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特開2023-20782硬質系コーティング膜の剥離材及び剥離方法。
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023020782
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】硬質系コーティング膜の剥離材及び剥離方法。
(51)【国際特許分類】
   B24B 37/00 20120101AFI20230202BHJP
【FI】
B24B37/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021143557
(22)【出願日】2021-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】505204974
【氏名又は名称】株式会社九州ハイテック
(72)【発明者】
【氏名】本田 宗継
(72)【発明者】
【氏名】宮城 悠一
(72)【発明者】
【氏名】大薄 孝一郎
【テーマコード(参考)】
3C158
【Fターム(参考)】
3C158CA01
3C158CB02
3C158CB03
3C158CB10
3C158DA02
3C158ED02
3C158ED08
3C158ED10
3C158ED12
3C158ED15
3C158ED26
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コーティング膜PVC等の基材自体に傷を入れず、硬質系コーティング層を完全に剥離できるとともに、これらの研磨剤の研磨力の向上を図ったコーティング膜の剥離材及び液体剥離材並びに剥離方法を提供する。
【解決手段】アルミナ、シリカ、ジルコニア、炭化ケイ素、B4Cから選ばれた粉末の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である硬質系コーティング膜の剥離材とした。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無機粉末剤の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である硬質系コーティング膜の剥離材。
【請求項2】
前記、剥離材が中空形状からなる請求項1記載の硬質系コーティング膜の剥離材。
【請求項3】
前記、剥離材が中実形状からなる請求項1記載の硬質系コーティング膜の剥離材。
【請求項4】
無機粉末剤の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である粉末もしくは粉末を分散させた溶液に水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウムを重量%濃度で10~40%含む剥離材。
【請求項5】
無機粉末剤の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である研磨材もしくは該研磨材を分散させた剥離材を硬質系コーティング膜面に散布して該膜面に剥離剤に圧力を加えながら研磨しながら剥離剤を破砕することにより膜面を剥離するようにした硬質系コーティング膜の剥離方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、PVC床等の表面にコーティングされた硬度6H以上の硬質系コーティング膜(無機系ガラスコーティング膜等)の剥離材及び剥離方法である。具体的には、その粉砕された研磨剤が鋭利な形状になり、研磨力が著しく向上するとともに、コーティング床のPVS面に目立った大きな傷を残すことがない硬質系コーティング膜の剥離材及び剥離方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、PVC床用保護工法としてはワックス工法やUVコート工法などが一般的であり、これらの工法は広くいろいろなところで使用されてきているが、品質面、光沢維持性、環境面などで多くの課題があった。そのため、これに代わる新たな工法としてハードコーティング剤を使用したPVC床用メンテナンス工法が注目されるようになってきている。この工法は一度施工を行うと高品質な状態を長期に亘って維持し、耐水性や耐アルコール性、耐油性、耐酸性、耐アルカリ性、耐薬品性などに優れているため、いつまでも綺麗な状態で管理することが出来るのと、剥離の必要がないために環境面でも優れた工法である。よって従来のワックス工法やUV工法に代わる新しいメンテナンス工法として注目されてきているが、課題としてケミカルによる剥離が容易に出来ないことがあった。そのため、各社から各種ハードコーティング工法が提案されてはいるものの、簡単に剥離が出来ないために元の状態に戻せず、リスク管理の観点から実用化に至っていないのが現状である。また、ダイヤモンド砥石を使用して剥離することも出来るが、この工法は床材自身を削ってしまい損傷させてしまうことや、研磨傷などが目立つなどの課題があった。そのため、これらによる剥離方法を実用化させるのは困難であった。
【0003】
硬度6H以上のハードコーティング剤の剥離剤について;
従来、コーティングの剥離方法としてはダイヤモンド砥石かダイヤモンドブラシなどを使用して剥離を行っていたが、この方法だと塩ビタイル自体を削ってしまうのと、高額なツールが必要であったため、剥離に掛かるコストが割高になる。また、ダイヤモンドブラシに至っては剥離に時間を要することもあった。そのため、これに代わる方法として下記方法を硬質系コーティング剤の剥離用研磨材として実用化している。一般的に上記ダイヤモンド砥石やダイヤモンドブラシに代わる剥離方法として工業用研磨材、例えばコロイダルシリカパウダー及びシリカパウダー、アルミナパウダー、GC(グリーンカーバイト)パウダー、ジルコニアパウダー、B4C(ボロンカーバイト)パウダーなどが使用されるが、これらの研磨材について硬度は高いものの、硬質系コーティング剤の剥離用研磨材としては研磨力が不十分であることが分かった。理由として研磨剤の硬度や粒径が適切でないと、剥離用として不適である。そのため、硬質系コーティング剤の表面を荒らす面粗しには使用出来るが、コーティング剤の剥離に使用することは困難であった。
【0004】
また、通常、上記のような高硬度の研磨剤を使用すると研磨力が向上し、剥離性に優れた研磨剤として使用することが出来ると推察したが、実際には研磨時に硬度が高いため粉砕されないこと、そのため球状研磨剤では研磨力が弱くなり、思ったほど研磨力がないことが分かった。
【従来技術】
【0005】
特許文献1(特開平09―142840号公報)は、「粒径が10~80nmの酸化セリウム単結晶からなる酸化セリウム超微粒子、及び硝酸第一セリウムの水溶液と塩基とを、pHが5~10となる量比で攪拌混合し、続いて90~100℃に急速加熱し、その温度で熟成することからなる該酸化セリウム超微粒子の製造方法」が記載されており、「平均粒径が10~80nmになっているだけではなく、粒径が揃っており、且つ各粒子の形状ができるだけ同じに揃っている酸化セリウム超微粒子、及びその製造方法を提供する」旨説明されている。
【0006】
しかしながら、特許文献1には、本発明の「アルミナ、ホワイトアランダム、シリカ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、GC、B4Cなどから選ばれた粉末の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である中空形状又は中実形状からなる硬質系コーティング膜の剥離材、及びこれら粉末もしくは粉末を分散させた溶液に水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウムを重量%濃度で10~40%含む液体剥離材、並びに前記研磨材もしくは該研磨材を分散させた液体剥離材を硬質系コーティング膜面に散布して該膜面を剥離するようにした硬質系コーティング膜の剥離方法」については一切記載されていない。
【0007】
また、特許文献2(特開平11-279537号公報)は、「セリウム原料を直流アークプラズマ法によって加熱、気化させ、そのセリウム蒸気を酸化、冷却することにより、5重量%の水分散体のPHが4.2~5.3であり平均粒子径が5~70nmの範囲である酸化セリウム超微粒子を分散媒としての水に分散処理することにより酸化セリウム超微粒子水分散体を得る」が記載されており、「水分散体としたときに凝集がなく、容易に再分散が可能な酸化セリウム超微粒子水分散体およびその製造方法を提供する」旨説明されている。
【0008】
しかしながら、特許文献2には、本発明の「アルミナ、ホワイトアランダム、シリカ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、GC、B4Cなどから選ばれた粉末の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である中空形状又は中実形状からなる硬質系コーティング膜の剥離材、及びこれら粉末もしくは粉末を分散させた溶液に水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウムを重量%濃度で10~40%含む液体剥離材、並びに前記研磨材もしくは該研磨材を分散させた液体剥離材を硬質系コーティング膜面に散布して該膜面を剥離するようにした硬質系コーティング膜の剥離方法」については一切記載されていない。
【0009】
また、特許文献3(特開2013―119131号公報)は、「非晶質のシリカ粒子Aの表面に、アルミニウム等より選ばれた1種以上の特定の元素を含む非晶質の酸化物層であって、非晶質のシリカ層とは異なる非晶質の酸化物層Cを有し、さらに、その上にジルコニウム、チタニウム、鉄、等より選ばれた1種以上の特定の元素を含む結晶質の酸化物層Bを有することを特徴とするシリカ系複合粒子」が記載されており、「セリウムの使用量を低減することまたはセリウムの代替品を使用することにより、製造コストが低く、かつ、研磨速度の低下が従来のシリカゾルと比較すれば格段の性能を有し、酸化セリウム粒子の代替品となりえる研磨用微粒子、その製造方法、ならびに該研磨用微粒子を含む研磨用スラリーを提供する」旨説明されている。
【0010】
しかしながら、特許文献3には、本発明の「アルミナ、シリカ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、B4Cなどから選ばれた粉末の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である中空形状又は中実形状からなる硬質系コーティング膜の剥離材、及びこれら粉末もしくは粉末を分散させた溶液に水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウムを重量%濃度で10~40%含む液体剥離材、並びに前記研磨材もしくは該研磨材を分散させた液体剥離材を硬質系コーティング膜面に散布して該膜面を剥離するようにした硬質系コーティング膜の剥離方法」については一切記載されていない。
【0011】
また、特許文献4(特開2014―58683号公報)は、「シリカとシリカ以外の無機酸化物とからなる平均粒子径が19~70nmの複合酸化物核微粒子に、厚さが1~10nmになるようにシリカ被覆層を形成し、シリカ以外の無機酸化物を除去して、平均粒子径(Dn)が20~80nmの範囲、屈折率が1.10~1.40の範囲にあるシリカ系中空粒子を製造する際に、(1)~(6)の方法を組み合わせることによってシリカ系中空微粒子の粒子径変動係数が1~50%の範囲となるように調整し、ついで、得られたシリカ系中空微粒子と、マトリックス形成成分と極性溶媒とを混合することを特徴とする透明被膜形成用塗料の製造方法」が記載されており、「反射防止性能、強度、耐擦傷性等に優れた透明被膜付基材の形成用塗料を提供する」旨説明されている。
【0012】
しかしながら、特許文献4には、本発明の「アルミナ、シリカ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、B4Cなどから選ばれた粉末の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である中空形状又は中実形状からなる硬質系コーティング膜の剥離材、及びこれら粉末もしくは粉末を分散させた溶液に水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウムを重量%濃度で10~40%含む液体剥離材、並びに前記研磨材もしくは該研磨材を分散させた液体剥離材を硬質系コーティング膜面に散布して該膜面を剥離するようにした硬質系コーティング膜の剥離方法」については一切記載されていない。
【0013】
また、特許文献5(特開2014-1449879)には、「原料シラス14を流動層加熱炉12に供給し、加熱発泡して得られたシラスバルーン4を流動層クーラー2で冷却する工程において、流動層クーラー2の内部に設けられたスプレーノズル3から、成膜原料溶液タンク10及び原料供給ポンプ11により送液された原料溶液を、エアーコンプレッサー8及びノズル移動装置9によりスプレーノズル3を移動させながら間欠的にシラスバルーン4に噴霧することにより、表面に機能性金属酸化物または複合金属酸化物の被膜を形成する」が記載されており、「火山ガラス堆積物から安価で高性能の機能性微細中空ガラス球状体を直接製造することを可能にする方法を提供する」旨説明されている。
【0014】
しかしながら、特許文献5には、本発明の「アルミナ、シリカ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、B4Cなどから選ばれた粉末の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である中空形状又は中実形状からなる硬質系コーティング膜の剥離材、及びこれら粉末もしくは粉末を分散させた溶液に水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウムを重量%濃度で10~40%含む液体剥離材、並びに前記研磨材もしくは該研磨材を分散させた液体剥離材を硬質系コーティング膜面に散布して該膜面を剥離するようにした硬質系コーティング膜の剥離方法」については一切記載されていない
【0015】
また、特許文献6(特開2017-20018号公報)には、「三次粒子4としての砥粒は、微細な一次粒子1が結合材を介さずに結合して形成された二次粒子2が結合材3により更に結合して形成されるものである。この砥粒においては、一次粒子1同士の結合力が、二次粒子2と結合材3の結合力よりも弱いため、研磨時に砥粒が二次粒子2単位で研磨具7から脱落することがなく、砥粒の平坦摩耗状態を維持できる。」が記載されており、「加工能率を向上させることが可能な砥粒、研磨具、及び、砥粒の製造方法を提供する。」旨説明されている。そして、[特許請求の範囲]には、微細な一次粒子が結合材を介さずに結合して形成された二次粒子が結合材により更に結合して形成された三次粒子であり、 前記一次粒子同士の結合力が、前記二次粒子と前記結合材の結合力よりも弱いことを特徴とする砥粒であり、前記三次粒子の平均粒径が100μm以上、前記砥粒の内部が中空であり、前記一次粒子が酸化ジルコニウム、酸化セリウム、シリカのいずれかである旨」が記載されている。
【0016】
しかしながら、特許文献6には、本発明の「アルミナ、シリカ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、B4Cなどから選ばれた粉末の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である中空形状又は中実形状からなる硬質系コーティング膜の剥離材、及びこれら粉末もしくは粉末を分散させた溶液に水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウムを重量%濃度で10~40%含む液体剥離材、並びに前記研磨材もしくは該研磨材を分散させた液体剥離材を硬質系コーティング膜面に散布して該膜面を剥離するようにした硬質系コーティング膜の剥離方法」については一切記載されていない。
【0017】
また、特許文献7(特開2019―127405号公報)は、「[1]から[3]の特徴を備える平均粒子径20~400nmのセリア系複合中空微粒子を含む、セリア系複合中空微粒子分散液。[1]前記セリア系複合中空微粒子は外殻としてのセリウム含有シリカ層の内部に空隙を有する中空構造を備え、前記セリウム含有シリカ層の内部に結晶性セリアを主成分とする子粒子が分散している。[2]前記セリア系複合中空微粒子は、X線回折によりセリアの結晶相のみが検出される。[3]前記セリア系複合中空微粒子は、X線回折により測定し、前記結晶性セリアの平均結晶子径が8~25nmである」が記載されており、「シリカ膜、Siウェハや難加工材であっても高速で研磨することができ、同時に高面精度を達成できるシリカ系複合粒子分散液の提供」旨説明されている。
【0018】
しかしながら、特許文献7には、本発明の「アルミナ、シリカ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素、B4Cなどから選ばれた粉末の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である中空形状又は中実形状からなる硬質系コーティング膜の剥離材、及びこれら粉末もしくは粉末を分散させた溶液に水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウムを重量%濃度で10~40%含む液体剥離材、並びに前記研磨材もしくは該研磨材を分散させた液体剥離材を硬質系コーティング膜面に散布して該膜面を剥離するようにした硬質系コーティング膜の剥離方法」については一切記載されていない。
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
従来のダイヤモンド砥石やダイヤモンドブラシなどによる剥離は、PVC自身を損傷し易いのと、高価な剥離用ツールが必要であることが課題であった。本発明は、ハードコーティング剤の剥離について、ビスカーズ硬度(HV)、粒径、比重を適切に管理した無機材料を使用することにより、剥離を容易に出来るものであって、基材床自体に傷を入れず、硬質系コーティング層を完全に剥離するとともに、これらの研磨材の研磨力を向上させることのできる硬質コーティング膜の剥離材及び液体剥離材並びに剥離方法を提供することを課題とする。
【課題を解決する手段】
【0020】
請求項1の発明は、無機粉末の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である硬質系コーティング膜の剥離材を提供するものである。
【0021】
この発明においては、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上粉末を使用した研磨材は、破砕時の圧力により粒子が細かく破壊され、破砕された細かい鋭利な破砕粒が硬質系コーティング膜の剥離性を向上させるとともに、剥離効率が著しく向上し、破砕された破砕粒が非常に細かいためコーティング床のPVS面に目立った大きな傷を残すことがない。硬質コーティング膜の硬度が比較的低いものであってもコーティング床のPVS面を傷つけることがない。ビッカース硬度(HV)3未満ではコーティング層に小傷が入るのみでコーティング層を完全剥離するには至らない。20を超えると研磨剤が粉砕されにくくなりコーティング層に深い傷が入るばかりで剥離するに至らない。粒径が30μm未満では細かすぎて粉砕されても剥離には至らず磨きに近くなる。300μmを超えると破砕された研磨剤が大きいため剥離性が上がるまでに時間を要するので300μm以下が好ましい。比重が0.1未満は飛散しやすく研磨時にコーティング層とポリッシャーの間に介在しにくいので研磨性が得られにくくなり剥離性が劣る。
【0022】
請求項2の発明は、前記、剥離材が中空形状からなる請求項1記載の硬質系コーティング膜の剥離材を提供するものである。
【0023】
この発明においては、前記粒子の内部が空洞であるため、破砕時の比較的弱い圧力であっても破砕されやいため、硬度の低い硬質コーティング膜の剥離に適し、研磨中に粉砕され研磨材が鋭利な形状となり、剥離作用を向上させることができる。
【0024】
請求項3の発明は、前記、剥離材が中実形状からなる請求項1記載の硬質系コーティング膜の剥離材を提供するものである。
【0025】
この発明においては、前記粒子の内部が中実形状であるため、破砕時の比較的高い圧力で破砕されやすく、中空形状よりもより硬度の高い硬質コーティング膜の剥離に適し、研磨中に粉砕され研磨材が鋭利な形状となり、剥離作用を向上させることができる。
【0026】
請求項4の発明は、無機粉末の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である粉末もしくは粉末を分散させた溶液に水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウムを重量%濃度で10~40%含む硬質系コーティング膜の剥離材を提供するものである。
【0027】
この発明においては、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上粉末を使用した研磨材は、破砕時の圧力により粒子が細かく破壊され、破砕された細かい破砕粒が鋭利な形状となり、硬質系コーティング膜を剥離する際に剥離効率が向上すると共に、破砕された破砕粒が非常に細かいためコーティング床のPVS面に目立った大きな傷を残すことがない。硬質コーティング膜の硬度が比較的低いものであってもコーティング床のPVS面を傷つけることがない剥離材を提供することができる。
【0028】
請求項5の発明は、無機粉末剤の一種若しくはそれらの混合物からなり、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)、粒径30μm~300μm、比重0.1以上である研磨材もしくは該研磨材を分散させた剥離材を硬質系コーティング膜面に散布して該膜面に剥離剤に圧力を加えながら剥離剤を破砕することにより膜面を剥離するようにした硬質系コーティング膜の剥離方法を提供するものである。
【0029】
この発明においては、柔らかい粉末を使用した研磨剤の方が研磨中に粉砕され易いため、この粉砕された鋭利な形状の研磨剤で研磨力の向上を図ることができる。粒子のビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上であるため、破砕時の圧力により粒子が細かく破壊され、破砕された細かい鋭利な破砕粒が硬質系コーティングを剥離するため、剥離効率が向上すると共に、粉砕された細やかな研磨剤により、さらに研磨力を向上させる。また、破砕された破砕粒が非常に細かいためコーティング床のPVS面に目立った大きな傷を残すことがない。硬質コーティング膜の硬度が比較的低いものであってもコーティング床のPVS面を傷つけることがない硬質系コーティング膜の剥離方法を提供することができる。
【0030】
【特許文献1】特開平09―142840号公報
【特許文献2】特開平11-279537号公報
【特許文献3】特開2013―119131号公報
【特許文献4】特開2014―58683号公報
【特許文献5】特開2014-1449879
【特許文献6】特開2017-20018号公報
【特許文献7】特開2019―127405号公報
【本発明の実施例】
【0031】
以下に本発明の一実施例について説明する。硬質系コーティング剤の剥離方法としては▲1▼ダイヤモンドブラシを使用した剥離方法と、▲2▼ダイヤモンド砥石による剥離方法の2種類があった。▲1▼のダイヤモンドブラシによる剥離方法は、床洗浄用ポリッシャーにダイヤモンドブラシを5ケ~8ケ取り付けて硬質系コーティング剤を削り込む仕様となる。この方法は比較的PVCタイルを削り込むことなく硬質系コーティング層を剥離することが出来る反面、課題として剥離に時間を要することと、ツールが高価なためにコスト高になり、汎用的にいろいろなところで使用することが困難であることなどが課題であった。一方、▲2▼のダイヤモンド砥石による剥離方法について研磨力は高いものの、PVC自体を削り込むことや研磨傷が目立つことなどにより、あまり推奨できる剥離仕様ではなかった。更にケミカルによる剥離は無形系コーティング剤(ガラス系コーティング剤)の剥離には困難であった。よって、一度、施工を行うと従来のワックス施工などと比べて剥離性が簡単でないためにリスク管理の観点から汎用的に使用するのは困難であった。
【0032】
下記に一般的な工業用研磨剤の主成分となる物質の一般物性となるビッカース硬度(HV)と比重について、下記[表1]示す。
【表1】
【0033】
従来、硬質系コーティング剤の剥離用研磨材として比較的ビッカース硬度の高いグリーンカーボナイト(SiC)、ボロンカーバイト(B4C)などの研磨材を使用して剥離を行っていたが、ビッカース硬度の高い研磨材を使用すると硬質系コーティング層に深い傷が入るばかりで剥離性が低く、PVC床自体に傷をつけてしまう。一方、ビッカース硬度の低いシリカ(SiO2)などの研磨剤を使用すると、細かく破砕されると破砕粒子がコーティング面に食い込み、コーティング層を削り落としながらさらに細かい粒子となるため、予想に反し剥離性が大幅に改善することが分かった。その理由として、剥離作業中に研磨剤が粉砕され、鋭利な形状となり、剥離に必要な研磨力が向上していることが分かった。写真1は剥離処理前の中実形状の研磨剤の写真で、写真2は剥離処理後の中実形状の研磨剤の写真であり、写真3は剥離処理前の中空形状の研磨剤の写真で、写真4は剥離処理後の中空形状の研磨剤の写真剥離処理後は剥離剤が細かくなり形状もより鋭利になっている。また、剥離中にコーティング面を研磨剤が削り落としていくなかでさらに細かく粉砕されていくため、PVC床自体に傷が入りにくくなる。剥離作業中にポリッシャーとコーティング面との間で研磨剤に圧縮荷重、せん断荷重がかかり、研磨材が粉砕し、その粉砕された鋭利な形状で研磨力が向上しているためと推察できる。また、粉砕された細やかな研磨剤により、さらに研磨力を向上させているものと思われる。そのため、今まで困難とされた硬質系コーティング剤の剥離が比較的容易に出来るようになった。したがって、グリーンカーボナイト(GC)など高硬度の研磨剤による剥離試験の結果と、SiO2などの低硬度の研磨剤を使用した剥離試験の結果を表2に示す。明らかにSiO2など低硬度の研磨剤を使用した方が剥離性に優れていることが分かる
【0034】
グリーンカーボナイト(SiC)など高硬度の研磨剤による剥離試験の結果と、酸化ケイ素(SiO2)などの低硬度の研磨剤を使用した摩耗試験により剥離性の結果を示した。
【表2】
試験方法:研磨剤によるプラスチックの摩耗試験法JIS K7205-1995により、プラスチックをコーティング処理したPVCに置き換えて試験した。なお、コーティングはクロスカット試験JIS K5600-5-6で剥がれが無いものを使用し、コーティングの硬度としては6H(引っかき硬度(鉛筆法)JIS K5600-5-4)のものを使用した。試験前のコーティング処理された重量と試験後重量で剥離したコーティング量を算出し、元のコーティング自体の重量からどのくらい剥離されたかを算出した。また、研磨剤の粒径はいずれも平均80μmのものを使用した。試験結果として、剥離量を元のコーティング重量で除した値を剥離率として記載している。剥離性の判定基準として、研磨剤による剥離方法としての基準が設けられていない。今回の試験において、剥離率50%未満のものは時間を要しても剥離性が乏しく、現実的に剥離剤としての使用が難しいと判断したため、剥離率50%未満のものを剥離性×とし、50%以上のものを剥離性○とした。
【0035】
[表2]の結果において、グリーンカーボナイトやボロンカーボナイトはコーティングに深い傷が入っているものの、コーティング自体が減膜されておらず、剥離性が劣る傾向にある。時間を要しても深い傷がさらに入り、PVC自体にも傷が入っており、剥離性は悪いことが分かった。一方、シリカ、ジルコニア、窒素ケイ素、ホワイトアランダムはコーティング層に細かい傷が入り減膜している。ビッカース硬度が低いこともあり、コーティング層との摩擦時に傷を入れながら粉砕され、細かな粒子がコーティング層を減膜していることが分かった。
【0036】
[表2]は粒径80μmでの結果であったので、各粒径における剥離性の違いを[表3]に示した。
【表3】
試験方法:研磨剤によるプラスチックの摩耗試験法JIS K7205-1995により、プラスチックをコーティング処理したPVCに置き換えて試験した。なお、コーティングはクロスカット試験JIS K5600-5-6で剥がれが無いものを使用し、コーティングの硬度としては6H(引っかき硬度(鉛筆法)JIS K5600-5-4)のものを使用した。試験前のコーティング処理された重量と試験後重量で剥離したコーティング量を算出し、元のコーティング自体の重量からどのくらい剥離されたかを算出した。試験結果として、剥離量を元のコーティング重量で除した値を剥離率として記載している。剥離性の判定基準として、研磨剤による剥離方法としての基準が設けられていない。今回の試験において、剥離率50%未満のものは時間を要しても剥離性が乏しく、現実的に剥離剤としての使用が難しいと判断したため、剥離率50%未満のものを剥離性×とし、50%以上のものを剥離性○とした。
【0037】
表3の結果から、同じ成分のも研磨剤を用いても粒径が小さすぎるもの又は大きすぎるものほど剥離性が劣る傾向にあることが分かった。粒径が細かく30μm未満のものは圧力による粉砕でさらに細かくなり、高湿コーティングの表層に小傷が入る形になってしまい、剥離にかなりいの時間を要してしまう。また、粒径が大きく300μmより大きいものは、粒径が大きくなることで硬度も少なからず高くなるので、硬質コーティング層との圧力で粉砕されにくくなってしまう。そのため、粒径が大きいほどに剥離に時間を要し、剥離性の効率としては劣る傾向にあることがわかった。
【0038】
下記の様に中空形状の研磨剤についても検討した。例えば主成分が同じSiO2であり、平均粒径が80μmの中空形状のシラスバルーンと中実形状のシリカで比較した結果、ビッカース硬度は下記[表4]に示す通り、中空形状のもののほうが低くなる。
【表4】
【0039】
中空形状のものは中実形状のものと比較し研磨力は劣るものの、剥離剤として使用可能であると考える。これについても、[0006]で記載したものと同様に研磨時に粉末が粉砕されることでコーティング層に破砕粒子が食い込み削り落としていることが考えられる。
しかし、ビッカース硬度が低いため、研磨性としては中実形状には劣っている結果となった。これらの結果を下記[表5]に記載する。
【表5】
試験方法:研磨剤によるプラスチックの摩耗試験法JIS K7205-1995により、プラスチックをコーティング処理したPVCに置き換えて試験した。なお、コーティングはクロスカット試験JIS K5600-5-6で剥がれが無いものを使用し、コーティングの硬度としては6H(引っかき硬度(鉛筆法)JIS K5600-5-4)のものを使用した。また、研磨剤の粒径はいずれも平均80μmのものを使用した。試験前のコーティング処理された重量と試験後重量で剥離したコーティング量を算出し、元のコーティング自体の重量からどのくらい剥離されたかを算出した。試験結果として、剥離量を元のコーティング重量で除した値を剥離率として記載している。剥離性の判定基準として、研磨剤による剥離方法としての基準が設けられていない。今回の試験において、剥離率50%未満のものは時間を要しても剥離性が乏しく、現実的に剥離剤としての使用が難しいと判断したため、剥離率50%未満のものを剥離性×とし、50%以上のものを剥離性○とした。
【0040】
また、研磨剤の成分について、比重は基本的に研磨剤の主成分に依存するが、上記のような同じ主成分であっても中実形状なものと中空形状のものでは比重が異なる。たとえば、シラスバルーンの粒径が80μmのもので比重が0.1未満のものとなると比重が0.1以上のものと比べて劣る。これは、比重が小さすぎるため飛散しやすく、剥離作業時にポリッシャーとコーティング層の層間に介在しにくくなるため、剥離性が劣る。この結果について[表6]に記載する。
【表6】
試験方法:研磨剤によるプラスチックの摩耗試験法JIS K7205-1995により、プラスチックをコーティング処理したPVCに置き換えて試験した。なお、コーティングはクロスカット試験JIS K5600-5-6で剥がれが無いものを使用し、コーティングの硬度としては6H(引っかき硬度(鉛筆法)JIS K5600-5-4)のものを使用した。また、研磨剤の粒径はいずれも平均80μmのものを使用した。試験前のコーティング処理された重量と試験後重量で剥離したコーティング量を算出し、元のコーティング自体の重量からどのくらい剥離されたかを算出した。試験結果として、剥離量を元のコーティング重量で除した値を剥離率として記載している。剥離性の判定基準として、研磨剤による剥離方法としての基準が設けられていない。今回の試験において、剥離率50%未満のものは時間を要しても剥離性が乏しく、現実的に剥離剤としての使用が難しいと判断したため、剥離率50%未満のものを剥離性×とし、50%以上のものを剥離性○とした。
【0041】
これら粉末もしくは分散させた溶液に水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウムを重量%濃度で10~40%混合させることで、剥離性をより向上させることが可能である。シリカとシリカに水酸化カルシウムを重量%濃度で10~40%混合させたもので比較した結果を下記表6に示す。シリカのみでも剥離は可能ではあるが水酸化カルシウムなどを混合することで剥離性が向上している。これは粉砕された研磨剤による傷にアルカリ性成分の水酸化カルシウムが入り込みコーティング層を軟化させて研磨性をより向上していることが推測される。また、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウムの濃度が40%を超えてくると剥離性は悪くなる。これは研磨剤の割合が少なくなり、コーティング層に傷が入りにくくなっているためかと考えられる。これらの配合を下記表6に、結果を表7に記載する。
【0042】
【表6】
【0043】
【表7】
試験方法:研磨剤によるプラスチックの摩耗試験法JIS K7205-1995により、プラスチックをコーティング処理したPVCに置き換えて試験した。なお、コーティングはクロスカット試験JIS K5600-5-6で剥がれが無いものを使用し、コーティングの硬度としては6H(引っかき硬度(鉛筆法)JIS K5600-5-4)のものを使用した。また、研磨剤の粒径はいずれも平均80μmのものを使用した。この試験において、研磨剤に混ぜる粉末の水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウムのアルカリ性が重要であるため、試験片のコーティング処理したPVCに対し1ccの水を滴下し、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウムが混合された研磨剤を落下させて試験を行った。また、研磨剤の粒径はいずれも平均80μmのものを使用した。試験前のコーティング処理された重量と試験後重量で剥離したコーティング量を算出し、元のコーティング自体の重量からどのくらい剥離されたかを算出した。試験結果として、剥離量を元のコーティング重量で除した値を剥離率として記載している。剥離性の判定基準として、研磨剤による剥離方法としての基準が設けられていない。今回の試験において、剥離率50%未満のものは時間を要しても剥離性が乏しく、現実的に剥離剤としての使用が難しいと判断したため、剥離率50%未満のものを剥離性×とし、50%以上のものを剥離性○とした。
【発明の効果】
【0044】
この発明においては、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上を使用した研磨材は、破砕時の圧力により粒子が細かく破壊され、破砕されると破砕粒子が鋭利な形状となるため、コーティング面に食い込み、コーティング層を削り落としながらさらに細かい粒子となるため、破砕された破砕粒が非常に細かいためコーティング床のPVS面に目立った大きな傷を残すことがない。硬質コーティング膜の硬度が比較的低いものであってもコーティング床のPVS面を傷つけることがない。
【0045】
この発明においては、前記粒子の内部が中空形状のものは、破砕時の比較的弱い圧力であっても破砕されやいため、硬度の低い硬質コーティング膜の剥離に適し、研磨中に粉砕され研磨材が鋭利な形状となり、研磨力を向上させることができる。
【0046】
この発明においては、前記粒子の内部が中実形状のものは、破砕時の比較的高い圧力で破砕されやすく、中空形状よりもより硬度の高い硬質コーティング膜の剥離に適し、研磨中に粉砕され研磨材が鋭利な形状となり、研磨力を向上させることができる。
【0047】
この発明においては、ビッカース硬度(HV)3~20(GPa)で、粒径30μm~300μm、比重0.1以上の粉末を使用した研磨材は、破砕時の圧力により粒子が細かく破壊され、細かく破砕されると破砕粒子がコーティング面に食い込み、コーティング層を削り落としながらさらに細かい粒子となるため、剥離効率が向上すると共に、破砕された破砕粒が非常に細かいためコーティング床のPVS面に目立った大きな傷を残すことがない。硬質コーティング膜の硬度が比較的低いものであってもコーティング床のPVS面を傷つけることがない剥離剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】 剥離前中実形状研磨剤(2.0倍率)の図面代用写真。
図2】 剥離後中実形状研磨剤(2.0倍率)の図面代用写真。
図3】 剥離前中空形状研磨剤(2.0倍率)の図面代用写真。
図4】 剥離後中空形状研磨剤(2.0倍率)の図面代用写真。
図1
図2
図3
図4