(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023020773
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】コオロギ、コオロギの飼育方法、コオロギ用餌料、アスタキサンチン強化コオロギ及びドコサヘキサエン酸強化コオロギ
(51)【国際特許分類】
A23K 50/90 20160101AFI20230202BHJP
A23K 10/16 20160101ALI20230202BHJP
【FI】
A23K50/90
A23K10/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021128968
(22)【出願日】2021-08-05
(31)【優先権主張番号】P 2021124417
(32)【優先日】2021-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】506141225
【氏名又は名称】株式会社ユーグレナ
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 敦
(74)【代理人】
【識別番号】100195453
【弁理士】
【氏名又は名称】福士 智恵子
(74)【代理人】
【識別番号】100205501
【弁理士】
【氏名又は名称】角渕 由英
(72)【発明者】
【氏名】堀内 真展
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健吾
(72)【発明者】
【氏名】阿閉 耕平
(72)【発明者】
【氏名】山田 康嗣
(72)【発明者】
【氏名】西村 和生
(72)【発明者】
【氏名】新田 伸子
(72)【発明者】
【氏名】樋口 千恵子
【テーマコード(参考)】
2B005
2B150
【Fターム(参考)】
2B005EA03
2B150AA20
2B150AB20
2B150AC01
2B150DD12
2B150DD17
(57)【要約】
【課題】コオロギ及びコオロギの飼育方法を提供する。
【解決手段】微生物の給餌によって機能性物質が強化されていることを特徴とするコオロギ及びコオロギに微生物を給餌して前記コオロギに含まれる機能性物質を増加させることを特徴とするコオロギの飼育方法である。微生物がパラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属するものであり、機能性物質がアスタキサンチン又はドコサヘキサエン酸であるとよい。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
微生物の給餌によって機能性物質が強化されていることを特徴とするコオロギ。
【請求項2】
前記微生物がパラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属するものであることを特徴とする請求項1に記載のコオロギ。
【請求項3】
前記微生物がパラコッカス属であり、
前記機能性物質がアスタキサンチンであることを特徴とする請求項2に記載のコオロギ。
【請求項4】
前記微生物がオーランチオキトリウム属であり、
前記機能性物質がドコサヘキサエン酸であることを特徴とする請求項2に記載のコオロギ。
【請求項5】
コオロギに微生物を給餌して前記コオロギに含まれる機能性物質を増加させることを特徴とするコオロギの飼育方法。
【請求項6】
前記微生物がパラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属するものであることを特徴とする請求項5に記載のコオロギの飼育方法。
【請求項7】
前記微生物がパラコッカス属であり、
前記機能性物質がアスタキサンチンであることを特徴とする請求項6に記載のコオロギの飼育方法。
【請求項8】
前記微生物がオーランチオキトリウム属であり、
前記機能性物質がドコサヘキサエン酸であることを特徴とする請求項6に記載のコオロギの飼育方法。
【請求項9】
機能性物質を含有する微生物を含むことを特徴とするコオロギ用餌料。
【請求項10】
前記微生物がパラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属するものであることを特徴とする請求項9に記載のコオロギ用餌料。
【請求項11】
乾燥重量100g当たり0.01mg~3mgのアスタキサンチンを含有するアスタキサンチン強化コオロギ。
【請求項12】
乾燥重量1g当たり0.1mg~10mgのドコサヘキサエン酸を含有するドコサヘキサエン酸強化コオロギ。
【請求項13】
乾燥重量100g当たり0.01mg~10mgのエルゴチオネインを含有するエルゴチオネイン強化コオロギ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コオロギ、コオロギの飼育方法、コオロギ用餌料、アスタキサンチン強化コオロギ及びドコサヘキサエン酸強化コオロギに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、市場においてコオロギなどの昆虫食に対する理解が高まっている。また、高齢化社会において市場における抗老化のニーズが高まっており、抗酸化作用を有する機能性物質が注目されている。
【0003】
特許文献1には、ゼアキサンチンを産生するパラコッカス属に属する細菌を含有する養家禽飼料を家禽に給餌することによりゼアキサンチン強化家禽卵が得られることが記載されている。パラコッカスは食品としての認可はされていないが安価で飼料としての認可は得られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、昆虫であるコオロギについて微生物を給餌することで機能性物質を強化する検討はなされていなかった。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、機能性物質が強化されたコオロギ、コオロギの飼育方法、コオロギ用餌料、アスタキサンチン強化コオロギ及びドコサヘキサエン酸強化コオロギを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意研究した結果、微生物がコオロギに対して良好な餌料となることや、微生物の給餌によってコオロギにおける機能性物質が強化されることを見出した。
【0008】
したがって、前記課題は、微生物の給餌によって機能性物質が強化されていることを特徴とするコオロギにより解決される。
このとき、前記微生物がパラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属するものであると良い。
このとき、前記微生物がパラコッカス属であり、前記機能性物質がアスタキサンチンであると良い。
このとき、前記微生物がオーランチオキトリウム属であり、前記機能性物質がドコサヘキサエン酸であると良い。
【0009】
また、前記課題は、本発明のコオロギの飼育方法によれば、コオロギに微生物を給餌して前記コオロギに含まれる機能性物質を増加させること、により解決される。
このとき、前記微生物がパラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属するものであると良い。
このとき、前記微生物がパラコッカス属であり、前記機能性物質がアスタキサンチンであると良い。
このとき、前記微生物がオーランチオキトリウム属であり、前記機能性物質がドコサヘキサエン酸であると良い。
【0010】
また、前記課題は、本発明のコオロギ用餌料によれば、機能性物質を含有する微生物を含むこと、により解決される。
このとき、前記微生物がパラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属するものであると良い。
【0011】
また、前記課題は、乾燥重量100g当たり0.01mg~3mgのアスタキサンチンを含有するアスタキサンチン強化コオロギにより解決される。
【0012】
また、前記課題は、乾燥重量1g当たり0.1mg~10mgのドコサヘキサエン酸を含有するドコサヘキサエン酸強化コオロギにより解決される。
【0013】
また、前記課題は、乾燥重量100g当たり0.01mg~10mgのエルゴチオネインを含有するエルゴチオネイン強化コオロギにより解決される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、機能性物質が強化されたコオロギ、コオロギの飼育方法、コオロギ用餌料、アスタキサンチン強化コオロギ及びドコサヘキサエン酸強化コオロギを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図3】酸分解法による脂質含有率を示すグラフである。
【
図4】GC-FIDによるDHA含有量を示すグラフである。
【
図5】吸光度による総カルテノイド含有量を示すグラフである。
【
図6】LC-Mによる遊離アスタキサンチン含有量を示すグラフである。
【
図7】官能試験の結果を示すグラフである(試験区1に対して、対応のあるT検定(両側)*10%有意、**5%有意、***1%有意、****0.1%有意)。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、
図1乃至
図7を参照しながら説明する。本実施形態は、コオロギ、コオロギの飼育方法、コオロギ用餌料、アスタキサンチン強化コオロギ及びドコサヘキサエン酸強化コオロギに関するものである。
【0017】
<コオロギ>
本実施形態において、「コオロギ」とは、昆虫綱バッタ目(直翅目)、キリギリス亜目(剣弁亜目)、コオロギ科の昆虫である。コオロギの種類としては、例えば、イエコオロギ、エンマコオロギ、フタホシコオロギ、マメクロコオロギ、ヨーロッパクロコオロギなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。コオロギとしては、食用として利用されているヨーロッパイエコオロギ(Acheta domesticus)やフタホシコオロギ(Gryllus bimaculatus)が好ましい。
【0018】
本実施形態におけるコオロギは、微生物の給餌によって機能性物質が強化されている。ここで、「機能性物質が強化されている」とは、通常のコオロギ中の機能性物質の濃度(含有量)と比較して機能性物質が有意に高くなっていることを意味する。
【0019】
コオロギに給餌される微生物としてはパラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属するものが例示される。
【0020】
本実施形態において、「パラコッカス」とは、動物学や植物学の分類でパラコッカス属(Paracoccus)に分類される微生物(細菌)、その変種、その変異種のすべてを含む。パラコッカス属に属する細菌としては、例えば、パラコッカス・カロティニファシエンス(Paracoccus carotinifaciens)、パラコッカス・マークシイ(Paracoccus marcusii)、パラコッカス・ヘウンデンシス(Paracoccus haeundaensis)、パラコッカス・ゼアキサンチニファシエンス(Paracoccus zeaxanthinifaciens)等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0021】
本実施形態において、「オーランチオキトリウム」とは、動物学や植物学の分類でオーランチオキトリウム属(Aurantiochytrium)に分類される微生物、その変種、その変異種のすべてを含む。オーランチオキトリウム属に属する微生物としては、例えば、オーランチオキトリウム・リマシナム(Aurantiochytrium limacinum)等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0022】
パラコッカス属の微生物は、アスタキサンチンを産生及び蓄積することが知られており、コオロギに給餌することでコオロギに含まれるアスタキサンチンを増加させる(強化する)ことができる。
【0023】
オーランチオキトリウム属の微生物は、ドコサヘキサエン酸(DHA)を産生及び蓄積することが知られており、コオロギに給餌することでコオロギに含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)を増加させる(強化する)ことができる。
【0024】
本実施形態では、微生物として、遠心分離、濾過又は沈降等によって分離した生細胞をそのまま用いることができる。生細胞は、培養槽から収穫後そのままの状態で使用することもできるが、水若しくは生理食塩水で洗浄するのが好ましい。また、細胞体が水などの液体に分散した分散液の状態で用いてもよい。本実施形態において、微生物の生細胞を凍結乾燥処理やスプレー乾燥処理して得た乾燥体(微生物粉末)を用いると好適である。更に、微生物の生細胞を超音波照射処理や、ホモゲナイズ等の機械処理を行うことにより得た藻体の機械的処理物を用いてもよい。また、機械的処理物に乾燥処理を施した機械的処理物乾燥物を乾燥体として用いてもよい。
【0025】
<コオロギ用餌料>
本実施形態に係るコオロギ用餌料は、機能性物質を含有するパラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属する微生物を含む。コオロギ用餌料は、コオロギの餌料成分として通常用いられる添加物を含んでもよい。
【0026】
本実施形態に係るコオロギ用餌料は、コオロギに含まれる機能性物質を強化するために用いることが可能である。ここで、コオロギに含まれる機能性物質としては、特に限定されるものではないが、例えば、アスタキサンチン又はドコサヘキサエン酸(DHA)などの抗酸化物質が挙げられる。
【0027】
<コオロギの飼育方法>
本実施形態に係るコオロギの飼育方法は、コオロギにパラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属する微生物を給餌することを特徴とする。コオロギの飼育方法は、パラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属する微生物を給餌すること以外は、通常の方法を採用することが可能である。コオロギにパラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属する微生物を給餌することで、コオロギに含まれる機能性物質を増加させることができる。
【0028】
ここで、コオロギにおける含有量を向上させる対象となる機能性物質としては、特に限定されるものではないが、例えば、アスタキサンチン又はドコサヘキサエン酸(DHA)などの抗酸化物質が挙げられる。この目的を達成するため、コオロギに含まれる機能性物質の含有量が、通常、コオロギに含まれる機能性物質の含有量を超えるまでパラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属する微生物を給餌すればよい。
【0029】
<アスタキサンチン強化コオロギ>
アスタキサンチンを含有するパラコッカス属に属する微生物を含んだコオロギ用餌料を給餌したコオロギは、アスタキサンチンを豊富に含むコオロギ(すなわち、アスタキサンチン強化コオロギ)となる。アスタキサンチン強化コオロギは、例えば乾燥重量100g当たり0.01mg~3mg(好ましくは、0.01mg~1mg、特に好ましくは0.01mg~0.5mg)のアスタキサンチンを含有する。
【0030】
<ドコサヘキサエン酸強化コオロギ>
ドコサヘキサエン酸(DHA)を含有するオーランチオキトリウム属に属する微生物を含んだコオロギ用餌料を給餌したコオロギは、ドコサヘキサエン酸を豊富に含むコオロギ(すなわち、ドコサヘキサエン酸強化コオロギ)となる。ドコサヘキサエン酸強化コオロギは、例えば乾燥重量1g当たり0.1mg~10mg(好ましくは、0.1mg~5mg、特に好ましくは0.1mg~2mg)のドコサヘキサエン酸を含有する。
【0031】
<エルゴチオネイン強化コオロギ>
エルゴチオネインを産生する大腸菌(遺伝子組換え)、米麹や酒粕に含まれる麹菌などの微生物は、エルゴチオネインを産生及び蓄積することが知られており、コオロギに給餌することでコオロギに含まれるエルゴチオネインを増加させる(強化する)ことができる。
【0032】
エルゴチオネインを含有する微生物を含んだコオロギ用餌料を給餌したコオロギは、エルゴチオネインを豊富に含むコオロギ(すなわち、エルゴチオネイン強化コオロギ)となる。エルゴチオネイン強化コオロギは、例えば乾燥重量100g当たり0.01mg~10mg(好ましくは、0.05mg~5mg、特に好ましくは0.1mg~3mg)のエルゴチオネインを含有する。
【実施例0033】
以下、具体的実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0034】
(飼育)
以下の8試験区を設けた。
・試験区1:「5日間給餌後2日間絶食」+「コントロール食」
・試験区2:「5日間給餌後2日間絶食」+「コントロール食+パラコッカス1%」
・試験区3:「5日間給餌後2日間絶食」+「コントロール食+パラコッカス5%」
・試験区4:「5日間給餌後2日間絶食」+「コントロール食+オーランチオキトリウム5%」
【0035】
(飼育スケジュール)
1日目 :飼育・給餌開始
3日目 :ケージ清掃
6日目 :ケージ清掃、絶食開始
7日目 :ケージ清掃(空腹時の共食い・糞食防止のため)
8日目 :飼育終了し、-80℃で凍結
9日目 :凍結乾燥
10日目:乳鉢での破砕による粗粉末化
【0036】
(飼育詳細)
・コオロギ:フタホシコオロギ SMサイズ(12mm程度) 1試験区25匹
・コントロール食:錦鯉稚魚用粉末(山源)
・パラコッカス乾燥粉末:パラコッカス・カロティニファシエンス
・オーランチオキトリウム乾燥粉末:オーランチオキトリウム・リマシナム
・パラコッカス/オーランチオキトリウムの混合量は、餌重量の5%とし、パラコッカスは1%区も設けた。
・飼育は飼育ケースを用いて、シェルター、水入れ、餌入れを設置した。
【0037】
(抽出・分析試験)
アスタキサンチンの定量は、吸光度による総カルテノイド定量及びLC-MS分析により行った。アスタキサンチン標品の保持時間とm/zからピーク同定した。標品の量から検量線を作製し、アスタキサンチン濃度を測定した。生体重量当たりのアスタキサンチン量を計算した。
【0038】
脂肪酸分析は、酸分解、エーテル抽出、誘導体化(キットを用いてFAME化~精製)して、GC-FID分析にて行った。脂肪酸37種MIX標品中のDHAの保持時間からピークを同定した。標品の量から検量線を作製し、DHA濃度を測定した。生体重量当たりのDHA量を計算した。
【0039】
(官能試験)
風味評価を実施した(評価者7名)。
評価基準は、以下の通りである。
1:非常に悪い、2:悪い、3:やや悪い、4:どちらともいえない、5:やや良い、6:良い、7:とても良い
【0040】
(結果)
生存率を
図1に示す。生存率は、初期条件25匹から始め、飼育完了時の生存数から計算した。生存率について、個体数が大きく損なわれた群はなかった。よって、今回の飼料組成では、短期間の飼育におけるコオロギへの悪影響はないか、少ないと考えられる。
【0041】
乾燥重量を
図2に示す。今回の試験では、アスタキサンチン又はDHAが餌から飼育固体に移行するか否か確認することを目的としており、100匹をランダム振り分けて、試験開始時点での個体及び個体群の重量は、測定しなかった。
【0042】
乾燥粉末中の脂質含有率を
図3に示す。脂質含有率については、群ごとに大きな差はなかった。
【0043】
DHA含有量を
図4に示す。試験区4において、試験区1と比較してDHAが強化された結果が得られた。
【0044】
吸光度簡易測定法による総カルテノイド含有量を
図5に示す。また、LC-MSによる遊離アスタキサンチン含有量を
図6に示す。パラコッカス5%(試験区3)において、最もアスタキサンチン含有量が多いという結果が得られた。
【0045】
官能試験の結果を
図7に示す。試験区2~4のいずれにおいてもコントロール群である試験区1に比べ、有意に風味が変化した。つまり、試験区1の通常コオロギの風味がやや悪いのに対して、いずれの試験区においても香りと味が改善される傾向が見られた。試験区2のパラコッカス1%群よりも試験区3のパラコッカス5%群の方が、評価点が良い傾向にあったことから、特にパラコッカスには、良好な風味改善作用があることが示唆された。
【0046】
以上の結果から、コオロギにパラコッカス属又はオーランチオキトリウム属に属する微生物を給餌することで、コオロギに含まれる抗酸化物質(機能性物質)であるアスタキサンチン又はドコサヘキサエン酸(DHA)を強化できることや、風味を改善できることが示された。