(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019725
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】非可食性バイオマス原料からなる生分解性熱可塑性樹脂組成物
(51)【国際特許分類】
B29C 64/106 20170101AFI20230202BHJP
C08K 5/10 20060101ALI20230202BHJP
C08K 5/521 20060101ALI20230202BHJP
C08L 1/12 20060101ALI20230202BHJP
C08L 93/04 20060101ALI20230202BHJP
C08J 5/00 20060101ALI20230202BHJP
B29C 48/00 20190101ALI20230202BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20230202BHJP
B33Y 80/00 20150101ALI20230202BHJP
B33Y 70/00 20200101ALI20230202BHJP
【FI】
B29C64/106
C08K5/10
C08K5/521
C08L1/12
C08L93/04
C08J5/00 CEP
B29C48/00
B33Y10/00
B33Y80/00
B33Y70/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021124670
(22)【出願日】2021-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】311007545
【氏名又は名称】GSアライアンス株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】591075467
【氏名又は名称】冨士色素株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100156122
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 剛
(72)【発明者】
【氏名】森 良平
(72)【発明者】
【氏名】田中 大貴
(72)【発明者】
【氏名】岩林 弘久
【テーマコード(参考)】
4F071
4F207
4F213
4J002
【Fターム(参考)】
4F071AA09
4F071AA74
4F071AB25
4F071AC10
4F071BB06
4F071BC01
4F071BC07
4F207AA01
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4F207KA01
4F207KA17
4F207KW50
4F213AA01
4F213AA24
4F213AA49
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL24
4J002AB021
4J002AF022
4J002EC056
4J002EH026
4J002EH046
4J002EH116
4J002EH146
4J002EW046
4J002GT00
(57)【要約】
【課題】非可食性バイオマス原料を用い、かつ、物理的特性に優れた生分解性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】非可食性バイオマスを原料とする高分子材料として酢酸セルロースを用い、酢酸セルロース100重量部に対して、従来、酢酸セルロースの可塑剤として用いられてきた生分解性化合物を、40重量部を超過して80重量部以下の量にて配合することによって、シート、フィルムまたはファイバーへの成形性が高い、生分解性熱可塑性樹脂組成物を調製する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
酢酸セルロース100重量部に対して、ロジン、ロジンエステル、ロジングリセリンエステルから選択されるロジン系化合物、非置換または置換のC1~10アルコールと酢酸、乳酸、フタル酸、クエン酸またはリン酸とのエステル系化合物、トリアセチン、ジアセチン、グリセリン、ポリグリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルから選択されるグリセリン系化合物、ポリエステル系化合物、ソルビトール、ショ糖脂肪酸エステルおよびソルビタン脂肪酸エステルから選択される糖アルコール系化合物からなる群から選択される生分解性化合物が、40重量部を超過して80重量部以下の量にて配合されている、生分解性熱可塑性樹脂組成物を、材料押出堆積法により、三次元構造体に成形することを含む、成形品の製造方法。
【請求項2】
前記酢酸セルロース100重量部に対して、前記生分解性化合物が55重量部以上かつ80重量部以下の量にて配合されている、請求項1に記載の成形品の製造方法。
【請求項3】
前記生分解性化合物は、非置換または置換のC1~10アルコールと酢酸、乳酸、フタル酸、クエン酸またはリン酸とのエステル系化合物である、請求項1または2に記載の成形品の製造方法。
【請求項4】
前記生分解性化合物は、非置換または置換のC1~10アルコールと酢酸、乳酸、フタル酸、クエン酸またはリン酸とのエステル系化合物である、請求項1~3いずれかに記載の成形品の製造方法。
【請求項5】
前記生分解性熱可塑性樹脂組成物を210~250℃の温度にて溶融することを含む、請求項1~4いずれかに記載の製造方法。
【請求項6】
酢酸セルロース100重量部に対して、ロジン、ロジンエステル、ロジングリセリンエステルから選択されるロジン系化合物、非置換または置換のC1~10アルコールと酢酸、乳酸、フタル酸、クエン酸またはリン酸とのエステル系化合物、トリアセチン、ジアセチン、グリセリン、ポリグリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルから選択されるグリセリン系化合物、ポリエステル系化合物、ソルビトール、ショ糖脂肪酸エステルおよびソルビタン脂肪酸エステルから選択される糖アルコール系化合物からなる群から選択される生分解性化合物が、40重量部を超過して80重量部以下の量にて配合されている、生分解性熱可塑性樹脂組成物からなる、三次元構造体である成形品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非可食性バイオマス原料からなる生分解性熱可塑性樹脂組成物に関する。本発明による生分解性熱可塑性樹脂組成物には、樹脂成分のみならず、その可塑剤も非可食性バイオマス原料から調製された物質を使用する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境負荷を考慮して、天然物由来成分を使用する樹脂に対する要求が高まっている。特に、ポリ乳酸(PLA)系、微生物由来の生分解性樹脂であるポリヒドロキシアルカノエート(PHA)系、デンプン系などの生分解性樹脂が期待され、多くの研究開発が行われている(非特許文献1など)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Du, Yicheng et al., Fabrication and characterization of fully biodegradable natural fiber-reinforced poly(lactic acid) composites, Composite Pat B: Engineering, v.56, pp. 717-723
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したポリ乳酸(PLA)系、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)系、デンプン系などの生分解性樹脂は、芋、穀物、サトウキビ、トウモロコシなど可食性のバイオマス原料やパーム油から調製され、近い将来、人間の食料と拮抗する可能性が示唆されている。そこで、本発明者は、人間の食料と拮抗しない非可食性バイオマス原料を用いた生分解性樹脂に着目した。
【0005】
非可食性バイオマス原料を用いた生分解性樹脂として、古くから、酢酸セルロースが知られている。酢酸セルロースは、天然高分子であるセルロースを酢酸でエステル化することにより得られる半合成の高分子である。自然界に大量に存在するバイオマスであるセルロースを原料として調製される酢酸セルロースは、いわゆるカーボンニュートラルな材料であり、たとえ燃焼させても地球上の二酸化炭素を増加させることはなく、生産・廃棄における環境負荷が小さい。
【0006】
酢酸セルロース自体は熱可塑性を持たないので、樹脂として用いるためには可塑剤を添加して可塑化する必要がある。酢酸セルロースの可塑剤として、主に、相溶性の高いジオクチルフタレート(DOP)やトリアセチンなどのグリセリン系可塑剤が用いられている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、驚くべきことに、酢酸セルロース100重量部に対して、従来、酢酸セルロースの可塑剤として用いられてきた生分解性化合物を、40重量部を超過して80重量部以下の量にて配合することによって、シート、フィルムまたはファイバーへの成形性が高い、生分解性熱可塑性樹脂組成物を調製できることを見いだした。
前記生分解性化合物は、従来酢酸セルロースに対する可塑剤として知られているが、その添加量は、可塑剤として添加する分量を大きく上回っている。酢酸セルロース100重量部に対して添加する可塑剤の量は、通常、0.1から数重量部程度、最大でも40重量部以下である。40重量部を超えると可塑剤が溶出するとされているからである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、非可食性バイオマス原料のみを用いて、天然物由来の生分解性熱可塑性樹脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、第1の態様において、非可食性バイオマスを原料とする高分子材料に、その可塑剤となる化合物を配合した生分解性熱可塑性樹脂組成物を提供する。より詳しくは、本発明の第1の態様による生分解性熱可塑性樹脂組成物は、酢酸セルロース100重量部に対して、ロジン、ロジンエステル、ロジングリセリンエステルから選択されるロジン系化合物;非置換または置換のC1~10アルコールと酢酸、乳酸、フタル酸、クエン酸またはリン酸とのエステル系化合物;トリアセチン、ジアセチン、グリセリン、ポリグリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルから選択されるグリセリン系化合物;ポリエステル系化合物;ソルビトール、ショ糖脂肪酸エステルおよびソルビタン脂肪酸エステルから選択される糖アルコール系化合物からなる群から選択される生分解性化合物が、40重量部を超過して80重量部以下の量、好ましくは50重量部を超過して80重量部以下の量、例えば、55重量部以上または60重量部以上かつ80重量部以下の量にて配合されている。
酢酸セルロース100重量部に対して、生分解性化合物の添加量が40重量部を超過すれば、生分解性化合物の熱可塑性が発現し始め、80重量部以下であれば、生分解性化合物が生分解性樹脂組成物の表面から溶出してこない。
【0010】
本発明の第1の態様において、前記生分解性化合物は、好ましくは、前記酢酸セルロース100重量部に対して、55重量部以上かつ80重量部以下の量にて配合される。
【0011】
本発明の第1の態様において、前記生分解性化合物は、非置換または置換のC1~10アルコールと酢酸、乳酸、フタル酸、クエン酸またはリン酸とのエステル系化合物である。
【0012】
本発明は、第2の態様において、第1の態様で得られた生分解性熱可塑性樹脂組成物を成形する、成型品の製造方法を提供する。成型品の製造方法としては、フィルム成型、シート成形、熱成形、ブロー成形、射出成形真空成型、溶融紡糸法、湿式紡糸法、および乾式紡糸法からなる群から選択される成型方法を採用することができる。
上記の成形方法のいずれかを用いて成形することによって、本発明の第1の態様で得られた生分解性熱可塑性樹脂組成物からフィルム、シート、ファイバーなどあらゆる成形品を得ることができる。
【0013】
本発明の第2の態様において、フィルム、シートおよびファイバーを成型するとき、樹脂を180~220℃、好ましくは180~200℃の温度にて溶融する。
【0014】
さらに、本発明は、第3の態様において、本発明の第1の態様で得られた生分解性熱可塑性樹脂組成物からなる、フィルム、シート、ファイバーなどあらゆる成形品を提供する。さらにファイバーを用いて、織物や不織布を得ることもできる。
【0015】
本発明は、第4の態様において、第1の態様で得られた生分解性熱可塑性樹脂組成物を成形する、三次元成型品の製造方法を提供する。三次元成型品の製造方法としては、材料押出堆積法を採用することができる。
上記の成形方法を用いて成形することによって、本発明の第1の態様で得られた生分解性熱可塑性樹脂組成物から複雑な内部構造を有するあらゆる成形品を得ることができる。
【0016】
本発明の第4の態様において、三次元成形品を成型するとき、樹脂を190~250℃、好ましくは210~250℃、より好ましくは210~230℃の温度にて溶融する。
【0017】
さらに、本発明は、第5の態様において、本発明の第1の態様で得られた生分解性熱可塑性樹脂組成物からなる、複雑な内部構造を有するあらゆる三次元成形品を提供する。
【実施例0018】
A.セルロース系熱可塑性樹脂の調製
[調製例1]
酢酸セルロース10Kgにクエン酸トリエチル4Kgを添加したものを二軸押出機によって混錬してセルロース系熱可塑性樹脂組成物1を調製し、熱可塑性樹脂ペレット1を作った。
【0019】
[調製例2]
酢酸セルロース10Kgにクエン酸トリエチル5Kgを添加したものを二軸押出機によって混錬してセルロース系熱可塑性樹脂組成物2を調製し、熱可塑性樹脂ペレット2を作った。
【0020】
[調製例3]
酢酸セルロース10Kgにクエン酸トリエチル5.5Kgを添加したものを二軸押出機によって混錬してセルロース系熱可塑性樹脂組成物3を調製し、熱可塑性樹脂ペレット3を作った。
【0021】
[調製例4]
酢酸セルロース10Kgにクエン酸トリエチル6Kgを添加したものを二軸押出機によって混錬してセルロース系熱可塑性樹脂組成物4を調製し、熱可塑性樹脂ペレット4を作った。
【0022】
[調製例5]
酢酸セルロース10Kgにクエン酸トリエチル7Kgを添加したものを二軸押出機によって混錬してセルロース系熱可塑性樹脂組成物5を調製し、熱可塑性樹脂ペレット5を作った。
【0023】
[調製例6]
酢酸セルロース10Kgにクエン酸トリエチル7.5Kgを添加したものを二軸押出機によって混錬してセルロース系熱可塑性樹脂組成物6を調製し、熱可塑性樹脂ペレット6を作った。
【0024】
[調製例7]
酢酸セルロース10Kgにクエン酸トリエチル8Kgを添加したものを二軸押出機によって混錬してセルロース系熱可塑性樹脂組成物7を調製し、熱可塑性樹脂ペレット7を作った。
【0025】
[調製例8]
酢酸セルロース10Kgにグリセリン6 Kgを添加したものを二軸押出機によって混錬してセルロース系熱可塑性樹脂組成物8を調製したが、この樹脂組成物からは、熱可塑性樹脂ペレットを安定して作成できなかった。すなわち、室温にて、ペレットの形状を保つことができなかった。
【0026】
[調製例9]
酢酸セルロース10Kgに酢酸エチル6Kgを添加したものを二軸押出機によって混錬してセルロース系熱可塑性樹脂組成物9を調製したが、この樹脂組成物からは、熱可塑性樹脂ペレットを安定して作成できなかった。すなわち、室温にて、ペレットの形状を保つことができなかった。
【0027】
[調製例10]
酢酸セルロース10Kgに乳酸ブチル6Kgを添加したものを二軸押出機によって混錬してセルロース系熱可塑性樹脂組成物10を調製したが、この樹脂組成物からは、熱可塑性樹脂ペレットを安定して作成できなかった。すなわち、室温にて、ペレットの形状を保つことができなかった。
【0028】
[調製例11]
酢酸セルロース10Kgにフタル酸ジオクチル6Kgを添加したものを二軸押出機によって混錬してセルロース系熱可塑性樹脂組成物11を調製したが、この樹脂組成物からは、熱可塑性樹脂ペレットを安定して作成できなかった。すなわち、室温にて、ペレットの形状を保つことができなかった。
【0029】
[調製例12]
酢酸セルロース10Kgにクエン酸トリブチル6Kgを添加したものを二軸押出機によって混錬してセルロース系熱可塑性樹脂組成物12を調製したが、この樹脂組成物からは、熱可塑性樹脂ペレットを安定して作成できなかった。すなわち、室温にて、ペレットの形状を保つことができなかった。
【0030】
[調製例13]
酢酸セルロース10Kgにリン酸トリオクチル6Kgを添加したものを二軸押出機によって混錬してセルロース系熱可塑性樹脂組成物13を調製したが、この樹脂組成物からは、熱可塑性樹脂ペレットを安定して作成できなかった。すなわち、室温にて、ペレットの形状を保つことができなかった。
【0031】
B.成型品の製造
[成形例1~2]
Tダイ法により、1Kgの熱可塑性樹脂ペレット1または2を180℃にて溶融し、溶融した樹脂を押出成形して、0.2mm厚のシート1および2を得た。これらの熱可塑性樹脂のメルトフローレートは200℃にて8~9g/10分であり、押出成形時の流動性に問題はなかった。
得られたシートはいずれも、透明度が低く、筋が入り、表面もざらざらできれいな性状ではなかった。
【0032】
[成形例3]
Tダイ法により、1Kgの熱可塑性樹脂ペレット3を180℃にて溶融し、溶融し、溶融した樹脂を押出成形して、0.2mm厚のシート3を得た。この熱可塑性樹脂のメルトフローレートは200℃にて9~10g/10分であり、押出成形時の流動性に問題はなかった。
得られたシートは、透明度が高く、表面もきれいな性状であり、柔軟性があり、強度も十分であった。
【0033】
[成形例4~6]
Tダイ法により、1Kgの熱可塑性樹脂ペレット4、5または6を180℃にて溶融し、溶融した樹脂を押出成形して、0.2mm厚のシート4、5および6を得た。これらの熱可塑性樹脂のメルトフローレートは200℃にて10~12g/10分であり、押出成形時の流動性に問題はなかった。
得られたシートはいずれも、透明度が高く、表面も非常にきれいな性状であり、柔軟性があり、強度も十分であった
【0034】
[成形例7]
Tダイ法により、1Kgの熱可塑性樹脂ペレット7を180℃にて溶融し、溶融した樹脂を押出成形して、0.2mm厚のシート7を得た。この熱可塑性樹脂のメルトフローレートは200℃にて12~14g/10分であり、押出成形時の流動性に問題はなかった。
得られたシートは、透明度が高く、表面もきれいな性状であり、柔軟性があり、強度も十分であった。
【0035】
[成形例8]
溶融紡糸装置を用いる溶融紡糸法により、1Kgの熱可塑性樹脂ペレット5を200℃にて溶融し、溶融した樹脂をノズルから空気中に押出紡糸して、直径約0.8~1.2mmのファイバー1を得た。この熱可塑性樹脂のメルトフローレートは200℃にて10~12g/10分であり、押出紡糸時の流動性に問題はなかった。
【0036】
[成形例9]
3Dプリンタを用いる材料押出堆積法により、1Kgの熱可塑性樹脂ペレット4を溶融し、溶融した樹脂を一層毎に押し出し、それらを積み重ねて、半径5cm高さ5cmの円筒である三次元構造体1を得た。温度設定が180~200℃のとき、得られた積層物の層間の接着が不十分であったが、210~250℃に昇温すると、層間剥離が生じることもなく、良好な構造体を得ることができた。この成型例では、210℃にて3Dプリンティングを行った。この熱可塑性樹脂のメルトフローレートは200℃にて10~12g/10分であり、押出堆積時の流動性に問題はなかった。