(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023021358
(43)【公開日】2023-02-10
(54)【発明の名称】組織を穿刺するための方法及びデバイス
(51)【国際特許分類】
A61B 17/34 20060101AFI20230202BHJP
A61B 18/14 20060101ALI20230202BHJP
【FI】
A61B17/34
A61B18/14
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022200286
(22)【出願日】2022-12-15
(62)【分割の表示】P 2020562143の分割
【原出願日】2019-05-07
(31)【優先権主張番号】62/668,396
(32)【優先日】2018-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522368684
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック メディカル デバイス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】アーバンスキー,ジョン・ポール
(72)【発明者】
【氏名】サミー・ザ・ファーガンディ, マーバン
(72)【発明者】
【氏名】ルク, マリア
(72)【発明者】
【氏名】クレイン, ジェームズ・ダイラン
(57)【要約】
【課題】組織内に穿刺を形成するためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】組織を穿刺するための穿刺デバイスと、穿刺デバイスを支持するための支持部材とを含む、組織を穿刺するための方法及びデバイスが開示される。穿刺デバイスは、支持部材内に挿入可能であり、組織を穿刺するための処置の一部分の間に支持部材と協働して選択的に使用可能であり、穿刺デバイスは、処置の別の部分の間、支持部材から独立して使用可能である。穿刺デバイスは、穿刺デバイスと支持部材との間の相対的位置決めを決定するための視覚的又は触覚的マーカを含む。
【選択図】
図5A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
経中隔穿刺処置のための、かつ、交換及び位置決めを容易にすることによって処置効率を向上させるためのアセンブリであって、前記アセンブリが、
組織を穿刺するための穿刺デバイスであって、前記穿刺デバイスが、前記穿刺デバイスの近位端に位置決めされた少なくとも1つの近位マーカ及び撮像システム下で視認可能な少なくとも1つの遠位端マーカを含む、穿刺デバイスと、
前記穿刺デバイスを受容するための内腔及び前記撮像システム下で視認可能な遠位先端部マーカを含む、前記穿刺デバイスを支持するための支持部材と、を備え、
前記穿刺デバイスが、前記支持部材の前記内腔内に挿入可能であり、組織を穿刺するための処置の一部分の間に前記支持部材と協働して選択的に使用可能であり、前記穿刺デバイスが、前記処置の別の部分の間、前記支持部材から独立して使用可能であり、
前記穿刺デバイスが前記内腔内に挿入されると、前記少なくとも1つの近位マーカは、前記穿刺デバイスを前記支持部材の近位端に対して位置決めすることを可能にし、前記少なくとも1つの遠位先端部マーカ及び前記少なくとも1つの遠位端マーカは、前記撮像システムを使用することによって、前記穿刺デバイスを前記支持部材に対して位置決めすることを可能にする、アセンブリ。
【請求項2】
前記撮像システムが、蛍光透視システムであり、前記遠位先端部マーカ及び遠位端マーカが、蛍光透視下で視認可能である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記穿刺デバイスが、
導電性マンドレルであって、前記少なくとも1つの近位マーカが、前記マンドレルの近位部分を被覆している、導電性マンドレルと、
前記マンドレル及び前記少なくとも1つの近位マーカを被覆している透明又は半透明の絶縁層であって、前記透明層は、前記マンドレルの前記遠位端が電気的に露出されて遠位先端部電極を画定するように、前記マンドレルの前記遠位端を被覆していない、透明又は半透明の絶縁層と、含み、
前記少なくとも1つの近位マーカにおける、かつ前記少なくとも1つの近位マーカに隣接する前記細長い穿刺デバイスの前記部分が、一定の直径を有する、請求項1又は2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記マンドレルが、前記透明な絶縁層によって被覆されている酸化物コーティングによって包囲され、前記少なくとも1つの近位マーカは、前記部分が視認可能マーカを画定するように、前記酸化物コーティングによって被覆されていない前記マンドレルの一部分を含む、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記視認可能マーカが、前記酸化物コーティングの機械的研削によって形成される、請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記マンドレルが、PTFEコーティングによって包囲され、前記少なくとも1つの近位マーカが、視認可能マーカを画定する、前記PTFEコーティング上の少なくとも1つのパッド印刷マーカを含み、前記PTFEコーティング及び少なくとも1つのパッド印刷マーカが、前記透明又は半透明の絶縁層の下にある、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項7】
少なくとも1つの近位マーカが、視認可能マーカを画定する、前記マンドレル上のパッド印刷マーカを含み、前記パッド印刷マーカが、前記透明又は半透明の絶縁層の下にある、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記透明又は半透明の層が熱収縮層を含む、請求項3~7のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記熱収縮層がポリテトラフルオロエチレンで構成されている、請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記マンドレルがニチノールで構成されている、請求項3~9のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記マンドレルがステンレス鋼で構成されている、請求項3~9のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記マンドレルがニチノールで構成された遠位部分とステンレス鋼で構成された近位部分との複合構造である、請求項3~9のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記酸化物コーティングが二酸化チタンで構成されている、請求項4、5、8、9、10、及び11のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記穿刺デバイスが可撓性である、請求項1~13のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記穿刺デバイスが非外傷性先端部を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項16】
J字形外形を有する前記遠位端部分の曲線の周りに延在する放射線不透過性コイルを更に備える、請求項1~15のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記放射線不透過性コイルの端部が、前記遠位先端部マーカとして使用され得る、請求項1~16のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記放射線不透過性コイルが、ガイドワイヤ先端部の視覚化を可能にするために超音波を使用するときにエコー特性を有する、請求項1~17のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項19】
前記少なくとも1つの近位マーカが、前縁部及び後縁部を含む細長いマーカであり、前記穿刺デバイスの前記遠位先端部は、前記前縁部が前記支持部材の前記近位端から所定の距離で位置合わせされるとき、前記支持部材の前記内腔内にあり、前記穿刺デバイスの前記遠位先端部は、前記近位マーカの前記後縁部が前記支持部材の前記近位端から前記所定の距離で位置合わせされるとき、前記支持部材の遠位端から露出される、請求項1~18のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項20】
前記細長いマーカが、中間点を更に含み、前記穿刺デバイスの前記遠位先端部は、前記中間点が前記支持部材の前記近位端から前記所定の距離で位置合わせされるとき、前記支持部材の前記遠位先端部と実質的に位置合わせされる、請求項1~19のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項21】
前記所定の距離が、約0cm~約5cmである、請求項19~20のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項22】
前記所定の距離が、約0cm~約1cmである、請求項19~20のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項23】
前記細長いマーカが、前記中間点を特定するための中間点マーカを含む、請求項20~22のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項24】
前記穿刺デバイスが高周波ワイヤである、請求項1~23のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項25】
経中隔穿刺デバイスであって、前記経中隔穿刺デバイスが、組織を穿刺し、前記穿刺デバイスを受容するための内腔及び撮像システム下で視認可能な遠位先端部マーカを含む、前記穿刺デバイスを支持するための支持部材と共に使用され、前記アセンブリが、
導電性の細長いマンドレルと、
前記マンドレルの近位部分に位置決めされた少なくとも1つの近位マーカと、
前記マンドレルの遠位部分に位置決めされた少なくとも1つの遠位端マーカであって、撮像システム下で視認可能である、少なくとも1つの遠位端マーカと、
前記マンドレル及び前記少なくとも1つの近位マーカを被覆している透明な絶縁層であって、前記透明層は、前記マンドレルの前記遠位端が電気的に露出されて遠位先端部電極を画定するように、前記マンドレルの前記遠位端を被覆していない、透明な絶縁層と、含み、
前記少なくとも1つの近位マーカにおける、かつ前記少なくとも1つの近位マーカに隣接する前記経中隔穿刺デバイスの前記部分が、一定の直径を有し、
前記穿刺デバイスが、前記支持部材の前記内腔内に挿入可能であり、組織を穿刺するための処置の一部分の間に前記支持部材と協働して選択的に使用可能であり、前記穿刺デバイスが、前記処置の別の部分の間、前記支持部材から独立して使用可能であり、
前記穿刺デバイスが前記内腔内に挿入されると、前記少なくとも1つの近位マーカは、前記穿刺デバイスを前記支持部材の近位端に対して位置決めすることを可能にし、前記少なくとも1つの遠位先端部マーカ及び前記少なくとも1つの遠位端マーカは、前記撮像システムを使用することによって、前記穿刺デバイスを前記支持部材に対して位置決めすることを可能にする、経中隔穿刺デバイス。
【請求項26】
前記撮像システムが、蛍光透視システムであり、前記遠位先端部マーカ及び遠位端マーカが、蛍光透視下で視認可能である、請求項25に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項27】
前記マンドレルが、前記透明な絶縁層によって被覆されている酸化物コーティングによって包囲され、前記少なくとも1つの近位マーカは、前記部分が視認可能マーカを画定するように、前記酸化物コーティングによって被覆されていない前記マンドレルの一部分を含む、請求項25~26のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項28】
前記視認可能マーカが、前記酸化物コーティングの機械的研削によって形成される、請求項27に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項29】
前記マンドレルが、PTFEコーティングによって包囲され、前記少なくとも1つの近位マーカが、視認可能マーカを画定する、前記PTFEコーティング上の少なくとも1つのパッド印刷マーカを含み、前記PTFEコーティング及び少なくとも1つのパッド印刷マーカが、前記透明又は半透明の絶縁層の下にある、請求項25~26のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項30】
少なくとも1つの近位マーカが、視認可能マーカを画定する、前記マンドレル上のパッド印刷マーカを含み、前記パッド印刷マーカが、前記透明又は半透明の絶縁層の下にある、請求項25~26のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項31】
前記透明な層が熱収縮層を含む、請求項25~30のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項32】
前記熱収縮層がポリテトラフルオロエチレンで構成されている、請求項31に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項33】
前記マンドレルがニチノールで構成されている、請求項25~32のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項34】
前記マンドレルがステンレス鋼で構成されている、請求項25~32のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項35】
前記マンドレルがニチノールで構成された遠位部分とステンレス鋼で構成された近位部分との複合構造である、請求項25~32のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項36】
前記酸化物コーティングが二酸化チタンで構成されている、請求項27~28及び31~35のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項37】
前記穿刺デバイスが可撓性である、請求項25~36のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項38】
前記穿刺デバイスが非外傷性先端部を含む、請求項25~37のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項39】
J字形外形を有する前記遠位端部分の曲線の周りに延在する放射線不透過性コイルを更に備える、請求項25~38のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項40】
前記放射線不透過性コイルの端部が、前記遠位先端部マーカとして使用され得る、請求項25~39のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項41】
前記放射線不透過性コイルが、ガイドワイヤ先端部の視覚化を可能にするために超音波を使用するときにエコー特性を有する、請求項25~40のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項42】
前記少なくとも1つの近位マーカが、前縁部及び後縁部を含む細長いマーカであり、前記穿刺デバイスの前記遠位先端部は、前記前縁部が前記支持部材の前記近位端から所定の距離で位置合わせされるとき、前記支持部材の前記内腔内にあり、前記穿刺デバイスの前記遠位先端部は、前記近位マーカの前記後縁部が前記支持部材の前記近位端から前記所定の距離で位置合わせされるとき、前記支持部材の遠位端から露出される、請求項25~41のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項43】
前記細長いマーカが、中間点を更に含み、前記穿刺デバイスの前記遠位先端部は、前記中間点が前記支持部材の前記近位端から前記所定の距離で位置合わせされるとき、前記支持部材の前記遠位先端部と実質的に位置合わせされる、請求項25~42のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項44】
前記所定の距離が、約0cm~約5cmである、請求項42~43のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項45】
前記所定の距離が、約0cm~約1cmである、請求項42~43のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項46】
前記細長いマーカが、前記中間点を特定するための中間点マーカを含む、請求項43~45のいずれか一項に記載の経中隔穿刺デバイス。
【請求項47】
前記経中隔穿刺デバイスが高周波ワイヤである、請求項25~46のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項48】
支持部材に対する経中隔穿刺デバイスの先端部の位置を確認する方法であって、前記経隔壁穿刺デバイスは、裸眼で視認可能である少なくとも1つの近位マーカ及び撮像システム下で視認可能である遠位先端部マーカを有し、前記支持部材が、前記撮像システム下で視認可能である遠位端マーカを有し、前記方法が、
(i)マクロ位置決めステップにおいて、撮像システムを用いずに、前記近位マーカを使用して、前記細長い経隔壁穿刺デバイスを前記支持部材の近位端に対して位置決めするステップと、
(ii)前記撮像システムをオンにするステップと、
(iii)前記撮像システムをマイクロ位置決めステップで使用して、前記遠位先端部マーカ及び遠位端マーカを見ることによって、前記細長い経中隔穿刺デバイスの遠位先端部を導入器の端部に対して位置決めするステップと、を含む、方法。
【請求項49】
前記撮像システムが、蛍光透視システムであり、前記遠位先端部マーカ及び遠位端マーカが、蛍光透視下で視認可能である、請求項47に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、組織内に穿刺を形成するためのシステム及び方法に関する。より具体的には、本開示は、穿刺デバイス及び支持部材を含むアセンブリを使用して穿刺を形成するためのシステム及び方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0002】
本発明を容易に理解することができるように、本発明の実施形態を添付図面の実施例により説明する。
【0003】
【
図1A】本発明の実施形態による、経中隔アセンブリの図である。
【
図1B】本発明の実施形態による、経中隔アセンブリの図である。
【0004】
【
図1C】本発明の実施形態による、補強部材を含む拡張器を示す。
【
図1D】本発明の実施形態による、補強部材を含む拡張器を示す。
【0005】
【
図1E】本発明の一実施形態による、使用中のシース及び拡張器の連結を可能にするための係止機構を示す。
【0006】
【
図1F】本発明の一実施形態による、拡張器ハブのシースハブへの係止を可能にするキーを有する拡張器ハブの図である。
【0007】
【
図1G】本発明の実施形態による、近位マーカを有する穿刺部材の図である。
【0008】
【
図1H】本発明の実施形態による、マーカを有する穿刺部材の図である。
【
図1I】本発明の実施形態による、マーカを有する穿刺部材の図である。
【0009】
【
図2A】本発明の一実施形態による、経中隔処置を実行する方法を示すフロー図の図である。
【0010】
【
図2B】本発明の一実施形態による、経中隔処置を実行する方法のステップを示す。
【
図2C】本発明の一実施形態による、経中隔処置を実行する方法のステップを示す。
【
図2D】本発明の一実施形態による、経中隔処置を実行する方法のステップを示す。
【
図2E】本発明の一実施形態による、経中隔処置を実行する方法のステップを示す。
【
図2F】本発明の一実施形態による、経中隔処置を実行する方法のステップを示す。
【
図2G】本発明の一実施形態による、経中隔処置を実行する方法のステップを示す。
【0011】
【
図3A】本発明の代替実施形態による、経中隔アセンブリの図である。
【0012】
【
図3B】本発明の一実施形態による、落下位置にある、拡張器、補強部材を画定するスタイレット、及びRFワイヤを含むアセンブリを示す。
【0013】
【
図3C】本発明の一実施形態による、アーク発生位置にある、拡張器、補強部材を画定するスタイレット、及びRFワイヤを含むアセンブリを示す。
【0014】
【
図4A】本発明の代替実施形態による、経中隔処置を実行する方法を示すフロー図の図である。
【0015】
【
図4B】本発明の代替実施形態による、経中隔処置を実行する方法のステップを示す。
【
図4C】本発明の代替実施形態による、経中隔処置を実行する方法のステップを示す。
【
図4D】本発明の代替実施形態による、経中隔処置を実行する方法のステップを示す。
【
図4E】本発明の代替実施形態による、経中隔処置を実行する方法のステップを示す。
【
図4F】本発明の代替実施形態による、経中隔処置を実行する方法のステップを示す。
【
図4G】本発明の代替実施形態による、経中隔処置を実行する方法のステップを示す。
【0016】
【
図5A】穿刺デバイスが内部に設置された支持部材の概略断面図である。
【
図5B】穿刺デバイスが内部に設置された支持部材の概略断面図である。
【
図5C】穿刺デバイスが内部に設置された支持部材の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
経中隔処置を実施するためには、心臓へのアクセスを得ることが必要である。アクセスは、上位アプローチから(具体的には心臓の右心房へ)(心臓の上のアクセスポイントから、例えば頸静脈から上大静脈を介して心臓へのアクセスを得ることによって)得ることができ、あるいは、アクセスは、大腿骨又は下位アプローチから(心臓の下のアクセスポイントから、例えば大腿静脈から下大静脈を通って心臓にアクセスすることによって)得ることができる。右心房へのアクセスが得られると、例えば心臓の隔膜にわたって組織を通って穿刺して、右心房から心臓の左心房へのアクセスを得るために穿刺デバイスが利用される。
【0018】
いくつかの従来の経中隔処置、例えば、心臓へのアクセスを得るための下位アプローチを使用するいくつかの経中隔処置は、経中隔穿刺を実施するために針を使用する。特定の制限が、経中隔穿刺処置を実施するための従来技術のデバイスの使用に関連する場合がある。
【0019】
経中隔穿刺処置の間、穿孔が形成される前後で、心臓の他の組織が不注意に穿刺されるリスクがあり、心臓内の一般的な組織損傷、補助デバイス損傷(例えば、心房に位置するペースメーカーリードの損傷)又は潜在的に重要な合併症、例えば、心臓タンポナーデが生じるリスクがある。心臓タンポナーデは、左心房壁、左心房天板、又は左心耳に穿孔が形成されるときに生じる経中隔穿刺の、生命を脅かす合併症である。心房壁のこの穿孔は、心臓の周囲の心腔内の流体の蓄積をもたらす。この流体の蓄積は心臓を圧縮し、心臓に入ることができる血液の量が減少する。不注意による大動脈穿刺は、生命を脅かす稀な合併症であり、穿刺デバイスが大動脈に入り、外科的修復を必要とする場合がある。また、いくつかの穿刺デバイスでは、穿刺デバイスと支持部材との相対的な位置決めを確認することは困難である。場合によっては、視覚化又はマッピング技術を使用して、そのような位置決めを確認することができる。しかしながら、視覚化又はマッピングは、常に容易に利用可能であるとは限らず、又は所望されるとも限らない。
【0020】
不注意による穿刺に関連するこれらの潜在的な合併症、及び穿刺デバイスと支持部材との間の相対的な位置決めを決定することに関連する困難を考慮して、穿刺デバイスの近位端にある視覚的又は触覚的マーカを使用して、穿刺デバイス(高周波穿刺デバイスなど)と補強部材(シース又は拡張器など)との間の相対的な位置決めを評価する、新規の高周波穿刺方法及びデバイスを提供する必要がある。一実施形態では、視覚的又は触覚的マーカをマクロ位置決めに使用することができ、一方、遠位端の放射線不透過性マーカは、視覚化又はマッピング技術によって位置決めを確認又は微調整する能力を提供することができる。
【0021】
1つの広義の態様では、本発明者らは、例えば下位アプローチを使用して、経中隔穿刺を容易にするために、RFワイヤ及びそれを支持するためのデバイスを提供するシステム及び方法を発見した。
【0022】
本発明の発明者らは、1つの広義の態様において、2つの構成要素、すなわち(1)近位端にマーカを含む穿刺構成要素又は部材と、(2)穿刺構成要素又は部材から除去可能又は独立した、支持部材が穿刺デバイスと共に選択的に使用されることを可能にする、実質的に剛性及び/又は堅固な支持部材と、を有する穿刺デバイスを提供することを含む新規なシステム及び方法の様々な実施形態を開発した。一実施形態において、穿刺構成要素又は部材は、実質的に可撓性の組織穿刺構成要素又は部材を含む。実質的に可撓性の組織穿刺構成要素又は部材は、実質的に非外傷性であり得る。加えて、実質的に可撓性の組織穿刺構成要素又は部材は、遠位端に放射線不透過性マーカ、近位端に視覚的若しくは触覚的マーカ、又はその両方を有してもよい。一実施形態では、実質的に可撓性の組織穿刺構成要素又は部材は、高周波(radiofrequency、RF)ワイヤである。
【0023】
したがって、いくつかの実施形態では、穿刺構成要素又は部材は、実質的に剛性及び/又は堅固な支持部材から分離することができる。2つの構成要素は、独立して動作可能であり、アセンブリを形成し、それによって2つの別個の独立した機能、すなわち、(i)実質的に可撓性及び/又は非外傷性構成要素(可撓性エネルギー送達デバイスなどであるがそれに限定されない)で組織を穿刺する機能、及び(ii)実質的に剛性又は堅固な構成要素を使用して実質的に非外傷性穿刺構成要素を支持する機能を提供する。加えて、穿刺構成要素と支持部材との間の相対的位置決めを決定するために、視覚的又は触覚的マーカが提供されてもよい。これらのマーカは、単独で、又は穿刺構成要素の遠位先端部に設けられた放射線不透過性マーカと共に使用することができる。
【0024】
本明細書に記載される実施形態の利点は、以下のうちの1つ以上を含み得る。
【0025】
-実質的に可撓性の穿刺デバイスと実質的に剛性の支持部材との間の相対的な位置決めを、実質的に可撓性の穿刺デバイスの近位端にあるマーカを使用することによって、ユーザが視覚的又は触覚的に特定可能にする。
【0026】
-視覚的/触覚的マーカと視覚化/マッピング技術との組み合わせを使用して、実質的に可撓性の穿刺デバイスと実質的に剛性の支持部材との間の位置決めのマクロ調節及びマイクロ調整の両方を可能にする。
【0027】
-実質的に可撓性の穿刺デバイスを実質的に剛性の支持部材とは別個に使用可能にすることを可能にすることにより、実質的に可撓性の穿刺デバイスが交換ワイヤとして機能することを可能にする。
【0028】
-実質的に可撓性の穿刺デバイスが、実質的に剛性の支持部材と協働して使用可能にして、十分な力伝達及び/又はトルクがアセンブリの遠位先端部に伝達されることを可能にし(例えば、以下に記載されるように落下処置を容易にして窩洞の位置を特定し)、かつ穿刺を容易にするための適切な支持を提供する(実質的に可撓性の穿刺デバイスを使用し、実質的に可撓性の穿刺デバイスとの交差を容易にする)。
【0029】
-実質的に可撓性の穿刺デバイスの使用を、ガイドワイヤとして実質的に剛性の支持部材とは別個に使用することを可能にする。
【0030】
-実質的に可撓性の穿刺デバイスを実質的に剛性の支持部材とは別個に使用可能にすることにより、非外傷性先端部を提供し、例えば、機械的力の代わりにエネルギーの送達を使用することによって、組織を穿刺するために必要な力の量を低減することによって、例えば心臓の左側の組織への損傷のリスクを最小限に抑える。
【0031】
-実質的に剛性の支持部材を除去又は後退させて、標的組織部位に対するアセンブリの再位置決めを可能にし、これにより、実質的に剛性の支持部材を実質的に可撓性のエネルギー送達デバイスの上に再前進させることを可能にして、例えば、アセンブリを窩洞に対して位置決めするための経中隔穿刺における落下処置を繰り返すことを可能にする。
【0032】
-穿刺後に針シャフトなどの実質的に剛性の支持部材を除去することを可能にし、実質的に可撓性及び非外傷性エネルギー送達デバイスを、心臓の左側へのアクセスを維持するために心臓の左側に位置決めしたままにすることにより、穿刺後にアンカーとして使用可能にすることを可能にし、更に、心臓の左側に誘導するための穿刺デバイスを介して追加のデバイスを追跡可能にする。
【0033】
一実施形態では、経中隔穿刺処置のための、かつ、交換及び位置決めを容易にすることによって処置効率を向上させるためのアセンブリが提供される。このアセンブリは、組織を穿刺するための穿刺デバイスと、穿刺デバイスを支持するための支持部材とを含む。穿刺デバイスは、穿刺デバイスの近位端に位置決めされた少なくとも1つの近位マーカ及び撮像システム下で視認可能な少なくとも1つの遠位端マーカを含む。支持部材は、穿刺デバイスを受容するための内腔及び撮像システム下で視認可能な遠位先端部マーカを含む。穿刺デバイスは、支持部材の内腔内に挿入可能であり、組織を穿刺するための処置の一部分の間に支持部材と協働して選択的に使用可能である。また、穿刺デバイスは、処置の別の部分の間、支持部材から独立して使用可能である。穿刺デバイスが内腔内に挿入されると、少なくとも1つの近位マーカは、穿刺デバイスを支持部材の近位端に対して位置決めすることを可能にする。同時に、穿刺デバイスの少なくとも1つの遠位先端部マーカ及び支持部材の少なくとも1つの遠位端マーカは、撮像システムを使用することによって、穿刺デバイスを支持部材に対して位置決めすることを可能にする。
【0034】
一実施形態では、撮像システムは、蛍光透視システムであり、遠位先端部マーカ及び遠位端マーカは、蛍光透視下で視認可能である。
【0035】
更なる実施形態では、穿刺デバイスは、導電性マンドレルを含み、少なくとも1つの近位マーカは、マンドレルの近位部分を被覆している。いくつかのこのような実施形態では、透明又は半透明の絶縁層は、マンドレル及び少なくとも1つの近位マーカを被覆しているが、マンドレルの遠位端が電気的に露出されて遠位先端部電極を画定するように、マンドレルの遠位端を被覆していない。いくつかのこのような実施形態において、少なくとも1つの近位マーカにおける、かつ少なくとも1つの近位マーカに隣接する細長い穿刺デバイスの部分は、一定の直径を有する。
【0036】
なお更なる実施形態では、マンドレルは、透明な絶縁層によって被覆されている酸化物コーティングによって包囲され、少なくとも1つの近位マーカは、部分が視認可能マーカを画定するように、酸化物コーティングによって被覆されていないマンドレルの一部分を含む。いくつかのこのような実施形態では、視認可能マーカは、酸化物コーティングの機械的研削によって形成される。いくつかのこのような実施形態では、酸化物コーティングは酸化チタンで構成される。
【0037】
別の実施形態では、マンドレルは、PTFEコーティングによって包囲され、少なくとも1つの近位マーカが、視認可能マーカを画定する、PTFEコーティング上の少なくとも1つのパッド印刷マーカを含み、PTFEコーティング及び少なくとも1つのパッド印刷マーカが、透明又は半透明の絶縁層の下にある。
【0038】
更に別の実施形態では、少なくとも1つの近位マーカは、視認可能なマーカを画定する、マンドレル上にパッド印刷マーカを含む。いくつかのこのような実施形態では、パッド印刷マーカは、透明又は半透明の絶縁層の下にある。
【0039】
透明又は半透明の層は、熱収縮層を含んでもよい。いくつかのこのような実施形態では、層はポリテトラフルオロエチレンで構成される。
【0040】
マンドレルは、ニチノール、ステンレス鋼、又はニチノールで構成された遠位部分とステンレス鋼で構成された近位部分との複合構造から構成されてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、穿刺デバイスは、以下のうちの1つ以上を含むことができる。
-非外傷性遠位先端部
-J字形外形を有する遠位端部分の曲線の周りに延在する放射線不透過性コイル
-遠位先端部マーカとして使用され得る放射線不透過性コイルの端部
-超音波を使用してガイドワイヤ先端部の視覚化を可能にする、エコー特性を有する放射線不透過性コイル
【0042】
一実施形態では、少なくとも1つの近位マーカは、前縁部及び後縁部を含む細長いマーカである。いくつかのこのような実施形態では、前縁部が支持部材の近位端から所定の距離で位置合わせされるとき、穿刺デバイスの遠位先端部は、支持部材の内腔内にある。近位マーカの後縁部が支持部材の近位端から所定の距離で位置合わせされると、穿刺デバイスの遠位先端部は、支持部材の遠位端から露出される。いくつかのこのような実施形態では、細長いマーカは、中間点を更に含み、穿刺デバイスの遠位先端部は、中間点が支持部材の近位端から所定の距離で位置合わせされるとき、支持部材の遠位先端部と実質的に位置合わせされる。いくつかのこのような実施形態では、所定の距離は、約0cm~約5cmである。他のこのような実施形態では、所定の距離は、約0cm~約1cmである。いくつかの実施形態では、細長いマーカは、中間点を特定するための中間点マーカを含む。
【0043】
いくつかの実施形態において、穿刺デバイスは、エネルギーベースの穿刺デバイスである。いくつかのこのような実施形態では、穿刺デバイスは高周波ワイヤである。
【0044】
更に別の実施形態では、支持部材に対する経中隔穿刺デバイスの先端部の位置を確認する方法が提供される。経中隔穿刺デバイスは、裸眼で視認可能である少なくとも1つの近位マーカ及び撮像システム下で視認可能である遠位先端部マーカを有し、支持部材は、撮像システム下で視認可能である遠位端マーカを有する。この実施形態では、以下のステップが提供される。
(i)マクロ位置決めステップにおいて、撮像システムを用いずに、近位マーカを使用して、細長い経隔壁穿刺デバイスを支持部材の近位端に対して位置決めする
(ii)撮像システムをオンにする
(iii)撮像システムをマイクロ位置決めステップで使用して、遠位先端部マーカ及び遠位端マーカを見ることによって、細長い経中隔穿刺デバイスの遠位先端部を導入器の端部に対して位置決めする。
【0045】
いくつかのこのような実施形態では、撮像システムは、蛍光透視システムであり、遠位先端部マーカ及び遠位端マーカは、蛍光透視下で視認可能である。
【0046】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの近位マーカを含む穿刺デバイスで標的組織を穿刺するための方法が提供される。この実施形態では、以下のステップが提供される。
(i)穿刺デバイスを組織の領域内に前進させることによって、患者の体内の組織の領域にアクセスする
(ii)穿刺デバイスを支持するために、穿刺デバイスの上に支持デバイスを前進させ、支持デバイスは、穿刺デバイスを受容するための内腔を含む
(i)マクロ位置決めステップにおいて、撮像システムを用いずに、近位マーカを使用して、穿刺デバイスを支持部材の近位端に対して位置決めする
(iv)穿刺デバイスの遠位端及び支持部材の遠位端を標的組織部位に位置決めする
(v)穿刺デバイスを使用して標的組織部位を穿刺することであって、支持部材は、穿刺デバイスを穿刺を通して支持する、穿刺する。
【0047】
いくつかの実施形態において、ステップ(iii)は、近位マーカを使用して、穿刺デバイスの遠位先端部が支持デバイスの遠位端から露出していると判定することを更に含む。他の実施形態において、ステップ(iii)は、近位マーカを使用して、穿刺デバイスの遠位先端部が支持デバイスの内腔内にあることを判定することを更に含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、組織を穿刺するための方法は、経中隔処置を実施するための方法である。穿刺デバイスは、経中隔穿刺デバイスであり、標的組織は心臓の窩洞である。この実施形態では、
-ステップ(i)は、経中隔穿刺デバイスを上大静脈内に前進させることを含む。
-ステップ(iv)は、経中隔穿刺デバイス及び支持デバイスを上大静脈から患者の心臓内に落下させて、心臓の中隔に沿って窩洞の位置を特定してデバイスを窩洞に位置決めすることを含む。
-穿刺ステップ(v)は、心臓の左側へのアクセスを得るために窩洞を穿刺することを含む。
【0049】
いくつかの実施形態において、組織を穿刺するための方法は、穿刺デバイスの遠位先端部が支持部材の遠位端から露出するように、近位マーカを使用して支持部材に対して穿刺デバイスを位置決めするステップを更に含む。いくつかのこのような実施形態では、本方法はまた、撮像システムをオンにし、撮像システムをマイクロ位置決めステップで使用して、遠位先端部マーカ及び遠位端マーカを見ることによって、細長い経中隔穿刺デバイスの遠位先端部を導入器の端部に対して位置決めするステップを更に含み得る。このようにして、近位マーカはマクロ位置決めステップで使用されてもよく、撮像システムはマイクロ位置決めステップで使用されてもよい。
【0050】
上記のようないくつかのこのような方法では、穿刺デバイスは、エネルギーベースの穿刺デバイスである。エネルギーベースの穿刺デバイスは、高周波ワイヤであってもよい。
【0051】
上述の方法のいくつかの実施形態では、本方法を実施するために使用されるアセンブリは、スタイレットを更に含んでもよい。スタイレット及び穿刺デバイスは、針アセンブリを提供するために一緒に連結されてもよく、このアセンブリは、より剛性の穿刺デバイスとして使用される。
【0052】
組織を穿刺するための方法の別の実施形態では、本方法は、
-近位マーカを含む可撓性穿刺デバイスを組織の領域内に前進させることと、
-シース及び支持部材を、可撓性穿刺デバイスの上で組織の領域内に前進させることと、
-近位マーカを使用することによって、可撓性穿刺デバイスを支持部材に抜去して、可撓性穿刺デバイスと支持部材との間の相対位置を決定することと、
-可撓性穿刺デバイス、シース、及び支持部材を、組織の領域内の標的組織部位におけるアセンブリとして位置決めすることと、
-支持部材を使用して、標的組織部位に圧力を加えることと、
-近位マーカを使用して、可撓性穿刺デバイスを穿刺位置に前進させ、可撓性穿刺デバイスと支持部材との間の相対位置を決定することと、
-標的組織部位に穿刺を形成し、穿刺を通して可撓性穿刺デバイスを前進させることと、
-可撓性穿刺デバイスの上でシース及び支持部材を前進させて、穿刺を通して交差させることと、を含む。
【0053】
経中隔処置を実施するための方法の別の実施形態では、本方法は、
-近位マーカを含むRFガイドワイヤを上大静脈内に前進させることと、
-シース及び拡張器をRFガイドワイヤを介して上大静脈内に前進させて、アセンブリを形成することと、
-近位マーカを使用することによって、RFガイドワイヤを拡張器に抜去して、可撓性穿刺デバイスと支持部材との間の相対位置を決定することと、
-アセンブリを上大静脈から心臓内に落下させて、心臓の隔膜上の窩洞の位置を特定することと、
-拡張器を使用して窩洞をテンティングすることと、
-近位マーカを使用することによって、窩洞を穿刺するための穿刺位置までRFガイドワイヤを前進させて、可撓性穿刺デバイスと支持部材との間の相対位置を決定することと、
-RFガイドワイヤによって送達されたエネルギーを使用して窩洞を穿刺することと、
-穿刺を通してRFガイドワイヤを前進させることと、
-シース及び拡張器をRFガイドワイヤを介して前進させて、穿刺を通してシース及び拡張器を交差することと、を含む。
【0054】
ここで図面を詳細に具体的に参照すると、図示の詳細は、例示的なものであり、本発明の特定の実施形態の例示的な考察のみを目的としていることが強調される。本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その用途において、以下の説明に記載されるか、又は図面に示される構成要素の構築及び配置の詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であるか、又は様々な方法で実施若しくは実行することができる。また、本明細書で使用される表現及び用語は説明を目的とするものであり、限定するものと見なされるべきではないことを理解されたい。
【0055】
システムのいくつかの実施形態は、システムの有用性を向上させるために、可撓性RF構成要素と剛性支持部材とを含む2つの部品アセンブリを提供する。補強部材などの剛性部材は、可撓性RF構成要素(RFワイヤなど)から分離して除去可能であり、そのため、可撓性RFワイヤから独立して導入することができる。これにより、2つの構成要素と、RFワイヤと補強部材との組み合わせを使用することができる様式で可撓性がもたらされる。補強部材の不在下での可撓性RFワイヤの初期前進は、(上大静脈)SVC内への初期アクセスのために使用される別個の交換ワイヤ又はガイドワイヤの必要性を排除する。補強部材をSVC内に前進させて、アセンブリに堅固性を提供して、窩洞の位置を特定するために落下処置を容易にすることができる。窩洞の位置を特定する初期の通過が成功しない場合、2つの部品アセンブリは、RFワイヤを再位置決めすることを可能にするために、剛性支持部材の部分的な除去又は抜去を可能にする。次いで、剛性支持部材を再前進させて、十分な堅固性及び力伝達を提供して、落下処置を繰り返して窩洞を位置を特定し、RFワイヤを使用して組織の穿刺及び交差を容易にする十分な支持を提供することができる。このため、剛性支持部材は、RFワイヤを使用して経中隔穿刺を容易にし、穿刺が完了した後の左側への交差を更に容易にする機能を有する。補強部材は、その後、可撓性RFを心臓の左側に残すことができる。可撓性RFワイヤは、補強部材から独立して使用可能であり、心臓の左心房の固定を容易にし、追加のデバイスの追跡を容易にするために使用可能である。これにより、必要とされる交換数が低減され(すなわち、他のデバイスを固定又は追跡するために別個の交換又はガイドワイヤを使用する必要がない)、塞栓及び/又は外傷のリスクを最小限に抑える。したがって、補強部材は、堅固性を必要とする処置の一部分のために選択的に導入することができ、処置の残りを容易にするために、その後(部分的又は完全に)除去することができる。更に、補強構成要素は、可撓性のRFワイヤとは別個に提供されるため、補強構成要素は、処置の態様を完了するために必要に応じて、再前進又は再挿入されてもよい。
【0056】
本発明のいくつかの実施形態によれば、RFワイヤの詳細は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、国際出願IB2013/060287号及び国際公開第2015019132号に開示されている。加えて、また本発明のいくつかの実施形態によれば、RFガイドワイヤなどの穿刺デバイスと共に使用可能な支持部材の詳細は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、国際出願ib2017/056777号及び国際公開第2018083599号に開示されている。
【0057】
本発明のいくつかの実施形態において、アセンブリは、組織を穿刺するために提供され、アセンブリは、エネルギーの送達を介して組織を穿刺するための(エネルギーベースの穿刺デバイスなどの実質的に非外傷性である)実質的に可撓性の穿刺デバイスを含む。アセンブリは、剛性針シャフトなどの実質的に可撓性の穿刺デバイスを支持するための支持部材を更に含む。いくつかのこのような実施例では、支持部材は、(針シャフトを形成し得る)補強部材を含む。支持部材は、実質的に可撓性の穿刺デバイスと共に選択的に使用可能であり、実質的に可撓性の穿刺デバイスから取り外し可能又は除去可能である。加えて、実質的に可撓性の穿刺デバイスは、支持部材から独立して、組織を穿刺するように動作可能である。いくつかのそのような実施例では、実質的に可撓性の穿刺デバイスは、エネルギーを送達して組織を穿刺するためのエネルギーベースのデバイスである。
【0058】
アセンブリは、処置の一部分の間に、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイスが支持部材から独立して使用可能であることを可能にし、処置の一部分の間に協働して使用可能である。これにより、可撓性エネルギーをベースとする穿刺デバイスを組織の穿刺及び交換ワイヤとして使用できるようになるため、必要とされる交換回数が低減される。穿刺デバイスは、組織を穿刺するためにRFエネルギーを利用するとき、組織を穿刺するための非外傷性先端部を有利に含む。アセンブリのエネルギー送達部分を支持部材から分離することにより、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイスが所望の標的位置に位置決めされていない場合に、支持部材を除去することを可能にし、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイスを再位置決めすることを可能にして、支持部材を、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイスの上で再前進させることを可能にし、可撓性穿刺デバイスのエネルギー送達部分を所望の標的組織位置に対して位置決めを容易にして、処置の複雑さを更に低減し、処置効率を向上させることができる。実施例1
穿刺デバイス及び支持部材を含むアセンブリ
【0059】
いくつかの実施形態では、
図1A及び
図1Bに示すように、本発明は、心臓の隔壁を通る経中隔穿刺を形成するためなど、組織を穿刺するためのアセンブリ100を提供し、このアセンブリは、組織穿刺又は穿刺デバイス110と、穿刺デバイス110を支持するために組織穿刺デバイス110と共に選択的に使用可能である別個の支持部材130とを提供する。穿刺デバイス110は、処置の1つ以上の部分又はステップの間に支持部材130と協働して選択的に使用可能であり、穿刺デバイス110は、組織を穿刺するために、処置の別の1つ以上の部分又はステップの間に、支持部材130から独立して使用可能である。いくつかのこのような実施形態では、別個の穿刺デバイス110及びそれと選択的に選択する支持部材130とを提供することは、交換及び位置決めを容易にすることによって、処置効率を更に向上させる。
【0060】
再び
図1A及び
図1Bを参照すると、いくつかの実施形態において、組織を穿刺するためのアセンブリ100が提供され、アセンブリ100は、組織を穿刺するための、以下で更に考察されるような実質的に可撓性の穿刺デバイス112と、実質的に可撓性の穿刺デバイスを支持するための支持部材130とを含む。本明細書で上で考察された実施形態と同様の実質的に可撓性の穿刺デバイス112は、支持部材130内に選択的に挿入可能であり、処置の一部分の間に、支持部材130と協働して選択的に使用可能であり、実質的に可撓性の穿刺デバイス112は、組織を穿刺し、交換及び位置決めを容易にするために、処置の別の部分の間、支持部材130から独立して使用可能である。いくつかのそのような実施例では、実質的に可撓性の穿刺デバイス112は、組織を穿刺するためにエネルギーを送達するように動作可能なエネルギー送達デバイスを含む。いくつかのこのような実施例では、以下に更に詳細に記載されるように、支持部材130は補強部材34を含む。
【0061】
そのような一実施例では、アセンブリ100は、組織を穿刺するための針アセンブリを含み、針アセンブリは、穿刺デバイス110及び支持部材130を含む。針アセンブリのいくつかのこのような実施形態では、穿刺デバイスは、
図1A及び
図1Bに示すように、実質的に可撓性の穿刺デバイス112を含む。
【0062】
図1Aに示されるような針アセンブリの特定の実施例では、穿刺デバイス110は、実質的に非外傷性遠位先端部112dを含み、穿刺デバイス110は、実質的に非外傷性である。再び
図1Aを参照すると、いくつかの実施形態において、穿刺デバイス110は、組織を穿刺するためにエネルギーを送達するためのエネルギー送達部分又は構成要素114dをその遠位先端部に有する、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114などのエネルギーベースの穿刺デバイス114を含む。この実施例の特定の例では、穿刺デバイス110は、組織を穿刺するために高周波エネルギーを送達するための遠位電極先端部10dを有する可撓性(高周波)RFガイドワイヤ10を含む。
【0063】
場合によっては、RFガイドワイヤ10は、遠位電極先端部10dなどの選択された遠位領域のために概ね電気的に絶縁された可撓性ワイヤである。
【0064】
図1Aに示されるような針アセンブリの特定の実施例では、穿刺デバイスは、機械的穿刺デバイス118を含む。針アセンブリのいくつかのこのような実施形態において、機械的穿刺デバイス118は、組織を穿刺するための比較的鋭い遠位先端部118dを含む。
【0065】
図1A及び
図1Bに示すように、針アセンブリなどのアセンブリ100のいくつかのこのような実施形態では、支持部材が補強部材を含む。いくつかのこのような実施形態では、図示のように、支持部材130は、穿刺デバイス110を支持するための補強部材34を含む針シャフト132を含む。いくつかのこのような実施形態では、針シャフト132は、機械的針の特性を提供するか、又は有することができる。特定の実施例では、1つ以上のポリマー層を有する補強部材[金属ハイポチューブなど]は、針シャフト132を形成するように構造化される。
針シャフト/補強拡張器を含む支持部材
【0066】
1つの広義の態様では、本発明の実施形態は、組織を穿刺するためのアセンブリ100を提供し、アセンブリ100は、エネルギーの送達を介して組織を穿刺するための、実質的に可撓性のエネルギーベース(又はエネルギー送達)穿刺デバイス114と、実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイス114を支持するための支持部材130とを含む。実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイス114は、支持部材130内に選択的に挿入可能であり、処置の一部分の間に、支持部材130と協働して選択的に使用可能であり、実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイス114は、処置の別の部分の間に、支持部材130から独立して使用可能であり、組織の実質的に非外傷性の穿刺を提供しながら、交換及び位置決めを容易にする。一実施例では、支持部材130は補強部材34を含む。
【0067】
このような一実施例では、ここで
図1Aに示す実施形態を参照すると、アセンブリ100は、支持部材130とは別個に提供され、支持部材130から独立して動作可能である、実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイス又は構成要素114を含む。そのような一実施例では、可撓性エネルギー送達穿刺デバイス又は構成要素114(可撓性エネルギーベースの送達デバイス又は可撓性エネルギー送達穿刺デバイスとも呼ばれる)は、高周波(RF)ガイドワイヤ10を含む。また、別個の支持部材130は、補強部材34と、拡張器30Aのポリマーシャフト39を形成する1つ以上のポリマー層38とを含む針シャフト132を含み、補強部材34は、1つ以上のポリマー層によって実質的に包囲されている。
修正された電極先端部を含む穿刺デバイス
【0068】
示される実施例では、RFガイドワイヤ10は、高周波エネルギーを送達するための電極を含む。特定の一実施例では、図示のように、RFガイドワイヤ10は、組織を穿刺するために高周波エネルギーを送達するための遠位電極先端部10dを有する。いくつかのこのような実施形態では、遠位電極先端部10dは、組織に加えられる圧力を低減するために実質的に非外傷性である。そのような一実施例では、RFガイドワイヤ10の遠位電極先端部は、組織に加えられる圧力を低減するために実質的に非外傷性である、実質的にドーム形状の電極先端部を含む。
【0069】
いくつかのそのような実施例では、
図1Aを参照すると、RFガイドワイヤ10は、いくつかの実施例では、シリンダ10cの遠位に形成され、かつ円筒10cに隣接して形成されるキャップを形成することができる半球形電極先端部10dを含んでもよい。換言すれば、電極先端部10dは、実質的に完全な円形ドームなどの円筒10cの上部にあるドームによって画定されてもよい。いくつかのそのような実施例では、ドームの外径は、円筒10cの外径と実質的に一致してもよい。これは、所望の標的組織部位における外傷及び/又は損傷のリスクを最小限に抑えるために、組織と実質的に非外傷性の遠位界面を提供するのに役立ち得る。いくつかのこのような実施形態では、RFガイドワイヤ10のドーム形状の遠位電極先端部10dは、組織上の遠位先端部によって加えられる圧力の量を低減して、先端部をより非外傷性にし、遠位先端部によって加えられる力がより大きな領域にわたって広がる。いくつかのこのような実施例では、RFガイドワイヤ10は、0.035インチワイヤとして提供される。
【0070】
より具体的には、
図1A及び
図1Cを参照すると、アセンブリは、シース10と、可撓性RFワイヤと共に使用可能な拡張器30Aなどの補強拡張器を含む支持部材と、を更に含み、拡張器30Aは、補強部材34と、拡張器30Aのポリマーシャフト39を画定する1つ以上のポリマー層38とを含み、補強部材34は、1つ以上のポリマー層38によって実質的に包囲される。
【0071】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、アセンブリ100は、組織を穿刺するために提供され、支持部材130は、針シャフト132を含み、針シャフト132は、補強部材34と、1つ以上のポリマー層38とを含み、補強部材34は、1つ以上のポリマー層38によって実質的に包囲される。いくつかのこのような実施形態では、針シャフト132は拡張器30A内に設けられる。したがって、いくつかの実施形態では、支持部材は、拡張器30Aの一部として提供されるか、又は拡張器30Aによって画定される針シャフト132を含み、針シャフト132は、拡張器130の1つ以上のポリマー層38内に埋め込まれるか、又はそれによって包囲される。
【0072】
補強部材34の詳細を
図1Cに示す。より具体的には、
図1Cは、針シャフト132を有する補強拡張器30Aを含む支持部材130を示しており、支持部材130は、RFガイドワイヤ10などのエネルギーベースの組織穿刺デバイス114などの、実質的に可撓性の組織穿刺デバイス又は部材112とは別個に設けられる。一実施例では、針シャフト132は、拡張器30Aの一部として提供されるか、又は換言すれば、拡張器30Aによって画定される。いくつかのそのような実施例では、針シャフト132(及びしたがって、支持部材130を画定する拡張器30A)は、組織穿刺デバイス又は部材を支持するための非穿刺構成要素として提供される。いくつかのそのような実施例では、針シャフト132を含む拡張器30Aは、遠位先端部41で終端する近位部分31を含む。いくつかのこのような実施形態では、補強部材34は、剛性針の剛性と実質的に同様の十分な剛性を提供する。
【0073】
いくつかのそのような実施例では、拡張器シャフト32は、近位部分31に沿って延在し、補強部材34を含む。示される特定の実施例では、補強部材34は、1つ以上のポリマー層38によって実質的に包囲される。いくつかのこのような実施例では、補強部材34は、内側ポリマー層及び外側ポリマー層を含む1つ以上のポリマー層38内に埋め込まれる。いくつかのそのような実施例では、内側ポリマー層及び外側ポリマー層は、拡張器シャフト32の内側管状部材35及び外側管状部材37を含む。いくつかのそのような実施例では、補強部材34が、補強部材34の周囲にポリマーシャフト39(拡張器シャフト32を形成する)を形成する1つ以上のポリマー層38によって、その外側又はその外部に実質的に包囲されていることを意味すると解釈され得る。いくつかの実施形態では、拡張器30Aは、遠位先端部41に放射線不透過性マーカ42を更に含んでもよい。一実施例では、補強部材34は、金属ハイポチューブなどのハイポチューブを含む。そのような一実施例では、補強部材34はステンレス鋼ハイポチューブを含み、内側管状部材35及び外側管状部材37は、HDPEを含む。
支持部材は、内側内腔を画定するハイポチューブを含む
【0074】
そのような一実施例では、ステンレス鋼ハイポチューブなどの補強部材34は、例えば、
図1Cに示されるように内側管状部材35内及び外側管状部材37内で、1つ以上のポリマー層内で長手方向に延在する。したがって、補強部材34(例えばハイポチューブ)は、支持部材130の内側内腔を画定する。
【0075】
一実施例では、再び
図1Cを参照すると、支持部材130は、1つ以上のポリマー層38が内側ポリマー層及び外側ポリマー層を含み、いくつかの実施例では、内側管状部材35及び外側管状部材37を含んでもよい。特定の例では、補強部材34は、上述のように、その外部に沿って1つ以上のポリマー層38によって実質的に包囲される。他の実施例では、補強部材34は、1つ以上のポリマー層38によって実質的に包囲され、その結果、例えば、
図1Dに示される内側管状部材35及び外側管状部材37によって画定されるように、補強部材34が内側ポリマー層と内側ポリマー層との間に位置する(いくつかの実施例では、ハイポチューブは、ポリマーの2つの層の間に位置するか、又はポリマーの2つの層の間に挟まれる)。換言すれば、補強部材34は、内側ポリマー層及び外側ポリマー層によって実質的に包囲され、内側ポリマー層及び外側ポリマー層の両方に埋め込まれる。換言すれば、補強部材34は、内側及び外側ポリマー層38と、したがって拡張器シャフト32を形成するポリマーシャフト39との間に挟まれるか、又は位置する。いくつかのそのような実施例では、内側管状部材35及び外側管状部材37は、高密度ポリエチレン(high density polyethylene、HDPE)を含む。
【0076】
経中隔アセンブリ100のいくつかの実施形態では、シース10は、標準的な経中隔シースを含み、(拡張器30Aの一部として提供されるか、又は拡張器30Aによって画定される)針シャフト132は、補強部材34を含み、RFガイドワイヤ又はRFワイヤは、0.035インチワイヤとして提供される。いくつかのそのような実施例では、RFワイヤは、J先端ワイヤを含むか、又は別の実施例では、RFワイヤは、ピグテールワイヤを含む。
【0077】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、補強部材34は、遠位端34D及び近位端34Pを含み、補強部材34は、
図1Cに示すように拡張器30Aの内側内腔内に延在する。いくつかのこのような実施形態では、アセンブリ100は、遠位端と近位端との間の補強部材と1つ以上のポリマー層との間の接合部に実質的にギャップレス境界面を提供する。いくつかのこのような実施例では、補強部材34は、拡張器30Aのポリマーシャフト39を形成する1つ以上のポリマー層38内に固定される。このような一実施例では、補強部材34は、その遠位端及び近位端(換言すれば、補強部材遠位端及び補強部材近位端)で拡張器30Aの1つ以上のポリマー層38に実質的に固着され、遠位端及び近位端における補強部材34と1つ以上のポリマー層38補強部材との間の接合部に実質的にギャップレス境界面を提供する。図面は、補強部材34の遠位端における境界面を示す。補強部材34の近位端には同様の境界面が提供される。本発明のいくつかのこのような実施形態では、補強部材34は、その遠位端及び近位端(換言すれば、補強部材遠位端及び補強部材近位端)において、拡張器30Aの1つ以上のポリマー層38に対して実質的に封止される。いくつかのこのような実施形態では、拡張器30Aの補強部材34とポリマーシャフト39との間のギャップを実質的に排除することによって、血液又は他の液体が補強部材34とポリマーシャフト39との間に入り込むのを防ぐことができる。
力伝達/トルクを提供する支持部材
【0078】
支持部材130は、力がアセンブリ100の遠位端に伝達されることを可能にする力伝達を可能にするために、RFワイヤなどの穿刺デバイスに堅固性を提供する。支持部材130は、トルクがアセンブリの遠位端に伝達されることを可能にするのに十分な堅固性を穿刺デバイスに提供する。
力伝達/トルクを提供する補強部材
【0079】
いくつかのこのような実施例では、補強部材34は、支持部材130に十分な堅固性を提供して、アセンブリ100の遠位端に力を伝達することを可能にするのに十分な力伝達を可能にする。より具体的には、補強部材34は、実質的に可撓性の穿刺デバイス112(RFワイヤ10などの実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114など)が支持部材130と共に、力がアセンブリ100の遠位端に伝達されることを可能にするのに十分な力伝達が可能であるように、アセンブリ100に十分な堅固性を提供する(したがって、力が実質的に可撓性の穿刺デバイス112の遠位端に伝達されることを可能にする)。
【0080】
したがって、補強部材34は、実質的に可撓性のRFワイヤ10に力伝達能力を付与することができ、実質的に可撓性のRFワイヤ10は、支持部材130と共に使用されるとき、例えば標的組織部位で組織を係合するために、アセンブリ100の遠位端に力が伝達されることを可能にする。したがって、補強部材34は、アセンブリ100の力伝達部分として機能する。
【0081】
いくつかのこのような実施例では、アセンブリ100は、
図1Aに示すようなシース20を更に含み、シース20は支持部材130と共に使用可能であり、アセンブリ100に堅固性を提供して、アセンブリ100の遠位端に伝達される力を容易にする。
【0082】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、補強部材34は、トルクがアセンブリ100の遠位端に伝達されることを可能にするのに十分な堅固性を提供する。したがって、補強部材34は、アセンブリに十分な堅固性を提供し、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114などの実質的に可撓性の穿刺デバイス112は、支持部材130と共に、トルクがアセンブリ100の遠位端に伝達されることを可能にするのに十分な堅固性をアセンブリ100に提供する(したがって、トルクが実質的に可撓性穿刺デバイス112の遠位端に伝達されることを可能にする)。
【0083】
本発明のいくつかのこのような実施形態は、横隔穿刺を容易にし、補強部材34は、所望の組織部位(心臓の隔膜など)に係合するのに十分な力伝達を可能にするために、アセンブリ100に十分な堅固性を提供する。いくつかのこのような実施例では、支持部材130は、実質的に可撓性の穿刺デバイス112が支持部材130と共に使用されるときに力伝達が可能である力伝達能力を有する、実質的に可撓性の穿刺デバイス112を提供する。
【0084】
いくつかのこのような実施形態では、アセンブリ100は、
図1Aに示すようなシース20を更に含み、シース20は支持部材130と共に使用可能であり、アセンブリ100に堅固性を提供して、アセンブリ100の遠位端にトルクが伝達されることを可能にする。
【0085】
いくつかのそのような実施例では、シース20は拡張器30Aに連結されてもよく、これにより、構成要素[すなわち、シース20又は拡張器30A]のうちの1つ以上を使用して力及び/又はトルク伝達を可能にする。換言すれば、ユーザはシース20及び拡張器30Aを操作する必要がなくてもよく(ユーザはシース20又は拡張器30Aを単に操作してもよい)、RFガイドワイヤ10は、シース20及び/又は拡張器30Aの誘導及び/又は方向に追従する。いくつかのこのような実施例では、シース20は、全体的なトルクに対する幾分の寄与を有する。いくつかのこのような実施形態では、シース20及び/又は拡張器30Aをトルク付与することにより、補強部材34がそれと共にトルクをかけることが可能となる。
補強部材の堅固性
【0086】
本発明のいくつかの実施形態では、アセンブリ100の力伝達部分は、少なくとも約0.0085Nm
2、例えば約0.0115Nm
2の力伝達部分曲げ剛性を有する。本発明のいくつかの実施形態では、アセンブリの力伝達部分は、アセンブリ100の遠位端に力を伝達することを可能にする十分な力伝達を可能にするために、少なくとも約0.0115Nm
2の曲げ剛性値を有する堅固性又は剛性を有する支持部材130である。いくつかのこのような実施例では、支持部材は、約0.0085Nm
2~約0.0145Nm
2の曲げ剛性を有する。そのような一実施例では、支持部材130は、少なくとも約0.0085Nm
2、例えば約0.0115Nm
2の曲げ剛性を有する補強拡張器30Aである。特定の実施例では、補強拡張器30Aは、約0.0085Nm
2~約0.0145Nm
2の曲げ剛性を有する。このような一実施例では、補強拡張器30Aは、例えば、
図2A~
図2Gに関して提供されるように、実施例1に提供されるような補強拡張器30Aである。
【0087】
いくつかのこのような実施例では、支持部材130は、実質的に可撓性の穿刺デバイスなどの穿刺デバイスを含むアセンブリ100に剛性又は堅固性を付与し、実質的に可撓性の穿刺デバイスなどの穿刺デバイスを含むアセンブリに力伝達能力を提供するように機能する。
【0088】
いくつかの実施例では、支持部材130に提供される曲げ剛性値はまた、
図4A~
図4Gに関して本明細書で提供される実施例2にも使用可能である。
【0089】
本発明のいくつかの実施形態では、アセンブリの力伝達部分は、スタイレットを含む補強部材である支持部材130である。スタイレットは、少なくとも約0.008Nm2、例えば約0.015Nm2の曲げ剛性値を有する堅固性又は剛性を有し、アセンブリ100の遠位端に力を伝達することを可能にする十分な力伝達を可能にする。いくつかのこのような実施例では、支持部材は、約0.008Nm2~約0.024Nm2の曲げ剛性を有する。
穿刺デバイスの堅固性
【0090】
本発明のいくつかの実施形態では、実質的に可撓性の穿刺デバイスなどの穿刺デバイスの遠位部分は、遠位部分又は遠位領域曲げ剛性を有する。いくつかのそのような実施例では、実質的に可撓性のRFガイドワイヤ10が提供され、実質的に可撓性のRFガイドワイヤ10は、[遠位電極先端部10dに沿って含む]遠位部分を有し、RFガイドワイヤ10は、少なくとも約3.57×10-6Nm2、例えば約4.76×10-6Nm2の曲げ剛性によって画定される遠位部分堅固性を有する。本発明のいくつかの実施形態では、RFガイドワイヤ10は、約3.57×10-6Nm2~約5.95×10-6Nm2の曲げ剛性を有する遠位部分堅固性又は剛性を有する。
【0091】
いくつかのそのような実施例では、RFガイドワイヤ10の遠位領域は、RFガイドワイヤ10の近位領域から約12cm~15cmにわたって先細になる。換言すれば、RFガイドワイヤ10の遠位部分は、約12cm~約15cmの長さを有する。いくつかのそのような実施例では、RFガイドワイヤ10の遠位部分は、RFガイドワイヤ10の最も薄い点である。
【0092】
いくつかのこのような実施形態では、実質的に可撓性のRFガイドワイヤ10は、約0.00179Nm2未満、例えば約0.00143Nm2の近位部分曲げ剛性を有する近位部分を有する。本発明のいくつかの実施形態では、RFガイドワイヤ10は、約0.00107Nm2~約0.00179Nm2の曲げ剛性を有する近位部分堅固性又は剛性を有する。
【0093】
本発明のいくつかの実施形態では、実質的に可撓性の穿刺デバイスは、RFガイドワイヤ10が、約2.0×10-6~約1.4×10-3Nm2の曲げ剛性を有する。いくつかのこのような実施例では、RFガイドワイヤ10は、約0.127mm~約0.635mmのワイヤ直径を有する。
支持部材/補強部材の形状能力
【0094】
補強部材34は、(例えば、補強拡張器30Aの一部として提供されるか、又は補強拡張器30Aによって画定される針シャフト132を含む)支持部材130が、実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイス110(RFワイヤ10など)から除去されて、心臓の隔膜の窩洞などの標的組織部位に対するアセンブリ100の位置を最適化するために、支持部材130の曲線が再挿入されるように再成形されることを可能にするように成形可能である。他の実施例では、支持部材130は、拡張器30Aとは別個に提供されるスタイレット60を含む(本明細書で以下に更に記載される実施形態に記載されているように、アセンブリ100に成形能力を付与する)。換言すれば、スタイレット60は、アセンブリ100と共に使用されるときにアセンブリ100に所望の湾曲及び堅固性を付与するように機能する。スタイレット60はアセンブリから除去可能であり、アセンブリ100に所望の湾曲を提供するように再成形され、アセンブリ100に再挿入され得る。
拡張器とシース(係止特徴部)との間の連結
【0095】
本発明のいくつかの実施形態では、ここで
図1Cを参照すると、処置の一部の間にそれと共に使用するための補強拡張器30aと共に使用するためのシースを使用するために、
図1Aに示されるようなシース20を含むアセンブリ100が提供される。いくつかのこのような実施例では、アセンブリ100は、処置の一部分について拡張器30Aとシース20との軸方向及び回転連結を可能にする係止機構を含む。本発明のいくつかの実施形態では、係止機構は、シース20と拡張器30Aとの間の協働係合を可能にして、回転及び軸方向連結を提供する。これは、シース20と拡張器30Aとの間の回転位置ずれのリスクを最小限に抑えるのに役立ち得、したがって、位置ずれから生じる混乱のリスクを低減することができる。
【0096】
ここで
図1Eを参照すると、(拡張器30Aの一部として提供されるか、又は拡張器30Aによって画定される)針シャフト132を含む支持部材130は、処置の一部分のためにシースハブ21に連結されるように動作可能な拡張ハブ51を含む。一実施例では、
図1Fに示すように、拡張器ハブ51がシース20との軸方向及び回転係止を可能にするシースハブ21上の対応する特徴部(キー受容特徴部など)と協働的に係合するための1つ以上のキー52を含む係止機構が提供される。このように、本発明のいくつかの実施形態では、処置の一部分について、拡張器とシースとの軸方向及び回転連結を可能にする係止機構が提供される。いくつかの実施例では、操縦可能なシースが提供され、操縦可能なシース20は、8Frの操縦可能なシースであってもよい。あるいは、8.5Frの操縦可能なシース20が提供されてもよい。いくつかのこのような実施例では、操縦可能なシース20は、異なる湾曲を備えてもよい。特定の実施例では、操縦可能なシース20は、異なる湾曲、具体的には、37、45、55、90又は135度の角度で提供されてもよい。この実施例の特定の例では、シース管は、内側PTFEライナーと、編組と、ペバックス外側ジャケットと、を含む。いくつかのこのような実施形態では、8Frのシースと互換性のある(例えば、8Frの拡張器30Aの一部として提供されるか、又は8Frの拡張器30Aによって画定される)針シャフト132を含む支持部材130が提供される。あるいは、針シャフト132を含む支持部材130は、8Frの操縦可能なシース20と適合する、8.5Frの拡張器30Aの一部として提供されてもよく、又は8.5Frの拡張器30Aによって画定されてもよい。(例えば、拡張器30Aの一部として提供されるか、又は拡張器30Aによって画定される)針シャフト132を含む支持部材130は、50度又は86度の湾曲を備えてもよい。いくつかの実施例では、材料は、補強部材34を形成するHDPE及び金属ハイポチューブを含んでもよい。いくつかのそのような実施例では、RFワイヤは、0.035インチのODワイヤを含み、J先端ワイヤ又はピグテールワイヤであってもよい。この実施例の特定の例では、ワイヤは、PTFEコーティングを有するステンレス鋼コアを含んでもよい。
穿刺デバイスの長さに沿ったマーカ
【0097】
マーカは、穿刺デバイスの長さに沿った別個の位置に配置されてもよい。様々な実施形態が以下に記載される。穿刺デバイスがハンドル又はハブを有さない実施形態において、マーカは特に有利である。いくつかのRF穿刺デバイスは、例えば、ハンドル又はハブを有さない。これは、交換ワイヤ又はガイドワイヤと同様である。しかしながら、特定の処置中に、支持部材に対する穿刺デバイスのマクロ位置決めが必要となり得る。したがって、視覚的又は触覚的マーカが、そのような相対的位置決めを決定するのを支援するために提供され得る。視覚的マーカは、撮像システムを使用せずにユーザに視認可能である。すなわち、肉眼で視認可能である。触覚的マーカは両方ともユーザに視認可能であり、タッチによって特定可能であってもよい。
【0098】
いくつかの実施形態では、
図1Gに示すように、穿刺部材は、近位マーカ116を含む。レーザエッチングは、使用中又は滅菌中に除去することができないように、近位マーカ116を形成するために使用することができる。近位マーカ116の使用は、以下に記載される。
【0099】
図1Hは、マーカ117の異なる実施例を示す。
図1H-iは遠位端マーカ117を示す。
図1H-iiは、遠位端マーカ117及び中間マーカ117を示す。
図1H-iiiは、2つの中間マーカ117を示す。
図1G又は5A~
図5Cの近位マーカ116は、後述するように酸化物を除去し、透明な層でワイヤを被覆することによって形成することができる。
【0100】
一実施形態において、マーカは、マーカを穿刺デバイス本体の残りの部分とは異なる色にすることによって構築されてもよい。これは、多くの手段によって達成され得る。一実施形態において、穿刺デバイス112はステンレス鋼である。穿刺デバイス112は、本体に沿った別個の位置でマスキングされ(すなわち、マーカが存在する場所)、残りのワイヤは、下にあるステンレス鋼表面とは異なる色である第1のPTFE層でコーティングされる。PTFEコーティングは、噴霧可能なPTFEを使用して塗布されてもよい。コーティングプロセスが完了した後、マスキングを除去する。例えば、層を穿刺デバイスに連結するための熱収縮プロセスを使用して、透明なPTFEの追加層を塗布することができる。次いで、先にマスキングされた部分は、肉眼で視認可能なマーカとなる。第1のPTFE層の厚さに応じて、マーカはまた、「触覚的」マーカとなり得る。換言すれば、ユーザはマーカに触れて、ワイヤのより狭い部分を検出してもよい。
【0101】
マーカを作製する他の手段としては、以下が挙げられる。
a.第1の色でPTFEコーティングの層を塗布する。マーカは次に、マーカが所望される別個の位置でパッド印刷されてもよい。
b.PTFEコーティングの層を色で塗布する。マーカが所望される別個の位置で、PTFEコーティングを機械的に研削する。この実施形態では、透明なPTFEコーティングの別の層を(例えば、熱収縮によって)塗布することができる。
c.穿刺デバイス本体上にマーカをパッド印刷する。次に、透明又は半透明のPTFE熱収縮層を上部に塗布する。透明又は半透明のPTFEの層は、下にあるパッド印刷マーカが見えるように、十分に半透明でなければならない。
【0102】
代替実施形態では、穿刺デバイス112は、ワイヤの熱処理中に形成されたワイヤの酸化物コーティングの機械的研削によって形成される1つ以上のマーカ117を含む。穿刺デバイス112のいくつかの実施形態は、ワイヤの熱処理中に形成されたワイヤの酸化物コーティングの機械的研削によって形成される1つ以上のマーカ117を含む。マーカ117は、近位マーカ、中間マーカ、又は遠位マーカであり得る。このマーカの形成について、
図1H及び
図1Iを参照して説明する。
図1Iは、ワイヤが熱処理された後の、
図1Hの「A」点におけるワイヤの断面を示す。
図1Iは、透明な熱収縮115(透明層)によって被覆されている、酸化物コーティング119によって包囲された固体マンドレルを含む穿刺デバイス112を示す。典型的な実施形態では、マンドレル108はニチノールで構成されるが、いくつかの代替的な実施形態では、それはステンレス鋼である。一実施形態では、穿刺デバイス上の酸化物コーティング119は、二酸化チタンで構成されている。このコーティングは、典型的には安定であり、イオン交換に対するバリアとして作用する。熱処理後、酸化物コーティング119は、穿刺デバイスの全長を拡張する。典型的には、近位端におけるコーティングの一部分は除去されて、オーバーワイヤケーブルコネクタとの電気的接続を可能にし、コーティングの少なくとも1つの他の部分を除去して、撮像なしで見える、すなわち肉眼で視認可能なマーカを形成する。酸化物コーティング119は、穿刺デバイスの表面を所望の字形外形に研削し、それによってマーカ117を形成することによって除去することができる。透明な熱収縮115は、典型的には、穿刺デバイス上に熱収縮される押出チューブから形成された透明なPTFEを含む。熱収縮115の代替的な実施形態は、当業者に既知の代替材料から形成された透明層から構成される。RFガイドワイヤ100は、マーカ117を視認可能にする透明な熱収縮によって電気的に絶縁される。いくつかの実施例では、透明層は、約0.086mm~0.118mmの範囲の厚さを有する。
【0103】
図5は、内部に設置された穿刺デバイス112(RFガイドワイヤなど)を有する支持部材130の概略断面図である。
図5の実施形態では、支持部材130は、撮像下で支持部材130の遠位端の位置を示すための遠位端に遠位マーカ142を有し、穿刺デバイス112は、撮像下の穿刺デバイスの遠位端の位置を示すために、その遠位端に放射線不透過性マーカ104を有する。
図5A~
図5Cは、支持部材130を通して穿刺デバイス112を前進させる方法のステップを示す。
図5Aでは、穿刺デバイス112は、支持部材のハブ/ハンドルの近位端に近位マーカ116の遠位端を有するように位置決めされ、一方、穿刺デバイスの先端部の先端は依然として支持部材の内腔の内側にある。穿刺デバイスは、支持部材のハブ/ハンドルの近位端にある近位マーカ116の中央及び穿刺デバイスの先端部が支持部材130の先端部と共に上方にある、
図5Bの構成に進められる。穿刺デバイスは更に、近位マーカ116の近位端が支持部材のハブ/ハンドルの近位端にあり、穿刺デバイス112の先端部が支持部材130の先端部を越えて延在する、
図5Cの構成に更に進められる。
図5Cの構成は、支持部材130の遠位端に放射線不透過性マーカ104と共にライニングされた支持部材130の遠位マーカ142を更に含み、これは、撮像下で、穿刺デバイス及び支持部材の相対的な位置決めを確認する。したがって、
図5A~
図5Cは、マーカの前縁部が穿刺デバイスと支持部材との間の第1の相対位置(すなわち、穿刺デバイスが支持部材の内腔内にある場所)を表し、マーカの中間(又は中間点)が、穿刺デバイスと支持部材との間の第2の相対位置(すなわち、穿刺デバイスの遠位先端部が支持部材の遠位先端部と位置合わせされた場所)を表し、マーカの後縁部が、穿刺デバイスと支持部材との間の第3の相対位置(すなわち、穿刺デバイスの遠位先端部が支持部材の遠位先端部を越えて、支持部材から露出している場所)を表すように、細長い近位マーカ116を示す。代替的な実施形態では、それぞれの相対位置は、別個のマーカによってマーキングされてもよい。代替実施形態では、複数の別個の近位マーカが、第1の相対位置、第2の相対位置、及び第3の相対位置をそれぞれ特定するために提供されてもよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、穿刺デバイス112のシャフトは放射線不透過性マーカ104を有し、近位マーカ116は外径≦0.035インチを有する。放射線不透過性マーカ104は、白金及びイリジウム(Pt/Ir)で構成され、内径≧0.01インチを有する。一実施形態では、穿刺デバイス112のマンドレルは、ステンレス鋼で作製される。代替実施形態では、穿刺デバイス112のマンドレルは、捻れ抵抗性であるように設計されるニチノールなどの超弾性材料で構成された遠位部分と、ステンレス鋼などのより堅固な合金で構成された近位部分との複合体である。更に別の実施形態では、マンドレルは、穿刺デバイスの全長に沿った捻れに対する可撓性及び抵抗性を向上させるためにニチノールで構成される。複合構造が存在する実施形態では、これらの材料は、溶接、圧入、又は共に接着され得る。穿刺デバイスの本体は、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)で完全に絶縁されてもよい。穿刺デバイス112の典型的な実施形態は、経中隔処置に使用される拡張器内に嵌合する限り、穿刺デバイスの任意のサイズの外径≦0.035インチの外径を有する。より小さい直径のRFガイドワイヤの構成要素である放射線不透過性マーカ104の代替実施形態は、0.01インチより小さい内径を有する。導入器130の典型的な実施形態は、≧0.035インチの内径を有するが、処置で使用されるRFガイドワイヤ100が通過できる限り、導入器の他の内径サイズが可能である。
【0105】
一実施形態では、穿刺デバイスは、その長さに沿って多数のマーカを含んでもよい。これらのマーカは、支持部材の特定の長さに対応するように離間されてもよい。拡張器、シース、及びスタイレットなどの支持部材は、様々な長さであってもよい。例えば、シースは、特定の処置の必要性に応じて、より長くても短くてもよい。穿刺デバイスの長さに沿って離間配置された多数のマーカを設けることにより、特定の支持部材長さとマーカを一致させることによって、穿刺を様々な長さの支持部材と共に使用することができる。より明確にするために、マーカは、どのマーカをどのデバイスと共に使用すべきかを区別するために、別個の視覚的又は触覚的特徴部を備えてもよい。視覚マーカに関しては、異なる色、陰影、表面特徴部(反射金属コイル、窪み付きバンド、刻みなど)又は記号を使用して、異なるマーカを区別することができる。視覚的特徴部を有するマーカの場合、透明なコーティングが上に設けられて、特徴部を固定し、穿刺デバイスが一貫した外側表面を有することを確実にする。
放射線不透過性マーカ
【0106】
いくつかの実施形態では、
図1C及び
図1Dに示すように、支持部材130は、支持部材放射線不透過性マーカ42などの1つ以上の放射線不透過性マーカを含む。上記のようないくつかの実施例では、アセンブリ100は、(例えば、補強拡張器30Aの一部として提供されるか、又は補強拡張器30Aによって画定される針シャフト132を含む)支持部材130を提供し、支持部材130の遠位先端部などの放射線不透過性マーカ42を含む。いくつかのこのような実施例では、支持部材130は、図示のように、その遠位先端部のポリマー内に埋め込まれた放射線不透過性マーカ42を含む。
【0107】
特定の実施例では、放射線不透過性マーカ42は、支持部材130のポリマー内、例えば、(ポリマーシャフト39を形成し、それが次に拡張器シャフト32を形成する)1つ以上のポリマー層38内に、例えば、その遠位先端部(支持部材130の)内に埋め込まれた、(例えば、補強拡張器30Aの一部として提供されるか、又は補強拡張器30Aによって画定される針シャフト132を含む)放射線不透過性コイルを含む。より特定の実施例では、放射線不透過性コイルは、1つ以上のポリマー層が放射線不透過性コイルを越えて遠位に延在するように、1つ以上のポリマー層内に埋め込まれる。
放射線不透過性マーカを使用した位置合わせ
【0108】
本発明のいくつかの実施形態では、例えば、
図3B及び
図3Cに示すように、その遠位端に1つ以上のデバイス側放射線不透過性マーカ(又は換言すれば1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ)を含む、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤなど)が提供される。いくつかのこのような実施形態では、上述のように、支持部材130はまた、(
図1C及び
図1Dに示されるように)支持部材130の遠位端に支持部材放射線不透過性マーカを含む。いくつかのこのような実施形態では、
図3B及び
図3Cに示される実施形態と同様に、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12は、支持部材放射線不透過性マーカ42と協働して、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)の相対位置を示すように構成される。
図3B及び
図3Cに示される実施形態は、スタイレット64とは別個に提供される拡張器30Bを示す。しかしながら、現在記載されている代替的な実施形態では、スタイレット64は、拡張器30A内に提供される補強部材34であってもよい。
【0109】
いくつかのこのような実施形態では、アセンブリ100は、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)が支持部材130内に位置決め可能である初期構成100Aを含み、これにより、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12は、
図3Aに示すように、支持部材130の放射線不透過性マーカ42と位置合わせされない。いくつかのそのような実施例では、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12及び支持部材放射線不透過性マーカ42を含む、多数の放射線不透過性マーカが撮像下で視認可能であり得る。
【0110】
いくつかのこのような実施形態では、アセンブリ100は、
図3Bに示すように、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)が支持部材130内に位置決め可能である第1の構成100Bを含み、これにより、
図3Bに示すように、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12は、支持部材130の放射線不透過性マーカ42と位置合わせされる。いくつかのそのような実施例では、[互いに近接して配置され得る1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12及び支持部材放射線不透過性マーカ42を含む]単一の放射線不透過性マーカが、撮像下で視認可能であってもよい。
【0111】
アセンブリ100は、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)が支持部材130内に位置決め可能/前進可能である第2の構成100Bを更に有し、これにより、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12は、支持部材放射線不透過性マーカ42と位置合わせされていないか、又は位置ずれしている。いくつかのそのような実施例では、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12と支持部材放射線不透過性マーカ42との位置ずれは、組織の穿刺のための標的組織部位に対して位置決めするための(例えば、支持部材130の遠位先端部又は端部の遠位の)支持部材を越えて、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114のエネルギー送達部分114d(RFガイドワイヤ10のRF電極先端部10dなど)の位置決めを示す。いくつかのこのような実施例では、
図3Aと同様に、[1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12及び支持部材放射線不透過性マーカ42を含む]多数の放射線不透過性マーカは、撮像下で視認可能であってもよく、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12は、支持部材放射線不透過性マーカ42に対して遠位に位置決めされ、遠位電極先端部10dが組織を穿刺する標的組織部位(心臓の隔膜など)に対して位置決めされることを示す。
【0112】
いくつかのこのような実施例では、シース20及び拡張器30A、並びに補強部材34は全て放射線不透過性であり、撮像下で視認可能になるように放射線不透過性の特性を有する。いくつかのそのような実施例では、金属ハイポチューブなどのシース20拡張器30A及び補強部材34のうちの1つ以上は、放射線不透過性マーカ[42]に加えて放射線不透過性材料を含む。金属シャフト又はハイポチューブなどの補強部材34も放射線不透過性である。いくつかのこのような実施形態では、シース20及び/又は拡張器30Aを形成するポリマーは、硫酸バリウム20%などのポリマー放射線不透過性充填剤を含んでもよく、そのため、遠位先端部において1つ以上のマーカ[12、42]とは対照的である。換言すれば、これは、撮像下で可視性を提供することができ、更に、1つ以上のマーカ[42、12]とのコントラストを提供することができ、これにより、ユーザは、撮像中のRFガイドワイヤ10に関連して拡張器30Aを見ることができ、RFガイドワイヤ10が拡張器30Aの内側又は外側に位置決めされているかどうか[すなわち、RFガイドワイヤ10の遠位セグメントが拡張器30Aの遠位にあるかどうか]を確認することができる。他の実施例では、穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)、シース20、拡張器30A、並びに補強部材34もまた、超音波撮像システム、放射線不透過性コイル106、及びマーカ12を使用して視認可能である。
鈍い先端部を有する支持部材
【0113】
本発明のいくつかの実施形態では、支持部材130は、実質的に非外傷性遠位先端部143を提供するために、実質的に鋭い遠位先端部143を含む一方で、(補強部材34を提供することなどによって)内部に実質的に剛性又は堅固な支持部材130の利点を提供する。
【0114】
そのような一実施形態では、本明細書で上述したようなアセンブリ100を使用して経中隔穿刺処置を実施する方法を示す、全体的な方法/ワークフローが提供される。本明細書に開示される方法は、剛性構成要素とは別個に提供されるエネルギー送達構成要素を含むアセンブリに関連する1つ以上の利点を提供する。本方法の詳細は、本明細書において以下に提供される。
実施例1を使用する方法
【0115】
一般的な概要として、一大実施形態では、
図2A~
図2Gを再び参照すると、経中隔穿刺を実施するための方法が提供され、本方法は、(i)
図2Bに示すように、RFワイヤを上大静脈内に前進させることと、(ii)
図2Cに示すように、ワイヤを介してシース及び拡張器を上大静脈内に前進させることと、(iii)
図2Dに示すように、RFワイヤを拡張器に抜去することと、(iv)
図2Dに更に示すように、SVCから心臓へと落下して窩洞を見つけることと、(v)拡張器を用いてテンティングすることと、(vi)
図2Dを参照して、RFワイヤを穿刺位置まで前進させることと、(vii)
図2Eに示すように、RFワイヤを穿刺及び前進させることと、(viii)
図2Fに示すように、シース及び拡張器をRFワイヤを介して交差させることを、を含む。
【0116】
より具体的には、本発明の方法の特定の実施形態では、再び
図2Aを参照すると、可撓性RFワイヤ10、シース20、及び拡張器30Aを含むアセンブリ100を使用して経中隔穿刺処置を実施するための方法が提供される。本方法は、ステップ202において、
図2Bに更に示すように、[1]RFワイヤを上大静脈(superior vena cava、SVC)内に前進させてアクセスを得るステップを含む。いくつかのこのような実施形態では、エネルギー送達構成要素(可撓性RFワイヤ)を補強部材とは別個に提供することにより、エネルギー送達構成要素をアクセスワイヤとして使用することが可能になる。より具体的には、拡張器30Aを後に前進させることができ、追加のアクセスワイヤを使用することなく、可撓性RFワイヤがSVCへのアクセスを提供することを可能にする。これは、ステップの数を削減し、処置を合理化するのに役立ち得、したがって、処置時間及び複雑性を低減することができる。
【0117】
本方法は、ステップ204において、[2]シース20及び拡張器30Aを、可撓性RFワイヤを介してSVCに前進させるステップを更に含む。したがって、可撓性RFワイヤ10は、アクセスワイヤとして機能し、シース20及び拡張器30A(例えばアセンブリとして)が、
図2Cに示すように、可撓性RFワイヤ10を介してSVC内に追跡されることを可能にする。
【0118】
本方法は、ステップ206において、拡張器30A内にRFワイヤを抜去することを更に提供する。本方法は、任意選択的に、RFワイヤ上の近位マーカを使用して、RFワイヤとシース/拡張器との間の相対的位置決めを決定するステップ207を含んでもよい。例えば、
図5A~
図5Cに示す穿刺デバイスの実施形態では、近位マーカは、穿刺デバイスの活性先端部が拡張器/シース内に完全にあるか、又は拡張器/シースから露出しているかどうかを判定するために使用されてもよい。この位置決めは、視覚化又はマッピング技術を使用して、任意選択的に検証又は更に調整されてもよい。ワイヤの相対的な位置決め(例えば、ワイヤが完全にシース/拡張器内にあること)を確認した後、ユーザはステップ208に進むことができる。ステップ208では、本方法は、
図2Dに示すように、アセンブリ100を位置決めするステップを実施するために、[3]SVCから心臓内への落下を実行して、窩洞の位置を特定することを含む。このような一実施例では、(拡張器30A内に)補強部材34を可撓性のRFワイヤとは別個に独立して動作可能とすることにより、窩洞が第1の通過で喪失された場合に、落下が繰り返されることを可能にする更なる利点を提供する。より具体的には、アクセスワイヤを再挿入し、換言すれば、アクセスワイヤを除去し、次いで、落下を繰り返すために、針などの剛性穿刺デバイスをSVC内に再前進させる必要性を排除する。より具体的には、本出願の一実施形態では、拡張器30A(及びしたがって補強部材34)は、シース20と共に部分的に除去又は後退されてもよく、可撓性RFワイヤ10は、SVC内に再前進されてもよい。次いで、シース20及び拡張器30は、
図2Cに示すように、可撓性RFワイヤ10を介して再前進してもよく、落下が繰り返されて、RFワイヤ10が窩洞と係合することができる。これは、更なる交換が不要であるため、処置時間を短縮し、安全性を向上させるのに役立ち得る。更なる交換を追加することは、より多くの時間を追加し、不必要なリスクを追加することができる。したがって、エネルギー送達構成要素及び剛性構成要素が分離される現在の実施形態により、処置時間及びリスクを低減することができる。
【0119】
[拡張器30A内の]補強部材34は、ステップ208において、落下を容易にするためにアセンブリ100に十分な堅固性を提供する更なる利点を提供する。したがって、補強部材34は、
図2Dに示すように、アセンブリ100が隔壁と係合することを可能にするために十分な力伝達及びトルクを可能にする。本方法は、ステップ212において、
図2Dを参照して拡張器30Aをテンティングすることを更に含む。補強部材34は、アセンブリ100に十分な堅固性を提供して、アセンブリ100の遠位端に力を付与することを可能にし、したがって拡張器30Aとのテンティングを可能にする。いくつかの実施例では、拡張器30A内に補強部材34を有することにより、窩洞に対する位置を最適化することを可能にするように、これを除去及び再成形することができる。いくつかのこのような実施形態では、テンティングのステップの前に、ステップ210において、医師は、拡張器30A及び/又はアセンブリ100の角度が十分であるかどうかを評価することができる。角度が十分であると見なされない場合、ステップ211において、医師は拡張器30Aを引き抜き、曲線を再成形することができる。次いで、拡張器は、ステップ213によって示されるように再挿入されてもよい。次いで、ステップ208で開始して処置を繰り返してもよく、アセンブリ100を使用して落下を再度実行してもよい。窩洞の位置が特定されると、ステップ212において、医師は拡張器と共にテンティングするステップに進むことができる。場合によっては、ステップ208が実行され得る前にステップ202、204又は206などの前のステップで開始することによって、処置を繰り返す必要があり得る。これは、RFワイヤが、アセンブリを再位置決めすることなく、落下(ステップ208)を実行することを可能にするように適切に位置決めされない場合があるからである。
【0120】
本方法は、ステップ214において、RFワイヤ10を穿刺位置まで前進させ、ステップ216において、
図2Eに示すように、[4]RFワイヤ10を穿刺及び前進させるステップを更に含む。ステップ214において、RFワイヤが穿刺位置(すなわち、シース/拡張器の外側に位する)まで前進させられるとき、ユーザは、RFワイヤ上の近位マーカを任意選択的に視覚的又は触覚的に監視して、RFワイヤと拡張器/シースとの間の相対的な位置決めを決定してもよい。1つの実施形態では(例えば、
図5A~
図5Cを参照されたい)、近位マーカが拡張器/シースのハンドル/ハブ内に見えないため、ユーザは、RFワイヤの活性先端部が露出される(すなわち、穿刺位置にある)ことを知る。この位置決めは、視覚化又はマッピング技術を使用して、任意選択的に検証又は更に調整されてもよい。ステップ216において、RFワイヤは組織を穿刺し、組織を通って前進する。心臓500の左側内へのRFワイヤ10の前進は、心臓の左側のRFワイヤ10の固定を可能にし、心臓の左側へのアクセスを維持することができる。可撓性RFワイヤはより可撓性であるため、可撓性RFワイヤ10は、操作者が損傷を伴わずにハードを押すことを可能にする更なる利点を提供することができる。本方法は、ステップ218において、
図2Fに更に示すように、[5]シース及び拡張器をRFワイヤ10を介して交差させることを更に含む。可撓性RFワイヤ10は、シース20/拡張器30Aの開放端部を更に保護してもよく、それにより、組織内に強く押しこむことはない。ステップ218において、シース20及び拡張器30A[補強構成要素34を含む]を除去することができる。
【0121】
本明細書で概説されるように、エネルギー送達構成要素は、[拡張器30A内に提供される]補強部材34などの堅固性構成要素とは別個の可撓性RFワイヤ10として提供され、[拡張器30Aを有する]補強部材34は、可撓性RFワイヤ10から分離可能であり、かつ可撓性RFワイヤ10から除去可能である。これは、[拡張器30A内の]補強部材34は、[6]経中隔穿刺及びアクセス後に除去可能であり得、
図2Gに示すように、可撓性RFワイヤ10が左心房内に位置決めされたままであることを可能にするステップを提供することにより、左心房内に可撓性RFワイヤを即座に固定することを可能にするという追加の利点を提供する。そのような一実施例では、RFワイヤは、固定のために左上肺静脈内に位置決めされてもよい。これにより、RFワイヤが左心房へのアクセスを維持することを可能にし、[拡張器30Aと共に]補強部材34を除去して可撓性RFワイヤを使用して左心房へのデバイスの交換を容易にすることができる。これにより、追加のデバイスを左側に追跡するために、医師が左側へのアクセスを維持するために、穿刺後に別のワイヤを前進させる必要性を排除することができるので、左側の追加交換を更に低減することができる。処置時間及び必要とされるステップの数を低減することに加えて、左側の交換を最小限に抑える更なる利益は、感染、塞栓、及び脳卒中のリスクを最小限に抑えることである。別の実施例では、RFワイヤ10は、遠位端にピグテール曲線を有してもよい。これにより、肺静脈の代わりに左心房内のRFワイヤ10の固定を可能にし得る。あるいは、RFワイヤ10は、肺静脈内に固定するために使用され得る。いくつかのこのような実施例では、左心房に固定する前者の方法は、後者の方法では見出されない更なる利点を提供することができる。
穿刺デバイス上の近位マーカの使用
【0122】
本方法のいくつかの実施形態では、ユーザは、「マクロ位置決め」と呼ばれ得るステップにおいて、蛍光透視法などの撮像システムを使用せずに、近位マーカ116を使用して、支持部材に対して穿刺デバイスを位置決めする。「マクロ位置決め」に続いて、ユーザは、マイクロ位置決めと呼ばれ得るステップにおいて、導入器及び標的組織に対するRFガイドワイヤのより正確な位置決めのために、撮像システム(例えば、蛍光透視法)を利用することができる。近位マーカ及び遠位マーカを使用することにより、ユーザは、蛍光透視法を用いずに装置を位置決めする早期の部分を実行することができ、それによって、X線透視下で処置全体を実行することと比較して、ユーザ及び患者が曝露されるX線の量を低減することができる。本方法のいくつかの代替的実施形態では、支持部材に対する穿刺デバイスの位置決めに関与する処置の一部は、任意の蛍光透視法なしに実行される。
初期追跡/アクセス及び位置決めのための同じデバイスの使用
【0123】
本発明のいくつかの実施形態では、
図2A~
図2Gを参照すると、組織を穿刺するための方法が開示される。本方法は、
図2Bに示すように、[1]デバイス(RFガイドワイヤ10であり得る穿刺デバイス110など)を組織の領域内に前進させることによって、患者の体内の組織の領域にアクセスするステップを含む。いくつかのそのような実施例では、組織の領域を穿刺する方法は、経中隔穿刺を実施する方法を含み、組織の領域にアクセスするステップは、デバイス(穿刺デバイス110など)を患者の心臓500に隣接する上大静脈(SVC)501内に前進させることを含む。
【0124】
本発明のいくつかの実施形態では、組織を穿刺する方法は、例えば、
図2Dに示すように、[3]組織の領域内の標的組織部位にデバイスを位置決めするステップと、例えば、
図2Cに示すように、[2]穿刺デバイス110を介して支持部材130(補強拡張器30Aなど)を最初に追跡して、デバイス(穿刺デバイス110など)を支持し、
図2Dに示すように、穿刺のための標的組織部位にデバイスを位置決めするために、標的組織部位に向かって、[3]デバイス(穿刺デバイス110など)の前進を可能にするステップとを含む。
【0125】
いくつかのそのような実施例では、穿刺デバイス110を標的組織部位に位置決めするステップは、[3]上大静脈(SVC)から患者の心臓500内に落下を実行して、心臓500の隔膜502に沿って卵円窩(又は換言すれば窩洞)504の位置を特定すること、例えば、最初に(2)デバイス(穿刺デバイス110など)を介して支持部材130(拡張器30Aなど)をSVC内に追跡又は前進させることにより、(3)落下を容易にして窩洞504において穿刺デバイス110を位置決めすることを含む。
【0126】
いくつかのそのような実施例では、
図2B~
図2Dに示すように、
図2Bに示すような[1]アクセス、及び
図2Dに示すような[3]位置決めするステップは、穿刺デバイス110のような同じデバイスを使用して実行され、穿刺デバイス110は、[1]アクセスするステップの間に、支持部材130を用いずに使用可能であり、デバイスは、[3]位置決めするステップの間に、支持部材130と共に使用可能である。
初期アクセス及び位置決めのための穿刺デバイスの使用
【0127】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、
図2B~
図2Dに示すように、穿刺デバイス110を使用してアクセス及び位置決めするステップが実行される。
初期アクセス、位置決め及び穿刺のための同じデバイスの使用
【0128】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、
図2Eに示すように、本方法は、
図2Dに示すように、[4][3]位置決めするステップの後に、デバイス(穿刺デバイス110など)を使用して標的組織部位を穿刺するステップを更に含む。支持部材130は、[4]穿刺の間にデバイス(穿刺デバイス110など)を支持し、[1]アクセス、[3]位置決め、及び[4]穿刺するステップが、同じデバイスを使用して実行される。
【0129】
本発明のいくつかの実施形態では、[4]標的組織部位を穿刺するステップは、[4]窩洞504を貫通して穿刺して心臓500の左側へのアクセスを得るステップを含む。これにより、支持部材130(拡張器30Aなど)及びアセンブリ100のシース20などのアセンブリ100の1つ以上のデバイスを、RFガイドワイヤ10を介して心臓の左側に追跡することが可能になる。
初期アクセス、位置決め、及び穿刺のための穿刺デバイスの使用
【0130】
いくつかのそのような実施例では、
図2B~
図2Eに示すように、穿刺デバイス110を使用して、アクセス、位置決め、及び穿刺するステップが実行される。
初期アクセス、位置決め、及び穿刺並びに固定のための同じデバイスを使用する
【0131】
本発明の一実施形態によれば、本方法は、
図2Eに示すように、固定するステップを更に含み、固定するステップは、[4]標的組織部位を穿刺するステップの後に、標的組織部位を貫通して標的組織部位の他方の側へのアクセスを維持するために、デバイス(穿刺デバイス110など)を使用して実行され、
図2Fに示すように、1つ以上の追加のデバイス[シース20及び拡張器30Aを含む支持部材130など]を、デバイス(穿刺デバイス110など)を介して標的組織部位の他方の側に追跡することを可能にし、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップは、同じデバイスを使用して実行される。RFガイドワイヤ10などの穿刺デバイス110は、
図2Gに示すように、心臓の左側へのアクセスを維持するために残されてもよい。例えば拡張器30Aを含む支持部材130は、RFガイドワイヤ10を使用して固定することを可能にするために除去又は後退されてもよい。RFガイドワイヤ10は、1つ以上のデバイスを心臓の左側にガイドするためのレールとして機能する。いくつかのそのような実施例では、RFガイドワイヤ10は、組織への損傷を最小限に抑えるために実質的に非外傷性である一方で、1つ以上のデバイスを心臓の左側に誘導するための実質的に堅固なレールを提供する。
【0132】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、標的組織部位を通じたアクセスを維持するための固定するステップは、デバイス(穿刺デバイス110など)を、窩洞を介して心臓の左側へと前進させて、心臓の左側へのアクセスを維持することを含む。このステップは、支持部材130[拡張器30Aなど]を除去し、穿刺デバイス110[RFガイドワイヤ10など]を残して、心臓の左側などの組織の領域へのアクセスを維持するステップを更に含む。
【0133】
このように、いくつかの実施例では、固定するステップは、拡張器30Aを含む支持部材130を除去して、固定を可能にするために、RFガイドワイヤ10が心臓の左側へのアクセスを維持するように位置決めされたままであることを可能にすることを含む。シース20は、加えて、更に除去されてもよい。
初期アクセス、位置決め、及び/又は穿刺に使用されているデバイスの代替-基本クレームに基づいて、これらの従属物は以下に依存する
【0134】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、デバイスは、可撓性穿刺デバイス112を含み、可撓性穿刺デバイス112を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップのうちの1つ以上が実行される。いくつかのこのような実施例では、可撓性穿刺デバイス112を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップの各々が実質的に実行される。
【0135】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、デバイスは、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118又はRFガイドワイヤ10など)を含み、この場合、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップのうちの1つ以上が、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118又はRFガイドワイヤ10など)を使用して実行される。いくつかのこのような実施例では、アクセス、位置決め、穿刺及び固定するステップの各々は、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118又はRFガイドワイヤ10など)を使用して実質的に実行される。
【0136】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、デバイスは、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を含み、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を使用して、ステップをアクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップのうちの1つ以上が実行される。いくつかのこのような実施例では、実質的に可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップの各々が実質的に実行される。
【0137】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、デバイスは、可撓性RFガイドワイヤ10を含み、可撓性RFガイドワイヤ10を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップのうちの1つ以上が実行される。いくつかのこのような実施例では、実質的に可撓性の可撓性RFガイドワイヤ10を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップの各々が実質的に実行される。
【0138】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、デバイスは、比較的鋭い遠位先端部118dを有する可撓性の機械的ガイドワイヤ118を含み、可撓性の機械的ガイドワイヤ118を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップのうちの1つ以上が実行される。いくつかのこのような実施例では、実質的に可撓性の機械的ガイドワイヤ118を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップの各々が実質的に実行される。
アクセス及び位置決めするステップを繰り返すステップ
【0139】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、本方法は、
図2Bに示される[1]アクセス及び
図2Dに示されるような[3]位置決めするステップを、
図2Eに示すように、[4]デバイス(穿刺デバイス110など)が、穿刺ステップの前に所望の標的組織部位に位置決めされるまで繰り返すことを更に含む。
支持部材の再成形
【0140】
いくつかのこのような実施例では、
図2Dに示されるような[3]位置決めするステップを繰り返すことは、
図2Dに示されるような位置決めするステップを繰り返す前に、支持部材130を除去した後に支持部材130の湾曲を再成形し、
図2Cに示すようなデバイス(
図2Bに示すようにSVC内に再位置決め[1]された穿刺デバイス110など)を介して支持部材130を[2]再追跡するステップを更に含み、示される実施例では、窩洞504を見つけるための落下処置を含む。特定の実施例では、支持部材130は補強部材34を含み、補強部材34を使用して位置決めするステップを実行する。
【0141】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、本方法は、支持部材130(補強拡張器30Aなど)を再成形することを含む。いくつかのこのような実施例では、本方法は、拡張要素又は拡張器30Aを引き抜き、それを再成形することを含む。他の実施例では、拡張要素30A及びシース20の両方を引き抜き、それを再成形することを含む。
支持部材は補強拡張器を含む
【0142】
いくつかのこのような実施例では、再成形は、補強拡張器30Aを含む支持部材130を使用して実行され、補強拡張器30Aは補強部材34を含み、位置決めするステップは、再成形可能な補強拡張器30Aを使用して実行される。
支持部材はスタイレットを含む
【0143】
いくつかの実施形態では、代替的に、本明細書で以下で更に考察されるように、
図4A~
図4Eに関連して説明すると、再成形するステップは、スタイレット60を含む支持部材130を使用して実行することができ、スタイレット60は、補強部材34であり、位置決めするステップは、スタイレット60を使用して実行される。
【0144】
いくつかのこのような実施例では、スタイレット要素60を取り出し、再成形することができる。他の実施例では、シース20及び/又は拡張器30Bと共にスタイレット要素60を引き抜いて再成形して、ネット形状がどのようになり、その後、その中に再挿入され得るかを見ることができる。
【0145】
本明細書で上述した方法はまた、
図4A~
図4Eに示されるような除去可能なスタイレット60を有する、以下で更に考察される実施形態に使用されてもよい。
初期アクセス追跡及び位置決めを視覚化するためのマッピングシステム
【0146】
いくつかのこのような実施形態では、
図2A~
図2Gを参照し、及びそれに加えて、
図4A~
図4Eに示される実施形態を参照すると、位置決めするステップは、可撓性RFガイドワイヤ10を使用して実行される。いくつかのこのような実施例では、位置決め及び穿刺するステップは、可撓性RFガイドワイヤ10を使用して実行される。更に、いくつかのこのような実施例では、位置決め、穿刺、及び固定するステップは、可撓性RFガイドワイヤ10を使用して実行される。いくつかのこのような実施例では、以下に提供されるマッピングシステムを使用して、位置決め及び固定するステップを視覚化することができる。いくつかのそのような実施例では、
図2A~
図2G及び
図4A~
図4Eに提供されるように、アクセスするステップは、RFガイドワイヤ10を使用して更に実行されてもよい。したがって、いくつかのこのような実施例では、以下に提供されるようなマッピングシステムを使用して、位置決め及び固定するステップの間にマッピングシステムを使用して、可撓性RFガイドワイヤ10を視覚化することができる。いくつかのこのような実施例では、本方法は、アクセス及び位置決めするステップ中にマッピングシステムを使用して、可撓性RFガイドワイヤ10を視覚化するステップを更に含む。
【0147】
本発明のこのような実施形態は、アクセス、位置決め、及び固定するステップのうちの1つ以上の間に組織を穿刺する方法の間に、RFガイドワイヤ10を視覚化するために使用可能なマッピングシステムを提供する。
【0148】
場合によっては、マッピングデバイスは、電気解剖学的マッピングシステムが仮想ボリュームを作成することに基づいて磁気又はインピーダンスであり得る電気解剖学的マッピングシステムを含む。いくつかの実施例では、電気解剖学的マッピングシステムは、超音波であり得る他の心エコー画像診断法と共に使用可能である。心エコー画像撮像モダリティは、マップ内のオーバーレイとして使用されてもよく、換言すれば、それらを使用してマッピングシステムに追加情報を提供することができる。心エコー画像診断法は、心内心臓検査又はTEE心エコーグラフィックを含み得る。
【0149】
いくつかの実施例では、本方法は、穿刺するステップに使用されるアクセス、位置決め、及び固定、並びに穿刺モードの各々に使用されるマッピングモードを切り替えることを含む。
【0150】
いくつかのそのような実施例では、RFガイドワイヤ10をマッピングして撮像モダリティを使用して視覚化する方法は、目的を記録するために使用され得るエネルギーを送達し得るか、又は送達しない場合がある電極を有する可撓性ワイヤと共に使用可能であってもよい。場合によっては、目的を記録するための受動電極であってもよい。あるいは、上で考察されたように、RFガイドワイヤ10が使用される場合、マッピングシステムは、RFガイドワイヤ10の遠位電極先端部10dなどの能動電極と共に使用可能である。したがって、マッピングシステムの記録及びマッピング特性は、受動電極又は能動電極を有するガイドワイヤと共に使用可能である。特定の実施例では、ワイヤに、マッピング用の受動電極が設けられている場合、ワイヤは、穿刺手段又は組織を穿刺する手段を含んでもよい。一例では、ワイヤは、組織を穿刺するための鋭い遠位先端部118dを有し得る機械的ガイドワイヤ118を含んでもよい。
【0151】
いくつかのこのような実施形態では、補強部材は、RFワイヤ10などの実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114から独立して使用可能であるスタイレット60である。実施例2
【0152】
別の実施例では、本発明の実施形態は、
図3Aに示すように、組織を穿刺するための(例えば、心臓の隔膜を通る経中隔穿刺を形成するなどの)アセンブリ300を提供する。本明細書で上述した実施形態と同様に、アセンブリ300は、エネルギーの送達を介して組織を穿刺するための、実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイス114などの穿刺デバイス(可撓性RFガイドワイヤ10、及び別個の補強部材34などの実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイスを支持するための支持部材など)を提供する。いくつかのこのような実施例では、支持部材は補強部材34を含む。いくつかのこのような実施形態では、実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)は、支持部材130内に選択的に挿入可能であり、処置の一部分の間に、支持部材130と協働して選択的に使用可能であり、実質的に可撓性のエネルギー送達穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)は、処置の別の部分の間に、支持部材130から独立して使用可能であり、組織の実質的に非外傷性の穿刺を提供しながら、交換及び位置決めを容易にする。
全体的なアセンブリ
【0153】
このような一実施例では、
図3Aに示すように、アセンブリ300は、支持部材とは別個に提供され、支持部材から独立して動作可能である可撓性エネルギー送達構成要素114を含む。このような一実施例では、可撓性エネルギー送達構成要素は、RFワイヤ10を含み、別個の支持部材130は、補強部材34を画定するスタイレット60を含む。換言すれば、本明細書で後述するように、支持部材130は、可撓性穿刺デバイス112などの穿刺デバイス110から独立して使用可能なスタイレット60として設けられる補強部材34である。更に別の言い方をすれば、支持部材130は、補強部材34によって画定され、一実施例では、補強部材34はスタイレット60を含む。アセンブリ300は、可撓性RFワイヤ10と共に使用可能なシース20及び拡張器30Bを更に含む。特定の実施例では、補強部材64はまた、本実施形態では可撓性拡張器として提供される拡張器30Bとは別個に提供され、拡張器30Bから除去可能である。
【0154】
いくつかのこのような実施形態は、
図3Bに示すように、支持部材130と共に使用可能であり、処置の一部分の間に、支持部材アセンブリ134が選択的に使用される支持部材アセンブリ134を形成する拡張器30Bを含む。いくつかのこのような実施形態では、上述のように、支持部材130は、補強部材34を画定するスタイレット60を含む。いくつかの実施例では、
図3Cに示されるようにスタイレットアセンブリ164を形成するためにスタイレット60と共に使用可能な拡張器30Bが提供される。
【0155】
いくつかのこのような実施形態において、穿刺デバイス110は、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114を含む。この実施例の特定の例では、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114は、可撓性RFガイドワイヤ又はワイヤ10を含む。いくつかの実施形態では、RFガイドワイヤ10は、処置の一部分の間に(例えば、それと選択的に連結されることによって)スタイレット60と協働して選択的に使用可能であり、RFガイドワイヤ10は、処置の別の部分の間にスタイレット60から独立して使用可能である。スタイレットと組み合わせて、並びにスタイレット60なしでRFガイドワイヤ10を選択的に使用する場合、組織の穿刺を容易にする。
支持部材/補強部材の形状能力
【0156】
支持部材130が拡張器30Bとは別個に提供される本発明のいくつかのこのような実施形態では、アセンブリ300は、穿刺デバイス110(例えば、実質的に可撓性のエネルギーベースの組織穿刺デバイス114のための可撓性組織穿刺デバイス112など)から除去されることを可能にするように成形可能な支持部材130を提供し、支持部材130の曲線がそれと共に再挿入されるように再成形されることを可能にする。例えば、再成形された支持部材130は、標的組織部位に対するアセンブリ300の位置を最適化して(経中隔穿刺を容易にするために心臓の窩洞などの)穿刺を容易にするために、実質的に可撓性のエネルギーベースの組織穿刺デバイス114並びに/又は拡張器30B及び/若しくはシース20などのアセンブリ300の1つ以上の他の構成要素と再挿入可能かつ/又は使用可能である。
【0157】
特定の実施例では、スタイレット60は、標的組織部位に対するアセンブリの位置を最適化するために、スタイレット60が実質的に可撓性の穿刺デバイスから除去して、スタイレット60の曲線を再成形してそれと共に再挿入することを可能にするように成形可能である。いくつかのこのような実施例では、スタイレット60は、アセンブリ300の1つ以上の構成要素又は部材から除去可能であり、再成形してそれと共に再挿入されて、アセンブリ300を標的組織部位に位置決めする。
【0158】
拡張器30B及び可撓性RFワイヤ10と共に使用される補強部材34を画定するスタイレット60の詳細を
図3B及び
図3Cに示す。より具体的には、
図3B及び
図3Cは、いくつかの実施例では、内部に埋め込まれた補強部材を有さない、又は換言すれば、拡張器30Bとは別個に、標準的な経中隔拡張器などの可撓性拡張器である拡張器30Bを示しており、拡張器30Bは、遠位先端部41で終端する近位部分31を含む。いくつかの実施形態では、拡張器30Bは、遠位先端部41に放射線不透過性マーカ42を更に含んでもよい。本明細書に開示される実施形態と同様に、拡張器30Bは、近位部分31に沿って延在する拡張器シャフト32を含む。しかしながら、本明細書で上で考察された実施形態とは異なり、アセンブリ300は、拡張器30Bとは別個に提供され、拡張器30Bから除去可能な除去可能な補強部材として機能する、スタイレット60によって画定される補強部材又は構成要素34を提供する。したがって、補強部材34は、可撓性RFワイヤ10及び拡張器30Bとは別個に提供され、可撓性RFワイヤ10及び拡張器30Bの両方から除去可能である。
図3Bは、落下のためのアセンブリ300の位置を示しているが、
図3Cは、経中隔穿刺を可能にするためにアーク発生のためのアセンブリ300の位置を示す。
非外傷性スタイレット
【0159】
いくつかの実施形態では、スタイレット60は、
図5Fに示されるように実質的に非外傷性スタイレット68として提供され、拡張器30Aが挿入される損傷を防止する。いくつかのそのような実施例では、スタイレット68は、スキビングを防止及び/又は最小化するのに役立つための先細状遠位先端部69を含み、使用中に拡張器に挿入されるとユーザにとってより滑らかな感触を提供する。
【0160】
いくつかの実施形態では、代替として、又は先細状遠位先端部69を提供することに加えて、スタイレット60は、スタイレット60上に潤滑コーティング67を提供することによって実質的に非外傷性とされ、スカイビングを防止及び/又は最小限に抑え、使用中に拡張器に挿入する際にユーザにより滑らかな感触を提供する。
【0161】
いくつかのそのような実施例では、潤滑コーティング67は、PTFEコーティングを含む。PTFEコーティングは、スタイレット60上にスプレーコーティングされてもよく、又は熱シールドとして提供されてもよい。
放射線不透過性マーカを使用した位置合わせ
【0162】
本発明のいくつかの実施形態では、アセンブリ100に関して前に考察された実施形態と同様に、アセンブリ300は、その遠位端に1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12を含む、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)を含む。加えて、支持部材アセンブリは、(例えば、スタイレット60などの別個の補強部材34と、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114などの穿刺デバイス110とを含む)支持部材アセンブリ134の遠位端に1つ以上の支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42を含む。このような一実施例では、支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42は、支持部材アセンブリ134の拡張器30B上に設けられる。いくつかのそのような実施例では、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12は、支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42と協働して、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114の相対位置を示すように構成されている。
【0163】
いくつかのこのような実施形態では、アセンブリ300は、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)が支持部材アセンブリ134内に位置決め可能である初期構成100Aを含み、これにより、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12は、
図3Aに示すように、支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42と位置合わせされない。いくつかのそのような実施例では、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12及び支持部材放射線不透過性マーカ42を含む、多数の放射線不透過性マーカが撮像下で視認可能であり得る。
【0164】
アセンブリ300は、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114が支持部材アセンブリ134内に位置決め可能である第1の構成100Bを更に有し、これにより、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12は、支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42と位置合わせされる。いくつかのそのような実施例では、[互いに近接して配置され得る1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12及び支持部材放射線不透過性マーカ42を含む]単一の放射線不透過性マーカが、撮像下で視認可能であってもよい。
【0165】
アセンブリ300は、実質的に可撓性のエネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)が支持部材アセンブリ134内に位置決め可能/前進可能である第2の構成100Bを更に有し、これにより、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12は、支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42と位置合わせされていないか、又は位置ずれしている。いくつかのそのような実施例では、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12と支持アセンブリ放射線不透過性マーカ42との位置ずれは、組織の穿刺のための標的組織部位に対して位置決めするための支持部材アセンブリ134(例えば、支持部材130の遠位先端部又は端部の遠位)を越えて、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)のエネルギー送達部分114(電極遠位先端部10d又は遠位電極先端部10dとも称される)の位置決めを示す。
【0166】
ここで
図3Aを参照すると、
図3Aに示され、前に考察された実施形態と同様に、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12及び支持部材放射線不透過性マーカ42を含む多数の放射線不透過性マーカは、撮像下で視認可能であってもよく、1つ以上のデバイス放射線不透過性マーカ12は、支持部材放射線不透過性マーカ42に対して遠位に位置決めされ、遠位電極先端部10dが組織を穿刺する標的組織部位(心臓の隔膜など)に対して位置決めされることを示す。
【0167】
本発明のいくつかの実施形態では、アセンブリ300の1つ又は複数の部材又は構成要素は、アセンブリ300の視覚化を容易にするために放射線不透過性であってもよい。そのような一実施例では、シース20及び/又は拡張器30Bは、放射線不透過性ポリマーを含み、(例えば、金属シャフトを含む)スタイレット60は放射線不透過性である。したがって、いくつかの実施例では、スタイレット60、シース20及び/又は拡張器30Bは全て放射線不透過性であり、したがって放射線不透過性を有する。特定の実施例では、シース20及び/又は拡張器30Bを形成するポリマーは、RFガイドワイヤ10と比較して、ユーザがシース20及び/又は拡張器30Bを見ることを可能にするために、硫酸バリウム20%などの放射線不透過性充填剤を含み、遠位先端部の1つ以上のマーカ12、42とのコントラストを提供する。したがって、本構成は可視性を向上させることができ、RFガイドワイヤ10(より具体的にはRFガイドワイヤ10の電極遠位先端部10d)がいつ内側に位置決めされるか、又はそれが拡張器30Bの遠位先端部の外側又は遠位先端部を越えて延在するかどうかを確認することを可能にし得る。
【0168】
経中隔アセンブリ300のいくつかの実施形態では、シース20は標準的な経中隔シースを含み、拡張器30Bは標準的な可撓性拡張器を含み、可撓性のRFワイヤ10は、0.035インチワイヤとして提供される。いくつかのそのような実施例では、可撓性RFワイヤ10は、J先端ワイヤ又はピグテールワイヤであってもよい。特定の一実施例では、拡張器30は、HDPEを含む。拡張器30は、スタイレット60を収容するのに十分な内径を画定する。一実施例では、補強部材34を画定するスタイレット60は、金属ハイポチューブなどのハイポチューブを含む。特定の実施例では、スタイレット60は、ステンレス鋼ハイポチューブを含む金属ハイポチューブを含む。このような一実施例では、ステンレス鋼ハイポチューブは、約0.035インチを超えるIDを有する。
【0169】
いくつかの実施例では、操縦可能なシース20は、8フレンチ(French、Fr)の操縦可能なシースであってもよい。あるいは、8.5Frの操縦可能なシース20が提供されてもよい。いくつかのこのような実施例では、操縦可能なシース20は、異なる湾曲を備えてもよい。特定の実施例では、操縦可能なシース20は、異なる湾曲、具体的には、37、45、55、90又は135度の角度で提供されてもよい。この実施例の特定の例では、シース管は、内側PTFEライナーと、編組と、ペバックス外側ジャケットと、を含む。いくつかのこのような実施形態では、8フレンチ(Fr)の拡張器30Bが提供され、これは8フレンチ(Fr)のシースと適合する。あるいは、8フレンチ(Fr)の操縦可能なシース20と適合する8.5(Fr)の拡張器30Bが提供されてもよい。いくつかのこのような拡張器は、64度の湾曲及びHDPEシャフトを備えてもよい。スタイレット60は、金属ハイポチューブとして提供されてもよい。そのような一例では、スタイレット60は、約0.038インチを超えるIDと、約0.060インチ未満のODとを有してもよい。拡張器30Aは、50度又は86度の湾曲を備えてもよい。いくつかの実施例では、材料は、補強部材34を形成するHDPE及び金属ハイポチューブを含んでもよい。いくつかのそのような実施例では、RFワイヤ10は、0.035インチのODワイヤを含み、J先端ワイヤ又はピグテールワイヤであってもよい。この実施例の特定の例では、RFワイヤ10は、PTFEコーティングを有するステンレス鋼コアを含んでもよい。
方法[実施例2-除去可能スタイレット]
初期追跡/アクセス及び位置決めのための同じデバイスの使用
【0170】
本発明のいくつかの実施形態では、
図4A~
図4Gを参照すると、組織を穿刺するための方法が開示される。本方法は、
図4Bに示すように、[1]デバイス(RFガイドワイヤ10などの穿刺デバイス110など)を組織の領域内に前進させることによって、患者の体内の組織の領域にアクセスするステップを含む。いくつかのそのような実施例では、
図4Bに示すように、組織の領域を穿刺する方法は、経中隔穿刺を実施する方法を含み、組織の領域にアクセスするステップは、デバイス(穿刺デバイス110など)を患者の心臓500に隣接する上大静脈(SVC)501内に前進させることを含む
【0171】
本発明のいくつかの実施形態では、組織を穿刺する方法は、例えば、
図4Dに示すように、[4]組織の領域内の標的組織部位にデバイスを位置決めするステップと、
図4Cに示すように、[3]穿刺デバイス110を介して支持部材130を最初に追跡して、デバイス(穿刺デバイス110など)を支持し、
図4Dに示すように、穿刺のための標的組織部位にデバイスを位置決めするために、標的組織部位に向かって、[4]デバイス(穿刺デバイス110など)の前進を可能にするステップとを含む。
【0172】
いくつかのそのような実施例では、穿刺デバイス110を標的組織部位に位置決めするステップは、[4]上大静脈(SVC)から患者の心臓500内に落下を実行して、心臓500の隔膜502に沿って窩洞構造(又は窩洞)504の位置を特定すること、例えば、最初に(3)デバイス(穿刺デバイス110など)を介して支持部材130(スタイレットなど)をSVC内に追跡又は前進させることにより、(3)
図4Dに示すように、落下処置を容易にして、窩洞において穿刺デバイス110を位置決めすることを含む。例えば、これは、アセンブリ300を上大静脈から心臓内に落下させて、窩洞を見つけることを伴う。
【0173】
いくつかの実施例では、[4]位置決めするステップは、
図4Cに示すように、[例えば、それが停止部に達するまで]拡張器30B内にスタイレット60を挿入することを含み得る支持部材130を追跡及び前進させる前に、最初に、例えば、[2]シース20及び拡張器30Bをデバイス(RFガイドワイヤ10など)を介して上大静脈内に前進させるステップを更に含むことによって実行される。いくつかのこのような実施例では、[4]位置決めするステップは、RFガイドワイヤをスタイレット60に抜去するステップの後に実行される。
【0174】
いくつかのそのような実施例では、
図4B~
図4Dに示すように、
図4Bに示すような[1]アクセス、及び
図4Dに示すような[4]位置決めするステップは、
図2Dに示すように、穿刺デバイス110のような同じデバイスを使用して実行され、穿刺デバイス110は、[1]アクセスするステップの間に、[スタイレット60を含む]支持部材130を用いずに使用可能であり、デバイスは、[4]位置決めするステップの間に、[スタイレット60を含む]支持部材130と共に使用可能である。
初期アクセス及び位置決めのための穿刺デバイスの使用
【0175】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、
図4B~
図4Dに示すように、穿刺デバイス110[RFガイドワイヤ10など]を使用してアクセス及び位置決めするステップが実行される。
初期アクセス、位置決め及び穿刺のための同じデバイスの使用
【0176】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、
図4Eに示すように、本方法は、
図4Dに示すように、[5][4]位置決めするステップの後に、デバイス(穿刺デバイス110など)を使用して標的組織部位を穿刺するステップを更に含む。[スタイレット60を含む]支持部材130は、[5]穿刺の間にデバイス(穿刺デバイス110など)を支持し、[1]アクセス、[4]位置決め、及び[5]穿刺するステップが、同じデバイスを使用して実行される。
【0177】
本発明のいくつかの実施形態では、[5]標的組織部位を穿刺するステップは、[5]窩洞504を貫通して穿刺して心臓500の左側へのアクセスを得るステップを含む。これにより、支持部材130(拡張器30Aなど)及びアセンブリ100のシース20などのアセンブリ100の1つ以上のデバイスを、RFガイドワイヤ10を介して心臓の左側に追跡することが可能になる。
【0178】
いくつかのこのような実施形態では、穿刺するステップ[5]は、最初にデバイス(RFガイドワイヤ10など)を前進させ、
図4Dに示すように拡張器30Bと共にテンティングすることによって実行され、中隔502を窩洞504で穿刺するために、RFガイドワイヤ10を穿刺位置まで前進することを可能にする。
初期アクセス、位置決め、及び穿刺のための穿刺デバイスの使用
【0179】
いくつかのそのような実施例では、
図2B~
図2Eに示すように、穿刺デバイス110を使用して、アクセス、位置決め、及び穿刺するステップが実行される。
初期アクセス、位置決め、及び穿刺並びに固定のための同じデバイスを使用する
【0180】
本発明の一実施形態によれば、本方法は、
図4Eに示すように、[6]固定するステップを更に含み、固定するステップは、[5]標的組織部位を穿刺するステップの後に、標的組織部位を貫通して標的組織部位の他方の側へのアクセスを維持するために、デバイス(穿刺デバイス110など)を使用して実行され、
図4Fに示すように、標的組織部位の他方の側、例えば心臓の左側へのシース20及び拡張器30Bの交差を可能にするために、1つ以上の追加のデバイス[シース20及び拡張器30Bなど]を、デバイス(穿刺デバイス110、例えば、RFガイドワイヤ10など)を介して前進又は追跡することを可能にし、[1]アクセス、[4]位置決め、[5]穿刺及び固定するステップは、同じデバイスを使用して実行される。RFガイドワイヤ10は、
図4Gに示すように、心臓の左側へのアクセスを維持するために残されてもよい。RFガイドワイヤ10は、1つ以上のデバイスを心臓の左側にガイドするためのレールとして機能する。いくつかのそのような実施例では、RFガイドワイヤ10は、組織への損傷を最小限に抑えるために実質的に非外傷性である一方で、1つ以上のデバイスを心臓の左側に誘導するための実質的に堅固なレールを提供する。
【0181】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、標的組織部位を通じたアクセスを維持するための固定するステップは、デバイス(穿刺デバイス110など)を、窩洞を介して心臓の左側へと前進させて、心臓の左側へのアクセスを維持することを含む。
【0182】
いくつかのこのような実施例では、固定するステップは、RFガイドワイヤ10が心臓の左側へのアクセスを維持するように位置決めされたままであることを可能にすることによって、固定を可能にするためにスタイレット60を除去することを更に含む。シース20及び/又は拡張器30Bもまた、加えて除去されてもよい。
【0183】
いくつかのこのような実施形態では、RFガイドワイヤ及び除去可能なスタイレット60などのワイヤを使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップが実質的に実行される。
初期アクセス、位置決め、及び穿刺のための穿刺デバイスの使用
【0184】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、穿刺デバイス(RFガイドワイヤ10を含むワイヤなど)及び除去可能なスタイレット60を使用して、アクセス、位置決め、穿刺及び固定するステップが実行される。
初期アクセス、位置決め、及び/又は穿刺に使用されているデバイスの代替-基本特許請求項に基づいて、これらの従属項は以下に依存する
【0185】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、デバイスは、可撓性穿刺デバイス112を含み、可撓性穿刺デバイス112を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップのうちの1つ以上が実行される。いくつかのこのような実施例では、可撓性穿刺デバイス112を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップの各々が実質的に実行される。
【0186】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、デバイスは、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118又はRFガイドワイヤ10など)を含み、この場合、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップのうちの1つ以上が、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118又はRFガイドワイヤ10など)を使用して実行される。いくつかのこのような実施例では、アクセス、位置決め、穿刺及び固定するステップの各々は、実質的に可撓性のガイドワイヤ(機械的ガイドワイヤ118又はRFガイドワイヤ10など)を使用して実質的に実行される。
【0187】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、デバイスは、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を含み、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を使用してステップをアクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップのうちの1つ以上が実行される。いくつかのこのような実施例では、実質的に可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップの各々が実質的に実行される。
【0188】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、デバイスは、可撓性RFガイドワイヤ10を含み、可撓性RFガイドワイヤ10を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップのうちの1つ以上が実行される。いくつかのこのような実施例では、実質的に可撓性の可撓性RFガイドワイヤ10を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップの各々が実質的に実行される。
【0189】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、デバイスは、比較的鋭い遠位先端部118dを有する可撓性の機械的ガイドワイヤ118を含み、可撓性の機械的ガイドワイヤ118を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップのうちの1つ以上が実行される。いくつかのこのような実施例では、実質的に可撓性の機械的ガイドワイヤ118を使用して、アクセス、位置決め、穿刺、及び固定するステップの各々が実質的に実行される。
アクセス及び位置決めするステップを繰り返すステップ
【0190】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、本方法は、
図4Bに示される[1]アクセス及び
図4Dに示されるような[4]位置決めするステップを、
図4Eに示すように、[5]デバイス(穿刺デバイス110など)が、穿刺ステップの前に所望の標的組織部位に位置決めされるまで繰り返すことを更に含む。
支持部材の再成形
【0191】
いくつかのこのような実施例では、
図4Dに示されるような[4]位置決めするステップを繰り返すことは、
図4Dに示されるような位置決めするステップを繰り返す前に、支持部材130[スタイレット60]を除去した後に支持部材130の湾曲を再成形し、
図4Cに示すようなデバイス(
図4Bに示すようにSVC内に再位置決め[1]された穿刺デバイス110など)を介して支持部材130[スタイレット60]を[3]再追跡するステップを更に含み、示される実施例では、窩洞504を見つけるための落下処置を含む。特定の実施例では、支持部材130は、スタイレット60を含み、位置決めするステップは、スタイレット60を使用して実行される。
【0192】
本発明のいくつかのこのような実施形態では、本方法は、(スタイレット60を引き抜くこと及びそれを再成形することによって)支持部材130を再成形することを含む。
支持部材はスタイレットを含む
【0193】
いくつかの実施形態では、
図4A~
図4Eに関連して考察すると、再成形するステップは、スタイレット60を含む支持部材130を使用して実行することができ、スタイレット60は、補強部材34であり、位置決めするステップは、スタイレット60を使用して実行される。
【0194】
いくつかのこのような実施例では、スタイレット要素60を取り出し、再成形することができる。他の実施例では、シース20及び/又は拡張器30Bと共にスタイレット要素60を引き抜いて再成形して、ネット形状がどのようになり、その後、その中に再挿入され得るかを見ることができる。
【0195】
本明細書で上述した実施形態と同様に、本明細書で上述したようなアセンブリ300を使用して経中隔穿刺処置を実施する方法を示す、全体的な方法/ワークフローが提供される。本明細書に開示される方法は、剛性構成要素とは別個に提供されるエネルギー送達構成要素を含むアセンブリに関連する1つ以上の利点を提供する。本方法の詳細は、本明細書において以下に提供される。
【0196】
一般的な概要として、広義の一実施形態では、
図4A~
図4Gに示すように、経中隔穿刺を実施するための方法が提供され、本方法は、(i)RFワイヤを上大静脈内に前進させることと、(ii)ワイヤを介してシース及び拡張器を上大静脈内に前進させることと、(iii)拡張器内のスタイレットが停止部に達するまで、スタイレットを挿入することと、(iv)RFワイヤをスタイレットに抜去することと、(v)SVCから心臓へと落下して窩洞を見つけることと、(vi)拡張器を用いてテンティングすることと、(vii)RFワイヤを穿刺位置まで前進させることと、(viii)RFワイヤを穿刺及び前進させることと、(ix)シース及び拡張器をRFワイヤを介して交差させることと、(x)スタイレットを除去することと、を含む。
【0197】
より具体的には、再び
図4Aを参照すると、可撓性RFワイヤ10又はRFガイドワイヤ10、シース20、標準的な経中隔拡張器30B、及びスタイレット60を含むアセンブリ100を使用して経中隔穿刺処置を実施するための方法が提供される。本方法は、ステップ402において、
図4Bに更に示すように、[1]RFワイヤを上大静脈(SVC)内に前進させてアクセスを得るステップを含む。先に概説したように、いくつかのこのような実施形態では、エネルギー送達構成要素(可撓性RFワイヤ10)を補強部材34とは別個に提供することにより、エネルギー送達構成要素をアクセスワイヤ又はスターターワイヤとして使用することが可能になる。より具体的には、補強部材34を画定するスタイレット60を後に前進させることができ、追加のアクセスワイヤを使用することなく、可撓性RFワイヤ10がSVCへのアクセスを提供することを可能にする。これは、ステップの数を削減し、処置を合理化するのに役立ち得、したがって、処置時間及び複雑性を低減することができる。
【0198】
本方法は、ステップ404において、[2]シース20及び可撓性拡張器30Bを、可撓性RFワイヤを介してSVC内に前進させるステップを更に含む。したがって、この実施形態ではまた、可撓性RFワイヤ10は、アクセスワイヤとして機能し、シース20及び拡張器30B(例えばアセンブリとして)が、
図4Cに示すように、可撓性RFワイヤ10を介してSVC内に追跡されることを可能にする。更に、そのような一実施例では、標準的な経中隔拡張器30Bは、埋め込まれた補強部材なしに提供されてもよい。これは、シース20及び拡張器30Bの初期追跡を可能にして、標準的な経中隔と同様の感触を医師に提供するのに役立ち得る。
【0199】
本方法は、ステップ406において、[3]拡張器30B内の停止部に達するまでスタイレット60を挿入する追加のステップを更に提供する。ステップ408において、アセンブリ300を心臓500の隔壁502に沿った窩洞などの標的組織部位に位置決めするため、拡張器30B及びステップ410にRFワイヤを抜去するステップであって、
図4Dに示すように、[4]SVCからの心臓への落下を実行して窩洞504の位置を特定することにより、アセンブリ300を位置決めするステップを提供する。[スタイレット60によって画定される]補強部材34は、落下を容易にするためにアセンブリ100に十分な堅固性を提供する。したがって、補強部材34は、
図4Dに示すように、アセンブリ100が隔壁502と係合することを可能にするために十分な力伝達及びトルクを可能にする。本方法は、任意選択的に、RFワイヤ上の近位マーカを使用して、RFワイヤと拡張器/シースとの間の相対的位置決めを決定するステップ409を提供してもよい。例えば、RFワイヤは、RFワイヤの活性先端部がRFワイヤと拡張器/シースとの間の相対的位置決め内にあるかどうかを判定するための、少なくとも1つの近位マーカを含んでもよい。一実施形態では、マーカは、近位マーカが組み合わされたアセンブリ(スタイレット、拡張器、及びシースのいくつかの組み合わせ)のハンドル/ハブから完全に露出されると、RFワイヤの活性先端部が拡張器/シースの内腔内に完全に存在するように、RFワイヤの近位端に位置決めされる。この実施形態では、近位マーカがもはや視界になくなり(すなわち、完全に組み合わされたアセンブリのハンドル/ハブ内となり)、RFワイヤの活性先端部は、拡張器/シースから露出される。これにより、少なくとも、RFワイヤと拡張器/シースとの間の相対的な位置決めのマクロ調節を可能にする。他の実施形態では、相対的な位置決め(すなわち、シース/拡張器から露出した、又はシース/拡張器のすぐ内側)の様々な状態を示すために、別個の近位マーカが提供されてもよい。この位置決めは、視覚化又はマッピング技術を使用して、任意選択的に検証又は更に調整されてもよい。
【0200】
このような一実施例では、(スタイレット60によって画定されるような)補強部材34を可撓性RFワイヤ10とは別個に独立して動作可能とすることは、処置の1つ以上のステップが繰り返される必要がある場合、反復性を更に支援し得る。隔壁502に対する可撓性RFワイヤ10の初期配置が、落下後に十分ではない場合、シース20及び拡張器30Bは、スタイレット60[したがって補強部材34]と共に部分的に除去又は部分的に抜去されてもよく、可撓性RFワイヤ10は、上大静脈(SVC)内に再位置決めされ得る。シース20、拡張器30B及びスタイレット60[及びしたがって補強部材34]は、RFワイヤ10を介して再前進し、
図4Dに示すように、落下で隔壁に対してRFワイヤ10を再位置決めするために適切な力伝達及びトルクを提供してもよく、例えば、窩洞504などの標的組織部位にアセンブリ300を位置決めするステップの間に、窩洞504をRF送達前に位置決めする。したがって、補強部材34及びRFワイヤ10は、交換ワイヤを再挿入する必要性を減らすことによって、デバイス交換を最小限に抑えるのに役立ち得る。これは、交換を排除することによって、処置時間を短縮し、安全性を向上させるのに役立ち得る。したがって、エネルギー送達構成要素及び剛性構成要素が分離される現在の実施形態により、処置時間及びリスクを低減することができる。
【0201】
更に、本明細書に記載の実施形態では、スタイレット60、したがって補強部材34が拡張器30Bから除去可能であり、かつ拡張器30Bから分離可能であるという点で、除去可能な補強部材が提供される。除去可能なスタイレット60によって除去可能な堅固性要素を提供することによって、スタイレットは異なる湾曲を付与することができる。拡張器30B内のスタイレット60の位置が、拡張器30Bに対して窩洞504に対して位置決めするためのより好ましい位置を活用するように調節され得る可変システムが提供される。加えて、スタイレット60は、再成形可能であってもよく、引き抜き、かつ手動で再成形されてもよい。いくつかのこのような実施形態では、ステップ410で落下が実行された後、医師は、スタイレット60及び/又はアセンブリ300の角度がテンティングの前にステップ412で十分であるかどうかを評価することができる。角度が十分であると見なされない場合、ステップ422において、医師はスタイレット60を引き抜き、曲線を再成形することができる。次いで、ステップ406からステップ412まで開始して、処置を繰り返すことができる。
【0202】
角度が十分であると見なされる場合、ステップ412において、本方法は、
図4Dを参照して拡張器30Bとテンティングするステップ414を更に含む。補強部材34は、アセンブリ100に十分な堅固性を提供して、アセンブリ100の遠位端に力を付与することを可能にし、したがって拡張器30Bとのテンティングを可能にする。
【0203】
本方法は、ステップ416において、RFワイヤ10を穿刺位置まで前進させるステップを更に含む。RFワイヤが穿刺位置(すなわち、シース/拡張器の外側に位する)まで前進されるとき、ユーザは、RFワイヤ上の近位マーカを任意選択的に視覚的又は触覚的に監視して、RFワイヤと拡張器/シースとの間の相対的な位置決めを決定してもよい。一実施形態では、近位マーカが組み合わされたアセンブリ(すなわち、スタイレット、拡張器、及びシースのいくつかの組み合わせ)のハンドル/ハブ内に見えないため、ユーザは、RFワイヤの活性先端部が露出される(すなわち、穿刺位置にある)ことを知る。この位置決めは、視覚化又はマッピング技術を使用して、任意選択的に検証又は更に調整されてもよい。
【0204】
ステップ418において、[5]
図4Eに示すようにRFワイヤ10を穿刺及び前進させて、RFワイヤ10が、窩洞504において隔壁502を通って穿刺して心臓の左側にアクセスすることを可能にし、それによって、RFワイヤ10を使用して固定するステップを提供する。いくつかのこのような実施例では、位置決めされたRFワイヤ10は、穿刺後に心臓の左側へのアクセスを維持するためのアンカーとして機能する。可撓性RFワイヤ10はより可撓性であるため、可撓性RFワイヤ10は、操作者が損傷を伴わずにハードを押すことを可能にする更なる利点を提供することができる。
【0205】
本方法は、ステップ420において、
図4Fに更に示すように、[6]シース10及び拡張器30Bを、内部のスタイレット60がRFワイヤ10を介して交差させることを更に含む。可撓性RFワイヤ10は、シース20/拡張器30Bの開放端部を更に保護してもよく、それにより、組織内に強く押しこむことはない。ステップ422において、シース20及び拡張器30並びにスタイレット60[したがって、それによって画定された補強部材34]を除去してもよい。
【0206】
本明細書で概説されるように、エネルギー送達構成要素は、[スタイレット60によって提供される]補強部材34などの堅固性構成要素とは別個の可撓性RFワイヤ10として提供され、スタイレット60は、可撓性RFワイヤ10から分離可能であり、かつ除去可能である。これは、[スタイレット60によって画定される]補強部材34は、[7]経中隔穿刺及びアクセス後に除去可能であり得、例えば
図4Gに示すように、可撓性RFワイヤ10が左心房内に位置決めされたままであることを可能にするステップを提供することにより、左心房内に可撓性RFワイヤ10を即座に固定することを可能にするという追加の利点を提供する。そのような一実施例では、RFワイヤ10は、固定のために左上肺静脈内に位置決めされてもよい。これにより、RFワイヤ10が左心房へのアクセスを維持することを可能にし、スタイレット60[及びしたがって補強部材34]を除去して可撓性RFワイヤ10を使用して左心房へのデバイスの交換を容易にすることができる。これにより、追加のデバイスを左側に追跡するために、医師が左側へのアクセスを維持するために、穿刺後に別のワイヤを前進させる必要性を排除することができるので、左側の追加交換を更に低減することができる。上で概説したように、本実施形態はまた、処置時間及び必要とされるステップの数を低減することに加えて、左側の交換を最小限に抑えることによって、感染、塞栓、及び脳卒中のリスクを最小限に抑える更なる利益を提供する。
係止可能スタイレット及び可撓性穿刺デバイス
【0207】
本発明のいくつかの実施形態では、アセンブリ100又は300は、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)が補強部材34(スタイレット60など)に連結されて針アセンブリを形成することを可能にする係止特徴部を更に含み、可撓性エネルギーベースの穿刺デバイス114(RFガイドワイヤ10など)を補強部材34と共に選択的に使用可能とし、RFガイドワイヤの使用を可能にしながら針の感触を提供する。
【0208】
いくつかのこのような実施例では、係止特徴部は、穿刺デバイス114及び補強部材34が共に前後に移動され得るように、穿刺デバイス114及び補強部材34を軸方向に係止することを可能にし得る。更なる実施形態では、係止特徴部は、回転係止を更に提供してもよい。係止特徴部は、組み合わせが、RFワイヤ10の使用を可能にしながら、剛性RF針の感触を提供することを可能にする。組み合わせは更に、RFワイヤ10などの可撓性エネルギー送達構成要素が補強部材34などの支持部材130とは別個に提供される、分離されたエネルギー送達システムの本明細書で上記で提供される利点を提供する。
【0209】
係止特徴部を有する実施形態では、上述の実施例2に関連する方法は、補強部材34及びRFワイヤ10を一緒に係止するステップを更に含んでもよい。これは、a)装置を窩洞構造上に落下させる、又はb)隔壁を穿刺するのに十分な堅固性及び押し込み可能性をRFワイヤ10に提供するために、処置における様々な点において望ましい場合がある。
【0210】
したがって、いくつかの実施形態では、本発明のシステムは、デバイス交換の数を低減し、再現性を容易にし、適切な固定を提供し、安全性を向上させることができる作業フローを提供する。
【0211】
上述した本発明の実施形態は、例示のみを目的とするものである。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることを意図する。
【0212】
明確にするために、別個の実施形態の文脈で説明される本発明の特定の特徴はまた、単一の実施形態に組み合わせて提供されてもよいことが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明される本発明の様々な特徴は、別々に、又は任意の好適な部分的組み合わせで提供されてもよい。
【0213】
本発明は、その特定の実施形態と共に説明されてきたが、多くの代替形態、変更形態、及び変形形態が当業者には明らかとなるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲の広範な範囲内に含まれる、そのような全ての代替形態、変更形態、及び変形形態を包含することが意図される。本明細書で言及される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各個々の刊行物、特許又は特許出願が、参照により本明細書に組み込まれることが具体的かつ個別に示されているかのように、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。加えて、本出願におけるいかなる参照の引用又は識別も、そのような参照が本発明の先行技術として利用可能であることを容認するものと解釈されるべきではない。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
経中隔穿刺処置のための、かつ、交換及び位置決めを容易にすることによって処置効率を向上させるためのアセンブリであって、前記アセンブリが、
組織を穿刺するための穿刺デバイスであって、前記穿刺デバイスが、前記穿刺デバイスの近位端に位置決めされた少なくとも1つの近位マーカ及び撮像システム下で視認可能な少なくとも1つの遠位端マーカを含む、穿刺デバイスと、
前記穿刺デバイスを受容するための内腔及び前記撮像システム下で視認可能な遠位先端部マーカを含む、前記穿刺デバイスを支持するための支持部材と、を備え、
前記穿刺デバイスが、前記支持部材の前記内腔内に挿入可能であり、組織を穿刺するための処置の一部分の間に前記支持部材と協働して選択的に使用可能であり、前記穿刺デバイスが、前記処置の別の部分の間、前記支持部材から独立して使用可能であり、
前記穿刺デバイスが前記内腔内に挿入されると、前記少なくとも1つの近位マーカは、前記穿刺デバイスを前記支持部材の近位端に対して位置決めすることを可能にし、前記少なくとも1つの遠位先端部マーカ及び前記少なくとも1つの遠位端マーカは、前記撮像システムを使用することによって、前記穿刺デバイスを前記支持部材に対して位置決めすることを可能にし、
前記穿刺デバイスが、
導電性マンドレルであって、前記少なくとも1つの近位マーカが、前記マンドレルの近位部分を被覆している、導電性マンドレルと、
前記マンドレル及び前記少なくとも1つの近位マーカを被覆している透明又は半透明の絶縁層であって、前記透明層は、前記マンドレルの前記遠位端が電気的に露出されて遠位先端部電極を画定するように、前記マンドレルの前記遠位端を被覆していない、透明又は半透明の絶縁層と、含み、
前記少なくとも1つの近位マーカにおける、かつ前記少なくとも1つの近位マーカに隣接する前記細長い穿刺デバイスの前記部分が、一定の直径を有し、
前記透明又は半透明の層が熱収縮層を含む、アセンブリ。
【請求項2】
前記撮像システムが、蛍光透視システムであり、前記遠位先端部マーカ及び遠位端マーカが、蛍光透視下で視認可能である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記マンドレルが、前記透明な絶縁層によって被覆されている酸化物コーティングによって包囲され、前記少なくとも1つの近位マーカは、前記部分が視認可能マーカを画定するように、前記酸化物コーティングによって被覆されていない前記マンドレルの一部分を含む、請求項1又は2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記視認可能マーカが、前記酸化物コーティングの機械的研削によって形成される、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記マンドレルが、PTFEコーティングによって包囲され、前記少なくとも1つの近位マーカが、視認可能マーカを画定する、前記PTFEコーティング上の少なくとも1つのパッド印刷マーカを含み、前記PTFEコーティング及び少なくとも1つのパッド印刷マーカが、前記透明又は半透明の絶縁層の下にある、請求項1又は2に記載のアセンブリ。
【請求項6】
少なくとも1つの近位マーカが、視認可能マーカを画定する、前記マンドレル上のパッド印刷マーカを含み、前記パッド印刷マーカが、前記透明又は半透明の絶縁層の下にある、請求項1又は2に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記マンドレルがニチノールで構成された遠位部分とステンレス鋼で構成された近位部分との複合構造である、請求項1~6のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記酸化物コーティングが二酸化チタンで構成されている、請求項3又は4に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記穿刺デバイスが非外傷性先端部を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項10】
J字形外形を有する前記遠位端部分の曲線の周りに延在する放射線不透過性コイルを更に備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記放射線不透過性コイルの端部が、前記遠位先端部マーカとして使用され得る、請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記放射線不透過性コイルが、ガイドワイヤ先端部の視覚化を可能にするために超音波を使用するときにエコー特性を有する、請求項10又は11に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも1つの近位マーカが、前縁部及び後縁部を含む細長いマーカであり、前記穿刺デバイスの前記遠位先端部は、前記前縁部が前記支持部材の前記近位端から所定の距離で位置合わせされるとき、前記支持部材の前記内腔内にあり、前記穿刺デバイスの前記遠位先端部は、前記近位マーカの前記後縁部が前記支持部材の前記近位端から前記所定の距離で位置合わせされるとき、前記支持部材の遠位端から露出される、請求項1~12のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記細長いマーカが、中間点を更に含み、前記穿刺デバイスの前記遠位先端部は、前記中間点が前記支持部材の前記近位端から前記所定の距離で位置合わせされるとき、前記支持部材の前記遠位先端部と実質的に位置合わせされる、請求項13に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記細長いマーカが、前記中間点を特定するための中間点マーカを含む、請求項14に記載のアセンブリ。