(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019427
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】専用エレベータ増設リノベーション工法
(51)【国際特許分類】
E04G 23/02 20060101AFI20230202BHJP
E04H 3/02 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
E04G23/02 H
E04H3/02 C
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021124138
(22)【出願日】2021-07-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】500240863
【氏名又は名称】株式会社ランドビジネス
(74)【代理人】
【識別番号】100087491
【弁理士】
【氏名又は名称】久門 享
(74)【代理人】
【識別番号】100104271
【弁理士】
【氏名又は名称】久門 保子
(72)【発明者】
【氏名】亀井 正通
【テーマコード(参考)】
2E176
【Fターム(参考)】
2E176AA01
2E176AA07
2E176BB23
2E176BB36
(57)【要約】 (修正有)
【課題】既存の共用のエレベータとは別に、上下に隣接する2以上の階のフロア間のみをつなぐ専用エレベータとして、専用エレベータを利用する店舗や企業の営業上の利便性やセキュリティの向上を図ることができるとともに、経済性に優れ、バリアフリーを実現可能な専用エレベータ増設リノベーション工法を提供する。
【解決手段】既存のエレベータ2を備えた多層階建物1内の上下に隣接する2以上の階のフロア間のみをつなぐ専用エレベータ11を増設するリノベーション工法であって、上下に隣接する階のフロアの床スラブ位置に、エレベータシャフトを形成可能な開口部を設け、その開口部の周囲に1または複数のフロアを貫通し、各階に開閉ドアを有するエレベータシャフトを構築し、エレベータシャフト内に、専用エレべータ11のケージおよびケージを昇降させる昇降手段を設置することを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
既存のエレベータを備えたRC、SRCまたはS構造の多層階建物内の上下に隣接する2以上の階のフロア間のみをつなぐ専用エレベータを増設するリノベーション工法であって、上下に隣接する階のフロアの床スラブ位置に、エレベータシャフトを形成可能な開口部を設け、前記開口部の周囲に1または複数のフロアを貫通し、各階に開閉ドアを有するエレベータシャフトを構築し、前記エレベータシャフト内に、エレべータのケージおよび前記ケージを昇降させる昇降手段を設置することを特徴とする専用エレベータ増設リノベーション工法。
【請求項2】
請求項1記載の専用エレベータ増設リノベーション工法において、前記上下に隣接する2以上の階のフロアは、同一所有者または特定のグループに属する所有者が保有または使用する専用部であることを特徴とする専用エレベータ増設リノベーション工法。
【請求項3】
請求項1または2記載の専用エレベータ増設リノベーション工法において、対象となる多層階建物が5階建て以上の多層階建物であることを特徴とする専用エレベータ増設リノベーション工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として商業ビルあるいはオフィスビルなどの既存のエレベータを備えたRC、SRCまたはS構造の多層階建物について、既存のエレベータとは別に、例えば上下に隣接する2以上の階のフロアを利用する店舗などで利用するための専用エレベータを増設するリノベーション工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
商業ビルやオフィスビルなどのRC、SRCまたはS構造の多層階建物では、共用部の施設としてエレベータが設置されるのが一般的である。このようなエレベータは多層階建物の設計において、構造的にも重要な構造体であるため、設計当初に計画されるのが一般的であり、建物の竣工後に移設や増設が行われることは稀である。
【0003】
一方、商業ビルやオフィスビルなどに入居する店舗あるいは企業が、店舗などの拡張のため上下に隣接する2以上の階のフロアを利用することがしばしばみられ、営業上の利便性やセキュリティの向上といった面から店舗内あるいは同一企業が利用するフロア間でのみ利用される専用エレベータが望まれる。
【0004】
このようなケースについて、従来は複数基ある共用部のエレベータの一部を特定階のみ乗り降りできるように制御することも行われているが、共用部の利用方法としては全体的な効率が下がるという問題や、共用部内の設備であることから営業上の利便性やセキュリティの面で十分とは言えない。
【0005】
また、昨今話題となっている高齢化社会の問題に関しては、複数階にまたがる店舗内を階段で上り下りことが難しい高齢者に対し、専用エレベータを増設することで、バリアフリーとすることが希求されている。
【0006】
従来、既存の建物に対するエレベータの増設に関して、例えば特許文献1には、踊場が建物本体の外側に位置し、各住戸への出入口に続く外部階段室を備えた既存の集合住宅に付設するエレベータの構築方法であって、既存の集合住宅の外部階段室の側にエレベータ構造物を構築し、エレベータ構造物と既存の集合住宅の各階のフロアとを同一面に位置する新設床で連結するようにした既存建物へのエレベータの構築方法が開示されている。
【0007】
また、特許文献2には、既存の階段室型集合住宅へエレベータを後付けする工法として、(A)エレベータ構造物を階段室に隣接して設置する工程、(B)最上階において、エレベータ構造物と集合住宅との間に仮通路を架設する工程、(C)集合住宅の最上階から直下の踊り場までの一方側の既存階段を撤去する工程、(D)最上階において、エレベータ構造物と集合住宅との間に本通路を架設する工程、(E)仮通路を撤去する工程、(F)エレベータ構造物の各階着床面とその直下の踊り場まで、他方側の既存階段と直線的に連結される延長階段を上の階から下の階へ順々に新設する工程、(G)最上階以外において、エレベータ構造物と集合住宅との間に本通路を上の階から下の階へ順々に架設する工程を順に行なうことを特徴とする既存階段室型集合住宅へのエレベータ後付け工法が開示されている。
【0008】
特許文献3には、既存建物の延べ床面積、建築面積を変えることなく、低コストかつ短期間で新設エレベータを設置すると共に、工事中に雨の影響を受けないようにする新設エレベータの設置構造として、床スラブに開口を設けてその開口にエレベータシャフトを配置すると共に、エレベータレール用支柱の基礎となるエレベータピットを既存建物の基礎とは別途に設置し、かつエレベータレール用支柱を既存建物に対して上下方向に相対移動可能に該既存建物に連結したことを特徴とする既存建物内への新設エレベータの設置構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第4070934号公報
【特許文献2】特許第5946576号公報
【特許文献3】特開2002-308547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述の特許文献1および特許文献2記載の発明は、集合住宅の外階段位置などにエレベータ専用のエレベータ構造物を構築し、エレベータ構造物と既存の集合住宅の各階のフロアとを新設床で連結するものであり、集合住宅本体の躯体には実質的に影響を与えないでエレベータを増設できる利点はあるが、増設に多額の費用を必要とし、また上下に隣接する2つの階、あるいは上下に隣接する数階だけをつなぐ専用エレベータの増設には適さない。
【0011】
また、特許文献3記載の発明は、専用エレベータを対象としたものではなく、既存のエレベータのない集合住宅等の建物のバリアフリー化のために、エレベータを新設するにあたり、既存建物とエレベータシャフトの縁を切った構造とすることで、地震時に新設したエレベータから既存建物に加わる影響を抑えるようにしたものである。
【0012】
また、上述の特許文献1~3記載の発明は、いずれもエレベータがない既存の建物に対して、共用のエレベータを新設するものであり、商業ビルやオフィスビルなどの多層階建物に入居する店舗や企業などが、上下に隣接する2以上の階のフロアを利用する場合において、既存の共用のエレベータとは別に、これらの店舗あるいは企業が入居するフロア間に限定した専用のエレベータを増設することで、営業上の利便性やセキュリティの向上を図るというものではない。
【0013】
本発明は、既存の共用のエレベータとは別に、上下に隣接する2以上の階のフロア間のみをつなぐ専用エレベータとして、利用する店舗や企業の営業上の利便性やセキュリティの向上を図ることができるとともに、経済性に優れ、バリアフリーを実現可能な専用エレベータ増設リノベーション工法を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の専用エレベータ増設リノベーション工法は、既存のエレベータを備えたRC、SRCまたはS構造の多層階建物内の上下に隣接する2以上の階のフロア間のみをつなぐ専用エレベータを増設するリノベーション工法であって、上下に隣接する階のフロアの床スラブ位置に、エレベータシャフトを形成可能な開口部を設け、前記開口部の周囲に1または複数のフロアを貫通し、各階に開閉ドアを有するエレベータシャフトを構築し、前記エレベータシャフト内に、エレべータのケージおよび前記ケージを昇降させる昇降手段を設置することを特徴とするものである。
【0015】
エレベータとしては、一般的なロープ式エレベータとして、エレベータシャフト内を昇降するケージ、釣合いおもり、巻上げ機、ロープ類、ガイドレール、各種制御装置、安全装置などを備えたエレベータ設備を用いることができるが、エレベータの構造形式や動力手段等は特に限定されず、設置条件に応じて、ロープ式エレベータに限らず、マシンルームレスエレベータ、油圧式エレベータなどを設置することもできる。
【0016】
また、通常、多層階建物の全階にわたって昇降させる共用部のエレベータと異なり、多層階建物内の数階だけをつなぐエレベータであることから、規模の小さい比較的コンパクトなエレベータ設備とすることができる。
【0017】
本発明によって増設される専用エレベータは上下に隣接する2以上の階のフロア間のみをつなぐエレベータであり、既存の共用部のエレベータとは異なり、主として、上下に隣接する2以上の階のフロアが、同一所有者(例えば、特定の店舗の所有者)または特定のグループ(例えば商業モールを運営する事業者とテナントなど)に属する所有者が保有または使用する専用部である場合を想定している。
【0018】
例えば、1つの店舗が多層階建物の中の1階と2階、1階から3階、2階から4階というように上下に隣接するフロアを占有して使用する場合に、専用部内を上下に貫通する専用エレベータを増設することで、店舗内の移動をバリアフリーとすることができる。
【0019】
また、本発明の専用エレベータ増設リノベーション工法は、対象となる多層階建物としては、5階建て以上の多層階建物である場合に適している。建物の階数によっても適用範囲は異なるが、例えば10階建ての多層階建物の場合において、同一の使用者が5階層のフロアを使用する場合において、専用エレべータがつなぐフロアの階層数を5とするといった場合も考えられる。
【0020】
既設の共用のエレベータに加え、上下に隣接する2つの階、あるいは上下に隣接する数階だけをつなぐ専用エレベータを増設するメリットは、建物全体の階数あるいは総床面積に比べ、増設される専用エレベータの対象となるフロア(階数)あるいは床面積の割合が小さいほど大きい。
【発明の効果】
【0021】
商業ビルやオフィスビルなどの多層階建物に入居する店舗や企業などが、上下に隣接する2以上の階のフロアを利用する場合において、既存の共用のエレベータとは別に、これらの店舗あるいは企業が入居するフロア間に限定した専用のエレベータを増設することで、営業上の利便性やセキュリティの向上が図れる。
【0022】
通常、多層階建物の全階にわたって昇降させる共用部のエレベータと異なり、多層階建物内の数階だけをつなぐエレベータであることから、規模の小さい比較的コンパクトなエレベータ設備とすることができ、施工コストや設備自体のコストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の専用エレベータ増設リノベーション工法の一実施形態における1階部分を示したものであり、(a)はリノベーション前の1階部分の平面図、(b)はリノベーション後の1階部分の平面図である。
【
図2】
図1の実施形態における2階部分を示したものであり、(a)はリノベーション前の2階部分の平面図、(b)はリノベーション後の2階部分の平面図である。
【
図3】
図1の実施形態における鉛直断面図(縮尺は異なる)であり、(a)はリノベーション前の鉛直断面図、(b)はリノベーション後の鉛直断面図、(c)はリノベーション後の他の形態を示す鉛直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を添付した図面に基づいて説明する。
図1~
図3は、本発明の専用エレベータ増設リノベーション工法の一実施形態を示したものである。
【0025】
この例は、例えば
図3(a)に示すような既存の共用エレベータ2を備えた8階建てのRC、SRCまたはS構造の多層階建物1について、建物1のリノベーションとして、
図3(b)または
図3(c)に示すように新設の専用エレベータ11を増設する場合である。
【0026】
図3(b)は建物1の地下1階から3階まで4つのフロアにまたがる専用エレベータ11を増設する場合、
図3(c)は建物1の2階から5階まで4つのフロアにまたがる専用エレベータ11を増設する場合である。
【0027】
この専用エレベータ11は、1つの店舗あるいは企業が上下に隣接する複数のフロアを所有する場合、あるいはテナントとして利用する場合等において、それらのフロア間にまたがる専用エレベータ11として増設される場合を想定している。この他、店舗あるいは企業の利用するフロアに対応して、例えば1階と2階のみをつなぐ場合、1階から3階をつなぐ場合、5階から8階をつなぐ場合など、種々のバリエーションがあり得る。
【0028】
平面配置に関し、
図1(a)はリノベーション前の1階部分、
図2(b)はリノベーション後の1階部分、
図2(a)はリノベーション前の2階部分、
図2(b)はリノベーション後の2階部分を示したものである。図中、符号3は1階共用部のエントランスホール、4は1階共用部のエントランスホール3への出入口、5は共用部の階段室、7は1階の店舗専有部6aへの出入口である。
【0029】
この例では
図1、
図2の店舗専用部6a、6bを含め、平面図として図示していない
図3(b)の地下1階および3階、または
図3(c)の2階から5階について同一の店舗あるいは企業などが利用することを想定している。
【0030】
図1、
図2に示すように、専用部の床であるリノベーション前の図中左上の隅角部の床スラブ位置に、エレベータシャフトを形成可能な開口部を設け、開口部の周囲に複数のフロアを貫通し、各階に開閉ドアを有するエレベータシャフト12を構築し、このエレベータシャフト12内に、エレべータ11のケージおよびケージを昇降させる昇降手段を設置する。
【0031】
このようにして、特定の店舗等が、上下に隣接する2以上の階のフロアを利用する場合において、既存の共用のエレベータ2とは別に、店舗等が入居するフロア間に限定した専用のエレベータ11を増設することで、営業上の利便性やセキュリティの向上を図ることができ、また店舗等に来店する高齢者に対し、バリアフリーの空間を提供することができる。
【符号の説明】
【0032】
1…多層階建物、
2…共用エレベータ(既存)、
3…エントランスホール(共用部)、
4…出入口(共用部)、
5…階段室(共用部)、
6a、6b…店舗専用部、
7…出入口(専用部)、
11…専用エレベータ(増設)、
12…エレベータシャフト(増設)
【手続補正書】
【提出日】2022-01-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
既存のエレベータを備えたRC、SRCまたはS構造の多層階建物内の1つの店舗または企業が上下に隣接する複数のフロアを所有する場合、または1つの店舗または企業が上下に隣接する複数のフロアをテナントとして利用する場合における前記上下に隣接する2以上の階のフロア間のみをつなぐ専用エレベータを増設するリノベーション工法であって、前記上下に隣接する階の専用部としてのフロアの床スラブ位置に、エレベータシャフトを形成可能な開口部を設け、前記開口部の周囲に1または複数のフロアを貫通し、各階に開閉ドアを有するエレベータシャフトを構築し、前記エレベータシャフト内に、エレべータのケージおよび前記ケージを昇降させる昇降手段を設置することを特徴とする専用エレベータ増設リノベーション工法。
【請求項2】
請求項1記載の専用エレベータ増設リノベーション工法において、対象となる多層階建物が5階建て以上の多層階建物であることを特徴とする専用エレベータ増設リノベーション工法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本発明の専用エレベータ増設リノベーション工法は、既存のエレベータを備えたRC、SRCまたはS構造の多層階建物内の1つの店舗または企業が上下に隣接する複数のフロアを所有する場合、または1つの店舗または企業が上下に隣接する複数のフロアをテナントとして利用する場合における前記上下に隣接する2以上の階のフロア間のみをつなぐ専用エレベータを増設するリノベーション工法であって、前記上下に隣接する階の専用部としてのフロアの床スラブ位置に、エレベータシャフトを形成可能な開口部を設け、前記開口部の周囲に1または複数のフロアを貫通し、各階に開閉ドアを有するエレベータシャフトを構築し、前記エレベータシャフト内に、エレべータのケージおよび前記ケージを昇降させる昇降手段を設置することを特徴とするものである。
【手続補正書】
【提出日】2022-03-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
既存のエレベータを備えたRC、SRCまたはS構造の多層階建物内の1つの店舗または企業が上下に隣接する複数のフロアを所有する場合、または1つの店舗または企業が上下に隣接する複数のフロアをテナントとして利用する場合における前記上下に隣接する2以上の階のフロア間のみをつなぐ専用エレベータを増設するリノベーション工法であって、前記上下に隣接する階の専用部としてのフロアの床スラブとして仕上がっている部分の所定位置に、エレベータシャフトを形成可能な開口部を新たに設け、前記開口部の周囲に1または複数のフロアを貫通し、各階に開閉ドアを有するエレベータシャフトを構築し、前記エレベータシャフト内に、エレべータのケージおよび前記ケージを昇降させる昇降手段を設置することを特徴とする専用エレベータ増設リノベーション工法。
【請求項2】
請求項1記載の専用エレベータ増設リノベーション工法において、対象となる多層階建物が5階建て以上の多層階建物であることを特徴とする専用エレベータ増設リノベーション工法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本発明の専用エレベータ増設リノベーション工法は、既存のエレベータを備えたRC、SRCまたはS構造の多層階建物内の1つの店舗または企業が上下に隣接する複数のフロアを所有する場合、または1つの店舗または企業が上下に隣接する複数のフロアをテナントとして利用する場合における前記上下に隣接する2以上の階のフロア間のみをつなぐ専用エレベータを増設するリノベーション工法であって、前記上下に隣接する階の専用部としてのフロアの床スラブとして仕上がっている部分の所定位置に、エレベータシャフトを形成可能な開口部を新たに設け、前記開口部の周囲に1または複数のフロアを貫通し、各階に開閉ドアを有するエレベータシャフトを構築し、前記エレベータシャフト内に、エレべータのケージおよび前記ケージを昇降させる昇降手段を設置することを特徴とするものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
平面配置に関し、
図1(a)はリノベーション前の1階部分、図
1(b)はリノベーション後の1階部分、
図2(a)はリノベーション前の2階部分、
図2(b)はリノベーション後の2階部分を示したものである。図中、符号3は1階共用部のエントランスホール、4は1階共用部のエントランスホール3への出入口、5は共用部の階段室、7は1階の店舗専有部6aへの出入口である。