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特開2023-19640関心度推定システム、関心度推定方法、及び、ウェアラブル端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019640
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】関心度推定システム、関心度推定方法、及び、ウェアラブル端末
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230202BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20230202BHJP
   G09B 19/00 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/20
G09B19/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021124538
(22)【出願日】2021-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】吉崎 美紗
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L049CC34
(57)【要約】
【課題】幼児の関心度を推定することができる関心度推定システムを提供する。
【解決手段】関心度推定システム10は、幼児Aに装着されるウェアラブル端末50と、幼児Aの関心度を推定する関心度推定装置40とを備える。ウェアラブル端末50は、幼児Aに行動の予定を通知する通知部56と、幼児Aの行動の実績を入力するための幼児Aの操作を受け付ける操作受付部51とを備える。関心度推定装置40は、幼児Aの行動の予定を示す予定情報、及び、入力された幼児の行動の実績を示す実績情報を取得する取得部44と、取得された予定情報、及び、取得された実績情報に基づいて、幼児Aの行動に関連する複数のジャンルそれぞれに対する幼児Aの第一関心度を推定する推定部45と、推定された第一関心度を示す第一関心度情報を出力する出力部47とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幼児に装着されるウェアラブル端末と、
前記幼児の関心度を推定する関心度推定装置とを備え、
前記ウェアラブル端末は、
前記幼児に行動の予定を通知する通知部と、
前記幼児の行動の実績を入力するための前記幼児の操作を受け付ける操作受付部とを備え、
前記関心度推定装置は、
前記幼児の行動の予定を示す予定情報、及び、入力された前記幼児の行動の実績を示す実績情報を取得する取得部と、
取得された前記予定情報、及び、取得された前記実績情報に基づいて、前記幼児の行動に関連する複数のジャンルそれぞれに対する前記幼児の第一関心度を推定する推定部と、
推定された前記第一関心度を示す第一関心度情報を出力する出力部とを備える
関心度推定システム。
【請求項2】
前記ウェアラブル端末は、さらに、前記ウェアラブル端末以外の装置から前記予定情報を受信する通信部を備え、
前記通知部は、受信された前記予定情報を参照することにより、前記幼児に行動の予定を通知する
請求項1に記載の関心度推定システム。
【請求項3】
前記ウェアラブル端末は、さらに、前記ウェアラブル端末以外の装置から通知指令を受信する通信部を備え、
前記通知部は、前記通知指令が受信されるごとに、前記幼児に行動の予定を通知する
請求項1に記載の関心度推定システム。
【請求項4】
前記推定部は、取得された前記予定情報、及び、取得された前記実績情報に基づいて、複数の行動のそれぞれに対する前記幼児の第二関心度を推定し、
前記取得部は、さらに、前記第二関心度を前記第一関心度に変換するための変換用情報を取得し、
前記推定部は、推定された前記第二関心度、及び、取得された前記変換用情報に基づいて、前記第一関心度を推定する
請求項1~3のいずれか1項に記載の関心度推定システム。
【請求項5】
前記ウェアラブル端末は、さらに、前記幼児の活動量を計測する活動量計測部を備え、
前記取得部は、計測された前記活動量を示す活動量情報をさらに取得し、
前記推定部は、取得された前記予定情報、取得された前記実績情報、及び、取得された前記活動量情報に基づいて、複数の行動のそれぞれに対する前記幼児の第二関心度を推定する
請求項4に記載の関心度推定システム。
【請求項6】
前記ウェアラブル端末は、前記幼児の腕に装着される腕時計型の端末である
請求項1~5のいずれか1項に記載の関心度推定システム。
【請求項7】
幼児に装着されるウェアラブル端末が、前記幼児に行動の予定を通知する通知ステップと、
ウェアラブル端末が、前記幼児の行動の実績を入力するための前記幼児の操作を受け付ける受付ステップと、
前記ウェアラブル端末と異なる関心度推定装置が、前記幼児の行動の予定を示す予定情報、及び、入力された前記幼児の行動の実績を示す実績情報を取得する取得ステップと、
前記関心度推定装置が、取得された前記予定情報、及び、取得された前記実績情報に基づいて、前記幼児の行動に関連する複数のジャンルそれぞれに対する前記幼児の第一関心度を推定する推定ステップと、
前記関心度推定装置が、推定された前記第一関心度を示す第一関心度情報を出力する出力ステップとを含む
関心度推定方法。
【請求項8】
請求項7に記載の関心度推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項9】
幼児の関心度を推定する関心度推定装置に前記幼児の行動の実績を示す実績情報を提供する、前記幼児に装着されるウェアラブル端末であって、
前記関心度推定装置は、
前記幼児の行動の予定を示す予定情報、及び、前記実績情報を取得する取得部と、
取得された前記予定情報、及び、取得された前記実績情報に基づいて、前記幼児の行動に関連する複数のジャンルそれぞれに対する前記幼児の第一関心度を推定する推定部と、
推定された前記第一関心度を示す第一関心度情報を出力する出力部とを備え、
前記ウェアラブル端末は、
前記幼児に行動の予定を通知する通知部と、
前記実績情報が取得される前に、前記幼児の行動の実績を入力するための前記幼児の操作を、前記実績情報を生成するために受け付ける操作受付部とを備える
ウェアラブル端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、幼児の関心度を推定するための、関心度推定システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
育児に関する様々な技術が提案されている。特許文献1には、幼児に机へ向かう習慣をつけることができる幼児用机が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
幼児の教育等に際しては、幼児がどのような事象に関心(興味)を持っているかを把握することが重要である。
【0005】
本発明は、幼児の関心度を推定することができる関心度推定システム等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る関心度推定システムは、幼児に装着されるウェアラブル端末と、前記幼児の関心度を推定する関心度推定装置とを備え、前記ウェアラブル端末は、前記幼児に行動の予定を通知する通知部と、前記幼児の行動の実績を入力するための前記幼児の操作を受け付ける操作受付部とを備え、前記関心度推定装置は、前記幼児の行動の予定を示す予定情報、及び、入力された前記幼児の行動の実績を示す実績情報を取得する取得部と、取得された前記予定情報、及び、取得された前記実績情報に基づいて、前記幼児の行動に関連する複数のジャンルそれぞれに対する前記幼児の第一関心度を推定する推定部と、推定された前記第一関心度を示す第一関心度情報を出力する出力部とを備える。
【0007】
本発明の一態様に係る関心度推定方法は、幼児に装着されるウェアラブル端末が、前記幼児に行動の予定を通知する通知ステップと、ウェアラブル端末が、前記幼児の行動の実績を入力するための前記幼児の操作を受け付ける受付ステップと、前記ウェアラブル端末と異なる関心度推定装置が、前記幼児の行動の予定を示す予定情報、及び、入力された前記幼児の行動の実績を示す実績情報を取得する取得ステップと、前記関心度推定装置が、取得された前記予定情報、及び、取得された前記実績情報に基づいて、前記幼児の行動に関連する複数のジャンルそれぞれに対する前記幼児の第一関心度を推定する推定ステップと、前記関心度推定装置が、推定された前記第一関心度を示す第一関心度情報を出力する出力ステップとを含む。
【0008】
本発明の一態様に係るプログラムは、前記関心度推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0009】
本発明の一態様に係るウェアラブル端末は、幼児の関心度を推定する関心度推定装置に前記幼児の行動の実績を示す実績情報を提供する、前記幼児に装着されるウェアラブル端末であって、前記関心度推定装置は、前記幼児の行動の予定を示す予定情報、及び、前記実績情報を取得する取得部と、取得された前記予定情報、及び、取得された前記実績情報に基づいて、前記幼児の行動に関連する複数のジャンルそれぞれに対する前記幼児の第一関心度を推定する推定部と、推定された前記第一関心度を示す第一関心度情報を出力する出力部とを備え、前記ウェアラブル端末は、前記幼児に行動の予定を通知する通知部と、前記実績情報が取得される前に、前記幼児の行動の実績を入力するための前記幼児の操作を、前記実績情報を生成するために受け付ける操作受付部とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明の関心度推定システム等は、幼児の関心度を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施の形態に係る関心度推定システムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、関心度の推定方法の決定動作のフローチャートである。
図3図3は、予定情報及び実績情報の一例を示す図である。
図4図4は、変換パラメータ情報の一例を示す図である。
図5図5は、主観関心度情報の一例を示す図である。
図6図6は、第二関心度を推定するための複数通りの方法の一例を示す図である。
図7図7は、第二関心度情報を第一関心度情報に変換する方法を説明するための図である。
図8図8は、関心度の推定動作のフローチャートである。
図9図9は、第一関心度情報を示す画像の一例を示す図である。
図10図10は、行動の予定の通知動作のフローチャートである。
図11図11は、行動の開始予定時刻が通知されるときの画像の一例を示す図である。
図12図12は、行動の実績の入力操作を受け付ける動作のフローチャートである。
図13図13は、活動量が多いほど幼児が当該行動に興味を有すると考えられる行動に対する係数の一例を示す図である。
図14図14は、活動量が少ないほど幼児が当該行動に興味を有すると考えられる行動に対する係数の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0013】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0014】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る関心度推定システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係る関心度推定システムの機能構成を示すブロック図である。
【0015】
実施の形態に係る関心度推定システム10は、幼児Aが取りうる行動(言い換えれば、行為)に関連する複数のジャンルそれぞれに対する幼児Aの関心度を推定することができるシステムである。関心度は、幼児Aがどれだけそのジャンルに興味を持っているかを示すパラメータであり、言い換えれば、興味度である。
【0016】
ここでの行動とは、例えば、公園に行く、ブロック遊び、お絵かき、数の勉強、及び、文字の勉強などの幼児Aが取りうる行動である。ジャンルとは、例えば、行動の上位概念に相当し、分野、分類または種別などと言い換えることができる。以下の実施の形態では、ジャンルは、例えば、国語系、算数系、理科系・・などの学習に関するジャンル(言い換えれば、学習分野)である。
【0017】
関心度推定システム10は、具体的には、幼児Aまたは幼児Aの保護者Bが立てた行動の予定と、幼児Aが実際に実行した行動とに基づいて、ジャンルごとの幼児Aの関心度を推定する。図1に示されるように、関心度推定システム10は、第一情報端末20と、第二情報端末30と、関心度推定装置40と、ウェアラブル端末50とを備える。以下、これらの各装置について説明する。
【0018】
[第一情報端末]
まず、第一情報端末20について説明する。第一情報端末20は、幼児Aまたは保護者Bによって使用される情報端末である。第一情報端末20は、例えば、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯型の情報端末であるが、パーソナルコンピュータなどの据え置き型の情報端末であってもよい。第一情報端末20は、具体的には、操作受付部21と、表示部22と、制御部23と、記憶部24と、通信部25と、ローカル通信部26とを備える。
【0019】
操作受付部21は、幼児Aまたは保護者Bの操作を受け付ける。操作受付部21は、例えば、幼児Aの行動の予定を示す予定情報の入力操作を、幼児Aまたは保護者Bから受け付ける。操作受付部21は、例えば、タッチパネルによって実現されるが、マウス及びキーボードなどによって実現されてもよい。
【0020】
表示部22は、画像を表示する。表示部22は、例えば、予定情報の入力画面を表示する。表示部22は、例えば、液晶パネルまたは有機EL(Electro Luminescence)パネルなどの表示パネルによって実現される。
【0021】
制御部23は、操作受付部21に入力された予定情報を通信部25に関心度推定装置40へ送信させる制御などを行う。制御部23は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。制御部23の機能は、例えば、制御部23を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサなどが記憶部24に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0022】
記憶部24は、制御部23によって実行されるコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部24は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
【0023】
通信部25は、第一情報端末20が関心度推定装置40とインターネットなどの広域通信ネットワーク70を介して通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部25は、例えば、予定情報、及び、実績情報を関心度推定装置40へ送信する。通信部25によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0024】
ローカル通信部26は、第一情報端末20がウェアラブル端末50と局所通信ネットワークを介して通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。ローカル通信部26は、例えば、予定情報をウェアラブル端末50へ送信し、実績情報をウェアラブル端末50から受信する。ローカル通信部26によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0025】
[第二情報端末]
次に、第二情報端末30について説明する。第二情報端末30は、幼児Aが通う幼児教室(未就学児をを対象とした学校)の教師Cによって使用される情報端末である。第二情報端末30は、例えば、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯型の情報端末であるが、パーソナルコンピュータなどの据え置き型の情報端末であってもよい。第二情報端末30は、具体的には、操作受付部31と、表示部32と、制御部33と、記憶部34と、通信部35とを備える。
【0026】
操作受付部31は、教師Cの操作を受け付ける。操作受付部31は、例えば、変換パラメータ情報、及び、主観関心度情報の入力操作を、教師Cから受け付ける。変換パラメータ情報、及び、主観関心度情報については後述する。複数の操作受付部31は、例えば、タッチパネルによって実現されるが、マウス及びキーボードなどによって実現されてもよい。
【0027】
表示部32は、画像を表示する。表示部32は、例えば、変換パラメータ情報、及び、主観関心度情報の入力画面を表示する。表示部32は、例えば、液晶パネルまたは有機ELパネルなどの表示パネルによって実現される。
【0028】
制御部33は、操作受付部31に入力された変換パラメータ情報、及び、主観関心度情報を通信部35に関心度推定装置40へ送信させる制御を行う。制御部33は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。制御部33の機能は、例えば、制御部33を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサなどが記憶部34に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0029】
記憶部34は、制御部33によって実行されるコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部34は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
【0030】
通信部35は、第二情報端末30が関心度推定装置40と広域通信ネットワーク70を介して通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部35は、例えば、変換パラメータ情報、及び、主観関心度情報を関心度推定装置40へ送信する。通信部35によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0031】
[関心度推定装置]
次に、関心度推定装置40について説明する。関心度推定装置40は、第一情報端末20から受信した情報、及び、第二情報端末30から受信した情報に基づいて幼児Aの関心度を推定するための情報処理を行うクラウドサーバ(サーバ装置)である。関心度推定装置40は、通信部41と、情報処理部42と、記憶部43とを備える。
【0032】
通信部41は、関心度推定装置40が第一情報端末20及び第二情報端末30と広域通信ネットワーク70を介して通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部41によって行われる通信は、例えば、有線通信であるが、無線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0033】
情報処理部42は、幼児Aの関心度を推定するための情報処理を行う。情報処理部42は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。情報処理部42は、機能的な構成要素として、取得部44、推定部45、決定部46、及び、出力部47を有する。取得部44、推定部45、決定部46、及び、出力部47の機能は、例えば、情報処理部42を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部43に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。取得部44、推定部45、決定部46、及び、出力部47のそれぞれの詳細な機能については後述する。
【0034】
記憶部43は、情報処理部42によって実行されるコンピュータプログラム、及び、上記情報処理を行うために用いられる各種情報などが記憶される記憶装置である。記憶部43は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などによって実現される。
【0035】
[ウェアラブル端末]
次に、ウェアラブル端末50について説明する。ウェアラブル端末50は、幼児Aの腕などに装着される腕時計型の情報端末である。ウェアラブル端末50は、腕時計型の情報端末に限定されず、幼児Aが首からかけるペンダント型の情報端末であってもよいし、幼児Aの腰に装着されるベルト型の情報端末であってもよい。ウェアラブル端末50は、具体的には、操作受付部51と、表示部52と、制御部53と、記憶部54と、ローカル通信部55と、通知部56と、活動量計測部57とを備える。
【0036】
操作受付部51は、幼児Aの操作を受け付ける。操作受付部51は、例えば、幼児Aの行動の実績を示す実績情報の入力操作を、幼児Aから受け付ける。操作受付部51は、例えば、タッチパネルによって実現されるが、マウス及びキーボードなどによって実現されてもよい。
【0037】
表示部52は、画像を表示する。表示部52は、例えば、実績情報の入力画面を表示する。表示部52は、例えば、液晶パネルまたは有機EL(Electro Luminescence)パネルなどの表示パネルによって実現される。
【0038】
制御部53は、操作受付部51に入力された実績情報をローカル通信部55に第一情報端末20へ送信させる制御などを行う。制御部53は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。制御部53の機能は、例えば、制御部53を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサなどが記憶部54に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0039】
記憶部54は、制御部53によって実行されるコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部54は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
【0040】
ローカル通信部55は、ウェアラブル端末50が第一情報端末20と局所通信ネットワークを介して通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。ローカル通信部55は、例えば、予定情報を第一情報端末20から受信し、実績情報を第一情報端末20へ送信する。ローカル通信部55によって行われる通信は、例えば、無線通信であるが、有線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0041】
通知部56は、幼児Aの行動の予定を通知する。通知部56は、音による通知を行うスピーカ、及び、振動による通知を行うバイブレーションモータなどの少なくとも1つによって実現される。
【0042】
活動量計測部57は、幼児Aの活動量を計測する。活動量は、例えば、METsという単位で表現され、幼児Aが座って安静にしているときの活動量は1METsである。活動量計測部57は、例えば、加速度センサなどによって実現される。
【0043】
[推定方法の決定動作]
次に、関心度推定システム10の動作について説明する。関心度推定システム10は、まず、幼児Aに関する情報を使って、関心度の推定方法を決定し、その後、決定した推定方法を用いて関心度を推定する。まず、前者の関心度の推定方法の決定動作について説明する。図2は、関心度の推定方法の決定動作のフローチャートである。
【0044】
まず、関心度推定装置40の通信部41は、幼児Aの行動の予定を示す予定情報、及び、幼児Aの行動の実績を示す実績情報を第一情報端末20から受信し(S11)、情報処理部42は、受信された予定情報、及び、実績情報を記憶部43に記憶する(S12)。図3は、予定情報及び実績情報の一例を示す図である。
【0045】
まず、予定情報について説明する。予定情報は、言い換えれば、計画情報であり、幼児Aの行動の予定(計画)を示す情報である。予定情報は、行動の予定と、開始予定時刻、及び、終了予定時刻(つまり、予定時間帯)とが対応付けられた情報である。
【0046】
予定情報は、幼児Aまたは保護者Bによって第一情報端末20に手動入力される。例えば、第一情報端末20の制御部23は、関心度推定システム10専用の第一アプリケーションプログラム(以下、第一アプリとも記載される)を実行することにより、表示部22に予定情報の入力画面を表示させる。入力画面が表示されているときに、操作受付部21は、あらかじめ選択肢として準備された数十~50種類程度の行動を選択する選択操作、並びに、選択した行動の開始予定時刻、及び、終了予定時刻の入力操作を、幼児Aまたは保護者Bから受け付ける。このように入力された予定情報は、通信部25によって関心度推定装置40に送信される。
【0047】
次に、実績情報について説明する。実績情報は、幼児Aが実際にどのように行動したかを示す情報である。実績情報は、実際に行われた行動と、その行動の開始時刻、及び、終了時刻とが対応付けられた情報である。
【0048】
実績情報は、幼児Aによってウェアラブル端末50に手動入力された後、ウェアラブル端末50(ローカル通信部55)から第一情報端末20(ローカル通信部26)へ局所通信ネットワークを通じて送信される。このときの処理手順の詳細については後述される。第一情報端末20(ローカル通信部26)によって受信された実績情報は、通信部25によって関心度推定装置40に送信される。
【0049】
なお、図3に示されるように、実績情報には、活動量計測部57によって計測された活動量を示す活動量情報が含まれてもよい。活動用情報は、幼児Aが行動を行っていたときの活動量の平均値である。
【0050】
関心度推定装置40の記憶部43には、予定情報及び実績情報が所定期間分記憶(蓄積)され、幼児Aの関心度は、所定期間分の予定情報及び実績情報に基づいて推定される。所定期間は、例えば、1か月であるが、1週間であってもよく、特に限定されない。
【0051】
ステップS12の次に、関心度推定装置40の通信部41は、変換パラメータ情報、及び、主観関心度情報を第二情報端末30から受信し(S13)、情報処理部42は、受信された変換パラメータ情報及び主観関心度情報を記憶部43に記憶する(S14)。まず、変換パラメータ情報について説明する。図4は、変換パラメータ情報の一例を示す図である。
【0052】
後述のように、推定部45は、関心度推定システム10は、複数の行動のそれぞれに対する幼児Aの第二関心度(つまり、行動ごとの関心度)を推定した後、第二関心度を、複数のジャンルのそれぞれに対する幼児Aの第一関心度(つまり、ジャンルごとの関心度)に変換する。変換パラメータ情報は、この変換に用いられる情報である。
【0053】
例えば、幼児Aのお絵かきという行動に対する第二関心度をEとすると、図4の変化のパラメータ情報に基づいて、国語系の第一関心度はE×4、算数系の第一関心度はE×1、理科系の第一関心度はE×2、社会系の第一関心度はE×3となる。つまり、第二関心度が第一関心度に変換される。変換パラメータ情報は、上述の数十~50種類程度の行動(選択肢として準備された複数の行動)のそれぞれに対する第二関心度を第一関心度に変換するための係数(パラメータ)を示す情報(例えば、テーブル情報)であるといえる。変換パラメータ情報は、言い換えれば、ある行動が複数のジャンルのそれぞれにどの程度当てはまるかを示す情報である。
【0054】
このような変換パラメータ情報は、教師Cによって第二情報端末30に手動入力される。つまり、変換パラメータ情報が示す行動とジャンルとの関係性は、教師Cの主観評価に基づく。例えば、第二情報端末30の制御部33は、関心度推定システム10専用の第二アプリケーションプログラム(以下、第二アプリとも記載される)を実行することにより、表示部32に変換パラメータ情報の入力画面を表示させる。入力画面が表示されているときに、操作受付部31は、変換パラメータ情報(図4の例では、テーブル内の1~5までの数値)の入力操作を教師Cから受け付ける。このように入力された変換パラメータ情報は、通信部35によって関心度推定装置40に送信される。
【0055】
以上説明した変換パラメータ情報は、教師Cによって入力されることにより、幼児Aが通う幼児教室(教師Cが所属する学校)の特色、及び、当該幼児教室の授業内容などが反映されたものとなる。つまり変換パラメータ情報は、幼児教室ごとに異なる情報となる。
【0056】
次に、主観関心度情報について説明する。図5は、主観関心度情報の一例を示す図である。主観関心度情報は、教師C(特定ユーザの一例)の主観評価に基づく、複数のジャンルそれぞれに対する幼児Aの関心度を示す情報である。つまり、主観関心度情報は、教室において幼児Aに接している教師Cがこうであろうと考える、複数のジャンルそれぞれに対する幼児Aの関心度を示す情報である。
【0057】
説明の簡略化のため、複数のジャンルは、国語系、算数系、理科系、社会系の4つとされるが、3つ以下であってもよいし、5つ以上であってもよい。また、複数のジャンルは、右脳系及び左脳系など、学習分野(学習科目)とは異なる切り口のジャンルであってもよい。なお、図5に示される主観関心度情報において、関心度は、各ジャンルの関心度の合計が1となるように正規化されている。
【0058】
このような主観関心度情報は、教師Cによって第二情報端末30に手動入力される。例えば、第二情報端末30の制御部33は、上記第二アプリを実行することにより、表示部32に主観関心度情報の入力画面を表示させる。入力画面が表示されているときに、操作受付部31は、主観関心度情報(複数のジャンルに対する幼児Aの関心度)の入力操作を教師Cから受け付ける。このように入力された主観関心度情報は、通信部35によって関心度推定装置40に送信される。
【0059】
ステップS14の次に、関心度推定装置40の取得部44は、所定期間分(例えば、1か月分)の予定情報及び実績情報を記憶部43から取得し(S15)、推定部45は、取得された予定情報及び実績情報に基づいて、複数の行動のそれぞれに対する幼児Aの第二関心度を、複数通りの方法で推定する(S16)。図6は、複数通りの方法の一例を示す図である。
【0060】
図6に示される複数通りの方法(方法1~4)は、予定情報及び実績情報の処理(集計)の仕方が互いに異なる方法である。図6に示される方法1は、行動が予定された時間、及び、行動が実際に行われた時間を重視し、行動が予定された時間に基づく予定時間スコア、及び、行動が実際に行われた時間に基づく実行時間スコアの合計を第二関心度とする方法である。
【0061】
推定部45は、例えば、予定情報に基づいて1か月の間に複数の行動それぞれがどれだけの時間予定(計画)されたかを集計(合計)し、複数の行動のそれぞれに、予定された時間が多い行動ほど大きくなるような予定時間スコアを算出する。同様に、推定部45は、例えば、実績情報に基づいて、1か月の間に複数の行動それぞれがどれだけの時間実行されたかを集計(合計)し、複数の行動のそれぞれに、実行された時間が多い行動ほど大きくなるような実行時間スコアを算出する。
【0062】
ある行動に対する幼児Aの第二関心度は、当該行動に対する予定時間スコアと当該行動に対する実行時間スコアとの合計となる。推定部45は、複数の行動のそれぞれについて、当該行動に対する予定時間スコアと当該行動に対する実行時間スコアとの合計を第二関心度として算出(推定)し、複数の行動のそれぞれに対する幼児Aの第二関心度を示す第二関心度情報F1を生成する。なお、第二関心度は、スコアが大きいほど関心が高いことを示す。
【0063】
図6に示される方法2は、行動が予定された回数、及び、行動が実際に行われた回数を重視し、行動が予定された回数に基づく予定回数スコア、及び、行動が実際に行われた回数に基づく実行回数スコアの合計を第二関心度とする方法である。
【0064】
推定部45は、例えば、予定情報に基づいて1か月の間に複数の行動それぞれが何回予定(計画)されたかを集計(合計)し、複数の行動のそれぞれに、予定された回数が多い行動ほど大きくなるような予定回数スコアを算出する。同様に、推定部45は、例えば、実績情報に基づいて、1か月の間に複数の行動それぞれが何回実行されたかを集計(合計)し、複数の行動のそれぞれに、実行された回数が多い行動ほど大きくなるような実行回数スコアを算出する。
【0065】
ある行動に対する幼児Aの第二関心度は、当該行動に対する予定回数スコアと当該行動に対する実行回数スコアとの合計となる。推定部45は、複数の行動のそれぞれについて、当該行動に対する予定回数スコアと当該行動に対する実行回数スコアとの合計を第二関心度として算出(推定)し、複数の行動のそれぞれに対する幼児Aの第二関心度を示す第二関心度情報F2を生成する。なお、この場合も、第二関心度は、スコアが大きいほど関心が高いことを示す。
【0066】
図6に示される方法3は、方法1及び方法2を合わせた方法であり、予定時間スコア、実行時間スコア、予定回数スコア、及び、実行回数スコアの合計を第二関心度とする方法である。つまり、ある行動に対する幼児Aの第二関心度は、当該行動に対する予定時間スコアと、当該行動に対する実行時間スコアと、当該行動に対する予定回数スコアと、当該行動に対する実行回数スコアとの合計となる。推定部45は、複数の行動のそれぞれについて、当該行動に対する予定時間スコアと、当該行動に対する実行時間スコアと、当該行動に対する予定回数スコアと、当該行動に対する実行回数スコアとの合計を第二関心度として算出(推定)し、複数の行動のそれぞれに対する幼児Aの第二関心度を示す第二関心度情報F3を生成する。この場合も、第二関心度は、スコアが大きいほど関心が高いことを示す。
【0067】
図6に示される方法4は、行動が予定された順番、及び、行動が実際に行われた順番を重視し、行動が予定された順番に基づく予定順スコア、及び、行動が実際に行われた順番に基づく実行順スコアの合計を第二関心度とする方法である。つまり、ある行動に対する幼児Aの第二関心度は、当該行動に対する予定順スコアと、当該行動に対する実行順スコアとの合計となる。
【0068】
推定部45は、例えば、予定情報に基づいて1か月の間の各日付に複数の行動それぞれがどのような順番で予定(計画)されたかを特定する。推定部45は、複数の行動のそれぞれに、計画された順番が早い(または遅い)行動ほど大きくなるような日付ごとの予定順スコアを算出し、日付ごとの予定順スコアを1か月分合計することで予定順スコアを算出する。同様に、推定部45は、例えば、実績情報に基づいて、1か月の間の各日付に複数の行動それぞれがどのような順番で実行されたかを特定する。推定部45は、複数の行動のそれぞれに、実行された順番が早い(または遅い)行動ほど大きくなるような日付ごとの実行順スコアを算出し、日付ごとの実行順スコアを1か月分合計することで予定順スコアを算出する。推定部45は、複数の行動のそれぞれについて、当該行動に対する予定順スコアと当該行動に対する実行順スコアとの合計を第二関心度として算出(推定)し、複数の行動のそれぞれに対する幼児Aの第二関心度を示す第二関心度情報F4を生成する。なお、第二関心度は、スコアが大きいほど関心が高いことを示す。
【0069】
ステップS16の次に、取得部44は、変換パラメータ情報を記憶部43から取得し(S17)、推定部45は、取得された変換パラメータ情報に基づいて、第二関心度情報F1~F4のそれぞれを、第一関心度情報に変換する(S18)。図7は、第二関心度情報を第一関心度情報に変換する方法を説明するための図である。
【0070】
推定部45は、図7の(a)の第二関心度情報の第二関心度の列の各数値(つまり、第二関心度)と、図7の(b)の変換パラメータ情報の「国語系」の列の各数値(係数)とを掛け合わせ、掛け合わせた後の数値を合計することで、「国語系」に対する第一関心度を算出することができる。同様に、推定部45は、「算数系」「理科系」「社会系」のそれぞれに対する第一関心度を算出し、算出した第一関心度を正規化する。この結果、図7の(c)に示されるように、幼児Aの複数のジャンルそれぞれに対する第一関心度を示す第一関心度情報が得られる。つまり、推定部45は、第二関心度情報(第二関心度)を第一関心度情報(第一関心度)に変換することができる。
【0071】
ステップS18では、推定部45は、上記4つの方法で算出された4つの第二関心度情報F1~F4から、4つの第一関心度情報が得られる。ここで、取得部44は、主観関心度情報を記憶部43から取得し(S19)、決定部46は、4つの第一関心度情報のそれぞれを主観関心度情報と比較することにより、4つの第一関心度情報のうち主観関心度情報と最も近い第一関心度情報を決定する(S20)。主観関心度情報と最も近い第一関心度情報は、例えば、4つの第一関心度情報のそれぞれと主観関心度情報とのユークリッド距離に基づいて決定されるが、既存の他の手法により決定されてもよい。
【0072】
そして、推定部45は、方法1~4のうち、ステップS19で決定した第一関心度情報を得るために使用された方法を推定方法として決定する(S21)。つまり、決定部46は、方法1~4のうち、ステップS19において取得された主観関心度情報(教師Cの主観評価結果)に最も近い結果が得られる方法を推定方法として決定する。以降は、この決定された推定方法を用いて関心度が推定される。
【0073】
[推定動作]
上記のように決定された推定方法を用いて、幼児の関心度を推定する推定動作について説明する。図8は、関心度の推定動作のフローチャートである。なお、この推定動作は、幼児Aの関心度の推定だけでなく、教師Cが所属する幼児教室に通う他の幼児Dの関心度の推定にも使用される。以下の推定動作の説明では、幼児Dの関心度の推定動作について説明する。以下の推定動作の説明においては、第一情報端末20は、幼児Dの保護者によって使用される情報端末として説明される。なお、図8では図示されていないが、実績情報は、幼児Dによってウェアラブル端末50に手動入力される。
【0074】
まず、関心度推定装置40の通信部41は、幼児Dの行動の予定を示す予定情報、及び、幼児Dの行動の実績を示す実績情報を第一情報端末20から受信し(S31)、情報処理部42は、受信された予定情報、及び、実績情報を記憶部43に記憶する(S32)。
【0075】
次に、関心度推定装置40の取得部44は、所定期間分(例えば、1か月分)の幼児Dの予定情報及び実績情報を記憶部43から取得し(S33)、推定部45は、取得された予定情報及び実績情報に基づいて、複数の行動のそれぞれに対する幼児Dの第二関心度(第二関心度情報)を、推定方法の決定動作で決定された方法(方法1~4のいずれか)で推定する(S34)。
【0076】
次に、取得部44は、変換パラメータ情報を記憶部43から取得し(S35)、推定部45は、取得された変換パラメータ情報に基づいて、ステップS24において得られた第二関心度情報を第一関心度情報に変換する(S36)。つまり、推定部45は、推定された第二関心度、及び、取得された変換パラメータ情報に基づいて、複数のジャンルそれぞれに対する幼児Dの第一関心度を推定する。
【0077】
出力部47は、ステップS36において得られた第一関心度情報を出力し(S37)、出力された第一関心度情報を、通信部41に第二情報端末30へ送信させる(S38)。第二情報端末30の通信部35は、第一関心度情報を受信し、制御部33は、受信された第一関心度情報を示す画像を表示部32に表示させる。図9は、第一関心度情報を示す画像の一例を示す図である。
【0078】
このように、幼児Dの、ジャンル(学習分野)ごとの関心度が表示部32に表示されれば、教師Cは、幼児Dの関心度を把握し、幼児Dの指導に役立てることができる。つまり、関心度推定システム10は、ジャンルに対する関心度を提供することで、教師Cが幼児Dの関心度を把握することを支援することができる。行動の上位概念に相当するジャンルに対する関心度の提供を受けた教師Cは、行動に対する関心度の提供を受ける場合よりも、幼児Dに対する教育の指針を立てやすくなる。例えば、ブロック遊びに関心があるという情報が提供された場合と、算数系に興味があるという情報が提供された場合とを比較すると、教師Cは、後者のほうが教育の指針(どのような教材を準備すればよいかなど)を立てやすい。
【0079】
なお、ステップS38において、通信部41は、第二情報端末30に代えて、または、第二情報端末30に加えて、第一情報端末20へ第一関心度情報を送信してもよい。この場合、第一情報端末20の通信部25は、第一関心度情報を受信し、制御部23は、受信された第一関心度情報を示す画像を表示部22に表示させる。
【0080】
このように、幼児Dのジャンル(学習分野)ごとの関心度が表示部22に表示されれば、幼児Dの保護者は、幼児Dの関心度を把握することができる。つまり、関心度推定システム10は、ジャンルに対する関心度を提供することで、教師Cが幼児Dの関心度を把握することを支援することができる。行動の上位概念に相当するジャンルに対する関心度の提供を受けた保護者は、行動に対する関心度の提供を受ける場合よりも、幼児Dに対する教育の指針を立てやすくなる。例えば、ブロック遊びに関心があるという情報が提供された場合と、算数系に興味があるという情報が提供された場合とを比較すると、保護者は、後者のほうが教育の指針(どのような教材を準備すればよいかなど)を立てやすい。
【0081】
[ウェアラブル端末の動作]
上述のように、幼児A(または幼児D)の行動の実績の入力は、幼児A自身によってウェアラブル端末50に対して行われる。このときウェアラブル端末50は、行動の予定を幼児Aに通知しつつ、行動の実績の入力操作を受け付ける。図10は、ウェアラブル端末50によって実行される、行動の予定の通知動作のフローチャートである。
【0082】
まず、ウェアラブル端末50のローカル通信部55は、第一情報端末20のローカル通信部26によって送信された幼児Aの行動の予定を示す予定情報を受信する(S41)。上記図3に示されるように、行動情報は、行動の予定と、開始予定時刻、及び、終了予定時刻(つまり、予定時間帯)とが対応付けられた情報である。第一情報端末20のローカル通信部26は、例えば、1日分または半日分などの予定情報を送信し、ウェアラブル端末50のローカル通信部55はこれを受信する。受信された予定情報は、記憶部54に記憶される。
【0083】
次に、制御部53は、ステップS11で受信された予定情報に基づいて、予定情報に含まれる各行動の開始予定時刻を通知部56に通知させる(S42)。制御部53は、ある行動(例えば、「公園に行く」)の開始予定時刻(または開始予定時刻の所定時間前の時刻(5分前の時刻など))が到来すると、通知部56を振動させる、または、通知部56にアラーム音などを出力させる。このとき、制御部53は、表示部52に図11のような画像を表示させる。図11は、行動の開始予定時刻が通知されるときの画像の一例を示す図である。
【0084】
制御部53は、ある行動の開始予定時刻の通知を終了すると、予定情報に含まれる全ての行動の開始予定時刻の通知が完了したか否かを判定する(S43)。制御部53は、全ての通知が完了していないと判定すると(S43でNo)、次に予定されている行動の開始予定時刻を通知部56に通知させる(S42)。一方、制御部53は、全ての通知が完了したと判定すると(S43でYes)、通知動作を終了する。
【0085】
以上のように、ウェアラブル端末50は、予定情報に基づいて行動の開始予定時刻の通知を行うことができる。ウェアラブル端末50は、行動の予定を幼児Aに通知することで、幼児Aが行動の予定を守ろうとする意識を高めることができる。
【0086】
なお、図10の例では、1日分または半日分などの予定情報が第一情報端末20からウェアラブル端末50へ提供されたが、予定情報がウェアラブル端末50へ提供されることは必須ではない。例えば、第一情報端末20は、行動の開始予定時刻が到来するごとに通知指令を送信し、ウェアラブル端末50は通知指令が受信されるごとに通知を行ってもよい。通知指令は、具体的には、第一情報端末20のローカル通信部26からウェアラブル端末50のローカル通信部55へ送信される。
【0087】
また、図10は、行動の開始予定時刻のみを通知する例を示しているが、通知部56は、行動の終了予定時刻をさらに通知してもよい。
【0088】
以上説明したような図10の通知動作と並行して、ウェアラブル端末50は、行動の実績の入力操作を受け付ける動作を行う。図12は、行動の実績の入力操作を受け付ける動作のフローチャートである。
【0089】
操作受付部51は、行動の開始時刻の入力操作を幼児Aから受け付け、制御部53は、入力操作によって入力された開始時刻を記憶部54に記憶する(S51)。行動の開始時刻の入力操作は、例えば、図11の画像に含まれるボタン型のアイコン52aへのタップ操作であり、行動の開始時刻は、タップ操作が受け付けられたときの現在時刻である。なお、ボタン型のアイコン52aは、タップ操作が行われると「はじめる」の文字が「おわる」の文字に切り替わる。つまり、アイコン52aは、行動の開始時刻を受け付けるためのアイコンから行動の終了時刻を受け付けるためのアイコンに変化する。
【0090】
次に、操作受付部51は、行動の終了時刻の入力操作を幼児Aから受け付け、制御部53は、入力操作によって入力された終了時刻を記憶部54に記憶する(S52)。行動の終了時刻の入力操作は、例えば、図11の画像に含まれるボタン型のアイコン52aであって文字が「はじめる」から「おわる」へ変更されたアイコン52aへのタップ操作である。なお、ボタン型のアイコン52aは、タップ操作が行われると「おわる」の文字が「はじめる」の文字に切り替わる。つまり、アイコン52aは、行動の終了時刻を受け付けるためのアイコンから行動の開始時刻を受け付けるためのアイコンに変化する。
【0091】
ここで、制御部53は、開始時刻が入力されてから終了時刻が入力されるまでの期間の活動量を一時的に記憶部54に記憶しておく。制御部53は、終了時刻が入力された後、当該期間における活動量の平均値を当該期間の活動量として算出し、開始時刻、及び、終了時刻と対応付けて記憶部54に記憶する(S53)。
【0092】
次に、制御部53は、予定情報に対応する全ての開始時刻及び終了時刻の組の入力が完了したか否かを判定する(S54)。制御部53は、全ての入力が完了していないと判定すると(S54でNo)、次に予定されている行動の開始時刻の入力の受付(S51)、当該行動の終了時刻の入力の受付(S52)、及び、活動量の算出(S53)を行う。一方、制御部53は、全ての入力が完了したと判定すると(S54でYes)、それまでにステップS51~S53の処理が繰り返されることにより記憶部54内に生成された実績情報を第一情報端末20へ送信する(S55)。実績情報は、具体的には、ローカル通信部55によって第一情報端末20のローカル通信部26へ送信される。
【0093】
以上のように、ウェアラブル端末50は、幼児Aから入力操作を受け付けることによって実績情報を生成し、生成した実績情報を第一情報端末20へ提供することができる。幼児Aによって行動の実績が入力される構成によれば、保護者が実績情報を入力する負担を低減することができる。
【0094】
なお、図10、及び、図11では、ウェアラブル端末50は、局所通信ネットワークを介した通信のみが可能であるものとして説明が行われた。しかしながら、ウェアラブル端末50は、広域通信ネットワーク70を介した通信を行う通信部を備え、広域通信ネットワーク70を介した通信が可能であってもよい。この場合、図10のステップS41において、ウェアラブル端末50は、関心度推定装置40から広域通信ネットワーク70を介して予定情報を受信してもよい。また、図11のステップS55において、ウェアラブル端末50は、広域通信ネットワーク70を介して関心度推定装置40へ実績情報を送信してもよい。
【0095】
[活動量を用いた第二関心度の推定]
ウェアラブル端末50を介して行動の実績が入力される場合には、実績情報に活動量情報を含めることができる。このような場合、関心度推定装置40の取得部44は、所定期間分(例えば、1か月分)の予定情報及び活動量情報を含む実績情報を記憶部43から取得し、推定部45は、取得された予定情報及び活動量情報を含む実績情報に基づいて、複数の行動のそれぞれに対する幼児Aの第二関心度を推定することができる。なお、活動量情報は、実績情報とは別の情報として取り扱われてもよく、以下の説明では、便宜上、活動量情報を実績情報とは別の情報として説明が行われる。
【0096】
例えば、推定部45は、図6の方法1に基づいて第二関心度を推定する場合、行動に対する予定時間スコアと当該行動に対する実行時間スコアとの合計(以下、合計スコアとも記載される)を第二関心度として算出した。このとき、活動量情報をさらに使用する場合、推定部45は、合計スコアをS、係数をkとして、k×Sを第二関心度として推定(算出)してもよい。
【0097】
ここで係数kは、活動量情報が示す活動量と、合計スコアの算出の対象となった行動がどのような行動であるかとに応じてあらかじめ定められる係数であり、あらかじめ記憶部43に記憶される。図13は、活動量が多いほど幼児Aが当該行動に興味を有すると考えられる行動(例えば、サッカーなどの運動)に対する係数kの一例を示す図である。図13に示されるように、運動などの行動においては、係数kは、具体的には、活動量が多いときに1よりも大きい値(1.1など)となり、活動量が少ないときに1よりも小さい値(0.9など)となる。
【0098】
一方、図14は、活動量が少ないほど幼児Aが当該行動に興味を有すると考えられる行動(例えば、読書など)に対する係数kの一例を示す図である。図14に示されるように、読書などの行動においては、係数kは、具体的には、活動量が少ないときに1よりも大きい値となり、活動量が多いときに1よりも小さい値となる。
【0099】
このように、関心度推定装置40は、予定情報、及び、実績情報に加えて活動量情報を用いて第二関心度を推定することで、第二関心度の推定精度の向上を図ることができる。
【0100】
なお、推定部45は、運動などの特定の行動に対する第二関心度は、k×Sの式に基づいて推定し、その他の行動については係数を用いずに合計スコアSをそのまま第二関心度として推定してもよい。
【0101】
また、図6の方法1に基づく第二関心度の推定においてさらに活動量情報が用いられる例について説明されたが、方法2~方法4においてさらに活動量情報が用いられる場合についても同様である。
【0102】
[変形例]
上記実施の形態では、取得部44は、予定情報、及び、実績情報の両方の情報を取得したが、取得部44は、予定情報、及び、実績情報の少なくとも一方の情報を取得すればよい。つまり、上記実施の形態において、予定情報、及び、実績情報の両方を使用すると説明された箇所において、予定情報、及び、実績情報の一方のみが使用されてもよい。
【0103】
例えば、上述の推定方法の決定動作においては、複数通りの方法で第二関心度が推定された(なお、第二関心度は、第一関心度に変換されるので、複数通りの方法で第一関心度が推定されるともいえる)。このときの複数通りの方法には、複数の行動のそれぞれの予定時間、及び、複数の行動のそれぞれの実行時間を用いて第二関心度(第一関心度)を推定する方法1(第一方法)が含まれた。方法1は、予定情報、及び、実績情報の少なくとも一方の情報が取得される場合には、取得された少なくとも一方の情報に基づいて定まる、複数の行動のそれぞれの予定時間、及び、複数の行動のそれぞれの実行時間の少なくとも一方を用いて第二関心度(第一関心度)を推定する方法であるといえる。
【0104】
同様に、上述の推定方法の決定動作において、複数通りの方法には、複数の行動のそれぞれの予定回数、及び、複数の行動のそれぞれの実行回数を用いて第二関心度(第一関心度)を推定する方法2(第二方法)が含まれた。方法2は、予定情報、及び、実績情報の少なくとも一方の情報が取得される場合には、取得された少なくとも一方の情報に基づいて定まる、複数の行動の予定回数、及び、複数の行動の実行回数の少なくとも一方を用いて第二関心度(第一関心度)を推定する方法であるといえる。
【0105】
また、上記実施の形態では、第二関心度(第一関心度)を推定する方法として、方法1~4が例示されたが、推定部45は、これら以外の方法により第二関心度(第一関心度)を推定してもよい。例えば、推定部45は、時間、回数、及び、順番の2つ以上を組み合わせた他の方法を用いて第二関心度(第一関心度)を推定してもよい。
【0106】
また、推定部45は、時間、回数、及び、順番の2つ以上を組み合わせた上で、さらに、活動量情報が示す活動量を用いて第二関心度(第一関心度)を推定してもよい。例えば、時間、回数、及び、活動量を組み合わせる場合、時間に基づいて定まるスコアをS1、回数に基づいて定まるスコアをS2、活動量をS3、a、b、c、dを係数とすると、第二関心度Iは、I=a×S1+b×S2+c×d×S3の式に基づいて推定(算出)されてもよい。
【0107】
S1は、例えば、行動が予定された時間に基づく予定時間スコア、及び、行動が実際に行われた時間に基づく実行時間スコアの合計である。S2は、例えば、行動が予定された回数に基づく予定回数スコア、及び、行動が実際に行われた回数に基づく実行回数スコアの合計である。
【0108】
a、b、cは、S1、S2、S3の重みに相当する係数であり、0よりも大きい値となる。dは、+1か-1となる。dは、活動量が多いほど幼児Aが当該行動に興味を有すると考えられる行動(例えば、サッカーなどの運動)のときには+1であり、活動量が少ないほど幼児Aが当該行動に興味を有すると考えられる行動(例えば、読書など)のときには-1である。
【0109】
このように、推定部45は、時間、回数、及び、順番の2つ以上を組み合わせた上で、さらに、活動量情報が示す活動量を用いて第二関心度を推定することで、第二関心度の推定精度の向上を図ることができる。
【0110】
また、上記実施の形態では、取得部44は、幼児Aによってウェアラブル端末50に手動入力された実績情報を取得したが、幼児Aまたは保護者Bによって第一情報端末20に手動入力された実績情報を取得してもよい。また、取得部44は、センサによるセンシングに基づいて生成された実績情報を取得してもよい。例えば、関心度推定装置40の情報処理部42は、カメラ(画像センサ)によって撮影された画像に基づいて、画像の撮影が行われた時間帯における幼児Aの行動を示す実績情報を生成し、取得部44は、生成された実績情報を取得してもよい。
【0111】
[効果等]
以上説明したように、関心度推定システム10は、幼児Aに装着されるウェアラブル端末50と、幼児Aの関心度を推定する関心度推定装置40とを備える。ウェアラブル端末50は、幼児Aに行動の予定を通知する通知部56と、幼児Aの行動の実績を入力するための幼児の操作を受け付ける操作受付部51とを備える。関心度推定装置40は、幼児Aの行動の予定を示す予定情報、及び、入力された幼児Aの行動の実績を示す実績情報を取得する取得部44と、取得された予定情報、及び、取得された実績情報に基づいて、幼児Aの行動に関連する複数のジャンルそれぞれに対する幼児Aの第一関心度を推定する推定部45と、推定された第一関心度を示す第一関心度情報を出力する出力部47とを備える。
【0112】
このような関心度推定システム10は、幼児Aの行動に関連する複数のジャンルそれぞれに対する幼児Aの第一関心度を推定することができる。また、ウェアラブル端末50は、幼児Aが行動の予定の通りに行動しようとすることを促す(幼児Aが予定を守ろうとする意識を高める)ことができる。
【0113】
また、例えば、ウェアラブル端末50は、さらに、ウェアラブル端末50以外の装置から予定情報を受信する通信部を備える。通知部56は、受信された予定情報を参照することにより、幼児Aに行動の予定を通知する。ここでの通信部は、例えば、第一情報端末20から予定情報を受信するローカル通信部55であるが、関心度推定装置40から予定情報を受信する通信部であってもよい。
【0114】
このようなウェアラブル端末50は、予定情報に基づいて、幼児Aに行動の予定を通知することができる。
【0115】
また、例えば、ウェアラブル端末50は、さらに、ウェアラブル端末50以外の装置から通知指令を受信する通信部を備える。通知部56は、通知指令が受信されるごとに、幼児Aに行動の予定を通知する。ここでの通信部は、例えば、第一情報端末20から通知指令を受信するローカル通信部55であるが、関心度推定装置40から通知指令を受信する通信部であってもよい。
【0116】
このようなウェアラブル端末50は、通知指令に基づいて、幼児Aに行動の予定を通知することができる。
【0117】
また、例えば、推定部45は、取得された予定情報、及び、取得された実績情報に基づいて、複数の行動のそれぞれに対する幼児Aの第二関心度を推定する。取得部44は、さらに、第二関心度を前記第一関心度に変換するための変換用情報を取得する。推定部45は、推定された第二関心度、及び、取得された変換用情報に基づいて、第一関心度を推定する。
【0118】
このような関心度推定システム10は、複数の行動それぞれに対する幼児Aの第二関心度に基づいて、複数のジャンルそれぞれに対する幼児Aの第一関心度を推定することができる。
【0119】
また、例えば、ウェアラブル端末50は、さらに、幼児Aの活動量を計測する活動量計測部57を備える。取得部44は、計測された活動量を示す活動量情報をさらに取得し、推定部45は、取得された予定情報、取得された実績情報、及び、取得された活動量情報に基づいて、複数の行動のそれぞれに対する幼児Aの第二関心度を推定する。
【0120】
このような関心度推定システム10は、活動量をさらに用いて幼児Aの第二関心度を推定することで、第二関心度(第一関心度)の推定精度の向上を図ることができる。
【0121】
また、例えば、ウェアラブル端末50は、幼児Aの腕に装着される腕時計型の情報端末である。
【0122】
このようなウェアラブル端末50によれば、幼児Aは、腕時計型の情報端末から行動の予定の通知を受けることができ、かつ、腕時計型の情報端末へ行動の実績を入力することができる。
【0123】
また、関心度推定システム10などのコンピュータが実行する関心度推定方法は、幼児Aに装着されるウェアラブル端末50が、幼児Aに行動の予定を通知する通知ステップと、ウェアラブル端末50が、幼児Aの行動の実績を入力するための幼児Aの操作を受け付ける受付ステップと、ウェアラブル端末50と異なる関心度推定装置40が、幼児Aの行動の予定を示す予定情報、及び、入力された幼児Aの行動の実績を示す実績情報を取得する取得ステップと、関心度推定装置40が、取得された予定情報、及び、取得された実績情報に基づいて、幼児Aの行動に関連する複数のジャンルそれぞれに対する幼児Aの第一関心度を推定する推定ステップと、関心度推定装置40が、推定された第一関心度を示す第一関心度情報を出力する出力ステップとを含む。
【0124】
このような関心度推定方法は、幼児Aの行動に関連する複数のジャンルそれぞれに対する幼児Aの第一関心度を推定することができる。
【0125】
また、ウェアラブル端末50は、幼児Aの関心度を推定する関心度推定装置40に幼児Aの行動の実績を示す実績情報を提供する、幼児Aに装着されるウェアラブル端末である。ウェアラブル端末50は、幼児Aに行動の予定を通知する通知部56と、実績情報が取得される前に、幼児Aの行動の実績を入力するための幼児Aの操作を、実績情報を生成するために受け付ける操作受付部51とを備える。
【0126】
このようなウェアラブル端末50は、幼児Aが行動の予定の通りに行動しようとすることを促す(幼児Aが予定を守ろうとする意識を高める)ことができる。
【0127】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0128】
例えば、上記実施の形態では、特定ユーザは、幼児教室の教師であるとして説明が行われたが、保育士(保育園または幼稚園の従業員)などであってもよい。また、上記実施の形態では、ジャンルは、学習分野であると説明されたが、行動分野または作業分野などであってもよい。
【0129】
また、上記実施の形態では、関心度推定システムは、複数の装置によって実現されたが、単一の装置として実現されてもよい。例えば、関心度推定システムは、関心度推定装置に相当する単一の装置として実現されてもよい。関心度推定システムが複数の装置によって実現される場合、関心度推定システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
【0130】
また、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。また、装置間の通信においては、図示されない中継装置が介在してもよい。
【0131】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。例えば、上記実施の形態において、関心度推定装置が実行する処理の一部または全部を第一情報端末または第二情報端末が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0132】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0133】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0134】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0135】
例えば、本発明は、関心度推定システムなどのコンピュータが実行する関心度推定方法として実現されてもよいし、このような関心度推定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、本発明は、汎用のコンピュータを上記実施の形態の第一情報端末または第二情報端末として動作させるためのアプリケーションプログラム(つまり、第一アプリまたは第二アプリ)として実現されてもよい。本発明は、汎用のウェアラブル端末を上記実施の形態のウェアラブル端末として動作させるためのアプリケーションプログラムとして実現されてもよい。本発明は、これらのプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0136】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0137】
10 関心度推定システム
20 第一情報端末
30 第二情報端末
44 取得部
45 推定部
46 決定部
47 出力部
50 ウェアラブル端末
51 操作受付部
55 ローカル通信部(通信部)
56 通知部
57 活動量計測部
A、D 幼児
図1
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