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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019896
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】輸送補助装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 53/42 20060101AFI20230202BHJP
   B65G 65/36 20060101ALI20230202BHJP
   B65G 69/26 20060101ALN20230202BHJP
【FI】
B65G53/42
B65G65/36
B65G69/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021124960
(22)【出願日】2021-07-30
(71)【出願人】
【識別番号】000146054
【氏名又は名称】株式会社松井製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002686
【氏名又は名称】協明国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 恵介
(72)【発明者】
【氏名】清水 元治
【テーマコード(参考)】
3F047
3F075
3F078
【Fターム(参考)】
3F047AA11
3F047AB06
3F047BA01
3F075AA08
3F075BA07
3F075BB01
3F075CB02
3F078AA05
3F078DA11
3F078DB01
(57)【要約】
【課題】袋体内の粉粒体材料を効率的に輸送可能で、かつ袋体内の粉粒体材料の減少を認識させ易くすることが可能でありながらも、装置構成の簡素化を図り得る輸送補助装置を提供する。
【解決手段】輸送補助装置1は、載置本体部11及び該載置本体部側の端部が該載置本体部に対して回転自在に連結された揺動載置部16を有し、粉粒体材料を収容する袋体9が載置される載置部10と、前記袋体内の粉粒体材料の減少に伴って前記揺動載置部が前記載置本体部に向けて下り坂状となるように該載置本体部に対して前記揺動載置部を回転させるように付勢する付勢機構20と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
載置本体部及び該載置本体部側の端部が該載置本体部に対して回転自在に連結された揺動載置部を有し、粉粒体材料を収容する袋体が載置される載置部と、
前記袋体内の粉粒体材料の減少に伴って前記揺動載置部が前記載置本体部に向けて下り坂状となるように該載置本体部に対して前記揺動載置部を回転させるように付勢する付勢機構と、
を備えていることを特徴とする輸送補助装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記載置本体部の上方側において輸送ノズルを保持するノズル保持部を備えていることを特徴とする輸送補助装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記ノズル保持部を上下動自在にガイドするガイド部を備えていることを特徴とする輸送補助装置。
【請求項4】
請求項2または3において、
前記ノズル保持部には、前記輸送ノズルが上下動自在に挿通される挿通部が設けられていることを特徴とする輸送補助装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記挿通部は、上下方向に延びるように設けられていることを特徴とする輸送補助装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項において、
前記揺動載置部は、当該揺動載置部が使用位置で前記付勢機構が自然状態である傾斜姿勢における前記揺動載置部と前記載置本体部とのなす角度よりも小さい角度となる非使用位置まで回転可能とされていることを特徴とする輸送補助装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項において、
前記揺動載置部の水平姿勢側から傾斜姿勢側への変位を検出する検出部と、該検出部の検出信号を出力する出力部と、を備えていることを特徴とする輸送補助装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、袋体に収容された粉粒体材料を他の輸送先に向けて輸送する装置が知られている。このような装置としては、袋体に挿入されるノズルを備えたものがあるが、袋体内の粉粒体材料が少なくなれば、作業者がノズルを保持しながら袋体の底を傾斜させるなどして粉粒体材料をノズルに導入させ易くする必要があった。
例えば、下記特許文献1には、台車上に、コイルスプリングによって垂直方向に浮動自在に支承された支持板上に、紙袋を載置可能なテーブルを支持金具によって傾斜状態で支持させた粉体搬出装置が開示されている。この粉体搬出装置の台車には、支持板を全体的に垂直方向に振動させるバイブレータが設けられている。
下記特許文献2には、枠体状のカセット内に納められた袋の開口に挿入され先端の吸引口によって粉体を吸引し取出すノズルを備えた吸引取出装置が開示されている。この吸引取出装置には、ノズルを垂直方向に移動させる昇降動手段および水平方向に移動させる水平動手段が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-67018号公報
【特許文献2】特開2012-1303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載された粉体搬出装置では、紙袋が載置されるテーブルが傾斜状態で支持され、かつ振動されるので、紙袋内の粉体を吸込パイプによって効率的に吸い上げ可能ではあるが、バイブレータが必要となる。また、同粉体搬出装置では、作業者にとって紙袋内の粉体の減少が判断し難く、輸送不良が生じたり、作業者が定期的に紙袋内を確認する必要が生じるなどの懸念がある。
上記特許文献2に記載された吸引取出装置においても、ノズルが垂直方向及び水平方向に移動されるので、袋内の粉体をノズルによって効率的に吸引可能ではあるが、昇降動手段および水平動手段が必要となる。また、同吸引取出装置においては、取出量検出手段によって取出量の検出は可能ではあるが、上記同様、作業者にとって袋内の粉体の減少を判断し難い。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、袋体内の粉粒体材料を効率的に輸送可能で、かつ袋体内の粉粒体材料の減少を認識させ易くすることが可能でありながらも、装置構成の簡素化を図り得る輸送補助装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明に係る輸送補助装置は、載置本体部及び該載置本体部側の端部が該載置本体部に対して回転自在に連結された揺動載置部を有し、粉粒体材料を収容する袋体が載置される載置部と、前記袋体内の粉粒体材料の減少に伴って前記揺動載置部が前記載置本体部に向けて下り坂状となるように該載置本体部に対して前記揺動載置部を回転させるように付勢する付勢機構と、を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る輸送補助装置は、上述のような構成としたことで、袋体内の粉粒体材料を効率的に輸送可能で、かつ袋体内の粉粒体材料の減少を認識させ易くすることが可能でありながらも、装置構成の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る輸送補助装置の一例を模式的に示す概略正面図である。
図2】同輸送補助装置の概略平面図である。
図3】同輸送補助装置の概略側面図である。
図4】(a)、(b)は、同輸送補助装置の一部破断概略拡大側面図である。
図5図1におけるX-X線矢視に対応させた概略縦断面図である。
図6図1におけるX-X線矢視に対応させた概略縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
以下の実施形態では、本実施形態に係る輸送補助装置の一例を設置した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
図1図6は、同輸送補助装置の一例を模式的に示す図である。
【0010】
本実施形態に係る輸送補助装置1は、図1図3に示すように、載置本体部11及びこの載置本体部11側の端部が載置本体部11に対して回転自在に連結された揺動載置部16を有し、粉粒体材料を収容する袋体9が載置される載置部10を備えている。このような構成とすれば、載置部10に袋体9を載置することができる。
載置部10に載置される袋体9としては、例えば、10kg~40kg程度の粉粒体材料を収容可能な構成とされていてもよい。この袋体9は、縦寸法(長手寸法)が600mm~1200mm程度、横寸法(幅寸法)が300mm~600mm程度、マチ(厚さ寸法)が50mm~150mm程度とされていてもよく、規格化された寸法とされていてもよい。この袋体9は、収容する粉粒体材料の種類等に応じて適宜の材料から形成されていてもよい。例えば、袋体9は、クラフト紙等の紙材や樹脂フィルム等の合成樹脂系材料から形成されていてもよく、クラフト紙や樹脂フィルム、金属フィルム等の種々のフィルム状材料のうちから選択された複数層から形成されていてもよい。
【0011】
この袋体9に収容される粉粒体材料は、粉体・粒体状の材料を指すが、微小薄片状や短繊維片状、スライバー状の材料等を含む。上記材料としては、樹脂ペレットや樹脂繊維片等の合成樹脂材料、金属材料、半導体材料、木質材料、薬品材料、食品材料等どのような材料でもよい。粉粒体材料としては、例えば、当該輸送補助装置1の輸送先(供給先)において、合成樹脂成形品を成形する場合には、ナチュラル材(バージン材)や粉砕材、マスターバッチ材、各種添加材等が挙げられる。粉粒体材料には、ガラス繊維や炭素繊維等の強化繊維が含まれていてもよい。
【0012】
輸送補助装置1は、図5及び図6に示すように、袋体9内の粉粒体材料の減少に伴って揺動載置部16が載置本体部11に向けて下り坂状となるように載置本体部11に対して揺動載置部16を回転させるように付勢する付勢機構20を備えている。このような構成とすれば、袋体9内の粉粒体材料が減少すれば、付勢機構20によって揺動載置部16が載置本体部11に向けて下り坂状となるように載置本体部11に対して回転される。これにより、袋体9内の粉粒体材料が揺動載置部16側から載置本体部11側に寄せ集められるようにして移動し、袋体9に挿入された輸送ノズル6を介して粉粒体材料を輸送先に向けて効率的に輸送することができる。また、袋体9内の粉粒体材料が減少すれば、揺動載置部16が回転するので、装置構成の簡素化を図りながらも袋体9内の粉粒体材料の減少を容易に作業者に認識させることができる。つまり、作業者が袋体9内を覗き込んで粉粒体材料の残量を確認する必要性を軽減することができ、揺動載置部16の変位によって袋体9内の粉粒体材料の残量を推測することができる。揺動載置部16及び付勢機構20の具体的構成の一例については後述する。
【0013】
輸送補助装置1は、本実施形態では、載置本体部11の上方側において輸送ノズル6を保持するノズル保持部24を備えている。このような構成とすれば、袋体9に挿入された輸送ノズル6が倒れるようなことを抑制することができる。また、輸送ノズル6が載置本体部11の上方側において保持されるので、上記のように粉粒体材料が減少した際に揺動載置部16の回転によって載置本体部11側に寄せ集められる粉粒体材料をその上方側において保持された輸送ノズル6を介して効率的に輸送することができる。輸送補助装置1は、本実施形態では、このノズル保持部24を上下動自在にガイドするガイド部23を備えている。このような構成とすれば、袋体9内の粉粒体材料が減少すれば、輸送ノズル6を保持するノズル保持部24がガイド部23に沿って自重によって降下する。例えば、固定的に設けられたノズル保持部24に対して輸送ノズル6が固定的に保持される場合には、輸送ノズル6を比較的に長くして袋体9内の底に先端が至るまで挿入することも考えられるが、このようなものと比べて、輸送ノズル6の取扱性や輸送ノズル6を挿入する際の作業性を向上させることができる。
【0014】
この輸送補助装置1は、載置部10に載置された袋体9内の粉粒体材料を、輸送ノズル6に接続された材料輸送路5を介して輸送先に向けて空気輸送する輸送システムに組み込まれてもよい。このような輸送システムとしては、図1に示すように、材料輸送路5に接続され、輸送先を構成する捕集装置4を備えていてもよい。このような捕集装置4としては、空気吸引源2による吸引によって袋体9から空気輸送される粉粒体材料を輸送空気から分離させて捕集する構成とされていてもよい。この捕集装置4には、空気輸送される粉粒体材料を輸送空気から分離する適宜の分離部が設けられていてもよい。この捕集装置4の供給先としては、捕集装置4において捕集した粉粒体材料を一時的に貯留する貯留タンクや貯留ホッパー等の貯留部でもよく、また、粉粒体材料を乾燥する乾燥ホッパーや、種々の成形機等であってもよい。この捕集装置4は、輸送補助装置1を含む複数の輸送元から異種の粉粒体材料を捕集する構成とされていてもよい。
【0015】
空気吸引源2としては、吸引管路3を介して捕集装置4に接続される吸引ブロワー等であってもよい。この空気吸引源2の上流側(吸込側)の適所には、バグフィルターやサイクロンフィルター等の適宜のフィルターを備えた集塵装置が設けられていてもよい。
輸送ノズル6は、ノズル保持部24に保持された状態で、上下方向に長尺な筒状(本実施形態では、円筒状)とされている(図2も参照)。この輸送ノズル6の先端部(下端部)には、下方側に向けて開口する吸引口が設けられている。図例では、この輸送ノズル6の吸引口の開口周囲の開口端面が斜め下方側に向く傾斜面状とされた例を示している。この輸送ノズル6の基端部(上端部)には、材料輸送路5に接続される接続部が設けられている。
【0016】
この輸送ノズル6の接続部の下方側に隣接して設けられた大径部6aには、図3に示すように、粉粒体材料の通過有無を検出する材料センサー7が設けられている。このような構成とすれば、輸送ノズル6における粉粒体材料の通過の有無(通過状態及び非通過状態)を材料センサー7によって検出することができる。これにより、例えば、袋体9内の粉粒体材料が輸送不能となるまで減少して非通過状態となれば、適宜の報知部において報知したり、空気吸引源2を停止させたりすることができる。このような材料センサー7としては、投光部と受光部とを有した光電センサー等の非接触式センサーであってもよく、その他、種々のセンサーであってもよい。なお、このような材料センサー7を設けていない構成としてもよい。
輸送ノズル6としては、空気吸引源2に吸引管路3、捕集装置4及び材料輸送路5を介して連通される構成に限られない。例えば、輸送ノズル6の適所に、圧縮空気源に接続される接続部を設け、輸送方向下流側に向けて吹き出された圧縮空気によるエジェクタ効果によって粉粒体材料を輸送先に向けて輸送(圧送)する構成とされていてもよい。
【0017】
載置部10は、図2に示すように、平面視して略方形状とされている。この載置部10の載置本体部11と揺動載置部16とは、上下方向に直交する第1方向に隣接して設けられている。この載置部10には、図2及び図3に示すように、1つの載置本体部11と1つの揺動載置部16とが設けられている。つまり、本実施形態では、載置本体部11の第1方向一方側となる第1端部に、1つの揺動載置部16が回転自在に連結されている。
この載置部10は、本実施形態では、平面視して第1方向に長尺な略方形状とされている。つまり、載置部10は、平面視して上下方向及び第1方向に直交する第2方向を短辺とする略方形状とされている。この載置部10の第1方向に沿う寸法及び第2方向に沿う寸法は、載置される袋体9の寸法に応じて適宜の寸法としてもよい。図例では、袋体9は、その縦(長手)方向が上下方向となり、かつその横(幅)方向が第1方向となるように載置部10に載置された例を示している。つまり、袋体9が載置本体部11と揺動載置部16との連結方向となる第1方向に幅方向を沿わせて載置された例を示している。この場合、載置部10の第1方向に沿う寸法は、比較的に幅寸法が大きな袋体9の幅寸法と概ね同寸法でもよく、袋体9の幅寸法以上でもよい。載置部10の第2方向に沿う寸法は、比較的にマチ寸法が大きな袋体9のマチ寸法以上でもよい。
【0018】
載置本体部11は、略方形平板状とされ、床等の設置対象上に設置される底板部12を備えている。この載置本体部11の底板部12の下面側に、キャスター等の転動体が設けられていてもよい。
この載置本体部11の底板部12の第1方向に沿う寸法は、後記する水平姿勢の揺動載置部16の底板部17の第1方向に沿う寸法と概ね同寸法でもよいが、底板部17の第1方向に沿う寸法よりも小さい寸法とされている。載置本体部11の底板部12の第1方向に沿う寸法は、比較的に幅寸法が小さい袋体9の幅寸法の1/2程度でもよく、揺動載置部16の底板部17の第1方向に沿う寸法の1/2~9/10程度でもよい。
載置本体部11は、図1及び図3に示すように、底板部12の第1方向他方側となる第2端部から立ち上がるように設けられた背板部13と、底板部12の第2方向両側の端部から立ち上がるように設けられた両側の側板部14,14と、を備えている。
【0019】
背板部13は、図2に示すように、その第2方向の各端部が両側の側板部14,14に連なるように設けられている。これら背板部13、両側の側板部14,14及び底板部12は、折曲等の板金加工によって一体的に形成されていてもよく、溶接等によって接合されていてもよい。背板部13の上下方向に沿う高さ寸法は、図1に示すように、両側の側板部14,14の上下方向に沿う高さ寸法よりも小さい寸法とされている。この背板部13の高さ寸法は、載置部10に袋体9を載置する際における袋体9の位置決めが可能な寸法でもよく、また、軽量化を図る観点や強度上の観点等から適宜の寸法でもよく、例えば、50mm~200mm程度でもよい。
両側の側板部14,14は、第2方向に対向するように設けられている。これら側板部14,14は、上下方向に延びるように長尺状とされている。図例では、これら側板部14,14は、背板部13と概ね同高さとされた部位よりも上方側部位が第2方向(各側板部14,14を厚さ方向)に見て上方側に向かうに従い先細り状の形状とされている。
【0020】
これら側板部14,14のそれぞれには、図1及び図2に示すように、ノズル保持部24をガイドするガイド部23,23が設けられている。これらガイド部23,23は、第1方向で互いに略一致した位置となるように設けられている。これらガイド部23,23は、載置本体部11の第1方向略中央部に位置するように設けられている。図例では、これらガイド部23,23は、載置本体部11の第1方向中央部よりも僅かに揺動載置部16側に位置するように設けられた例を示している。これらガイド部23,23は、各側板部14,14の上端部よりも上方側に向けて延びるように上下方向に長尺状とされている。これらガイド部23,23は、軸方向が上下方向とされた柱状(図例では、円筒状)とされている。これらガイド部23,23は、これらに対して降下したノズル保持部24に保持された輸送ノズル6の先端部が袋体9の底部に当接可能となるように設けられている(図6参照)。これらガイド部23,23の長さ寸法は、載置部10に載置可能な袋体9の縦寸法(長手寸法)に応じて、また、軽量化を図る観点や取扱性を向上する観点等から適宜の寸法としてもよい。これらガイド部23,23の長さ寸法は、上端部が載置部10から700mm~1500mm程度の高さに位置するような寸法としてもよい。図例では、これらガイド部23,23の長さ寸法は、互いに略同寸法とされている。
【0021】
両側の側板部14,14には、これらガイド部23,23を保持する保持部14a,14bが設けられている。各側板部14,14には、図1及び図3に示すように、各ガイド部23,23の下端部を保持する第1保持部14a,14aと、各ガイド部23,23の長手方向途中部位を保持する第2保持部14b,14bと、が設けられている。第1保持部14a,14aは、各側板部14,14の下端部に設けられている。第2保持部14b,14bは、各側板部14,14の上端部に設けられている。これら第1保持部14a,14a及び第2保持部14b,14bは、第2方向外側に向けて突出するように設けられ、ガイド部23,23が挿通される挿通孔を設けた構成とされている。つまり、ガイド部23,23は、各側板部14,14の第2方向外側において保持されている。各ガイド部23,23は、第1保持部14a,14a及び第2保持部14b,14bに対して適宜の固着具や溶接等によって固定されていてもよい。
【0022】
図例では、第1保持部14a,14aは、各側板部14,14の下端部に切り起こし状に設けられた例を示しているが、このような態様に限られない。図例では、第2保持部14b,14bは、各側板部14,14の上端部に折曲加工によって形成された例を示しているが、このような態様に限られない。ガイド部23,23を保持する保持部14a,14bとしては、上記したような構成に限られず、その他、種々の変形が可能である。両側の側板部14,14の高さ寸法は、ガイド部23,23の保持が可能なように、また、軽量化を図る観点や強度上の観点等から適宜の寸法でもよく、200mm~600mm程度でもよい。
【0023】
ノズル保持部24には、本実施形態では、図2に示すように、輸送ノズル6が上下動自在に挿通される挿通部28が設けられている。このような構成とすれば、袋体9内の粉粒体材料が減少すれば、輸送ノズル6がノズル保持部24の挿通部28に沿って自重によって降下する。これにより、上記同様、輸送ノズル6の取扱性や輸送ノズル6を挿入する際の作業性を向上させることができる。本実施形態では、上記のようにノズル保持部24を上下動自在にガイドするガイド部23,23が設けられているので、袋体9内の粉粒体材料が減少すれば、ノズル保持部24がガイド部23,23に対して、また、輸送ノズル6がノズル保持部24に対して、それぞれ自重によって降下する。これにより、輸送ノズル6の上下方向の可動範囲を効率的に大きくすることができる。
【0024】
このノズル保持部24の挿通部28は、本実施形態では、上下方向に延びるように設けられている。このような構成とすれば、例えば、平板部に設けられた貫通孔を挿通部28とした構成と比べて、輸送ノズル6を安定的に保持することができ、輸送ノズル6の倒れをより効果的に抑制することができる。
ノズル保持部24は、本実施形態では、ガイド部23,23に対して着脱可能に設けられている。このような構成とすれば、袋体9を載置部10に載置する際にノズル保持部24を取り外した状態とすることでノズル保持部24が邪魔になるようなことを抑制することができる。このような態様に代えて、例えば、袋体9を載置部10に載置する際に邪魔にならない位置においてノズル保持部24をロック解除可能に保持するロック機構が設けられていてもよい。
【0025】
具体的には、ノズル保持部24は、載置本体部11の第2方向両側に設けられたガイド部23,23に架け渡されるように設けられている。このノズル保持部24の第2方向両側端部には、各ガイド部23,23が挿通されるガイド孔25a,25bが設けられた被ガイド部25,25が設けられている。各ガイド部23,23は、被ガイド部25,25のガイド孔25a,25bに対して抜き差し自在に設けられている。図例では、これら被ガイド部25,25に、厚さ方向が上下方向となる片部を上下に間隔を空けて設け、これら上下の片部に第1ガイド孔25a,25a及び第2ガイド孔25b,25bを厚さ方向に貫通させて設けた例を示している。被ガイド部25,25としては、このような上下に離間する片部にガイド孔25a,25bを設けた態様に代えて、ガイド部23,23が挿通される挿通部を区画するように上下方向に延びる筒状部を備えた構成でもよく、その他、種々の変形が可能である。
【0026】
このノズル保持部24の第2方向中央部に、挿通部28が設けられている。この挿通部28は、平面視して載置本体部11の底板部12の概ね中心に位置するように設けられている。図例では、挿通部28は、平面視して第2方向で底板部12の中心に位置するように、かつ平面視して第1方向で底板部12の中心よりも僅かに揺動載置部16側に位置するように設けられた例を示している。
この挿通部28は、第2方向両側の被ガイド部25,25を接続するように、かつ厚さ方向が上下方向となるように設けられた保持板状部26と、この保持板状部26の下面側に連なるように、かつ下方側に向けて延びるように設けられた筒状部27と、を貫通するように設けられている。筒状部27は、図例では、円筒状とされている。上下方向に延びる挿通部28を構成する筒状部27としては、多角筒状とされていてもよく、また、このような完全な筒体に限られず、輸送ノズル6の保持が可能なように周方向や軸方向に複数に分割された構成でもよく、その他、種々の構成とされていてもよい。筒状部27は、輸送ノズル6との間における粉粒体材料の噛み込みの抑制が可能な構成とされていてもよい。
【0027】
ノズル保持部24は、保持板状部26の第2方向両側端部と第2方向両側の被ガイド部25,25との間において保持板状部26から上方側に向けて立ち上がる立上片部と、これら立上片部の上端部から第2方向外側となる斜め上方側に向けて延出する斜め片部と、を備えている。第2方向両側の立上片部は、これらの間に輸送ノズル6の大径部6aの受け入れが可能なように設けられている。輸送ノズル6は、その大径部6aが保持板状部26に当接されてノズル保持部24に対する下方側への移動が抑制される。ノズル保持部24としては、上記のような筒状部27を備えていない構成としてもよく、その他、種々の構成とされていてもよい。ノズル保持部24がガイド部23,23に対して上下動自在、及び輸送ノズル6がノズル保持部24に対して上下動自在とは、自重落下方向となる鉛直方向に移動自在とされた態様に限られず、僅かに第1方向や第2方向に斜め状(例えば、鉛直方向から20度程度の傾斜角度)で上下動自在とされていてもよい。この場合は、ガイド部23,23や挿通部28の軸方向を僅かに第1方向や第2方向に斜め状としてもよい。また、ノズル保持部24の挿通部28や被ガイド部25,25をガイド部23,23に対して、第1方向や第2方向に沿う軸回りに回転自在に保持させた態様としてもよい。例えば、このような構成により、袋体9内の粉粒体材料が減少するに従って、輸送ノズル6の下端部が粉粒体材料の残り易い部位(例えば、第1方向で軸部15近傍部位等)に誘導されるような態様としてもよい。
【0028】
揺動載置部16は、本実施形態では、図3に示すように、当該揺動載置部16が使用位置で付勢機構20が自然状態である傾斜姿勢における揺動載置部16と載置本体部11とのなす角度よりも小さい角度となる非使用位置まで回転可能とされている。このような構成とすれば、使用しない場合には、揺動載置部16を非使用位置にすることで、省スペース化を図ることができる。
具体的には、揺動載置部16は、図1及び図2に示すように、略方形平板状とされ、載置本体部11の底板部12とによって載置部10の底板部を構成する底板部17と、この底板部17の第2方向両側の端部から立ち上がるように設けられた両側の側板部18,18と、を備えている。
【0029】
両側の側板部18,18は、載置本体部11の両側の側板部14,14よりも第2方向外側に位置するように設けられている。つまり、揺動載置部16の底板部17の第2方向に沿う寸法は、載置本体部11の底板部12の第2方向に沿う寸法に載置本体部11の両側の側板部14,14の厚さ寸法を加えた寸法に応じた寸法とされている。これら側板部18,18の載置本体部11側となる連結側端部と、載置本体部11の各側板部14,14の揺動載置部16側となる連結側端部と、が第2方向に重ね合わせられ、載置本体部11に対する揺動載置部16の回転支点となる軸部15,15によって回転自在に連結されている(図4も参照)。これら軸部15,15は、載置本体部11の各側板部14,14及び揺動載置部16の各側板部18,18に設けられた軸受部を構成する貫通孔に挿通されていてもよい。または、これら軸部15,15は、載置本体部11の各側板部14,14及び揺動載置部16の各側板部18,18のうちの一方に固定的に設けられ、他方に設けられた軸受部を構成する貫通孔に挿通される構成でもよい。
【0030】
両側の側板部18,18は、図3に示すように、底板部17の第1方向の全体に亘って設けられていない。図例では、これら側板部18,18は、第1方向で軸部15,15とは異なる側となる底板部17の先端側部位には設けられていない。図例では、側板部18,18が設けられていない底板部17の先端側部位の第2方向に沿う寸法を、側板部18,18が設けられている連結側部位よりも小さくした例を示している。図例では、底板部17の先端部の第2方向両側の角部に面取部を設けた例を示している。
これら側板部18,18は、連結側端部から先端側に向かうに従い底板部17からの立ち上がり寸法が小さくなるように設けられている。これら側板部18,18の第1方向に沿う寸法や立ち上がり寸法は、強度上の観点や軽量化を図る観点等から適宜の寸法としてもよい。
【0031】
上記構成とされた揺動載置部16は、図3において実線にて示すように、付勢機構20の付勢に抗して底板部17に所定値以上の荷重がかけられた状態では、水平姿勢となる。揺動載置部16の底板部17は、水平姿勢において、その上面が載置本体部11の底板部12の上面と略同一平面状となるように設けられている。揺動載置部16は、底板部17にかけられる荷重が小さくなるに従って、つまり、袋体9内の粉粒体材料が減少するに従って付勢機構20の付勢(復元力)によって載置本体部11の底板部12に向けて下り坂状となる傾斜姿勢側に変位する。上記所定値は、このように袋体9内において粉粒体材料が減少するに従い揺動載置部16が傾斜姿勢側に変位可能となるように適宜の値としてもよい。
【0032】
揺動載置部16は、揺動載置部16が使用位置で袋体9が非載置状態、つまり、揺動載置部16の自重のみがかけられて付勢機構20が自然状態では、載置本体部11の底板部12に向けて下り坂状の傾斜姿勢となる(図3の二点鎖線参照)。この揺動載置部16が傾斜姿勢における底板部17と載置本体部11の底板部12とのなす角度は、上記のように粉粒体材料の減少に伴って袋体9内において粉粒体材料が載置本体部11側に効果的に移動するように粉粒体材料の安息角等に応じて、また、袋体9の載置容易性等の観点から適宜の角度としてもよく、例えば、160度~130度程度であってもよい。つまり、傾斜姿勢における底板部17自体の設置面に対する傾斜角度が20度~50度程度であってもよい。例えば、傾斜姿勢における底板部17の傾斜角度が大き過ぎれば、袋体9を載置する際に、袋体9を比較的に上方側に持ち上げる必要や、作業者が揺動載置部16を押さえつける必要がある。上記構成とすれば、傾斜角度が比較的に小さいので袋体9を載置する際に、袋体9によって揺動載置部16を容易に水平姿勢側へ変位させることができ、作業性を向上させることができる。一方、傾斜姿勢における底板部17の傾斜角度が小さ過ぎれば、粉粒体材料の減少に伴って袋体9内において粉粒体材料が載置本体部11側に移動し難くなるが、上記程度の傾斜角度とすることで、粉粒体材料の載置本体部11側への移動性を向上させることができる。
【0033】
揺動載置部16は、その底板部17と載置本体部11の底板部12とのなす角度が小さくなるように傾斜姿勢から回転されて非使用位置となる(図3の二点鎖線参照)。図例では、揺動載置部16は、概ね直立状、つまり、その底板部17と載置本体部11の底板部12とのなす角度が概ね90度となるまで載置本体部11に対して回転可能とされている。図例では、揺動載置部16は、その底板部17が載置本体部11の両側の側板部14,14の連結側端部に当接または近接するまで回転可能とされた例を示している。この非使用位置における揺動載置部16を保持する適宜の保持機構等が設けられていてもよい。この非使用位置における底板部17と載置本体部11の底板部12とのなす角度は、概ね90度に限られず、省スペース化を図る観点等から適宜の角度としてもよく、110度~0度程度でもよい。つまり、揺動載置部16は、載置本体部11に対して重ね合わせ状態となるまで回転可能とされていてもよい。
【0034】
付勢機構20は、図4に示すように、載置本体部11及び揺動載置部16のうちの一方としての載置本体部11に設けられた被当接部14cに当接される当接部21cを他方としての揺動載置部16に対して押し出すように付勢して揺動載置部16を変位させる付勢部材22を備えている。つまり、この付勢機構20は、載置本体部11と揺動載置部16とを連結するように設けられておらず、一方(載置本体部11)に対して非連結状態に設けられている。
付勢機構20は、図2に示すように、揺動載置部16の両側の側板部18,18の第2方向外側のそれぞれに位置するように設けられている。これら第2方向両側の付勢機構20、付勢機構20を保持する保持部18a,18b及び被当接部14cは、互いに同様の構成であるので、以下では、第2方向一方側を例にとって説明する。
被当接部14cは、軸部15の下方側(図例では、略直下)に位置するように設けられている。この被当接部14cは、載置本体部11の側板部14の下端部における連結側端部において第2方向外側に突出するように設けられている。図例では、被当接部14cは、側板部14の下端部から第2方向外側に向けて突出する片部にねじ込まれた雄ねじの頭部とされている。
【0035】
付勢機構20は、揺動載置部16の側板部18に、その水平姿勢における第1方向にスライド自在に保持され、第1方向に延びるように長尺状とされたスライド部21を備えている。このスライド部21の載置本体部11(軸部15)側の端部に当接部21cが設けられている。図例では、当接部21cは、ボルトの頭部によって構成された例を示している。
付勢部材22は、スライド部21の長手方向で当接部21cとは異なる側となる基端側部位21aが挿通された圧縮コイルばねとされている。この付勢部材22の当接部21c側となる第1端部は、基端側部位21aの当接部21c側に設けられた鍔状部21bに当接されている。この付勢部材22の当接部21cとは異なる側(底板部17の先端側)となる第2端部は、側板部18に設けられた基端側部位21aをスライド自在に保持する第1保持部18aに当接されて規制されている。つまり、付勢部材22は、スライド部21を第1保持部18aに対して載置本体部11側に向けて押し出すように付勢する構成とされている。スライド部21の基端側部位21aの端部には、第1保持部18aに当接されてスライド部21の更なる載置本体部11側への移動を抑制する鍔状の抜止部が設けられている。
【0036】
側板部18の連結側端部には、スライド部21の当接部21c側部位をスライド自在に保持する第2保持部18bが設けられている。第1保持部18a及び第2保持部18bは、側板部18の第2方向外側面から第2方向外側に向けて突出するように設けられている。これら第1保持部18a及び第2保持部18bには、スライド部21が挿通される挿通孔が設けられている。
載置本体部11の側板部14及び揺動載置部16の側板部18の連結側端部には、スライド部21の当接部21cとの干渉を抑制する切欠部が設けられている。揺動載置部16の側板部18の連結側端部は、揺動載置部16が非使用位置に変位される際に被当接部14cに干渉しないように設けられている。
【0037】
上記構成とされた付勢機構20は、図4に示すように、揺動載置部16が傾斜姿勢から水平姿勢に変位する際には、そのスライド部21が被当接部14cによって押し込まれるようにして揺動載置部16の保持部18a,18bに対して底板部17の先端側に移動され、付勢部材22が圧縮(蓄勢)される。一方、付勢機構20は、揺動載置部16が水平姿勢から傾斜姿勢に変位する際には、付勢部材22が伸長し、スライド部21が揺動載置部16の保持部18a,18bに対して押し出されるように移動する。このスライド部21の当接部21cは、揺動載置部16が非使用位置から使用位置となる傾斜姿勢に変位された際に被当接部14cに当接するように設けられている。
【0038】
付勢機構20は、載置本体部11及び揺動載置部16のうちの他方としての揺動載置部16に設けられた構成に代えて、載置本体部11に設けられた構成でもよい。この場合は、載置本体部11及び揺動載置部16のうちの一方としての揺動載置部16に被当接部14cを設けた構成としてもよい。付勢機構20としては、上記したような構成に限られず、例えば、軸部15の周囲等にねじりコイルばね(トーションばね)を付勢部材22として設けた構成でもよい。また、付勢機構20としては、載置本体部11の側板部14に対して揺動載置部16の側板部18を引っ張るように付勢する引張コイルばねを付勢部材22として設けた構成でもよい。付勢機構20としては、このような構成に限られず、板ばね等の他のばね部材や、ゴム等を付勢部材22として備えた構成でもよく、その他、種々の構成とされていてもよい。
【0039】
輸送補助装置1は、本実施形態では、図3に示すように、揺動載置部16の水平姿勢側から傾斜姿勢側への変位を検出する検出部29bと、この検出部29bの検出信号を出力する出力部29cと、を備えている。このような構成とすれば、揺動載置部16が傾斜姿勢側に変位すれば、その検出信号を出力することができる。これにより、出力部29cに有線接続または無線通信可能に接続される輸送装置や輸送監視システム、携帯情報端末等の外部機器8において、載置部10に載置された袋体9内の粉粒体材料の減少を言わば遠隔にて認識することができる。
これら検出部29b及び出力部29cは、載置本体部11及び揺動載置部16のうちの一方としての揺動載置部16に設けられた作動体を構成する作動片部19に操作されるアクチュエータを構成する操作部29a(図4参照)を有し、他方としての載置本体部11に設けられたリミットスイッチ29に設けられている。
【0040】
リミットスイッチ29は、図2及び図3に示すように、載置本体部11の一方の側板部18の下端部の第2方向外側に向く面に沿うように設けられている。このリミットスイッチ29の操作部29aは、図例では、第1方向に沿って進退するプランジャ(ロッド)状とされている。リミットスイッチ29内には、この操作部29aの退入方向への押込みが解除されれば、操作部29aを進出方向に付勢する復帰ばね等の付勢部材が設けられている。
作動片部19は、揺動載置部16の一方の側板部18の連結側端部に設けられている。この作動片部19は、第2方向外側に向けて突出するように設けられている。この作動片部19は、図4(a)に示すように、揺動載置部16が水平姿勢においてリミットスイッチ29の操作部29aを退入方向に押込可能なように設けられている。また、作動片部19は、図4(b)に示すように、揺動載置部16が傾斜姿勢側に変位すれば、操作部29aの押込み解除が可能となるように設けられている。
【0041】
上記のように揺動載置部16の変位によって操作部29aが退入すれば、検出部29bを構成する内蔵スイッチの接点部が端子部と電気的に接続される一方、操作部29aが進出すれば、上記接点部と上記端子部との電気的接続が解除される。この検出部29bにおける接続状態及び非接続状態が検出信号として出力部29cを介して外部機器8に向けて出力される。リミットスイッチ29としては、載置本体部11及び揺動載置部16のうちの他方としての載置本体部11に設けられた構成に代えて、揺動載置部16に設けられた構成でもよい。この場合は、載置本体部11及び揺動載置部16のうちの一方としての載置本体部11に作動片部19を設けた構成としてもよい。
【0042】
揺動載置部16の水平姿勢側から傾斜姿勢側への変位を検出する検出部29bとしては、このようなリミットスイッチ29に限られず、揺動載置部16の回転角度を検出する回転角センサや、その他、種々の接触式センサまたは非接触式センサであってもよい。また、外部機器8に検出信号を出力する出力部29cを設けた構成に代えて、または加えて、当該輸送補助装置1の適所に、揺動載置部16の水平姿勢側から傾斜姿勢側への変位を検出した際に報知する報知部を設けた構成としてもよい。このような報知部としては、音や光等によって報知する構成とされていてもよい。さらには、このような検出部29bや出力部29cを設けていない構成としてもよい。
【0043】
上記構成とされた輸送補助装置1を用いて袋体9内の粉粒体材料を上記した捕集装置4等の輸送先に向けて輸送する際には、図5に示すように、載置部10に袋体9を載置する。この際、ノズル保持部24をガイド部23,23から取り外した状態で載置部10に袋体9を載置するようにしてもよい。そして、ガイド部23,23に取り付けられたノズル保持部24の挿通部28に、輸送ノズル6を挿通し、輸送ノズル6の先端部を袋体9内に挿入する。そして、空気吸引源2(図1参照)が起動されれば、袋体9内の粉粒体材料が捕集装置4に向けて空気輸送される。そして、袋体9内の粉粒体材料が減少するに従って輸送ノズル6がノズル保持部24に対して自重によって降下し、また、袋体9の変形を伴ってノズル保持部24がガイド部23,23に対して自重及び輸送ノズル6の荷重によって降下する。
図6に示すように、袋体9内の粉粒体材料が更に減少すれば、上記したように揺動載置部16が載置本体部11に対して回転し、粉粒体材料が載置本体部11側に片寄せられるように移動される。
【0044】
上記した例では、揺動載置部16が水平姿勢から傾斜姿勢を超えて非使用位置となるまで回転可能とされた例を示しているが、このような態様に代えて、水平姿勢と傾斜姿勢との間を回転可能とされた態様、つまり、非使用位置となるまで回転可能とされていない態様としてもよい。
上記した例では、ノズル保持部24に、輸送ノズル6が上下動自在に挿通される挿通部28を設けた例を示しているが、このような態様に代えて、輸送ノズル6を上下動不能に保持する保持部を設けた態様としてもよい。
上記した例では、ノズル保持部24を上下動自在にガイドするガイド部23,23を設けた例を示しているが、このような態様に代えて、載置本体部11にノズル保持部24を上下動不能に保持する保持部を設けた態様としてもよい。
【0045】
上記した例では、輸送ノズル6を保持するノズル保持部24を設けた例を示しているが、このようなノズル保持部24を設けていない構成としてもよい。
上記した例では、載置本体部11の第1方向一方側のみに揺動載置部16を設けた例を示しているが、このような態様に代えて、載置本体部11の第1方向両側に揺動載置部が設けられていてもよい。この場合は、載置本体部11に背板部13を設けていない構成とすればよい。
本実施形態に係る輸送補助装置1が備える各部及び各部材の具体的構成は、上記した構成に限られず、その他、種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0046】
1 輸送補助装置
10 載置部
11 載置本体部
16 揺動載置部
20 付勢機構
23 ガイド部
24 ノズル保持部
28 挿通部
29b 検出部
29c 出力部
6 輸送ノズル
9 袋体
図1
図2
図3
図4
図5
図6