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特開2023-21302身体通路のナビゲーションおよび可視化用システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021302
(43)【公開日】2023-02-10
(54)【発明の名称】身体通路のナビゲーションおよび可視化用システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20230202BHJP
【FI】
A61B8/12
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199251
(22)【出願日】2022-12-14
(62)【分割の表示】P 2020188535の分割
【原出願日】2018-02-26
(31)【優先権主張番号】62/464,166
(32)【優先日】2017-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】フルーリー、ショーン ピー.
(72)【発明者】
【氏名】デイトン、ピーター エル.
(72)【発明者】
【氏名】ウェールズ、ライアン ブイ.
(72)【発明者】
【氏名】スミス、ポール
(72)【発明者】
【氏名】ブレッチビール、スコット イー.
(57)【要約】
【課題】身体通路の改良されたナビゲーションおよび可視化のためのシステムを提供すること。
【解決手段】身体通路の改良されたナビゲーションおよび可視化のためのシステムに関する。具体的には、本開示のシステムは、肺末梢を通る改良されたナビゲーションおよびより大きな肺通路内における向上した可視化を提供する。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれの第1開口および第2開口を画定する第1ワーキングチャネルおよび第2ワーキングチャネルを含む長尺状部材であって、第2ワーキングチャネルは長尺状部材の近位端部と長尺状部材の外面との間に延びて第2開口を画定する、長尺状部材と、
第1ワーキングチャネル内に配置された超音波プローブであって、該超音波プローブの遠位部分は前記長尺状部材の遠位端部を越えて遠位に延在可能である、超音波プローブと、
前記超音波プローブが第1開口の外側に延在するときに前記超音波プローブの遠位部分を包囲するように、前記長尺状部材の遠位端部に取り付けられたエンドキャップと、を備えており、
第2ワーキングチャネルの第2開口は、前記長尺状部材の長手軸線に対して直交する方向に開口しており、該長手軸線は第1のワーキングチャネルの第1開口を通って延在しており、
第2ワーキングチャネルは、前記長尺状部材の遠位部分内で第2開口において傾斜面を画定し、該傾斜面は、前記長手軸線から離れて第2開口から延びるツールを偏向させるように構成されており、
偏向した前記ツールは、前記長手軸線の方向において、前記エンドキャップを越えて標的組織に向かって遠位に進められるように構成されている、システム。
【請求項2】
前記ツールが、第2ワーキングチャネル内に摺動可能に配置された組織試料採取要素である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
第1ワーキングチャネルが、前記長尺状部材の近位端部と遠位端部との間に延びて、第1開口を画定する、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記超音波プローブが第1開口の外側に延在するときに、前記エンドキャップが該超音波プローブを構造的に支持する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記エンドキャップが高密度ポリエチレンを含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記エンドキャップが拡張可能部材を備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記エンドキャップが導電性物質によって充填可能である、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記拡張可能部材が、第1形態と第2形態との間を移行するように構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記拡張可能部材が、前記拡張可能部材の内部に膨張流体を流入させることによって、第1形態から第2形態に移行可能である、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記拡張可能部材が、前記拡張可能部材の内部領域から膨張流体を流出させることにより、第2形態から第1形態に移行可能である、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記超音波プローブが第1ワーキングチャネル内において固定されているか、または摺動可能である、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
それぞれの第1開口および第2開口を画定する第1ワーキングチャネルおよび第2ワーキングチャネルを含む長尺状部材であって、第2ワーキングチャネルは長尺状部材の近位端部と長尺状部材の外面との間に延びて第2開口を画定する、長尺状部材と、
第1ワーキングチャネル内に配置された超音波プローブであって、該超音波プローブの遠位部分は前記長尺状部材の遠位端部を越えて遠位に延在可能である、超音波プローブと、
前記超音波プローブの遠位部分に取り付けられたエンドキャップと、を備えており、
第2ワーキングチャネルの第2開口は、前記長尺状部材の長手軸線に対して直交する方向に開口しており、該長手軸線は第1のワーキングチャネルの第1開口を通って延在しており、
第2ワーキングチャネルは、前記長尺状部材の遠位部分内で第2開口において傾斜面を画定し、該傾斜面は、前記長手軸線から離れて第2開口から延びるツールを偏向させるように構成されており、
偏向した前記ツールは、前記長手軸線の方向において、前記エンドキャップを越えて標的組織に向かって遠位に進められるように構成されている、システム。
【請求項13】
前記エンドキャップが高密度ポリエチレンを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記エンドキャップが、前記長尺状部材の遠位端部を越えて遠位に前記超音波プローブを包囲するとともに構造的に支持する、請求項12に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、身体通路を通る改良されたナビゲーション、ならびに標的組織の向上した可視化および試料採取のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波プローブによる身体通路内におけるナビゲーションおよび可視化は、プローブへの損傷を防止したり、また可視化を最適化したりすることが困難である。例えば、ラジアル走査式気管支腔内超音波(radial endobronchial ultrasound:R-EBUS)は、臨床症状が肺系統内の組織生検が必要であることを示す場合に低侵襲性の選択肢を提供する。そのような肺組織生検システムの超音波要素は、肺通路内の標的結節の可視化に重要である。超音波エネルギーは、特定の密度および屈折率を有するポリマーのような物質を通ってのみ伝播することができ、そのため超音波プローブが送達カテーテルの遠位端部を越えて延在可能であることを必要とする。肺周辺の寸法的制約により、超音波プローブの露出部は、小さく、かつ脆弱である傾向にあり、従って損傷を受けやすい。露出部上においてテーパー状/非外傷性の先端を有していないことにより、肺の通路の壁に沿った緩やかな隆起でさえ、超音波プローブをねじれさせ、かつ/または破損させ得ることがある。加えて、より大きな肺通路内における標的結節の可視化は、超音波信号の伝播を阻止/減衰させる超音波プローブと組織壁との間の開放空間(例えば空気)の存在によって損なわれる傾向にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-104315号公報
【特許文献2】特開2011-212160号公報
【特許文献3】特開2003-299657号公報
【特許文献4】特開平7-194594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、狭い身体通路を通る改良されたナビゲーションおよび大きな身体通路内における向上した標的組織の可視化を可能にするシステムによって、様々な利点が実現され得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、その様々な態様で、肺内視鏡検査の分野のような医療分野において、身体通路を通る改良されたナビゲーションおよび標的組織の向上した可視化および試料採取を可能にし得る試料採取システムの利点を提供する。様々な実施形態において、試料採取システムは、超音波プローブの露出部を保護し、かつ標的組織の可視化の向上のために身体通路の壁との接触および超音波信号の伝播を高めるエンドキャップを備える。
【0006】
一態様において、本開示は、それぞれの第1開口および第2開口を画定する第1ワーキングチャネルおよび第2ワーキングチャネルを含む長尺状部材を備えたシステムに関連する。超音波プローブは、超音波プローブの遠位部分が長尺状部材の遠位端部を越えて遠位に延在可能となるように、第1ワーキングチャネル内に配置されている。エンドキャップは、超音波プローブが第1開口の外側に延在するときに超音波プローブの遠位部分を包囲するように、長尺状部材の遠位端部に取り付けられている。組織試料採取要素は、第2ワーキングチャネル内に摺動可能に配置されている。第1ワーキングチャネルは、長尺状部材の近位端部と遠位端部との間に延びて、第1開口を画定する。第2ワーキングチャネルは、長尺状部材の近位端部と長尺状部材の外面との間に延びて、第2開口を画定する。第2ワーキングチャネルは、長尺状部材の遠位部分内で第2開口において傾斜面を画定する。エンドキャップは硬質プラスチック材料を含む。エンドキャップは導電性物質で充填されている。エンドキャップは、第1形態と第2形態との間を移行するように構成された拡張可能部材を備える。拡張可能部材は、拡張可能部材の内部に膨張流体を流入させることにより、第1形態から第2形態に移行可能である。拡張可能部材は、拡張可能部材の内部領域から膨張流体を流出させることにより、第2形態から第1形態に移行可能である。超音波プローブは第1ワーキングチャネル内に固定されていてもよい。超音波プローブは第1ワーキングチャネル内において摺動可能であってもよい。エンドキャップは、長尺状部材の遠位端部の周囲に取り付けられていてもよい。エンドキャップは、長尺状部材の遠位端部の第1開口のあたりに(例えば、周りに)取り付けられていてもよい。
【0007】
別の態様において、本開示は、それぞれの第1開口および第2開口を画定する第1ワーキングチャネルおよび第2ワーキングチャネルを含む長尺状部材を備えたシステムに関連する。超音波プローブは、超音波プローブの遠位部分が長尺状部材の遠位端部を越えて遠位に延在可能となるように、第1ワーキングチャネル内に配置されている。エンドキャップは超音波プローブの遠位部分に取り付けられている。組織試料採取要素は、第2ワーキングチャネル内に摺動可能に配置されている。第1ワーキングチャネルは、長尺状部材の近位端部と遠位端部との間に延びて、第1開口を画定する。第2ワーキングチャネルは、長尺状部材の近位端部と長尺状部材の外面との間に延びて、第2開口を画定する。第2ワーキングチャネルは、長尺状部材の遠位部分内で第2開口において傾斜面を画定する。エンドキャップは、第1形態と第2形態との間を移行するように構成された拡張可能部材を備える。拡張可能部材は、拡張可能部材の内部に膨張流体を流入させることにより、第1形態から第2形態に移行可能である。拡張可能部材は、拡張可能部材の内部領域から膨張流体を流出させることにより、第2形態から第1形態に移行可能である。超音波プローブは第1ワーキングチャネル内に固定されていてもよい。超音波プローブは第1ワーキングチャネル内において摺動可能であってもよい。
【0008】
別の態様において、本開示は、身体通路内にシステムを進めることを含む方法に関連する。システムは、長尺状部材と、長尺状部材の第1ワーキングチャネル内に配置された超音波プローブと、長尺状部材の遠位端部に取り付けられた拡張可能部材とを備える。超音波プローブの遠位部分は、長尺状部材の遠位端部を越えて遠位に延びる。拡張可能部材は、超音波プローブの遠位部分を包囲するように、長尺状部材の遠位端部に取り付けられている。拡張可能部材は、拡張可能部材を標的組織に隣接した身体通路の壁に接触させて配置するために、第1形態から第2形態に移行する。超音波プローブを用いて身体通路および/または標的組織の超音波画像が得られる。拡張可能部材は、第2形態において身体通路を通って進められる。本方法は、標的組織の一部が組織試料採取要素の管腔内に捕捉されるように、組織試料採取要素を、第2開口を越えて標的組織内に遠位に進めることをさらに含む。システムは身体通路から抜去されて、組織試料採取要素の管腔内に捕捉された組織試料は分析される。
【0009】
本開示の限定されない例について添付した図を参照しながら説明する。図は概略であり、一定の縮尺で描かれていることを意図していない。図において、示された同一またはほぼ同一の各構成要素は、典型的には単一の数字によって表わされている。明瞭にするために、当業者による本開示の理解を可能にするために図解が必要でない場合には、すべての図においてすべての構成要素を標識しているとは限らず、また本開示の各実施形態のすべての構成要素を示しているとも限らない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】本開示の一実施形態に従った、組織生検システムの概略図。
図1B】本開示の一実施形態に従った、組織生検システムの概略図。
図2A】本開示の別の実施形態に従った、組織生検システムの概略図。
図2B】本開示の別の実施形態に従った、組織生検システムの概略図。
図2C】本開示の別の実施形態に従った、組織生検システムの概略図。
図2D】本開示の別の実施形態に従った、組織生検システムの概略図。
図2E】本開示の別の実施形態に従った、組織生検システムの概略図。
図3A】本開示の別の実施形態に従った、組織生検システムの概略図。
図3B】本開示の別の実施形態に従った、組織生検システムの概略図。
図4A】本開示の別の実施形態に従った、組織生検システムの概略図。
図4B】本開示の別の実施形態に従った、組織生検システムの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面は本開示の典型的または例示的な実施形態のみを示すように意図される。従って、図面は本開示の範囲を限定するものではない。これより、本開示について添付図面を参照しながら、より詳細に説明する。
【0012】
本開示についてさらに詳細に説明する前に、本開示は記載する特定の実施形態に限定されるものではなく、従って変化し得るということが理解されるべきである。また、本願において用いられる用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、添付する請求項の範囲を越えて限定するようには意図されない。別段に定義されていない限り、本願において用いられる技術用語はすべて、本開示が属する業における当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。最後に、本開示の実施形態は、肺通路を通る改良されたナビゲーションおよび肺結節の向上した可視化および試料採取に特に関連して説明されるが、本願に開示するシステムおよび方法は、例えば、心臓、脈管系、循環器系、胃腸(GI)管、胃、食道、泌尿生殖器系などを含む様々な体管腔内からの生検試料を画像化し、かつ生検試料を得るために用いられてもよい。様々な実施形態において、カテーテルエンドキャップは、生検針に加えて、様々な組織試料採取ツール(例えば把持要素または切断要素)とともに使用するのに適し得る。
【0013】
本願において、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈が明らかに他の意味を示していない限り、同様に複数形を含むものとする。「備える(comprises)」および/もしくは「備えている(comprising)」または「含む(includes)」および/もしくは「含んでいる(including)」という用語は、本明細書で用いられる場合、記載された特徴、領域、ステップ、要素、および/または構成要素の存在を示すが、1つ以上の他の特徴、領域、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらの群の存在または追加を排除するものではない。
【0014】
本願において、「遠位」という用語は、患者に装置を導入する場合に医療専門家から最も遠く離れた端部を指す。一方、「近位」という用語は、患者に装置を導入する場合に医療専門家に最も近い端部を指す。
【0015】
本開示は、概して、大小の身体通路の改良されたナビゲーションおよび可視化のための組織生検システムを提供する。具体的には、開示する組織生検システムは、概して、それぞれの組織試料採取要素および超音波プローブを収容するためのワーキングチャネルを有した長尺状部材と、超音波プローブの露出部を保護/支持し、様々な大きさおよび/または形状の身体通路との直接的な組織壁の接触を維持するように構成されたエンドキャップとを備える。様々な実施形態において、超音波プローブは、長尺状部材の第1ワーキングチャネル内に、固定して配置されてもよいし、または摺動可能に配置されてもよい。加えて、超音波振動子を含む超音波プローブの遠位部分は、長尺状部材の第1開口を通り、長尺状部材の遠位端部を越えて遠位に延びる。
【0016】
図1Aを参照すると、一実施形態において、本開示の組織生検システムは、それぞれの第1開口および第2開口115,117を画定する第1ワーキングチャネルおよび第2ワーキングチャネル114,116を含む長尺状部材110(例えばカテーテル、送達装置など)を備える。第1開口および第2開口115,117は、ほぼ円形および長円形にそれぞれ限定されず、様々な他の形状および/または形態を有してもよい。第1ワーキングチャネル114は、長尺状部材110の近位端部(図示せず)と遠位端部112との間に延びて、第1開口115を画定する。第2ワーキングチャネル116は、長尺状部材110の近位端部(図示せず)と外面113との間に延びて、第2開口117を画定する。第2ワーキングチャネル116は、長尺状部材110の遠位部分内で第2開口117において傾斜面118を画定する。傾斜面118は、長尺状部材110の長手軸線に対して約5度~約10度の角度を備え、またそれらの間の任意の角度を備えてもよい。第2ワーキングチャネル116は、組織試料採取要素150(例えば生検針など)を摺動可能に受容するように構成されている。
【0017】
第1ワーキングチャネル114は、超音波振動子124がその遠位端部上に回転可能に配置された超音波プローブ120を受容するように構成されている。一実施形態において、超音波プローブ120は、第1ワーキングチャネル114内に固定して配置されていてもよい。別の実施形態では、超音波プローブ120は第1ワーキングチャネル内に摺動可能に配置されていてもよい。超音波振動子124を含む超音波プローブ120の遠位部分122は、長尺状部材110の第1開口115を通って、遠位端部112を越えて遠位に延びる。
【0018】
エンドキャップ130は、超音波振動子124を包囲して保護するために、長尺状部材110の遠位端部112に取り付けられている。一実施形態において、エンドキャップ130は、通過する超音波エネルギーの減衰しない伝播を可能にするのに適当な厚さおよび屈折率を有する、高密度ポリエチレン(HDPE)を含むが、これに限定されないポリマー材料を含む。例えば、エンドキャップ130は、蛇行した狭い肺通路を通り抜けるために、非外傷性の端部(例えば円錐形、弾丸状の形状など)を備えた硬質プラスチック材料を含む。エンドキャップ130は、適当な溶着、はんだ付け、ろう付け、粘着剤、エポキシ、接着剤、および/または樹脂によって、長尺状部材110の遠位端部112に恒久的に取り付けられる。加えて、またはこれに代わって、エンドキャップ130は、スナップ嵌め、圧入(press fit)、締り嵌め(interference fit)および/または圧縮嵌合(compressive fit)のうちの少なくとも1つにより、長尺状部材110の遠位端部112に可逆的に取り付けられてもよい。エンドキャップ130は開放した(例えば中空の)内部空間を画定し、該内部空間は、医療処置の全過程を通じて塩水によって超音波プローブを洗い流す必要を排除する導電性物質140(例えばポリエチレングリコール(PEG)、ワセリン(petroleum gel)、カーボワックス、塩水など)で充填されている。エンドキャップ130が長尺状部材110に可逆的に取り付けられている実施形態では、エンドキャップは使用の直前に導電性物質で充填または再充填される。エンドキャップ130は、肺通路の組織壁との半径方向(例えば360度)の接触を提供するために、長尺状部材110の外径にほぼ等しい外径を有する。エンドキャップ130がより大きな肺通路の全内周と直接接触する能力は、超音波エネルギーが組織壁と接触する/組織壁を透過するのを阻止する/減衰させる空間(例えば空気)を除去することにより、向上した超音波画像を提供する。加えて、非外傷性の外形および低摩擦の外面により、組織生検システムがより狭い肺末梢に進められる際に、エンドキャップ130が組織との完全な周方向の接触を維持することが可能となる。図1Bを参照すると、組織試料採取要素150が、第2開口117を退出する際にエンドキャップ130と接触することなく、長尺状部材110の長手軸線から離れるように偏向する(例えば、屈曲する)ように、組織試料採取要素150は第2ワーキングチャネル116の傾斜面118に沿って遠位に進められる。
【0019】
一実施形態において、図2Aを参照すると、長尺状部材110の遠位端部112は、通過する超音波エネルギーの減衰しない伝播を可能にするのに適当な厚さおよび屈折率を有する1つ以上のエラストマー材料および/またはコンプライアント材料を含むエンドキャップ230(例えば拡張可能部材、バルーンなど)を備える。セミコンプライアント材料としては、限定されない例として、ポリエステルエラストマー(例えばArnitel(登録商標)、Hytrel(登録商標)など)が挙げられる。コンプライアント材料としては、限定されない例として、ラテックスおよびシリコーンが挙げられる。当業者には理解されるように、コンプライアント材料から形成されたエンドキャップは無限に拡張することができる(例えば、一定の最終径を有さない)。例えば、これらの材料は、好ましくは10%~800%の範囲、より好ましくは50%~200%の範囲のコンプライアンスを有する。エンドキャップ230は、適当な粘着剤、エポキシ、接着剤および/または樹脂によって、長尺状部材110の遠位端部112に恒久的に取り付けられる。これに代わって、エンドキャップ230は、スナップ嵌め、圧入、締り嵌め、および/または圧縮嵌合のうちの少なくとも1つにより、長尺状部材110の遠位端部112に可逆的に取り付けられてもよい。エンドキャップ230は、外部流体源(図示せず)とエンドキャップの内部領域236との間に膨張流体(例えば塩水、ゲルなど)を流すことにより、第1形態(例えば、収縮した形態、予め膨張した形態など)と、1つ以上の第2形態(例えば、拡張した形態、膨張した形態など)との間を移行するように構成されている。一実施形態において、長尺状部材110は、近位端部(図示せず)と遠位端部112との間に延びて、外部流体源と内部領域236とを連通させる(in fluid communication)専用膨張流体送達管腔128を備える。これに代わって、膨張流体は、長尺状部材110の第1ワーキングチャネル114を通って超音波プローブ120のまわりの付随的空間内において外部流体源とエンドキャップ230の内部領域236との間を流れてもよい。
【0020】
第1形態において、エンドキャップ230は、組織生検システムが医療装置(例えば気管支鏡など)のワーキングチャネルを通過し得るように縮小した外形(例えばより小さな直径)を提供するために、超音波プローブ120の遠位部分122のまわりに折り重なるか、または潰れている。加えて、エンドキャップ230の縮小した外形は、超音波プローブ120の遠位部分122に対して構造的支持を与えて、組織生検システムが肺通路を通って進められる際にキンキングおよび/または屈曲を防止する。
【0021】
コンプライアント材料またはセミコンプライアント材料を有するエンドキャップは、エンドキャップ230が肺通路の特定の寸法に応じて第1形態(図2A)から様々な第2形態(図2B図2E)に移行することを可能にする。組織生検システムが可視化されるべき肺通路の一部の中に配置されると、エンドキャップ230の外面が肺通路の内周と直接接触して配置されるまで、膨張流体がエンドキャップ230の内部領域236に導入される。図2B図2Eは、エンドキャップ230がほぼ一様または対称な形態で拡張しているように示しているが、コンプライアント材料またはセミコンプライアント材料は、不規則または不均一な形状の身体通路(例えば分岐部など)との完全な接触を確立するために、エンドキャップ230が非対称的に拡張することを可能にしてもよい。エンドキャップ230の非外傷性の外形および低摩擦の外面により、組織生検システムがより狭い肺末梢内に進められる際に、組織との完全な周方向の接触が維持される。膨張流体は、医療処置の全体を通じて肺通路の組織壁との接触を維持するために必要に応じて、エンドキャップ230の内部領域236に導入されてもよいし、または内部領域236から除去されてもよい。エンドキャップ230の膨張の程度にかかわらず、組織試料採取要素150が、第2開口117を退出する際にエンドキャップ230と接触することなく、長尺状部材110の長手軸線から離れるように偏向する(例えば、屈曲する)ように、組織試料採取要素150は第2ワーキングチャネル116の傾斜面118に沿って遠位に進められる。
【0022】
別の実施形態では、エンドキャップ230は、第1形態から単一径/一定径の第2形態に移行するように構成された1つ以上のノンコンプライアント材料を含む。ノンコンプライアント材料としては、限定されない例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)が挙げられる。コンプライアントまたはセミコンプライアント材料と比較して、ノンコンプライアント材料は、エンドキャップ230が第1形態にある場合に、超音波プローブ120の遠位部分122の構造的支持の増大をもたらす。ノンコンプライアント材料はまた、第2形態にある場合にも、構造的支持の増大をもたらして、例えば、肺通路の内周に及ぼされる力をより良好に制御し、かつ/または組織試料採取要素150との意図しない接触による穿通を阻止する。
【0023】
図3A図3Bを参照すると、別の実施形態において、本開示の組織生検システムは、超音波プローブ120の遠位部分122に取り付けられたコンプライアント、セミコンプライアント、またはノンコンプライアント材料を含むエンドキャップ330を備える。エンドキャップ330は、外部流体源(図示せず)とエンドキャップ330の内部領域336との間に膨張流体(例えば塩水など)を流すことにより、第1形態(図3A)と第2形態(図3B)との間を移行する。例えば、膨張流体は、超音波プローブ120に沿って、または超音波プローブ内を通って延びる専用流体送達管腔(図示せず)を通って、外部流体源とエンドキャップ330の内部領域336との間を流れる。これに代わって、エンドキャップ330は、膨張流体が長尺状部材110の第1ワーキングチャネル114を通って超音波プローブ120のまわりの付随的空間内において外部流体源とエンドキャップ330の内部領域336との間を流れ得るように、第1開口115のまわりで長尺状管状部材110の遠位端部112に取り付けられてもよい。第1形態では、エンドキャップ330は、組織生検システムが医療装置(例えば気管支鏡など)のワーキングチャネルを通過し得るように縮小した外形(例えばより小さな直径)を提供するために、超音波プローブ120の遠位部分122のまわりに折り重なっているか、または潰れている。加えて、エンドキャップ330は、超音波プローブ120の遠位部分122に対して構造的支持を与えて、組織生検システムが肺通路を通って進められる際にキンキングおよび/または屈曲を防止する。
【0024】
医療専門家が可視化を望む肺通路の一部の中に組織生検システムが配置されると、エンドキャップの外面が肺通路の内周と直接接触して配置されるまで、膨張流体はエンドキャップ330の内部領域336に導入される。上記のように、コンプライアントまたはセミコンプライアント材料を含むエンドキャップ330は、不規則または不均一な形状の身体通路との完全接触を確立するために非対称に拡張してもよい。エンドキャップ330の非外傷性の外形および低摩擦の外面により、組織生検システムがより狭い肺末梢内に進められる際に、組織との完全な周方向の接触が維持される。膨張流体は、医療処置の全体を通じて肺通路の組織壁との接触を維持するために必要に応じて、エンドキャップ330の内部領域336に導入されてもよいし、または内部領域336から除去されてもよい。エンドキャップの膨張の程度にかかわらず、組織試料採取要素150が、第2開口117を退出する際にエンドキャップ330と接触することなく、長尺状部材110の長手軸線から離れるように偏向する(例えば、屈曲する)ように、組織試料採取要素150は第2ワーキングチャネル116の傾斜面118に沿って遠位に進められる。
【0025】
図4A図4Bを参照すると、一実施形態において、本開示の組織生検システムは、超音波プローブ120の遠位部分122に取り付けられた2つ以上の(コンプライアント、セミコンプライアント、またはノンコンプライアント)エンドキャップ430を備える。エンドキャップ430は、第1形態(図4A)にある場合に、図3Aの形態のような単一のエンドキャップと比較して、超音波プローブ120の遠位部分122にさらなる構造的支持を与える。加えて、エンドキャップ430の各々は、不規則または不均一な形状の身体通路との完全な周方向の接触を維持するために必要に応じて各エンドキャップが第1形態と第2形態との間を独立して移行することができるように別個の/専用の流体送達管腔(図示せず)を備える。例えば、膨張流体は、超音波プローブ120に沿って、または超音波プローブ内を通って延びる別個の専用流体送達管腔(図示せず)を通って、外部流体源とエンドキャップ430の内部領域との間を流れる。
【0026】
使用時に、例として、本願において開示する生検システムは、エンドキャップ130,230,330,430が身体通路の組織壁と半径方向(例えば360度)に接触して配置されるように、身体通路(例えば肺末梢)内に進められる。組織壁内または組織壁に隣接した標的組織の識別に際して、組織試料採取要素150がエンドキャップ130,230,330,430と接触することなく、長尺状部材110の長手軸線から離れて標的組織内へと偏向する(例えば、屈曲する)ように、組織試料採取要素150は第2ワーキングチャネル116の傾斜面118に沿って遠位に進められる。生検システムは次に身体通路から抜去され、標的組織採取要素150の管腔内に捕捉された標的組織は分析のために取り出される。これに代わって、組織試料採取要素150は第2ワーキングチャネル116の傾斜面118に沿って近位に後退させられてもよく、生検システムは身体通路を通って1つ以上のさらなる標的組織部位に進められ、組織試料採取要素150は分析のためのさらなる標的組織を捕捉するために遠位に進められる。
【0027】
本開示のエンドキャップについて図1A図4Bに示した特定の実施形態に関して説明してきたが、様々な実施形態において、開示した組織生検システムは、長尺状部材110の遠位端部112または超音波プローブ120の遠位部分122に対称的または非対称的に取り付けられた、いかなる数のコンプライアント、セミコンプライアントまたはノンコンプライアントエンドキャップを備えてもよい。開示したエンドキャップ230,330,430のうちのいずれかのようなエンドキャップの内面または外面は、エンドキャップが肺通路を過剰拡張させて肺通路の膨満を引き起こさないことを保証するために、1つ以上の圧力センサーを備えてもよい。同様に、図1A図1Bのエンドキャップ130は、組織生検システムが肺末梢内に進められる際に、組織壁に対して過度の力が及ぼされないことを保証するために、1つ以上の圧力センサーを備えてもよい。肺通路の向上した可視化を提供することに加えて、開示したエンドキャップ形態130,230,330,430のうちのいずれも、組織試料採取要素が作動される際に長手方向および/または回転方向の移動を最小限にするように、身体通路内において組織生検システムを固定すること、および/または動かなくすることによって、組織試料採取要素が標的組織を逃す可能性を低減することにより、さらなる便益を与える。開示したエンドキャップ形態のいずれかのさらなる利点は、組織試料採取要素によるより精密/正確な生検のために、標的組織が少なくとも部分的に動かなくされるように、標的組織に隣接した肺通路の一部に張力がかかるようにすることができることである。
【0028】
本開示の医療装置は、気管支鏡に限定されず、例えば、カテーテル、尿管鏡、十二指腸内視鏡、結腸内視鏡、関節鏡、膀胱鏡、子宮鏡などを含む身体通路にアクセスするための様々な医療装置を含み得る。最後に、本開示の実施形態は気管支鏡との使用について記載されているが、本開示の組織生検システムは、付随する医療装置が不在の状態で患者内に配置されてもよい。
【0029】
本願において開示し権利請求する装置および/または方法はすべて、本開示を踏まえて、過度の実験作業を行うことなく、製造および実施することができる。この開示の装置および方法は好ましい実施形態に関して説明されているが、本開示の概念、趣旨および範囲から逸脱することなく、本願に記載した装置および/または方法に対して、ならびにそれらの方法のステップまたはステップの順序において、変形例を適用できることは当業者には明らかである。当業者には明らかなそのような類似した代替物および変更例はすべて、添付する特許請求の範囲によって定義される本開示の趣旨、範囲および概念の内にあると考えられる。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図4A
図4B
【手続補正書】
【提出日】2023-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1ワーキングチャネルおよび第2ワーキングチャネルを含む長尺状部材であって、第1ワーキングチャネルは、長尺状部材の近位端部から遠位端部まで延びて長尺状部材の遠位端部に第1開口を画定し、第2ワーキングチャネルは長尺状部材の近位端部から長尺状部材の外面まで延びて長尺状部材の外面に第2開口を画定する、長尺状部材と、
第1ワーキングチャネル内に固定して配置された超音波プローブであって、該超音波プローブの遠位部分は前記第1開口から出している、超音波プローブと、
記超音波プローブの遠位部分を包囲するように、前記長尺状部材の遠位端部の周囲に取り付けられた複数のコンプライアントエンドキャップと
前記複数のコンプライアントエンドキャップに流体結合されるとともに、該複数のコンプライアントエンドキャップを第1形態と第2形態との間を移行させるように構成されている1つまたは複数の流体送達管腔と、を備えている、システム。
【請求項2】
前記エンドキャップが、前記超音波プローブの遠位部分を構造的に支持している、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ワーキングチャネルが、前記長尺状部材の遠部分内で前記第2開口において傾斜面を画定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第2ワーキングチャネル内に摺動可能に配置された組織試料採取要素をさらに備えており、前記傾斜面が、組織試料採取要素が該傾斜面に沿って摺動するときに、前記長尺状部材の長手軸線から離れるように組織試料採取要素を偏向させるように構成されている、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記傾斜面が、前記長尺状部材の長手軸線に対して約5度~約10度の角度を有している、請求項に記載のシステム。
【請求項6】
前記エンドキャップが、超音波エネルギーの減衰しない伝播を可能にする材料を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記エンドキャップが、高密度ポリエチレンおよびシリコーンのうちの1つ以上を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
近位端部と遠位端部とを有する長尺状部材であって、長尺状部材の遠位部分にそれぞれの第1開口および第2開口を画定する第1ワーキングチャネルおよび第2ワーキングチャネルを含む、長尺状部材と、
第1ワーキングチャネル内に固定して配置された超音波プローブであって、該超音波プローブの遠位部分は前記第1開口から延出している、超音波プローブと、
前記超音波プローブの遠位部分を包囲するように、前記長尺状部材の遠位端部の周囲に取り付けられた複数のコンプライアントエンドキャップと、
前記複数のコンプライアントエンドキャップに流体結合されるとともに、該複数のコンプライアントエンドキャップを第1形態と第2形態との間を移行させるように構成されている1つまたは複数の流体送達管腔と、を備えている医療装置
【請求項9】
前記エンドキャップが、前記超音波プローブの遠位部分を構造的に支持している、請求項8に記載の医療装置
【請求項10】
前記第2ワーキングチャネルが前記第2開口に傾斜面を画定する、請求項8に記載の医療装置
【請求項11】
前記第2ワーキングチャネル内に摺動可能に配置された組織試料採取要素をさらに備えており、前記傾斜面が、組織試料採取要素が該傾斜面に沿って摺動するときに、前記長尺状部材の長手軸線から離れるように組織試料採取要素を偏向させるように構成されている、請求項10に記載の医療装置
【請求項12】
前記傾斜面が、前記長尺状部材の長手軸線に対して約5度~約10度の角度を有している、請求項10に記載の医療装置
【請求項13】
前記エンドキャップが、超音波エネルギーの減衰しない伝播を可能にする材料を含む、請求項に記載の医療装置
【請求項14】
前記エンドキャップが、高密度ポリエチレンおよびシリコーンのうちの1つ以上を含む、請求項に記載の医療装置
【請求項15】
近位端部と遠位端部とを有する長尺状部材であって、長尺状部材の遠位部分にそれぞれの第1開口および第2開口を画定する第1ワーキングチャネルおよび第2ワーキングチャネルを含む、長尺状部材と、
第1ワーキングチャネル内に固定して配置された超音波プローブであって、該超音波プローブの遠位部分は前記第1開口から延出している、超音波プローブと、
前記超音波プローブの遠位部分を包囲するように、前記長尺状部材の遠位端部の周囲に取り付けられた複数のコンプライアントエンドキャップと、
前記複数のコンプライアントエンドキャップの各々に対して、該複数のコンプライアントエンドキャップのそれぞれに流体結合されるとともに、前記複数のコンプライアントエンドキャップのそれぞれを第1形態と第2形態との間を移行させるように構成されている複数の流体送達管腔と、を備えている、医療装置。
【請求項16】
前記エンドキャップが、前記超音波プローブの遠位部分を構造的に支持している、請求項15に記載の医療装置。
【請求項17】
前記第2ワーキングチャネルが前記第2開口に傾斜面を画定する、請求項15に記載の医療装置。
【請求項18】
前記第2ワーキングチャネル内に摺動可能に配置された組織試料採取要素をさらに備えており、前記傾斜面が、組織試料採取要素が該傾斜面に沿って摺動するときに、前記長尺状部材の長手軸線から離れるように組織試料採取要素を偏向させるように構成されている、請求項17に記載の医療装置。
【請求項19】
前記傾斜面が、前記長尺状部材の長手軸線に対して約5度~約10度の角度を有している、請求項17に記載の医療装置。
【請求項20】
前記エンドキャップが、高密度ポリエチレンおよびシリコーンのうちの1つ以上を含む、請求項15に記載の医療装置。