(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021238
(43)【公開日】2023-02-10
(54)【発明の名称】仕分管理装置及び検査システム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20230202BHJP
B07C 3/18 20060101ALI20230202BHJP
G06Q 50/28 20120101ALI20230202BHJP
【FI】
B65G1/137 A
B07C3/18
G06Q50/28
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022194385
(22)【出願日】2022-12-05
(62)【分割の表示】P 2021095935の分割
【原出願日】2016-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100209048
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 元嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100212705
【弁理士】
【氏名又は名称】矢頭 尚之
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】宇佐美 佑介
(72)【発明者】
【氏名】栗栖 裕司
(57)【要約】
【課題】より円滑な処理を実現することができる荷物検査システムを提供することである。
【解決手段】実施形態の荷物検査システムはデータ管理部と判定部と出力制御部とを持つ。データ管理部は撮像部により撮像された荷物の画像に対して行われた画像認識の結果である荷物の識別情報および荷物の内容を少なくとも含む被認識情報と撮像部により撮像された荷物の画像が送られた一以上の端末装置において入力された荷物の被認識情報とに基づいて荷物の識別情報に荷物の被認識情報が対応付けられたデータテーブルを管理する。判定部は、荷物に対して透過検査を行う検査装置の手前に設けられた取得部により取得された荷物の識別情報を用いてデータ管理部により管理されるデータテーブルを参照し被認識情報のうち荷物の検査に必要な所定の情報が揃っているか否かを判定する。出力制御部は、所定の情報が揃っていないと判定された場合に通知情報を出力部に出力させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像部により撮像された荷物の画像に対して行われた画像認識の結果である荷物の識別情報および荷物の内容を少なくとも含む被認識情報に基づいて、前記荷物の識別情報に、前記荷物の被認識情報が対応付けられたデータテーブルを管理するデータ管理部と、前記荷物に対して透過検査を行う検査装置と通信する通信インターフェースと、
前記識別情報に対応付けられた前記検査装置の検査結果を前記通信インターフェースを介して取得し、前記検査結果と前記識別情報に対応付けられた前記被認識情報が合致しなかった差出人を抽出して抽出履歴を蓄積する統計部と、
前記統計部が導出する差出人に関する情報を出力部に出力させる出力制御部と、
を備える検査管理装置。
【請求項2】
前記統計部は、前記検査結果と前記識別情報に対応付けられた前記被認識情報が合致しなかった回数が予め定められた閾値を超えた差出人に関する情報を導出する、
請求項1に記載の検査管理装置。
【請求項3】
前記閾値は、開梱検査が行われた回数、検査の結果において違反と判定された回数、前記荷物の発送地の少なくともいずれか一つをパラメータとする、
請求項2に記載の検査管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、荷物検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
物流現場や税関など、荷物が通過する施設において、荷物の内容が検査される場合がある。このような施設で用いられるシステムでは、まず、荷物をカメラなどで撮像し、帳票等に記載された情報(差出人、宛先、内容など)をOCR(Optical Character Recognition;光学文字認識)や人の目視などで取得する。そして、荷物に対して更に検査画像(例えばX線透過画像)を取得して、システム側から提供される帳票等に記載された情報と合致するか否かが判断される。このとき、検査画像が取得されるタイミングで帳票等に記載された情報が揃っていない場合、検査現場における処理が停滞する場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-220362号公報
【特許文献2】特開2014-39891号公報
【特許文献3】特開平11-230918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、より円滑な処理を実現することができる荷物検査システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の荷物検査システムは、データ管理部と、判定部と、出力制御部とを持つ。データ管理部は、撮像部により撮像された荷物の画像に対して行われた画像認識の結果である荷物の識別情報および荷物の内容を少なくとも含む被認識情報と、前記撮像部により撮像された前記荷物の画像が送られた一以上の端末装置において入力された荷物の被認識情報とに基づいて、前記荷物の識別情報に、前記荷物の被認識情報が対応付けられたデータテーブルを管理する。判定部は、前記荷物に対して透過検査を行う検査装置の手前に設けられた識別情報取得部により取得された荷物の識別情報を用いて前記データ管理部により管理されるデータテーブルを参照し、前記被認識情報のうち前記荷物の検査に必要な所定の情報が揃っているか否かを判定する。出力制御部は、前記判定部により前記所定の情報が揃っていないと判定された場合に、通知情報を出力部に出力させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】荷物検査システムを含む区分システム1の概要図。
【
図3】荷物情報124として登録される情報の一例を示す図。
【
図5】荷物検査システムにより実行される処理を概念的に示す図。
【
図6】仕分管理装置100により実行される処理の流れを示すフローチャート。
【
図7】検査管理装置150により実行される処理の流れを示すフローチャート。
【
図8】検査判定用端末装置200の表示部に表示された画像IMの一例を示す図。
【
図9】開梱検査用端末装置22の表示部に表示された、統計部162の処理結果を示す画像の一例を示す図。
【
図10】荷物検査システムを含む区分システム1Aの構成図。
【
図11】第2の実施形態の仕分管理装置100により実行される処理の流れを示すフローチャート。
【
図12】第3の実施形態の検査ユニット10Aの構成図。
【
図13】第3の実施形態の検査管理装置150Bの機能構成を示す図。
【
図14】第3の実施形態の検査管理装置150により実行される処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の荷物検査システムを、図面を参照して説明する。荷物検査システムは、荷物を検査する際に、検査に従事する者(検査者やオペレータ等)を補助するシステムである。実施形態の荷物検査システムは、税関に設けられるものとして説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、荷物検査システムを含む区分システム1の概要図である。区分システムは、例えば、検査ユニット10と、仕分ユニット30と、二以上のカメラ50-1および50-2と、重量センサ60と、一以上のVCD70-1から70-k(「k」は、任意の自然数)と、仕分管理装置100と、検査管理装置150と、検査判定用端末装置200とを備える。仕分管理装置100と、検査管理装置150とを合わせたものは、荷物検査システムの一例である。以下、カメラ50-1と、50-2とを区別しない場合は、単にカメラ50と称する。また、VCD70-1からVCD70-kを他のVCDと区別しない場合は、単にVCD70と称する。検査判定用端末装置200は、「出力部」の一例である。
【0009】
検査ユニット10と、仕分ユニット30と、カメラ50と、重量センサ60と、VCD70と、仕分管理装置100と、検査管理装置150と、検査判定用端末装置200とは、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、セルラー通信網、インターネット等のネットワークNWを介して通信する。
【0010】
荷物は、カメラ50により撮像されると共に、重量センサ60で重量が測定された後に、検査ユニット10に搬入され、検査ユニット10において検査がなされる。次に、荷物Pは、仕分ユニット30に搬入されて、宛先に応じて区分される。
【0011】
まず、カメラ50、および重量センサ60について説明する。カメラ50は、荷物Pを撮像し、撮像した画像(第1画像)および撮像時刻を互いに対応付けて仕分管理装置100に送信する。
図1では、二つのカメラ50を図示しているが、例えば6つのカメラ50を備え、荷物Pの各面が撮像された画像を取得してもよい。この場合、カメラ50は、荷物Pの底面を、荷物Pが載せられる台や機構の隙間から撮像する。
【0012】
重量センサ60は、荷物Pの重量を測定し、測定結果を仕分管理装置100に送信する。
【0013】
カメラ50および重量センサ60が、配置される場所については特段の制限はないが、カメラ50および重量センサ60は、例えば、同じ場所にある荷物Pを撮像および重量測定可能な位置に設けられる。オペレータが所定のボタンを操作すると、カメラ50が荷物Pを撮像すると共に、重量センサ60が荷物Pの重量を測定する。カメラ50により荷物Pの画像が撮像され、且つ重量センサ60により荷物Pの重量が測定されると、その荷物Pは、検査ユニット10に運ばれる。
【0014】
検査ユニット10は、例えば、主搬送部12と、開梱検査用搬送部14と、コードリーダユニット16と、検査装置18と、分岐機構20と、開梱検査用端末装置22を備える。主搬送部12は、荷物を仕分ユニット30の投入部32付近に搬送する。主搬送部12は、例えば搬送ベルト、駆動プーリ、および駆動モータを含む。駆動プーリは、駆動モータの駆動により送信される駆動力により回転する。搬送ベルトは、駆動プーリの回転力により駆動されて荷物Pを搬送する。駆動モータは、検査管理装置150の制御に基づいて、搬送ベルトに作用させる搬送力を制御する。
【0015】
主搬送部12には、荷物Pの流れに関して上流側から順に、コードリーダユニット16、検査装置18、および分岐機構20が設けられている。また、主搬送部12には、荷物Pを検知する複数の検知センサ(不図示)が、所定の間隔で設けている。検知センサは、例えば、赤外線センサや、光センサ等で実現される。コードリーダユニット16は、バーコードやQRコード(登録商標)を読み取るコード読み取り部、ユーザの入力操作を受け付ける操作部、情報を表示する表示部、ネットワークNWに接続するためのネットワーク通信部等を備える。
【0016】
コード読取部は、例えばバーコードやQRコードに対して光を照射し、照射した光の反射光を受光する。コード読取部は、受光結果を電子情報に変換する。操作部は、例えば、ボタン、キーボード、マウス、マイク、タッチパネル等のユーザインターフェースである。表示部は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどの表示装置を含む。
【0017】
コードリーダユニット16は、表示部に代えて、または表示部に加えて、音声を出力するスピーカや、ライトの点灯や消灯により情報を示す情報出力部等を備えてもよい。表示部、スピーカ、またはライトは、「出力部」の他の一例である。なお、これらの出力部は、コードリーダユニット16とは別体であってもよい。コードリーダユニット16から、操作部、および表示部のうち、一方または双方は省略されてもよい。
【0018】
開梱検査用搬送部14は、主搬送路12および分岐機構20と連結している。開梱検査用搬送部14は、検査管理装置150の制御に基づいて、検査が必要とされる荷物を所定の領域に搬送する。
【0019】
検査装置18は、透過検査を行う装置である。検査装置18は、例えば、検知部と、放射線照射部と、変換処理部とを備える。検知部は、例えば赤外線センサや、光センサなどで実現され、荷物Pが対象の位置にあることを検知する。対象の位置は、放射線照射部が放射線を照射する領域である。放射線照射部は、検査対象物(荷物P)に対して透過性の放射線(例えばX線)を照射する。変換処理部は、例えばイメージインテンシファイアーを含む。変換処理部は、検査対象物を透過したX線を検出し、検出したX線の強度を増幅させて、増幅させた像から可視光像を生成する。変換処理部は、生成した可視光像を含む透過画像(以下、第2画像)を、画像が生成した時刻に対応付けて検査管理装置150などに送信する。
【0020】
分岐機構20は、主搬送部12と、開梱検査用搬送部14が連結される箇所に設けられる。分岐機構20は、検査装置18を通過した荷物Pであって、目視による検査が必要とされる荷物Pを開梱検査用搬送部14に向けて搬送する。開梱検査用搬送部14に搬入された荷物Pは、検査者によって開梱される。検査者は、開梱した荷物Pを検査して、例えば、検査結果を開梱検査用端末装置22の操作部に入力操作する。開梱検査用端末装置22は、入力操作された検査結果を、ネットワークNWを介して、仕分管理装置100などに送信する。開梱検査用端末装置22は、「出力部」の他の一例である。
【0021】
仕分ユニット30は、例えば、投入部32と、周回搬送部34と、複数のシュータ(区分部)36と、複数の分岐機構38と、コードリーダ40とを備える。投入部32は、周回搬送部34に連結されている。投入部32は、オペレータにより投入された荷物Pを周回搬送部34に搬出する。投入部32は、周回搬送部34の方向に駆動される搬送ベルトを備え、この搬送ベルトが駆動されることで、投入された荷物Pを周回搬送部34に搬出する。
【0022】
周回搬送部34は、周回(循環)する経路を形成し、荷物Pを経路上で搬送する。周回搬送部34は、例えば搬送ベルト、駆動プーリ、および駆動モータを含む。周回搬送部34の周回経路には、複数のシュータ36が連結されている。シュータ36は、周回搬送部34から荷物Pの集積箇所(不図示)に向けて荷物Pが滑り落ちる勾配を有している。周回搬送部34と、シュータ36とが連結される箇所には、分岐機構38が設けられる。分岐機構38は、仕分管理装置100の制御に基づいて、荷物Pをシュータ36に搬出する。なお、周回搬送部34において、荷物Pは、1つずつ台座に載せられて搬送され、台座に設けられたベルトがシュータ36の方向に回転することで、荷物Pはシュータ36に向けて搬送されてもよい。
【0023】
分岐機構38は、シュータ36の方向に駆動される搬送ベルトを備え、この搬送ベルトが駆動されることで、周回搬送部34に存在する荷物Pをシュータ36に搬出する。分岐機構38によりシュータ36に搬出された荷物Pは、シュータ36の勾配を滑り落ちて集積箇所に移動する。集積箇所には、シュータ36を滑り落ちた荷物Pが、一時的に置かれる。オペレータは、一時的に置かれた荷物Pを、荷物Pの搬送先に応じて運搬する。
【0024】
コードリーダ40は、投入部32と、投入部32から周回搬送部34に搬出された荷物Pが最初に到達する分岐機構38との間に設けられる。コードリーダ40は、バーコードやQRコードを読み取るコード読取部、ネットワークNWに接続するためのネットワーク通信部等を備える。コードリーダ40は、コード読取部により読み取られた情報を仕分管理装置100に送信する。
【0025】
図2は、仕分管理装置100の機能構成を示す図である。仕分管理装置100は、例えば、通信インターフェース102と、搬送制御部104と、位置特定部106と、画像認識部108と、住所特定部110と、データ管理部112と、記憶部120とを備える。
搬送制御部104、位置特定部106、画像認識部108、住所特定部110、およびデータ管理部112のうち一部または全部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサがプログラムを実行することにより実現されてよい。また、これらの機能部のうち、一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されてもよい。記憶部120は、例えば、RAM(Random Acces s Memory)やROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の記憶装置により実現される。
【0026】
通信インターフェース102は、ネットワークNWに接続され、ネットワークNWに接続された機器や装置等と通信する。
【0027】
搬送制御部104は、周回搬送部34に含まれる駆動モータおよび搬送ベルトを制御して、荷物Pが搬送される速度を調整する。搬送制御部104は、位置特定部106により特定された荷物Pの位置、および、コードリーダにより取得された荷物Pの識別情報、データ管理部112により取得された荷物Pの宛先情報に基づいて、宛先情報に対応するシュータ36に荷物Pを搬出するように、いずれかの分岐機構38を制御する。
【0028】
位置特定部106は、例えば、周回搬送部34の搬送ベルトが荷物Pを搬送する速度と、コードリーダ40により荷物Pが検知された時刻とに基づいて、荷物Pの位置を特定する。
【0029】
画像認識部108は、OCR処理を行う機能を有する。画像認識部108は、カメラ50により撮像された画像に基づいて、荷物Pに付与された住所情報や、各種情報(文字や、数字、記号等)を認識する。
【0030】
住所特定部110は、画像認識部108により荷物Pに付与された住所情報の一部、または全部が認識された場合、認識された住所情報を用いて、記憶部120に記憶された住所データベース126を検索し、検索によって得られた情報に基づいて、荷物Pに付与された住所情報を特定する。
【0031】
住所特定部110は、例えば、住所データベース126に格納された住所情報と、画像認識部108により認識された住所情報とが所定の度合以上、合致しており、且つ、他に所定の度合以上、合致する住所情報が住所データベース126に格納されていない場合、認識した住所情報を荷物Pの住所情報であると特定する。また、住所特定部110は、例えば、画像認識部108により認識された情報と所定の度合以上、合致している住所データベース126に格納された住所情報が、複数存在している場合、複数の住所情報を住所候補として特定する。
【0032】
データ管理部112は、カメラ50により撮像された荷物の画像に対して行われた画像認識の結果である荷物の識別情報および荷物Pの内容を少なくとも含む被認識情報(後述)と、カメラ50により撮像された荷物Pの画像が送られた一以上の端末装置VCD70において入力された荷物の被認識情報とに基づいて、荷物Pの識別情報に、荷物Pの被認識情報が対応付けられた荷物情報124を管理する。データ管理部112は、荷物に対する検査結果を記憶部120に格納する。
【0033】
データ管理部112は、画像認識部108および住所特定部110により荷物Pの住所情報を含む必要な情報が特定されなかった場合、カメラ50により撮像された画像と、画像認識部108および住所特定部110により実行された処理結果とをVCD70に送信する。データ管理部112は、荷物Pの画像のみをVCD70に送信してもよい。
【0034】
記憶部120には、第1画像データ122、荷物情報124、および住所データベース126が記憶される。第1画像データ122は、カメラ50により撮像された荷物Pの画像の集合である。この画像は、荷物Pの識別情報に対応付けられて記憶される。
【0035】
荷物情報124は、画像認識部108のOCRによって得られる情報、またはVCD70から送信された情報である。
図3は、荷物情報124として登録される情報の一例を示す図である。荷物情報124は、荷物Pに付与された識別情報に対して、重量センサ60により測定された荷物Pの重量、以下に説明する被認識情報、検査装置18により取得された情報(第2画像および識別情報)や、検査判定用端末装置200から送信された情報、開梱検査用端末装置22から送信された情報等が対応付けられた情報である。
【0036】
被認識情報は、少なくとも荷物Pの内容を示す内容情報を含み、その他、荷物Pの宛先住所や、宛先氏名、宛先の電話番号、差出人住所、差出人氏名、検査管理装置150から送信された情報等、荷物Pを検査する上で検査者が必要と考える任意の情報を含む。内容情報は、荷物Pに付与された帳票F等に記載された荷物Pの内容を示す情報であって、例えば、荷物Pの重量や、物品名、物品の金額、物品の数量等を含む。内容情報は、例えば荷物Pの差出人によって申告された情報である。検査判定用端末装置200から送信された情報は、例えば検査者が、検査判定用端末装置200の表示部に表された第2画像と、被認識情報(または内容情報)とを比較した結果を示す情報である。開梱検査用端末装置22から送信された情報は、例えば、検査者により荷物Pが開梱され、荷物Pが検査された結果(検査結果の一例)を示す情報である。
【0037】
VCD70は、ネットワークNWを介して、仕分管理装置100と通信する。VCD70は、仕分管理装置100から送信された情報であって、荷物Pの画像を含むビデオコーディング用の情報(コーディングデータ)を受信する。仕分管理装置100から送信されるコーディングデータは、仕分管理装置100の画像認識部108によって被認識情報が取得することができなかった場合にVCD70に送信される。また、仕分管理装置100の画像認識部108によって荷物Pの画像から住所情報の一部や、その他の情報の一部等が認識された場合、コーディングデータには、それらの一部の情報が含まれてもよい。また、コーディングデータには、住所特定部110が複数の住所候補から住所を絞り込めなかった場合、その複数の住所候補の情報が含まれてよい。
【0038】
VCD70は、ビデオコーディング用の表示部と,オペレータが情報を入力操作する操作部と、各種処理を実行する処理部とを備える。オペレータは、表示部に表示された情報に基づいて、荷物Pに関する情報を操作部に入力操作する。VCD70の表示部には、例えば、荷物Pの画像、および仕分管理装置100によって認識された情報が互いに対応付けられて表示される。操作部は、ボタン、キーボード、マウス、マイク、タッチパネル等のユーザインターフェースである。
【0039】
処理部は、操作部に入力操作された情報に基づいて、次に入力操作されると予測される情報の候補を導出し、導出した候補を表示部に表示させる。処理部は、予め設定された辞書や、過去に入力操作された情報等に基づいて、次に入力操作されると予測される情報の候補を導出する。オペレータは、カメラ50により撮像された画像を参照して、表示部には表示された複数の候補の中から、荷物Pに付与された情報を選択することで、入力操作を容易、且つ迅速に行うことができる。
【0040】
複数のVCD70には、例えば、それぞれ役割が定められてよい。例えば、VCD70-1のオペレータには、荷物Pの宛先住所を示す情報を入力する役割が与えられ、VCD70-2のオペレータには、荷物Pの宛先氏名を示す情報が入力する役割が与えられ、VCD70-3のオペレータには、荷物Pの内容を示す内容情報が入力する役割が与えられる。
【0041】
図4は、検査管理装置150の機能構成を示す図である。検査管理装置150は、例えば、通信インターフェース152と、搬送制御部154と、位置特定部156と、管理部158と、判定部160と、統計部162と、出力制御部164と、記憶部170とを備える。搬送制御部154と、位置特定部156と、管理部158と、判定部160と、統計部162と、出力制御部164とのうち、一部または全部はCPU等のプロセッサがプログラムを実行することにより実現されてよい。また、これらの機能部のうち、一部または全部は、LSI、ASIC、FPGA等のハードウェアによって実現されてもよい。記憶部170は、例えば、RAMやROM、HDD、フラッシュメモリ等の記憶装置により実現される。仕分管理装置100と検査管理装置150は、統合された一つのコンピュータであってもよいし、更に分散化された複数のコンピュータにより実現されてもよい。
【0042】
搬送制御部154は、主搬送部12および開梱検査用搬送部14に含まれる駆動モータおよび搬送ベルトを制御して、荷物Pが搬送される速度を調整する。また、搬送制御部154は、管理部158および検査装置18から取得した情報に基づいて、分岐機構20を制御する。搬送制御部154は、判定部160の判定の結果に基づいて、対象の荷物Pが分岐機構20に到達した場合に、分岐機構20を制御して、対象の荷物Pを開梱検査用搬送部14に搬出させる。
【0043】
位置特定部156は、例えば主搬送部12の搬送ベルトが荷物Pを搬送する速度と、検査装置18または主搬送路12に設けられた検知センサにより荷物Pが検知されたタイミングとに基づいて、荷物Pの位置を特定する。
【0044】
管理部158は、コードリーダユニット16から取得した情報(スキャン情報)、および検査装置18から取得した情報を記憶部170に記憶させたり、通信インターフェースを用いて、記憶部170に記憶された情報を送信したりする。
【0045】
判定部160は、荷物Pに対して透過検査を行う検査装置18の手前に設けられたコードリーダユニット16により取得された荷物Pの識別情報を用いて仕分管理装置100のデータ管理部112により管理される荷物情報124を参照し、被認識情報のうち荷物の検査に必要な所定の情報が揃っているか否かを判定する。
【0046】
検査官の検査に必要な所定の情報は、差出人によって申告された情報であって、検査装置18により取得された画像から認識される情報と比較の対象となる情報である。検査官の検査に必要な所定の情報は、例えば、重量センサ60により測定された荷物Pの重量、差出人に申告された荷物Pの重量、荷物Pの物品名、荷物Pの金額、荷物Pの数量、荷物Pの宛先住所、宛先氏名、宛先の電話番号、差出人住所、差出人氏名のうち、一部または全部である。検査に必要な所定の情報は、少なくとも差出人に申告された荷物Pの重量、荷物Pの物品名、荷物Pの金額、荷物Pの数量のうち、一部が含まれていることが好ましい。検査に必要な所定の情報に、差出人に申告された荷物Pの重量が含まれる場合、重量センサ60により測定された荷物Pの重量が検査に必要な所定の情報が含まれる。
【0047】
統計部162は、荷物Pに対して透過検査を行う検査装置18による検査結果であって荷物Pの識別情報に対応付けられた検査結果を取得し、仕分管理装置100のデータ管理部112により管理される荷物情報124において識別情報に対応付けられた荷物Pの内容と検査結果とが合致しなかった差出人を抽出して抽出履歴を蓄積し、荷物Pの内容と検査結果とが合致しなかった回数または頻度が予め定められた閾値を超えた差出人に関する情報を導出する。差出人に関する情報は、荷物Pの内容と検査結果とが合致しなかった回数や、頻度、差出人の氏名、住所、差出人が過去に差し出した荷物の内容情報、開梱検査が行われた回数などの情報である。
【0048】
なお、閾値は任意に設定されてよい。例えば、閾値は、開梱検査用端末装置22に対して所定の入力操作がされることで変更される。閾値は、荷物Pの開梱検査が行われた回数、検査の結果において違反と判定された回数、荷物Pの発送地等をパラメータとして変更されてもよい。統計部162は、荷物Pの開梱検査が行われた回数、および検査の結果において違反と判定された回数のうち、一方または双方が多い傾向である場合、閾値を低い傾向に設定してもよい。また、統計部162は、荷物Pの発送地が所定の地域である場合、閾値を低い傾向に設定してもよい。
【0049】
統計部162は、荷物Pの内容と検査結果とが合致しなかった回数または頻度を、荷物Pの内容と検査結果とが合致しなかった回数、または頻度が予め定められた閾値を超えた差出人に対応付けて導出する。
【0050】
出力制御部164は、判定部160により所定の情報が揃っていないと判定された場合に、通知情報を開梱検査用端末装置22や、検査判定用端末装置200等に出力させる。出力制御部164は、統計部162により導出された情報を開梱検査用端末装置22や、検査判定用端末装置200等に出力させる。出力制御部164は、荷物Pの内容と検査結果とが合致しなかった回数または頻度が予め定められた閾値を超えた差出人に関する情報を開梱検査用端末装置22や、検査判定用端末装置200等のネットワークNWに接続された装置に送信し、差出人に関する情報を送信先の装置に出力させる。統計部162および出力制御部164は、「注意喚起部」の一例である。
【0051】
記憶部170には、スキャン情報172、および第2画像データ174が記憶される。スキャン情報172は、コードリーダユニット16により読み取られた情報、およびコードリーダユニット16により情報が読み取られた時刻が互いに対応付けられた情報である。第2画像データ174は、検査装置18から取得した第2画像、および第2画像が生成された時刻が互いに対応付けられた情報の集合である。
【0052】
管理部158は、例えばコードリーダユニット16により荷物Pの識別情報が読み取られた時刻、検査装置18によって第2画像が生成された時刻、および主搬送路12に設けられた検知センサによって特定される荷物Pの位置情報に基づいて、コードリーダユニット16により読み取られた荷物Pの識別情報と、検査装置18により生成された第2画像とを対応付ける。
【0053】
図5は、荷物検査システムにより実行される処理を概念的に示す図である。仕分管理装置100の記憶部120には、カメラ50により撮像された画像が記憶される(1-1)。また、記憶部120には、重量センサ60により測定された荷物Pの測定結果が記憶される(1-2)。仕分管理装置100は、カメラ50により撮像された画像に対してOCR処理を実行し、検査官の検査に必要な所定の情報を取得することができなかった場合、その画像をVCD70に送信する(2)。VCD70は、オペレータにより入力された情報を仕分管理装置100に送信する。これにより仕分管理装置100の記憶部120には、検査官の検査に必要な所定の情報が記憶される(3-1から3-3)。
【0054】
次に、検査管理装置150の記憶部170には、コードリーダユニット16により読み取られた識別情報、および識別情報が取得された時刻(スキャン時刻)が互いに対応付けられて記憶される(4)。検査管理装置150は、仕分管理装置100の記憶部120に記憶され、且つ上記の(4)で取得した識別情報と一致する識別情報に対応付けられた情報を参照し、検査に必要な所定の情報が取得されているか否かを判定する(5)。検査管理装置150は、肯定的な判定をした場合、検査装置18による検査を実行させることを促す情報をコードリーダユニット16の表示部に表示させ、否定的な判定をした場合、検査装置18による検査を実行させることを禁止する情報をコードリーダユニット16の表示部に表示させる。
【0055】
オペレータは、表示部に検査装置18による検査を実行させることを禁止する情報が出力された場合、荷物Pを一時的に退避させる退避領域に、対象の荷物Pを移動させる。オペレータは、表示部に検査装置18による検査を実行させることを促す情報が出力された場合、対象の荷物Pを移動させずに、検査装置18が設けられた方向に対象の荷物Pが搬送されていることを確認する。これにより、荷物Pの第2画像が検査装置18に取得される。
【0056】
なお、検査管理装置150は、上記の(5)の判定を仕分管理装置100に依頼してもよい。この場合、仕分管理装置100は、判定する対象の識別情報を検査管理装置150から取得し、取得した識別情報と一致する識別情報に対応付けられた情報を参照し、必要な情報が取得されているか否かを判定する。そして、仕分管理装置100は、判定の結果を検査管理装置150に送信する。
【0057】
検査装置18は、第2画像を取得し、取得した画像を検査管理装置150に送信する。検査管理装置150の記憶部170には、検査装置18により取得された第2画像が、コードリーダユニット16により読み取られた識別情報に対応付けられて記憶される(6)。
【0058】
次に、検査管理装置150は、第2画像および荷物Pの識別情報を互いに対応付けて、検査判定用端末装置200に送信し(7)、仕分管理装置100は、検査に必要な所定の情報および荷物Pの識別情報を互いに対応付けて、検査判定用端末装置200に送信する(8)。これにより、検査判定用端末装置200の表示部には、検査に必要な所定の情報と、第2画像とが対応付けられて表示される。
【0059】
検査者は、表示部に表示された第2画像と、検査に必要な所定の情報とを比較して、検査に必要な所定の情報に示される情報と、荷物Pの第2画像とに相違が存在するか否かを判定することができる。
【0060】
図6は、仕分管理装置100により実行される処理の流れを示すフローチャートである。まず、仕分管理装置100の通信インターフェース102は、重量センサ60により測定された荷物Pの重量、およびカメラ50により撮像された画像を取得する(ステップS100、ステップS102)。
【0061】
次に、画像認識部108が、カメラ50により撮像された画像に対してOCR処理を実行する(ステップS104)。次に、データ管理部112が、OCR処理の結果により荷物Pに付与された識別情報が認識することができたか否かを判定する(ステップS106)。識別情報を認識することができなかった場合、所定の処理が実行される(ステップS108)。例えば、仕分管理装置100は、識別情報を認識することができなかったことを示す情報を仕分管理装置100が備える情報出力部に出力させる。この場合、例えば、オペレータが、荷物Pの識別情報を確認し、識別情報が付与されていない場合は、識別情報が表示されたシール等を荷物Pに貼付する。
【0062】
なお、ここで認識される識別情報は、差出人により付与された識別情報であってもよい。例えば、荷物Pを差し出す回数が多い企業等が荷物Pに付与した識別情報が、荷物検査システムで利用される識別情報として援用されてもよい。例えば仕分管理装置100は、予め登録された数字や、記号、文字等の組み合わせを認識した場合、その組み合わせを含む情報は、荷物検査システムで利用することができる識別情報であると判定してもよい。
【0063】
識別情報を認識することができた場合、データ管理部112は、OCR処理の結果により荷物Pに付与された検査に必要な所定の情報を取得することができたか否かを判定する(ステップS110)。検査に必要な所定の情報が取得できた場合、本フローチャートの1ルーチンの処理は終了する。検査に必要な所定の情報が取得できなかった場合、データ管理部112は、カメラ50により撮像された画像、およびOCR処理の処理結果を互いに対応付けてVCD70に送信する(ステップS112)。
【0064】
次に、データ管理部112は、VCD70から情報を取得するまで待機する(ステップS114)。VCD70から情報を取得することができた場合、データ管理部112は、VCD70から取得した情報を荷物情報124として登録する(ステップS116)。
【0065】
次に、データ管理部112は、荷物情報124として検査に必要な所定の情報を登録したか否かを判定する(ステップS118)。荷物情報124として検査に必要な所定の情報を登録していない場合、ステップS114に戻る。荷物情報124として検査に必要な所定の情報を登録した場合、データ管理部112は、検査に必要な所定の情報を検査判定用端末装置200に送信する(ステップS120)。これにより本フローチャートの1ルーチンの処理は終了する。
【0066】
図7は、検査管理装置150により実行される処理の流れを示すフローチャートである。まず、検査管理装置150の通信インターフェース152は、コードリーダユニット16により取得された荷物Pの識別情報、および、その識別情報が取得された時刻が互いに対応付けられた情報を取得するまで待機する(ステップS200)。
【0067】
コードリーダユニット16により取得された荷物Pの識別情報、および、その識別情報が取得された時刻が互いに対応付けられた情報を取得すると、判定部160は、仕分管理装置100の記憶部120に記憶され、且つステップS200で取得した識別情報と一致する識別情報に対応付けられた情報を参照し、検査に必要な所定の情報が取得されているか否かを判定する(ステップS202)。
【0068】
検査に必要な所定の情報が取得されていない場合、出力制御部164は、コードリーダユニット16の表示部に検査に必要な所定の情報が揃っていないことを示す情報(通知情報)を表示させる(ステップS204)。第2画像の比較対象である検査に必要な所定の情報が存在せず、第2画像が取得されても、検査者が第2画像と情報とを比較する検査を行うことができず、円滑に処理を進めることができないためである。
【0069】
検査に必要な所定の情報が取得されている場合、検査管理装置150は、検査装置18から第2画像を取得するまで待機する(ステップS206)。検査装置18から第2画像を取得すると、管理部158は、第2画像、および検査に必要な所定の情報を検査判定用端末装置200に送信する(ステップS208)。例えば、管理部158は、第2画像および識別情報を互いに対応付けて、検査判定用端末装置200に送信すると共に、検査に必要な所定の情報を検査判定用端末装置200に送信することを指示する指示情報を仕分管理装置100に送信する。この指示情報には、例えば対象の荷物Pの検査に必要な所定の情報に対応付けられている識別情報が含まれる。そして、仕分管理装置100は、送信された指示情報に含まれる識別情報、および、この識別情報に対応付けられた検査に必要な所定の情報を、検査判定用端末装置200に送信する。検査判定用端末装置200は、仕分管理装置100により送信された第2画像、および検査管理装置150により送信された被認識情報を対応付けて表示部に表示する。
【0070】
図8は、検査判定用端末装置200の表示部に表示された画像IMの一例を示す図である。画像IMには、検査に必要な所定の情報が表示される領域A1、および第2画像が表示される領域A2が含まれる。また、画像IMには、開梱検査が必要であることを決定するためのボタンB1「開梱検査が必要」、および開梱検査が必要でないことを決定するためのボタンB2「開梱検査が不要」を含む。検査者は、例えば、検査に必要な所定の情報と、第2画像から認識することができる情報とが相違するかによって、開梱検査が必要であるか否かを判定する。開梱検査が必要であるか否かの判定結果は、検査結果の他の一例である。
【0071】
例えば、検査者は、重量センサ60により測定された荷物Pの重量と、検査に必要な所定の情報に含まれる荷物Pの重量とが、所定以上、相違したり、検査に必要な所定の情報に含まれる荷物Pの物品名と、第2画像から認識される荷物Pの物品名とが相違したりする場合、ボタンB1「開梱検査が必要」に対して入力操作する。検査判定用端末装置200は、入力操作された結果を検査管理装置150に送信する。荷物Pは、開梱検査用搬送部14に搬出され、検査者により開梱されて詳細な検査がされる。
【0072】
また、画像IMには、統計部162の処理結果である過去に差出人が差し出した荷物Pについて「開梱検査が必要」と判定された回数、または頻度を示す情報が表示されてもよい。また、過去に「開梱検査が必要」と判定された回数、または頻度が予め定められた閾値を超えている場合に、閾値を超えていることを示す情報や、「開梱検査が必要」と判定された回数、または頻度を示す情報が、画像IMに表示されてもよい。これにより、検査者は、差出人が申告する荷物Pの内容の信憑性を推認することができる。
【0073】
次に、管理部158は、検査判定用端末装置200から情報を取得するまで待機する(ステップS210)。検査判定用端末装置200から情報を取得すると、管理部158は、取得した情報を荷物情報124として登録し(ステップS212)、荷物Pの開梱検査が必要であることを示す情報を取得したか否かを判定する(ステップS214)。
【0074】
開梱検査が必要であることを示す情報を取得した場合、統計部162は、荷物Pの差出人について、荷物Pの検査履歴を統計的に処理する(ステップS216)。荷物Pの検査履歴は、処理対象の荷物Pの差出人が、本処理の前までに差し出した荷物Pの検査の結果を示す情報である。
【0075】
統計部162の処理結果は、開梱検査用端末装置22の表示部に表示されてもよいし、検査管理装置150の表示部や、検査判定用端末装置200等に表示されてもよい。また、検査判定用端末装置200や、開梱検査用端末装置22等から所定のリクエスト信号を取得した場合、統計部162は、リクエスト信号を取得した後に、荷物Pの検査履歴を統計的に処理した結果を示す情報を検査判定用端末装置200や、開梱検査用端末装置22に送信してもよい。
【0076】
図9は、開梱検査用端末装置22の表示部に表示された、統計部162の処理結果を示す画像の一例を示す図である。例えば、荷物Pの検査履歴を統計的に処理した結果は、ある期間において、荷物Pの差出人ごとに、荷物Pを開梱して検査が行われた回数(
図8のボタンB1に対する入力操作が行われた回数)や、荷物Pを開梱して検査が行われ、且つ検査結果が違反であると判定された回数等が含まれる。開梱検査用端末装置22の表示部には、検査対象の荷物Pの差出人の荷物Pを開梱して検査が行われた回数や、荷物Pを開梱して検査が行われ、且つ検査結果が違反であると判定された回数等が表示されてもよい。
【0077】
なお、操作者により所定の入力操作がされると、管理部158は、所定の入力操作に対する情報を開梱検査用端末装置22の表示部に表示させる。例えば、ある差出人の過去の違反の内容を示す情報を、表示部に表示させるための入力操作がされた場合、管理部158は、ある差出人の過去の違反の内容の詳細を示す情報を表示部に表示させる。
【0078】
このように荷物Pの検査履歴を統計的に処理した結果が、表示部に表示されることにより、虚偽の情報を申告する回数が多い差出人を特定することができる。また、例えば、処理対象の荷物Pが、虚偽の情報を申告する回数が多い差出人から差し出された荷物であると、検査者は、荷物Pの処理中に、虚偽の情報を申告する回数が多い差出人の荷物Pであることを認識することができる。
【0079】
図7に戻り、搬送制御部154は、開梱検査用搬送部14に荷物Pを搬送する(ステップS218)。開梱検査用搬送部14に搬送された荷物Pは、検査者により開梱されて、荷物Pの中身が検査される。検査者は、検査結果を所定の開梱検査用端末装置22を操作して情報を入力操作する。入力された情報は、例えば、荷物Pの内容を示す情報や、差出人が申告した内容情報と、実際の荷物Pの内容との相違を示す情報等である。開梱検査用端末装置22は、入力された情報を検査の結果として検査管理装置150に送信する。管理部158は、検査の結果を取得するまで待機する(ステップS220)。検査の結果を取得すると、管理部158は、取得した検査の結果を仕分管理装置100の記憶部120(荷物情報124)に登録させる(ステップS222)。
【0080】
ステップS214で開梱検査が必要でないことを示す情報を取得した場合、仕分処理が行われる(ステップS224)。仕分処理は、オペレータによって荷物Pが仕分ユニット30の投入部32に投入され、仕分ユニットが、投入された荷物Pの宛先情報に基づいて、その荷物Pが所定のシュータ36に搬出される処理である。これにより本フローチャートの1ルーチンは終了する。
【0081】
以上説明した第1の実施形態によれば、荷物検査システムは、カメラ50により撮像された荷物Pの画像に対して行われた画像認識の結果である荷物Pの識別情報および荷物Pの内容を少なくとも含む被認識情報と、カメラ50により撮像された荷物Pの画像が送られた一以上のVCD70において入力された荷物の被認識情報とに基づいて、荷物Pの識別情報に、荷物Pの被認識情報が対応付けられた荷物情報124を管理するデータ管理部112と、荷物Pに対して透過検査を行う検査装置18の手前に設けられたコードリーダユニット16により取得された荷物Pの識別情報を用いてデータ管理部112により管理される荷物情報124を参照し、被認識情報のうち荷物の検査に必要な所定の情報が揃っているか否かを判定する判定部160と、判定部160により検査に必要な所定の情報が揃っていないと判定された場合に、通知情報を出力部に出力させる出力制御部164とを持つことにより、より円滑な処理を実現することができる。
【0082】
また、第1の実施形態の荷物検査システムは、コードリーダユニット16により荷物Pの識別情報が取得され、且つ検査に必要な所定の情報を取得することができないとき、通知情報を出力部に出力させるため、検査に必要な所定の情報を取得していない荷物Pを容易に検知することができる。この結果、荷物検査システムは、検査装置18に至る搬送経路を十分に長くして、検査に必要な所定の情報が取得されるまでの時間を稼ぐ必要性が低くなるため、主搬送路12の上流側の端部と、検査装置18との間の経路を短くすることができる。
【0083】
また、第1の実施形態の荷物検査システムは、カメラ50により撮像された荷物Pの画像に対して行われた画像認識の結果である荷物Pの識別情報および荷物Pの差出人並びに内容を少なくとも含む被認識情報と、カメラ50により撮像された荷物Pの画像が送られた一以上のVCD70において入力された荷物の被認識情報とに基づいて、荷物Pの識別情報に、荷物Pの被認識情報が対応付けられた荷物情報124を管理するデータ管理部112であって、荷物Pに対する検査結果を記憶部120に格納するデータ管理部112と、データ管理部112により管理される記憶部120において識別情報に対応付けられた荷物Pの内容と検査結果とが合致しなかった差出人を抽出して抽出履歴を蓄積し、荷物Pの内容と検査結果とが合致しなかった回数、または頻度が予め定められた閾値を超えた差出人に関する情報を出力部に出力させる注意喚起部(162、164)とを持つことにより、申告内容が不適切な傾向にある差出人を抽出することができる。
【0084】
なお、仕分管理装置100の画像認識部108および住所特定110は、ネットワークNWに接続された他の装置に設けられ、仕分管理装置100は、OCR処理およびOCR処理の結果から住所を特定する処理を、画像認識部108および住所特定110が設けられた他の装置に依頼してもよい。この場合、仕分管理装置100は、ネットワークNWを介して、他の装置からOCR処理および住所を特定する処理の結果を取得する。
【0085】
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態の荷物検査システムについて説明する。第1の実施形態では、荷物Pは、検査ユニット10において処理がされた後、仕分ユニット30において処理がされるものとしたが、第2の実施形態では、荷物Pは、検査ユニット10において処理がされる前に、仕分ユニット30において処理がされる。また、第2の実施形態の荷物検査システムでは、仕分ユニット30の投入部32付近に、カメラ50、および重量センサ60-1から60-3が設けられる。以下では、係る相違点を中心に説明し、共通する部分についての説明は省略する。
【0086】
図10は、荷物検査システムを含む区分システム1Aの構成図である。カメラ50は、例えば、投入部32-1から32-3付近に設けられる。カメラ50は、投入部32に投入された荷物Pを撮像する。重量センサ60-1から60-3は、それぞれ投入部32-1から32-1の搬送ローラの下側に配置され、搬送ローラに載せられた荷物Pの重量を測定する。以下、投入部32-1から32-1を、他の投入部と区別しない場合は、単に投入部32と称し、重量センサ60-1から60-3を、他の重量センサと区別しない場合は、単に重量センサ60と称する。
【0087】
本実施形態において、荷物Pは、例えばオペレータによって投入部32に投入される。仕分管理装置100は、仕分ユニット30を制御して、投入部32の搬送ローラに荷物Pを搬送させる。重量センサ60が設けられた搬送ローラを含むコンベアは、このコンベアの前後のコンベアから分割されている。重量センサ60は、分割されたコンベアにより荷物が搬送されているとき、荷物Pの重量を測定する。なお、荷物Pが、分割されたコンベアの上に存在している状態で、後続の荷物Pが分割されたコンベアに進入しそうな場合、荷物Pが分割されたコンベアを通過するまで後続の荷物Pの搬送は一時中停止される。これにより、荷物Pは、下側に重量センサ60が設けられた搬送ローラの上で停止する。仕分管理装置100は、カメラ50を制御して、荷物Pを撮像すると共に、重量センサ60の測定結果を取得する。このように仕分管理装置100が、仕分ユニット30の各部を制御することで、投入部32に投入された荷物Pの画像、および重量を自動的に取得する。
図10の点線は、仕分ユニット30で宛先情報ごとにシュータ36に区分された荷物Pが検査ユニット10に搬送される経路の一例を示している。
【0088】
図11は、第2の実施形態の仕分管理装置100により実行される処理の流れを示すフローチャートである。まず、仕分管理装置100の通信インターフェース102は、重量センサ60により測定された荷物Pの重量、およびカメラ50により撮像された画像を取得する(ステップS300、ステップS302)。
【0089】
次に、画像認識部108が、カメラ50により撮像された画像に対してOCR処理を実行する(ステップS304)。次に、データ管理部112が、OCR処理の結果により荷物Pに付与された識別情報が認識することができたか否かを判定する(ステップS306)。識別情報を認識することができなかった場合、搬送制御部104は、エラー専用のシュータ36に荷物Pを搬送する(ステップS318)。
【0090】
識別情報を認識することができた場合、データ管理部112は、OCR処理の結果により荷物Pに付与された宛先情報を取得することができたか否かを判定する(ステップS308)。宛先情報が取得できた場合、搬送制御部104は、取得した宛先情報に対応付けられたシュータ36に荷物Pを搬送する(ステップS310)。次に、データ管理部112は、識別情報、および宛先情報を荷物情報124として登録する(ステップS312)。
【0091】
ステップS308で、宛先情報を取得することができなかった場合、データ管理部112は、カメラ50により撮像された画像、およびOCR処理の処理結果を互いに対応付けてVCD70に送信する(ステップS314)。データ管理部112は、所定時間以内に、VCD70から宛先情報を取得することができたか否かを判定する(ステップS316)。所定時間以内に、VCD70から宛先情報を取得することができなかった場合、ステップS318の処理に進む。宛先情報を取得することができていない間、荷物Pは、周回搬送部34を周回する。所定時間以内に、VCD70から宛先情報を取得することができた場合、ステップS310の処理に進む。
【0092】
次に、データ管理部112は、検査に必要な所定の情報を取得することができたか否かを判定する(ステップS320)。検査に必要な所定の情報が取得できた場合、本フローチャートの1ルーチンの処理は終了する。検査に必要な所定の情報が取得できなかった場合、データ管理部112は、カメラ50により撮像された画像、およびOCR処理の処理結果を互いに対応付けてVCD70に送信する(ステップS322)。
【0093】
次に、データ管理部112は、VCD70から検査に必要な所定の情報を取得するまで待機する(ステップS324)。VCD70から検査に必要な所定の情報を取得することができた場合、データ管理部112は、VCD70から取得した情報を荷物情報124として登録する(ステップS326)。
【0094】
次に、データ管理部112は、荷物情報124として検査に必要な所定の情報を登録したか否かを判定する(ステップS328)。荷物情報124として検査に必要な所定の情報を登録していない場合、ステップS324に戻る。荷物情報124として検査に必要な所定の情報を登録した場合、データ管理部112は、検査に必要な所定の情報を検査判定用端末装置200に送信する(ステップS330)。これにより本フローチャートの1ルーチンの処理は終了する。
【0095】
上述した処理により、荷物Pは、宛先情報ごとに、所定のシュータ36に区分される。そして、オペレータは、区分された荷物Pの集合を検査ユニット10に移動させる。検査ユニット10では、区分された区分ごとに荷物Pの検査が行われるため、検査後に荷物Pを区分ごとに処理することができる。また、仕分ユニット30における処理後に、検査ユニット10に荷物Pを移動させる間に、OCR処理により取得することができなかった検査に必要な所定の情報をVCD70から取得することができるため、検査ユニット10における処理を停滞させることなく行うことができる。
【0096】
以上説明した第2の実施形態によれば、仕分ユニット30において、宛先情報に基づいて、荷物Pがシュータ36に区分された後、荷物Pは検査ユニット10に運ばれ、検査ユニット10おいて検査が行われる。カメラ50により撮像された荷物Pの画像に対して行われた画像認識の結果と、VCD70において入力された情報とは、仕分ユニット30から検査ユニット10に運ばれる間に取得することができるため、より円滑に処理を行うことができる。
【0097】
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態における検査ユニット10Aについて説明する。第3の実施形態の検査ユニット10Aは、第1の実施形態の荷物検査システムに含まれる検査ユニット10と構成が異なる。以下では、係る相違点を中心に説明し、共通する部分についての説明は省略する。
【0098】
図12は、第3の実施形態の検査ユニット10Aの構成図である。検査ユニット10Aは、第1の実施形態の検査ユニット10の構成に加え、更に投入部11と、リジェクト搬送部13-1と、分岐機構13-2と、カメラ50と、重量センサ60とを備える。なお、コードリーダユニット16は、省略されてもよい。
【0099】
投入部11の構成は、第2の実施形態で説明した投入部32の構成と同様であるため、説明を省略する。また、カメラ50は、例えば、投入部11付近に設けられる。カメラ50は、投入部11に投入された荷物Pを撮像する。重量センサ60は、それぞれ投入部11の搬送ローラの下側に配置され、搬送ローラに載せられた荷物Pの重量を測定する。
【0100】
主搬送路12において、検査装置18より上流側、且つ検査装置18の近傍には、リジェクト搬送部13-1が連結される。リジェクト搬送部13-1は、例えば搬送ベルト、駆動プーリ、および駆動モータを含む。分岐機構13-2は、主搬送部12と、リジェクト搬送部13-1が連結される箇所付近に設けられる。分岐機構13-2は、検査装置18を通過する前の荷物Pであって、検査に必要な所定の情報が取得されなかった荷物Pをリジェクト搬送部13-1に搬出する。また、第3の実施形態の検査装置18から、投入部11と主搬送部12との連結箇所付近までの主搬送部12の長さは、第1の実施形態の検査装置18から、上流側の端までの主搬送部12の長さに比して(例えば2倍以上、または3倍以上)長い。
【0101】
図13は、第3の実施形態の検査管理装置150Bの機能構成を示す図である。検査管理装置150Bは、第1の実施形態の検査管理装置150の機能構成に加え、更に画像認識部166、および住所特定部168を備える。画像認識部166、および住所特定部168の機能構成は、第1の実施形態の画像認識部108、および住所特定部110の機能構成と同様のため説明を省略する。通信インターフェース152は、リジェクト搬送部13-1や、分岐機構13-2、VCD70等と通信する。
【0102】
記憶部170には、スキャン情報172、および第2画像データ174、に加え、更に第1画像データ176、荷物情報178、および住所データベース180が記憶される。第3の実施形態の第1画像データ176に記憶される情報、荷物情報178に記憶される情報、および住所データベース180に記憶される情報は、それぞれ第1の実施形態の第1画像データ122に記憶される情報、荷物情報124として記憶される情報、および住所データベース126に記憶される情報と同様のため説明を省略する。
【0103】
図14は、第3の実施形態の検査管理装置150により実行される処理の流れを示すフローチャートである。まず、検査管理装置150の通信インターフェース152は、重量センサ60により測定された荷物Pの重量、およびカメラ50により撮像された画像を取得する(ステップS400、ステップS402)。
【0104】
次に、画像認識部166が、カメラ50により撮像された画像に対してOCR処理を実行する(ステップS404)。次に、管理部158が、OCR処理の結果により荷物Pに付与された識別情報が認識することができたか否かを判定する(ステップS406)。識別情報を認識することができなかった場合、ステップS418の処理に進む。
【0105】
識別情報を認識することができた場合、管理部158は、OCR処理の結果により検査に必要な所定の情報を取得することができたか否かを判定する(ステップS408)。検査に必要な所定の情報が取得できた場合、
図7のステップS206からステップS222の処理を実行する。
【0106】
検査に必要な所定の情報が取得できていない場合、管理部158は、カメラ50により撮像された画像、およびOCR処理の処理結果を互いに対応付けてVCD70に送信する(ステップS410)。管理部158は、VCD70から情報を取得することができたか否かを判定する(ステップS412)。VCD70から情報を取得することができた場合、管理部158は、VCD70から取得した情報を荷物情報178として登録する(ステップS414)。
【0107】
次に、管理部158は、検査に必要な所定の情報を取得することができたか否かを判定する(ステップS416)。検査に必要な所定の情報を取得できた場合、
図7のステップS206からステップS224の処理を実行し、本フローチャートの1ルーチンの処理は終了する。検査に必要な所定の情報を取得できていない場合、ステップS412に戻る。
【0108】
ステップS412で、VCD70から検査に必要な所定の情報を取得することができなかった場合、位置特定部156は、荷物Pが主搬送路12とリジェクト搬送部13-1とが連結された箇所(分岐機構13-2)付近に存在するか否かを判定する(ステップS418)。
【0109】
荷物Pがリジェクト搬送部13-1(分岐機構13-2)付近に存在しない場合、ステップS412の処理に戻る。荷物Pがリジェクト搬送部13-1(分岐機構13-2)付近に存在する場合、搬送制御部154は、分岐機構13-2を制御して、荷物Pをリジェクト搬送部13-1に搬送する(ステップS420)。これにより本フローチャートの1ルーチンの処理は終了する。
【0110】
以上説明した第3の実施形態によれば、検査装置18により検査される前に、検査に必要な所定の情報が取得されていない荷物Pは、自動的にリジェクト搬送部13-1に搬出される。この結果、検査に必要な所定の情報が取得されていない荷物Pが検査装置18に搬送されることを防止することができる。
【0111】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、撮像部により撮像された荷物の画像に対して行われた画像認識の結果である荷物の識別情報および荷物の内容を少なくとも含む被認識情報と、前記撮像部により撮像された前記荷物の画像が送られた一以上の端末装置において入力された荷物の被認識情報とに基づいて、前記荷物の識別情報に、前記荷物の被認識情報が対応付けられたデータテーブルを管理するデータ管理部と、前記荷物に対して透過検査を行う検査装置の手前に設けられた識別情報取得部により取得された荷物の識別情報を用いて前記データ管理部により管理されるデータテーブルを参照し、前記被認識情報のうち前記荷物の検査に必要な所定の情報が揃っているか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記所定の情報が揃っていないと判定された場合に、通知情報を出力部に出力させる出力制御部とを持つことにより、より円滑な処理を実現することができる。
【0112】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以下、本願の原出願の分割直前の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
撮像部により撮像された荷物の画像に対して行われた画像認識の結果である荷物の識別情報および荷物の内容を少なくとも含む被認識情報と、前記撮像部により撮像された前記荷物の画像が送られた一以上の端末装置において入力された荷物の被認識情報とに基づいて、前記荷物の識別情報に、前記荷物の被認識情報が対応付けられたデータテーブルを管理するデータ管理部と、
前記荷物に対して透過検査を行う検査装置の手前に設けられた識別情報取得部により取得された荷物の識別情報を用いて前記データ管理部により管理されるデータテーブルを参照し、前記被認識情報のうち前記荷物の検査に必要な所定の情報が揃っているか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記所定の情報が揃っていないと判定された場合に、通知情報を出力部に出力させる出力制御部と、
を備える荷物検査システム。
[C2]
前記荷物の被認識情報は、前記荷物の宛先情報を含み、
前記検査装置は、前記荷物の透過画像を取得する装置であり、
前記検査装置により前記透過画像が取得された前記荷物の宛先情報に基づいて、前記荷物を区分部に区分する区分機構を、更に備える、
[C1]記載の荷物検査システム。
[C3]
前記荷物の被認識情報は、前記荷物の宛先情報を含み、
前記荷物を搬送機構により搬送しながら、前記荷物の宛先情報が得られた場合に、前記得られた宛先情報に基づいて、前記搬送している前記荷物を前記宛先情報に応じて区分部に区分する区分機構を、更に備え、
前記判定部は、前記区分機構により区分された荷物に対して、前記荷物の検査に必要な所定の情報が揃っているか否かを判定する、
[C1]記載の荷物検査システム。
[C4]
前記データ管理部は、前記撮像部により撮像された一つの荷物の画像を二以上の端末装置に送信し、前記画像が送信された二以上の前記端末装置のそれぞれにおいて、前記一つの荷物の画像に対して入力された異なる種類の被認識情報を、前記端末装置のそれぞれから取得し、取得した前記異なる種類の被認識情報を統合して、前記荷物の識別情報に、前記荷物の被認識情報が対応付けられたデータテーブルを管理する、
[C1]から[C3]のうちいずれか1つに記載の荷物検査システム。
【符号の説明】
【0113】
1…区分システム、10…検査ユニット、30…仕分ユニット、50…カメラ、70…VCD、100…仕分管理装置、102…通信インターフェース、108…画像認識部、110…住所特定部、112…データ管理部、120…記憶部、122…第1画像データ、124…荷物情報、150…検査管理装置、152…通信インターフェース、154…搬送制御部、156…位置特定部、158…管理部、160…判定部、162…統計部、164…出力制御部、170…記憶部、174…第2画像、200…検査判定用端末装置
【手続補正書】
【提出日】2022-12-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査ユニットにおいて処理される前に物品を仕分ける仕分ユニットを制御する仕分管理装置であって、
前記仕分けユニットの投入部付近の撮像部により撮像された荷物の撮像画像に対して行われた画像認識の結果である前記荷物の内容と差出人を少なくとも含む被認識情報に基づき荷物を搬送させる搬送制御部と、
前記被認識情報に基づき、検査に必要な所定の情報が取得できなかった場合に前記撮像画像をビデオコーディング端末へ送信し、前記ビデオコーディング端末から前記所定の情報を取得し、検査判定用端末装置へ前記所定の情報を送信するデータ管理部と、
前記ビデオコーディング端末から前記所定の情報を取得することができなかった場合、荷物が主搬送路とリジェクト搬送部とが連結された分岐機構の付近に存在するか否かを判定する位置特定部と、
を備え、
前記搬送制御部は、荷物が前記分岐機構の付近に存在する場合、前記分岐機構を制御して、荷物を前記リジェクト搬送部に搬送する仕分管理装置。
【請求項2】
検査ユニットにおいて処理される前に物品を仕分ける仕分ユニットを制御する仕分管理装置、及び検査に必要な所定の情報を表示する検査判定用端末装置を含む検査システムであって、
前記仕分管理装置は、
前記仕分けユニットの投入部付近の撮像部により撮像された荷物の撮像画像に対して行われた画像認識の結果である前記荷物の内容と差出人を少なくとも含む被認識情報に基づき荷物を搬送させる搬送制御部と、
前記被認識情報に基づき、検査に必要な所定の情報が取得できなかった場合に前記撮像画像をビデオコーディング端末へ送信し、前記ビデオコーディング端末から前記所定の情報を取得し、前記検査判定用端末装置へ前記所定の情報を送信するデータ管理部と、
前記ビデオコーディング端末から前記所定の情報を取得することができなかった場合、荷物が主搬送路とリジェクト搬送部とが連結された分岐機構の付近に存在するか否かを判定する位置特定部と、
を備え、
前記搬送制御部は、荷物が前記分岐機構の付近に存在する場合、前記分岐機構を制御して、荷物を前記リジェクト搬送部に搬送し、
前記検査判定用端末装置は、
前記所定の情報を表示する表示部を備える、検査システム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0112
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0112】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以下、本願の原出願の分割直前の記載である。
[C1]
撮像部により撮像された荷物の画像に対して行われた画像認識の結果である荷物の識別情報および荷物の内容を少なくとも含む被認識情報と、前記撮像部により撮像された前記荷物の画像が送られた一以上の端末装置において入力された荷物の被認識情報とに基づいて、前記荷物の識別情報に、前記荷物の被認識情報が対応付けられたデータテーブルを管理するデータ管理部と、
前記荷物に対して透過検査を行う検査装置の手前に設けられた識別情報取得部により取得された荷物の識別情報を用いて前記データ管理部により管理されるデータテーブルを参照し、前記被認識情報のうち前記荷物の検査に必要な所定の情報が揃っているか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記所定の情報が揃っていないと判定された場合に、通知情報を出力部に出力させる出力制御部と、
を備える荷物検査システム。
[C2]
前記荷物の被認識情報は、前記荷物の宛先情報を含み、
前記検査装置は、前記荷物の透過画像を取得する装置であり、
前記検査装置により前記透過画像が取得された前記荷物の宛先情報に基づいて、前記荷物を区分部に区分する区分機構を、更に備える、
[C1]記載の荷物検査システム。
[C3]
前記荷物の被認識情報は、前記荷物の宛先情報を含み、
前記荷物を搬送機構により搬送しながら、前記荷物の宛先情報が得られた場合に、前記得られた宛先情報に基づいて、前記搬送している前記荷物を前記宛先情報に応じて区分部に区分する区分機構を、更に備え、
前記判定部は、前記区分機構により区分された荷物に対して、前記荷物の検査に必要な所定の情報が揃っているか否かを判定する、
[C1]記載の荷物検査システム。
[C4]
前記データ管理部は、前記撮像部により撮像された一つの荷物の画像を二以上の端末装置に送信し、前記画像が送信された二以上の前記端末装置のそれぞれにおいて、前記一つの荷物の画像に対して入力された異なる種類の被認識情報を、前記端末装置のそれぞれから取得し、取得した前記異なる種類の被認識情報を統合して、前記荷物の識別情報に、前記荷物の被認識情報が対応付けられたデータテーブルを管理する、
[C1]から[C3]のうちいずれか1つに記載の荷物検査システム。