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特開2023-19446データ表示システム、及び、データ表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019446
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】データ表示システム、及び、データ表示方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/14 20060101AFI20230202BHJP
【FI】
G06F3/14 320A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021124168
(22)【出願日】2021-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】高岡 浩一
【テーマコード(参考)】
5B069
【Fターム(参考)】
5B069BA03
5B069DD00
(57)【要約】
【課題】複数種類の時系列データが表示される表示領域の省スペース化を図ることができるデータ表示システムを提供する。
【解決手段】データ表示システム10は、複数種類の時系列データを取得する取得部27と、データポイントの形状、データポイントの大きさ、データポイントの色、データポイントの色の濃淡、データポイントに付与された模様、データポイントの背景の色、背景の色の濃淡、背景に付与された模様、データポイントを囲む枠線の線種、枠線の太さ、枠線の色、及び、枠線の色の濃淡の12個の要素のうち2つ以上の要素を含む複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて表示部22に表示することにより、取得された複数種類の時系列データを表現する制御部28とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の時系列データを取得する取得部と、
データポイントの形状、前記データポイントの大きさ、前記データポイントの色、前記データポイントの色の濃淡、前記データポイントに付与された模様、前記データポイントの背景の色、前記背景の色の濃淡、前記背景に付与された模様、前記データポイントを囲む枠線の線種、前記枠線の太さ、前記枠線の色、及び、前記枠線の色の濃淡の12個の要素のうち2つ以上の要素を含む複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて表示部に表示することにより、取得された前記複数種類の時系列データを表現する制御部とを備える
データ表示システム。
【請求項2】
さらに、取得された前記複数種類の時系列データの少なくとも1つが基準を満たす否かの判定を行う判定部を備え、
前記制御部は、前記複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて前記表示部に表示することにより、前記複数種類の時系列データ、及び、前記判定の結果を表現する
請求項1に記載のデータ表示システム。
【請求項3】
前記取得部は、4種類以上の時系列データを取得し、
前記制御部は、前記複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて前記表示部に表示することにより、取得された前記4種類以上の時系列データを表現する
請求項1または2に記載のデータ表示システム。
【請求項4】
前記取得部は、5種類以上の時系列データを取得し、
前記制御部は、前記複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて前記表示部に表示することにより、取得された前記5種類以上の時系列データを表現する
請求項1~3のいずれか1項に記載のデータ表示システム。
【請求項5】
前記取得部は、さらに、前記複数種類の時系列データに含まれる対象時系列データの表示をオフすることを指示する指示情報を取得し、
前記制御部は、取得された前記指示情報に基づいて、前記複合データ要素に含まれる、前記対象時系列データに対応する要素の前記表示部への表示をオフする
請求項1~4のいずれか1項に記載のデータ表示システム。
【請求項6】
前記取得部は、さらに、前記複数種類の時系列データに含まれる対象時系列データを他の時系列データに置き換えることを指示する指示情報を取得し、
前記制御部は、取得された前記指示情報に基づいて、前記複合データ要素に含まれる、前記対象時系列データに対応する要素を、前記他の時系列データに対応する要素に置き換える
請求項1~5のいずれか1項に記載のデータ表示システム。
【請求項7】
前記制御部は、時間の経過に応じて、前記複合データ要素に含まれる要素であって、前記複数種類の時系列データに含まれる対象時系列データに対応する要素を、他の時系列データに対応する要素に置き換える
請求項1~5のいずれか1項に記載のデータ表示システム。
【請求項8】
前記制御部は、さらに、前記複合データ要素に含まれる要素の意味合いを前記表示部に表示する
請求項1~7のいずれか1項に記載のデータ表示システム。
【請求項9】
前記複数種類の時系列データには、設備の稼働状態の時系列データと、当該設備が動作することによって調整される環境の時系列データとが含まれる
請求項1~8のいずれか1項に記載のデータ表示システム。
【請求項10】
複数種類の時系列データを取得する取得ステップと、
データポイントの形状、前記データポイントの大きさ、前記データポイントの色、前記データポイントの色の濃淡、前記データポイントに付与された模様、前記データポイントの背景の色、前記背景の色の濃淡、前記背景に付与された模様、前記データポイントを囲む枠線の線種、前記枠線の太さ、前記枠線の色、及び、前記枠線の色の濃淡の12個の要素のうち2つ以上の要素を含む複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて表示部に表示することにより、取得された前記複数種類の時系列データを表現する制御ステップとを含む
データ表示方法。
【請求項11】
請求項10に記載のデータ表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ表示システム、及び、データ表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
工業製品の開発等においてはデータの解析が重要となる。特許文献1には、多数の機器の時系列データを一望することができるとともに、時系列データを解析可能な表示を行うことができる機器データ表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-18589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、複数種類の時系列データが表示される表示領域の省スペース化を図ることができるデータ表示システム等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係るデータ表示システムは、複数種類の時系列データを取得する取得部と、データポイントの形状、前記データポイントの大きさ、前記データポイントの色、前記データポイントの色の濃淡、前記データポイントに付与された模様、前記データポイントの背景の色、前記背景の色の濃淡、前記背景に付与された模様、前記データポイントを囲む枠線の線種、前記枠線の太さ、前記枠線の色、及び、前記枠線の色の濃淡の12個の要素のうち2つ以上の要素を含む複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて表示部に表示することにより、取得された前記複数種類の時系列データを表現する制御部とを備える。
【0006】
本発明の一態様に係るデータ表示方法は、複数種類の時系列データを取得する取得ステップと、データポイントの形状、前記データポイントの大きさ、前記データポイントの色、前記データポイントの色の濃淡、前記データポイントに付与された模様、前記データポイントの背景の色、前記背景の色の濃淡、前記背景に付与された模様、前記データポイントを囲む枠線の線種、前記枠線の太さ、前記枠線の色、及び、前記枠線の色の濃淡の12個の要素のうち2つ以上の要素を含む複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて表示部に表示することにより、取得された前記複数種類の時系列データを表現する制御ステップとを含む。
【0007】
本発明の一態様に係るプログラムは、前記データ表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のデータ表示システム等は、複数種類の時系列データが表示される表示領域の省スペース化を図ることができる
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態に係るデータ表示システムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、時間軸に沿って並べて表示された複合データ要素(複合データ要素の一次元配列)を示す図である。
図3図3は、実施の形態に係るデータ表示システムの基本動作のフローチャートである。
図4図4は、複合データ要素の一次元配列の表示部への表示例1を示す図である。
図5図5は、対象時系列データを他の時系列データに切り替える動作のフローチャートである。
図6図6は、データポイントの形状及びデータポイントの大きさの変更を説明するための図である。
図7図7は、複合データ要素の一次元配列の表示部への表示例2を示す図である。
図8図8は、対象時系列データの表示をオフする動作のフローチャートである。
図9図9は、背景の模様及び背景の色の濃淡の表示がオフされることを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0012】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係るデータ表示システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係るデータ表示システムの機能構成を示すブロック図である。
【0013】
実施の形態に係るデータ表示システム10は、複合データ要素を時間軸に沿って並べて表示することにより、複数の時系列データを表現することができる。図2は、時間軸に沿って並べて表示された複合データ要素を示す図である。
【0014】
図2においては、時間軸は、左右方向に沿う軸であり、時間軸には時間の経過を示す数字が付与されている。複合データ要素は、データポイント(図2では丸印)、データポイントを囲む枠線(図2では矩形の枠)、及び、背景(図2におけるデータポイントの外側であって枠線の内側の領域)によって構成されるデータ要素である。図2においては、複合データ要素は、時間軸に沿って24個配置されている。複合データ要素の詳細については後述する。
【0015】
一般的には、複数の時系列データを表現するためには、複数のデータ系列(例えば、複数のグラフ)が必要であるが、データ表示システム10は、複合データ要素を使用することにより、1つのデータ系列(1列に並んだ複合データ要素)で複数の時系列データを表現することができる。
【0016】
データ表示システム10は、具体的には、情報端末20と、設備30と、センサ40と、サーバ装置50とを備える。情報端末20、設備30、及び、センサ40は、施設80内に設置され、サーバ装置50は、施設80外に設置されている。施設80は、住宅、オフィスビル、または、工場などである。
【0017】
情報端末20は、ユーザによって使用される情報端末である。情報端末20は、例えば、パーソナルコンピュータなどの据え置き型の情報端末であるが、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯型の情報端末であってもよい。また、情報端末20は、EMS(Energy Management System)コントローラであってもよい。情報端末20は、具体的には、操作受付部21と、表示部22と、情報処理部23と、記憶部24と、第一通信部25と、第二通信部26とを備える。
【0018】
操作受付部21は、ユーザの操作を受け付ける。操作受付部21は、例えば、マウス及びキーボードなどによって実現されるが、タッチパネルによって実現されてもよい。
【0019】
表示部22は、上述の複合データ要素を時間軸に沿って並べて表示する。表示部22は、例えば、液晶パネルまたは有機EL(Electro Luminescence)パネルなどの表示パネルによって実現される。
【0020】
情報処理部23は、複合データ要素を時間軸に沿って並べて表示部22に表示するための情報処理を行う。情報処理部23は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部23は、機能的な構成要素として、取得部27、制御部28、及び、判定部29を備える。取得部27、制御部28、及び、判定部29の機能は、例えば、情報処理部23を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサなどが記憶部24に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0021】
記憶部24は、情報処理部23によって実行されるコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部24は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
【0022】
第一通信部25は、情報端末20がサーバ装置50とインターネットなどの広域通信ネットワーク70を介して通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。第一通信部25によって行われる通信は、例えば、有線通信であるが、無線通信であってもよい。第一通信部25が行う通信の通信規格については特に限定されない。
【0023】
第二通信部26は、情報端末20が設備30及びセンサ40と局所通信ネットワークを介して通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。第二通信部26は、例えば、無線通信を行う無線通信回路であるが、有線通信を行う有線通信回路であってもよい。第二通信部26が行う通信の通信規格については特に限定されない。
【0024】
設備30は、設備30が情報端末20(第二通信部26)と通信を行うための通信回路(通信モジュール)を備え、当該設備30の稼働状態の時系列データを情報端末20へ送信する。設備30の稼働状態の時系列データは、複合データ要素によって表現される時系列データの1つである。設備30は、具体的には、照明設備、空調設備、または、換気設備などである。図1では、設備30は1つだけ図示されているが、データ表示システム10は、1つまたは複数の設備30を備えていればよい。
【0025】
センサ40は、情報端末20(第二通信部26)と通信を行うための通信回路(通信モジュール)を備え、当該センサ40の計測値の時系列データを情報端末20へ送信する。センサ40の計測値の時系列データは、複合データ要素によって表現される時系列データの1つである。センサ40は、具体的には、照度センサ、温度センサ、湿度センサ、二酸化炭素濃度センサ、VOC(Volatile Organic Compounds)濃度センサ、または、電力量センサなどである。図1では、センサ40は1つだけ図示されているが、データ表示システム10は、1つまたは複数のセンサ40を備えていればよい。
【0026】
サーバ装置50は、各種の時系列データを蓄積し、当該時系列データを情報端末20へ提供するクラウドサーバである。
【0027】
[基本動作]
以下、データ表示システム10の基本動作について図3を参照しながら説明する。図3は、データ表示システム10の基本動作のフローチャートである。
【0028】
情報端末20の取得部27は、複数種類の時系列データを取得する(S11)。ステップS11において取得される時系列データは、第二通信部26によって受信される、設備30の稼働状態を示す時系列データであってもよいし、第二通信部26によって受信される、センサ40の計測値の時系列データであってもよい。また、ステップS11において取得される時系列データは、ユーザの操作受付部21への操作によって手動入力された時系列データであってもよいし、第一通信部25によって受信される、サーバ装置50から提供される時系列データであってもよい。
【0029】
次に、制御部28は、ステップS11において取得された複数種類の時系列データを表現するために、複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて表示部22に表示する(S12)。制御部28は、具体的には、図2に示されるような1列に並んだ複合データ要素(言い換えれば、複合データ要素の一次元配列)を表示部22に表示する。
【0030】
なお、詳細については後述するが、図2に示される複合データ要素の一次元配列は、二酸化炭素濃度の時系列データ、温度の時系列データ、及び、空調設備の稼働状態の時系列データを表現している。この場合、取得部27は、少なくとも3種類の時系列データを取得するが、取得部27は、4種類以上の時系列データを取得してもよいし、5種類以上の時系列データを取得してもよい。制御部28は、複合データ要素の一次元配列を表示部22に表示することにより、取得された4種類または5種類以上の時系列データを表現することができる。
【0031】
[複合データ要素の詳細]
上述のように、複合データ要素に含まれる可能性がある要素は、大別すると、データポイント、枠線、及び、背景の3つである。これらの3つ要素をさらに細分化すると12個の要素が得られる。以下、この12個の要素について具体的に説明する。
【0032】
1つ目の要素は、データポイントの形状である。図2の例では、データポイントの形状は、円形であるが、矩形、三角形、星形などの他の形も使用される。例えば、制御部28は、データポイントの形状に、時系列データの種別を対応付ける(割り当てる)ことができる。制御部28は、具体的には、円形のデータポイントが二酸化炭素濃度を示し、矩形のデータポイントがVOC濃度を示す、というようにデータポイントの形状に時系列データの種別を対応付けることができる。
【0033】
また、制御部28は、データポイントの形状に、時系列データの状態を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、円形のデータポイントが正常なデータを示し、矩形のデータポイントが異常なデータを示す、というようにデータポイントの形状に時系列データの状態を対応付けることができる。なお、データが異常であるか否かの判定は、判定部29によって行われる。このときの判定基準は、あらかじめ記憶部24に記憶されている。
【0034】
2つ目の要素は、データポイントの大きさである。例えば、制御部28は、データポイントの大きさに、時系列データの種別を対応付ける(割り当てる)ことができる。制御部28は、具体的には、大きいサイズのデータポイントが二酸化炭素濃度を示し、小さいサイズのデータポイントがVOC濃度を示す、というようにデータポイントの大きさに時系列データの種別を対応付けることができる。
【0035】
また、制御部28は、データポイントの大きさに、時系列データの状態を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、大きいサイズのデータポイントが正常なデータを示し、小さいサイズのデータポイントが異常なデータを示す、というようにデータポイントの大きさに時系列データの状態を対応付けることができる。
【0036】
3つ目の要素は、データポイントの色である。例えば、制御部28は、データポイントの色に、時系列データの種別を対応付けることができる。制御部28は、具体的には、青色系のデータポイントが温度を示し、赤色系のデータポイントが湿度を示す、というようにデータポイントの色にデータの種別を対応付けることができる。
【0037】
また、制御部28は、データポイントの色に、時系列データの状態を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、青色系のデータポイントが正常なデータを示し、赤色系のデータポイントが異常なデータを示す、というようにデータポイントの色に時系列データの状態を対応付けることができる。
【0038】
4つ目の要素は、データポイントの色の濃淡である。例えば、制御部28は、データポイントの色の濃淡に、時系列データの値を対応付けることができる。制御部28は、具体的には、青色系のデータポイントの濃淡が温度の高低(淡い青が低い温度、濃い青が高い温度など)を示し、赤色系のデータポイントの濃淡が湿度の高低(淡い赤が低い湿度、濃い赤が高い湿度など)を示す、というようにデータポイントの色の濃淡に時系列データの値を対応付けることができる。なお、図2では、データポイントの色の濃淡を背景の色の濃淡と区別するため、データポイントの色の濃淡をハッチングの濃さで模式的に示している。
【0039】
5つ目の要素は、データポイントに付与された模様である。例えば、制御部28は、データポイントに付与された模様に、時系列データの種別を対応付けることができる。制御部28は、具体的には、無地のデータポイントが温度を示し、市松模様が付与されたデータポイントが湿度を示す、というようにデータポイントに付与された模様に時系列データの種別を対応付けることができる。
【0040】
また、制御部28は、データポイントに付与された模様に、時系列データの状態を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、無地のデータポイントが正常なデータを示し、市松模様が付与されたデータポイントが異常なデータを示す、というようにデータポイントに付与された模様に時系列データの状態を対応付けることができる。
【0041】
6つ目の要素は、背景の色である。例えば、制御部28は、背景の色に、時系列データの種別を対応付けることができる。制御部28は、具体的には、青色系の背景が空調設備を示し、赤色系の背景が換気設備を示す、というように背景の色にデータの種別を対応付けることができる。
【0042】
また、制御部28は、背景の色に、時系列データの状態を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、青系の背景が正常なデータを示し、赤色系の背景が異常なデータを示す、というように背景の色に時系列データの状態を対応付けることができる。
【0043】
7つ目の要素は、背景の色の濃淡である。例えば、制御部28は、背景の色の濃淡に、時系列データの状態を対応付けることができる。制御部28は、具体的には、青色系の背景の濃淡が空調設備の稼働状態の高低(淡い青が低出力の稼働状態、濃い青が高出力の稼働状態など)を示し、赤色系の背景の濃淡が換気設備の稼働状態の高低(淡い赤が低出力の稼働状態、濃い赤が高出力の稼働状態など)を示す、というように背景の色の濃淡に時系列データの状態を対応付けることができる。
【0044】
8つ目の要素は、背景に付与された模様である。例えば、制御部28は、背景に付与された模様に、時系列データの種別を対応付けることができる。制御部28は、具体的には、無地の背景が空調設備を示し、市松模様が付与された背景が換気設備を示す、というように背景に付与された模様に時系列データの種別を対応付けることができる。
【0045】
また、制御部28は、背景に付与された模様に、時系列データの状態を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、無地の背景が正常なデータを示し、市松模様が付与された背景が異常なデータを示す、というように背景に付与された模様に時系列データの状態を対応付けることができる。
【0046】
9つ目の要素は、枠線の線種である。枠線の線種とは、実線、二重線、または、破線などを意味する。例えば、制御部28は、枠線の線種に、時系列データに対する判定基準の種別(つまり、閾値または目標値)状態を対応付けることができる。制御部28は、具体的には、実線の枠線が閾値を示し、二重線の枠線が目標値を示す、というように枠線の線種に時系列データに対する判定基準の種別を対応付けることができる。
【0047】
また、制御部28は、枠線の線種に、時系列データが判定基準を満たした否か(閾値または目標値を超えたかなど)を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、実線の枠線が判定基準を満たしたデータを示し、破線の枠線が判定基準を満たしていないデータを示す、というように枠線の線種に時系列データが判定基準を満たしたか否かを対応付けることができる。なお、時系列データが判定基準を満たす否かの判定は、判定部29によって行われる。判定基準(閾値、及び、目標値など)は、あらかじめ記憶部24に記憶されている。
【0048】
また、制御部28は、枠線の線種に、時系列データの状態を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、実線の枠線が正常なデータを示し、破線の枠線が異常なデータを示す、というように枠線の線種に時系列データの状態を対応付けることができる。
【0049】
10個目の要素は、枠線の太さである。例えば、制御部28は、枠線の太さに、時系列データに対する判定基準の種別(つまり、閾値または目標値)状態を対応付けることができる。制御部28は、具体的には、細線の枠線が閾値を示し、太線の枠線が目標値を示す、というように枠線の太さに時系列データに対する判定基準の種別を対応付けることができる。
【0050】
また、制御部28は、枠線の太さに、時系列データが判定基準を満たした否か(閾値または目標値を超えたかなど)を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、太線の枠線が判定基準を満たしたデータを示し、細線の枠線が判定基準を満たしていないデータを示す、というように枠線の太さに時系列データが判定基準を満たしたか否かを対応付けることができる。
【0051】
また、制御部28は、枠線の太さに、時系列データの状態を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、太線の枠線が正常なデータを示し、細線の枠線が異常なデータを示す、というように枠線の太さに時系列データの状態を対応付けることができる。
【0052】
11個目の要素は、枠線の色である。例えば、制御部28は、枠線の色に、時系列データに対する判定基準の種別(つまり、閾値または目標値)状態を対応付けることができる。制御部28は、具体的には、黒色の枠線が閾値を示し、赤色の枠線が目標値を示す、というように枠線の色に時系列データに対する判定基準の種別を対応付けることができる。
【0053】
また、制御部28は、枠線の色に、時系列データが判定基準を満たした否か(閾値または目標値を超えたかなど)を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、青色の枠線が判定基準を満たしたデータを示し、赤色の枠線が判定基準を満たしていないデータを示す、というように枠線の色に時系列データが判定基準を満たしたか否かを対応付けることができる。
【0054】
また、制御部28は、枠線の色に、時系列データの状態を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、青色の枠線が正常なデータを示し、赤色の枠線が異常なデータを示す、というように枠線の色に時系列データの状態を対応付けることができる。
【0055】
12個目の要素は、枠線の色の濃淡である。例えば、制御部28は、枠線の色の濃淡に、時系列データに対する判定基準の種別(つまり、閾値または目標値)状態を対応付けることができる。制御部28は、具体的には、淡い色の枠線が閾値を示し、濃い色の枠線が目標値を示す、というように枠線の色の濃淡に時系列データに対する判定基準の種別を対応付けることができる。
【0056】
また、制御部28は、枠線の色の濃淡に、時系列データが判定基準を満たした否か(閾値または目標値を超えたかなど)を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、濃い色の枠線が判定基準を満たしたデータを示し、淡い色の枠線が判定基準を満たしていないデータを示す、というように枠線の色の濃淡に時系列データが判定基準を満たしたか否かを対応付けることができる。
【0057】
また、制御部28は、枠線の色の濃淡に、時系列データの状態を対応付けることもできる。制御部28は、具体的には、濃い色の枠線が正常なデータを示し、淡い色の枠線が異常なデータを示す、というように枠線の色の濃淡に時系列データの状態を対応付けることができる。
【0058】
複合データ要素は、これらの12個の要素の少なくとも一部(例えば、2つ以上)を含んでいればよく、制御部28は、複合データ要素に含まれる要素に時系列データの内容等を対応付けることで、複合データ要素の一次元配列により、複数種類の時系列データを表現することができる。なお、複合データ要素に含まれる12個の要素に、時系列データの内容等をどのように対応付けるかについては、例えば、ユーザが操作受付部21へ操作を行うことで指定することができる。
【0059】
また、複合データ要素に含まれる12個の要素に、時系列データの内容等をどのように対応付けるかについては例示であり、特に限定されない。また、上記の対応付けの例示によれば、複合データ要素の一次元配列により、複数種類の時系列データだけでなく、判定部29による判定の結果についても表現可能であるが、少なくとも複数種類の時系列データが表現できればよい。
【0060】
[複合データ要素の一次元配列の読み取りかた]
次に、上記図2を参照しながら、複合データ要素の一次元配列の具体的な読み取りかたについて説明する。図2の複合データ要素の一次元配列においては、二酸化炭素濃度の時系列データと、温度の時系列データと、空調設備の稼働状態の時系列データと、二酸化炭素濃度が所定の閾値を超えるか否かの判定結果とが表現されている。
【0061】
データポイントの形状は、時系列データの種別を示しており、円形は二酸化炭素濃度に対応する。そして、データポイントの大きさは、このデータ種別の計測値を示している。つまり、データポイントの形状及び大きさによって、二酸化炭素濃度の計測値の時系列データが表現されている。
【0062】
データポイントの色は、別の時系列データの種別を示しており、青色(図2では青色が表現できないためドットによるハッチングで表現)は温度に対応する。そして、データポイントの色の濃淡(図2ではドットによるハッチング濃さで表現)は、このデータ種別の計測値を示している。つまり、データポイントの色及び色の濃淡によって、温度の計測値の時系列データが表現されている。
【0063】
背景の模様は、さらに別の時系列データの種別を示しており、無地は空調設備に対応する。背景の濃淡は、このデータ種別の稼働状態(色が淡いほど低稼働状態であり、色が濃いほど高稼働状態)を示している。つまり、背景の模様及び背景の色の濃淡によって、空調設備の稼働状態の時系列データが表現されている。
【0064】
枠線の線種は、二酸化炭素濃度に対して閾値に基づく判定が行われていることを示し、枠線の色が赤色(図2では赤色が表現できないため太線で表現)であるタイミング(具体的には、時間軸の10、11、14、17のタイミング)においては、二酸化炭素濃度が閾値を超えていることを示している。つまり、枠線の線種、及び、枠線の色によって、二酸化炭素濃度が所定の閾値を超えるか否かの判定結果が示されている。
【0065】
このように、データ表示システム10は、複合データ要素の一次元配列を表示することによって、複数種類の時系列データを表現することができる。複合データ要素の一次元配列を表示する方法(以下、単に表示方法とも記載される)においては、一般的なグラフの縦軸に相当する構成が不要である。このため、当該表示方法は、表示領域の省スペース化を図ることができ、限られたスペースで多くの時系列データを表現することができる。
【0066】
また、上記表示方法は、一般的なグラフの縦軸の概念が無いため、縦軸のスケール(複数種類の時系列データの単位)を合わせるといった処理が不要である。上記表示方法によれば、例えば、電力使用量(単位:kWh)の時系列データ、及び、二酸化炭素濃度(単位:ppm)の時系列データのように単位が全く異なる複数の時系列データを同時に表示することが容易である。
【0067】
また、上記表示方法においては、一般的なグラフにおける複数のグラフの重なり(交差)が生じない利点があり、複数種類の時系列データの関連性の把握が容易である。
【0068】
上記表示方法において表現される複数種類の時系列データに、設備30の稼働状態の時系列データと、当該設備30が動作することによって調整される環境の時系列データとが含まれれば、ユーザは、設備30が稼働することによる環境への影響、環境への影響が現れるまでの時間などを容易に確認することができる。つまり、上記の表示方法により、設備30の監視、及び、設備30の運転の改善を支援することができる。
【0069】
例えば、設備30が空調設備である場合、複数種類の時系列データには、空調設備の稼働状態の時系列データと、当該空調設備が動作することによって調整される温度または湿度時系列データとが含まれればよい。また、設備30が換気設備である場合、複数種類の時系列データには、換気設備の稼働状態の時系列データと、換気設備が動作することによって調整される二酸化炭素濃度の時系列データとが含まれればよい。設備30が照明設備である場合、複数種類の時系列データには、照明設備の稼働状態の時系列データと、照明設備が動作することによって調整される照度の時系列データとが含まれればよい。
【0070】
[表示例1]
次に、複合データ要素の一次元配列の表示部22への具体的な表示例について説明する。図4は、複合データ要素の一次元配列の表示部22への表示例1を示す図である。
【0071】
上述のように複合データ要素は、多くの要素を含んでいる。そこで、図4に示されるように、制御部28は、複合データ要素の一次元配列に加えて、複合データ要素に含まれる要素の意味合いを示す凡例22aを表示部22に表示する。これにより、制御部28は、どの要素が何を示すかをユーザが把握することを支援することができる。
【0072】
また、複合データ要素の一次元配列においては、時系列データの具体的な数値等が把握しにくい場合がある。そこで、図4に示されるように、制御部28は、マウスのポインタ等が複合データ要素に合わせられると、ツールチップにより時系列データの具体的な値を表示する。これにより、制御部28は、ユーザが時系列データの具体的な数値等を把握することを支援することができる。
【0073】
また、図4では、制御部28は、現在表示されている複合データ要素の一次元配列によって表現される時系列データ(以下、対象時系列データとも記載される)を他の時系列データに切り替えるためのデータ切替アイコン22bを表示部22に表示している。以下、対象時系列データを他の時系列データに切り替える動作について説明する。図5は、対象時系列データを他の時系列データに切り替える動作のフローチャートである。
【0074】
操作受付部21によってデータ切替アイコン22bへのユーザの操作が受け付けられると(S21)、取得部27は、このような操作が行われたことを示す情報(信号)を、対象時系列データを他の時系列データに置き換えることを指示する指示情報として取得する(S22)。
【0075】
制御部28は、取得された指示情報に基づいて、複合データ要素に含まれる要素の置き換えを行う(S23)。制御部28は、対象時系列データに対応する要素の表示部22への表示をオフし、かつ、他の時系列データに対応する要素の表示部22への表示をオンする。
【0076】
例えば、二酸化炭素濃度の時系列データ(対象時系列データの一例)をVOC濃度の時系列データ(他の時系列データの一例)に切り替えるためのデータ切替アイコン22bが操作される場合が考えらえる。このような場合、二酸化炭素濃度の時系列データに対応する要素であるデータポイントの形状及びデータポイントの大きさがVOC濃度の時系列データに対応する要素であるデータポイントの形状及びデータポイントの大きさに置き換わる。つまり、データポイントの形状及びデータポイントの大きさが変更される。図6は、データポイントの形状及びデータポイントの大きさの変更を説明するための図である。この結果、複合データ要素の一次元配列によって表現される時系列データが置き換わることとなる。
【0077】
なお、図示されないが、温度の時系列データ(対象時系列データの一例)を湿度の時系列データ(他の時系列データの一例)に切り替えるためのデータ切替アイコン22bが操作される場合も考えられる。このような場合、温度の時系列データに対応する要素であるデータポイントの色及びデータポイントの色の濃淡が、湿度の時系列データに対応する要素であるデータポイントの色及びデータポイントの色の濃淡に置き換わる。つまり、データポイントの色及びデータポイントの色の濃淡が変更される。
【0078】
同様に、空調設備の稼働状態の時系列データ(対象時系列データの一例)を換気設備の稼働状態の時系列データ(他の時系列データの一例)に切り替えるためのデータ切替アイコン22bが操作される場合が考えられる、このような場合、空調設備の稼働状態の時系列データに対応する要素である背景の模様及び背景の色の濃淡が、換気設備の稼働状態の時系列データに対応する要素である背景の模様及び背景の色の濃淡に置き換わる。つまり、背景の模様及び背景の色の濃淡が変更される。
【0079】
このように、ユーザは、データ切替アイコン22bへの操作により、時系列データを切り替える(表示中の要素を置き換える)ことができる。なお、時系列データの切り替えがユーザの操作に基づいて行われることは必須ではなく、例えば、時系列データは、数秒~10秒程度の時間が経過するごとに切り替えられてもよい。つまり、制御部28は、時間の経過に応じて、対象時系列データに対応する要素を、他の時系列データに対応する要素に置き換えてもよい。
【0080】
[表示例2]
次に、複合データ要素の一次元配列の表示部22への表示例2について説明する。図7は、複合データ要素の一次元配列の表示部22への表示例2を示す図である。
【0081】
表示例2では、制御部28は、複合データ要素の一次元配列に加えて、現在表示されている複合データ要素の一次元配列によって表現される時系列データ(以下、対象時系列データとも記載される)の表示をオン及びオフするための表示切替アイコン22cを表示部22に表示する。以下、対象時系列データの表示をオフする動作について説明する。図8は、対象時系列データの表示をオフする動作のフローチャートである。
【0082】
操作受付部21によって表示切替アイコン22cへのユーザの操作(具体的には、チェックボックスのチェックを外す操作)が受け付けられると(S31)、取得部27は、このような操作が行われたことを示す情報(信号)を、対象時系列データの表示をオフすることを指示する指示情報として取得する(S32)。
【0083】
制御部28は、取得された指示情報に基づいて、複合データ要素に含まれる対象時系列データに対応する要素の表示部22への表示をオフする(S33)。
【0084】
例えば、空調設備の稼働状態の時系列データ(対象時系列データの一例)の表示をオフする操作が受け付けられると、空調設備の稼働状態の時系列データに対応する要素である背景の模様及び背景の色の濃淡の表示がオフされる。図9は、背景の模様及び背景の色の濃淡の表示がオフされることを説明するための図である。
【0085】
なお、ユーザは、表示切替アイコン22cに含まれるチェックボックスへのチェックを追加する操作を行うことにより、表示がオフされた対象時系列データの表示をオンすることもできる。このときの動作についての詳細な説明は省略される。
【0086】
このように、ユーザは、表示切替アイコン22cへの操作により、時系列データの表示のオン及びオフを切り替えることができる。つまり、ユーザは、複数種類の時系列データの一部を選択的に表示することができる。
【0087】
[効果等]
以上説明したように、データ表示システム10は、複数種類の時系列データを取得する取得部27と、データポイントの形状、データポイントの大きさ、データポイントの色、データポイントの色の濃淡、データポイントに付与された模様、データポイントの背景の色、背景の色の濃淡、背景に付与された模様、データポイントを囲む枠線の線種、枠線の太さ、枠線の色、及び、枠線の色の濃淡の12個の要素のうち2つ以上の要素を含む複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて表示部22に表示することにより、取得された複数種類の時系列データを表現する制御部28とを備える。
【0088】
このようなデータ表示システム10は、複数種類の時系列データを複合データ要素の一次元配列によって表現することができるので、複数種類の時系列データが表示される表示領域の省スペース化を図ることができる。
【0089】
また、例えば、データ表示システム10は、さらに、取得された複数種類の時系列データの少なくとも1つが基準を満たす否かの判定を行う判定部29を備える。制御部28は、複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて表示部22に表示することにより、複数種類の時系列データ、及び、判定の結果を表現する。
【0090】
このようなデータ表示システム10は、複数種類の時系列データ、及び、複数種類の時系列データの少なくとも1つが基準を満たす否かの判定の結果を複合データ要素の一次元配列によって表現することができる。
【0091】
また、例えば、取得部27は、4種類以上の時系列データを取得する。制御部28は、複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて表示部22に表示することにより、取得された4種類以上の時系列データを表現する。
【0092】
このようなデータ表示システム10は、4種類以上の時系列データを複合データ要素の一次元配列によって表現することができる。
【0093】
また、例えば、取得部27は、5種類以上の時系列データを取得する。制御部28は、複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて表示部22に表示することにより、取得された5種類以上の時系列データを表現する。
【0094】
このようなデータ表示システム10は、5種類以上の時系列データを複合データ要素の一次元配列によって表現することができる。
【0095】
また、例えば、取得部27は、さらに、複数種類の時系列データに含まれる対象時系列データの表示をオフすることを指示する指示情報を取得する。制御部28は、取得された指示情報に基づいて、複合データ要素に含まれる、対象時系列データに対応する要素の表示部22への表示をオフする。
【0096】
このようなデータ表示システム10は、複数の時系列データの一部に対応する要素の表示を選択的にオフすることができる。
【0097】
また、例えば、取得部27は、さらに、複数種類の時系列データに含まれる対象時系列データを他の時系列データに置き換えることを指示する指示情報を取得する。制御部28は、取得された指示情報に基づいて、複合データ要素に含まれる対象時系列データに対応する要素を、他の時系列データに対応する要素に置き換える。
【0098】
このようなデータ表示システム10は、指示情報(ユーザの操作など)に基づいて、表示対象の時系列データを切り替えることができる。
【0099】
また、例えば、制御部28は、時間の経過に応じて、複合データ要素に含まれる要素であって、複数種類の時系列データに含まれる対象時系列データに対応する要素を、他の時系列データに対応する要素に置き換える。
【0100】
このようなデータ表示システム10は、時間の経過に応じて、表示対象の時系列データを切り替えることができる。
【0101】
また、例えば、制御部28は、さらに、複合データ要素に含まれる要素の意味合いを表示部22に表示する。
【0102】
このようなデータ表示システム10は、どの要素が何を示すかをユーザが把握することを支援することができる。
【0103】
また、例えば、複数種類の時系列データには、設備の稼働状態の時系列データと、当該設備が動作することによって調整される環境の時系列データとが含まれる。
【0104】
このようなデータ表示システム10は、設備の稼働状態と、当該設備が動作することによって調整される環境との関連性をユーザが把握することを支援することができる。
【0105】
また、データ表示システム10などのコンピュータによって実行されるデータ表示方法は、複数種類の時系列データを取得する取得ステップと、データポイントの形状、データポイントの大きさ、データポイントの色、データポイントの色の濃淡、データポイントに付与された模様、データポイントの背景の色、背景の色の濃淡、背景に付与された模様、データポイントを囲む枠線の線種、枠線の太さ、枠線の色、及び、枠線の色の濃淡の12個の要素のうち2つ以上の要素を含む複合データ要素を時間軸に沿って複数並べて表示部22に表示することにより、取得された複数種類の時系列データを表現する制御ステップとを含む。
【0106】
このようなデータ表示方法は、複数種類の時系列データを複合データ要素の一次元配列によって表現することができるので、複数種類の時系列データが表示される表示領域の省スペース化を図ることができる。
【0107】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0108】
例えば、上記実施の形態では、データ表示システムは、設備の稼働状態の時系列データ、及び、センサの計測値の時系列データなどを表示対象としたが、表示対象となる時系列データは特に限定されない。データ表示システムは、例えば、血圧、体温、心拍数などの生体情報の時系列データを表示対象としてもよい。
【0109】
また、複合データ要素の一次元配列を表示するための実質的な情報処理は、主として情報端末によって行われたが、情報端末に代えてサーバ装置によって行われてもよい。例えば、データ表示システムは、クライアントサーバシステムとして実現され、サーバ装置は、取得部、制御部、及び、判定部に相当する機能的な構成要素を備えてもよい。この場合、情報端末(クライアント装置)は、主としてユーザインターフェースとして機能する。情報端末は、ブラウザを実行するか、あるいは、専用のアプリケーションプログラムを実行することにより表示部に上記実施の形態で説明した画像を表示することができる。
【0110】
また、上記実施の形態では、データ表示システムは、複数の装置によって実現されたが、単一の装置として実現されてもよい。例えば、データ表示システムは、情報端末に相当する単一の装置(データ表示装置)として実現されてもよい。データ表示システムが複数の装置によって実現される場合、データ表示システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
【0111】
また、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。また、装置間の通信においては、図示されない中継装置が介在してもよい。
【0112】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0113】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0114】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0115】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0116】
例えば、本発明は、データ表示システムなどのコンピュータが実行するデータ表示方法として実現されてもよいし、このようなデータ表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、本発明は、汎用のコンピュータを上記実施の形態の情報端末として動作させるためのアプリケーションプログラムとして実現されてもよい。本発明は、これらのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0117】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0118】
10 データ表示システム
20 情報端末
21 操作受付部
22 表示部
22a 凡例
22b データ切替アイコン
22c 表示切替アイコン
23 情報処理部
24 記憶部
25 第一通信部
26 第二通信部
27 取得部
28 制御部
29 判定部
30 設備
40 センサ
50 サーバ装置
70 広域通信ネットワーク
80 施設
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9