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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023018947
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】横シール装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 51/10 20060101AFI20230202BHJP
   B65B 51/14 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
B65B51/10 A
B65B51/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021123347
(22)【出願日】2021-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】592242660
【氏名又は名称】株式会社東陽機械製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黒岩 敏行
(72)【発明者】
【氏名】徳升 巌之
【テーマコード(参考)】
3E094
【Fターム(参考)】
3E094AA13
3E094BA07
3E094BA12
3E094CA06
3E094CA12
3E094DA08
3E094EA03
3E094GA01
3E094HA08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】シール性能に優れた上シール部や下シール部を有する、背貼り部付きの包装袋を製造可能な横シール装置の提供。
【解決手段】横シール装置は、フィルム材Fの側縁同士が貼り合わせられてなる合わせ部F2と、合わせ部が形成される背面、及び背面の反対側にある正面を含む筒状体F1とを有する筒状フィルムf3を熱溶着する横シール装置であって、背面側シール形成部44と正面側シール形成部45とを備え、背面側シール形成部は、筒状フィルムの背面と接触するヒータ弾性層61と、支持板51とを有し、ヒータ弾性層の表面61aは、筒状フィルムの背面のうち、合わせ部と筒状体とが重なった部分からなる重なり部F3と接触する第1領域S11と、第1領域S11に隣接し筒状体と接触する第2領域S12とを有し、ヒータ弾性層は、第1領域において、第2領域におけるヒータ弾性層よりも、厚みの大きい段差吸収部64を備える。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム材の側縁同士が貼り合わせられてなる合わせ部と、前記合わせ部が形成される背面、及び前記背面の反対側にある正面を含む筒状体とを有する筒状フィルムを、前記正面側及び前記背面側から挟みつつ、互いに重ね合わせられた前記正面側及び前記背面側の前記フィルム材同士を熱溶着する横シール装置であって、
前記筒状フィルムの背面を押圧する背面側シール形成部と、前記筒状フィルムの正面を押圧する正面側シール形成部とを備え、
前記背面側シール形成部は、前記筒状フィルムの前記背面と接触するヒータ弾性層と、前記ヒータ弾性層を支持する支持板とを有し、
前記ヒータ弾性層の表面は、前記筒状フィルムの前記背面のうち、前記合わせ部と前記筒状体とが重なった部分からなる重なり部と接触する第1領域と、前記第1領域に隣接し前記筒状体と接触する第2領域とを有し、
前記ヒータ弾性層は、前記第1領域において、前記第2領域における前記ヒータ弾性層よりも、厚みの大きい段差吸収部を備えることを特徴とする横シール装置。
【請求項2】
前記ヒータ弾性層は、所定の厚みを有する基本弾性層と、前記第1領域において、前記基本弾性層に積層される所定の厚みを有する付加弾性層とを備える請求項1に記載の横シール装置。
【請求項3】
前記支持板は、前記付加弾性層を収容する収容部を備える請求項2に記載の横シール装置。
【請求項4】
前記背面側シール形成部は、
前記付加弾性層と、前記付加弾性層を支持し、前記支持板を構成する第1支持板とを有する第1ユニットと、
前記基本弾性層と、前記基本弾性層を支持し、前記第1支持板と共に前記支持板を構成し、かつ前記付加弾性層を収容する収容部を形成するための開口部を含み、前記開口部に前記付加弾性層が収容される形で、前記第1支持板に重ねられる第2支持板とを有する第2ユニットとを備える請求項3に記載の横シール装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横シール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
1枚のフィルム材の側縁同士を貼り合わせることで形成された背貼り部を含む筒状体の内部に、薬剤や食品等の内容物を収容して、筒状体の上端及び下端を閉塞した包装袋が知られている。この種の包装袋は、例えば、特許文献1に示されるような包装充填機を利用して製造される。
【0003】
具体的には、先ず、連続的に繰り出される長尺のフィルム材の一部を、上下方向に沿って配置しつつ、筒形になるように側縁同士を重ね合わせた状態で、その重ね合わせた部分を、包装充填機が備える縦シール装置により熱溶着(縦シール)することで、合わせ部を含む筒状フィルムが形成される。その後、その筒状フィルムの下側の部分を、包装充填機が備える横シール装置により熱溶着(横シール)することで、下側が閉塞し上側が開口した、合わせ部を含む袋状のフィルムが形成される。そして、その袋状のフィルムの中に、包装充填機が備える充填装置を利用して所定量の内容部が充填された後、上側の開口した部分を、横シール装置により熱溶着(横シール)することで、包装袋が得られる。
【0004】
このような包装袋は、内容物を収容する密閉された袋状の収容部、その収容部の上端に接続する上シール部、及び収容部の下端に接続する下シール部を有する本体部と、本体部に接続し、上シール部から下シール部に亘って連続的に形成される帯状の背貼り部とを備えている。背貼り部は、筒状フィルムの合わせ部からなり、通常、正面側から見た際、本体部よりも外側へはみ出さないように、本体部の背面側に形成される。
【0005】
なお、横シール装置は、開閉可能な一対のヒータブロックを備えており、それらの間で、上述した筒状フィルムの所定箇所を挟んで熱溶着することで、包装袋の上シール部や下シール部が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2020-203714号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
包装袋の上シール部や下シール部を形成する際、横シール装置のヒータブロックは、筒状フィルムにおける正面側のフィルム材と背面側のフィルム材とが重なった部分を挟むと共に、背面側の合わせ部も同時に挟むことになる。つまり、ヒータブロックは、正面側と背面側の2枚のフィルム材が重なった厚みの小さい部分と、それら2枚のフィルム材と共に合わせ部を構成する2枚のフィルム材が重なった厚みの大きい部分(合計4枚のフィルム材を重ね合わせた部分)とを同時に挟むことになる。
【0008】
そのため、上述した厚みの小さい部分と、厚みの大きい部分とでは、厚みの大きい部分の方が優先的にヒータブロックと接触して挟み付けられるため、ヒータブロックが、厚みの小さい部分を挟み付ける力が弱くなり易い。特に、厚みの小さい部分のうち、厚みの大きい部分(背貼り部)との境界部付近を挟み付ける力が弱くなり易い。そのため、最終的に得られる包装袋の上シール部や下シール部のシール性能が、幅方向において不均一になる虞があった。
【0009】
本発明の目的は、シール性能に優れた上シール部や下シール部を有する、背貼り部付きの包装袋を製造可能な横シール装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
<1> フィルム材の側縁同士が貼り合わせられてなる合わせ部と、前記合わせ部が形成される背面、及び前記背面の反対側にある正面を含む筒状体とを有する筒状フィルムを、前記正面側及び前記背面側から挟みつつ、互いに重ね合わせられた前記正面側及び前記背面側の前記フィルム材同士を熱溶着する横シール装置であって、前記筒状フィルムの背面を押圧する背面側シール形成部と、前記筒状フィルムの正面を押圧する正面側シール形成部とを備え、前記背面側シール形成部は、前記筒状フィルムの前記背面と接触するヒータ弾性層と、前記ヒータ弾性層を支持する支持板とを有し、前記ヒータ弾性層の表面は、前記筒状フィルムの前記背面のうち、前記合わせ部と前記筒状体とが重なった部分からなる重なり部と接触する第1領域と、前記第1領域に隣接し前記筒状体と接触する第2領域とを有し、前記ヒータ弾性層は、前記第1領域において、前記第2領域における前記ヒータ弾性層よりも、厚みの大きい段差吸収部を備えることを特徴とする横シール装置。
【0011】
<2> 前記ヒータ弾性層は、所定の厚みを有する基本弾性層と、前記第1領域において、前記基本弾性層に積層される所定の厚みを有する付加弾性層とを備える前記<1>に記載の横シール装置。
【0012】
<3> 前記支持板は、前記付加弾性層を収容する収容部を備える前記<2>に記載の横シール装置。
【0013】
<4> 前記背面側シール形成部は、前記付加弾性層と、前記付加弾性層を支持し、前記支持板を構成する第1支持板とを有する第1ユニットと、前記基本弾性層と、前記基本弾性層を支持し、前記第1支持板と共に前記支持板を構成し、かつ前記付加弾性層を収容する収容部を形成するための開口部を含み、前記開口部に前記付加弾性層が収容される形で、前記第1支持板に重ねられる第2支持板とを有する第2ユニットとを備える前記<3>に記載の横シール装置。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、シール性能に優れた上シール部や下シール部を有する、背貼り部付きの包装袋を製造可能な横シール装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態1に係る横シール装置を備えた縦型多列充填包装機の右側面図
図2】包装袋形成機構部を通過して包装袋が形成される工程を模式的に表した説明図
図3】包装袋の正面図
図4】包装袋の背面図
図5図3のA-A線断面図
図6】横シール装置の右側面図
図7】横シール装置が備える横シールユニットの構成を模式的に表した上面図
図8】第1ユニットの正面図
図9図8のB-B線断面図
図10】第2ユニットの正面図
図11図10のC-C線断面図
図12】長手方向に沿った背面側シール形成部の断面図
図13】横シール装置が筒状フィルムをシールする際の、背面側シール形成部のヒータ弾性層の表面と、筒状フィルムとの配置関係を示す説明図
図14】背面側シール形成部と、正面側シール形成部との間で、筒状フィルムが挟まれてシールされる状態を模式的に表した断面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態1に係る横シール装置1を備えた縦型多列充填包装機10を、図1図14を参照しつつ説明する。図1は、実施形態1に係る横シール装置1を備えた縦型多列充填包装機10の右側面図である。縦型多列充填包装機10(以下、単に「包装機10」と称する場合がある)は、6列に亘って、食品や医薬品等の内容物が充填されたスティック状の包装袋Pを連続的に製造するものである。なお、図1の左側を、包装機10の正面側とし、図1の右側を包装機10の背面側として説明する。
【0017】
包装機10は、本体フレーム11と、その背面側の下部位置に設置されたフィルム供給装置12とを備えている。本体フレーム11は、包装機10が備える横シール装置1等の各構成を支持する部材である。フィルム供給装置12は、ロール状の包材ロールFrから原反フィルムf0を供給する。包材ロールFrの中心には、モータで駆動する回転軸12aが設置されており、その回転軸12aが回転することで、包材ロールFrから原反フィルムf0が所定の速度で繰り出される。
【0018】
フィルム供給装置12から供給された原反フィルムf0は、複数のロールを有するロール群13を通って弛みが吸収されつつ、本体フレーム11の背面側を上るように搬送される。そして更に、原反フィルムf0は、本体フレーム11の上面側を通って、本体フレーム11の正面側に設けられている包装袋形成機構部20に供給される。
【0019】
包装袋形成機構部20は、スリッタ装置21と、フォーマ装置22と、縦シール装置23と、横シール装置1と、充填装置24と、カッター装置25等を備えている。上述した原反フィルムf0は、包装袋形成機構部20に供給され、そして、その原反フィルムf0が上側から下側に向かって包装袋形成機構部20を通過する際に、6列に分かれて、スティック状の包装袋Pが連続的に製造される。
【0020】
図2は、包装袋形成機構部20を通過して包装袋Pが形成される工程を模式的に表した説明図である。スリッタ装置21は、図1及び図2に示されるように、5枚の回転カッターを、一定間隔を空けて設けた上下一対の回転軸21aを備えている。原反フィルムf0は、それらの回転軸21aの間を通過する際に、長さ方向に平行に切断されて、6列に分けられた長尺状の分断フィルムf2となる。なお、説明の便宜上、図2には、スリッタ装置21の一部のみが示されている。
【0021】
フォーマ装置22は、各分断フィルムf2を筒形に形成する装置である。フォーマ装置22は、各分断フィルムf2に1つずつ割り当てられる複数のフォーマパイプ22aを備えている。フォーマパイプ22aは、概ね上下方向に沿うように配置され、後述する縦シール装置23が備える筒形シール部23a内に、フォーマパイプ22aの下端側が、クリアランスを持って挿入される。分断フィルムf2は、フォーマパイプ22aに対して外側から筒形に巻き付けられる。なお、フォーマパイプ22aは、内容物の供給パイプとしても機能する。図2には、説明の便宜上、複数のフォーマパイプ22aのうち、一部のフォーマパイプ22aのみが示されている。
【0022】
縦シール装置23は、筒形にされた分断フィルムf2の側縁同士が重ね合わせられた部分をシール(熱溶着)して、筒状フィルムf3を形成する装置である。縦シール装置23は、筒形シール部23aと、その筒形シール部23aに対して進退駆動する縦シールブロック23bとを備えている。筒形シール部23aは、上下方向に沿う形で本体フレーム11側に固定されている。また、筒形シール部23aには、正面側に上下方向沿った開口溝が形成されている。
【0023】
分断フィルムf2は、上述したようにフォーマパイプ22aに筒形に巻き付けられた後、フォーマパイプ22aと筒形シール部23aとの間(クリアランス)を通過する際に、分断フィルムf2の幅方向の両端(側縁)が重ね合わせられ、その重ね合わせられた部分(以下、「合わせ部」と称する)が、筒形シール部23aの開口溝からはみ出した状態となる。なお、開口溝に隣接する筒形シール部23aの表面には、受け面が形成されている。縦シールブロック23bは、適温に加熱されており、開口溝からはみ出した合わせ部を、筒形シール部23aの受け面に押し付けることで、合わせ部のシール(熱溶着)が行われる。このようにして、分断フィルムf2から、合わせ部F2を有する筒状フィルムf3が形成される。
【0024】
横シール装置1は、筒状フィルムf3を、幅方向に横切る形でシール(熱溶着)する装置である。横シール装置1の詳細は、後述する。
【0025】
充填装置24は、上述したフォーマ装置22の一部を構成するフォーマパイプ22aの上端部に、供給口24aが突設され、その上端に接続シュート24bが接続されている。接続シュート24bには、ホッパ(不図示)内に貯留された内容物が、計量されて投入される。投入された所定量の内容物は、接続シュート24b及びフォーマパイプ22aを通過して、下方に供給される。
【0026】
カッター装置25は、横シール装置1側から供給される、複数の包装袋Pが一列に繋がった包装袋列を切断して、包装袋Pを個別化する装置である。カッター装置25は、対向配置される可動刃25aと固定刃25bとを備えており、可動刃25aは、エアシリンダのピストンロッドの伸長に伴って、固定刃25bに対して押し付けられるように構成されている。可動刃25aが固定刃25bに押し付けられると、包装袋列は、最も下側に配される包装袋Pと、その上側に接続する他の包装袋Pとの間で切断される。カッター装置25による切断は、6つの包装袋列に対してまとめて行われる。
【0027】
なお、カッター装置25の上方には、図1に示されるように、ガイド体26が設けられており、それによって、カッター装置25に供給される前の包装袋列の姿勢(向き)が調整される。また、カッター装置25の下方には、切断されて個別化された包装袋Pを受けて、図示されない搬送手段(コンベア)上に排出するための排出シュート27が、列毎に設けられている。
【0028】
ここで、包装機10により製造される包装袋Pについて、図3図5を参照しつつ説明する。図3は、包装袋Pの正面図であり、図4は、包装袋Pの背面図であり、図5は、図3のA-A線断面図である。なお、説明の便宜上、図3の左側を包装袋Pの左側とし、図3の右側を包装袋Pの右側とする。
【0029】
包装袋Pは、縦長の略長方形状の1枚のフィルム材Fから形成される。フィルム材Fは、例えば、遮光性、ガスバリア性等に優れるアルミ蒸着フィルムからなる。他の実施形態においては、アルミ蒸着フィルム以外のフィルム材(例えば、アルミ箔の複合フィルム、PET樹脂やナイロン樹脂等の複合樹脂フィルム)が用いられてもよい。なお、フィルム材Fは、包装袋Pの内面を構成する内側面同士は、熱溶着可能であり、包装袋Pの外面を構成する外側面同士は、熱溶着されない。
【0030】
包装袋Pは、全体的には、フィルム材Fの側縁同士を帯状に貼り合わせることで形成された筒状体F1の上端及び下端が閉塞された形をなしている。このような包装袋Pは、収容部32、上シール部33、下シール部34、背貼り部35、ノッチ部36等を備えている。
【0031】
収容部32は、内容物Sを収容する袋状の部分である。収容部32の上端32aは、上シール部33により閉塞(封止)され、収容部32の下端32bは、下シール部34により閉塞(封止)される。上シール部33は、製造過程において形成される、合わせ部F2を有する筒状体F1(筒状フィルムf3)の上端において、正面側及び背面側のフィルム材F同士が重ねられた状態で、横シール装置1により熱溶着された部分からなり、概ね偏平なシート状をなしている。また、下シール部34は、製造過程において形成される、合わせ部F2を有する筒状体F1の下端において、正面側及び背面側のフィルム材F同士が重ねられた状態で、横シール装置1により熱溶着された部分からなり、概ね偏平なシート状をなしている。
【0032】
収容部32の上端32a(上シール部33と接する上側の境界部分)は、図3に示されるように、正面側から見て、左側から右側に立ち上がったような曲線状の部分を備えている。このような収容部32は、筒状の収容本体部321と、この収容本体部321の上端から上方に延びた幅の狭い幅狭部322とを備えている。収容本体部321は、筒状フィルムf3の筒状部分(筒状体F1)からなり、包装袋Pの幅(筒状体F1の幅)と同じ幅を備えている。幅狭部322は、収容本体部321の幅(筒状体F1の幅)よりも狭い部分からなり、下側から上側に向かって幅が徐々に狭くなっている。図3に示されるように、正面側から見て、幅狭部322は、包装袋Pの幅方向において、右側に片寄った形となっている。このような幅狭部322は、包装袋Pの幅方向において、上シール部33の一部と並んでいる(隣り合っている)。幅狭部322は、包装袋Pの開封時、切断される箇所であり、幅狭部322の左側にある上シール部33に、開封時に利用されるノッチ部(切り込み)36が形成されている。開封時に切断された幅狭部322からは、収容部32内の内容物Sが外部へ排出される。上シール部33は、図3に示されるように、幅狭部322よりも上側の部分と、その部分よりも下側の部分であり、かつ幅狭部322と幅方向で隣り合った部分とを備えている。
【0033】
収容部32の下端32b(下シール部34と接する下側の境界部分)は、幅方向に沿って延びた形をなしている。下シール部34は、正面側から見た際、幅方向(左右方向)に延びた概ね帯状をなしている。
【0034】
背貼り部35は、フィルム材Fの長手方向の側縁同士が重ね合わせられた状態で、上述した縦シール装置23によりシール(熱溶着)された部分からなり、上下方向に延びた帯状をなしている。背貼り部35は、背面側において、収容部32、上シール部33及び下シール部34から張り出した形となっている。背貼り部35は、正面側から見て左側(背面側から見て右側)に折り倒されており、背面側において、収容部32、上シール部33及び下シール部34に重ねられている。なお、背貼り部35は、筒状フィルムf3の合わせ部F2からなる。
【0035】
次いで、横シール装置1について、図6図14を参照しつつ説明する。図6は、横シール装置1の右側面図である。図6の左側が、横シール装置1の前側であり、図6の右側が、横シール装置1の後側である。横シール装置1は、図6に示されるように、基枠41内に、前後で対をなし、かつ前後方向で開閉可能に設けられた横シールユニット1A,1Bを備えている。一方の横シールユニット1Aは、前側に配され、他方の横シールユニット1Bは、後側に配されている。このような横シールユニット1A,1Bは、それぞれヒータブロック42,43を備えている。横シールユニット1Aが備えるヒータブロック42と、横シールユニット1Bが備えるヒータブロック43は、前後で互いに対向する形で配置されている。そして、ヒータブロック42の対向面42aには、背面側シール形成部44が形成され、ヒータブロック43の対向面43aには、正面側シール形成部45が形成されている。
【0036】
ヒータブロック42,43は、金属製であり、全体的には、左右方向(紙面の前後方向)に延びた角柱状をなしている。ヒータブロック42,43の内部には、それぞれヒータ端子(不図示)が設けられており、それらのヒータ端子が発熱することで、各ヒータブロック42,43に取り付けられている背面側シール形成部44及び正面側シール形成部45が加熱される。
【0037】
また、ヒータブロック42,43には、それぞれ制御用熱電対(不図示)が設けられており、それらの制御用熱電対によって各ヒータブロック42,43の温度が測定され、それらの測定結果に基づいて、各ヒータブロック42,43の温度が、所定の温度で維持されるように、制御装置(不図示)によって制御される。
【0038】
図7は、横シール装置1が備える横シールユニット1A,1Bの構成を模式的に表した上面図である。図7の上側に、横シール装置1の後側が示され、図7の下側に、横シール装置1の前側が示される。横シール装置1は、横シールユニット1A,1Bの間に配置された筒状フィルムf3を、背面側シール形成部44と正面側シール形成部45との間で挟むことにより、筒状フィルムf3に対して、幅方向に横切る形で包装袋Pのシール部(上シール部33及び下シール部34)を形成する。
【0039】
筒状フィルムf3は、上下方向に延びた筒状体F1と、筒状体F1に接続し、上下方向に帯状に延びた合わせ部F2とからなる。縦シール装置23側から供給される筒状フィルムf3において、合わせ部F2は、背面側シール形成部44を向く側の筒状体F1に形成されている。本明細書において、筒状フィルムf3のうち、正面側シール形成部45側を向く部分を、筒状フィルムf3の正面f3aとし、背面側シール形成部44側を向く部分を、筒状フィルムの背面f3bとする。合わせ部F2は、筒状フィルムf3の背面f3b側に配されている。
【0040】
横シール装置1は、横シールユニット1A,1Bの間において、左右方向に一列に並ぶ複数(6つ)の筒状フィルムf3に対して、一括してシール部(上シール部33及び下シール部34)を形成する。横シールユニット1A,1Bは、所定のタイミングで、互いに近付いて筒状フィルムf3を挟むように閉まると共に、互いに離れて開くように駆動する。
【0041】
正面側シール形成部45は、包装袋Pの上シール部33及び下シール部34を形成する際、ヒータブロック43により加熱された状態で、上シール部33の正面33a及び下シール部34の正面34a(図3参照)に対応した箇所の筒状フィルムf3(筒状体F1)の正面f3aを、相手側の背面側シール形成部44との間で挟んで押圧する部材である。このような正面側シール形成部45は、全体的には、左右方向に延びた板状をなしており、ヒータブロック43の対向面43a側に配される支持板46と、その支持板46の表面46a上に固定され、筒状フィルムf3(筒状体F1)の正面f3aと接触する金属製の接触部47とを備えている。
【0042】
支持板46は、左右方向に延びつつ、所定の厚みを有する金属製(例えば、鉄製)の板材からなり、ヒータブロック43の対向面43aに、ビス等の取付手段を利用して固定される。背面側シール形成部44側を向く支持板46の表面46aは、平坦であり、その平坦な表面46a上に、接触部47が固定されている。接触部47は、支持板46上に複数設けられており、それらの接触部47が、対応する筒状フィルムf3に対して1つずつ割り当てられている。
【0043】
接触部47は、所定の厚みを有する金属製(例えば、鉄製)の板片状をなし、背面側シール形成部44を向く側に、筒状フィルムf3の背面f3b接触する接触面47aが形成されている。接触面47aは、平坦であり、筒状フィルムf3の背面f3bよりも大きなサイズに調整されている。接触部47は、支持板46に対して、接触面47aが背面側シール形成部44側を向くように、溶接等により固定されている。
【0044】
背面側シール形成部44は、包装袋Pの上シール部33及び下シール部34を形成する際、ヒータブロック42により加熱された状態で、上シール部33の背面33b及び下シール部34の背面34b(図4参照)に対応した箇所の筒状フィルムf3(筒状体F1)の背面f3bを、相手側の正面側シール形成部45との間で挟んで押圧する部材である。このような背面側シール形成部44は、全体的には、左右方向に延びた板状をなしており、ヒータブロック42の対向面42a側に配される支持板51と、その支持板51の表面51a側に配されるヒータ弾性層61とを備えている。
【0045】
本実施形態の背面側シール形成部44は、2つの部品(ユニット)を重ね合わせて組み合わせたものからなる。背面側シール形成部44は、ヒータブロック42の対向面42a側に配される第1ユニットU1と、その第1ユニットU1に重ねられる第2ユニットU2とを備えている。なお、説明の便宜上、正面側シール形成部45を向く側(横シール装置1の後側)を、背面側シール形成部44の正面とし、その反対側を、背面側シール形成部44の背面(裏面)とする。
【0046】
図8は、第1ユニットU1の正面図であり、図9は、図8のB-B線断面図である。第1ユニットU1は、背面側シール形成部44のうち、背面側に配される部分である。第1ユニットU1は、背面側に配され、支持板51の一部を構成する第1支持板52と、第1支持板52の表面52a上に積層され、ヒータ弾性層61の一部を構成する付加弾性層62とを備えている。第1支持板52は、横シール装置1の左右方向に沿って帯状に延びた所定の厚みを有する金属製の板材(例えば、アルミニウム製の板材)からなる。本実施形態の場合、第1支持板52の厚みは、例えば、1.5mmに設定される。第1支持板52の表面52aは、平坦であり、その表面52a上に、複数の付加弾性層62が積層されている。また、第1支持板52の裏面52bも、平坦である。付加弾性層62は、シリコーンゴム等の耐熱性に優れた弾性体が層状に形成されたものからなる。付加弾性層62は、図8に示されるように、平面視で、四隅が丸みを帯びつつ、第1支持板52の短手方向に沿って延びた縦長の矩形状をなしている。付加弾性層62は、第1支持板52の長手方向において、互いに間隔を保ちつつ、一列に並ぶように第1支持板52上に設けられている。本実施形態の場合、付加弾性層62の厚みは、1.5mmに設定される。なお、第1支持板51には、背面側シール形成部44をヒータブロック42の対向面42aに、取付手段(例えば、ビス等)を用いて取り付ける際に利用される貫通状の取付孔56が設けられている。
【0047】
図10は、第2ユニットU2の正面図であり、図11は、図10のC-C線断面図である。第2ユニットU2は、背面側シール形成部44のうち、正面側に配される部分である。第2ユニットU2は、正面側に配され、ヒータ弾性層61の一部を構成する基本弾性層63と、基本弾性層63を支持し、支持板51の一部を構成する第2支持板53とを備えている。第2支持板53は、横シール装置1の左右方向に沿って帯状に延びた所定の厚みを有する金属製の板材(例えば、アルミニウム製の板材)からなる。第2支持板53は、第1支持板52の表面52a側に重ねられて、第1支持板52と共に、支持板51を構成する。本実施形態の場合、第2支持体53の厚みは、付加弾性層62の厚みと同じ(つまり、1.5mm)に設定される。なお、第2支持体53の厚みは、第1支持体の厚みとも同じに設定されている。第2支持板53の表面53aは、平坦であり、その表面53a上に、基本弾性層63が積層されている。また、第2支持板53の裏面53bも、平坦であり、第2支持板53が第1支持板52に重ねられた際に、第1支持板52の表面52aと対向する。なお、第2支持板53には、厚み方向に貫通する形で複数の開口部(収容部)54が設けられている。各開口部54には、第2支持板53が第1支持板52に重ねられた際に、第1支持板52上の付加弾性層62が収容される。第2支持板53の厚みは、付加弾性層62の厚みと略同じになるように設定されている。
【0048】
基本弾性層63は、上述した付加弾性層62と同様、シリコーンゴム等の耐熱性に優れた弾性体が層状に形成されたものからなる。基本弾性層63は、付加弾性層62と共に、ヒータ弾性層61を構成する。本実施形態の場合、基本弾性層63の厚みは、3.0mmに設定される。基本弾性層63は、図10に示されるように、包装袋Pの上シール部33及び下シール部34の形状に対応した
輪郭を備えている。基本弾性層63は、開口部54と重なるように、第2支持板53の表面53a上に形成されている。なお、基本弾性層63の表面63aは、ヒータ弾性層61の表面61aを構成する。
【0049】
ヒータ弾性層61を構成する基本弾性層63及び付加弾性層62の硬度は、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はないが、例えば、50度~60度に設定される。なお、硬度の測定方法は、JIS K6253-3:2012に準拠して行われる。
【0050】
図10に示されるように、基本弾性層63の表面63aのうち、領域(接触領域)S1で囲まれた部分は、筒状フィルムf3の背面f3bと接触する。そのような領域S1で囲まれた部分のうち、平面視で、開口部54と重なる部分(第1領域S11)は、筒状フィルムf3の背面f3bのうち、主に合わせ部F2と筒状体F1とが重なった部分(重なり部F3)と接触する。また、領域S1で囲まれた部分のうち、第1領域S11以外の部分(第2領域S12)は、筒状フィルムf3の背面f3bのうち、筒状体F1のみと接触する。なお、後述するように、背面側シール形成部44と正面側シール形成部45との間で挟んで、筒状フィルムf3をシールする際、下流側に配される包装袋P用の下シール部34と、それに接続する上流側の包装袋P用の上シール部33とを同時に形成する。
【0051】
基本弾性層63及び第2支持板53には、それぞれ背面側シール形成部44をヒータブロック42の対向面42aに、取付手段(例えば、ビス等)を用いて取り付ける際に利用される貫通状の取付孔65,取付孔55が設けられている。基本弾性層63の取付孔65、第2支持板53の取付孔55は、第2支持板53を第1支持板52上に重ねた際に、第1支持板52の取付孔56と重なる箇所に設けられている。
【0052】
図12は、長手方向に沿った背面側シール形成部44の断面図である。図12に示されるように、第1ユニットU1上に、第2ユニットU2を重ね合わせることで、背面側シール形成部44が形成される。本実施形態の場合、背面側シール形成部44全体の厚みは、6mmに設定される。第2ユニットU2は、第2支持板53の裏面53bが、第1支持板52の表面52aと接触するように、第1ユニットU1上に重ねられる。その際、第1ユニットU1の第1支持板52上に形成されている付加弾性層62は、第2支持板53に形成された開口部54内に嵌められる。付加弾性層62は、開口部54内に収容された状態において、第2支持板53上に形成されている基本弾性層63に重ねられた状態となる。そのため、基本弾性層63及び付加弾性層62で構成されるヒータ弾性層61のうち、付加弾性層62が重ねられている部分は、それ以外の部分よりも、ヒータ弾性層61の厚みが大きくなっている。この厚みが大きくなっている部分と、特に、段差吸収部64と称する。
【0053】
図13は、横シール装置1が筒状フィルムf3をシールする際の、背面側シール形成部44のヒータ弾性層61の表面61aと、筒状フィルムf3との配置関係を示す説明図である。図13の上側は、包装機10の上側(上流側)に対応し、図13の下側は、包装機10の下側(下流側)に対応する。図13に示されるように、上流側から下流側に向かって移動する筒状フィルムf3を、背面側シール形成部44及び正面側シール形成部45で挟んでシールすると、上シール部33が下側に配されかつ下シール部34が上側に配された状態で包装袋Pが形成される。そして、その包装袋Pの下シール部34と同時に、包装袋Pの上流側に接続する筒状フィルムf3に上シール部34が形成される。このように、背面側シール形成部44及び正面側シール形成部45で、筒状フィルムf3を挟むと、下流側の一方の包装袋Pの下シール部34と、その上流側の筒状フィルムf3に他の包装袋P用の上シール部33とが同時に形成される。なお、一方の包装袋Pの下シール部34と、他方の包装袋Pの上シール部33とは、上述したカッター装置25(図1参照)により、切断される。その際、一方の包装袋Pの下シール部34と、他方の包装袋Pの上シール部33とを繋ぐ余白部37が除去される。
【0054】
図14は、背面側シール形成部44と、正面側シール形成部45との間で、筒状フィルムf3が挟まれてシールされる状態を模式的に表した断面図である。図14に示されるように、筒状フィルムf3は、背面側シール形成部44と正面側シール形成部45との間で挟まれる際、背面f3bがヒータ弾性層61の表面61aと接触し、正面f3aが接触部47の接触面47aと接触する。筒状フィルムf3の背面f3b側には、包装袋Pの背貼り部35となる合わせ部F2が配置している。そのため、筒状フィルムf3の背面f3b側は、合わせ部F2が存在することにより、その部分が筒状体F1のみからなる部分と比べて、凸状に盛り上がった状態となっている。筒状体F1のみからなる部分は、正面側のフィルム材Fと背面側のフィルム材Fと重なって、フィルム材2枚分の厚みとなっているのに対し、合わせ部F2が筒状体F1と重なった部分は、フィルム材Fが4枚重なった状態となっている。
【0055】
本実施形態では、合わせ部F2が筒状体F1と重なった部分に、ヒータ弾性層61の段差吸収部64の表面(段差吸収面)64aが接触するように構成されている。なお、段差吸収部64の表面64aが、確実に合わせ部F2と筒状体F1とが重なった部分(重なり部F3)と接触できるように、通常、段差吸収部64の付加弾性層62を収容する開口部54と重なる部分(第1領域S11)に、合わせ部F2と筒状体F1とが重なった部分(重なり部F3)が収まるように設定される。
【0056】
このように合わせ部F2と筒状体F1とが重なった部分(重なり部F3)に、段差吸収部64の表面64aを接触させつつ、背面側シール形成部44と正面側シール形成部45との間で、筒状フィルムf3を挟み受けると、ヒータ弾性層61のうち、段差吸収部64は、合わせ部F2に押されて、筒状体F1のみと接触する部分のヒータ弾性層61(基本弾性層63)よりも厚み方向に大きく変位し、段差吸収部64が合わせ部F2を吸収したような状態となる。そのため、合わせ部F2と筒状体F1とが重なった部分(重なり部F3)のみならず、それに隣接する筒状体F1にも、ヒータ弾性層61の表面61aが確実に接触する形となる。このようにして、筒状フィルムf3(包装袋P)は、幅方向において、均一にシール(熱溶着)される。
【0057】
筒状フィルムf3の所定箇所をシールした後、横シール装置1の横シールユニット1A,1Bは、互いに離れるように作動し、シール後の筒状フィルムf3(包装袋P)は、下流側に配される引っ張り装置(不図示)により、下流側へ引っ張られることにより、カッター装置25へ供給される。
【0058】
以上のように、本実施形態の包装機10が備える横シール装置1は、シール性能に優れた上シール部33や下シール部34を有する、背貼り部35付きの包装袋を製造することができる。
【0059】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0060】
(1)上記実施形態1では、ヒータ弾性層が基本弾性層と、付加弾性層との2部品で構成されていたが、本発明はこれに限られず、他の実施形態においては、基本弾性層と付加弾性層が一体的に形成されていてもよい。
【0061】
(2)上記実施形態1では、背面側シール形成部のヒータ弾性層の表面を、筒状フィルムの背面に対して、直に接触させていたが、本発明の目的を損なわない限り、他の層が、ヒータ弾性層の表面に形成されてもよい。例えば、フィルム材の表面に、レーザ光を利用した印字層等が形成されている場合、そのようなフィルム材からなる筒状フィルムに対して、ヒータ弾性層が直に接触すると、筒状フィルムからの剥離性(離型性)が低下する恐れがある。このような場合に、筒状フィルムからの剥離性等を向上させる目的で、ヒータ弾性層の表面に、フッ素系樹脂等からなる薄手の剥離シートが積層されてもよい。
【0062】
(3)段差吸収部の厚みは、包装袋(筒状フィルム)の種類に応じて、適宜、設定すればよい。また、段差吸収部の厚みは、基本弾性層の厚みと比べて、例えば、1.2倍以上、好ましくは1.5倍以上、より好ましくは2倍以上に設定されてもよい。
【0063】
(4)包装袋の上シール部や下シール部に、意匠性や開封性等の向上を目的としたパターン状の凹凸部等の加工が施される場合、段差吸収部の表面に、そのような加工を形成するためのパターン状の凹凸部が形成されてもよい。
【0064】
(5)ヒータ弾性層としては、シリコーンゴム以外に、例えば、フッ素ゴム等が使用されてもよい。
【0065】
(6)背面側シール形成部の支持板としては、アルミニウム製の板材以外に、例えば、SS(Structural Steel)板材等の他の金属製の板材が使用されてもよい。
【0066】
(7)上記実施形態1では、ヒータ弾性層(段差吸収部)を構成する基本弾性層及び付加弾性層について、基本弾性層の厚みの方が、付加弾性層の厚みよりも大きく設定されていたが、本発明はこれに限られず、他の実施形態においては、基本弾性層の厚みと、付加弾性層の厚みとが互いに同じであっても良いし、基本弾性層の厚みの方が、付加弾性層の厚みよりも小さく設定されてもよい。なお、シール性、耐久性等の観点より、上記実施形態1のように、基本弾性層の厚みが、付加弾性層の厚みよりも大きく設定されることが好ましい。
【符号の説明】
【0067】
1…横シール装置、1A,1B…横シールユニット、10…縦型多列充填包装機(包装機)、11…本体フレーム、12…フィルム供給装置、20…包装袋形成機構部、21…スリッタ装置、22…フォーマ装置、23…縦シール装置、24…充填装置、25…カッター装置、26…ガイド体、27…排出シュート、32…収容部、321…収容本体部、322…幅狭部、33…上シール部、33a…上シール部の正面、33b…下シール部の背面、34…下シール部、34a…下シール部の正面、34b…下シール部の背面、35…背貼り部、36…ノッチ部、37…余白部、42,43…ヒータブロック、42a,43a…ヒータブロックの対向面、44…背面側シール形成部、45…正面側シール形成部、46…支持板、47…接触部、47a…接触面、51…支持板、51a…支持板の表面、52…第1支持板、52a…第1支持板の表面、52b…第1支持板の裏面、53…第2支持板、53a…第2支持板の表面、53b…第2支持板の裏面、54…開口部(収容部)、55…取付孔、56…取付孔、61…ヒータ弾性層、61a…ヒータ弾性層の表面、62…付加弾性層、63…基本弾性層、63a…基本弾性層の表面、64…段差吸収部、64a…段差吸収部の表面、65…取付孔、Fr…包材ロール、F…フィルム材、F1…筒状体、F2…合わせ部、F3…重なり部、P…包装袋、S…内容物、S1…接触領域、S11…第1領域、S12…第2領域、U1…第1ユニット、U2…第2ユニット、f0…原反フィルム、f2…分断フィルム、f3…筒状フィルム、f3a…筒状フィルムの正面、f3b…筒状フィルムの背面
図1
図2
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