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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019837
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】レース艇用ピット
(51)【国際特許分類】
   A63K 3/00 20060101AFI20230202BHJP
   B63B 21/00 20060101ALI20230202BHJP
   B63B 35/34 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
A63K3/00
B63B21/00 Z
B63B35/34 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021124872
(22)【出願日】2021-07-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-12-08
(71)【出願人】
【識別番号】521283878
【氏名又は名称】スーパーレジンクラフト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129056
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 信雄
(72)【発明者】
【氏名】濱村 昭太郎
(57)【要約】
【課題】レース艇のスクリューが発生させる高速水流を逃がすための水流通路に、水流量の調整を行う負荷的構造を備える。
【解決手段】ハル部は、所要長さ、幅及び高さを有するメイン・ハル部と、該メイン・ハル部の正面略中央部に突設された所要長さ、幅及び高さを有するセンター・ハル部と、から構成され、デッキ部は、前記ハル部の上方を被覆すべく所要高さを有し下面が開口された中空構造であって、略T字型の前部デッキと後部デッキから成り、緩衝部は、前記デッキ部の前端部所定箇所に取り付けられて成り、前記ハル部と前記デッキ部とが着脱自在に構成されており、所定間隔を置いて隣接した複数の前記ハル部同士は、連結縦通鋼材によって接続され、連結縦通鋼材には、可変水流抵抗板が設けられている構成となっている。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハル部と、デッキ部と、緩衝部と、から構成されるレース艇用ピットであって、
該ハル部は、所要長さ、幅及び高さを有するメイン・ハル部と、該メイン・ハル部の正面略中央部に突設された所要長さ、幅及び高さを有するセンター・ハル部と、から構成され、
該デッキ部は、該ハル部の上方を被覆すべく所要高さを有し下面が開口された中空構造であって、
略T字型の前部デッキと後部デッキから成り、
該緩衝部は、該デッキ部の前端部所定箇所に取り付けられて成り、
該ハル部と該デッキ部とが着脱自在に構成されており、
所定間隔を置いて隣接した複数の該ハル部同士は、連結縦通鋼材によって接続され、
該連結縦通鋼材には、可変水流抵抗板が設けられていることを特徴とするレース艇用ピット。
【請求項2】
前記連結縦通鋼材には、ボートを接続するホルダが備えられていることを特徴とする請求項1に記載のレース艇用ピット。
【請求項3】
点検ステップが、前記ハル部の左右いずれか又は両方に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレース艇用ピット。
【請求項4】
前記緩衝部は、面状のクッション材であり、潤滑性の高い材質であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のレース艇用ピット。
【請求項5】
隣接する前記ハル部に支持部を持つ上屋が設けられ、一つの艇を覆う構造であると共にFRPで一体構造となっており、該支持部と前記ハル部の間に緩衝材があることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のレース艇用ピット。
【請求項6】
前記上屋の屋根は、縦方向の回転開閉式であることを特徴とする請求項5に記載のレース艇用ピット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レース艇用ピットに関し、詳しくは、艇のエンジンやスクリューの点検・調整等を容易にする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、競艇場のレース艇を並列して係留するピットにおいて、ピットの構造は、艇の後部を覆うものであるため、艇のエンジンやスクリューの点検・調整等のために水流を見ようとしても、ピットに水流がぶつかり、十分な確認ができなかった。また、艇のエンジンやスクリューの点検や調整に際し、水流に対してある程度の負荷をかけなければ、点検後・調整後における具合の確認が困難であり、よって水流のための通路を確保しただけでは不十分であった。
そこで、水流通路を確保しつつ、水流への負荷量を調整できる構造が求められていた。
【0003】
本発明者は、過去にレース艇用ピットについて、特許文献1に記載の技術を発明している。当該発明は、メンテナンス性の向上に資するレース艇用ピットであり、ピットのハルは、メイン・ハル部と、センター・ハル部と、から構成され、複数のハルは連結縦通鋼材で所定の間隔で固定され、メイン・ハル部の間の間隔は、レース艇のスクリューによる高速水流を抵抗なく後方に送るための通路として機能するものである。
【0004】
かかる引用文献1に記載の発明によれば、ピットにおける隣接するメイン・ハル部の間に間隔が形成されることとなって、その間隔がスクリューによって発生する水流の通路として機能することとなり、艇のエンジンやスクリューの点検・調整等に際し水流を確認し得る点で、一定の効果を奏するものであった。
しかしながら、引用文献1に記載の発明では、水流に負荷をかけるなど水流量を調整することができるものではなく、上記した問題の全てを解決するものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5223136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑み、レース艇のスクリューが発生させる高速水流を逃がすための水流通路に、水流量の調整を行う負荷的構造を備えることを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、ハル部と、デッキ部と、緩衝部と、から構成されるレース艇用ピットであって、ハル部は、所要長さ、幅及び高さを有するメイン・ハル部と、該メイン・ハル部の正面略中央部に突設された所要長さ、幅及び高さを有するセンター・ハル部と、から構成され、デッキ部は、前記ハル部の上方を被覆すべく所要高さを有し下面が開口された中空構造であって、略T字型の前部デッキと後部デッキから成り、緩衝部は、前記デッキ部の前端部所定箇所に取り付けられて成り、前記ハル部と前記デッキ部とが着脱自在に構成されており、所定間隔を置いて隣接した複数の前記ハル部同士は、連結縦通鋼材によって接続され、連結縦通鋼材には、可変水流抵抗板が設けられている手段を採る。
【0008】
また、本発明は、前記連結縦通鋼材に、ボートを接続するホルダが備えられている手段を採る。
【0009】
さらに、本発明は、点検ステップが、ハルの左右いずれか又は両方に設けられている手段を採る。
【0010】
またさらに、本発明は、前記緩衝部が、面状のクッション材であり、潤滑性の高い材質である手段を採る。
【0011】
さらにまた、本発明は、隣接するハル部に支持部を持つ上屋が設けられ、一つの艇を覆う構造であると共にFRPで一体構造となっており、支持部とハル部の間に緩衝材がある手段を採る。
【0012】
そしてまた、本発明は、前記上屋の屋根が、縦方向の回転開閉式である手段を採る。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るレース艇用ピットによれば、ハルを含むピット構造と可変水流抵抗板によって、ピットでのスクリュー等の点検、調整をスムーズに行うことができ、作業性を向上させることが可能である、といった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係るレース艇用ピットの実施形態を示す全体斜視図である。
図2】本発明に係るレース艇用ピットの実施形態を示す上面図及び側面図である。
図3】本発明に係るレース艇用ピットにおけるホルダと可変水流抵抗板の実施形態を示す説明図である。
図4】本発明に係るレース艇用ピットの組み立て過程を示す説明図である。
図5】本発明に係るレース艇用ピットにおける緩衝部の実施形態を示す説明図である。
図6】本発明に係るレース艇用ピットにおける上屋の実施形態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係るレース艇用ピットは、レース艇のスクリューが発生させる高速度水流を逃がすための水流通路の確保、及び、水流量の調整を容易にすることを最大の特徴とする。
以下、本発明に係るレース艇用ピットの実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0016】
なお、以下に示されるレース艇用ピットは、下記に述べる実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる形状や寸法、材質等の範囲内で適宜変更することができるものである。
【0017】
図1から図6に従って、本発明を説明する。
図1は、本発明に係るレース艇用ピットの実施形態を示す全体斜視図である。図2は、レース艇用ピットの実施形態を示しており、(a)は上面図、(b)は側面図である。図3は、レース艇用ピットにおけるホルダと可変水流抵抗板の実施形態を示す説明図である。図4は、レース艇用ピットの組み立て工程を示す説明図である。図5は、レース艇用ピットにおける緩衝部の実施形態を示す説明図である。図6は、レース艇用ピットにおける上屋の実施形態を示す説明図である。
【0018】
本発明に係るレース艇用ピット1は、競艇場のスタンド側、スタートライン後方隅に設けられ、レース艇Rの調整、待機するためのものである。レース艇Rを並列して係留する。レース艇用ピット1では、競走前の選手によって、水質や水流、風速等に応じてエンジン、スクリューの点検、調整が行われる。
レース艇用ピット1は、主にハル部10、デッキ部20、連結縦通鋼材40から構成されている(図1図2)。
【0019】
ハル部10は、レース艇用ピット1全体を水面に浮かべておくための構造である。
ハル部10は、メイン・ハル部11、センター・ハル部12、浮力調整タンク13から構成されている。メイン・ハル部11は、レース艇用ピット1の後方に位置し、所定の長さ、幅及び高さを有する。気密性を備えた中空部を持ち、中空部内にはウレタンフォーム等の浮力体が充填されている。所定の長さ、幅とは、ピット内で選手、作業者が活動するのに十分な大きさである。所定の高さとは、レース艇用ピット1の浮力維持に十分な高さである。
また、メイン・ハル部11の上部には、連結縦通鋼材40を固定するための固定部が設けられている。
【0020】
センター・ハル部12は、メイン・ハル部11の正面略中央部に突設された所定の長さ、幅及び高さを有する。メイン・ハル部11と同様に気密性を備えた中空部を持ち、中空部内にはウレタンフォーム等の浮力体が充填されている。所定の長さ、幅とは、選手、作業者のレース艇Rへの乗り降りがスムーズに行うことができる大きさである。所定の高さとは、レース艇用ピット1の浮力維持に十分な高さである。
メイン・ハル部11、センター・ハル部12の材質をFRP(ガラス繊維強化プラスチック)とすることによって、耐用年数を延ばすことができる。また、メイン・ハル部11、センター・ハル部12の表面に自己消耗型船底塗料を塗布するで、水中生物の防ぐことができる。
【0021】
浮力調整タンク13は、中空構造であって給水口及び排水口を備え、水の充填、排出が可能となっている。浮力調整タンク13の水量を調整することによって、ハル部10の全体の浮力のバランスを調整することができる。
【0022】
デッキ部20は、所定の高さを有し、下面が開口した中空構造であって、ハル部10の上方を被覆する所謂カバー方式の構造である。そのため、運用中の脱着が可能であり、メンテナンス可能な部品として考えられる。
デッキ部20は、前後に分割され、前側が前部デッキ21、後側が後部デッキ22である。前部デッキ21は、略T字型であり、メイン・ハル部11の正面側の一部の領域とセンター・ハル部12を覆う構造である。後部デッキ22は、メイン・ハル部11の後方寄りで、前部デッキ21の被覆しない領域を覆う構造である。前部デッキ21、後部デッキ22とも、中空構造の内部に浮力調整タンク13を内包する。
前部デッキ21、後部デッキ22の外周辺は、ハル部10の外周辺とほぼ一致する。前部デッキ21、後部デッキ22の表面には、レザーパターンが成形型で成形され、滑り止め表面としている。そのため、滑り止め後加工が不要となり、工程を削減できる。
前部デッキ21、後部デッキ22の間の隙間を蓋部24で埋めることによって、デッキ部20の上面を平坦にすることができる。
【0023】
前部デッキ21は、点検ステップ23を備える。レース艇用ピット1では、競走前の選手によって、水質や水流、風速等に応じて、エンジン、スクリューを点検・調整する大事な作業が行われるが、その際点検ステップ23にエンジンを載置した状態で行われることになる。点検ステップ23は、前部デッキ21と一体として構成されている。そのため、点検ステップ23を取り付ける作業が不要であり、組み立て作業の効率化が図れる。
点検ステップ23は、前部デッキ21におけるメイン・ハル部11の正面所定領域を被覆する部分とセンター・ハル部12を被覆する部分とでできる左右いずれか一方又は両方の角部から正面に張り出すように配置される(図1図2)。点検ステップ23の上部には、載置されたエンジンを保護すべく、必要に応じてゴム等からなる緩衝用シートが貼着される。
【0024】
前部デッキ21は、緩衝部30を備える(図5)。該緩衝部30は、レース艇Rの帰還時における衝撃を緩衝するためのものであって、デッキ部20の前方の両端部に取り付けられている。緩衝部30は、面状のクッション材であり、潤滑性がありスリップ力のある材質で成形され、単独で脱着可能な交換部品である。
【0025】
連結縦通鋼材40は、隣接する複数のハル部10同士を、所定の間隔をあけて、連結するためのものである。連結縦通鋼材40は、ネジ類80によって、ハル部10を固定する。
連結縦通鋼材40は、レース艇用ピット1の構造上の骨材であり、配列数によって強度に影響を及ぼすこととなる。連結縦通鋼材40の材質をFRPとすることによって、軽量化、リサイクル性を向上させることができる。
【0026】
連結縦通鋼材40には、図3に示すように、ホルダ部50と可変水流抵抗板60が配置されている。該ホルダ部50及び可変水流抵抗板60は、左右の2つのハル部10の間であり、ハル部10、デッキ部20に覆われない部分の連結縦通鋼材40に固定されている。
ホルダ部50は、レース艇Rをレース艇用ピット1に係留するものである。レース艇Rの後方から伸びたロープをホルダ部50に固定する。レース艇Rに対して、連結縦通鋼材40、ハル部10、デッキ部20は左右対称の構造であり、レース艇Rの後方は、2つのレース艇用ピット1の間に位置する。
そのため、エンジンのスクリューが起こす水流である推力波は、矢印に示す様に抵抗なく後方に排出され、水流の点検・調整が容易となる。
【0027】
可変水流抵抗板60は、エンジン・スクリューの点検・調整時に発生する水流に所定の抵抗を与えるものである。可変水流抵抗板60は、角度を変更可能な板部分を持ち、水流に当たる板部分の割合を変えることで、水流に対する抵抗量を変えるものである。
言い換えれば、エンジン・スクリューの点検・調整時の負荷を変えることが可能であり、点検・調整の精度を高めることができる。
また、レース艇用ピット1の後方の岸に対する水流を弱めることで、水流による岸への影響を軽減することもできる。
【0028】
また、デッキ部20の上に上屋70を取り付けることができる。上屋70は、選手や作業者を風雨から守るものである。
上屋70は、図6に示すように、ハル部10を跨ぎ、各レース艇Rに対応する位置に設けられている。
上屋70は、4本の柱部72と屋根部71で構成されている。ハル部10と上屋70の間には、保持部73が設けられている。保持部73は、弾力性のある素材であり、波等でハル部10と柱部72との間に発生するひずみを吸収するものである。
屋根部71は、前後方向に回転式に開閉する構造である。前後独立に開閉できるので、レース艇R全体を覆ったり、エンジン部分のみ覆ったりすることができる。
上屋70をFRP素材で作ることによって、軽量で劣化の少ない構造とすることができる。
【0029】
次に、図4に沿って、レース艇用ピット1の組み立て工程を説明する。
ハル部10に浮力体を充填し、ハル部10同士を連結縦通鋼材40で連結する。連結は、レース艇用ピット1として必要な強度に応じて、2本又は3本の連結縦通鋼材40を用いる。連結縦通鋼材40をハル部10の所定の位置にネジ類80を用いて固定する(図4(a))。
【0030】
ハル部10の上に浮力調整タンク13を配置し、前部デッキ21、後部デッキ22で覆う。前部分にある連結縦通鋼材40は、前部デッキ21と後部デッキ22の間にある。後ろ部分にある連結縦通鋼材40は、後部デッキ22の後ろ側にある(図4(b))。
【0031】
ハル部10とデッキ部20の構成に対して、後部デッキ22の前後に蓋部24を設けることで、デッキ部20は、一体のスペースとすることができる(図4(c))。
【0032】
ハル部10とデッキ部20を連結縦通鋼材40で共締めすることも考えられるが、共締めしてしまうと、デッキ部20を交換する際、レース艇用ピット1の構造物である連結縦通鋼材40も外す必要があり、作業時間が多くなるし、作業中のレース艇用ピット1の強度が低下する。そのため、連結縦通鋼材40とデッキ部20が独立していることが望ましい。
【0033】
以上のように、本発明によれば、ハルを含むピット構造と可変水流抵抗板によって、ピットでのスクリュー等の点検、調整をスムーズに行うことができ、作業性を向上させることができる。
【0034】
また、ハル部10とデッキ部20とを分離構造とすることによって、レース艇用ピット1の構造上の骨材である連結縦通構造40について、2列又は3列の配置が可能となり、大幅な強度向上が可能である。
【0035】
さらに、緩衝用前面カバーとして、緩衝作用と潤滑性を兼ね備えたプラスチック成型品とすることによって、既製品であるゴムローラとセンターピンの場合に比べて、消耗の軽減を図ることができ、部品交換の回数を大幅に減らすことができる。
【0036】
またさらに、上屋70の屋根を前後方向の回転式屋根とすることによって、屋根の一部又は全部を適宜開閉することができ、好適である。
【0037】
さらにまた、前部デッキ21と点検ステップ23とを一体化、上屋70の屋根部71と柱部72をFRPにより一体成型することによる上屋70の一体化等、機能ごとに対応している部品を一体化して全体構造の中で組み込むことによって、全体として部品点数を削減でき、組み立て工数も少なくすることができる。
【0038】
そしてまた、ハルを浮力体で充填することと連結縦通鋼材40による構造の強化によって、デッキ部20等の取付・交換について、一々レース艇用ピット1を陸上に上げることなく、水面に浮かべたまま、水上で作業することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明に係るレース艇用ピットは、艇のエンジンやスクリューの点検・調整等を効率よく行うことができる構造を持つ。したがって、本発明に係る「レース艇用ピット」の産業上の利用可能性は、大きいものと思料される。
【符号の説明】
【0040】
1 レース艇用ピット
10 ハル部
11 メイン・ハル部
12 センター・ハル部
13 浮力調整タンク
20 デッキ部
21 前部デッキ
22 後部デッキ
23 点検ステップ
24 蓋部
30 緩衝部
40 連結縦通鋼材
50 ホルダ部
60 可変水流抵抗板
70 上屋
71 屋根部
72 柱部
73 保持部
80 ネジ類
R レース艇

図1
図2
図3
図4
図5
図6