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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019274
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】吸収性シート
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/84 20060101AFI20230202BHJP
   A61F 13/505 20060101ALI20230202BHJP
   A61F 13/47 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
A61F13/84
A61F13/505 100
A61F13/47 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021123887
(22)【出願日】2021-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】000183462
【氏名又は名称】日本製紙クレシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 景
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200AA03
3B200BA16
3B200BB03
3B200BB20
3B200CA11
3B200CB07
3B200DB18
3B200DE01
3B200DE06
3B200DE10
(57)【要約】
【課題】吸収性シートの漏れ防止及び吸収性物品に対する吸収性シートの装着性と廃棄性の共立を図る。
【解決手段】本開示に係る吸収性シート10は、長手方向に延び、高吸水性ポリマー11を含む吸収性シート本体12と、吸収性シート本体12の長手方向と交叉する幅方向の両側に位置し、長手方向に延びる折り目18を介して吸収性シート本体12の幅方向の両端から一側ヘ折り返される折り返し部13と、折り返された状態の折り返し部13と吸収性シート本体12との間に配置されて、少なくとも吸収性シート本体12に対して第1の水溶性バインダー14で接着されている剥離紙15と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に延び、高吸水性ポリマーを含む吸収性シート本体と、
前記吸収性シート本体の長手方向と交叉する幅方向の両側に位置し、長手方向に延びる折り目を介して前記吸収性シート本体の幅方向の両端から一側ヘ折り返される折り返し部と、
折り返された状態の前記折り返し部と前記吸収性シート本体との間に配置されて、少なくとも前記吸収性シート本体に対して第1の水溶性バインダーで接着されている剥離紙と、を備える
ことを特徴とする、吸収性シート。
【請求項2】
前記第1の水溶性バインダーは、前記吸収性シート本体の幅方向の両端部に設けられている
ことを特徴とする、請求項1に記載の吸収性シート。
【請求項3】
前記折り返し部には、高吸水性ポリマーが設けられていない
ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の吸収性シート。
【請求項4】
前記折り返し部の幅方向の長さは、10mm以上80mm以下である
ことを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の吸収性シート。
【請求項5】
前記吸収性シート本体は、高吸水性ポリマーを挟持する肌面側の肌面側シートと、非肌面側の非肌面側シートとを有し、
前記肌面側シート及び前記非肌面側シートは、通水性の不織布であり、
前記非肌面側シートの幅方向の中央部は、撥水処理されている
ことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吸収性シート。
【請求項6】
前記吸収性シート本体は、高吸水性ポリマーを挟持する肌面側の肌面側シートと、非肌面側の非肌面側シートとを有し、
前記肌面側シート及び前記非肌面側シートは、通水性の不織布であり、
前記非肌面側シートの肌面側及び非肌面側の少なくとも一方には、非通水性フィルムが接着されている
ことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吸収性シート。
【請求項7】
前記吸収性シート本体は、高吸水性ポリマーを挟持する肌面側の肌面側シートと、非肌面側の非肌面側シートとを有し、
前記肌面側シートは、通水性の不織布であり、
前記非肌面側シートは、非通水性フィルムであり、
前記非肌面側シートの幅方向の長さは、前記肌面側シートの幅方向の長さよりも短い
ことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吸収性シート。
【請求項8】
前記吸収性シート本体は、高吸水性ポリマーが存在するポリマー存在領域と、高吸水性ポリマーが存在しないポリマー非存在領域とを有し、
前記ポリマー存在領域と前記ポリマー非存在領域とは、長手方向にそれぞれ延び、幅方向に互いに交互に配置される
ことを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の吸収性シート。
【請求項9】
前記剥離紙は、折り返された状態の前記折り返し部に対して第2の水溶性バインダーで接着されている
ことを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の吸収性シート。
【請求項10】
前記第2の水溶性バインダーは、前記折り返し部のうち前記折り目から20mm以内の位置に設けられている
ことを特徴とする、請求項9に記載の吸収性シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、吸収性シートに関する。
【背景技術】
【0002】
軽失禁ケア製品、尿取りパッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつ等の吸収性物品に対して補助的に取り付けられて使用される吸収性シートが知られている(例えば、特許文献1)。この補助的な吸収性シートは、尿等の体液を吸収した後、吸収性物品から取り外して廃棄することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-171410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、軽失禁ケア製品、尿取りパッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつ等の吸収性物品に対して補助的に取り付けられて使用される吸収性シートには、当然に尿等の体液の漏れ防止が求められることに加え、吸収性物品に対する装着性と吸収性物品から取り外す際の廃棄性の共立が求められる。
【0005】
そこで、本開示は、漏れ防止及び吸収性物品に対する装着性と廃棄性の共立を図ることが可能な吸収性シートの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様の吸収性シートは、長手方向に延び、高吸水性ポリマーを含む吸収性シート本体と、前記吸収性シート本体の長手方向と交叉する幅方向の両側に位置し、長手方向に延びる折り目を介して前記吸収性シート本体の幅方向の両端から一側ヘ折り返される折り返し部と、折り返された状態の前記折り返し部と前記吸収性シート本体との間に配置されて、少なくとも前記吸収性シート本体に対して第1の水溶性バインダーで接着されている剥離紙と、を備える。
【0007】
本発明の第2の態様は、上記第1の態様の吸収性シートであって、前記第1の水溶性バインダーは、前記吸収性シート本体の幅方向の両端部に設けられている。
【0008】
本発明の第3の態様は、上記第1の態様又は上記第2の態様の吸収性シートであって、前記折り返し部には、高吸水性ポリマーが設けられていない。
【0009】
本発明の第4の態様は、上記第1の態様から上記第3の態様のいずれかの吸収性シートであって、前記折り返し部の幅方向の長さは、10mm以上80mm以下である。
【0010】
本発明の第5の態様は、上記第1の態様から上記第4の態様のいずれかの吸収性シートであって、前記吸収性シート本体は、高吸水性ポリマーを挟持する肌面側の肌面側シートと、非肌面側の非肌面側シートとを有し、前記肌面側シート及び前記非肌面側シートは、通水性の不織布であり、前記非肌面側シートの幅方向の中央部は、撥水処理されている。
【0011】
本発明の第6の態様は、上記第1の態様から上記第4の態様のいずれかの吸収性シートであって、前記吸収性シート本体は、高吸水性ポリマーを挟持する肌面側の肌面側シートと、非肌面側の非肌面側シートとを有し、前記肌面側シート及び前記非肌面側シートは、通水性の不織布であり、前記非肌面側シートの肌面側及び非肌面側の少なくとも一方には、非通水性フィルムが接着されている。
【0012】
本発明の第7の態様は、上記第1の態様から上記第4の態様のいずれかの吸収性シートであって、前記吸収性シート本体は、高吸水性ポリマーを挟持する肌面側の肌面側シートと、非肌面側の非肌面側シートとを有し、前記肌面側シートは、通水性の不織布であり、前記非肌面側シートは、非通水性フィルムであり、前記非肌面側シートの幅方向の長さは、前記肌面側シートの幅方向の長さよりも短い。
【0013】
本発明の第8の態様は、上記第1の態様から上記第7の態様のいずれかの吸収性シートであって、前記吸収性シート本体は、高吸水性ポリマーが存在するポリマー存在領域と、高吸水性ポリマーが存在しないポリマー非存在領域とを有し、前記ポリマー存在領域と前記ポリマー非存在領域とは、長手方向にそれぞれ延び、幅方向に互いに交互に配置される。
【0014】
本発明の第9の態様は、上記第1の態様から上記第8の態様のいずれかの吸収性シートであって、前記剥離紙は、折り返された状態の前記折り返し部に対して第2の水溶性バインダーで接着されている。
【0015】
本発明の第10の態様は、上記第9の態様の吸収性シートであって、前記第2の水溶性バインダーは、前記折り返し部のうち前記折り目から20mm以内の位置に設けられている。
【発明の効果】
【0016】
本開示によれば、吸収性シートの漏れ防止及び吸収性物品に対する吸収性シートの装着性と廃棄性の共立を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1実施形態に係る吸収性シートを吸収性物品に取り付けた状態の平面図である。
図2図1のII-II矢視断面図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る吸収性シートの平面図である。
図4図3のIV-IV矢視断面図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る吸収性シートの断面図であって、(a)は収納状態を、(b)は展開状態をそれぞれ示す。
図6】本発明の第3実施形態に係る吸収性シートの断面図であって、(a)は収納状態を、(b)は展開状態をそれぞれ示す。
図7】本発明の第4実施形態に係る吸収性シートの平面図である。
図8】本発明の第4実施形態に係る吸収性シートの断面図であって、(a)は図7のVIII(a)-VIII(a)矢視断面を、(b)は使用時の体液の吸収後の状態をそれぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明するが、これらは例示の目的で掲げたもので、これらにより本発明を限定するものではない。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ符号を付する。
【0019】
また、本明細書の説明において、吸収性シート1の着用時とは、吸収性シート1を取り付けた吸収性物品2の着用時及び着用後の少なくとも一方をいう。吸収性シート1の長手方向とは、吸収性シート1を取り付けた吸収性物品2が着用されたときに着用者の前後にわたる方向であり、図中の符号Yは、長手方向の前方側を示す。また、吸収性物品2の幅方向とは、長手方向に対して横又は直交する方向(着用されたときに着用者の左右にわたる方向)であり、図中の符号Xは、幅方向の左側を示す。また、肌面側とは、吸収性シート1の厚さ方向のうち、着用時に着用者の肌側に向く方向(図中の符号Zが示す方向)を示し、非肌面側とは、着用時に着用者の肌側とは反対側に向く方向(図中の符号Zで示す方向とは反対の方向)を示す。体液とは、尿や血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。さらに、吸収性物品2としては、ベビー用又は成人用を問わず、軽失禁ケア製品、尿取りパッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつが例示されるが、これに限定されるものではなく、その他の吸収性物品であってもよい。
【0020】
図1は、本発明の第1実施形態に係る吸収性シート10を吸収性物品2に取り付けた状態の平面図である。図2は、図1のII-II矢視断面図である。なお、図2の白抜き矢印は、体液の移動方向を概略的に示す。
【0021】
図1及び図2に示すように、本発明の第1実施形態に係る吸収性シート10は、例えば、使い捨てのおむつ等の吸収性物品2に取り付けられて補助的に使用される吸収性シート10である。
【0022】
吸収性物品2は、肌面側に配置されるトップシート3と、トップシート3に対向して非肌面側に配置されるバックシート4と、トップシート3とバックシート4との間に配置される吸収体5と、トップシート3上に左右1対のギャザー6cを構成する左右のギャザーシート6と、を有する。これにより、吸収体5は、トップシート3とバックシート4との間に挟まれた構造となっている。
【0023】
トップシート3は、体液が吸収体5へと移動するような通水性(液透過性)を備えた不織布によって形成される。不織布の一例としては、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布などがある。なお、本実施形態では、トップシート3を通水性の不織布によって形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、通水性のウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、不織布や発泡フィルムを積層した複合シートによって形成されてもよい。また、トップシート3には、通水性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシート3には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
【0024】
バックシート4は、吸収体5が保持している体液が衣類を濡らさないような非通水性(液不透過性)を備えた基材を用いて形成されていればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、あるいは、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
【0025】
吸収体5は、尿を吸収し、かつ、逆流を防止できる高吸水性ポリマー7(SAP(super absorbent polymer))を含む。高吸水性ポリマー7としては、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン-アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸-ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン-無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。
【0026】
左右のギャザーシート6は、左右1対のギャザー6cを構成するシートであって、幅方向(長手方向と交叉する方向)の外端部6aがバックシート4の幅方向の外端部に固定され、外端部6aよりも幅方向の内側の部分6bがトップシート3の幅方向の外端部に固定され、トップシート3に固定される部分6bよりも幅方向の内側の領域6cが自由端となっている。左右のギャザーシート6のうち、トップシート3に固定される部分6bよりも幅方向の内側の領域(自由端側の領域)6cは、長手方向に延びるギャザー6cとして機能する。ギャザーシート6としては、疎水性繊維にて形成された撥水性又は非通水性の不織布、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布等が使用される。
【0027】
図3は、本発明の第1実施形態に係る吸収性シート10の平面図である。図4は、図3のIV-IV矢視断面図である。
【0028】
図3及び図4に示すように、本実施形態に係る吸収性シート10は、吸収性物品2のトップシート3の肌面側の面に取り付けられて使用される吸収性シート10であって、高吸水性ポリマー11を含む吸収性シート本体12と、吸収性シート本体12の幅方向の両側に設けられる左右の折り返し部13と、吸収性シート本体12の非肌面側に水溶性バインダー14によって接着される剥離紙15とを備える。
【0029】
吸収性シート本体12は、肌面側に配置される肌面側シート16と、肌面側シート16に対向して非肌面側に配置される非肌面側シート17と、肌面側シート16と非肌面側シート17との間に設けられる高吸水性ポリマー11とを有し、シート状に形成される。これにより、高吸水性ポリマー11は、肌面側シート16と非肌面側シート17との間に挟持された構造となっている。なお、肌面側シート16と非肌面側シート17は、高吸水性ポリマー11がこぼれ出さないように、両シート16,17の高吸水性ポリマー11の周囲を互いに接合させる構造となっている。この接合は、公知の非水溶性ホットメルト又はヒートシールで行うことができ、この処理方法をとることで、吸水時も吸水や高吸水性ポリマー11の膨潤する力によってシート16,17同士が離れることを防ぐことができ、高吸水性ポリマー11のこぼれ出しを防止することができる。
【0030】
肌面側シート16は、肌面側からの体液が高吸水性ポリマー11へと移動するような通水性(液透過性)を備えた不織布によって形成される。不織布の一例としては、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布などがある。なお、本実施形態では、肌面側シート16を通水性の不織布によって形成したが、これに限定されるものではなく、例えば、通水性のウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、不織布や発泡フィルムを積層した複合シートによって形成されてもよい。また、肌面側シート16には、通水性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、肌面側シート16には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
【0031】
肌面側シート16は、本実施形態では、長手方向に延びる中央部16aと、中央部16aの幅方向の両端から幅方向の外側へ羽状に張り出す幅方向の両端部16bとを有する。肌面側シート16の中央部16aは、吸収性シート本体12の一部として機能する。肌面側シート16の幅方向の両端部16bは、後述する左右の折り返し部13として機能する。
【0032】
非肌面側シート17は、通水性(液透過性)を備えた不織布によって形成されるシートであって、幅方向の両側の外端部の接着領域17aと、左右の接着領域17a間の撥水領域17bとを有する。本実施形態では、非肌面側シート17の幅方向の長さは、吸収性シート本体12の幅方向の長さと略同じである。すなわち、非肌面側シート17の左右の接着領域17aは、吸収性シート本体12の幅方向の両端部に設けられる。非肌面側シート17の左右の接着領域17aは、使用時に吸収性物品2のトップシート3に接着される領域であって、吸収性シート本体12の幅方向の両端部で長手方向に延び、通水性を有する。非肌面側シート17の左右の接着領域17aの非肌面側の面には、長手方向に沿って水溶性バインダー(第1の水溶性バインダー)14が設けられる。すなわち、水溶性バインダー14は、吸収性シート本体12の幅方向の両端部に設けられる。非肌面側シート17の撥水領域17bは、非肌面側シート17の幅方向中央(左右の接着領域17aよりも幅方向中央)の領域であって、撥水処理が施されている。非肌面側シート17の撥水領域17bは、例えば、シリコンやフッ素などのコーティング剤で非肌面側シート17の肌面側の面をコーティングすることによって、撥水処理が施されている。非肌面側シート17の撥水領域17bでは、高吸水性ポリマー11側(肌面側)からの水分は、コーティング剤によってはじかれる。なお、非肌面側シート17の撥水領域17bは、撥水処理が施されていても、通気性は確保されている。
【0033】
非肌面側シート17の左右の接着領域17aの非肌面側の面に設けられる水溶性バインダー14は、水に溶ける性質を有するバインダーであって、例えば、水溶性ポリビニルアルコール系バインダー、水溶性アクリル系バインダー、水溶性ウレタン系バインダー、水溶性ウレタン変性エーテル系バインダー、水溶性ポリエチレンオキサイド系バインダー、水溶性ポリアミド系バインダー、水溶性フェノール系バインダー、水溶性酢酸ビニル系バインダー、水溶性スチレンアクリル酸系バインダー、水溶性スチレンマレイン酸系バインダー、水溶性スチレンアクリルマレイン酸系バインダー、水溶性ポリエステル系バインダー、水溶性ポリビニルアセタール系バインダー、水溶性ポリエステル・ウレタン系バインダー、水溶性ポリエーテル・ウレタン系バインダー、水溶性ホットメルト接着剤のいずれかをを用いることができる。中でも、水溶性ホットメルト接着剤が、水溶性、一時的接着性(加熱により接着するが、湿状態で接着力が低下する性質)の点で好ましい。水溶性ホットメルトは公知のもの(特開昭51-77632号公報、特開平5-5084号公報、特開平6-49423号公報、特開平07-305041号公報、特開平08-092537号公報、特開平09-031431号公報、特開平11-323305号公報など)を用いることができる。中でも、高速接着性に優れる水溶性ホットメルト(特開平11-323305号公報)が好ましい。
【0034】
高吸水性ポリマー11は、尿等の体液を吸収し、かつ、逆流を防止できる材料であって、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム系、ポリアスパラギン酸塩系、(デンプン-アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸-ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン-無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。なお、高吸水性ポリマー11は、キャリアシート(図示省略)に包まれてもよい。キャリアシートの基材としては親水性を有するものであればよく、ティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等の親水性不織布を挙げることができる。
【0035】
左右の折り返し部13は、吸収性シート本体12の幅方向の両側に位置し、長手方向に延びる折り目18を介して折り返し可能な部分である。左右の折り返し部13は、本実施形態では、肌面側シート16の幅方向の両端部16bによって構成され、高吸水性ポリマーは設けられていない。左右の折り返し部13の幅方向の長さL1(折り返し部13を吸収性シート本体12から幅方向外側へ延ばした状態の幅方向の長さL1)は、10mm以上80mm以下に設定される。左右の折り返し部13は、吸収性シート本体12の幅方向の両端の折り目18から一側(本実施形態では、非肌面側)ヘ折り返された収納状態(図3及び図4に示す状態)となっており、着用時には収納状態から展開して展開状態(図1及び図2に示す状態)とにすることができる。収納状態の左右の折り返し部13は、折り目18から吸収性シート本体12の幅方向の内側へ延びる。なお、図4では、分かり易くするために、折り目18を黒点で図示している。また、折り目18は、曲がり易くするために加工された折り目18であってもよいし、あるいは、曲がり易くするための加工などはされず、単に左右の折り返し部13を折り返した際に自然にその根元に生じる折れ曲がっている部分(例えば、吸収性シート本体12の幅方向の両端(折り目18))であってもよい。
【0036】
剥離紙15は、収納状態の左右の折り返し部13と吸収性シート本体12(非肌面側シート17)との間に配置されて、吸収性シート本体12に設けられた水溶性バインダー14で吸収性シート本体12に対して接着されている。本実施形態では、1枚の剥離紙15の幅方向の両端部が、水溶性バインダー14で吸収性シート本体12に対して接着されている。水溶性バインダー14は、剥離紙15を剥がしても、吸収性シート本体12側に残るように、吸収性シート本体12に設けられている。例えば、剥離紙15の表面に、水溶性バインダー14から剥がし易い加工を施してもよい。吸収性シート10の使用時には、剥離紙15を剥がして使用する。
【0037】
左右の折り返し部13のうち収納状態で剥離紙15に対向する面(肌面側の面)には、水に溶ける性質を有する水溶性バインダー(第2の水溶性バインダー)19が設けられる。この水溶性バインダー19は、吸収性シート本体12に設けられている水溶性バインダー14と同様のものを使用することができる。水溶性バインダー19は、左右の折り返し部13の折り目18から離間した位置で長手方向に延びる状態で設けられている。左右の折り返し部13の折り目18からの水溶性バインダー19の離間距離(折り返し部13に沿った距離)L2は、20mm以内に設定される。すなわち、水溶性バインダー19は、折り返し部13のうち折り目18から20mm以内の位置に設けられている。左右の折り返し部13は、水溶性バインダー19で剥離紙15に接着されている。水溶性バインダー19は、左右の折り返し部13を剥離紙15から剥がしても、左右の折り返し部13側に残るように、左右の折り返し部13に設けられている。吸収性シート10の使用時には、左右の折り返し部13を剥離紙15から剥がして使用する。また、折り返し部13には、水溶性バインダー19よりも先端側(折り目18から離間する側)に、水溶性バインダー19が設けられていない領域13aが設けられている。
【0038】
次に、吸収性シート10を吸収性物品2に取り付ける場合について説明する。吸収性シート10を吸収性物品2に取り付ける場合、先ず、左右の折り返し部13を剥離紙15から剥がし、その後、剥離紙15を吸収性シート本体12から剥がして取り外す。次に、吸収性シート10を、吸収性物品2の長手方向のうち、所望の位置(例えば、股下に位置する領域)の左右のギャザー6c間に配置し、吸収性シート本体12を、その幅方向両側の水溶性バインダー14で、吸収性物品2のトップシート3の肌面側の面に接着する。最後に、左右の折り返し部13を、吸収性物品2の左右のギャザー6cの幅方向の内側面に対して、水溶性バインダー19で接着する(図1及び図2参照)。
【0039】
上記のように構成された吸収性シート10では、吸収性シート本体12の幅方向の両側に左右の折り返し部13を備えており、長手方向に延びる折り目18を介して折れ曲がり可能であるので、吸収性シート10を吸収性物品2に取り付けた状態で、左右の折り返し部13を吸収性シート本体12に対して起立させることができる。本実施形態では、吸収性シート10を吸収性物品2に取り付けた状態で、左右の折り返し部13は、吸収性物品2の左右のギャザー6cに接着されるので、左右のギャザー6cに沿って左右の折り返し部13を起立させることができる。このため、吸収性シート10の肌面側からの体液の幅方向両側への移動を左右の折り返し部13及び左右のギャザー6cまでに規制することができるので、吸収性シート10からの体液の漏れ(幅方向への漏れ)を防止することができる。また、このとき、吸収性シート10の左右の折り返し部13が左右のギャザー6cと重なることによって、実体的に左右のギャザー6cがそれぞれ二重となる(左右の折り返し部13と重なって二重となる)ので、体液が透過し難くなり、互いに重なるギャザー6c及び折り返し部13の双方によって体液の横漏れを防止することができる。
【0040】
また、吸収性シート本体12に対して水溶性バインダー14で接着された剥離紙15を備えるので、吸収性シート10を吸収性物品2に取り付ける場合には、上述したように、剥離紙15を吸収性シート本体12側から取り外して、吸収性シート10を水溶性バインダー14で吸収性物品2に接着するという簡単な作業で、吸収性シート10を、吸収性物品2の所望の位置に容易に取り付けることができる。
【0041】
また、吸収性シート10を吸収性物品2に取り付けた状態では、吸収性シート10の吸収性シート本体12は、吸収性物品2のトップシート3に対して水溶性バインダー14によって接着されている。水溶性バインダー14は、水に溶ける性質を有するので、吸収性シート10の高吸水性ポリマー11で体液を吸収する際、あるいは吸収した後に、吸収性シート10側から吸収性物品2側へ流通する体液によって、水溶性バインダー14を溶かすことができる。このため、吸収性シート10で体液を吸収した後、吸収性シート10を吸収性物品2から容易に取り外すことができる。
【0042】
また、吸収性シート10の吸収性シート本体12の幅方向の両側に左右の折り返し部13が設けられるので、吸収性シート10を吸収性物品2から取り外す際に、左右の折り返し部13を把持して、吸収性シート10を吸収性物品2から容易に取り外すことができる。
【0043】
また、吸収性シート10を吸収性物品2に取り付けた状態では、吸収性シート10の左右の折り返し部13は、吸収性物品2の左右のギャザー6cに対して水溶性バインダー19によって接着されている。水溶性バインダー19は、水に溶ける性質を有するので、吸収性シート10の高吸水性ポリマー11で体液を吸収する際、あるいは吸収した後に、体液によって水溶性バインダー19を溶かすことができる。このため、吸収性シート10で体液を吸収した後、吸収性シート10を吸収性物品2から容易に取り外すことができる。
【0044】
また、吸収性シート本体12に設けられる水溶性バインダー14は、吸収性シート本体12の幅方向の両端部に設けられるので、水溶性バインダー14を吸収性シート本体12の幅方向の中央部に設ける場合とは異なり、水溶性バインダー14を着用者の排泄部から幅方向にずらした位置に配置することができる。このため、水溶性バインダー14が溶けた際に、着用者の排泄部への水溶性バインダー14の接触を抑えることができ、着用感の低下を防止することができる。
【0045】
また、左右の折り返し部13に設けられる水溶性バインダー19は、吸収性シート本体12の幅方向の両側に位置する吸収性物品2の左右のギャザー6cに接着されるので、水溶性バインダー19を着用者の排泄部から幅方向にずらした位置に配置することができる。このため、水溶性バインダー19が溶けた際に、着用者の排泄部への水溶性バインダー19の接触を抑えることができ、着用感の低下を防止することができる。
【0046】
また、吸収性シート本体12に設けられる水溶性バインダー14は、吸収性シート本体12の幅方向の両端部に設けられるので、吸収性シート10を吸収性物品2から取り外した後、溶けた水溶性バインダー14がトップシート3上に残るとしても、トップシート3の幅方向の中央部には残らない。このため、吸収性シート10を吸収性物品2から取り外した後、溶けた水溶性バインダー14がトップシート3の幅方向の中央部に留まる場合とは異なり、溶けた水溶性バインダー14による吸収性物品2の吸収性の低下を抑えることができる。
【0047】
また、収納状態の左右の折り返し部13は、水溶性バインダー19で剥離紙15に接着されている。このため、収納状態の左右の折り返し部13は、展開状態への移行が剥離紙15への接着によって抑えられているので、使用前の吸収性シート10の折り畳みの安定性を向上させることができる。
【0048】
また、収納状態の左右の折り返し部13には、水溶性バインダー19が設けられているので、吸収性物品2に取り付けた際に、吸収性シート10を吸収性物品2の左右のギャザー6cの幅方向の内側面に対して固定することができ、吸収性シート10の安定性を確保することができる。
【0049】
また、左右の折り返し部13には、高吸水性ポリマーは設けられていないので、吸収性シート10で体液を吸収する際に、左右の折り返し部13には高吸水性ポリマーの膨潤領域が発生しない。このため、吸収性シート10を吸収性物品2から取り外す際に、左右の折り返し部13を把持し易いので、吸収性シート10を吸収性物品2から容易に取り外すことができる。
【0050】
また、左右の折り返し部13の幅方向の長さL1(折り返し部13を吸収性シート本体12から幅方向外側へ延ばした状態の幅方向の長さL1)は、10mm以上80mm以下に設定される。左右の折り返し部13の幅方向の長さが短すぎると、吸収性シート10を吸収性物品2から取り外す際に左右の折り返し部13を把持し難くなる可能性があるところ、本実施形態では、左右の折り返し部13の幅方向の長さL1が10mm以上に設定されるので、好適に折り返し部13を把持することができる。また、左右の折り返し部13の幅方向の長さL1が短すぎると、左右の折り返し部13を把持した際に、指が吸収性シート本体12に接触して汚れてしまう可能性があるところ、本実施形態では、左右の折り返し部13の幅方向の長さL1が10mm以上に設定されるので、左右の折り返し部13を把持した際の吸収性シート本体12への指の接触を抑えることができる。また、左右の折り返し部13の幅方向の長さL1が長すぎると、吸収性シート10を吸収性物品2に取り付けた状態で、左右の折り返し部13が左右のギャザー6cよりも肌面側へ突出してしまい、着用者の肌に当接して着用感が低下するおそれがあるところ、本実施形態では、左右の折り返し部13の幅方向の長さL1が80mm以下に設定されるので、左右のギャザー6cよりも肌面側への左右の折り返し部13の突出を抑えることができ、着用感の低下を防止することができる。左右の折り返し部13の幅方向の長さL1が80mmを超えると、左右のギャザー6cの高さを越えて吸収性シート10(左右の折り返し部13)が肌側に突出するため、着用者の肌に接触し、着用感が悪化する。
【0051】
また、左右の折り返し部13に設けられる水溶性バインダー19は、折り返し部13のうち折り目18から20mm以内の位置に設けられるので、左右の折り返し部13の先端側(折り目18から離間する側)に、水溶性バインダー19が設けられていない領域13aを確保し易い。左右の折り返し部13の先端側に水溶性バインダー19が設けられていない領域13aが設けられるので、吸収性シート10を吸収性物品2から取り外す際に、水溶性バインダー19が設けられていない領域13aを把持することができ、水溶性バインダー19による指のべたつきを防止することができる。
【0052】
また、左右の折り返し部13に設けられる水溶性バインダー19は、折り返し部13のうち折り目18から20mm以内の位置に設けられるので、水溶性バインダー19を左右の折り返し部13の先端側に設けた場合とは異なり、吸収性シート10によって体液を吸収する際に水溶性バインダー19に体液が当たり易い。このため、体液によって水溶性バインダー19を溶かすことができるので、吸収性シート10を吸収性物品2から容易に取り外すことができる。
【0053】
また、吸収性シート本体12の非肌面側シート17の左右の接着領域17aは、通水性を有し、非肌面側シート17の幅方向中央の撥水領域17bは、撥水処理が施されている。このため、図2に白抜き矢印で示すように、吸収性シート本体12の肌面側から吸収された体液は、非肌面側シート17の幅方向中央の撥水領域17bからは吸収性物品2側へ移動し難く、幅方向の両側へ移動する。このため、非肌面側シート17の幅方向の両側の接着領域17aへ体液を案内することができるので、水溶性バインダー14を多くの体液によって確実に溶かすことができ、吸収性シート10を吸収性物品2から容易に取り外すことができる。
【0054】
また、吸収性シート本体12の非肌面側シート17の幅方向中央の撥水領域17bは、撥水処理が施されており、吸収性シート本体12の肌面側から吸収された体液は、非肌面側シート17の幅方向中央の撥水領域17bから吸収性物品2側へ移動し難い。このため、吸収性シート10を吸収性物品2から取り外した後の、吸収性物品2の幅方向中央の領域を体液未吸収の状態にすることができ、吸収性物品2の幅方向中央の領域にドライ感のある表面状態を作ることができるので、繰り返しの吸収に適した状態を確保することができる。
【0055】
また、吸収性シート10を吸収性物品2に取り付けた状態で体液を吸収した際には、体液は、吸収性シート10の吸収性シート本体12、及び吸収性物品2の幅方向の両側の領域(水溶性バインダー14の下方(非肌面側)の領域)に吸収され、吸収性物品2の幅方向中央の領域には吸収され難い。吸収性物品2の吸収体5は、高吸水性ポリマー7を含むので、吸収性物品2の幅方向の両側の領域の高吸水性ポリマー7が膨潤し、吸収性物品2の幅方向中央の領域の高吸水性ポリマー7は膨潤しない。このため、吸収性物品2の幅方向の断面形状は、幅方向の中央部が非肌面側へ凹む形状(以下、「凹部」という。)となるので、吸収性シート10を剥がした後は、着用者の排泄部は、吸収性物品2の凹部に接することとなる。これにより、吸収性物品2の凹部が、吸収体スリットのような機能を果たすこととなり、体液の横漏れを防止することができる。
【0056】
このように、本実施形態によれば、吸収性シート10の漏れ防止及び吸収性物品2に対する吸収性シート10の装着性と廃棄性の共立を図ることができる。
【0057】
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の吸収性シート20は、非肌面側シート22に非通水性フィルム23を設けている点で第1実施形態と相違する。なお、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0058】
図5は、本発明の第2実施形態に係る吸収性シート20の断面図であって、(a)は収納状態を、(b)は展開状態をそれぞれ示す。なお、図5(a)では、分かり易くするために、折り目18を黒点で図示している。また、図5(b)では、吸収性シート20を展開状態にして、剥離紙15を吸収性シート本体12側から取り外して、吸収性シート本体12を水溶性バインダー14で吸収性物品2のトップシート3に接着し、左右の折り返し部13を水溶性バインダー19で吸収性物品2の左右のギャザー6cに接着した状態を図示している。
【0059】
図5(a)に示すように、本実施形態に係る吸収性シート20は、第1実施形態の吸収性シート10と同様に、高吸水性ポリマー11を含む吸収性シート本体12と、吸収性シート本体12の幅方向の両側に設けられる左右の折り返し部13と、吸収性シート本体12の非肌面側に水溶性バインダー14によって接着される剥離紙15とを備える。
【0060】
吸収性シート本体12は、肌面側に配置される肌面側シート21と、肌面側シート21に対向して非肌面側に配置される非肌面側シート22と、肌面側シート21と非肌面側シート22との間に設けられる高吸水性ポリマー11とを有し、シート状に形成される。これにより、高吸水性ポリマー11は、肌面側シート21と非肌面側シート22との間に挟持された構造となっている。肌面側シート21と非肌面側シート22とは、第1実施形態の肌面側シート16及び非肌面側シート17と同様に、高吸水性ポリマー11がこぼれ出さないように、両シート21,22の高吸水性ポリマー11の周囲を互いに接合させる構造となっている。肌面側シート21の中央部21aは、吸収性シート本体12の一部として機能し、肌面側シート21の幅方向の両端部21bは、左右の折り返し部13として機能する。
【0061】
吸収性シート本体12の肌面側シート21は、第1実施形態の肌面側シート16と同様に肌面側からの体液が高吸水性ポリマー11へと移動するような通水性(液透過性)を備えた不織布によって形成される。
【0062】
吸収性シート本体12の非肌面側シート22は、通水性を備えた不織布によって形成されるシートであって、幅方向の両側の外端部の接着領域22aと、左右の接着領域22a間の中央領域22bとを有する。本実施形態では、非肌面側シート22の幅方向の長さは、吸収性シート本体12の幅方向の長さと略同じである。すなわち、非肌面側シート22の左右の接着領域22aは、吸収性シート本体12の幅方向の両端部に設けられる。非肌面側シート22の左右の接着領域22aは、使用時に吸収性物品2のトップシート3に接着される領域であって(図5(b)参照)、吸収性シート本体12の幅方向の両端部で長手方向に延び、通水性を有する。非肌面側シート22の左右の接着領域22aの非肌面側の面には、長手方向に沿って水溶性バインダー14が設けられ、第1実施形態と同様に、剥離紙15が接着される。非肌面側シート22の中央領域22bの非肌面側には、非通水性(液不透過性)の非通水性フィルム23が接着されている。なお、非肌面側シート22の中央領域22bに、非通水性フィルム23に加えて、第1実施形態と同様に、撥水処理を施してもよい。
【0063】
非通水性フィルム23は、樹脂フィルムであってもよく、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
【0064】
左右の折り返し部13は、肌面側シート21の幅方向の両端部21bによって構成される。収納状態の左右の折り返し部13は、第1実施形態と同様に、長手方向に延びる折り目18で折り返されて、水溶性バインダー19で剥離紙15に接着されている。
【0065】
上記のように構成された吸収性シート20では、第1実施形態と同様に、吸収性シート20の漏れ防止及び吸収性物品2に対する吸収性シート20の装着性と廃棄性の共立を図ることができる。
【0066】
また、吸収性シート本体12の非肌面側シート22の中央領域22bの非肌面側には、非通水性フィルム23が接着されているので、吸収性シート本体12の肌面側からの体液は、非通水性フィルム23に沿って吸収性シート本体12の幅方向の両側へ案内される。このため、吸収性シート本体12の幅方向の両側へ案内される多くの体液によって水溶性バインダー14を確実に溶かすことができ、吸収性シート20を吸収性物品2から容易に取り外すことができる。
【0067】
また、吸収性シート本体12の非肌面側シート22の中央領域22bの非肌面側には、非通水性フィルム23が接着されており、吸収性シート本体12の肌面側からの体液が、吸収性シート本体12の幅方向の両側へ案内されるので、吸収性物品2の幅方向中央への体液の移動を抑えることができる。このため、吸収性シート20を吸収性物品2から取り外した後の、吸収性物品2の幅方向中央の領域を体液未吸収の状態にすることができ、吸収性物品2の幅方向中央の領域にドライ感のある表面状態を作ることができるので、繰り返しの吸収に適した状態を確保することができる。
【0068】
また、吸収性シート20を吸収性物品2に取り付けた状態で体液を吸収した際には、体液は、吸収性シート20の吸収性シート本体12、及び吸収性物品2の幅方向の両側の領域(水溶性バインダー14の下方(非肌面側)の領域)に吸収され、吸収性物品2の幅方向中央の領域には吸収され難い。吸収性物品2の吸収体5は、高吸水性ポリマー7を含むので、吸収性物品2の幅方向の両側の領域の高吸水性ポリマー7が膨潤し、吸収性物品2の幅方向中央の領域の高吸水性ポリマー7は膨潤しない。このため、吸収性物品2の幅方向の断面形状は、幅方向の中央部が非肌面側へ凹む形状(以下、「凹部」という。)となるので、吸収性シート20を剥がした後は、着用者の排泄部は、吸収性物品2の凹部に接することとなる。これにより、吸収性物品2の凹部が、吸収体スリットのような機能を果たすこととなり、体液の横漏れを防止することができる。
【0069】
なお、本実施形態では、非通水性(液不透過性)の非通水性フィルム23を、吸収性シート本体12の非肌面側シート22の中央領域22bの非肌面側に設けたが、非肌面側シート22の中央領域22bの肌面側に設けてもよい。あるいは、非通水性フィルム23を、吸収性シート本体12の非肌面側シート22の中央領域22bの両面(肌面側及び非肌面側の双方の面)に設けてもよい。
【0070】
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の吸収性シート30は、非肌面側シート32が非通水性フィルムで構成される点で第1実施形態と相違する。なお、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0071】
図6は、本発明の第3実施形態に係る吸収性シート30の断面図であって、(a)は収納状態を、(b)は展開状態をそれぞれ示す。なお、図5(a)では、分かり易くするために、折り目18を黒点で図示している。また、図6(b)では、吸収性シート30を展開状態にして、剥離紙15を吸収性シート本体12側から取り外して、吸収性シート本体12を水溶性バインダー14で吸収性物品2のトップシート3に接着し、左右の折り返し部13を水溶性バインダー19で吸収性物品2の左右のギャザー6cに接着した状態を図示している。
【0072】
図6(a)に示すように、本実施形態に係る吸収性シート30は、第1実施形態の吸収性シート10と同様に、高吸水性ポリマー11を含む吸収性シート本体12と、吸収性シート本体12の幅方向の両側に設けられる左右の折り返し部13と、吸収性シート本体12の非肌面側に水溶性バインダー14によって接着される剥離紙15とを備える。
【0073】
吸収性シート本体12は、肌面側に配置される肌面側シート31と、肌面側シート31に対向して非肌面側に配置される非肌面側シート32と、肌面側シート31と非肌面側シート32との間に設けられる高吸水性ポリマー11とを有し、シート状に形成される。これにより、高吸水性ポリマー11は、肌面側シート31と非肌面側シート32との間に挟持された構造となっている。肌面側シート31と非肌面側シート32とは、第1実施形態の肌面側シート16及び非肌面側シート17と同様に、高吸水性ポリマー11がこぼれ出さないように、両シート31,32の高吸水性ポリマー11の周囲を互いに接合させる構造となっている。肌面側シート31の中央部31aは、吸収性シート本体12の一部として機能し、肌面側シート31の幅方向の両端部31bは、左右の折り返し部13として機能する。
【0074】
吸収性シート本体12の肌面側シート31は、第1実施形態の肌面側シート16と同様に肌面側からの体液が高吸水性ポリマー11へと移動するような通水性(液透過性)を備えた不織布によって形成される。
【0075】
吸収性シート本体12の非肌面側シート32は、非通水性(液不透過性)の非通水性フィルムによって形成されるシートであって、非肌面側シート32の幅方向の長さL3が、肌面側シート31の幅方向の長さL4よりも短い。非肌面側シート32は、幅方向の両側の外端部に接着領域32aを有する。非肌面側シート32の左右の接着領域32aは、使用時に吸収性物品2のトップシート3に接着される領域であって(図6(b)参照)、吸収性シート本体12の幅方向の両端部で長手方向に延び、通水性を有する。非肌面側シート32の左右の接着領域32aの非肌面側の面には、長手方向に沿って水溶性バインダー14が設けられ、第1実施形態と同様に、剥離紙15が接着される。非肌面側シート32を構成する非通水性フィルムは、樹脂フィルムであってもよく、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルム等が挙げられる。
【0076】
左右の折り返し部13は、肌面側シート31の幅方向の両端部31bによって構成される。収納状態の左右の折り返し部13は、第1実施形態と同様に、長手方向に延びる折り目18で折り返されて、水溶性バインダー19で剥離紙15に接着されている。
【0077】
上記のように構成された吸収性シート30では、第1実施形態と同様に、吸収性シート30の漏れ防止及び吸収性物品2に対する吸収性シート30の装着性と廃棄性の共立を図ることができる。
【0078】
また、吸収性シート本体12の非肌面側シート32は、非通水性フィルムによって形成されるので、吸収性シート本体12の肌面側から吸収した体液が、非肌面側シート32の肌面側で幅方向の両側へ案内される。また、非肌面側シート32の幅方向の長さL3が、肌面側シート31の幅方向の長さL4よりも短いので、非肌面側シート32よりも幅方向外側に水溶性バインダー14を配置することができる。このため、非肌面側シート32の幅方向の両側の接着領域32aへ案内された多くの体液によって水溶性バインダー14を溶かすことができるので、吸収性シート30を吸収性物品2から容易に取り外すことができる。非肌面側シート32の幅方向の長さL3が、肌面側シート31の幅方向の長さL4よりも短いので、高吸水性ポリマー11を挟持する肌面側シート31と非肌面側シート32との間の接合は、非肌面側シート32(非通水性フィルム)の周囲の領域とそれに対向する肌面側シート31の領域との間で行われる。このとき、図示しないが、水溶性バインダー14は、肌面側シート31の非肌面側に配置されることが好ましい。この位置に水溶性バインダー14を配置することで、この領域を通って下方の吸収性物品2へ移動するように体液の移動を促すことができるので、多くの体液によって水溶性バインダー14を溶かすことができ、吸収性物品2からの吸収性シート30の取り外し容易性を向上することができる。
【0079】
また、吸収性シート本体12の非肌面側シート32は、非通水性フィルムによって形成されるので、吸収性シート本体12の肌面側から吸収された体液が、非肌面側シート32を通過して吸収性物品2側へ移動することがない。このため、吸収性シート30を吸収性物品2から取り外した後の、吸収性物品2の幅方向中央の領域を体液未吸収の状態にすることができ、吸収性物品2の幅方向中央の領域にドライ感のある表面状態を作ることができるので、繰り返しの吸収に適した状態を確保することができる。
【0080】
また、吸収性シート30を吸収性物品2に取り付けた状態で体液を吸収した際には、体液は、吸収性シート30の吸収性シート本体12、及び吸収性物品2の幅方向の両側の領域(水溶性バインダー14の下方(非肌面側)の領域)に吸収され、吸収性物品2の幅方向中央の領域には吸収され難い。吸収性物品2の吸収体5は、高吸水性ポリマー7を含むので、吸収性物品2の幅方向の両側の領域の高吸水性ポリマー7が膨潤し、吸収性物品2の幅方向中央の領域の高吸水性ポリマー7は膨潤しない。このため、吸収性物品2の幅方向の断面形状は、幅方向の中央部が非肌面側へ凹む形状(以下、「凹部」という。)となるので、吸収性シート30を剥がした後は、着用者の排泄部は、吸収性物品2の凹部に接することとなる。これにより、吸収性物品2の凹部が、吸収体スリットのような機能を果たすこととなり、体液の横漏れを防止することができる。
【0081】
次に、本発明の第4実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の吸収性シート40は、高吸水性ポリマー11の配置位置が第1実施形態と相違する。なお、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0082】
図7は、本発明の第4実施形態に係る吸収性シート40の平面図である。図8は、本発明の第4実施形態に係る吸収性シート40の断面図であって、(a)は図7のVIII(a)-VIII(a)矢視断面を、(b)は使用時の体液の吸収後の状態をそれぞれ示す。なお、図8(a)では、分かり易くするために、折り目18を黒点で図示している。また、図8(b)では、吸収性シート40を展開状態にして、剥離紙15を吸収性シート本体12側から取り外して、吸収性シート本体12を水溶性バインダー14で吸収性物品2のトップシート3に接着し、左右の折り返し部13を水溶性バインダー19で吸収性物品2の左右のギャザー6cに接着した状態を図示している。
【0083】
図7及び図8(a)に示すように、本実施形態に係る吸収性シート40は、第1実施形態の吸収性シート10と同様に、高吸水性ポリマー11を含む吸収性シート本体12と、吸収性シート本体12の幅方向の両側に設けられる左右の折り返し部13と、吸収性シート本体12の非肌面側に水溶性バインダー14によって接着される剥離紙15とを備える。
【0084】
吸収性シート本体12は、肌面側に配置される肌面側シート16と、肌面側シート16に対向して非肌面側に配置される非肌面側シート17と、肌面側シート16と非肌面側シート17との間に設けられる高吸水性ポリマー11とを有し、シート状に形成される。吸収性シート本体12は、高吸水性ポリマー11が存在する複数(本実施形態では3つ)のポリマー存在領域41と、高吸水性ポリマー11が存在しないポリマー非存在領域42とを有する。複数のポリマー存在領域41は、幅方向に互いに離間した状態で長手方向に延びる。ポリマー非存在領域42は、複数のポリマー存在領域41に挟まれた領域であって、長手方向に延びる。すなわち、ポリマー存在領域41とポリマー非存在領域42とは、長手方向にそれぞれ延び、幅方向に互いに交互に配置される。ポリマー非存在領域42の肌面側シート16と非肌面側シート17とは互いに固定されている。なお、複数のポリマー存在領域41の数は、3つに限定されるものではない。
【0085】
上記のように構成された吸収性シート40では、第1実施形態と同様に、吸収性シート40の漏れ防止及び吸収性物品2に対する吸収性シート40の装着性と廃棄性の共立を図ることができる。
【0086】
また、複数のポリマー存在領域41は、幅方向に互いに離間した状態で長手方向に延びるので、体液の繰り返しの吸収時に、長手方向への体液の拡散を促進できる。
【0087】
また、幅方向に互いに離間した状態で長手方向に延びる複数のポリマー存在領域41を有するので、1つのポリマー存在領域41を吸収性シート本体12の全域に設ける場合とは異なり、少量の体液の吸収でもポリマー存在領域41を吸収性シート本体12の厚さ方向(符号Zに沿った方向)に膨潤させることができる。図8(b)に示すように、ポリマー存在領域41が吸収性シート本体12の厚さ方向に膨潤すると、吸収性物品2のトップシート3から離間する方向への力が非肌面側シート17の接着領域17aに作用するので、吸収性シート40を吸収性物品2から更に容易に取り外すことができる。なお、水溶性バインダ-14を、ポリマー存在領域41(高吸水性ポリマー11)と厚さ方向に重ならない領域に配置することが好ましく、また、ポリマー存在領域41(高吸水性ポリマー11)と厚さ方向に重ならない領域のみに配置することがより好ましい。これにより、吸水後のポリマー存在領域41の膨潤力を、吸収性シート40の水溶性バインダー14をトップシート3から離間させる力として、効果的に働かせることができるので、吸収性物品2からの吸収性シート40の取り外し容易性を、更に高めることができる。
【0088】
なお、上記第1実施形態~上記4実施形態では、肌面側シート16,21,31の幅方向の両端部16b,21b,31bを、左右の折り返し部13として機能させたが、これに限定されるものではない。例えば、非肌面側シート17,22,32を幅方向の両側へ延長し、この延長した領域を、左右の折り返し部13として機能させてもよい。あるいは、吸収性シート本体12とは別体のシートを吸収性シート本体12の幅方向の両側に固定し、係るシート(吸収性シート本体12とは別体のシート)を、左右の折り返し部13として機能させてもよい。
【0089】
また、上記第1実施形態~上記4実施形態では、1枚の剥離紙15を、吸収性シート本体12と左右の折り返し部13との間に配置し、1枚の剥離紙15の幅方向の両端部を水溶性バインダー14で吸収性シート本体12に対して接着したが、これに限定されるものではなく、例えば、1対の剥離紙15を設け、吸収性シート本体12の幅方向の両側の水溶性バインダー14のそれぞれに接着してもよい。
【0090】
また、上記第1実施形態~上記4実施形態では、左右の折り返し部13に水溶性バインダー19を設けて、剥離紙15に接着したが、これに限定されるものではなく、例えば、左右の折り返し部13に水溶性バインダー19を設けることなく、左右の折り返し部13を単に折り目18側から吸収性シート本体12の幅方向の内側へ折り返していてもよい。この場合、左右の折り返し部13を、吸収性シート本体12の肌面側へ折り返してもよい。
【0091】
また、上記第1実施形態~上記4実施形態では、左右の折り返し部13の幅方向の長さを、10mm以上80mm以下に設定したが、これに限定されるものではない。
【0092】
また、上記第1実施形態~上記4実施形態では、左右の折り返し部13に設ける水溶性バインダー19を、折り目18から20mm以内の位置に設けたが、水溶性バインダー19を設ける位置はこれに限定されるものではない。
【0093】
また、上記第1実施形態~上記4実施形態では、左右の折り返し部13には、高吸水性ポリマーを設けなかったが、左右の折り返し部13に高吸水性ポリマーを設けてもよい。
【0094】
また、上記第1実施形態~上記4実施形態では、水溶性バインダー14を、吸収性シート本体12の幅方向の両端部に設けたが、水溶性バインダー14を設ける位置はこれに限定されるものではない。
【0095】
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0096】
1,10,20,30,40:吸収性シート
11:高吸水性ポリマー
12:吸収性シート本体
13:折り返し部
14:水溶性バインダー(第1の水溶性バインダー)
15:剥離紙
16,21,31:肌面側シート
17,22,32:非肌面側シート
18:折り目
19:水溶性バインダー(第2の水溶性バインダー)
23:非通水性フィルム
41:ポリマー存在領域
42:ポリマー非存在領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8