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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023018884
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230202BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021123244
(22)【出願日】2021-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】510165172
【氏名又は名称】株式会社ベガコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】浮城 智和
(72)【発明者】
【氏名】宮末 啓吾
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】家具を購入しようとするユーザに多様な部屋のコーディネートを提示し、各種条件に合致した家具を紹介するプログラム、情報処理装置及び方法を提供する。
【解決手段】空間情報シェアシステムにおいて、サーバ20の制御部は、ユーザから部屋の間取りの入力を受け付けて平面情報を生成する間取り平面生成モジュール2033と、ユーザからの入力により、平面情報に対する家具の種類及び外観を示す家具情報を配置する家具配置モジュール2034と、家具情報を配置した部屋の平面情報に基づき、部屋の空間に家具が配置された状態を示す立体情報を生成する立体間取り生成モジュール2035と、部屋の立体情報を他のユーザが閲覧または編集可能な状態で公開する立体間取り公開モジュール2036として機能する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記メモリは、家具の種類及び外観を示す家具情報を記憶し、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
ユーザからの入力操作により、部屋の間取りを示す平面情報を生成するステップと、
ユーザからの入力操作により、前記平面情報に前記家具情報を配置するステップと、
入力された前記平面情報、及び配置された前記家具情報に基づき、前記平面情報に係る部屋の空間に、前記家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報を生成するステップと、
生成された前記立体情報を、他のユーザが閲覧または編集可能な状態で前記メモリに記憶するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記プログラムは、さらに、
他のユーザからの入力操作により、生成された前記立体情報に対する編集を行うステップと、
編集された前記立体情報を前記メモリに記憶させるステップと、を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記立体情報に対する編集を行うステップにおいて、配置された前記家具情報の追加、変更、削除を含む前記立体情報に対する編集を行う、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記立体情報を前記メモリに記憶するステップにおいて、前記平面情報の生成または前記家具情報の配置の入力操作を行ったユーザの指定により、特定の他のユーザが閲覧または編集可能な状態で前記メモリに記憶し、
前記立体情報に対する編集を行うステップにおいて、特定の他のユーザからの入力操作による編集を行う、請求項2または請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記平面情報の生成または前記家具情報の配置の入力操作を行ったユーザの指定により、特定の他のユーザ以外の他のユーザによる閲覧または編集を可能にし、または不可能にする制御を行う、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記メモリは、ユーザの属性情報を記憶し、
前記プログラムは、さらに、
前記属性情報に基づき、特定の他のユーザをレコメンドするステップを実行させる、請求項4または請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記プログラムは、さらに、
前記属性情報に基づき、前記平面情報に配置する前記家具情報をレコメンドするステップを実行させる、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記プログラムは、さらに、
前記属性情報に基づき、前記平面情報に配置する前記家具情報を自動で選択し、前記平面情報に前記家具情報を配置するステップを実行させる、請求項6または請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記プログラムは、さらに、
生成された前記立体情報に対する評価情報を受け付け、他のユーザが閲覧可能に公開するステップを実行させる、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記立体情報を生成するステップにおいて、前記立体情報のレンダリング画像情報を生成し、
前記立体情報を前記メモリに記憶するステップにおいて、生成された前記レンダリング画像情報を前記メモリに記憶する、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記立体情報を生成するステップにおいて、複数の前記立体情報のレンダリング画像情報を生成し、
前記立体情報を前記メモリに記憶するステップにおいて、生成された複数の前記レンダリング画像情報から選択された1の前記レンダリング画像情報を代表画像情報として前記メモリに記憶する、請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記プログラムは、さらに、
他のユーザからの入力操作により、生成された前記レンダリング画像情報の表示サイズまたはレンダリング角度を変更するステップを実行させる、請求項10または請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記メモリは、前記平面情報のもとになるモデル平面情報を記憶し、
前記平面情報を生成するステップにおいて、ユーザからの前記モデル平面情報の選択及び編集の入力操作により、前記平面情報を生成する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項14】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、
前記記憶部は、家具の種類及び外観を示す家具情報を記憶し、
前記制御部は、
ユーザからの入力操作により、部屋の間取りを示す平面情報を生成するステップと、
ユーザからの入力操作により、前記平面情報に前記家具情報を配置するステップと、
入力された前記平面情報、及び配置された前記家具情報に基づき、前記平面情報に係る部屋の空間に、前記家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報を生成するステップと、
生成された前記立体情報を、他のユーザが閲覧または編集可能な状態で前記メモリに記憶するステップと、を実行する、情報処理装置。
【請求項15】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータにより実行されるための方法であって、
前記メモリは、家具の種類及び外観を示す家具情報を記憶し、
前記方法は、前記プロセッサが、
ユーザからの入力操作により、部屋の間取りを示す平面情報を生成するステップと、
ユーザからの入力操作により、前記平面情報に前記家具情報を配置するステップと、
入力された前記平面情報、及び配置された前記家具情報に基づき、前記平面情報に係る部屋の空間に、前記家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報を生成するステップと、
生成された前記立体情報を、他のユーザが閲覧または編集可能な状態で前記メモリに記憶するステップと、を実行する、方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット等の媒体を介して商品の販売を行う通信販売にて、家具を購入することが一般化してきている。家具の場合は、商品が大型で重量があり、運搬するのに手間がかかるため、通信販売で購入すると専用の配送業者により搬入してもらえるので有用である。
【0003】
家具を購入しようとするユーザにとって、購入しようとする家具のイメージを具体化できることが重要である。特許文献1には、建築物の三次元モデルから、建築物の内部空間の画像を作成する内観画像作成装置が開示されている。特許文献1に記載の内観画像作成装置では、空間の平面形状、空間の開口、空間に配置されている建具、設備若しくは家具に基づき、所定の視点から空間の内観画像を作成するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-174310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、家具を購入しようとするユーザにとって、購入する家具を決定する要素は、その家具単体の見た目だけではなく、当該家具が配置された場合の部屋全体のバランス、いわゆるコーディネートも重要である。そのため、従来より、各種の家具が配置され、部屋全体がコーディネートされた状態を紹介する雑誌等の媒体が存在していた。
【0006】
しかし、家具を購入しようとするユーザには、家具に対するそれぞれ固有の嗜好、購入予算、実際に家具を配置する(居住している住居の)間取りといった条件がある。そのため、雑誌等の記事だけでは、個々のユーザの要望に合致したコーディネートを網羅的に紹介するのは困難であった。
【0007】
そこで、本開示では、家具を購入しようとするユーザに多様な部屋のコーディネートを提示し、各種条件に合致した家具を紹介することを可能にする技術について説明する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。メモリは、家具の種類及び外観を示す家具情報を記憶する。プログラムは、プロセッサに、ユーザからの入力操作により、部屋の間取りを示す平面情報を生成するステップと、ユーザからの入力操作により、平面情報に家具情報を配置するステップと、入力された平面情報、及び配置された家具情報に基づき、平面情報に係る部屋の空間に、家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報を生成するステップと、生成された立体情報を、他のユーザが閲覧または編集可能な状態でメモリに記憶するステップと、を実行させる。
【0009】
本開示の一実施形態によると、制御部と、記憶部とを備える情報処理装置が提供される。記憶部は、家具の種類及び外観を示す家具情報を記憶する。制御部は、ユーザからの入力操作により、部屋の間取りを示す平面情報を生成するステップと、ユーザからの入力操作により、平面情報に家具情報を配置するステップと、入力された平面情報、及び配置された家具情報に基づき、平面情報に係る部屋の空間に、家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報を生成するステップと、生成された立体情報を、他のユーザが閲覧または編集可能な状態でメモリに記憶するステップと、を実行する。
【0010】
また、本開示の一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行されるための方法が提供される。メモリは、家具の種類及び外観を示す家具情報を記憶する。方法は、プロセッサが、ユーザからの入力操作により、部屋の間取りを示す平面情報を生成するステップと、ユーザからの入力操作により、平面情報に家具情報を配置するステップと、入力された平面情報、及び配置された家具情報に基づき、平面情報に係る部屋の空間に、家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報を生成するステップと、生成された立体情報を、他のユーザが閲覧または編集可能な状態でメモリに記憶するステップと、を実行する。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、ユーザの操作により部屋の間取りを示す平面情報を生成し、家具の種類及び外観を示す家具情報を配置すると、部屋の空間に家具が配置された状態を示す立体情報を生成する。そのため、多様な部屋の平面情報を生成し、この部屋に購入しようとする家具を合わせ、変更等が可能であり、立体情報により具体的なイメージを把握することができる。これにより、家具を購入しようとするユーザに多様な部屋のコーディネートを提示し、各種条件に合致した家具を紹介することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】空間情報シェアシステム1の全体の構成を示す図である。
図2】実施の形態1の空間情報シェアシステム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態1の空間情報シェアシステム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。
図4】サーバ20が記憶する家具データベース2021、間取りモデルデータベース2022、ユーザデータベース2024のデータ構造の例を示す図である。
図5】実施の形態1の空間情報シェアシステム1による立体情報生成処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
図6】実施の形態1の空間情報シェアシステム1による編集処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
図7】端末装置10に表示する平面情報を生成する画面例を示す図である。
図8】端末装置10に表示する平面情報を生成する画面例を示す図である。
図9】端末装置10に表示する立体情報を生成する画面例を示す図である。
図10】端末装置10に表示する立体情報を共有する画面例を示す図である。
図11】実施の形態2の空間情報シェアシステム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。
図12】実施の形態3の空間情報シェアシステム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0014】
<概要>
以下、本開示に係る空間情報シェアシステムについて説明する。本開示に係る空間情報シェアシステムは、家具を購入しようとするユーザに対して、購入の候補となっている家具が配置された状態の、多様な部屋のコーディネートを提示し、ユーザの家具購入の条件に合致した家具を紹介するためのシステムである。この空間情報シェアシステムは、部屋のコーディネートのもとになる部屋の間取りに対して、希望する家具を配置し、その家具が配置された状態の部屋の間取りを示す立体情報を生成してユーザに提示し、他のユーザとの共有も可能にする。本開示に係る空間情報シェアシステムは、例えばクラウドサーバ等によりWebサービスとして、いわゆるSaaS(Software as a Service)によって提供されるシステムであり、家具の購入(参照のみでもよい)を希望するユーザが、所定の認証によりアクセス可能に構成されている。
【0015】
通信販売で家具を購入しようとする場合、家具をインターネット等の媒体を介して販売する業者が提供するWebサイトを閲覧し、購入する家具を決定することが多い。このようなWebサイトでは、販売する家具を撮影した写真等が表示されているが、その家具のみを専用のスタジオ等で撮影した写真が表示されていることが多い。一方、家具を購入しようとするユーザにとって、購入する家具を決定する要素は、その家具単体の見た目だけではなく、当該家具が配置された場合の部屋全体のバランス、いわゆるコーディネートも重要である。
【0016】
そのため、従来より、各種の家具が配置され、部屋全体がコーディネートされた状態を紹介する、具体的には部屋を模したスタジオ等で撮影された写真が掲載された雑誌等の媒体が存在していた。このような雑誌に掲載された部屋のコーディネートは、当該雑誌の編集者や専門のコーディネータによるものであり、当該部屋の中で各種家具のバランスを考慮して配置されるものである。また、家具のコーディネートでは、当該雑誌の編集者や専門のコーディネータの嗜好が反映されることが多く、その時々の流行も考慮される。
【0017】
しかし、家具を購入しようとするユーザには、家具に対するそれぞれ固有の嗜好、購入予算、実際に家具を配置する(居住している住居の)間取りといった条件がある。そのため、雑誌等の記事だけでは、個々のユーザの要望に合致したコーディネートを網羅的に紹介するのは困難であった。また、個々のユーザの要望の中には、その時々の流行が反映されることも多く、そのようなコーディネートを網羅的に紹介するのは困難であった。
【0018】
そこで、本開示に係る空間情報シェアシステムでは、部屋のコーディネートのもとになる部屋の間取りを示す平面情報を生成し、その平面情報に、希望する家具の種類及び外観を示す家具情報を配置可能に構成されている。さらに、空間情報シェアシステムでは、部屋の空間に家具が配置された状態を示す立体情報を生成するように構成されている。これにより、家具を購入しようとするユーザに多様な部屋のコーディネートを提示し、各種条件に合致した家具を紹介することを可能にしている。
【0019】
さらに、本開示に係る空間情報シェアシステムでは、生成された部屋の空間に家具が配置された状態を示す立体情報を、他のユーザが閲覧または編集可能な状態で記憶するように構成されている。この立体情報は、Webサービス等で公開され、他のユーザ、例えば専門のコーディネータ等による編集が可能に構成されている。これにより、より専門性の高い者による知見や、その時々の流行を反映させた、ユーザ自身の各種条件に合致する部屋のコーディネートを提供することを可能にしている。
【0020】
<第1の実施の形態>
以下、空間情報シェアシステム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
【0021】
<1 空間情報シェアシステム1の全体構成>
図1は、空間情報シェアシステム1の全体の構成を示す図である。図1に示すように、空間情報シェアシステム1は、複数の端末装置(図1では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。
【0022】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。ここで、ユーザとは、端末装置10を使用して、購入の候補となっている家具が配置された状態の部屋の立体情報を生成、閲覧等を行う者である。端末装置10は、図1に端末装置10Aとして示すように、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現される。この他、端末装置10は、例えば移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末であるとしてもよい。
【0023】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0024】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、キーボードや、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0025】
サーバ20は、部屋のコーディネートのもとになる部屋の間取りに関する情報、家具の種類及び外観を示す家具情報等を管理する装置である。サーバ20は、例えば、家具を販売する業者により提供される。サーバ20は、ユーザの端末装置10からの操作により、部屋のコーディネートのもとになる部屋の間取りを示す平面情報を生成し、その平面情報に、希望する家具の種類及び外観を示す家具情報を配置し、部屋の空間に家具が配置された状態を示す立体情報を生成する。また、サーバ20は、生成された部屋の空間に家具が配置された状態を示す立体情報を、他のユーザが閲覧または編集可能な状態で記憶する。
【0026】
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、図1に示すように、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0027】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0028】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1の空間情報シェアシステム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(キーボード131及びマウス132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、ディスプレイ150と、記憶部160と、制御部170とを含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0029】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0030】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0031】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部170へ与える。
【0032】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、キーボード131と、マウス132とを含む。なお、操作受付部130は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する、タッチスクリーンとして構成してもよい。
【0033】
キーボード131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。キーボード131は、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部170へ出力する。
【0034】
マウス132は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。マウス132は、ディスプレイ150に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部170へ出力する。
【0035】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部170へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0036】
ディスプレイ150は、制御部170の制御に応じて、画像、動画、テキスト等のデータを表示する。ディスプレイ150は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0037】
記憶部160は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部160は、ユーザ情報161を記憶する。
【0038】
ユーザ情報161は、端末装置10を使用して空間情報シェアシステム1の機能である、購入の候補となっている家具が配置された状態の部屋の立体情報を生成、閲覧等を行うユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、ユーザの氏名、性別、年齢の個人情報等が含まれる。
【0039】
制御部170は、記憶部160に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部170は、例えば予め端末装置10にインストールされているアプリケーションである。制御部170は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部171と、送受信部172と、データ処理部173と、通知制御部174としての機能を発揮する。
【0040】
入力操作受付部171は、キーボード131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
【0041】
送受信部172は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0042】
データ処理部173は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0043】
通知制御部174は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。通知制御部174は、表示画像をディスプレイ150に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
【0044】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、実施の形態1の空間情報シェアシステム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0045】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0046】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、家具データベース2021と、間取りモデルデータベース2022と、立体間取りデータベース2023と、ユーザデータベース2024等を記憶する。
【0047】
家具データベース2021は、空間情報シェアシステム1において部屋の間取りに配置する家具の情報と、三次元モデル化された家具の画像情報とを保持するためのデータベースである。家具データベース2021に格納される家具の情報は、例えば、サーバ20を管理する、家具を販売する業者により販売される家具の商品情報でもよい。詳細は後述する。
【0048】
間取りモデルデータベース2022は、空間情報シェアシステム1で家具情報を配置する部屋の間取りを生成するためのもとになる部屋に関する情報等を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0049】
立体間取りデータベース2023は、空間情報シェアシステム1で生成された、部屋の空間に家具が配置された状態を示す立体情報を保持するためのデータベースである。立体間取りデータベース2023は、例えば、三次元CADデータのように、家具が配置された状態の部屋の空間が三次元モデル化された画像情報であり、格納されている立体情報の投影角度を変更することで、変更した投影角度(方向)から投影された画像情報が表示される構成となっている。
【0050】
ユーザデータベース2024は、空間情報シェアシステム1を利用する、購入の候補となっている家具が配置された状態の部屋の立体情報を生成、閲覧等を行うユーザの各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0051】
制御部203は、サーバ20のプロセッサ29がプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、間取り平面生成モジュール2033、家具配置モジュール2034、立体間取り生成モジュール2035、立体間取り公開モジュール2036、及び立体間取り編集モジュール2037に示す機能を発揮する。
【0052】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0053】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0054】
間取り平面生成モジュール2033は、空間情報シェアシステム1を使用するユーザである、家具の購入または参照を希望する者が端末装置10を操作して、家具を配置する部屋の間取りを示す平面情報の入力を行うので、端末装置10から送信された入力情報を受け付けて平面情報を生成する処理を制御する。ユーザは、例えば、ユーザ自身が居住する住居の間取り、将来居住を希望する住居の間取り等、住居の間取りを模した間取り図を、平面情報として端末装置10に入力するので、間取り平面生成モジュール2033は、入力された情報に基づいて平面情報を生成する。
【0055】
間取り平面生成モジュール2033は、例えば、部屋の間取りを生成するためのもとになる部屋のパーツ(モデル平面情報)の一覧を端末装置10に表示し、ユーザからの選択、選択した部屋のパーツの配置を受け付ける。部屋のパーツとは、間取り図を作成するための部屋の種類や形状を示すパーツであり、例えば、部屋の種類として居室、キッチン等、トイレ等が、部屋の形状として正方形、長方形等が選択可能に構成されている。部屋のパーツは、例えば、間取りモデルデータベース2022に格納されており、間取り平面生成モジュール2033は、間取りモデルデータベース2022に格納されている部屋に関する情報をユーザに提示して選択させる。
【0056】
さらに、間取り平面生成モジュール2033は、部屋のパーツを編集可能に構成し、ユーザが選択した部屋のパーツの編集情報を受け付けてもよい。間取り平面生成モジュール2033は、例えば、上記の部屋のパーツの大きさ、形状等を編集可能に構成し、ユーザから部屋のパーツの大きさ、形状等を変更する編集情報を受け付けてもよい。なお、間取り平面生成モジュール2033は、いったん作成した平面情報について変更する入力を受け付けてもよく、後述する立体間取り生成モジュール2035による立体情報生成後の状態から変更する入力を受け付けてもよい。
【0057】
ある局面において、間取り平面生成モジュール2033は、ユーザデータベース2024に格納されているユーザの性別、年齢等の属性情報に基づき、部屋の平面情報をレコメンドしてもよい。間取り平面生成モジュール2033は、具体的には、ユーザの属性情報に類似する他のユーザ(同性で年齢層が近い、等)が作成した部屋の平面情報を選択し、当該ユーザの端末装置10に選択した1または複数の部屋の平面情報を表示させ、選択可能に構成してもよい。
【0058】
また、ある局面において、間取り平面生成モジュール2033は、作成した部屋の平面情報について、ユーザデータベース2024に格納されている当該ユーザの個人情報や、ユーザの属性情報に紐づけて記憶してもよい。
【0059】
家具配置モジュール2034は、空間情報シェアシステム1を使用するユーザが端末装置10を操作して、間取り平面生成モジュール2033が生成した部屋の間取りを示す平面情報に対して、家具の種類及び外観を示す家具情報を配置する入力を行うので、端末装置10から送信された入力情報を受け付けて家具情報を配置する処理を制御する。家具情報が示す家具の種類及び外観とは、具体的には、家具の種類としてソファ、テーブル等の家具の種類の名称の情報、家具の外観として当該家具の色彩(ホワイト、アイボリー等)やテイスト(モダン、ナチュラル等)の情報が含まれ、実際の家具の写真等の画像情報が含まれてもよい。
【0060】
家具配置モジュール2034は、例えば、家具情報の一覧を端末装置10に表示し、ユーザからの選択、選択した家具情報の部屋の平面情報における配置を受け付ける。このとき、家具情報として家具の画像情報を表示し、部屋の平面情報内で自由に移動可能に構成し、ユーザが当該画像情報を移動させることで部屋の平面情報内における配置を受け付けてもよい。家具情報は、例えば、家具データベース2021に格納されており、家具配置モジュール2034は、家具データベース2021に格納されている家具情報をユーザに提示して選択させる。なお、家具配置モジュール2034は、いったん配置した家具情報について変更する入力を受け付けてもよく、後述する立体間取り生成モジュール2035による立体情報生成後の状態から家具情報の配置を変更する入力を受け付けてもよい。
【0061】
ある局面において、家具配置モジュール2034は、ユーザデータベース2024に格納されているユーザの性別、年齢等の属性情報に基づき、部屋の平面情報に配置する家具情報をレコメンドしてもよい。家具配置モジュール2034は、具体的には、ユーザの属性情報に類似する他のユーザ(同性で年齢層が近い、等)が選択した家具情報や、当該ユーザが過去に購入した家具の情報から、類似する家具を購入した他のユーザが選択した家具情報等を家具データベース2021に格納されている家具情報から選択し、当該ユーザの端末装置10に選択した1または複数の家具情報を表示させ、選択可能に構成してもよい。
【0062】
また、ある局面において、家具配置モジュール2034は、ユーザデータベース2024に格納されているユーザの性別、年齢等の属性情報に基づき、部屋の平面情報に配置する家具情報をあらかじめ自動で選択し、自動で配置してもよい。家具配置モジュール2034は、具体的には、ユーザの属性情報に類似する他のユーザ(類似する間取りの平面情報を生成したユーザ等)が配置した家具情報に近似するように、当該ユーザの端末装置10に表示されている平面情報に家具情報を配置し、配置済の家具情報を移動、削除することを可能に構成してもよい。
【0063】
さらに、ある局面において、家具配置モジュール2034は、家具情報に係る家具の購入に係る情報、具体的には当該家具の価格、在庫の有無、取扱店舗等の情報を提示してもよい。これらの情報は、例えば家具データベース2021にあらかじめ格納しておき、部屋の平面情報に家具情報が配置されたときに提示してもよい。
【0064】
さらにまた、ある局面において、家具配置モジュール2034は、作成した部屋の平面情報に家具情報を配置した状態について、ユーザデータベース2024に格納されている当該ユーザの個人情報や、ユーザの属性情報に紐づけて記憶してもよい。
【0065】
立体間取り生成モジュール2035は、間取り平面生成モジュール2033が生成し、家具配置モジュール2034が家具情報を配置した部屋の平面情報に基づき、平面情報が示す部屋の空間に、配置した家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報を生成する処理を制御する。この立体情報は、例えば、ユーザが生成した部屋の平面情報に基づいて生成した当該部屋を、特定の方向(例えば、上方)から部屋全体を斜視するように立体的に表現した画像情報であり、この部屋の中に、家具情報に係る家具を立体的に表現した画像情報が配置されている状態を示すものである。なお、立体間取り生成モジュール2035は、住居の間取り全体についての立体情報を生成してもよく、特定の部屋のみについて立体情報を生成してもよい。
【0066】
立体間取り生成モジュール2035は、具体的には例えば、間取りモデルデータベース2022に格納されている部屋のパーツについて、立体的な斜視図(部屋の立体情報)に変換する処理を行う。このとき、間取りモデルデータベース2022にあらかじめ対応する斜視図を格納しておいてその情報を参照してもよく、三次元CADデータのような三次元モデル化された部屋のパーツの画像情報を参照し、特定の方向からレンダリングすることでレンダリング画像を生成してもよい。次に、ユーザが部屋の平面情報に家具情報を配置した位置について、当該平面情報における座標情報を保持しておき、三次元モデル化された家具の画像情報を、座標情報に対応する部屋の立体情報内の位置に配置する。三次元モデル化された家具の画像情報は、家具データベース2021にあらかじめ格納してもよく、サーバ20または他のサーバ等から都度取得してもよい。
【0067】
また、立体間取り生成モジュール2035は、三次元モデル化された部屋のパーツの画像情報からレンダリングする場合、複数の方向からレンダリングを行い、生成した複数のレンダリング画像情報から1のレンダリング画像情報を選択し、代表画像情報としてもよい。この代表画像情報は、例えば、後述の立体間取り公開モジュール2036で立体情報を公開する場合の画像情報、いわゆるサムネイル画像として使用してもよい。
【0068】
立体間取り公開モジュール2036は、立体間取り生成モジュール2035が生成した部屋の立体情報を立体間取りデータベース2023に格納して記憶し、他のユーザが立体情報を閲覧または編集可能な状態で公開する処理を制御する。立体間取り公開モジュール2036は、例えば、サーバ20が提供するWebサービス上に立体情報を掲載し、または当該Webサービスにおける検索サービスで検索されるような状態で、立体情報を公開する。このとき、立体間取り公開モジュール2036は、Webサービス上に立体情報を公開する場合の画像情報として、上記の代表画像情報を、いわゆるサムネイル画像として使用して公開してもよい。
【0069】
立体間取り公開モジュール2036は、立体情報を公開するとき、立体情報を生成したユーザの指定により、当該Webサービスを閲覧する他のユーザにより閲覧のみ可能な状態にしてもよく、閲覧及び編集可能な状態にしてもよい。さらに、立体間取り公開モジュール2036は、立体情報を生成したユーザの指定により、特定の他のユーザのみ編集可能な状態にしてもよく、当該他のユーザ以外の他のユーザは閲覧不可または閲覧のみ可能に構成してもよい。ここで、ユーザが指定する、編集可能にする特定の他のユーザとは、例えば専門のコーディネータや、多数の者から一定の支持を得ている、いわゆるインフルエンサーと呼ばれる者であってもよい。この場合、立体間取り公開モジュール2036は、当該他のユーザに対して、立体情報の編集について指定された旨を通知してもよい。
【0070】
立体間取り編集モジュール2037は、立体間取り公開モジュール2036が編集可能に公開した立体情報について、他のユーザが端末装置10を操作して編集する入力を行うので、端末装置10から送信された入力情報を受け付けて立体情報について、変更した立体情報を新たな立体情報として立体間取りデータベース2023に格納して記憶する処理を制御する。立体情報の編集を行う他のユーザとは、不特定の他のユーザでもよく、立体情報を生成したユーザが立体間取り公開モジュール2036で指定した他のユーザ(専門のコーディネータやいわゆるインフルエンサー)でもよい。また、立体間取り編集モジュール2037は、立体情報を生成したユーザ自身からの編集を受け付けてもよい。
【0071】
立体間取り編集モジュール2037が受け付ける立体情報の編集とは、例えば、立体情報を生成したユーザが配置した家具情報の追加、変更、削除を含むものであり、同一の家具に対する色彩やテイストのみ変更する場合も含む。このとき、立体間取り編集モジュール2037は、立体情報の表示角度(レンダリング方向)、表示画像の表示サイズ(縮尺)を変更可能な状態で端末装置10に表示してもよい。立体間取り編集モジュール2037は、他のユーザにより編集された立体情報を、当該他のユーザにより編集された立体情報として立体間取りデータベース2023に格納して記憶し、もとの立体情報と共にWebサービス上に公開する。この立体情報も、他のユーザにより閲覧または編集可能な状態で公開してもよい。また、立体間取り編集モジュール2037は、他のユーザにより編集された立体情報を、当該他のユーザによるSNS(Social Networking Service)に公開してもよく、リンク情報やシェア情報をSNS上に掲載可能に構成してもよい。
【0072】
<2 データ構造>
図4は、サーバ20が記憶する家具データベース2021、間取りモデルデータベース2022、ユーザデータベース2024のデータ構造の例を示す図である。
【0073】
図4に示すように、家具データベース2021のレコードのそれぞれは、項目「家具ID」と、項目「家具種類」と、項目「色・テイスト」と、項目「サイズ」と、項目「家具CADデータ」等を含む。
【0074】
項目「家具ID」は、空間情報シェアシステム1にて平面情報に配置する家具情報それぞれを識別する情報である。
【0075】
項目「家具種類」は、空間情報シェアシステム1にて平面情報に配置する家具情報が示す家具の種類の名称である。
【0076】
項目「色・テイスト」は、家具情報に係る家具の色彩(ホワイト、アイボリー等)やテイスト(モダン、ナチュラル等)の情報である。なお、図示は省略するが、色彩やテイストの情報以外に、家具及び家具の表面の材質の情報が格納されてもよい。
【0077】
項目「サイズ」は、家具情報に係る家具の大きさの情報であり、家具配置モジュール2034が部屋の平面情報に家具情報を配置する際に、部屋の大きさと整合性をとるため、または家具情報が配置可能であるかを判定するために使用される情報である。
【0078】
項目「家具CADデータ」は、家具情報に係る、三次元モデル化された家具の画像情報である。なお、画像情報ではなく、画像情報が格納されているサーバ20の格納場所や、他のWebサーバ等へアクセス可能なリンク情報が格納されてもよい。
【0079】
なお、図示は省略するが、家具データベース2021には、空間情報シェアシステム1にて平面情報に配置する家具情報に係る家具の購入に係る情報、具体的には価格、在庫の有無、取扱店舗等の情報が格納されてもよい。
【0080】
間取りモデルデータベース2022のレコードのそれぞれは、項目「間取りID」と、項目「部屋の形状」と、項目「基準サイズ」と、項目「間取りデータ」等を含む。
【0081】
項目「間取りID」は、空間情報シェアシステム1にて部屋の間取りを生成するためのもとになる部屋のパーツ(モデル平面情報)それぞれを識別する情報である。
【0082】
項目「部屋の形状」は、空間情報シェアシステム1にて部屋の間取りを生成するためのもとになる部屋のパーツの平面方向の形状を示す情報であり、例えば、「正方形」、「長方形」等の名称が格納されている。
【0083】
項目「基準サイズ」は、空間情報シェアシステム1にて部屋の間取りを生成するためのもとになる部屋のパーツの初期状態における大きさを示す情報である。
【0084】
項目「間取りデータ」は、空間情報シェアシステム1にて部屋の間取りを生成するためのもとになる部屋のパーツに係る、三次元モデル化された部屋の画像情報である。なお、画像情報ではなく、画像情報が格納されているサーバ20の格納場所や、他のWebサーバ等へアクセス可能なリンク情報が格納されてもよい。
【0085】
ユーザデータベース2024のレコードのそれぞれは、項目「ユーザID」と、項目「ユーザ名」と、項目「ユーザ詳細情報」等を含む。
【0086】
項目「ユーザID」は、空間情報シェアシステム1にて家具の購入(参照のみでもよい)を希望するユーザそれぞれを識別する情報である。
【0087】
項目「ユーザ名」は、空間情報シェアシステム1にて家具の購入(参照のみでもよい)を希望するユーザの氏名を示す情報である。
【0088】
項目「ユーザ詳細情報」は、空間情報シェアシステム1にて家具の購入(参照のみでもよい)を希望するユーザに関する情報であり、家具配置モジュール2034がユーザの属性情報に基づき家具情報をレコメンドするために使用される情報である。項目「ユーザ詳細情報」は、具体的には、項目「性別」と、項目「年齢」と、項目「家具購入履歴」等を含む。
【0089】
項目「性別」は、空間情報シェアシステム1にて家具の購入(参照のみでもよい)を希望するユーザの性別を示す情報である。
【0090】
項目「年齢」は、空間情報シェアシステム1にて家具の購入(参照のみでもよい)を希望するユーザの年齢を示す情報である。
【0091】
項目「家具購入履歴」は、空間情報シェアシステム1にて家具の購入(参照のみでもよい)を希望するユーザが、当該システムを利用して過去に購入した家具の購入履歴を示す情報である。
【0092】
<3 動作>
以下、図5及び図6を参照しながら、第1の実施の形態における空間情報シェアシステム1による立体情報生成処理及び編集処理について説明する。なお、図5及び図6においては、立体情報を生成するユーザが使用する端末装置を端末装置10A、立体情報を編集する他のユーザが使用する端末装置を端末装置10Bとする。
【0093】
図5は、実施の形態1の空間情報シェアシステム1による立体情報生成処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。この立体情報生成処理は、例えば、端末装置10Aのユーザ情報161によりあらかじめサーバ20に対するユーザの認証処理が行われ、ユーザが端末装置10Aでサーバ20へログインした状態から開始される。
【0094】
ステップS111において、端末装置10Aの入力操作受付部171は、家具の購入または参照を希望するユーザからの操作により、家具を配置する部屋の間取りを示す平面情報を入力する操作を受け付ける。送受信部172は、受け付けた入力情報をサーバ20へ送信する。端末装置10Aの送受信部172は、サーバ20から送信された平面情報の表示データを受け付ける。通知制御部174は、受け付けた平面情報の表示データを、ディスプレイ150に表示させる。
【0095】
ステップS121において、サーバ20の間取り平面生成モジュール2033は、端末装置10Aから送信された入力情報を、通信部201を介して受け付ける。間取り平面生成モジュール2033は、受け付けた入力情報に基づき、例えば入力情報に含まれる部屋のパーツ(モデル平面情報)から、間取り図である平面情報を生成する。間取り平面生成モジュール2033は、生成した平面情報の表示データを、端末装置10Aへ通信部201を介して送信する。
【0096】
ステップS112において、端末装置10Aの入力操作受付部171は、ユーザからの操作により、ステップS111で入力した部屋の間取りを示す平面情報に対して、家具の種類及び外観を示す家具情報を配置する入力を受け付ける。送受信部172は、受け付けた家具情報及びその配置についての情報を、サーバ20へ送信する。端末装置10Aの送受信部172は、サーバ20から送信された家具情報を配置した平面情報の表示データを受け付ける。通知制御部174は、受け付けた家具情報を配置した平面情報の表示データを、ディスプレイ150に表示させる。
【0097】
ステップS122において、サーバ20の家具配置モジュール2034は、端末装置10Aから送信された家具情報及びその配置についての情報を、通信部201を介して受け付ける。このとき、ステップS122では、例えば家具情報の一覧を端末装置10Aに表示させ、ユーザからの選択、選択した家具情報の部屋の平面情報における配置を受け付けてもよい。家具配置モジュール2034は、受け付けた家具情報及びその配置についての情報から、部屋の平面情報に家具情報を配置する。家具配置モジュール2034は、家具情報を配置した平面情報の表示データを、端末装置10Aへ通信部201を介して送信する。
【0098】
ステップS123において、サーバ20の立体間取り生成モジュール2035は、ステップS122で家具情報を配置した部屋の平面情報に基づき、平面情報が示す部屋の空間に、配置した家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報を生成する。立体間取り生成モジュール2035は、例えば、三次元CADデータのような三次元モデル化された部屋の画像情報に、三次元モデル化された家具の画像情報が配置された状態で、所定の方向からレンダリング処理を行い、立体情報を生成する。
【0099】
ステップS124において、サーバ20の立体間取り公開モジュール2036は、ステップS123で生成した、家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報の表示データを、端末装置10Aへ通信部201を介して送信する。
【0100】
ステップS114において、端末装置10Aの送受信部172は、サーバ20から送信された、家具が配置された状態を示す立体情報の表示データを受け付ける。通知制御部174は、受け付けた家具が配置された状態を示す立体情報の表示データを、ディスプレイ150に表示させる。
【0101】
ステップS125において、サーバ20の立体間取り公開モジュール2036は、ステップS124で生成した家具が配置された状態を示す立体情報を、立体間取りデータベース2023に格納する。立体間取り公開モジュール2036は、他のユーザが立体情報を閲覧または編集可能な状態で、例えば、サーバ20が提供するWebサービス上に立体情報を掲載することで公開する。
【0102】
以上のように、空間情報シェアシステム1では、部屋の間取りを示す平面情報の入力を受け付けて平面情報を生成し、その平面情報に、希望する家具の種類及び外観を示す家具情報の配置の入力を受け付けて家具情報の配置を行う。また、空間情報シェアシステム1では、家具情報を配置した部屋の平面情報に基づき、平面情報が示す部屋の空間に、配置した家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報を生成する。そのため、ユーザは、家具の種類や配置を変更した多様な部屋のコーディネートを把握することができる。これにより、家具を購入しようとするユーザに多様な部屋のコーディネートを提示し、各種条件に合致した家具を紹介することを可能にしている。
【0103】
図6は、実施の形態1の空間情報シェアシステム1による編集処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。この編集処理は、例えば、端末装置10Bのユーザ情報161によりあらかじめサーバ20に対するユーザの認証処理が行われ、ユーザが端末装置10Bでサーバ20へログインした状態から開始される。
【0104】
ステップS211において、端末装置10Bの入力操作受付部171は、立体情報を生成したユーザとは異なる他のユーザから、ステップS125で編集可能に公開した立体情報の一覧から、閲覧または編集するための選択入力を受け付ける。送受信部172は、受け付けた選択入力の情報をサーバ20へ送信する。端末装置10Bの送受信部172は、サーバ20から送信された選択された立体情報の表示データを受け付ける。通知制御部174は、受け付けた立体情報の表示データを、ディスプレイ150に表示させる。
【0105】
ステップS221において、サーバ20の立体間取り編集モジュール2037は、端末装置10Bから送信された選択入力の情報を、通信部201を介して受け付ける。立体間取り編集モジュール2037は、選択された立体情報の表示データを、端末装置10Bへ通信部201を介して送信する。
【0106】
ステップS212において、端末装置10Bの入力操作受付部171は、他のユーザから、ステップS211で選択した立体情報について、家具情報の追加、変更、削除を含む編集の操作を受け付ける。送受信部172は、受け付けた編集の情報をサーバ20へ送信する。
【0107】
ステップS222において、サーバ20の立体間取り編集モジュール2037は、端末装置10Bから送信された立体情報についての編集の情報を、通信部201を介して受け付ける。
【0108】
ステップS223において、サーバ20の立体間取り編集モジュール2037は、ステップS222で受け付けた立体情報についての編集の情報により、編集により変更した立体情報を新たな立体情報として生成する。立体間取り編集モジュール2037は、具体的には家具情報の追加、変更、削除がなされた立体情報を新たな立体情報として生成する。
【0109】
ステップS224において、サーバ20の立体間取り編集モジュール2037は、ステップS223で生成した、編集により変更した立体情報の表示データを、端末装置10Bへ通信部201を介して送信する。
【0110】
ステップS214において、端末装置10Bの送受信部172は、サーバ20から送信された、編集により変更した立体情報の表示データを受け付ける。通知制御部174は、受け付けた編集により変更した立体情報の表示データを、ディスプレイ150に表示させる。
【0111】
ステップS225において、サーバ20の立体間取り編集モジュール2037は、ステップS224で生成した編集により変更した立体情報を、立体間取りデータベース2023に格納する。立体間取り編集モジュール2037は、さらなる他のユーザが編集後の立体情報を閲覧または編集可能な状態で、例えば、サーバ20が提供するWebサービス上に立体情報を掲載することで公開する。
【0112】
以上のように、空間情報シェアシステム1では、生成された部屋の空間に家具が配置された状態を示す立体情報を、他のユーザが閲覧または編集可能な状態で、Webサービス等により公開する。空間情報シェアシステム1では、この立体情報について他のユーザ、例えば専門のコーディネータ等による編集を受け付け、編集により変更した立体情報を、さらなる他のユーザが閲覧または編集可能な状態で、Webサービス等により公開する。これにより、より専門性の高い者による知見や、その時々の流行を反映させた、ユーザ自身の各種条件に合致する部屋のコーディネートを提供することを可能にしている。
【0113】
<4 画面例>
以下、図7ないし図10を参照しながら、空間情報シェアシステム1による、平面情報を生成する画面例、立体情報を生成する画面例、及び立体情報を共有する画面例について説明する。
【0114】
図7は、端末装置10に表示する平面情報を生成する画面例を示す図である。図7の画面例は、家具の購入(参照のみでもよい)を希望するユーザが、部屋の間取りを生成するためのもとになる部屋のパーツ(モデル平面情報)から選択することで、部屋の間取りを示す平面情報を入力するための入力画面が表示された状態の画面例を示す。図5のステップS111に相当する。
【0115】
図7に示すように、端末装置10のディスプレイ150には、平面情報入力画面が表示されている。この平面情報入力画面には、部屋の間取りを生成するためのもとになる部屋のパーツ(モデル平面情報)の一覧を表示する、パーツ一覧表示欄1031aが画面左側に、部屋のパーツが配置されて平面情報が形成された状態を表示する、平面情報表示欄1031bが画面右側に表示されている。パーツ一覧表示欄1031aには、部屋のパーツ(モデル平面情報)である部屋形状パーツ1031cが表示されている。平面情報表示欄1031bには、部屋の平面情報1031dが表示されている。なお、平面情報表示欄1031bには、図5のステップS112に相当する家具情報の配置が行われた状態である、家具情報1031eも表示されている。
【0116】
図7に示す画面において、パーツ一覧表示欄1031aに表示されている部屋形状パーツ1031cは、例えば、間取りモデルデータベース2022に格納されている間取りデータの一覧である。図示は省略するが、部屋形状パーツ1031cは、所定の条件により絞り込みが行われた状態の一覧を表示してもよい。パーツ一覧表示欄1031aに表示されている部屋形状パーツ1031cの1つが、ユーザの操作によりマウス132でクリック等することにより選択されると、平面情報表示欄1031bに同様の画像が表示されるように構成されている。この画像の配置位置をマウス132の操作によりドラッグ等して当該パーツの配置位置を決定し、平面情報を生成する。
【0117】
図8は、端末装置10に表示する平面情報を生成する画面例を示す図である。図8の画面例は、家具の購入(参照のみでもよい)を希望するユーザが、部屋の間取りを生成するためのもとになる部屋のパーツ(モデル平面情報)から選択することで、部屋の間取りを示す平面情報を入力するための入力画面が表示された状態の画面例を示す。図5のステップS111に相当する。
【0118】
図8に示すように、端末装置10のディスプレイ150には、平面情報入力画面が表示されている。この平面情報入力画面には、図7に示す平面情報表示欄1031bと同様の平面情報表示欄1032aが画面左側に、部屋のパーツの編集情報を表示する、パーツ編集情報表示欄1032bが画面右側に表示されている。平面情報表示欄1032aには、図7に示す部屋の平面情報1031dと同様の平面情報1032cが表示されている。パーツ編集情報表示欄1032bには、平面情報1032cを編集するための情報である、サイズ変更操作欄1032dと、形状変更操作欄1032eとが表示されている。
【0119】
図8に示す画面において、サイズ変更操作欄1032d及び形状変更操作欄1032eは、平面情報表示欄1032aに表示されている平面情報1032cについて、サイズ及び部屋の形状を変更する操作を行うための表示欄である。例えば、ユーザがマウス132の操作によりサイズ変更操作欄1032dを操作して、平面情報1032cの大きさを変更し、また、形状変更操作欄1032eを操作して、平面情報1032cの形状を変更すると、平面情報表示欄1032aに表示されている平面情報1032cの大きさまたは形状が変更されるように構成されている。このような操作により平面情報1032cの大きさまたは形状を決定し、平面情報を生成する。
【0120】
図9は、端末装置10に表示する立体情報を生成する画面例を示す図である。図9の画面例は、家具情報を配置した部屋の平面情報に基づき、平面情報が示す部屋の空間に、配置した家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報が表示された状態の画面例を示す。図5のステップS114に相当する。
【0121】
図9に示すように、端末装置10のディスプレイ150には、立体間取り生成モジュール2035により生成された、家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報1033aが表示されている。この立体情報1033aは、部屋の平面情報に基づいて生成された部屋の立体情報1033b内に、家具の立体情報1033cが配置されている。立体情報1033bは、例えば、間取りモデルデータベース2022に格納されている部屋のパーツについて、立体的な斜視図(部屋の立体情報)に変換されたものである。家具の立体情報1033cは、家具データベース2021に格納されている、三次元モデル化された家具の画像情報である。
【0122】
図10は、端末装置10に表示する立体情報を共有する画面例を示す図である。図10の画面例は、家具情報を配置した部屋の立体情報が他のユーザに共有され、他のユーザにより編集された立体情報が公開された状態の画面例を示す。図6のステップS225に相当する。
【0123】
図10に示すように、端末装置10のディスプレイ150には、立体間取り生成モジュール2035により生成された、家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報表示欄1034aと、立体間取り編集モジュール2037にて他のユーザにより編集された、家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報表示欄1034bとが表示されている。立体情報表示欄1034aには、当該ユーザのユーザ名を表示するユーザ名表示欄1034cと、立体情報1034dとが表示され、立体情報1034d内には、当該ユーザが選択した家具情報1034eが表示されている。立体情報表示欄1034bには、他のユーザのユーザ名を表示するユーザ名表示欄1034fと、立体情報1034gとが表示され、立体情報1034g内には、当該他のユーザが選択した家具情報1034hが表示されている。
【0124】
図10に示す画面において、立体情報表示欄1034bには、不特定の他のユーザ、または立体情報を生成したユーザが指定した他のユーザ(専門のコーディネータやいわゆるインフルエンサー)等により編集された部屋の立体情報が表示されている。この画面を閲覧しているユーザは、家具情報1034eまたは家具情報1034hを比較することで、購入する家具の参考にすることが可能になる。
【0125】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、ユーザからの部屋の間取りを示す平面情報の入力により、平面情報が生成され、ユーザからの家具の種類及び外観を示す家具情報の配置の入力により、家具情報が配置され、部屋の空間に家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報が生成される。そのため、ユーザは、家具の種類や配置を変更した多様な部屋のコーディネートを把握することができる。これにより、家具を購入しようとするユーザに多様な部屋のコーディネートを提示し、各種条件に合致した家具を紹介することが可能である。
【0126】
また、生成された部屋の空間に家具が配置された状態を示す立体情報が、他のユーザにより閲覧または編集可能な状態で公開される。この立体情報が他のユーザ、例えば専門のコーディネータ等により編集され、編集により変更した立体情報が、さらなる他のユーザが閲覧または編集可能な状態で、Webサービス等により公開される。これにより、より専門性の高い者による知見や、その時々の流行を反映させた、ユーザ自身の各種条件に合致する部屋のコーディネートを提供することが可能である。
【0127】
さらに、部屋の間取りを生成するためのもとになる部屋のパーツ(モデル平面情報)を選択することで、部屋の間取りを示す平面情報を入力することができる。家具の種類及び外観を示す家具情報を選択することで、家具情報を配置することができる。これにより、簡易な入力手段により、平面情報の入力及び家具情報の配置が可能である。
【0128】
<第2の実施の形態>
以下、空間情報シェアシステム1の他の実施の形態について説明する。
【0129】
<1 空間情報シェアシステム1の全体構成>
図11は、実施の形態2の空間情報シェアシステム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。第2の実施の形態における空間情報シェアシステム1の全体の構成、端末装置10の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。サーバ20の構成については、図11に示すように、新たに編集者レコメンドモジュール2038の機能を備える以外、第1の実施の形態と同様である。以下、第2の実施の形態における編集者レコメンドモジュール2038の機能について説明する。
【0130】
編集者レコメンドモジュール2038は、ユーザデータベース2024に格納されているユーザの性別、年齢等の属性情報に基づき、立体情報を編集可能な他のユーザをレコメンドする処理を制御する。編集者レコメンドモジュール2038は、例えば、ユーザの属性情報に類似する他のユーザ(同性で年齢層が近い、等)を、立体情報の編集をする者としてレコメンドしてもよく、当該ユーザの属性の者に人気がある専門のコーディネータや、いわゆるインフルエンサーをレコメンドしてもよい。編集者レコメンドモジュール2038は、例えば、他のユーザの情報を端末装置10に送信して表示させ、当該ユーザからレコメンドされた他のユーザの選択を受け付けると、当該他のユーザに通知を行い、立体間取り公開モジュール2036により、立体情報が編集可能なWebサービスについて編集可能な状態にしてもよい。
【0131】
<2 データ構造>
第2の実施の形態におけるデータ構造は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。
【0132】
<3 動作>
第2の実施の形態における動作は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。
【0133】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、ユーザの性別、年齢等の属性情報に基づき、立体情報を編集可能な他のユーザをレコメンドする。これにより、より専門性の高い者による知見や、その時々の流行を反映させた、ユーザ自身の各種条件に合致する部屋のコーディネートを提供するための適切なユーザの情報を得ることが可能である。
【0134】
<第3の実施の形態>
以下、空間情報シェアシステム1の他の実施の形態について説明する。
【0135】
<1 空間情報シェアシステム1の全体構成>
図12は、実施の形態3の空間情報シェアシステム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。第3の実施の形態における空間情報シェアシステム1の全体の構成、端末装置10の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。サーバ20の構成については、図12に示すように、新たに評価受付モジュール2039の機能を備える以外、第1の実施の形態と同様である。以下、第3の実施の形態における評価受付モジュール2039の機能について説明する。
【0136】
評価受付モジュール2039は、立体間取り公開モジュール2036が公開した立体情報について、当該立体情報を閲覧する他のユーザからの評価である評価情報を受け付け、この評価情報を他のユーザが閲覧可能な状態で公開する処理を制御する。評価受付モジュール2039が受け付ける評価情報は、例えば、所定の数値による定量的な評価(例えば最高評価を5,最低評価を1とする5段階評価)でもよく、高く評価する者による投票(いわゆる「いいね」)でもよく、コメントのような定性的な評価でもよい。評価受付モジュール2039は、これらの評価情報を、例えば、サーバ20が提供する立体情報が掲載等されたWebサービス上に、当該立体情報の付属情報として掲載等してもよい。また、評価受付モジュール2039は、これらの評価情報をSNSに公開してもよく、リンク情報やシェア情報をSNS上に掲載してもよい。
【0137】
<2 データ構造>
第2の実施の形態におけるデータ構造は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。
【0138】
<3 動作>
第2の実施の形態における動作は、第1の実施の形態と同様であるので、繰り返して説明しない。
【0139】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、公開された部屋の立体情報について、当該立体情報を閲覧する他のユーザからの評価である評価情報を受け付ける。これにより、ユーザ自身の各種条件に合致する部屋のコーディネートについて、より客観的な意見を反映させることが可能になる。
【0140】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【0141】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0142】
(付記1)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、メモリ25は、家具の種類及び外観を示す家具情報(2021)を記憶し、プログラムは、プロセッサ29に、ユーザからの入力操作により、部屋の間取りを示す平面情報を生成するステップ(S121)と、ユーザからの入力操作により、平面情報に家具情報を配置するステップ(S122)と、入力された平面情報、及び配置された家具情報に基づき、平面情報に係る部屋の空間に、家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報を生成するステップ(S123)と、生成された立体情報を、他のユーザが閲覧または編集可能な状態でメモリに記憶するステップ(S125)と、を実行させる、プログラム。
【0143】
(付記2)プログラムは、さらに、他のユーザからの入力操作により、生成された立体情報に対する編集を行うステップ(S223)と、編集された立体情報をメモリに記憶させるステップ(S225)と、を実行させる、(付記1)に記載のプログラム。
【0144】
(付記3)立体情報に対する編集を行うステップにおいて、配置された家具情報の追加、変更、削除を含む立体情報に対する編集を行う、(付記2)に記載のプログラム。
【0145】
(付記4)立体情報をメモリに記憶するステップにおいて、平面情報の生成または家具情報の配置の入力操作を行ったユーザの指定により、特定の他のユーザが閲覧または編集可能な状態で前記メモリに記憶し、立体情報に対する編集を行うステップにおいて、特定の他のユーザからの入力操作による編集を行う、(付記2)または(付記3)に記載のプログラム。
【0146】
(付記5)平面情報の生成または家具情報の配置の入力操作を行ったユーザの指定により、特定の他のユーザ以外の他のユーザによる閲覧または編集を可能にし、または不可能にする制御を行う、(付記4)に記載のプログラム。
【0147】
(付記6)メモリ25は、ユーザの属性情報を記憶し、プログラムは、さらに、属性情報に基づき、特定の他のユーザをレコメンドするステップを実行させる、(付記4)または(付記5)に記載のプログラム。
【0148】
(付記7)プログラムは、さらに、属性情報に基づき、平面情報に配置する家具情報をレコメンドするステップを実行させる、(付記6)に記載のプログラム。
【0149】
(付記8)プログラムは、さらに、属性情報に基づき、平面情報に配置する家具情報を自動で選択し、平面情報に家具情報を配置するステップを実行させる、(付記6)または(付記7)に記載のプログラム。
【0150】
(付記9)プログラムは、さらに、生成された立体情報に対する評価情報を受け付け、他のユーザが閲覧可能に公開するステップを実行させる、(付記1)から(付記8)のいずれかに記載のプログラム。
【0151】
(付記10)立体情報を生成するステップにおいて、立体情報のレンダリング画像情報を生成し、立体情報をメモリに記憶するステップにおいて、生成されたレンダリング画像情報を前記メモリに記憶する、(付記1)から(付記9)のいずれかに記載のプログラム。
【0152】
(付記11)立体情報を生成するステップにおいて、複数の立体情報のレンダリング画像情報を生成し、立体情報をメモリに記憶するステップにおいて、生成された複数のレンダリング画像情報から選択された1のレンダリング画像情報を代表画像情報としてメモリに記憶する、(付記10)に記載のプログラム。
【0153】
(付記12)プログラムは、さらに、他のユーザからの入力操作により、生成されたレンダリング画像情報の表示サイズまたはレンダリング角度を変更するステップを実行させる、(付記10)または(付記11)に記載のプログラム。
【0154】
(付記13)メモリは、平面情報のもとになるモデル平面情報を記憶し、平面情報を生成するステップにおいて、ユーザからのモデル平面情報の選択及び編集の入力操作により、平面情報を生成する、(付記1)から(付記12)のいずれかに記載のプログラム。
【0155】
(付記14)制御部203と、記憶部202とを備える情報処理装置であって、記憶部202は、家具の種類及び外観を示す家具情報(2021)を記憶し、制御部203は、ユーザからの入力操作により、部屋の間取りを示す平面情報を生成するステップ(S121)と、ユーザからの入力操作により、平面情報に家具情報を配置するステップ(S122)と、入力された平面情報、及び配置された家具情報に基づき、平面情報に係る部屋の空間に、家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報を生成するステップ(S123)と、生成された立体情報を、他のユーザが閲覧または編集可能な状態でメモリに記憶するステップ(S125)と、を実行する、情報処理装置。
【0156】
(付記15)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータにより実行されるための方法であって、メモリ25は、家具の種類及び外観を示す家具情報(2021)を記憶し、方法は、プロセッサ29が、ユーザからの入力操作により、部屋の間取りを示す平面情報を生成するステップ(S121)と、ユーザからの入力操作により、平面情報に家具情報を配置するステップ(S122)と、入力された平面情報、及び配置された家具情報に基づき、平面情報に係る部屋の空間に、家具情報に係る家具が配置された状態を示す立体情報を生成するステップ(S123)と、生成された立体情報を、他のユーザが閲覧または編集可能な状態でメモリに記憶するステップ(S125)と、を実行する、方法。
【符号の説明】
【0157】
10 端末装置、20 サーバ、80 ネットワーク、130 操作受付部、161 ユーザ情報、22 通信IF、23 入出力IF、25 メモリ、26 ストレージ、29 プロセッサ、201 通信部、202 記憶部、2021 家具データベース、2022 間取りモデルデータベース、2023 立体間取りデータベース、2024 ユーザデータベース、203 制御部


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12