(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023019971
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】尻手ロープ
(51)【国際特許分類】
A01K 97/10 20060101AFI20230202BHJP
【FI】
A01K97/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021125072
(22)【出願日】2021-07-30
(71)【出願人】
【識別番号】000002495
【氏名又は名称】グローブライド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097559
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 浩司
(74)【代理人】
【識別番号】100123674
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 亮
(72)【発明者】
【氏名】山口 信之
【テーマコード(参考)】
2B109
【Fターム(参考)】
2B109BA35
2B109CA11
2B109CA27
2B109CA47
(57)【要約】
【課題】電動リールに対して給電が可能であると共に、釣竿が海へ落下することを防止し、実釣時に邪魔になることのない尻手ロープを提供する。
【解決手段】本発明の尻手ロープ1は、釣竿に装着される電動リール50のコネクタ52に接続され、外部バッテリ30から電圧を供給する給電コード20を有し、給電コード20のコネクタ側に釣竿側接続部26を、給電コード20の外部電源側に固定側接続部27をそれぞれ設けている。尻手ロープ1は、釣竿側接続部26と釣竿60とを連結可能な第1の連結部1Aと、固定側接続部27と固定部材とを連結可能な第2の連結部1Bとを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣竿に装着される電動リールのコネクタに接続され、外部電源から電圧を供給する給電コードを有し、
前記給電コードのコネクタ側に釣竿側接続部を、前記給電コードの外部電源側に固定側接続部をそれぞれ設け、
前記釣竿側接続部と釣竿とを連結可能な第1の連結部と、前記固定側接続部と固定部材とを連結可能な第2の連結部と、を有することを特徴とする尻手ロープ。
【請求項2】
前記第1の連結部と第2の連結部は、一体化された線状部材で構成され、前記給電コードに沿って配設されることを特徴とする請求項1に記載の尻手ロープ。
【請求項3】
前記給電コードは、外皮部材によって被覆されており、
前記線状部材は、前記外皮部材によって給電コードと共に被覆されていることを特徴とする請求項2に記載の尻手ロープ。
【請求項4】
前記釣竿側接続部、及び/又は、前記固定側接続部は、前記給電コードに対して着脱可能であることを特徴とする請求項1に記載の尻手ロープ。
【請求項5】
前記一体化された線状部材は、前記給電コードに沿って摺動可能に保持されることを特徴とする請求項1に記載の尻手ロープ。
【請求項6】
釣竿に装着される電動リールのコネクタに接続され、外部電源から電圧を供給する給電コードに沿って配設可能であり、前記釣竿に連結可能な第1の連結部と、固定部材に連結可能な第2の連結部と、を有する尻手ロープであって、
前記給電コードと一体化する止め具を備えたことを特徴とする尻手ロープ。
【請求項7】
前記第1の連結部と第2の連結部は、一体化された線状部材で構成されていることを特徴とする請求項6に記載の尻手ロープ
【請求項8】
前記線状部材は、樹脂材料、金属材料、繊維材料のいずれかで構成され、単線又は縒り線としたことを特徴とする請求項2又は7に記載の尻手ロープ。
【請求項9】
前記線状部材は、樹脂材料によって被覆されていることを特徴とする請求項8に記載の尻手ロープ。
【請求項10】
前記第1の連結部の端部には、釣竿に着脱可能な面ファスナが設けられていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の尻手ロープ。
【請求項11】
前記第2の連結部の端部には、固定部に着脱可能なクリップが設けられていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の尻手ロープ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動リールを利用した船釣りに使用される尻手ロープに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、船釣りする際に電動リールを用いることがある。電動リールは、リール本体内に駆動モータを組み込んでおり、外部電源から電圧供給を受けて駆動モータを駆動する。このため、電動リールの本体には、電圧供給用のコネクタが設けられており、外部電源から給電コードを介して電圧が供給されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、上記のように電動リールを使用する船釣りでは、電動リールを装着した釣竿が誤って海に落下しないように尻手ロープ(尻手コードとも称される)を装着することが行なわれている(例えば、特許文献2参照)。尻手ロープは、一端を釣竿の後端に取り付け、他端を固定部材(船体の構造物、ロッドホルダ等)に取り付けて使用する。すなわち、誤って釣竿が船べりから落下しても、尻手ロープを手繰り寄せることで、釣竿を回収することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-233283号
【特許文献2】実開昭60-174574号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したように、釣竿に尻手ロープを装着し、電動リールに給電コードを装着すると、実釣時に邪魔になってしまう。すなわち、釣竿の上下、左右の操作時、釣竿をロッドホルダに着脱操作する時、魚の取り込み時等、2本のコードが邪魔になってしまう。
【0006】
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、電動リールに対して給電が可能であると共に、釣竿が海へ落下することを防止し、実釣時に邪魔になることのない尻手ロープを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を達成するために、本発明に係る尻手ロープは、釣竿に装着される電動リールのコネクタに接続され、外部電源から電圧を供給する給電コードを有し、前記給電コードのコネクタ側に釣竿側接続部を、前記給電コードの外部電源側に固定側接続部をそれぞれ設け、前記釣竿側接続部と釣竿とを連結可能な第1の連結部と、前記固定側接続部と固定部材とを連結可能な第2の連結部と、を有することを特徴とする。
【0008】
上記した構成の尻手ロープは、電動リールと外部電源との間に取り付けられる給電コードと一体化されており、釣竿側接続部と固定側接続部を備えている。前記釣竿側接続部は第1の連結部が釣竿と連結可能であり、前記固定側接続部は第2の連結部が固定部材(例えば、船体の構造物やロッドホルダ等)と連結可能となっている。このように、尻手ロープを、給電コードに対して連結構造にすることにより、従来のように、給電コードと尻手ロープが個別配置状態にならず、実釣時に邪魔になることはない。
【0009】
また、上記した目的を達成するために、本発明に係る尻手ロープは、釣竿に装着される電動リールのコネクタに接続され、外部電源から電圧を供給する給電コードに沿って配設可能であり、前記釣竿に連結可能な第1の連結部と、固定部材に連結可能な第2の連結部と、を有しており、前記給電コードと一体化する止め具を備えたことを特徴とする。
【0010】
上記した構成の尻手ロープは、止め具によって、電動リールと外部電源との間に取り付けられる給電コードと一体化された状態にすることが可能となっている。このため、従来のように、給電コードと尻手ロープが個別配置状態にならず、実釣時に邪魔になることはない。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、電動リールに対して給電が可能であると共に、釣竿が海へ落下することを防止し、実釣時に邪魔になることのない尻手ロープが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に係る尻手ロープの第1の実施形態を示す図であり、その使用態様の一例を示す図。
【
図2】(a)は、
図1に示す尻手ロープの全体構成を示す図、(b)は尻手ロープの中間部分の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明に係る尻手ロープの実施形態について説明する。
図1及び
図2は、本発明に係る尻手ロープの第1の実施形態を示す図であり、
図1は、使用態様の一例を示す図、
図2(a)は、
図1に示す尻手ロープの全体構成を示す図、
図2(b)は尻手ロープの中間部分の断面図である。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係る尻手ロープ1は、電動リール50が装着された釣竿60に対して取り付けられる。電動リール50の本体51には、コネクタ52が設けられており、この部分に尻手ロープ1と一体化される給電コード20の一端に設けられた給電コネクタ21が着脱可能に接続される。なお、本体51のコネクタ52と給電コネクタ21との着脱は、公知のように、給電コネクタ21をコネクタ52に差し込んでネジ22等の着脱操作部材を回転操作することで成される。
【0015】
前記給電コード20の他端には、外部バッテリ(外部電源)30と接続される二股分岐部25が設けられている。二股分岐部25からは、接続端子(鰐口クリップ)25a、25bが延出しており、各接続端子25a、25bは、外部バッテリ30の端子30a、30bに着脱される。これにより、電動リール50は、外部バッテリ30から電圧供給を受け、内部の駆動モータ等が駆動される。なお、外部バッテリについては、
図1に示すような釣り人が持ち運びできる構成の他、船体に設置されている電源であっても良い。
【0016】
本実施形態に係る尻手ロープ1は、上記した構成の給電コード20を備えており、両者は一体化される。給電コード20は、従来用いられている電動リール用の給電コードと同様な構成であり、(+)端子用の電線20Aと、(-)端子用の電線20Bが、樹脂などの絶縁性のある被覆部材20aで覆われた構成となっている。
【0017】
前記給電コード20には、電動リール50のコネクタ側(釣竿側)に釣竿側接続部26が、前記外部バッテリ側に固定側接続部27がそれぞれ設けられている。これらの接続部26,27は、それぞれ分岐部26a、27aを備えており、各分岐部26a、27aから釣竿60と連結されるライン(尻手ロープ1を構成する第1の連結部1A)と、固定部材と連結されるライン(尻手ロープ1を構成する第2の連結部1B)が伸びている。この場合、各分岐部26a、27a、及び、各分岐部から延びる第1の連結部1A、及び、第2の連結部1Bは、前記電圧を供給する電線20A、20Bと電気的に接触する(干渉する)ことはない。
【0018】
前記第1の連結部1Aの端部には、釣竿60に着脱可能な連結部材が設けられている。本実施形態の連結部材は、第1の連結部1Aの端部に締結される面ファスナ5によって構成されており、単に面ファスナ5を釣竿60の後端部に巻回して重なり部分を止着することで釣竿に連結することが可能となっている。なお、この連結の仕方については、特に限定されることはない。例えば、釣竿の後端部にリング部材等を設けておき、この部分にフックなどの連結部材を係止する等、様々な方法で連結することが可能である。
【0019】
前記第2の連結部1Bの端部には、固定部に着脱可能な連結部材が設けられている。本実施形態の連結部材は、第2の連結部1Bの端部に締結されるクリップ(カラビナ型のフック)6によって構成されている。このようなクリップ6は、固定部材である船体の構造物、釣具、更には人体等、様々な個所に連結することが可能である。例えば、船体の船べりに形成されたロッドを保持する開口孔に対し、第2の連結部1Bを開口孔に通して、クリップ6を略180°折り返して第2の連結部1Bに取り付ければ良い。また、釣竿を保持するロッドキーパでは、ネジ部にクリップ6を取り付ければ良い。さらに、人体であれば、ベルトやズボンのベルト通し孔等にクリップ6を取り付ければ良い。
【0020】
以上のように、給電コード20を利用して、尻手ロープ1を構成する第1の連結部1A及び第2の連結部1Bが給電コードから分岐する構造にすることで、従来のように2本のラインが個別に釣り人の周りに配設されることがなくなり、魚釣り操作を邪魔することはない。また、各連結部1A、1Bの連結部材を面ファスナ5やクリップ6で構成することにより、尻手ロープ1の着脱操作を容易に行うことが可能となる。
【0021】
また、本実施形態の尻手ロープ1は、上記したように、第1の連結部1A及び第2の連結部1Bを有しており、更に、これらが一体化された1本の線状部材で構成されている。したがって、線状部材は、第1の連結部1A及び第2の連結部1Bの間が同じ素材で長手方向に延びており(中間部分を符号1Cで示す)、その中間部分1Cは、前記給電コード20の電線20A、20Bと平行に延びている。このように第1の連結部1A及び第2の連結部1Bを、長手方向に一体化された1本の線状部材で構成することで、構造が簡略化されて取扱いも容易となり、軽量化することが可能となる。
【0022】
このように線状部材で構成される尻手ロープ1は、ポリエチレン(PEライン)や、ポリアミド、ポリエステル等の樹脂材料、SUS等の金属材料(ステンレスワイヤ)、更には、各種の繊維材料等を、単線又は縒り線として構成することが可能である。すなわち、尻手ロープ1を線状部材とし、給電コード20に沿って配設することで、軽量化が図れると共に、取扱い性の向上が図れる。
【0023】
また、上記したように構成される線状部材(連結部1A,1B、及び、中間部分1C)は、樹脂材料1Dによって被覆しておくことが好ましい。このように、線状部材を樹脂材料1Dで被覆(コーティング)することで、断線等し難くなり、更には、金属材料の場合は海水の影響を受け難くすることができる。また、給電コード20は、樹脂などの外皮部材20Cによって被覆しておくことが好ましく、樹脂材料1Dによって被覆された線状部材(中間部分1C)についても、前記外皮部材20Cによって給電コード20と共に被覆して、両者を外皮部材20Cに埋め込んだ構成にすることが好ましい。
【0024】
これにより、尻手ロープ1は給電コード20と一体化されて外皮部材20Cに内蔵されることから、実釣時に邪魔になるようなことはなく、外観が綺麗に仕上がる。また、給電コード20の補強効果の向上が図れ、釣竿が海に落下しようとして大きな負荷が作用しても、給電コード20そのものに大きな負荷が作用することもない。また、尻手ロープ1及び給電コード20に海水がしみ込むことが防止でき、耐久性の向上が図れる。
さらに、誤って電動リールが装着された釣竿が海に落下(実際に海中に落下した場合、船べりと海面との間で吊り下がった場合等を含む)しても、電動リール50の本体51のコネクタ52と給電コネクタ21との着脱部分に負荷が加わることはない。すなわち、尻手ロープ1の長さよりも給電コード20の長さを長くすることで、尻手ロープ1が給電コード20をサポートすることができ、本体51の給電コードの接続部分に負荷が加わることはない。また、単に給電コードそのもので尻手ロープの機能を兼用させると、釣竿が海に落下した際、上記のように本体51と給電コネクタ21との着脱部分に負荷が加わってしまうが、上記したような構成にすることで、そのような不具合が生じることもない。
【0025】
なお、樹脂材料1Dによって被覆された線状部材(中間部分1C)は、給電コード20の外面に対して、接着、クリップ、テープ等の取着手段によって一体化された構成であっても良い。また、前記第1の連結部1A及び第2の連結部1Bは、別体として、それぞれ釣竿側接続部26及び固定側接続部27に取り付けられ、そこから延びる構成としても良い。また、釣竿側接続部26、及び/又は、固定側接続部27は、給電コード20に対して着脱可能に構成しても良い。これにより、既存の給電コードに対しても適用することが可能となる。
【0026】
さらに、前記第1の連結部1A及び第2の連結部1Bは、それぞれ釣竿側接続部26及び固定側接続部27に対して着脱可能な構成であっても良い。例えば、釣竿側接続部26及び固定側接続部27のそれぞれにフック部を設けておき、第1の連結部1A及び第2の連結部1Bを、それぞれフック部に対して着脱可能にすることが可能となる。これにより、第1の連結部1A及び第2の連結部1Bが破損等しても交換することが可能となる。
【0027】
図3は、尻手ロープの第2の実施形態を示す図である。
以下に説明する実施形態では、前記第1の実施形態と同様な構成部材については、同一の参照符号を付し、詳細な説明については省略する。
【0028】
本実施形態では、一体化された線状部材の第1の連結部1A及び第2の連結部1Bの端部に設けられる連結部材を、それぞれリング5A、リング6Aによって構成している。このようなリング5A、6Aは、第1の連結部1A及び第2の連結部1Bの先端を折り返してループ状にし、折り返した先端部分を各連結部1A、1Bに締結することで構成することができる。或いは、折り返した先端部分を各分岐部26a、27aに対して止着しても良い。
このように、釣竿の連結部分、船体側等の固定部材の構成によって、第1の連結部1A及び第2の連結部1Bの端部に設けられる連結部材は適宜、変形することが可能である。
【0029】
図4は、尻手ロープの第3の実施形態を示す図である。
この実施形態では、給電コード20の外皮部材20C内にパイプ7を内蔵しており、このパイプ内に線状部材として構成された尻手ロープ1を挿通させている。このような構成によれば、給電コード20に沿って尻手ロープ1を摺動可能に保持することができ、必要に応じて第1の連結部1A及び第2の連結部1Bの長さを調整することが可能となる。すなわち、釣竿側接続部26から釣竿60までの距離、或いは、固定側接続部27から固定部材までの距離に応じて第1の連結部1A及び第2の連結部1Bの長さを調整することが可能となる。また、このような構成では、第1の連結部1A又は第2の連結部1Bにストッパ8を設けておくことが好ましい。これにより調整した長さを固定状態に保持することが可能となる。
【0030】
なお、上記したような尻手ロープの長さ調整の手段については適宜変形することが可能である。例えば、第1の連結部1A及び第2の連結部1Bを、各釣竿側接続部26及び固定側接続部27に対して引き出して長さ調整できるように構成しても良い。
【0031】
図5は、尻手ロープの第4の実施形態を示す図である。
この実施形態の尻手ロープ1は、前記給電コード20に沿って配設可能な構成となっている。尻手ロープ1は、上記した実施形態と同様、釣竿に連結可能な第1の連結部1Aと固定部材に連結可能な第2の連結部1Bが一体化された線状部材で構成することが好ましい。すなわち、第1の連結部1A及び第2の連結部1Bの間が、中間部分1Cとして同じ素材で長手方向に沿って繋がった構成となっている。
【0032】
また、このように線状部材で構成される尻手ロープは、樹脂材料によって被覆されていることが好ましい。すなわち、本実施形態では、尻手ロープ1が給電コードに並設されて一体化されることから、摩擦による切れ、損傷、更には、金属材料では感電等の問題が生じる可能性があるため、その表面は樹脂材料で被覆することが好ましい。
【0033】
前記尻手ロープ(中間部分1C)には、給電コードと一体化する止め具を備えている。この止め具は、図に示すように、中間部分1Cに所定間隔をおいて止着される面ファスナ9a、9b、9c、9dで構成することができる。このような尻手ロープ1は、給電コードに沿わせた状態で位置付け、これらの面ファスナを、給電コードに巻き付けることで尻手ロープと給電コードを一体化することが可能となる。
このような構成によれば、既存の給電コードに適用することが可能となり、既存の給電コードであっても、実釣時に釣竿を船から落下させることなく、邪魔になるようなこともない。
【0034】
なお、止め具については、面ファスナ以外にも、クリップ、テープ、接着剤等、給電コードと線状部材を一体化することが可能な各種の構成が含まれる。
【0035】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
上記した構成において、給電コードと一体化される尻手ロープは、上述した素材、構成以外にも、例えば、チェーンとして構成しても良い。また、釣竿側接続部26及び固定側接続部27は、給電コード20に装着された状態で、長手方向に沿って摺動できるような構成であっても良い。更に、釣竿に対する連結方法は、
図1に示すように、面ファスナ5以外にも、給電コード20に面ファスナ15を設けて複数個所で連結するような構成であっても良い。
【符号の説明】
【0036】
1 尻手ロープ
1A 第1の連結部
1B 第2の連結部
1C 中間部分
20 給電コード
26 釣竿側接続部
27 固定側接続部
30 外部バッテリ
50 電動リール
60 釣竿