IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 前田建設工業株式会社の特許一覧 ▶ 地中空間開発株式会社の特許一覧

特開2023-1931シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法
<>
  • 特開-シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法 図1
  • 特開-シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法 図2
  • 特開-シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法 図3
  • 特開-シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法 図4
  • 特開-シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法 図5
  • 特開-シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法 図6
  • 特開-シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法 図7
  • 特開-シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法 図8
  • 特開-シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023001931
(43)【公開日】2023-01-10
(54)【発明の名称】シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法
(51)【国際特許分類】
   E21D 9/093 20060101AFI20221227BHJP
   G01N 1/08 20060101ALI20221227BHJP
【FI】
E21D9/093 F
G01N1/08 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021102829
(22)【出願日】2021-06-22
(71)【出願人】
【識別番号】000201478
【氏名又は名称】前田建設工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】521478094
【氏名又は名称】地中空間開発株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130362
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 嘉英
(72)【発明者】
【氏名】野本 康介
(72)【発明者】
【氏名】増田 昌昭
(72)【発明者】
【氏名】飯島 規雄
(72)【発明者】
【氏名】岸本 公輝
(72)【発明者】
【氏名】大植 信吾
【テーマコード(参考)】
2D054
2G052
【Fターム(参考)】
2D054AC04
2D054CA02
2D054GA15
2D054GA52
2D054GA81
2D054GA93
2G052AA19
2G052AC04
2G052BA29
2G052HC35
2G052JA08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】シールドマシンによるトンネル掘削中に、トンネル全断面にわたって掘削土砂をサンプリングすることが可能であり、さらに、掘削土砂中に含まれる加泥材についても適切な管理を行うことが可能な、シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法を提供する。
【解決手段】シールドマシンのチャンバー隔壁20において、少なくとも上部を含む複数箇所に設けた開口部30と、開口部30にそれぞれ接続された試料回収手段40と、開口部30の開閉を行う開口部開閉手段(第1ボールバルブ42)と、試料回収手段40の後端側を開閉することにより、チャンバー内の試料を回収可能な連通回収状態と、チャンバー内の試料を回収不能な連通閉鎖状態とに変換する連通開閉手段(空気抜きボールバルブ52)とを備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールドマシンのチャンバー隔壁において、少なくとも上部を含む複数箇所に設けた開口部と、
前記開口部にそれぞれ接続された試料回収手段と、
前記開口部の開閉を行う開口部開閉手段と、
前記試料回収手段の後端側を開閉することにより、チャンバー内の試料を回収可能な連通回収状態と、チャンバー内の試料を回収不能な連通閉鎖状態とに変換する連通開閉手段と、
を備えたことを特徴とするシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置。
【請求項2】
前記試料回収手段は、筒状の試料回収部を備え、
前記試料回収部は、前記試料回収手段に対して着脱可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載のシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置。
【請求項3】
前記開口部は、前記チャンバー隔壁の複数箇所において、それぞれ前記チャンバー隔壁の中心から異なる距離に設けてある、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置。
【請求項4】
前記試料回収手段の後端部に、チャンバー内に滞留した空気を抜き取るための空気抜き取り手段を備えた、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置。
【請求項5】
チャンバー内の試料を回収する経路に、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂の噴発を防止するための噴発防止手段を設けた、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置。
【請求項6】
シールドマシンのチャンバー隔壁において、少なくとも上部を含む複数箇所にそれぞれ設けた開口部に試料回収部を有する試料回収手段を連通接続し、
前記開口部に設けた開口部開閉手段を開状態とするとともに前記試料回収手段の後端部に設けた連通開閉手段を連通回収状態として、チャンバー内から前記試料回収部に試料を回収し、
前記開口部に設けた開口部開閉手段を閉状態とするとともに前記試料回収手段の後端部に設けた連通開閉手段を閉状態として、チャンバー内から前記試料回収部への試料の回収を中止する、
ことを特徴とするシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収方法。
【請求項7】
前記試料回収部は筒状であるとともに前記試料回収手段に着脱可能であり、
前記試料回収部を交換することにより、所望量の試料をチャンバー内から前記試料回収部に回収する、
ことを特徴とする請求項6に記載のシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収方法。
【請求項8】
前記チャンバー隔壁の複数箇所において、それぞれ前記チャンバー隔壁の中心から異なる距離に前記開口部を設けることにより、前記チャンバー隔壁の中心からの距離が異なる位置から、前記チャンバー内の試料をそれぞれ回収する、
ことを特徴とする請求項6または7に記載のシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収方法。
【請求項9】
前記試料回収手段の後端部に空気抜き取り手段を設け、前記開口部から前記空気抜き取り手段までを連通状態とすることにより、前記チャンバー内に滞留した空気を抜き取る、
ことを特徴とする請求項6~8のいずれか1項に記載のシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収方法。
【請求項10】
チャンバー内の試料を回収する経路に、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂の噴発を防止するための噴発防止手段を設け、前記試料回収手段によりチャンバー内の試料を回収する際に噴発を防止する、
ことを特徴とする請求項6~9のいずれか1項に記載のシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法に関するものであり、詳しくは、土圧式シールドマシンのカッターチャンバー(以下、チャンバーという。)内に取り込んだ掘削土砂をバルクヘッド(チャンバー隔壁)越しに回収するための装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
土圧式シールド工法は、密閉型のシールドマシンを用いた工法であり、カッターヘッドにより掘削した土砂をチャンバー内に取り込んで充填し、切羽を安定させるようになっている。土圧式シールド工法には、土圧シールド工法と泥土圧シールド工法とがある。土圧シールド工法は、切羽の土砂をチャンバー内に回収して、排土を行うスクリューコンベアにより圧力調整を行い、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂と切羽の土圧との均衡を保つことにより切羽を安定化させる工法である。泥土圧シールド工法は、掘削土砂に、水、泥水、添加材、気泡等を添加して撹拌することにより土砂を塑性流動化させてチャンバー内に回収して、切羽を安定させる工法である。
【0003】
土圧式シールド工法は、切羽を安定させるために必要な土圧を保持して、シールドマシンの掘進に伴い適正量の土砂を排出するために、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂が適切な塑性流動性を有するとともに、チャンバー内に地下水が流入しないような止水性を保つ必要がある。
【0004】
シールドマシンの掘進に伴う切羽の安定には、チャンバー内の掘削土砂の性状が大きな影響を与えるため、掘削土砂の性状を適切に把握する必要がある。従来より、土圧式シールド工法において、掘削土砂の性状を把握するための技術が種々開示されている(例えば、特許文献1~4参照)。
【0005】
特許文献1(特許第3949024号公報)に記載された技術は、土圧式シールド掘進機によりトンネルを掘削する際の圧力室内または排土装置内での掘削土砂サンプリング装置に関するものである。この土砂サンプリング装置は、隔壁またはスクリュー式排土装置の筒状ケーシングに入口側開閉部材を介して接続された筒状体と、この筒状体の内部に回転自在に配置された土砂取出用スクリュー羽根と、このスクリュー羽根を回転させる回転駆動部材と、筒状体の出口側に設けられた出口側開閉部材とを備えている。
【0006】
特許文献2(特許第5876378号公報)及び特許文献3(特許第5922996号公報)に記載された技術は、シールド掘進機の前方地山の土砂をサンプリングしてシールド掘進機の掘進条件を設定するための技術に関するものである。この土砂サンプリング装置は、シールド隔壁及びカッターヘッドに貫通孔が形成されている。そして、カッターヘッドに形成した貫通孔から地山内にボーリング管を突出させ、チャンバー内を貫通したボーリング管を回転させながら地山の土砂を掘削して、土砂のサンプリングを行うようになっている。また、土砂のサンプリングは、シールド掘進機の運転停止時(カッターヘッドの回転停止時)に行うようになっている。
【0007】
特許文献4(特許第2882481号公報)に記載された技術は、泥土圧シールドマシンまたは泥水シールドマシンの掘進中に泥土または泥水の試料を採取して、試料に含まれるガス成分を抽出・分析するための技術である。この泥水・泥土圧シールド掘削兼用地層ガス検知装置は、試料吸排系と、試料循環系と、ガス分析器とを備えている。
【0008】
試料吸排系は、回転カッターで掘削された土砂を泥水試料または泥土試料として取り込む試料吸排管と、試料吸排管を通して取り込んだ採取試料を吸入・排出し、バルブの切り換えにより後工程である試料循環系に移送する試料吸排ポンプとを組み合わせて構成する。試料循環系は、試料に含まれている固形質を分離・除去するサンドトラップと、水が充満されるとともに真空に保たれたガス抽出器とを有し、バルブ機構を介して試料吸排系と接続されている。ガス分析器は、地山土砂に含まれるメタンなど有害ガス量を算出するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3949024号公報
【特許文献2】特許第5876378号公報
【特許文献3】特許第5922996号公報
【特許文献4】特許第2882481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
近年、大深度における大口径のシールドマシンによるトンネル掘削が普及しており、従来のように、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂を排出するためのスクリューコンベアから採取した試料だけでは、トンネル断面全体における掘削土砂の性状を分析することができない場合がある。すなわち、大口径のトンネルでは、切羽の下段、中段、上段における掘削土砂の性状が異なることがあり、チャンバーの下部(下段)から土砂を排出するスクリューコンベアから採取した試料だけでは、トンネルの下部(下段)における掘削土砂の性状のみしか解らない。
【0011】
例えば、口径が2~3m程度のシールドマシンでは、スクリューコンベアから採取した試料により掘削土砂の性状を分析したとしても、トンネル断面全体にわたる掘削土砂の性状をほぼ把握することができる。しかし、10mを超える口径のシールドマシンでは、切羽の下部(下段)だけではなく、上段及び中段の試料を採取しなければ、トンネル断面全体にわたる掘削土砂の性状を把握することができるとは言い難い。
【0012】
また、土圧式シールド工法では、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂中に含まれる加泥材の量を調整して、土砂の塑性流動性を適切に管理する必要がある。さらに、加泥材が気泡の場合に、空気は土砂と比較して比重が小さいことから、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂中の空気がチャンバーの上部に滞留することがある。このような場合には、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂の塑性流動性を確保するために、チャンバーの上部に滞留した空気を排出しなければならない。チャンバーの上部に空気が滞留する現象は、特に大口径のシールドマシンで発生しやすく、十分な注意を払って管理を行ったとしても、掘削土砂を適切に回収することができない事象が発生する懸念がある。
【0013】
特許文献1に記載された土砂サンプリング装置は、スクリュー式排土装置とは異なる位置の隔壁(隔壁の上方位置に形成されたノズル部)に設けた入口開閉弁に開口部を設けてある。また、土砂サンプリング装置内に土砂を取り込むためのスクリュー羽根が、隔壁からチャンバー内に突出している。すなわち、特許文献1に記載された土砂サンプリング装置は、スクリュー羽根(スクリューコンベア)を用いて、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂を採取するとしているが、サンプリングする土砂を回収する位置は、例えば、隔壁の上方位置に設けた開口部からとなっており、サンプリング位置により土砂の性状等が変化することを考慮していない。
【0014】
特許文献2及び特許文献3に記載された土砂サンプリング装置は、地山内にボーリング管を突出させて土砂をサンプリングする構成となっており、チャンバー内に取り込んだ後における土砂の性状については考慮していない。また、特許文献2及び特許文献3に記載された技術は、土砂をサンプリングする際にカッターヘッドの回転を停止しなければならず、シールドの掘進作業が停止してしまう。
【0015】
特許文献4に記載された技術は、泥土または泥水の試料中に含まれるメタンガス等を検出することを目的としたものであり、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂をサンプリングして、その性状を分析するものではない。
【0016】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、土圧式シールドマシンのチャンバー内に取り込んだ掘削土砂をチャンバー隔壁越しに回収するための装置及び方法であって、トンネル全断面にわたって掘削土砂をサンプリングすることが可能であり、さらに、掘削土砂中に含まれる加泥材に対しても適切な管理を行うことが可能な、シールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明に係るシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及びチャンバー内試料回収方法では、シールドマシンのチャンバー隔壁に設けた複数の開口部と、各開口部に接続した試料回収手段とを備えている。開口部は、チャンバー隔壁の少なくとも上部を含む複数箇所に設けられている。また、開口部には、当該開口部の開閉を行う開口部開閉手段を設けてあり、さらに、試料回収手段の後端側には試料回収手段の後端部を開閉する連通開閉手段を設けてある。そして、開口部開閉手段及び連通開閉手段を開状態とすることにより、チャンバー内の試料を試料回収手段に回収する。一方、開口部開閉手段及び連通開閉手段を閉状態とすることにより、チャンバー内から試料回収手段に試料を取り込まない状態とする。
【0018】
また、試料回収手段は筒状の試料回収部を備えており、この試料回収部を試料回収手段に対して着脱可能とすることが可能である。このような構成とすることにより、試料回収部を交換して、所望量の試料を回収することができる。
【0019】
また、チャンバー隔壁の複数箇所において、それぞれチャンバー隔壁の中心から異なる距離に開口部を設けることが可能である。このような構成とすることにより、チャンバー隔壁の中心から異なる距離に位置する開口部から、試料を回収することができる。
【0020】
また、試料回収手段の後端部に、チャンバー内に滞留した空気を抜き取るための空気抜き取り手段を備えることが可能である。このような構成とすることにより、チャンバー内に滞留した空気を抜き取ることができる。
【0021】
チャンバー内の試料を回収する経路に、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂の噴発を防止するための噴発防止手段を設けることが可能である。このような構成とすることにより、試料を回収する際の噴発現象を未然に防止することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係るシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法では、チャンバー隔壁の少なくとも上部を含む複数箇所に設けた開口部からチャンバー内の試料をサンプリングするようになっている。したがって、切羽の下部(下段)だけではなく、上段及び中段の試料をサンプリングすることができ、トンネル断面全体にわたる掘削土砂の性状を正確に把握することができる。特に切羽の全面にわたって掘削土砂の性状が均一であるとは限らない10mを超える大断面のシールドトンネルでは、全断面における掘削土砂の性状を正確に把握することにより、シールドマシンの掘進管理を適切に行うことが可能となる。
【0023】
また、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂中に含まれる加泥材に対して適切な管理を行うことにより、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂の塑性流動性を確保して、チャンバー内に取り込んだ掘削土砂の塑性流動性を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施形態に係るチャンバー内試料回収装置を適用するシールドマシンのチャンバー隔壁をテール側から見た状態の説明図。
図2】本発明の実施形態に係るチャンバー内試料回収装置のトンネル延長方向における縦断面図(図1におけるA-A矢視図)。
図3】本発明の実施形態に係るチャンバー内試料回収装置のトンネル延長方向における縦断面図(図2におけるB-B矢視図)。
図4】本発明の実施形態に係るチャンバー内試料回収装置をテール側から見た状態の拡大図(図1の一部拡大図)。
図5】本発明の実施形態に係るチャンバー内試料回収装置において、回収パイプの閉塞を防止するための機構の模式図(1)。
図6】本発明の実施形態に係るチャンバー内試料回収装置において、回収パイプの閉塞を防止するための機構の模式図(2)。
図7】本発明の実施形態に係るチャンバー内試料回収装置において、噴発を防止するための機構の模式図(1)。
図8】本発明の実施形態に係るチャンバー内試料回収装置において、噴発を防止するための機構の模式図(2)。
図9】本発明の実施形態に係るチャンバー内試料回収装置の設置位置の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るシールドマシンにおけるチャンバー内試料回収装置及び試料回収方法(以下、チャンバー内試料回収装置、チャンバー内試料回収方法と略記することがある)を説明する。
【0026】
図1図9は本発明の実施形態に係るチャンバー内試料回収装置を示すもので、図1図4はチャンバー内試料回収装置の構造を示す説明図、図5及び図6は回収パイプの閉塞を回収するための機構の模式図、図7及び図8は噴発を防止するための機構の模式図、図9はチャンバー内試料回収装置の設置位置の模式図である。なお、各図は本発明に係るチャンバー内試料回収装置の詳細な設計図ではなく、実施形態を解りやすく説明するためのものであり、各図間において部材の形状や位置等が若干相違する場合がある。また、シールドマシンの掘進方向に向かって前側を掘進方向前側、カッターヘッド側、地山側と称することがあり、シールドマシンの掘進方向に向かって後側を掘進方向後側、テール側、シールドマシン内部側と称することがある。
【0027】
<チャンバー内試料回収装置の概要>
本発明の実施形態に係るチャンバー内試料回収装置100は、土圧式シールド工法において、トンネル断面全体におけるチャンバー内の掘削土砂の性状を分析するためにチャンバー10内から試料を回収するための装置であり、特に直径10mを超える大断面のシールドマシンに好適に適用することができる。また、本発明を適用する土圧式シールド工法は、特に、泥土圧シールド工法、気泡シールド工法に適している。さらに、本発明の実施形態に係るチャンバー内試料回収装置100は、チャンバー10の上部に滞留した空気を排出するための機構を備えている。
【0028】
このチャンバー内試料回収装置100は、図1~4に示すように、シールドマシンのチャンバー隔壁20に設けた複数の開口部30と、各開口部30に接続した試料回収手段40とを備えている。開口部30は、チャンバー10内に取り込んだ掘削土砂を回収するためのものであり、少なくとも、チャンバー隔壁20の上部を含む複数箇所に設けられている。また、試料回収手段40は、開口部30に連通接続して、開口部30を介してチャンバー10内に取り込んだ掘削土砂を回収するための装置である。
【0029】
<開口部>
開口部30はチャンバー隔壁20を貫通するように設けられており、図1に示す例では、チャンバー隔壁20の上部、左右側部、中央部付近の合計4カ所に設けられている。なお、図1は、チャンバー隔壁20をテール側から見た状態を示している。また、図9に示すように、チャンバー隔壁20の複数箇所において、それぞれチャンバー隔壁20の中心から異なる距離に開口部30を設けることが好ましい。
【0030】
図2図4に示すように、チャンバー隔壁20には取付開口31を設けてあり、取付開口31のシールドマシン内部側には、取付開口31を閉塞するための閉塞板32が取り付けてある。閉塞板32は、図4に示すように、チャンバー隔壁20に対してヒンジ34を用いて開閉可能に取り付けてあり、常時は取付開口31を閉状態としている。閉塞板32の中央部には、閉塞板32を貫通して回収パイプ41を取り付けてある。また、取付開口31には、閉塞板32よりチャンバー10側であって、チャンバー隔壁20と略同一面となるように、取付開口31をほぼ閉塞するとともに回収パイプ41の前端部が連通接続された回収パイプ支持部材33を取り付けてある。回収パイプ41の前端部は取付開口31に連通接続してある。回収パイプ41は、試料回収手段40の一部として機能する。
【0031】
上述した例では、取付開口31、回収パイプ支持部材33、閉塞板32が開口部30として機能する。これらの部材は、チャンバー隔壁20や回収パイプ41を補強するとともに、メンテナンスを容易なものとするため設けられている。なお、図1及び図2に示すように、チャンバー隔壁20に取付開口31を開設し、閉塞板32等を用いてチャンバー内試料回収装置100を取り付けているが、閉塞板32等を用いることなく、チャンバー隔壁20に設けた取付開口31に対して、直接、回収パイプ41の前端部を連通接続してもよい。
【0032】
<開口部開閉手段>
図3に示すように、回収パイプ41には、試料回収手段40の開口部30側に位置するように、開口部開閉手段として機能する第1ボールバルブ42を取り付けてある。図3に示す第1ボールバルブ42は電動式であるが、手動式であってもよい。
【0033】
後に詳述するが、チャンバー10内には掘削土砂が塑性流動状態で充満しており、切羽を安定させるために圧力がかかっている。チャンバー10内の圧力は掘削土砂の性状等により異なるが、チャンバー10と回収パイプ41とを連通状態とした場合に、いわゆる噴発現象が生じて、回収パイプ41や試料回収部44の継ぎ目等から掘削土砂が吹き出るおそれがある。このため、本実施形態の第1ボールバルブ42は、開度量調整可能な電動式とすることが好ましい。すなわち、第1ボールバルブ42を一気に開状態とするのではなく、徐々に開状態とすることにより、噴発現象が生じることを防止することができる。
【0034】
また、図3に示すように、回収パイプ41の第1ボールバルブ42よりも閉塞板32側には、緊急用ボールバルブ43を取り付けてある。この緊急用ボールバルブ43は手動式であり、常時は開状態となっており、試料の回収を緊急停止する場合に開閉取っ手43aを操作して閉状態とする。本実施形態では、第1ボールバルブ42が開口部開閉手段の主要な構成要素であるが、緊急用ボールバルブ43も開口部開閉手段の補助的な構成要素となっている。
【0035】
<試料回収手段>
図3に示すように、回収パイプ41の途中には試料回収手段40を連通接続してある。この試料回収手段40は、筒状の試料回収部44と、回収パイプ41に対して試料回収部44を着脱するための一対の管継手45からなる。管継手45は、隣り合う管部材を接続するためのハウジング形の継手であり、回収パイプ41及び試料回収部44の継ぎ目部分の外周に取り付けるとともに、ボルト及びナットで締め付けることにより、回収パイプ41と試料回収部44とを一連に接続することができる。
【0036】
すなわち、回収パイプ41は試料回収部44を挟んで前方部と後方部とに分かれており、回収パイプ41の前方部の後端に管継手45を用いて試料回収部44の前端を取り付け、回収パイプ41の後方部の前端に管継手45を用いて試料回収部44の後端を取り付けるようになっている。さらに、図3に示すように、回収パイプ41と試料回収部44との接続を強固なものとするため、一連となった回収パイプ41及び試料回収部44の外周部は、締め付けボルト46(いわゆるタイボルト)を用いて補強的に締め付けてもよい。
【0037】
<試料回収部>
上述したように、試料回収部44は筒状の部材からなり、回収パイプ41に対して着脱可能となっている。したがって、試料回収部44を交換することにより、所望量の試料を回収することができる。試料回収部44は、例えば、透光性を有する合成樹脂製材料で形成されており、内部に回収した試料を確認できるようになっている。試料回収部44はチャンバー10内と連通接続されるため、チャンバー10内の圧力に十分耐える強度であることが必要である。また、回収する試料(掘削土砂)の量やチャンバー10内の圧力に合わせて、内径及び外径、長さ、強度等を適宜設定してある。
【0038】
<連通開閉手段>
本実施形態では、回収パイプ41を介して試料回収部44内に試料を回収するが、この際、回収パイプ41の前端側及び試料回収部44の後端側を開放状態とする必要がある。すなわち、回収パイプ41の前端側が閉鎖状態であれば、チャンバー10内から試料が流れ込まないし、試料回収部44の後端側が閉鎖状態であれば、試料回収部44内の圧力が上昇して試料が流れ込んでこない。このため、本実施形態では、試料回収手段40(試料回収部44)の後端側を開閉することにより、チャンバー10内の試料を回収可能な連通回収状態と、チャンバー10内の試料を回収不能な連通閉鎖状態とに変換するための連通開閉手段を設けてある。
【0039】
この連通開閉手段は、後述する空気抜き取り手段50として機能する空気抜きボールバルブ52、あるいは試料回収手段40(試料回収部44)の後端側に位置する回収パイプ41に取り付けた第2ボールバルブ60からなる。図3に示す例では、試料回収手段40(試料回収部44)の後端側に位置する回収パイプ41に取り付けた第2ボールバルブ60は手動式となっているが電動式であってもよい。
【0040】
<空気抜き取り手段>
図3に示すように、試料回収部44の後端側に位置する回収パイプ41に連通接続した空気抜き取りパイプ51には、チャンバー10内に滞留した空気を抜き取るための空気抜き取り手段50を設けてある。この空気抜き取り手段50は、上述したように、開度量調整可能な電動式の空気抜きボールバルブ52を備えている。空気抜きボールバルブ52の開度量を調整可能としているのは、噴発現象を防止するためである。また、空気抜き取り手段50の開放端側にはサイレンサー53を取り付けてもよい。
【0041】
空気は土砂と比較して比重が小さいことから、チャンバー10内に取り込んだ掘削土砂中の空気はチャンバー10の上部に滞留することが多い。このため、空気抜き取り手段50は、少なくとも、チャンバー隔壁20の上部に設ける必要がある。
【0042】
なお、本実施形態では、空気抜き取り手段50(空気抜きボールバルブ52)が連通開閉手段の機能を兼ね備えているが、回収パイプ41の後端部に設けた第2ボールバルブ60を連通開閉手段として機能させてもよい。
【0043】
<回収パイプ(開口部)の閉塞解消>
チャンバー10内から試料を回収する際に、回収パイプ41(開口部30を含む)に試料が詰まり、回収パイプ41(開口部30)が閉塞状態となるおそれがある。このように回収パイプ41(開口部30)が閉塞した状態では、試料を回収することができないため、回収パイプ41(開口部30)の閉塞を解消する必要がある。
【0044】
回収パイプ41(開口部30)の閉塞を解消するには、例えば、図5に示すように、緊急用ボールバルブ43の後部側(開口部30と反対側)において回収パイプ41を開放し、この開放部に、空気や水等を高圧で噴出する噴出管70を接続する。そして、回収パイプ41に空気や水を高圧で注入することにより、回収パイプ41(開口部30)の閉塞を解消する。この噴出管70の外周部には、開放部に密着する充填部材(例えば、パッカー71)を取り付けてあり、開放部から回収パイプ41(開口部30)内に噴出管70を挿入することにより、回収パイプ41(開口部30)の閉塞を解消する。
【0045】
また、図6に示すように、チャンバー隔壁20のカッターヘッド側に、開口部30を開閉するためのシャッター部材80を回動可能に取り付けるとともに、チャンバー隔壁20のテール側にシャッター部材80の開閉を操作する開閉操作部材(例えば、回転ハンドル81)を設けてもよい。そして、常時は、シャッター部材80により開口部30を閉状態としておき、チャンバー10内から試料を回収する時だけ、シャッター部材80により開口部30を開状態とすることにより、回収パイプ41の閉塞を未然に防止することができる。
【0046】
<噴発防止>
上述したように、チャンバー10と回収パイプ41を連通状態とした場合に、いわゆる噴発現象が生じて、回収パイプ41や試料回収部44の継ぎ目等から掘削土砂が吹き出るおそれがある。そこで、開口部開閉手段または連通開閉手段である第1ボールバルブ42及び空気抜きボールバルブ52の一方または双方を開度量調整可能として、第1ボールバルブ42または空気抜きボールバルブ52を徐々に開状態とすることにより、噴発現象が生じることを防止している。さらに、開口部開閉手段の前段(チャンバー隔壁20側)に緊急用ボールバルブ43を設けることにより、試料の回収を緊急停止できるようになっている。この場合、開口部開閉手段または連通開閉手段である第1ボールバルブ42及び空気抜きボールバルブ52の一方または双方、あるいは緊急用ボールバルブ43が噴発防止手段として機能する。
【0047】
また、図7に示すように、回収パイプ41に設けた第2ボールバルブ60の後端部あるいは空気抜き取り手段50として機能する空気抜きボールバルブ52の空気抜き取り管の後端部(サイレンサー53の後端部)に、試料を一時的に貯留するためのタンク90を設けることにより、万が一、噴発が発生した場合であっても、試料がシールドマシンの内部(坑内)に飛散することを防止してもよい。図7に示す例では、タンク90が噴発防止手段として機能する。
【0048】
また、図8に示すように、試料回収部44の前方に位置する回収パイプ41内に、回収パイプ41を閉塞するための閉塞部材(スポンジ91)を予め詰め込んでおいてもよい。閉塞部材(スポンジ91)は柔軟性を有しており、試料を回収する際に、試料に押されて試料回収部44の前方から後方に移動し、試料の回収が終了した状態で試料回収部44の後方に位置する回収パイプ41を閉塞する。これにより、噴発の発生を未然に防止して、試料がシールドマシンの内部(坑内)に飛散することがない。図8に示す例では、スポンジ91が噴発防止手段として機能する。なお、閉塞部材はスポンジ91に限られず、上述した機能を発揮することができる部材であれば、どのような部材を使用してもよい。
【0049】
<チャンバー内試料回収方法>
次に、上述したチャンバー内試料回収装置100を用いたチャンバー内試料回収方法について説明する。チャンバー内試料回収装置100は、シールドマシンのチャンバー隔壁20の複数箇所(例えば、図1に示す例では、上部、左右側部、中央部付近の合計4カ所、図9に示す例では、天端、内周側、外周側の合計3箇所)に開口部30を設け、開口部30には、シールマシン内部側(テール側)に向かって延長した回収パイプ41を接続してある。また、回収パイプ41の中間部には試料回収部44を着脱可能に取り付けてある。さらに、回収パイプ41のチャンバー隔壁20側には開口部開閉手段として機能する第1ボールバルブ42を設け、回収パイプ41の後端側(テール側)には、連通開閉手段及び空気抜き取り手段50として機能する空気抜きボールバルブ52を設けてある。
【0050】
さらに、回収パイプ41には、開口部開閉手段として機能する第1ボールバルブ42とチャンバー隔壁20との間に位置するように、常時開状態となっている緊急用ボールバルブ43を設けてあり、回収パイプ41の後端側(テール側)には、常時閉状態となっている手動式の第2ボールバルブ60を設けてある。
【0051】
このような構成のチャンバー内試料回収装置100を用いて、チャンバー10内の試料を回収するには、開口部開閉手段として機能する第1ボールバルブ42を徐々に開状態とするとともに連通開閉手段及び空気抜き取り手段50として機能する空気抜きボールバルブ52を徐々に開状態として、開口部30から空気抜き取り手段50(連通開放手段)までを連通回収状態とする。これにより、チャンバー10内から試料回収部44に試料を回収ことができる。
【0052】
試料回収部44に試料を回収したら、開口部開閉手段として機能する第1ボールバルブ42を閉状態とするとともに連通開閉手段及び空気抜き取り手段50として機能する空気抜きボールバルブ52を閉状態として、試料の回収を終了(中止)する。また、さらに試料を回収する場合には、着脱式の試料回収部44を交換して、上述した試料取込手順を実施すればよい。
【0053】
本実施形態では、チャンバー隔壁20の複数箇所に設けたチャンバー内試料回収装置100を用いて、チャンバー10内の試料を回収するが、使用するチャンバー内試料回収装置100は、これらのうちの一部であってもよいし、すべてであってもよい。同様に、チャンバー隔壁20の中心から異なる距離に開口部30を設けた場合にも、チャンバー10内の試料を回収するために使用するチャンバー内試料回収装置100を適宜選択することができる。なお、チャンバー10内の下部から試料を回収するには、掘削土砂を回収するために設けたスクリューコンベア(図示せず)を用いればよい。
【0054】
チャンバー10内から試料を回収するのは、通常の場合、1日1回程度とする。また、切羽からの出水が多くて加泥材が希釈されるおそれがある場合、掘進する地山の土質が変化しており、従前の加泥量では塑性流動化できない場合、休工明けのシールドマシン再発進でチャンバー10内の土砂が沈降し、あるいは加泥材の効果が小さくなっている場合等には、試料の回収頻度を適宜増加させる。
【0055】
また、チャンバー10内に空気が滞留した場合には、開口部開閉手段として機能する第1ボールバルブ42を徐々に開状態とするとともに、空気抜き取り手段50として機能する空気抜きボールバルブ52を徐々に開状態として、開口部30から空気抜き取り手段50までを連通回収状態とする。これにより、チャンバー10内に滞留した空気を抜き取ることができる。なお、チャンバー10内から空気を抜き取るために使用するチャンバー内試料回収装置100は、チャンバー隔壁20の上部に設けたものを使用することが一般的であるが、他の箇所に設けたチャンバー内試料回収装置100を用いて、チャンバー10内に滞留した空気を抜き取ってもよい。
【0056】
<空気抜き取り時の噴発防止>
チャンバー10内の空気を抜き取る際にも、上述した試料回収時と同様に、噴発を防止するための装置を用いて噴発防止措置を施すことが好ましい。これにより、安全に、チャンバー10内の空気を抜き取ることができる。
【0057】
<他の実施形態>
本実施形態では、試料回収手段40と空気抜き取り手段50とは一体となっているが、両者を別個に設けることも可能である。例えば、図示しないが、チャンバー隔壁20の開口部30に連通接続した空気抜き取り部と、空気抜き取り部から分岐した試料回収部44とを設ける場合である。あるいは、チャンバー隔壁20の開口部30に連通接続した試料回収部44と、試料回収部44から分岐した空気抜き取り部とを設ける場合である。しかし、両者を別個に設けた場合には、同一の機能を有する部材を重複して設ける必要がある等、機器構成が複雑となる。また、分岐部において試料が詰まるおそれがあり、この場合には、適切かつ確実に試料を回収することができない。
【0058】
この点、本実施形態のチャンバー内試料回収装置100は、開口部30に試料回収手段40が直線状に連通接続されており、回収する試料の流路に分岐部が存在しない。また、試料回収手段40を構成する試料回収部44の後端部に空気抜き取り手段50を設けているため、試料回収手段40と空気抜き取り手段50とが一体に構成されている。したがって、機器構成が単純なものとなり、分岐部が存在しないので分岐部に試料が詰まるおそれがなく、適切かつ確実に試料を回収することができる。また、チャンバー10内(特にチャンバー10の上部)に滞留した空気を効率よく抜き取ることができる。
【符号の説明】
【0059】
10 チャンバー
20 チャンバー隔壁
30 開口部
31 取付開口
32 閉塞板
33 回収パイプ支持部材
34 ヒンジ
40 試料回収手段
41 回収パイプ
42 第1ボールバルブ
43 緊急用ボールバルブ
43a 開閉取っ手
44 試料回収部
45 管継手
46 締め付けボルト
50 空気抜き取り手段
51 空気抜き取りパイプ
52 電動式ボールバルブ
53 サイレンサー
60 第2ボールバルブ
70 噴出管
71 充填部材(パッカー)
80 シャッター部材
81 回転ハンドル
90 タンク
91 スポンジ
100 チャンバー内試料回収装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9