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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019551
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】和服用帯状体
(51)【国際特許分類】
   A41F 19/00 20060101AFI20230202BHJP
【FI】
A41F19/00 101B
A41F19/00 102N
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021124340
(22)【出願日】2021-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】521334952
【氏名又は名称】大塚 清心
(74)【代理人】
【識別番号】100188411
【弁理士】
【氏名又は名称】阪下 典子
(72)【発明者】
【氏名】大塚 清心
(57)【要約】
【課題】和服の損傷を抑制しつつ、良好な通気性を有し、和服に巻回する際の操作性が容易であり、かつ、着崩れを発生しにくい和服用帯状体を提供する。
【解決手段】和服用帯状体は、和服を体に固定するために、胴回りに巻回される和服用帯状体であって、胴回りに巻回可能な長さを有し、メッシュ状の樹脂製シートで形成された帯体を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
和服を体に固定するために、胴回りに巻回される和服用帯状体であって、
胴回りに巻回可能な長さを有し、
メッシュ状の樹脂製シートで形成された帯体を備える、和服用帯状体。
【請求項2】
請求項1に記載の和服用帯状体であって、
前記帯体の長手方向における端部のうちの少なくとも一方の端部に配置された固定部を備え、
前記固定部を、巻回された前記帯体に挟み込むことにより、前記和服用帯状体の巻回を固定する、和服用帯状体。
【請求項3】
請求項2に記載の和服用帯状体であって、
前記固定部は、前記一方の端部において、前記帯体の幅方向における少なくとも一部に配置されている、和服用帯状体。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の和服用帯状体であって、
前記固定部の形状は、前記帯体の長手方向における前記一方の端部の先端側の少なくとも一部において、略円弧状を有する、和服用帯状体。
【請求項5】
請求項2から請求項4までのいずれか一項に記載の和服用帯状体であって、
前記固定部は、前記帯体に、取り外し可能に配置されている、和服用帯状体。
【請求項6】
請求項2から請求項5までのいずれか一項に記載の和服用帯状体であって、
前記固定部は、前記帯体の前記端部のうちの他方の端部に配置されている、和服用帯状体。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の和服用帯状体であって、
前記帯体の長手方向に沿って延在する第1の補強部を備える、和服用帯状体。
【請求項8】
請求項7に記載の和服用帯状体であって、
前記第1の補強部は、前記帯体の長手方向における略中央部に配置されている、和服用帯状体。
【請求項9】
請求項7または請求項8に記載の和服用帯状体であって、
前記第1の補強部は、前記帯体の長手方向における長さが、幅方向における長さより長い、第1の板状部材である、和服用帯状体。
【請求項10】
請求項9に記載の和服用帯状体であって、
前記第1の板状部材は、前記帯体の幅方向における一方の端部側に配置されている、和服用帯状体。
【請求項11】
請求項9または請求項10に記載の和服用帯状体であって、
前記帯体の長手方向に沿って、複数の前記第1の板状部材が互いに離隔して配置されている、和服用帯状体。
【請求項12】
請求項3に記載の和服用帯状体であって、
前記帯体の長手方向に沿って延在し、かつ、前記帯体の長手方向における長さが、幅方向における長さより長い、第1の板状部材を備え、
前記固定部と、前記第1の板状部材とは、それぞれ、前記帯体の幅方向における一方の端部側に配置されている、和服用帯状体。
【請求項13】
請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の和服用帯状体であって、
前記帯体の幅方向に沿って延在する第2の補強部を備える、和服用帯状体。
【請求項14】
請求項13に記載の和服用帯状体であって、
前記第2の補強部は、前記帯体の長手方向における長さが、幅方向における長さより短い、第2の板状部材である、和服用帯状体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術は、和服用帯状体に関する。
【背景技術】
【0002】
着物や襦袢、法衣等の和服を着用する際に、和服等を体に固定させるために、腰紐、伊達締め、角帯等の帯状体が用いられる。腰紐、伊達締め、角帯等の帯状体は、着物や襦袢等の上から着用者の胴部に巻回し、巻き締めることにより、固定させる。このような帯状体は、通気性が比較的低いため、蒸れやすく、また、時間がたつにつれて帯状体が緩み、着崩れの原因となる。このような帯状体として、例えば、パイル地をゴムで連結し、帯状体の巻回を固定させるために、両端部に面ファスナーを備えた帯状体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、着崩れを防止するために、従来では、例えば、腰紐が緩まないようしっかり結んだり、また、角帯を何重にも巻回して着付けを行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-24962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、面ファスナーの接着力は比較的強力であるため、着物等の和服を損傷させるおそれがある。このため、和服の損傷を抑制しつつ、良好な通気性を有し、和服に巻回する際の操作性が容易であり、かつ、着崩れを発生しにくい和服用帯状体が望まれている。
【0006】
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
【0008】
(1)本明細書に開示される和服用帯状体は、和服を体に固定するために、胴回りに巻回される和服用帯状体であって、胴回りに巻回可能な長さを有し、メッシュ状の樹脂製シートで形成された帯体を備える。本和服用帯状体では、帯体が、樹脂製シートで形成されているため、良好な滑り止め効果を有する。また、帯体がメッシュ状のシートで形成されているため、良好な通気性を有する。このため、本和服用帯状体では、良好な通気性を有するとともに、和服の上から和服用帯状体を巻回したとき、和服と和服用帯状体とのズレや、和服用帯状体同士のズレを抑制することができる。また、巻回された和服用帯状体の端部を和服と和服用帯状体との間、または、和服用帯状体同士の間に挟み込んで巻回を固定するときにも、このようなズレを抑制できる。このため、和服用帯状体の端部に、巻回を固定させるための固定部を備えていなくても、和服用帯状体の巻回を容易に固定することができる。従って、本和服用帯状体によれば、和服の損傷を抑制しつつ、良好な通気性を有し、和服に巻回する際の操作性が容易であり、かつ、着崩れを発生しにくくすることができる。また、本和服用帯状体を腰紐として使用する場合には、腰紐の端部を挟み込むことにより、着物等を固定することができるため、従来の着付け方法のように腰紐を結ぶことを要することなく着付けすることができる。また、例えば、本和服用帯状体を僧侶用白衣等に用いられる角帯として使用する場合には、従来の着付け方法に比べ、少ない巻回数で僧侶用白衣に固定することができ、着付けが容易となる。
【0009】
(2)上記和服用帯状体において、前記帯体の長手方向における端部のうちの少なくとも一方の端部に配置された固定部を備え、前記固定部を、巻回された前記帯体に挟み込むことにより、前記和服用帯状体の巻回を固定する構成としてもよい。本構成が採用された和服用帯状体によれば、巻回された帯体に挟み込むことが可能な上記固定部を備えているため、和服用帯状体の巻回をより良好に固定することができる。また、着用者が、上記固定部の存在を実感できる場合には、和服用帯状体に挟み込まれた上記固定部の位置により、和服用帯状体が緩んできているか否かの確認を行うことができる。
【0010】
(3)上記和服用帯状体において、前記固定部は、前記一方の端部において、前記帯体の幅方向における少なくとも一部に配置されている構成としてもよい。本構成が採用された和服用帯状体によれば、上記固定部を、より容易に帯体に挟み込むことができる。
【0011】
(4)上記和服用帯状体において、前記固定部の形状は、前記帯体の長手方向における前記一方の端部の先端側の少なくとも一部において、略円弧状を有する構成としてもよい。本構成が採用された和服用帯状体によれば、上記固定部における略円弧状の部分から滑らかに帯体に挟み込むことができる。
【0012】
(5)上記和服用帯状体において、前記固定部は、前記帯体に、取り外し可能に配置されている構成としてもよい。本構成が採用された和服用帯状体によれば、上記固定部が破損等により交換を要する場合において、他の固定部と容易に交換することができる。
【0013】
(6)上記和服用帯状体において、前記固定部は、前記帯体の前記端部のうちの他方の端部に配置されている構成としてもよい。本構成が採用された和服用帯状体では、上記固定部は、帯体の両方の端部に配置されている。このため、いずれの端部であっても帯体への挟み込みに用いることができ、良好な操作性を有する。
【0014】
(7)上記和服用帯状体において、前記帯体の長手方向に沿って延在する第1の補強部を備える構成としてもよい。本構成が採用された和服用帯状体によれば、上記第1の補強部を有することにより、帯体の長手方向における伸長を抑制することができる。また、上記第1の補強部を有することにより、和服用帯状体を、着用者の胴部(特には、腰部)の胴回りに巻回する際に、和服用帯状体の幅方向の捩れを防止でき、ひいては、和服用帯状体を和服に巻回する際の操作性をより向上させることができる。
【0015】
(8)上記和服用帯状体において、前記第1の補強部は、前記帯体の長手方向における略中央部に配置されている構成としてもよい。本構成が採用された和服用帯状体によれば、着用者は、本和服用帯状体を巻回する際に、上記第1の補強部を腰部等への位置合わせの指標とすることができるため、より簡易に操作することができる。
【0016】
(9)上記和服用帯状体において、前記第1の補強部は、前記帯体の長手方向における長さが、幅方向における長さより長い、第1の板状部材である構成としてもよい。本構成が採用された和服用帯状体によれば、第1の補強部が第1の板状部材であるため、着用者はより容易に第1の板状部材を認識しやすく、本和服用帯状体を巻回する際に、より簡易に操作することができる。また、第1の板状部材は、帯体の長手方向における長さが、幅方向における長さより長いため、着用者の胴部(特には、腰部)の胴回り方向において、帯状体をより広範囲に補強することができる。
【0017】
(10)上記和服用帯状体において、前記第1の板状部材は、前記帯体の幅方向における一方の端部側に配置されている構成としてもよい。本構成が採用された和服用帯状体によれば、着用者は、本和服用帯状体を巻回する際に、第1の板状部材が配置されている端部側を、着用者の身長方向における頭部側に位置合わせする等の位置合わせが容易である。
【0018】
(11)上記和服用帯状体において、前記帯体の長手方向に沿って、複数の前記第1の板状部材が互いに離隔して配置されている構成としてもよい。本構成が採用された和服用帯状体によれば、第1の板状部材が配置されていない部分において、和服用帯状体を容易に折り曲げることができるため、本和服用帯状体を長手方向に折り畳むことが容易である。
【0019】
(12)上記和服用帯状体において、前記帯体の長手方向に沿って延在し、かつ、前記帯体の長手方向における長さが、幅方向における長さより長い、第1の板状部材を備え、前記固定部と、前記第1の板状部材とは、それぞれ、前記帯体の幅方向における一方の端部側に配置されている構成としてもよい。本構成が採用された和服用帯状体によれば、第1の板状部材と、固定部とが、帯体の幅方向における同じ端部側に配置されているため、着用者は、本和服用帯状体を巻回する際に、第1の板状部材および固定部が配置されている端部側を、着用者の身長方向における頭部側に位置合わせする等の位置合わせと、巻回された帯体への固定部の挟み込みとの一連の操作をより効率的に行うことができる。
【0020】
(13)上記和服用帯状体において、前記帯体の幅方向に沿って延在する第2の補強部を備える構成としてもよい。本構成が採用された和服用帯状体によれば、上記第2の補強部を有することにより、帯体の幅方向における伸長を抑制することができるとともに、帯体の幅方向における捩れを抑制することができる。
【0021】
(14)上記和服用帯状体において、前記第2の補強部は、前記帯体の長手方向における長さが、幅方向における長さより短い、第2の板状部材である構成としてもよい。本構成が採用された和服用帯状体によれば、第2の補強部は第2の板状部材であるため、帯体の幅方向における捩れをより効果的に抑制することができる。また、第2の板状部材は、帯体の幅方向における長さが、長手方向における長さより長いため、着用者の胴部の上下方向において、帯体をより広範囲に補強することができる。
【0022】
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、和服用帯状体の製造方法等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】第1実施形態における和服用帯状体10の構成を概略的に示す説明図である。
図2】和服用帯状体10の使用方法を概略的に示す説明図である。
図3】第2実施形態における和服用帯状体20の構成を概略的に示す説明図である。
図4】第3実施形態における和服用帯状体30の構成を概略的に示す説明図である。
図5】第4実施形態における和服用帯状体40の構成を概略的に示す説明図である。
図6】第5実施形態における和服用帯状体50の構成を概略的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
A.第1実施形態:
A-1.和服用帯状体10の構成:
図1は、第1実施形態における和服用帯状体10の外観構成を概略的に示す説明図であり、図2は、和服用帯状体10の使用方法を概略的に説明する説明図である。また、図1拡大A図には、帯体11を構成するメッシュ状シートの表面が部分的に拡大して示されており、図1拡大B図には、I-Iの位置における帯体11の横断面が部分的に拡大して示されている。なお、図1拡大A図において、黒塗りされた部分はメッシュ状シートのうちの樹脂部分に相当する。図1には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書において、X軸方向は、和服用帯状体10の長手方向に相当し、Y軸方向は、和服用帯状体10の幅方向に相当する。なお、本明細書では、便宜的に、Y軸正方向を上方向といい、Y軸負方向を下方向というものとするが、和服用帯状体10は、実際にはそのような向きとは異なる向きで着用または使用されていてもよい。これらの点は、以降の図においても同様である。
【0025】
和服用帯状体10は、和服を体に固定するために、胴回りに巻回される帯状の部材である。ここで、和服は、例えば、着物、法衣、浴衣、襦袢、僧侶用白衣等である。また、和服用帯状体10は、例えば、腰紐、伊達締め、角帯等として用いられることができる。この図では、僧侶用白衣100(図2参照)を体に固定するための角帯を例示している。なお、本和服用帯状体は、僧侶用白衣の角帯としての用途に限らず、着物、法衣、浴衣、襦袢等の腰紐、伊達締め等や、着物の帯を固定させるための帯締め等として用いることができる。
【0026】
本実施形態において、和服用帯状体10は、帯体11と、2つの固定部(第1の固定部13aおよび第2の固定部13b)とを備えている。図1では、和服用帯状体10が全体としてX軸方向に略平行な直線状となった状態を示しているが、和服用帯状体10の少なくとも一部の構成は、折れ曲がったり、捩れたりすることができる程度の柔軟性を有している。
【0027】
本実施形態において、帯体11は、メッシュ状の白色樹脂製シートから形成された、筒状の平たい部材である。帯体11は、例えば、メッシュ状の樹脂製シートを縫合または接着等し、押圧することにより形成することができる。上記樹脂製シートとしては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル、ゴム、シリコン等の樹脂材料で形成された、または、当該樹脂材料で表面をコーティングされた、メッシュ状のシートを用いることができる。なお、図1拡大A図に示すように、本実施形態において、メッシュの孔Vの形状は、ランダム形状であるが、これに限定されず、多角形状や略円形状、星形状等とすることができる。また、本実施形態の帯体11は、厚み方向に凹凸を有している(図1拡大B図参照)。帯体11の長手方向における長さは、着用者の胴囲に応じて適宜調整することができ、特に限定されないが、例えば、60cm程度以上、200cm程度以下である。また、帯体11の幅方向における長さは、特に限定されないが、例えば、2cm程度以上、20cm程度以下である。なお、本実施形態において、帯体11の長手方向は、和服用帯状体10の長手方向と同等であり、帯体11の幅方向は、和服用帯状体10の幅方向と同等である。
【0028】
また、本明細書では、便宜上、帯体11の長手方向における中心線CLを含む部分を中央部101、帯体11の長手方向における一方の端縁を含む部分を第1の端部103a、他方の端縁を含む部分を第2の端部103bと定義する。帯体11の長手方向における、端部103a,103bのそれぞれの長さは、例えば、3cm程度以上、10cm程度以下であり、好ましくは、5cm程度である。
【0029】
上述の通り、帯体11は、メッシュ状の樹脂製シートから形成されている。このため、帯体11は、良好な通気性を有するとともに、帯体11の表面は、摩擦抵抗が比較的大きく、滑り止め効果を有する。より具体的には、帯体11は、和服の上から巻回されたとき、和服と帯体11とが接する部分や、帯体11同士が接する部分において、摩擦が生じ、和服と帯体11とのズレまたは帯体11同士のズレを抑制することができる。ここで、例えば、和服用帯状体10を伊達締めとして使用した場合には、着物の帯と帯体11とのが接する部分においても摩擦が生じるため、着物の帯と帯体11とのズレについても抑制することができる。
【0030】
本実施形態において、固定部13a,13bは、帯体11の端部103a,103bにそれぞれ配置された、Z軸方向視において略矩形状の板状部材である。より具体的には、本実施形態において、第1の固定部13aは、3cm程度四方かつ1mm程度厚の厚紙製の板状部材である。ここで、第1の固定部13aの寸法および形状は、特に限定されない。Z軸方向視において、第1の固定部13aの寸法は、例えば、1cm程度以上、7cm程度以下とすることができ、厚みは、0.1cm程度以上、1cm程度以下とすることができる。第1の固定部13aの形状は、略正方形状の他、例えば、略長方形状、略多角形状、略円形状、略半円形状、略楕円形状、星形状等とすることができる。また、第1の固定部13aの形成材料は、厚紙の他、例えば、プラスチック、木、ゴム、布、ガラス、加工石、天然石、象牙、鼈甲等とすることができる。
【0031】
本実施形態において、第1の固定部13aは、第1の端部103aにおいて、帯体11の幅方向における上方向側に配置されている。より具体的には、本実施形態の第1の固定部13aは、Z軸方向視において、その上辺(Y軸正方向側の辺)が、帯体11の上端縁(Y軸正方向側の端縁)と、略平行になるように位置している。また、第1の固定部13aは、帯体11の筒内において、帯体11を形成するメッシュ状の樹脂製シートに覆われるように配置されており、縫合または接着により帯体11に固定されている。第1の固定部13aがメッシュ状の樹脂製シートで覆われているため、和服用帯状体10において、第1の固定部13aが配置された部分においても、帯体11や後述の僧侶用白衣100等の和服における滑り止め効果を有する。以上、第1の固定部13aについて説明したが、第2の固定部13bについても第1の固定部13aと同様である。
【0032】
A-2.和服用帯状体10の使用方法:
次に、本実施形態における和服用帯状体10の使用方法を説明する。図2は、本実施形態における和服用帯状体10の使用形態を概略的に示す説明図である。図2において、和服用帯状体10は、僧侶用白衣100を体に固定するための角帯として使用されている。なお、本和服用帯状体は、僧侶用白衣の角帯としての用途に限らず、着物、法衣、浴衣、襦袢等の腰紐、伊達締め等として用いることができる。
【0033】
着用者は、僧侶用白衣100を着用し、和服用帯状体10を胴回りに少なくとも一周巻回し、締める。このとき、和服用帯状体10の第1の固定部13aが、着用者の身長方向の上方向側(頭部側)にとなるよう巻回する。和服用帯状体10の先端部分を折り返して、巻回された和服用帯状体10(帯体11)と僧侶用白衣100との重なり部分または巻回された和服用帯状体10(帯体11)同士の重なり部分に、第1の固定部13aを挟み込むことにより和服用帯状体10の巻回を固定する。
【0034】
A-3.第1実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態の和服用帯状体10は、胴回りに巻回可能な長さを有し、メッシュ状の樹脂製シートで形成された帯体11を備える。このように、和服用帯状体10は、帯体11が、樹脂製シートで形成されているため、良好な滑り止め効果を有する。また、帯体11がメッシュ状のシートで形成されているため、良好な通気性を有する。このため、和服用帯状体10では、良好な通気性を有するとともに、和服の上から和服用帯状体10を巻回したとき、和服と和服用帯状体10とのズレや、和服用帯状体10同士のズレを抑制することができる。また、巻回された和服用帯状体10の端部を和服と和服用帯状体10との間、または、和服用帯状体10同士の間に挟み込んで巻回を固定するときにも、このようなズレを抑制できる。従って、和服用帯状体10によれば、和服の損傷を抑制しつつ、良好な通気性を有し、和服に巻回する際の操作性が容易であり、かつ、着崩れを発生しにくくすることができる。また、和服用帯状体10を腰紐として使用する場合には、腰紐の端部を挟み込むことにより、着物等を固定することができるため、従来の着付け方法のように腰紐を結ぶことを要することなく着付けすることができる。また、和服用帯状体10を角帯として使用する場合には、従来の着付け方法に比べ、少ない巻回数で僧侶用白衣に固定することができ、着付けが容易となる。
【0035】
また、本実施形態の和服用帯状体10は、帯体11の長手方向における端部103a,103bに配置された固定部13a,13bを備え、固定部13a,13bを、巻回された帯体11に挟み込むことにより、和服用帯状体10の巻回を固定する構成としている。本実施形態の和服用帯状体10によれば、巻回された帯体11に挟み込むことが可能な固定部13a,13bを備えているため、和服用帯状体10の巻回をより良好に固定することができる。また、着用者が、固定部13a,13bの存在を実感できる場合には、和服用帯状体10に挟み込まれた固定部13a,13bの位置により、和服用帯状体10が緩んできているか否かの確認を行うことができる。
【0036】
また、本実施形態では、固定部13a,13bは、端部103a,103bにおいて、帯体11の幅方向における上方向側に配置されている。このため、固定部13a,13bを、より容易に帯体11に挟み込むことができる。
【0037】
また、本実施形態では、固定部13a,13bは、帯体11の端部103a,103bの両方の端部に配置されている。このため、いずれの端部であっても帯体への挟み込みに用いることができ、良好な操作性を有する。
B.第2実施形態:
図3は、第2実施形態における和服用帯状体20の外観構成を概略的に示す説明図である。以下では、第2実施形態の和服用帯状体20のうち、上述した第1実施形態の和服用帯状体10と同一の構成については、その説明を適宜省略する。和服用帯状体20は、第1実施形態の和服用帯状体10における固定部13a,13bに代えて、固定部23a,23bを備え、第1の板状部材25を更に備える。
【0038】
固定部23a,23bは、Z軸方向視において略半円形状の板状部材である。本実施形態において、第1の固定部23aは、直径3cm程度かつ1mm程度厚の加工石製の板状部材である。ここで、第1の固定部23aの寸法および形状は、特に限定されない。Z軸方向視において、第1の固定部23aの寸法は、例えば、直径1cm程度以上、7cm程度以下とすることができ、厚みは、0.5cm程度以上、1cm程度以下とすることができる。
【0039】
固定部23a,23bは、第1実施形態の固定部13a,13bと同様に、帯体11の端部103a,103bにおいて、帯体11の幅方向における上方向側にそれぞれ配置されている。より具体的には、本実施形態の第1の固定部23aは、Z軸方向視において、その凸部分P23が、帯体11の幅方向における上方向側の角部P11に対向するように位置している。換言すれば、第1の固定部23aの形状は、帯体11の第1の端部103aの先端側の角部P11に対向する部分において、略円弧状を有している。以上、第1の固定部23aについて説明したが、第2の固定部23bについても第1の固定部23aと同様である。
【0040】
第1の板状部材25は、帯体11の長手方向に沿って延在する、Z軸方向視において略矩形状の板状部材である。より具体的には、本実施形態において、第1の板状部材25は、帯体11の長手方向における長さS251が、幅方向における長さS252より長い、略長方形状を有している。本実施形態において、第1の板状部材25の長さS252は、帯体11の幅方向における長さと略同一である。ここで、第1の板状部材25の寸法および形状は、特に限定されない。第1の板状部材25の寸法は、例えば、長さS251が、5cm程度以上、30cm程度以下、長さS252が、1cm程度以上、15cm程度以下とすることができる。また、厚みは、0.1cm程度以上、1cm程度以下とすることができる。第1の板状部材25の形状は、略長方形状の他、例えば、略正方形状、略多角形状、略円形状、略半円形状、略楕円形状、星形状等とすることができる。また、第1の板状部材25の形成材料は、帯体11の長手方向における伸長を抑制しつつ、体(特に、腰)へより良くフィットするよう、伸縮性が比較的小さく、かつ、適度に変形可能な形成材料であればよく、厚紙の他、布、プラスチック等とすることができる。第1の板状部材25は、特許請求の範囲における第1の補強部の一例である。
【0041】
本実施形態において、第1の板状部材25は、帯体11の中央部101のうち、Z軸方向視において、帯体11の中心線CLに重なるように配置されている。また、第1の板状部材25は、上述の第1の固定部13aと同様に、帯体11の筒内において、帯体11を形成するメッシュ状の樹脂製シートに覆われるように配置されており、縫合または接着により帯体11に固定されている。
【0042】
本実施形態の和服用帯状体20において、固定部23a,23bの形状は、帯体11の長手方向における端部103a,103bの先端側の角部P11に対向する部分において、略円弧状を有している。このため、固定部23a,23bにおける略円弧状の部分から滑らかに帯体11に挟み込むことができる。
【0043】
本実施形態の和服用帯状体20は、帯体11の長手方向に沿って延在する第1の板状部材25を備えている。このため、帯体11の長手方向における伸長を抑制することができる。また、第1の板状部材25を有することにより、和服用帯状体20を、着用者の胴部(特には、腰部)の胴回りに巻回する際に、和服用帯状体20の幅方向の捩れを防止でき、ひいては、和服用帯状体20を和服(例えば、僧侶用白衣)に巻回する際の操作性をより向上させることができる。また、本実施形態において、第1の板状部材25は、帯体11の長手方向における略中央部に配置されている。このため、着用者は、和服用帯状体20を巻回する際に、第1の板状部材25を腰部等への位置合わせの指標とすることができるため、より簡易に操作することができる。また、第1の板状部材25は、帯体11の長手方向における長さが、幅方向における長さより長い。このため、着用者はより容易に第1の板状部材25を認識しやすく、和服用帯状体20を巻回する際に、より簡易に操作することができる。また、第1の板状部材25は、帯体の長手方向における長さが、幅方向における長さより長いため、着用者の胴部(特には、腰部)の胴回り方向において、帯体11をより広範囲に補強することができる。
【0044】
C.第3実施形態:
図4は、第3実施形態における和服用帯状体30の外観構成を概略的に示す説明図である。以下では、第3実施形態の和服用帯状体30のうち、上述した実施形態の和服用帯状体10,20と同一の構成については、その説明を適宜省略する。和服用帯状体30は、第2実施形態の和服用帯状体20における第1の板状部材25に代えて、第1の板状部材35を備える。
【0045】
第1の板状部材35は、複数(本実施形態では、5つ)の板状片35a,35b,35c,35d,35eで構成されている。板状片35a,35b,35c,35d,35eは、それぞれ、帯体11の長手方向に沿って延在する、Z軸方向視において略矩形状の板状部材である。より具体的には、本実施形態において、例えば、板状片35cは、帯体11の長手方向における長さS351が、幅方向における長さS352より長い、略長方形状を有している。ここで、板状片35a,35b,35c,35d,35eの寸法、形状、形成材料は、特に限定されない。板状片35a,35b,35c,35d,35eの寸法は、例えば、長さS351が、1cm程度以上、10cm程度以下、長さS252が、0.5cm程度以上、3cm程度以下とすることができる。また、厚み、形状、形成材料については、第2実施形態の第1の板状部材25と同様である。なお、板状片35a,35b,35c,35d,35eの寸法、形状、形成材料は、互いに同一であってもよく、また、それぞれ異なっていてもよい。第1の板状部材35は、特許請求の範囲における第1の補強部の一例である。
【0046】
本実施形態において、第1の板状部材35(より具体的には、板状片35c)は、第2実施形態の第1の板状部材25と同様に、帯体11の中心線CLに重なるように配置されている。より具体的には、第1の板状部材35は、帯体11の幅方向における上方向側の端部側に配置されている。すなわち、第1の板状部材35と、固定部23a,23bとは、互いに、帯体11の幅方向における上方向側の端部側に位置している。
【0047】
本実施形態において、板状片35a,35b,35c,35d,35eは、隣り合う板状片同士が互いに離隔して配置されている。隣り合う板状片間の離隔距離Lは、特に限定されないが、例えば、0.3cm程度以上、3cm程度以下とすることができる。離隔距離Lは、和服用帯状体10の捩れを抑制する観点から、板状片35a,35b,35c,35d,35eの長さS351より短い構成としてもよい。
【0048】
本実施形態の和服用帯状体30において、第1の板状部材35は、帯体11の幅方向における上方向側の端部側に配置されている。このため、着用者は、和服用帯状体30を巻回する際に、第1の板状部材35が配置されている端部側を、着用者の身長方向における頭部側に位置合わせする等の位置合わせが容易である。また、第1の板状部材35は、帯体11の長手方向に沿って、互いに離隔して配置された、複数の板状片35a,35b,35c,35d,35eから構成されている。このため、板状片35a,35b,35c,35d,35eが配置されていない部分において、和服用帯状体30を容易に折り曲げることができるため、和服用帯状体30を長手方向に折り畳むことが容易である。
【0049】
本実施形態の和服用帯状体30では、固定部23a,23bと、前記第1の板状部材35とが、それぞれ、帯体11の幅方向における上方向側の端部側に配置されている。このため、着用者は、和服用帯状体30を巻回する際に、第1の板状部材35および固定部23a,23bが配置されている端部側を、着用者の身長方向における頭部側に位置合わせする等の位置合わせと、巻回された帯体11への固定部23a,23bの挟み込みとの一連の操作をより効率的に行うことができる。
【0050】
D.第4実施形態:
図5は、第4実施形態における和服用帯状体40の外観構成を概略的に示す説明図である。以下では、第4実施形態の和服用帯状体40のうち、上述した実施形態の和服用帯状体10,20,30と同一の構成については、その説明を適宜省略する。和服用帯状体40は、第2実施形態の和服用帯状体20における第1の板状部材25に代えて、第1の板状部材45を備え、第2の板状部材47を更に備える。
【0051】
第1の板状部材45は、帯体11の長手方向に沿って延在する、Z軸方向視において略楕円形状の板状部材である。第1の板状部材45の寸法、形成材料は、第1の板状部材25と同等である。
【0052】
第2の板状部材47は、複数(本実施形態では、4つ)の板状片47a,47b,47c,47dで構成されている。板状片47a,47b,47c,47dは、それぞれ、帯体11の幅方向に沿って延在する、Z軸方向視において略矩形状の板状部材である。より具体的には、本実施形態において、例えば、板状片47aは、帯体11の長手方向における長さS471が、幅方向における長さS472より短い、略長方形状を有している。ここで、板状片47a,47b,47c,47dの寸法、形状、形成材料は、特に限定されない。板状片47a,47b,47c,47dの寸法は、例えば、長さS471が、0.5cm程度以上、5cm程度以下、長さS472が、1cm程度以上、15cm程度以下とすることができる。また、厚みは、0.1cm程度以上、1cm程度以下とすることができる。第2の板状部材47の形状は、略長方形状の他、例えば、略正方形状、略多角形状、略円形状、略半円形状、略楕円形状、星形状等とすることができる。また、第2の板状部材47の形成材料は、帯体11の幅方向における捩れを抑制しつつ、体(より具体的には、胴部)へより良くフィットするよう、帯体11を形成するメッシュ状の樹脂製シートより強度が高く、かつ、適度に変形可能な形成材料であればよく、厚紙の他、布、プラスチック等とすることができる。第2の板状部材47は、特許請求の範囲における第2の補強部の一例である。
【0053】
本実施形態において、板状片47a,47bは、帯体11の中央部101のうち、第1の端部103aの付近に配置され、板状片47c,47dは、帯体11の中央部101のうち、第2の端部103bの付近に配置されている。また、板状片47a,47b,47c,47dは、上述の第1の板状部材25と同様に、帯体11の筒内において、帯体11を形成するメッシュ状の樹脂製シートに覆われるように配置されており、縫合または接着により帯体11に固定されている。
【0054】
本実施形態の和服用帯状体40は、帯体11の幅方向に沿って延在する第2の板状部47を備えている。このため、帯体11の幅方向における伸長を抑制することができるとともに、帯体11の幅方向における捩れを抑制することができる。また、第2の板状部47は、帯体11の長手方向における長さが、幅方向における長さより短い。このため、帯体11の幅方向における捩れをより効果的に抑制することができる。また、第2の板状部材は、帯体の幅方向における長さが、長手方向における長さより長いため、着用者の胴部の上下方向において、帯体をより広範囲に補強することができる。
【0055】
E.第5実施形態:
図6は、第5実施形態における和服用帯状体50の外観構成を概略的に示す説明図である。以下では、第5実施形態の和服用帯状体50のうち、上述した実施形態の和服用帯状体10,20,30,40と同一の構成については、その説明を適宜省略する。和服用帯状体50は、第2実施形態の和服用帯状体20における帯体11に代えて、帯体51を備える。
【0056】
帯体51には、端部103a,103bにおいて、帯体51の長手方向における端縁の少なくとも一部に開口するポケット部Pを有している。ポケット部Pは、帯体51の幅方向における上端縁と、長手方向における先端縁とを結ぶように縫合または接着することにより、形成することができる(図6中、ステッチ51a,51b)。本実施形態において、ステッチ51a,51bは、直線状であるが、ポケット部Pに固定部23a,23bが入るように形成されればよく、例えば、曲線状、波状等に形成されていてもよい。また、本実施形態において、固定部23a,23bをポケット部Pから離脱することを抑制するために、固定部23a,23bの表面に滑り止め加工を施していてもよい。このような滑り止め加工としては、例えば、固定部の表面にゴム材料をドット加工したり、固定部に輪ゴムを巻く等の方法が挙げられる。和服用帯状体50では、ポケット部P内に固定部23a,23bを入れることにより、固定部23a,23bを帯体51に取り外し可能に配置することができる。このように、本実施形態の和服用帯状体50によれば、固定部23a,23bが、帯体51に取り外し可能に配置されているため、固定部23a,23bが破損等により交換を要する場合において、他の固定部と容易に交換することができる。
【0057】
F.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
【0058】
上記実施形態では、帯体11は、筒状の部材としたが、これに限定されず、一枚または複数枚のシート部材重なったものであってもよい。また、上記実施形態において、帯体11の端部の形状は、三角形状や台形状、円弧状等の形状であってもよい。また、上記実施形態において、帯体11として、厚み方向に凹凸のない、平坦面を有するメッシュ状の樹脂製シートを用いてもよい。
【0059】
上記実施形態において、帯体11の筒内に配置された、固定部、第1の板状部材、第2の板状部材を、帯体11の表面上に、縫合または接着等により固定した構成であってもよい。
【0060】
上記実施形態では、和服用帯状体10が、2つの固定部13a,13bを備える構成を採用したが、これに限定されず、固定部を備えない構成や、いずれか一方の固定部を備える構成としてもよい。上記の他の実施形態の和服用帯状体においても同様である。
【0061】
上記実施形態では、2つの固定部13a,13bが、ともに、帯体11の幅方向における上方向側に配置された構成を採用したが、これに限定されず、2つの固定部が、互いに異なる方向側に配置される構成や、帯体11の幅方向における中央部分に配置される構成としてもよい。また、帯体11の幅方向において、固定部の長さは、帯体11の長さと略同一であってもよい。換言すれば、固定部は、帯体11の幅方向の略全体に亘るよう形成されていてもよい。上記の他の実施形態の和服用帯状体においても同様である。
【0062】
上記実施形態において、第1の板状部材35(板状片35a,35b,35c,35d,35e)は、帯体11の長手方向における長さが、幅方向における長さより短い構成であってもよい。同様に、第2の板状部材47を構成する、板状片47a,47b,47c,47dは、帯体11の長手方向における長さが、幅方向における長さより短い構成であってもよい。また、第2の板状部材47を構成する板状片の数は、特に限定されず、2つ、3つ、5つ以上であってもよい。
【0063】
上記実施形態において、第1の板状部材35(板状片35c)は、帯体11の長手方向において、中心線CL上に重ならないよう配置されていてもよい。また、第1の板状部材35(板状片35a,35b,35c,35d,35e)は、幅方向における中央部分に配置される構成としてもよい。更には、板状片35a,35b,35c,35d,35eは、帯体11の幅方向において、互いに異なる位置に配置されていてもよい。また、上記実施形態において、第1の板状部材35(板状片35a,35b,35c,35d,35e)と、固定部とは、帯体11の幅方向において、互いに異なる位置に配置されていてもよい。
【0064】
上記実施形態において、第1の補強部および第2の補強部として、上記板状部材に代えて、比較的強度の高い糸を用いてステッチまたは刺繍を施すことにより、帯体11を補強する構成としてもよい。この構成において、ステッチまたは刺繍は、上記第1の板状部材および第2の板状部材が配置されている領域に施すことができる。
【0065】
上記実施形態における各部材の寸法や材料および色は、あくまで一例であり、種々変形可能である。なお、各部材に種々の装飾を施していてもよい。
【符号の説明】
【0066】
10,20,30,40,50:和服用帯状体 11:帯体 13a:第1の固定部 13b:第2の固定部 23a:第1の固定部 23b:第2の固定部 25:第1の板状部材 35:第1の板状部材 35a,35b,35c,35d,35e:板状片 45:第1の板状部材 47:第2の板状部材 47a,47b,47c,47d:板状片 51:帯体 51a,51b:ステッチ 100:僧侶用白衣
図1
図2
図3
図4
図5
図6