(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019439
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】照明装置及び位置測位システム
(51)【国際特許分類】
G01S 5/02 20100101AFI20230202BHJP
G01S 1/68 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
G01S5/02 Z
G01S1/68
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021124157
(22)【出願日】2021-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】姫野 徹
【テーマコード(参考)】
5J062
【Fターム(参考)】
5J062BB05
5J062CC15
5J062CC18
(57)【要約】
【課題】位置測位の精度が高い照明装置、及び位置測位システムを提供する。
【解決手段】照明装置101は、照明装置101であって、照明装置101の位置に関する位置情報を含み、受信装置の位置測位に用いられる信号であるビーコン信号であって、受信装置によって受信されるビーコン信号の送信をオンさせるかオフさせるかを指示する第1指示を受付ける第1機械的スイッチ20と、受付けられた第1指示がビーコン信号の送信をオンさせることを指示する場合に、ビーコン信号を間欠的に送信するビーコン送信部50と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明装置であって、
前記照明装置の位置に関する位置情報を含み、受信装置の位置測位に用いられる信号であるビーコン信号であって、前記受信装置によって受信されるビーコン信号の送信をオンさせるかオフさせるかを指示する第1指示を受付ける第1機械的スイッチと、
受付けられた前記第1指示が前記ビーコン信号の送信をオンさせることを指示する場合に、前記ビーコン信号を間欠的に送信するビーコン送信部と、を備える
照明装置。
【請求項2】
前記位置情報は、
前記照明装置が配置された位置の緯度と経度とを示す緯度経度情報、
前記照明装置が配置された空間における前記照明装置の相対位置を示す相対位置情報、及び、
前記照明装置が配置された空間と前記照明装置とを特定する識別情報
のうち少なくとも1つ以上を有する
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記ビーコン信号が送信される周期が第1周期であるか前記第1周期とは異なる第2周期であるかを指示する第2指示を受付ける第2機械的スイッチを備える
請求項1又は2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第1機械的スイッチと前記第2機械的スイッチとは、一体である
請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記ビーコン信号が送信される強度が第1強度であるか前記第1強度とは異なる第2強度であるかを指示する第2指示を受付ける第3機械的スイッチを備える
請求項1~4のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記第1機械的スイッチと前記第3機械的スイッチとは、一体である
請求項5に記載の照明装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の複数の照明装置と、
前記複数の照明装置のそれぞれが備える前記ビーコン送信部から送信される前記ビーコン信号を受信する前記受信装置と、
受信された前記ビーコン信号に基づいて、前記受信装置の位置を演算する演算部と、を備える
位置測位システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置、及び、それを備える位置測位システムに関する。
【背景技術】
【0002】
位置測位に用いられる信号としてビーコン信号を照明装置から送信することにより、ビーコン信号を受信した受信装置の位置を特定する位置測位システムが提案されている。例えば、特許文献1では、それぞれがビーコン信号を送信する複数の照明装置が、天井に設置された位置測位システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示される複数の照明装置が天井に配置され、床を歩くユーザが携帯する受信装置の位置測位を行う場合には、複数の照明装置の全てからビーコン信号が送信されると、ビーコン信号の密度が高くなり過ぎるときがある。このようなとき、ビーコン信号が干渉し、受信装置がビーコン信号を受信できないという状況が発生する。よって、特許文献1に開示される位置測位システムでは、受信装置の位置測位の精度が低いという問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明は、位置測位の精度が高い照明装置、及び、位置測位システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一形態における照明装置は、照明装置であって、前記照明装置の位置に関する位置情報を含み、受信装置の位置測位に用いられる信号であるビーコン信号であって、前記受信装置によって受信されるビーコン信号の送信をオンさせるかオフさせるかを指示する第1指示を受付ける第1機械的スイッチと、受付けられた前記第1指示が前記ビーコン信号の送信をオンさせることを指示する場合に、前記ビーコン信号を間欠的に送信するビーコン送信部と、を備える。
【0007】
また、上記目的を達成するために、本発明の一形態における位置測位システムは、上記の複数の照明装置と、前記複数の照明装置のそれぞれが備える前記ビーコン送信部から送信される前記ビーコン信号を受信する前記受信装置と、受信された前記ビーコン信号に基づいて、前記受信装置の位置を演算する演算部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、位置測位の精度が高い照明装置、及び位置測位システムが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る位置測位システムの概略構成を示す図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る位置測位システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る照明装置の外観図である。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る位置測位システムの動作例のフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施の形態の実施例に係る位置測位システムの概略構成を示す図である。
【
図6】
図6は、実施の形態の変形例1に係る位置測位システムの概略構成を示す図である。
【
図7】
図7は、実施の形態の変形例1に係る照明装置の外観図である。
【
図8】
図8は、実施の形態の変形例1に係る位置測位システムの動作例のフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施の形態の変形例2に係る位置測位システムの概略構成を示す図である。
【
図10】
図10は、実施の形態の変形例2に係る照明装置の外観図である。
【
図11】
図11は、実施の形態の変形例2に係る位置測位システムの動作例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
【0012】
(実施の形態)
[構成]
まず、本実施の形態に係る位置測位システム1について説明する。
【0013】
図1は、本実施の形態に係る位置測位システム1の概略構成を示す図である。位置測位システム1は、受信装置の一例である端末装置200の位置測位を行うシステムであり、複数の照明装置101及び102と、端末装置200と、サーバ装置300とを備える。本実施の形態においては、位置測位システム1は、空間Sなどの屋内における端末装置200の位置測位を行うシステムである。なお、本実施の形態では、説明の便宜上、2台の照明装置101及び102が図示されているが、位置測位システム1が備える照明装置の台数は、1台以上であればよく、また、3台以上であってもよい。このことは、実施の形態の変形例でも同様である。
【0014】
照明装置101及び102は、位置測位システム1に用いられる照明装置であり、照明光を発する。また、照明装置101及び102は、端末装置200の位置測位に用いられる信号であるビーコン信号を送信する。本実施の形態では、照明装置101及び102は、例えば、工場、倉庫、店舗施設、オフィスなどの空間Sの天井Cに設置される。
【0015】
受信装置の一例である端末装置200は、照明装置101及び102から送信されるビーコン信号を受信する装置であり、例えば、スマートフォン又はタブレット端末などの汎用の携帯端末であるが、位置測位システム1の専用端末であってもよい。本実施の形態においては、端末装置200は、空間Sの床Fを歩くユーザUによって携帯されている。
【0016】
サーバ装置300は、端末装置200によって受信されたビーコン信号に基づいて、端末装置200の位置を演算する装置である。サーバ装置300は、例えば、クラウドサーバである。
【0017】
図2は、本実施の形態に係る位置測位システム1の構成を示すブロック図である。
【0018】
まず、照明装置101について説明する。
【0019】
照明装置101は、図示されるように、照明部10、第1機械的スイッチ20、制御部30、記憶部40、及び、ビーコン送信部50を備える。なお、本図には、2台の照明装置101及び102のうちの照明装置101の構成だけが図示されているが、照明装置102についても、照明装置101と同じ構成を備えるので、その図示及び説明を省略する。
【0020】
照明部10は、照明装置101に供給される電力で点灯する光源(つまり、照明光を発する光源)であり、例えば、LED光源である。
【0021】
第1機械的スイッチ20は、ビーコン信号の送信をオンさせるかオフさせるかを指示する第1指示を受付けるスイッチである。つまり、第1機械的スイッチ20は、ビーコン信号の送信をオンさせることを指示する第1指示、又は、ビーコン信号の送信をオフさせることを指示する第1指示を受付ける。
【0022】
さらに、第1機械的スイッチ20について
図3を用いて詳細に説明する。
図3は、本実施の形態に係る照明装置101の外観図である。第1機械的スイッチ20は、一例としてロッカースイッチであるがこれに限られない。第1機械的スイッチ20は、例えば、
図3が示すように、照明装置101において、制御部30及びビーコン送信部50が格納された直方体形状の筐体90の外側に設けられている。このため、
図1が示す天井Cに照明装置101が施工される際に、第1機械的スイッチ20は、施工者によって第1指示を受付けることができる。つまり、施工者は、第1機械的スイッチ20を操作することで、ビーコン信号の送信をオンさせるかオフさせるかを選択する。
【0023】
また、第1機械的スイッチ20は、受付けた第1指示の内容を、第1指示の内容が変更されるまで、保持する。例えば、第1機械的スイッチ20がビーコン信号の送信をオンさせることを指示する第1指示を受付けた場合、ビーコン信号の送信をオフさせることを指示する第1指示を受付けるまで、ビーコン信号の送信をオンさせることを指示する第1指示を保持し続ける。
【0024】
制御部30は、ビーコン送信部50などを制御する処理部である。制御部30は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
【0025】
記憶部40は、制御部30によって実行されるプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部40は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
【0026】
ビーコン送信部50は、照明装置101に供給される電力で動作し、ビーコン信号を送信する通信回路である。ビーコン送信部50は、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)によるビーコン信号の送信機である。ビーコン送信部50から送信されるビーコン信号は、照明装置101の位置に関する位置情報を含む。位置情報とは、自装置(ここでは、照明装置101)に対応づけられた位置測位のための情報である。なお、位置情報は、例えば、記憶部40に記憶されている。
【0027】
ビーコン送信部50は、第1機械的スイッチ20によって受付けられた第1指示がビーコン信号の送信をオンさせることを指示する場合に、ビーコン信号を間欠的に送信する。より具体的には、第1指示がビーコン信号の送信をオンさせることを指示する場合に、制御部30は、ビーコン送信部50に、ビーコン信号を間欠的に送信させる。例えば、ビーコン送信部50は、ビーコン信号を所定の周期で送信する。所定の周期が1秒周期である場合、ビーコン送信部50は、例えば、1ミリ秒間ビーコン信号の送信を行った後に999ミリ秒間ビーコン信号の送信を停止する処理を繰り返し行う。
【0028】
次に、端末装置200は、ビーコン送信部50によって送信されたビーコン信号を受信する。さらに、端末装置200は、ビーコン信号が含む位置情報と、ビーコン信号の受信強度とをサーバ装置300に出力する。
【0029】
さらに、サーバ装置300について説明する。サーバ装置300は、通信部310と、演算部320と、記憶部330とを備える。
【0030】
通信部310は、サーバ装置300が端末装置200と、インターネットなどの広域通信ネットワークを介して通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部310は、取得部311と、出力部312とを含む。取得部311は、端末装置200によって出力されたビーコン信号が含む位置情報及びビーコン信号の受信強度を取得する。出力部312は、演算部320によって行われた情報処理の結果である端末装置200の位置測位の結果を出力する。通信部310によって行われる通信は、例えば、無線通信である。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0031】
演算部320は、端末装置200によって受信されたビーコン信号に基づいて、端末装置200の位置を演算する情報処理を行う。より具体的には、演算部320は、取得部311によって取得された、ビーコン信号が含む位置情報及びビーコン信号の受信強度に基づいて、端末装置200の位置を特定する。演算部320は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
【0032】
ここで、演算部320が行う情報処理について説明する。
【0033】
ここでは、ビーコン信号が含む位置情報は、自装置(ここでは照明装置101)が配置された空間Sと、照明装置101とを特定する識別情報である。識別情報には、照明装置101が配置された店舗施設などの空間Sを特定するための空間情報と、照明装置101を特定するための個体情報とが含まれている。
【0034】
より具体的には、空間情報は、例えば、照明装置101が配置された店舗施設を含む建物の住所を示す住所ID、この建物における店舗施設の階数を示す階数ID、この階数における店舗施設の位置を示す位置IDなどの情報である。また、個体情報は、例えば、照明装置101を示す照明装置IDなどの情報である。なお、住所ID、階数ID、位置ID及び照明装置IDは、例えば、16ビット~128ビットの整数で示されるとよい。
【0035】
サーバ装置300は、建物の住所及び住所IDと、店舗施設の階数及び階数IDと、店舗施設の位置及び位置IDとの対応を示すテーブルが記憶されており、演算部320はこのテーブルから空間S(店舗施設)の位置を特定する。さらにサーバ装置300には、空間Sにおける照明装置及び照明装置IDの対応を示すテーブルが記憶されており、演算部320はこのテーブルから空間Sにおける照明装置101の位置を特定する。演算部320は、位置情報に基づいて特定した照明装置101の位置と、端末装置200が受信したビーコン信号の強度とに基づいて、端末装置200の位置を演算して特定する。
【0036】
記憶部330は、演算部320によって実行されるプログラム、及び、上記情報処理を行うために用いられる各種情報などが記憶される記憶装置である。また、記憶部330は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などによって実現される。
【0037】
次に、以上のように構成された本実施の形態における位置測位システム1の動作について説明する。ここでは、位置測位システム1における特徴的な照明装置101の動作について説明する。
【0038】
[動作例]
図4は、本実施の形態に係る位置測位システム1の動作例のフローチャートである。
【0039】
第1機械的スイッチ20は、第1指示を受付ける(ステップS10)。第1機械的スイッチ20は、例えば、照明装置101が施工される際に、施工者によって第1指示を受付ける。
【0040】
次に、制御部30は、第1機械的スイッチ20が受付けた第1指示がビーコン信号の送信をオンさせることを指示するか否かを判断する(ステップS20)。
【0041】
ここで、第1機械的スイッチ20が受付けた第1指示がビーコン信号の送信をオンさせることを指示する場合に(ステップS20でYes)、制御部30は、ビーコン送信部50にビーコン信号を間欠的に送信させる(ステップS30)。
【0042】
また、第1機械的スイッチ20が受付けた第1指示がビーコン信号の送信をオフさせることを指示する場合に(ステップS20でNo)、制御部30は、ビーコン送信部50にビーコン信号を送信させない(ステップS40)。
【0043】
さらに、ステップS30及びステップS40の後に、ステップS20の処理が繰り返し行われる。このため例えば、第1機械的スイッチ20がビーコン信号の送信をオンさせることを指示する第1指示を保持し続ける場合には、制御部30は、ステップS20及びステップS30の処理を繰り返し行い続ける。
【0044】
[実施例]
ここで、本実施の形態に係る位置測位システム1の実施例について説明する。
【0045】
図5は、本実施の形態の実施例に係る位置測位システム1の概略構成を示す図である。ここでは、位置測位システム1は、9台の照明装置101~109と、端末装置200と、サーバ装置300とを備える。なお、8台の照明装置102~109についても、
図2で示した照明装置101と同じ構成を備える。実施例では、9台の照明装置101~109は、3行3列の行列状となるように空間Sの天井Cに配置されている。
【0046】
ここで、照明装置101においては、第1機械的スイッチ20がビーコン信号の送信をオンさせることを指示する第1指示を受付けて、ビーコン送信部50がビーコン信号を間欠的に送信する。また、照明装置103、照明装置105、照明装置107及び照明装置109も同様にビーコン信号を間欠的に送信する。さらに、照明装置102においては、第1機械的スイッチ20がビーコン信号の送信をオフさせることを指示する第1指示を受付けて、ビーコン送信部50はビーコン信号を送信しない。また、照明装置104、照明装置106及び照明装置108も同様にビーコン信号を送信しない。
【0047】
本実施例では、例えば9台の照明装置101~109の全てがビーコン信号を送信する場合に比べ、ビーコン信号の密度が高くなることが抑制され、ビーコン信号が干渉し難くなる。よって、端末装置200がビーコン信号を受信し易くなり、端末装置200の位置測位の精度が高められる。つまりは、位置測位の精度が高い照明装置101が実現される。また、このような照明装置101を備える位置測位システム1は、位置測位の精度が高い。
【0048】
なお、9台の照明装置101~109のそれぞれがビーコン信号の送信をオンするかオフするかを示すルールは、以下のように定められるとよい。一例として、ユーザUが空間Sのいずれの位置に居ても、ユーザUが携帯する端末装置200まで到達するビーコン信号の数が3以上6以下となるように、上記ルールが定められるとよい。複数の照明装置101~109が施工されるときに、複数の照明装置101~109のそれぞれが備える第1機械的スイッチ20は、この定められたルールに従った施工者から第1指示を受付ける。
【0049】
なお、本実施の形態においては、位置情報は、自装置が配置された空間と、照明装置101とを特定する識別情報であるが、これに限られない。
【0050】
例えば、位置情報は、自装置が配置された位置の緯度と経度とを示す緯度経度情報であってもよく、自装置が配置された空間における自装置の相対位置を示す相対位置情報であってもよい。位置情報が経度緯度情報である場合には、照明装置101が配置された位置の緯度と経度とに基づいて照明装置101の位置が特定される。また、位置情報が相対位置情報である場合には、位置情報には、例えば、照明装置101が配置された店舗施設などの空間Sの平面図と、当該平面図における照明装置101の位置が示されている。これにより、照明装置101の位置が特定される。
【0051】
このように、照明装置101の位置が特定されると、演算部320は、位置情報に基づいて特定した照明装置101の位置と、端末装置200が受信したビーコン信号の強度とに基づいて、端末装置200の位置を特定する。
【0052】
[効果など]
本実施の形態に係る照明装置101は、第1機械的スイッチ20と、ビーコン送信部50と、を備える。第1機械的スイッチ20は、照明装置101の位置に関する位置情報を含み、受信装置(ここでは端末装置200)の位置測位に用いられる信号であるビーコン信号の送信をオンさせるかオフさせるかを指示する第1指示を受付ける。また、ビーコン信号は、端末装置200によって受信される信号である。ビーコン送信部50は、受付けられた第1指示がビーコン信号の送信をオンさせることを指示する場合に、ビーコン信号を間欠的に送信する。
【0053】
つまり、照明装置101は、第1機械的スイッチ20が受付けた第1指示の内容によって、ビーコン送信部50がビーコン信号を送信するか否かが決定される。一例として、
図5が示すように、複数の照明装置101~109が設けられた場合について説明する。この場合には、複数の照明装置101~109のうち一部はビーコン信号の送信をオンさせることを指示する第1指示を受付けてビーコン信号を間欠的に送信する。また、この場合には、複数の照明装置101~109のうち他部はビーコン信号の送信をオフさせることを指示する第1指示を受付けてビーコン信号を送信しない。
【0054】
よって、ビーコン信号の密度が高くなることが抑制され、ビーコン信号が干渉し難くなる。従って、端末装置200がビーコン信号を受信し易くなり、端末装置200の位置測位の精度が高められる。つまりは、位置測位の精度が高い照明装置101が実現される。また、このような照明装置101を備える位置測位システム1は、位置測位の精度が高い。
【0055】
本実施の形態に係る位置測位システム1においては、位置情報は、緯度経度情報、相対位置情報及び識別情報のうち少なくとも1つ以上を有する。緯度経度情報は、照明装置101が配置された位置の緯度と経度とを示す情報である。相対位置情報は、照明装置101が配置された空間Sにおける照明装置101の相対位置を示す情報である。識別情報は、照明装置101が配置された空間Sと照明装置101とを特定する情報である。
【0056】
これにより、位置測位の精度がより高い照明装置101が実現される。
【0057】
本実施の形態に係る位置測位システム1は、複数の照明装置(ここでは、9台の照明装置101~109)と、受信装置(ここでは端末装置200)と、受信されたビーコン信号に基づいて、端末装置200の位置を演算する演算部320とを備える。端末装置200は、9台の照明装置101~109のそれぞれが備えるビーコン送信部50から送信されるビーコン信号を受信する受信装置の一例である。
【0058】
上記の通り、上記の通り照明装置101は、位置測位の精度が高い。よって、このような照明装置101と同じ構成である9台の照明装置101~109を備える位置測位システム1は、位置測位の精度が高い。
【0059】
(変形例1)
[構成]
以下、変形例1に係る位置測位システム1aの構成について説明する。
【0060】
図6は、本実施の形態の変形例1に係る位置測位システム1aの概略構成を示す図である。
図7は、本実施の形態の変形例1に係る照明装置101aの外観図である。
【0061】
位置測位システム1aは、複数の照明装置101a及び102aと、端末装置200と、サーバ装置300とを備える。
【0062】
まずは、照明装置101aについて説明する。照明装置101aは、照明部10、第1機械的スイッチ20、制御部30、記憶部40、ビーコン送信部50、及び、第2機械的スイッチ60を備える。つまり、照明装置101aは、第2機械的スイッチ60を備える点以外は、照明装置101と同じ構成である。また、照明装置102aは、照明装置101aと同じ構成を備えるので、その説明を省略する。
【0063】
第2機械的スイッチ60は、ビーコン信号が送信される周期が第1周期であるか、第1周期とは異なる第2周期であるかを指示する第2指示を受付けるスイッチである。つまり、第2機械的スイッチ60は、ビーコン信号の送信周期が第1周期であることを指示する第2指示、又は、ビーコン信号の送信周期が第2周期であることを指示する第2指示を受付ける。
【0064】
ビーコン送信部50は、第2機械的スイッチ60によって受付けられた第2指示が指示する送信周期で、ビーコン信号を間欠的に送信する。より具体的には、第2指示が送信周期が第1周期であることを指示する場合に、制御部30は、ビーコン送信部50にビーコン信号を第1周期で間欠的に送信させる。同様に、第2指示が送信周期が第2周期であることを指示する場合に、制御部30は、ビーコン送信部50にビーコン信号を第2周期で間欠的に送信させる。
【0065】
ここで一例として、第1周期は1秒周期であり、第2周期は100ミリ秒周期である。第1周期が1秒周期である場合、ビーコン送信部50は、例えば、1ミリ秒間ビーコン信号の送信を行った後に999ミリ秒間ビーコン信号の送信を停止する処理を繰り返し行う。第2周期が100ミリ秒周期である場合、ビーコン送信部50は、例えば、1ミリ秒間ビーコン信号の送信を行った後に99ミリ秒間ビーコン信号の送信を停止する処理を繰り返し行う。なお、第1周期及び第2周期は上記に限られない。
【0066】
第2機械的スイッチ60は、一例としてロッカースイッチであるがこれに限られない。第2機械的スイッチ60は、例えば、
図7が示すように、照明装置101aにおいて、制御部30及びビーコン送信部50が格納された直方体形状の筐体90の外側に設けられている。このため、
図7が示す天井Cに照明装置101aが施工される際に、第1機械的スイッチ20及び第2機械的スイッチ60はそれぞれ、施工者によって第1指示及び第2指示を受付けることができる。つまり、施工者は、第1機械的スイッチ20及び第2機械的スイッチ60を操作することで、ビーコン信号の送信をオンさせるかオフさせるかと、ビーコン信号が送信される周期が第1周期か第2周期であるかとを選択できる。
【0067】
また、第2機械的スイッチ60は、受付けた第2指示の内容を、第2指示の内容が変更されるまで、保持する。例えば、第2機械的スイッチ60がビーコン信号の送信周期が第1周期であることを指示する第2指示を受付けた場合について説明する。この場合には、ビーコン信号の送信周期が第2周期であることを指示する第2指示を受付けるまで、ビーコン信号の送信周期が第1周期であることを指示する第2指示を保持し続ける。
【0068】
[動作例]
図8は、本実施の形態の変形例1に係る位置測位システム1aの動作例のフローチャートである。
【0069】
第1機械的スイッチ20は、第1指示を受付ける(ステップS10)。さらに、第2機械的スイッチ60は、第2指示を受付ける(ステップS11)。第1機械的スイッチ20及び第2機械的スイッチ60は、例えば、照明装置101aが施工される際に、施工者によって第1指示及び第2指示を受付ける。
【0070】
次に、制御部30は、第1機械的スイッチ20によって受付けられた第1指示がビーコン信号の送信をオンさせることを指示するか否かを判断する(ステップS20)。
【0071】
ここで、第1機械的スイッチ20によって受付けられた第1指示がビーコン信号の送信をオンさせることを指示する場合(ステップS20でYes)について説明する。この場合には、制御部30は第2機械的スイッチ60によって受付けられた第2指示が送信周期が第1周期であることを指示するか否かを判断する(ステップS21)。
【0072】
次に、第2機械的スイッチ60によって受付けられた第2指示が送信周期が第1周期であることを指示する場合に(ステップS21でYes)、制御部30は、ビーコン送信部50にビーコン信号を第1周期で間欠的に送信させる(ステップS31)。
【0073】
また、第2機械的スイッチ60によって受付けられた第2指示が送信周期が第1周期であることを指示しない場合に(ステップS21でNo)、制御部30は、ビーコン送信部50にビーコン信号を第2周期で間欠的に送信させる(ステップS32)。
【0074】
さらに、第1機械的スイッチ20によって受付けられた第1指示がビーコン信号の送信をオフさせることを指示する場合に(ステップS20でNo)、制御部30は、ビーコン送信部50にビーコン信号を送信させない(ステップS40)。
【0075】
さらに、ステップS31、ステップS32及びステップS40の後に、ステップS20の処理が繰り返し行われる。
【0076】
なお、
図7では図示されないが、第1機械的スイッチ20と第2機械的スイッチ60とは、一体であってもよい。つまり、第1機械的スイッチ20と第2機械的スイッチ60とは、第1機械的スイッチ20と第2機械的スイッチ60とが一体となった1つのスイッチによって構成されてもよい。例えば、当該1つのスイッチは、3つの選択肢を受付けることができるスイッチである。
【0077】
当該1つのスイッチは、3つの選択肢として、以下の第1~第3選択を受付けることができるとよい。第1選択は、ビーコン信号の送信をオフさせることを指示する第1指示を示す選択である。第2選択は、ビーコン信号の送信をオンさせることを指示する第1指示及び送信周期が第1周期であることを指示する第2指示を示す選択である。第3選択は、ビーコン信号の送信をオンさせることを指示する第1指示及び送信周期が第2周期であることを指示する第2指示を示す選択である。
【0078】
この場合、当該1つのスイッチは、筐体90に設けられるとよい。
【0079】
[効果など]
本変形例においては、位置測位システム1aは、ビーコン信号が送信される周期が第1周期であるか第1周期とは異なる第2周期であるかを指示する第2指示を受付ける第2機械的スイッチ60を備える。
【0080】
これにより、照明装置101a及び位置測位システム1aが使用される環境に応じて、適切なビーコン信号の送信周期が選択されることができる。ビーコン信号が送信される周期が長いほど、ビーコン信号の密度が高くなることが抑制され、ビーコン信号が干渉し難くなる。よって、端末装置200がビーコン信号を受信し易くなる。このような照明装置101aが用いられることで、端末装置200の位置測位の精度が高められる。また、ビーコン信号が送信される周期が短いほど、端末装置200がビーコン信号を受信する頻度が増加する。このような照明装置101aが用いられることで、端末装置200の位置の時間変化などがより精度よく特定される。
【0081】
本変形例においては、第1機械的スイッチ20と第2機械的スイッチ60とは、一体であってもよい。
【0082】
これにより、第1機械的スイッチ20及び第2機械的スイッチ60を操作する者(例えば施工者)がより簡易に第1機械的スイッチ20及び第2機械的スイッチ60を操作することが支援される。
【0083】
(変形例2)
[構成]
以下、変形例2に係る位置測位システム1bの構成について説明する。
【0084】
図9は、本実施の形態の変形例2に係る位置測位システム1bの概略構成を示す図である。
図10は、本実施の形態の変形例2に係る照明装置101bの外観図である。
【0085】
位置測位システム1bは、2台の照明装置101b及び102bと、端末装置200と、サーバ装置300とを備える。
【0086】
照明装置101bについて説明する。照明装置101bは、照明部10、第1機械的スイッチ20、制御部30、記憶部40、ビーコン送信部50、及び、第3機械的スイッチ70を備える。つまり、照明装置101bは、第3機械的スイッチ70を備える点以外は、照明装置101と同じ構成である。また、照明装置102bは、照明装置101bと同じ構成を備えるので、その説明を省略する。
【0087】
第3機械的スイッチ70は、ビーコン信号が送信される強度が第1強度であるか、第1強度とは異なる第2強度であるかを指示する第3指示を受付けるスイッチである。つまり、第3機械的スイッチ70は、ビーコン信号の送信強度が第1強度であることを指示する第3指示、又は、ビーコン信号の送信強度が第2強度であることを指示する第3指示を受付ける。
【0088】
ビーコン送信部50は、第3機械的スイッチ70によって受付けられた第3指示が指示する送信強度で、ビーコン信号を間欠的に送信する。より具体的には、第3指示が送信強度が第1強度であることを指示する場合に、制御部30は、ビーコン送信部50にビーコン信号を第1強度で間欠的に送信させる。同様に、第3指示が送信強度が第2強度であることを指示する場合に、制御部30は、ビーコン送信部50にビーコン信号を第2強度で間欠的に送信させる。
【0089】
第3機械的スイッチ70は、一例としてロッカースイッチであるがこれに限られない。第3機械的スイッチ70は、例えば、
図10が示すように、照明装置101bにおいて、制御部30及びビーコン送信部50が格納された直方体形状の筐体90の外側に設けられている。このため、
図10が示す天井Cに照明装置101bが施工される際に、第1機械的スイッチ20及び第3機械的スイッチ70はそれぞれ、施工者によって第1指示及び第3指示を受付けることができる。つまり、施工者は、第1機械的スイッチ20及び第3機械的スイッチ70を操作することで、ビーコン信号の送信をオンさせるかオフさせるかと、ビーコン信号が送信される強度が第1強度か第2強度であるかとを選択できる。
【0090】
また、第3機械的スイッチ70は、受付けた第3指示の内容を、第3指示の内容が変更されるまで、保持する。例えば、第3機械的スイッチ70がビーコン信号の送信強度が第1強度であることを指示する第3指示を受付けた場合について説明する。この場合には、ビーコン信号の送信強度が第2強度であることを指示する第3指示を受付けるまで、ビーコン信号の送信強度が第1強度であることを指示する第3指示を保持し続ける。
【0091】
[動作例]
図11は、本実施の形態の変形例2に係る位置測位システム1bの動作例のフローチャートである。
【0092】
第1機械的スイッチ20は、第1指示を受付ける(ステップS10)。さらに、第3機械的スイッチ70は、第3指示を受付ける(ステップS12)。第1機械的スイッチ20及び第3機械的スイッチ70は、例えば、照明装置101bが施工される際に、施工者によって第1指示及び第3指示を受付ける。
【0093】
次に、制御部30は、第1機械的スイッチ20によって受付けられた第1指示がビーコン信号の送信をオンさせることを指示するか否かを判断する(ステップS20)。
【0094】
ここで、第1機械的スイッチ20によって受付けられた第1指示がビーコン信号の送信をオンさせることを指示する場合(ステップS20でYes)について説明する。この場合には、制御部30は第3機械的スイッチ70によって受付けられた第3指示が送信強度が第1強度であることを指示するか否かを判断する(ステップS22)。
【0095】
次に、第3機械的スイッチ70によって受付けられた第3指示が送信強度が第1強度であることを指示する場合に(ステップS22でYes)、制御部30は、ビーコン送信部50にビーコン信号を第1強度で間欠的に送信させる(ステップS33)。
【0096】
また、第3機械的スイッチ70によって受付けられた第3指示が送信強度が第1強度であることを指示しない場合に(ステップS22でNo)、制御部30は、ビーコン送信部50にビーコン信号を第2強度で間欠的に送信させる(ステップS34)。
【0097】
さらに、第1機械的スイッチ20によって受付けられた第1指示がビーコン信号の送信をオフさせることを指示する場合に(ステップS20でNo)、制御部30は、ビーコン送信部50にビーコン信号を送信させない(ステップS40)。
【0098】
さらに、ステップS33、ステップS34及びステップS40の後に、ステップS20の処理が繰り返し行われる。
【0099】
なお、
図10では図示されないが、第1機械的スイッチ20と第3機械的スイッチ70とは、一体であってもよい。つまり、第1機械的スイッチ20と第3機械的スイッチ70とは、第1機械的スイッチ20と第3機械的スイッチ70とが一体となった1つのスイッチによって構成されてもよい。例えば、当該1つのスイッチは、3つの選択肢を受付けることができるスイッチである。
【0100】
当該1つのスイッチは、3つの選択肢として、以下の第4~第6選択を受付けることができるとよい。第4選択は、ビーコン信号の送信をオフさせることを指示する第1指示を示す選択である。第5選択は、ビーコン信号の送信をオンさせることを指示する第1指示及び送信強度が第1強度であることを指示する第3指示を示す選択である。第6選択は、ビーコン信号の送信をオンさせることを指示する第1指示及び送信強度が第2強度であることを指示する第3指示を示す選択である。
【0101】
この場合、当該1つのスイッチは、筐体90に設けられる。
【0102】
[効果など]
本変形例においては、位置測位システム1bは、ビーコン信号が送信される強度が第1強度であるか第1強度とは異なる第2強度であるかを指示する第2指示を受付ける第3機械的スイッチ70を備える。
【0103】
これにより、照明装置101b及び位置測位システム1bが使用される環境に応じて、適切なビーコン信号の送信強度が選択されることができる。ビーコン信号が送信される強度が弱いほど、ビーコン信号の密度が高くなることが抑制され、ビーコン信号が干渉し難くなる。よって、端末装置200がビーコン信号を受信し易くなる。このような照明装置101bが用いられることで、端末装置200の位置測位の精度が高められる。ビーコン信号が送信される強度が強いほど、より遠くまでビーコン信号が到達するため、より広い空間Sで照明装置101b及び位置測位システム1bを利用することができる。
【0104】
本変形例においては、第1機械的スイッチ20と第3機械的スイッチ70とは、一体であってもよい。
【0105】
これにより、第1機械的スイッチ20及び第3機械的スイッチ70を操作する者(例えば施工者)がより簡易に第1機械的スイッチ20及び第3機械的スイッチ70を操作することが支援される。
【0106】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態及び変形例について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0107】
なお、本実施の形態においては、照明装置101が施工される際に、第1機械的スイッチ20が第1指示を受付けたが、これに限られない。例えば、位置測位システム1がオフィスに適用される場合には、オフィスのレイアウトが変更されたときなどに、再度、第1機械的スイッチ20が第1指示を受付けてもよい。つまり、照明装置101が施工された後に、第1機械的スイッチ20が第1指示を受付けてもよい。
【0108】
なお、位置測位システム1は、サーバ装置300を備えていなくてもよい。この場合、端末装置200が、位置測位用のアプリケーションを実行することで、自身が受信したビーコン信号に基づいて、端末装置200の位置測位を行う。つまり、端末装置200が演算部320を有している。
【0109】
また、上記実施の形態及び変形例において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。上記実施の形態において2つの装置が通信を行う場合、2つの装置間には図示されない中継装置が介在してもよい。
【0110】
また、上記実施の形態及び変形例のフローチャートで説明された処理の順序は、一例である。複数の処理の順序は変更されてもよいし、複数の処理は並行して実行されてもよい。
【0111】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0112】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(又は集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0113】
また、本発明の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータで読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0114】
例えば、本発明は、コンピュータによって実行される照明装置101及び位置測位システム1の制御方法として実現されてもよいし、このような制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0115】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0116】
1 位置測位システム
101 照明装置
20 第1機械的スイッチ
50 ビーコン送信部
60 第2機械的スイッチ
70 第3機械的スイッチ
330 記憶部