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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023020184
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】屋内用人工植物壁およびその設置方法
(51)【国際特許分類】
   A01G 9/02 20180101AFI20230202BHJP
   E04B 2/74 20060101ALI20230202BHJP
   E04F 13/08 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
A01G9/02 101T
E04B2/74 541N
E04F13/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021125429
(22)【出願日】2021-07-30
(71)【出願人】
【識別番号】506143481
【氏名又は名称】アートグリーン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100132621
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 孝行
(74)【代理人】
【識別番号】100123364
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 徳子
(72)【発明者】
【氏名】田中 豊
【テーマコード(参考)】
2B327
2E110
【Fターム(参考)】
2B327NC02
2B327NC22
2B327NC24
2B327ND01
2B327NE20
2B327TA28
2B327TA30
2E110AA42
2E110AB04
2E110AB23
2E110CA05
2E110CA07
2E110CC03
2E110CC16
2E110DA08
2E110DC02
2E110DC32
2E110GA33X
2E110GB62W
(57)【要約】
【課題】屋内の壁面と離間した場所に設置することができ、かつ組み立て・分解が容易に行える屋内用人工植物壁およびその設置方法を提供する。
【解決手段】屋内の壁面と離間した場所に、略鉛直方向に立て掛けられる屋内用人工植物壁1a、1bであって、表面に、植物を模した人工植物11が取り付けられた人工植物パネル10a、10bと、人工植物パネル10a、10bを、屋内に配置された物体20a、0b、20cに取り付ける取付部と、を有しており、屋内の壁面と離間した場所に設置することができ、かつ組み立て・分解を容易に行うことができる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内の壁面と離間した場所に、略鉛直方向に立て掛けられる屋内用人工植物壁であって、
表面に、植物を模した人工植物が取り付けられた人工植物パネルと、
前記人工植物パネルを、屋内に配置された物体に取り付ける取付部と、
を有することを特徴とする屋内用人工植物壁。
【請求項2】
前記表面から、当該表面と交差する方向に突出した突出部を設けて、当該突出部上に物体を載置できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の屋内用人工植物壁。
【請求項3】
前記物体は、屋内の壁面と離間した場所に立設され、天井と床面とを連結する少なくとも2つの柱状部材であり、
前記2つの柱状部材間を跨ぐように、前記取付部を介して前記柱状部材にそれぞれ取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の屋内用人工植物壁。
【請求項4】
前記柱状部材の少なくとも一方の端部に、前記柱状部材の軸方向の長さを調節できる調節部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の屋内用人工植物壁。
【請求項5】
前記物体は、間仕切り板であり、
前記取付部は、略鉛直方向に立て掛けられた際に、上側端部に取り付けられたフックであり、前記フックを前記間仕切り板の上端部に係止することで取り付けられることを特徴とする請求項1または2に記載の屋内用人工植物壁。
【請求項6】
前記物体は、エレベーターであり、
前記取付け部は、粉末状の磁石が含まれるシートであり、前記磁石の磁力によって取り付けられることを特徴とする請求項1または2に記載の屋内用人工植物壁。
【請求項7】
請求項1または2に記載の屋内用人工植物壁の設置方法であって、
屋内の壁面と離間した場所に、天井と床面との間を繋ぐように、少なくとも2本の柱状部材を立設する立設工程と、
前記2つの柱状部材間を跨ぐように、前記取付部を介して、請求項1または2に記載の屋内用人工植物壁を前記柱状部材にそれぞれ取り付つける取付工程と、
を有することを特徴とする屋内用人工植物壁の設置方法。
【請求項8】
前記柱状部材の少なくとも一方の端部に、前記柱状部材の軸方向の長さを調節できる調節部が設けられており、
前記立設工程は、前記調整部の長さを調整する調整工程をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の屋内用人工植物壁の設置方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋内の壁面と離間した場所に、容易に設置できる屋内用人工植物壁およびその設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、住居やオフィスの壁面に装飾を施すことが行われている。このような壁面の装飾の一例として、壁面に観葉植物の模造品を飾り付けることが行われている。
【0003】
例えば、特許文献1に開示されている壁面装飾用ユニットは、囲み形状の枠体と、前記枠体内に収容した造花又は生花等の花又は観葉植物やその模造品等の植物とを備えており、室内又は室外の壁面に花や植物による装飾を施す場合において、花や植物に関する高度な装飾技能を有する者の手によらずとも、短時間で効率的に装飾性の高い飾り付けを施すことができ、壁面の一部や全体のデザインの変更も簡単に行うことができるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-44416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のような壁面装飾用ユニットは、壁面に固定されることが前提となっている。したがって、設置できる場所が壁面に限られており、壁面以外の場所に自由に設置することができないという問題点があった。
【0006】
また、壁面に壁面装飾用ユニットを固定する必要があるため、壁面のデザインを変えたい場合には、壁面に固定されている壁面パネルを壁面から取り外し、新しい壁面パネルを壁面に再度固定しなければならず、壁面のデザインを容易に変更することができないという問題点があった。
【0007】
本発明は上述した事情に鑑み、屋内の壁面と離間した場所に設置することができ、かつ組み立て・分解が容易に行える屋内用人工植物壁およびその設置方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の発明者は、上述した問題点に関して鋭意研究・開発を続けた結果、以下のような画期的な屋内用人工植物壁を見出した。
【0009】
上記課題を解決するための本発明の第1の態様は、屋内の壁面と離間した場所に、略鉛直方向に立て掛けられる屋内用人工植物壁であって、表面に、植物を模した人工植物が取り付けられた人工植物パネルと、人工植物パネルを、屋内に配置された物体に取り付ける取付部と、を有することを特徴とする屋内用人工植物壁にある。
【0010】
ここで、「壁面」とは、建物の四方を囲い、または室と室の隔てとするものであり、エレベーター等のように移動する移動体を構成する壁は含まない概念である。
【0011】
かかる第1の態様によれば、壁面以外の物体への屋内用人工植物壁の取り付けおよび取り外しを容易に行うことができる。また、屋内の雰囲気を変えて、癒し効果を付与することができる。
【0012】
本発明の第2の態様は、表面から、表面と交差する方向に突出した突出部を設けて、当該突出部上に物体を載置できるようにしたことを特徴とする第1の態様に記載の屋内用人工植物壁にある。
【0013】
かかる第2の態様では、突出部上に鉢植えの生花等を載置することができるので、屋内用人工植物壁の表面に、人工植物に加えて生花等も取り付ける(配置する)ことができる。
【0014】
本発明の第3の態様は、物体は、屋内の壁面と離間した場所に立設され、天井と床面とを連結する少なくとも2つの柱状部材であり、2つの柱状部材間を跨ぐように、取付部を介して柱状部材にそれぞれ取り付けられる、ことを特徴とする第1または第2の態様に記載の屋内用人工植物壁にある。
【0015】
かかる第3の態様によれば、壁面以外の屋内の所定の位置に柱状部材を配置することができ、かつその柱状部材に屋内用人工植物壁を取り付けたり・取り外したりを容易に行うことができるので、壁面以外の屋内の所定の位置に屋内用人工植物壁を自由かつ容易に設置または撤去することができる。
【0016】
本発明の第4の態様は、柱状部材の少なくとも一方の端部に、柱状部材の軸方向の長さを調節できる調節部が設けられていることを特徴とする第3の態様に記載の屋内用人工植物壁にある。
【0017】
かかる第4の態様によれば、調節部の長さを調整することができるので、天井と床面の間の距離が変わるような場合であっても容易に柱状部材を立設することができる。また、調節部の長さを調整することができるので、天井と床面の間に柱状部材を容易に立設することができる
【0018】
本発明の第5の態様によれば、物体は、間仕切り板であり、取付部は、略鉛直方向に立て掛けられた際に、上側端部に取り付けられたフックであり、フックを間仕切り板の上端部に係止することで取り付けられることを特徴とする第1または第2の態様に記載の屋内用人工植物壁にある。
【0019】
かかる第5の態様によれば、間仕切り板への屋内用人工植物壁の取り付けおよび取り外しを容易に行うことができる。また、間仕切り板は、屋内の所定の位置に配置することができるので、屋内用人工植物壁も壁面以外の屋内の所定の位置に設置することができる。
【0020】
本発明の第6の態様は、物体は、エレベーターであり、取付け部は、粉末状の磁石が含まれるシートであり、磁石の磁力によって取り付けられることを特徴とする第1または第2に記載の屋内用人工植物壁にある。
【0021】
かかる第6の態様によれば、磁石を利用してエレベーターのかごの壁面に屋内用人工植物壁を取り付けているので、屋内用人工植物壁の取り付けおよび取り外しを容易に行うことができる。
【0022】
本発明の第7の態様は、第1または第2の態様に記載の屋内用人工植物壁の設置方法であって、屋内の壁面と離間した場所に、天井と床面との間を繋ぐように、少なくとも2本の柱状部材を立設する立設工程と、2つの柱状部材間を跨ぐように、取付部を介して、第1または第2の態様に記載の屋内用人工植物壁を柱状部材にそれぞれ取り付つける取付工程と、を有することを特徴とする屋内用人工植物壁の設置方法にある。
【0023】
かかる第7の態様によれば、天井や床面を傷つけることなく、屋内用人工植物壁を自由にかつ容易に設置することができる。また、反対の工程等を行うことによって、天井や床面を傷つけることなく、屋内用人工植物壁を容易に撤去することができる。
【0024】
本発明の第8の態様は、柱状部材の少なくとも一方の端部に、柱状部材の軸方向の長さを調節できる調節部が設けられており、立設工程は、調整部の長さを調整する調整工程をさらに含むことを特徴とする第7の態様に記載の屋内用人工植物壁の設置方法にある。
【0025】
かかる第8の態様によれば、調整部の長さを自由に変えることができるので、柱状部材をより容易に立設することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は実施形態1に係る屋内用人工植物壁を屋内に設置した際の写真であり、(a)は正面の写真であり、(b)は側面の写真である。
図2図2は屋内用人工植物壁の設置の状態を示す概略図であり、(a)は柱状部材を設置した状態を示し、(b)は屋内用人工植物壁を設置した状態を示す。
図3図3は間仕切り板に、実施形態2に係る屋内用人工植物壁を取り付けた際の写真であり、(a)は正面の写真であり、(b)は取付部の拡大写真である。
図4図4はエレベーターのかごの壁面に、実施形態3に係る屋内用人工植物壁を取り付けた際の写真である。
図5図5は実施形態4に係る人工植物パネルの概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る屋内用人工植物壁およびその設置方法の実施形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
【0028】
図1は、本実施形態に係る屋内用人工植物壁を屋内に設置した際の写真であり、(a)は正面の写真を示し、(b)は側面の写真を示す。これらの図に示すように、3本の柱状部材20a、20b、20cが、壁面100から離れた位置に、壁面100と略平行に並ぶように立設されている。各柱状部材20a、20b、20cは、水平方向の断面が長方形状の板状となっており、天井側端部には、鉛直方向の長さを調節できる調節部21a、21b、21cがそれぞれ設けられている。これらの調節部21a、21b、21cを介して、各柱状部材20a、20b、20cは天井と床面とをそれぞれ連結している。また、各調節部21a、21b、21cの長さを調整することによって、各柱状部材20a、20b、20cは、倒れないように固定される。
【0029】
そして、柱状部材20aと柱状部材20bとの中央部分には、これらの柱状部材20a、20b間を跨ぐように、屋内用人工植物壁1aが取り付けられている。また、柱状部材20bと柱状部材20cとの上側部分にも、これらの柱状部材20b、20c間を跨ぐように、屋内用人工植物壁1bが取り付けられている。
【0030】
屋内用人工植物壁1aは、表面に観葉植物を模した人工植物11が取り付けられた人工植物パネル10aと、水平方向の両端部に取付部(図示しない)とで構成されており、取付部を介して柱状部材20aおよび柱状部材20bに取り付けられている。また、同様に、屋内用人工植物壁1bは、表面に観葉植物を模した人工植物11が取り付けられた人工植物パネル10bと、水平方向の両端部に取付部(図示しない)とで構成されており、取付部を介して柱状部材20bおよび柱状部材20cに取り付けられている。
【0031】
ここで、人工植物パネル10a、10bは、表面に人工植物11が取り付けられているものであれば、特に限定されない。
【0032】
本実施形態の人工植物パネル10a、10bは、格子状の樹脂製の土台の表面に、人工観葉植物が取り付けられ、その土台の裏面および周囲を木製の板で覆ったもの(木製で、表面方向が開口した盆状のもの)で構成されている。土台の周囲を木製の板状の枠で囲うことにより、枠の表面に木の年輪等が現れるので意匠性が向上し、屋内を落ち着いた雰囲気にすることができる。
【0033】
なお、人工植物11としては、特に限定されず、市販のものを用いることができる。また、土台への人工植物11の取り付け方法も特に限定されず、接着剤、針金、ピン等が挙げられる。
【0034】
取付部は、各屋内用人工植物壁1a、1bを、各柱状部材20a、20b、20cにそれぞれ取り付けることができるものであれば特に限定されない。取付部としては、例えば、接着剤、取付金具とネジ、釘、金属板と磁石等が挙げられる。これらのうち、取付金具とネジや、金属板と磁石を用いると、各柱状部材20a、20b、20cへの各人工植物壁1a、1bの取り付けや取り外しがより容易にできるので好ましい。
【0035】
各柱状部材20a、20b、20cは、上端部に調節部21a、21b、21cをそれぞれ有し、壁面と離間した場所に立設できるものであれば、その形状・材質は特に限定されない。本実施形態の柱状部材20a、20b、20cは、水平方向の断面が長方形状で板状の木材で構成されている。木材を用いることにより、表面に木の年輪等が現れるので意匠性が向上し、屋内を落ち着いた雰囲気にすることができる。
【0036】
調整部21a、21b、21cは、長さを調整することができるものであれば、その材質、形状および構造は特に限定されない。調整部21a、21b、21cとしては、例えば、長さを調整することができる突っ張り棒等が挙げられる。
【0037】
上述したように屋内用人工植物壁1a、1bを構成することにより、壁面以外の物体への屋内用人工植物壁1a、1bの取り付けおよび取り外しを容易に行うことができる。また、上述した柱状部材20a、20b、20cを用いることにより、壁面以外の屋内の所定の位置に屋内用人工植物壁1a、1bを自由かつ容易に設置することができる。また、屋内の雰囲気を変えて、癒し効果を付与することができる。
【0038】
次に、屋内用人工植物壁1a、1bの設置方法について説明する。図2は、屋内用人工植物壁の設置の状態を示す概略図であり、(a)は柱状部材を設置(立設)した状態を示し、(b)は屋内用人工植物壁を設置した状態を示す。
<立設工程>
【0039】
まず、壁面100と離間した場所に、柱状部材20a、20bをそれぞれ配置する。この際、柱状部材20a、20bが設置される場所の間隔は、屋内用人工植物壁1aの横幅に合致するように予め設定しておく。次に、図2(a)に示すように、天井300と床面200との間を連結するように柱状部材20a、20bを立てる。そして、調節部21a、21bの長さを調整して、柱状部材20a、20bが倒れないように、それらを立設(固定)する。なお、柱状部材20cも同様にして立設(固定)する。
<取付工程>
【0040】
図2(b)に示すように、屋内用人工植物壁1aを、取付部を介して、立設された柱状部材20a、20bの間を跨ぐように柱状部材20a、20bに取り付ける。
【0041】
同様にして、屋内用人工植物壁1bを、取付部を介して、立設された柱状部材20b、20cの間を跨ぐように柱状部材20b、20cに取り付ける。
【0042】
このようにして、天井や床面を傷つけることなく、屋内用人工植物壁1a、1bを、屋内の壁面と離間した場所に、自由にかつ容易に設置することができる。また、反対の工程を行うことによって、天井や床面を傷つけることなく、屋内用人工植物壁1a、1bを容易に撤去することができる。さらには、屋内用人工植物壁1a、1bを取り換えることによって、その屋内の雰囲気に合わせて、屋内用人工植物壁1a、1bのデザインを簡単に変更することができる。
(実施形態2)
【0043】
実施形態1では、柱状部材に屋内用人工植物壁を立て掛けるようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図3に示すように、屋内に配置される間仕切り板20Aに、屋内用人工植物壁1Aを取り付けることができる。図3は、間仕切り板20Aに本実施形態に係る屋内用人工植物壁1Aを取り付けた際の写真であり、(a)は正面の写真であり、(b)は取付部の拡大写真である。
【0044】
これらの図に示すように、本実施形態に係る屋内用人工植物壁1Aは、人工植物パネル10Aと、2つの取付部12Aとで構成されている。ここで、人工植物パネル10Aは、実施形態1のものと同様なものを用いることができる。一方、図3(b)に示すように、取付部12Aは、フックである断面が略7文字状の取り付け金具と、それを人工植物パネル10Aに固定するネジとで構成されており、屋内用人工植物壁1Aを立て掛けた時に、屋内用人工植物壁1Aの上端部となる人工植物パネル10Aの背面の上端部の両端部側にそれぞれ1つ(計2つ)取り付けられている。なお、取付部12Aは、間仕切り板20Aに屋内用人工植物壁1Aを取り付けることができるものであれば、その形状および材質は特に限定されない。
【0045】
このように屋内用人工植物壁1Aを構成することにより、間仕切り板20Aへの屋内用人工植物壁1Aの取り付けおよび取り外しを容易に行うことができる。また、間仕切り板20Aは、屋内の所定の位置に配置することができるので、屋内用人工植物壁1Aも壁面以外の屋内の所定の位置に設置することができる。
【0046】
なお、この屋内用人工植物壁1Aは、間仕切り板20Aの上側端部と、取付部12Aの取り付け金具の凹部とを嵌合させることによって、間仕切り板20Aの上側端部に取り付けられる。
【0047】
したがって、間仕切り板20A以外のものを利用することなく、屋内用人工植物壁1a、1bを、屋内の壁面と離間した場所に、自由にかつ容易に設置することができる。また、反対の工程を行うことによって、屋内用人工植物壁1Aを容易に撤去することができる。さらには、屋内用人工植物壁1Aを取り換えることによって、その屋内の雰囲気に合わせて、屋内用人工植物壁1Aのデザインを簡単に変更することができる。
(実施形態3)
【0048】
上述した実施形態では、屋内に自由に設置(配置)できる柱状部材や間仕切り板に取り付けることで、屋内用人工植物壁を壁面以外の屋内の所定の位置に設置することができるようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図4に示すように、エレベーターのかごの壁面に屋内用人工植物壁1Bを取り付けることができる。図4は、エレベーターのかごの壁面に本実施形態に係る屋内用人工植物壁を取り付けた際の写真である。
【0049】
この図に示す屋内用人工植物壁1Bも、人工植物パネル10Bと、取付部(図示しない)とで構成されている。ここで、人工植物パネル10Bは、実施形態1のものと同様なものを用いることができる。一方、取付部は、複数枚の磁石シートと、磁石シートを人工植物パネル10Bに貼り付ける接着剤および釘とで構成されている。なお、人工植物パネル1Bへの磁石シートの取付位置は特に限定されないが、人工植物パネル1Bの背面の周縁部に磁石シートを取り付けると人工植物パネル1Bがズレ難くなるので好ましい。
【0050】
ここで、磁石シートとは、粉末状の磁石が含まれるシート状のものをいい、その形状および材質は特に限定されない。そして、磁石シートに含まれる磁石の磁力により、屋内用人工植物壁1Bを、上下方向に移動するエレベーターのかごの壁面に取り付けることができるようになっている。また、接着剤も、磁石シートを人工植物パネル10Bに貼り付けることができるものであれば、その形状および材質は特に限定されない。
【0051】
このように屋内用人工植物壁1Bを構成することにより、磁石の磁力を利用してエレベーターのかごの壁面に屋内用人工植物壁1Bを取り付けているので、かごの壁面を傷付けることなく、屋内用人工植物壁1Bの取り付けおよび取り外しを容易に行うことができる。さらには、屋内用人工植物壁1Bをデザインの異なるものに取り換えることによって、その屋内の雰囲気に合わせて、屋内用人工植物壁1Bのデザインを簡単に変更することができる。
(実施形態4)
【0052】
上述した実施形態では、屋内用人工植物壁を、表面に人工植物が取り付けられた人工植物パネルと取付部とで構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図5に示すように、人工植物パネル10Cの表面上に、人工植物11が取り付けられていない空間部分111を形成し、屋内用人工植物壁の表面に対して垂直方向(水平方向)に突出する方向に突出した突出部15を設けてもよい。
【0053】
屋内用人工植物壁にこのような突出部15を設けることにより、突出部15上に鉢植えの生花等を載置することができるので、屋内用人工植物壁の表面に、人工植物に加えて生花等も取り付ける(配置する)ことができる。その結果、屋内の雰囲気を変えて、より高い癒し効果を付与することができる。
【0054】
なお、本実施形態では、突出部15は、屋内用人工植物壁の表面に対して垂直方向に突出するように設けたが、本発明はこれに限定されない。突出部15の突出方向は、人工植物パネルの表面と交差する方向であればよく、さらに上部に物を載置することができるのであればより好ましい。また、突出部の取り付け位置も特に限定されず、その形状も特に限定されない。さらに、人工植物11が取り付けられていない空間部分111は有っても無くてもよい。
【0055】
加えて、突出部15の前方および側方に、上方に突出するように外枠をさらに設けてもよい。このような外枠を設けることにより、突出部15の上部に載置される物が突出部から転落するのを防止することができる。
(他の実施形態)
【0056】
実施形態1では、柱状部材の天井側端部に調整部を設けたが、本発明はこれに限定されない。調整部を柱状部材の床面側端部(下側端部)に設けてもよいし、柱状部材の天井側端部と床面側端部の両端部に設けてもよい。このように調整部を設けても、実施形態1と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0057】
1a、1b、1A、1B 屋内用人工植物壁
10a、10b、10A、10B、10C 人工植物パネル
11 人工植物
12A 取付部
15 突出部
20a、20b、20c 柱状部材
20A 間仕切り板
21a、21b、21c 調節部
100 壁面
111 人工植物が取り付けられていない空間部分
200 床面
300 天井

図1
図2
図3
図4
図5