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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019737
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】ごみ収集作業管理システム
(51)【国際特許分類】
   B65F 3/00 20060101AFI20230202BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230202BHJP
【FI】
B65F3/00 A
B65F3/00 L
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021124687
(22)【出願日】2021-07-29
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】000163095
【氏名又は名称】極東開発工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092956
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 栄男
(74)【代理人】
【識別番号】100101018
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 正
(72)【発明者】
【氏名】尾原 歩希
(72)【発明者】
【氏名】三浦 裕太郎
【テーマコード(参考)】
3E024
5L049
【Fターム(参考)】
3E024AA01
3E024BA01
3E024HB02
3E024HB03
3E024HC02
3E024HD06
3E024HD10
3E024HE02
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】適切なごみ種別データを取得する。
【解決手段】管理サーバはログインしたユーザIDの登録ごみ種別データを送付対象とする(ステップS57)。ユーザ携帯装置は受信したごみ種別をごみ種別選択領域に表示する(ステップS33)。ユーザはごみ種別および重量を入力する。送信ボタンが押されると管理サーバにごみ種別および重量が送信される(ステップS43)。管理サーバはかかるデータを受信すると、当該ユーザの重量記録として記憶する(ステップS63)。ユーザ別ごみ種別データを読み出して、収集したごみの重量を記録させることで表記を統一することができる。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
計量装置付ごみ収集車によるごみ収集作業を管理するごみ収集作業管理システムであって、
A)1又は2以上のユーザ携帯装置、B)管理サーバ、およびC)ユーザ側管理者端末装置を備え、
A)前記ユーザ携帯装置は、
a1)前記管理サーバに特定のユーザ識別子のユーザとしてユーザ認証するユーザ携帯装置側認証手段、
a2)前記ユーザ認証後、特定の計量装置付ごみ収集車によって収集したごみの種類および前記計量装置によって計量されたごみの重量がユーザから与えられると、これらのデータを前記認証されたユーザのごみ収集作業データとして前記管理サーバに送信するごみ収集作業データ送信手段、を有し
B)前記管理サーバは、
b1)前記ユーザ携帯装置および前記ユーザ側管理者端末装置からのユーザ認証要求に対してユーザ認証処理をおこなうサーバ側認証手段、
b2)前記各ユーザ携帯装置から受け取ったごみ収集作業データを、前記ユーザ認証されたユーザの計量データとして記憶するユーザ別計量データ記憶手段、 を有しており、
C)前記ユーザ側管理者端末装置は、
c1)管理するユーザ携帯装置と同じユーザ識別子で前記管理サーバにユーザ認証する管理装置側認証手段、
c2)当該ユーザのユーザ別計量データ記憶手段を参照するユーザ別計量データ参照手段、
c3)同じユーザ識別子で認証されたユーザ側管理者端末装置のユーザがごみ収集作業データを入力の際に参照するごみ種別データ一覧を前記管理サーバに送信するごみ種別データ一覧送信手段、
を有しており、
b3)前記管理サーバは、さらに、前記ユーザ側管理者端末装置から当該ユーザ用のごみ種別データ一覧を受け取ると、当該ユーザのごみ種別データ一覧としてユーザ別種別データ記憶手段に記憶する記憶制御手段を有すること、
を特徴とするごみ収集作業管理システム。
【請求項2】
A)1又は2以上のユーザ携帯装置、B)管理サーバ、およびC)ユーザ側管理者端末装置を備え、
A)前記ユーザ携帯装置は、
a1)前記管理サーバに特定のユーザ識別子のユーザとしてユーザ認証するユーザ携帯装置側認証手段、
a2)前記ユーザ認証後、特定の計量装置付ごみ収集車によって収集したごみの種類および前記計量装置によって計量されたごみの重量がユーザから与えられると、これらのデータを前記認証されたユーザのごみ収集作業データとして前記管理サーバに送信するごみ収集作業データ送信手段、を有し
B)前記管理サーバは、
b1)前記ユーザ携帯装置および前記ユーザ側管理者端末装置からのユーザ認証要求に対してユーザ認証処理をおこなうサーバ側認証手段、
b2)前記各ユーザ携帯装置から受け取ったごみ収集作業データを、前記ユーザ認証されたユーザの計量データとして記憶するユーザ別計量データ記憶手段、 を有しており、
C)前記ユーザ側管理者端末装置は、
c1)管理するユーザ携帯装置と同じユーザ識別子で前記管理サーバにユーザ認証する管理装置側認証手段、
c2)当該ユーザのユーザ別計量データ記憶手段を参照するユーザ別計量データ参照手段、
c3)前記ユーザ側管理者端末装置のユーザが前記ごみ収集車識別子で特定されるごみ収集車によって収集したごみ収集作業データの入力の際に参照するごみ種別データ一覧を前記管理サーバに送信するごみ種別データ一覧送信手段、
を有しており、
b3)前記管理サーバは、さらに、前記ユーザ側管理者端末装置から当該ユーザが管理するごみ収集車のごみ収集車識別子およびそのごみ種別データ一覧を受け取ると、当該ユーザが管理するごみ収集車のごみ種別データ一覧としてユーザ別種別データ記憶手段に記憶する記憶制御手段を有すること、
を特徴とするごみ収集作業管理システム。
【請求項3】
請求項1のごみ収集作業管理システムにおいて、
前記ユーザ携帯装置のごみ収集作業データ送信手段は、前記ユーザ認証後、前記管理サーバから参照ごみ種別データ一覧を選択可能に表示すること、
を特徴とするごみ収集作業管理システム。
【請求項4】
請求項2のごみ収集作業管理システムにおいて、
前記ユーザ携帯装置のごみ収集作業データ送信手段は、前記ユーザ認証後、前記管理サーバに、計測したごみ収集車のごみ収集車識別子を与えて、そのごみ収集車識別子に対応して記憶されているごみ種別データ一覧を取得して、取得した参照ごみ種別データ一覧を選択可能に表示すること、
を特徴とするごみ収集作業管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ごみ収集車両のごみ収集作業管理システムに関し、特に、収集データの集計に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ごみ収集車の現在位置、各作業情報などから、全般的なごみ回収状況などを自動的に日報や月報として作成することができる特殊車輌の運行管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-151069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の運行システムでは、以下のような問題があった。ごみ種別については、日報入力時に作業者が入力していた。このため作業者が異なると、ごみ種別名の表記が異なるという問題があった。たとえば、作業者Aは可燃物を「可燃物」と記載し、作業者Bは「燃えるごみ」と記載するなどである。
【0005】
かかる表記の不一致は同じ作業者であっても入力時期が異なると作成するたびに、おこることもある。これでは、同じごみ種別であるにもかかわらず種別が異なるごみとして集計してしまうおそれがある。
【0006】
この発明は、上記問題を解決し、適切な集計が可能なごみ収集作業管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明にかかるごみ収集作業管理システムは、計量装置付ごみ収集車によるごみ収集作業を管理するごみ収集作業管理システムであって、A)1又は2以上のユーザ携帯装置、B)管理サーバ、およびC)ユーザ側管理者端末装置を備え、A)前記ユーザ携帯装置は、a1)前記管理サーバに特定のユーザ識別子のユーザとしてユーザ認証するユーザ携帯装置側認証手段、a2)前記ユーザ認証後、特定の計量装置付ごみ収集車によって収集したごみの種類および前記計量装置によって計量されたごみの重量がユーザから与えられると、これらのデータを前記認証されたユーザのごみ収集作業データとして前記管理サーバに送信するごみ収集作業データ送信手段を有し、B)前記管理サーバは、b1)前記ユーザ携帯装置および前記ユーザ側管理者端末装置からのユーザ認証要求に対してユーザ認証処理をおこなうサーバ側認証手段、b2)前記各ユーザ携帯装置から受け取ったごみ収集作業データを、前記ユーザ認証されたユーザの計量データとして記憶するユーザ別計量データ記憶手段、を有しており、C)前記ユーザ側管理者端末装置は、c1)管理するユーザ携帯装置と同じユーザ識別子で前記管理サーバにユーザ認証する管理装置側認証手段、c2)当該ユーザのユーザ別計量データ記憶手段を参照するユーザ別計量データ参照手段、c3)同じユーザ識別子で認証されたユーザ側管理者端末装置のユーザがごみ収集作業データを入力の際に参照するごみ種別データ一覧を前記管理サーバに送信するごみ種別データ一覧送信手段、を有しており、b3)前記管理サーバは、さらに、前記ユーザ側管理者端末装置から当該ユーザ用のごみ種別データ一覧を受け取ると、当該ユーザのごみ種別データ一覧としてユーザ別種別データ記憶手段に記憶する記憶制御手段を有する。
【0008】
このように、前記ユーザ毎のごみ種別データ一覧を前記管理サーバに登録することで適切な集計が可能となる。
【0009】
(2)本発明にかかるごみ収集作業管理システムにおいては、A)1又は2以上のユーザ携帯装置、B)管理サーバ、およびC)ユーザ側管理者端末装置を備え、 A)前記ユーザ携帯装置は、a1)前記管理サーバに特定のユーザ識別子のユーザとしてユーザ認証するユーザ携帯装置側認証手段、a2)前記ユーザ認証後、特定の計量装置付ごみ収集車によって収集したごみの種類および前記計量装置によって計量されたごみの重量がユーザから与えられると、これらのデータを前記認証されたユーザのごみ収集作業データとして前記管理サーバに送信するごみ収集作業データ送信手段を有し、B)前記管理サーバは、b1)前記ユーザ携帯装置および前記ユーザ側管理者端末装置からのユーザ認証要求に対してユーザ認証処理をおこなうサーバ側認証手段、b2)前記各ユーザ携帯装置から受け取ったごみ収集作業データを、前記ユーザ認証されたユーザの計量データとして記憶するユーザ別計量データ記憶手段を有しており、C)前記ユーザ側管理者端末装置は、c1)管理するユーザ携帯装置と同じユーザ識別子で前記管理サーバにユーザ認証する管理装置側認証手段、c2)当該ユーザのユーザ別計量データ記憶手段を参照するユーザ別計量データ参照手段、c3)前記ユーザ側管理者端末装置のユーザが前記ごみ収集車識別子で特定されるごみ収集車によって収集したごみ収集作業データの入力の際に参照するごみ種別データ一覧を前記管理サーバに送信するごみ種別データ一覧送信手段を有しており、b3)前記管理サーバは、さらに、前記ユーザ側管理者端末装置から当該ユーザが管理するごみ収集車のごみ収集車識別子およびそのごみ種別データ一覧を受け取ると、当該ユーザが管理するごみ収集車のごみ種別データ一覧としてユーザ別種別データ記憶手段に記憶する記憶制御手段を有する。
【0010】
このように、前記ごみ収集車毎のごみ種別データ一覧を前記管理サーバに登録することで適切な集計が可能となる。
【0011】
(3)本発明にかかるごみ収集作業管理システムにおいては、前記ユーザ携帯装置のごみ収集作業データ送信手段は、前記ユーザ認証後、前記管理サーバから参照ごみ種別データ一覧を選択可能に表示する。したがって、前記ごみ種別データ一覧を参照してごみ収集作業データの入力ができる。これにより、ユーザ携帯装置におけるごみ種別データがユーザに応じて変更することがない。
【0012】
(4)本発明にかかるごみ収集作業管理システムにおいては、前記ユーザ携帯装置のごみ収集作業データ送信手段は、前記ユーザ認証後、前記管理サーバに、計測したごみ収集車のごみ収集車識別子を与えて、そのごみ収集車識別子に対応して記憶されているごみ種別データ一覧を取得して、取得した参照ごみ種別データ一覧を選択可能に表示する。これにより、ユーザ携帯装置におけるごみ種別データがユーザに応じて変更することがない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】ごみ収集作業管理システム1において採用するごみ収集車Vについて一部を破断した全体側面図である。
図2】ごみ収集車Vにおける各部の制御関係を説明するための概略図である。
図3】ごみ収集作業管理システム1の機能ブロック図である。
図4】特装車管理サーバ100のハードウェア構成を示す図である。
図5】ユーザ別車両データ、ユーザ別ごみ種別データ、車両別ごみ種別データのデータテーブル例を示す図である。
図6】ごみ収集データのデータテーブル例を示す図である。
図7】ユーザ携帯装置160のハードウェア構成を示す図である。
図8】ごみ種別データの登録時のフローチャートである。
図9】収集したごみの種類および重量の登録時のフローチャートである。
図10】ユーザ携帯装置160の重量記録画面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明における実施形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
(1.特装車の説明)
まず、本ごみ収集作業管理システム1で用いる特装車であるごみ収集車Vについて説明する。
【0016】
図1に示すごみ収集車Vは、ベース車両Vbと、そのベース車両Vbの組立完成後にその車体F上に架装される塵芥収集作業用の架装物Kとから構成されている。ベース車両Vbには車両側制御装置UVが、また架装物Kには架装物側制御装置UKがそれぞれ配備されている。架装物Kとベース車両Vbの間には周知の重量計測用のロードセルが設けられている。
【0017】
図2に示すように、ベース車両Vbの車体Fには、エンジンE、バッテリB、電動モータM、動力選択取出機構PS、および車両側制御装置UVが搭載されている。
【0018】
なお、車両側制御装置UVと、エンジンE、電動モータM及びバッテリBとの各間は、実際には複数の電力線及び/又は信号線で各々接続されるが、その表示を図2では簡略的に示している。
【0019】
架装物Kは、後端を開放したボックス状の塵芥収容箱1をベース体(架装物本体)としており、この塵芥収容箱1は、ベース車両Vbの車体F上に後付けで搭載、固定される。塵芥収容箱1の後端には塵芥投入箱3が連設されている。塵芥投入箱3は、塵芥を塵芥収容箱1内に投入するための塵芥投入口3aを後端に有する。開閉扉3tは塵芥投入口3aを開閉する。
【0020】
塵芥投入箱3内には、作業機としての塵芥積込装置2が設けられる。塵芥積込装置2は、投入箱3が積込位置にあるときに、投入箱3内の投入塵芥を塵芥収容箱1内に強制的に積込む。
【0021】
図1に示すように、ベース車両Vbの運転室内には、操作盤CFを有するキャビン内制御装置UFが設けられている。キャビン内制御装置UFは図2に示すように、マイコン61、近距離無線通信ユニット63、アンテナ65、および操作盤CFを有する。
【0022】
2. ごみ収集作業管理システム1の全体概要
ごみ収集作業管理システム1は、計量装置付ごみ収集車であるごみ収集車Vにて収集されたごみのごみ収集作業を管理するごみ収集作業管理システムであって、ユーザ携帯装置160、管理サーバ100、およびユーザ側管理者端末装置120、および特装車180aを備えている。
【0023】
特装車180aの特装車車両側制御装置201は、近距離無線送受信手段203、稼働データ記憶手段205、特装車特定データ記憶手段209、および制御手段207を有する。近距離無線送受信手段203は、特装車車両側制御装置201の近距離無線送受信手段164と近距離無線通信によって接続する。稼働データ記憶手段205は、制御対象装置210の稼働動作データを記憶する。特装車特定データ記憶手段209は特装車の識別子を記憶する。制御手段207は稼働データ記憶手段205に記憶された稼動動作データを近距離無線送受信手段203で送信する際の管理を行う。
【0024】
ユーザ携帯装置160は、ユーザ携帯装置側認証手段161、ごみ収集作業データ送信手段163、近距離無線送受信手段164、稼働データ記憶手段165、稼働データ送信手段166を有している。
【0025】
管理サーバ100は、サーバ側認証手段101、ユーザ別種別データ記憶手段103、記憶制御手段105、およびユーザ別計量データ記憶手段107を有する。サーバ側認証手段101は、ユーザ携帯装置160およびユーザ側管理者端末装置120からのユーザ認証要求に対してユーザ認証処理をおこなう。記憶制御手段105は、ユーザ側管理者端末装置120から当該ユーザ用のごみ種別データ一覧を受け取ると、当該ユーザのごみ種別データ一覧としてユーザ別種別データ記憶手段103に記憶する。ユーザ別計量データ記憶手段107は、1又は2以上のユーザ携帯装置160から受け取ったごみ収集作業データを、前記ユーザ認証されたユーザの計量データとして記憶する。
【0026】
ユーザ携帯装置160は、ユーザ携帯装置側認証手段161は、管理サーバ100に特定のユーザ識別子のユーザとしてユーザ認証要求する。ごみ収集作業データ送信手段163は、前記ユーザ認証後、特定の計量装置付ごみ収集車によって収集したごみの種類および前記計量装置によって計量されたごみの重量がユーザから与えられると、これらのデータを前記認証されたユーザのごみ収集作業データとして管理サーバ100に送信する。近距離無線送受信手段164は、特装車車両側制御装置201と近距離無線通信によって接続する。稼働データ記憶手段165は特装車車両側制御装置201から受け取った稼働データを記憶する。稼働データ送信手段166は稼働データ記憶手段165に記憶された稼働データを管理サーバ100に送信する。
【0027】
ユーザ側管理者端末装置120は、管理装置側認証手段121、ユーザ別計量データ参照手段125、ごみ種別データ一覧送信手段123を有している。管理装置側認証手段121は、ユーザ側管理者端末装置120と同じユーザ識別子で管理サーバ100にユーザ認証要求する。ユーザ別計量データ参照手段125は当該ユーザのユーザ別計量データ記憶手段を参照する。ごみ種別データ一覧送信手段123は、同じユーザ識別子で認証されたユーザ側管理者端末装置160のユーザが、ごみ収集作業データを入力の際に参照するごみ種別データ一覧を管理サーバ100に送信する。
【0028】
また、ユーザ携帯装置160のごみ収集作業データ送信手段163は、前記ユーザ認証後、管理サーバ100から参照ごみ種別データ一覧を選択可能に表示する。ユーザが参照ごみ種別データ一覧を参照してごみの種類および前記計量装置によって計量されたごみの重量を入力することで、ごみ収集作業の管理においてごみ種別が統一される。
【0029】
3.ハードウェア構成
(3.1 特装車管理サーバ100のハードウェア構成)
特装車管理サーバ100をCPUを用いて構成したハードウェア構成について、図3を用いて説明する。
【0030】
特装車管理サーバ100は、CPU23、メモリ27、ハードディスク26、モニタ30、光学式ドライブ25、入力デバイス28、通信ボード31、およびバスライン29を備えている。CPU23は、ハードディスク26に記憶された各プログラムにしたがいバスライン29を介して、各部を制御する。
【0031】
ハードディスク26は、オペレーティングシステムプログラム26o(以下OSと略す)、メインプログラム26m、ユーザ別登録車両データ26c、ユーザID対応データ、および特装車稼働データ26dを記憶する。
【0032】
ユーザ別登録車両データ26cのデータ構造を図5Cに示す。ユーザ別登録車両データ26cはユーザIDごとに当該ユーザが管理するごみ収集車の製造番号が対応づけて記憶されている。初期候補ごみ種別データのデータ構造を図5Bに示す。初期候補ごみ種別データはごみ種別の一覧データである。本実施形態においては、初期一覧データとして、「可燃」、「不燃」、「段ボール」、「粗大」、「資源」、「プラスチック」、「カン」、「瓶」、「ペットボトル」、「産業廃棄物」が記憶されている。
【0033】
なおユーザIDとは管理サーバ100を使用する際のユーザ識別子である。本実施形態においては、ユーザ側管理者端末装置120およびこのユーザ側管理者端末装置120が管理するユーザ携帯装置は、すべて同じユーザIDにてログインがなされる。
【0034】
また、図示しない特装車稼働データとして、製造番号に対応付けて、登録番号、型式、最新データ登録時、積算積込回数、積算TG上昇回数、PTO稼働時間、車検登録日、シャシ形式、シャシNo、車両No、ドライバ名、および次回車検日など記憶される。前記稼働データは、以下の手順で特装車管理サーバに100に記憶される。
【0035】
後述する特装車車両側制御装置201とユーザ携帯装置160が無線接続される。ユーザ携帯装置160から稼働データの取得命令が与えられると、特装車車両側制御装置201は架装物側制御装置UK内のメモリ(図2にて図示せず)に記憶されている稼働データを、ユーザ携帯装置160に送信する。ユーザ携帯装置160はかかる稼働データを特装車管理サーバ100に送信する。
【0036】
本実施形態においては、オペレーティングシステムプログラム(OS)26oとして、Windows 10(登録商標または商標)を採用したが、これに限定されるものではない。
【0037】
なお、上記各プログラムは、光学式ドライブ25を介して、プログラムが記憶されたCD-ROM25aから読み出されてハードディスク26にインストールされたものである。なお、CD-ROM以外に、フレキシブルディスク(FD)、ICカード等のプログラムをコンピュータ可読の記録媒体から、ハードディスクにインストールさせるようにしてもよい。さらに、通信回線を用いてダウンロードするようにしてもよい。
【0038】
本実施形態においては、プログラムをCD-ROMからハードディスク26にインストールさせることにより、CD-ROMに記憶させたプログラムを間接的にコンピュータに実行させるようにしている。しかし、これに限定されることなく、CD-ROMに記憶させたプログラムを光学式ドライブ25から直接的に実行するようにしてもよい。なお、コンピュータによって、実行可能なプログラムとしては、そのままインストールするだけで直接実行可能なものはもちろん、一旦他の形態等に変換が必要なもの(例えば、データ圧縮されているものを、解凍する等)、さらには、他のモジュール部分と組合して実行可能なものも含む。
【0039】
(3.2 ユーザ携帯装置160のハードウェア構成)
ユーザ携帯装置160について図7を用いて説明する。同図は、ユーザ携帯装置160を、CPUを用いて構成したハードウェア構成の一例である。
【0040】
ユーザ携帯装置160は、一般的なスマートフォンの構成であり、CPU123、メモリ127、フラッシュメモリ126、表示部130、無線通信部128、操作部125、音声入出力部124、位置情報検出部122、近距離無線通信ユニット121、およびバスライン129を備えている。位置情報検出部122は、GNNS(Global Navigation Satellite System)により位置情報を検出するモジュールである。近距離無線通信ユニット121はBluetooth(登録商標)規格での通信をおこなう。本実施形態においては、OSとしてiOS(商標)を採用した。
【0041】
CPU123は、フラッシュメモリ126に記憶された各プログラムにしたがいバスライン129を介して、各部を制御する。
【0042】
フラッシュメモリ126は、オペレーティングシステムプログラム126o(以下OSと略す)、メインプログラム126mを有する。
【0043】
メインプログラム126mの処理は後述する。
【0044】
本実施形態においては、近距離無線通信ユニットとして、Bluetooth(登録商標)を採用したが、これに限定されない。
【0045】
(3.3 ユーザ側管理者端末装置120のハードウェア構成)
図3に示すユーザ側管理者端末装置120のハードウェア構成は、図4と同様であり、またハードディスクに登録されているメインプログラムによる処理が後述するように異なる。
【0046】
4.ユーザ別車両データの登録処理および接続処理
図8を用いて、ユーザ別ごみ種別データの登録処理について説明する。以下ではユーザID1001のユーザが、ユーザ側管理者端末装置120にて、前記ユーザIDでログインするユーザ携帯装置が使用するごみ種別を登録する場合について説明する。
【0047】
ユーザ側管理者端末装置の操作者は、ブラウザプログラムにて、所定のURLを入力し、初期画面にてユーザID「1001」にてログインする。かかる認証処理は、ブラウザプログラムにて通常のIDとパスワードを入力して行う処理であるので説明は省略する。
【0048】
ログインがなされると初期画面が管理サーバから送信され、ユーザ側管理者端末装置のモニタに表示される(図8ステップS1)。前記操作者は初期画面で処理「ごみ種別登録」を選択する(図示せず)。ユーザ側管理者端末装置のCPU(図示せず)は、ごみ種別登録要請ボタンが選択されるか否か判断しており(ステップS3)、かかる選択があると管理サーバにごみ種別登録要請を送信する(ステップS5)。
【0049】
管理サーバのCPU23は、初期候補ごみ種別データ記憶部26に記憶された初期候補ごみ種別データをユーザ側管理者端末装置120に送信する(ステップS6)。ここでは、初期一覧データとして、図5Bに示す「可燃」、「不燃」、「段ボール」、「粗大」、「資源」、「プラスチック」、「カン」、「瓶」、「ペットボトル」、「産業廃棄物」が送信される。
【0050】
ユーザ側管理者端末装置120のCPUは、かかる画面データを受信するか否か判断しており(ステップS7)、受信すると、受け取ったごみ種別の一覧を表示する(ステップS9)。
【0051】
前記ユーザは、初期一覧データから選択するごみ種別を選択する。ユーザ側管理者端末装置120のCPUはかかる選択があるか否か判断しており(ステップS11)、選択があるとユーザ登録ごみ種別として記憶する(ステップS13)。たとえばユーザが表示されている「可燃」を選択すると、「可燃」がごみ種別として記憶される。
【0052】
ユーザ側管理者端末装置120のCPUは画面に表示されている確定ボタン(図示せず)がかかる選択があるか否か判断しており(ステップS15)、確定ボタンが選択されなければ、ステップS11~ステップS13の処理により、追加のごみ種別が登録される。以下ではさらに「不燃」、「段ボール」、「粗大」、「資源」、「プラスチック」、「カン」、「瓶」、「ペットボトル」、「産業廃棄物」が選択されたものとする。
【0053】
ユーザ側管理者端末装置120のユーザは全てのごみ種別を登録すると、前記確定ボタンを選択する。ユーザ側管理者端末装置120のCPUはかかる確定ボタンが選択されると、選択したユーザ登録ごみ種別を管理サーバ100に送信する(ステップS11)。
【0054】
なお、かかるステップS9~ステップS15の処理は、候補を表示した段階で登録モードとして維持しておき、かかる登録モードでは必要なごみ種別を複数追加し、ユーザが確定ボタンを選択すると、かかる登録モードを終了するようにしてもよい。
【0055】
管理サーバ100のCPU23は、前記ユーザ登録ごみ種別を受け取るか否か判断しており(ステップS18)、前記ユーザ登録ごみ種別を受け取ると、ログインしているユーザの登録ごみ種別として、かかるごみ種別を登録する(ステップS19)。これにより、図5Bに示すユーザID1001の登録ごみ種別が登録される。
【0056】
なお、ユーザによっては初期候補ごみ種別データ以外のごみ種別の登録を希望することもある。たとえば、「可燃」ではなく「燃えるごみ」、「不燃」ではなく「不燃ごみ」などである。このような場合、当該ユーザは画面上に表示されている新ごみ種別入力欄(図示せず)に「燃えるごみ」と入力して、書込ボタン(図示せず)を選択すればよい。これにより、ユーザ側管理者端末装置120のCPUは、ステップS11からステップS12に進み、ステップS12にて新ごみ種別の書き込みがあったとして、前記新ごみ種別を記憶する(ステップS13)。
【0057】
このようにして図5Bに示すユーザID1021の登録ごみ種別は「燃えるごみ」「不燃ごみ」・・・とユーザ1001とは異なるごみ種別が記憶される。
【0058】
つぎに、図9を用いて、ユーザ携帯装置160における重量記録処理について説明する。以下ではユーザID1001のユーザが、ユーザ携帯装置160の専用アプリにて、重量記録する場合について説明する。
【0059】
ユーザ携帯装置160の操作者は、ユーザID1001にてIDとパスワードを入力してログインをする。ユーザ携帯装置160のCPU123はログインボタン(図示せず)が選択された否か判断しており(ステップS23)、かかるボタンが選択されるとログイン要求を管理サーバ100に送信する(ステップS25)。
【0060】
管理サーバ100のCPU23はログイン要求があるか否か判断しており(ステップS51)、かかる要求があるとユーザ別ログインデータ記憶部26u(図4参照)に記憶されているログイン情報と一致するか否か判断する(図9ステップS53)。一致する場合には当該ユーザIDでログイン可能とするとともに、そのユーザIDの登録ごみ種別データを送付対象とする(ステップS57)。この場合、ユーザID1001でログインしているので、図5Bに示すごみ種別データが送付対象となる。なお、ステップS53にて、記憶されているログイン情報と一致しない場合はログイン不可とする。管理サーバ100のCPU23は結果を送信する(ステップS59)。
【0061】
ユーザ携帯装置160のCPU123は結果を受信するか否か判断しており(ステップS27)、受信すると初期画面を表示部130(図7参照)に表示する。初期画面にてユーザが重量記録ボタン(図示せず)を選択すると、図10に示すような重量記録用画面300が表示される(ステップS33)。重量記録用画面300はごみ種別選択領域310、重量入力領域330、データ送信ボタン341、および閉じるボタン343を備えている。
【0062】
ごみ種別選択領域310は、ごみ種別を選択する領域であり、ステップS27で受信したごみ種別が表示されている。重量入力領域330は、既述したロードセルにて計測した結果をユーザが手動入力する。データ送信ボタン341はごみ種別データの選択およびその重量を管理サーバ100に送信するためのボタンである。閉じるボタン343は重量記録モードを終了するためのボタンである。
【0063】
ユーザは重量記録用画面300のごみ種別選択領域310にてごみ種別の選択する。CPU123はごみ種別の選択があるか否か判断しており(ステップS35)、選択があると選択されたごみ種別が選択された状態とする(ステップS37)。ユーザは重量入力領域330にロードセルにて計測した結果を入力して送信ボタン341を押す。CPU123は重量入力があるか否か判断しており(ステップS39)、入力があり、かつ送信ボタンが押されると管理サーバ100に、送信時の日時、ごみ種別および重量を送信する(ステップS43)。
【0064】
管理サーバ100のCPU23はかかるデータを受信するか否か判断しており(ステップS61)、かかるデータを受信すると、当該ユーザの重量記録として記憶する(ステップS63)。
【0065】
これによりユーザID1001のごみ収集データは図6Aに示すようにごみ種別が、ユーザ別種別データ記憶部に記憶された種別データに表記が統一される。
【0066】
図6Bは別のユーザについてのごみ収集データの例である。このユーザは「燃えるごみ」「不燃ごみ」とユーザ別種別データ記憶部に記憶されているからである。
【0067】
このようにユーザ別ごみ種別データを読み出して、収集したごみの重量を記録させることで表記を統一することができる。
【0068】
なお、図10においてごみ種別「その他」を設けているため、どれにも該当しない場合には任意の種別のごみとしてユーザ別計量データとして記憶することができる。
【0069】
(2.他の実施形態)
本実施形態においては、図3において、1ユーザのユーザ端末として、1のユーザ側管理者端末装置120、1のユーザ携帯装置160であるとして図示したが、ユーザ携帯装置160は、ユーザが同時に使用する特装車の数だけ、必要となる。一般的には、1ユーザで、複数のユーザ携帯装置160、複数の特装車で構成される。なお、ユーザ側管理者端末装置120を複数設けてもよい。
【0070】
上記実施形態においては、ユーザ毎にごみ種別データを記憶するようにしたが、ユーザによってはごみ収集車毎に収集するごみの種類を限定している場合がある。たとえば、ユーザ1001が、管理するごみ収集車について、製造番号18R830001Mは「可燃」または「不燃」、製造番号10R011001Mは「段ボール」、「粗大」、または「資源」と限定していたとする。このように限定する場合、ユーザID毎のごみ種別ではなく、ごみ収集車ごとに決めておくようにしてもよい。この場合、ユーザ別ごみ種別データではなく、図5Cに示す車両別ごみ種別データを管理サーバ100に記憶しておき、重量記録の際に塵芥車の識別子をユーザに特定させ、該当する車両別ごみ種別データで管理サーバ100から読み出すようにすればよい。また塵芥車とユーザ携帯装置160とは定期又は不定期にてブルートゥース接続されて、ユーザ携帯装置160はごみ収集車の稼働データを受信している。その際にごみ収集車の識別子を記憶しておき、それを読み出すようにしてもよい。
【0071】
また、前記ごみ収集車毎に決めておく場合には、ユーザID-ごみ収集車の製造番号-車両別ごみ種別データの3つを対応づけて記憶するようにしてもよい。
【0072】
なお、ごみ収集車毎に収集するごみの種類が1に限定されている場合には、上記ユーザによる選択無しにごみ種別を自動的に決定するようにしてもよい。これは塵芥車の識別子を塵外車から受け取り、管理サーバの車両別ごみ種別データを参照すればよい。
【0073】
ユーザ側管理者端末装置120はパソコンの他、タブレットなどであってもよい。
【0074】
なお、初期候補ごみ種別データとして、ごみ収集業者ごとに選択肢を絞りやすくするために、大区分を選択し、選択された当該大区分にて、さらに小区分の種別を選択できるようにしてもよい。
【0075】
たとえば、大区分「紙系」-小区分「コピー紙、段ボール、雑誌・・・」、大区分「プラ系」-小区分「ビニール、ポリエチレン、ポリプロピレン・・・」とツリー構造で記憶しておく。
【0076】
まず、大区分を一覧表示し、前者「紙系」が選択されると、当該大区分に区分けされている「コピー紙」、「段ボール」、「雑誌」・・・をツリー構造で表示して、さらにここから1または複数選択されると、選択されたごみの種別として登録されるようにすればよい。また後者「プラ系」が選択されると、当該大区分に区分けされている「ビニール」、「ポリエチレン」、「ポリプロピレン」・・・をツリー構造で表示して、選択して入力するようにすればよい。
【0077】
また、前記表示としては、大区分が選択されてからこれに属する小区分を表示するようにしたが、当初から小区分までのツリー構造を表示するようにしてもよい。また、大区分-中区分-小区分と3以上の区分であってもよい。
【0078】
また大区分を選択することで、その小区分すべてが登録されるようにしてもよい。これにより、小区分を1つ1つ選択して登録する手間を省略できる。
【0079】
小区分をすべて登録後、小区分を選択、削除可能としたり。 他の大区分を追加登録可能としてもよい。これにより、一括登録後、不要な小区分を削除して選択肢を絞ることができる。
【0080】
また、本実施形態は、下記の発明として把握することができる。
【0081】
計量装置付ごみ収集車によるごみ収集作業を管理するごみ収集作業管理システムであって、
A)1又は2以上のユーザ携帯装置、B)管理サーバ、およびC)ユーザ側管理者端末装置を備え、
A)前記ユーザ携帯装置は、
a1)前記管理サーバに特定のユーザ識別子のユーザとしてユーザ認証するユーザ携帯装置側認証手段、
a2)前記ユーザ認証後、特定の計量装置付ごみ収集車によって収集したごみの種類および前記計量装置によって計量されたごみの重量がユーザから与えられると、これらのデータを前記認証されたユーザのごみ収集作業データとして前記管理サーバに送信するごみ収集作業データ送信手段、を有し
B)前記管理サーバは、
b1)前記ユーザ携帯装置および前記ユーザ側管理者端末装置からのユーザ認証要求に対してユーザ認証処理をおこなうサーバ側認証手段、
b2)前記各ユーザ携帯装置から受け取ったごみ収集作業データを、前記ユーザ認証されたユーザの計量データとして記憶するユーザ別計量データ記憶手段、 を有しており、
C)前記ユーザ側管理者端末装置は、
c1)管理するユーザ携帯装置と同じユーザ識別子で前記管理サーバにユーザ認証する管理装置側認証手段、
c2)当該ユーザのユーザ別計量データ記憶手段を参照するユーザ別計量データ参照手段、
を有しており、
b3)前記管理サーバは、同じユーザ識別子で認証されたユーザ側管理者端末装置のユーザがごみ収集作業データを入力の際に参照するごみ種別データ一覧を前記管理サーバに送信するごみ種別データ一覧送信手段、
を特徴とするごみ収集作業管理システム。
【0082】
また、車両別ごみ種別データについても同様である。
【符号の説明】
【0083】
100 管理サーバ
120 ユーザ側管理者端末装置
160 ユーザ携帯装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10