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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023020146
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】棚板支持ブラケット
(51)【国際特許分類】
   A47F 5/00 20060101AFI20230202BHJP
   A47B 57/52 20060101ALI20230202BHJP
   A47B 57/48 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
A47F5/00 C
A47B57/52
A47B57/48 B
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021125350
(22)【出願日】2021-07-30
(71)【出願人】
【識別番号】591055919
【氏名又は名称】株式会社玉俊工業所
(74)【代理人】
【識別番号】110000121
【氏名又は名称】IAT弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】友齊 信幸
(72)【発明者】
【氏名】小杉 健二
【テーマコード(参考)】
3B118
【Fターム(参考)】
3B118BA02
3B118BB11
3B118CA10
3B118DA13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】商品陳列用棚板の支持ブラケットを支持させる支持柱の前面に、支持ブラケット支持用の支持孔を設ける必要のない棚板支持ブラケットを提供する。
【解決手段】支持柱1の背面に支持孔1aを設ける。ブラケット主体20は中央部に板状の連接壁23を形成しその内側に突出させて、支持孔1aに遊挿される支持突起部23aを設ける。連接壁23の端部に連結された上部係合部21と下部係合部22とには、反対側を指向する上部開口部21a、下部開口部22aを設ける。支持柱1の背面側から上部係合部21と下部係合部22との間の支持柱挿通部24を通して支持突起23aを支持孔1aに遊挿させ、支持孔1aを軸として回動させると、上部開口部21aと下部開口部22aを通って支持柱1が上部係合部21と下部係合部22とに係合して支持柱1に支持される。下部係合部22に固定された棚板支持板2aに棚板が支持される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持柱の支持孔に遊挿される支持突起と、
前記支持突起を挟んで一方側に配された第一係合部と、他方側に配された第二係合部と、
前記支持突起の突出方向と平行な方向を伸長方向とする棚板支持板と、
を備え、
支持孔に支持突起を遊挿させて、支持孔を軸として回動させることで、支持孔が形成された支持柱に、第一係合部と第二係合部とを係脱可能とすると共に、係合時に前記棚板支持板が棚板を載置する載置位置に位置することを特徴とする棚板支持ブラケット。
【請求項2】
支持柱の支持孔に遊挿される支持突起と、
前記支持突起を挟んで一方側に配された第一係合部と、他方側に配された第二係合部と、
前記支持突起の突出方向と直交する方向と平行な方向を伸長方向とする棚板支持板と、
を備え、
支持孔に支持突起を遊挿させて、支持孔を軸として回動させることで、支持孔が形成された支持柱に、第一係合部と第二係合部とを係脱可能とすると共に、係合時に前記棚板支持板が棚板を載置する載置位置に位置することを特徴とする棚板支持ブラケット。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の棚板支持ブラケットであって、
前記棚板支持板が載置位置にある状態で、前記第一係合部が支持突起の上側に、第二係合部が支持突起の下側に位置することを特徴とする棚板支持ブラケット。
【請求項4】
請求項3に記載の棚板支持ブラケットであって、
前記棚板支持板が前記第一係合部に設けられていることを特徴とする棚板支持ブラケット。
【請求項5】
請求項3に記載の棚板支持ブラケットであって、
前記棚板支持板が前記第二係合部に設けられていることを特徴とする棚板支持ブラケット。
【請求項6】
請求項3から請求項5までのいずれか一項に記載の棚板支持ブラケットであって、
前記第一係合部にボールプランジャーが設けられ、
該ボールプランジャーのボールが第一係合部の壁の内側面から突出していることを特徴とする棚板支持ブラケット。
【請求項7】
請求項3から請求項5までのいずれか一項に記載の棚板支持ブラケットであって、
前記第二係合部にボールプランジャーが設けられ、
該ボールプランジャーのボールが第二係合部の壁の内側面から突出していることを特徴とする棚板支持ブラケット。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の棚板支持ブラケットであって、
前記支持孔は断面方形の支持柱に設けられており、
前記第一係合部と第二係合部とは中空で方形の四角柱の一つの壁体が取り除かれた形状とされていることを特徴とする棚板支持ブラケット。
【請求項9】
請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の棚板支持ブラケットであって、
前記支持孔は断面矩形の支持柱に設けられており、
前記第一係合部と第二係合部とは中空で矩形の四角柱の一つの壁体が取り除かれた形状とされていることを特徴とする棚板支持ブラケット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、陳列棚や展示棚、保管棚等の棚板を支持するための支持ブラケットを支持柱に支持させる棚板支持ブラケットに関する。
【背景技術】
【0002】
商品を陳列したり、作品を展示したり、各種の備品や部品を保管したりする場合に支持柱に一対の棚板支持ブラケットを支持させ、この棚板支持ブラケットに陳列用や保管用の棚板を支持させるようにした支持構造がある。
【0003】
この種の支持構造としては、例えば特許文献1に開示された支持装置がある。また、特許文献2に開示された、支持柱の任意の位置に取り付けられる吊り下げ金具がある。
【0004】
特許文献1に開示された支持装置は、支柱の前面の適宜位置に複数個の掛孔が形成され、ほぼL字形に形成された棚受ブラケットのこのL字形の短尺部分の外側に形成された適宜数のフック部を掛孔に係合させて、棚受ブラケットを支柱に支持させる構造とされている。なお、支持された一対の棚受ブラケットに棚板が載置されて支持される。
【0005】
また、特許文献2に開示された吊り上げ金具は、基端部に形成された螺旋形状の止着部を、ポール等の被付設部材の適所にからめてこの被付設部材に支持させる構造とされている。なお、先端部には適宜形状の係止部が形成されて、この係止部に、例えばランタン等の所望の吊下体が吊り下げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2018-064805号公報
【特許文献2】特開平11-103999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献1に開示された支持装置では、掛孔が支柱の前面に形成されているから、商品等を棚板に陳列した場合、支柱の前面の掛孔が露呈して商品等の見栄えを損なう虞がある。
また、棚受ブラケットの支持を安定させるために複数個のフック部が形成されており、これらフック部が複数個の掛孔に係合することを要する。このため、掛孔の数が多くなると共に、掛孔のピッチが小さくなり、より多くの掛孔が形成されて、多数の掛孔が支柱の前面に露呈する。
【0008】
また、特許文献2に開示された吊り下げ金具では、被付設部材の所望の位置に支持させることができる。しかし、商品の陳列棚等では棚板を支持するため、一対の棚板支持ブラケットが所定の高さに設置される必要がある。また、陳列品当の重量が大きい場合には、三箇所以上に棚板支持ブラケットを支持させて、棚板を載置させることが要求される。任意の位置に支持させることができるとされている特許文献2に開示された吊り下げ金具では、所定の位置に支持させることができず、一対の吊り下げ金具で棚板を安定して支持させることができない。
【0009】
そこで、この発明は、支持柱の前面に掛孔等のような支持構造に要する部分を形成することなく、しかも、所定の位置で支持させることができる棚板支持ブラケットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の目的を達成するために、この発明に係る棚板支持ブラケットは、支持柱の支持孔に遊挿される支持突起と、支持突起を挟んで一方側に配された第一係合部と、他方側に配された第二係合部と、支持突起の突出方向と平行な方向を伸長方向とする棚板支持板とを備え、支持孔に支持突起を遊挿させて、支持孔を軸として回動させることで、支持孔が形成された支持柱に、第一係合部と第二係合部とを係脱可能とすると共に、係合時に前記棚板支持板が棚板を載置する載置位置に位置することを特徴としている。
を特徴としている。
【0011】
また、この発明に係る棚板支持ブラケットは、支持柱の支持孔に遊挿される支持突起と、支持突起を挟んで一方側に配された第一係合部と、他方側に配された第二係合部と、支持突起の突出方向と直交する方向と平行な方向を伸長方向とする棚板支持板とを備え、支持孔に支持突起を遊挿させて、支持孔を軸として回動させることで、支持孔が形成された支持柱に、第一係合部と第二係合部とを係脱可能とすると共に、係合時に前記棚板支持板が棚板を載置する載置位置に位置することを特徴としている。
【0012】
また、上述の棚板支持ブラケットであって、棚板支持板が載置位置にある状態で、前記第一係合部が支持突起の上側に、第二係合部が支持突起の下側に位置することが好ましい。
【0013】
また、上述の棚板支持ブラケットであって、棚板支持板を第一係合部に設けることができる。
【0014】
また、上述の棚板支持ブラケットであって、棚板支持板を第二係合部に設けることが好ましい。
【0015】
また、上述の棚板支持ブラケットであって、第一係合部にボールプランジャーが設けられ、ボールプランジャーのボールが第一係合部の壁の内側面から突出している構造とすることができる。
【0016】
また、上述の棚板支持ブラケットであって、第二係合部にボールプランジャーが設けられ、ボールプランジャーのボールが第二係合部の壁の内側面から突出している構造とすることが好ましい。
【0017】
また、上述の棚板支持ブラケットであって、支持孔は断面方形の支持柱に設けられており、第一係合部と第二係合部とは中空で方形の四角柱の一つの壁体が取り除かれた形状とすることが好ましい。
【0018】
また、上述の棚板支持ブラケットであって、支持孔は断面矩形の支持柱に設けられており、第一係合部と第二係合部とは中空で矩形の四角柱の一つの壁体が取り除かれた形状とすることができる。
【発明の効果】
【0019】
この発明に係る棚板支持ブラケットによれば、支持突起の突出方向と棚板支持板の伸長方向とを平行としてあるから、棚板支持板が載置位置に位置した状態では、支持突起を視認できない状態となり、この支持突起が遊挿される支持孔も視認できない。したがって、支持柱の前面に支持突起が遊挿される支持孔が露出することがなく、商品等の陳列棚の見栄えを損なうことがない。
しかも、支持突起を支持孔に遊挿させてブラケット主体を回動させることで棚板支持ブラケットを支持柱に支持させることができるので、棚板支持ブラケットの取付作業を、簡便に、かつ、迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】この発明に係る棚板支持ブラケットが支持柱に取り付けられた状態を示す、斜め左方向から見た斜視図であり、支持柱を想像線で示してある。
図2】この発明に係る棚板支持ブラケットが支持柱に取り付けられる直前の状態を示し、斜め右方向から見た斜視図であり、支持柱を想像線で示してある。
図3】この発明に係る棚板支持ブラケットの平面図である。
図4】この発明に係る棚板支持ブラケットの左側面図である。
図5】この発明に係る棚板支持ブラケットの右側面図である。
図6】この発明に係る棚板支持ブラケットの正面図である。
図7】この発明に係る棚板支持ブラケットの背面図である。
図8図4に示す8-8線に沿って切断して示す断面図である。
図9図4に示す9-9線に沿って切断して示す断面図である。
図10】この発明に係る棚板ブラケットの使用状態を説明する図であり、想像線で示す棚板を載置した状態を斜め左方向から見た斜視図であり、一方の支持柱を実線で、他方の支持柱を想像線で示してある。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、この発明に係る棚板支持ブラケットを、図面を参照して説明する。
【0022】
図10にこの発明に係る支持構造によって方形の四角柱からなる一対の支持柱1のそれぞれに棚板支持ブラケット2が支持され、この一対の棚板支持ブラケット2に棚板3が載置されている。この棚板3に陳列する商品や展示される作品、備品や部品が保管される。
【0023】
棚板支持ブラケット2は、ブラケット主体20と棚板支持板2aとが一体化されて構成されている。
棚板支持板2aは平板からなり、幅方向の一方の側が平面に形成されて、棚板3を載置させる載置面2a1とされている。
【0024】
ブラケット主体20は、支持柱1を収容可能な断面方形で中空の四角柱が、第一係合部である上部係合部21と第二係合部である下部係合部22とを有する形状に加工されている。これら上部係合部21と下部係合部22との間には、支持柱1を収容できる大きさの間隔が開けられて、支持柱挿通部24が設けられている。また、これら上部係合部21と下部係合部22とは、四角柱の一つの壁が切り取られて上部開口部21aと下部開口部22aとが設けられた形状をしている。これら上部開口部21aと下部開口部22aとは、開口の向いている方向が反対の方向とされており、また、上部開口部21aと下部開口部22aとを形成する一つの壁を共通として、連接壁23としてある。この連接壁23に対向する位置の壁が切り取られて、支持柱挿通部24とされている。
すなわち、この支持柱挿通部24を通して支持柱1を、上部開口部21aと下部開口部22aとの間の支持柱受容部25に位置させることができる。
なお、ブラケット主体20を中空の四角柱として、上部係合部21と下部係合部22を中空の部分で構成するものとして説明したが、中空の四角柱を用いず、例えば、板材を折曲加工する等により、支持柱1を収容できる上部係合部21と下部係合部22とを形成する構造であっても構わない。
【0025】
連接壁23の中央には支持突起23aが、支持柱挿通部24に向かって伸長して、支持柱受容部25に突出する状態で設けられている。この支持突起23aは、連接壁23に接合させて形成されたものであっても、連接壁23に形成された雌ネジに螺合する雄ネジの先端が支持柱受容部25に突出するよう設けることができる。
【0026】
前述した棚板支持板2aは、下部係合部22の壁であって支持柱挿通部24に隣接している支持壁22bに取り付けられている。したがって、この棚板支持板2aと支持突起23aとは、等しい方向に伸長している。棚板支持板2aの載置面2a1は、支持柱挿通部24に突出しない位置としてある。載置面2a1の反対側の面は、例えば、商品を陳列する棚板3を支持する棚板支持板2aの場合には、見栄えが損なわれない形状とされており、この実施形態では、先端部に向かって幅員が小さくなる傾斜面にデザインされている。なお、この棚板支持板2aの形状は、載置面2a1が平面であれば、棚板3に商品等を載置した状態における強度が確保されて、見栄えを損なわない形状とする。
【0027】
また、連接壁23であって下部係合部22の適宜位置には、ボールプランジャー22cが取り付けられている。このボールプランジャー22cは、円筒の先端が縮径されて、先端部に球体からなるボールが保持され、円筒の内部に収容された圧縮コイルバネ等の復元力によってこのボールの一部が先端から突出する方向に付勢されている。そして、このボールが連接壁23の内壁面から下部係合部22の内側に突出させてある。なお、このボールプランジャー22cは、円筒の外周面には雄ネジが形成されており、下部係合部22の連接壁23にはこの雄ネジと螺合する雌ネジを加工して、これら雄ネジと雌ネジを螺合させて取り付けられるようにすることができる。このネジにより取り付ける構造では、下部係合部22の内壁面からの突出量を調整できるので好ましい。
【0028】
そして、支持柱1の背面には、ブラケット主体20の支持突起23aが遊挿される支持孔1aが形成されている。この支持孔1aは、ブラケット主体20が取り付けられる一対の支持柱1の背面に所定のピッチで設けられている。このため、一対の支持柱1の等しい高さ位置に形成された支持孔1aにブラケット主体20を支持させることにより、棚板支持板2aの載置面2a1が等しい高さとなる。
【0029】
以上により構成されたこの発明に係る棚板支持ブラケットの作用を、以下に説明する。
【0030】
図2に示すように、支持柱1の背後から支持柱挿通部24を通して支持突起23aを支持孔1aに遊挿するように、支持柱受容部25に支持柱1を位置させる。この状態で、図2に示す矢標Pで示す方向に、ブラケット主体20を支持柱1に対して回動させる。上部開口部21aと下部開口部22aは反対側を向いて開口されており、回動の軸となる支持孔1aに遊挿された支持突起23aは上部係合部21と下部係合部22との間に位置しているので、この回動によって、支持柱1は、支持突起23aの上側では上部開口部21aを通って上部係合部21に収容され、支持突起23aの下側では下部開口部22aを通って下部係合部22に収容される。
【0031】
また、ブラケット主体20の回動によってボールプランジャー22cの先端部のボールが支持柱1に当接すると、付勢された復元力に抗して円筒内に押し込められ、その後は、支持柱1の背面を転動しながら移動する。支持柱1が上部係合部21と下部係合部22とに収容されると、図1に示すように、棚板支持板2aの載置面2a1が上方を向いて載置位置に位置した状態となる。なお、この状態におけるボールプランジャー22cのボールの位置に、支持柱1の背面にボールの一部を受容する窪み(図示せず)が形成されていれば、支持柱1に対するブラケット主体20の位置が一定となると共に、ボールが窪みに位置して係合した際に生じるクリック感によりブラケット主体20が確実に支持柱1に支持されたことが把握できて好ましい。また、ボールと窪みとの係合によってブラケット主体20が支持柱1に対して不用意に回動することが阻止される。
【0032】
また、一対の支持柱1に対して、等しい高さ位置にある支持孔1aにそれぞれのブラケット主体20の支持突起23aを遊挿すれば、一対の棚板支持板2aは等しい高さに位置する。このため、この一対の棚板支持板2aに載置された棚板3は、水平状態となって支持される。この棚板3に商品等を陳列する場合、棚板3の上の商品は、滑り落ちたり、転がり落ちたりすることがない。なお、商品等の重量が大きく、三箇所以上に棚板支持ブラケット2を取り付ける場合であっても、これら棚板支持ブラケット2の載置面2a1を等しい高さに位置させられて、棚板3を安定して支持させることができる。
【0033】
上述したように、棚板支持ブラケット2は、支持柱1の支持孔1aに遊挿される支持突起23aと、支持突起23a挟んで一方側に配された上部係合部21と、他方側に配された下部係合部22と、支持突起23aの突出方向と平行な方向を伸長方向とする棚板支持板2aとを備え(図1図2参照)、支持孔1aに支持突起23aを遊挿させて、支持孔1aを軸として回動させることで、支持孔1aが形成された支持柱1に、上部係合部21と下部係合部22とが係脱可能とすると共に、係合時に前記棚板支持板2aが棚板3を載置する載置位置に位置する構成を採用したものである。
【0034】
支持突起23aを挟んで、一方側に上部係合部21を、他方側に下部係合部22が設けられているから、支持突起23aを支持孔1aに遊挿して回動させることで、上部係合部21と下部係合部22とがそれぞれ支持柱1に係合してブラケット主体20が支持柱1に支持された状態となる。この状態で棚板支持板2aが載置位置に位置して棚板3を載置できる。このため、支持突起23aを支持孔1aに遊挿させて回動するだけで、棚板支持板2aを載置位置に位置させて、棚板3を載置させることができる。しかも、棚板支持板2aが支持突起23aの突出方向と平行な方向に伸長させて設けられているので、この棚板支持板2aは、支持柱1の支持孔1aが設けられている面と反対側の面に対向して連繋している支持壁22bから伸長することになる。このため、棚板支持板2aの側からは支持孔1aを視認できない。
【0035】
また、棚板支持ブラケット2は、支持柱1の支持孔1aに遊挿される支持突起23aと、支持突起支持突起23aを挟んで一方側に配された上部係合部21と、他方側に配された下部係合部22と、支持突起支持突起23aの突出方向と直交する方向と平行な方向を伸長方向とする棚板支持板2aとを備え、支持孔1aに棚板支持板2aを遊挿させて、支持孔1aを軸として回動させることで、支持孔1aが形成された支持柱1に、上部係合部21と下部係合部22とを係脱可能とすると共に、係合時に棚板支持板2aが棚板3を載置する載置位置に位置する構成を採用したものである。
【0036】
支持突起23aを支持柱1に設けられた支持孔1aに遊挿して回動させるだけで、ブラケット主体20が支持柱1と係合して支持された状態なり、棚板支持板2aが載置位置に位置して棚板3を載置できる。しかも、棚板支持板2aの伸長方向は支持突起23aの突出方向と直交する方向に平行な方向としてあるから、支持突起23aが遊挿される支持孔1aは、支持柱1の面であって棚板支持板2aが取り付けられた支持壁22bと対向する面には設けられない。このため、支持孔1aは棚板支持板2aの側からは視認できない。
【0037】
また、棚板支持ブラケット2は、棚板支持板2aが載置位置にある状態で、上部係合部21が支持突起23aの上側に、下部係合部22が支持突起23aの下側に位置して、棚板支持板2aが上部係合部21に設けられている構成を採用することができる。
また、棚板支持板2aは、下部係合部22に設けられている構成を採用することができる。
【0038】
また、棚板支持板2aは、上部係合部21と下部係合部22のどちらか一方の壁に設けることができる。
これら上部係合部21と下部係合部22との間に支持突起23aが設けられているから、この支持突起23aの下方に棚板支持板2aが位置するよう、棚板支持板2aは下部係合部22に設けることがで、棚板支持ブラケット2の重心が支持突起23aの下側に位置するので好ましい。
他方、棚板支持板2aを上部係合部21に取り付けることができるが、この場合には、棚板支持ブラケット2の重心が棚板支持板2aの上側に位置し、棚板支持板2aの下側にブラケット主体20の回動の軸が位置することになる。この場合、棚板3により棚板支持板2aにかかる荷重により、ブラケット主体20を回動させる虞がある。このため、ブラケット主体20の不用意な回動を阻止する機構を要する場合がある。
一方、下部係合部22に棚板支持板2aが設けられている場合には、棚板支持板2aの上側にブラケット主体20の回動の軸が位置することになる。このため、棚板支持板2aに棚板3と商品等が載置された場合の荷重が下方に向かって作用することで、上部係合部21と支持柱1との係合状態が確実となって、載置された棚板3を安定して支持することができる。
【0039】
また、棚板支持ブラケット2は、上部係合部21と下部係合部22のいずれか一方または両方にボールプランジャー22cを設ける構成を採用することができる。この場合、ボールプランジャー22cのボールが、ボールプランジャー22cが設けられた上部係合部21と下部係合部22の壁の内側面から突出させる構造とする。
【0040】
すなわち、ボールプランジャー22cによる押圧力の方向により発生する、棚板支持板2aを中心としたモーメント力により、上部係合部21が支持柱1に対して確実に係合し、棚板支持ブラケット2が支持柱1に確実に係合した状態となる。
【0041】
また、棚板支持ブラケット2は、支持孔1aが断面方形の支持柱1に設けられており、上部係合部21と下部係合部22とは中空で方形の四角形の一つの壁体が取り除かれた形状とされている構成が採用されている。
また、支持孔1aは断面矩形の支持柱1に設けられており、上部係合部21と下部係合部22とは中空で矩形の四角柱の一つの壁体が取り除かれた形状とされている構成が採用されている。
なお、上部係合部21と下部係合部22の取り除かれる壁体は、それぞれの壁体であって、反対側に位置している壁体となる。
支持柱1の断面形状が方形や矩形であるため、この支持柱1と上部係合部21と下部係合部22とが係合した際には、ブラケット主体20が係合を解除する回動方向以外の方向に対して負荷がかかった場合に、この負荷を平面で受けることができるので、安定して負荷に対応することができる。
【0042】
この発明に係る棚板支持ブラケットによれば、ブラケット主体20を支持する支持柱1の前面にはブラケット主体20と係合させるための係合孔等を設ける必要がないので、前面に係合孔等が露呈せず、陳列された商品や展示された作品等の見栄えが損なわれず、商品等が引き立てられる。
【符号の説明】
【0043】
1 支持柱
1a 支持孔
2 棚板支持ブラケット
20 ブラケット主体
21 上部係合部(第一係合部)
21a 上部開口部
22 下部係合部(第二係合部)
22a 下部開口部
22b 支持壁
22c ボールプランジャー
23 連接壁
23a 支持突起
24 支持柱挿通部
25 支持柱受容部
2a 棚板支持板
2a1 載置面
3 棚板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2022-01-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持柱の支持孔に遊挿される支持突起が設けられている連接壁と、
前記連接壁に取り付けられ、前記支持突起を挟んで配された前記支持柱を収容可能な中空の壁体を有する第一係合部と第二係合部と、
前記連接壁に対向する位置に設けられ、前記支持柱の幅よりも大きい支持柱挿通部と、
前記第二係合部に設けられ、前記支持突起の突出方向と平行な方向を伸長方向とする棚板支持板と、
を備え、
前記第一係合部と前記第二係合部の壁体は、前記支持柱の幅より大きい開口部を有し、それぞれの開口部は反対側を向いている
ことを特徴とする棚板支持ブラケット。
【請求項2】
請求項1に記載の棚板支持ブラケットであって、
前記第一係合部にボールプランジャーが設けられ、
該ボールプランジャーのボールが第一係合部の壁の内側面から突出していることを特徴とする棚板支持ブラケット。
【請求項3】
請求項1に記載の棚板支持ブラケットであって、
前記第二係合部にボールプランジャーが設けられ、
該ボールプランジャーのボールが第二係合部の壁の内側面から突出していることを特徴とする棚板支持ブラケット。