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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019076
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】回路基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/02 20060101AFI20230202BHJP
【FI】
H05K1/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021123547
(22)【出願日】2021-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】000190688
【氏名又は名称】新光電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】吉田 和洋
【テーマコード(参考)】
5E338
【Fターム(参考)】
5E338AA02
5E338AA12
5E338AA16
5E338BB28
5E338BB51
5E338BB55
5E338EE60
(57)【要約】
【課題】搭載される電子部品との接続信頼性を確保するとともに、外部電極の間隔の変動を抑制可能な回路基板を提供する。
【解決手段】本回路基板は、第1主面、及び前記第1主面の反対面である第2主面を備えた支持部材と、一方の面、及び前記一方の面の反対面である他方の面を備え、前記他方の面の少なくとも一部が前記支持部材の前記第1主面及び前記第2主面に固定された可撓性又は伸縮性の配線基板と、を有し、前記配線基板の一方の面は、電子部品が搭載された回路領域と、外部電極が配置された電極領域と、を含み、前記回路領域は、前記支持部材の前記第1主面上に配置され、前記配線基板が前記支持部材に沿って折り曲げられ、前記電極領域の少なくとも一部は、前記支持部材の第2主面上に配置される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1主面、及び前記第1主面の反対面である第2主面を備えた支持部材と、
一方の面、及び前記一方の面の反対面である他方の面を備え、前記他方の面の少なくとも一部が前記支持部材の前記第1主面及び前記第2主面に固定された可撓性又は伸縮性の配線基板と、を有し、
前記配線基板の一方の面は、電子部品が搭載された回路領域と、外部電極が配置された電極領域と、を含み、
前記回路領域は、前記支持部材の前記第1主面上に配置され、
前記配線基板が前記支持部材に沿って折り曲げられ、前記電極領域の少なくとも一部は、前記支持部材の第2主面上に配置される、回路基板。
【請求項2】
前記配線基板が折り曲げられる前の状態で、複数の前記外部電極が配置された1つの前記電極領域が、前記一方の面の前記回路領域の片側に設けられ、
前記配線基板が前記回路領域と前記電極領域との間の領域で前記支持部材に沿って折り曲げられ、前記電極領域の少なくとも一部は、前記支持部材の第2主面上に配置される、請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記配線基板が折り曲げられる前の状態で、複数の前記電極領域が、前記一方の面の前記回路領域より外側に設けられ、
前記配線基板が前記回路領域と各々の前記電極領域との間の領域で前記支持部材に沿って折り曲げられ、各々の前記電極領域は、前記支持部材の第2主面上に配置される、請求項1に記載の回路基板。
【請求項4】
前記電極領域は、平面視で4つの辺を備え、
前記配線基板が折り曲げられる前の状態で、前記回路領域が、前記一方の面の前記電極領域の1辺の外側に延伸する、請求項2に記載の回路基板。
【請求項5】
前記電極領域には、4つの前記外部電極が配置され、
前記電極領域において、2つの前記外部電極が配置された領域は前記支持部材の第2主面上に配置され、他の2つの前記外部電極が配置された領域は、平面視で、前記支持部材の両側に配置されている、請求項2又は4に記載の回路基板。
【請求項6】
前記配線基板は、伸縮性を有する、請求項5に記載の回路基板。
【請求項7】
前記他方の面において、平面視で前記回路領域と重複する領域の少なくとも一部は、第1接着層を介して前記支持部材の前記第1主面に固定され、
前記他方の面は、平面視で前記第1接着層の両側に、接着層が設けられていない未接着領域を有する、請求項1乃至6の何れか一項に記載の回路基板。
【請求項8】
前記他方の面において、前記支持部材の第2主面と対向する領域の少なくとも一部は、第2接着層を介して、前記支持部材の第2主面に固定され、
前記他方の面において、平面視で前記第1接着層と前記第2接着層との間は、前記未接着領域である、請求項7に記載の回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
生体信号を計測する各種回路基板が知られている。このような回路基板では、生体へ装着する際の追従性を高めるため、基体となる部分に伸縮性の高い材料が用いられる場合がある。例えば、基体となる部分に、合成高分子や天然高分子、ゴム、エラストマー等の高分子を材料とする高分子ナノシートを用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-198396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、回路基板を構成する配線基板に可撓性や伸縮性を有する材料を用いると、配線基板の伸縮により、配線基板に搭載される電子部品との接合部が破断したり、測定に用いる外部電極の間隔が変動して安定的に信号を取得できなかったりするおそれがある。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、搭載される電子部品との接続信頼性を確保するとともに、外部電極の間隔の変動を抑制可能な回路基板を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本回路基板は、第1主面、及び前記第1主面の反対面である第2主面を備えた支持部材と、一方の面、及び前記一方の面の反対面である他方の面を備え、前記他方の面の少なくとも一部が前記支持部材の前記第1主面及び前記第2主面に固定された可撓性又は伸縮性の配線基板と、を有し、前記配線基板の一方の面は、電子部品が搭載された回路領域と、外部電極が配置された電極領域と、を含み、前記回路領域は、前記支持部材の前記第1主面上に配置され、前記配線基板が前記支持部材に沿って折り曲げられ、前記電極領域の少なくとも一部は、前記支持部材の第2主面上に配置される。
【発明の効果】
【0007】
開示の技術によれば、搭載される電子部品との接続信頼性を確保するとともに、外部電極の間隔の変動を抑制可能な回路基板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る回路基板を例示する平面図である。
図2図1のA-A線に沿う断面図である。
図3】第1実施形態に係る配線基板が折り曲げられていない状態を例示する平面図である。
図4】第1実施形態の変形例1に係る回路基板を例示する断面図である。
図5】第1実施形態の変形例2に係る回路基板を例示する断面図である。
図6】第1実施形態の変形例2に係る配線基板が折り曲げられていない状態を例示する平面図である。
図7】第2実施形態に係る回路基板を例示する斜視図である。
図8】第2実施形態に係る配線基板が折り曲げられていない状態を例示する平面図である。
図9】第2実施形態の変形例1に係る回路基板を例示する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0010】
〈第1実施形態〉
図1は、第1実施形態に係る回路基板を例示する平面図である。図2は、図1のA-A線に沿う断面図である。図3は、第1実施形態に係る配線基板が折り曲げられていない状態を例示する平面図である。図1図3を参照すると、回路基板1は、配線基板110と、電子部品120と、接着層131~133と、支持部材140とを有している。
【0011】
配線基板110は、可撓性を有する基板である。配線基板110は、例えば、ヤング率が低く可撓性を有する絶縁性樹脂上に、配線パターン、部品搭載用のパッド、絶縁層等を有している。ヤング率が低く可撓性を有する絶縁性樹脂としては、例えば、ポリイミド系樹脂やエポキシ系樹脂、液晶ポリマー等が挙げられる。配線基板110は、ウレタン等を用いた伸縮性を有する基板であってもよい。配線基板110の平面形状は、例えば、長方形であるが、これには限定されない。配線基板110の厚さは、例えば、20~100μm程度とすることができる。
【0012】
図3を参照すると、配線基板110の一方の面110aは、回路領域111と、電極領域112及び113とを含む。配線基板110が折り曲げられる前の状態で、回路領域111は、一方の面110aの長手方向の略中央に設けられている。また、電極領域112及び113は、一方の面110aの回路領域111の両外側に設けられている。
【0013】
回路領域111には、複数の電子部品120が搭載されている。電子部品120は、半導体部品及び受動部品を含んでもよい。電子部品120は、例えば、生体信号を処理する回路を構成している。電子部品120を構成する半導体部品としては、例えば、信号処理用の集積回路等が挙げられる。電子部品120を構成する受動部品としては、例えば、抵抗、コンデンサ、インダクタ、アンテナ、コネクタ等が挙げられる。なお、配線基板110の他方の面110bには、電子部品等は実装されていない。
【0014】
電極領域112には外部電極116が配置され、電極領域113には外部電極117が配置されている。外部電極116及び117の平面形状は例えば円形であるが、矩形等であってもよい。外部電極116及び117は、図示しない配線により、電子部品120の必要な部分と電気的に接続されている。外部電極116及び117の材料としては、例えば、銅等を用いることができる。外部電極116及び117の厚さは、例えば、5~35μm程度とすることができる。
【0015】
図2を参照すると、複数の電子部品120が実装された配線基板110の他方の面110bは、接着層131~133を介して、支持部材140に固定されている。支持部材140は、第1主面140a、及び第1主面140aの反対面である第2主面140bを備えており、平面視で回路領域111より大きいことが好ましい。
【0016】
支持部材140の材料や厚さは、使用用途により適宜選択できる。例えば、比較的大きな曲率半径で曲げたい場合には、曲がりやすい材料や厚さを選択する。支持部材140の材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、ガラスエポキシ基板等が挙げられる。支持部材140は、可撓性を有してもよい。また、接着層131~133としては、例えば、アクリル系樹脂やエポキシ系樹脂等が挙げられる。接着層131~133の供給形態としては、例えば、液状態やフィルム状態等が挙げられる。接着層131~133のそれぞれの厚さは、例えば、20~100μm程度とすることができる。
【0017】
具体的には、配線基板110の他方の面110bにおいて、平面視で回路領域111と重複する領域は、接着層131を介して、支持部材140の第1主面140aに固定されている。すなわち、配線基板110の回路領域111は、支持部材140の第1主面140a上に配置されている。
【0018】
また、配線基板110の両端側は、回路領域111と電極領域112との間の領域、及び回路領域111と電極領域113との間の領域で支持部材140の両端部に沿って折り曲げられている。そして、配線基板110の他方の面110bにおいて、平面視で電極領域112と重複する領域は、接着層132を介して、支持部材140の第2主面140bに固定されている。
【0019】
また、配線基板110の他方の面110bにおいて、平面視で電極領域113と重複する領域は、接着層133を介して、支持部材140の第2主面140bに固定されている。すなわち、配線基板110の電極領域112及び113は、支持部材140の第2主面140b上に配置されている。このように、回路領域111と電極領域112及び113とは、断面視において、支持部材140を挟んで反対側に配置されている。すなわち、電子部品120と、外部電極116及び117とは、断面視において、支持部材140を挟んで反対側に配置されている。
【0020】
回路基板1は、例えば、外部電極116及び117が生体と接することで、生体から各種の生体情報を検出するセンサとして利用できる。具体的には、回路基板1は、例えば、筋電センサとして利用できる。或いは、回路基板1は、心電センサや脳磁センサとして利用してもよい。
【0021】
このように、回路基板1では、配線基板110が支持部材140に支持されているため、配線基板110の伸縮が抑制される。その結果、配線基板110の伸縮により電子部品120の接合部(はんだ等)が破断するおそれを低減可能となり、電子部品120との接続信頼性を確保できる。また、配線基板110の伸縮が抑制されるため、外部電極116と外部電極117との間隔の変動を抑制可能となる。例えば、回路基板1を筋電センサとして使用する場合、仮に外部電極116と外部電極117の間隔が変動したとすると測定値が不安定になる。しかし、回路基板1では、支持部材140を設けたことで外部電極116と外部電極117の間隔の変動が抑制されているため、安定した測定値が得られる。
【0022】
また、回路基板1では、支持部材140の材料や厚さの選択により、配線基板110の伸縮を抑制しつつ、可撓性を持たせて湾曲させることが可能である。したがって、回路基板1の用途を広げることができる。
【0023】
また、回路基板1では、電子部品120は配線基板110の一方の面110aのみに実装され、外部電極116及び117も配線基板110の一方の面110aのみに配置されている。そのため、回路基板1では、配線基板110を折り曲げるだけで電子部品120と外部電極116及び117とを支持部材140の反対面側に容易に配置可能であり、支持部材140に層間接続構造を形成する必要がなく、コストを抑えることができる。また、電子部品120や外部電極116等を支持部材140の両側に配置できるため、レイアウトの自由度を向上できる。
【0024】
〈第1実施形態の変形例1〉
第1実施形態の変形例1では、接着層を設ける位置が異なる回路基板の例を示す。なお、第1実施形態の変形例1において、既に説明した実施形態と同一構成部品についての説明は省略する場合がある。
【0025】
図4は、第1実施形態の変形例1に係る回路基板を例示する断面図であり、図2に対応する断面を示している。図4に示す回路基板1Aのように、接着層131は、配線基板110の他方の面110bの一部と支持部材140の第1主面140aの一部とを接着してもよい。
【0026】
図4の例では、配線基板110の他方の面110bにおいて、平面視で回路領域111と重複する領域の少なくとも一部は、接着層131を介して、支持部材140の第1主面140aに固定されている。そして、配線基板110の他方の面110bは、平面視で接着層131の両側に、接着層が設けられていない未接着領域Bを有する。つまり、平面視で、接着層131の両側に位置する未接着領域Bでは、配線基板110の他方の面110bと支持部材140の第1主面140aとは接着されていない。未接着領域Bにおいて、配線基板110の他方の面110bと支持部材140の第1主面140aとは接していてもよいし、両者の間に空隙が存在していてもよい。
【0027】
また、配線基板110の他方の面110bにおいて、支持部材140の第2主面140bと対向する領域の少なくとも一部は、接着層132及び133を介して、支持部材140の第2主面140bに固定されている。配線基板110の他方の面110bにおいて、平面視で接着層131と接着層132との間、及び平面視で接着層131と接着層133との間は、未接着領域Bである。
【0028】
例えば、配線基板110の他方の面110bにおいて、平面視で電極領域112と重複する領域の少なくとも一部は、接着層132を介して、支持部材140の第2主面140bに固定されている。また、配線基板110の他方の面110bにおいて、平面視で電極領域113と重複する領域の少なくとも一部は、接着層133を介して、支持部材140の第2主面140bに固定されている。
【0029】
或いは、配線基板110の他方の面110bにおいて、平面視で外部電極116と重複する領域の少なくとも一部が、接着層132を介して、支持部材140の第2主面140bに固定されてもよい。また、配線基板110の他方の面110bにおいて、平面視で外部電極117と重複する領域の少なくとも一部が、接着層133を介して、支持部材140の第2主面140bに固定されてもよい。 図4で示す位置に接着層131~133を設けることで、未接着領域Bが形成され、未接着領域Bの配線基板110が比較的自由に動くことができる。そのため、配線基板110に伸縮性がある場合に、その機能を十分に発揮できる。また、支持部材140に変形可能な部材を用いた場合、配線基板110が伸縮することで支持部材140の変形に追従することができる。
【0030】
〈第1実施形態の変形例2〉
第1実施形態の変形例2では、第1実施形態とは異なる配線基板を有する回路基板の例を示す。なお、第1実施形態の変形例2において、既に説明した実施形態と同一構成部品についての説明は省略する場合がある。
【0031】
図5は、第1実施形態の変形例2に係る回路基板を例示する断面図であり、図2に対応する断面を示している。図6は、第1実施形態の変形例2に係る配線基板が折り曲げられていない状態を例示する平面図である。図5及び図6を参照すると、回路基板1Bは、配線基板110が配線基板110Aに置換された点が、回路基板1(図1図3参照)と相違する。
【0032】
図6を参照すると、配線基板110Aの一方の面110aは、回路領域111Aと、電極領域112Aとを含む。配線基板110Aが折り曲げられる前の状態で、回路領域111Aは、一方の面110aの長手方向の一端側に設けられている。回路領域111Aには、複数の電子部品120が実装されている。なお、配線基板110Aの他方の面110bには、電子部品等は実装されていない。また、電極領域112Aは、一方の面110aの長手方向の他端側に回路領域111Aに隣接して設けられている。電極領域112Aには外部電極116及び117が配置されている。
【0033】
図5を参照すると、複数の電子部品120が実装された配線基板110Aは、接着層131及び132を介して、支持部材140に固定されている。具体的には、配線基板110Aの他方の面110bにおいて、平面視で回路領域111Aと重複する領域は、接着層131を介して、支持部材140の第1主面140aに固定されている。すなわち、配線基板110Aの回路領域111Aは、支持部材140の第1主面140a上に配置されている。
【0034】
また、配線基板110Aの他端側は、回路領域111Aと電極領域112Aとの間の領域で支持部材140の端部に沿って折り曲げられている。そして、配線基板110Aの他方の面110bにおいて、平面視で電極領域112Aと重複する領域は、接着層132を介して、支持部材140の第2主面140bに固定されている。すなわち、配線基板110Aの電極領域112Aは、支持部材140の第2主面140b上に配置されている。このように、回路領域111Aと電極領域112Aとは、断面視において、支持部材140を挟んで反対側に配置されている。
【0035】
このように、配線基板110Aが折り曲げられる前の状態で、外部電極116及び117が配置された1つの電極領域112Aが、一方の面110aの回路領域111Aの片側に設けられてもよい。回路基板1Bは、このような構造により、第1実施形態に係る回路基板1と同様の効果を奏する。
【0036】
〈第2実施形態〉
第2実施形態では、外部電極を4つ有する回路基板の例を示す。なお、第2実施形態において、既に説明した実施形態と同一構成部品についての説明は省略する場合がある。
【0037】
図7は、第2実施形態に係る回路基板を例示する斜視図である。図8は、第2実施形態に係る配線基板が折り曲げられていない状態を例示する平面図である。図7及び図8を参照すると、回路基板1Cは、配線基板110が配線基板110Bに置換された点が、回路基板1(図1図3参照)と相違する。
【0038】
図8を参照すると、配線基板110Bの一方の面110aは、回路領域111Bと、電極領域112Bとを含む。電極領域112Bは、平面視で4つの辺を備えた矩形状であり、配線基板110Bの長手方向に沿って設けられている。配線基板110Bが折り曲げられる前の状態で、回路領域111Bは、一方の面110aの電極領域112Bの1辺(長辺の一方)の外側に延伸している。回路領域111Bには、複数の電子部品120が実装されている。なお、配線基板110Bの他方の面110bには、電子部品等は実装されていない。
【0039】
また、電極領域112Bには、外部電極116、117、118、及び119が配置されている。外部電極116及び117は正極及び負極として使用され、外部電極118及び119は参照電極として使用される。外部電極116、117、118、及び119は、図示しない配線により、電子部品120の必要な部分と電気的に接続されている。外部電極118及び119の材料や厚さは、例えば、外部電極116及び117と同様とすることができる。
【0040】
図7及び図8を参照すると、配線基板110Bの回路領域111Bは支持部材140の第1主面140a上に配置されている。また、電極領域112Bにおいて、外部電極116及び117が配置された領域は支持部材140の第2主面140b上に配置されている。つまり、回路領域111Bと電極領域112Bの外部電極116及び117が配置された領域とは、断面視において、支持部材140を挟んで反対側に配置されている。また、電極領域112Bにおいて、外部電極118及び119が配置された領域は、平面視で、支持部材140の両側に配置されている。
【0041】
回路基板1Cは、このような構造により、第1実施形態に係る回路基板1と同様の効果を奏する。また、例えば、回路基板1Cを筋電センサとして使用する場合、配線基板110Bがウレタン等を用いた伸縮性を有する基板であっても、正極及び負極として使用される外部電極116及び117は支持部材140により間隔の変動が抑制されている。そのため、回路基板1Cは、安定的な筋電信号の検出が可能となる。
【0042】
一方、参照電極として使用される外部電極118及び119が配置された領域は、支持部材140の影響を受けないため、自由に伸縮可能である。その結果、配線基板110Bの外部電極118及び119が配置された領域を用いて、回路基板1Cを生体に固定することが容易となる。また、参照電極は、筋電信号の基準電位となる。そのため、回路基板1Cは、参照電極として使用される外部電極118及び119を設けたことで、より安定的な筋電信号の検出が可能となる。
【0043】
なお、図9に示す回路基板1Dのように、支持部材140の両側を配線基板110B上に延伸させてもよい。この場合、例えば、破線Cで示す部分の配線基板110Bと支持部材140との間に接着層を設け、両者が接着される。二点鎖線Dで示す部分は、接着層が設けられていない未接着領域となる。
【0044】
図9で示す位置に未接着領域Dを設けることで、支持部材140に変形可能な部材を用いた場合、配線基板110が伸縮することで支持部材140の変形に追従することができる。なお、図9において、電極領域や外部電極118及び119と接着層が形成される破線Cで示す部分とを略同一の大きさとして、両者が重なるようにしてもよい。
【0045】
以上、好ましい実施形態等について詳説したが、上述した実施形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0046】
1、1A、1B、1C、1D 回路基板
110、110A、110B 配線基板
110a 一方の面
110b 他方の面
111、111A、111B 回路領域
112、112A、112B、113 電極領域
116、117、118、119 外部電極
120 電子部品
131、132、133 接着層
140 支持部材
140a 第1主面
140b 第2主面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9