(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023020974
(43)【公開日】2023-02-09
(54)【発明の名称】電気炊飯器
(51)【国際特許分類】
A47J 27/00 20060101AFI20230202BHJP
【FI】
A47J27/00 103N
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022116452
(22)【出願日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】10-2021-0100960
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522292460
【氏名又は名称】ウィニア カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(74)【代理人】
【識別番号】100209060
【弁理士】
【氏名又は名称】冨所 剛
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ビョン ゴン
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ジョン ホ
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA03
4B055BA03
4B055CA22
4B055CB22
4B055CD43
4B055CD80
4B055DB01
4B055GB01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】火傷の安全事故を予防できる電気炊飯器を提供する。
【解決手段】電気炊飯器は上側が開放形成され、米を炊事可能に収容する炊事容器と、前記炊事容器の開放部位を開閉可能にカバーし、蒸気排出口が形成された装着溝部を具備する開閉蓋20および前記装着溝部に分離可能に装着され、設定温度に到達時に色相が変換される変換スチームキャップ30を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側が開放形成され、米を炊事可能に収容する炊事容器;
前記炊事容器の開放部位を開閉可能にカバーする開閉蓋;および
前記開閉蓋に分離可能に装着され、設定温度に到達時に色相が変換される変換スチームキャップ;を含むことを特徴とする、電気炊飯器。
【請求項2】
前記変換スチームキャップは射出レジンと温度感応マイクロカプセルを混合して射出成形製造されることを特徴とする、請求項1に記載の電気炊飯器。
【請求項3】
前記変換スチームキャップは45℃以上に到達時に変色し、変色した状態から45℃未満に到達時に本来の色相に復元されることを特徴とする、請求項1に記載の電気炊飯器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気炊飯器に関し、さらに詳細には、本体が飲食物を加熱する過程で、スチームキャップの温度が設定温度に到達時にスチームキャップの色相が変換されて使用者に高温危険性を知らせることによって、火傷の安全事故を予防できる電気炊飯器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に電気炊飯器は炊事物が入れられた密閉圧力容器(内筒または内釜)を電気的な加熱手段で加熱して炊事をする台所の調理機器であって、本体と、本体内部に収容されて飲食物が入れられる内筒と、本体に開閉可能に設置される蓋で構成される。
【0003】
このような本体には、炊事、保温、蒸気排出などの一連の動作を制御する制御部と、作動状態を表示する表示部と、使用者が炊事モードまたは保温モードなどを選択するための操作部などを具備する。
【0004】
併せて、本体には内筒を加熱するためのIH(Induction Heater)のような加熱手段が備えられ、蓋には炊事の際に内筒の上部に装着されて内筒の内部を密閉させる内筒の蓋の役割をする放熱板が備えられる。
【0005】
すなわち、このような電気炊飯器は炊事物が入れられた内筒が放熱板で密閉された状態で、加熱時調理中に内筒の内部が高温、高圧の状態に維持されていてから、内筒の内部圧力が適正圧力以上に上昇すると蒸気を外部に強制排出させる。
【0006】
しかし、従来の電気炊飯器の場合、炊事の途中や炊事終了後に蒸気の排出がなされない状態で使用者が不注意に電気炊飯器の蓋を触る場合、火傷をする安全事故の危険性があるという問題点がある。
【0007】
したがって、これを改善する必要性が要請される。
【0008】
関連背景技術としては、大韓民国登録特許公報第10-1874977号(2018.06.29.登録、名称:電気炊飯器)がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は前記のような必要性によって創出されたもので、炊事容器が米を加熱する過程で、スチームキャップの温度が設定温度に到達時にスチームキャップの色相が変換されて使用者に高温危険性を知らせることによって、火傷の安全事故を予防できる電気炊飯器を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために、本発明に係る電気炊飯器は上側が開放形成され、米を炊事可能に収容する炊事容器と、前記炊事容器の開放部位を開閉可能にカバーする開閉蓋および前記開閉蓋に分離可能に装着され、設定温度に到達時に色相が変換される変換スチームキャップを含むことを特徴とする。
【0011】
前記変換スチームキャップは射出レジンと温度感応マイクロカプセルを混合して射出成形製造され得る。
【0012】
前記変換スチームキャップは45℃以上に到達時に変色し、変色した状態から45℃未満に到達時に本来の色相に復元される。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る電気炊飯器は炊事容器が米を加熱する過程で、スチームキャップの温度が設定温度に到達時にスチームキャップの色相が変換されて使用者に高温危険性を知らせる構造を有することによって、火傷の安全事故を予防できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施例に係る電気炊飯器を図示した斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る電気炊飯器で変換スチームキャップの色相が変換完了された状態を図示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付された図面を参照して本発明の一実施例に係る電気炊飯器を説明することにする。この過程で、図面に図示された線の厚さや構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性と便宜上誇張されて図示され得る。
【0016】
また、後述される用語は本発明での機能を考慮して定義された用語であり、これは使用者、運用者の意図または慣例により変わり得る。したがって、このような用語に対する定義は、本明細書全般に亘った内容に基づいて下されるべきである。
【0017】
図1は本発明の一実施例に係る電気炊飯器を図示した斜視図であり、
図2は本発明の一実施例に係る電気炊飯器で変換スチームキャップの色相が変換完了された状態を図示した斜視図である。
【0018】
図1~
図2に図示された通り、本発明の一実施例に係る電気炊飯器は本体10、開閉蓋20および変換スチームキャップ30を含む。
【0019】
本体10は上側が開放されて飲食物を炊事可能に収容する。
【0020】
このような本体10は、開閉蓋20が閉鎖または開放可能に設置される空間を提供する役割を遂行するだけでなく、開閉蓋20が閉鎖状態で飲食物が加熱する空間を提供する役割も遂行する。
【0021】
この時、本体10には飲食物が炊事可能に貯蔵される炊事容器が離脱可能に収容され、炊事容器を加熱する加熱ヒーターが内側面に設置される。これに伴い、開閉蓋20が閉鎖状態で飲食物が取食可能に調理され得、調理された飲食物は炊事容器の内部で保温状態で保管され得るようになる。
【0022】
そして、開閉蓋20は本体10の上側にヒンジ連結されて本体10の開放部位を開閉可能にカバーする。このような開閉蓋20には音声案内機能の設定が可能な設定部21が設置される。
【0023】
ここで、設定部21は本発明に係る電気炊飯器の各種機能(炊事、保温など)を設定可能にする役割をする。このような設定部21は、開閉蓋20に備えられて設定された機能の情報が表示されるディスプレイ21aおよび各種機能を設定可能に操作するダイヤル21bを含む。
【0024】
併せて、たとえ図示されてはいないが、本発明に係る電気炊飯器には音声案内部が搭載されており、このような音声案内部は、設定部21を通じて炊事、保温などの様々な動作で設定時に外部に音声を出力して使用者が聴覚的に認知できるようにする機能である。
【0025】
また、開閉蓋20には本体10が飲食物を炊事の際に高温の危険を認知するように危険表示部22が付着され得る。これに伴い、使用者は本体10が飲食を炊事したり炊事の途中で開閉蓋20を開放させる過程で危険表示部22を確認することができるため、高温の危険を認知できることになる。
【0026】
一方、変換スチームキャップ30は開閉蓋20に分離可能に装着され、設定温度に到達時に色相が変換される。
【0027】
すなわち、開閉蓋20が本体10の開放部位をカバーした状態で本体10が炊事容器11を加熱すると熱気が開閉蓋20に伝達されるため、変換スチームキャップ30は設定温度で色相が変換されて使用者が肉眼で開閉蓋20の温度が上昇したことを認識できるようにする。
【0028】
このような変換スチームキャップ30は、射出レジンと温度感応マイクロカプセルを混合して射出成形製造される。これにより、変換スチームキャップ30を射出成形する過程で別途の追加工程なしに生産が可能である。
【0029】
また、変換スチームキャップ30は温度が40℃以上に到達時に変色し、変色した状態から温度が40℃未満に到達時に本来の色相に復元される。
【0030】
すなわち、開閉蓋20が閉鎖状態で本体10の炊事容器11に収容された飲食物が加熱する時、熱気が開閉蓋20に伝達されて開閉蓋20の表面温度が上昇する過程で40℃に到達すれば、変換スチームキャップ30は熱に反応して色相と彩度が次第に濃くなるように変色してから、45℃に到達する瞬間高温の危険を知らせる色相に変色完了する。この時、変換スチームキャップ30は45℃以上の温度に対して変色完了した状態を維持する。
【0031】
その反対に、開閉蓋20が閉鎖状態で炊事容器11に対して本体10が加熱を中断して温度が45℃から40℃に下降する時、高温の危険を知らせる色相と彩度が次第に薄くなるように変色してから、40℃未満に到達する瞬間から本来の色相を維持することになる。
【0032】
したがって、本発明は本体10の炊事容器11に収容された飲食を加熱の際に開閉蓋20に備えられた変換スチームキャップ30の色相が変換されたことを使用者が肉眼で確認できるため、高温の危険を認知することができて不注意による火傷の安全事故を予防できることになる。
【0033】
本発明は図面に図示された実施例を参照して説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術が属する分野で通常の知識を有する者であればこれから多様な変形および均等な他の実施例が可能であることが理解できるであろう。
【0034】
したがって、本発明の真の技術的保護範囲は下記の特許請求の範囲によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0035】
10:本体
20:開閉蓋
21:設定部
30:変換スチームキャップ