1構成要素と命名されてもよい。
【0122】
本発明において用いられた「一例」という表現は、互いに同一の実施例を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されるものである。しかし、上記提示された一例は、他の一例の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一例で説明された事項が他の一例で説明されていなくても、他の一例でその事項と反対であるか矛盾する説明がない限り、他の一例に関連する説明であると理解されることができる。
【0123】
本発明において用いられた用語は、一例を説明するために説明されたものであるだけで、本発明を限定しようとする意図ではない。このとき、単数の表現は文脈上明確に異なる意味でない限り、複数を含む。
【0124】
本明細書に係る印刷回路基板及び印刷回路基板の製造方法はこれに限定されず、当該技術分野において通常の知識を有するものであれば、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変形させることができる。
【符号の説明】
【0125】
10 コイル
20 絶縁材
30 磁性シート
40 ダイシングライン
100 本体
101 第1側面
102 第2側面
103 第3側面
104 第4側面
110 本体の一面
120 本体の他面
200 コイル
C1 第1コーティング層
C2 第2コーティング層
300 絶縁部材
300A 第1絶縁部材
300B 第2絶縁部材
301 絶縁部材の一面
302 絶縁部材の他面
310、310A、310B 第1絶縁層
320、320A、320B 第2絶縁層
330、330A、330B 第3絶縁層
400 基板
500 引き出しパターン
600 外部電極
700 絶縁膜
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図6