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特開2023-21244再閉鎖可能な袋のための隠しフランジチャイルドレジスタンス閉鎖部および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021244
(43)【公開日】2023-02-10
(54)【発明の名称】再閉鎖可能な袋のための隠しフランジチャイルドレジスタンス閉鎖部および方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/25 20060101AFI20230202BHJP
   B65D 75/62 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
B65D33/25 A
B65D75/62 Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022194887
(22)【出願日】2022-12-06
(62)【分割の表示】P 2021535837の分割
【原出願日】2019-12-09
(31)【優先権主張番号】16/226,245
(32)【優先日】2018-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/550,872
(32)【優先日】2019-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515252949
【氏名又は名称】レイノルズ・プレスト・プロダクツ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム・ブラッドフォード・ハンセン
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・アール・オーストレング
(57)【要約】
【課題】袋が潜在的に有害である内容物を有することが意図される場合、子供が袋を開けるのをより難しくさせつつ、大人および高齢者にとって開けるのがなおも容易である閉鎖部および方法を提供する必要性がある。
【解決手段】再閉鎖可能なジッパ式袋(20)が、相互係止形状を伴う再閉鎖可能なジッパ(24)を備える。それら形状のうちの少なくとも一方は、相互係止形状の上方と下方との両方に位置付け可能な自由端を伴う把持フランジ(61)と、取付フランジ上の係留部において袋の壁に取り付けられる、相互係止形状の下方にある取付フランジとを有する。把持フランジ(61)は、袋の反対側の側壁縁同士の間で第1の側壁に取り付けられない。相補的な相互係止形状は、反対側の袋の壁に取り付けられる。一部の袋(20)は、把持フランジの一部分へのアクセスを提供するために、袋の側壁に開口も備え得る。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 開放口部を伴う包装を形成するために、それぞれの側壁縁および底に沿って結合された第1の側壁および第2の側壁であって、前記開放口部が、前記第1の側壁および前記第2の側壁の末端によって境界付けられた、第1の側壁および第2の側壁と、
(b) 前記開放口部に隣接して位置付けられた再閉鎖可能なジッパ式閉鎖部であって、
(i) 相互係止形状を備える第1の軌道であって、前記第1の軌道は、把持フランジと一体的な取付フランジをさらに備え、前記把持フランジは、前記側壁縁同士の間で前記第1の側壁に取り付けられておらず、前記取付フランジは、前記側壁縁同士の間で延びる第1の領域において前記第1の側壁に取り付けられ、鉛直方向において前記第1の領域からずらされた第2の領域において前記第1の側壁に取り付けられておらず、前記第2の領域は、前記相互係止形状の後方の領域である、第1の軌道、ならびに、
(ii) 相補的な相互係止形状を備え、前記第2の側壁に取り付けられた第2の軌道
を備える、
ジッパ式閉鎖部と、
を備える再閉鎖可能な包装であって、
(c)前記把持フランジは、前記末端の下方に自由端を有し、前記自由端は、前記末端と前記第1の軌道の相互係止形状との間に位置し、前記把持フランジは、前記側壁縁同士の間の全距離、自由に移動可能であり、前記第1の側壁に取り付けられておらず、かつ、前記自由端と少なくとも前記第1の軌道の相互係止形状との間で前記第1の側壁に取り付けられておらず、
(d) 前記包装が、前記相互係止形状と前記相補的な相互係止形状とが嵌め合わされた閉じた状態にあるときに、前記把持フランジの面は、前記取付フランジの面に対向して位置付けられ、前記取付フランジの前記面に直接接触して移動可能である、再閉鎖可能な包装。
【請求項2】
前記把持フランジは、前記自由端が前記末端と前記第1の軌道の相互係止形状との間に位置する第1の位置から、前記自由端が前記第1の側壁の前記末端に隣接して位置する第2の位置へ折り畳み解除する、請求項1に記載の再閉鎖可能な包装。
【請求項3】
前記把持フランジは、前記取付フランジと同じ押出部材の一部である、請求項1に記載の再閉鎖可能な包装。
【請求項4】
前記把持フランジは、前記取付フランジと同じ共押出部材の一部である、請求項1に記載の再閉鎖可能な包装。
【請求項5】
(a) 前記第1の軌道の前記相互係止形状は、頭部を有する柄部を備え、
(b) 前記第2の軌道の前記相補的な相互係止形状は、前記第1の軌道の前記頭部を受容するために離間した脚部の対を備える、請求項1に記載の再閉鎖可能な包装。
【請求項6】
前記把持フランジは、前記取付フランジから離れるように移動可能である、請求項1に記載の再閉鎖可能な包装。
【請求項7】
前記取付フランジは、前記取付フランジの内面上の係留部のみに沿って前記第1の側壁に固定される、請求項1に記載の再閉鎖可能な包装。
【請求項8】
前記係留部は、前記取付フランジと前記第1の側壁との間の熱シールを備えている、請求項7に記載の再閉鎖可能な包装。
【請求項9】
前記係留部は、前記取付フランジと前記第1の側壁との間の接着ボンドを備えている、請求項7に記載の再閉鎖可能な包装。
【請求項10】
前記ジッパ式閉鎖部は、プラスチック高分子材料を含む、請求項1に記載の再閉鎖可能な包装。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、PCT国際特許出願として2019年12月9日に出願されており、2018年12月19日に出願された米国特許出願第16/226,245号、および、2019年8月26日に出願された米国特許出願第16/550,872号への優先権を主張し、それらの特許出願の開示はそれにより全体が本明細書において参照により組み込まれている。
【0002】
本開示は、再閉鎖可能なジッパ式袋に関する。より詳細には、本開示は、チャイルドレジスタンスである再閉鎖可能なジッパ式袋に関する。
【背景技術】
【0003】
ジッパ式閉鎖部を閉鎖するための押付部を有する再閉鎖可能な袋は、子供および大人にとって開けるのが容易である。袋が潜在的に有害である内容物を有することが意図される場合、子供が袋を開けるのをより難しくさせつつ、大人および高齢者にとって開けるのがなおも容易である閉鎖部および方法を提供する必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
先行技術を向上させるために、隠しフランジを有する再閉鎖可能な包装が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様において、再閉鎖可能な包装は、開放口部を伴う包装を形成するために、それぞれの側壁縁および底に沿って結合される第1および第2の側壁を備える。再閉鎖可能なジッパが口部に隣接して位置付けられる。再閉鎖可能なジッパは、相互係止形状を備える第1の軌道と、相補的な相互係止形状を備える第2の軌道とを備える。第1の軌道は、相互係止形状の上方と下方との両方に位置付け可能な自由端を伴う把持フランジと、相互係止形状の下方にある取付フランジとを備える。第1の軌道は、取付フランジ上の係留部において第1の側壁に取り付けられる。把持フランジは、側壁縁同士の間で第1の側壁に取り付けられない。第2の軌道は第2の側壁に取り付けられる。
【0006】
多くの構成において、把持フランジは、取付フランジと同じ押出部材の一部である。
【0007】
一部の実施形態において、把持フランジは、取付フランジと同じ共押出部材の一部である。
【0008】
1つまたは複数の実施形態において、把持フランジは、取付フランジに固定された別個の部材である。
【0009】
1つまたは複数の実施形態において、把持フランジは、相互係止形状の下方で取付フランジに固定される。
【0010】
1つまたは複数の実施形態において、把持フランジは、相互係止形状の後方で取付フランジに固定される。
【0011】
一部の例では、第1の軌道は相互係止形状の対を含み、第2の軌道は相補的な相互係止形状の対を含む。把持フランジは第1の軌道の相互係止形状の各々の間で取付フランジに固定される。
【0012】
一部の実施形態において、第2の軌道は、相補的な相互係止形状の上方と下方との両方に位置付け可能な自由端を伴う第2の把持フランジと、相補的な相互係止形状の下方にある第2の取付フランジとをさらに備える。第2の軌道は、第2の取付フランジ上の係留部において第2の側壁に取り付けられる。第2の把持フランジは、側壁縁同士の間で第2の側壁に取り付けられない。
【0013】
一部の構成は、1本または複数本の指によって包装の外側の位置から把持フランジの一部分へのアクセスを提供する大きさとされた開口を第1の側壁において備える。
【0014】
典型的には、第1の側壁における開口は、側壁縁から離間され、かつ第1の軌道に隣接して位置する。
【0015】
多くの場合において、第1の側壁における開口は把持フランジから3mm未満に位置する。
【0016】
例の構成では、開口は、第1の側壁にあるスリット、ミシン目、または隙間のうちの1つを備える。
【0017】
1つまたは複数の実施形態において、第1の側壁は、第1の側壁の残りの部分から延びるタブを備え、隙間が、タブと第1の側壁の残りの部分との間にあり、開口と連通している。
【0018】
一部の例では、タブは弓形である。
【0019】
一部の例の実装形態について、弓形のタブの頂点は、弓形のタブの端より開放口部に近い。
【0020】
一部の実装形態において、弓形のタブの端は、弓形のタブの頂点より開放口部に近い。
【0021】
タブは、1つまたは複数の構成において、側壁縁同士の間でジッパ式閉鎖部に沿って50%を超える距離にわたり延び得る。
【0022】
別の態様では、再閉鎖可能なジッパ式袋が提供される。袋は、閉じた底と、第1および第2の対向する側面と、第1および第2の対向する側面の間の第1および第2の対向する壁パネルとを有する周囲壁を備える。開放口部が、第1および第2の対向する壁パネルの末端によって定められる。周囲壁は中に内部容積を定める。再閉鎖可能なジッパ式閉鎖部が末端と閉じた底との間にある。ジッパ式閉鎖部は、口部を通じた内部容積への選択的なアクセスを提供する。ジッパ式閉鎖部は、内面および外面を有する取付フランジと、取付フランジの外面に固定され、第2の壁パネルに向けて延びる第1のジッパ輪郭部材であって、取付フランジは、内面の係留部のみに沿って第1の壁パネルに固定され、第1のジッパ輪郭部材の後方の領域において第1の壁パネルに取り付けられていない、第1のジッパ輪郭部材と、第2の壁パネルに固定され、第1の輪郭部材に係合する場所において第1の壁パネルに向けて延びる第2のジッパ輪郭部材とを備え、第1の輪郭部材および第2の輪郭部材は、共に押し付けられるときに選択的に相互係止し、引き離されるときに係止解除するように構築および配置される。調節可能な把持フランジが、取付フランジと一体であり、取付フランジと第1の壁との間に位置付け可能である。把持フランジは、自由端と、第1の面と、反対側の第2の面とを有する。把持フランジは、隠し位置と閉鎖部開放位置との間で調節可能である。隠し位置は、自由端が取付フランジ係留部と第1のジッパ輪郭部材との間に位置することと、第1の面が取付フランジの内面に隣接することとを含み、閉鎖部開放位置は、把持フランジの第1の面が取付フランジの内面から離れるように引っ張られることを含む。
【0023】
多くの例の実施形態において、閉鎖部開放位置は、把持フランジの自由端が口部の末端に向けて延びることを含む。
【0024】
一部の実施形態において、閉鎖部開放位置は、把持フランジの自由端が口部の末端の下方で延びることを含む。
【0025】
一部の実施形態において、把持フランジの固定部分は、取付フランジと同じ押出部材の一部である。
【0026】
一部の実施形態において、把持フランジの固定部分は、取付フランジと同じ共押出部材の一部である。
【0027】
一部の例の実施形態において、把持フランジは、取付フランジの内面に固定される固定部分を含み、把持フランジの固定部分は第1のジッパ輪郭部材と軸方向で並べられない。
【0028】
1つまたは複数の実施形態において、把持フランジの固定部分は係留部と第1のジッパ輪郭部材との間に位置する。
【0029】
1つまたは複数の例の実施形態において、取付フランジは、輪郭部材と、反対側の壁パネル端とを有する。ジッパ輪郭部材は、輪郭部材端に隣接して取付フランジに固定され、取付フランジは、係留部にある壁パネル端において第1の壁に固定される。係留部は、取付フランジの半分未満の長さに沿って、壁パネル端から輪郭部材端に向けて延びる。
【0030】
一部の実装形態では、ジッパ式閉鎖部は、取付フランジの外面から延び、第2の壁パネルに向けて延びる第3のジッパ輪郭部材をさらに備える。第3のジッパ輪郭部材は第1のジッパ輪郭部材から離間される。第4のジッパ輪郭部材が、第2の壁パネルから延び、第3の輪郭部材に係合する場所において第1の壁パネルに向けて延びる。第4のジッパ輪郭部材は第2のジッパ輪郭部材から離間される。
【0031】
一部の例では、把持フランジの固定部分は第1のジッパ輪郭部材と第3のジッパ輪郭部材との間に位置する。
【0032】
1つまたは複数の例の実施形態において、ジッパ式閉鎖部は、内面と外面とを有する第2の取付フランジをさらに備える。第2のジッパ輪郭部材は第2の取付フランジの外面から延びる。第2の取付フランジは、第2の取付フランジの内面の係留部のみに沿って第2の壁パネルに固定され、第2のジッパ輪郭部材の後方の領域において第2の壁パネルに取り付けられていない。第2の調節可能な把持フランジが、第2の取付フランジと一体であり、第2の取付フランジと第2の壁との間に位置付け可能である。第2の把持フランジは、自由端と、第1の面と、反対側の第2の面とを有する。第2の把持フランジは、隠し位置と閉鎖部開放位置との間で調節可能である。第2の把持フランジの隠し位置は、第2の把持フランジの自由端が第2のジッパ輪郭部材と第2の取付フランジ係留部との間に位置することと、第2の把持フランジの第1の面が第2の取付フランジの内面に隣接することとを含む。第2の把持フランジの閉鎖部開放位置は、第2の把持フランジの第1の面が第2の取付フランジの内面から離れるように引っ張られることを含む。
【0033】
一部の例では、第2の把持フランジの閉鎖部開放位置は、第2の把持フランジの自由端が開放口部の末端に向けて延びることを含む。
【0034】
1つまたは複数の実施形態において、第2の把持フランジの閉鎖部開放位置は、第2の把持フランジの自由端が開放口部の末端の下方で延びることを含む。
【0035】
1つまたは複数の例において、第2の把持フランジは、第2の取付フランジと同じ押出部材の一部である。
【0036】
1つまたは複数の例において、第2の把持フランジは、第2の取付フランジと同じ共押出部材の一部である。
【0037】
1つまたは複数の例の実施形態において、第2の把持フランジは、第2の取付フランジの内面に固定される固定部分を含み、第2の把持フランジは第2の取付フランジの係留部と第2のジッパ輪郭部材との間に位置する。
【0038】
一部の例では、第2の把持フランジの固定部分は第2のジッパ輪郭部材と軸方向で並べられない。
【0039】
一部の例では、第1の壁パネルは、1本または複数本の指によるジッパ式袋の外側の位置から把持フランジの一部分へのアクセスを提供する大きさとされた開口を定める。
【0040】
開口は、第1の側面および第2の側面から離間され、かつ第1のジッパ輪郭に隣接して第1の壁パネルに位置し得る。
【0041】
多くの例において、開口は把持フランジから3mm未満に位置する。
【0042】
1つまたは複数の実施形態において、開口は、第1の壁パネルにあるスリット、ミシン目、または隙間のうちの1つを備える。
【0043】
第1の壁パネルは、第1の壁パネルの残りの部分から延びるタブを備えることができ、開口と連通している隙間がタブと第1の壁パネルの残りの部分との間にある。
【0044】
多くの例の実施形態において、タブは弓形である。
【0045】
弓形のタブを有する実施形態において、タブの頂点は弓形のタブの末端より開放口部の近くとできる。
【0046】
他の実施形態において、タブの末端は、タブの頂点より開放口部の近くとできる。
【0047】
多くの例において、タブは、第1の壁パネルの第1の側面と第2の側面との間でジッパ式閉鎖部に沿って50%を超える距離にわたり延び得る。
【0048】
別の態様において、再閉鎖可能なジッパ式袋のジッパ式閉鎖部を開ける方法が提供される。ジッパ式閉鎖部は、嵌まり合うジッパ輪郭部材を有する。方法は、第1のフランジを把持するために袋の内部に到達し、次に第1のフランジを袋の口部に向けて移動させるステップを含む。方法は、第1のフランジを、反対側の第2のフランジから離す方向に引っ張るステップを含む。第1のフランジと、反対側の第2のフランジとは、嵌め合わされたジッパ輪郭部材に各々固定されている。方法は、第1のフランジおよび反対側の第2のフランジを、嵌まり合うジッパ輪郭部材が係合解除されるまで引っ張ることにより、ジッパ式閉鎖部を開けるステップも含む。
【0049】
例の方法では、第1のフランジを移動させるステップは、第1のフランジの自由端を、袋の口部の末端に隣接する位置に向けて移動させるために、第1のフランジを折り畳み解除するステップを含む。
【0050】
1つの例の実施形態において、方法は、第2のフランジを把持するために袋の内部に到達し、次に第2のフランジを口部に向けて移動させるステップを含む。
【0051】
一部の例の方法では、第2のフランジを移動させるステップは、第2のフランジの自由端を、袋の口部の末端に隣接する位置に向けて移動させるために、第2のフランジを折り畳み解除するステップを含む。
【0052】
例の方法では、袋の内部に到達するステップは、第1のフランジを把持するために、1本または複数本の指を、袋の側壁にある開口を通じて挿入するステップを含み得る。
【0053】
方法は、開口を通じた1本または複数本の指の挿入を許容する大きさを開口に作り出すために、袋の側壁における1つまたは複数のミシン目を破るステップを含み得る。
【0054】
例の方法において、1本または複数本の指を挿入するステップは、側壁の残りの部分から延びる側壁にあるタブの下に1本または複数本の指を挿入するステップを含む。
【0055】
望ましい製品の特徴または方法の様々な例が、一部は以下に続く記載において述べられ、一部は記載から明らかとなるか、または、本開示の様々な態様を実施することによって分かる。本開示の態様は、個々の特徴および特徴の組み合わせに関し得る。前述の大まかな記載と以下の詳細な記載との両方が単なる説明的なものであり、請求された発明の制限とならないことは、理解されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】本開示の原理に従って構築された、ジッパ式閉鎖部を組み込んでいる再閉鎖可能な袋の概略的な斜視図である。
図2】本開示の原理に従って構築された、隠し位置における把持フランジを描写し、ジッパ式閉鎖部の第1の実施形態を示している、図1の再閉鎖可能な袋の一部分の概略的な断面図である。
図3】閉鎖部開放位置における把持フランジを描写している、図2のジッパ式閉鎖部の概略的な断面図である。
図4】開位置において係合解除されたジッパ式閉鎖部を描写している、図2および図3のジッパ式閉鎖部の概略的な断面図である。
図5】隠し位置における把持フランジを描写している、図1の袋に使用可能なジッパ式閉鎖部の別の実施形態の概略的な断面図である。
図6】閉鎖部開放位置における把持フランジを描写している、図5のジッパ式閉鎖部の概略的な断面図である。
図7】把持フランジの閉鎖部開放位置における変形を示している、図2のジッパ式閉鎖部の概略的な断面図である。
図8】把持フランジの大きさにおける変形を示している、図2のジッパ式閉鎖部の概略的な断面図である。
図9】隠し位置における把持フランジを描写している、図1の袋に使用可能なジッパ式閉鎖部の別の実施形態の概略的な断面図である。
図10】閉鎖部開放位置における把持フランジを描写している、図9のジッパ式閉鎖部の概略的な断面図である。
図11】隠し位置における把持フランジを描写している、図1の袋に使用可能なジッパ式閉鎖部の別の実施形態の概略的な断面図である。
図12】閉鎖部開放位置における把持フランジを描写している、図11のジッパ式閉鎖部の概略的な断面図である。
図13】本開示の別の実施形態による、把持フランジの一部分へのアクセスを提供するための開口を袋に含む再閉鎖可能な袋の斜視図である。
図14図13の線14-14に沿って切り取られた断面である、図13の袋の一部分の断面図である。
図15図13の袋の正面からの立面図である。
図16】別の実施形態を示す、図15の図と同様の正面からの立面図である。
図17】別の実施形態を示す、図15の図と同様の正面からの立面図である。
図18】別の実施形態を示す、図15の図と同様の正面からの立面図である。
図19】別の実施形態を示す、図15の図と同様の正面からの立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
A. 包装の概要
図1は、符号20において、再閉鎖可能なジッパ式の包装または袋の全体を示している。袋20は、概して柔軟であり、高分子フィルムから作ることができるが、他の材料が使用可能である。袋20は周囲壁22を備える。周囲壁22は内部容積23(図2)を包囲している。再閉鎖可能なジッパ式閉鎖部24は、内部容積23へのアクセスを許容するか、または、内部容積23へのアクセスを妨げるかのいずれかのために、袋20を選択的に開け閉めすることを許容するための袋20の一部である。ジッパ式閉鎖部24の材料は好ましくは高分子プラスチックであり、典型的には、押出工程などによって成形される。
【0058】
周囲壁22は、互いと反対側にある第1および第2の側壁または壁パネル26、28を備える。第1および第2の側壁縁(側部)30、32が第1の側壁26と第2の側壁28とを結合している。一部の実施形態では、第1および第2の側壁縁30、32は、第1の側壁26と第2の側壁28とを共に連結して封止できるが、他の実施形態では、第1および第2の側部30、32は封止せず、側部30、32を形成するだけである。
【0059】
袋20は閉じた底34を備える。閉じた底34は、この実施形態では、第1の側壁縁30と第2の側壁縁32との間で、再閉鎖可能なジッパ式閉鎖部24と反対側の袋の端にある。閉じた底34は、第1の壁26および第2の壁28を形成する同じ単一の材料の部品の一部とでき、代替で、閉じた底34は、第1の壁26と第2の壁28とを共に連結する封止部であり得る。
【0060】
袋20は、閉じた底34と反対にある袋20の端に開放口部36を有する。口部36は、第1の壁26および第2の壁28の末端38、40によって定められる。口部36は、再閉鎖可能なジッパ式閉鎖部24が係止解除/係合解除(開放)位置(図4)にあるとき、内部容積23へのアクセスを提供する。再閉鎖可能なジッパ式閉鎖部24が係止位置にあるとき、内部容積23へのアクセスが妨げられる。
【0061】
袋20は、多くの異なる材料から作ることができ、好ましくは、柔軟なプラスチックバッグを形成するために、透き通った(透明の)ポリマなどの高分子材料から作られる。
【0062】
B. 例のジッパ式閉鎖部
袋20における再閉鎖可能なジッパ式閉鎖部24は、子供が袋20を開け、内部容積23の内容物へのアクセスを得るのをより難しくする一方で、大人または高齢者にとって容易に開けることをなおも許容するように構築されている。例の実施形態が図2図12に示されている。これらの実施形態において、同じ参照符号が類似の部品に使用されている。
【0063】
再閉鎖可能なジッパ式閉鎖部24は、典型的には口部36に隣接して位置付けられる。ジッパ式閉鎖部24は、相互係止形状を有する第1の軌道42を第1のジッパ輪郭部材44の形態で備える。
【0064】
再閉鎖可能なジッパ式閉鎖部24は第2の軌道46をさらに備える。第2の軌道46は、相補的な相互係止形状を第2のジッパ輪郭部材48の形態で有する。第1の輪郭部材44と第2の輪郭部材48とは、共に押し付けられるときに選択的に相互係止し、引き離されるときに係止解除する(図4参照)ように構築および配置される。
【0065】
第1のジッパ輪郭部材44と第2のジッパ輪郭部材48とは、「圧入」の閉鎖部の形態で互いと相互係止または係合するように、相補的な形を有する。このような相互係止形状のための多くの異なる実施形態が可能であるが、本明細書に示された例の実施形態では、第1のジッパ輪郭部材44は、頭部54を有する柄部52の形態である。第2のジッパ輪郭部材48は、間に開口を伴う一対の脚部56、57の形態である。第1のジッパ輪郭部材44を第2のジッパ輪郭部材48と係合させるために、頭部54は脚部56、57の間で押され、それによって、脚部56、57は、頭部54の下で柄部52においてすぼまるときに頭部54を所定位置で保持する。多くの異なる実施形態が可能である。
【0066】
第1の軌道42は第1のフランジ60をさらに備える。以下に続く記載から明らかとなるように、第1のフランジ60は、使用中にジッパ式閉鎖部24を開けるために把持されるため、把持フランジ61として動作する。第1のフランジ60は、第1の輪郭部材44の上方と第1の輪郭部材44の下方との両方に位置付け可能である自由端74を有する。「上方」という用語によって、第1のフランジ60の自由端74が、口部36を定める末端38、40と第1のジッパ輪郭部材44との間に位置付けられることが意味されている。
【0067】
第1の軌道42は取付フランジ64をさらに備える。取付フランジ64は、袋20の内部容積23を向く外面68と、第1の側壁26を向く反対側の内面66とを有する。
【0068】
第1のジッパ輪郭部材44は取付フランジ64の外面68から突出している。多くの実施形態において、第1のジッパ輪郭部材44は、取付フランジ64と同じ押し出された材料の部品である。
【0069】
取付フランジ64は、係留部70のみに沿って第1の側壁26に固定されている。係留部70は、典型的には、取付フランジ64の内面66に位置する。取付フランジ64は、第1のジッパ輪郭部材44の後方の領域において第1の壁パネル26に取り付けられていない。「後方」という用語によって、第1のジッパ輪郭部材44の長手方向軸75(図3)と軸方向で並んでいる取付フランジ64の領域が意味されている。好ましい実施形態では、取付フランジ64は、係留部70以外の取付フランジ64に沿うすべての場所において、第1の壁パネルへの取り付けがない。
【0070】
取付フランジ64は、輪郭部材端102と、反対側の壁パネル端104とを備える。第1のジッパ輪郭部材44は、輪郭部材端102に隣接して取付フランジ64から延びる。取付フランジ64は、係留部70における壁パネル端104において第1の壁パネル26に固定されている。係留部70は、取付フランジ64の半分未満の長さに沿って、壁パネル端104から輪郭部材端102に向けて延びている。多くの他の変形が可能である。
【0071】
第2のジッパ輪郭部材48は、第2の壁パネル28に固定され、第1の輪郭部材44に係合する場所において第1の壁パネル26に向けて延びている。第2のジッパ輪郭部材48は第2のフランジ62の一部とでき、熱シールまたは接着剤で第2の壁パネル28に固定される。
【0072】
把持フランジ61は取付フランジ64と一体である。「~と一体」によって、把持フランジ61が、取付フランジ64と同じ材料の押出もしくは共押出のいずれかの部品であること、または、取付フランジ64に永久的に据え付け、取り付け、または固定された別個の材料の部品であることが意味されている。把持フランジ61および取付フランジ64を作るための様々な技術が、後で第C章に記載されている。
【0073】
前述したように、把持フランジ61は自由端74を有し、自由端74は、側壁縁30、32の間で、第1の側壁26と取り付けられていない、または、第1の側壁26との連結がない。把持フランジ61が、取付フランジ64に固定されている別個の材料の部品である実施形態では、把持フランジ61は、側壁縁30、32の間で、第1の側壁26と完全に取り付けられていない、または、第1の側壁26との連結が完全にない。好ましい実施形態では、把持フランジ61は側壁縁30、32において固定され、それらの場所において、把持フランジ61は第1の側壁26と第2の側壁28との両方に取り付けられる。
【0074】
把持フランジ61は、第1の面50と、反対側の第2の面51とを有する。自由端74は、第1の面50と第2の面51との間で把持フランジ61の末端にある。
【0075】
把持フランジ61が取付フランジ64に固定された別個の材料の部品である実施形態では(つまり、図5図6図9図10)、把持フランジ61は、取付フランジ64の内面66に固定される固定部分72を有する。
【0076】
把持フランジ61は「調節可能」である。「調節可能」という用語によって、把持フランジ61が隠し位置(図2)と閉鎖部開放位置(図3図4図6図8図10図12)との間で移動可能であることが意味されている。隠し位置は、自由端74が第1のジッパ輪郭部材44と取付フランジ係留部70との間に位置することを含む。固定部分72を有する実施形態では(つまり、図5図6図9図10)、隠し位置は、自由端74が固定部分72と係留部70との間に位置しているとして記載することもできる。隠し位置は、把持フランジ61の第1の面50が取付フランジ64の内面66に隣接または接触していることを含む。
【0077】
閉鎖部開放位置では、把持フランジ61の第1の面50は取付フランジ64の内面66から離れるように引っ張られる。一部の実施形態では(図3図4図8図10図12)、閉鎖部開放位置は、自由端74が第1の側壁26の末端38に向けて、または末端38に隣接して位置していることを含む。それらの実施形態は、第1の輪郭部材44が軸方向において自由端74と係留部70との間で位置することも含み得る。
【0078】
図8では、把持フランジ61の自由端74は、口部36の末端38、40と第1のジッパ輪郭部材44との間に位置するように、末端38、40の下方にある。図3および図6に示された構成では、自由端74は、閉鎖部開放位置にあるとき、末端38、40と隣接すること、または、さらには末端38、40と一緒になることを含め、末端38に向かっている。
【0079】
図7は閉鎖部開放位置についての別の可能性を示しており、ここでは把持フランジ61が取付フランジの内面66から離れるように引っ張られているが、自由端74は第1の輪郭部材44より低いままである。把持フランジ61は、閉鎖部24を開けるために、第1の輪郭部材44から真っ直ぐに引っ張られ得る。
【0080】
第1の軌道42および第2の軌道46の材料がプラスチック高分子材料から作られる場合、典型的には、取付フランジ64とバッグ側壁26との間の係留部70は、熱シールまたは接着ボンドのいずれかによって提供される。同様に、把持フランジ61が取付フランジ64に固定された別個の材料の部品である実施形態では(つまり、図5図6図9図10)、把持フランジ61の固定部分72は取付フランジ64に熱シールまたは接着ボンドのいずれかで固定される。
【0081】
把持フランジ61が取付フランジ64に固定された別個の材料の部品である実施形態では(つまり、図5図6図9図10)、把持フランジ61は、以下に記載される多くの異なる構成において、取付フランジ64に固定され得る。
【0082】
図5および図6に示されている実施形態では、把持フランジ61の固定部分72は第1のジッパ輪郭部材44と軸方向で並べられない。この実施形態では、把持フランジ61は、第1のジッパ輪郭部材44と係留部70との間の場所において、第1のジッパ輪郭部材44の下方で取付フランジ64に固定されている。
【0083】
図9および図10の構成では、第1の軌道42は、取付フランジ64の外面68に固定され、第2の壁パネル28に向けて延びる第3のジッパ輪郭部材76があるように、相互係止形状の対を含む。第3のジッパ輪郭部材76は第1のジッパ輪郭部材44から離間されている。この実施形態では、第3のジッパ輪郭部材76は離間した脚部78、79の対を備える。
【0084】
なおも図9および図10を参照すると、第2の軌道46は相補的な相互係止形状の対を含む。具体的には、第2のフランジ62および第2の壁パネル28に固定され、第3の輪郭部材76に係合する場所において第1の壁パネル26に向けて延びる第4のジッパ輪郭部材80がある。第4のジッパ輪郭部材80は第2のジッパ輪郭部材48から離間されている。この実施形態では、第4のジッパ輪郭部材80は、頭部84を有する柄部82の形態である。多くの代替が可能である。
【0085】
図9および図10の実施形態では、把持フランジ61の固定部分72は第1のジッパ輪郭部材44と第3のジッパ輪郭部材76との間に位置するかまたは位置付けられる。当然ながら、図9および図10の実施形態は、把持フランジ61の固定部分72が第1のジッパ輪郭部材44または第3のジッパ輪郭部材76のいずれかと軸方向で並べられている他の変形を含むことができる。さらに、把持フランジ61は、取付フランジ64と同じ材料の部品として押し出すことができる。
【0086】
ここで図11および図12の実施形態を参照すると、第2の軌道46は第2の把持フランジ87と第2の取付フランジ90とをさらに備え得る。
【0087】
具体的には、図11および図12をなおも参照すると、第2の取付フランジ90は内面92と外面94とを有する。第2のジッパ輪郭部材48は第2の取付フランジ90の外面94から延びている。第2の取付フランジ90は、第2の取付フランジ90の内面92の係留部96のみに沿って第2の壁パネル28に固定されており、第2のジッパ輪郭部材48の後方の領域において第2の壁パネル28に取り付けられていない。
【0088】
第2の把持フランジ87は、第2の取付フランジ90と一体であり、第2の取付フランジ90と第2の壁パネル28との間に位置付け可能である。この実施形態では、第2の把持フランジ87は、取付フランジ90と同じ押出部材の一部で示されている。第2の把持フランジ87は、自由端100と、第1の面97と、反対側の第2の面98とを有する。第2の把持フランジ87は、側壁縁30、32同士の間で第2の側壁28に取り付けられていない。好ましい実施形態では、第2の把持フランジ87は側壁縁30、32において固定され、それらの場所において、第2の把持フランジ87は第1の側壁26と第2の側壁28との両方に取り付けられる。
【0089】
第2の把持フランジ87は、隠し位置と閉鎖部開放位置との間で調節可能である。隠し位置が図11に示されている。この位置は、第2の把持フランジ87の自由端100が第2の輪郭部材48と第2の取付フランジ係留部96との間に位置することを含む。隠し位置は、第2の把持フランジ87の第1の面97が第2の取付フランジ90の内面92に隣接または接触していることを含む。
【0090】
閉鎖部開放位置では、第2の把持フランジ87の第1の面97は第2の取付フランジ90の内面92から離れるように引っ張られている。図12に示されている実施形態では、閉鎖部開放位置は、自由端100が第2の側壁28の末端40に向けて、または末端40に隣接して位置していることを含む。第2の輪郭部材48は軸方向において自由端100と係留部96との間で位置している。
【0091】
他の実施形態では、第2の把持フランジ87は、図5および図6に示されているように、第2の取付フランジ90の内面92に固定された固定部分において、取付フランジ90に据え付け、取り付け、または固定された別個の材料の部品であり得る。先の実施形態と同様に、第2の把持フランジ87が取付フランジ90に固定された別個の材料の部品である場合、固定部分は、第2のジッパ輪郭部材48と軸方向で並んで、または、例が図5および図6の実施形態で示されている、第2のジッパ輪郭部材48と係留部96との間の位置においてなど、第2のジッパ輪郭部材48と軸方向で並ばずに、といった、多くの異なる構成で位置することができる。
【0092】
第2の取付フランジ90および第2の把持フランジ87は、各々の軌道42、46について2つの輪郭を示す図9および図10の実施形態へと組み込むことができることも、同じく理解されるべきである。
【0093】
上記の配置は、再閉鎖可能なジッパ式袋20のジッパ式閉鎖部24など、再閉鎖可能なジッパ式袋のジッパ式閉鎖部を開ける方法で使用されてもよい。方法は、最初に、第1のフランジ60を把持するために、袋20の内部23に到達するステップを含む。第1のフランジ60は把持フランジ61の形態であり得る。ステップは、第1のフランジ60を袋20の口部36に向けて移動させるステップを含み得る。
【0094】
方法は、第1のフランジ60を、反対側の第2のフランジ62から離す方向に引っ張るステップをさらに含み得る。第1のフランジ60と、反対側の第2のフランジ62とは、嵌め合わされたジッパ輪郭部材44、48のそれぞれに各々固定されている。
【0095】
方法は、第1のフランジ60および第2のフランジ62を、嵌まり合うジッパ輪郭部材44、48が係合解除されるまで引っ張ることにより、ジッパ式閉鎖部24を開けるステップも含み得る。
【0096】
第1のフランジ60を移動させるステップは、第1のフランジ60の自由端74を、袋20の口部36を定める末端38、40に隣接する位置に向けて移動させるために、第1のフランジ60を折り畳み解除するステップを含む。
【0097】
方法は、第2の把持フランジ87を把持するために袋20の内部23に到達し、次に第2の把持フランジ87を口部36に向けて移動させるステップをさらに含み得る。
【0098】
第2の把持フランジ87を移動させるステップは、第2の把持フランジ87の自由端100を、袋20の口部36の末端38、40に隣接する位置に向けて移動させるために、把持フランジ87を折り畳み解除するステップを含み得る。
【0099】
C. 把持フランジおよび取付フランジを作るための例の方法
上記の実施形態のいずれかについて、取付フランジ64など、把持フランジ61をジッパ輪郭の残りの部分に取り付ける様々な方法がある。これらの方法は、把持フランジ87および取付フランジ90にも当てはまる。
【0100】
1つの方法は、押し出されたウェブが取付フランジ64と輪郭部材44と把持フランジ87とを含むように、把持フランジをジッパ軌道42の一部として押し出すステップを含む。押し出しの後、把持フランジ87は折り畳まれる。
【0101】
別の方法は、押し出されたウェブが取付フランジ64と輪郭部材44と把持フランジ87とを含むように、把持フランジをジッパ軌道42の一部として押し出すステップを含み、この場合には、把持フランジ87が取付フランジ係留部70に向けて斜めに押し出される。把持フランジ87が斜めに押し出されるため、把持フランジを折り畳む必要がない。
【0102】
別の方法は、把持フランジをジッパ軌道42の残りと共に押し出すステップを含む。押し出されたウェブは取付フランジ64と輪郭部材44とを備えるが、把持フランジ87は、取付フランジ係留部70に向けて斜めに共に押し出される。
【0103】
別の方法は、把持フランジ87をジッパ軌道42の残り(取付フランジ64および輪郭部材44)とは別個の部品として作り、次に、取付フランジ係留部70に向けて斜めに把持フランジ87を取付フランジ64に熱シールするステップを含む。
【0104】
別の方法は、把持フランジ87をジッパ軌道42の残り(取付フランジ64および輪郭部材44)とは別個の部品として作り、次に、取付フランジ係留部70に向けて斜めに把持フランジ87を取付フランジ64に接着で結合するステップを含む。
【0105】
D. 図13図19の実施形態
図13図19は、ここでは参照符号120で示されている再閉鎖可能なジッパ式袋または包装の追加の実施形態を描写している。図1図12の包装20と共通であるすでに記載されている特徴は、同じ参照符号を有しており、ここでは再度説明されない。むしろ、それらの特徴の記載はここでは参照により組み込まれている。
【0106】
図1図20の包装20はチャイルドレジスタンスであるために有用である。しかしながら、一部の例において、大きな指または高齢者が図1図12の包装20を容易に開けるのは難しい可能性がある。この問題に対処するために、図13図19の解決策が提供されている。
【0107】
図13は、先に記載されているようなチャイルドレジスタンスのジッパ式閉鎖部24を伴う包装120を示している。この実施形態では、包装120は、第1の側壁26を貫く開口122をさらに備える。開口122は、1本または複数本の指による包装120の外側の位置から把持フランジ61の少なくとも一部分へのアクセスを提供する大きさとされている。
【0108】
図14は、開口122およびジッパ式閉鎖部24の領域における包装120の断面図を示している。開口122は、ジッパ式閉鎖部24の近傍において離間されており、第1の側壁30の末端36に隣接しているが、末端36から離間されている。開口122は、口部36に隣接して離間されており、第1の側壁30の中で、口部36を定める末端38から離間されている。
【0109】
図14に示された例において、開口122は、把持フランジ61を覆う関係において把持フランジ61のすぐ上にある。概して、開口122が、把持フランジ61に位置する場合、または、把持フランジ61から3mm未満など、把持フランジ61の近くに位置する場合、便利である。
【0110】
開口122は側壁縁30、32から離間されている。開口122は側縁30、32の間のどこかに位置付けられ得る。図13に示された例では、開口122は側縁30、32の間の中央とされている。
【0111】
開口122は多くの異なる方法で具現化できる。例えば、開口122は、第1の側壁26にあるスリット124(図18)の形態とできる。スリット124は、第1の側壁26内の長い開口であり、側壁縁30、32の間でジッパ式閉鎖部24に沿う長さの50%を超える距離にわたり延び得る。図18では、スリット124は、ジッパ式閉鎖部24の距離の75%超、およびジッパ式閉鎖部24の距離の99%未満を含め、縁30、32の間のほとんど全長にわたって延びる。
【0112】
開口122はミシン目126(図19)の形態であってもよい。ミシン目126は、開口を含まない第1の側壁26の区域によって分離された開口122の列を含む。ミシン目126を形成する開口122の列は、ジッパ式閉鎖部24の長さと比較して、様々な長さで延びることができる。例えば、図19に描写されている実施形態では、ミシン目126は、ジッパ式閉鎖部24の長さの50%超であり、実際には、ジッパ式閉鎖部24の長さの75%超であり、ジッパ式閉鎖部24の長さの80~99%の間で延び得る。把持フランジ61にアクセスするために、使用者は、隣接する開口122同士の間で第1の側壁26を破ることで、ミシン目126をより大きな開口へと変形させる。
【0113】
図13図17の実施形態では、第1の側壁26はタブ130を備える。タブ130は、第1の側壁26の残りの部分から延び、タブ130と第1の側壁26との間に隙間132を形成する。隙間132は開口122と連通している。
【0114】
タブ130は、長方形(図17)、不規則な形、多角形、丸い形、または弓形(図13図16)を含め、様々な形を含み得る。多くの他の形が可能である。
【0115】
図13および図15に示された例では、タブ130は、頂点136が弓形の端138、140より包装120の口部36から遠くに離間されている弓形である。つまり、タブ130の端138、140は頂点136より口部36に近い。口部36がほとんど直立した位置にある状態で包装120が直立した位置にあるとき、タブ130は笑顔の形を形成する。
【0116】
弓形のタブ130は図16に示された方向に配向させることもでき、その場合、頂点136は端138、140より口部36に近い。口部36が最も上の位置にある状態で包装120が直立した位置で配向されるとき、図16における弓形のタブ130は渋面の形を形成する。
【0117】
図17の実施形態では、タブ130は、概して、ここでは真っ直ぐな縁144として示されている縁144を有し、側部146、148の対の間で延びる長方形である。図17におけるタブ130は、ジッパ式閉鎖部24に沿って50%超の距離にわたり延びる長方形のフラップ150を形成している。図17の例では、フラップ150は、ジッパ式閉鎖部24の長さの75%超および99%未満で延びている。この実施形態では、真っ直ぐな縁144が側部146、148の端よりも口部36から遠くに離間されているが、他の実施形態ではフラップ150の方向が逆にされることも可能であり、その場合、真っ直ぐな縁144は側部146、148の端よりも口部36に近くなる。縁144が真っ直ぐであるとして描写されているが、湾曲、ジグザグ、または不規則を含む任意数の幾何学的変形とすることができることは、理解されるべきである。
【0118】
開口122は、図11および図12に示されているように、第2の把持フランジ87を有する実施形態で使用されてもよい。それらの実施形態では、包装120は、第1の側壁26と第2の側壁28との両方において開口122を備える。第2の側壁28における開口は、把持フランジ61が第1の側壁26を通じてアクセスされるのと類似の手法で、使用者を第2の把持フランジ87にアクセスさせることができる。
【0119】
図13図19の実施形態は、再閉鎖可能なジッパ式袋120のジッパ式閉鎖部24など、再閉鎖可能なジッパ式袋のジッパ式閉鎖部を開ける方法で使用されてもよい。図1図12の実施形態との関連で先に記載したように、方法は、把持フランジ61を把持するために、袋120の内部23に到達するステップを含む。
【0120】
袋120の内部23に到達するステップは、把持フランジ61の形態であり得る第1のフランジ60を把持するために、1本または複数本の指を、袋120の第1の側壁26における開口122を通じて挿入するステップを含み得る。
【0121】
開口122がミシン目126の形態であるとき、方法は、開口122を通じた1本または複数本の指の挿入を許容する大きさを開口122に作り出すために、第1の側壁26におけるミシン目126の1つまたは複数を破るステップを含み得る。
【0122】
包装120がタブ130を含む実施形態では、1本または複数本の指を挿入するステップは、把持フランジ61へとアクセスするために、指が隙間132に入り、開口122を貫くように、第1の側壁26にあるタブ130の下に1本または複数本の指を挿入するステップを含み得る。
【0123】
先の記載は本開示の例の原理を描写している。これらの原理を適用する多くの実施形態を行うことができる。
【符号の説明】
【0124】
20 再閉鎖可能なジッパ式包装、再閉鎖可能なジッパ式袋
22 周囲壁
23 内部容積、内部
24 再閉鎖可能なジッパ式閉鎖部
26 第1の側壁、第1の壁パネル
28 第2の側壁、第2の壁パネル
30 第1の側壁縁、側部、側縁、縁
32 第2の側壁縁、側部、側縁、縁
34 閉じた底
36 開放口部、口部
38 末端
40 末端
42 第1の軌道
44 第1のジッパ輪郭部材
46 第2の軌道
48 第2のジッパ輪郭部材
50 第1の面
51 第2の面
52 柄部
54 頭部
56 脚部
57 脚部
60 第1のフランジ
61 把持フランジ
62 第2のフランジ
64 取付フランジ
66 内面
68 外面
70 係留部
72 固定部分
74 自由端
76 第3のジッパ輪郭部材
78 脚部
79 脚部
80 第4のジッパ輪郭部材
82 柄部
84 頭部
87 第2の把持フランジ
90 第2の取付フランジ
92 内面
94 外面
96 係留部
97 第1の面
98 第2の面
100 自由端
102 輪郭部材端
104 壁パネル端
120 再閉鎖可能なジッパ式包装、再閉鎖可能なジッパ式袋
122 開口
124 スリット
126 ミシン目
130 タブ
132 隙間
136 頂点
138 端
140 端
144 縁
146 側部
148 側部
150 フラップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図19
【外国語明細書】