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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019815
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】ワンショルダー型バッグ
(51)【国際特許分類】
   A45F 3/02 20060101AFI20230202BHJP
【FI】
A45F3/02 410
A45F3/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021124829
(22)【出願日】2021-07-29
(71)【出願人】
【識別番号】515039133
【氏名又は名称】きびだんご株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091443
【弁理士】
【氏名又は名称】西浦 ▲嗣▼晴
(74)【代理人】
【識別番号】100130720
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼見 良貴
(74)【代理人】
【識別番号】100130432
【弁理士】
【氏名又は名称】出山 匡
(72)【発明者】
【氏名】勝俣 貴生
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼見 良貴
【テーマコード(参考)】
2E181
3B045
【Fターム(参考)】
2E181BC07
2E181BD03
3B045AA35
3B045CE08
3B045EA06
3B045GA02
3B045GA03
3B045GB04
3B045GD01
3B045GD03
(57)【要約】
【課題】背負った状態でバッグ本体部が背中に対して真っ直ぐになり、且つ、体の前にバッグ本体部をもってきた場合にアクセスしやすいワンショルダー型バッグを提供する。
【解決手段】ワンショルダー型バッグ1は、ショルダーベルト5がショルダ部27と、サイド部29と、チェスト部31を備えている。ショルダ部27は、少なくとも一部に芯材を有し、第3の辺17が下に位置する状態においては、背当て部7に沿って垂れ下がり、芯材部分が、背負った状態で使用者の肩部分に接触し、且つ、体の前に移動させた場合に、使用者の体の側面部分に接触する構造を有し、サイド部29は、少なくとも一部に芯材を有し、第3の辺17が下に位置する状態において背当て部7に対向させると第3の辺17に沿って延び、背負った状態において芯材部分が使用者の体の側面部分に接触し、且つ、体の前に移動させた場合に、使用者の肩部分に接触する構造を有している。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に延びる第1の辺、前記第1の方向と直交する第2の方向に延びる第2の辺、前記第1の辺と並行に前記第1の方向に延びる第3の辺及び第2の辺と並行に前記第2の方向に延びる第4の辺からなる四辺形の背当て部を有するバッグ本体部と、
前記バッグ本体部に一方の端部と他方の端部が固定されたショルダーベルトとを有するワンショルダー型バッグであって、
前記ショルダーベルトは、前記第1の辺の前記第2の辺寄りの位置に前記一方の端部を構成する基端が固定されたショルダ部と、前記第4の辺の前記第3の辺寄りの位置に前記他方の端部を構成する基端が固定されたサイド部と、前記ショルダ部及び前記サイド部の間をつなぐチェスト部を備え、
前記ショルダ部は、少なくとも一部が内部に芯材を有する帯状であり、前記第3の辺が下に位置する状態においては、前記背当て部に沿って垂れ下がり、前記芯材を有する部分が、前記バッグ本体部を使用者が背負った状態で前記使用者の肩部分に接触し、且つ、前記バッグ本体部を前記使用者が背負った状態から、前記バッグ本体部を前記使用者の体に沿って前記使用者の体の前に移動させた場合に、前記使用者の体の側面部分に接触する構造を有しており、
前記サイド部は、少なくとも一部が内部に芯材を有する帯状であり、前記第3の辺が下に位置する状態において前記背当て部に対向させると前記第3の辺に沿って延び、前記バッグ本体部を前記使用者が背負った状態において前記芯材を有する部分が前記使用者の体の側面部分に接触し、且つ、前記バッグ本体部を前記使用者が背負った状態から、前記バッグ本体部を前記使用者の体に沿って前記使用者の体の前に移動させた場合に、前記使用者の前記肩部分に接触する構造を有していることを特徴とするワンショルダー型バッグ。
【請求項2】
前記ショルダ部は、前記一方の端部を構成する基端とは反対側にある被連結部が前記一方の端部を構成する基端よりも前記第4の辺側に位置するように途中から湾曲する形状を有している請求項1に記載のワンショルダー型バッグ。
【請求項3】
前記チェスト部は、一端が前記ショルダ部の前記被連結部に固定され、他端に係合部を有しており、
前記サイド部は、前記他方の端部を構成する基端とは反対側に、前記係合部と係合する被係合部を有している請求項1に記載のワンショルダー型バッグ。
【請求項4】
前記チェスト部には、長さ調節機構が設けられている請求項3に記載のワンショルダー型バッグ。
【請求項5】
前記長さ調節機構は、
枠体及び該枠体の内側に配置された中軸を有する長さ調節用コキと、
前記係合部が設けられた固定用コキと、
一端が前記ショルダ部の前記被連結部に固定され、他端が前記長さ調節用コキの前記中軸及び前記固定用コキに通された上で前記長さ調節用コキの前記枠体に固定されたベルト部とからなる請求項4に記載のワンショルダー型バッグ。
【請求項6】
前記長さ調節用コキの前記枠体には、前記中軸の両端部が位置する一対の辺に設けられた一対の延長固定部が設けられており、
前記一対の延長固定部には、アーチ状に操作片が固定されている請求項5に記載のワンショルダー型バッグ。
【請求項7】
前記背当て部には、前記ショルダ部を前記背当て部に対して係止する係止部が設けられている請求項1に記載のワンショルダー型バッグ。
【請求項8】
前記バッグ本体部は、前記背当て部の周縁部から起立し且つ前記背当て部と対向する開口部を有する周壁部と、該開口部を開放可能に塞ぐ蓋部を有しており、
前記背当て部の前記第2の辺から起立する前記周壁部の周壁部分には、前記蓋部の一辺が揺動可能に結合されている請求項1に記載のワンショルダー型バッグ。
【請求項9】
前記背当て部の前記第3の辺から起立する前記周壁部の部分の外面に、把持用ハンドルを備えている請求項8に記載のワンショルダー型バッグ。
【請求項10】
前記背当て部及び/または前記蓋部には、前記第2の方向に向かって開口する収納ポケットが設けられている請求項8に記載のワンショルダー型バッグ。
【請求項11】
前記蓋部の表面には、前記第4の辺から起立する前記周壁部の部分に開口部を有するフラップ式の小物置き部が設けられている請求項8に記載のワンショルダー型バッグ。
【請求項12】
前記カバン本体部の内面には、複数の面ファスナの被係合面が間隔を開けて配置されている請求項8に記載のワンショルダー型バッグ。
【請求項13】
前記サイド部には、前記サイド部に沿って配置された小物入れが設けられている請求項1に記載のワンショルダー型バッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワンショルダー型バッグに関するものである。
【背景技術】
【0002】
通勤・通学に、リュックサック(バックパック)を用いる人が増えてきている。
【0003】
リュックサックは、背負っている状態から本体部にアクセスするためには、一度リュックサックを下ろさねばならない。また、電車内等のマナーとして、他人にぶつからないようにするため、リュックサックは、乗車中は前に抱えてことが推奨されており、電車に乗る際には、一旦、リュックサックを下ろさねばならない。リュックサックは、下ろすと、背負い直すのに手間がかかるという課題がある。
【0004】
そこで、下ろすことなく本体部を体の前に持ってこられるワンショルダー型バッグを利用することが考えられる。
【0005】
しかしながら、ワンショルダー型バッグは、背負った際に、背中に対して本体部が斜めになるタイプのものが多く、また、片方の肩に荷重がかかるため、本体部が小さなものが多く、通勤・通学用には不向きなものが多い。
【0006】
背負った際に、本体部が斜めにならないタイプのワンショルダー型バッグとして、下記の例のものが存在する。図16(A)乃至(C)は、アバクロンビー・アンド・フィッチ社が販売していたワンショルダー型バッグの一例である。このワンショルダー型バッグは、第1の方向に延びる第1の辺、第1の辺と直交する第2の方向に延びる第2の辺、第1の辺と平行に第1の方向に延びる第3の辺及び第2の辺と平行に第2の方向に延びる第4の辺からなる矩形状の背当て部を有するバッグ本体部と、第1の辺と、第4の辺から延びるショルダーベルトを有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図16(A)乃至(C)に示したワンショルダー型バッグの例では、体の前にバッグ本体部を持ってくることを想定していないため、前に持ってきても、バッグ本体部へアクセスしづらい。
【0008】
本発明の目的は、背負った状態でバッグ本体部が背中に対して真っ直ぐになり、且つ、体の前にバッグ本体部をもってきた場合にアクセスしやすいワンショルダー型バッグを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、第1の方向に延びる第1の辺、第1の方向と直交する第2の方向に延びる第2の辺、第1の辺と並行に第1の方向に延びる第3の辺及び第2の辺と並行に第2の方向に延びる第4の辺からなる四辺形の背当て部を有するバッグ本体部と、
バッグ本体部に一方の端部と他方の端部が固定されたショルダーベルトとを有するワンショルダー型バッグを改良の対象としている。
【0010】
本発明のワンショルダー型バッグは、ショルダーベルトが、第1の辺の第2の辺寄りの位置に一方の端部を構成する基端が固定されたショルダ部と、第4の辺の第3の辺寄りの位置に他方の端部を構成する基端が固定されたサイド部と、ショルダ部及びサイド部の間をつなぐチェスト部を備えている。
【0011】
ショルダ部は、少なくとも一部が内部に芯材を有する帯状であり、第3の辺が下に位置する状態においては、背当て部に沿って垂れ下がり、芯材を有する部分が、バッグ本体部を使用者が背負った状態で使用者の肩部分に接触し、且つ、バッグ本体部を使用者が背負った状態から、バッグ本体部を使用者の体に沿って使用者の体の前に移動させた場合に、使用者の体の側面部分に接触する構造を有している。
【0012】
サイド部は、少なくとも一部が内部に芯材を有する帯状であり、第3の辺が下に位置する状態において背当て部に対向させると第3の辺に沿って延び、バッグ本体部を使用者が背負った状態において芯材を有する部分が使用者の体の側面部分に接触し、且つ、バッグ本体部を使用者が背負った状態から、バッグ本体部を使用者の体に沿って使用者の体の前に移動させた場合に、使用者の肩部分に接触する構造を有している。
【0013】
このように構成されていることで、本発明のワンショルダー型バッグは、背負った状態でバッグ本体部が背中に対して斜めにならず、真っ直ぐになる。また、ワンショルダー型バッグなので、下ろすことなく、背負った状態から体に沿って移動させることで、体の前にもってこられる。しかも、前にもってきた場合は、サイド部が使用者の肩に接触し、且つ、ショルダ部が体の側面部分に接触するので、バッグ本体部を前にもってきた状態でも、体に対して斜めにならない。
【0014】
また、従来のワンショルダー型バッグは、使用者が前屈みになった場合に、バッグ本体部(及び内部の荷物)の重みにより体に沿って移動してしまい、バッグ本体部が前の方にきてしまうことがあり、これを防止するために3点留めのための補助ベルトを必要としていた。これに対して、本発明のワンショルダー型バッグは、背負った状態で、カバン本体部の第1の辺と第4の辺が形成する角部分が使用者の背中に接触するため、3点留めのためのベルトを必要とせず、不用意に回転することがない。そのため、前屈みの姿勢になりやすい場面(例えば、自転車に乗るような場合)でも使いやすい。また、上記構造のバッグ本体部とショルダーベルトにより、肩の他に、第3の辺の部分が背中に線(面)として接触するため、荷重が分散され、肩の負担が少ないという効果もある。
【0015】
ショルダ部は、一方の端部を構成する基端とは反対側にある被連結部が一方の端部を構成する基端よりも第4の辺側に位置するように途中から湾曲する形状を有していることが好ましい。
【0016】
チェスト部は、一端がショルダ部の被連結部に固定され、他端に係合部を有しており、サイド部は、他方の端部を構成する基端とは反対側に、係合部と係合する被係合部を有していることが好ましい。このように構成すれば、係合部を被係合部から離すことで、ワンショルダー型バッグを背負いやすく、また、下ろしやすくなる。
【0017】
チェスト部には、長さ調節機構が設けられていることが好ましい。長さ調節機構の構成は任意であるが、例えば、枠体及び該枠体の内側に配置された中軸を有する長さ調節用コキと、係合部が設けられた固定用コキと、一端がショルダ部の被連結部に固定され、他端が長さ調節用コキの中軸及び固定用コキに通された上で長さ調節用コキの枠体に固定されたベルト部とからなるものとすることができる。また、さらに、長さ調節用コキの枠体には、中軸の両端部が位置する一対の辺に設けられた一対の延長固定部が設けられており、一対の延長固定部には、アーチ状に操作片が固定されていることが好ましい。このようにすれば、操作しやすい長さ調節機構が得られる。
【0018】
背当て部には、ショルダ部を背当て部に対して係止する係止部が設けられていてもよい。このようにすれば、ワンショルダー型バッグを背負わない場合に、ショルダ部を背当て部に対して係止することで、持ち運びしやすくなる。
【0019】
バッグ本体部は、背当て部の周縁部から起立し且つ背当て部と対向する開口部を有する周壁部と、該開口部を開放可能に塞ぐ蓋部を有しており、背当て部の第2の辺から起立する周壁部の周壁部分には、蓋部の一辺が揺動可能に結合されていてもよい。このようにすれば、バッグ本体部を前に持ってきた際に、バッグ本体部内にアクセスしやすい。なお、蓋部が開ききってしまわないように、蓋部と背当て部(または周壁部)の間には、開き止め部が設けられていることが好ましい。
【0020】
背当て部の第3の辺から起立する周壁部の部分の外面に、把持用ハンドルを備えていることが好ましい。このようにすれば、把持用ハンドルを把持してバッグ本体部を体の前に持ってきやすい。
【0021】
また、バッグ本体部を前に持ってきた状態で使いやすいように、背当て部及び/または蓋部には、第2の方向に向かって開口する収納ポケットが設けられていてもよい。また、蓋部の表面には、第4の辺から起立する周壁部の部分に開口部を有するフラップ式の小物置き部が設けられていてもよい。
【0022】
カバン本体部の内面には、複数の面ファスナの被係合面が間隔を開けて配置されていてもよい。このようにすれば、係合部面を有したポーチ等の係合物を面ファスナの任意の箇所に係合させて使用することができる。
【0023】
サイド部には、サイド部に沿って配置された小物入れが設けられていてもよい。このようにすれば、ワンショルダー型バッグを背負った状態で使いやすい位置に小物入れが配置されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本実施の形態のワンショルダー型バッグを正面側から見た斜視図である。
図2】本実施の形態のワンショルダー型バッグを背面側から見た斜視図である。
図3】本実施の形態のワンショルダー型バッグの正面図(図面代用写真)である。
図4】本実施の形態のワンショルダー型バッグの背面図(図面代用写真)である。
図5】本実施の形態のワンショルダー型バッグの左側面図(図面代用写真)である。
図6】本実施の形態のワンショルダー型バッグの右側面図(図面代用写真)である。
図7】本実施の形態のワンショルダー型バッグの平面図(図面代用写真)である。
図8】本実施の形態のワンショルダー型バッグの底面図(図面代用写真)である。
図9】長さ調節機構を示す図(図面代用写真)である。
図10】バッグ本体部の蓋部をあけた状態を示す図である。
図11】バッグ本体部の蓋部をあけた状態を示す図(図面代用写真)である。
図12】レインカバー兼エコバッグを示す図である。
図13】レインカバー兼エコバッグをレインカバーとして用いた状態を示す図である。
図14】(A)及び(B)は、バッグ本体部を背負った状態を示す図面代用写真である。
図15】(A)及び(B)は、バッグ本体部を背負った状態から、使用者の体に沿って使用者の体の前に移動させた状態を示す図面代用写真である。
図16】(A)乃至(C)は、従来のワンショルダー型バッグの一例を示す図面代用写真である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明のワンショルダー型バッグの実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態のワンショルダー型バッグを正面側から見た斜視図であり、図2は、背面側から見た斜視図であり、図3は本実施の形態のワンショルダー型バッグの正面図(図面代用写真)であり、図4は背面図(図面代用写真)であり、図5は左側面図(図面代用写真)であり、図6は右側面図(図面代用写真)であり、図7は平面図(図面代用写真)であり、図8は底面図(図面代用写真)である。
【0026】
図1乃至図8に示すように、本発明のワンショルダー型バッグ1は、箱形のバッグ本体部3と、ショルダーベルト5とを備えている。
【0027】
<バッグ本体部>
バッグ本体部3は、背当て部7と、周壁部9と、蓋部11を有している。
【0028】
背当て部7は、第1の方向D1に延びる第1の辺13、第1の方向D1と直交する第2の方向D2に延びる第2の辺15、第1の辺13と並行に第1の方向D1に延びる第3の辺17及び第2の辺15と並行に第2の方向D2に延びる第4の辺19からなる四辺形である。周壁部9は、背当て部7と対向する開口部を有する。蓋部11は、開口部を開放可能に塞ぐようになっており、第1荷室12A(図10及び図11)が形成されている。
【0029】
背当て部7には、ショルダーベルト5を係止する係止部21、及び、第2の方向に向かって開口する収納ポケット23が設けられている。また、背当て部7には、第2の方向に向かって開口する第2荷室12Bが形成されている。
【0030】
蓋部11の表面には、第4の辺から起立する周壁部の部分に開口部を有するフラップ式の小物置き部25と、収納ポケット26が設けられている。
【0031】
周壁部9には、第1の辺13から起立する部分、第3の辺17から起立する部分、第4の辺19から起立する部分のそれぞれに、把持用ハンドル9A,9B,9Cが設けられている。
【0032】
<ショルダーベルト>
ショルダーベルト5は、ショルダ部27と、サイド部29と、チェスト部31とを備えている。ショルダ部27は、第1の辺13の第2の辺15寄りの位置にショルダーベルト5の一方の端部を構成する基端27Aが固定されている。サイド部29は、第4の辺19の第3の辺17寄りの位置にショルダーベルト5の他方の端部を構成する基端29Aが固定されている。チェスト部31は、ショルダ部27及びサイド部29の間をつないでいる。
【0033】
ショルダ部27は、内部に芯材を有する帯状であり、第3の辺17が下に位置する状態においては、背当て部7に沿って垂れ下がり、芯材を有する部分27Bが、バッグ本体部3を使用者が背負った状態で使用者の肩部分に接触し、且つ、バッグ本体部3を使用者が背負った状態から、バッグ本体部3を使用者の体に沿って使用者の体の前に移動させた場合に、使用者の体の側面部分に接触する構造を有している。ショルダ部27は、一方の端部を構成する基端27Aとは反対側にある被連結部27Cが基端27Aよりも第4の辺19側に位置するように途中から湾曲する形状を有している。
【0034】
サイド部29は、内部に芯材を有する帯状であり、第3の辺17が下に位置する状態において背当て7部に対向させると第3の辺17に沿って延び、バッグ本体部3を使用者が背負った状態において芯材を有する部分29Bが使用者の体の側面部分に接触し、且つ、バッグ本体部3を使用者が背負った状態から、バッグ本体部3を使用者の体に沿って使用者の体の前に移動させた場合に、使用者の肩部分に接触する構造を有している。また、サイド部は、他方の端部を構成する基端29Aとは反対側に、後述の係合部31Cと係合する被係合部29Cを有している。サイド部29には、サイド部29に沿って配置された小物入れ29Dが設けられている。
【0035】
チェスト部31は、一端31Aがショルダ部27の被連結部27Cに固定され、他端31Bに係合部31Cを有している。
【0036】
チェスト部31には、図9の図面代用写真に示す、長さ調節機構33が設けられている。長さ調節機構33は、枠体35A及び該枠体35Aの内側に配置された中軸35Bを有する長さ調節用コキ35と、係合部31Cが設けられた固定用コキ37と、一端がショルダ部27の被連結部27Cに固定され、他端が長さ調節用コキ35の中軸35B及び固定用コキ37に通された上で長さ調節用コキ35の枠体35Aに固定されたベルト部39とからなる。また、長さ調節用コキ35の枠体35Aには、中軸35Bの両端部が位置する一対の辺35C,35Cに設けられた一対の延長固定部35D,35Dが設けられており、一対の延長固定部35D,35Dには、アーチ状に操作片41が固定されている。
【0037】
上記した背当て部7に設けられた係止部21により、ショルダーベルト5のショルダ部27を背当て部7に対して係止することができ、これによりサイド部29も背当て部7に対して緩く固定することができ、ショルダーベルト5を使用しない場合に、ショルダーベルト5をコンパクトに収納することができる(図4の状態)。この状態で把持用ハンドル9Bを用いてワンショルダー型バッグ1を持って、ショルダーベルト5側を使用者の体に向けるようにすると、ショルダーベルト5を隠した状態でワンショルダー型バッグ1を持ち運ぶことが可能となる。
【0038】
<バッグ本体部内>
図10及び図11は、バッグ本体部3の蓋部11をあけた状態を示す図及び図面代用写真である。図に示すように、バッグ本体部3は、背当て部7の第2の辺15から起立する周壁部9の周壁部分に、蓋部11の一辺が揺動可能に結合されており、第1荷室12Aが形成されている。また、蓋部11が開ききってしまわないように、蓋部11と周壁部9との間には、開き止め部43が設けられている。開き止め部43は、第1の辺13から起立する周壁部9の部分及び第3の辺17から起立する周壁部9の部分に設けられた一対の開き止めベルト43A,43Aと、対応する蓋部11の位置に設けられた一対のループ部43B,43Bとから構成されている。図10に示すように、バッグ本体部3の内面には、複数(本例では4本)の面ファスナ44の被係合面が間隔をあけて配置されており、図11に示すように、係合部面を有したポーチ等の係合物を面ファスナ44の任意の箇所に係合させて使用できるようになっている。
【0039】
<レインカバー兼エコバッグ>
また、本実施の形態では、ワンショルダー型バッグ1には、図11にも示したレインカバー兼エコバッグ45がオプションとして付属している。レインカバー兼エコバッグ45は、通常時は折りたたんだ状態でバッグ本体部3内に収納されているが、展開することで、図12に示すようにエコバッグとして利用可能である。また、レインカバー兼エコバッグ45には、逆さにした状態でショルダーベルト5の基端27A及び29Aに対応する位置に貫通孔47,49が形成されており、ショルダーベルト5の係合部31Cと29Cを解除した状態にして、逆さにしてバッグ本体部3に被せ、貫通孔47から基端27Aを通し、また、貫通孔49から基端29Aを通し、図13に示すように、バッグ本体部3のレインカバーにすることが可能になっている。なお、貫通孔47には、貫通孔を閉じるためのファスナー51が設けられている。
【0040】
<バッグ本体部を背負った状態>
図14は、バッグ本体部3を背負った状態を示す図面代用写真であり、(A)は使用者背面から見た図であり、(B)は使用者前面から見た図である。使用者が背負った状態でショルダ部27の芯材部分27Bが使用者の肩部分に接触していることがわかる。また、サイド部29の芯材部分29Bが使用者の体の側面部分に接触していることがわかる。この結果として、背負った状態でバッグ本体部3が背中に対して斜めにならず、真っ直ぐになっている。
【0041】
<バッグ本体部を体の前に移動させた状態>
図15は、バッグ本体部3を背負った状態から、使用者の体に沿って使用者の体の前に移動させた状態を示す図面代用写真であり、(A)は使用者背面から見た図であり、(B)は使用者前面から見た図である。ショルダ部27の芯材部分27Bが使用者の体の側面部分に接触していることがわかる。また、サイド部29の芯材部分29Bが使用者の肩部分に接触していることがわかる。なお、バッグ本体部3を使用者が背負った状態から、バッグ本体部3を使用者の体に沿って使用者の体の前に移動させる際、第3の辺17から起立する周壁部9の部分に設けられた把持用ハンドル9Bを把持して引っ張るとバッグ本体部3を体の前に容易にもってくることが可能である。
【0042】
上記実施の形態は、一例として記載したものであり、その要旨を逸脱しない限り、本発明は本実施例に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0043】
1 ワンショルダー型バッグ
3 バッグ本体部
5 ショルダーベルト
7 背当て部
9 周壁部
11 蓋部
12A 第1荷室
12B 第2荷室
13 第1の辺
15 第2の辺
17 第3の辺
19 第4の辺
21 係止部
23 収納ポケット
25 小物置き部
27 ショルダ部
27A 基端
27B 芯材部分
27C 被連結部
29 サイド部
29A 基端
29B 芯材部分
29C 被係合部
29D 小物入れ
31 チェスト部
31A 一端
31B 他端
31C 係合部
33 長さ調節機構
35 長さ調節用コキ
35A 枠体
35B 中軸
35C,35C 一対の辺
35D,35D 一対の延長固定部
37 固定用コキ
39 ベルト部
41 操作片
43 開き止め部
44 面ファスナ
45 レインカバー兼エコバッグ
47 貫通孔
49 貫通孔
51 ファスナー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
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図16