(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019702
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】サーバ装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20230202BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20230202BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20230202BHJP
G06Q 50/26 20120101ALI20230202BHJP
【FI】
G06F3/12 368
G06F3/0484
G06F3/12 308
G06F3/12 356
G06F13/00 540A
G06Q50/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021124640
(22)【出願日】2021-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】518024954
【氏名又は名称】株式会社グラファー
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100114546
【弁理士】
【氏名又は名称】頭師 教文
(72)【発明者】
【氏名】石井 大地
【テーマコード(参考)】
5B084
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA12
5B084AB04
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5B084CD08
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5E555AA22
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5E555BA02
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5E555BC11
5E555CB33
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5E555DC13
5E555DC35
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5E555FA00
5L049CC35
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ウェブブラウザに表示された画面内の一部分だけを選択的に印刷するサーバ装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】インターネット上に、ウェブサーバと、住民サービスを利用するユーザが操作する端末と、プリンタと、で構成されるクラウドシステムであって、端末にウェブページを提供するウェブサーバは、ウェブページを構成する項目と、項目の印刷の可否を受け付ける操作子とを対応付けた第1の画面を生成してユーザ端末に提供する制御部を有し、ユーザ端末を通じて印刷の実行を受け付けた場合、印刷の対象に選択された項目で構成される第2の画面を生成して当該端末に提供する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末にウェブページを提供するサーバ装置であって、
前記ウェブページを構成する項目と、当該項目の印刷の可否を受け付ける操作子とを対応付けた第1の画面を生成して前記ユーザ端末に提供する制御部を有する、
サーバ装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記ユーザ端末を通じて印刷の実行を受け付けた場合、印刷の対象に選択された項目で構成される第2の画面を生成して当該ユーザ端末に提供する機能を更に有する、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記ウェブページは、前記ユーザ端末を操作するユーザに対する複数の質問と各質問に対応する回答の選択肢とで構成される、
請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記第1の画面では、印刷の対象から除外された項目に対応する画像部分が、印刷の対象とする項目に対応する画像部分とは異なる形態で表示される、
請求項1~3のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記第1の画面は、シングルページである、
請求項1、又は、請求項1を引用する請求項3、又は、請求項1を引用する請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
ユーザ端末にウェブページを提供するサーバ装置が実行する情報処理方法であって、
前記ウェブページを構成する項目と、当該項目の印刷の可否を受け付ける操作子とを対応付けた第1の画面を生成し又は読み出して前記ユーザ端末に提供する処理、
を有する情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
ウェブページを構成する項目と、当該項目の印刷の可否を受け付ける操作子とを対応付けた第1の画面を生成してユーザ端末に表示する機能、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェブサービスでは、ユーザに応じたサービスを提供するために事前に質問を求めることがある。ユーザは、複数の質問のうち一部又は全ての質問に対する回答を入力することが可能であり、個別の回答や回答の組み合わせに応じたサービスの候補がユーザに提示される。
ウェブサービスの一部には、事後の確認に備えて回答結果の情報が入ったURL(=Uniform Resource Locator)を保存する機能が用意されている。ユーザは、保存されたURLにアクセスすることにより、回答結果を印刷することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、印刷物は、電子情報と異なり、誰もがアクセス可能な状態にあり、プライベートに関する質問に対する回答は印刷物として残したくない場合がある。また、ユーザに最適なサービスを提供するために質問の数が増加する傾向にあり、その回答の全てを印刷することを望まない場合もある。
【0005】
本発明は、ウェブブラウザに表示された画面内の一部分だけを選択的に印刷できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、ユーザ端末にウェブページを提供するサーバ装置であって、前記ウェブページを構成する項目と、当該項目の印刷の可否を受け付ける操作子とを対応付けた第1の画面を生成して前記ユーザ端末に提供する制御部を有する、サーバ装置である。
請求項2に記載の発明は、前記制御部は、前記ユーザ端末を通じて印刷の実行を受け付けた場合、印刷の対象に選択された項目で構成される第2の画面を生成して当該ユーザ端末に提供する機能を更に有する、請求項1に記載のサーバ装置である。
請求項3に記載の発明は、前記ウェブページは、前記ユーザ端末を操作するユーザに対する複数の質問と各質問に対応する回答の選択肢とで構成される、請求項1又は2に記載のサーバ装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第1の画面では、印刷の対象から除外された項目に対応する画像部分が、印刷の対象とする項目に対応する画像部分とは異なる形態で表示される、請求項1~3のいずれか1項に記載のサーバ装置である。
請求項5に記載の発明は、前記第1の画面は、シングルページである、請求項1、又は、請求項1を引用する請求項3、又は、請求項1を引用する請求項4に記載のサーバ装置である。
請求項6に記載の発明は、ユーザ端末にウェブページを提供するサーバ装置が実行する情報処理方法であって、前記ウェブページを構成する項目と、当該項目の印刷の可否を受け付ける操作子とを対応付けた第1の画面を生成し又は読み出して前記ユーザ端末に提供する処理、を有する情報処理方法である。
請求項7に記載の発明は、コンピュータに、ウェブページを構成する項目と、当該項目の印刷の可否を受け付ける操作子とを対応付けた第1の画面を生成してユーザ端末に表示する機能、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明によれば、ウェブブラウザに表示された画面内の一部分だけを選択的に印刷できる。
請求項2記載の発明によれば、ウェブページのうち印刷の対象に選択された項目だけで構成される画面を印刷の実行に先立って確認できる。
請求項3記載の発明によれば、項目と回答の選択肢で構成されるウェブページのうちユーザが希望する項目の選択的な印刷を受け付けることができる。
請求項4記載の発明によれば、印刷する項目と印刷しない項目の確認を容易にできる。
請求項5記載の発明によれば、印刷する項目数が多いウェブページでもできる。
請求項6記載の発明によれば、ウェブブラウザに表示された画面内の一部分だけを選択的に印刷できる。
請求項7記載の発明によれば、ウェブブラウザに表示された画面内の一部分だけを選択的に印刷できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1で想定するクラウドシステムの概念構成例を説明する図である。
【
図2】ウェブサーバの構成例を説明する図である。(A)はウェブサーバのハードウェア構成の一例を示し、(B)はプログラムの実行を通じて実現される機能構成の一例を示す。
【
図3】クラウドシステムの処理動作例を説明する図である。
【
図4】自治体のウェブサイトにアクセスしたユーザが閲覧する質問画面の遷移例を説明する図である。(A)は相談受付画面を示し、(B)~(E)は質問及び回答受付画面を示す。
【
図5】質問に対するユーザからの回答が終了した段階で表示される結果ページの表示例を説明する図である。
【
図6】回答印刷ページの画面例を説明する図である。
【
図7】「印刷内容を設定」のラベルが付された操作ボタンが操作された場合に表示される印刷項目受付画面の一例を示す図である。(A)は印刷項目受付画面の全体例を示し、(B)はウェブブラウザによる印刷項目受付画面の表示例を示す。
【
図8】「印刷内容を設定」のラベルが付された操作ボタンが操作された場合に表示される印刷項目受付画面の他の一例を示す図である。(A)は印刷項目受付画面の全体例を示し、(B)は印刷対象設定ボタンが操作された場合におけるウェブブラウザの表示例を示す。
【
図9】印刷対象の選択が完了した時点で表示される印刷内容確認画面を説明する図である。
【
図10】「印刷する」のラベルが付された操作ボタンが操作された場合に表示される印刷プレビュー画面と印刷項目受付画面の関係を説明する図である。(A)は印刷の対象とする項目が選択された状態の印刷項目受付画面の表示例を示し、(B)は印刷項目受付画面を通じて印刷の対象に選択された項目だけで構成される印刷プレビュー画面の表示例を示す。
【
図11】実施の形態2で想定するクラウドシステムの処理動作例を説明する図である。
【
図12】閲覧用のウェブページを構成する複数の項目のうち一部だけを選択的に表示する例を説明する図である。(A)は閲覧の対象であるウェブページの表示例を示し、(B)は印刷が指示された場合に表示される印刷項目受付画面の表示例を示し、(C)は印刷プレビュー画面の表示例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
<システム構成>
図1は、実施の形態1で想定するクラウドシステム1の概念構成例を説明する図である。
本実施の形態で想定するクラウドシステム1は、自治体による住民サービスへの提供に活用される。住民サービスに制約はないが、例えば住民の悩みの解決を支援する制度の紹介や相談窓口の案内がある。このため、
図1におけるユーザA及びBは、サービスの利用者である住民を想定する。
【0010】
図1に示すクラウドシステム1は、インターネット10と、ウェブサーバ20と、住民サービスを利用するユーザが操作する端末30と、プリンタ40とで構成される。
ウェブサーバ20は、住民サービスを提供する自治体が管理する、又は、住民サービスの提供を代行する事業者が管理する。本実施の形態におけるウェブサーバ20は、いわゆるクラウドサーバである。
【0011】
端末30は、住民サービスを利用するユーザが操作する情報端末であり、例えばデスクトップ型のコンピュータ、ノート型のコンピュータ、タブレット型のコンピュータ、スマートフォンを想定する。
図1では、ユーザ毎に1台の端末30を割り当てているが、1人のユーザが複数台の端末30を使用してもよい。また、1台の端末30を複数人が共用することも可能である。
なお、端末30は、住民サービスを利用するユーザが所持する情報端末に限らず、市役所等の行政施設に設置される端末でもよいし、コンビニエンスストアや公共施設等に設置されるキオスク端末でもよい。
図1では、インターネット10に接続される端末30が2台の場合を例示するが、端末30の台数に制限はない。なお、端末30は、特許請求の範囲における「ユーザ端末」の一例である。
【0012】
プリンタ40は、端末30から受信した印刷イメージを用紙等の媒体に記録する装置である。本実施の形態のプリンタ40は、住民サービスに関する各種の画面の印刷に使用される。
プリンタ40は、
図1に示すように端末30に対して1対1に接続される必要はなく、LAN(=Local Area Network)で端末30に接続されていてもよい。LANには、例えばユーザ宅に設置される家庭内LANがある。
なお、プリンタ40は、インターネット10上に存在してもよい。すなわち、プリンタ40は、例えばコンビニエンスストアや公共施設等に設置される印刷機能付きのキオスク端末でもよい。ユーザは、この種のキオスク端末の操作を通じ、又は、スマートフォン等の端末30との直接通信を通じ、印刷イメージを印刷してもよい。直接通信とは、インターネット10を通信経路に含まないことをいう。
キオススク端末は、インターネット10上の不図示のサーバに登録された文書を印刷するネットワークプリントサービスに対応してもよい。
【0013】
<サーバ装置の構成>
図2は、ウェブサーバ20の構成例を説明する図である。(A)はウェブサーバ20のハードウェア構成の一例を示し、(B)はプログラムの実行を通じて実現される機能構成の一例を示す。
ウェブサーバ20は、特許請求の範囲における「サーバ装置」の一例である。
図2に示すウェブサーバ20は、制御ユニット21、ハードディスクドライブ(以下「HDD」ともいう)22、通信モジュール23で構成される。なお、必要に応じ、ウェブサーバ20には、ディスプレイ、キーボード、マウス等が接続されてもよい。
【0014】
図2に示す制御ユニット21は、CPU(=Central Processing Unit)21Aと、ROM(=Read Only Memory)21Bと、RAM(=Random Access Memory)21Cと、を有している。制御ユニット21は、特許請求の範囲における「制御部」の一例であり、「コンピュータ」の一例でもある。
CPU21Aは、プログラムの実行を通じて各種の機能を実現するデバイスである。ROM21Bには、BIOS(=Basic Input/Output System)等が記憶される。また、RAM21Cは、プログラムの実行領域として使用される。
【0015】
ハードディスクドライブ22は、補助記憶装置であり、オペレーションシステムやアプリケーションプログラム等のプログラム22A、HTML(=Hyper Text Markup Language)文書やイメージデータ等のウェブページデータ22B、ユーザに対して提示された質問と対応する回答の履歴22C、住民サービスとして提供が可能な制度や相談窓口に関するデータベース22D等を記憶する。ハードディスクドライブ22の代わりに、半導体メモリを使用してもよい。
通信モジュール23は、他の装置との通信に使用されるインタフェースである。
【0016】
本実施の形態におけるCPU21Aは、プログラム22Aの実行を通じ、印刷項目受付機能211と、印刷プレビュー画面生成機能212を実現する。
本実施の形態における印刷項目受付機能211は、ユーザの悩み等に応じた住民サービスを提供するために提示した質問と対応する回答毎に印刷の可否を受け付ける画面(以下「印刷項目受付画面」という)を生成する機能を提供する。印刷項目受付画面は、特許請求の範囲における「第1の画面」の一例である。
【0017】
本実施の形態の場合、印刷項目受付機能211は、ユーザがウェブページの印刷を要求するたびに実行される。このため、印刷項目受付機能211は、ユーザ毎に質問の内容が異なる場合にも、ユーザ専用の印刷項目受付画面を生成することが可能である。例えば先の質問に対する回答の結果に応じて後続する質問の内容が変化する場合にも、印刷項目受付機能211は、ユーザ専用の印刷項目受付画面を生成できる。
なお、ユーザに対する質問が定型文の場合、印刷項目受付機能211は、定型文の各項目に印刷の可否を受け付けるボタン等を付した印刷項目受付画面をハードディスクドライブ22から読み出した後、各質問に対するユーザの回答の結果を反映させる処理を実行する。
【0018】
印刷プレビュー画面生成機能212は、印刷項目受付画面を通じて印刷の対象に選択された項目だけで構成される印刷イメージを印刷プレビュー画面として生成する機能を提供する。印刷プレビュー画面は、特許請求の範囲における「第2の画面」の一例である。
印刷の対象とする項目を選択する方法には、印刷の対象とする項目だけを選択する方法と、印刷の対象としない項目だけを選択する方法がある。
生成された印刷プレビュー画面は、通信モジュール23を通じ、住民サービスを利用するユーザが操作する端末30に送信される。
【0019】
<クラウドシステムの処理動作>
図3は、クラウドシステム1の処理動作例を説明する図である。なお、図中に示す記号のSはステップを表している。
図3に示す処理動作は、住民サービスを利用するユーザによる端末30の操作により開始される。すなわち、端末30は、ユーザの操作に従い、住民サービスに関する情報を提供するウェブサーバ20にアクセスする(ステップ1)。
アクセスを受けたウェブサーバ20は、閲覧の対象であるウェブページのデータを端末30に提供する(ステップ2)。アクセス元である端末30は、受信したウェブページをディスプレイに表示する。
本実施の形態の場合、ユーザが閲覧しているウェブページは、ユーザの悩みや困りごとの解決や支援に役立つ制度や相談窓口を紹介するために用意された専用のウェブページである。
【0020】
ステップ2で提供されるウェブページには、ユーザの悩みや困りごとの解決や支援に役立つ制度や窓口の紹介を提供するために必要な質問が含まれている。ウェブページは、1ページで完結するページ構造(以下「シングルページ」という)でもよいし、トップページから他のページへの遷移を伴うページ構造でもよい。
シングルページは、例えば定型文の表示に適している。また、1つ又は複数の質問と関連する回答欄を表示の単位とし、回答の内容に応じて次に表示する質問の内容を決定する場合には、他のページへの遷移を伴うページ構造が適している。もっとも、質問の内容が定型文で与えられる場合でも、他のページへの遷移を伴うページ構造を採用してもよい。
【0021】
端末30は、表示されているウェブページに対するユーザの操作を受け付ける。具体的には、ウェブページの質問に対する回答を受け付ける。
質問に対する回答のスキップが可能でもよい。回答のスキップとは、回答の入力欄に何も入れずに次の質問に移行することをいう。スキップが可能な質問は予め定められている。なお、ユーザの判断で特定の質問に回答しないことも可能である。
ウェブページに記載されている質問に対する回答を受け付けると、端末30は、ウェブページ内の質問に対する回答をウェブサーバ20にアップロードする(ステップ3)。
【0022】
ウェブサーバ20は、回答の内容に基づいてユーザの悩み等の解決を支援する制度等の候補を端末30に提供する(ステップ4)。提供する制度等の候補を提示するウェブページは、ユーザ毎に生成される。
端末30は、提供を受けた候補を表示する(ステップ5)。表示された候補を確認したユーザは、候補の詳細を確認したり、関心がある候補について相談を予約したりする。
【0023】
この段階で、ユーザによるウェブページの閲覧が終了してもよいが、
図3では、質問に対する回答結果の印刷をユーザが望む場合の処理動作についても説明している。なお、印刷ではなく、回答結果を含むURLの保存を希望することも可能である。
ユーザが回答結果の印刷を指示した場合、端末30は、ウェブサーバ20に対し、質問に対する回答結果の印刷を指示する(ステップ6)。本実施の形態の場合、質問と回答を含む画面の全体を印刷するのではなく、項目別に印刷の可否の選択が可能な仕組みを採用するためである。
【0024】
印刷の指示を受け付けたウェブサーバ20は、項目別に印刷可否のボタンを配置した印刷項目受付画面を生成する(ステップ7)。
本実施の形態の場合、ステップ2でユーザに提示される質問は事前に定まっておらず、ユーザの回答に応じて提示される質問が変化する。
このため、ステップ7において、ユーザに提示された質問と対応する回答を1つの項目として含み、各項目に印刷の可否を受け付けるボタンを配置した印刷項目受付画面が、回答結果の印刷が端末30から指示される度に生成される。
【0025】
本実施の形態の場合、ステップ7で生成される印刷項目受付画面は、シングルページである。従って、印刷項目受付画面として、ユーザに提示された全ての質問と対応する回答が1つのページ内に配置された縦長のページが生成される。
印刷項目受付画面が縦長であるので、全ての内容をユーザが確認するには、スクロール表示が必要になる。
なお、ユーザに提示される質問が事前に定まっている場合には、印刷可否のボタンを含む印刷項目受付画面を事前に用意することが可能である。
【0026】
なお、事前に印刷項目受付画面が定形画面として事前に用意される場合にも、ユーザの回答については、ユーザ毎に各質問に対する回答結果を履歴22Cから読み出して組み込む処理が必要になる。本実施の形態では、定形画面にユーザの回答を組み込む処理も「ウェブページの生成」として扱う。
因みに、印刷項目受付画面を生成する処理は、ウェブサーバ20と連携する他のサーバが実行してもよい。本実施の形態では、ウェブサーバ20と連携する他のサーバが印刷項目受付画面を生成する場合も、ウェブサーバ20が印刷項目受付画面を生成する場合に含める。
【0027】
ステップ7に示す印刷項目受付画面の生成が完了すると、ウェブサーバ20は、生成した印刷項目受付画面を端末30に提供する(ステップ8)。
端末30において、印刷項目受付画面を確認したユーザは、各項目について印刷の対象に含めるか否かを判断する。印刷の対象に含めるか否かを指定する方法は、印刷の対象に含める項目を指定する方法と、印刷の対象から除外する項目を指定する方法がある。本実施の形態では、後者を採用する。
ユーザの指定が完了すると、端末30は、ウェブサーバ20に対し、印刷の対象から除外する項目を指示する(ステップ9)。もっとも、端末30は、印刷の対象とする項目をウェブサーバ20に指示してもよい。
【0028】
印刷の対象から除外する項目の指定を受け付けると、ウェブサーバ20は、印刷の対象である項目だけで構成される印刷プレビュー画面を生成する(ステップ10)。
印刷プレビュー画面を生成する処理も、ウェブサーバ20と連携する他のサーバが実行してもよい。本実施の形態では、ウェブサーバ20と連携する他のサーバが印刷プレビュー画面を生成する場合も、ウェブサーバ20が印刷プレビュー画面を生成する場合に含める。
【0029】
印刷プレビュー画面の生成が終了すると、ウェブサーバ20は、生成した印刷プレビュー画面を端末30に提供する(ステップ11)。
印刷プレビュー画面を受け付けた端末30は、ユーザの指示に従い、印刷を実行する(ステップ12)。なお、印刷プレビュー画面の印刷イメージの出力先となるプリンタ40は、ユーザが端末30に対して指示する。
以上の処理動作が、ウェブページを閲覧した各ユーザの閲覧回毎に実行される。
なお、
図3に示す処理動作のうちウェブサーバ20で実行される処理動作は、特許請求の範囲における「情報処理方法」の一例である。
【0030】
<ウェブページの例>
図4~
図10を使用して、本実施の形態で使用するウェブページの画面例について説明する。
<質問画面の遷移例>
図4は、自治体のウェブサイトにアクセスしたユーザが閲覧する質問画面の遷移例を説明する図である。(A)は相談受付画面100Aを示し、(B)~(E)は質問及び回答受付画面100Bを示す。
図4(A)に示す相談受付画面100Aは、ホームページに配置された「相談受付」ボタン等の操作に伴い表示される先頭ページである。
【0031】
相談受付画面100Aには、「お悩み相談」とのタイトルに続き、説明文101と操作ボタン102が配置されている。
図4(A)の場合、説明文101には「質問に答えると、悩み・困りごとを解決しうる支援制度や相談窓口が案内されます」と記載され、質問に対する回答の利用目的が示されている。
図4(A)の場合、操作ボタン102には、「回答を開始」とのラベルが付されており、ユーザの操作が促されている。なお、
図4(A)には示していないが、このページを離れるための「戻る」ボタンを配置してもよい。
【0032】
図4(B)に示す質問及び回答受付画面100Bは、操作ボタン102の操作により表示される。
図4(B)に示す質問及び回答受付画面100Bには、質問欄103と、回答欄104と、操作ボタン105が配置されている。
質問欄103には、予め用意された質問の内容が記載される。質問の内容は様々である。例えば質問には、年齢、性別、心身の不調、支援が必要な内容、具体的な悩みや不安、気になる事項、特別な事情、就職や転職、経済上の問題、住環境、労働環境、家族の問題、子育てに関する内容が含まれる。
質問欄103に表示される質問の内容は、全て事前に決まっている場合もあれば、ユーザの回答結果に応じて定まる場合もある。
【0033】
図4(B)に示す質問及び回答受付画面100Bの回答欄104には、回答の選択肢が用意されている。
図4(B)における質問は必須であるため、操作ボタン105には「次へ」のラベルが付されている。なお、回答が必須の質問には、例えば「答えたくない」や「その他」等の選択肢が用意される。
図4(B)に示す回答欄104では、3番目の選択肢に対応するチェックボックスが選択されている。この状態で操作ボタン105が操作されると、3番目の選択肢がユーザの回答としてウェブサーバ20に通知される。
【0034】
図4(C)に示す質問及び回答受付画面100Bは、M番目の質問に対応する。
図4(C)に示す質問及び回答受付画面100Bは、全てのユーザには当てはまらない質問の場合に用いられる。このため、操作ボタン106には、「当てはまるものがないので、次へ」とのラベルが付されている。この操作ボタン106が操作されると、次の質問が端末30に表示される。
図4(D)に示す質問及び回答受付画面100Bは、
図4(C)に示す質問及び回答受付画面100Bにおいて、いずれかの選択肢が選択された場合に表示される。
図4(D)では、2番目の選択肢に対応するチェックボックスが選択されている。このため、
図4(D)に示す操作ボタン107には、「選択した内容で回答し、次へ」とのラベルが付されている。
【0035】
図4(E)に示す質問及び回答受付画面100Bは、全ての質問が終わった場合に表示される。
図4(E)に示す質問及び回答受付画面100Bには、説明文108と操作ボタン109が配置されている。
図4(E)の場合、説明文108には、「質問は以上です」、「お疲れさまでした」と記載されている。
また、操作ボタン109には、「支援情報に進む」とのラベルが付されている。この操作ボタン109が操作されると、ウェブサーバ20(
図1参照)が、ユーザの回答結果に関連する制度等の候補を抽出し、端末30に提供する。
【0036】
<結果ページの例>
図5は、質問に対するユーザからの回答が終了した段階で表示される結果ページ110の表示例を説明する図である。
図5に示す結果ページ110は、前述した操作ボタン109(
図4(E)参照)が操作されることで表示される。
結果ページ110には、回答印刷ボタン111と、結果保存ボタン112と、説明文113と、支援情報欄114と、スクロールバー115とが配置されている。
【0037】
図5に示す結果ページ110では、ページの右上に、回答印刷ボタン111と結果保存ボタン112が配置されているが、支援情報欄114に表示された個々の支援情報の表示画面にも配置が可能である。
回答印刷ボタン111が操作された場合、端末30はウェブサーバ20に回答結果の印刷を指示する。
結果保存ボタン112が操作された場合、端末30はウェブサーバ20に回答結果を示すURLの保存を指示する。
【0038】
図5に示す説明文113には、「役立つ支援が、全部で32件ヒットしました」と記載されている。ユーザは、説明文113の確認により、自身の悩み等について自治体から受けられる支援の総数を知ることができる。
図5に示す支援情報欄114では、ヒットした支援の内容に対応するジャンルと、ジャンル毎の支援の総数とが表示されている。
図5の場合、「ジャンル1」に属する支援の総数は12個であり、「ジャンル2」に属する支援の総数は9個であり、「ジャンル3」に属する支援の総数は7個であり、「ジャンル4」に属する支援の総数は4個である。
【0039】
図5の場合、ジャンルの数が4個であるが、ヒットした支援の内容を分類した結果であるので1個の場合もあれば、2個や5個以上の場合もある。
ジャンルの具体例には、例えば「心と身体を守るために」、「くらしのお金」、「しごと」、「住まい」、「病気・障害」、「権利の侵害」がある。
ジャンル毎に支援の内容が整理されるので、ヒットした総数が多い場合でも、ユーザは、関心がある支援に辿り着きやすくなる。
また、各ジャンルでヒットした支援の総数も分かるので、いずれのジャンルから支援の内容を確認するかの判断も可能になる。
【0040】
各ジャンルの表示に、ジャンプボタンとしての機能を割り当ててもよい。ジャンプボタンの機能が割り当てられている場合、いずれかのジャンルをユーザが選択すると、選択されたジャンルに属する支援の内容の表示箇所にジャンプすることができる。
図5に示す結果ページ110は、シングルページで構成されている。このため、
図5には示されていない画面内容が存在し、スクロールバー115等により画面を下方にスクロールすると、ヒットした支援の内容が順番に表示される。
自身が必要とする支援を見つけたユーザは、表示されている電話番号やURL等の連絡先にアクセスし、支援の申請や相談を予約することができる。
【0041】
<回答印刷ボタンが操作された場合の画面例>
図6は、回答印刷ページ120の画面例を説明する図である。回答印刷ページ120は、回答印刷ボタン111(
図5参照)が操作された場合に表示される先頭ページである。
回答印刷ページ120には、回答印刷に関する説明やユーザに求められる手続きの説明が表示される。また、回答印刷ページ120では、印刷の種類の選択の受付が可能である。
このため、
図6に示す回答印刷ページ120には、「回答印刷ページ」とのタイトルに続き、説明文121と、作成ステップ欄122と、操作ボタン123及び124が配置されている。
【0042】
図6に示す説明文121には、「あなたが回答した内容の一覧を印刷できます」と、「情報のやり取りにかかる時間の削減やプライベートな悩みの心理的負担の軽減にお役立てください」とが記載されている。この文面は一例である。
説明文121を見たユーザは、この印刷機能により自身の回答結果の一覧の印刷が可能であること、印刷物を自治体の担当者等とのやり取りに使用が可能なことを理解することができる。
回答結果の一覧を印刷しておけば、自治体の担当者等に相談する場合にも、印刷物を提出することで話しづらい内容を伝えることが可能になる。また、印刷物を提出することで、自治体の担当者等との情報のやりとりにかかる時間の削減が可能になる。
【0043】
図6の場合、作成ステップ欄122には、ユーザに求められる手続きが3つのステップで構成されることが示されている。
1つ目のステップは「相談目的を選ぶ」であり、2つ目のステップは「項目の編集」であり、3つ目のステップは「シートを印刷」である。
この3つのステップにより手続きが進行することが分かることで、手続き中のユーザの迷いが少なく済む。
操作ボタン123及び124は、「相談目的を選ぶ」ステップに対応する。操作ボタン123は、例えば印刷物を自治体の担当者等との相談に用いる場合に操作され、操作ボタン124は、例えば自身の保管用に用いる場合に操作される。
【0044】
このため、操作ボタン123には、「印刷内容を設定」のラベルが付され、操作ボタン124には、「回答の一覧をそのまま印刷」のラベルが付されている。
すなわち、操作ボタン123は、質問と対応する回答のうちの一部だけを印刷したい場合に使用される。例えば操作ボタン123は、自治体の担当者等に相談する内容とは関係がない回答や知られたくないプライバシーに関する回答を印刷物から除外するために使用される。換言すると、操作ボタン123の操作により、ユーザは安心して質問に回答することが可能になる。
一方、操作ボタン124は、自身の控えとして回答結果を保管したい場合に使用される。このため、操作ボタン124が操作されると、全ての質問と自身の回答結果の全てが一覧形式で印刷される。
【0045】
図7は、「印刷内容を設定」のラベルが付された操作ボタン123が操作された場合に表示される印刷項目受付画面130の一例を示す図である。(A)は印刷項目受付画面130の全体例を示し、(B)はウェブブラウザによる印刷項目受付画面130の表示例を示す。
図7(A)に示す印刷項目受付画面130は、縦長のシングルページで構成されている。このため、印刷項目受付画面130の全体は、端末30(
図1参照)のウェブブラウザの表示範囲からはみ出している。このため、端末30のウェブブラウザには、
図7(B)に示すように、印刷項目受付画面130の一部分だけが表示される。表示位置の変更には、スクロールバー131が用いられる。
【0046】
図7(A)に示す印刷項目受付画面130には、「項目の編集と確認」とのタイトルに続き、ユーザに対して提示された質問と対応する回答の結果で構成される項目が出現順に配列されている。
図7(A)の場合、質問と対応する回答の結果で構成される項目の数はN個である。
また、
図7(A)に示す印刷項目受付画面130には、項目毎に印刷対象設定ボタン132が配置されている。このため、
図7(A)の場合、印刷対象設定ボタン132は、N個設けられている。
ここでの印刷対象設定ボタン132は、特許請求の範囲における「項目の印刷の可否を受け付ける操作子」の一例である。
【0047】
印刷対象設定ボタン132には、
図7(B)に示すように、「印刷しない」とのラベルが付されている。このため、ユーザが操作した印刷対象設定ボタン132に対応する項目は印刷の対象から除外される。換言すると、ユーザが操作しない印刷対象設定ボタン132に対応する項目は印刷の対象に含まれる。
図7(B)の場合、質問及び回答受付画面100B(
図4(B)参照)に含まれていた質問を進行するための操作ボタン105は含まれていない。本実施の形態では、操作ボタン105を除外することにより、印刷項目受付画面130のページの長さの圧縮を図っている。ただし、操作ボタン105を元のウェブページから削除する処理が別途必要になる。
このため、印刷項目受付画面130には、質問及び回答受付画面100B(
図4(B)参照)と同じレイアウトの画面を出現順に配列してもよい。
【0048】
図8は、「印刷内容を設定」のラベルが付された操作ボタン123(
図6参照)が操作された場合に表示される印刷項目受付画面130の他の一例を示す図である。(A)は印刷項目受付画面130の全体例を示し、(B)は印刷対象設定ボタン132が操作された場合におけるウェブブラウザの表示例を示す。
図8(A)及び(B)は、端末30(
図1参照)のウェブブラウザに表示されている3番目の質問と対応する回答を構成とする項目が印刷の対象から除外されている。
図8(A)及び(B)の例では、
図7(A)及び(B)の表示例とは異なり、対応する項目がグレーアウト表示されている。この表示を見たユーザは、視覚的にも、印刷の対象から除外されたことを容易に確認が可能である。
【0049】
また、グレーアウト表示であるので、印刷の対象から除外された項目の表示内容の確認自体は可能である。
図8(B)の例であれば、3番目の質問と対応する回答が印刷の対象から除外されたことの確認が可能である。
また、
図8(B)の例では、グレーアウト表示に加え、丸に斜線を組み合わせた禁止マーク133も付加されている。禁止マーク133が追加されることにより、印刷の対象から除外されていることの確認がより容易になる。
もっとも、印刷の対象から除外されている状態の表現方法は、グレーアウト表示に限らない。印刷の対象である項目との表示形式の違いを視覚的に確認可能であれば、例えば項目の色調を変化させる方法、除外された項目の存在だけを表示する方法、対象とする項目そのものを一覧項目から削除する方法を採用してもよい。
【0050】
例えば印刷の対象とする項目の色調が白色や青色の場合に、印刷の対象から除外した項目の色調を赤色や黄色に変化させてもよい。
また、除外された項目については枠線だけを表示することにより、印刷の対象から除外された項目の存在を表現してもよい。この場合でも、印刷の対象に戻せるように、印刷対象設定ボタン132の配置は残すことが望ましい。
因みに、印刷の対象から除外された項目の印刷対象設定ボタン132には「戻す」とのラベルが付される。「戻す」とのラベルが付された印刷対象設定ボタン132が操作されると、対応する項目は再び印刷の対象に戻され、グレーアウト表示が解除される。
【0051】
図9は、印刷対象の選択が完了した時点で表示される印刷内容確認画面140を説明する図である。
図9には、
図6との対応部分に対応する符号を付して示している。
印刷内容確認画面140は、前述した印刷項目受付画面130(
図7及び
図8参照)による印刷項目の受付が終了した後に表示される先頭ページである。
印刷内容確認画面140には、「回答一覧を印刷する」とのタイトルに続き、作成ステップ欄122と、操作ボタン141と、説明文142が配置されている。
図9に示す作成ステップ欄122の場合、1番目のステップと2番目のステップが既に終了しているので、その表示の内容が、
図6に示す作成ステップ欄122とは異なっている。具体的には、3番目のステップだけが未実行を示す白色の背景で表示され、1番目と2番目のステップは実行済みを示すグレーの背景で表示される。
【0052】
この表示の態様の違いにより、ユーザは、ウェブブラウザに表示されている印刷内容確認画面140が3番目のステップに対応する画面であることを容易に理解できる。
なお、
図9に示す操作ボタン141には「印刷する」とのラベルが付されている。本実施の形態の場合、「印刷する」のラベルは、回答一覧の印刷のための手続きを進行することを意味し、印刷の実行を意味しない。
なお、説明文142には、操作ボタン141を押下することで実行される処理の内容が説明されている。
図9の場合、説明文142として「以下の内容が印刷されます」と記載されている。
【0053】
図10は、「印刷する」のラベルが付された操作ボタン141が操作された場合に表示される印刷プレビュー画面150と印刷項目受付画面130の関係を説明する図である。(A)は印刷の対象とする項目が選択された状態の印刷項目受付画面130の表示例を示し、(B)は印刷項目受付画面130を通じて印刷の対象に選択された項目だけで構成される印刷プレビュー画面150の表示例を示す。
図10(A)に示す印刷項目受付画面130では、3番目の項目とN-1番目の項目が印刷の対象から除外されている。このため、この2つの項目がグレーアウト表示されている。
【0054】
図10(B)に示す印刷プレビュー画面150は、印刷の対象である項目だけで構成される印刷イメージが示されている。
図10(B)の場合、印刷プレビュー画面150はページ形式で表現されている。なお、印刷プレビュー画面150もシングルページで表現してもよい。
図10(B)に示す印刷プレビュー画面150の確認後にユーザが印刷イメージを出力するプリンタ40(
図1参照)を指定して印刷の実行を指示すると、指定したプリンタ40にて印刷が開始される。
なお、印刷イメージの出力に使用するプリンタ40の指定後に印刷プレビュー画面150が表示されるようにしてもよい。
【0055】
<まとめ>
本実施の形態で採用するウェブサーバ20には、ユーザの悩み等の解決を支援する住民サービスの候補を提供するため受け付けた多くの質問への回答のうちで印刷の対象とする項目を、印刷の実行前にユーザが選択するための機能が用意されている。
このため、利用を希望する住民サービスとは関係がないと思われる項目やプライバシーに関する項目を印刷の対象から除外できる。
この機能により、ユーザは、自身のプライバシーを守ることができる。また、ユーザが抱える悩み等を正確に把握するためには質問の数が多くなるが、印刷の対象とする質問と対応する回答を一部に限定できるので、使用する用紙の枚数も最小限に留めることができる。
また、
図10(B)に示す印刷プレビュー画面150のように、次の質問に移行するための操作ボタン105、106、107及び109(
図4参照)を印刷イメージに含めないことで、用紙の消費量の一段の削減が可能になる。
【0056】
<実施の形態2>
実施の形態1では、ウェブサーバ20から端末30にウェブページを提供した後も、ユーザから受け付けた操作の内容が端末30からウェブサーバ20に通知され、端末30に表示される画面がウェブサーバ20において生成される場合について説明した。すなわち、ウェブサーバ20から端末30に提供されるウェブページがシングルページでない場合(非シングルページの場合)について説明した。
本実施の形態では、閲覧の対象であるウェブページがシングルページアプリケーションとして実装される場合について説明する。
【0057】
図11は、実施の形態2で想定するクラウドシステムの処理動作例を説明する図である。なお、
図11には、
図3との対応部分に対応する符号を付して示している。
因みに、実施の形態2におけるクラウドシステムの概念構成は、実施の形態1と同じである。すなわち、実施の形態2におけるクラウドシステムも、
図1に示すシステム構成を採用する。
本実施の形態の場合、ウェブサーバ20は、シングルページ形式のウェブページを提供するのみであり、実施の形態1におけるウェブサーバ20で実行された他の処理動作は全て端末30側で実行される場合を想定する。
なお、端末30で実行される処理動作は、ウェブページに付属するプラグインや事前に配布された専用のアプリケーションプログラムを通じて実行されるものとする。
【0058】
本実施の形態の場合も、端末30は、ユーザの操作に従い、住民サービスに関する情報を提供するウェブサーバ20にアクセスする(ステップ1)。
アクセスを受けたウェブサーバ20は、閲覧の対象であるウェブページのデータを端末30に提供する(ステップ2)。
アクセス元である端末30は、受信したウェブページをディスプレイに表示する。端末30は、ウェブページに記載されている質問に対する回答を受け付けると(ステップ3A)、回答の内容に基づいてユーザの悩み等の解決を支援する制度等の候補をディスプレイに表示する(ステップ4A)。
【0059】
次に、端末30は、質問に対する回答結果の印刷を受け付けると(ステップ6A)、項目別に印刷可否のボタンを配置した印刷項目受付画面を生成してディスプレイに表示する(ステップ7A)。
この後、端末30は、印刷の対象から除外する項目を受け付けると(ステップ9A)、印刷の対象である項目だけで構成される印刷プレビュー画面を生成してディスプレイに表示する(ステップ10A)。
以上の処理動作によっても、ユーザには、実施の形態1と同様のインタフェース画面がユーザに提供される。
なお、本実施の形態では、
図3におけるステップ4、7、8、10及び11に対応する処理動作の全てを端末30で実行する場合を説明したが、各ステップをウェブサーバ20と端末30のいずれで実行するかは、クラウドシステム全体の性能等を総合的に勘案して決定すればよい。
【0060】
<他の実施の形態>
(1)以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は前述した実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0061】
(2)例えば前述の実施の形態では、自治体による住民サービスの提供を前提とした質問と対応する回答を印刷の対象とする場合について説明したが、この仕組は、住民サービスの悩み等の解決を支援するサービスの提供以外にも適用が可能である。
なお、前述の実施の形態で説明した印刷機能は、自治体が提供する各種のサービスに限らず、金融サービス、医療サービス、教育サービス、通販サービス、旅行サービス等にも応用が可能である。
【0062】
(3)前述の実施の形態で説明した印刷機能は、閲覧用のウェブページを印刷する場合にも応用が可能である。
図12は、閲覧用のウェブページを構成する複数の項目のうち一部だけを選択的に表示する例を説明する図である。(A)は閲覧の対象であるウェブページ300の表示例を示し、(B)は印刷が指示された場合に表示される印刷項目受付画面300Aの表示例を示し、(C)は印刷プレビュー画面300Bの表示例を示す。
【0063】
図12(A)に示すウェブページ300は、複数の項目で構成されている。具体的には、ウェブページ300は、ヘッダー301、トップメニュー302、サイドメニュー303、メインコンテンツ304、スクロールバー305で構成されている。既存の印刷機能の場合、ウェブページ300のレイアウトのまま印刷が実行される。
しかし、
図12(B)に示す印刷項目受付画面300Aでは、印刷の対象として指定が可能な項目であるトップメニュー302と、サイドメニュー303と、メインコンテンツ304とに印刷対象設定ボタン311が表示される。このため、ユーザは、印刷を希望する項目だけを対象に選択することが可能になる。
【0064】
図12(B)では、メインコンテンツ304だけが印刷の対象に選択されている。このため、メインコンテンツ304だけが表示に変化がなく、トップメニュー302とサイドメニュー303はグレーアウト表示されている。なお、
図12(B)の場合、禁止マーク133(
図8参照)は表示されていない。
結果的に、
図12(C)に示す印刷プレビュー画面300Bには、ヘッダー301とメインコンテンツ304だけがレイアウトされた画面が表示される。
【0065】
(4)前述の実施の形態では、印刷プレビュー画面がユーザに提示された画像イメージを想定しているが、ユーザに提示された質問と対応する回答のテキストを一覧形式に編集した画面でもよい。
【符号の説明】
【0066】
1…クラウドシステム、10…インターネット、20…ウェブサーバ、21…制御ユニット、22…ハードディスクドライブ、30…端末、40…プリンタ、100A…相談受付画面、100B…質問及び回答受付画面、120…回答印刷ページ、130、300A…印刷項目受付画面、132、311…印刷対象設定ボタン、133…禁止マーク、140…印刷内容確認画面、150、300B…印刷プレビュー画面、211…印刷項目受付機能、212…印刷プレビュー画面生成機能