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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023018881
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】楔構造
(51)【国際特許分類】
   F16B 7/14 20060101AFI20230202BHJP
【FI】
F16B7/14 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021123241
(22)【出願日】2021-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】521332545
【氏名又は名称】株式会社トワロントレーディング
(71)【出願人】
【識別番号】512096931
【氏名又は名称】東南貿易株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000204608
【氏名又は名称】大下産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154405
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 大吾
(74)【代理人】
【識別番号】100079005
【弁理士】
【氏名又は名称】宇高 克己
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(72)【発明者】
【氏名】梶村 典彦
(72)【発明者】
【氏名】竹井 伸吾
(72)【発明者】
【氏名】益田 栄壮
(72)【発明者】
【氏名】谷口 明弘
【テーマコード(参考)】
3J039
【Fターム(参考)】
3J039AA01
3J039BB01
3J039DA01
3J039DA04
(57)【要約】
【課題】棒状部材との結合に広く適用可能な楔構造を提供する。
【解決手段】楔構造21は、棒状部材11に結合される。楔構造楔構造21は、棒状部材11が挿通可能な孔を有する楔受け23と、棒状部材11を内包しながら、楔受け23に挿入される楔22と、楔受け23が棒状部材11に対して回転することを抑制する回転抑制機構50とを備える。回転抑制機構50は、楔22外周に設けられる凸部52と、楔受け23内周に設けられる凹部53とからなる。凸部52と凹部53とが対応する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状部材に結合される楔構造であって、
前記棒状部材が挿通可能な孔を有する楔受け部と、
前記棒状部材を内包しながら、前記楔受け部に挿入される楔部と、
前記楔受け部が前記棒部材に対して回転することを抑制する回転抑制機構と
を備えることを特徴とする楔構造。
【請求項2】
前記回転抑制機構は、
前記楔部外周に設けられる楔部側凸部または楔部側凹部と、
前記楔部側凸部または楔部側凹部に対応して前記楔受け部内周に設けられる楔受け部側凹部または楔受け部側凸部と
からなることを特徴とする請求項1記載の楔構造。
【請求項3】
前記回転抑制機構は、
前記楔部内周に設けられる楔部側突起または楔部側孔と、
前記楔部側突起または楔部側孔に対応して前記棒状部材外周に設けられる棒状部材側孔または棒状部材側突起と
からなることを特徴とする請求項1または2記載の楔構造。
【請求項4】
前記楔部側凸部は、楔部本体と切り込みを介して一部分離することにより、板バネとして機能し、
または、
前記楔受け部側凸部は、楔受け部本体と切り込みを介して一部分離することにより、板バネとして機能する
ことを特徴とする請求項2記載の楔構造。
【請求項5】
前記楔部側凸部による板バネの先端には爪部が設けられ、前記爪部は、前記楔受け部端面に係止され、
または、
前記楔受け部側凸部による板バネの先端には爪部が設けられ、前記爪部は、前記楔部端面に係止される
ことを特徴とする請求項4記載の楔構造。
【請求項6】
前記楔部側凸部による板バネの先端には延長部が設けられ、
前記延長部は可撓性を有し、折り返されて、前記楔部と棒状部材とが形成する隙間に挿入可能である
ことを特徴とする請求項4または5記載の楔構造。
【請求項7】
前記楔部は、2つの半体が対向することにより形成され、
前記2つの半体のいずれかの端面中央部に突起が設けられ、
前記突起を介して、前記2つの半体の端面が対向している
ことを特徴とする請求項4~6いずれか記載の楔構造。
【請求項8】
前記棒状部材は樹脂被覆されている、または、繊維強化プラスチックを含む樹脂系材料である
ことを特徴とする請求項1~7いずれか記載の楔構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒状部材に結合される楔構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、製鉄所等の工場では、バグフィルタ式集塵装置が設けられている。リテーナは袋状のろ布を支持し、これを複数配列することで、バグフィルタ式集塵装置が形成される。バグフィルタ式集塵装置は、工場等の排ガスに含まれる煤塵をろ布で捕集する。ろ布を通過した気体は外部に放出される。
【0003】
一般に、工場から排ガスは高温高圧であり、工場内から外気への一方的な流れが形成される。これにより、ろ布外面には煤塵が堆積し目詰まりの原因となる。
【0004】
そこで適宜、パルスジェットを噴射して、逆方向の流れを形成し、ろ布外面の煤塵を払い落とす。落下した煤塵を集めて排出する。これにより、目詰まりを防止する。
【0005】
一般的に、リテーナは、周方向に配設される複数の縦線材と、複数の縦線材を連結し、上下方向に配設される複数のリング材とから形成され、筒状および籠状となる。縦線材およびリング材は金属製であり、縦線材とリング材とは、溶接により固定される(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001-001093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
また、排ガスには有害な成分が含まれており、リテーナが腐食する(錆びる)おそれがある。その結果、ろ布交換時の障害となる。さらに腐食が進むと、リテーナ自体を廃棄する必要がある。この場合別途分解する必要があり、メンテナンス負担も大きい。さらに、金属製のリテーナは早期に腐食することから交換頻度も多くなるため、ライフサイクルコスト負担も大きい。
【0008】
そこで、線材(あるいは棒状部材)を樹脂被覆することが検討されている。一方、樹脂被覆された線材は溶接が困難である。また、溶接された線材を分解する作業負担も大きい。
【0009】
本発明は上記課題を解決するものであり、簡便かつ確実に棒状部材(あるいは線材)に結合できる手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する本願発明は、棒状部材に結合される楔構造である。前記棒状部材が挿通可能な孔を有する楔受け部と、前記棒状部材を内包しながら、前記楔受け部に挿入される楔部と、前記楔受け部が前記棒部材に対して回転することを抑制する回転抑制機構とを備える。
【0011】
これにより、簡便かつ確実に棒状部材に結合できる。例えば、溶接等従来の結合構造に比べて作業性に優れ、分解等も容易である。
【0012】
さらに、楔構造に棒状部材回りの回転が発生する場合でも、回転抑制機構が機能し、回転を抑制する。そして、楔構造の意図せぬ解除を抑制する。
【0013】
上記発明において、好ましくは、前記回転抑制機構は、前記楔部外周に設けられる楔部側凸部または楔部側凹部と、前記楔部側凸部または楔部側凹部に対応して前記楔受け部内周に設けられる楔受け部側凹部または楔受け部側凸部とからなる。
【0014】
これにより、回転抑制機構が機能する。
【0015】
上記発明において、好ましくは、前記回転抑制機構は、前記楔部内周に設けられる楔部側突起または楔部側孔と、前記楔部側突起または楔部側孔に対応して前記棒状部材外周に設けられる棒状部材側孔または棒状部材側突起とからなる。
【0016】
これにより、回転抑制機構が機能する。
【0017】
上記発明において、好ましくは、前記楔部側凸部は、楔部本体と切り込みを介して一部分離することにより、板バネとして機能し、または、前記楔受け部側凸部は、楔受け部本体と切り込みを介して一部分離することにより、板バネとして機能する。
【0018】
板バネが機能することにより、回転抑制機構の機能が向上する。
【0019】
上記発明において、好ましくは、前記楔部側凸部による板バネの先端には爪部が設けられ、前記爪部は、前記楔受け部端面に係止され、または、前記楔受け部側凸部による板バネの先端には爪部が設けられ、前記爪部は、前記楔部端面に係止される。
【0020】
爪が楔部端面に係止されることにより、楔構造の意図せぬ解除を抑制する。
【0021】
上記発明において、好ましくは、前記楔部側凸部による板バネの先端には延長部が設けられ、前記延長部は可撓性を有し、折り返されて、前記楔部と棒状部材とが形成する隙間に挿入可能である。
【0022】
延長部が隙間に挿入されることにより、隙間に遊びが発生することを抑制し、楔部は確実に棒状部材を保持する。
【0023】
上記発明において、好ましくは、前記楔部は、2つの半体が対向することにより形成され、前記2つの半体のいずれかの端面中央部に突起が設けられ、前記突起を介して、前記2つの半体の端面が対向している。
【0024】
これにより、2つの半体は突起を支点として天秤のような動作をする。その結果、挿入容易となるとともに確実に棒状部材を保持する。
【0025】
上記発明において、好ましくは、前記棒状部材は樹脂被覆されている、または、繊維強化プラスチックを含む樹脂系材料である。
【0026】
本願において溶接等従来の結合構造と異なることにより、樹脂系等の棒状部材にも結合できる。ただし、棒状部材は樹脂系に限定されるものではない。
【0027】
上記課題を解決する本願発明は、棒状部材に結合される楔構造である。楔構造は、前記棒状部材が挿通可能な孔を有する楔受け部と、前記棒状部材を内包しながら、前記楔受け部に一方より挿入される第1楔部と、前記棒状部材を内包しながら、前記楔受け部に他方より挿入される第2楔部と、を備える。
【0028】
これにより、簡便かつ確実に棒状部材に結合できる。例えば、溶接等従来の結合構造に比べて作業性に優れ、分解等も容易である。
【0029】
さらに、第1楔部が抜けるように楔受け部が動作する場合、第2楔部が対抗する。第2楔部が抜けるように楔受け部が動作する場合、第1楔部が対抗する。その結果、楔構造の意図せぬ解除を抑制する。
【0030】
上記発明において、好ましくは、前記第1楔部の頭部を抑え、かつ、前記第2楔部の頭部を抑える固定部材をさらに備える。
【0031】
固定部材により、第1楔部および第2楔部が抜けるのを抑える。その結果、楔構造の意図せぬ解除を抑制する。
【0032】
上記発明において、好ましくは、前記第1楔部の頭部を抑える第1抑え部と、前記第2楔部の頭部を抑える第2抑え部と、前記第1抑え部と第2抑え部とを連結する連結部とを有する固定部材をさらに備える。
【0033】
連結部により、第1楔部の抜ける動作が伝達され、第2楔部が機能し、第2楔部の抜ける動作が伝達され、第1楔部が機能する。
【0034】
上記発明において、好ましくは、前記第1楔部および第2楔部の横断面は一部切り欠けを有する環状(略C字状)であり、前記第1楔部の切り欠けと前記第2楔部の切り欠けとが対応する位置に配置される。
【0035】
横断面略C字状の楔を用いることで、側面から棒状部材に押し込むことができ、作業性が高い。
【0036】
第1楔部の切り欠けと第2楔部の切り欠けとが対応する位置に配置されることで、棒状部材の方向性を維持できる。
【0037】
上記発明において、好ましくは、前記楔受け部は、前記第1楔部の切り欠け位置および前記第2楔部の切り欠けの位置を決める位置決め手段を有する。
【0038】
これにより、第1楔部の切り欠けと第2楔部の切り欠けとを対応する位置に配置できる。
【0039】
上記発明において、好ましくは、前記位置決め手段は前記楔受け部端部に設けられた突起であり、前記突起は、前記第1楔部の切り欠け位置および前記第2楔部の切り欠け位置に対応し、前記楔受け部が前記棒部材に対して回転することを抑制する。
【0040】
突起と切り欠けとの対応により、位置決めができる。突起と切り欠けとの対応は結果として、回転抑制機構として機能する。
【0041】
上記発明において、好ましくは、前記棒状部材は樹脂被覆されている、または、繊維強化プラスチックを含む樹脂系材料である。
【0042】
本願において溶接等従来の結合構造と異なることにより、樹脂系等の棒状部材にも結合できる。ただし、棒状部材は樹脂系に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0043】
本発明の楔構造は、簡便かつ確実に棒状部材に結合できる。例えば、溶接等従来の結合構造に比べて作業性に優れ、分解等も容易である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】第1実施形態における楔構造概要
図2】楔半体詳細
図3】楔動作
図4】第1実施形態変形例に係る楔構造概要
図5】第2実施形態における楔構造概要
図6】第2実施形態変形例における楔構造概要
図7】第2実施形態変形例における楔構造概要
図8】第3実施形態における楔構造概要
図9】第3実施形態における楔構造概要
図10】第3実施形態における楔構造断面
図11】位置決め機構動作
図12】第3実施形態変形例1における楔構造概要
図13】第3実施形態変形例1における楔構造概要
図14】第3実施形態変形例1における楔構造概要
図15】第3実施形態変形例2における楔構造概要
図16】第3実施形態変形例2における楔構造概要
図17】第3実施形態変形例2における楔構造概要
図18】第3実施形態変形例3における楔構造概要
図19】第3実施形態変形例3における楔構造概要
図20】第3実施形態変形例3における楔構造概要
図21】第3実施形態変形例4における楔構造概要
図22】従来式リテーナと本願リテーナとの比較
図23】本願楔構造のリテーナへの適用例
図24】第1および第2実施形態の適用例
図25】第1および第3実施形態の適用例
【発明を実施するための形態】
【0045】
~楔構造第1実施形態基本構成~
図1は第1実施形態に係る楔構造の概要図である。楔構造21は、楔22と、開口を有する楔受け23とから形成される。楔22は楔受け23に挿入される。
【0046】
楔22は2つの半体が対向することにより、やや先細りの略円筒状に形成される。なお、半体端面には凹凸が設けられ、半体が対向するとき凹凸が噛み合う。このとき、楔22は棒状部材11を内包する。楔受け23の開口において、棒状部材11は挿通可能である。楔受け23の開口内も楔22形状に対応して先がすぼまっている。
【0047】
ところで、楔22が楔受け23に挿入されることにより、楔構造21が機能し、棒状部材11に確実に結合されるが、棒状部材11回りの回転が発生することにより、楔構造21が意図せず解除される恐れがあることを、本願発明者は見出した。
【0048】
これに対し、楔構造21は、回転抑制機構50を有する。回転抑制機構50は、楔22外周に設けられる凸部52と、楔受け23内周に設けられる凹部53とからなる。凸部52と凹部53が対応することにより、楔22を介して、楔受け23が棒状部材11に対して回転することが抑制される。
【0049】
凸部52と凹部53との凹凸関係は逆でもよい。例示では、円周の対向する位置に、それぞれ2つの凹凸52,53とが設けられているが、1つ以上の凹凸関係があれば、回転抑制機構50として機能する。
【0050】
図2は楔22半体の詳細図である。回転抑制機構50は、楔22内周に設けられる突起54と、棒状部材11外周に設けられる孔55(図示省略)とを更に有する。突起54が孔55に対応することにより、楔22が棒状部材11に対して回転することが抑制される。その結果、楔受け23が棒状部材11に対して回転することが抑制される。
【0051】
凸部52は、筒軸方向が長手方向になるように形成され、凸部52の両端に形成される切り込み56を介して一部楔22本体から分離されている。これにより、凸部52長手方向一端部は自由端となり、凸部52は板バネとして機能する。
【0052】
凹部53は、筒一端から他端まで連続する溝として形成されている。楔22が楔受け23に挿入されるとき、凸部52は凹部53に導かれる。
【0053】
凸部52による板バネ先端には爪57が設けられている。楔22が楔受け23に挿入されるとき、爪57は溝53から押圧され、板バネ52は内側に押圧される。楔22が楔受け23の所定位置まで確実に挿入されると、板バネ52に作用する押圧力は解除され、板バネ52の弾性力は、板バネ52が外側に開くように作用する。このとき、爪57は楔受け23である円筒端面に係止される。これにより、所定位置まで楔22が楔受け23に挿入されたことを確認できる。
【0054】
これにより、楔22は楔受け23に確実に挿入される。その結果、楔構造21は棒状部材11に確実に結合される。楔構造21に棒状部材11回りの回転が発生する場合でも、回転抑制機構50が機能し、回転を抑制する。そして、楔構造21の意図せぬ解除を抑制する。
【0055】
~楔構造第1実施形態追加動作~
図3は第1実施形態に係る追加動作説明図である。楔22は2つの半体が対向することにより、やや先細りの略円筒状に形成される。2つの半体のいずれかの端面中央部に突起58が設けられている(図2参照)。その結果、2つの半体の端面は、突起58を介して、対向する。2つの半体は突起58を支点として天秤のような動作をする。
【0056】
楔22が楔受け23に挿入されるとき、爪57は溝53から押圧され、2つの半体の先端が閉じる(末端が開く)。これにより、挿入容易となる。
【0057】
楔22が楔受け23の所定位置まで確実に挿入されると、板バネ52は外側に開くように作用する。2つの半体の末端が閉じる(先端が開く)。これにより、楔22は確実に棒状部材11を保持する。同時に、楔22は楔受け23と一体化する。楔構造21は棒状部材11に確実に結合される。
【0058】
~楔構造第1実施形態変形例~
図4は変形例に係る楔構造の斜視図(左)および断面図(右)である。図4に基づいて変形例の動作を説明する。
【0059】
楔22が楔受け23の所定位置まで確実に挿入されると、板バネ52は外側に開くように作用する。その結果、2つの半体の先端では、楔22と棒状部材11との間に微小な隙間61が発生する。2つの半体の末端では楔22が棒状部材11を保持していても、隙間61に遊びが発生し、保持力が不十分になる恐れがある。
【0060】
変形例においては、長尺の板バネ52の先端に延長部62が設けられている。延長部62は可撓性を有する。延長部62は内側に折り返されて、折り返し先端が隙間61に挿入可能である。
【0061】
これにより、隙間61に遊びが発生することを抑制し、楔22は確実に棒状部材11を保持する。
【0062】
~楔構造第2実施形態および変形例~
図5は第2実施形態に係る楔構造の概要図である。楔構造25は、楔26と、開口を有する楔受け27とから形成される。楔26は楔受け27に挿入される。
【0063】
楔26は2つの半体が対向することにより、やや先細りの略円筒状に形成される。このとき、楔26は棒状部材12を内包する。楔受け27の開口において、棒状部材12は挿通可能である。
【0064】
これに対し、楔構造25は、回転抑制機構150を有する。回転抑制機構150は、楔25外周に設けられる凸部152と、楔受け27内周に設けられる凹部153とからなる。凸部152と凹部153が対応することにより、楔26を介して、楔受け27が棒状部材12に対して回転することが抑制される。そして、楔構造25の意図せぬ解除が抑制される。
【0065】
図6は第2実施形態変形例に係る楔構造の概要図である。
【0066】
第2実施形態の楔26は2つの半体が対向することにより、略円筒状に形成されるのに対し、変形例の楔28は一体物である。
【0067】
楔28の横断面は一部切り欠けを有する環状(略C字状)である。切り欠けの両側上側には摘みが設けられている。
【0068】
摘みを介して切り欠けを開き、一時的に幅が広くなった切り欠けを介して棒状部材12を側方より押し込む。弾性作用により切り欠け幅はまた狭くなる。これにより、楔28は棒状部材12を内包する。この状態において、多少の遊びを有していてもよい。楔受け27は第2実施形態と同様である。
【0069】
楔28が楔受け27に挿入されると、楔28の切り欠けが締め付けられ、楔28は確実に棒状部材12を保持する。
【0070】
変形例における楔構造も、回転抑制機構150を有する。回転抑制機構150は、凸部152と凹部153とからなる。これにより、楔28を介して、楔受け27が棒状部材12に対して回転することが抑制される。そして、楔構造25の意図せぬ解除が抑制される。
【0071】
図7は第2実施形態の別の変形例に係る楔構造の概要図である。
【0072】
別の変形例の楔29は一体物としてやや先細りの略円筒状を形成する。楔29の横断面は環状(略O字状)である。
【0073】
楔29の略O字状内を棒状部材12は挿通する。これにより、楔29は棒状部材12を内包する。棒状部材12に沿って移動しやすい様に、楔29と棒状部材12の間に多少の遊びを有していてもよい。
【0074】
楔29の下側には、複数(例えば3つ)のスリット155が軸方向に設けられている。これにより、スリットとスリットの間の周壁は板バネとして機能する。
【0075】
楔29が楔受け27に挿入されると、楔29の板バネは半径方向に閉じるように変位し、楔29は確実に棒状部材12を保持する。
【0076】
変形例における楔構造も、回転抑制機構150を有する。楔受け27内壁には、スリット155に対応するように、複数(例えば3つ)の突起156が設けられている。回転抑制機構150は、スリット155と突起156とからなり、突起156とスリット155とが嵌合する。これにより、楔29を介して、楔受け27が棒状部材12に対して回転することが抑制される。そして、楔構造25の意図せぬ解除が抑制される。
【0077】
~楔構造第3実施形態基本構成~
図8図9は第3実施形態における楔構造の概要図である。図8A,Bは組立時を示し、見る方向が異なっている。図8A,Bは組立完了後を示す。図10は第3実施形態における楔構造の断面図である。楔構造30は、楔31,32と、開口を有する楔受け33と、固定部材34とから形成される。
【0078】
楔31,32はやや先細りの略円筒状を有する。楔受け33の開口内も楔31,32形状に対応して軸方向中央がすぼまっている。
【0079】
楔31,32の横断面は一部切り欠けを有する環状(略C字状)である。切り欠けを介して棒状部材12を側方より押し込む。これにより、楔31,32は棒状部材12を内包する。
【0080】
なお、楔31,32の頭部には、略C字状における大きな切り欠けと点対称位置に、小さな切り欠けを有する。これにより、棒状部材12を側方より押し込む際、大きな切り欠けの幅は少し広くなり、小さな切り欠けは当該変位を吸収する。
【0081】
楔31は一方より楔受け33に挿入される。楔32は他方より楔受け33に挿入される。すなわち、楔受け33は両側から楔31,32を受け入れる。
【0082】
固定部材34は略コの字形状である。すなわち、楔31の頭部を抑える第1抑え部と、楔32の頭部を抑える第2抑え部と、第1抑え部と第2抑え部とを連結する連結部とを有する。第1抑え部横断面および第2抑え部横断面は一部切り欠けを有する環状(略C字状)である。切り欠けを介して棒状部材12を側方より押し込む。
【0083】
棒状部材12が開口(楔受け)33を挿通した状態で、楔31,32が楔受け33に挿入され、側方より固定部材34により楔31,32頭部を固定することで、棒状部材12は楔構造30に固定される。さらに固定部材34が楔31,32の頭部を押し、楔31,32が楔受け33に挿入されると、楔31,32の切り欠けが締め付けられ、楔31,32は確実に棒状部材12を保持する。
【0084】
仮に、楔31が緩み抜けようとしても、固定部材34を介して当該動作は楔32に伝達され、楔32が対抗し、楔構造30の意図せぬ解除が抑制される。楔32が緩み抜けようとしても、固定部材34を介して当該動作は楔31に伝達され、楔31が対抗し、楔構造30の意図せぬ解除が抑制される。
【0085】
固定部材34が両方向から楔31,32を抑えるので、仮に、楔受け33が棒状部材12に対して回転しても、楔構造30の解除は起きにくい。
【0086】
~位置決め機構~
図11は切り欠けの位置を決める位置決め機構250の動作説明図である。図示左(図11A)は参考例であり、図示右(図11B)は好適例であり、第3実施形態は位置決め機構250を備えることが好ましい。
【0087】
楔31,32の横断面は一部切り欠け252を有する環状(略C字状)であることが好ましい。切り欠け252は適度な寸法があると、棒状部材12に取り付けやすい。図示の例では60-120度程度(例えば90度前後)を想定している。
【0088】
一方で、切り欠け252寸法が大きくなると、楔構造内部での遊びが大きくなる。棒状部材12は遊びの方に逃げようとする。この時、楔部31の切り欠けと楔部の切り欠け32とが平面視反対の位置(参考例参照)に配置されると、棒状部材12の方向性を維持できないおそれがある。
【0089】
楔部31の切り欠けと楔部32の切り欠けを平面視同じ位置に配置することによって、逃げが相殺され、棒状部材12の方向性を維持できる。
【0090】
楔部31の切り欠けと楔部32の切り欠けを平面視同じ位置に配置するためには、何らかの位置決め手段があることが好ましい。
【0091】
たとえば、図示の例では、楔受け33の両端部端面には周の一部に沿って突起253が設けられている。突起253の寸法は、楔31,32の挿入を阻害しない範囲に設定される。楔31、32が楔受け33に挿入されると、突起253は、楔部の切り欠け位置252に対応する。
【0092】
本実施形態では、固定部材34が作用することにより、回転抑制機構がなくても、回転に伴う楔構造30の解除は起きにくいが、位置決め機構250における切り欠け252と突起253とが対応することにより、楔31,32を介して、楔受け33が棒状部材12に対して回転することが抑制される。これにより、楔構造30の解除はさらに起きにくくなる。すなわち、位置決め機構250は、結果として、回転抑制機構としても動作する。
【0093】
~位置決め変形例(変形例1)~
上記実施形態では、位置決め機構250は切り欠け252と突起253とから構成されるが、楔部31の切り欠けと楔部32の切り欠けを平面視同じ位置に配置できれば、他の態様でもよい。
【0094】
図12は、変形例1-1に係る楔構造の概要図である。楔受け33の両端部端面にはマーク254が付されている。位置決め機構250は切り欠け252とマーク254とから構成される
【0095】
楔31、32を楔受け33に挿入する際に、楔部の切り欠け位置252がマーク254に対向するようにする。これにより、楔部31の切り欠けと楔部32の切り欠けは平面視同じ位置に配置される。
【0096】
ただし、本変形例では、位置決め機構250は、回転抑制機構としては動作しない(変形例2参照)。
【0097】
図13は、変形例1-2に係る楔構造の概要図である。楔31、32の上側かつ外側周面には小凸部255が設けられている。楔受け33の両端部内壁には小凸部255に対応する小凹部256が設けられている。位置決め機構250は小凸部255と小凹部が256とから構成される。
【0098】
楔31、32が楔受け33に挿入されると、小凸部255と小凹部が256とが嵌合する。これにより、楔部31の切り欠けと楔部32の切り欠けは平面視同じ位置に配置される。本変形例では、位置決め機構250は、結果として、回転抑制機構としても動作する。
【0099】
図14は、変形例1-3に係る楔構造の概要図である。楔31、32の上側かつ外側周面には軸方向に凹部257が設けられている。楔受け33の両端部内壁には凹部257に対応するが凸部258設けられている。位置決め機構250は小凸部255と小凹部が256とから構成される。
【0100】
楔31、32が楔受け33に挿入されると、凹部257と凸部258とが嵌合する。これにより、楔部31の切り欠けと楔部32の切り欠けは平面視同じ位置に配置される。本変形例では、位置決め機構250は、結果として、回転抑制機構としても動作する。
【0101】
~回転抑制機構のない変形例(変形例2)~
上記実施形態では、位置決め機構250は、結果として、回転抑制機構としても動作する。一方、上記実施形態では、固定部材34が作用することにより、回転抑制機構がなくても、回転に伴う楔構造30の解除は起きにくいため、回転抑制機構がなくてもよい場合がある。
【0102】
図15は第3実施形態変形例2-1における楔構造の概要図である。楔36,37は2つの半体が対向することにより、やや先細りの略円筒状に形成される。このとき、楔36,37は棒状部材12を内包する。楔36は一方より楔受け33に挿入される。楔37は他方より楔受け33に挿入される。すなわち、楔受け33は両側から楔36,37を受け入れる。
【0103】
棒状部材12が開口(楔受け)33を挿通した状態で、楔36,37が楔受け33に挿入され、側方より固定部材34により楔36,37を固定することで、棒状部材12は楔構造30に固定される。固定部材34が楔36,37の頭部を押し、楔36,37が楔受け33に挿入されると、楔36,37は確実に棒状部材12を保持する。
【0104】
図16は第3実施形態変形例2-2における楔構造の概要図である。楔38,39の横断面は一部切り欠けを有する環状(略C字状)である。切り欠けの両側上側には摘みが設けられている。摘みを介して切り欠けを開き、一時的に幅が広くなった切り欠けを介して棒状部材12を側方より押し込む。弾性作用により切り欠け幅はまた狭くなる。これにより、楔38,39は棒状部材12を内包する。この状態において、多少の遊びを有していてもよい。楔38は一方より楔受け33に挿入される。楔39は他方より楔受け33に挿入される。すなわち、楔受け33は両側から楔38,39を受け入れる。
【0105】
棒状部材12が開口(楔受け)33を挿通した状態で、楔38,39が楔受け33に挿入され、側方より固定部材34により楔38,39を固定することで、棒状部材12は楔構造30に固定される。固定部材34が楔38,39の頭部を押し、楔38,39が楔受け33に挿入されると楔38,39の切り欠けが締め付けられ、楔38,39は確実に棒状部材12を保持する。
【0106】
図17は第3実施形態変形例2-3における楔構造の概要図である。楔41,42はやや先細りの略円筒状を形成する。楔41,42の横断面は環状(略O字状)である。
【0107】
楔41,42の略O字状内を棒状部材12は挿通する。これにより、楔41,42は棒状部材12を内包する。棒状部材12に沿って移動しやすい様に、楔41,42と棒状部材12の間に多少の遊びを有していてもよい。
【0108】
楔41,42の下側には、複数(例えば3つ)のスリット155が軸方向に設けられている。これにより、スリットとスリットの間の周壁は板バネとして機能する。
【0109】
楔41は一方より楔受け33に挿入される。楔42は他方より楔受け33に挿入される。すなわち、楔受け33は両側から楔41,42を受け入れる。楔41,42が楔受け33に挿入されると、楔41,42の板バネは半径方向に閉じるように変位し、楔41,42は確実に棒状部材12を保持する。
【0110】
棒状部材12が開口(楔受け)33を挿通した状態で、楔41,42が楔受け33に挿入され、側方より固定部材34により楔41,42を固定することで、棒状部材12は楔構造30に固定される。固定部材34が楔41,42の頭部を押し、楔41,42が楔受け33に挿入されると楔41,42の切り欠けが締め付けられ、楔41,42は確実に棒状部材12を保持する。
【0111】
~固定部材変形例(変形例3,4)~
上記実施形態における固定部材34は楔31頭部を抑える部位と楔32頭部を抑える部位と連結する連結部を有するが、楔受け33にて反力を取ることにより、連結しなくともよい。すなわち、楔受け33を介して一対の固定部材44,44,45,45,47,47が連結する。これにより、固定部材34の連結部と同様に機能する。一方の抑え部位の動作は、楔受け33を介して、他方の抑え部位に伝達される。
【0112】
図18は第3実施形態変形例3-1における楔構造の概要図である。一対の固定部材44,44が楔受け33の両端部端面に設けられる。固定部材44は、楔受け33端部より立設された軸を中心に回動可能である。
【0113】
図示の例では、楔31,32に、回動軸対応位置を示す位置決めマークが付されている。
【0114】
棒状部材12が開口(楔受け)33を挿通し、楔31,32が楔受け33に挿入された状態で、固定部材44を回動し、固定部材44,44と楔31,32とを係合させることで、棒状部材12は楔構造30に固定される。一対の固定部材44,44が楔31,32の頭部を押し、楔31,32が楔受け33に挿入されると、楔31,32は確実に棒状部材12を保持する。
【0115】
図19は第3実施形態変形例3-2における楔構造の概要図である。一対の固定部材45,45が楔受け33から延長する部位に設けられる。固定部材45は、抑え部と回動軸と軸止めから構成される。楔受け33から延長する部位には軸受けが設けられる。
【0116】
棒状部材12が開口(楔受け)33を挿通し、楔31,32が楔受け33に挿入された状態で、一対の固定部材45,45を棒状部材12に挿通させ、固定部材45,45と楔31,32とを係合させ、回動軸を軸受けに配置することで、棒状部材12は楔構造30に固定される。回動軸末端には軸止めが設けられており、軸止めは軸受けに係止されている。固定部材45,45が楔31,32の頭部を押し、楔31,32が楔受け33に挿入されると、楔31,32は確実に棒状部材12を保持する。
【0117】
図20は第3実施形態変形例3-3における楔構造の概要図である。一対の固定部材47,47が楔受け33の両端部端面に設けられる。固定部材47は、抑え部と嵌合棒とから構成される。複数(図示の例では3つ)の嵌合棒が抑え部の一面から立設される。楔受け33両端部端面には複数(図示の例では3つ)の嵌合孔が設けられている。固定部材47の嵌合棒が楔受け33の嵌合孔に嵌合されることにより、固定部材47は楔受け33から反力を取ることができる。
【0118】
棒状部材12が開口(楔受け)33を挿通し、楔31,32が楔受け33に挿入された状態で、一対の固定部材47,47を棒状部材12に挿通させ、固定部材47と楔受け33とを固定しながら、固定部材47,47と楔31,32とを係合させることで、棒状部材12は楔構造30に固定される。固定部材47,47が楔31,32の頭部を押し、楔31,32が楔受け33に挿入されると、楔31,32は確実に棒状部材12を保持する。
【0119】
図21は第3実施形態変形例4における楔構造の概要図である。位置決め機構250の平面図を追記してある。位置決め機構250における切り欠け252と突起253とが対応し、結果として、回転抑制機構としても動作するのであれば、楔構造30の意図せぬ解除が抑制されるため、固定部材34を省略してもよい場合もある。
【0120】
これにより、楔31,32を介して、楔受け33が棒状部材12に対して回転することが抑制される。そして、楔構造30の意図せぬ解除が抑制される。
【0121】
そもそも、楔受け33に楔32側向きに外力が作用しても、楔32が抵抗するため、楔31が緩むことによる楔構造30の意図せぬ解除が抑制される。逆に楔受け33に楔31側向きに外力が作用しても、楔31が抵抗するため、楔32が緩むことによる楔構造30の意図せぬ解除が抑制される。つまり、楔受け33が両側から楔31,32を受け入れることにより、楔構造30の意図せぬ解除が抑制される。
【0122】
~リテーナへの適用例~
図22は、従来技術と本願技術の概要比較する概念図である。リテーナ3は袋状のろ布2を支持する。ろ布2は一端が閉じられ、他端が開かれている。ろ布の材質は限定されないが、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ビニロン、綿などが一般に用いられる。
【0123】
リテーナ3に支持されたろ布2は長手方向を上下にして複数配列される。装置の天板には開口部が設けられ、ろ布2が挿入され、天板に吊り支持される。これにより、バグフィルタ式集塵装置1が形成される。
【0124】
従来技術のリテーナは、周方向に配設される複数の縦線材と、複数の縦線材を溶接により連結し、上下方向に配設される複数のリング材とから筒状および籠状に形成される。
【0125】
リテーナの使用場面には、リテーナ組立時、通常動作時、パルスジェット時、ろ布交換時、リテーナ廃棄時があるが、溶接による結合のため、それぞれの場面において課題がある。
【0126】
図23は本願技術のリテーナの全体構成図である。本願技術のリテーナ3は、内骨を形成する棒状部材11と外骨を形成する棒状部材12とリング部材13とから形成される。
【0127】
棒状部材11は中央に軸方向に配置される。棒状部材11はパイプ状の繊維強化プラスチック部材やアルミ等金属部材である。樹脂製でもよい。
【0128】
棒状部材12は棒状部材11を中心に周状に複数(図示の例では4本)配置される。棒状部材12は金属製線材を樹脂被覆したものである。被覆樹脂としてはポリエチレン、塩化ビニル、ポリエステルなどが一般に用いられる。
【0129】
リング部材13は、中心部に棒状部材11が挿通される開口である楔受け23と、周部に外骨線材12が挿通される開口である楔受け27,33とが設けられている。中心部と周部とは、中心から放射状に延設される連結部により連結されている。
【0130】
リング部材13の材質は限定されないが、耐熱樹脂が好ましい。外骨線材12の被覆樹脂と同じでもよい。リング部材13は上下方向に所定間隔で配置される。
【0131】
棒状部材11とリング部材13とは楔構造21により固定される。棒状部材12とリング部材13とは楔構造25,30により固定される。
【0132】
図24は、楔構造21と楔構造25の適用例の詳細図である。楔構造25において楔は一方向より挿入されている。
【0133】
図25は、楔構造21と楔構造30の適用例の詳細図である。楔構造30において楔は双方向より挿入されている。
【0134】
本願技術のリテーナにおいては結合に溶接を用いないため、作業性に優れる等、リテーナ組立時、通常動作時、パルスジェット時、ろ布交換時、リテーナ廃棄時、それぞれの場面において、従来技術と比べて顕著な効果を奏する。
【0135】
以上、本願楔構造の適用例としてリテーナ形成について説明したが、これに限定されない。本願楔構造は特に樹脂系材料である棒状部材との結合に広く適用可能である。なお、当然、樹脂系以外の棒状部材との結合にも適用してもよい。樹脂系以外の棒状部材として、ステンレス棒、アルミ棒、チタン棒などがある。
【符号の説明】
【0136】
1 バグフィルタ式集塵装置
2 ろ布
3 リテーナ
11 内骨線材
12 外骨線材
13 リング部材
21 楔構造(第1実施形態)
22 楔
23 楔受け
25 楔構造(第2実施形態)
26 楔
27 楔受け
28,29 楔
30 楔構造(第3実施形態)
31,32 楔
33 楔受け
34 固定部材
36,37,38,39,41,42 楔
44,45,47 固定部材
50 回転抑制機構
52 凸部
53 凹部
54 突起
55 孔
56 切り込み
57 爪
58 端面突起
61 隙間
62 延長部
150 回転抑制機構
152 凸部
153 凹部
155 スリット
156 突起
250 位置決め機構
252 切り欠け
253 突起
254 マーク
255 凸部
256 凹部
257 凹部
258 凸部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25