(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023020873
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20230202BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071995
(22)【出願日】2022-04-26
(62)【分割の表示】P 2021125694の分割
【原出願日】2021-07-30
(71)【出願人】
【識別番号】514323246
【氏名又は名称】株式会社JX通信社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】弁理士法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤井 大輔
(72)【発明者】
【氏名】柳 佳音
(72)【発明者】
【氏名】米重 克洋
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】 配信情報について、さらに詳細な情報を収集することができる、情報処理装置、情報処理システムおよびプログラムを提供する。
【解決手段】 情報処理装置(2)は、元情報を取得する情報取得部(21)と、元情報に基づき配信情報を生成する情報生成部(22)と、配信情報をユーザ端末(3)に送信する配信情報送信部(23)と、複数の問合せ項目から、前記元情報のカテゴリまたは前記配信情報のカテゴリの少なくとも1つに関連した問合せ項目を選択する項目選択部(25)と、問合せ項目を含む問合せ情報をユーザ端末(3)に送信する情報送信部(26)と、問合せ情報に含まれる問合せ項目に対する回答情報をユーザ端末(3)から収集する情報収集部(27)と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
元情報を取得する情報取得部と、
前記元情報に基づき配信情報を生成する情報生成部と、
前記配信情報をユーザ端末に送信する配信情報送信部と、
複数の問合せ項目から、前記元情報のカテゴリまたは前記配信情報のカテゴリの少なくとも1つに関連した前記問合せ項目を選択する項目選択部と、
前記問合せ項目を含む問合せ情報を前記ユーザ端末に送信する問合せ情報送信部と、
前記問合せ情報に含まれる前記問合せ項目に対する回答情報を前記ユーザ端末から収集する情報収集部と、を備えた
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記元情報または前記配信情報を解析し、前記元情報のカテゴリまたは前記配信情報のカテゴリを決定する情報解析部を備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記項目選択部は、前記複数の問合せ項目と複数の前記元情報のカテゴリまたは複数の前記配信情報のカテゴリとが対応付けられた対応情報に基づいて前記問合せ項目を選択する、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記配信情報送信部は、前記元情報の内容または前記配信情報の内容の少なくとも1つに応じて配信先のユーザを決定し、決定したユーザの前記ユーザ端末に当該配信情報を送信する
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記配信情報送信部は、ユーザ属性情報に応じて配信先のユーザを決定し、決定したユーザの前記ユーザ端末に当該配信情報を送信する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記問合せ情報送信部は、前記ユーザ端末において前記配信情報の所定部分までが表示された場合に問合せ情報を表示させる表示制御情報を、前記ユーザ端末に送信する
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記問合せ情報送信部は、前記問合せ情報の前記ユーザ端末への送信を、特定の期間に限って行う
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記特定の期間は、前記元情報のカテゴリまたは前記配信情報のカテゴリに応じて定められている
ことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記問合せ項目は、階層構造を有する
ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記問合せ情報送信部は、基準条件を満たす情報の入力を促す前記問合せ情報を、前記ユーザ端末に送信する
ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記情報収集部は、前記配信情報と前記回答情報とを対応づけて蓄積し、蓄積された前記回答情報を収集結果として出力する
ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記情報収集部は、前記ユーザ端末から収集された前記回答情報のうち、不採用条件に合致する前記回答情報を他の前記回答情報から区別する
ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記情報収集部は、前記不採用条件に合致する前記回答情報の送信が所定回数に達したユーザからの前記回答情報を他の前記回答情報から区別する
ことを特徴とする請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
請求項10に記載の情報処理装置と、
カメラを備え、前記情報処理装置から前記基準条件を満たす情報の入力を促す前記問合せ情報を受信すると、予め記憶された基準図形を、前記カメラが起動後の撮像画面に重畳表示する前記ユーザ端末とを備えた
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項15】
コンピュータを、
元情報を取得する情報取得部、
前記元情報に基づき配信情報を生成する情報生成部、
前記配信情報をユーザ端末に送信する配信情報送信部、
複数の問合せ項目から、前記元情報のカテゴリまたは前記配信情報のカテゴリの少なくとも1つに関連した前記問合せ項目を選択する項目選択部、
前記問合せ項目を含む問合せ情報を前記ユーザ端末に送信する問合せ情報送信部、
前記問合せ情報に含まれる前記問合せ項目に対する回答情報を前記ユーザ端末から収集する情報収集部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、気象情報もしくは地震情報等の公共情報、Webサイト上の情報、または、ソーシャルネットワーキングサービス(以下、単に「SNS」という。)における投稿等の公開済の情報(以下「元情報」という。)から、新規の元情報を自動的に抽出して配信する情報配信サービスがある。情報配信サービスにおいてユーザに配信される情報(以下「配信情報」という。)は、抽出された元情報に基づき生成される情報であり、例えば、その元情報自体またはその元情報が加工された情報である。
例えば、特許文献1には、指定された地域と、指定された地域の周辺の複数の地域と、に位置する各通信端末から発信された投稿データの中から、特定条件を満たす投稿データを抽出し、抽出された投稿データの数に基づいて選択した地域を指定し、指定した地域に位置する通信端末から発信された投稿データを取得する、検索装置が記載されている。
特定条件を満たす投稿データは、例えば、事件等の特定の事象と関連のある投稿データである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
情報配信サービスを通じて配信される配信情報について、さらに詳細な情報を収集することが有用または必要な場合がある。しかしながら、例えば、配信情報以外の元情報からさらに詳細な情報を収集しようとしても、元情報および元情報が開示する内容には限りがあるため、必ずしもその収集ができないという課題があった。
特許文献1に記載されたような従来の技術は、既存の投稿データの中から、特定の事象と関連のある投稿データを取得するものにとどまるため、上記の課題を解決できるものではない。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するものであり、配信情報について、さらに詳細な情報を収集することができる、情報処理装置、情報処理システムおよびプログラムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理装置は、元情報を取得する情報取得部と、元情報に基づき配信情報を生成する情報生成部と、配信情報をユーザ端末に送信する配信情報送信部と、複数の問合せ項目から、前記元情報のカテゴリまたは前記配信情報のカテゴリの少なくとも1つに関連した問合せ項目を選択する項目選択部と、問合せ項目を含む問合せ情報をユーザ端末に送信する問合せ情報送信部と、問合せ情報に含まれる問合せ項目に対する回答情報をユーザ端末から収集する情報収集部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、元情報に基づき生成された配信情報をユーザ端末に送信するとともに、複数の問合せ項目から、前記元情報のカテゴリまたは前記配信情報のカテゴリの少なくとも1つに関連した問合せ項目を選択して、問合せ項目を含む問合せ情報をユーザ端末に送信し、問合せ情報に含まれる問合せ項目に対する回答情報をユーザ端末から収集する。本発明に係る情報処理装置は、このように回答情報を収集することにより、配信情報について、さらに詳細な情報を収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】実施の形態1に係る情報処理装置の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】実施の形態1に係る情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【
図4】配信情報および問い合わせ情報の例(1)を示す画面図である。
【
図5】配信情報および問い合わせ情報の例(2)を示す画面図である。
【
図6】配信情報および問い合わせ情報の例(3)を示す画面図である。
【
図7】配信情報および問い合わせ情報の例(4)を示す画面図である。
【
図8】配信情報および問い合わせ情報の例(5)を示す画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム1の構成を示すブロック図である。
図1において、情報処理システム1は、情報処理装置2、ユーザ端末3、Webサーバ4、SNSサーバ5、および、公共情報サーバ6が、ネットワーク7を介して接続されたシステムである。ネットワーク7は、インターネットを含む電気通信回線である。情報処理システム1は、情報配信サービスを提供するとともに、情報配信サービスにおける配信情報について、さらに詳細な情報(以下「詳細情報」という。)を収集するために利用される。
【0010】
情報処理装置2は、情報配信サービスを提供するとともに、情報配信サービスにおける配信情報について詳細情報を収集するサーバである。情報処理装置2は、ネットワーク7を介して、Webサーバ4、SNSサーバ5または公共情報サーバ6を含む各種のサーバ(以下「各種サーバ」という。)から元情報を取得して、元情報に基づき配信情報を生成し、配信情報をユーザ端末に送信する。また、情報処理装置2は、複数の問合せ項目から、前記元情報のカテゴリまたは前記配信情報のカテゴリの少なくとも1つに関連した問合せ項目を選択して、問合せ項目を含む問合せ情報をユーザ端末3に送信し、問合せ情報に含まれる問合せ項目に対する回答情報をユーザ端末3から収集する。このように、情報処理装置2は、配信情報についての詳細情報を、回答情報として収集する。
【0011】
情報処理装置2は、収集した回答情報を、配信情報と対応づけて、情報処理装置2がアクセス可能な不図示の記憶装置に蓄積する。情報処理装置2は、ユーザ端末3またはネットワーク7に接続された不図示の端末から回答情報の出力要求を受信すると、出力要求を行った端末に、蓄積された回答情報を収集結果として出力する、つまり、プル型情報配信を行う。また、情報処理装置2は、ユーザ端末3またはネットワーク7に接続された不図示の端末に対し、プッシュ型情報配信により、蓄積された回答情報を収集結果として出力してもよい。回答情報のプッシュ型情報配信の態様としては、例えば、SNSへの投稿、電子メールによる送信、端末画面へのポップアップによる通知、または回答情報に関連した処理を行う公共機関への通報が含まれる。
情報処理装置2は、例えば、個々のユーザ端末3から収集して蓄積した回答情報をそのまま出力するか、複数のユーザ端末3から収集して蓄積した回答情報を集計して出力するか、または、複数のユーザ端末3から収集して蓄積した回答情報を一覧形式で出力することができる。例えば、問合せ項目が選択肢の形式であれば、情報処理装置2は、回答情報の集計を行うことができる。また、例えば、問合せ項目が自由記載の形式であれば、回答情報としての記載内容を一覧形式で出力することができる。
【0012】
ユーザ端末3は、情報処理装置2が提供する情報配信サービスを利用するユーザが使用する端末である。ユーザ端末3は、ネットワーク7を介して、少なくとも情報処理装置2と通信可能な端末装置であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末またはPC(Personal Computer)である。
ユーザ端末3には、情報配信サービスを利用するための専用アプリケーション(以下「サービス専用アプリ」という。)がインストールされている。または、ユーザ端末3には、SaaS(Software as a Service)の形態で情報配信サービスが提供されてもよい。情報配信サービスがSaaSの形態で提供される場合、情報配信サービスを提供するサービス用アプリケーションは、情報処理装置2で実行され、ユーザ端末3は、サービス専用のアプリケーションをインストールすることなく、Webブラウザ上で情報配信サービスの提供を受けることができる。
【0013】
Webサーバ4は、ネットワーク7を介して、Webサイトを提供するサーバである。Webサイトには、例えば、報道機関がニュースを掲載するニュースサイトがある。SNSサーバ5は、ネットワーク7を介して、ユーザ端末3にSNSを提供するサーバである。SNSには、例えば、Twitter(登録商標)、Instagram(登録商標)、TikTok(登録商標)、YouTube(登録商標)、または、Facebook(登録商標)がある。公共情報サーバ6は、ネットワーク7を介して、公共情報を提供するサーバである。公共情報は、公共性の高い情報であり、例えば、公的機関またはライフライン事業者等から提供される、気象情報、地震情報、不審者の発生等の防犯もしくは安全に関する情報、火災に関する情報、自治体からの避難指示もしくは避難所開設に関する情報、交通情報、またはインフラ設備に関する情報等である。
【0014】
情報配信サービスを提供する情報処理装置2は、情報取得部21、情報生成部22、配信情報送信部23、情報解析部24、項目選択部25、問合せ情報送信部26、および情報収集部27を備える。情報取得部21は、ネットワーク7を介して、各種サーバ(Webサーバ4、SNSサーバ5および公共情報サーバ6等)から元情報を取得する。元情報は、Webサイト上の情報、SNSにおける投稿または公共情報等の、公開済の情報である。情報取得部21は、定期的に元情報の取得処理を行い、その処理時点での新規の元情報を取得する。
【0015】
情報生成部22は、元情報に基づき配信情報を生成する。情報生成部22は、取得された元情報自体を配信情報として生成するものであっても、取得された元情報を加工して配信情報を生成するものであってもよい。情報生成部22は、元情報を加工して配信情報を生成する場合、元情報の一部のみを利用して配信情報を生成してもよい。また、情報生成部22は、元情報を加工して配信情報を生成する場合、元情報の内容から判断される特徴に関する新たな情報を付加して配信情報を生成してもよい。例えば、情報生成部22は、元情報が各地の降水量を数値で表した降水量情報である場合、ある地域の降水量を示す数値が閾値以上の場合に当該地域については「雨が降っている」との情報を付加して、降水量に関する配信情報を生成する。また、配信情報の種類には、例えば、ニュースを伝える報道情報、災害等の発生に基づく警報等を伝える緊急情報、または、商品等の宣伝を伝える広告情報がある。情報生成部22は、配信情報が報道情報、緊急情報または広告情報のいずれかであるかを区別する情報を、配信情報に付加してもよい。
【0016】
配信情報送信部23は、配信情報をユーザ端末3に送信する。配信情報送信部23は、例えば、情報生成部22から出力された配信情報をユーザ端末3の画面に表示するための制御情報をユーザ端末3に送信する。この場合、ユーザ端末3は、情報処理装置2からの制御情報に従って配信情報を画面に表示する。画面表示の態様は、例えば、情報配信サービスの提供画面への表示、または、ポップアップ表示である。また、配信情報の配信の態様は、ユーザが利用するSNSへの投稿、電子メールでの送信、または、音声による配信でもよい。
【0017】
配信情報送信部23は、元情報の内容または配信情報の内容の少なくとも1つに応じて配信先のユーザを決定し、決定したユーザのユーザ端末3に配信情報を送信するものであってもよい。配信情報送信部23は、元情報の内容または配信情報の内容として、例えば、元情報または配信情報が示す事象のほか、当該事象が発生した場所または時間帯といった情報を抽出する。配信情報送信部23は、例えば、自然言語処理を利用して、上記情報を抽出する。自然言語処理には、人間の話し言葉または書き言葉を学習させた機械学習モデルを用いてもよい。
また、例えば、情報処理装置2がアクセス可能な不図示の記憶装置には、ユーザが情報配信サービスの利用開始時もしくは利用開始後に登録した情報またはユーザの行動に関して自動的に収集された情報を含むユーザ属性情報に基づいて予め定められた配信条件(以下「ユーザ別配信条件」という。)、または、すべてのユーザに共通の条件として予め定められた配信条件(以下「共通配信条件」という。)が記憶されている。配信情報送信部23は、元情報の内容または配信情報の内容が、あるユーザについて定められたユーザ別配信条件を満たす場合、そのユーザを当該配信情報の配信先のユーザとして決定する。また、配信情報送信部23は、配信情報の内容が、共通配信条件を満たす場合、すべてのユーザを当該配信情報の配信先のユーザとして決定する。
【0018】
ユーザ属性情報としては、例えば、ユーザが住む地域を示す情報もしくはユーザの住所を示す情報などのユーザの居住地に関する情報、ユーザの生年月日もしくは年齢を示す情報、ユーザの性別を示す情報、ユーザの職業を示す情報、ユーザが利用する通勤路線もしくは通学路線を示す情報、ユーザの関心事項を示す情報、ユーザが配信を希望する配信情報の内容もしくは配信を希望しない配信情報の内容を示す情報、ユーザ端末3が送信可能な情報の種類を示す情報(写真撮影可能か、動画撮影可能か、など)、ユーザが過去に同様の配信に対して協力したかどうかの履歴情報、情報配信サービス上でのユーザの広告接触履歴情報、または、ユーザ端末3の現在位置情報を情報配信サービスが利用可能か否かを示す情報がある。
ユーザ属性情報として、例えば、ユーザ端末3の現在位置情報を情報配信サービスが利用可能である旨が登録されている場合、ユーザ別配信条件としては、元情報の内容または配信情報の内容の少なくとも1つが、ユーザ端末3の現在位置周辺に発生した事故等に関する情報、ユーザ端末3の現在位置周辺に発生した災害等に関する情報、または、ユーザ端末3の現在位置周辺の店舗で行われるセールの情報等であれば、当該ユーザ端末3のユーザを配信先のユーザとして決定するように設定され得る。また、ユーザ属性情報として、例えば、ユーザの関心事項を示す情報が登録されている場合、ユーザ別配信条件としては、元情報の内容または配信情報の内容の少なくとも1つが、ユーザの関心事項の範囲に属するニュースの情報、ユーザの関心事項の範囲に属する災害等の情報、または、ユーザの関心事項の範囲に属する商品もしくはサービスを宣伝する情報等であれば、当該ユーザを配信先のユーザとして決定するように設定され得る。
【0019】
これに対し、共通配信条件としては、元情報の内容または配信情報の内容の少なくとも1つが、例えば、大多数のユーザに影響がある情報、または、大多数のユーザにとって関心が高いと推定される情報であれば、すべてのユーザを配信先のユーザとして決定するように設定される。
【0020】
具体例として、元情報の内容または配信情報の内容の少なくとも1つが地震に関する情報である場合、配信情報送信部23は、あるユーザのユーザ端末3の現在位置情報が示す現在位置が地震の発生地域に含まれる場合、または、あるユーザの住所などのユーザの居住地に関する情報が示す位置が地震の発生地域に含まれる場合、そのユーザを配信先のユーザとして決定し、当該ユーザのユーザ端末3に当該配信情報を送信する。他の具体例として、元情報の内容または配信情報の内容の少なくとも1つがある商品の宣伝の情報である場合、配信情報送信部23は、ユーザの関心事項の範囲に当該商品が含まれているユーザまたは当該商品の一般的な購買層に含まれるユーザを配信先のユーザとして決定し、そのユーザのユーザ端末3に当該配信情報を送信する。つまり、ユーザの関心事項を示す情報に基づいて当該関心事項に関連する商品の情報を含む配信情報を送信したり、ユーザの性別を示す情報またはユーザの年齢を示す情報に基づいて所定の性別または年齢層に含まれるユーザに配信情報を送信したりすることとしてもよい。さらに他の具体例として、元情報の内容または配信情報の内容が大多数のユーザにとって関心の高い法案の成立に関する情報である場合、配信情報送信部23は、すべてのユーザを配信先のユーザとして決定し、すべてのユーザのユーザ端末3に当該配信情報を送信することが可能である。
このように、情報処理装置2は、元情報の内容または配信情報の内容に関連するユーザに対して配信情報を送信することが可能である。
【0021】
情報解析部24は、元情報または配信情報の少なくとも1つを解析して、当該元情報のカテゴリまたは当該配信情報のカテゴリを決定する。以下、元情報のカテゴリまたは配信情報のカテゴリのことを、単に「カテゴリ」ともいう。カテゴリは、元情報の内容または配信情報の内容を大別したものである。元情報または配信情報の解析によるカテゴリの決定処理では、例えば、元情報または配信情報が示す事象のほか、当該事象が発生した場所、時間帯といった情報が抽出され、抽出した情報に該当するカテゴリが決定される。例えば、情報解析部24は、自然言語処理を利用して、元情報または配信情報の解析を行い、カテゴリを決定する。自然言語処理には、人間の話し言葉または書き言葉を学習させた機械学習モデルを用いてもよい。なお、配信情報送信部23が、元情報の内容または配信情報の内容の少なくとも1つに応じて配信先のユーザを決定し、決定したユーザのユーザ端末3に配信情報を送信するものである場合、情報解析部24は、配信情報送信部23が抽出した情報を利用して、カテゴリを決定してもよい。また、情報処理装置2は、情報解析部24を備えていなくてもよい。情報処理装置2が情報解析部24を備えない場合、カテゴリは、人手により決定され、情報処理装置2に入力される。
【0022】
項目選択部25は、複数の問合せ項目から、元情報のカテゴリまたは配信情報のカテゴリの少なくとも1つに関連した問合せ項目を選択する。例えば、情報処理装置2がアクセス可能な不図示の記憶装置には、複数の問合せ項目と複数のカテゴリとが対応付けられた対応情報が記憶されている。また、当該記憶装置には、複数のカテゴリのそれぞれに対し、そのカテゴリに関連した問合せ項目のテンプレートが予め記憶されている。項目選択部25は、対応情報に基づき情報解析部24が決定したカテゴリに関連した問合せ項目を選択し、カテゴリごとの問合せ項目のテンプレートから、カテゴリに対応するテンプレートを選択する。
例えば、カテゴリが地震速報である場合、項目選択部25は、体感の震度を問い合わせる問合せ項目のテンプレートを選択する。このテンプレートには、「どれくらい揺れを感じましたか?」とのメッセージと、問合せ項目として震度の選択肢とを含み得る。また、例えば、カテゴリが鉄道の運転見合わせである場合には、項目選択部25は、運転見合わせの真偽を問い合わせる項目テンプレートを選択する。このテンプレートには「電車は止まっていますか?」とのメッセージと、鉄道の運転状況の選択肢を含み得る。これらのテンプレートには、自由記載欄等のテキスト入力欄を含んでいてもよい。また、問合せ項目は、回答として写真または動画の添付を求めるもの、音声での回答を求めるもの、または、ユーザの現在位置を求めるもの等であってもよい。また、1つの問合せ項目のテンプレートには、小項目としての問合せ項目を複数含んでいてもよい。つまり、1つの問合せ項目は、複数の小項目の集合であり得る。
また、これらのテンプレートにおいて、問合せ項目は階層構造を有していてもよい。例えば、一階層目の問合せ項目が選択肢である場合、ユーザが当該選択肢からある選択肢を選択すると、選択された選択肢に応じて決定される二階層目の問合せ項目の選択肢が表示される。同様に、ユーザが二階層目の選択肢からある選択肢を選択すると、選択された選択肢に応じて決定される三階層目の問合せ項目が表示される。テンプレートにおける問合せ項目の階層数は、任意のものとすることができる。各階層の問合せ項目は、上記した小項目の一例である。
情報処理装置2は、問合せ項目が階層構造を有することで、ユーザの状況に応じた柔軟な問合せを行うことができる。
また、これらのテンプレートにおいて、問合せ項目には、回答情報をSNSに投稿するかどうかを問い合わせる小項目が含まれ、ユーザがこの小項目に対し肯定的な回答をした場合には、回答情報はSNSに自動的に投稿されるようにしてもよい。例えば、上記小項目に対し肯定的な回答がされた場合、サービス専用アプリが有するSNSへの自動投稿機能が起動して、SNSへの投稿が行われる。または、例えば、上記小項目に対し肯定的な回答がされた場合、その回答を収集した情報処理装置2が有するSNSへの自動投稿機能により、SNSへの投稿が行われる。ユーザは、回答情報と同様な内容をSNSに投稿したいと考えることがあり得る。問合せ項目に回答情報をSNSに投稿するかどうかを問い合わせる項目を含めることで、ユーザにとって二度手間になることを回避し、問合せ項目への回答に対する協力を得られる可能性を高めることができる。
【0023】
問合せ情報送信部26は、問合せ項目を含む問合せ情報を、ユーザ端末3に送信する。問合せ情報は、例えば、問合せ項目を含むアンケート票または質問票を示す情報である。問合せ情報送信部26は、ある配信情報が配信されたユーザが、問合せ情報の内容を認識し、回答情報を送信することができる態様であれば、種々の態様で問合せ情報を送信することができる。
問合せ情報送信部26は、例えば、配信情報が表示された画面内に、さらに問合せ情報を表示させるための表示制御情報をユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3は、表示制御情報に従い、配信情報が表示された画面内に問合せ情報を表示する。表示制御情報が示す表示の態様は、ユーザ端末3が表示する配信情報の画面に重畳するようにポップアップ表示させる態様のほか、画面上の配信情報に並べて問合せ情報を表示させる態様でもよい。また、表示制御情報は、ユーザが配信情報を画面上でスクロールさせて配信情報の終端に近づいた際など、配信情報の所定部分までが表示された場合に、問合せ情報を表示させるものであってもよい。これにより、情報処理装置2は、ユーザが配信情報を単に表示しただけでなく当該配信情報を読み進んだ場合に、問合せ情報を表示させることができる。したがって、ユーザは、配信情報の内容を把握した上で、配信情報に関連する問合せ項目に対する回答を行うことができる。
また、配信情報が電子メールで送信される場合は、電子メールの本文に、配信情報に続けて問合せ情報を記載してもよい。また、配信情報がユーザの利用するSNSへの投稿の態様で送信される場合、つまり、情報処理装置2からSNSサーバ5を介してユーザ端末3に送信される投稿である場合は、当該投稿の中に問合せ情報を含めてもよい。また、配信情報が音声で配信される場合は、問合せ情報が配信情報に続けて再生されるように、問合せ情報を音声で送信してもよい。また、問合せ情報の送信の対応は、配信情報が画面表示されるとともに問合せ情報が音声で再生される態様、または、配信情報が音声で再生されるとともに問合せ情報が画面表示される態様等でもよい。
また、問合せ情報送信部26は、問合せ情報のユーザ端末3への送信を、特定の期間に限って行うようにしてもよい。特定の期間は、例えば、情報処理装置2がアクセス可能な不図示の記憶装置に予め記憶されている。特定の期間は、カテゴリに応じて定められた時間であっても、カテゴリに無関係に定められた単一の時間であってもよい。例えば、カテゴリが地震速報である場合、問合せ情報送信部26は、地震の発生から数分または数時間を過ぎた場合には、それ以降、地震速報に関連する問合せ情報のユーザ端末3への送信を行わない。問合せ情報のユーザ端末3への送信を特定の期間に限って行うことにより、情報処理装置2は、回答情報が不要となった配信情報についての問合せ情報をユーザ端末3へ送信することを回避するとともに、不要な回答情報の収集を回避することができる。
【0024】
問合せ情報送信部26は、基準条件を満たす情報の入力を促す問合せ情報を、ユーザ端末3に送信することとしてもよい。基準条件は、回答情報を特定の用途で使用する場合に満たすべき条件であり、特定の用途には、例えば、罹災証明、事故証明、遅延証明または商品のマーケティングがある。
例えば、配信情報が災害に関する報道情報であり、被災状況を示す回答情報を罹災証明に使用する情報として収集する場合に、問合せ情報送信部26は、自治体または保険会社の罹災証明の基準を満たす回答情報の入力を促す問合せ情報をユーザ端末3に送信する。当該問合せ情報は、例えば、自治体または保険会社の基準に合った被災状況の証明写真の撮像を促す情報である。
特に各種の事実を証明するための証明写真については、撮像方法に条件が存在する場合が多い。例えば、ユーザ端末3は、カメラを備え、情報処理装置2から基準条件を満たす情報の入力を促す問合せ情報を受信すると、予め記憶された基準図形を、前記カメラが起動後の撮像画面に重畳表示する。具体的には、ユーザ端末3にインストールされている専用アプリは、基準条件を満たす画像を撮像するためのガイドとなる枠線または直線等の基準図形を、カメラ起動後の撮像画面に重畳表示する機能を有している。問合せ情報送信部26は、問合せ項目が画像による回答を要求するものである場合、カメラが起動された場合に、所定の基準図形を撮像画面に重畳表示させる表示制御情報をユーザ端末3に送信する。基準図形の重畳表示位置は、デフォルトで定められていてもよいし、問合せ情報送信部26がユーザ端末3に送信する表示制御情報により指示されるものであってもよい。また、専用アプリが複数種類の基準図形を表示する機能を有する場合には、問合せ情報送信部26は、ユーザ端末3に送信する表示制御情報に、いずれの基準図形を表示するかを指定する制御情報を含めてもよい。
なお、問合せ項目には、回答情報に基づき各種証明の書式に沿った書類を作成するかどうかを問い合わせる小項目が含まれ、ユーザがこの小項目に対し肯定的な回答をした場合には、当該書類を自動的に作成するようにしてもよい。例えば、上記小項目に対し肯定的な回答がされた場合、サービス専用アプリが有する書類作成機能が起動して、書類データの作成が行われる。または、例えば、上記小項目に対し肯定的な回答がされた場合、その回答を受信した情報処理装置2が有する書類作成機能により、書類データの作成が行われる。このようにすることで、各種証明書類を作成したいユーザにとっての利便性を高めることができる。
【0025】
情報収集部27は、問合せ情報に含まれる問合せ項目に対する回答情報をユーザ端末3から収集する。例えば、情報収集部27は、回答として自由記載を求める問合せ項目に対して記載された回答を示すテキスト情報のほかに、回答として選択肢の選択を求める問合せ項目に対して選択された選択肢を示す情報、回答として画像の添付を求める問合せ項目に対して添付された写真あるいは動画、音声での回答を求める問合せ項目に対して添付された音声データ、または、現在位置を求める問合せ項目に対してユーザが送信を許可したユーザ端末3の現在位置情報等を、回答情報として収集する。また、情報収集部27は、収集した回答情報を、ユーザ端末3に対し通知された配信情報と対応づけて蓄積し、蓄積された回答情報を収集結果として出力する。情報収集部27は、情報処理装置2がアクセス可能な不図示の記憶装置に、配信情報と回答情報とを蓄積する。また、情報収集部27は、配信情報と、問合せ情報と、回答情報とを対応づけて蓄積してもよい。
情報収集部27は、ユーザ端末3またはネットワーク7に接続された不図示の端末から回答情報の出力要求を受信すると、出力要求を行った端末に、回答情報を収集結果として出力する、つまり、プル型情報配信を行う。また、情報収集部27は、ユーザ端末3またはネットワーク7に接続された不図示の端末に対し、プッシュ型情報配信により、回答情報を収集結果として出力してもよい。回答情報のプッシュ型情報配信の態様としては、例えば、SNSへの投稿、電子メールによる送信、端末画面へのポップアップによる通知、または情報に関連した処理を行う公共機関への通報が含まれる。
情報収集部27は、例えば、個々のユーザ端末3から収集して蓄積した回答情報をそのまま出力するか、複数のユーザ端末3から収集して蓄積した回答情報を集計して出力するか、または、複数のユーザ端末3から収集して蓄積した回答情報を一覧形式で出力することができる。例えば、問合せ項目が選択肢の形式であれば、情報処理装置2は、回答情報の集計を行うことができる。また、例えば、問合せ項目が自由記載の形式であれば、記載内容を一覧形式で出力することができる。
回答情報の出力先の端末のユーザは、回答情報を参照することにより、配信情報について、さらに詳細な情報を知ることができる。
【0026】
また、情報収集部27は、ユーザ端末3から収集された回答情報のうち、不採用条件に合致する回答情報を他の回答情報から区別する。
情報収集部27は、例えば、同一の問合せ情報に対する複数の回答情報をそれぞれ比較し、他の回答情報とは異なる不自然な回答情報に対してマーキングを行う。この場合の不採用条件は、ある回答情報が他の回答情報とは異なる不自然な回答情報であることである。例えば、問合せ情報がある地域の天候について問うものである場合、ある回答情報が「晴れ」であるのに対し、他の回答情報がいずれも「雨」である場合、前者の「晴れ」との回答情報は、不自然な回答情報と判断される。これにより、回答情報の出力先の端末のユーザは、情報収集部27によって蓄積された回答情報のうち、真偽不明な回答情報を認識しやすくなる。
また、情報収集部27は、例えば、回答情報が写真または動画の場合、その写真等が過去に公開済の情報として存在していたものであるか否かを判断し、その写真等が過去に公開済の情報であった場合、その回答情報を他の回答情報と区別し、蓄積されていたその回答情報を削除する。この場合の不採用条件は、ある回答情報としての写真等が過去に公開済の情報であることである。これにより、回答情報の出力先の端末のユーザは、情報収集部27によって蓄積された回答情報に基づいて誤った詳細情報を認識することを回避することができる。
また、情報収集部27は、不採用条件に合致する回答情報の送信が所定回数に達したユーザからの回答情報を他の回答情報から区別するものであってもよい。情報収集部27は、そのようなユーザの情報を、情報処理装置2がアクセス可能な不図示の記憶装置に記憶させておき、例えば、当該ユーザからの回答情報については常にマーキングを行うようにしてもよい。これにより、例えば、あるユーザが不自然な回答情報を繰り返し送信してきた場合に、当該ユーザからの回答情報について、回答情報の出力先の端末のユーザに注意を促すことができる。
なお、情報収集部27は、例えば、同一の問合せ情報に対する複数の回答情報を出力する際、複数の回答情報を列挙する態様で出力を行う。これにより、回答情報の出力先の端末のユーザは、情報収集部27によって蓄積された回答情報のうち、大多数の回答情報とは異なる内容の回答情報を認識しやすくなる。
【0027】
(情報処理装置2のハードウェア構成について)
図2は、情報処理装置2の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。例えば、情報処理装置2は、ハードウェア構成として、通信インタフェース100、入出力インタフェース101、プロセッサ102およびメモリ103を有する。情報処理装置2が備える、情報取得部21、情報生成部22、配信情報送信部23、情報解析部24、項目選択部25、問合せ情報送信部26および情報収集部27の各機能は、これらのハードウェア構成により実現される。
【0028】
通信インタフェース100は、ネットワーク7を介して外部装置から受信されたデータをプロセッサ102へ出力し、プロセッサ102が生成したデータを、ネットワーク7を介して、ユーザ端末3へ送信する。プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して、
図1および
図2において不図示の記憶装置に対してデータを読み書きする。当該記憶装置は、情報処理装置2として機能するコンピュータがアクセス可能な記憶装置である。
【0029】
情報取得部21、情報生成部22、配信情報送信部23、情報解析部24、項目選択部25、問合せ情報送信部26および情報収集部27の各機能を実現するためのアプリケーションプログラムは、情報処理装置2として機能するコンピュータが備える上記記憶装置に記憶されている。プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して上記記憶装置に記憶されたアプリケーションプログラムを読み出してメモリ103にロードし、ロードしたプログラムを実行する。これにより、プロセッサ102は、情報取得部21、情報生成部22、配信情報送信部23、情報解析部24、項目選択部25、問合せ情報送信部26および情報収集部27の各機能を実現する。メモリ103は、例えば、RAM(Random Access Memory)である。
【0030】
(情報処理装置2の動作を示すフローチャート)
図3は、情報処理装置2の動作を示すフローチャートである。情報取得部21が、各種サーバから、元情報を取得する(ステップST1)。情報生成部22が、情報取得部21により取得された元情報に基づき、配信情報を生成する(ステップST2)。配信情報送信部23が、情報生成部22により生成された配信情報を、ユーザ端末3に送信する(ステップST3)。
【0031】
情報解析部24が、元情報または配信情報を解析し、元情報のカテゴリまたは配信情報のカテゴリを決定する(ステップST4)。項目選択部25が、複数の問合せ項目から、情報解析部24により決定されたカテゴリに関連した問合せ項目を選択する(ステップST5)。問合せ情報送信部26が、項目選択部25により選択された問合せ項目を含む問合せ情報を、ユーザ端末3に送信する(ステップST6)。情報収集部27が、問合せ情報に含まれる問合せ項目に対する回答情報を、ユーザ端末3から収集する(ステップST7)。
なお、ステップST4からステップST5までの処理は、ステップST2における処理と並行で行ってもよく、または、ステップST1とステップST2との間で行ってもよい。
【0032】
図4は、配信情報および問い合わせ情報の例(1)を示す画面図であり、ユーザ端末3の画面31に表示された地震速報とこれに対応した問合せ情報とを示している。地震速報は、緊急情報の一例である。
図4において、ユーザ端末3の画面上の表示は、左側の画面図に示す表示から右側の画面図に示す表示へ遷移する。左側の画面図における画面31には、地震速報として、地震発生地域および各地域の震度を示す地
図31Aが表示されるとともに、最大震度を示す震度情報31Bが表示され、さらに、問合せ情報として、地震発生地域におけるユーザに対して自身の体感震度を問い合わせる体感震度調査情報31Cが表示されている。体感震度調査情報31Cには、「どれくらい揺れを感じましたか?」というメッセージとともに、体感震度選択肢31C1と、「揺れを報告する」と記載された操作用画像である操作ボタン31C2が含まれる。
【0033】
情報収集部27は、各ユーザ端末3の現在位置情報を参照し、体感震度調査情報31Cを表示させるための表示制御情報を、最大震度の地震が発生した地域に存在するユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3は、表示制御情報に従い、画面31に体感震度調査情報31Cを表示する。ユーザは、ユーザ端末3が備える不図示の操作装置を用いて、体感震度選択肢31C1から自身の体感震度を選択して、操作ボタン31C2を操作することにより、体感震度を示す回答情報が情報処理装置2に送信される。情報収集部27は、ユーザ端末3から回答情報を収集する。
【0034】
次に、問合せ情報送信部26は、ユーザの身の周りの状況を問い合わせる問合せ情報31Dを表示させるための表示制御情報を、ユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3は、表示制御情報に従って、右側の画面31に示すように、問合せ情報31Dを表示する。問合せ情報31Dには、チェック欄31D1がそれぞれに対応付けられた複数の状況選択肢31D2が含まれる。
【0035】
ユーザは、状況選択肢31D2からユーザの身の周りの状況を選択し、選択した状況選択肢31D2に対応するチェック欄31D1を、ユーザ端末3が備える上記操作装置を用いて操作する。これらの操作により、ユーザの身の周りの状況を示す回答情報が、ユーザ端末3から情報処理装置2に送信される。情報収集部27が上記回答情報を収集することにより、情報処理装置2は、最大震度の地震が発生した地域に存在するユーザの体感震度および身の周りの状況を示す情報を、詳細情報として収集することができる。
配信情報および問い合わせ情報の例(1)において、体感震度調査情報31Cに含まれる体感震度選択肢31C1と、ユーザの身の周りの状況を問い合わせる問合せ情報31Dに含まれるチェック欄31D1および状況選択肢31D2とは、階層構造の問合せ項目である。つまり、体感震度選択肢31C1が一階層目の問合せ項目であり、チェック欄31D1および状況選択肢31D2が二階層目の問合せ項目である。この階層構造においては、例えば、一階層目の体感震度選択肢31C1のいずれが選択されても、二階層目のチェック欄31D1および状況選択肢31D2を表示する構成としてもよいし、一階層目の体感震度選択肢31C1から特定の震度(例えば震度4)以上の選択肢が選択された場合にのみ、二階層目のチェック欄31D1および状況選択肢31D2を表示する構成としてもよい。後者の構成の場合、特定の震度未満の選択肢が選択された場合は、問合せを終了する構成としてもよいし、二階層目の問合せ項目として、特定の震度以上の選択肢が選択された場合の問合せ項目とは異なる問合せ項目を表示する構成としてもよい。
【0036】
図5は、配信情報および問い合わせ情報の例(2)を示す画面図であり、ユーザ端末3の画面31に表示された事故速報とこれに対応した問合せ情報とを示している。事故速報は、報道情報の一例である。
図5において、ユーザ端末3の画面31上の表示は、左側の画面図が示す表示から、中央の画面図が示す表示を経て、右側の画面図が示す表示へ遷移する。左側の画面31には、配信情報として、ユーザ端末3が存在する地域に発生した事故情報31Eが表示され、事故現場周辺にいるユーザに、自身の状況を報告する回答する意思があるか否かを問い合わせるための問合せ情報31Fが表示されている。事故情報31Eには、タイムライン31Gに沿って、他のユーザ端末3から送信された事故現場周辺の撮像画像31H1、31H2および31H3が時系列に表示されている。また、問合せ情報31Fは、「今の状況はどうですか?」という問合せ項目に対する回答情報を入力させるための操作用画像である。
【0037】
情報収集部27は、各ユーザ端末3の現在位置情報を参照し、問合せ情報31Fを表示させるための表示制御情報を、事故現場の周辺に存在するユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3は、表示制御情報に従って、画面31に問合せ情報31Fを表示する。ユーザは、ユーザ端末3が備える不図示の操作装置を用いて問合せ情報31Fを操作することにより、自身の状況を回答する意思があることを示す回答情報を、情報処理装置2に送信する。情報収集部27は、ユーザ端末3から上記回答情報を受信すると、ユーザの状況を問い合わせる問合せ情報31Iを表示させるための表示制御情報を、ユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3は、上記表示制御情報に従って、中央の画面31に示すように、問合せ情報31Iを表示する。
【0038】
問合せ情報31Iには、チェック欄31I1がそれぞれに対応付けられた複数の情報選択肢31I2が含まれ、さらに「今、あなたや周りの人は安全ですか?」と記載されている。情報選択肢31I2には、「安全です」と記載された情報選択肢と、「今すぐ消防や救急が必要」と記載された情報選択肢がある。
【0039】
ユーザは、情報選択肢31I2からユーザの身の周りの状況を選択し、選択した情報選択肢31I2に対応するチェック欄31I1を、ユーザ端末3が備える不図示の操作装置を用いて操作する。これらの操作により、ユーザの状況を示す回答情報が、ユーザ端末3から情報処理装置2に送信される。
情報収集部27は、情報選択肢31I2のうち、「今すぐ消防や救急が必要」が選択された場合、問い合わせを停止する。「今すぐ消防や救急が必要」が選択された場合、ユーザにこれ以上の問い合わせはできない状況であると判断されるからである。
【0040】
また、ユーザ端末3において「安全です」が選択された場合、情報収集部27は、ユーザ周辺の状況の問合せ情報31Jを表示させるための表示制御情報を、ユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3は、表示制御情報に従い、右側の画面31に示すように問合せ情報31Jを表示する。問合せ情報31Jには、
図5に示すように、画像情報31K1と、撮像ボタン31K2が含まれる。画像情報31K1は、ユーザ端末3が備える不図示のカメラに連動しており、当該カメラによって撮像された映像が表示されるウィンドウ画面である。また、撮像ボタン31K2は、上記カメラによる撮像の実行を制御する操作用画像である。
【0041】
ユーザは、画面31に表示された問合せ情報31Jにおいて、画像情報31K1に表示されている事故現場の状況を撮像対象として選択すると、ユーザ端末3が備える上記操作装置を用いて、撮像ボタン31K2を操作する。これらの操作により、上記カメラによって事故現場の状況が撮像され、当該撮像画像は、回答情報としてユーザ端末3から情報処理装置2に送信される。情報収集部27が当該回答情報を収集することにより、情報処理装置2は、最新の事故現場の状況を、詳細情報として収集することができる。
なお、配信情報および問い合わせ情報の例(2)において、問合せ情報31Fに含まれる操作用画像と、問合せ情報31Iに含まれるチェック欄31I1および情報選択肢31I2と、問合せ情報31Jに含まれる画像情報31K1および撮像ボタン31K2とは、階層構造の問合せ項目である。
【0042】
図6は、配信情報および問い合わせ情報の例(3)を示す画面図であり、ユーザ端末3の画面31に表示された台風速報とこれに対応した問合せ情報とを示している。台風速報は、緊急情報の一例である。
図6において、ユーザ端末3の画面31上の表示は、左側の画面図が示す表示から、中央の画面図が示す表示に遷移する。左側の画面31には、配信情報として、ユーザ端末3が存在する地域に到来した台風の台風情報31Lが表示され、当該台風のために発生した洪水による住宅の浸水状況を問い合わせる問合せ情報31Mが表示されている。台風情報31Lには、台風の位置を示す地
図31L1が含まれる。
問合せ情報31Mには、操作ボタン31Nおよび31Oが含まれる。操作ボタン31Nは、「現在、浸水していますか?」という問いに対し、肯定する回答「はい」を入力するための操作用画像である。また、操作ボタン31Oは、「現在、浸水していますか?」という問いに対し、否定する回答「いいえ」を入力するための操作用画像である。
【0043】
ユーザが、ユーザ端末3が備える不図示の操作装置を用いて、問合せ情報31Mにおける操作ボタン31Nを操作すると、住宅が浸水中であることを示す回答情報が情報処理装置2に送信される。情報収集部27は、ユーザ端末3から上記回答情報を収集すると、問い合わせを停止する。住宅が浸水中である場合、例えばユーザは避難が必要な状況にあり、ユーザにこれ以上の問い合わせはできない状況であると判断されるからである。
【0044】
また、ユーザ端末3において操作ボタン31Oが操作されると、問合せ情報送信部26は、例えば、問合せ情報31Pを、ユーザ端末3に送信する。問合せ情報31Pは、罹災証明の基準条件を満たす回答情報の入力を促す問合せ情報である。例えば、罹災証明における証明写真の基準条件が住宅の周囲四面(正面、左側面、右側面および後方)から撮られた写真である場合、問合せ情報送信部26は、問合せ情報31Pをユーザ端末3に送信する。問合せ情報31Pは、
図6の中央の画面31に示すように、住宅の周囲四面からの写真31P1~31P4の撮像を促す情報である。さらに、問合せ情報31Pには、地表面からの浸水深さ(cm)の入力を受け付ける入力欄31Q1と、何時間前まで浸水していたかの入力を受け付ける入力欄31Q2が設けられている。
【0045】
ユーザは、ユーザ端末3が備える上記カメラを用いて、住宅の写真31P1~31P4を撮像し、入力欄31Q1および31Q2を入力する。例えば、問合せ情報31Pに含まれる写真31P1~31P4の表示領域には、写真の撮像前には枠線のみが表示される。ユーザが、例えば、枠線のみが表示されている写真31P1の表示領域をタップすると、カメラが起動し、ユーザは住宅正面からの写真を撮像することができる。ユーザが住宅正面からの写真を撮像すると、ユーザ端末3の画面31上の表示は、問合せ情報31Pの表示に戻る。なお、問合せ情報31Pは、枠線のみが表示されている写真31P1~31P4の表示領域のいずれかをタップした場合に、カメラを起動することに代えて、既に撮像済の画像を選択する選択画面が表示されるように構成されていてもよい。情報収集部27は、住宅の写真31P1~31P4と、入力欄31Q1および31Q2の入力情報とを、回答情報として収集する。これにより、情報処理装置2は、罹災証明の基準条件を満たす回答情報をユーザ端末3から取得することができる。
【0046】
また、例えば、罹災証明における住宅の浸水深さを示す証明写真の基準条件が、水平な地面からの浸水深さが明確に撮像された写真であることを要求している場合、問合せ情報送信部26は、問合せ情報31Rを、ユーザ端末3に送信する。例えば、上述のように、ユーザが、枠線のみが表示されている写真31P1~31P4の表示領域のうちいずれかをタップすることによりカメラが起動した場合に、問合せ情報31Rがユーザ端末3に送信される。問合せ情報31Rは、罹災証明の当該基準条件を満たす回答情報の入力を促す問合せ情報である。例えば、問合せ情報31Rには、
図6の右側の画面31に示すように、画像情報31R1、基準線画像31R2および撮像ボタン31R3が含まれる。画像情報31R1は、ユーザ端末3が備える不図示のカメラに連動しており、当該カメラによって撮像された映像が表示されるウィンドウ画面である。また、画像情報31R1が示す映像には、基準線画像31R2が重畳表示されている。撮像ボタン31R3は、上記カメラによる撮像の実行を制御する操作用画像である。
【0047】
ユーザは、ユーザ端末3を用いて、住宅と地面との境界に基準線画像31R2を合わせる。これにより、ユーザ端末3は、地面から住宅の最大浸水位置までの深さ(例えば、30cm)を計測し、計測した深さの値を、画像情報31R1が示す映像に表示する。ユーザは、ユーザ端末3が備える不図示の操作装置を用いて、撮像ボタン31R3を操作する。これにより、上記カメラによって住宅の浸水状況が撮像され、当該撮像画像は、回答情報としてユーザ端末3から情報処理装置2に送信される。ユーザが住宅の浸水状況を示す写真を撮像すると、ユーザ端末3の画面31上の表示は、問合せ情報31Pの表示に戻る。ユーザは、住宅の周囲四面からの写真の撮像を終了するまで、問合せ情報31Pの表示上の写真31P1~31P4の表示領域のタップ操作と、撮像操作とを繰り返す。このようにユーザが操作を繰り返す間、ユーザ端末3の画面31上の表示は、
図6における中央の画面図が示す表示と右側の画面図が示す表示との間の遷移を繰り返すこととなる。情報収集部27が当該回答情報を収集することにより、情報処理装置2は、罹災証明における住宅の浸水深さを示す証明写真を、詳細情報として収集することができる。
なお、配信情報および問い合わせ情報の例(3)において、問合せ情報31Mに含まれる操作ボタン31Nおよび31Oと、問合せ情報31Pに含まれる住宅の周囲四面からの写真31P1~31P4の撮像を促す情報、入力欄31Q1および入力欄31Q2と、問合せ情報31Rに含まれる画像情報31R1、基準線画像31R2および撮像ボタン31R3とは、階層構造の問合せ項目である。
【0048】
図7は、配信情報および問い合わせ情報の例(4)を示す画面図であり、ユーザ端末3の画面31に表示されたワクチン関連ニュースとこれに対応した問合せ情報とを示している。ワクチン関連ニュースは、報道情報の一例である。
図7において、ユーザ端末3の画面31上の表示は、左側の画面図が示す表示から、中央の画面図が示す表示を経て、右側の画面図が示す表示へ遷移する。左側の画面31には、配信情報として、自治体が管理するワクチン接種に関連したニュース31S1が表示されるとともに、ワクチン接種をユーザが受けられるまでの期間(以下「ワクチン接種期間」という。)を予測するか否かを問い合わせる問合せ情報31S2が表示されている。問合せ情報31S2は、ワクチン接種期間の予測を要求する回答を入力するための操作用画像である。
【0049】
ユーザは、ユーザ端末3が備える不図示の操作装置を用いて、問合せ情報31S2を操作すると、ワクチン接種期間の予測を要求することを示す回答情報が、情報処理装置2に送信される。情報処理装置2が当該回答情報を受信すると、情報収集部27は、ユーザ情報の入力を促す入力用情報31S3を表示させるための表示制御情報をユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3は、表示制御情報に従い、例えば、ニュース31S1に重畳して入力用情報31S3を画面31に表示する。年齢、ユーザは、入力用情報31S3に従ってユーザ情報を入力する。なお、ユーザ情報は、自治体によって管理されるユーザの個人情報であり、例えば、年齢、住所および基礎疾患の有無を示す情報である。入力用情報31S3には、年齢、住所等をそれぞれ入力するための空欄が含まれている。ユーザによってユーザ情報が入力されると、ユーザ端末3は、ユーザ情報を情報処理装置2へ送信する。
【0050】
例えば、情報収集部27は、ユーザ情報に基づいて、ユーザのワクチン接種を管理する自治体を特定し、当該自治体が公開するワクチン接種に関する情報を収集し、収集した情報に基づいてユーザのワクチン接種期間を予測する。情報収集部27は、予測結果を示す予測結果情報31S4をユーザ端末3に表示させるための表示制御情報を、ユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3は、表示制御情報に従い、例えばニュース31S1に重畳して予測結果情報31S4を画面31に表示する。これにより、ユーザは、自身がワクチン接種できる期間を把握することができる。また、情報処理装置2は、ユーザのワクチン接種に関する統計的な情報を、詳細情報として収集することが可能である。
なお、当該予測処理は、情報収集部27ではなく、情報処理装置2とは別に設けられた外部装置が行ってもよい。
配信情報および問い合わせ情報の例(4)において、問合せ情報31S2の操作用画像と、入力用情報31S3の空欄とは、階層構造の問合せ項目である。
【0051】
図8は、配信情報および問い合わせ情報の例(5)を示す画面図であり、ユーザ端末3の画面31に表示された商品広告情報とこれに対応した問合せ情報とを示している。商品広告情報は、広告情報の一例である。
図8において、ユーザ端末3の画面31上の表示は、左側の画面図が示す表示から右側の画面図が示す表示へ遷移する。左側の画面31には、配信情報として、新発売の商品(例えば、缶ビール)に関するキャンペーンを示す広告情報31T1が表示され、さらに、当該商品に関するキャンペーンに応募するか否かを問い合わせる問合せ情報31T2が表示されている。問合せ情報31T2は、キャンペーンに応募することを示す回答を入力するための操作用画像である。
【0052】
例えば、上記キャンペーンが、当該商品の画像を送ることにより、プレゼントが当たるものであり、当該キャンペーンに応募する場合、ユーザは、ユーザ端末3が備える不図示の操作装置を用いて問合せ情報31T2を操作する。これにより、ユーザ端末3は、上記キャンペーンに応募する回答情報を情報処理装置2に送信する。
【0053】
情報処理装置2が回答情報を受信すると、情報収集部27は、キャンペーン対象の商品の撮像を促す撮像用情報31Uを表示させるための表示制御情報を、ユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3は、表示制御情報に従って、撮像用情報31Uを画面31に表示する。撮像用情報31Uには、画像情報31U1、枠画像31U2および撮像ボタン31U3が含まれる。画像情報31U1は、ユーザ端末3が備える不図示のカメラに連動しており、当該カメラによって撮像された映像が表示されるウィンドウ画面である。また、画像情報31R1が示す映像には、枠画像31U2が重畳表示されている。撮像ボタン31U3は、上記カメラによる撮像の実行を制御する操作用画像である。
【0054】
ユーザは、ユーザ端末3を用いて、キャンペーン対象の商品に枠画像31U2を合わせ、ユーザ端末3が備える不図示の操作装置を用いて撮像ボタン31U3を操作する。これにより、上記カメラによってキャンペーン対象の商品が撮像され、当該撮像画像は、回答情報として、ユーザ端末3から情報処理装置2に送信される。情報収集部27は、ネットワーク7を介して、当該回答情報を、当該キャンペーンを行っている企業のWebサーバ4に送信する。これにより、ユーザは、キャンペーンに応募することができる。また、情報処理装置2は、キャンペーン応募の有無に関する情報を蓄積することにより、当該商品の消費動向を把握するための詳細情報を収集することが可能である。
なお、配信情報および問い合わせ情報の例(5)において、問合せ情報31T2の操作用画像と、撮像用情報31Uに含まれる画像情報31U1、枠画像31U2および撮像ボタン31U3とは、階層構造の問合せ項目である。
また、上述の例では、商品が缶ビール等の動産である場合を示したが、店舗の集客状況を把握するために、上記のような広告情報31T1を利用してもよい。例えば、情報処理装置2は、元情報としてある店舗を宣伝する情報を取得した場合、その店舗の周辺に存在するユーザ端末3に、配信情報としてその店舗を宣伝する広告情報を送付するとともに、その店舗の外部の様子を撮像するよう促す問合せ情報を送信する。情報処理装置2は、回答情報として、その店舗の外部の様子を撮像した写真を収集することで、その店舗の集客状況を把握するための詳細情報を収集することが可能である。
【0055】
以上のように、実施の形態1に係る情報処理装置2は、配信情報をユーザ端末3に送信し、複数の問合せ項目から、元情報のカテゴリまたは配信情報のカテゴリの少なくとも1つに関連した問合せ項目を選択し、問合せ項目を含む問合せ情報をユーザ端末3に送信して、問合せ情報に含まれる問合せ項目に対する回答情報をユーザ端末3から収集する。情報処理装置2は、このように回答情報を収集することにより、配信情報について、さらに詳細な情報を収集することができる。
例えば、地震等の災害が過疎地域で発生した場合、または、災害を検知するセンサの設置数が少ない地域で発生した場合、災害に関する情報の発信源が少なく、各種サーバ等から得られる公開済の情報だけからは、詳細な情報が得られない場合がある。このような場合にも、実施の形態1に係る情報処理装置2を利用すれば、災害が発生した地域に存在するユーザから、より詳細な情報を収集することができる。
【0056】
実施の形態1に係る情報処理装置2は、元情報または配信情報を解析し、元情報のカテゴリまたは配信情報のカテゴリを決定する情報解析部24を備えてもよい。これにより、情報処理装置2は、自動的にカテゴリを決定することができる。
【0057】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、項目選択部25は、複数の問合せ項目と複数のカテゴリとが対応付けられた対応情報に基づいて問合せ項目を選択してもよい。これにより、情報処理装置2は、カテゴリに基づく問合せ項目の選択処理を円滑に行うことができる。
【0058】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、配信情報送信部23は、元情報の内容または配信情報の内容の少なくとも1つに応じて配信先のユーザを決定し、決定したユーザのユーザ端末3に配信情報を送信する。このように、情報処理装置2は、元情報の内容または配信情報の内容に関連するユーザに対して当該配信情報を送信することが可能であり、適切なユーザから回答情報を収集することができる。
【0059】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、配信情報送信部23は、ユーザ属性情報に応じて配信先のユーザを決定し、決定したユーザのユーザ端末3に配信情報を送信する。このように、情報処理装置2は、ユーザに対してユーザ属性情報に応じた配信情報を送信することが可能であり、適切なユーザから回答情報を収集することができる。
【0060】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、問合せ情報送信部26は、ユーザ端末3において配信情報の所定部分までが表示された場合に問合せ情報を表示させる表示制御情報を、ユーザ端末3に送信してもよい。これにより、情報処理装置2は、ユーザが配信情報を単に表示しただけでなく当該配信情報を読み進んだ場合に、問合せ情報を表示させることができる。したがって、ユーザは、配信情報の内容を把握した上で、配信情報に関連する問合せ項目に対する回答を行うことができる。
【0061】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、問合せ情報送信部26は、問合せ情報のユーザ端末3への送信を、特定の期間に限って行ってもよい。これにより、情報処理装置2は、回答情報が不要となった配信情報についての問合せ情報をユーザ端末3へ送信することを回避するとともに、不要な回答情報の収集を回避することができる。
また、特定の期間は、前記元情報のカテゴリまたは前記配信情報のカテゴリに応じて定められていてもよい。これにより、情報処理装置2は、カテゴリに応じた適切な期間に限って、ユーザに対する問合せを行うことができる。
【0062】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、問合せ項目は、階層構造を有してもよい。これにより、情報処理装置2は、ユーザの状況に応じた柔軟な問合せを行うことができる。
【0063】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、問合せ情報送信部26は、基準条件を満たす情報の入力を促す問合せ情報をユーザ端末3に送信してもよい。ユーザは、当該問合せ情報に従って基準条件を満たす回答情報をユーザ端末3に入力するので、情報処理装置2は、基準条件を満たした回答情報を収集することができる。
【0064】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、情報収集部27は、配信情報と回答情報とを対応づけて蓄積し、蓄積された回答情報を収集結果として出力する。回答情報の出力先の端末のユーザは、回答情報を参照することにより、配信情報について、さらに詳細な情報を知ることができる。
【0065】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、情報収集部27は、ユーザ端末3から収集された回答情報のうち、不採用条件に合致する回答情報を他の回答情報から区別してもよい。これにより、情報処理装置2は、回答情報の出力先の端末のユーザにとって、情報収集部27によって蓄積された回答情報のうち、真偽不明な回答情報を認識しやすくさせること、または、情報収集部27によって蓄積された回答情報に基づいて誤った詳細情報を認識することを回避させることができる。
また、情報収集部27は、不採用条件に合致する回答情報の送信が所定回数に達したユーザからの回答情報を他の回答情報から区別してもよい。これにより、情報処理装置2は、例えば、あるユーザが不自然な回答情報を繰り返し送信してきた場合に、当該ユーザからの回答情報について、回答情報の出力先の端末のユーザに注意を促すことができる。
【0066】
実施の形態1に係るプログラムは、コンピュータを、情報処理装置2として機能させるものである。当該プログラムを、コンピュータが備えるプロセッサに実行させることにより、配信情報について、さらに詳細な情報を収集することができる情報処理装置2を提供できる。
【0067】
なお、実施の形態の任意の構成要素の変形もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0068】
1 情報処理システム、2 情報処理装置、3 ユーザ端末、4 Webサーバ、5 SNSサーバ、6 公共情報サーバ、7 ネットワーク、21 情報取得部、22 情報生成部、23 配信情報送信部、24 情報解析部、25 項目選択部、26 問合せ情報送信部、27 情報収集部、31 画面、31A,31L1 地図、31B 震度情報、31C 体感震度調査情報、31C1 体感震度選択肢、31C2,31N,31O 操作ボタン、31D,31F,31I,31J,31M,31R,31S2,31T2 問合せ情報、31D1 チェック欄、31D2 状況選択肢、31E 事故情報、31G タイムライン、31H1~31H3 撮像画像、31I1 チェック欄、31K1,31R1,31U1 画像情報、31K2,31R3,31U3 撮像ボタン、31L 台風情報、31R2 基準線画像、31S1 ニュース、31S3 入力用情報、31S4 予測結果情報、31T1 広告情報、31U 撮像用情報、31U2 枠画像、100 通信インタフェース、101 入出力インタフェース、102 プロセッサ、103 メモリ。