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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021300
(43)【公開日】2023-02-10
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20230202BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20230202BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20230202BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/53
A63F13/792
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199225
(22)【出願日】2022-12-14
(62)【分割の表示】P 2020078121の分割
【原出願日】2020-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】大友 崇弘
(57)【要約】
【課題】プレイヤに対して不信感を与えることのない抽選ゲームを提供する。
【解決手段】プログラムがコンピュータを、プレイヤからの要求により、抽選対象コンテンツそれぞれの抽選確率に基づいて抽選したコンテンツを当該プレイヤに提供する抽選ゲームを実行する抽選手段52、複数のプレイヤによって抽選ゲームが実行された総実行回数と、当該抽選ゲームにおいて特定コンテンツが提供された総提供回数とを管理する管理手段54、総実行回数と総提供回数とに応じた特定コンテンツの提供割合を示す情報を、複数のプレイヤに提示する提示手段56、として機能させる。
【選択図】図4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
プレイヤからの要求により、抽選対象コンテンツそれぞれの抽選確率に基づいて抽選したコンテンツを当該プレイヤに提供する抽選ゲームを実行する抽選手段、
複数のプレイヤによって前記抽選ゲームが実行された総実行回数と、当該抽選ゲームにおいて特定コンテンツが提供された総提供回数とを管理する管理手段、
前記総実行回数と前記総提供回数とに応じた前記特定コンテンツの提供割合を示す情報を、前記複数のプレイヤに提示する提示手段、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記抽選手段は、前記プレイヤが所有するアイテムを消費することにより前記抽選ゲームを実行し、
前記コンピュータを、
所定時期が到来した際、前記特定コンテンツの提供割合が当該特定コンテンツの抽選確率に応じた所定確率よりも低い場合、前記消費されたアイテムの一部又は全部を前記抽選ゲームを実行したプレイヤに返却する返却手段、
として機能させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記返却手段は、前記特定コンテンツの提供割合が前記所定確率よりも低いほど、返却するアイテムの数を多くする、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記返却手段は、前記抽選ゲームの実行回数が所定回数以上であって、前記特定コンテンツが提供されていないプレイヤに対して、アイテムを返却する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記返却手段は、前記抽選ゲームの実行によって所定数以上の前記特定コンテンツが提供されたプレイヤよりも、提供された特定キャラクタの数が当該所定数未満であるプレイヤに対して、返却するアイテムの数を多くする、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項6】
前記アイテムは、購入手続きによって前記プレイヤが取得可能な有償アイテムと、ゲームプレイによって前記プレイヤが取得可能な無償アイテムと、を含み、
前記返却手段は、前記抽選ゲームを実行したプレイヤに無償アイテムを返却する、
請求項2乃至5の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記抽選手段は、前記プレイヤが所有する有償アイテムのみを消費することにより、前記抽選ゲームを実行する、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記抽選手段は、前記プレイヤが所有する無償アイテムよりも有償アイテムを優先して消費することにより、前記抽選ゲームを実行する、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項9】
前記返却手段は、前記消費された有償アイテムの数が多いほど、返却する無償アイテムの数を多くする、
請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記特定コンテンツは、レアリティが所定値以上のコンテンツである、
請求項1乃至9の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項11】
プレイヤからの要求により、抽選対象コンテンツそれぞれの抽選確率に基づいて抽選したコンテンツを当該プレイヤに提供する抽選ゲームを実行する抽選手段と、
複数のプレイヤによって前記抽選ゲームが実行された総実行回数と、当該抽選ゲームにおいて特定コンテンツが提供された総提供回数とを管理する管理手段と、
前記総実行回数と前記総提供回数とに応じた前記特定コンテンツの提供割合を示す情報を、前記複数のプレイヤに提示する提示手段と、
を備える情報処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プレイヤが対価であるアイテムを消費することにより、抽選されたコンテンツを当該プレイヤに提供する抽選ゲームが知られている。
【0003】
これに関して、特許文献1には、抽選対象である各コンテンツ(キャラクタ)が有する出現頻度(抽選確率)に応じて抽選したコンテンツをプレイヤに提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3222869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなゲームでは、抽選ゲームの抽選対象であるコンテンツの抽選確率をプレイヤに提示している場合が多い。しかしながら、この抽選確率は、理論上の確率であって、プレイヤに対してコンテンツが提供される実際の提供割合とは誤差が生じることがある。このため、抽選ゲームにおいて、プレイヤに対して不信感を与えてしまうことがあった。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、プレイヤに対して不信感を与えることのない抽選ゲームを提供することができるプログラム及び情報処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一態様に係るプログラムは、コンピュータを、プレイヤからの要求により、抽選対象コンテンツそれぞれの抽選確率に基づいて抽選したコンテンツを当該プレイヤに提供する抽選ゲームを実行する抽選手段、複数のプレイヤによって前記抽選ゲームが実行された総実行回数と、当該抽選ゲームにおいて特定コンテンツが提供された総提供回数とを管理する管理手段、前記総実行回数と前記総提供回数とに応じた前記特定コンテンツの提供割合を示す情報を、前記複数のプレイヤに提示する提示手段、として機能させる。
【0008】
また、本発明の第二態様では、前記抽選手段は、前記プレイヤが所有するアイテムを消費することにより前記抽選ゲームを実行し、前記コンピュータを、所定時期が到来した際、前記特定コンテンツの提供割合が当該特定コンテンツの抽選確率に応じた所定確率よりも低い場合、前記消費されたアイテムの一部又は全部を前記抽選ゲームを実行したプレイヤに返却する返却手段、として機能させる。
【0009】
また、本発明の第三態様では、前記返却手段は、前記特定コンテンツの提供割合が前記所定確率よりも低いほど、返却するアイテムの数を多くする。
【0010】
また、本発明の第四態様では、前記返却手段は、前記抽選ゲームの実行回数が所定回数以上であって、前記特定コンテンツが提供されていないプレイヤに対して、アイテムを返却する。
【0011】
また、本発明の第五態様では、前記返却手段は、前記抽選ゲームの実行によって所定数以上の前記特定コンテンツが提供されたプレイヤよりも、提供された特定キャラクタの数が当該所定数未満であるプレイヤに対して、返却するアイテムの数を多くする。
【0012】
また、本発明の第六態様では、前記アイテムは、購入手続きによって前記プレイヤが取得可能な有償アイテムと、ゲームプレイによって前記プレイヤが取得可能な無償アイテムと、を含み、前記返却手段は、前記抽選ゲームを実行したプレイヤに無償アイテムを返却する。
【0013】
また、本発明の第七態様では、前記抽選手段は、前記プレイヤが所有する有償アイテムのみを消費することにより、前記抽選ゲームを実行する。
【0014】
また、本発明の第八態様では、前記抽選手段は、前記プレイヤが所有する無償アイテムよりも有償アイテムを優先して消費することにより、前記抽選ゲームを実行する。
【0015】
また、本発明の第九態様では、前記返却手段は、前記消費された有償アイテムの数が多いほど、返却する無償アイテムの数を多くする。
【0016】
また、本発明の第十態様では、前記特定コンテンツは、レアリティが所定値以上のコンテンツである。
【0017】
また、本発明の第十一態様に係る情報処理装置は、プレイヤからの要求により、抽選対象コンテンツそれぞれの抽選確率に基づいて抽選したコンテンツを当該プレイヤに提供する抽選ゲームを実行する抽選手段と、複数のプレイヤによって前記抽選ゲームが実行された総実行回数と、当該抽選ゲームにおいて特定コンテンツが提供された総提供回数とを管理する管理手段と、前記総実行回数と前記総提供回数とに応じた前記特定コンテンツの提供割合を示す情報を、前記複数のプレイヤに提示する提示手段と、を備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、プレイヤに対して不信感を与えることのない抽選ゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2】サーバ装置のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
図3図1に示す端末装置としてスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】サーバ装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図5】本実施形態に係るゲームシステムにおいて、抽選ゲームに係る処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6】本実施形態に係る抽選ゲーム実行画面の一例を示す図である。
図7】本実施形態に係る抽選ゲーム結果画面の一例を示す図である。
図8】本実施形態に係るゲームシステムにおいて、アイテムの返却に係る処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】本実施形態に係る通知画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態(以下、「本実施形態」という。)について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素及びステップに対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0021】
<全体構成>
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例を示すブロック図である。
【0022】
図1に示すように、ゲームシステム1は、サーバ装置10と、一又は複数の端末装置12と、を備える。これらのサーバ装置10と端末装置12とは、イントラネットやインターネット、電話回線等の通信ネットワークNTを介して通信可能に接続されている。
【0023】
サーバ装置10は、ゲームプログラム14を実行して得られるゲームの実行結果、又はゲームプログラム14そのものを、通信ネットワークNTを介して各端末装置12のプレイヤに提供する情報処理装置である。本実施形態では、サーバ装置10は、ゲームプログラム14そのものを端末装置12のプレイヤに提供する。
【0024】
各端末装置12は、各プレイヤが所持する情報処理装置であって、サーバ装置10から受信したゲームプログラム14がインストールされた後、実行することで、各プレイヤにゲームを提供する情報処理装置である。これらの端末装置12としては、ビデオゲーム機や、アーケードゲーム機、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の様々なものが挙げられる。
【0025】
<ハードウェア構成>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
【0026】
図2に示すように、サーバ装置10は、制御装置20と、通信装置26と、記憶装置28と、を備える。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)22及びメモリ24を主に備えて構成される。
【0027】
制御装置20では、CPU22がメモリ24或いは記憶装置28等に格納された所定のプログラムを実行することにより、各種の機能手段として機能する。この機能手段の詳細については後述する。
【0028】
通信装置26は、外部の装置と通信するための通信インターフェース等で構成される。通信装置26は、例えば、端末装置12との間で各種の情報を送受信する。
【0029】
記憶装置28は、ハードディスク等で構成される。この記憶装置28は、ゲームプログラム14を含む、制御装置20における処理の実行に必要な各種プログラムや各種の情報、及び処理結果の情報を記憶する。
【0030】
なお、サーバ装置10は、専用又は汎用のサーバ・コンピュータなどの情報処理装置を用いて実現することができる。また、サーバ装置10は、単一の情報処理装置より構成されるものであっても、通信ネットワークNT上に分散した複数の情報処理装置より構成されるものであってもよい。また、図2は、サーバ装置10が有する主要なハードウェア構成の一部を示しているに過ぎず、サーバ装置10は、サーバが一般的に備える他の構成を備えることができる。また、複数の端末装置12のハードウェア構成も、例えば操作手段や表示装置、音出力装置を備える他は、サーバ装置10と同様の構成を備えることができる。
【0031】
図3は、図1に示す端末装置12としてスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。
【0032】
図3に示すように、端末装置12は、主制御部30と、タッチパネル(タッチスクリーン)32と、カメラ34と、移動体通信部36と、無線LAN通信部38と、記憶部40と、スピーカ42と、を備える。
【0033】
主制御部30は、CPUやメモリ等を含んで構成される。この主制御部30には、表示入力装置としてのタッチパネル32と、カメラ34と、移動体通信部36と、無線LAN通信部38と、記憶部40と、スピーカ42と、に接続されている。そして、主制御部30は、これら接続先を制御する機能を有する。
【0034】
タッチパネル32は、表示機能及び入力機能の両方の機能を有し、表示機能を担うディスプレイ32Aと、入力機能を担うタッチセンサ32Bとで構成される。本実施形態では、ディスプレイ32Aは、ボタン画像、十字キー画像やジョイスティック画像などの操作入力画像を含むゲーム画像を表示可能である。タッチセンサ32Bは、ゲーム画像に対するプレイヤの入力位置を検出可能である。
【0035】
カメラ34は、静止画又は/及び動画を撮影し、記憶部40に保存する機能を有する。
【0036】
移動体通信部36は、アンテナ36Aを介して、移動体通信網と接続し、当該移動体通信網に接続されている他の通信装置と通信する機能を有する。
【0037】
無線LAN通信部38は、アンテナ38Aを介して、通信ネットワークNTと接続し、当該通信ネットワークNTに接続されているサーバ装置10等の他の装置と通信する機能を有する。
【0038】
記憶部40には、ゲームプログラム14や、当該ゲームプログラム14のゲームの進行状況やプレイヤ情報を示すプレイデータ等、各種プログラムや各種データが記憶されている。なお、プレイデータは、サーバ装置10に記憶されてもよい。
【0039】
スピーカ42は、ゲーム音等を出力する機能を有する。
【0040】
<ゲーム概要>
本実施形態に係るゲームは、コンテンツの一例としてのキャラクタをプレイヤに提供する(獲得させる)抽選ゲームや、クエストを含んでいる。この抽選ゲームは、ガチャ、ふくびき、召喚等と称されることがある。このクエストは、対戦ゲーム、ダンジョン、探索、ミッション等と称されることがある。
【0041】
本実施形態では、一又は複数種類の抽選ゲームが存在し、それぞれ異なる名称(タイトル)が付けられている。抽選ゲームは、抽選ゲームのメニュー画面等において、プレイヤによって選択可能となっている。本実施形態では、一又は複数種類の抽選ゲームのうち、プレイヤによって一の抽選ゲームが選択されると、当該一の抽選ゲームを1回実行する単発抽選または10回連続で実行する連続抽選を選択可能な画面が表示される。この単発抽選は、シングルガチャ、1回ふくびき、1回召喚等と称されることがある。また、この連続抽選は、10連ガチャ、10回ふくびき、10回召喚等と称されることがある。そして、プレイヤからの単発抽選または連続抽選の実行指示(要求)に基づき、当該一の抽選ゲームに対応する抽選対象キャラクタ群(抽選対象コンテンツ群)から無作為(ランダム)に選択されたキャラクタをプレイヤに提供する。この抽選ゲームは、対価を消費することに基づいて実行される。この対価は、単発抽選よりも連続抽選のほうが多く消費される。この対価としては、有償アイテム(課金アイテム)や、無償アイテム(非課金アイテム)等が挙げられる。有償アイテムとは、購入手続き(現金や電子マネーの支払い、クレジットカード決済等)によってプレイヤが取得可能なアイテムである。この有償アイテムとしては、例えば有償石、有償ガチャチケット、有償コイン等が挙げられる。また、無償アイテムとは、ゲームプレイ(各種ゲームの実行)によってプレイヤが取得可能なアイテムである。例えば、無償アイテムは、ログインや、クエストのクリア、ミッション達成、フレンドとの交流等の報酬として取得できる。この無償アイテムとしては、例えば無償石、無償ガチャチケット、スタミナ回復アイテム、ゲームコイン、フレンドポイント等が挙げられる。また、この有償アイテム及び無償アイテムは、抽選ゲームの実行だけでなく、スタミナ回復や、クエストのコンティニュー等の様々な用途で使用可能である。また、有償アイテムは、無償アイテムよりも価値が高い。例えば、有償アイテムのみを消費することで実行可能な抽選ゲームでは、無償アイテムの消費で実行可能な抽選ゲームよりもレアリティ(希少価値)が高いキャラクタが獲得しやすい。なお、有償石と無償石は、「石」と称される場合がある。
【0042】
また、本実施形態では、一又は複数種類のクエストが存在し、それぞれ異なる名称(タイトル)が付けられている。クエストは、クエストのメニュー画面等において、プレイヤによって選択可能となっている。本実施形態では、一又は複数種類のクエストのうち、プレイヤによって一のクエストを選択する操作指示(要求)に基づき、当該一のクエストが実行される。このクエストは、プレイヤの現在スタミナ値からクエストに対応付けられた消費スタミナ値を消費することに基づいて実行される。プレイヤは、当該プレイヤに対応付けられたスタミナよりもクエストに対応付けられたスタミナが大きい場合、当該クエストを実行(プレイ)することができない。このスタミナは、ライフ、アクションポイント(AP)、バトルポイント(BP)等とも称されることがある。なお、プレイヤの現在スタミナ値が消費されるのは、クエストの終了時(クリア時又はリタイア時)であってもよい。
【0043】
また、本実施形態では、プレイヤが所有する一又は複数のキャラクタ(所有キャラクタ)により構成されるチームと、敵キャラクタを対戦させるクエストが実行される。このクエストでは、例えばプレイヤはチームを構成するキャラクタ(チーム内キャラクタ)に攻撃等を指示する。また、このクエストでは、プレイヤは、チーム内キャラクタそれぞれが有する能力パラメータやスキルを用いて、敵キャラクタのヒットポイントを0以下にすることを目的とする。クエストをクリアした場合、プレイヤは、例えば無償石、ゲームコイン、キャラクタ、アイテム、経験値等のクリア報酬を獲得する。なお、プレイヤが既にクリアしたことがあるクエストでは、無償石を獲得させないこととしてもよい。また、クエストをクリアできなかった場合、プレイヤは、例えば有償石又は無償石、コンティニューアイテム等を消費してクエストをコンティニューするか、クエストをリタイアするかを選択する。コンティニューとは、クエストをクリアできなかったプレイヤに対して、クエストを継続してプレイするための継続権をプレイヤに与えることである。
【0044】
<機能手段>
図4は、サーバ装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0045】
図4に示すように、サーバ装置10は、機能的構成として、記憶手段50と、抽選手段52と、管理手段54と、提示手段56と、返却手段58と、を備える。記憶手段50は、一又は複数の記憶装置28で実現される。記憶手段50以外の機能手段は、記憶装置28等に格納されたゲームプログラム14を制御装置20が実行することにより実現される。
【0046】
記憶手段50は、プレイヤ情報50Aや、キャラクタ情報50B、抽選ゲーム情報50C等を記憶する機能手段である。
【0047】
プレイヤ情報50Aは、プレイヤ毎に、当該プレイヤのプレイヤIDと対応付けて記憶されている。このプレイヤ情報50Aは、例えば、プレイヤの名前や年齢、所有キャラクタ情報、所有アイテム情報、抽選ゲーム実行情報、スタミナ情報を含む。
所有キャラクタ情報は、プレイヤが所有する各キャラクタ(所有キャラクタ)のキャラクタIDや、能力パラメータを含む。能力パラメータは、例えばキャラクタのレベル、ヒットポイント、攻撃力、防御力等である。レベルは、キャラクタがキャラクタ経験値を獲得した場合に上昇する。キャラクタのレベルが上昇すると、ヒットポイントや攻撃力、防御力等も上昇する。
所有アイテム情報は、プレイヤが所有している各アイテムの数を含む。このアイテムとしては、有償石、有償ガチャチケット、無償石、無償ガチャチケット等が挙げられる。
抽選ゲーム実行情報は、プレイヤが各抽選ゲームを実行した実行回数や、各抽選ゲームで特定キャラクタが提供された提供回数を含む。例えば、実行回数は、プレイヤによって1回の抽選(単発抽選)を行う抽選ゲームが実行された場合、1上昇する。また、実行回数は、プレイヤによって10回の抽選(連続抽選)を行う抽選ゲームが実行された場合、10上昇する。また、例えば、提供回数は、プレイヤに特定キャラクタが1体提供された場合、1上昇する。
スタミナ情報は、プレイヤの現在スタミナ値とスタミナ上限値を含む。現在スタミナ値は、プレイヤが各種類のクエストを実行する際に消費する値である。この現在スタミナ値は、時間(例えば3分)の経過によって所定量(例えば1)上昇し、スタミナ上限値まで回復する。また、この現在スタミナ値は、プレイヤが有償石や無償石、スタミナ回復アイテム等を消費することにより、スタミナ上限値を超えて回復する。このスタミナ上限値は、プレイヤのプレイヤランクが上がることで上昇する。プレイヤランクは、例えばプレイヤがゲーム(例えばクエストやミッション)をプレイすることで、プレイヤ経験値を獲得した場合に上昇する。
【0048】
キャラクタ情報50Bは、キャラクタ毎に、当該キャラクタのキャラクタIDに対応付けて記憶されている。このキャラクタ情報50Bは、例えば、キャラクタの名前や画像(デザイン)、レアリティ、能力パラメータの初期値(例えばレベル1におけるヒットポイントや攻撃力、防御力等)と最大値(例えばレベル100におけるヒットポイントや攻撃力、防御力等)、スキル等を含む。
レアリティは、例えば1から6までの数値を含む。この数値は、例えば星の数で示される場合がある。ここで、レアリティが高いキャラクタには、ゲーム(例えばクエストやミッション)に有利な能力パラメータやスキルが設定されている。
【0049】
抽選ゲーム情報50Cは、抽選ゲーム毎に、当該抽選ゲームの抽選ゲームIDに対応付けて記憶されている。この抽選ゲーム情報50Cは、例えば、名称(タイトル)、抽選対象情報、連続数、抽選対価、総実行回数、総提供回数を含む。
抽選対象情報は、抽選ゲームの抽選対象である抽選対象キャラクタ群を構成する各キャラクタのキャラクタIDと、当該キャラクタIDに対応付けられた出現頻度(重み)を含む。抽選対象キャラクタ群を構成するキャラクタは、例えば100種類である。出現頻度は、例えば1から10までの数値を含む。出現頻度は、高いレアリティのキャラクタには低い数値が設定され、低いレアリティのキャラクタには高い数値が設定されている。なお、同レアリティ内において、他のキャラクタよりも出現頻度が高いキャラクタ(ピックアップキャラクタ)を設けてもよい。ここで、一のキャラクタの抽選確率(理論上の抽選確率)は、当該一のキャラクタに設定された出現頻度を、抽選対象である各キャラクタに設定された出現頻度の合計値で除算した値となる。具体的には、一のキャラクタに設定された出現頻度が2であって、抽選対象である各キャラクタに設定された出現頻度の合計値が400である場合、当該一のキャラクタの抽選確率は2/400(0.5%)となる。
連続数は、プレイヤから連続抽選が指示された際に、連続して抽選を行う回数を含む。この連続数には、例えば10が含まれる。
抽選対価は、1回の抽選(単発抽選)を実行するために必要なアイテムの数と、消費方法を含む。例えば、プレイヤから単発抽選が指示された場合には、抽選対価と同数(例えば5個)のアイテムが消費される。また、例えば、プレイヤから連続抽選が指示された場合には、抽選対価(例えば5個)と連続数(例えば10回)を乗算した数(例えば50個)のアイテムが消費される。消費方法としては、例えば、有償アイテムのみを消費する、無償アイテムのみを消費する、有償アイテムを優先して消費する、無償アイテムを優先して消費する、取得日時が古い順に消費する、取得日時が新しい順に消費する等が挙げられる。有償アイテムを優先して消費するとは、プレイヤが有償アイテムと無償アイテムとを両方所有している場合に、有償アイテムから先に消費することをいう。同様に、無償アイテムを優先して消費するとは、プレイヤが有償アイテムと無償アイテムとを両方所有している場合に、無償アイテムから先に消費することをいう。
総実行回数は、複数のプレイヤによって抽選ゲームが実行された回数(合計回数)を含む。例えば、総実行回数は、第一のプレイヤによって1回の抽選(単発抽選)を行う抽選ゲームが実行された場合、1上昇する。また、総実行回数は、第二のプレイヤによって10回の抽選(連続抽選)を行う抽選ゲームが実行された場合、10上昇する。
総提供回数は、複数のプレイヤによって抽選ゲームが実行された結果、特定キャラクタ(特定コンテンツ)が提供された回数(合計回数)を含む。この特定キャラクタ(特定コンテンツ)は、ゲーム運営者が抽選対象キャラクタ群の中から特定した一又は複数のキャラクタ(コンテンツ)である。この特定キャラクタとしては、例えばレアリティが所定値(例えば5)以上のキャラクタが挙げられる。例えば、総提供回数は、第一のプレイヤに特定キャラクタが1体提供された場合、1上昇する。また、例えば、総提供回数は、第二のプレイヤに特定キャラクタが2体提供された場合、2上昇する。
【0050】
抽選手段52は、プレイヤからの要求(実行指示)に基づき、抽選ゲーム(単発抽選ゲーム又は連続抽選ゲーム)を実行する機能手段である。本実施形態では、抽選手段52は、プレイヤからの要求により、抽選対象キャラクタ群(抽選対象コンテンツ群)それぞれの抽選確率に基づいて抽選したキャラクタ(コンテンツ)を当該プレイヤに提供する抽選ゲームを実行する。
【0051】
また、抽選手段52は、プレイヤが所有するアイテムを消費することにより抽選ゲームを実行する。例えば、抽選手段52は、プレイヤが所有する有償アイテムのみを消費することにより、抽選ゲームを実行する。具体的には、抽選手段52は、抽選ゲーム情報50Cにおける抽選対価の消費方法に、有償アイテムのみを消費することが含まれている場合、有償アイテムのみを消費する抽選ゲームを実行する。また、例えば、抽選手段52は、プレイヤが所有する無償アイテムよりも有償アイテムを優先して消費することにより、抽選ゲームを実行する。具体的には、抽選手段52は、抽選ゲーム情報50Cにおける消費対価の消費方法に、有償アイテムを優先して消費することが含まれている場合、無償アイテムよりも有償アイテムを先に消費する抽選ゲームを実行する。
【0052】
管理手段54は、ゲーム内における各種情報を管理する機能手段である。本実施形態では、管理手段54は、複数のプレイヤによって抽選ゲームが実行された実行回数や総実行回数、当該抽選ゲームにおいて特定キャラクタが提供された提供回数や総提供回数を管理する。具体的には、管理手段54は、プレイヤ情報50Aにおける抽選ゲーム実行情報の実行回数と提供回数とを管理する。また、管理手段54は、抽選ゲーム情報50Cにおける総実行回数と総提供回数とを管理する。
例えば、管理手段54は、第一のプレイヤが一の抽選ゲームを1回抽選(単発抽選)した場合、第一のプレイヤの抽選ゲーム実行情報における一の抽選ゲームの実行回数と、抽選ゲーム情報50Cにおける一の抽選ゲームの総実行回数とを1ずつ上昇させる。また、例えば、管理手段54は、第二のプレイヤが一の抽選ゲームを10回抽選(連続抽選)した場合、第二のプレイヤの抽選ゲーム実行情報における一の抽選ゲームの実行回数と、抽選ゲーム情報50Cにおける一の抽選ゲームの総実行回数とを10ずつ上昇させる。
また、例えば、管理手段54は、一の抽選ゲームにおいて第一のプレイヤに特定キャラクタを1体提供した場合、第一のプレイヤの抽選ゲーム実行情報における一の抽選ゲームの提供回数と、抽選ゲーム情報50Cにおける一の抽選ゲームの総提供回数とを1ずつ上昇させる。また、例えば、管理手段54は、一の抽選ゲームにおいて第二のプレイヤに特定キャラクタを2体提供した場合、第二のプレイヤの抽選ゲーム実行情報における一の抽選ゲームの提供回数と、抽選ゲーム情報50Cにおける一の抽選ゲームの総提供回数とを2ずつ上昇させる。
【0053】
また、管理手段54は、抽選ゲーム情報50Cにおける総実行回数と総提供回数に応じた特定キャラクタ(特定コンテンツ)の提供割合を算出する。この提供割合は、例えば総提供回数を総実行回数で除算した値である。具体的には、管理手段54は、特定キャラクタの総提供回数が250回であって抽選ゲームの総実行回数が100000回である場合、特定キャラクタの提供割合として250/100000(0.25%)を算出する。
【0054】
また、管理手段54は、所定時期が到来した際、プレイヤ情報50Aにおける抽選ゲーム実行情報の実行回数や提供回数、抽選ゲーム情報50Cにおける総実行回数や総提供回数を初期化(リセット)する。所定時期としては、定められた日時(例えば毎日午前0時、毎週月曜日午前0時)や、抽選ゲームの開催終了時などが挙げられる。
【0055】
提示手段56は、各プレイヤに各種情報を提示する機能手段である。本実施形態では、提示手段56は、抽選ゲーム情報50Cにおける総実行回数と総提供回数に応じた特定キャラクタ(特定コンテンツ)の提供割合を示す情報を、複数のプレイヤに提示する。例えば、提示手段56は、管理手段54によって算出された提供割合の値(確率)や当該値を示すゲージを、抽選ゲーム実行画面において各プレイヤに提示する。
【0056】
また、提示手段56は、プレイヤにアイテムの返却が行われることを示す通知を行う。例えば、提示手段56は、ゲーム内のお知らせ(ゲーム内メール)によってプレイヤにアイテムの返却を通知する。
【0057】
返却手段58は、抽選ゲームで消費されたアイテムを各プレイヤに返却する機能手段である。本実施形態では、返却手段58は、所定時期が到来した際、所定条件が満たされていることに応じて、抽選ゲームで消費されたアイテムの一部又は全部を当該抽選ゲームを実行したプレイヤに返却する。所定条件としては、特定キャラクタ(特定コンテンツ)の提供割合が当該特定キャラクタの抽選確率に応じた所定確率よりも低いことが挙げられる。この所定確率は、当該特定キャラクタの抽選確率と同じ値であってもよいし、当該特定キャラクタの抽選確率に一定確率(例えば0.02%)を加算又は減算した値であってもよい。例えば、特定キャラクタの抽選確率が0.30%である場合、所定確率は当該抽選確率に一定確率(例えば0.02%)を加算した0.32%となることがある。なお、或る抽選ゲームにおいて特定キャラクタが複数存在する場合、所定確率は、特定キャラクタそれぞれの抽選確率の合計値に応じた値となる。例えば、一の特定キャラクタの抽選確率が0.30%であって、他の特定キャラクタの抽選確率が0.25%である場合、所定確率は、各抽選確率を合計した0.55%となることがある。
【0058】
例えば、返却手段58は、所定時期(例えば毎日午前0時)に特定キャラクタの提供割合と所定確率とを比較して、提供割合が低い場合、当該所定時期から遡って所定期間(例えば24時間)以内に抽選ゲームを実行したプレイヤに、当該プレイヤが当該抽選ゲームで消費した一部又は全部のアイテムを返却する。この一部のアイテムとしては、例えばプレイヤが消費したアイテムの8割が挙げられる。
【0059】
また、返却手段58は、特定キャラクタ(特定コンテンツ)の提供割合が所定確率よりも低いほど、返却するアイテムの数を多くする。例えば、返却手段58は、所定確率から提供割合を減算した値(確率)が0.05%以上である場合、プレイヤが抽選ゲームで消費した全部のアイテムを返却し、当該値が0.03%以上0.05%未満である場合、プレイヤが抽選ゲームで消費した8割のアイテムを返却し、当該値が0.03%未満である場合、プレイヤが抽選ゲームで消費した6割のアイテムを返却する。
【0060】
また、返却手段58は、抽選ゲームの実行回数が所定回数以上であって、特定キャラクタ(特定コンテンツ)が提供されていないプレイヤに対して、アイテムを返却する。例えば、返却手段58は、所定時期(例えば午前0時)から遡って所定期間(例えば24時間)以内に抽選ゲームの実行回数が所定回数(例えば1回)以上であって、当該所定回数の抽選ゲームで特定キャラクタが提供されていないプレイヤに、当該抽選ゲームで消費した一部又は全部のアイテムを返却する。なお、返却手段58は、当該所定期間以内における抽選ゲームの実行回数が所定回数以上であっても、当該所定期間以内における抽選ゲームで特定キャラクタが提供されたプレイヤには、当該抽選ゲームで消費したアイテムを返却しないこととしてもよい。
【0061】
また、返却手段58は、抽選ゲームの実行によって所定数(例えば1体)以上の特定キャラクタ(特定コンテンツ)が提供されたプレイヤよりも、提供された特定キャラクタの数が所定数(例えば1体)未満であるプレイヤに対して、返却するアイテムの数を多くする。例えば、返却手段58は、所定時期(例えば午前0時)から遡って所定期間(例えば24時間)以内に抽選ゲームを実行したプレイヤに消費したアイテムを返却する場合、当該抽選ゲームで1体以上の特定キャラクタが提供されたプレイヤには消費した4割のアイテムを返却し、当該抽選ゲームで1体も特定キャラクタが提供されなかったプレイヤには消費した8割のアイテムを返却する。
【0062】
また、返却手段58は、抽選ゲームを実行したプレイヤに無償アイテムを返却する。例えば、返却手段58は、プレイヤが抽選ゲームで5個の有償アイテムを消費した場合、3個の無償アイテムを返却する。
【0063】
また、返却手段58は、抽選ゲームで消費された有償アイテムの数が多いほど、返却する無償アイテムの数を多くする。例えば、返却手段58は、プレイヤが抽選ゲームで消費したアイテムが1個の有償アイテムと4個の無償アイテムである場合、返却するアイテムの数を1個とし、当該消費されたアイテムが2個の有償アイテムと3個の無償アイテムである場合、返却するアイテムの数を2個とする。すなわち、返却手段58は、抽選ゲームで消費された有償アイテムの数に応じた数(例えば、消費された有償アイテムの数と同数)のアイテム(例えば無償アイテム)を返却する。
【0064】
<抽選ゲームに係る処理の流れ>
図5は、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、抽選ゲームに係る処理の流れの一例を示すフローチャートである。また、以下のステップの処理は、例えば、プレイヤが抽選ゲームのメニュー画面から一の抽選ゲーム(抽選ゲームA)を選択する操作指示が行われたタイミングで開始される。なお、以下のステップの順番及び内容は、適宜、変更することができる。
【0065】
(ステップSP10)
管理手段54は、抽選ゲーム情報50Cにおける一の抽選ゲーム(抽選ゲームA)の総実行回数と総提供回数を参照し、特定キャラクタの提供割合を算出する。具体的には、管理手段54は、総提供回数を総実行回数で除算し、特定キャラクタの実際の提供割合を算出する。そして、処理は、ステップSP12の処理に移行する。
【0066】
(ステップSP12)
提示手段56は、抽選ゲーム実行画面60をタッチパネル32に表示する。
【0067】
図6は、本実施形態に係る抽選ゲーム実行画面60の一例を示す図である。
【0068】
図6に示すように、抽選ゲーム実行画面60は、抽選対象情報領域62と、単発抽選指示ボタン64と、連続抽選指示ボタン66と、が設けられている。抽選対象情報領域62には、抽選対象キャラクタ群に含まれる特定キャラクタと、当該特定キャラクタの抽選確率(理論上の抽選確率)及び提供割合(実際の提供割合)が表されている。この提供割合は、ステップSP10において算出された値である。単発抽選指示ボタン64は、単発抽選の実行を指示するためのボタンである。連続抽選指示ボタン66は、連続抽選の実行を指示するためのボタンである。
【0069】
図5に戻って、処理は、ステップSP14の処理に移行する。
【0070】
(ステップSP14)
抽選手段52は、抽選ゲーム実行画面において、プレイヤから単発抽選指示ボタン又は連続抽選指示ボタンの押下を受け付ける。そして、処理は、ステップSP16の処理に移行する。
【0071】
(ステップSP16)
抽選手段52は、抽選ゲーム情報50Cにおける一の抽選ゲーム(抽選ゲームA)の抽選対価を参照して、プレイヤの所有アイテムから抽選を実行するために必要なアイテムを消費(減算)する。例えば、抽選手段52は、ステップSP14において単発抽選指示ボタンが押下された場合、抽選対価の消費方法に基づき、プレイヤの所有アイテムから有償アイテムを優先して5個消費する。また、抽選手段52は、ステップSP14において連続抽選指示ボタンが押下された場合、抽選対価の消費方法に基づき、プレイヤの所有アイテムから有償アイテムを優先して50個消費する。
続いて、抽選手段52は、抽選ゲーム情報50Cにおける一の抽選ゲーム(抽選ゲームA)の抽選対象情報を参照し、抽選対象キャラクタ群を構成する各キャラクタの抽選確率に基づいて、キャラクタを抽選する抽選処理を行う。例えば、抽選手段52は、ステップSP14において単発抽選指示ボタンが押下された場合、抽選対象キャラクタ群から1体のキャラクタを単発抽選する。また、例えば、抽選手段52は、ステップSP14において連続抽選指示ボタンが押下された場合、抽選対象キャラクタ群から10体のキャラクタを連続抽選する。
続いて、抽選手段52は、抽選したキャラクタをプレイヤに提供する。具体的には、抽選手段52は、抽選した一又は複数のキャラクタをプレイヤ情報50Aの所有キャラクタ情報に追加する。そして、処理は、ステップSP18の処理に移行する。
【0072】
(ステップSP18)
管理手段54は、ステップSP16において抽選された一又は複数のキャラクタに特定キャラクタが含まれるか否かを判定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には、処理は、ステップSP20の処理に移行する。一方、当該判定が否定判定された場合には、処理は、ステップSP22の処理に移行する。
【0073】
(ステップSP20)
管理手段54は、プレイヤ情報50Aの抽選ゲーム実行情報における一の抽選ゲーム(抽選ゲームA)の提供回数と、抽選ゲーム情報50Cにおける一の抽選ゲームの総提供回数とを上昇させる。具体的には、管理手段54は、ステップSP16において特定キャラクタが抽選(提供)された数と同数(例えば1)を当該提供回数及び当該総提供回数にそれぞれ加算する。そして、処理は、ステップSP22の処理に移行する。
【0074】
(ステップSP22)
管理手段54は、プレイヤ情報50Aの抽選ゲーム実行情報における一の抽選ゲーム(抽選ゲームA)の実行回数と、抽選ゲーム情報50Cにおける一の抽選ゲームの総実行回数とを上昇させる。具体的には、管理手段54は、ステップSP16においてキャラクタが抽選された数と同数(例えば10)を当該実行回数及び当該総実行回数にそれぞれ加算する。そして、処理は、ステップSP24の処理に移行する。
【0075】
(ステップSP24)
提示手段56は、抽選ゲーム結果画面70をタッチパネル32に表示する。なお、ステップSP16において抽選されたキャラクタは、ステップSP16~ステップSP22の間に表示してもよい。
【0076】
図7は、本実施形態に係る抽選ゲーム結果画面70の一例を示す図である。
【0077】
図7に示すように、抽選ゲーム結果画面70は、抽選結果提示領域72が設けられている。抽選結果提示領域72には、抽選されたキャラクタが表される。この抽選結果提示領域72では、特定キャラクタが他のキャラクタと異なる態様で表示される。
【0078】
そして、処理は、図5に示す一連の処理を終了する。
【0079】
<返却に係る処理の流れ>
図8は、本実施形態に係るゲームシステムにおいて、アイテムの返却に係る処理の流れの一例を示すフローチャートである。また、以下のステップの処理は、例えば、所定時期(例えば午前0時)が到来したタイミングで開始される。なお、以下のステップの順番及び内容は、適宜、変更することができる。
【0080】
(ステップSP30)
管理手段54は、抽選ゲーム情報50Cにおける一の抽選ゲーム(抽選ゲームA)の総実行回数と総提供回数を参照し、特定キャラクタの提供割合を算出する。具体的には、管理手段54は、総提供回数を総実行回数で除算し、特定キャラクタの実際の提供割合を算出する。そして、処理は、ステップSP32の処理に移行する。
【0081】
(ステップSP32)
返却手段58は、所定条件が満たされているか否かを判定する。例えば、返却手段58は、ステップSP30において算出した特定キャラクタの提供割合が当該特定キャラクタの抽選確率(理論上の抽選確率)に応じた所定確率よりも低い場合、当該判定を肯定する。そして、当該判定が肯定判定された場合には、処理は、ステップSP34の処理に移行する。一方、当該判定が否定判定された場合には、処理は、ステップSP40の処理に移行する。
【0082】
(ステップSP34)
返却手段58は、アイテムを返却するプレイヤを特定する。例えば、所定時期(例えば午前0時)から遡って所定期間(例えば24時間)以内に抽選ゲームを所定回数以上実行したプレイヤを、アイテムを返却するプレイヤとして特定する。具体的には、返却手段58は、プレイヤ情報50Aの抽選ゲーム実行情報における一の抽選ゲームの実行回数が所定回数(例えば10回)以上であるプレイヤを、アイテムを返却するプレイヤとして特定する。そして、処理は、ステップSP36の処理に移行する。
【0083】
(ステップSP36)
返却手段58は、アイテム(無償アイテム)の返却数を決定する。例えば、返却手段58は、ステップSP30において算出した特定キャラクタの提供割合が所定確率よりも低いほど、返却するアイテムの数を多くする。例えば、返却手段58は、所定確率から提供割合を減算した値(確率)が0.05%以上である場合、プレイヤが一の抽選ゲームで消費した全部のアイテム(例えば50個)を返却し、当該値が0.03%以上0.05%未満である場合、プレイヤが抽選ゲームで消費した8割のアイテム(例えば40個)を返却し、当該値が0.03%未満である場合、プレイヤが抽選ゲームで消費した6割のアイテム(例えば30個)を返却することを決定する。なお、返却手段58は、プレイヤ情報50Aの抽選ゲーム実行情報における実行回数と、抽選ゲーム情報50Cの抽選対価におけるアイテムの数とを乗算することによって、プレイヤが一の抽選ゲームで消費したアイテムの総数を特定する。そして、処理は、ステップSP38の処理に移行する。
【0084】
(ステップSP38)
提示手段56は、ステップSP34において特定されたプレイヤにアイテムの返却が行われることを示す通知を行う。例えば、提示手段56は、ゲーム内でのお知らせ(ゲーム内メール)によってプレイヤにアイテムの返却を通知する。言い換えれば、提示手段56は、プレイヤがゲーム内でのお知らせを開封した場合に、通知画面80をタッチパネル32に表示する。
【0085】
図9は、本実施形態に係る通知画面80の一例を示す図である。
【0086】
図9に示すように、通知画面80は、返却通知領域82が設けられている。返却通知領域82には、特定キャラクタの提供割合が所定確率よりも低いことに応じて、抽選ゲームで消費したアイテムの返却が行われたことが表されている。
【0087】
図8に戻って、処理は、ステップSP40の処理に移行する。
【0088】
(ステップSP40)
管理手段54は、プレイヤ情報50Aにおける一の抽選ゲームの実行回数と提供回数、及び、抽選ゲーム情報50Cにおける一の抽選ゲームの総実行回数と総提供回数を初期化する。具体的には、管理手段54は、全てのプレイヤに対応する一の抽選ゲームの実行回数と提供回数、及び、一の抽選ゲームの総実行回数と総提供回数に、0を代入する。そして、処理は、図8に示す一連の処理を終了する。
【0089】
<効果>
以上、本実施形態では、コンピュータを、プレイヤからの要求により、抽選対象コンテンツそれぞれの抽選確率に基づいて抽選したコンテンツを当該プレイヤに提供する抽選ゲームを実行する抽選手段52、複数のプレイヤによって抽選ゲームが実行された総実行回数と、当該抽選ゲームにおいて特定コンテンツが提供された総提供回数とを管理する管理手段54、総実行回数と総提供回数とに応じた特定コンテンツの提供割合を示す情報を、複数のプレイヤに提示する提示手段56、として機能させる。
【0090】
この構成によれば、各プレイヤに特定コンテンツの実際の提供割合を示す情報を提示することができるため、プレイヤに対して不信感を与えることのない抽選ゲームを提供することができる。
【0091】
また、本実施形態では、抽選手段52は、プレイヤが所有するアイテムを消費することにより抽選ゲームを実行し、コンピュータを、所定時期が到来した際、特定コンテンツの提供割合が当該特定コンテンツの抽選確率に応じた所定確率よりも低い場合、消費されたアイテムの一部又は全部を抽選ゲームを実行したプレイヤに返却する返却手段58、として機能させる。
【0092】
この構成によれば、特定コンテンツの提供割合が抽選確率に応じた所定確率よりも低い場合、抽選ゲームで消費されたアイテムの一部又は全部をプレイヤに返却するため、各プレイヤに対して公平性のある抽選ゲームを提供することができる。
【0093】
また、本実施形態では、返却手段58は、特定コンテンツの提供割合が所定確率よりも低いほど、返却するアイテムの数を多くする。
【0094】
この構成によれば、特定コンテンツの提供割合が所定確率よりも低いほど、プレイヤに返却するアイテムの数が多くなるため、各プレイヤに対して公平性のある抽選ゲームを提供することができる。
【0095】
また、本実施形態では、返却手段58は、抽選ゲームの実行回数が所定回数以上であって、特定コンテンツが提供されていないプレイヤに対して、アイテムを返却する。
【0096】
この構成によれば、特定コンテンツが提供されていないプレイヤに対して、アイテムを返却するため、各プレイヤに対して公平性のある抽選ゲームを提供することができる。
【0097】
また、本実施形態では、返却手段58は、抽選ゲームの実行によって所定数以上の特定コンテンツが提供されたプレイヤよりも、提供された特定キャラクタの数が当該所定数未満であるプレイヤに対して、返却するアイテムの数を多くする。
【0098】
この構成によれば、特定コンテンツが提供されたプレイヤよりも、提供されなかったプレイヤに対して、返却するアイテムの数を多くするため、各プレイヤに対して公平性のある抽選ゲームを提供することができる。
【0099】
また、本実施形態では、アイテムは、購入手続きによってプレイヤが取得可能な有償アイテムと、ゲームプレイによってプレイヤが取得可能な無償アイテムと、を含み、返却手段58は、抽選ゲームを実行したプレイヤに無償アイテムを返却する。
【0100】
この構成によれば、購入手続きによって取得可能な有償アイテムではなく、ゲームプレイによって取得可能な無償アイテムを返却するため、ゲーム運営者の収益に与える影響を軽減することができる。
【0101】
また、本実施形態では、抽選手段52は、プレイヤが所有する有償アイテムのみを消費することにより、抽選ゲームを実行する。
【0102】
この構成によれば、ゲームプレイによって取得可能な無償アイテムではなく、購入手続きによって取得可能な有償アイテムのみを消費して抽選ゲームを実行するため、ゲーム運営者の収益に与える影響を軽減することができる。
【0103】
また、本実施形態では、抽選手段52は、プレイヤが所有する無償アイテムよりも有償アイテムを優先して消費することにより、抽選ゲームを実行する。
【0104】
この構成によれば、ゲームプレイによって取得可能な無償アイテムよりも、購入手続きによって取得可能な有償アイテムを優先的に消費して抽選ゲームを実行するため、ゲーム運営者の収益に与える影響を軽減することができる。
【0105】
また、本実施形態では、返却手段58は、消費された有償アイテムの数が多いほど、返却する無償アイテムの数を多くする。
【0106】
この構成によれば、抽選ゲームにおいて有償アイテムが消費された数が多いほど、返却する無償アイテムの数を多くするため、各プレイヤに対して公平性のある抽選ゲームを提供することができる。
【0107】
また、本実施形態では、特定コンテンツは、レアリティが所定値以上のコンテンツである。
【0108】
この構成によれば、抽選ゲームにおいて、プレイヤが所望するレアリティが高いコンテンツの実際の提供割合を示す情報を提示することができるため、プレイヤに対して不信感を与えることのない抽選ゲームを提供することができる。
【0109】
---変形例---
なお、本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。また、前述した実施形態及び後述する変形例が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【0110】
例えば、上記実施形態では、抽選手段52は、プレイヤがアイテムを消費することによって抽選ゲームを実行する場合を説明したが、プレイヤによる直接の課金によって抽選ゲームを実行してもよい。この場合、返却手段58は、課金された金額の一部又は全部を返却してもよいし、課金された金額に相当するアイテムを返却してもよい。
【0111】
また、上記実施形態では、管理手段54は、抽選ゲーム情報50Cにおける抽選ゲームの総実行回数と総提供回数を参照し、特定キャラクタの提供割合を算出する場合を説明したが、プレイヤ情報50Aにおける抽選ゲーム実行情報の実行回数と提供回数を参照して、当該プレイヤに対応する特定キャラクタの提供割合を算出することとしてもよい。この場合、返却手段58は、当該プレイヤに対応する特定キャラクタの提供割合が当該特定キャラクタの抽選確率に応じた所定確率よりも低い場合に、抽選ゲームで消費されたアイテムの一部又は全部を当該プレイヤに返却する。なお、このアイテムが返却されるプレイヤは、抽選ゲームの実行回数が所定回数(例えば100回)以上であるプレイヤに限ることとしてもよい。
【0112】
また、上記実施形態では、提示手段56は、特定キャラクタの提供割合を示す情報を抽選ゲーム実行画面において各プレイヤに提示する場合を説明したが、この抽選ゲーム実行画面には、抽選ゲームの総実行回数や、特定キャラクタの総提供回数を示す情報を提示してもよい。また、提示手段56は、所定期間以内に抽選ゲームを所定回数(例えば1回)以上実行したプレイヤにのみ、特定キャラクタの提供割合を示す情報を提示することとしてもよい。
【0113】
また、上記実施形態では、返却手段58は、所定時期から遡って所定期間以内に抽選ゲームを実行したプレイヤに消費したアイテムを返却する場合を説明したが、当該所定期間以内において所定回数以上実行した抽選ゲームで提供された各キャラクタのレアリティが低いほど、返却するアイテムの数を多くしてもよい。例えば、返却手段58は、所定回数以上実行した抽選ゲームで提供された各キャラクタのレアリティの平均値が低いほど、多くのアイテムを返却する。具体的には、返却手段58は、レアリティの平均値が4.2未満である場合、プレイヤが抽選ゲームで消費した全部のアイテム(例えば100個)を返却し、当該平均値が4.2以上4.5未満である場合、プレイヤが抽選ゲームで消費した6割のアイテム(例えば60個)を返却し、当該平均値が4.5以上である場合、プレイヤが抽選ゲームで消費した2割のアイテム(例えば20個)を返却する。
【0114】
また、上記実施形態では、返却手段58は、無償アイテムを返却する場合を説明したが、有償アイテムを返却してもよい。例えば、返却手段58は、有償アイテムを5個消費する抽選ゲームを実行したプレイヤには、有償アイテムを1個と無償アイテムを2個返却する。また、返却手段58は、プレイヤにアイテム以外のコンテンツを付与してもよい。例えば、返却手段58は、プレイヤに特定キャラクタや特定キャラクタと同じレアリティのキャラクタを付与してもよい。
【0115】
また、上記実施形態では、返却手段58は、抽選ゲームで消費された一部又は全部のアイテムをプレイヤに返却する場合を説明したが、当該抽選ゲームで消費されたアイテムよりも多くのアイテムを返却してもよい。
【0116】
また、上記実施形態では、返却手段58は、抽選ゲームの実行回数が所定回数以上であるプレイヤにアイテムを返却する場合を説明したが、抽選ゲームを実行していないプレイヤにもアイテムを付与してもよい。この場合、返却手段58は、抽選ゲームを実行していないプレイヤには、当該抽選ゲームを実行したプレイヤよりも付与(返却)するアイテムの数を少なくしてもよい。また、返却手段58は、アイテムを返却するプレイヤを、有償アイテムを消費して抽選ゲームを所定回数(例えば10回)以上実行したプレイヤや、月額課金を行っているプレイヤ、前月の課金額が所定金額以上であるプレイヤ等に限定することとしてもよい。
【0117】
また、上記実施形態では、コンテンツがキャラクタである場合を主に説明したが、武器や防具等のアイテム、カード、アバター、コイン、ポイント等であってもよい。
【符号の説明】
【0118】
10…サーバ装置(コンピュータ)、12…端末装置、50…記憶手段、52…抽選手段、54…管理手段、56…提示手段、58…返却手段

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9